JP2014060278A - ストリングのリペア方法、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

ストリングのリペア方法、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハンダ接続が不要であり、検査精度を低下させることがなく、接続が不安定になることがなく、更にはタブ線と結晶系太陽電池セルとを接続した後にも不良品の結晶系太陽電池セルの交換ができるストリングのリペア方法などの提供。
【解決手段】検出された不良品の結晶系太陽電池セルと前記不良品の結晶系太陽電池セルに隣接する結晶系太陽電池セルとを接続しているタブ線を切断し、前記不良品の結晶系太陽電池セルを含む前記ストリングの一部を除去する除去工程と、前記除去工程により残った残余ストリング4aと残余ストリング4aに追加する追加ストリング4bとを、残余ストリング4aの端部タブ線3aを用いて接続する接続工程とを含み、端部タブ線3aの端部の結晶系太陽電池セルに接続していない部分の長さが、前記ストリングに用いる前記結晶系太陽電池セルとタブ線3aとの接続長さ以上であるストリングのリペア方法である。
【選択図】図3C

Description

本発明は、結晶系太陽電池モジュールのストリングをリペアするストリングのリペア方法、及び結晶系太陽電池モジュールの製造方法に関する。
太陽電池は、クリーンで無尽蔵に供給される太陽光を直接電気に変換するため、新しいエネルギー源として期待されている。
前記太陽電池は、例えば、タブ線を介して複数の太陽電池セルを直列に接続したストリングを単数又は複数配列した太陽電池モジュールとして用いられている。
従来のタブ線は、銅線表面にハンダを塗布したタイプが使用されていた。そして、太陽電池セルの電極とタブ線とは、ハンダを介して接続されていた。しかし、ハンダ接続には高温が必要であることから、受光面のパネル割れや反り、タブ線からはみ出した(漏洩した)ハンダによるショートなどが発生し、不具合の原因となっていた。
そこで、ハンダに代わる接続材料として導電性接着剤、絶縁性接着剤などの接着剤が使用されてきている。例えば、太陽電池セルの表面電極とタブ線とが導電性接着剤を介して接続された太陽電池モジュールが提案されている。
そのような太陽電池モジュールを製造する際に、割れや欠けが発生した太陽電池セルを有する不良のストリングが発生すると、その不良のストリングは、修理(リペア)作業が必要になる。
従来のリペア作業では、ハンダを用いたリペア作業が行われていた。ハンダを用いたリペア作業について、図1A〜図1Cを用いて説明する。
図1Aにストリングの一例の概略断面図を示す。図1Aに示すように、ストリング4は、各結晶系太陽電池セル2X、2Y、2Zがタブ線3によって直列に接続された構造をしている。各結晶系太陽電池セル2X、2Y、2Zは、光電変換素子10を有する。光電変換素子10には、受光面側に表面電極となるバスバー電極11と、バスバー電極11とほぼ直交する方向に形成された集電極であるフィンガー電極12とが設けられている。また、光電変換素子10には、受光面と反対の裏面側に、Al裏面電極13が設けられている。
タブ線3とバスバー電極11との接続、及びタブ線3とAl裏面電極13との接続は、導電性接着フィルム17によって行われている。
図1Aに示すストリング4において、結晶系太陽電池セル2Yの光電変換素子10が破損(破損部a)すると、切断部A及びBでタブ線を切断し、不良品の結晶系太陽電池セル2Yをストリング4から除去する(図1B)。
続いて、タブ線3が配置されたリペア用の結晶系太陽電池セル2Y’を結晶系太陽電池セル2Xと結晶系太陽電池セル2Zの間に配置し、接続部Cにおいてタブ線3同士をハンダ接続することにより、リペア作業を終了する(図1C)。
このようなリペア作業では、ハンダ接続のための設備が必要になるという問題がある。また、ハンダの熱が硬化した接着剤(例えば、導電性接着フィルム)に掛かり、接着強度が低下するという問題がある。
そこで、リペア作業においてハンダ接続を必要としない技術として、結晶系太陽電池(結晶系太陽電池セル)の電極上に、樹脂接着剤と配線材とをこの順序で重畳し第1の条件で圧着して配線材(タブ線)を結晶系太陽電池に仮固定する工程と、仮固定した結晶系太陽電池の不良品の有無を検査する検査工程と、前記検査工程で不良と判定した結晶系太陽電池を取り除き、良品の結晶系太陽電池と交換し、樹脂接着剤を間に挟んで第1の条件で圧着することにより良品の結晶系太陽電池に配線材を仮固定する工程と、配線材が仮固定され配列された結晶系太陽電池を、前記第1の条件よりも高温の第2の条件により前記樹脂接着剤を熱硬化させて結晶系太陽電池と配線材を固定する工程とを備える結晶系太陽電池モジュールの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
結晶系太陽電池セルの破損は、タブ線と結晶系太陽電池セルとを固定する際の圧力及び熱により生じることが多い。しかし、上記提案の技術は、タブ線と結晶系太陽電池セルとを固定する前に不良品を交換する技術であるため、上記提案の技術では、タブ線と結晶系太陽電池セルとを固定した後に結晶系太陽電池セルの破損が生じてもリペアができないという問題がある。
また、結晶系太陽電池セルの割れや欠けが微小の場合、目視による検査では不良品の検出が難しいため、光電変換素子の発光を利用した検査が行われることが多い。前記光電変換素子の発光を利用した検査では、タブ線を介して結晶系太陽電池セルに電流を流し光電変換により生じる結晶系太陽電池セルの発光強度を測定することで不良品の有無を検査する。しかし、上記提案の技術では仮固定の状態で検査を行うため、タブ線と結晶系太陽電池セルとの電気的接続が十分ではなく、光電変換素子の発光を利用した検査ができず、検査の精度が低下するという問題がある。
また、リペア作業においてハンダ接続を必要としない技術として、硬化した接着剤を介してタブ線と結晶系太陽電池セルとを接続した後に、不良品の結晶系太陽電池セルからタブ線を剥離して不良品の結晶系太陽電池セルを除去し、更に、不良品の結晶系太陽電池セルから剥離したタブ線にリペア用結晶系太陽電池セルを接続する方法が挙げられる。
しかし、この方法の場合、不良品の結晶系太陽電池セルから剥離されたタブ線は、剥離の際に変形してしまい、接続が不安定になるという問題がある。
したがって、ハンダ接続が不要であり、検査精度を低下させることがなく、接続が不安定になることがなく、更にはタブ線と結晶系太陽電池セルとを接続した後にも不良品の結晶系太陽電池セルの交換ができるリペア方法、及び結晶系太陽電池モジュールの接続方法の提供が求められているのが現状である。
特開2010−225801号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ハンダ接続が不要であり、検査精度を低下させることがなく、接続が不安定になることがなく、更にはタブ線と結晶系太陽電池セルとを接続した後にも不良品の結晶系太陽電池セルの交換ができるストリングのリペア方法、及び結晶系太陽電池モジュールの接続方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 複数の結晶系太陽電池セル、隣接する一方の前記結晶系太陽電池セルの受光面の電極と他方の前記結晶系太陽電池セルの裏面の電極とを接続するタブ線、端部の前記結晶系太陽電池セルに接続されかつ前記端部の結晶系太陽電池セルに隣接する前記結晶系太陽電池セルに接続されていない端部タブ線、並びに前記電極と前記タブ線及び前記電極と前記端部タブ線とをそれぞれ接続する接着剤を有し、前記複数の結晶系太陽電池セルが電気的に直列に接続されてなるストリングが有する前記結晶系太陽電池セルの不良品を検出し、前記ストリングをリペアするストリングのリペア方法であって、
検出された不良品の結晶系太陽電池セルと前記不良品の結晶系太陽電池セルに隣接する結晶系太陽電池セルとを接続しているタブ線を切断し、前記不良品の結晶系太陽電池セルを含む前記ストリングの一部を除去する除去工程と、
前記除去工程により残った残余ストリングと前記残余ストリングに追加する追加ストリングとを、前記残余ストリングの前記端部タブ線を用いて接続する接続工程とを含み、
前記端部タブ線の前記端部の結晶系太陽電池セルに接続していない部分の長さが、前記ストリングに用いる前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続長さ以上であることを特徴とするストリングのリペア方法である。
<2> 端部タブ線の端部の結晶系太陽電池セルに接続していない部分の長さ(L)が、下記式(1)を満たす前記<1>に記載のストリングのリペア方法である。
a≦L≦(b+c1+c2+d) ・・・式(1)
ただし、前記式(1)中、前記aは、前記結晶系太陽電池セルとタブ線との接続長さを表す。前記bは、ストリングの配列方向における前記結晶系太陽電池セルの幅を表す。前記c1は、隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の間に跨るタブ線の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との間の長さを表す。前記c2は、隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との距離を表す。前記dは、前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続端部と、前記結晶系太陽電池セルの端部との距離を表す。
<3> 追加ストリングが、ストリングが有する結晶系太陽電池セルの数と残余ストリングが有する結晶系太陽電池セルの数との差分の結晶系太陽電池セルを有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のストリングのリペア方法である。
<4> 残余ストリングが有する結晶系太陽電池セルの数(A)と、除去工程において除去されるストリングの一部が有する結晶系太陽電池セルの数(B)とが、次式A≧B−1を満たす前記<1>から<3>のいずれかに記載のストリングのリペア方法である。
<5> 接着剤が、導電性接着剤及び絶縁性接着剤のいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載のストリングのリペア方法である。
<6> 複数の結晶系太陽電池セルの受光面及び裏面に接着剤を付与する付与処理、前記付与処理に続いて前記接着剤上にタブ線及び端部タブ線を配置する配置処理、並びに、前記配置処理に続いて前記タブ線及び前記端部タブ線を加熱及び押圧する加熱押圧処理を行うことにより、前記結晶系太陽電池セルの電極と前記タブ線とが前記接着剤を介して接続され、かつ前記複数の結晶系太陽電池セルが電気的に直列に接続されてなるストリングを作製するストリング作製工程を少なくとも含み、
前記ストリング作製工程により作製された前記ストリングの前記結晶系太陽電池セルの不良品の有無を検査し、不良品が検出された際に前記<1>から<5>のいずれかに記載のストリングのリペア方法を行うことを特徴とする結晶系太陽電池モジュールの製造方法である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、ハンダ接続が不要であり、検査精度を低下させることがなく、接続が不安定になることがなく、更にはタブ線と結晶系太陽電池セルとを接続した後にも不良品の結晶系太陽電池セルの交換ができるストリングのリペア方法、及び結晶系太陽電池モジュールの接続方法を提供することができる。
図1Aは、ストリングの一例を示す概略断面図である。 図1Bは、不良品の結晶系太陽電池セルをストリングから除去した後のストリングの概略断面図である。 図1Cは、ハンダ付けによりストリングをリペアした後のストリングの概略断面図である。 図2Aは、本発明におけるストリングの一例の概略断面図である。 図2Bは、図2Aのストリングの端部の拡大図である。 図3Aは、ストリングの一例の概略断面図である。 図3Bは、図3Aに示すストリングのリペアにおいて不良品の結晶系太陽電池セルを含むストリングの一部を除去した後の概略断面図である。 図3Cは、図3Aに示すストリングのリペアにおいて残余ストリングに追加ストリングを接続する前の概略断面図である。 図3Dは、図3Aに示すストリングのリペアが完了した後の概略断面図である。 図4Aは、本発明の結晶系太陽電池モジュールの製造方法を説明するための概略断面図(その1)である。 図4Bは、本発明の結晶系太陽電池モジュールの製造方法を説明するための概略断面図(その2)である。 図4Cは、本発明の結晶系太陽電池モジュールの製造方法を説明するための概略断面図(その3)である。 図4Dは、本発明の結晶系太陽電池モジュールの製造方法を説明するための概略断面図(その4)である。 図5は、結晶系太陽電池セルの一例の概略上面図である。 図6Aは、実施例1のストリングの概略断面図である。 図6Bは、実施例1のストリングのリペアにおいて不良品の結晶系太陽電池セルを含むストリングの一部を除去した後の概略断面図である。 図6Cは、実施例1のストリングのリペアにおいて残余ストリングに追加ストリングを接続する前の概略断面図である。 図6Dは、実施例1のストリングのリペアが完了した後の概略断面図である。 図7Aは、実施例2のストリングの概略断面図である。 図7Bは、実施例2のストリングのリペアにおいて不良品の結晶系太陽電池セルを含むストリングの一部を除去した後の概略断面図である。 図7Cは、実施例2のストリングのリペアにおいて残余ストリングに追加ストリングを接続する前の概略断面図である。 図7Dは、実施例2のストリングのリペアが完了した後の概略断面図である。 図8Aは、実施例3のストリングの概略断面図である。 図8Bは、実施例3のストリングのリペアにおいて不良品の結晶系太陽電池セルを含むストリングの一部を除去した後の概略断面図である。 図8Cは、実施例3のストリングのリペアにおいて残余ストリングに追加ストリングを接続する前の概略断面図である。 図8Dは、実施例3のストリングのリペアが完了した後の概略断面図である。 図9Aは、比較例1のストリングの概略断面図である。 図9Bは、比較例1のストリングのリペアにおいて不良品の結晶系太陽電池セルを除去した後の概略断面図である。 図9Cは、比較例1のストリングのリペアが完了した後の概略断面図である。 図10Aは、比較例2のストリングの概略断面図である。 図10Bは、比較例2のストリングのリペアにおいて不良品の結晶系太陽電池セルを除去した後の概略断面図である。 図10Cは、比較例2のストリングのリペアが完了した後の概略断面図である。
(ストリングのリペア方法)
本発明のストリングのリペア方法は、除去工程と、接続工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記ストリングのリペア方法は、ストリングが有する結晶系太陽電池セルの不良品を検出し、前記ストリングをリペアするリペア方法である。
<ストリング>
前記ストリングは、複数の結晶系太陽電池セルと、タブ線と、端部タブ線と、接着剤とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記ストリングは、前記複数の結晶系太陽電池セルが電気的に直列に接続されてなる。
−結晶系太陽電池セル−
前記結晶系太陽電池セルとしては、受光面及び受光面の反対面である裏面に電極を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光電変換部としての光電変換素子と、フィンガー電極と、バスバー電極とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記結晶系太陽電池セルとしては、例えば、単結晶シリコン太陽電池セル、多結晶シリコン太陽電池セルなどが挙げられる。
前記結晶系太陽電池セルの平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記結晶系太陽電池セルの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多角形、円形などが挙げられる。前記多角形としては、四角形、八角形などが挙げられる。
前記結晶系太陽電池セルは、バスバー電極を有さないバスバーレス構造であってもよい。
−タブ線−
前記タブ線は、隣接する一方の結晶系太陽電池セルの受光面の電極と他方の結晶系太陽電池セルの裏面の電極とを接続するタブ線である。
前記タブ線の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム、鉄、金、銀、ニッケル、パラジウム、クロム、モリブデン、及びこれらの合金などが挙げられる。
前記タブ線は、銅及びアルミニウムのいずれかを含有することが好ましい。
前記タブ線の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状などが挙げられる。
前記タブ線の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。前記単層構造としては、例えば、銅、アルミニウムなどをその材質とする単層構造が挙げられる。前記積層構造としては、例えば、銅、アルミニウムなどを材質とする基材と、メッキ層とを有する積層構造などが挙げられる。前記メッキ層の材質としては、例えば、金、銀、錫、ハンダなどが挙げられる。
前記タブ線の平均幅としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1mm〜5mmが好ましい。
前記タブ線の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、9μm〜200μmが好ましく、9μm〜100μmがより好ましい。前記平均厚みが、9μm未満であると、結晶系太陽電池セルにより生成された電気の取出し効率が低下することがあり、200μmを超えると、接続信頼性が低下することがある。前記平均厚みが、前記より好ましい範囲内であると、接続信頼性がより優れる点で有利である。
前記平均厚みは、例えば、前記タブ線の任意の10点において前記タブ線の厚みを測定し、測定した値を平均することにより求めることができる。
前記接着剤に絶縁性接着剤を用いる場合には、前記結晶系太陽電池セルの電極との電気的接続がしやすいように、前記タブ線は、その表面に突起を有していることが好ましい。前記突起の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、前記タブ線がその表面に突起を有する場合の前記タブ線の接続方向の厚みとは、突起を除いた部分の厚みである。
−端部タブ線−
前記端部タブ線は、前記ストリングにおける端部の前記結晶系太陽電池セルに接続されかつ前記端部の結晶系太陽電池セルに隣接する前記結晶系太陽電池セルに接続されていない。
前記端部タブ線の材質、形状、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記タブ線の説明で例示した材質、形状、構造などが挙げられる。
前記端部タブ線の前記端部の結晶系太陽電池セルに接続していない部分の長さ(L)は、前記ストリングに用いる前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続長さ以上であり、下記式(1)を満たすことが好ましく、下記式(2)を満たすことがより好ましい。
a≦L≦(b+c1+c2+d) ・・・式(1)
(a+c1+d)≦L≦(b+c1+d) ・・・式(2)
ただし、前記式(1)中、前記aは、前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続長さを表す。前記bは、前記ストリングの配列方向における前記結晶系太陽電池セルの幅を表す。前記c1は、隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の間に跨るタブ線の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との間の長さを表す。前記c2は、隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部と距離を表す。前記dは、前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続端部と前記結晶系太陽電池セルの端部との距離を表す。
なお、前記a、前記b、及び前記dは、a+2d=bの関係にある。
前記Lが、前記より好ましい範囲内であると、前記ストリングのリペア方法において、前記端部タブ線を追加ストリングと残余ストリングとの接続に用いた際に、適度な接続長さが得られ、良好な出力結果が得られる。
前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続長さ(a)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100mm〜200mmが好ましく、120mm〜180mmがより好ましい。
前記ストリングの配列方向における前記結晶系太陽電池セルの幅(b)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、110mm〜220mmが好ましく、125mm〜185mmがより好ましい。
隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の間に跨るタブ線の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との間の長さ(c1)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0mm〜5.0mmが好ましく、2.0mm〜4.0mmがより好ましい。
隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との距離(c2)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5mm〜4.5mmが好ましく、1.5mm〜3.0mmがより好ましい。
前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続端部と、前記結晶系太陽電池セルの端部との距離(d)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0mm〜6.0mmが好ましく、2.0mm〜4.0mmがより好ましい。
−接着剤−
前記接着剤は、前記電極と前記タブ線及び前記電極と前記端部タブ線とをそれぞれ接続する接着剤である。
前記接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性接着剤、絶縁性接着剤などが挙げられる。
−−導電性接着剤−−
前記導電性接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性粒子を少なくとも含有し、好ましくは膜形成樹脂と、硬化性樹脂と、硬化剤とを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する導電性接着剤などが挙げられる。
−−−導電性粒子−−−
前記導電性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニッケル粒子、金被覆ニッケル粒子、樹脂コアをNiで被覆した樹脂粒子、樹脂コアをNiで被覆し、更に最表面をAuで被覆した樹脂粒子などが挙げられる。
−−−膜形成樹脂−−−
前記膜形成樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、フェノキシ樹脂が特に好ましい。
−−−硬化性樹脂−−−
前記硬化性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂などが挙げられる。
前記硬化性樹脂は、前記太陽電池モジュールにおいては、それ単独で硬化していてもよいし、後述する硬化剤により硬化していてもよい。
−−−−エポキシ樹脂−−−−
前記エポキシ樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、それらの変性エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−−アクリレート樹脂−−−−
前記アクリレート樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記アクリレートをメタクリレートにしたものが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−硬化剤−−−
前記硬化性樹脂は、硬化剤と併用するのが好ましい。前記硬化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−エチル4−メチルイミダゾールに代表されるイミダゾール類;ラウロイルパーオキサイド、ブチルパーオキサイド、ベンジルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ベンジルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物;有機アミン類等のアニオン系硬化剤;スルホニウム塩、オニウム塩、アルミニウムキレート剤等のカチオン系硬化剤などが挙げられる。
これらの中でも、エポキシ樹脂とイミダゾール類との組合せ、アクリレート樹脂と有機過酸化物との組合せが特に好ましい。
−−−その他の成分−−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤(顔料、染料)、有機溶剤、イオンキャッチャー剤などが挙げられる。前記その他の成分の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−絶縁性接着剤−−
前記絶縁性接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜形成樹脂と、硬化性樹脂と、硬化剤とを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する絶縁性接着剤などが挙げられる。
前記絶縁性接着剤における前記膜形成樹脂、前記硬化性樹脂、前記硬化剤、及び前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記導電性接着剤の説明において例示した前記膜形成樹脂、前記硬化性樹脂、前記硬化剤、及び前記その他の成分がそれぞれ挙げられる。
前記接着剤は、前記ストリングを作製する際には、液状で使用されてもよいし、フィルム状で使用されてもよい。
前記接着剤は、前記ストリングが作製された際には、通常、硬化している。
前記ストリングにおける前記結晶系太陽電池セルの数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4枚〜12枚などが挙げられる。
ここで、前記ストリングの一例を、図を用いて説明する。図2Aは、本発明におけるストリングの一例の概略断面図である。ストリング4は、各結晶系太陽電池セル2U、2X、2Y、2Z(以下、「結晶系太陽電池セル2」と称することがある。)を有する。結晶系太陽電池セル2は、シリコン基板からなる光電変換素子10を有する。光電変換素子10には、受光面側に表面電極となるバスバー電極11と、バスバー電極11とほぼ直交する方向に形成された集電極であるフィンガー電極12とが設けられている。また、光電変換素子10には、受光面と反対の裏面側に、アルミニウムからなるAl裏面電極13が設けられている。
そして、タブ線3によって、結晶系太陽電池セル2の表面のバスバー電極11と、隣接する結晶系太陽電池セル2のAl裏面電極13とが電気的に接続され、これにより直列に接続されたストリング4を構成する。タブ線3とバスバー電極11との接続、及びタブ線3とAl裏面電極13との接続は、導電性接着フィルム17によって行う。また、ストリング4の端部の結晶系太陽電池セル2U及び2Zには、隣接する結晶系太陽電池セル2X及び2Yと接続されていない端部タブ線3aが接続されている。端部タブ線3aの端部の結晶系太陽電池セル2U又は2Zに接続していない部分の長さ(図2Aの3x)は、ストリング4に用いる結晶系太陽電池セル2とタブ線3との接続長さ(図2Aの3y)以上である。
ここで、前記端部タブ線の前記端部の結晶系太陽電池セルに接続していない部分の長さ(L)について、図を用いて説明する。図2Bは、図2Aのストリングの端部の拡大図である。図2Bにおいて、端部タブ線3aの端部の結晶系太陽電池セル2Zに接続していない部分の長さ(L)は、端部タブ線3aの長さから結晶系太陽電池セル2Zと接続した接続長さ(a)を除いた長さである。図2Bにおいて、結晶系太陽電池セル2Zとタブ線3(又は、端部タブ線3a)との接続長さ(a)は、結晶系太陽電池セル2Z上の導電性接着フィルム17とタブ線3(又は、端部タブ線3a)とが接している長さでもある。
ここで、前記式(1)及び前記式(2)における前記bは、図2Bにおいて、ストリングの配列方向における結晶系太陽電池セル2Zの幅である。前記c1は、図2Bにおいて、隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の間に跨るタブ線の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との間の長さである。前記c2は、隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との距離であり、言い換えれば隣接する結晶系太陽電池セルの端部間の距離である。前記dは、図2Bにおいて、結晶系太陽電池セル2Zとタブ線3(又はタブ線3a)との接続端部と、結晶系太陽電池セル2Zの端部との距離であり、言い換えれば結晶系太陽電池セル2Zの端部と結晶系太陽電池セル2Z上の異方性導電フィルム17の端部との距離である。
なお、前記a、前記b、及び前記dは、a+2d=bの関係にある。
<検出>
不良品の前記結晶系太陽電池セルの検出の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、目視により検出する方法、光量測定により検出する方法などが挙げられる。
不良品の前記結晶系太陽電池セルにおける光電変換素子の破損が目視により確認できる程度のものの場合には、前記検出の方法は、簡便な方法である点で、前記目視により検出する方法が好ましい。一方、不良品の前記結晶系太陽電池セルにおける光電変換素子の破損が目視により確認できない程度のものの場合には、前記検出の方法は、検出精度が高い点で、前記光量測定により検出する方法が好ましい。
前記光量測定により検出する方法としては、タブ線を介して結晶系太陽電池セルに電流を流すことで光電変換効果により光電変換素子を発光させ、その発光強度を測定することにより不良品を検出する方法であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<除去工程>
前記除去工程としては、検出された不良品の結晶系太陽電池セルと前記不良品の結晶系太陽電池セルに隣接する結晶系太陽電池セルとを接続しているタブ線を切断し、前記不良品の結晶系太陽電池セルを含む前記ストリングの一部を除去する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記切断の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記タブ線の切断位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記不良品の結晶系太陽電池セルに近い位置が好ましく、前記不良品の結晶系太陽電池セルにおける、切断される前記タブ線を介して接続されている前記結晶系太陽電池セル側の端部がより好ましい。前記切断位置がより好ましい態様であることにより、切断後の前記タブ線をリペア後のストリングにおいて有効に用いることができる。
<接続工程>
前記接続工程としては、前記除去工程により残った残余ストリングと前記残余ストリングに追加する追加ストリングとを、前記残余ストリングの前記端部タブ線を用いて接続する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記残余ストリングが有する前記結晶系太陽電池セルの数(A)と、前記除去工程において除去される前記ストリングの一部が有する前記結晶系太陽電池セルの数(B)とは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、次式A≧B−1を満たすことが、リペアの際に追加する結晶系太陽電池セルの数をより少ない数にできる点で好ましい。
前記追加ストリングは、前記ストリングが有する前記結晶系太陽電池セルの数と前記残余ストリングが有する前記結晶系太陽電池セルの数との差分の前記結晶系太陽電池セルを有することが、リペア前のストリングが有する結晶系太陽電池セルと同じ数の結晶系太陽電池セルを有するストリングが得られる点で好ましい。
前記追加ストリングとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、リペア用に準備したものでもよいし、不良品の結晶系太陽電池セルが発生した他のストリングから不良品の結晶系太陽電池セルを除去したものであってもよい。
前記ストリングのリペア方法の一例を、図3A〜図3Dを用いて説明する。リペアに用いるストリングの一例の概略断面図を図3Aに示す。図3Aに示すストリング4において、結晶系太陽電池セル2Xが不良品であり、光電変換素子10に破損部aを有している。
まず、リペアの前に不良品の検出を行う。不良品の検出は、目視で行ってもよいし、光量測定で行ってもよい。
不良品の検出が完了したら、前記除去工程を行う。前記除去工程では、不良品の結晶系太陽電池セル2Xと結晶系太陽電池セル2Yとを接続しているタブ線3を結晶系太陽電池セル2Xの端部Aで切断し、不良品の結晶系太陽電池セル2Xを含むストリングの一部を除去する。不良品の結晶系太陽電池セル2Xを含むストリングの一部を除去することにより、図3Bに示す残余ストリング4aが残る。残余ストリング4aは、結晶系太陽電池セル2Y及び2Zを有している。
続いて、追加ストリング4bを用意する(図3C)。追加ストリング4bは、図3Cに示すように、2つの結晶系太陽電池セル2U’及び2X’と、2つの結晶系太陽電池セル2U’及び2X’を接続するタブ線3と、結晶系太陽電池セル2X’のみに接続した端部タブ線3bとを有している。追加ストリング4bにおける端部タブ線3bの長さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。結晶系太陽電池セル2U’のAl裏面電極13には、残余ストリング4aの端部タブ線3aを接続するための導電性接着フィルム17が貼り付けられている。なお、結晶系太陽電池セル2U’のAl裏面電極13に貼り付けられている導電性接着フィルム17はこの時点では硬化していない。
前記除去工程により残った残余ストリング4aの端部タブ線3aにおける結晶系太陽電池セル2Zに接続していない部分を用いて、結晶系太陽電池セル2Zと追加ストリング4bの結晶系太陽電池セル2U’との接続を行う(図3D)。接続は、シリコーンラバー緩衝材を介して、加熱ツールを用いてタブ線を、加熱押圧することで行う。
(結晶系太陽電池モジュールの製造方法)
本発明の結晶系太陽電池モジュールの製造方法は、ストリング作製工程を少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記結晶系太陽電池モジュールの製造方法においては、前記ストリング作製工程により作製されたストリングの結晶系太陽電池セルの不良品の有無を検査し、不良品が検出された際に本発明の前記ストリングのリペア方法を行う。
<ストリング作製工程>
前記ストリング作製工程は、付与処理と、配置処理と、加熱押圧処理とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の処理を含む。
前記ストリング作製工程により作製されるストリングは、前記ストリングのリペア方法で説明した前記ストリングである。
−付与処理−
前記付与処理は、複数の結晶系太陽電池セルの受光面及び裏面に接着剤を付与する処理であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記結晶系太陽電池セルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ストリングのリペア方法において例示した結晶系太陽電池セルなどが挙げられる。
前記接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ストリングのリペア方法において例示した接着剤などが挙げられる。
前記接着剤の付与方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、前記接着剤が導電性接着フィルムの場合は、前記結晶系太陽電池セルの受光面の電極、又は前記受光面の反対面である裏面の電極上に前記導電性接着フィルムを貼り付ける方法などが挙げられる。この際、前記導電性接着フィルムは、タブ線を接続するのに適当な幅に調整されて用いられる。貼り付ける際には、前記導電性接着フィルムが硬化しない程度の加熱及び押圧を行ってもよい。
前記付与処理においては、タブ線が配置される所定の位置に、前記接着剤が付与される。
−配置処理−
前記配置処理としては、前記付与処理に続いて前記接着剤上にタブ線及び端部タブ線を配置する処理であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記配置処理の際、隣接する前記結晶系太陽電池セル間においては、一本のタブ線の一部が一方の結晶系太陽電池セルの受光面上に配置され、前記タブ線の他の一部が他方の結晶系太陽電池セルの裏面(受光面の反対面)上に配置される。
また、前記配置処理の際、前記端部タブ線は、作製されるストリングの端部に位置する結晶系太陽電池セルに配置される。加えて、前記端部タブ線は、前記端部の結晶系太陽電池セル上には配置されるが、前記端部の結晶系太陽電池セルに隣接する前記結晶系太陽電池セル上には配置されない。
前記タブ線、及び前記端部タブ線は、前記ストリングのリペア方法において例示した前記タブ線、及び前記端部タブ線である。
−加熱押圧処理−
前記加熱押圧処理としては、前記配置処理に続いて前記タブ線及び前記端部タブ線を加熱及び押圧する処理であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱ツールにより行うことができる。
前記加熱押圧処理における加熱時間、加熱温度、圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱押圧処理においては、前記結晶系太陽電池セル上の前記タブ線及び前記端部タブ線が加熱及び押圧される。
前記加熱押処理により、例えば、接着剤が硬化される。
以上のストリング作製工程により、前記結晶系太陽電池セルの前記電極と前記タブ線及び前記電極と前記端部タブ線とが前記接着剤を介して接続され、かつ前記複数の結晶系太陽電池セルが電気的に直列に接続されてなるストリングが作製される。
<検査及びリペア>
前記結晶系太陽電池モジュールの製造方法においては、前記ストリング作製工程により作製されたストリングの結晶系太陽電池セルの不良品の有無を検査し、不良品が検出された際に本発明の前記ストリングのリペア方法を行う。
前記検査の方法としては、不良品の結晶系太陽電池セルを検出できる方法であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ストリングのリペア方法において例示した検出方法などを用いることができる。
前記ストリングのリペア方法は、通常、後述する被覆工程、押圧工程、及び加熱工程の前に行われる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、端部調整工程、被覆工程、押圧工程、加熱工程などが挙げられる。
−端部調整工程−
前記端部調整工程としては、複数のストリングにおいて端部の結晶系太陽電池セルに接続されかつ隣接する結晶系太陽電池セルに接続していないタブ線の長さを揃える工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ストリングのリペア方法を行ったストリングと、前記ストリングのリペア方法を行わなかったストリングとを配列してマトリクスを作製する際に、端部の結晶系太陽電池セルに接続されかつ隣接する結晶系太陽電池セルに接続していないタブ線の長さがストリング毎に異なる場合がある。その際に、必要に応じて前記端部調整工程を行うことで、ストリング同士が整然と並んだマトリクスを作製することができる。
−被覆工程−
前記被覆工程としては、前記ストリングを封止用樹脂により覆い、更に前記封止用樹脂を防湿性バックシート及びガラスプレートのいずれかにより覆う工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記結晶系太陽電池モジュールの製造方法は、減圧ラミネーターを用いて行うことが好ましい。
−−封止用樹脂−−
前記封止用樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/酢酸ビニル/トリアリルイソシアヌレート(EVAT)、ポリビニルブチラート(PVB)、ポリイソブチレン(PIB)、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
−−防湿性バックシート−−
前記防湿性バックシートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アルミニウム(Al)、PETとAlとポリエチレン(PE)の積層体などが挙げられる。
−−ガラスプレート−−
前記ガラスプレートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ソーダ石灰フロートガラスプレートなどが挙げられる。
−押圧工程及び加熱工程−
前記押圧工程としては、前記防湿性バックシート及びガラスプレートのいずれかを押圧する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。押圧する圧力、及び押圧する時間は、任意である。
前記加熱工程としては、前記ストリングが載置された加熱ステージを加熱する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記加熱ステージを加熱することにより、前記封止用樹脂を加熱することができる。
前記加熱工程における加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃〜250℃が好ましく、100℃〜200℃がより好ましい。前記加熱温度が、50℃未満であると、封止が不十分となることがあり、250℃を超えると、前記接着剤、前記封止用樹脂などの有機樹脂が熱分解することがある。前記加熱温度が、前記特に好ましい範囲内であると、封止の信頼性の点で有利である。
前記加熱工程における加熱時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1秒間〜1時間が好ましく、5秒間〜30分間がより好ましく、10秒間〜20分間が特に好ましい。前記加熱時間が、1秒間未満であると、封止が不十分となることがある。前記加熱時間が、前記特に好ましい範囲内であると、封止の信頼性の点で有利である。
前記押圧工程、及び前記加熱工程を開始する順序としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以上のようにすることにより、複数の結晶系太陽電池セルがタブ線によって接続されたストリング、及び該ストリングが封止された本発明の結晶系太陽電池モジュールが製造される。
また、例えば、ストリングを複数配列したマトリクスを形成し、それを封止することにより、本発明の結晶系太陽電池モジュールを作製することもできる。
本発明の結晶系太陽電池モジュールの製造方法の一例について、図4A〜図4Dを用いて説明する。
まず、ストリングを作製する工程について説明する(図4A〜図4C)。
4枚の結晶系太陽電池セル2U、2X、2Y、2Zを用意する(図4A)。結晶系太陽電池セル2は、シリコン基板からなる光電変換素子10を有する。光電変換素子10には、受光面側に表面電極となるバスバー電極11と、バスバー電極11とほぼ直交する方向に形成された集電極であるフィンガー電極12とが設けられている。また、光電変換素子10には、受光面と反対の裏面側に、アルミニウムからなるAl裏面電極13が設けられている。
続いて、結晶系太陽電池セル2の受光面のバスバー電極11上、及び裏面のタブ線を配置する位置に、接着剤である導電性接着フィルム17を付与する付与処理を行う(図4B)。付与処理においては、所定の大きさの導電性接着フィルム17が結晶系太陽電池セル2の受光面のバスバー電極11上、及び裏面のタブ線3を配置する位置に貼り付けられる。その後、導電性接着フィルム17が硬化しない程度で加熱及び押圧が行われる。
続いて、導電性フィルム17上にタブ線3及び端部タブ線3aを配置する。隣接する結晶系太陽電池セル間においては、一本のタブ線3の一部が一方の結晶系太陽電池セル2の受光面上に配置され、タブ線3の他の一部が他方の結晶系太陽電池セル2の裏面(受光面の反対面)上に配置される。また、端部タブ線3aは、作製されるストリング4の端部に位置する結晶系太陽電池セル2U、2Zに配置される。加えて、端部タブ線3aは、端部の結晶系太陽電池セル2U、2Z上には配置されるが、端部の結晶系太陽電池セル2U、2Zに隣接する結晶系太陽電池セル2X、2Y上には配置されない。
そして、配置処理に続いて、加熱ツールを用いて、結晶系太陽電池セル上2のタブ線3及び端部3aを加熱及び押圧する。そうすることにより、導電性接着フィルム17が硬化し、タブ線3と結晶系太陽電池セル2及び端部タブ線3と結晶系太陽電池セル2とが接続される。
以上によりストリング4が作製される(図4C)。
続いて、作製されたストリング4に不良品の結晶系太陽電池セルがあるかどうかを目視により検査し、不良品が検出された際には、本発明の前記ストリングのリペア方法を行うことにより、不良品の結晶系太陽電池セルを取り除き、前記ストリングをリペアする。
続いて、被覆工程を行う。更に被覆工程を行った後に、加熱工程及び押圧工程を行う。そうすることにより、ストリングが封止樹脂により被覆された結晶系太陽電池モジュールが得られる(図4D)。図4Dに示す結晶系太陽電池モジュール1において、ストリング4は、複数配列してマトリクス5を構成している。そして、マトリクス5は、封止用樹脂のシート6で挟まれ、受光面側に設けられた表面カバー7及び裏面側に設けられた防湿性のバックシート8とともにラミネートされている。マトリクス5の周囲には、アルミニウムなどの金属フレーム9が取り付けられている。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<ストリングのリペア方法>
−ストリングの作製−
結晶系太陽電池セルとして、6インチ(156mm)多結晶Siセル〔縦6インチ×横6インチ(1インチは2.54cm)〕を用いた。用いた結晶系太陽電池セルは、図5に示すような構造をしており、光電変換素子10と、光電変換素子10の受光面に配置されたバスバー電極11及びフィンガー電極12と、光電変換素子10の受光面と反対面である裏面に配置されたAl裏面電極とを有している。
接着剤として、導電性接着フィルム(SP103F1、平均厚み25μm、ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製)を用いた。導電性接着フィルムは、2mm×150mmに切断して用いた。
タブ線として、ハンダが被覆された銅線(平均幅2mm)を用いた。
ストリングの作製について、図6Aを参照して説明する。
まず、4枚の結晶系太陽電池セル(2U、2X、2Y、2Z)を並べ、結晶系太陽電池セルのバスバー電極11及びAl裏面電極13上のタブ線を接続する位置に、導電性接着フィルム17(2mm×150mm)を貼り付けた。貼付け条件は、加熱温度70℃、圧力0.5MPa、1秒間とし、加熱ツールを用いて行った。
続いて、隣接する一方の結晶系太陽電池セルのバスバー電極11と他方の結晶系太陽電池セルのAl裏面電極13とが電気的に接続できるように、タブ線3をバスバー電極11上及びAl裏面電極13上の導電性接着フィルム17に貼り付けた。タブ線3の長さは308.5mmである。更に、端部の結晶系太陽電池セル2U及び2Zには、隣接する結晶系太陽電池セルに接続されない端部タブ線3aを貼り付けた。端部タブ線3aの長さは300.0mmである。端部タブ線3aの結晶系太陽電池セル2U又は2Zに接続していない部分の長さは、150mmであった。貼付けは、シリコーンラバー緩衝材を介して、加熱ツールを用いてタブ線を、押圧力2MPa、加熱温度180℃、時間15秒間で加熱押圧することで行った。また、図2Bにおけるaは150mm、bは156mm、c1は2.5mm、dは3.0mmとした。なお、端部タブ線3aの長さは、前記式(1)の関係を満たし、前記式(2)の関係を満たさないものであった。
以上により、4枚の結晶系太陽電池セルが電気的に直列に接続されてなるストリング4を得た(図6A)。なお、後述するリペアを行うために、結晶系太陽電池セル系2Xには、光電変換素子10が破損(破損部a)しているものを意図的に用いた。
−不良品の検出−
上記で作製したストリング4の結晶系太陽電池セル2Xが破損していることを目視により確認し、不良品の結晶系太陽電池セル2Xを検出した。なお、不良品の検出は、目視以外の方法(例えば、タブ線に電流を流して光電変換により光電変換素子を発光させ、その発光強度を測定すること)により行うこともできる。
−ストリングのリペア−
−−除去工程−−
不良品の結晶系太陽電池セル2Xと結晶系太陽電池セル2Yとを接続しているタブ線3を結晶系太陽電池セル2Xの端部Aで切断し、不良品の結晶系太陽電池セル2Xを含むストリング4の一部を除去した(図6B)。
除去後の残余ストリング4a(図6B)における正常な結晶系太陽電池セルの数(2枚)が、除去したストリング4の一部における正常な結晶系太陽電池セルの数(1枚)以上になるように、上記除去工程を行った。
−−接続工程−−
除去工程により残った残余ストリング4aに接続する追加ストリング4bを用意した。追加ストリング4bは、図6Cに示すように、2つの結晶系太陽電池セル2U’及び2X’と、2つの結晶系太陽電池セル2U’及び2X’を接続するタブ線3と、結晶系太陽電池セル2X’のみに接続した端部タブ線3bとを有している。また、結晶系太陽電池セル2U’のAl裏面電極13には、残余ストリング4aの端部タブ線3aを接続するための未硬化の導電性接着フィルム17が貼り付けられている。
除去工程により残った残余ストリング4aの端部タブ線3aにおける結晶系太陽電池セル2Zに接続していない部分を用いて、結晶系太陽電池セル2Zと追加ストリング4bの結晶系太陽電池セル2U’との接続を行った(図6D)。接続は、シリコーンラバー緩衝材を介して、加熱ツールを用いてタブ線を、押圧力2MPa、加熱温度180℃、時間15秒間で加熱押圧することで行った。
以上により、ストリングのリペアを行った。なお、端部タブ線3aと、結晶系太陽電池セル2U’との接続長さは141.5mmであり、他のタブ線と結晶系太陽電池セルとの接続長さ(例えば、タブ線3と結晶系太陽電池セル2Zとの接続長さ)150mmよりも短かった。
<評価>
−リペア方法の評価−
リペア方法について、以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:はんだ付けを用いない。
×:はんだ付けを用いる。
−出力結果の評価−
発電効率を測定し、以下の方法で出力結果を評価した。
発電効率は、JIS C8913(結晶系太陽電池セル出力測定方法)に準拠し、ソーラーシュミレーター(日清紡メカトロニクス株式会社製、ソーラーシュミレーターPVS1116i−M)を用いて、測定条件:照度1,000W/m、温度25℃、スペクトルAM1.5Gにより測定した。
4枚の正常な結晶系太陽電池セルを用いたストリング(リペアなし)の発電効率(S)及び測定試料であるリペアを行ったストリングの発電効率(S)を測定し、次式により、測定試料の発電効率の低下を測定し、下記評価基準で評価した。結果を表1に示す。
発電効率低下=S−S
〔評価基準〕
○:0.01%未満
△:0.01%以上0.05%未満
×:0.05%以上
−総合評価−
以下の評価基準で総合評価を行った。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
◎:上記評価(リペア方法の評価、及び出力結果の評価)において、いずれも○である。
○:上記評価において、×はないが、△がある。
△:上記評価において、×が1つあり、且つ○が1つある。
×:上記評価において、×が1つ以上あり、且つ○がない。
(実施例2)
実施例1のストリングの作製において、端部タブ線3aの長さを313.5mmに変え、端部タブ線3aの結晶系太陽電池セル2U又は2Zに接続していない部分の長さを163.5mmに変えた以外は、実施例1と同様にして、ストリングの作製、及びストリングのリペアを行った(図7A〜図7D)。なお、図2Bにおけるaは150mm、bは156mm、c1は2.5mm、dは3.0mmとした。また、端部タブ線3aの長さは、前記式(1)の関係を満たし、前記式(2)の関係を満たさないものであった。
なお、リペア後の端部タブ線3aは、結晶系太陽電池セル2U’との接続部分において余っていた(図7D)。
リペア後のストリングについて、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1のストリングの作製において、端部タブ線3aの長さを308.5mmに変え、端部タブ線3aの端部の結晶系太陽電池セル2U又は2Zに接続していない部分の長さを158.5mmに変えた以外は、実施例1と同様にして、ストリングの作製、及びストリングのリペアを行った(図8A〜図8D)。なお、図2Bにおけるaは150mm、bは156mm、c1は2.5mm、dは3.0mmとした。また、端部タブ線3aの長さは、前記式(2)の関係を満たすものであった。
なお、リペア後の端部タブ線3aと、結晶系太陽電池セル2U’との接続長さは150mmであり、タブ線3と結晶系太陽電池セル2U、2X、2Y、2Zとの接続長さと同じであった(図8D)。
リペア後のストリングについて、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
−ストリングの作製−
実施例1のストリングの作製において、端部タブ線3aの長さを183mmに変えた以外は、実施例1と同様にしてストリングを作製した(図9A)。
−不良品の検出−
上記で作製したストリングの結晶系太陽電池セル2Xが破損していることを目視により確認し、不良品の結晶系太陽電池セル2Xを検出した。
−ストリングのリペア−
不良品の結晶系太陽電池セル2Xと結晶系太陽電池セル2Yとを接続しているタブ線3を、不良品の結晶系太陽電池セル2Xの端部Aで切断した。また、不良品の結晶系太陽電池セル2Xと結晶系太陽電池セル2Uとを接続しているタブ線3を、不良品の結晶系太陽電池セル2Xの端部Bで切断した。そして、不良品の結晶系太陽電池セル2Xを除去した(図9B)。
続いて、導電性接着フィルム17を介してタブ線3が両面に接続された結晶系太陽電池セル2X’を用意した。接続されたタブ線3の長さは、導電性接着フィルムの長さ(150mm)と同じである。そして、あらかじめ結晶系太陽電池セル2X’に接続されているタブ線3と、結晶系太陽電池セル2Y及び2Uに接続されているそれぞれのタブ線3とを、図9Cに示すように、結晶系太陽電池セル2X’の端部Cでそれぞれハンダ接続した。
以上により、ストリングのリペアを行った。
リペア後のストリングについて、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
−ストリングの作製−
実施例1のストリングの作製において、端部タブ線3aの長さを183mmに変えた以外は、実施例1と同様にしてストリングを作製した(図10A)。
−不良品の検出−
上記で作製したストリングの結晶系太陽電池セル2Xが破損していることを目視により確認し、不良品の結晶系太陽電池セル2Xを検出した。
−ストリングのリペア−
不良品の結晶系太陽電池セル2Xと結晶系太陽電池セル2Uとを接続しているタブ線3を、不良品の結晶系太陽電池セル2Xから剥離した。また、不良品の結晶系太陽電池セル2Xと結晶系太陽電池セル2Yとを接続しているタブ線3を、不良品の結晶系太陽電池セル2Xから剥離した。そして、不良品の結晶系太陽電池セル2Xを除去した(図10B)。なお、剥離の際にタブ線3の剥離箇所が変形した。
続いて、導電性接着フィルム17が貼り付けられた結晶系太陽電池セル2X’を用意した。そして、上記不良品の結晶系太陽電池セル2Xから剥離されたタブ線3を用いて、結晶系太陽電池セル2X’と、結晶系太陽電池セル2U及び2Yとを、図10Cに示すように接続した。接続は、シリコーンラバー緩衝材(200μm)を介して、加熱ツールを用いてタブ線を、押圧力2MPa、加熱温度180℃、時間15秒間で加熱押圧することで行った。
以上により、ストリングのリペアを行った。
リペア後のストリングについて、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1〜3では、ハンダ接続を行うことなくストリングをリペアできた。また、タブ線と結晶系太陽電池セルとの接続状態も良好であった。
実施例1では、リペア後の結晶系太陽電池セル2U’とタブ線3aとの接続部分の長さが若干短いために、発電効率が若干低下した。
実施例2では、リペア後の結晶系太陽電池セル2U’と端部タブ線3aであったタブ線との接続部分において、余りが生じていたために、端部タブ線3aが隣接するタブ線3と接触することがあり、発電効率が若干低下した。なお、余っている部分を切除することにより、発電効率は回復した。
実施例3では、リペア後の結晶系太陽電池セル2U’とタブ線3aとの接続部分の長さが、他の結晶系太陽電池セルとタブ線3との接続部分の長さと同じであり、発電効率の低下が殆どなく、非常に良好なリペアを行うことができた。
比較例1では、リペア後の発電効率は良好なものの、ハンダ接続によるリペアのため、ハンダのための設備を要した。また、ハンダ接続の際の高温により、結晶系太陽電池セルが破損する可能性がある。
比較例2では、不良品の結晶系太陽電池セルからタブ線を剥離する際に変形したタブ線をリペアに用いたために、接続が不安定になり、リペア後の発電効率が低下した。
本発明のストリングのリペア方法は、ハンダ接続を行うことなく、タブ線と太陽電池セルとを接続した後にもリペアができ、検査の精度を低下させることなく、更に接続が不安定になることがないため、太陽電池モジュールの製造方法に好適に用いることができる。
1 結晶系太陽電池モジュール
2 結晶系太陽電池セル
3 タブ線
3a 端部タブ線
3b タブ線
4 ストリング
5 マトリクス
6 シート
7 表面カバー
8 バックシート
9 金属フレーム
10 光電変換素子
11 バスバー電極
12 フィンガー電極
13 Al裏面電極
17 導電性接着フィルム

Claims (6)

  1. 複数の結晶系太陽電池セル、隣接する一方の前記結晶系太陽電池セルの受光面の電極と他方の前記結晶系太陽電池セルの裏面の電極とを接続するタブ線、端部の前記結晶系太陽電池セルに接続されかつ前記端部の結晶系太陽電池セルに隣接する前記結晶系太陽電池セルに接続されていない端部タブ線、並びに前記電極と前記タブ線及び前記電極と前記端部タブ線とをそれぞれ接続する接着剤を有し、前記複数の結晶系太陽電池セルが電気的に直列に接続されてなるストリングが有する前記結晶系太陽電池セルの不良品を検出し、前記ストリングをリペアするストリングのリペア方法であって、
    検出された不良品の結晶系太陽電池セルと前記不良品の結晶系太陽電池セルに隣接する結晶系太陽電池セルとを接続しているタブ線を切断し、前記不良品の結晶系太陽電池セルを含む前記ストリングの一部を除去する除去工程と、
    前記除去工程により残った残余ストリングと前記残余ストリングに追加する追加ストリングとを、前記残余ストリングの前記端部タブ線を用いて接続する接続工程とを含み、
    前記端部タブ線の前記端部の結晶系太陽電池セルに接続していない部分の長さが、前記ストリングに用いる前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続長さ以上であることを特徴とするストリングのリペア方法。
  2. 端部タブ線の端部の結晶系太陽電池セルに接続していない部分の長さ(L)が、下記式(1)を満たす請求項1に記載のストリングのリペア方法。
    a≦L≦(b+c1+c2+d) ・・・式(1)
    ただし、前記式(1)中、前記aは、前記結晶系太陽電池セルとタブ線との接続長さを表す。前記bは、ストリングの配列方向における前記結晶系太陽電池セルの幅を表す。前記c1は、隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の間に跨るタブ線の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との間の長さを表す。前記c2は、隣接する前記結晶系太陽電池セル同士の、一方の結晶系太陽電池セルの端部と前記端部に対向する他方の結晶系太陽電池セルの端部との距離を表す。前記dは、前記結晶系太陽電池セルと前記タブ線との接続端部と、前記結晶系太陽電池セルの端部との距離を表す。
  3. 追加ストリングが、ストリングが有する結晶系太陽電池セルの数と残余ストリングが有する結晶系太陽電池セルの数との差分の結晶系太陽電池セルを有する請求項1から2のいずれかに記載のストリングのリペア方法。
  4. 残余ストリングが有する結晶系太陽電池セルの数(A)と、除去工程において除去されるストリングの一部が有する結晶系太陽電池セルの数(B)とが、次式A≧B−1を満たす請求項1から3のいずれかに記載のストリングのリペア方法。
  5. 接着剤が、導電性接着剤及び絶縁性接着剤のいずれかである請求項1から4のいずれかに記載のストリングのリペア方法。
  6. 複数の結晶系太陽電池セルの受光面及び裏面に接着剤を付与する付与処理、前記付与処理に続いて前記接着剤上にタブ線及び端部タブ線を配置する配置処理、並びに、前記配置処理に続いて前記タブ線及び前記端部タブ線を加熱及び押圧する加熱押圧処理を行うことにより、前記結晶系太陽電池セルの電極と前記タブ線とが前記接着剤を介して接続され、かつ前記複数の結晶系太陽電池セルが電気的に直列に接続されてなるストリングを作製するストリング作製工程を少なくとも含み、
    前記ストリング作製工程により作製された前記ストリングの前記結晶系太陽電池セルの不良品の有無を検査し、不良品が検出された際に請求項1から5のいずれかに記載のストリングのリペア方法を行うことを特徴とする結晶系太陽電池モジュールの製造方法。
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