JP2014059182A - 照明器具評価方法、照明器具評価装置および照明器具評価システム、ならびに、照明器具 - Google Patents

照明器具評価方法、照明器具評価装置および照明器具評価システム、ならびに、照明器具 Download PDF

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Abstract

【課題】発光面に局所的に輝度の高い部分が存在する照明器具を用いた場合でも、グレアの抑制された照明を得ることを可能とする。
【解決手段】実施形態の照明器具評価方法は、照明器具の輝度を取得し、取得した輝度に基づき照明器具によるグレアの分類値を取得する。照明器具の発光面の輝度分布に基づき、発光面の輝度分布の均一さを示す輝度均斉度を算出する。取得した照明器具によるグレアの分類値を、算出した輝度均斉度に基づき補正する。
【選択図】図7

Description

本発明の実施形態は、照明器具評価方法、照明器具評価装置および照明器具評価システム、ならびに、照明器具に関する。
作業者の視野内に輝度の高い部分が存在すると、作業者に対するグレアの原因となる。グレアは、作業者に対して不快感や見えづらさを生じさせる。そのため、従来から、照明器具の発光面の輝度により生じるグレアの評価方法が規定されている。このグレアの評価結果に従い照明器具の選択や照明環境の設計を行うことで、作業者に対して生じるグレアを抑制することができる。従来技術によるグレア評価方法では、照明器具の輝度として、発光面の平均輝度を用いる。
一方、近年では、省電力や環境への配慮などから、従来から用いられる蛍光ランプを光源とした照明器具に代わり、LED(Light Emitting Diode)を光源として用いた照明器具(以下、LED照明器具と呼ぶ)が普及している。このLED照明器具は、それぞれ点光源であるLEDが多数配置されて構成されるため局所的に輝度の高い部分が存在し、発光面の輝度分布が一様にはならない場合がある。
特開平5―72032号公報
JIS C 8106:2008,施設用蛍光灯器具 CIE Pub No29.2: Guide on interior lighting(1986)
上述した従来技術によるグレア評価方法は、LED照明器具などの、発光面に局所的に輝度の高い部分が存在する照明器具については考慮されておらず、適切な評価が得られない可能性があるという問題点があった。この場合、例えば、平均輝度に基づき求めたグレア評価に対して、実際のLED照明器具によるグレアがより強くなってしまうおそれがある。
本発明が解決しようとする課題は、発光面に局所的に輝度の高い部分が存在する照明器具を用いた場合でも、適切にグレアを評価することが可能な照明器具評価方法、照明器具評価装置および照明器具評価システムと、グレアの抑制された照明を得る事が可能な照明器具とを提供することにある。
実施形態の照明器具評価方法は、照明器具の輝度を取得し、取得した輝度に基づき照明器具によるグレアの分類値を取得する。照明器具の発光面の輝度分布に基づき、発光面の輝度分布の均一さを示す輝度均斉度を算出し、算出した輝度均斉度に基づき分類値を補正する。
図1は、各実施形態に適用可能な鉛直角ψを説明する図である。 図2は、第1の実施形態に適用可能なグレア分類を示す図である。 図3は、既存技術を用いて、対象となる照明器具のグレア分類を求める一例の処理を示すフローチャートである。 図4は、各実施形態に適用可能な、見かけの発光面積Aの算出方法を説明するための図である。 図5は、第1の実施形態に適用可能なグレア分類値を示す図である。 図6は、各実施形態に関連する、LED照明器具と蛍光灯照明器具とを比較する図である。 図7は、第1の実施形態に適用可能な照明器具評価装置の一例の構成を示すブロック図である。 図8は、第1の実施形態による補正値情報の一例の構成を示す図である。 図9は、第1の実施形態による、対象となる照明器具のグレア分類を求める一例の処理を示すフローチャートである。 図10は、第2の実施形態に適用可能な、CIEグレアセーフガードシステムにおける輝度制限について説明するための図である。 図11は、第2の実施形態に適用可能な、CIEグレアセーフガードシステムにおける輝度制限について説明するための図である。 図12は、第2の実施形態に適用可能な、CIEグレアセーフガードシステムによるグレア評価の一例の処理を示すフローチャートである。 図13は、第2の実施形態によるグレア評価の一例の処理を示すフローチャートである。 図14は、第3の実施形態に適用可能なコンピュータの一例の構成を示すブロック図である。 図15は、第4の実施形態による、位置によって拡散度が異なる拡散板を照明器具の発光面に設けた場合の例を示す図である。 図16は、第4の実施形態の変形例に適用可能な照明器具の例を示す図である。
(第1の実施形態)
(第1の実施形態に適用可能な既存技術)
以下、第1の実施形態に係る照明器具評価方法について説明する。先ず、理解を容易とするために、第1の実施形態に適用可能な既存技術による照明器具評価方法について説明する。作業者の視野内に輝度の高い部分が存在すると、作業者に対するグレアの原因となる。非特許文献1(JIS C 8106:2008,施設用蛍光灯器具)によると、照明器具の照明による、作業者の視野に入る輝度をできるだけ小さくし、作業者にグレアを与えないようにするグレアの輝度規制方式が規定されている。日本では、蛍光灯照明器具の鉛直角ψが65°〜85°における輝度に対して、制限値を段階的に設けてグレアの制限の程度を示すグレア分類を定めている。
なお、鉛直角ψは、図1に示されるように、照明器具100の発光面に対する法線との角である。作業者101Aおよび101Bの視線が照明器具100の発光面よりも低い位置にあり、且つ、視線方向が照明器具100の発光面の法線に対して直角とする。図1の例では、位置Aにいる作業者101Aに対する鉛直角ψが65°であり、位置Aよりも照明器具100から離れた位置Bにいる作業者101Bに対する鉛直角ψが85°であるとする。
図2は、非特許文献1に規定されるグレア分類を示す。図2によれば、グレア分類として、グレアが弱い順にグレア分類「V」、「G0」、「G1a」、「G1b」、「G2」および「G3」が定義され、それぞれ、各鉛直角ψ=65°、ψ=75°およびψ=85°について輝度制限値が設定されている。輝度制限値は、対応するグレア分類における輝度値の上限であり、あるグレア分類は、当該グレア分類値に対応する輝度制限値の輝度から、当該グレア分類より1段階グレアが弱いグレア分類における輝度制限値の輝度までを含む。例えば、鉛直角ψ=65°において、輝度値が3000(cd/m2)〜7200(cd/m2)であれば、グレア分類「G1a」となる。対象となる照明器具100について、各鉛直角ψについてグレア分類値を求め、最もグレアが強いグレア分類値を、当該照明器具100のグレア分類とする。
なお、グレア分類では、2種類の分類を含む。第1の分類は、視覚特性から照明器具の輝度を制限するもので、照明器具のG分類と呼ぶ。図2におけるグレア分類「G0」、「G1a」、「G1b」、「G2」および「G3」がG分類に含まれる。第2の分類は、VDT(Visual Display Terminal)画面の反射グレア防止のために照明器具の輝度を制限するもので、照明器具のV分類と呼ぶ。図2におけるグレア分類「V」がV分類に含まれる。
図3は、既存技術を用いて、対象となる照明器具100のグレア分類を求める一例の処理を示すフローチャートである。先ず、ステップS10で、規定された各鉛直角ψにおける照明器具100の光度Iψと、見かけの発光面積Aを算出する。各鉛直角ψにおける照明器具100の光度Iψは、照明器具100の配光曲線から求めることができる。配光曲線は、照明器具100から放射される光の光度分布を示すもので、例えば照明器具100の製造元から配光図として提供される。
ここで、見かけの発光面積Aの算出方法について説明する。見かけの発光面積Aは、照明器具100を第1の側面側または第2の側面側に直角の方向から、鉛直角ψで見たときの、照明器具100の発光面の面積である。
なお、照明器具100の発光面とは、暗所に照明器具100を置いたときに光源から出た光が放射される面であり、照明器具100の開口部とも呼ばれる。発光面から放射される光は、照明器具100の光源から放射される直接光と、光源から放射された光が照明器具100が備える反射部材で反射された反射光と、直接光や反射光が拡散板などを介して放射された間接光とを含む。
図4を用いて、見かけの発光面積Aの算出方法について、具体的に説明する。図4(a)は、照明器具100を第1の側面側(正面側とする)から見た例、図4(b)は、照明器具100を第2の側面側(側面側とする)から見た例を示す。照明器具100の正面側の幅を長さQ、側面側の幅を長さPとするとき、鉛直角ψにおける見かけの発光面積Aは、次式(1)で算出される。
A=PQcosψ …(1)
説明を図3のフローチャートに戻し、ステップS11で、規定された鉛直角ψ毎に、照明器具100の輝度Lψを算出する。規定された鉛直角ψは、図2の例では、ψ=65°、ψ=75°およびψ=85°の3の角度である。次式(2)に従い、配光図などから求められる照明器具100の各鉛直角ψの光度Iψを、見かけの発光面積Aで除して正規化した値を、各鉛直角ψにおける照明器具100の輝度Lψとする。
ψ=Iψ/A=Iψ/(PQcosψ) …(2)
次のステップS12で、ステップS11で算出された各鉛直角ψにおける照明器具100の輝度Lψに基づき図2のグレア分類を参照して、照明器具100の各鉛直角ψにおけるグレア分類を求める。このとき、図5に例示されるように、各グレア分類に対して、グレアの度合いに応じてグレア分類値を対応付ける。図5の例では、最もグレアの度合いの低いグレア分類「V」にグレア分類値「0」が対応付けられ、以降、グレアの度合いが高くなるに連れ順次大きなグレア分類値が対応付けられ、最もグレアの度合いの高いグレア分類「G3」に対しては、最大のグレア分類値「5」が対応付けられている。
次のステップS13で、ステップS12で求められた各鉛直角ψのグレア分類値のうち、最も大きい(グレアの強い)グレア分類値を求め、このグレア分類値に対応するグレア分類を、当該照明器具100のグレア分類として採用する。
例えば、鉛直角ψ=65°における輝度Lψが3500(cd/m2)、鉛直角ψ=75°における輝度Lψが4000(cd/m2)、鉛直角ψ=85°における輝度Lψが4800(cd/m2)であったとする。この場合、図2のグレア分類および図5のグレア分類値に基づき、照明器具100は、鉛直角ψ=65°およびψ=75°のグレア分類値がそれぞれ「2」、鉛直角ψ=85°のグレア分類値が「3」である。したがって、最もグレア分類値の高い「3」に対応するグレア分類「G1b」が照明器具100のグレア分類として採用される。
(第1の実施形態による照明器具評価方法)
次に、第1の実施形態による照明器具評価方法ついて説明する。上述した既存技術による照明器具評価方法において、照明器具100のグレア分類を求める際に用いる、各鉛直角ψにおける光度Iψは、照明器具100の配光図から求められる。この配光図は、照明器具100が点光源であると見做して測光された結果に基づき作成される。したがって、配光図に記される照明器具100の輝度は、照明器具100の発光面において輝度が平坦に分布した場合の平均輝度と考えることができる。蛍光灯照明器具は、輝度の分布が平坦であるため、この考え方が適用可能である。
ここで、図6を用いて、LED(Light Emitting Diode)を光源として用いたLED照明器具と、蛍光ランプを光源として用いた蛍光灯照明器具とを比較する。図6(a)は、LED照明器具110およびその発光面の輝度分布の例を示し、図6(b)は、蛍光灯照明器具120およびその発光面の輝度分布の例を示す。また、図6(a)および図6(b)の下側の図は、それぞれ上側の図に対応する輝度分布の例を示す図であって、横軸がそれぞれ上側の図に対応する位置を示し、縦軸が発光面の輝度Lを示す。
蛍光灯照明器具120は、図6(b)の例では、直管の蛍光ランプ121を光源として用いており、発光面の輝度Lの分布は、蛍光ランプ121の有効発光範囲において最大輝度Lmaxにて略平坦となっている。実際には、蛍光灯照明器具120において、蛍光ランプ121からはみ出る部分において輝度Lが低下するため、発光面の平均輝度Lavgは、最大輝度Lmaxに対して若干小さな値となっている。
一方、LED照明器具110は、図6(a)の例のように、光源として複数のLED111a、111b、111c、111dおよび111eを用いている。そのため、図6(a)の下側の図に示されるように、各LED111a〜111eの位置において局所的に輝度Lが高く、各LED111a〜111eの間では、輝度Lが0に近い値となっている。
したがって、LED照明器具110と蛍光灯照明器具120とでは、発光面の平均輝度Lavgが略同一の場合であっても、最大輝度Lmaxが両者で大きく異なる。これは、換言すれば、LED照明器具110と蛍光灯照明器具120とでは、平均輝度Lavgと最大輝度Lmaxとの差分ΔLが大きく異なることを意味する。
そのため、照明器具の平均輝度Lavgに基づき作成された配光図に従い求められた、各鉛直角ψにおける輝度Lに基づくグレア分類方法を、LED照明器具110に適用した場合、LED照明器具110において、グレア分類結果と実際のグレアとが相違してしまうおそれがある。
そのため、第1の実施形態では、発光面の輝度分布の均一さを示す輝度均斉度を定義して、グレア分類に導入した。発光面の輝度均斉度Uは、発光面の平均輝度Lavgおよび最大輝度Lmaxを用いて、例えば次式(3)によって算出される。輝度均斉度Uは、換言すれば、発光面の輝度分布を定量的に示す値であるといえる。
U=Lavg/Lmax …(3)
式(3)によれば、輝度均斉度Uは、発光面の平均輝度Lavgと最大輝度Lmaxとが等しい場合に、最大値の1を取り、平均輝度Lavgに対して最大輝度Lmaxが大きいほど、小さな値となる。図6(a)および図6(b)の例では、図6(b)の蛍光灯照明器具120の場合は、輝度均斉度Uが1に近い値となり、図6(a)のLED照明器具110の場合は、輝度均斉度Uは、蛍光灯照明器具120の場合に対してより小さい値となる。
なお、式(3)は一例であって、輝度均斉度Uは、他の方法で求めてもよい。例えば、発光面の平均輝度、最大輝度、最小輝度、輝度の標準偏差のうち2の組み合わせを用いて比率を算出し、輝度均斉度Uとすることが考えられる。すなわち、(平均輝度,最大輝度)、(平均輝度,最小輝度)、(平均輝度,輝度の標準偏差)、(最大輝度,最小輝度)、(最大輝度,輝度の標準偏差)および(最小輝度,輝度の標準偏差)のうち1の組み合わせで求めた比率を、輝度均斉度Uとする。
以下では、輝度均斉度Uを、上述の式(3)にて算出するものとする。この場合、輝度均斉度Uが小さいほど輝度分布の均一さが低いことを示す。これはこの例にかぎらず、輝度均斉度Uの算出方法によっては、輝度均斉度Uが大きいほど輝度分布の均一さが低い場合も有り得る。
図7は、第1の実施形態に適用可能な照明器具評価装置の一例の構成を示す。図7において、照明器具評価装置1は、輝度取得部11、分類値取得部12、算出部21および補正部22を有する。これら輝度取得部11、分類値取得部12、算出部21および補正部22は、協働するハードウェアによって構成してもよいし、一部または全部をCPU(Central Processing Unit)上で動作するプログラムにより構成してもよい。
輝度取得部11は、対象となる照明器具について、配光図を含む器具情報10に基づき各鉛直角ψ(ψ=65°、ψ=75°およびψ=85°)の輝度を取得する。器具情報10は、照明器具評価装置1が予め各種の照明器具の器具情報10が格納されたデータベースから取得してもよいし、ユーザが手動で照明器具評価装置1に入力してもよい。また、対象となる照明器具の各鉛直角ψの輝度は、輝度取得部11が器具情報10に含まれる配光図から算出してもよいし、ユーザが別途計算して手動で輝度取得部11に対して入力してもよい。
分類値取得部12は、輝度取得部11で取得された、対象となる照明器具の各鉛直角ψの輝度に基づき、図2に示したような、各鉛直角ψの輝度とグレア分類とを対応付けた分類値テーブル13を参照して、各鉛直角ψにおけるグレア分類値を取得する。
算出部21は、測定部20で測定された、対象となる照明器具の発光面の各鉛直角ψの輝度情報に基づき、輝度均斉度Uを算出する。測定部20は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などによるイメージャを使用して、照明器具の発光面における各部分の輝度を、イメージャの画素毎に測定する。測定部20の出力は、例えば、照明器具の発光面をイメージャにより撮像した、輝度成分のみによる撮像画像データである。測定部20による照明器具の発光面の輝度情報の測定は、各鉛直角ψについて行われる。
算出部21は、例えば、測定部20から入力された各鉛直角ψの輝度情報を解析して、発光面の領域を抽出し、抽出された発光面領域の輝度平均値Lavgと、最大輝度Lmaxとを、各鉛直角ψについて求める。算出部21は、求められた各鉛直角ψの輝度平均値Lavgおよび最大輝度Lmaxを用いて、上述した式(3)に従い輝度均斉度Uを鉛直角ψ毎に算出する。
補正部22は、分類値取得部12で取得した各鉛直角ψのグレア分類値を、算出部21で算出された各鉛直角ψの輝度均斉度Uに基づきそれぞれ補正する。このとき、補正部22は、各鉛直角ψについて、鉛直角ψ毎に、輝度均斉度Uに応じたグレア分類値に対する補正値が対応付けられた補正値情報を、各鉛直角ψの輝度均斉度Uに基づき参照して、各鉛直角ψの補正値を求める。
図8は、この第1の実施形態による補正値情報の一例の構成を示す。各鉛直角ψにおいて、輝度均斉度Uの範囲に応じてグレア分類値に対する補正値が割り当てられている。輝度均斉度Uが平均輝度Lavgと最大輝度Lmaxとの比率で表されるこの例では、輝度均斉度Uが大きいほど、小さな補正値が割り当てられ、輝度均斉度Uが小さくなるに連れ、割り当てられる補正値の値が大きくなる。
図8の例では、例えば鉛直角ψ=65°では、輝度均斉度Uが0.8以上、1.0未満で補正値が−1、輝度均斉度Uが0.35以上、0.8未満で補正値が±0、輝度均斉度Uが0.2以上、0.35未満で+1、輝度均斉度Uが0以上、0.2未満で、+2となっている。なお、ここでは、算出された輝度均斉度Uの値が予め定められた値以下の場合は、当該輝度均斉度Uが0であるものと見做している。
この補正値情報は、予め作成されて照明器具評価装置1に保持される。例えば、補正値情報は、照明器具評価装置1が有する補正値テーブル23として予め記憶され、保持される。
補正部22は、分類値取得部12で取得した各鉛直角ψのグレア分類値を輝度均斉度Uを用いて補正したグレア分類値のうち、値が最も大きなグレア分類値を選択して、対応するグレア分類を、対象となる照明器具のグレア分類として採用する。採用されたグレア分類は、例えば図示されない表示装置などに表示され、出力される。
このように、第1の実施形態では、輝度均斉度Uが小さいほど、グレア分類値がより大きな値に補正され、当該照明器具は、発光面の平均輝度に基づき求めたグレア分類よりもよりグレアが強いと評価される。
図9は、第1の実施形態による、対象となる照明器具のグレア分類を求める一例の処理を示すフローチャートである。先ず、ステップS20で、測定部20により、対象となる照明器具の発光面の各部の輝度を、規定された各鉛直角ψ(ψ=65°、ψ=75°およびψ=85°)について測定する。次のステップS21で、算出部21は、ステップS20で測定された、照明器具の発光面の各部の輝度から、当該発光面の鉛直角ψ毎の輝度均斉度Uを算出する。
ステップS22で、輝度取得部11は、器具情報10に基づき、規定された各鉛直角ψにおける照明器具の光度Iθと、見かけの発光面積Aとを算出する。次のステップS23で、輝度取得部11は、ステップS22で算出された光度Iθと見かけの発光面積Aとに基づき、対象となる照明器具の各鉛直角ψでの輝度Lψを算出する。次のステップS24で、分類値取得部12は、ステップS23で算出された各鉛直角ψでの照明器具の輝度Lψに基づき分類値テーブル13を参照し、照明器具の各鉛直角ψにおけるグレア分類値を求める。
なお、上述のステップS20およびステップS21の処理と、ステップS22〜ステップS24の処理との順序は、この例に限られない。ステップS22〜ステップS24の処理を行なってからステップS20およびステップS21の処理を行なってもよいし、ステップS20およびステップS21の処理とステップS22〜ステップS24の処理とを並列的に実行してもよい。
次のステップS25で、補正部22は、ステップS21で算出した鉛直角ψ毎の輝度均斉度Uに基づきステップS24で求めたグレア分類値を補正する。より具体的には、補正部23は、ステップS21で算出した鉛直角ψ毎の輝度均斉度Uに基づき補正値テーブル23を参照して、当該各鉛直角ψの輝度均斉度Uに対応する各鉛直角ψの補正値を取得する。補正部22は、補正値テーブル23から取得した各鉛直角ψの補正値により、ステップS24で求めた各鉛直角ψのグレア分類値をそれぞれ補正する。
処理はステップS26に移行され、補正部22は、ステップS25で補正された、各鉛直角ψのグレア分類値のうち最も値の大きいグレア分類値を求め、対象となる照明器具のグレア分類値として採用する。
このように、第1の実施形態によれば、発光面の輝度分布の均一さを示す輝度均斉度を定義し、この輝度均斉度を、既存のグレア分類による照明評価に導入しているため、発光面に局所的に高輝度の部分が存在する照明器具についても、適切な評価を行うことができる。したがって、第1の実施形態により評価された照明器具を用いることで、発光面において局所的に輝度が高い部分が存在する場合であっても、適切な照明環境を得ることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る照明器具評価方法について説明する。第2の実施形態は、非特許文献2(CIE Pub No29.2: Guide on interior lighting(1986))による既存の照明器具評価方法に対して、上述した輝度均斉度を導入したものである。
(第2の実施形態に適用可能な既存技術)
先ず、理解を容易とするために、第2の実施形態に適用可能な既存技術による照明器具評価方法について説明する。非特許文献2に示されるCIE(国際照明委員会)グレアセーフガードシステムでは、照明器具による不快グレアの程度を、照明下で要求される作業の質が高い順に分類値がクラスA〜クラスEの5の質的クラスに分類し、ある設計照度における不快グレアのクラスを維持するために必要となる照明器具の配光制限値をグラフにより求め、照明器具の配光が配光制限値に合致しているか否かを検討する。CIEグレアセーフガードシステムにおいて輝度制限を受ける範囲は、照明器具に対して鉛直角ψ=45°〜85°の評価角の範囲となる。
図10および図11を用いて、CIEグレアセーフガードシステムにおける輝度制限について説明する。図10は、質的クラスの分類値と設計照度との関係の例を示す。また、図11は、輝度制限曲線の例を示す。輝度制限曲線は、各鉛直角ψと輝度制限値との関係を示す。図11において、各輝度制限曲線に対してインデクスa〜hが付され、図10の同じインデクスa〜h設計照度の列に対応付けられる。
また、図10において、各質的クラスに対して、グレア評価点が対応付けられる。グレア評価点は、第2の実施形態に直接的な関わりがないため、ここでの説明を省略する。
図12は、CIEグレアセーフガードシステムによるグレア評価の一例の処理を示すフローチャートである。先ず、ステップS30で、規定された各鉛直角ψ(ψ=45°〜85°)における照明器具の光度Iψと、見かけの発光面積Aとを算出する。次のステップS31で、照明環境の設計照度lxを算出する。この設計照度lxは、例えば対象となる照明器具が設置される照明環境の設計時に考慮される値である。次のステップS32で、上述の式(2)に従い、ステップS30で算出した各鉛直角ψの光度Iψを見かけの発光面積Aで除して正規化することで、規定された鉛直角ψ毎に照明器具の輝度Lψを算出する。規定された鉛直角ψは、鉛直角ψ=45°〜85°の範囲内の複数の角であって、例えば、鉛直角ψ=45°〜ψ=85°の範囲内で10°毎に選択される。
次のステップS33で、ステップS32で算出された照明器具の鉛直角ψ毎の輝度Lψに基づきCIE輝度限界曲線の分類を行い、分類結果とステップS31で算出された照明環境の設計照度lxとに基づきグレアの質的クラスを求める。
ステップS33の処理は、より具体的には、図11のグラフを参照し、照明器具の各鉛直角ψの輝度Lψを、それぞれ対応する輝度制限曲線のインデクスに分類する。そして、求められたインデクスに基づき図10の設計照度と質的クラスとの対応関係を参照して、インデクスと設計照度とに対応する質的クラスを求める。
一例として、設計照度が1000(lx)、照明器具の例えば鉛直角ψ=65°の輝度Lψがインデクスdの輝度制限曲線に分類される値の場合、図10から、質的クラス=Cが求められる。この結果に対して、質的クラス=Bが必要である場合、例えばインデクスcに分類される輝度を有する照明器具を選択する。
この場合であっても、照明器具の輝度が発光面の平均輝度に基づき算出されているため、LED照明器具のような、発光面において局所的に輝度の高い部分が存在する照明器具を用いた場合、実際のグレアにそぐわない評価結果が得られてしまうおそれがある。
(第2の実施形態による照明器具評価方法)
次に、第2の実施形態による照明器具評価方法について説明する。第2の実施形態は、CIEグレアセーフガードシステムによるグレア評価方法に対して、第1の実施形態で説明した輝度均斉度を導入する。なお、第2の実施形態によるCIEグレアセーフガードシステムによるグレア評価を行う構成は、図7を用いて説明した、第1の実施形態による照明器具評価装置1をそのまま適用可能であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
図13は、第2の実施形態によるグレア評価の一例の処理を示すフローチャートである。先ず、ステップS40で、測定部20により、対象となる照明器具の発光面の各部の輝度を、規定された各鉛直角ψ(例えばψ=45°〜85°の範囲で10°毎に選択)について測定する。次のステップS41で、算出部21は、ステップS40で測定された、照明器具の発光面の各部の輝度に基づき、例えば上述の式(3)に従い、当該発光面の各鉛直角ψの輝度均斉度Uを算出する。
処理はステップS42に移行され、輝度取得部11は、器具情報10に基づき、規定された各鉛直角ψにおける照明器具の光度Iψと、見かけの発光面積Aとを算出する。輝度取得部11は、次のステップS43で、照明環境の設計照度lxを算出する。この設計照度lxは、例えば対象となる照明器具が設置される照明環境の設計時に考慮される値である。輝度取得部11は、次のステップS44で、上述の式(2)に従い、ステップS40で算出した各鉛直角ψの光度Iψを見かけの発光面積Aで除して正規化することで、規定された鉛直角ψ毎に照明器具の輝度Lψを算出する。
なお、上述のステップS40およびステップS41の処理と、ステップS42〜ステップS44の処理との順序は、この例に限られない。ステップS42〜ステップS44の処理を行なってからステップS40およびステップS41の処理を行なってもよいし、ステップS40およびステップS41の処理とステップS42〜ステップS44の処理とを並列的に実行してもよい。
次のステップS45で、分類値取得部12は、ステップS44で算出された照明器具の鉛直角ψ毎の輝度Lψに基づきCIE輝度限界曲線の分類を行い、分類結果とステップS43で算出された照明環境の設計照度lxとに基づきグレアの質的クラスを求める。すなわち、照明器具の各鉛直角ψの輝度Lψについて、図11のグラフを参照して、分類される輝度制限曲線のインデクスをそれぞれ求め、求めたインデクスに基づき図10の設計照度と質的クラスとの対応関係を参照して、インデクスと設計照度とに対応する質的クラスを求める。
なお、これら図10の設計照度と質的クラスとの対応関係と、図11のグラフデータは、それぞれテーブルとして分類値テーブル13に予め記憶されるものとする。分類値取得部12は、この分類値テーブル13に記憶される各テーブルを参照して、グレアの質的評価を求める。
次のステップS46で、補正部22は、ステップS41で算出した各鉛直角ψの輝度均斉度Uと、輝度均斉度Uの範囲と補正値とを対応付けた補正値情報とに基づき、グレアの質的クラスに対する補正値を求める。補正部22は、求めた各鉛直角ψの補正値のうち最も大きな値の補正値を、グレアの質的クラスに対する補正値として選択する。
第2の実施形態における補正値情報は、図8を用いて説明した第1の実施形態による補正値情報と同様に、各鉛直角ψについて、輝度均斉度Uの範囲毎に補正値が対応付けられて構成される。例えば、輝度均斉度Uに対して、値が連続し且つ値が重複しない複数の範囲が設定され、各範囲に対して補正値が対応付けられる。輝度均斉度Uが式(3)に従い算出される場合、より小さな輝度均斉度Uに対してより大きな補正値が対応付けられる。このように構成された補正値情報は、予め作成され、例えば補正値テーブル23に記憶され保持される。補正部22は、補正値テーブル23を参照して、補正値を求める。
次のステップS47で、補正部22は、ステップS46で選択した補正値を用いて、グレアの質的クラスを補正する。例えば、補正部22は、ステップS46で選択した補正値に従い、グレアの質的クラスをシフトさせる。より具体的には、グレアの質的クラスにおいて、クラスAが最も高いクラスとし、以降、クラスB、クラスC、クラスDおよびクラスEの順にクラスが1段階ずつ低くなり、高いクラスほど、グレアをより抑制することが求められるものとする。この場合、補正値が大きな値ほど、質的クラスをより低いクラスに補正する。
一例として、質的クラスがクラスBであり、補正値が+1であれば、クラスBを1段階低いクラスCに補正する。また、質的クラスがクラスBであり、補正値が+2であれば、クラスBを2段階低いクラスDに補正する。また、質的クラスがクラスBであり、補正値が−1であれば、クラスBを1段階高いクラスAに補正する。
このように、第2の実施形態においても、発光面の輝度分布の均一さを示す輝度均斉度を、既存のグレアの質的クラスによる照明評価に導入している。そのため、第2の実施形態では、発光面に局所的に高輝度の部分が存在する照明器具を照明環境に用いる場合についても、適切な評価を行うことができる。したがって、第2の実施形態により補正された質的クラスに基づき照明器具の選択や設計照度を決定することで、発光面において局所的に輝度が高い部分が存在する場合であっても、適切な照明環境を得ることが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、上述した第1の実施形態または第2の実施形態による照明器具評価装置を、コンピュータ上で動作するプログラムにより実現した例である。図14は、第3の実施形態に適用可能なコンピュータ400の一例の構成を示す。
図14に例示されるコンピュータ装置400において、バス401に対してCPU402、ROM(Read Only Memory)403、RAM(Random Access Memory)404および表示制御部405が接続される。また、バス401に対して、ハードディスク407、ドライブ装置408、入力部409、通信I/F410およびデータI/F411が接続される。
CPU402は、ROM403およびハードディスク407に記憶されるプログラムに従い、RAM404をワークメモリとして用いて、このコンピュータ400の全体を制御する。表示制御部405は、CPU402により生成された表示制御信号を、表示装置406が表示可能な信号に変換して出力する。
ハードディスク407は、上述のCPU402が実行するためのプログラムが格納されると共に、入力画像となる画像データや他のデータが格納される。ドライブ装置408は、脱着可能な記録媒体420が装填可能とされ、当該記録媒体420に対するデータの読み書きを行うことができる。ドライブ装置408が対応可能な記録媒体420としては、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)といったディスク記録媒体や、不揮発性の半導体メモリが考えられる。
入力部409は、外部からのデータの入力を行う。例えば、入力部409は、USB(Universal Serial Bus)やIEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)といった所定のインターフェイスを有し、このインターフェイスにより外部の機器からのデータ入力を行う。入力画像の画像データは、この入力部409から入力することができる。
また、入力部409に対して、キーボードやマウスといった入力デバイスが接続される。ユーザは、例えば表示装置406に対する表示に応じてこれら入力デバイスを操作することで、コンピュータ装置400に対して指示を出すことができる。
通信I/F410は、所定のプロトコルを用いて外部の通信ネットワークと通信を行う。入力画像の画像データを、この通信I/F410を介して外部の通信ネットワークから供給してもよい。
データI/F411は、外部からのデータの入力を行う。また、データI/F411は、外部機器の制御を行う際のインターフェイスとしても機能する。例えば、データI/F411は、USB(Universal Serial Bus)やIEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)といった所定のインターフェイスを有し、このインターフェイスにより外部の機器からのデータ入力を行ったり、外部機器を制御するためのコマンドやステータスのやり取りを行う。
CPU402は、このデータI/F411を介して測定部20の制御を行うことができる。また、測定部20から出力された測定結果のデータは、このデータI/F411を介してコンピュータ400に入力される。例えばCPU402により測定部20を制御して測定結果データを得るようにすることで、コンピュータ400を用いた照明器具評価システムを構成することができる。
上述した輝度取得部11と、分類値取得部12と、算出部21と、補正部22は、CPU402上で動作する照明器具評価プログラムによって実現される。また、分類値テーブル13および補正値テーブル23は、HD407やRAM404により実現される。
第1および第2の実施形態に係る照明器具評価方法を実行するための照明器具評価プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体420に記録して提供される。これに限らず、照明器具評価プログラムを、ROM403に予め記憶させて提供してもよい。
さらに、第1および第2の実施形態に係る照明器具評価方法を実行するための照明器具評価プログラムを、インターネットなどの通信ネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、通信ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、第1および第2の実施形態に係る照明器具評価方法を実行するための画像処理プログラムを、インターネットなどの通信ネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
第1および第2の実施形態に係る照明器具評価方法を実行するための照明器具評価プログラムは、例えば、上述した各部(輝度取得部11と、分類値取得部12と、算出部21と、補正部22)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU402が例えばハードディスク407から当該画像処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置(例えばRAM404)上にロードされ、各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、上述した輝度均斉度の思想を適用した照明器具に関するものである。すなわち、発光面において局所的に輝度の高い部分が存在する光源を用いた照明器具に対し、発光面から放射される輝度を拡散させる仕組みを取り入れることで、発光面の輝度の分布をより均一化する。これにより、当該照明器具の輝度均斉度がより向上し、発光面の輝度分布が蛍光灯照明器具の輝度分布に近いものとなり、既存のグレア分類や、グレアの質的クラスによる評価を適用した場合の、評価と実際のグレアとの差異が低減される。
発光面から放射される輝度を拡散させる仕組みは、様々に考えられる。図15は、位置によって拡散の度合い(以下、拡散度と呼ぶ)が異なる拡散板を照明器具の発光面に設けた場合の例である。図15(a)は、位置によって拡散度が異なる拡散板132を用いた例、図15(b)は、厚みに応じて拡散度が変わり、位置によって厚みが異なる拡散板142を用いた例をそれぞれ示す。
図15(a)において、照明器具130は、例えばLEDを光源131として用いたLED照明器具であるとする。この照明器具130における発光面の法線方向を図中に矢印で示す方向とし、各鉛直角ψに応じた領域132a、132bおよび132c毎に拡散度が異なる拡散板132を、発光面に設ける。
このとき、図2や図11に示したように、鉛直角ψが90°に近いほど輝度の制限値が低くなり、作業者がよりグレアを感じやすいことが分かる。したがって、拡散板132の各領域132a、132bおよび132cは、鉛直角ψが90°により近い領域132aの拡散度を最も高くし、領域132b、領域132cと、鉛直角ψが小さくなるに連れ拡散度を順次低くする。鉛直角ψが0°の近傍の領域で拡散度を最も小さくする。
なお、図15(a)の例では、拡散板132の拡散度が各領域132a、132bおよび132cの順に段階的に変化するように示したが、これはこの例に限定されない。すなわち、拡散板132は、位置に応じて連続的に拡散度が変化するようにしてもよい。
図15(b)において、照明器具130の発光面に対して、各鉛直角ψに応じた領域142a、142bおよび142c毎に厚みを変化させた拡散板142を発光面に設ける。この場合においても、より鉛直角ψが90°に近い領域142cの厚みを最も厚くして拡散度を大きくさせ、領域142b、領域142aと、鉛直角ψが小さくなるに連れ拡散板142の厚みを減らして拡散度を順次低くする。鉛直角ψが0°の近傍の領域で拡散板142の厚みを最も薄くし、拡散度を最も小さくする。
なお、図15(b)の例では、拡散板142の厚みが各領域142a、142bおよび142cの順に段階的に変化するように示したが、これはこの例に限定されない。すなわち、拡散板142は、位置に応じて連続的に厚みが変化するようにしてもよい。
(第4の実施形態の変形例)
次に、第4の実施形態の変形例について説明する。第4の実施形態の変形例は、光源が設けられる光源面と、拡散板が設けられる発光面との間の距離を可変とした照明器具に関するものである。
光源としてLEDのような局所的に輝度の高い部分が存在する光源を用いる場合、光源面と発光面との距離を大きくするに連れ、発光面から放射される照明光の輝度は下がる一方で、発光面の輝度が均一化され、輝度均斉度が向上される。また、光源面と発光面との距離を小さくすると、発光面から放射される照明光の輝度が上がる一方で、発光面に局所的に輝度の高い部分が現れるようになり、輝度均斉度が下がる。照明器具の目的などに応じて光源面と発光面との間の距離を調整して、様々な場面において適切な照明を得ることが可能となる。
図16は、第4の実施形態の変形例に適用可能な照明器具の例を示す。図16(a)において、照明器具150は、例えばLEDが光源として配列された光源面151と、光源面151からの光が放射される発光面155と、支柱152a、152bおよび153とを有する。光源面151は、支柱152a、152bおよび153に対して、これら支柱152a、152bおよび153をガイドとして、水平を保ったまま上下に移動可能なように取り付けられる。
例えば、光源面151は、クランク154を回転させることで駆動される昇降機構により、クランク154を第1の方向に回転させることで上昇し、反対方向に回転させることで下降するようになっている。また、クランク154を止めると、光源面151は、その高さで停止するようになっている。クランク154は、手動で回転させてもよいし、モータなどで回転駆動させてもよい。図16(b)は、クランク154を回転させて光源面151を上昇させた場合の例を示す。
このように構成された照明器具150によれば、光源面151の高さを調整して発光面155における輝度均斉度を制御することができ、照明器具150の設置環境に応じてグレアが制御された照明を得ることができる。また、同一の設置環境であっても、輝度を重視した設定とグレア防止を重視した設定とを容易に切り替えることができ、状況に応じた照明を得ることができる。
なお、本発明は上述した各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 照明器具評価装置
10 器具情報
11 輝度取得部
12 分類値取得部
13 分類値テーブル
20 測定部
21 算出部
22 補正部
23 補正値テーブル
100,130,150 照明器具
110 LED照明器具
111a,111b,111c,111d,111e LED
120 蛍光灯照明器具
121 蛍光ランプ
131 光源
132,142 拡散板
151 光源面
152a,152b,153 支柱
154 クランク
155 発光面
400 コンピュータ

Claims (11)

  1. 照明器具の輝度を取得する輝度取得ステップと、
    前記輝度に基づき前記照明器具によるグレアの分類値を取得する分類値取得ステップと、
    前記照明器具の発光面の輝度分布に基づき、該発光面の輝度分布の均一さを示す輝度均斉度を算出する算出ステップと、
    前記輝度均斉度に基づき前記分類値を補正する補正ステップと
    を有する
    ことを特徴とする照明器具評価方法。
  2. 前記補正ステップは、
    前記分類値を、前記輝度均斉度がより低い均一さを示すほど、より強いグレアを示す分類値になるように補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明器具評価方法。
  3. 前記算出ステップは、
    前記発光面の平均輝度と、最大輝度と、最小輝度と、輝度の標準偏差とのうち2を前記輝度分布から求めて前記輝度均斉度を算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明器具評価方法。
  4. 前記算出ステップは、
    前記輝度分布から求めた前記発光面の平均輝度と最大輝度との比率を前記輝度均斉度として算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明器具評価方法。
  5. 前記補正ステップは、
    予め用意された、前記輝度均斉度と分類値に対する補正値とが関連付けられた補正値情報を用いて、前記分類値取得ステップで取得された分類値を補正する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の照明器具評価方法。
  6. 前記輝度取得ステップは、
    前記照明器具が設置される照明環境の設計照度をさらに取得し、
    前記分類値取得ステップは、
    前記輝度取得ステップで取得した輝度と前記設計照度とを用いて前記分類値を取得する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の照明器具評価方法。
  7. 照明器具の輝度を取得する輝度取得部と、
    前記輝度に基づき前記照明器具によるグレアの分類値を取得する分類値取得部と、
    前記照明器具の発光面の輝度分布に基づき、該発光面の輝度分布の均一さを示す輝度均斉度を算出する算出部と、
    前記輝度均斉度に基づき前記分類値を補正する補正部と
    を有する
    ことを特徴とする照明器具評価装置。
  8. 照明器具の発光面の輝度分布を測定する測定部と、
    照明器具の輝度を取得する輝度取得部と、
    前記輝度に基づき前記照明器具によるグレアの分類値を取得する分類値取得部と、
    前記輝度分布に基づき発光面の輝度分布の均一さを示す輝度均斉度を算出する算出部と、
    前記輝度均斉度に基づき前記分類値を補正する補正部と
    を有する
    ことを特徴とする照明器具評価システム。
  9. 発光面から光を放射する発光部と、
    前記発光面から放射される光を、視線方向と発光面に対する法線との間の角である鉛直角が90°に近付くほど高い度合いで拡散する拡散板と
    を有する
    ことを特徴とする照明器具。
  10. 発光面から光を放射する発光部と、
    前記発光面から放射される光を厚みに応じた度合いで拡散する拡散板と
    を有し、
    前記拡散板は、
    視線方向と発光面に対する法線との間の角である鉛直角が90°に近付くほど厚みが増す
    ことを特徴とする照明器具。
  11. 光源と、
    前記光源から放射された光を拡散する拡散板と、
    前記光源と前記拡散板との距離を変化させる機構部と
    を有する
    ことを特徴とする照明器具。
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