JP2014059001A - ウォームギア装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦力を十分に小さくするとともに簡単な構造で確実にボールを回転自在に保持するウォームギア装置を提供すること。
【解決手段】ウォームホイール120が、一対の円盤状部(121(122))と、ウォームと接触する複数の回転接触部123とからなり、この回転接触部が、ウォームと接触するボール123aと、このボールの中心に対するボールの両側から突出した突起123b、123cとを有し、一対の円盤状部のそれぞれの外周に周方向等間隔で配設した複数の第1凹状保持部121aが、複数のボールを保持するとともに、第1凹状保持部よりウォームホイール径方向外側に配設した複数の第2凹状保持部121bが、一方の突起123bを保持し、第1凹状保持部よりウォームホイール径方向内側に配設した複数の第3凹状保持部121cが、他方の突起123cを保持していることを特徴とするウォームギア装置100。
【選択図】図2

Description

本発明は、ウォームとウォームホイールとを有してウォームおよびウォームホイールの一方から他方へ動力を伝達するウォームギア装置に関する。
従来、ウォームとウォームホイールとを有してウォームからウォームホイールへ動力を伝達するウォームギア装置が知られている(例えば、特許文献1、2)。
特許文献1に記載された従来の第1の態様のウォームギア装置は、ウォームホイールに対して回転自在なロールがウォームホイールの外周に等間隔に配設され、ウォームがロールを介してウォームホイールに動力を伝達するように構成されていた。
同様に、特許文献2に記載された従来の第2の態様のウォームギア装置は、ウォームホイールに対して回転自在な球状の転動体がウォームホイールの外周に等間隔に配置され、ウォームが転動体を介してウォームホイールに動力を伝達するように構成されていた。
具体的には、転動体の位置に対応した箇所に穴を有したベルト状の保持環によって転動体が保持されていた。
特開昭61−165067号公報 特開2005−247011号公報
しかしながら、上述した従来の第1の態様のウォームギア装置は、ロールの軸がウォームホイールの周方向に設けられロールがウォームホイールの周方向を軸とした方向にしか回転しないばかりでなくロールを回転自在に保持するための部材を複数必要とする構造であったため、ロールがウォームからウォームホイールの周方向に大きな力を受けた場合に摩擦力を十分に低減することが困難であるという問題および構造が複雑となるという問題があった。
また、上述した従来の第2の態様のウォームギア装置は、ベルト状の保持環がウォームホイールとは別体であり単にウォームホイールの外周に周回して取り付けられている構造であったため、転動体がウォームからウォームホイールの周方向に大きな力を受けた場合に転動体およびベルト状の保持環がウォームホイールに対して周方向にずれて転動体が落下する虞や構造が複雑となるという問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、摩擦力を十分に小さくするとともに簡単な構造で確実にボールを回転自在に保持するウォームギア装置を提供することである。
本請求項1に係る発明は、ウォームと、ウォーム回転軸方向に対して交差する方向をウォームホイール回転軸方向とするウォームホイールとを有してウォームおよびウォームホイールの一方から他方へ動力を伝達するウォームギア装置において、前記ウォームホイールが、前記ウォームホイール回転軸方向に重ね合わせた一対の円盤状部と、前記ウォームと接触する複数の回転接触部とからなり、該回転接触部が、前記ウォームと接触するボールと、該ボールの中心に対するボールの両側から突出した突起とを有し、前記一対の円盤状部のそれぞれの外周に周方向等間隔で配設した複数の第1凹状保持部が、前記複数のボールをウォームホイール回転軸方向で対となって回転自在にそれぞれ保持するとともに、前記一対の円盤状部のそれぞれの第1凹状保持部よりウォームホイール径方向外側に配設した複数の第2凹状保持部が、前記突起の一方と係合して該一方の突起をウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持し、前記一対の円盤状部のそれぞれの第1凹状保持部よりウォームホイール径方向内側に配設した複数の第3凹状保持部が、前記突起の他方と係合して該他方の突起をウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持していることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたウォームギア装置の構成に加えて、前記突起が、前記ボールの中心を貫通してピン端をボールの両側から突出するピンであり、該ピンが、前記ボールに対して回転自在に設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたウォームギア装置の構成に加えて、前記ボールの両側から突出した突起の向きが、前記ウォームホイール径方向に設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載されたウォームギア装置の構成に加えて、前記ウォームが、前記ボールとウォームホイール周方向一方側で接触するとともにウォームホイール周方向他方側で接触しないことにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載されたウォームギア装置の構成に加えて、前記第1凹状保持部乃至第3凹状保持部が、前記ウォームホイールの外周に形成した歯形の先端よりウォームホイール中心側に配設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本発明のウォームギア装置は、ウォームと、ウォーム回転軸方向に対して交差する方向をウォームホイール回転軸方向とするウォームホイールとを有していることにより、ウォームおよびウォームホイールの一方から他方へ動力を伝達することができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明のウォームギア装置によれば、ウォームホイールが、ウォームホイール回転軸方向に重ね合わせた一対の円盤状部と、ウォームと接触する複数の回転接触部とからなり、この回転接触部が、ウォームと接触するボールと、このボールの中心に対するボールの両側から突出した突起とを有し、一対の円盤状部のそれぞれの外周に周方向等間隔で配設した複数の第1凹状保持部が、複数のボールをウォームホイール回転軸方向で対となって回転自在にそれぞれ保持するとともに、一対の円盤状部のそれぞれの第1凹状保持部よりウォームホイール径方向外側に配設した複数の第2凹状保持部が、突起の一方と係合してこの一方の突起をウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持し、一対の円盤状部のそれぞれの第1凹状保持部よりウォームホイール径方向内側に配設した複数の第3凹状保持部が、突起の他方と係合してこの他方の突起をウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持していることにより、ウォームとボールとが噛み合ってボールの転がり伝達となるため、ウォームとウォームホイールとが直接接触する構造と比べて摩擦力を十分に小さくして力の伝達効率を高くすることができる。
さらに、第1凹状保持部乃至第3凹状保持部を有する2枚の円盤状部を重ね合わせるため、簡単な構造で確実にボールを回転自在に保持できる。
また、突起の位置がボールに対してウォームホイール径方向外側およびウォームホイール径方向内側となりウォームがボールにおけるウォームホイール周方向一方側と接触してウォームからボールを介して円盤状部に作用する力の方向がウォームホイール周方向となるため、力の伝達効率を高くすることができる。
さらに、ボールにおけるウォームと接触する箇所が両側の突起を結ぶボール回転軸から遠方となるため、回転するウォームからウォームホイール周方向にボールが大きな力を受けた場合であってもボールがスムーズに回転して力の伝達効率をより一層高くすることができる。
本請求項2に係る発明のウォームギア装置によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、突起が、ボールの中心を貫通して両端をボールから突出するピンであり、このピンが、ボールに対して回転自在に設けられていることにより、ピンが第2凹状保持部および第3凹状保持部に対して回転せずにしっかりと保持されるため、ボールの位置が安定した状態で第1凹状保持部がボールを回転自在に保持できる。
本請求項3に係る発明のウォームギア装置によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、ボールの両側から突出した突起の向きが、ウォームホイール径方向に設けられていることにより、ウォームホイール径方向を軸としてボールが回転してボールとウォームとの接触箇所での相対的な移動量の差が殆ど無となって動摩擦が殆ど無となるため、突起の向きがウォームホイール径方向に対して傾いている構成と比べて力の伝達効率をより高くすることができる。
本請求項4に係る発明のウォームギア装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、ウォームが、ボールとウォームホイール周方向一方側で接触するとともにウォームホイール周方向他方側で接触しないことにより、ボールに対してウォームホイール周方向一方側のみで力が伝達されて一方向のみへ回転する力が作用してボールがスムーズに回転するため、力の伝達効率をより一層高くすることができる。
本請求項5に係る発明のウォームギア装置によれば、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、第1凹状保持部乃至第3凹状保持部が、ウォームホイールの外周に形成した歯形の先端よりウォームホイール中心側に配設されていることにより、歯形の先端がウォームホイール放射方向へのボールの移動を規制するため、ウォームホイールの回転に伴う遠心力に対抗してボールの脱落を防止できる。
本発明の第1実施例のウォームギア装置の概略を示す斜視図。 本発明の第1実施例のウォームギア装置のウォームホイールの要部拡大斜視図。 本発明の第1実施例のウォームギア装置のウォームの正面図。 本発明の第1実施例のウォームとウォームホイールのボールとの噛み合いを示す断面図。 本発明の第2実施例のウォームの歯面とボールの外周面との関係を示す断面図。
本発明は、ウォームと、ウォーム回転軸方向に対して交差する方向をウォームホイール回転軸方向とするウォームホイールとを有してウォームおよびウォームホイールの一方から他方へ動力を伝達するウォームギア装置において、ウォームホイールが、ウォームホイール回転軸方向に重ね合わせた一対の円盤状部と、ウォームと接触する複数の回転接触部とからなり、この回転接触部が、ウォームと接触するボールと、このボールの中心に対するボールの両側から突出した突起とを有し、一対の円盤状部のそれぞれの外周に周方向等間隔で配設した複数の第1凹状保持部が、複数のボールをウォームホイール回転軸方向で対となって回転自在にそれぞれ保持するとともに、一対の円盤状部のそれぞれの第1凹状保持部よりウォームホイール径方向外側に配設した複数の第2凹状保持部が、突起の一方と係合してこの一方の突起をウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持し、一対の円盤状部のそれぞれの第1凹状保持部よりウォームホイール径方向内側に配設した複数の第3凹状保持部が、突起の他方と係合してこの他方の突起をウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持していることにより、ウォームとウォームホイールとが直接接触する構造と比べて摩擦力を十分に小さくして力の伝達効率を高くするとともに簡単な構造で確実にボールを回転自在に保持するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、ボールの素材は、金属、セラミックス、樹脂等、ある程度耐久性を有するものであれば如何なるものであっても構わない。
また、ボールは、ウォームと接触することによりウォームホイールに対して回転できればよく、表面の曲率(半径rの円周の曲率=1/半径r)が一定の真円球でも表面の曲率が箇所によって変化する楕円球でもよい。
さらに、ウォームの形状については、円筒形ウォームでもよいし、高い噛み合い率を得るために鼓形ウォームとしてもよい。
以下に、本発明の第1実施例であるウォームギア装置100について、図1乃至図4に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例のウォームギア装置100の概略を示す斜視図であり、図2は、図1の符号2で視たウォームホイール120の要部拡大斜視図であり、図3は、図1の符号3で視たウォーム110の正面図であり、図4は、本発明の第1実施例のウォーム110とウォームホイール120のボール123aとの噛み合いを示す断面図である。
本発明の第1実施例であるウォームギア装置100は、図1乃至図4に示すように、ウォーム110と、ウォーム回転軸方向に対して交差する方向をウォームホイール回転軸方向とするウォームホイール120とを有している。
そして、ウォーム110およびウォームホイール120の一方から他方へ動力を伝達するように構成されている。
さらに、ウォームホイール120が、ウォームホイール回転軸方向に重ね合わせた一対の円盤状部である第1円盤状部材121および第2円盤状部材122と、ウォーム110と接触する複数の回転接触部123とからなる。
このうち、回転接触部123が、ウォーム110と接触するボール123aと、このボール123aの中心に対するボール123aの両側から突出した突起123b、123cとを有している。
そして、第1円盤状部材121および第2円盤状部材(122)のそれぞれの外周に周方向等間隔で配設した複数の第1凹状保持部121a(122a)が、複数のボール123aをウォームホイール回転軸方向で対となって回転自在にそれぞれ保持している。
また、第1円盤状部材121および第2円盤状部材(122)のそれぞれの第1凹状保持部121a(122a)よりウォームホイール径方向外側に配設した複数の第2凹状保持部121b(122b)が、突起123b、123cの一方(123b)と係合してこの一方の突起123bをウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持している。
さらに、第1円盤状部材121および第2円盤状部材(122)のそれぞれの第1凹状保持部121a(122a)よりウォームホイール径方向内側に配設した複数の第3凹状保持部121c(122c)が、突起123b、123cの他方(123c)と係合してこの他方の突起123cをウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持している。
これにより、図1に示すようにウォーム110が矢印Aの示す方向へ回転してウォームホイール120全体が矢印Bの示す方向へ回転する際、ウォーム110とボール123aとが噛み合ってボール123aの転がり伝達となる。
さらに、突起123b、123cの位置がボール123aに対してウォームホイール径方向外側およびウォームホイール径方向内側となり、ウォーム110がボール123aにおけるウォームホイール周方向一方側と接触して、ウォーム110からボール123aを介して第1円盤状部材121および第2円盤状部材122に作用する力の方向がウォームホイール周方向となる。
また、ボール123aにおけるウォーム110と接触する箇所が、両側の突起123b、123cを結ぶボール回転軸から遠方となる。
つまり、回転するウォーム110からウォームホイール周方向にボール123aが大きな力を受けた場合であっても、ボール123aがスムーズに回転する。
具体的に、第1円盤状部材121の外周には、等間隔で第1凹状保持部121a〜第3凹状保持部121cが配設されている。
同様に、第2円盤状部材122の外周には、等間隔で第1凹状保持部122a〜第3凹状保持部122cが配設されている。
ここで、本実施例では、第2円盤状部材122の形状は第1円盤状部材121の形状と同様であり第2円盤状部材122は第1円盤状部材121を表裏反転して配置したものに相当するので、図2および図4を用いて第1円盤状部材121側のみについて詳しく説明することとし、第2円盤状部材122側についての詳しい説明や図示は省略する。
第1円盤状部材121の第1凹状保持部121aは、ボール123aの外周面123aaと対応した凹曲面を有している。
そして、第1円盤状部材121の第1凹状保持部121aと第2円盤状部材122の第1凹状保持部122aとがウォームホイール回転軸方向で対となってボール123aの一部を抱え込むようにして、第1円盤状部材121と第2円盤状部材122とが重ね合わされて相対的に固定されている。
さらに、第1円盤状部材121の第2凹状保持部121bと第2円盤状部材122の第2凹状保持部122bとがウォームホイール回転軸方向で対となってボール123aの両側から突出した突起123b、123cのうちの一方の突起123bを抱え込んで保持している。
同様に、第1円盤状部材121の第3凹状保持部121cと第2円盤状部材122の第3凹状保持部122cとがウォームホイール回転軸方向で対となってボール123aの両側から突出した突起123b、123cのうちの他方の突起123cを抱え込んで保持している。
ここで、第1円盤状部材121の第1凹状保持部121aおよび第2円盤状部材122の第1凹状保持部122aとボール123aとの間で僅かな隙間があるため、ボール123aは回転自在に保持される。
さらに、ボール123aの外周面123aaに潤滑剤としての油はグリスが塗布されているため、ボール123aは第1円盤状部材121および第2円盤状部材122に対してスムーズに回転できる。
また、本実施例では、突起123b、123cが、ボール123aの中心を貫通してピン端をボール123aの両側から突出するピン123dであり、このピン123dが、ボール123aに対して回転自在に設けられている。
これにより、ピン123dが第2凹状保持部121b(122b)および第3凹状保持部121c(122c)に対して回転せずにしっかりと保持され、ボール123aの位置が安定した状態となる。
なお、本実施例では、突起123b、123cをボール123aの中心を貫通するピン123dで構成したが、突起123b、123cがボール123aと一体に形成されている構成でもよい。
この場合は、一方の突起123bと、第1円盤状部材121の第2凹状保持部121bおよび第2円盤状部材122の第2凹状保持部122bの少なくとも一方との間に僅かな隙間を設けて、一方の突起123bが回転自在に保持されるようにする。
同様に、他方の突起123cと、第1円盤状部材121の第3凹状保持部121cおよび第2円盤状部材122の第3凹状保持部122cの少なくとも一方との間に僅かな隙間を設けて、他方の突起123cが回転自在に保持されるようにする。
また、第1円盤状部材121および第2円盤状部材122の相対的な固定の仕方は、ねじ止めや溶接等、相対的に固定できればいかなる態様であってもよい。
また、本実施例では、ボール123aの両側から突出した突起123b、123cの向きが、ウォームホイール径方向に設けられている。
これにより、ウォームホイール径方向を軸としてボール123aが回転してボール123aとウォーム110との接触箇所での相対的な移動量の差が殆ど無となって動摩擦が殆ど無となる。
また、第1凹状保持部121a(122a)〜第3凹状保持部121c(122c)が、ウォームホイール120の外周に形成した歯形の先端121dよりウォームホイール中心側に配設されている。
これにより、歯形の先端121dがウォームホイール放射方向(径方向)へのボール123aの移動を規制する。
さらに、ボール123aの外周面123aaの一部が、ウォームホイール120の歯面121eから突出している。
つまり、ウォームホイール120の歯形を利用してボール123aが配設されている。
他方のウォーム110は、図3に示すように、らせん状の歯形を有しており、歯面111が凹状の曲面111aで形成されている。
そして、図4に示すように、ウォーム110の歯面111の凹状の曲面111aの箇所が、ウォームホイール回転方向上流側からボール123aの外周面123aaと接触する。
つまり、ウォーム110が、ボール123aとウォームホイール周方向一方側であるウォームホイール回転方向上流側で接触するとともにウォームホイール周方向他方側であるウォームホイール回転方向下流側では接触しないように構成されている。
これにより、ボール123aに対してウォームホイール周方向一方側のみで力が伝達されて一方向のみへ回転する力が作用してボール123aがスムーズに回転する。
このとき、ウォーム110の歯底部112にウォームホイール120の歯形の先端121dが入り込むため無駄が無い。
ウォーム110が回転すると、ウォーム110からの駆動力を受けてボール123aがウォーム110との接触箇所の回転方向に倣って回転しながらウォーム110からの駆動力を第1円盤状部材121および第2円盤状部材122へ伝達する。
したがって、ウォームホイール120全体が矢印Bの方向へ回転する。
さらに、図4に示すように、第1凹状保持部121aの凹曲面の半径をr1、ボール123aの外周面123aaの半径をr2、ウォーム110の歯面111の凹状の曲面111aの半径をr3とすると、
第1凹状保持部121aの凹曲面の半径r1 > ボール123aの外周の半径r2
ウォーム110の歯面111の凹状の曲面111aの半径r3 > ボール123aの外周の半径r2
の関係が成立するように構成されている。
つまり、半径(曲率半径)の逆数が曲面の曲率であることから、言い換えると、第1凹状保持部121aの凹曲面の曲率をR1、ボール123aの外周面123aaの曲率をR2、ウォーム110の歯面111の凹状の曲面111aの曲率をR3とすると、
第1凹状保持部121aの凹曲面の曲率R1 < ボール123aの外周面123aaの曲率R2
ウォーム110の歯面111の凹状の曲面111aの曲率R3 < ボール123aの外周面123aaの曲率R2
の関係が成立するように構成されている。
これにより、ウォーム110の歯面111の凹状の曲面111aとボール123aの外周面123aaとが点接触ではなくて線接触または面接触となるとともに、ボール123aの外周面123aaと第1凹状保持部121aとが点接触ではなくて線接触または面接触となるため、ボール123aがウォーム110から受ける力のうちウォームホイール回転方向下流側へ作用する力を効率よく受け止めることができ、さらに、第2凹状保持部121b(122b)および第3凹状保持部121c(122c)がボール123aを介してピン123dから受ける力のうちウォームホイール回転方向下流側へ作用する力を受け止めることができる。
なお、図示しないが、第1凹状保持部121aの凹状曲面は、縦と横との比が同じとなる真円球のボール123aに対応する凹曲面でもよいし、第1凹状保持部121aの凹状曲面は、縦が横より大となる楕円球のボール(123a)に対応する凹曲面でもよいし、第1凹状保持部121aの凹状曲面は、縦が横より小となる楕円球のボール(123a)に対応する凹曲面でもよい。
縦と横との比が同じでない場合は第1凹状保持部121aの凹曲面の曲率R1(半径r1)は、一定ではなく凹曲面の箇所に応じて変化する。
また、本実施例では、ウォーム110から回転接触部123のボール123aを介してウォームホイール120に動力が伝達される減速機としてのウォームギア装置100について説明したが、ウォーム110とウォームホイール120とが直接接触する構造と比べて摩擦力が十分に小さくなり所謂セルフロックにならないため、ウォームホイール120から回転接触部123のボール123aを介してウォーム110に動力が伝達される増速機としてのウォームギア装置100でもよい。
このようにして得られた本発明の第1実施例であるウォームギア装置100は、ウォームホイール120が、ウォームホイール回転軸方向に重ね合わせた一対の円盤状部である第1円盤状部材121および第2円盤状部材122と、ウォーム110と接触する複数の回転接触部123とからなり、この回転接触部123が、ウォーム110と接触するボール123aと、このボール123aの中心に対するボール123aの両側から突出した突起123b、123cとを有し、第1円盤状部材121および第2円盤状部材(122)のそれぞれの外周に周方向等間隔で配設した複数の第1凹状保持部121a(122a)が、複数のボール123aをウォームホイール回転軸方向で対となって回転自在にそれぞれ保持するとともに、第1円盤状部材121および第2円盤状部材(122)のそれぞれの第1凹状保持部121a(122a)よりウォームホイール径方向外側に配設した複数の第2凹状保持部121b(122b)が、突起123b、123cの一方(123b)と係合してこの一方の突起123bをウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持し、第1円盤状部材121および第2円盤状部材(122)のそれぞれの第1凹状保持部121a(122a)よりウォームホイール径方向内側に配設した複数の第3凹状保持部121c(122c)が、突起123b、123cの他方(123c)と係合してこの他方の突起123cをウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持していることにより、ウォーム(110)とウォームホイール(120)とが直接接触する構造と比べて摩擦力を十分に小さくして力の伝達効率を高くすることができるとともに、簡単な構造で確実にボール123aを回転自在に保持でき、特に回転するウォーム110からウォームホイール周方向にボール123aが大きな力を受けた場合であってもボール123aがスムーズに回転して力の伝達効率をより一層高くすることができる。
さらに、突起123b、123cが、ボール123aの中心を貫通してピン端をボール123aの両側から突出するピン123dであり、このピン123dが、ボール123aに対して回転自在に設けられていることにより、ボール123aの位置が安定した状態で第1凹状保持部121aがボール123aを回転自在に保持できる。
また、ボール123aの両側から突出した突起123b、123cの向きが、ウォームホイール径方向に設けられていることにより、突起123b、123cの向きがウォームホイール径方向に対して傾いている構成と比べて、力の伝達効率をより高くすることができる。
さらに、ウォーム110が、ボール123aとウォームホイール周方向一方側で接触するとともにウォームホイール周方向他方側で接触しないことにより、力の伝達効率をより一層高くすることができる。
また、第1凹状保持部121a(122a)〜第3凹状保持部121c(122c)が、ウォームホイール120の外周に形成した歯形の先端121dよりウォームホイール中心側に配設されていることにより、ウォームホイール120の回転に伴う遠心力に対抗してボール123aの脱落を防止できるなど、その効果は甚大である。
続いて、本発明の第2実施例であるウォームギア装置200について、図5に基づいて説明する。
ここで、図5は、本発明の第2実施例のウォーム210の歯面211とボール223aの外周面223aaとの関係を示す断面図である。
第2実施例のウォームギア装置200は、第1実施例のウォームギア装置100のウォーム110の歯面111の曲率R3とボール123aの曲率R2との関係でウォーム110の歯面111の曲率R3をボール123aの曲率R2より大としたものであり、多くの要素について第1実施例のウォームギア装置100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
本発明の第2実施例であるウォームギア装置200は、図5に示すように、ウォーム210と、ウォーム回転軸方向に対して交差する方向をウォームホイール回転軸方向とするウォームホイール220とを有している。
さらに、ウォームホイール220が、ウォームホイール回転軸方向に重ね合わせた一対の円盤状部である第1円盤状部材221および第2円盤状部材(図示せず)と、ウォーム210と接触する複数の回転接触部223とからなる。
ウォーム210の歯面211の一部が、ボール223aに対して凹状の曲面211aで形成されているとともに、この凹状の曲面211aの半径r3が、ボール223aの外周の半径r2より小さく設けられている。
曲率の逆数が半径(曲率半径)であることから、言い換えると、凹状の曲面211aの曲率R3が、ボール223aの外周面223aaの曲率R2より大きく設けられている。
これにより、ボール223aがウォーム210の歯面211と複数の箇所T1、T2で点接触する。
なお、凹状の曲面211aは、断面が楕円の一部となる曲面であり、この曲面の一部の曲率R3がボール223aの曲率R2より大きく設けられていることにより、ボール223aがウォーム210の歯面211と複数の箇所T1、T2で点接触してもよい。
つまり、ウォーム210の歯面211の凹状の曲面211aにおけるボール223aと二箇所T1、T2で点接触している間の曲率R3は自由に決めてよい。
このようにして得られた第2実施例であるウォームギア装置200は、ウォーム210の歯面211の一部が、ボール223aに対して凹状の曲面211aで形成されているとともに、この凹状の曲面211aの曲率R3が、ボール223aの外周面223aaの曲率R2より大きく設けられていることにより、歯面211からボール223aに作用する圧力を分散して面圧を抑えることができるなど、その効果は甚大である。
100、 200 ・・・ ウォームギア装置
110、 210 ・・・ ウォーム
111、 211 ・・・ 歯面
111a、 211a ・・・ 凹状の曲面
112、 212 ・・・ 歯底部
120、 220 ・・・ ウォームホイール
121、 221 ・・・ 第1円盤状部材
121a、 221a ・・・ 第1凹状保持部
121b、 221b ・・・ 第2凹状保持部
121c、 221c ・・・ 第3凹状保持部
121d、 221d ・・・ 歯形の先端
121e、 221e ・・・ 歯面
122 ・・・ 第2円盤状部材
122a ・・・ 第1凹状保持部
122b ・・・ 第2凹状保持部
122c ・・・ 第3凹状保持部
123、 223 ・・・ 回転接触部
123a、 223a ・・・ ボール
123aa、223aa・・・ 外周面
123b、 223b ・・・ (一方の)突起
123c、 223c ・・・ (他方の)突起
123d、 223d ・・・ ピン
A ・・・ ウォームの回転方向
B ・・・ ウォームホイールの回転方向
R1 ・・・ (第1凹状保持部の凹曲面の)曲率
R2 ・・・ (ボールの外周面の)曲率
R3 ・・・ (ウォームの歯面の凹状の曲面の)曲率
r1 ・・・ (第1凹状保持部の凹曲面の)半径
r2 ・・・ (ボールの外周面の)半径
r3 ・・・ (ウォームの歯面の凹状の曲面の)半径

Claims (5)

  1. ウォームと、ウォーム回転軸方向に対して交差する方向をウォームホイール回転軸方向とするウォームホイールとを有してウォームおよびウォームホイールの一方から他方へ動力を伝達するウォームギア装置において、
    前記ウォームホイールが、前記ウォームホイール回転軸方向に重ね合わせた一対の円盤状部と、前記ウォームと接触する複数の回転接触部とからなり、
    該回転接触部が、前記ウォームと接触するボールと、該ボールの中心に対するボールの両側から突出した突起とを有し、
    前記一対の円盤状部のそれぞれの外周に周方向等間隔で配設した複数の第1凹状保持部が、前記複数のボールをウォームホイール回転軸方向で対となって回転自在にそれぞれ保持するとともに、
    前記一対の円盤状部のそれぞれの第1凹状保持部よりウォームホイール径方向外側に配設した複数の第2凹状保持部が、前記突起の一方と係合して該一方の突起をウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持し、
    前記一対の円盤状部のそれぞれの第1凹状保持部よりウォームホイール径方向内側に配設した複数の第3凹状保持部が、前記突起の他方と係合して該他方の突起をウォームホイール回転軸方向で対となってそれぞれ保持していることを特徴とするウォームギア装置。
  2. 前記突起が、前記ボールの中心を貫通してピン端をボールの両側から突出するピンであり、該ピンが、前記ボールに対して回転自在に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のウォームギア装置。
  3. 前記ボールの両側から突出した突起の向きが、前記ウォームホイール径方向に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウォームギア装置。
  4. 前記ウォームが、前記ボールとウォームホイール周方向一方側で接触するとともにウォームホイール周方向他方側で接触しないことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のウォームギア装置。
  5. 前記第1凹状保持部乃至第3凹状保持部が、前記ウォームホイールの外周に形成した歯形の先端よりウォームホイール中心側に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のウォームギア装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015004428A (ja) * 2013-06-18 2015-01-08 株式会社山崎 増速機
WO2023184652A1 (zh) * 2022-03-28 2023-10-05 大连理工大学 一种非正交椭圆环面蜗杆齿轮副

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