JP2014060656A - 無線通信装置、回線制御装置、指令制御装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラム - Google Patents

無線通信装置、回線制御装置、指令制御装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2014060656A
JP2014060656A JP2012205592A JP2012205592A JP2014060656A JP 2014060656 A JP2014060656 A JP 2014060656A JP 2012205592 A JP2012205592 A JP 2012205592A JP 2012205592 A JP2012205592 A JP 2012205592A JP 2014060656 A JP2014060656 A JP 2014060656A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mobile station
wireless communication
press talk
base station
talk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012205592A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6044220B2 (ja
Inventor
Kenji Koyanagi
憲治 小柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2012205592A priority Critical patent/JP6044220B2/ja
Publication of JP2014060656A publication Critical patent/JP2014060656A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6044220B2 publication Critical patent/JP6044220B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合であっても、受信側において送話者が途中で切り替わったことを認知することができる無線通信装置を提供する。
【解決手段】無線通信装置(基地局装置)10は、複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知部と、前記複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、前記複数の無線通信装置のうち、プレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報の発信を指示する識別情報発信指示部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の移動局装置と無線通信を行う無線通信装置、回線制御装置、指令制御装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラムに関する。
SCPC方式のデジタル無線通信を用いた無線通信システムにおいて、複数の移動局装置間通信を、基地局装置を経由して行う技術が用いられている(特許文献1)。このような無線通信システムは、移動局装置または基地局装置の何れかにおいてプレストークオンとなることを条件に無線通信を確立する。また、特許文献2には、移動局装置が、基地局装置からの随時一斉通報に応答して音声等の通信を行うことが可能になる手法が開示されている。
図8は、関連する無線通信システムにおける基地局発呼時の処理シーケンスを示す図である。
図8に示す処理シーケンスでは、基地局装置40から一斉通信で複数の移動局装置41(移動局装置41a、移動局装置41b・・・)へ無線通信(下り通信)を行う際の処理を示している。基地局装置40は、プレストークオンとなった場合に、最初に、同期を確立するための信号であるSB0(Synchronous Burst 0)を発信する(ステップS81)。このSB0は、基地局装置40に固有に割り当てられたID情報を含む信号である。複数の移動局装置41は当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うとともに、SB0に含まれるID情報を識別する。複数の移動局装置41は、識別したID情報を適当な表示部等に表示させることによって、複数の移動局装置41における各オペレータに、受信信号の送信元が基地局装置40であることを認知させることができる。
続いて、基地局装置40は、TCH(Transport Channel)を発信する(ステップS82)。TCHは、基地局装置40が複数の移動局装置41に送信しようとする主情報信号(主に音声信号)である。ただし、TCHはID情報を含まない。複数の移動局装置41は、基地局装置40から当該TCHを受信する。そして、複数の移動局装置41は、適当な通話手段を用いて、複数の移動局装置41における各オペレータに、当該受信したTCHに基づく主情報信号(音声信号)を伝達することができる。
なお、音声通話が終了したら、基地局装置40はプレストークオフへと推移する(ステップS83)。移動局装置41a及び移動局装置41bは、当該プレストークオフへの推移を認知して、確立された基地局装置40との無線通信を解除する。
以上のような処理シーケンスにより、基地局装置40のオペレータ(指令台におけるオペレータ)は、基地局装置40においてプレストークオンとすることによって、複数の移動局装置41における各オペレータに、その送信元が基地局装置40であることを認知させつつ、音声信号を送信することができる。
図9は、関連する無線通信システムにおける移動局発呼時の処理シーケンスを示す図である。当該無線通信システムでは、移動局発呼時において、基地局装置40が移動局装置41間の折り返し通信を行って仲介する仕組みとなっている。
図9に示す処理シーケンスでは、一斉通信で移動局装置41bから他の移動局装置41aへ、基地局装置40を経由して無線通信(折り返し通信)を行う際の処理を示している。移動局装置41bは、プレストークオンとなった場合に、最初に、同期を確立するための信号であるSB0を発信する(ステップS91)。このSB0には、移動局装置41bに固有に割り当てられたID情報を含む。基地局装置40は、当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うとともに、受信したSB0をそのまま折り返し発信する。なお、ここで基地局装置40が行う折り返し発信は、図9に示す通り、移動局装置41a及び発信元である移動局装置41bを含む全ての移動局装置に一斉に送信される。
移動局装置41aは、基地局装置40が折り返し発信したSB0(元は移動局装置41bが発信したもの)を受信する。移動局装置41aは当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うとともに、当該SB0に含まれるID情報を識別する。移動局装置41aは、識別したID情報を適当な表示部等に表示させることによって、移動局装置41aのオペレータに、受信信号の送信元が移動局装置41bであることを認知させることができる。
続いて、移動局装置41bは、TCHを発信する(ステップS92)。TCHは、移動局装置41bが移動局装置41aに送信しようとする音声信号を含む。ただし、TCHはID情報を含まない。基地局装置40は、上述したSB0と同様に、当該TCHをそのまま一斉の折り返し発信を行う。移動局装置41aは、基地局装置40が折り返し発信したTCH(元は移動局装置41bが発信したもの)を受信する。そして、移動局装置41aは、適当な通話手段を用いて、移動局装置41aのオペレータに、受信したTCHに基づく主情報信号(音声信号)を伝達することができる。
なお、音声通話が終了したら、移動局装置41bはプレストークオフへと推移する(ステップS93)。基地局装置40は、当該プレストークオフへの推移を認知して、確立された移動局装置41bとの無線通信を解除する。
以上のような処理シーケンスにより、移動局装置41bのオペレータは、移動局装置41bにおいてプレストークオンとすることによって、移動局装置41aのオペレータに、その送信元が移動局装置41bであることを認知させつつ、音声信号を送信することができる。
特開2008−109617号公報 特開2000−209147号公報
図10は、関連する無線通信システムにおいて、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合の第一の処理シーケンスを示す図である。なお、ここで説明する無線通信システムの基地局装置40は、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合には、移動局発呼の折り返し発信を行わずに、基地局発呼(下り通信)を優先して移動局装置41へ発信することを特徴としている。
図10に示す処理シーケンスでは、基地局装置40から全ての移動局への下り一斉通信中に、移動局装置41bからの発信信号を受信した場合の処理を示している。まず、基地局装置40は、自装置においてプレストークオンとなった場合に、最初に、同期を確立するための信号であるSB0を発信し(ステップS101)、続いてTCHを発信する(ステップS102)。移動局装置41a及び移動局装置41bは、基地局装置40から当該SB0及びTCHを受信する。なお、移動局装置41a及び移動局装置41bは、基地局装置40からのSB0により、基地局装置40のID情報を取得し、当該取得したID情報を適当な表示手段を用いて表示している。
ここで、基地局装置40がTCH発信中に、移動局装置41bにおいてプレストークオンとなったとする。移動局装置41bは、プレストークオンとなった場合に、最初に、同期を確立するための信号であるSB0を発信する(ステップS103)。しかし、基地局装置40は、当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うが、自装置のTCHを一斉通信で移動局装置41aと移動局装置41bに発信中であり、当該TCHを優先して送信しているため、移動局装置41bから受信したSB0を折り返し発信しない。したがって、ステップS103においては、移動局装置41aと移動局装置41bは、移動局装置41bが発信したSB0を受信しない。同様に、移動局装置41aと移動局装置41bは、移動局装置41bがSB0に続いて発信したTCHも受信しない(ステップS104)。
そして、基地局装置40からの通話(TCH発信)が終了し、基地局装置40においてプレストークオフとなったとする(ステップS105)。このとき、移動局装置41bは、ステップS103から引き続きプレストークオンとなっている。この場合は、基地局装置40は、移動局装置41bからのTCHを折り返し発信できる状態にあるので、直ちに折り返し発信を行う(ステップS106)。そして、移動局装置41bにおいてプレストークオフとなるまで、移動局装置41aは、基地局装置40から当該TCHを受信する(ステップS107)。
しかしながら、ステップS103において移動局装置41bが発信したSB0は、基地局装置40によって折り返し発信されておらず、移動局装置41aは当該SB0を受信していなかった。したがって、図10で示した処理を行う無線通信システムにおいては、ステップS105からステップS106にかけて送話者(TCH発信元)が基地局装置40から移動局装置41bに切り替わっているにもかかわらず、移動局装置41aは、基地局装置40を発信元として表示したままとなってしまう(移動局装置41aにおける表示手段は、自装置がTCHを受信しなくなった段階で初めてID情報の表示を消去する)。よって、移動局装置41aにおけるオペレータは、送話者が切り替わったことを直ちに認知することができない。なお、移動局装置41aがステップS106からステップS107にかけて受信するTCHには、移動局装置41bのID情報は含まれていない。
図11は、関連する無線通信システムにおいて、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合の第二の処理シーケンスを示す図である。なお、ここで説明する無線通信システムの基地局装置40は、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合には、基地局発呼を行わずに、移動局発呼を優先して発信(折り返し通信)することを特徴としている。
図11に示す処理シーケンスでは、基地局装置40から移動局装置41bへの下り個別通信中に、移動局装置41bからの発信信号を受信した場合の処理を示している。まず、基地局装置40は、自装置においてプレストークオンとなった場合に、最初に、同期を確立するための信号であるSB0を発信し(ステップS111)、続いてTCHを発信する(ステップS112)。移動局装置41a及び移動局装置41bは、基地局装置40から当該SB0及びTCHを受信する。なお、移動局装置41a及び移動局装置41bは、基地局装置40からのSB0により、基地局装置40のID情報を取得し、当該取得したID情報を適当な表示手段を用いて表示している。
ここで、基地局装置40がTCH発信中に、移動局装置41bが基地局装置40への個別通信を行うために、移動局装置41bにおいてプレストークオンとなったとする。移動局装置41bは、プレストークオンとなった場合に、最初に、同期を確立するための信号であるSB0を発信する(ステップS113)。ここで、基地局装置40は、当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うとともに、自装置におけるTCH発信を中止し、代わりに、受信したSB0をそのまま折り返し発信する。移動局装置41aは、基地局装置40が折り返し発信したSB0(元は移動局装置41bが発信したもの)を受信する。移動局装置41aは当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うとともに、当該SB0に含まれるID情報を識別し、当該ID情報を適当な表示手段を用いて表示する。
続いて、移動局装置41bはTCHを発信する(ステップS114)。基地局装置40は、自装置のTCHの発信を中止したまま、上述したSB0と同様に移動局装置41bから受信するTCHをそのまま折り返し発信する。移動局装置41aは、基地局装置40が折り返し発信したTCH(元は移動局装置41bが発信したもの)を受信する。
そして、移動局装置41bからの通話(TCH発信)が終了し、移動局装置41bにおいてプレストークオフとなったとする(ステップS115)。このとき、基地局装置40は、ステップS111から引き続きプレストークオンとなっている。この場合は、基地局装置40は、自装置においてTCHを発信できる状態にあるので、直ちに自装置からTCHを発信する(ステップS116)。そして、自装置においてプレストークオフとなるまで、移動局装置41a及び移動局装置41bは、基地局装置40から当該TCHを受信する(ステップS117)。
しかしながら、ステップS111において基地局装置40から受信したSB0に基づくID情報は、その後、ステップS113において移動局装置41bから受信したSB0に基づくID情報に上書きされてしまい、以降、移動局装置41aは、基地局装置40のID情報を受信する機会がない。したがって、図11で示した処理を行う無線通信システムにおいては、ステップS115において送話者(TCH発信元)が移動局装置41bから基地局装置40に切り替わっているにもかかわらず、移動局装置41aは、移動局装置41bを発信元として表示したままとなってしまう(移動局装置41aにおける表示手段は、自装置がTCHを受信しなくなった段階で初めてID情報の表示を消去する)。よって、移動局装置41aにおけるオペレータは、送話者が切り替わったことを直ちに認知することができない。なお、移動局装置41aがステップS116からステップS117にかけて受信するTCHには、基地局装置40のID情報は含まれていない。
以上に説明したように、関連する無線通信システムにおいて、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合には、送信先である移動局装置41aにおいて、受信中に送話者が切り替わる場合が想定される。しかしながら、上述した無線通信システムにおいては、送話者が切り替わった際に、送話者のID情報の表示が切り替わらず、切り替わる前の送話者のID情報がそのまま表示され続けることとなっている。このため、送信先の移動局装置41aのオペレータは、送話者が途中で切り替わったことを認知することができない。
特許文献2に開示される無線通信システムでは、移動局装置のプレストーク競合を基地局装置が調停する目的で、移動局装置がプレストーク可能である旨の報知信号を受信してから基地局装置との通信を確立することを特徴としている。しかし、上述した無線通信システムと同様、競合が解かれて通話者が変更された際に、当該通話者が誰に変更されたのかをオペレータが認知する手段については開示されていない。
そこでこの発明は、上記課題を解決する無線通信装置、回線制御装置、指令制御装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明は、上述の課題を解決すべくなされたもので、複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知部と、前記複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、前記複数の無線通信装置のうち、プレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報の発信を指示する識別情報発信指示部と、を備えることを特徴とする無線通信装置である。
また本発明は、複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知部と、前記複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、前記複数の無線通信装置のうち、プレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報の発信を指示する識別情報発信指示部と、を備えることを特徴とする回線制御装置である。
また本発明は、基地局装置または複数の移動局装置の何れかがプレストークオンとなることを条件に、前記基地局装置と前記複数の移動局装置との間の無線通信を確立させる指令制御装置であって、前記基地局装置または前記複数の移動局装置がプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知部と、前記基地局装置または前記複数の移動局装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、前記基地局装置または前記複数の移動局装置のうち、プレストークオンを維持している他の装置のID情報を前記基地局装置に発信させるID発信指示部と、を備える指令制御装置である。
また本発明は、基地局装置と、複数の移動局装置と、を備える無線通信システムであって、前記基地局装置は、自装置または前記複数の移動局装置の何れかがプレストークオンとなることを条件に、前記移動局装置との無線通信を確立し、
自装置または前記移動局装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、自装置または前記移動局装置のうち、プレストークオンを維持している他の装置の識別情報を発信することを特徴とする無線通信システムである。
また本発明は、自装置または複数の移動局装置の何れかがプレストークオンとなることを条件に、前記移動局装置との無線通信を確立する無線通信方法であって、検知部が、自装置または前記移動局装置がプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知し、発信部が、自装置または前記移動局装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、プレストークオンを維持している他の装置のID情報を発信することを特徴とする無線通信方法である。
また本発明は、自装置または複数の移動局装置の何れかがプレストークオンとなることを条件に、前記移動局装置との無線通信を確立する無線通信装置のコンピュータを、自装置または前記移動局装置がプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知手段と、自装置または前記移動局装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、自装置または前記移動局装置のうち、プレストークオンを維持している他の装置のID情報を発信する発信手段として機能させることを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合であっても、受信側において送話者が途中で切り替わったことを認知することができるという効果が得られる。
本発明の第一の実施形態による無線通信システムの構成を示す図である。 第一の実施形態の無線通信システム1における基地局装置10aの機能構成を示す図である。 第一の実施形態の無線通信システム1において、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合の第一の処理シーケンスを示す図である。 第一の実施形態の無線通信システム1において、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合の第二の処理シーケンスを示す図である。 本発明の第二の実施形態による無線通信システム2の構成を示す第一の図である。 第二の実施形態の無線通信システム2における回線制御装置22及び複数の基地局装置20の機能構成を示す図である。 本発明の第二の実施形態による無線通信システム2の構成を示す第二の図である。 関連する無線通信システムにおける基地局発呼時の処理シーケンスを示す図である。 関連する無線通信システムにおける移動局発呼時の処理シーケンスを示す図である。 関連する無線通信システムにおいて、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合の第一の処理シーケンスを示す図である。 関連する無線通信システムにおいて、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合の第二の処理シーケンスを示す図である。 本発明に基づく無線通信装置の最小構成を示すブロック図である。
<第一の実施形態>
以下、本発明の第一の実施形態による無線通信システムを、図面を参照して説明する。
図1は本発明の第一の実施形態による無線通信システムの構成を示す図である。
この図において、符号1は無線通信システムであり、例えば、SCPC方式を用いた消防緊急無線通信システムである。図1に示す通り、無線通信システム1は、複数の基地局装置10(基地局装置10a、基地局装置10b・・・)、複数の移動局装置11(移動局装置11a、移動局装置11b・・・)、回線制御装置12、指令系装置13を備えている。また、指令系装置13は、指令台131と指令制御装置132を備えている。
複数の基地局装置10(基地局装置10a、基地局装置10b・・・)は、複数の移動局装置11(移動局装置11a、移動局装置11b・・・)のうち、自己の交信可能エリア内に存在する移動局装置11との間で無線通信回線を確立して無線通信を行う。複数の移動局装置11は、複数の基地局装置10のうち、交信可能な基地局装置10との間で無線通信を行う。回線制御装置12は、複数の基地局装置10間、または、指令系装置13との通信回線網を制御し、指示に応じて、所定の装置間における通信回線を確立する。指令台131は、オペレータの操作に基づく指令信号を指令制御装置へ出力する。指令制御装置132は、指令台131と、オペレータが指令台131を介して指定した移動局装置11との間で通信回線を確立すべく、回線制御装置12に指示を出し、指令台131が指定した移動局装置11との無線通信を行うための回線及び基地局装置10を選択させる。なお、本実施形態においては、基地局装置10が無線通信装置としての機能を備えるものである。また、移動局装置11自身が以下に説明する基地局装置10(すなわち無線通信装置)としての機能を備えていてもよい。
以下の説明においては、基地局装置10a、移動局装置11a、移動局装置11b間において行われる無線通信処理について説明する。ここで、基地局装置10aの交信可能エリア内には移動局装置11aと移動局装置11bが存在し、移動局装置11a及び移動局装置11bは、基地局装置10aによる折り返し通信を介して他方の移動局装置11と無線通信を行うものとする。なお、無線通信システム1を構成する他の基地局装置10及び他の移動局装置11間では、基地局装置10a、移動局装置11a、移動局装置11b間において行われる無線通信処理と同等の無線通信処理を行う。
ここで、本実施形態においては、プレストークオン/オフとは、当該基地局装置10または移動局装置11における状態を表すものとする。他の基地局装置10または移動局装置11へ向けて無線通信確立のための信号(SB0)または無線通信の主情報となる音声信号(TCH)の発信を行っている状態をプレストークオンとする。また、無線通信の確立を解除し、TCHの発信を停止している状態をプレストークオフとする。
図2は、本実施形態の無線通信システム1における基地局装置10aの機能構成を示す図である。なお、無線通信システム1を構成する他の基地局装置10も、基地局装置10aと同一の構成である。
ここで、図2を用いて、基地局装置10aの機能構成について説明する。図2に示す通り、基地局装置10aは、制御部100、無線通信部101、ID保持部102、検知部103、回線通信部104及びID発信指示部105を備えている。また、無線通信部101は、発信部1011及び受信部1012を備えている。なお、基地局装置10aは、上記以外の機能構成を備えていてもよい。
制御部100は、基地局装置10aにおける各種処理を制御するものである。本実施形態における制御部100の具体的な処理については後述する。無線通信部101は、発信部1011及び受信部1012を用いて、複数の移動局装置11のうち、自己の交信可能エリア内に存在する移動局装置11との間で、相互にSB0、TCH等の信号を無線で送受信する。ID保持部102は識別情報保持部の一態様であり、制御部100からの入力信号に基づいて、所定のID情報を保持するものである。検知部103は、複数の移動局装置11及び自装置においてプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する。回線通信部104は、指令系装置13及び他の基地局装置10と、回線制御装置12を介して通信を行う。ID発信指示部105は識別情報発信指示部の一態様であり、所定の要件を満たした時に自装置のID情報またはID保持部に保持されたID情報を発信する指示を発信部1011に行う。
ここで、検知部103が移動局装置11におけるプレストークオフを検知する具体的手段について説明すると、例えば、移動局装置11におけるプレストークオフ時に、その移動局装置11からプレストークオフ信号を、受信部1012を介して受信して検知する態様が考えられる。また、基地局装置10aの受信部1012において、移動局装置11が発するTCHを所定の期間受信しなくなったことを条件として「プレストークオフ」と検知する態様であってもよい。ただし、本実施形態においては、自装置(基地局装置10a)及び移動局装置11がプレストークオンからプレストークオフへ推移したことを検知できれば、その具体的手段は上述した態様に限定されない。
次に、本実施形態の無線通信システム1において、上述した基地局装置10aを用いて行われる一連の処理の流れを、順を追って説明する。
図3は、本実施形態の無線通信システム1において、基地局発呼中(基地局一斉通信中)に移動局発呼(移動局発呼の一斉通信)が重なった場合の第一の処理シーケンスを示す図である。なお、ここで説明する無線通信システム1の基地局装置10aは、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合には、移動局発呼の折り返し発信を行わずに、基地局発呼(下り通信)を優先して移動局装置11へ発信することを特徴としている。また、移動局装置11a及び移動局装置11bは、基地局装置10aの交信可能エリア内に存在しているものとし、図3に示す処理シーケンスは、基地局装置10a、移動局装置11a及び移動局装置11bの間で行われる無線通信(上り通信、下り通信及び折り返し通信)の処理を示している。なお、当該処理シーケンスは、他の基地局装置10、移動局装置11間の無線通信においても同様に行われる。
図3に示す処理シーケンスでは、基地局装置10aからの下り一斉通信中に、移動局装置11bからの発信信号を受信した場合の処理を示している。まず、基地局装置10aは、自装置においてプレストークオンとなった場合に、最初に、発信部1011を介して同期を確立するための信号であるSB0を発信し(ステップS31)、続いてTCHを発信する(ステップS32)。移動局装置11a及び移動局装置11bは、基地局装置10aから当該SB0及びTCHを受信する。なお、移動局装置11a及び移動局装置11bは、基地局装置10aからのSB0により、基地局装置10aのID情報を取得し、当該取得したID情報を適当な表示手段を用いて表示している。
ここで、基地局装置10aがTCH発信中に、移動局装置11bにおいて一斉通信でプレストークオンとなったとする。移動局装置11bは、プレストークオンとなった場合に、最初に、同期を確立するための信号であるSB0を発信する(ステップS33)。ここで、基地局装置10aは、受信部1012を介して当該SB0を受信し、その受信中に通信の同期確立を行う。
そして、本実施形態の基地局装置10aの制御部100は、受信部1012を介して受信した、移動局装置11bからのSB0に含まれるID情報(移動局装置11b自身のID情報)を取得する。そして、制御部100は、当該ID情報をID保持部102に入力して保持する。
一方、ステップS33においては、基地局装置10aの発信部1011は、自装置のTCHを移動局装置11aに発信中であり、当該TCHを優先して送信しているため、受信部1012が移動局装置11bから受信したSB0を折り返し発信しない。したがって、ステップS33においては、移動局装置11aと移動局装置11bは、移動局装置11bが発信したSB0を受信しない。移動局装置11bは、SB0に続いてTCHを発信する(ステップS34)が、基地局装置10aは、SB0と同様に当該TCHも折り返し発信しないので、移動局装置11aと移動局装置11bは当該TCHも受信しない。
次に、基地局装置10aからの通話(TCH発信)が終了し、基地局装置10aにおいてプレストークオフとなったとする(ステップS35)。このとき、移動局装置11bは、ステップS33から引き続きプレストークオンとなっている。この場合は、基地局装置10aは、移動局装置11bからのTCHを折り返し発信できる状態にある。
ここで、本実施形態の無線通信システム1においては、基地局装置10aにおいてプレストークオフとなると、まず、自装置における検知部103が、自装置がプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する。そして、自装置がプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知した段階では、検知部103は、移動局装置11bがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知していない(すなわち、基地局装置10aは「移動局装置11bがプレストークオンを維持している」と認識している)。
そして、検知部103が上記条件を満たしたとき、ID発信指示部105は自装置の発信部1011に向けてID発信指示を出力する。そして、発信部1011は、移動局装置11bからのTCHを折り返し発信するに先立って、ステップS33の段階でID保持部102に保持していた移動局装置11bのID情報を含むSB0を、移動局装置11aと移動局装置11bに発信する(ステップS36)。移動局装置11aは当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うとともに、当該SB0に含まれるID情報(すなわち、移動局装置11bのID情報)を識別し、適当な表示部を用いて当該ID情報を表示する。
最後に、基地局装置10aがステップS35にてプレストークオフとなった後も、移動局装置11bは引き続きプレストークオンであり、TCHを発信している(ステップS37)。基地局装置10aは、当該移動局装置11bからのTCHをそのまま折り返し発信する。そして、移動局装置11bがプレストークオフとなる(ステップS38)まで、移動局装置11aは当該TCHを受信する。なお、移動局装置11bからの通話(TCH発信)が終了し、検知部103がプレストークオフへ推移したことを検知したら、ID保持部102は、保持していた移動局装置11bのID情報を破棄する(基地局装置10aがプレストークオフする前に、移動局装置11bがプレストークオフした場合についても同様である)。
本実施形態による無線通信システム1の第一の処理シーケンスによれば、ステップS35において基地局装置10aがプレストークオフとなり、送話者(TCH発信元)が基地局装置10aから移動局装置11bに切り替わると、移動局装置11aは、発信元の表示を基地局装置10aのID情報から移動局装置11bのID情報へと切り替える。これは、基地局装置10aが、ステップS33で移動局装置11bが発信したSB0からID情報を一時的に保持しておき、その後、自装置がプレストークオフとなって(ステップS35)、移動局装置11bのTCHを折り返し発信できるようになったときに、当該保持していた移動局装置11bのID情報を含むSB0を発信する処理(ステップS36)に基づくものである。
よって、本実施形態による無線通信システム1によれば、音声信号の送信先である移動局装置11aのオペレータは、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合であっても、送話者が基地局装置10aから移動局装置11bへと切り替わったことを認知することができる。
図4は、本実施形態の無線通信システム1において、基地局発呼中(基地局個別通信中)に移動局発呼(移動局個別通信)が重なった場合の第二の処理シーケンスを示す図である。なお、ここで説明する無線通信システム1の基地局装置10aは、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合には、基地局発呼を行わずに、移動局発呼を優先して発信(折り返し通信)することを特徴としている。また、移動局装置11a及び移動局装置11bは、基地局装置10aの交信可能エリア内に存在しているものとし、図4に示す処理シーケンスは、基地局装置10a、移動局装置11a及び移動局装置11bの間で行われる無線通信(上り通信、下り通信及び折り返し通信)の処理を示している。なお、当該処理シーケンスは、他の基地局装置10、移動局装置11間の無線通信においても同様に行われる。
図4に示す処理シーケンスでは、基地局装置10aからの下り通信中に、移動局装置11bからの発信信号を受信した場合の処理を示している。まず、基地局装置10aは、プレストークオンとなった場合に、最初に、発信部1011を介して同期を確立するための信号であるSB0を発信し(ステップS41)、続いてTCHを発信する(ステップS42)。移動局装置11a及び移動局装置11bは、基地局装置10aから当該SB0及びTCHを受信する。なお、移動局装置11a及び移動局装置11bは、基地局装置10aからのSB0により、基地局装置10aのID情報を取得し、当該取得したID情報を適当な表示手段を用いて表示している。
ここで、基地局装置10aがTCH発信中に、移動局装置11bにおいてプレストークオンとなったとする。移動局装置11bは、プレストークオンとなった場合に、最初に、同期を確立するための信号であるSB0を発信する(ステップS43)。ここで、基地局装置10aは、受信部1012を介して当該SB0を受信し、その受信中に通信の同期確立を行うとともに、自装置におけるTCH発信を中止し、代わりに、受信したSB0をそのまま発信部1011を介して折り返し発信する。移動局装置11aは、基地局装置10aが再発信したSB0(元は移動局装置11bが発信したもの)を受信する。移動局装置11aと移動局装置11bは当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うとともに、当該SB0に含まれるID情報を識別し、当該ID情報を適当な表示手段を用いて表示する。
続いて、移動局装置11bはTCHを発信する(ステップS44)。基地局装置10aは、自装置のTCHの発信を中止したまま、上述したSB0と同様に移動局装置11bから受信するTCHをそのまま折り返し発信する。移動局装置11aと移動局装置11bは、基地局装置10aが折り返し発信したTCH(元は移動局装置11bが発信したもの)を受信する。
次に、移動局装置11bからの通話(TCH発信)が終了し、移動局装置11bにおいてプレストークオフとなったとする(ステップS45)。このとき、基地局装置10aは、ステップS41から引き続きプレストークオンとなっている。この場合は、基地局装置10aは、自装置においてTCHを発信できる状態にある。
ここで、本実施形態の無線通信システム1においては、移動局装置11bにおいてプレストークオフとなると、まず、基地局装置10aにおける検知部103が、移動局装置11bがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する。そして、移動局装置11bがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知した段階では、検知部103は、自装置がプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知していない(すなわち、基地局装置10aは「自装置がプレストークオンを維持している」と認識している)。
そして、検知部103が上記条件を満たしたとき、ID発信指示部105は自装置の発信部1011にID発信指示を出力する。そして、発信部1011は、自装置(基地局装置10a)からのTCHを再度発信するに先立って、自装置のID情報を含むSB0を移動局装置11aと移動局装置11bに発信する(ステップS46)。移動局装置11aは当該SB0を受信中に通信の同期確立を行うとともに、当該SB0に含まれるID(すなわち、基地局装置10aのID)を識別し、適当な表示部を用いて当該ID情報を表示する。
最後に、基地局装置10aは、当該SB0に引き続き、自装置からのTCHを発信する(ステップS47)。そして、基地局装置10aがプレストークオフとなる(ステップS48)まで、移動局装置11aは当該TCHを受信する。
本実施形態による無線通信システム1の第二の処理シーケンスによれば、ステップS45において移動局装置11bがプレストークオフとなり、送話者(TCH発信元)が移動局装置11bから基地局装置10aに切り替わると、移動局装置11aは、発信元の表示を移動局装置11bのID情報から基地局装置10aのID情報へと切り替える。これは、基地局装置10aが、自装置のTCHを再度発信できるようになったとき(ステップS45)に、当該TCHの再度の発信に先だって、自装置のID情報を含むSB0を発信する処理(ステップS46)に基づくものである。
よって、本実施形態による無線通信システム1によれば、音声信号の送信先である移動局装置11aのオペレータは、基地局発呼中に移動局発呼が重なった場合であっても、送話者が、移動局装置11bから基地局装置10aへと切り替わったことを認知することができる。
なお、以上の説明においては、基地局装置10a自身が、プレストークオン動作並びに移動局装置11に向けての無線信号発信動作の主体であるように説明しているが、実際には、これらの動作は、指令台131におけるオペレータの操作に基づくものである。すなわち、指令台131におけるオペレータのプレストークオン操作及び所定の基地局装置10の指定に基づいて、当該指定された基地局装置10が、その指定に基づいてプレストークオンとなり、さらに、回線制御装置12を介して回線通信部104に入力される指令台131のオペレータの音声信号等を所定の移動局装置11へと発信する。
また、本実施の形態の無線通信システム1におけるプレストークオン及びプレストークオフへの状態遷移は、各移動局装置11、基地局装置10(指令台131)に設けられているプレストークスイッチ(図示せず)の操作に基づいて行われるものとする。ただし、当該プレストークオン及びプレストークオフの状態遷移手段は、上述した手段に限定されない。例えば、オペレータの送話音声の有無の検出により、プレストークオン/オフの処理を行うこともできる。
また、本実施形態の無線通信システム1における第一の処理シーケンスでは、基地局装置10と移動局装置11の通信種別が共に一斉通信の場合の例を示しているが、共に他の通信種別(例えば、個別通信)であっても良いし、それぞれが異なる通信種別であっても良い。同様に、第二の処理シーケンスにおいても、基地局装置10と移動局装置11の通信種別は、他の通信種別であっても良い。
また、移動局装置11は、基地局装置10からの折返し発信信号のうち自装置が発信元であったものを受信したときには、表示部に送信元のID情報を表示しないようにしても良いし、音声を出力しなくても良い。
さらに、プレストークオフ時には、送話者がアイドル状態になったことを示すアイドル信号をTCHで送信しても良い。この場合、移動局装置ではアイドル信号を受信して、表示部で表示していたID情報の表示を消しても良い。
<第二の実施形態>
次に、本発明の第二の実施形態による無線通信システムを、図面を参照して説明する。
図5は本発明の第二の実施形態による無線通信システム2の構成を示す第一の図である。
図5に示す通り、無線通信システム2は、複数の基地局装置20(基地局装置20a、基地局装置20b・・・)、複数の移動局装置21(移動局装置21a、移動局装置21b・・・)、回線制御装置22、指令系装置23を備えている。また、指令系装置23は、指令台231と指令制御装置232を備えている。
複数の基地局装置20(基地局装置20a、基地局装置20b・・・)は、複数の移動局装置21(移動局装置21a、移動局装置21b・・・)のうち、自己の交信可能エリア内に存在する移動局装置21との間で無線通信回線を確立して無線通信を行う。複数の移動局装置21は、複数の基地局装置20のうち、交信可能な移動局装置21との間で無線通信を行う。回線制御装置22は、複数の基地局装置20間、または、指令系装置23との通信回線網を制御し、指示に応じて、所定の装置間における通信回線を確立する。指令台231は、オペレータの操作に基づく指令信号を指令制御装置へ出力する。指令制御装置232は、指令台231と、オペレータが指令台231を介して指定した移動局装置21との間で通信回線を確立すべく、回線制御装置22に指示を出し、指令台231が指定した移動局装置21との無線通信を行うための回線及び基地局装置20を選択させる。なお、本実施形態においては、回線制御装置22が無線通信装置としての機能を備えるものである。
以下の説明においては、基地局装置20a、基地局装置20b、移動局装置21a、移動局装置21b及び回線制御装置22間において行われる通信処理について説明する。ここで、基地局装置20aの交信可能エリア内、かつ、基地局装置20bの交信可能エリア外に移動局装置21aが存在し、基地局装置20bの交信可能エリア内、かつ、基地局装置20aの交信可能エリア外に移動局装置21bが存在している場合を考える。この場合、移動局装置21aと移動局装置21bとの間で相互に通信を行うために、回線制御装置22が、基地局装置20a及び基地局装置20b間の回線通信を仲介する。なお、無線通信システム2を構成する他の基地局装置20及び他の移動局装置21間では、基地局装置20a、基地局装置20b、移動局装置21a、移動局装置21b及び回線制御装置22間において行われる通信処理と同等の通信処理を行う。
なお、本実施形態におけるプレストークオン/オフの定義、及びその具体的手段については、第一の実施形態で説明したものと同等である。
図6は、本実施形態の無線通信システム2における回線制御装置22及び複数の基地局装置20(基地局装置20a、基地局装置20b・・・)の機能構成を示す図である。
ここで、図6を用いて、回線制御装置22及び複数の基地局装置20の機能構成について説明する。図6に示す通り、基地局装置20aは、無線通信部201を備えており、無線通信部201は、発信部2011及び受信部2012を備えている。(図示していないが、他の基地局装置20は、基地局装置20aと同等の機能構成を備えている)。また、回線制御装置22は、制御部220、回線切替部221、ID保持部222、検知部223及びID発信指示部224を備えている。なお、基地局装置20a及び回線制御装置22は、上記以外の機能構成を備えていてもよい。
基地局装置20aの無線通信部201は、発信部2011及び受信部2012を用いて、複数の移動局装置21のうち、自己の交信可能エリア内に存在する移動局装置21との間で相互にSB0、TCH等の信号を無線で送受信する。回線通信部204は、指令系装置23及び他の基地局装置20と、回線制御装置22を介して通信を行う。
回線制御装置22の制御部220は、回線制御装置22における各種処理を制御するものである。回線切替部221は、複数の基地局装置20間及び指令制御装置232との回線を逐次切り替えて通信を仲介する。ID保持部222は識別情報保持部の一態様であり、制御部220からの入力信号に基づいて、所定のID情報を保持するものである。検知部223は、複数の移動局装置21及び複数の基地局装置20においてプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する。ID発信指示部224は識別情報発信指示部の一態様であり、基地局装置20に、ID保持部222に保持されたID情報か、または、基地局装置20自身のID情報を移動局装置21に向けて発信させるための指示を出す。
本実施形態による無線通信システム2において、上述した回線制御装置22及び複数の基地局装置20を用いて行われる一連の処理シーケンスについては、図3及び図4で説明した第一の実施形態の処理シーケンスと同等である。具体的には、第一の実施形態における基地局装置10aが行う所定の処理を、基地局装置10aに代わって回線制御装置22が行う。
例えば、図3におけるステップS33では、回線制御装置22が備える制御部220が、基地局装置20aを介して受信した移動局装置21bのID情報を、自装置(回線制御装置22)が備えるID保持部222に保持する。また、図3におけるステップS36では、ステップS33で自装置(回線制御装置22)のID保持部222に保持された移動局装置21bのID情報を、基地局装置20aを介して移動局装置21a及び移動局装置21bに発信する。ここで、自装置(回線制御装置22)が備えるID発信指示部224は、基地局装置20aに対し、ID保持部222に保持していたID情報を移動局装置21a及び移動局装置21bに向けて発信するように指示を出す。
以上のように、第一の実施形態における基地局装置10a及び他の基地局装置10が備えていた制御部100、ID保持部102及び検知部103の代わりに、第二の実施形態における回線制御装置22が備えている制御部220、ID保持部222及び検知部223を用いることによっても、本発明を実施することができる。なお、この場合、基地局装置20a及び他の基地局装置20は、ID保持部及び検知部を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
また、第二の実施形態の無線通信システム2によれば、異なる基地局装置20の交信可能エリア内に存在する移動局装置21間における無線通信であっても、発明の効果を得ることができる。すなわち、本実施形態による無線通信システム2によれば、音声信号の送信先である移動局装置21aのオペレータは、送話者が、基地局装置20aから、基地局装置20aの交信可能エリア外に存在する移動局装置21bへと切り替わったことを認知することができる。
なお、本実施形態の無線通信システム2においては、回線制御装置22が備えている制御部220、ID保持部222、検知部223及びID発信指示部224を、指令制御装置232が備えていてもよい。なお、この場合は、指令制御装置232が無線通信装置としての機能を備えるものである。
図7は本発明の第二の実施形態による無線通信システム2の構成を示す第二の図である。
図7に示すように、回線制御装置22は、基地局装置20同士の通信を仲介する際に、当該通信情報を、指令制御装置232を経由して伝送する。
ここで、例えば図3におけるステップS33では、指令制御装置232が当該通信情報を受信した際に、指令制御装置232が備える制御部220が、基地局装置20a及び回線制御装置22を介して受信した移動局装置21bのID情報を、自装置(指令制御装置232)が備えるID保持部222に保持する。また、図3におけるステップS36では、ステップS33で自装置(指令制御装置232)のID保持部222に保持されていた移動局装置21bのID情報を、回線制御装置22及び基地局装置20aを介して移動局装置21a及び移動局装置21bに発信する。ここで、自装置(指令制御装置232)が備えるID発信指示部224は、基地局装置20aに対し、ID保持部222に保持していたID情報を移動局装置21a及び移動局装置21bに向けて発信するように指示を出す。
以上のように、回線制御装置22が備えている制御部220、ID保持部222及び検知部223を、指令制御装置232が備えていても発明の効果を得ることができる。
図12は、本発明に基づく無線通信装置の最小構成を示すブロック図である。
上述した基地局装置、回線制御装置、指令制御装置及び移動局装置などの無線通信装置は、少なくとも、複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知部301を備えている。また、無線通信装置は、複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、複数の無線通信装置のうち、プレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報の発信を指示する識別情報発信指示部302を備えている。
なお、上述の基地局装置10、回線制御装置22、指令制御装置232及び移動局装置11は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
1、2・・・無線通信システム
10、20、40・・・基地局装置
100、220・・・制御部
101、201・・・無線通信部
1011、2011・・・発信部
1012、2012・・・受信部
102、222・・・ID保持部
103、223・・・検知部
104、204・・・回線通信部
105、224・・・ID発信指示部
11、21、41・・・移動局装置
12、22・・・回線制御装置
221・・・回線切替部
13、23・・・指令系装置
131、231・・・指令台
132、232・・・指令制御装置
301・・・検知部
302・・・識別情報発信指示部

Claims (10)

  1. 複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知部と、
    前記複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、前記複数の無線通信装置のうち、プレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報の発信を指示する識別情報発信指示部と、
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 自装置または複数の移動局装置を示す前記無線通信装置の何れかがプレストークオンとなることを条件に、前記複数の移動局装置との無線通信を確立し、
    前記検知部は、自装置または前記複数の移動局装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知し、
    前記識別情報発信指示部は、自装置または複数の移動局装置を示す前記無線通信装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、自装置または複数の移動局装置のうち、プレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報の発信を指示し、
    前記発信指示に基づいてプレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報を発信する発信部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. プレストークオンとなった前記移動局装置が発信した識別情報を取得して保持する識別情報保持部を備え、
    前記発信部は、
    自装置がプレストークオフに推移し、かつ、前記プレストークオンとなった移動局装置がプレストークオフに推移していない場合に、前記保持した識別情報を発信する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 前記識別情報保持部は、
    前記検知部が、前記プレストークオンとなった移動局装置がプレストークオフに推移したことを検知した場合に、前記保持した識別情報を破棄する
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記発信部は、
    前記移動局装置がプレストークオフに推移し、かつ、自装置がプレストークオフに推移していない場合に、自装置の識別情報を発信する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  6. 複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知部と、
    前記複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、前記複数の無線通信装置のうち、プレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報の発信を指示する識別情報発信指示部と、
    を備えることを特徴とする回線制御装置。
  7. 複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知部と、
    前記複数の無線通信装置のうちの何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、前記複数の無線通信装置のうち、プレストークオンを維持している無線通信装置の識別情報の発信を指示する識別情報発信指示部と、
    を備えることを特徴とする指令制御装置。
  8. 基地局装置と、複数の移動局装置と、を備える無線通信システムであって、
    前記基地局装置は、
    自装置または前記複数の移動局装置の何れかがプレストークオンとなることを条件に、前記移動局装置との無線通信を確立し、
    自装置または前記移動局装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、自装置または前記移動局装置のうち、プレストークオンを維持している他の装置の識別情報を発信する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  9. 自装置または複数の移動局装置の何れかがプレストークオンとなることを条件に、前記移動局装置との無線通信を確立する無線通信方法であって、
    検知部が、自装置または前記移動局装置がプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知し、
    発信部が、自装置または前記移動局装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、プレストークオンを維持している他の装置の識別情報を発信する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  10. 自装置または複数の移動局装置の何れかがプレストークオンとなることを条件に、前記移動局装置との無線通信を確立する無線通信装置のコンピュータを、
    自装置または前記移動局装置がプレストークオンからプレストークオフに推移したことを検知する検知手段と、
    自装置または前記移動局装置の何れかがプレストークオンからプレストークオフに推移した場合に、自装置または前記移動局装置のうち、プレストークオンを維持している他の装置の識別情報を発信する発信手段
    として機能させることを特徴とするプログラム。
JP2012205592A 2012-09-19 2012-09-19 基地局装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラム Active JP6044220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012205592A JP6044220B2 (ja) 2012-09-19 2012-09-19 基地局装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012205592A JP6044220B2 (ja) 2012-09-19 2012-09-19 基地局装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014060656A true JP2014060656A (ja) 2014-04-03
JP6044220B2 JP6044220B2 (ja) 2016-12-14

Family

ID=50616733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012205592A Active JP6044220B2 (ja) 2012-09-19 2012-09-19 基地局装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6044220B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111141280B (zh) * 2019-09-26 2022-03-01 广东小天才科技有限公司 一种地下交通工具的站点定位方法及电子设备

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002217764A (ja) * 2001-01-15 2002-08-02 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線機
JP2005236611A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線通信システム
JP2006180143A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Nec Corp 通話システム、携帯端末装置及びそれらに用いる話者権予約方法並びにそのプログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002217764A (ja) * 2001-01-15 2002-08-02 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線機
JP2005236611A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線通信システム
JP2006180143A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Nec Corp 通話システム、携帯端末装置及びそれらに用いる話者権予約方法並びにそのプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6044220B2 (ja) 2016-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010050535A1 (ja) 無線通信システム、無線通信方法、中継装置及び無線端末装置
US10368170B2 (en) Smart headset and method of routing service in response to proximity to mobile device
JP5739280B2 (ja) 無線通信システム
JP5415775B2 (ja) 専用チャネル参入方法
JP6044220B2 (ja) 基地局装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラム
JP2016139952A (ja) ハイブリッド端末
WO2015125730A1 (ja) 通信システム、サーバ装置及び通信装置並びに通信方法
KR101428092B1 (ko) 차량 내 통화 제어 시스템 및 그 방법
CN115243206A (zh) 语音通话建立方法及电子设备
JP5125789B2 (ja) 移動無線通信システムにおける回線ビジー時の通信方法及び移動局
JP6058446B2 (ja) 無線通信システム
US11601827B2 (en) Radio gateway tranmission failure notification
CN104602211A (zh) Cdma系统的呼叫等待的处理方法、装置、终端及系统
JP2012151564A (ja) 無線通信システム
JP4681430B2 (ja) 無線通信システム
JP2010239430A (ja) 無線システム
JPH0226143A (ja) 回線接続方式
JP2007306185A (ja) 無線通信システム
JP4447335B2 (ja) 移動体通信システムにおける緊急通信処理システム及び方法
JP2011250379A (ja) 無線通信端末による複数同時通話システム
JP2016081262A (ja) 火災報知設備
JP6157226B2 (ja) 無線通信システム
JP2012074843A (ja) 無線通信システム
JP2014017812A (ja) 無線通信システム及び無線回線制御装置
JP2015061138A (ja) 移動通信システム、移動通信方法、制御装置及び制御プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6044220

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150