JP2014059020A - ダストカバー付きバウンドストッパ - Google Patents

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正明 平野
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Abstract

【課題】ストッパ部の軸方向変形量を調節することでバウンド変位を充分に規制し得ると共に、ストッパ部およびカバー部の変形による他部材への干渉を回避することができる、新規な構造のダストカバー付きバウンドストッパを提供すること。
【解決手段】複数のブロック部20a〜20cを備えてピストンロッド50に外挿されるストッパ部12と、ピストンロッド50の摺動部を取り囲むように外挿される筒状のカバー部14とを、一体で備えたダストカバー付きバウンドストッパ10において、先端ブロック部20cの上方に隣接配置されたブロック部20bに拘束部材24を固着して、ブロック部20bの軸直角方向の変形を制限すると共に、カバー部14を先端ブロック部20cの下部から外周側に突出させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車などのサスペンション機構を構成するショックアブソーバのピストンロッドに外挿されて、シリンダの車両ボデーに対する軸方向での相対変位量を制限するバウンドストッパであって、特にピストンロッドの摺動部への異物の侵入を阻止するダストカバーを一体で備えた、ダストカバー付きバウンドストッパに関するものである。
従来から、自動車などのサスペンション機構を構成するショックアブソーバでは、特開2001−3973号公報(特許文献1)のように、バウンド入力に対してショックアブソーバの過度な収縮による損傷等を防ぐために、筒状のバウンドストッパがピストンロッドに外挿されている。また、ピストンロッドの摺動部に雨水や砂塵等の異物が侵入するのを防ぐ目的で、ピストンロッドの周りを取り囲むダストカバーが外挿される場合があり、特許文献1ではそれらバウンドストッパとダストカバーが一体形成された構造が開示されている。即ち、バウンドストッパを構成するストッパ部が、外周側に凸となる断面形状で周方向環状に延びるブロック部の複数を軸方向上下に連接した構造とされており、最下端に位置する先端ブロック部の上下中央部分から外周側に突出するようにダストカバーを構成するカバー部が一体形成されて下方に延び出している。
ところで、特許文献1に記載されたダストカバー付きバウンドストッパでは、上向きの入力によってショックアブソーバのシリンダがストッパ部を上方に押し上げると、ストッパ部の上下中間部分が外周側に膨らむように変形することで、ストッパ部の大変形が許容されて、シリンダの軸方向での変位規制が不充分になるおそれがある。
特開2001−3973号公報
そこで、本出願の発明者は、ストッパ部の軸方向中間部分を構成するブロック部の1つ乃至は複数に拘束部材を固着して、当該ブロック部が外周側に膨らむのを防止することを考えた。そして、本出願の発明者が更なる検討と実験を重ねた結果、先端ブロック部の上方に隣り合って配置されたブロック部に拘束部材を固着して変形を制限することにより、ストッパ部の軸方向での圧縮変形量を効果的に制限して、シリンダの変位規制を有効に実現し得ることが明らかとなった。
しかしながら、このような拘束部材を設けると、拘束部材を設けたブロック部よりも下方においてより大きな変形が生じてしまうという新たな課題が生じることも判明した。特に、先端ブロック部の外周部分が上方に跳ね上がるように変形することから、先端ブロック部から外周側に突出するカバー部の基端部分が外周側に向かって上傾するように変形して、サスペンション機構のコイルスプリングやアッパサポート等に干渉するおそれがあった。
そこにおいて、本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、ストッパ部の軸方向変形量を調節することでバウンド変位を充分に規制し得ると共に、ストッパ部およびカバー部の変形による他部材への干渉を回避することができる、新規な構造のダストカバー付きバウンドストッパを提供することにある。
すなわち、本発明の第1の態様は、ショックアブソーバのシリンダから上方に突出するピストンロッドに外挿される筒状のストッパ部が、外周に向かって凸の断面形状で周方向環状に延びる複数のブロック部が軸方向上下に連接された構造を有していると共に、該ピストンロッドの摺動部を取り囲むように外挿される筒状のカバー部が、該複数のブロック部において軸方向下端に位置する先端ブロック部から外周側に突出して下方に延び出すように該ストッパ部と一体形成されているダストカバー付きバウンドストッパにおいて、前記先端ブロック部の上方に隣接配置された前記ブロック部に対して軸直角方向の変形を制限する拘束部材が固着されていると共に、前記カバー部が該先端ブロック部の下部から外周側に突出していることを、特徴とする。
このような第1の態様に従う構造とされたダストカバー付きバウンドストッパによれば、少なくとも先端ブロック部の上方に隣り合って配置されるブロック部が、拘束部材によって変形量を制限されている。それ故、ストッパ部全体の上下方向での変形量も制限されて、ショックアブソーバの収縮変形量がストッパ部によって有効に制限される。
また、ショックアブソーバのシリンダによってストッパ部が押圧されて軸方向上下に圧縮されると、先端ブロック部が外周側に膨らむように弾性変形する。そこにおいて、カバー部が先端ブロック部の下部から突出していることから、先端ブロック部の下部が下方に向かって小径となるテーパ形状に変形するのに従って、カバー部が外周側に向かって下傾するように傾斜して突出する。その結果、ストッパ部の圧縮変形によってカバー部が上方に変位しても、カバー部が上方に配置された他部材に干渉するのを回避することができて、他部材への当接によるカバー部の損傷等が回避される。
特に、ストッパ部の変形量を効率的に制限するために、先端ブロック部の上方に隣り合うブロック部に対して拘束部材を固着すると、ストッパ部の圧縮変形時に先端ブロック部が大きく捲れあがるように変形することで、カバー部が斜め上方に突出し易くなることから、カバー部の他部材との干渉が問題になり易い。そこにおいて、カバー部が先端ブロック部の下部から突出して設けられていることにより、先端ブロック部が大きく弾性変形しても、カバー部のストッパ部からの突出方向が斜め下向きとされて、サスペンション機構のコイルスプリング等に対する干渉が回避されるのである。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載されたダストカバー付きバウンドストッパにおいて、前記先端ブロック部が下方に向かって厚肉とされているものである。
第2の態様によれば、先端ブロック部の下部の変形剛性が大きくなることから、先端ブロック部がシリンダによって下方から押し上げられて変形する際に、先端ブロック部の下端部において捲れ上がるような拡径変形が抑えられて、カバー部のストッパ部からの突出方向が斜め上向きになるのを防ぐことができる。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載されたダストカバー付きバウンドストッパにおいて、前記シリンダの当接による前記ストッパ部の軸方向での最大圧縮変形時に、前記先端ブロック部が該シリンダの該ストッパ部に対する当接面よりも外周側にはみ出すようにしたものである。
第3の態様によれば、シリンダによって先端ブロック部の内周部分が外周部分よりも大きく圧縮されて、外周部分が内周部分に対して外周側に向かって下傾する形状に変形し易くなる。それ故、カバー部の他部材との干渉がより効果的に回避され得る。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れか1つの態様に記載されたダストカバー付きバウンドストッパにおいて、前記先端ブロック部の上下中間部分には内周面に開口して周方向に延びる内周凹溝が形成されており、前記カバー部の前記ストッパ部への接続端部が該内周凹溝に対して下方に位置しているものである。
第4の態様によれば、先端ブロック部がシリンダによって上方に押圧されると、内周凹溝が潰れるように変形し易くなることから、先端ブロック部における内周凹溝よりも下側の部分が下方に向かって小径となるテーパ形状に変形し易くなる。それ故、先端ブロック部の下部から突出するカバー部の突出方向が斜め下向きとなって、カバー部の他部材への干渉が防止される。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の何れか1つの態様に記載されたダストカバー付きバウンドストッパにおいて、前記ストッパ部には下方に突出する複数の緩衝突起が形成されていると共に、それら複数の緩衝突起が前記先端ブロック部の内周側に偏倚して配置されているものである。
第5の態様によれば、シリンダのストッパ部への当接時に、シリンダが緩衝突起を介して先端ブロック部に当接することから、初期の当接面積が小さくなって、当接時の打音が低減される。しかも、緩衝突起が先端ブロック部の内周側に偏倚して配置されていることによって、軸方向の圧縮力が先端ブロック部の内周側に及ぼされることから、先端ブロック部の下端が内周側に入り込むように変形し易くなっており、かかる変形によって先端ブロック部の下部の外周面が下方に向かって小径となるテーパ形状とされる。その結果、カバー部の突出方向が下向きにコントロールされて、カバー部の他部材への干渉が防止される。
本発明によれば、先端ブロック部の上方に隣り合って配置されたブロック部に拘束部材が固着されて、ブロック部の変形が拘束部材によって制限されている。それ故、ショックアブソーバの収縮変形量がストッパ部によって有効に制限されて、目的とするサスペンションストローク等が実現される。しかも、拘束部材の採用によって問題となり易いカバー部の他部材への干渉は、カバー部を先端ブロック部の下部から突出するように設けて、ストッパ部の変形状態におけるカバー部の突出方向を下向きとすることで、回避される。
本発明の一実施形態としてのダストカバー付きバウンドストッパを示す縦断面図。 図1に示されたダストカバー付きバウンドストッパの要部を示す縦断面拡大図。 図1に示されたダストカバー付きバウンドストッパの車両装着状態を示す縦断面図。 図1に示されたダストカバー付きバウンドストッパの変形態様を説明する図であって、(a)が変形前の状態を、(b)が変形後の状態を、それぞれ示す。 比較例としてのダストカバー付きバウンドストッパの変形態様を説明する図であって、(a)が変形前の状態を、(b)が変形後の状態を、それぞれ示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の1実施形態としてのダストカバー付きバウンドストッパ10が示されている。ダストカバー付きバウンドストッパ10は、ストッパ部12とカバー部14とを一体で備えている。
より詳細には、ストッパ部12は、全体として略円筒形状を呈するゴム弾性体であって、上端部に環状の取付部16が設けられている。なお、取付部16には、上面に開口して径方向一方向に連続して延びる略半円形断面の排気溝18が形成されている。
また、ストッパ部12における取付部16の下方には、3つのブロック部20が軸方向上下に連接されている。ブロック部20は、軸方向上から順に、上ブロック部20a、中間ブロック部20b、先端ブロック部としての下ブロック部20cとされており、それら3つのブロック部20a〜20cは、何れも外周側に凸となる断面形状で周方向環状に延びている。なお、本実施形態では、3つのブロック部20a〜20cが何れも段付きの縦断面形状を有しており、上ブロック部20aおよび中間ブロック部20bが何れも軸方向中央部分が軸方向両端部分に対して段差状をなして外周側に大きく突出していると共に、下ブロック部20cは下側部分が上側部分に比して段差状をなして外周側に大きく突出している。
さらに、それら3つのブロック部20a〜20cと、取付部16が軸方向で連接されることによって、取付部16とブロック部20の境界部分および軸方向で隣り合うブロック部20,20の境界部分には、外周面に開口する略半円形溝断面で周方向環状に延びる周溝22がそれぞれ形成されている。なお、取付部16と上ブロック部20aの境界部分に周溝22aが、上ブロック部20aと中間ブロック部20bの境界部分に周溝22bが、中間ブロック部20bと下ブロック部20cの境界部分に周溝22cが、形成されている。それら周溝22a〜22cは、互いに同一形状でも良いが、要求されるばね特性や、ブロック部20a〜20cの形状差等に基づいて、互いに異なる形状とされていても良い。また、本実施形態の周溝22a〜22cは、何れも周上の複数箇所で溝断面が大きくなっており、これによってストッパ部12のばねが調節されている。
また、下ブロック部20cの上方に隣り合って配置される中間ブロック部20bには、拘束部材としての拘束リング24が固着されている。拘束リング24は、略一定の断面形状で周方向環状に延びており、鉄やアルミニウム合金、繊維補強された合成樹脂等で形成された高剛性の部材とされている。そして、拘束リング24は、中間ブロック部20bの外周端部に対して全周に亘って連続的に加硫接着されており、中間ブロック部20bの弾性変形による外周側への膨出および変位が規制されている。
また、下ブロック部20cは、上側部分が下方に向かって次第に大径且つ厚肉となる肉厚変化域26とされていると共に、下側部分が上下に略一定の外径寸法で延びる最大肉厚域28とされており、それら肉厚変化域26と最大肉厚域28が上下に連続して一体形成されることで、下方に向かって厚肉とされている。なお、下ブロック部20cの内径寸法は、後述する内周凹溝30の形成部分を除いて略一定とされていることから、最大肉厚域28が内周凹溝30の形成部分で部分的に薄肉となっている以外は略一定の厚さ寸法とされている。これにより、下ブロック部20cは、下端部分が径方向で比較的に厚肉とされて変形剛性を高く設定されている。
さらに、下ブロック部20cには、内周凹溝30が形成されている。内周凹溝30は、内周面に開口する略半円形溝断面で周方向環状に延びる凹溝であって、下ブロック部20cの上下中間部分に設けられている。なお、上ブロック部20aと中間ブロック部20bの形成部分では、ストッパ部12の内周面がそれぞれ部分的にテーパ面とされて、僅かに拡径されている。
更にまた、下ブロック部20cの下面は、略軸直角方向に広がっており、略一定の幅で全周に亘って連続する平坦な環状当接面32とされている。更に、下ブロック部20cには、環状当接面32から下方に突出する複数の緩衝突起34が一体形成されている。緩衝突起34は、略半球形状とされており、下ブロック部20cの周上に等間隔で配置されている。更に、緩衝突起34は、下ブロック部20cの径方向中央よりも内周側に偏倚して配置されており、図2に示されているように、緩衝突起34の中心軸から下ブロック部20cの内周端までの幅寸法:b1 が、緩衝突起34の中心軸から下ブロック部20cの外周端までの幅寸法:b2 よりも小さくされている。
一方、カバー部14は、全体として薄肉大径の略円筒形状とされており、上部を構成する蛇腹部36と、下部を構成する当接筒部38とを一体で備えている。蛇腹部36は、複数の谷状部を軸方向上下に連接した構造とされており、上下方向の伸縮が容易に許容されるようになっている。当接筒部38は、蛇腹部36の下端から下方に向かって直線的に延び出しており、蛇腹部36に比して厚肉とされていると共に、下端部がより厚肉とされて、図示しないロアスプリングシートへの当接に対して充分な耐久性が確保されている。
そして、カバー部14は、その上端に設けられた基端接続部40を介してストッパ部12の下端部分に接続されている。基端接続部40は、全周に亘って連続する円環形状乃至は円環板形状とされており、蛇腹部36に比して厚肉とされていると共に、蛇腹部36の上方に一体形成されている。また、基端接続部40は、全体が外周側に向かって下傾していると共に、軸直平面に対する傾斜角度が径方向中間部分で変化しており、外周部分の傾斜角度が内周部分の傾斜角度(θ)に比して大きくされている。更に、基端接続部40の内周端部には、内周側に向かって下傾する形状の下面を備えた補強用の肉付部42が一体形成されており、後述する下ブロック部20cへの接続端部が特に厚肉とされている。
この基端接続部40がストッパ部12の下ブロック部20cに接続されており、カバー部14がストッパ部12と一体形成されている。より具体的には、カバー部14は、図2に示されているように、基端接続部40が下ブロック部20cの下部から、軸直平面に対して所定の傾斜角度:θで下傾しながら外周側に突出する(θ>0°)ように一体形成されている。なお、図2では、分かり易さのために、基端接続部40の内周部分における上下中央が一点鎖線で図示されていると共に、下ブロック部20cと中間ブロック部20bおよび基端接続部40との各境界線と、基端接続部40と肉付部42の境界線とが、それぞれ二点鎖線で図示されている。
そこにおいて、基端接続部40の接続端部の上下中央から下ブロック部20cの下端(環状当接面32)までの距離:lが、下ブロック部20cの上下長さ:Lに対して、半分未満(l<L/2)とされている。より好適には、基端接続部40の接続端部の上下中央から下ブロック部20cの下端(環状当接面32)までの距離:lが、下ブロック部20cの上下長さ:Lに対して、3分の1以下(l≦L/3)とされている。なお、本実施形態では、基端接続部40の接続端部の上下中央が、下ブロック部20cの最大肉厚域28の上下中央と略一致している。
さらに、カバー部14のストッパ部12への接続端部は、内周凹溝30に対して下方に位置している。より具体的には、図2に示されているように、基端接続部40の接続端部の上下中央が、内周凹溝30の上下中央に対して、所定の距離:aだけ下方に位置している。
更にまた、下ブロック部20cは、基端接続部40および肉付部42よりも下方まで突出しており、下ブロック部20cの下方への突出端面が軸直角方向に広がる平坦な環状当接面32とされている。これにより、下ブロック部20cの外周側には、基端接続部40で囲まれて下方に開口しながら周方向に延びる環状凹所44が形成されており、基端接続部40の下面が下ブロック部20cの環状当接面32よりも上方に位置している。
このような構造とされたダストカバー付きバウンドストッパ10は、図3に示されているように、自動車のサスペンション機構を構成するショックアブソーバ46に装着される。ショックアブソーバ46は、シリンダ48に対して摺動可能なピストンロッド50が上方に突出した構造を有しており、ピストンロッド50が図示しないアッパサポートを介して車両ボデーに防振連結されるようになっていると共に、シリンダ48が車輪に取り付けられるようになっている。なお、図3では、見易さのために、カバー部14が上端部分のみ記載されている。
そして、ダストカバー付きバウンドストッパ10は、ストッパ部12がピストンロッド50に外挿されると共に、ストッパ部12の上端に設けられた取付部16が車両ボデーに固設されたアッパスプリングシート52に嵌入されることにより、車両ボデーによって支持されるようになっている。なお、アッパスプリングシート52は、逆向きの略皿状とされており、中央部分にストッパ部12の上端が嵌合されると共に、外周部分にコイルスプリング54の上端が嵌入されるようになっている。
かくの如きダストカバー付きバウンドストッパ10の車両への装着状態において、路面の凹凸等によって車輪側から上向きの大荷重が入力されると、ストッパ部12が、図4(a)に示された静置状態からシリンダ48によって軸方向上下に圧縮されて、図4(b)に示されているような圧縮変形状態となる。本実施形態のストッパ部12では、中間ブロック部20bの変形が拘束リング24の固着によって制限されていることから、シリンダ48によって下方から突き上げられると、拘束リング24の固着部分を外れた上下両側が主として弾性変形するようになっている。
そこにおいて、外周側に凸の断面形状を有する下ブロック部20cは、シリンダ48が下端に当接して上方に押し上げられると、上下方向の中間部分が外周側に撓む態様で弾性変形を生じる。これにより、下ブロック部20cの下部の外周面は、下方に向かって小径となるテーパ状に変形することから、図4(b)に示されているように、下ブロック部20cの下部に一体形成されたカバー部14の基端接続部40が、外周側に向かって下傾するように突出する。それ故、ストッパ部12の変形によって基端接続部40がコイルスプリング54等の他部材と干渉するのを回避できて、優れた耐久性や作動の安定性等が実現される。
さらに、本実施形態では、下ブロック部20cの外周面が略一定の外径寸法で上下方向に延びており、下ブロック部20cが下方に向かって厚肉とされている。これにより、下ブロック部20cの下端部における変形剛性が大きくされており、弾性変形が抑えられている。その結果、下ブロック部20cが下方から押し上げられた場合に、下ブロック部20cの下端部が下方に向かって拡開するように変形するのが抑制されて、基端接続部40の上傾が効果的に防止される。
更にまた、下ブロック部20cの内周面に開口するように内周凹溝30が形成されていることから、シリンダ48による下方からの突き上げによって、下ブロック部20cにおける内周凹溝30よりも下側の部分が、内周凹溝30が上下に潰れることによって、下方に向かって縮径する形状に変形し易くなっている。これにより、下ブロック部20cの下部の外周面が下方に向かって小径となるテーパ形状に変形し易くなっており、ストッパ部12の圧縮変形状態において基端接続部40が外周側に向かって下傾する方向で延び出すようになっている。
さらに、下ブロック部20cは、シリンダ48によってストッパ部12が最大圧縮変形された図4(b)の状態において、下ブロック部20cの外周部分がシリンダ48のストッパ部12への当接面である上面56に対して、外周側にはみ出すようになっており、軸方向投影においてシリンダ48を外れた位置まで突出している。これにより、下ブロック部20cの内周部分が外周部分よりも大きく圧縮されることから、下ブロック部20cの外周部分が外周側に向かって下傾する形状に変形し易くなって、基端接続部40が斜め下方に延び出すことから、他部材への干渉が回避される。なお、本実施形態では、荷重入力のない初期形状において、下ブロック部20cの外径寸法が、シリンダ48の外径寸法の70%以上とされており、それによって、圧縮変形状態において下ブロック部20cがシリンダ48よりも外周側にはみ出すようになっている。
また、ストッパ部12には下方に突出する緩衝突起34が一体形成されており、緩衝突起34がシリンダ48の上面56に当接することで、当接初期の面積が低減されて、打音が防止される。しかも、緩衝突起34は、下ブロック部20cの下面において内周側に偏倚して配置されていることから、緩衝突起34のシリンダ48への当接時にストッパ部12の内周部分に軸方向の圧縮力が及ぼされて、下ブロック部20cが下方に向かって小径となる形状に変形し易くなっている。
また、下ブロック部20cの下面が基端接続部40の下面よりも下方に位置しており、下ブロック部20cの外周側には壁部が基端接続部40で構成されて下方に開口する環状凹所44が形成されている。これにより、シリンダ48の基端接続部40への当接が回避されて、基端接続部40における亀裂等の損傷が防止される。
なお、図5には、本発明の効果を確認するための比較例として、基端接続部40を下ブロック部20cの上下略中央に設けた構造で、図5(a)に示された静置状態から、シリンダ48によってストッパ部12を上方に押し上げて軸方向上下に圧縮するシミュレーションの結果が示されている。このシミュレーション結果によれば、比較例の構造では、図5(b)に示されたストッパ部12の圧縮変形状態において、下ブロック部20cから延び出す基端接続部40が、外周側に向かって上傾するように延び出して、コイルスプリング54と干渉することが確認された。なお、実施形態の構造と対比するために、比較例では、下ブロック部20cが上下中央で厚さ寸法が最大となる外周に凸の断面形状とされていると共に、圧縮変形状態において下ブロック部20cがシリンダ48の上面56に対して殆どはみ出すことなくシリンダ48上に位置するようになっている。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態では、3つのブロック部20a〜20cを備えたストッパ部12が例示されているが、ストッパ部を構成するブロック部の数は3つに限定されるものではなく、2つであっても良いし、4つ以上の複数であっても良い。
また、中間ブロック部20bに固着される拘束リング24は、円環板形状の他、上下に延びる円筒形状や周上に分断部を持つC環形状等であっても良い。
さらに、拘束リング24は、下ブロック部20cと隣り合う中間ブロック部20bにのみ固着されるものではなく、例えば、ストッパ部12の変形量をより小さく設定する必要があれば、中間ブロック部20bに加えて、上ブロック部20aに固着されていても良い。
また、前記実施形態では、下ブロック部20cに内周凹溝30が1つだけ形成された構造が例示されているが、例えば上下に離隔して複数の内周凹溝30が形成されていても良い。
また、カバー部14の基端接続部40は、下ブロック部20cから外周側に向かって下傾していることが望ましいが、例えば、軸直角方向に突出していても良く、その場合であっても、下ブロック部20cの変形後形状等によって、フルバウンド時に基端接続部40が斜め下方に突出するようになっていれば良い。
10:ダストカバー付きバウンドストッパ、12:ストッパ部、14:カバー部、20a:上ブロック部(ブロック部)、20b:中間ブロック部(先端ブロック部の上方に隣接配置されたブロック部)、20c:下ブロック部(先端ブロック部)、24:拘束リング(拘束部材)、26:内周凹溝、28:緩衝突起、42:ショックアブソーバ、44:シリンダ、46:ピストンロッド

Claims (5)

  1. ショックアブソーバのシリンダから上方に突出するピストンロッドに外挿される筒状のストッパ部が、外周に向かって凸の断面形状で周方向環状に延びる複数のブロック部が軸方向上下に連接された構造を有していると共に、該ピストンロッドの摺動部を取り囲むように外挿される筒状のカバー部が、該複数のブロック部において軸方向下端に位置する先端ブロック部から外周側に突出して下方に延び出すように該ストッパ部と一体形成されているダストカバー付きバウンドストッパにおいて、
    前記先端ブロック部の上方に隣接配置された前記ブロック部に対して軸直角方向の変形を制限する拘束部材が固着されていると共に、
    前記カバー部が該先端ブロック部の下部から外周側に突出していることを特徴とするダストカバー付きバウンドストッパ。
  2. 前記先端ブロック部が下方に向かって厚肉とされている請求項1に記載のダストカバー付きバウンドストッパ。
  3. 前記シリンダの当接による前記ストッパ部の軸方向での最大圧縮変形時に、前記先端ブロック部が該シリンダの該ストッパ部に対する当接面よりも外周側にはみ出すようにした請求項1又は2に記載のダストカバー付きバウンドストッパ。
  4. 前記先端ブロック部の上下中間部分には内周面に開口して周方向に延びる内周凹溝が形成されており、前記カバー部の前記ストッパ部への接続端部が該内周凹溝に対して下方に位置している請求項1〜3の何れか1項に記載のダストカバー付きバウンドストッパ。
  5. 前記ストッパ部には下方に突出する複数の緩衝突起が形成されていると共に、それら複数の緩衝突起が前記先端ブロック部の内周側に偏倚して配置されている請求項1〜4の何れか1項に記載のダストカバー付きバウンドストッパ。
JP2012204656A 2012-09-18 2012-09-18 ダストカバー付きバウンドストッパ Pending JP2014059020A (ja)

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