JP2014057738A - 粒子線照射システムおよび治療計画装置 - Google Patents

粒子線照射システムおよび治療計画装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スキャニング照射法による粒子線照射システムにおいて、計画通りの線量分布を形成することができ、かつ照射時間(治療時間)を短縮することができる粒子線照射システムおよび治療計画装置を提供する。
【解決手段】
治療計画装置41の演算装置101が照射位置毎に出射許可範囲を定め、スキャニング照射法による粒子線照射システムの制御装置48が、治療計画装置41の演算装置101が定めた照射位置毎の出射許可範囲を用いて、出射許可範囲の大きさを照射位置毎に変更して照射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、粒子線照射システムおよび治療計画装置に係わり、特に、スキャニング照射法を用いる粒子線照射システムおよび治療計画装置に関する。
癌などの患者に対する治療法として荷電粒子ビーム(粒子線)を患部に照射する方法が知られている。荷電粒子ビームを照射する粒子線照射システムは荷電粒子発生装置とビーム輸送系と治療室を備えている。スキャニング照射法を用いる粒子線照射システムでは、荷電粒子ビーム発生装置で加速された荷電粒子ビームはビーム輸送系を経て治療室の照射装置に達し、照射装置の走査電磁石により走査され、患者の体内で患部形状に適した線量分布を形成する。
ところで、患部などの照射標的が呼吸などで移動すると、予め計画した線量分布を形成することが難しくなる。そこで計画通りの線量分布を形成する方法として、特許文献1はゲート照射と呼ばれる方法を開示している。ゲート照射は、標的が予め決めた位置(出射許可範囲)にある場合に粒子線を照射する方法である。
特開2010-253250号公報
特許文献1に記載のようなゲート照射では、計画通りの線量分布を形成するためには出射許可範囲を小さくする必要がある。出射許可範囲を小さくするほど出射できる時間は短くなり、照射時間(治療時間)が長くなるという課題がある。
本発明の目的は、スキャニング照射法による粒子線照射システムにおいて、計画通りの線量分布を形成することができ、かつ従来のゲート照射に比べて照射時間(治療時間)を短縮することができる粒子線照射システムおよび治療計画装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明では、治療計画装置において、演算装置が照射位置毎に出射許可範囲を定め、スキャニング照射法による粒子線照射システムにおいて、制御装置が、前記治療計画装置の演算装置により定めた照射位置毎の出射許可範囲を用いて、出射許可範囲の大きさを照射位置毎に変更して照射する。
本発明によれば、計画通りの線量分布を形成することができ、かつ従来のゲート照射に比べて照射時間(治療時間)を短縮することができる。
本発明の一実施例である粒子線照射システムと治療計画装置を備えた粒子線治療システムの全体概略構成を示す図である。 本発明の一実施例である粒子線照射システムに備えられる照射制御装置の構成を示すブロック図面である。 照射対象に粒子線を照射した場合に得られる深さ方向の線量分布を示す図である。 照射対象に粒子線を照射した場合に得られる横方向の線量分布を示す図である。 本発明の一実施例であるデータベースに記憶される照射パラメータを示す概念図である。 本発明の一実施例である治療計画装置が出射許可範囲を決定する方法を示す図である。 本発明の一実施例である粒子線照射システムが粒子線を照射する手順を示したフローチャートである。 照射位置毎に定められた出射許可範囲に従いゲート照射を実施する場合の出射を許可するタイミングを示すタイムチャートである。 治療計画装置の構成を示す図である。 治療計画装置が行う処理手順を示したフローチャートである。
以下、本発明の一実施例である、照射位置毎に出射許可範囲を定める治療計画装置とその出射許可範囲に従いゲート照射を実施する粒子線照射システムとを備えた粒子線治療システムについて説明する。
本発明の一実施例である粒子線照射システムと治療計画装置を備えた粒子線治療システムの全体概略構成を示す図である。
本実施例の粒子線照射システムは、荷電粒子ビーム発生装置1,ビーム輸送系2,治療室17および制御システム7を備える。粒子線治療システムは、その粒子線照射システムと、治療計画装置41およびX線CT装置40を備えている。
粒子線照射システムにおいて、荷電粒子ビーム発生装置1は、イオン源,前段荷電粒子ビーム加速装置であるライナック3および加速器であるシンクロトロン4を有する。シンクロトロン4は、高周波印加装置5,加速装置6を有する。高周波印加装置5はシンクロトロン4の周回軌道に配置された高周波印加電極8および高周波印加電源9を備える。高周波印加電極8と高周波印加電源9はスイッチにより接続される。加速装置6は粒子線(荷電粒子ビーム)の周回軌道に配置された高周波加速空洞および高周波加速空洞に高周波電力を印加する高周波電源を備える。出射用デフレクタ11がシンクロトロン4とビーム輸送系2を接続する。
ビーム輸送系2は、ビーム経路12,四極電磁石,偏向電磁石13,14,15,16を有する。ビーム経路12は、治療室17内に設置された照射装置21に接続される。
治療室17内に略筒状のガントリー18が設置されている。ガントリー18には、ビーム輸送系2の一部である偏向電磁石15,16、照射標的26に荷電粒子ビーム(イオンビーム)を照射する照射装置21、X線発生装置35,36、X線検出器37,38が設置されている。ガントリー18の内部には照射対象(患者)25を設置するために、カウチ24と呼ばれる治療用ベッドが設置される。
ガントリー18は、モーターにより回転可能な構造をしている。ガントリー18の回転と共に偏向電磁石15,16と照射装置21、X線発生装置35,36、およびX線検出器37,38が回転する。このガントリー18の回転および各機器がこの動きに連動することにより、照射対象25に対してガントリー18の回転軸に垂直な平面内のいずれの方向からも粒子線を照射することができる。
ガントリー18に備えられた照射装置21は、走査電磁石31,走査電磁石32,位置モニタ34,線量モニタ33を内部に有する。本実施例の粒子線照射システムは、照射装置21が二台の走査電磁石31,32を備え、ビーム進行方向と垂直な面内の二つの方向(X方向,Y方向)にそれぞれ粒子線を偏向し、照射位置を変更する。位置モニタ34は、粒子線の位置と粒子線の広がりを計測する。線量モニタ33は、照射された粒子線の量を計測する。
第一のX線発生装置35と第二のX線発生装置36は、ガントリー18に設置されており、透視用のX線を発生させる。照射装置21の照射口先端部には、フラットパネル型の第一のX線検出器37と第二のX線検出器38が設置されている。X線検出器37はX線発生装置35からのX線の信号を検出し、X線検出器38はX線発生装置36からのX線の信号を検出する。
照射対象25内には照射標的26があり、粒子線を照射することで照射標的26を覆うような線量分布を照射対象25内に形成する。ここで癌などの治療の場合は、照射対象25は人であり照射標的26は腫瘍である。ここで照射標的26を腫瘍とすることは一例であって、潜在的に腫瘍細胞の存在が予測される領域を照射標的とすることがあってもよい。
本実施例の粒子線照射システムが備えている制御システム7について、図1を用いて説明する。制御システム7は、記憶装置であるデータベース42,中央制御装置46,加速器制御装置47、照射制御装置48および動体追跡装置49を備える。データベース42はX線CT装置40に接続された治療計画装置41に接続されている。治療計画装置41が作成する照射に必要なデータはデータベース42に記録される。中央制御装置46は、加速器制御装置47、照射制御装置48、および動体追跡装置49に接続される。また、中央制御装置46は、データベース42に接続される。中央制御装置46は、データベース42からデータを受け取り、加速器制御装置47、照射制御装置48、および動体追跡装置49に必要な情報を送信し制御する。加速器制御装置47は、荷電粒子ビーム発生装置1、ビーム輸送系2およびガントリー18に接続され、これらを制御する。照射制御装置48は、走査電磁石31,32を励磁する走査電磁石電源の制御と照射装置21内の各モニタからの信号を処理する。動体追跡装置49はX線発生装置35,36、X線検出器37,38に接続され、これらを制御する。X線発生装置35,36、X線検出器37,38、動体追跡装置49は照射標的26の位置を計測する標的監視装置を構成する。
図2を用いて照射制御装置48の詳細を説明する。照射制御装置48は照射装置21内の位置モニタ34、線量モニタ33および走査電磁石31,32を励磁する走査電磁石電源51に接続しており、これらを制御する。また、動体追跡装置49および加速器制御装置47と接続しており、これらの機器と通信する。照射制御装置48は位置メモリ48a、線量メモリ48b、照射制御回路48cおよび位置監視回路48dを備えている。走査電磁石電源51は励磁電流メモリ51aおよび電磁石制御回路51bを備えている。動体追跡装置49は出射許可範囲メモリ49aおよび画像処理回路49bを備えている。
図3を用いて本実施例による粒子線照射システムにおける照射対象25の表面を基準とした場合の照射標的26の深さと粒子線のエネルギーとの関係について説明する。図3は、横軸が照射標的26の深さ、縦軸が粒子線のエネルギーを示す図である。
図3(a)は、単一エネルギーの粒子線が照射対象内に形成する線量分布を深さの関数として示している。図3(a)におけるピークをブラッグピークと称する。ブラッグピークの位置は粒子線のエネルギーに依存する。そのため、粒子線のエネルギーを調整することでブラッグピークの位置を調整でき、照射標的26の所望の深さに適切な線量の粒子線を照射することができる。照射標的26は深さ方向に厚みを持っているが、ブラッグピークは鋭いピークであるので、図3(b)に表すようにいくつかのエネルギーの粒子線を適切な強度の割合で照射し、ブラッグピークを重ね合わせることで深さ方向に照射標的26と同じ厚みを持った一様な高線量領域(SOBP)を形成する。
図4を用いて、ビーム軸に垂直な方向(XY平面の方向)の照射標的26の横方向の広がりと粒子線の関係について説明する。図4は、横軸に照射標的26の横方向の広がりを、縦軸は照射スポットにおける線量を示す。ビーム軸に垂直な方向を横方向と呼ぶ。粒子線は照射装置21に達した後、互いに垂直に設置された二台の走査電磁石31,32を通過することで横方向の所望の位置へと到達する。粒子線の横方向の広がりはガウス分布形状で近似することができる。ガウス分布を等間隔で配置し、その間の距離をガウス分布の標準偏差程度にすることで、足し合わされた分布は一様な領域を有する。このように配置されるガウス分布状の線量分布をスポットと呼ぶ。粒子線を走査し複数のスポットを等間隔に配置することで横方向に一様な線量分布を形成することができる。ここで、粒子線の横方向の広がりをガウス分布形状で近似することは、一例であり、粒子線の横方向の広がりがガウス分布形状以外の形状で近似されてもよい。
以上により、走査電磁石31,32による横方向へのビーム走査と、ビームエネルギー変更による深さ方向へのブラッグピークの移動により均一な照射野を形成することができる。なお、同一のエネルギーで照射され、走査電磁石31,32による粒子線の走査により横方向へ広がりを持つ照射野の単位をスライスと呼ぶ。
以下に、照射位置毎に出射許可範囲を決定し、照射位置毎に定められた出射許可範囲に従いゲート照射を行う本発明のスキャニング照射法を実施するシステム構成の一実施例を詳しく説明する。
<治療計画>
まず、治療計画装置41の構成を、図9を用いて説明する。
治療計画装置41は、治療計画演算装置101、X線CT画像やMR画像および線量分布を表示するモニタ102、キーボードやマウス等の入力装置103から構成される。治療計画演算装置101は、治療計画を立案するための画像データおよび線量分布データの蓄積、線量計算演算の実施を司る部分であり、通信装置108、記憶装置110、主記憶装置111、治療計画演算処理装置109から構成される。通信装置108はネットワークを通してデータベース42、中央制御装置46、X線CT装置40等の他の装置とのデータ交換等に使用する。また、記憶装置110はたとえば磁気記憶装置であり一般に大容量の記憶装置である。長期的なデータおよびプログラムの保存に用いる。主記憶装置111は、たとえばランダムアクセスメモリであり、高速なアクセスが可能であるため、主に一時的なデータの保持および、実行中プログラムの保持に使用する。治療計画演算処理装置109は、治療計画演算装置101の記憶装置110や主記憶装置111に保管されているプログラムを実行し、数値的演算やデータ処理、通信等のプログラムに記述されている手続を実行する装置である。
治療計画装置41は、医師等のオペレータの指示に基づき、主記憶装置111に記憶装置110からロードされたプログラムモジュールを治療計画演算処理装置109が実行することにより、事前に取得済みの照射計画用CT画像データを用いて照射標的に線量分布を形成するためのパラメータを決定する。さらにそのパラメータを用いた場合の照射標的への線量分布を計算し、モニタ102上にその結果である線量分布を表示する。
以下の説明では、説明の簡略化のため治療計画装置41が処理を行うものとして説明するが、具体的には、オペレータが入力装置103を用いて必要なデータを入力し、治療計画演算装置101の演算処理装置109がその入力データに基づいて所定の演算処理を行い、その演算結果をモニタ102上に表示し、その表示内容に基づいて更にデータを入力するなどの手順を経て、処理手順が進行するものである。
図10は、治療計画装置41が行う処理手順を示すフローチャートである。
治療計画装置41の処理は下記の順序に従い実施される。
1.CT画像の読み込みと領域の指定(ステップS301)
2.照射に必要なパラメータの決定(ステップS302)
3.スポットの照射順序決定(ステップS303)。
以下、順番に説明する。
1.CT画像の読み込みと領域の指定(ステップS301)
予め照射対象25をX線CT装置40にて撮影する。X線CT装置40は照射標的(患部)26が周期的に動くときその動きの位相毎にCT画像を作成する機能を備える。特に照射対象25である患者を撮影する場合、呼吸位相毎のCT画像を取得できる。X線CT装置40は照射対象を撮影し、n個の位相に対する照射対象25のCT画像を作成する。X線CT装置40は作成したCT画像を治療計画装置41に送信する。治療計画装置41は、受け取った画像データを表示装置の画面上に表示する。オペレータは位相毎のCT画像から基準となる位相のCT画像を選択する。例えば呼吸による患部の移動を考える場合、通常呼気位相を選択する。なお、位相毎のCT画像を全て作成するX線CT装置の変わりに特定の位相のCT画像のみを作成する同期型X線CT装置を用いてもよい。また、通常のX線CT装置を使用して息止めした状態で撮像したCT画像を使用してもよい。オペレータが選択したCT画像上でオペレータは照射標的26を覆うように、照射標的26にマージンを付与して照射したい標的領域(ROI-T)を指定する。また、線量を低く抑えたい低線量領域(例えば放射線感受性が高い臓器)(ROI-R)が存在する場合は、ROI-Rを必要に応じて指定する。次いで、ROI-Tに付与する線量と、ROI-Rに付与可能な線量値の上限を指定する。治療計画装置41はオペレータが指定したROI-TとROI-R、ROI-Tに付与する線量とROI-Rに付与可能な線量値の上限を例えば主記憶装置111に記憶することで、領域の設定を完了する。図6は、治療計画装置41がROI-TとROI-Rを用いて出射許可範囲を決定する方法を示す図であり、ROI-TとROI-Rがそれぞれ符号82,83で示されている。図6は、上側から陽子線81を照射する様子を示している。また、図6において、符号84,85,86はそれぞれ標的領域辺縁部、飛程終端部、低線量領域周辺部であり、出射許可範囲の設定時に必要となる(後述)。
2.照射に必要なパラメータの決定(ステップS302)
次に治療計画装置41は、照射に必要なパラメータの決定を実施する。照射に必要なパラメータは、照射パラメータ、ガントリー角度および照射対象位置情報である。図5に照射パラメータの構造を示す。照射パラメータはスライス数NとN個のスライスデータにより構成される。スライスは、同一のエネルギーで照射するスポットの集合を表す。スライスデータはスライス番号i、エネルギーEi、スポット数NiおよびNi個のスポットデータを含む。スポットデータはスポット番号j、照射位置(Xij,Yij)、目標照射量Dij、出射許可範囲Pijを含む。
治療計画装置41は、ROI-Rの線量値を上限以下の出来るだけ小さな値にすると同時にROI-Tに線量分布を形成できるような照射対象(患者)25の設置位置、ガントリー角度、照射パラメータを求めて決定する。すなわち、治療計画装置41は、オペレータが入力したROI-TとROI-Rの情報に基づいて照射対象設置位置とガントリー照射角度を決定後、照射対象設置位置に照射対象を設置したとき、X線検出器36、37に投影される画像を計算し、その画像を照射対象位置情報とする。この照射対象位置情報は照射対象(患者)の治療のための粒子線照射時に、照射対象の位置決めに用いられる。また、治療計画装置は、照射標的(患部)26を深さ方向の複数のスライスに分割し、必要となるスライス数Nを決定する。治療計画装置41はそれぞれのスライス(スライス番号i)の深さに応じた照射に適したイオンビームのエネルギーEiを求める。治療計画装置41は、さらに、各スライスの形状に応じてイオンビームを照射する照射スポットの数Ni,スポット番号j,各スポットの照射位置(Xij,Yij),各スポットの目標照射量Dijを決定する。
出射許可範囲Pijは下記の通り決定する。
まず、治療計画装置41は、指定されたROI-T82およびROI-R83と決定されたガントリー角度を用いて標的領域辺縁部84、飛程終端部85、低線量領域周辺部86を設定する。標的領域辺縁部84はROI-T82の境界部分であって、ROI-T82の境界面から内側と外側に一定の距離以下の領域とする。この領域をROI-Aと呼ぶ。飛程終端部85はROI-T82の境界面から内側と外側に一定の距離以下かつ陽子線81が入射する方向の反対側の領域とする。この領域をROI-Bと呼ぶ。低線量領域周辺部86はROI-R83の境界面から外側に一定の距離以下の領域とする。この領域をROI-Cと呼ぶ。なお、ROI-A、ROI-B、ROI-Cを決定した境界面からの距離は同一でもよいし、それぞれ異なる距離でもよい。ROI-Tのうち、ROI-A、ROI-B、ROI-Cのどれにも属さない領域をROI-Dとする。本願明細書で「照射標的に粒子線(荷電粒子ビーム」を照射標的に照射するとは、照射標的26の内側だけでなく、その辺縁部の領域であるROI-A、ROI-Bを含めて照射することを意味する。
次に治療計画装置41は、ROI-A、ROI-B、ROI-C、ROI-Dに許容される出射許可範囲の大きさを指定する。例えばROI-Aに対する出射許可範囲の大きさをxAmax、xAmin、yAmax、yAmin、zAmax、zAminとする。これらの値はオペレータが予め入力して設定する値である。ROI-B、ROI-C、ROI-Dに対しても同様に定める。
最後に、それぞれのスポットに対しPijを定める。Pijは、深さ方向(ビーム軸方向)に関し、スポットのブラッグピークの位置が属する領域に従う。例えば、オペレータが選んだ基準となる位相のCT画像上において照射標的(患部)26が(x0,y0,z0)の座標にあり、スポットのブラッグピークの位置がROI-Aにあるとき、Pijはxmin=x0-xAmin, xmax=x0+xAmaxとする。yとzについても同様である。複数の領域が重なる場所にブラッグピークが位置するスポットでは、許容値が小さい方を選択する。なお、ROI-A、ROI-B、ROI-Cの許容値はROI-Dに対する許容値より小さい。照射標的(患部)26の座標(x0,y0,z0)は照射標的26の重心位置の座標である。
なお、ここでは(x0,y0,z0)を照射標的(患部)26の座標としたが、これはX線透視により直接標的の位置を計測する場合についてである。照射標的26の移動を別の方法で計測する場合、例えば金属マーカーを刺入する場合、(x0,y0,z0)はマーカーの座標である。また、体表の位置を用いてゲート照射する場合、体表の一次元の運動に従うためx、y、zの3次元ではなく1次元で定義される。
このようにROI-A、ROI-B、ROI-C、ROI-Dのそれぞれに対して許容される出射許可範囲の大きさ(許容値)を指定し、これら値を用いて出射許可範囲Pijを定めることにより得られる効果は下記の通りである。
ROI-Aの許容値を小さくすることにより線量分布辺縁部にて標的の移動により線量分布がぼやける効果を抑止できるため、線量分布のペナンブラを急峻にすることができる。また、ROI-Bの許容値を小さくすることにより、深部のスポットは線量分布への寄与が大きいため、線量一様度を向上させることができる。また、ROI-Cの許容値を小さくすることにより、低線量領域の周辺で線量がぼやけず照射したくない領域への線量を最小化することができる。以上により計画通りの線量分布を形成することができる。
ここで、出射許可範囲Pijを定義する座標系について説明する。
例えば、Pijはガントリー18と共に回転する座標系を用いて、X方向、Y方向、およびビーム軸方向(Z方向)の最大値と最小値で定義される直方体とすると、ブラッグカーブを形成する方向(Z方向)、概ガウス分布状の線量分布を形成する方向(X方向、Y方向)各々に分けてPijを設定できる。ひとつのスポットが形成する線量分布形状はビーム軸方向とビーム軸に垂直な方向とで異なり、その形状が急峻なほどスポットの位置が線量分布形状に与える影響が大きい。通常、ブラッグカーブを形成する方向のほうが、概ガウス分布状の線量分布を形成する方向より急峻な線量分布形状である。ガントリー18と共に回転する座標系を用いることにより、線量分布形状に与える影響の大きさを考慮してPijを決定することができる。また、治療室に固定された座標系を用いると、ガントリー18の回転角によらず、標的内での位置を固定できる。
なお、出射許可範囲Pijは直方体として説明したが出射許可範囲は回転楕円体であってもよい。回転楕円体の場合、照射標的26の座標(x,y,z)が
((x-x0)/a)^2+((y-y0)/b)^2+((z-z0)/c)^2 <r^2
を満たすとき出射を許可する。a,b,c,rはオペレータが指定するパラメータである。直方体で定義されたPijは、(x0,y0,z0)から直方体の頂点へ向かう方向は緩く、(x0,y0,z0)から直方体の面の中心へ向かう方向は厳しい出射許可範囲である。面の中心へ向かう方向は必要以上に厳しい条件を課されていることになるが、回転楕円体を出射許可範囲とすることで解消され、一様な線量分布を確保しつつ照射時間をより短縮することができる。
3.スポットの照射順序決定(ステップS303)
最後にスポットの照射順序を決定する。粒子線照射システムはここで作成された照射パラメータの順序に従って照射を実施する。通常、スポットの照射順序は、照射位置の近いものから順番に並べられる。図5はそのように照射順序を決定した場合を示している。
出射許可範囲の大きさ毎にスポットを分類してグループ化し、グループ毎に出射許可範囲を設定し、かつスポットのグループ毎にまとめて照射するよう照射順序を決定することで、出射許可範囲の大きさの変更を最小化させることもできる。照射順序は出射許可範囲の大きさを優先して決めた順番であってもよいし、エネルギー変更を優先して決めた順番であってもよい。また、ひとつの加速器の周期に対しひとつのグループの照射を割り当ててもよい。
例えば、同一エネルギーで照射するスポットを出射許可範囲の大きさ毎にグループ化する方法がある。エネルギーE1でROI-Aに照射されるスポットの集合を(E1,A)と表すと、(E1,A)、(E1,B)、(E1,C)、・・・、(E2,A)、(E2,B)、(E2,C)、・・・という順番で照射することができる。また、全エネルギーで照射するスポットを出射許可範囲毎に照射する方法がある。例えば、(E1,A)、(E2,A)、(E3,A)、・・・、(E1,B)、(E2,B)、(E2,B)、・・・という順番で照射することができる。このように出射許可範囲を変更する回数を少なくすることで容易な制御が可能になる。また、このようにすることで出射許可範囲メモリ49aに記録するデータをスポット毎からグループ毎にでき、制御を簡略化することができる。
なお、ここで示した制御は、一例であり、本実施例に係る粒子線治療システムでは、照射パラメータ以外のパラメータによって決定される順序に従って照射が実施されてもよい。
また、本実施例では、治療計画装置41で照射位置(スポット)のグループ化と照射順序の決定を行ったが、治療計画装置41から照射パラメータを送信した後、照射順序の決定のみ或いは照射位置(スポット)のグループ化と照射順序の決定の両方を照射制御装置48で行ってもよい。
ステップS302およびS303で作成される照射パラメータおよびスポットの照射順序のデータはガントリー角度の数だけ作成される。作成された照射パラメータおよび照射順序のデータと、ガントリー角度および照射対象位置情報はデータベース42へ送信されデータベース42に記録される。ここで、照射対象位置情報が記録されるデータベースは、本実施例のデータベース42のように粒子線治療システムに含まれていてもよいし、粒子線治療システムの外部に接続されたコンピュータに保存されていてもよい。
治療計画装置41は、決定した各値により照射対象を照射したときの線量分布を求め、求めた線量分布をモニタ102に表示する。
<照射手順>
以上の手順により作成した照射パラメータ、照射対象設置情報およびガントリー角度を使用して照射対象25に線量分布を形成する手順を説明する。
オペレータが中央制御装置46に接続されたコンソール上の照射準備開始ボタンを押すと、中央制御装置46はデータベース42から照射対象25の設置位置、ガントリー角度および照射パラメータを受信する。中央制御装置46は、照射パラメータに記載されたエネルギーの情報とガントリー角度を加速器制御装置47に送信し、照射パラメータを照射制御装置48に送信する。加速器制御装置47では中央制御装置46から指定されたエネルギーの荷電粒子ビームを出射するための各電磁石の励磁パターンを準備する。照射制御装置48は中央制御装置46から受信した照射パラメータを各メモリに設定する。照射位置を位置メモリ48aに、目標照射量を線量メモリ48bに、出射許可範囲を動体追跡装置の出射許可範囲メモリ49aに記録する。また、照射位置とエネルギーから求めた励磁電流値を走査電磁石電源51の励磁電流メモリ51aに記録する。
照射対象25をカウチ24の上に乗せ、カウチ24上に固定する。固定後、計画した位置に設置されていることを確認するため、X線管35,36とX線検出器37,38を用いて透視する。透視した画像と照射対象位置情報の画像とを比較し、計画位置からのずれ量を算出する。そのずれ量に従い、カウチ24を移動して照射対象25の位置を調整する。
照射対象25をカウチ24に設置した後、ガントリー18の角度を設定する。オペレータが中央制御装置46に接続されたコンソール上のガントリー回転ボタンを押すと、加速器制御装置47はガントリー18を照射パラメータに記載されたガントリー角度までガントリー18を回転させる。
ガントリー18の回転完了後、オペレータはコンソール上の照射開始ボタンを押す。照射開始ボタンが押されると図7に示す手順に従って照射が開始される。以下の例は、照射位置の近いものから順番にスポットの照射順序を決定した場合のものである。
<ステップS201>
ステップS201においてエネルギー番号i=1、スポット番号j=1のスポットから照射を開始する。動体追跡装置49はX線発生装置35,36とX線検出器37,38を制御して照射標的26の位置の計測を開始する。加速器制御装置47はシンクロトロン4を制御してエネルギー番号i=1のエネルギーE1に粒子線を加速する。動体追跡装置49はX線発生装置35,36を制御して一定の間隔(例えば30Hz)でX線を発生させる。画像処理回路49bはX線検出器37,38から取得した画像を用いて照射標的26の位置(標的座標)を算出する。なお、照射標的26の位置を特定し易くするため、予め照射標的26の付近に金属製の球などのマーカーを刺入しておき、照射標的26の位置を計測する代わりにマーカーの位置を計測してもよい。ここで、照射標的26の付近に刺入されるマーカーは、金属以外でつくられたものでもよい。また、照射標的26の付近に刺入されるマーカーは、球以外の形状をしていてもよく、照射標的内部に刺入されていてもよい。また、複数のマーカーの位置を計測して照射標的26の位置を算出してもよい。
<ステップS202>
ステップS202において中央制御装置46から加速器制御装置47へ加速信号が送信される。加速器制御装置47はイオン源、ライナック3、シンクロトロン4を制御して粒子線を加速する。イオン源において発生した粒子線はライナック3により加速されシンクロトロン4へ入射される。入射された粒子線は加速装置6から高周波を印加され第一のスライス番号を照射するためのエネルギーE1まで加速される。粒子線の加速が完了すると加速器制御装置47から照射制御装置48へ加速完了信号が送信される。
<ステップS203>
ステップS202において加速完了信号を受信した照射制御装置48は、ステップS203においてスポットの照射準備を実施する。照射制御装置48内の照射制御回路48cが加速完了信号を受信する。照射制御回路48cは画像処理回路49bと電磁石制御回路51bへスポット設定信号を送信する。
画像処理回路49bは、スポット設定信号を受信し、出射許可範囲メモリ49aからi=1,j=1のスポットの出射許可範囲P11を読み出す。画像処理回路49bは、X線検出器37,38から取得した画像を用いて算出した照射標的26の位置と出射許可範囲P11を比較する。標的座標が出射許可範囲P11の中にあれば、標的座標が出射許可範囲の外に出るまで出射許可信号を照射制御回路48cに送信し続ける。
電磁石制御回路51bは、励磁電流メモリ51aに記録されたi=1,j=1のスポットに対応する励磁電流値を読み出し、走査電磁石電源51を制御して走査電磁石31,32を読み出した励磁電流値で励磁する。電磁石制御回路51bは、走査電磁石電源51の電流値の設定が完了すると照射制御装置48の照射制御回路48cに電磁石設定完了信号を送信する。なお、これらの電流値の設定はX軸に対応する走査電磁石32とY軸に対応する走査電磁石31の両方に対して実施される。
照射制御回路48cは、電磁石設定完了信号を受信したとき出射許可信号を受信していれば加速器制御装置47に対し出射開始信号を送信する。照射制御回路48cは、電磁石設定完了信号を受信したとき、出射許可信号を受信していない場合、出射許可信号を受信するのを待ち、出射許可信号を受信すると加速器制御装置47に対し出射開始信号を送信する。
<ステップS204>
ステップS204において出射開始信号を受信した加速器制御装置47は高周波印加装置5を制御して粒子線に高周波を印加する。高周波を印加された粒子線は出射用デフレクタ1を通過し、ビーム経路12を通過して治療室17内の照射装置21に達する。粒子線は照射装置21内の走査電磁石31,32により走査され、位置モニタ34および線量モニタ33を通過して照射対象25内に到達し照射標的26に線量を付与する。照射標的26に到達した粒子線の量は線量モニタ33で検出され、照射制御回路48cでカウントされる。照射制御回路48cは線量モニタ33からの信号のカウントと線量メモリ48bの値を比較し、カウントが線量メモリ48bに記録されている目標照射量に達すると加速器制御装置47に対し出射停止信号を出力する。出射停止信号を受信した加速器制御装置47は高周波印加装置5を制御して高周波の印加を停止し、出射を停止する。また、照射制御回路48cは位置監視回路48dへスポット完了信号を送信する。位置監視回路48dは位置メモリ48aに記録されている照射位置と位置モニタ34により検出した位置との差を算出し、差が閾値以下になっていることを確認する。
<ステップS205>
ステップS205において、同一スライスのスポットに照射が完了していないスポットがある場合、すなわちスポット番号jがj <Niの場合、j+1番目のスポットを照射するためステップS203に戻る。同一スライスのスポットを全て照射した場合、すなわちj=Niの場合、ステップS206に進む。
<ステップS206>
ステップS206において、中央制御装置46から加速器制御装置47に減速信号を送信する。減速信号を受信した加速器制御装置47は粒子線を減速させ、ライナック3から新たな粒子線を入射できる状態になる。
<ステップS207>
ステップS207において照射が完了していないレイヤーがある場合、すなわちi <Nのとき、i+1番目のレイヤーを照射するためステップS202に進む。全てのレイヤーの照射が完了した場合、すなわちi=Nの場合、ステップS208に進み、照射完了となる。
なお、同一エネルギーで照射するスポットを出射許可範囲の大きさ毎にグループ化した場合は、ステップS205で、同一グループ内のスポットに照射が完了していないスポットがあるかどうかを判定し、照射が完了していないスポットがある場合は、ステップS203で同一グループ内の次のスポットの照射準備をすればよい。また、同一グループ内のスポットを全て照射した場合は、照射が完了していないグループがあるかどうかを判定し、照射が完了していないグループがある場合は、そのグループ内のスポットの照射準備をし、全てのグループのスポットを照射した場合に、ステップS206に進めばよい。全エネルギーで照射するスポットを出射許可範囲毎に照射する場合も同様である。ただし、この場合は、ステップS207が不要となる。
以上の手順により実施される制御について図8を用いて説明する。図8(a)は従来の出射許可範囲が一定の場合を表す。図8(b)が本発明の出射許可範囲が可変である場合を表す。照射標的26の位置を表す移動信号が出射許可範囲の中にある場合、出射許可信号を出力する出射許可状態となる。図8(a)において出射許可範囲は一定であるが、図8(b)において出射許可範囲はスポット毎に変更されるためS1〜S6に示すように一定ではない。また、図8(a)より図8(b)のほうが出射許可範囲が大きく、出射許可状態が長いことがわかる。
<他の実施例>
(1)本実施例ではスポット毎に粒子線の出射を停止するスポットスキャニングを例に説明したが、粒子線の出射を停止しないラスタースキャニングおよびラインスキャニングにも適用することができる。
(2)本実施例では、画像処理回路49bがX線検出器37,38から取得した画像を用いて標的座標を算出し、その標的座標と出射許可範囲を比較して出射許可信号を生成している。画像処理回路49bはデータ処理時間による遅延を考慮して標的の位置を予測し、予測した標的座標と出射許可範囲を比較して出射許可信号を生成してもよい。このようにして標的の位置を予測することにより、制御システムの処理時間による出射許可タイミングの遅れを回避することができる。また、上記のように標的の位置を予測することでX線撮影周期より短い周期で出射許可タイミングを制御することができる。また、データ処理時間による遅延以外の遅延を考慮して、画像処理回路49bにより標的の位置の予測が実行されてもよい。
(3)本実施例では照射標的26の位置を照射中に計測する方法について説明したが、照射対象表面の信号に基づいてゲート制御を実施してもよい。
(4)上記照射標的26の位置を特定する方法として患部の内部または周辺に金属製のマーカーを刺入する方法がある。マーカーは体表面に置いてもよい。マーカーはX線透視画像に写り易いため精度よく照射標的26の位置を計測することができる。また、マーカーなしで直接照射標的26の位置を計測してもよいし、照射標的の位置確認のために、ポジトロン断層(PET)画像を用いてもよい。このことにより、マーカーを刺入する手間を省くことができる。また、患部の位置を特定する方法は電磁波を生成するコイルであってもよい。また、照射対象表面の信号から照射標的26の位置を特定してもよい。
(5)本実施例では、加速器はシンクロトロン4を例に説明したがサイクロトロンでもよい。サイクロトロンの場合、出射はサイクロトロンから輸送系へ向けてビームが出ることを表す。
(6)本実施例では360度回転するガントリー18を例に説明したが、本発明は180度回転するガントリー18、或いはガントリー18がない粒子線照射装置に対しても同様に実施することができる。
<効果>
最後に、本実施例により得られる効果について整理する。本実施例によれば次の効果が得られる。
標的の辺縁部に対し出射許可範囲を小さくすることによりペナンブラを急峻にすることができる。また、標的の飛程終端部に対し出射許可範囲を小さくすることにより線量一様度を向上させることができる。また、低線量領域の周辺に対し出射許可範囲を小さくすることにより低線量領域への線量を小さくすることができる。以上により計画通りの線量分布を形成することができる。また、上記以外の領域に対し出射許可範囲を大きくすることにより、照射時間(治療時間)を短くすることができる。
体内の標的位置、又は標的近傍に刺入されたマーカー位置を計測する方法は、間接的に標的の位置を計測する体表位置の計測より高精度にゲート照射ができる。従って体内を計測する方法では出射許可範囲の設定をより小さくすることが可能である。出射許可範囲が小さいほど出射許可範囲の大きさが照射時間に影響するため、本発明は出射許可範囲がより小さい体内を計測する場合において特に有効である。
1 荷電粒子ビーム発生装置
2 ビーム輸送系
3 ライナック
4 シンクロトロン
5 高周波印加装置
6 加速装置
7 制御システム(制御装置)
11 出射用デフレクタ
12 ビーム経路
13,14,15,16 偏向電磁石
17 治療室
21 照射装置
24 カウチ
25 照射対象
26 照射標的
31,32 走査電磁石
33 線量モニタ
34 位置モニタ
35,36 X線発生装置(標的監視装置)
37,38 X線検出器(標的監視装置)
40 X線CT装置
41 治療計画装置
42 データベース
46 中央制御装置
47 加速器制御装置
48 照射制御装置
49 動体追跡装置(標的監視装置)
51 電磁石電源
81 陽子線
82 標的領域
83 低線量領域
84 標的領域辺縁部
85 飛程終端部
86 低線量領域周辺部
101 治療計画演算装置
102 モニタ
103 入力装置
109 治療計画演算処理装置

Claims (12)

  1. 荷電粒子ビームを生成して出射する加速器と、
    前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記荷電粒子ビームを照射標的に照射する照射装置と、
    前記照射標的の位置を計測する標的監視装置と、
    前記標的監視装置からの信号に基づき前記照射装置から照射される荷電粒子ビームの照射開始と照射停止を制御するゲート照射を行う制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記照射標的に前記荷電粒子ビームを照射するための複数の照射位置に対して、照射位置毎に出射許可範囲が設定されており、
    前記制御装置は、前記複数の照射位置のうちの1つの照射位置に前記荷電粒子ビームを照射するとき、前記照射位置毎に設定した出射許可範囲を用い、前記標的監視装置が計算した前記照射標的の位置が前記1つの照射位置に設定された出射許可範囲の中にあるときは前記荷電粒子ビームの照射を開始し、前記照射標的の位置が前記1つの照射位置に設定された出射許可範囲の外にあるときは前記荷電粒子ビームの照射を停止するよう制御することを特徴とする粒子線照射システム。
  2. 前記制御装置は、前記照射位置が前記照射標的に設定した標的領域の境界面から内側と外側に一定の距離の範囲内の領域にあるかどうかに応じて前記出射許可範囲が異なる値に設定されており、前記異なる値に設定された出射許可範囲を用いて前記照射装置から照射される荷電粒子ビームの照射開始と照射停止を制御することを特徴とする請求項1に記載の粒子線照射システム。
  3. 前記制御装置は、前記照射位置が前記照射標的に設定した標的領域の境界面から内側と外側に一定の距離の範囲内にありかつ前記荷電粒子ビームの入射方向の反対側の領域にあるかどうかに応じて前記出射許可範囲が異なる値に設定されており、前記異なる値に設定された出射許可範囲を用いて前記照射装置から照射される荷電粒子ビームの照射開始と照射停止を制御することを特徴とする請求項1に記載の粒子線照射システム。
  4. 前記制御装置は、前記照射標的の近くに線量の付与を抑える低線量領域が定められている場合に、前記照射位置が前記低線量領域の境界面から外側へ一定の距離の範囲内の領域にあるかどうかに応じて前記出射許可範囲が異なる値に設定されており、前記異なる値に設定された出射許可範囲を用いて前記照射装置から照射される荷電粒子ビームの照射開始と照射停止を制御することを特徴とする請求項1に記載の粒子線照射システム。
  5. 前記制御装置は、前記複数の照射位置が前記出射許可範囲の大きさ毎に分類してグループ化され、前記グループ毎に前記出射許可範囲が設定されており、前記グループ毎に設定された出射許可範囲に基づいて前記荷電粒子ビームの照射開始と照射停止を制御することを特徴とする請求項1に記載の粒子線照射システム。
  6. 前記照射装置は回転可能なガントリーに設置されており、
    前記制御装置は、前記照射位置毎に設定された出射許可範囲が、前記ガントリーとともに回転する直交座標系に基づき定義された直方体と回転楕円体のいずれかとなるように設定されており、前記直方体と回転楕円体のいずれかに設定された出射許可範囲を用いて前記照射装置から照射される荷電粒子ビームの照射開始と照射停止を制御することを特徴とする請求項1に記載の粒子線照射システム。
  7. 照射標的に設定した複数の照射位置のそれぞれに対して、前記照射標的が出射許可範囲内にあるとき荷電粒子ビームを照射するゲート照射を行う粒子線照射システムに用いる治療計画装置において、
    前記複数の照射位置に対して照射位置毎に前記出射許可範囲を設定する演算装置を備えることを特徴とする治療計画装置。
  8. 前記演算装置は、前記照射標的に設定した標的領域の境界面から内側と外側に一定の距離の範囲内に第1領域を設定し、前記照射位置が前記第1領域にある場合とそれ以外の領域にある場合とで前記出射許可範囲を異なる値に設定することを特徴とする請求項7記載の治療計画装置。
  9. 前記演算装置は、前記照射標的に設定した標的領域の境界面から内側と外側に一定の距離の範囲内にありかつ前記荷電粒子ビームの入射方向の反対側に第2領域を設定し、前記照射位置が前記第2領域にある場合とそれ以外の領域にある場合とで前記出射許可範囲を異なる値に設定することを特徴とする請求項7記載の治療計画装置。
  10. 前記演算装置は、前記照射標的の近くに線量の付与を抑える低線量領域が定められており、前記低線量領域の境界面から外側へ一定の距離の範囲内に第3領域を設定し、前記照射位置が前記第3領域ある場合とそれ以外の領域にある場合とで前記出射許可範囲を異なる値に設定することを特徴とする請求項7に記載の治療計画装置。
  11. 前記演算装置は、前記複数の照射位置を前記出射許可範囲の大きさ毎に分類してグループ化し、前記グループ毎に前記出射許可範囲を設定し、かつ前記照射位置のグループ毎にまとめて照射するよう照射順序を決定することを特徴とする請求項7に記載の治療計画装置。
  12. 前記粒子線照射システムは、回転可能なガントリーに設置された照射装置を備え、
    前記演算装置は、前記照射位置毎に設定された出射許可範囲を、前記ガントリーとともに回転する直交座標系における直方体と回転楕円体のいずれかとなるように設定することを特徴とする請求項7に記載の治療計画装置。
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