JP2014058501A - ピセン及びその誘導体の製造方法 - Google Patents

ピセン及びその誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機半導体、薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ又は太陽電池等の用途に有用なピセン及びその誘導体を、短い反応工程により収率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】代表される化合物及び工程として、式5の化合物と式6の化合物をカップリング反応させることにより式7の化合物を製造する工程1と式7の化合物を脱ハロゲン化水素させる工程2を含む式8のピセン及びその誘導体を製造する方法。
Figure 2014058501

Figure 2014058501

【選択図】なし

Description

本発明は、有機半導体、有機薄膜トランジスタ、有機電界効果トランジスタ又は有機太陽電池等の用途に利用することのできるピセン及びその誘導体の製造方法を提供するものである。さらには、これらの用途に有用性が高まっているピセン及びその誘導体を短い反応工程により収率よく製造する方法を提供するものである。
有機半導体材料として、従来ペンタセンが知られており、特許文献1及び2には、ペンタセンを有機半導体として利用することが提案されている。ところが、ペンタセンは大気中での安定性が低いという欠点がある。そこで、ピセンのようにベンゼン環が折れ曲がった構造の縮合芳香環を用いた有機TFTが非特許文献1にて報告されている。ピセンはペンタセンよりもイオン化ポテンシャルが低いため化合物の大気中での酸化安定性に優れることが記載されており、有機半導体として利用する際にはきわめて有利といえる。
また、特許文献3の実施例1によれば、5工程の反応により、3%の収率でピセンを合成し、特許文献3の実施例1のもう一つの実験によれば、3工程の反応により5%の収率でピセンを合成しているが、工程数が多く且つ収率も低いので、合理的とはいえない。
特開平5−55568号公報 特開2001−94107号公報 WO2010/016511号公報
H. Okamotoら、"Air-assisted High-performance Field-effect Transistor with Thin Films of Picene"(雑誌名Journal of American Chemical Society)、[online]、2008年7月16日 Web Release、アメリカ化学会、[2008年8月6日検索]、インターネット〈URL:http://pubs.acs.org/cgi-bin/abstract.cgi/jacsat/asap/abs/ja803291a.html〉
従って、本発明の目的は、有機半導体、有機薄膜トランジスタ、有機電界効果トランジスタ又は有機太陽電池等の用途に有用性が高まっているピセン及びその誘導体を、短い反応工程により収率よく製造する方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、ピセン及びその誘導体の中間体として有用な新規化合物を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために、鋭意検討した結果、下記一般式(2)及び下記一般式(3)で表される化合物から2工程でもって高収率でピセン及びその誘導体を製造することができることを見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、下記[1]〜[13]に関する。
本発明によれば、僅か2工程の反応により比較的高収率でピセン及びその誘導体を製造することができる。また、本発明によれば、穏和な条件下で、高い収率でもってピセン及びその誘導体を製造できるという特徴がある。
本発明で製造されたピセン及びその誘導体は、有機半導体、電界効果トランジスタ、有機薄膜トランジスタ、有機薄膜太陽電池等の用途に使用できる。
本発明で製造されたピセン及びその誘導体は、ペンタセンよりもイオン化ポテンシャルが低いため化合物の大気中での酸化安定性に優れており、有機半導体として利用する際にはきわめて有利である。
[1] 下記一般式(2)で表される化合物(b)と下記一般式(3)で表される化合物(c)とを、カップリング反応させることにより、下記一般式(1)で表される化合物(a)を製造する工程1と、
下記一般式(1)で表される化合物(a)を脱ハロゲン化水素させる工程2とを含むことを特徴とする下記一般式(4)で表されるピセン及びその誘導体の製造方法。
Figure 2014058501
(式中、X1及びX2はハロゲン原子を示し、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415で表される基を示し、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
Figure 2014058501
(式中、Arは、アリール基を表し、Ar中の水素原子は、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415により置換されていてもよく、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415で表される基を示し、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示し、R11及びR12は環を形成していてもよく、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
Figure 2014058501
(式中、X1はハロゲン原子を示し、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、R7及びR8は上記一般式(2)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
Figure 2014058501
(式中、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
[2] 工程1の反応を、遷移金属化合物とトリ置換ホスフィンからなる触媒と塩基の存在下に行う[1]に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
[3] 工程1で用いる遷移金属化合物が、パラジウム化合物、ロジウム化合物、白金化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物、銅化合物、鉄化合物、イリジウム化合物、ルテニウム化合物、銀化合物及び金化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の遷移金属化合物である[2]に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
[4] 工程1で用いるトリ置換ホスフィンが、トリアルキルホスフィン及びトリアリールホスフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のトリ置換ホスフィンである[2]又は[3]に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
[5] 工程1で用いる塩基が水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムである[2]〜[4]の何れかに記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
[6] 工程2の反応を、遷移金属化合物とトリ置換ホスフィンからなる触媒と塩基の存在下に行う[1]又は[2]に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
[7] 工程2で用いる遷移金属化合物が、パラジウム化合物、ロジウム化合物、白金化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物、銅化合物、鉄化合物、イリジウム化合物、ルテニウム化合物、銀化合物及び金化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の遷移金属化合物である[6]に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
[8] 工程2で用いるトリ置換ホスフィンが、トリシクロアルキルホスフィン、トリアルキルホスフィン及びトリアリールホスフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のトリ置換ホスフィンである[6]又は[7]に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
[9]工程2で用いる塩基がアルカリ金属炭酸塩である[6]〜[8]の何れかに記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
[10] [1]〜[9]の何れかに記載の製造方法により製造されたピセン及びその誘導体を含んでなる有機半導体。
[11] [1]〜[9]の何れかに記載の製造方法により製造されたピセン及びその誘導体を含んでなる電界効果トランジスタ。
[12] [1]〜[9]の何れかに記載の製造方法により製造されたピセン及びその誘導体を含んでなる太陽電池。
[13] 下記一般式(1)で表される化合物。
Figure 2014058501
(式中、X1はハロゲン原子を示し、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、R7及びR8は上記一般式(2)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
本発明によれば、少ない工程数、穏和な条件下で、ピセン及びその誘導体を高収率で製造できるという特徴がある。
本発明で製造されたピセン及びその誘導体は、有機半導体、電界効果トランジスタ、有機薄膜トランジスタ、有機薄膜太陽電池等の用途に使用できる。
本発明で製造されたピセン及びその誘導体は、ペンタセンよりもイオン化ポテンシャルが低いため化合物の大気中での酸化安定性に優れており、有機半導体として利用する際にはきわめて有利である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
先ず、本発明の製造方法について説明する。
<工程1:ハロゲン置換前駆体の合成>
工程1では、下記一般式(2)で表される化合物(b)と下記一般式(3)で表される化合物(c)とを、カップリング反応させることにより、下記一般式(1)で表される化合物(a)が製造される。
Figure 2014058501
(式中、X1及びX2はハロゲン原子を示し、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415で表される基を示し、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
Figure 2014058501
(式中、Arは、アリール基を表し、Ar中の水素原子は、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415により置換されていてもよく、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415で表される基を示し、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示し、R11及びR12は環を形成していてもよく、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
Figure 2014058501
(式中、X1はハロゲン原子を示し、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、R7及びR8は上記一般式(2)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
上記一般式(1)及び(3)において、Arはアリール基を表し、アリール基としては、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環が挙げられる。
芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環等が挙げられ、芳香族複素環としては、チオフェン環、フラン環、セレノフェン環、テルロフェン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、テルラゾール環、イソテルラゾール環、セレナゾール環、イソセレナゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、フラザン環等が挙げられる。
上記一般式(1)〜(3)において、R5、R6、R7及びR8は、具体的にはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415で表される基を示し、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示す。また、X1及びX2は、ハロゲン原子を示す。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられ、保護されていてもよい水酸基としては、水酸基のほか、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル基等の炭素数1〜20のアルキルカルボニルオキシ基を例示することができる。保護されていてもよいアミノ基としては、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基等の炭素数が1〜20の置換基を有していてもよいアミノ基を例示することができる。保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基としては、カルボキシル基、カルボキシル基が各種の塩基と形成したカルボン酸塩、各種アルコールと形成した炭素数1〜20のエステル等を例示することができる。置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、プロペニル基、ブチル基、ブテニル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへキセニル基等の炭化水素基及びこれらの炭化水素基が置換された基等を例示することができる。置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基及びこれらのアルコキシ基が置換された基等を例示することができる。
BR1112としては、ボロン酸、ボロン酸カテコールエステル、ボロン酸ピナコールエステル等の各種のボロン酸及びそのエステル残基を例示することができる。R11及びR12は前記と同一である。R11及びR12は環を形成してもよい。
上記一般式(2)で表される化合物(b)としては、以下の化合物が好ましい。
7及びR8が水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基である化合物。
1及びX2が塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である化合物。
また、上記一般式(3)で表される化合物(c)としては、以下の化合物が好ましい。
Arの水素原子が置換されていない化合物、又は、Arの水素原子が炭素数1〜20の炭化水素基、保護されている水酸基(特に、炭素数1〜20の炭化水素基により保護されている水酸基)若しくは−SiR131415で表される基により置換されている化合物。
5及びR6が水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基である化合物。
BR1112で表される基が、ボロン酸ピナコールエステルである化合物。
従って、上記一般式(1)で表される化合物(a)としては、以下の化合物が好ましい。
Arの水素原子が置換されていない化合物、又は、Arの水素原子が炭素数1〜20の炭化水素基、保護されている水酸基(特に、炭素数1〜20の炭化水素基により保護されている水酸基)若しくは−SiR131415で表される基により置換されている化合物。
5及びR6が水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基である化合物。
7及びR8が水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基である化合物。
1が塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である化合物。
<工程1の反応及び反応条件>
工程1の反応は、上記一般式(2)で表される化合物(b)と上記一般式(3)で表される化合物(c)とのカップリング反応を、遷移金属化合物とトリ置換ホスフィンからなる触媒と塩基の存在下に実施する。
上記一般式(2)で表される化合物(b)と上記一般式(3)で表される化合物(c)の使用量は、上記一般式(2)で表される化合物(b)に対するモル比として通常0.3〜3.0、好ましくは0.5〜2.0である。
上記遷移金属化合物としては、パラジウム化合物、ロジウム化合物、白金化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物、銅化合物、鉄化合物、イリジウム化合物、ルテニウム化合物、銀化合物、金化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の遷移金属化合物が例示される。遷移金属化合物は、上述した各化合物のハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩、アセチルアセトナート錯体等であってもよい。
上記遷移金属化合物の中でも、活性の点から、パラジウム化合物が好ましい。
上記トリ置換ホスフィンとしては、トリtert-ブチルホスフィン、トリsec-ブチルホスフィン、n-ブチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリヘキシルホスフィン等のトリアルキルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等のトリシクロアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン等のトリアリールホスフィンを例示することができる。
上記塩基としては、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムが好適に使用される。塩基の使用量は、上記一般式(2)で表される化合物(b)に対するモル比として1〜20、好ましくは3〜8である。
工程1の反応は、通常、溶媒の存在下に実施される。溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテルが通常使用され、その使用量は適宜である。
工程1の反応は、通常−20〜70℃、好ましくは0〜50℃の温度で実施され、反応時間は通常1〜50時間、好ましくは3〜30時間である。
<工程2:ピセン及びその誘導体の合成>
工程2では、上記一般式(1)で表される化合物(a)を脱ハロゲン化水素させることにより、下記一般式(4)で表されるピセン及びその誘導体が製造される。
Figure 2014058501
(式中、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
上記一般式(4)において、Ar,R5,R6,R7及びR8の表す基としては、工程1における例示と同じものが挙げられる。
<工程2の反応及び反応条件>
工程2の反応は、遷移金属化合物とトリ置換ホスフィンからなる触媒と塩基の存在下に実施される。
上記遷移金属化合物としては、パラジウム化合物、ロジウム化合物、白金化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物、銅化合物、鉄化合物、イリジウム化合物、ルテニウム化合物、銀化合物、金化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の遷移金属化合物が例示される。遷移金属化合物は、上述した各化合物のハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩、アセチルアセトナート錯体等であってもよい。
上記トリ置換ホスフィンとしては、トリtert-ブチルホスフィン、トリsec-ブチルホスフィン、n-ブチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリヘキシルホスフィン等のトリアルキルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等のトリシクロアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン等のトリアリールホスフィンを例示することができる。
上記遷移金属化合物の中でも、活性の点から、パラジウム化合物が好ましい。
上記塩基としては、アルカリ金属炭酸塩又はアルカリ土類金属炭酸塩を好適に用いることができ、具体的には炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム等が挙げられる。塩基の使用量は、一般式(1)に対するモル比として1〜20、好ましくは3〜8である。また、好ましくは硝酸銀の共存下に実施される。
工程2の反応は、通常、溶媒の存在下に実施される。溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非極性溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が通常使用され、その使用量は適宜である。
工程2の反応は、通常0〜200℃、好ましくは50〜150℃の温度で実施され、反応時間は通常1〜50時間、好ましくは3〜30時間である。
<ピセン及びその誘導体の用途>
本発明で製造されたピセン及びその誘導体は有機半導体、電界効果トランジスタ又は有機薄膜トランジスタ、有機薄膜太陽電池等に用いることができる。
本発明で製造されたピセン及びその誘導体は、ペンタセンよりもイオン化ポテンシャルが低いため化合物の大気中での酸化安定性に優れており、有機半導体として利用する際にはきわめて有利である。
次に、本発明の新規化合物について説明する。尚、特に説明しない点については、本発明の製造方法における説明が適宜適用される。
本発明の新規化合物は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2014058501
(式中、X1はハロゲン原子を示し、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、R7及びR8は上記一般式(2)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
上記一般式(1)において、Ar、R5、R6、R7、R8及びX1の表す基としては、本発明の製造方法の工程1における例示と同じものが挙げられる。
また、上記一般式(1)で表される化合物の好ましい化合物及びその製造方法は、上述した通りである。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。本発明はこの実施例に限定されない。
[参考例1]1,4-ジブロモ-2,3-ジヨードベンゼンの合成
Figure 2014058501
[参考例2]TMS-(Z)-アルケニルボロン酸エステルの合成
Figure 2014058501
1,3-ジヨードベンゼン(化合物9,6.6g,20mmol)をジエチルエーテル(50ml)に溶解し、-78℃に冷却した。攪拌させながら10分かけてn-ブチルリチウム(12.3ml,20mmol,1.63Mヘキサン溶液)を添加したところオフホワイトの溶液が得られた。-78℃のまま1時間攪拌した後、トリメチルシシリルクロライド(2.39g,22mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応溶液に水(10ml)を加え、有機層をジエチルエーテルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮することにより、褐色油状物(化合物10)を得た。
200mlの二口丸底フラスコに、上記で得られた化合物10(5.5g,19.9mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(Pd(PPh3)2Cl2,140mg,0.2mmol)、ヨウ化銅(190mg,1.0mmol)、トリエチルアミン(70ml)及びトリメチルシリルアセチレン(3.37ml,23.8mmol)をアルゴン雰囲気下で仕込み、室温で12時間攪拌した。トリエチルアミンを減圧留去し、残渣をジエチルエーテルを用いてろ過した。ろ液を減圧留去することで褐色油状物(化合物11,4.5g,収率92%)を得た。
得られた化合物11(4.5g,18.2mmol)をテトラヒドロフラン(50ml)及びメタノール(30ml)の混合溶媒に溶解し、水(1.5ml)に溶解した炭酸カリウム(3.78g,27.3mmol)を添加し、室温で4.5時間攪拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液及びジエチルエーテルを加えた。有機層を5%-塩化アンモニウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。有機層を減圧留去して、フロリジルにより精製することで、褐色油状物(化合物12,2.47g,収率86%)を得た。
50mlのシュレンク管にクロロ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I)ダイマー(0.058g,0.12mmol)を仕込んだ後、アルゴンを流した。シクロヘキサン(25ml)、トリイソプロピルフェニル(0.090ml,0.47mmol),トリエチルアミン(6ml)及び4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.14ml,7.85mmol)を連続して加え、15℃にて30分間攪拌した後、上記で得られた化合物12(2.74g,15.7mmol)を一度に加え、室温で攪拌しながら2時間反応させ、その後、メタノールを加えた。反応液をろ過及び減圧留去して、粗生成物を得た。これを蒸留精製して、褐色油状物(化合物13,2.09g,収率88%)を得た。生成物が目的物であることは、1H-NMRで確認した。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt): δ 0.31 (s, 9H), 1.31 (s, 12H), 5.61 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 7.26-7.35 (m, 1H), 7.45 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H).
[実施例1]
<工程1>1,4-ジブロモ-2,3-ジヨードベンゼンと(Z)-アルケニルボロン酸エステルの鈴木−宮浦カップリング反応
Figure 2014058501
20 mLのシュレンク管にアルゴン雰囲気下で、ビス(ジベンジリデン)パラジウム(57.5mg,0.10mmol,20mol%), トリ(ターシャリーブチル)ホスフィン (0.4mL, 0.5M, 0.20mmol,40mol%)と1,4-ジブロモ-2,3-ジヨードベンゼン(化合物5, 243mg, 0.5mmol)のテトラヒドロフラン(4 mL)溶液を調製した。そこへ、(Z)-アルケニルボロン酸エステル(化合物6,230mg,1.0mmol)と水酸化カリウム(168mg,3mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌したのち、さらに、(Z)-アルケニルボロン酸エステル(化合物7, 92mg,0.4mmol)を加えた。さらに室温で12時間撹拌したのち、反応混合物を1 Mの塩酸に注ぎ、反応を停止させた。その後、反応溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテル(10mL)で2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮することにより、茶色の油状物質を得た。これをヘキサンを溶離液として、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、白色固体として、目的化合物7を64mg、収率30%で得た。目的化合物7が得られていることは、1H−NMR、UVスペクトル及び質量分析により確認した。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt) δ 6.01 (d, J = 12 Hz, 2H), 6,46 (d, J = 12 Hz, 2H),6.92-6.97 (m, 4H), 7.12-7.20 (m, 6H), 7.43 (s, 2H)
FT-IR (KBr, cm-1): 3055 (m), 3024 (m), 1492 (s), 1448 (m), 1427 (m), 1383 (w), 1113 (s), 1026 (m), 960 (m), 868 (m), 839 (m), 804 (s), 772 (m), 750 (m), 692 (s)
MS (EI, m/z (relative intensity)): 440 (M+, 11), 351 (13), 347 (14), 282 (11), 280 (16), 276 (12), 202 (34), 189 (20), 167 (60), 91 (100)
UV-Vis (1.0×10-3g/L, CHCl3): 251nm
<工程2>ピセンの合成
Figure 2014058501
20mLのシュレンク管にアルゴン雰囲気下で、ジクロロ(ジアセトニトリル)パラジウム(18.4mg,0.048mmol,40mol%),トリシクロヘキシルホスフィン((27mg,0.096mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド (DMA)(2mL)を加えた。10分間撹拌したのち、反応混合物に対して炭酸セシウム(78mg,0.24mmol)、ピバル酸(5.0 mg,0.048mmol, 40mol%)及び化合物7 (53mg, 0.12mmol)を室温で加えた。反応混合物を135度で 24時間加熱したのち、室温まで冷まし、1Mの塩酸3mLを加えることにより反応を停止した。その後、反応溶液を分液ロートに移し、ジクロロメタン(10mL)で2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮した。これをクロロホルムを溶離液として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で精製することにより、くすんだ白色固体として、目的化合物8を12 mg、収率36%で得た。目的化合物8が得られていることは、1H−NMR、UVスペクトル及び質量分析により確認した。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt) δ 7.68 (q, J = 9 Hz, 2H), 7.74 (q, J = 9 Hz, 2H), 8.00-8.06 (m, 4H), 8.80 (d, J = 9 Hz, 2H), 8.87 (d, J = 9 Hz, 2H), 8.97 (s, 2H)
FT-IR (KBr, cm-1): 1263 (m), 1134 (w), 1024 (w), 945 (w), 806 (s), 754 (s), 738 (s), 526 (m)
MS (EI, m/z (relative intensity)): 278 (M+, 100), 277 (12), 276 (27), 139 (20), 138 (18)
UV-Vis (1.0×10-3g/L, CHCl3, nm): 258, 276, 286, 303, 314, 328
[実施例2]
<工程1>1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼンとTMS-(Z)-アルケニルボロン酸エステルの鈴木−宮浦カップリング反応
Figure 2014058501
20 mLのシュレンク管にアルゴン雰囲気下で、1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼン(化合物14, 176mg, 0.44mmol)、[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド(PEPPSI-IPr,27mg,0.04mmol), TMS-(Z)-アルケニルボロン酸エステル(化合物13,292mg,0.97mmol)及び水酸化カリウム(148mg,2.64mmol)を混合した。そこへ、トルエン(5ml)及び水(1ml)を加え、110℃で12時間反応させた。反応混合物を室温まで冷却し、1N−塩酸で反応を停止させた。その後、反応溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテル(10mL)で2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮することにより、茶色油状物を得た。これをヘキサンを溶離液として、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、茶色油状物として、目的化合物15を0.15g、収率68%で得た。目的化合物15が得られていることは、1H−NMR、及び13C−NMRにより確認した。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt) δ 0.14 (s, 18H), 6.03 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 6.53 (d, J = 12.3 Hz, 2H), 7.02 (s, 2H), 7.11 (s, 2H), 7.21 (m, 2H), 7.32-7.35 (m, 4H).13C NMR (CDCl3, 75 MHz, rt) δ -1.39, -1.14, 125.48, 127.71, 128.86, 129.10, 132.30, 132.34, 132.81, 135.94, 137.50, 140.19.
<工程2>3,10-ビス(トリメチルシリル)ピセンの合成
Figure 2014058501
20mLのシュレンク管にアルゴン雰囲気下で、ジクロロ(ジアセトニトリル)パラジウム(11.9mg,0.031mmol,10mol%),トリシクロヘキシルホスフィン(17.3mg,0.062mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)を加えた。10分間撹拌したのち、反応混合物に対して炭酸セシウム(202mg,0.62mmol)、ピバル酸(12.7mg,0.12mmol, 40mol%)及び化合物15(156mg, 0.31mmol)を室温で加えた。反応混合物を150度で 20時間加熱したのち、室温まで冷まし、1Mの塩酸3mLを加えることにより反応を停止した。その後、反応溶液を分液ロートに移し、ジクロロメタン(10mL)で3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮した。再結晶法により精製し、オフホワイト色の目的化合物16(60mg,収率47%)で得た。目的化合物16が得られていることは、1H−NMR、13C−NMR、FT−IRスペクトル、質量分析及びUV−Visスペクトルにより確認した。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt) δ 0.41 (s, 18H), 7.87 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 8.04 (d,J = 9.3 Hz, 2H), 8.16 (s, 2H), 8.81 (q, J = 9.0 Hz, 4H), 8.96 (s, 2H).
13C NMR (CDCl3, 75 MHz, rt) δ 0.81, 121.82, 122.37, 127.81, 128.72, 128.89, 128.99, 130.95, 131.32, 131.44, 134.41, 138.96
FT-IR (KBr, cm-1): 1248 (m), 1111 (w), 910 (w), 839 (m), 810 (s), 758 (m).
MS (EI, m/z (relative intensity)): 422 (M+, 100), 409 (13), 408 (36), 407 (85), 196 (49), 73 (62).
UV-Vis: ε = 1.5×105 L・mol-1・cm-1
c = 1.0×10-3 g/L = 2.37×10-6 mol/L. (solvent: CHCl3)
[実施例3]
<工程1>1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼンと(Z)-4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-フェニル-1-ブテン-1-イル)-1,3,2-ジオキサボロランの鈴木−宮浦カップリング反応
Figure 2014058501
1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼン(化合物14)及び(Z)-4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-フェニル-1-ブテン-1-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(化合物17)とから、実施例2の工程1と同様の手法により、黄色油状物の目的化合物18(収率67%)を得た。目的化合物18が得られていることは、各種分析により確認した。
FT-IR (neat, cm-1): 2965 (s), 2929 (s), 2359 (s), 1427 (m), 1150 (m), 806 (w), 772 (m), 698 (s).
1H NMR (CDCl3, 600 MHz, rt) δ 1.04 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 2.48-2.54 (m, 4H), 5.46 (s, 2H), 6.91-6.97 (m, 4H), 7.06 (s, 2H), 7.10-7.18 (m, 6H)
13C[1H] NMR (CDCl3, 150 MHz, rt) δ 13.1, 31.1, 122.0, 126.9, 127.6, 127.7, 127.7, 127.8, 127.8, 132.5, 137.9, 140.5.
MS (EI, m/z (relative intensity)): 407 (M+, 7), 406 (24), 377 (26), 289 (24), 252 (23), 119 (43), 117 (40), 105 (39), 91(100).
HRMS (EI) Calcd for C26H24Cl2: 406.1255. Found: 406.1263.
<工程2>5,8-ジエチルピセンの合成
Figure 2014058501
化合物18から、実施例2の工程2と同様の手法により、白色固体の目的化合物19(収率30%)を得た。目的化合物19が得られていることは、各種分析により確認した。尚、質量分析については、目的化合物19の沸点が高いため検出されなかった。
Mp. > 300 ℃.
FT-IR (KBr, cm-1): 2926 (m), 1452 (w), 1248 (w),1042 (w), 876 (m), 746 (s).
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt) δ 1.57 (t, J = 8.1 Hz, 6H), 3.35 (q, J = 18 Hz, 4H), 7.66-7.76 (m, 4H), 8.23 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 8.65 (s, 2H), 8.87 (s, 2H), 8.91 (q, J = 9.0 Hz, 2H)
13C[1H] NMR (CDCl3, 75 MHz, rt) δ 15.2, 27.1, 120.2, 120.8, 123.7, 124.3, 126.2, 126.4, 127.9, 128.1, 130.9, 131.0, 138.9.
[実施例4]
<工程1>1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼンと(Z)-2-(3-メトキシスチリル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの鈴木−宮浦カップリング反応
Figure 2014058501
1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼン(化合物14)及び(Z)-2-(3-メトキシスチリル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(化合物20)とから、実施例2の工程1と同様の手法により、黄色油状物の目的化合物21(収率67%)を得た。目的化合物21が得られていることは、各種分析により確認した。
FT-IR (neat, cm-1): 2938 (w), 1597 (s), 1578 (s), 1489 (s), 1435 (s), 1260 (s), 1153 (m), 1042 (s), 860 (w), 795 (s), 689 (m).
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt) δ 3.60 (s, 6H), 6.10 (d, = 12 Hz, 2H), 6.49 (d, J = 3.9 Hz, 3H), 6.55 (t, J = 6.6 Hz, 3H), 6.68-6.75 (m, 2H), 7.05-7.10 (m, 2H), 7.31 (s, 2H)
13C[1H] NMR (CDCl3, 75 MHz, rt) δ 54.9, 112.9, 113.6, 119.3, 124.0, 125.6, 128.7, 129.1, 129.2, 132.2, 133.2, 136.0, 137.4, 138.0.
MS (EI, m/z (relative intensity)): 411 (M+, 5), 410 (19), 302 (16), 289 (27), 227 (79), 121 (100), 91 (14).
Anal. Calcd for C24H20Cl2O2: C, 70.08; H, 4.90%. Found: C, 69.93; H, 4.78%.
<工程2>3,10-ジメトキシピセンの合成
Figure 2014058501
化合物21から、実施例2の工程2と同様の手法により、白色固体の目的化合物22(収率24%)を得た。目的化合物22が得られていることは、各種分析により確認した。尚、質量分析については、目的化合物22の沸点が高いため検出されなかった。
Mp. > 300 ℃.
FT-IR (KBr, cm-1): 2930 (w), 1522 (m), 1450 (s), 1427 (s), 1269 (s), 1238 (s), 1140 (s), 1059 (s), 841 (s), 820 (s), 748 (s), 704 (w).
1H NMR (CDCl3, 600 MHz, rt) δ 4.21 (s, 6H), 7.21 (q, J = 12 Hz, 2H), 7.58-7.64 (m, 4H), 7.96 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 8.83 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 9.92 (s, 2H)
13C[1H] NMR (CDCl3, 150 MHz, rt) δ 55.9, 108.2, 121.1, 121.4, 122.5, 126.5, 126.6, 127.1, 128.5, 128.8, 134.3, 158.9.
[実施例5]
<工程1>1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼンと(Z)-2-(2,4-ジメトキシスチリル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの鈴木−宮浦カップリング反応
Figure 2014058501
1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼン(化合物14)及び(Z)-2-(2,4-ジメトキシスチリル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(化合物23)とから、実施例2の工程1と同様の手法により、黄色油状物の目的化合物24(収率38%)を得た。目的化合物24が得られていることは、各種分析により確認した。
FT-IR (neat, cm-1): 2938 (w), 1608 (s), 1503 (s), 1464 (w), 1292 (s), 1290 (s), 1159, (s), 823 (w).
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt) δ 3.76 (s, 6H), 3.80 (s, 6H), 6.17 (q, J = 8.7 Hz, 2H), 6.36 (s, 2H), 6.57 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 6.78 (d, J = 12 Hz, 2H), 7.23 (s, 2H), 7.29 (s, 2H)
13C[1H] NMR (CDCl3, 75 MHz, rt) δ 55.0, 55.4, 98.1, 104.1, 119.0, 123.5, 128.5, 128.9, 131.9, 137.9, 157.9, 160.3.
MS (EI, m/z (relative intensity)): 471 (M+, 7), 470 (26), 332 (12), 151 (100), 121 (16).
HRMS (EI) Calcd for C26H24Cl2O4: 470.1052. Found: 470.1043.
<工程2>2,4,9,11-テトラメトキシピセンの合成
Figure 2014058501
化合物24から、実施例2の工程2と同様の手法により、白色固体の目的化合物25(収率31%)を得た。目的化合物25が得られていることは、各種分析により確認した。
Mp. > 300℃.
FT-IR (KBr, cm-1): 2999 (w), 1618 (s), 1454 (m), 1416 (m), 1383 (m), 1261 (s), 1148 (s), 1047 (s), 808 (m), 644 (w).
1H NMR (CDCl3, 600 MHz, rt) δ 4.06 (s, 6H), 4.08 (s, 6H), 6.70 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.73 (d, J = 1.8 Hz, 2H), 8.37 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 8.64 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 8.74 (s, 2H)
13C[1H] NMR (CDCl3, 150 MHz, rt) δ 55.7, 56.0, 95.5, 97.9, 118.9, 119.2, 121.1, 121.6, 127.9, 129.8, 132.6, 157.3, 159.3.
HRMS (EI) Calcd for C26H22O4: 398.1518, Found: 398.1502.
[実施例6]
<工程1>1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼンと(Z)-2-(3-デシルスチリル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの鈴木−宮浦カップリング反応
Figure 2014058501
1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼン(化合物14)及び(Z)-2-(3-デシルスチリル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(化合物26)とから、実施例2の工程1と同様の手法により、黄色油状物の目的化合物27(収率75%)を得た。目的化合物27が得られていることは、各種分析により確認した。
FT-IR (neat, cm-1): 2924 (s), 2853 (s), 2357 (w), 1600 (w), 1456 (m), 1435 (m), 1128 (m), 903 (w), 804 (s), 696 (s).
1H NMR (CDCl3, 300 MHz, rt) δ 0.87-0.91 (m, 6H), 1.26-1.31 (m, 32H), 2.43 (t, J = 7.7 Hz, 4H), 6.00 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 6.49 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 6.77 (d, J = 12.0 Hz, 4H), 6.96 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.07 (t, J = 7.5 Hz, 2), 7.29 (s, 2H)
13C[1H] NMR (CDCl3, 75 MHz, rt) δ 14.1, 22.7, 29.2, 29.4, 29.5, 29.6, 29.7, 31.2, 31.9, 35.7, 125.3, 125.4, 125.7, 128.0, 128.1, 128.1, 129.0, 132.2, 136.7, 137.5, 142.7.
<工程2>3,10-ジデシルピセンの合成
Figure 2014058501
化合物27から、実施例2の工程2と同様の手法により、白色固体の目的化合物28(収率20%)を得た。目的化合物28が得られていることは、各種分析により確認した。
Mp. > 300℃.
FT-IR (KBr, cm-1): 1713 (w), 1466 (w), 1263 (w), 1096 (m), 785 (m), 507 (m).
1H NMR (CDCl3, 600 MHz, rt) δ 0.86-0.89 (m, 6H), 1.25-1.44 (m, 28H), 1.75-1.80 (m, 4H), 2.86 (t, 4H), 7,58 (q, J = 6 Hz, 2H), 7.78 (s, 2H), 7.97 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 8.75 (q, J = 12 Hz, 4H), 8.90 (s, 2H)
13C[1H] NMR (CDCl3, 150 MHz, rt) δ 14.1, 22.7, 29.3, 29.4, 29.6, 29.6, 29.6, 31.5, 31.9, 35.9, 121.5, 121.6, 123.0, 127.2, 127.3, 128.0, 128.2, 128.5, 128.7, 132.0, 141.3.
[実施例7]
<工程1>1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼンと(Z)-4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-(チオフェン-3-イル)ビニル)-1,3,2-ジオキサボロランの鈴木−宮浦カップリング反応
Figure 2014058501
1,4-ジクロロ-2,3-ジヨードベンゼン(化合物14)及び(Z)-4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-(チオフェン-3-イル)ビニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(化合物29)とから、実施例2の工程1と同様の手法により、橙色油状物の目的化合物30(収率48%)を得た。目的化合物30が得られていることは、各種分析により確認した。
FT-IR (neat, cm-1): 2926 (s), 1724 (s), 1634 (w), 1435 (s), 1281 (s), 1265 (m), 1125 (s), 870 (m), 797 (s), 773 (m).
1H NMR (300 MHz, 25 oC, CDCl3): 6.08 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 6.56-6.60 (m, 4H), 6.91 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.09-7.11 (m, 2H), 7.37 (s, 1H).
13C[1H] NMR (75 MHz, 25 oC, CDCl3): 124.0, 124.3, 125.4, 126.4, 127.0, 129.4, 132.3, 137.8, 138.0
MS (EI, m/z (relative intensity)): 363 (M+, 11), 362 (15), 280 (11), 278 (16), 267 (17), 265 (25), 258 (11), 208 (14), 179 (40), 97 (100).
<工程2>5,8-ジエチルピセンの合成
Figure 2014058501
化合物30から、実施例2の工程2と同様の手法により、黄白色固体の目的化合物31(収率38%)を得た。目的化合物31が得られていることは、各種分析により確認した。
m.p. 242-248℃
FT-IR (KBr, cm-1): 1564 (w), 1385 (w), 1292 (s), 1088 (m), 814 (s), 802 (s), 687 (s), 590 (w).
1H NMR (300 MHz, 25 oC, CDCl3): 7.56 (dd, J = 12.9, 5.4Hz 4H), 8.06 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 8.23 (s, 2H), 8.69 (d, J = 9.0 Hz, 2H).
13C[1H] NMR (150 MHz, 25 oC, CDCl3): 120.4, 122.7, 123.7, 125.1, 125.8, 127.1, 127.7, 137.8, 138.9.
MS (EI, m/z (relative intensity)): 290 (M+, 98), 289 (36), 258 (59), 243 (28), 209 (20), 207 (21), 145 (100), 127 (25), 99 (22), 82 (21).
Anal. Calcd for C18H10S2: C, 74.45; H, 3.47%. Found: C, 74.52; H, 3.47%.
得られた化合物8、化合物16、化合物19、化合物No.22、化合物25、化合物28及び化合物31は、公知の方法と同様にして、素子の製造が可能であり、同様の性能を示すことが確認できた。

Claims (13)

  1. 下記一般式(2)で表される化合物(b)と下記一般式(3)で表される化合物(c)とを、カップリング反応させることにより、下記一般式(1)で表される化合物(a)を製造する工程1と、
    下記一般式(1)で表される化合物(a)を脱ハロゲン化水素させる工程2とを含むことを特徴とする下記一般式(4)で表されるピセン及びその誘導体の製造方法。
    Figure 2014058501
    (式中、X1及びX2はハロゲン原子を示し、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415で表される基を示し、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
    Figure 2014058501
    (式中、Arは、アリール基を表し、Ar中の水素原子は、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415により置換されていてもよく、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、保護されていてもよい水酸基、保護されていてもよいアミノ基、保護されるか又は塩を形成していてもよいカルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基又は−SiR131415で表される基を示し、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示し、R11及びR12は環を形成していてもよく、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
    Figure 2014058501
    (式中、X1はハロゲン原子を示し、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、R7及びR8は上記一般式(2)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
    Figure 2014058501
    (式中、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
  2. 工程1の反応を、遷移金属化合物とトリ置換ホスフィンからなる触媒と塩基の存在下に行う請求項1に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
  3. 工程1で用いる遷移金属化合物が、パラジウム化合物、ロジウム化合物、白金化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物、銅化合物、鉄化合物、イリジウム化合物、ルテニウム化合物、銀化合物及び金化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の遷移金属化合物である請求項2に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
  4. 工程1で用いるトリ置換ホスフィンが、トリアルキルホスフィン及びトリアリールホスフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のトリ置換ホスフィンである請求項2又は3に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
  5. 工程1で用いる塩基が水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムである請求項2〜4の何れか1項に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
  6. 工程2の反応を、遷移金属化合物とトリ置換ホスフィンからなる触媒と塩基の存在下に行う請求項1又は2に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
  7. 工程2で用いる遷移金属化合物が、パラジウム化合物、ロジウム化合物、白金化合物、ニッケル化合物、コバルト化合物、銅化合物、鉄化合物、イリジウム化合物、ルテニウム化合物、銀化合物及び金化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の遷移金属化合物である請求項6に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
  8. 工程2で用いるトリ置換ホスフィンが、トリシクロアルキルホスフィン、トリアルキルホスフィン及びトリアリールホスフィンからなる群から選ばれた少なくとも1種のトリ置換ホスフィンである請求項6又は7に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
  9. 工程2で用いる塩基がアルカリ金属炭酸塩である請求項6〜8の何れか1項に記載のピセン及びその誘導体の製造方法。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の製造方法により製造されたピセン及びその誘導体を含んでなる有機半導体。
  11. 請求項1〜9の何れか1項に記載の製造方法により製造されたピセン及びその誘導体を含んでなる電界効果トランジスタ。
  12. 請求項1〜9の何れか1項に記載の製造方法により製造されたピセン及びその誘導体を含んでなる太陽電池。
  13. 下記一般式(1)で表される化合物。
    Figure 2014058501
    (式中、X1はハロゲン原子を示し、Ar、R5及びR6は上記一般式(3)と同一であり、R7及びR8は上記一般式(2)と同一であり、2つあるAr、R5又はR6は互いに異なっていてもよく、Ar中の水素原子は、上記一般式(3)と同様に置換されていてもよい。)
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