JP2014061678A - 感熱記録体 - Google Patents

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俊 高野
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Abstract

【課題】本発明は、支持体として中性紙を使用する場合、白紙の状態で長期保存する間に発色能が低下することのない、白紙保存性に優れた感熱記録体を提供することにある。
【解決手段】支持体上に、顔料及びバインダーを含有する下塗り層、下塗り層上にロイコ染料と顕色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、支持体が中性紙であり、下塗り層が顕色剤を含有することを特徴とする。下塗り層が感熱記録層中の顕色剤と同一の顕色剤を含有することが好ましい。また、顕色剤として特定のフェノール化合物を含有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ロイコ染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
ロイコ染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体は、比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も比較的容易であるため、ファクシミリや各種プリンタ等の記録媒体としてのみならず、幅広い分野において使用されている。
その利用分野の拡大と記録機器の多様化や高性能化に伴い、記録媒体の使用環境も過酷になりつつあり、記録画像の画質や感度、画像保存性だけでなく、白紙長期保存性を同時に満足すること、すなわち記録前の白紙の状態で長期保存する間に記録媒体が劣化することなく初期の性能を発揮することが求められている。
従来、感熱記録体の支持体として一般に上質紙が使用されている。酸性抄紙では、ロジン系のサイズ剤及びクレー、タルク等の填料を内添し抄造する。このロジン系のサイズ剤の定着剤として硫酸バンドを用いるのが一般的であるが、紙中に残在する硫酸根により、紙面のpHが酸性サイドとなり、感熱記録体を構成する発色性物質が紙の表面において酸性イオンと反応を起こし、長期保存期間中に地肌かぶりを起こし易くなる問題があるため、地肌かぶり防止、または抄造コストの低減などで、炭酸カルシウム等のアルカリ填料を含有した中性紙を感熱記録体の支持体として使われることがある。
しかしながら、中性紙を感熱記録体の支持体として用いると、感熱記録体を長期保存している間に、記録前であれば発色能が低下したり、記録後であれば印字がかすれたり、不鮮明になったり、場合によっては殆ど見えなくなったりする。特に、記録前に発色能が低下してしまうと、感熱記録体の印字濃度が低下して判読し難くなり、感熱記録体としての本来の機能を失ってしまう。発色能が低下する理由は明らかでないが、顕色剤が中性紙に含まれるアルカリ填料と塩を形成し、形態変化を起こすことにより顕色剤の性能が低下するためと推測される。
上記の問題を解決するため、合成サイズ剤としてアルキルケテンダイマーを使用し、且つ該合成サイズ剤の、pH=8.0下における固形分濃度0.02%液のゼータ電位が+20mV以下である中性紙を支持体として用いること(特許文献1参照)、サイズ剤としてアルキルケテンダイマーを使用した中性紙上に、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩を含有する感熱記録層を設けること(特許文献2参照)等が提案されているが、必ずしも満足すべき結果が得られていないのが現状である。
特開平7−205545号公報 特開平8−197846号公報
本発明は、支持体として中性紙を使用する場合、白紙の状態で長期保存する間に発色能が低下することのない、白紙保存性に優れた感熱記録体を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、鋭意研究をかさねた結果、上記問題点を解決するに至った。即ち、本発明は、下記の感熱記録体に係る。
項1:支持体上に顔料及びバインダーを含有する下塗り層、並びに前記下塗り層上にロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、支持体が中性紙であり、下塗り層が顕色剤を含有することを特徴とする感熱記録体。
項2:前記下塗り層が感熱記録層中の顕色剤と同一の顕色剤を含有する、項1に記載の感熱記録体。
項3:前記顕色剤が下記一般式(1)で示されるフェノール化合物から選ばれる少なくとも1種である、項1または2に記載の感熱記録体。
Figure 2014061678
(式中、Xは−SO−、または−C(CH−を表し、Rは、水素、炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基を表す。)
項4:前記下塗り層中の顕色剤の含有割合が下塗り層の全固形量中0.1〜10質量%である、項1〜3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
本発明の感熱記録体は、白紙保存性に優れ、支持体として中性紙を使用する場合、白紙の状態で長期保存する間に発色能が低下することがない。また、白紙の状態で長期保存する間に地肌かぶりを生じる恐れがない。
本発明は、支持体上に顔料及びバインダーを含有する下塗り層、前記下塗り層上にロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、支持体が中性紙であり、下塗り層が顕色剤を含有している。
本発明では、一般に用いられる酸性紙による劣化と地肌かぶりを抑える観点から支持体として中性紙を用いている。中性紙の種類、製法については特に限定されないが、パルプ繊維と、一般に填料として例えば炭酸カルシウム、サイズ剤としてアルキルケテンダイマー(AKD)、無水アルケニルコハク酸(ASA)等、並びに定着剤としてポリアミド、アクリルアマイド、カチオン澱粉等を含むパルプスラリーを抄紙して得ることができる。かかる中性紙としては、熱水抽出pH(JIS P 8133に基づく)が6〜10の範囲が好ましく、7〜9の範囲がより好ましい。pHを6以上とすることにより白紙保存における地肌かぶりを効果的に抑制できる。一方、pHを10以下とすることによりパルプスラリー自体の凝集を抑制することができる。また、pHが6より小さくならない範囲で、必要に応じて硫酸バンドを使用することにより、抄紙性を向上することもできる。
本発明で使用されるパルプ繊維の種類、製法等については特に限定されず、例えばKP、SP、AP法等によって得られる針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の化学パルプやSCPの他に各種高歩留りパルプ、あるいは古紙パルプ等が挙げられる。
なお、パルプスラリーには、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の抄紙用内添助剤を紙の用途に応じて適宜添加することもできる。また、サイズプレスにおいて澱粉等を塗布することもできる。抄紙機としては、長網抄紙機、ツインワイヤー式抄紙機、円網抄紙機、ヤンキードライヤー抄紙機等を適宜使用できる。
本発明における下塗り層は、顕色剤を含有している。これにより、支持体として中性紙を使用する場合、優れた白紙保存性を発揮し、保存後に記録する発色濃度を十分に判読できるレベルに保つことができる。顕色剤の具体例としては、後述する感熱記録層に使用できるものの中から適宜選択することができる。
本発明では、下塗り層が感熱記録層中の顕色剤と同一の顕色剤を含有することが好ましい。これにより、支持体として中性紙を使用する場合、より一層優れた白紙保存性を発揮し、しかも保存する間に地肌かぶりを生じる恐れがない。
また、白紙保存性を効果的に向上する観点から、顕色剤として上記一般式(1)で示されるフェノール化合物を用いることが好ましい。
一般式(1)で示されるフェノール化合物の具体例としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン等が挙げられる。これらの中でも、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが白紙保存性を著しく向上できるので好ましい。
下塗り層中の顕色剤の含有割合は、下塗り層の全固形量中0.1〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、1〜6質量%が更に好ましい。0.1質量%以上とすることにより、白紙保存性をより一層高めることができる。一方、15質量%以下とすることにより、保存する前の記録濃度を高めることができる。
本発明では、顕色剤を2種以上組合せて用いることもできる。この場合、地肌かぶりを効果的に抑制する観点から、下塗り層及び感熱記録層の主体となる顕色剤が同一の顕色剤であることが好ましい。また、含有割合については、主体となる顕色剤に対し、併用する顕色剤の合計量を50質量%未満で用いることが好ましい。下塗り層における顕色剤の合計量は、上記の範囲で調節すればよい。ここで、主体とは全体の中で最も多い成分の一つを意味し、2成分の場合では全体の50質量%以上含有することを意味する。なお、地肌かぶりの発生をより効果的に抑制する観点から、下塗り層及び感熱記録層に用いる顕色剤が同一であり、且つ1種単独で用いられることが好ましい。
本発明に使用する下塗り層は、顔料として吸油量が70ml/100g以上、特に80〜150ml/100g程度の吸油性顔料及び/または有機中空粒子及び/または熱膨張性粒子を含有している。ここで、上記吸油量はJIS K 5101の方法に従い、求められる値である。
上記吸油性顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、無定形シリカ、軽質炭酸カルシウム、タルク等の無機顔料が挙げられる。これら吸油性顔料の一次粒子の平均粒子径は0.01〜5μm程度、特に0.02〜3μm程度であるのが好ましい。吸油性顔料の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層の全固形量中2〜95質量%程度が好ましく、5〜90質量%程度がより好ましい。
また、有機中空粒子としては、従来公知のもの、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる中空率が50〜99%程度の粒子が例示できる。ここで中空率は(d/D)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。有機中空粒子の平均粒子径は0.5〜10μm程度が好ましく、1〜3μm程度がより好ましい。上記有機中空粒子の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層の全固形量中2〜90質量%程度が好ましく、5〜70質量%程度がより好ましい。
なお、上記吸油性無機顔料を有機中空粒子と併用する場合、吸油性無機顔料と有機中空粒子とは上記使用量範囲で使用し、且つ吸油性無機顔料と有機中空粒子の合計量が下塗り層の全固形量中5〜90質量%程度が好ましく、10〜80質量%程度がより好ましい。
下塗り層中のバインダーとしては、例えば澱粉類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、部分鹸化ポリビニルアルコール、完全鹸化ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、スルホン変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体塩、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩、エチレン−アクリル酸共重合体塩、スチレン−アクリル酸共重合体塩、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ウレタン樹脂系ラテックス、アクリル樹脂系ラテックス、スチレン−ブタジエン樹脂系ラテックス等が挙げられる。これらの中でも、澱粉−酢酸ビニルグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が、塗膜強度を向上する観点から好ましい。バインダーの使用割合は広い範囲で選択できるが、一般には下塗り層の全固形量中5〜30質量%程度が好ましく、10〜20質量%程度がより好ましい。
下塗り層は、一般に水を分散媒体とし、顕色剤をボールミル、アトライター、サンドミル等の攪拌・粉砕機により、平均粒子径が2μm以下となるように微分散した分散液を用いて、顔料、バインダー、必要により助剤等を混合することにより調製された下塗り層用塗液を支持体上に、乾燥重量で好ましくは3〜20g/m程度、より好ましくは5〜12g/m程度となるように塗布及び乾燥して形成される。
下塗り層用塗液中に含有させることができる助剤として、例えば、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、ヒドラジン系化合物、グリオキザール、硼酸、ジアルデヒド澱粉、グリオキシル酸塩、メチロール尿素、エポキシ系化合物等の耐水化剤、消泡剤、着色染料及び蛍光染料等が挙げられる。
本発明における感熱記録層は、ロイコ染料と顕色剤を含有している。ロイコ染料としては、各種公知のものが使用でき、具体例としては例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等が挙げられる。勿論、これらに限定されるものではなく、また2種以上を併用することもできる。
ロイコ染料の含有割合は、特に限定されないが、感熱記録層の全固形量中3〜50質量%程度が好ましく、5〜40質量%程度がより好ましい。
感熱記録層に含有される顕色剤の具体例としては、例えば4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオ尿素、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス(p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−{3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛等が挙げられる。
顕色剤の含有割合は、使用するロイコ染料及び顕色剤の種類に応じて適宜選択すればよいが、感熱記録層の全固形量中10〜70質量%程度が好ましく、12〜50質量%程度がより好ましい。
感熱記録層には、保存性改良剤を含有させることができる。これにより、記録部の保存安定性を高めることができる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。
保存性改良剤の含有割合は、保存性改良のために有効な量とすればよく、特に限定されないが、通常は、感熱記録層の全固形量中1〜30質量%程度が好ましく、5〜20質量%程度がより好ましい。
また、感熱記録層には、増感剤を含有させることもできる。これにより、記録感度を高めることができる。増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル等が例示される。
増感剤の含有割合は、増感のために有効な量とすればよく、特に限定されないが、通常は、感熱記録層の全固形量中2〜50質量%程度が好ましく、5〜40質量%程度がより好ましい。
感熱記録層には、バインダーを含有させることもできる。バインダーとしては、特に限定するものではないが、下塗り層に使用できるものの中から適宜選択することができ、例えば、部分鹸化ポリビニルアルコール、完全鹸化ポリビニルアルコール、スルホン変性ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン樹脂系ラテックス等が挙げられる。接着剤の含有割合としては、感熱記録層の全固形量中2〜30質量%程度が好ましい。
感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、ロイコ染料、顕色剤、必要により増感剤、保存性改良剤等を共に、あるいは別々にボールミル、アトライター、サンドミル等の攪拌・粉砕機により、平均粒子径が2μm以下となるように微分散した分散液を用いて、必要によりバインダー、顔料、助剤等を混合することにより調製された感熱記録層用塗液を下塗り層上に、乾燥重量で好ましくは2〜12g/m程度、より好ましくは2〜10g/m程度となるように塗布及び乾燥して形成される。
感熱記録層用塗液中に含有させることができる顔料、助剤としては、下塗り層用塗液中に使用できるものの中から適宜選択することができ、例えば、軽質(重質)炭酸カルシウム、焼成カオリン等の顔料、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の分散剤、ステアリン酸亜鉛等のワックス類、ヒドラジン系化合物、グリオキシル酸塩等の耐水化剤、消泡剤、着色染料、蛍光染料等が挙げられる。
本発明においては、必要に応じて保護層を設けてもよい。これにより、可塑剤や油等の薬品に対するバリア性を向上することができる。保護層は、例えば、顔料とバインダーを主体として構成される保護層用塗液を感熱記録層上に塗布及び乾燥して形成することができる。特に保護層には、サーマルヘッドに対するスティッキングを防止する目的で、ポリオレフィンワックス、ステアリン酸亜鉛のような滑剤を添加することが好ましく、紫外線吸収剤を含むこともできる。また光沢のある保護層を設けることにより、製品の付加価値を高めることもできる。
下塗り層、感熱記録層及び必要により設ける保護層の形成方法については特に限定されず、例えばエアナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の適当な塗布方法により、各塗液を塗布及び乾燥する等の方法で形成される。更に、各層を形成し終えた後、また全ての層を形成し終えた後の任意の過程でスーパーカレンダー等による平滑化処理を施すこともできる。
下塗り層の形成については、下塗り層の表面性を向上して均一な感熱記録層を得る観点からピュアブレードコーティングやロッドブレードコーティングが好ましい。また、感熱記録層及び必要により設ける保護層の形成については、カーテンコーティングで遂次塗布あるいは同時多層塗布することにより均一性を向上でき、また、生産性の面で好ましい。
本発明では、製品の付加価値をより一層高めるため、多色感熱記録体とすることもできる。一般に多色感熱記録体は、加熱温度の差、または熱エネルギーの差を利用する試みであり、一般に、支持体上に異なる色調に発色する高温発色層と低温発色層を積層して構成されたものであって、これらを大別すると消色型と加色型の2種類、マイクロカプセルを用いた方法及び有機高分子とロイコ染料からなる複合粒子を使用して多色感熱記録体を製造する方法がある。
更に、本発明においては、感熱記録体の付加価値を高めるために、加工を施し、より高い機能を付与した感熱記録体とすることができる。例えば、感熱記録層と反対側の裏面に粘着剤、再湿接着剤、ディレードタック型の粘着剤等の塗布加工を施すことにより、粘着紙、再湿接着紙、ディレードタック紙として使用することができる。また、磁気加工を施すことにより、裏面に磁気記録可能な層を有する感熱記録体とすることもできる。特に、粘着加工や磁気加工を施したものは感熱ラベルや感熱磁気乗車券等の用途に有用である。また、裏面を利用して、これに熱転写用紙、インクジェット用紙、ノーカーボン用紙、静電記録紙、ゼログラフィ用紙としての機能を付与し、両面記録が可能な記録体とすることもできる。勿論、両面感熱記録体とすることもできる。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例1
・ロイコ染料分散液(A液)調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン100部、スルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学社製)の20%水溶液10部、天然油脂系消泡剤の5%エマルジョン5部、及び水90部からなる組成物を、サンドミルによりレーザー回折式粒度分布測定装置SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.9μmになるまで粉砕処理してロイコ染料分散液(A液)を得た。
・顕色剤分散液(B液)調製
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン100部、スルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学社製)の20%水溶液10部、天然油脂系消泡剤の5%エマルジョン5部、及び水90部からなる組成物を、サンドミルによりレーザー回折式粒度分布測定装置SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕処理して顕色剤分散液(B液)を得た。
・増感剤分散液(C液)調製
ジフェニルスルホン100部、スルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学社製)の20%水溶液10部、天然油脂系消泡剤の5%エマルジョン10部、及び水90部からなる組成物(懸濁液)を、サンドミルによりレーザー回折式粒度分布測定装置SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕処理して増感剤分散液(C液)を得た。
・感熱記録層用塗液の調製
A液10部、B液20部、C液35部、軽質炭酸カルシウム(商品名:ブリリアント15、白石化学工業社製)の60%水分散液10部、重質炭酸カルシウム(商品名:ソフトン2200、奥多摩工業社製)の60%水分散液5部、部分鹸化ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセノールGM−14、日本合成化学社製)の15%水溶液5部、ステアリン酸亜鉛の30%水分散液10部、天然油脂系型消泡剤の5%エマルジョン5部、更にジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩(商品名:SNウェットOT−70、サンノプコ社製)の10%水溶液5部、及び水40部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
・下塗り層用塗液の調製
吸油量110ml/100gの焼成カオリン70部、軽質炭酸カルシウム(商品名:ブリリアント15、白石化学工業社製)の60%水分散液10部、接着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:L−1571、固形分濃度48%、旭化成社製)5部、完全鹸化ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセノールNM−11、日本合成化学社製)の15%水溶液20部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩(商品名:SNウェットOT−70、サンノプコ社製)の10%水溶液2部、顕色剤分散液(B液)3.5部(顕色剤の含有割合は下塗り層の全固形量中2質量%)、及び水120部からなる組成物を混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。
・感熱記録体の作製
坪量45g/mの中性紙(熱水抽出pH8)の片面に、下塗り層用塗液を乾燥後の塗布量が7.5g/mとなるようにブレードコーターを用いて塗布及び乾燥し、次いで感熱記録層用塗液をカーテンコーターを用いて、下塗り層上に乾燥後の塗布量が2.4g/mとなるように塗布及び乾燥した後、スーパーカレンダー処理を行い、感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、顕色剤分散液(B液)の量を3.5部に代えて10部(顕色剤の含有割合は下塗り層の全固形量中6質量%)とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、顕色剤分散液(B液)の量を3.5部に代えて1.3部(顕色剤の含有割合は下塗り層の全固形量中0.8質量%)とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、顕色剤分散液(B液)の量を3.5部に代えて25部(下塗層の全固形分に対して13質量%)とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、顕色剤分散液(B液)を用いなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
かくして得られた感熱記録体について、以下の評価を行なった。その結果を表1に示す。
・発色特性
得られた感熱記録体を、感熱プリンター(商品名:バーラベ300 サトー社製)を用いて、印加エネルギー0.163mj/dot及び0.228mj/dotで発色させ、記録部の濃度を反射濃度計(商品名:RD918 マクベス社製)により測定し、保存前の記録濃度として評価した。保存前の記録濃度は、0.163mj/dotで1.00以上であることが好ましく、1.05以上であることがより好ましい。一方、0.228mj/dotで1.20以上であることが好ましく、1.25以上であることがより好ましい。
・白紙保存性
得られた感熱記録体を、記録前の白紙(未印字)の状態で、加速試験として40℃,90%RHの環境下に7日間保存した後、感熱プリンター(商品名:バーラベ300 サトー社製)を用いて、印加エネルギー0.163mj/dot及び0.228mj/dotで発色させ、記録部の濃度を反射濃度計(商品名:RD918 マクベス社製)により測定し、下記の基準で評価した。ここで、印字再現率は、次式により算出した。
印字再現率(%)=(保存後の記録濃度/保存前の記録濃度)×100
○:印字再現率が80%以上であれば全く問題ない。
△:印字再現率が65%以上80%未満であれば実用上問題ない。
×:印字再現率が65%未満であれば実用上問題となる。
Figure 2014061678

Claims (4)

  1. 支持体上に顔料及びバインダーを含有する下塗り層、並びに前記下塗り層上にロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、支持体が中性紙であり、下塗り層が顕色剤を含有することを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記下塗り層が感熱記録層中の顕色剤と同一の顕色剤を含有する、請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記顕色剤が下記一般式(1)で示されるフェノール化合物から選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2に記載の感熱記録体。
    Figure 2014061678
    (式中、Xは−SO−、または−C(CH−を表し、Rは、水素、炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基を表す。)
  4. 前記下塗り層中の顕色剤の含有割合が下塗り層の全固形量中0.1〜10質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
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