JP2014055690A - 冷蔵庫及び冷蔵方法 - Google Patents

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    • F25D17/04Arrangements for circulating cooling fluids; Arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces for circulating air, e.g. by convection
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F25D2317/04Treating air flowing to refrigeration compartments
    • F25D2317/041Treating air flowing to refrigeration compartments by purification

Abstract

【課題】食品、食材等といった被冷蔵物に対する鮮度保持の効果を高めることができ、被冷蔵物を冷蔵するのと同時に熟成を行うことを簡単に且つ確実に行うことができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷蔵用空間S内に置かれた被冷蔵物6を冷蔵する冷蔵庫1である。冷蔵用空間Sを形成しており電気絶縁性を有している庫壁2と、被冷蔵物6を氷温状態にする冷蔵装置7と、冷蔵用空間S内に気流Bを形成するファン9と、冷蔵用空間S内に置かれた被冷蔵物6に交番電界を付与する電界付与装置5,14と、ファン9によって形成された気流B中に配置されるフィルタ15とを有する。フィルタ15は、ファン9によって形成された気流中に含まれる菌を静菌する働きを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、食品、食材、飲料、その他の被冷却物を冷蔵して保管するための冷蔵庫及び冷蔵方法に関する。
本発明は、食品等を冷蔵するための冷蔵庫及び冷蔵方法に関するものである。本明細書において、「冷蔵」は物質内の水分が凍らない状態で物質を冷却することである。具体的には、「冷蔵」は、物質の氷結点から常温までの範囲内の温度状態である。氷結点がマイナス3℃の物質であれは、「冷蔵」は、マイナス3℃から常温までの範囲内の温度状態である。常温は、物質を熱したり冷やしたりしない自然な温度である。
「氷温」は水が凍る温度である0℃近傍から物質の氷結点までの範囲内の温度である。氷結点がマイナス3℃の物質では、「氷温」は、マイナス3℃から0℃近傍までの範囲内の温度状態である。つまり、「氷温」は「冷蔵」のうちの0℃近傍以下の温度範囲である。
「冷凍」は物質内の水分が凍った状態で物質を冷却することである。具体的には、「冷凍」は、物質の氷結点未満の温度状態である。氷結点がマイナス3℃の物質であれは、「冷凍」は、マイナス3℃未満の温度状態である。
本明細書では、冷却される物質のうち冷凍されることが目的である物質を被冷凍物ということがある。また、冷却される物質のうち冷蔵されることが目的である物質を被冷蔵物ということがある。さらに、被冷凍物と被冷蔵物を総称して被冷却物ということがある。
従来、被冷凍物に交番電界を作用させる、すなわち交流電圧を印加する、ようにした冷凍庫が知られている(例えば、特許文献1参照)。この冷凍庫においては、交番電界の作用により、氷結晶の核生成を抑制し、被冷凍物の細胞の破壊を防止して、鮮度を保持するようにしている。
また、従来、内部温度がマイナス5℃〜プラス8℃程度に設定される解凍及び冷蔵庫において、保存対象物を電気的に絶縁しつつ、交番電界を形成するという技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、従来、内部温度が0℃以下に設定される冷凍及び冷蔵庫において、500Hz以上の周波数の交流電圧を印加することにより庫内に交番電界を形成して氷結晶の粗大化を抑制するとう技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
ところで、従来から、冷蔵庫等を使用する産業界、例えば料理店、レストラン、等において、食品等を「熟成」させる処理が行われている。「熟成」とは、酵素の働きを活発にさせて、食品である肉を軟らかくしたり、肉の旨味を増大させたり、食品である果物を旬の味に調整したりすることである。
従来、冷蔵庫等を使用する産業界においては、熟成を行うために、冷蔵庫又は冷凍庫で冷却していた被冷却物を冷蔵庫等から取り出し、所定の添加物を添加することにより、被冷却物の熟成を行っていた。また、従来、特許文献4によれば、冷蔵庫において、被冷蔵物をマイナスの高電位及び高湿度の環境下に置くことにより、鮮度維持を行いながら食材の熟成を同時に行うようにした冷蔵装置が提案されている。
特開2003−088347号公報 特開2011−182697号公報 特開2011−182700号公報 特開2003−325101号公報
以上のように、従来、交番電界の印加により被冷却物の鮮度を保持しようという冷蔵方法が知られているが、交番電界の印加だけでは十分な鮮度保持効果が得られないことが多かった。
また、冷蔵していた被冷蔵物を熟成させる際、従来は、冷蔵を解除して必要な添加物を添加するという処理を行うのが一般的であった。しかしながら、この熟成作業は時間がかかり、面倒であった。
また、特許文献4のように、冷蔵によって鮮度を維持しながら、同時に熟成も実現させようという考えがあるが、この文献に開示された方法は条件設定が複雑であり、実現することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、食品、食材等といった被冷蔵物に対する鮮度保持の効果を高めることができ、さらに、被冷蔵物を冷蔵するのと同時に熟成を行うことを簡単に且つ確実に行うことができる冷蔵庫及び冷蔵方法を提供することを目的とする。
本発明に係る冷蔵庫は、冷蔵用空間内に置かれた被冷蔵物を冷蔵する冷蔵庫において、前記冷蔵用空間を形成しており電気絶縁性を有している庫壁と、前記被冷蔵物を氷温状態にする冷蔵手段と、前記冷蔵用空間内に気流を形成する気流形成手段と、前記冷蔵用空間内に置かれた被冷蔵物に交番電界を付与する電界付与手段と、前記気流形成手段によって形成された気流中に配置されており気流中に含まれる菌を静菌するフィルタとを有することを特徴とする。
上記構成において、「静菌」とは、菌を殺して減らすのではなく菌の増殖を抑制して菌を減らすことである。
なお、冷蔵庫の庫内には、前記被冷蔵物に悪影響を及ぼす菌、例えば食中毒菌(例えばO−157、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、ノロウイルス、等)が存在することもあり、前記被冷蔵物を熟成させる上で好適な菌(例えば、ビフィズス菌又は乳酸菌)が存在することもある。本発明の静菌用フィルタは、食中毒菌等の存在を適切に抑え、しかも熟成に関して好適な菌を残存させるものである。
本発明によれば、被冷却物に交番電界を付与するのに加えてフィルタによって静菌された冷気流を被冷却物に付与するようにしたので、交番電界だけで鮮度保持を行うようにした冷蔵庫に比べて被冷却物に対する鮮度保持の効果をさらに一層高めることができる。
また、本発明によれば、静菌用フィルタを用いることによって熟成に関して好適な菌を冷蔵中の被冷蔵物に付与するようにしたので、被冷蔵物に含まれる酵素と熟成に関して好適な菌との相乗効果により、冷蔵中の被冷蔵物を添加物を加えることなく確実に熟成させることが可能となった。熟成とは、酵素の働きを活発にさせて、食品である肉を軟らかくしたり、肉の旨味を増大させたり、食品である果物を旬の味に調整したりすることである。
本発明に係る冷蔵庫において、前記フィルタは、内部に多数の細かな孔が開いている物質である多孔質物質であって、孔を形成している材料が、銅であるか又は表面に銅を被覆して成る材料である、とすることができる。こうすれば、気流中に含まれる菌を静菌するフィルタを確実に提供できる。
なお、上記の多孔質物質の表面に付与される金属は銅に限られず、静菌の効果(すなわち、菌を殺して減らすのではなく菌の増殖を抑制して菌を減らすこと)ができる金属物質であれば任意の物質を適用できる。例えば、銅に代えて銀を用いることができる。
本発明に係る冷蔵庫において、前記フィルタは、内部に多数の孔を有しているスポンジ状の発泡体であり、前記銅は繊維状の銅であるか、又は表面に銅を被覆して成る前記材料は繊維状の材料である、とすることができる。こうすれば、菌を殺して減らすのではなく菌の増殖を抑制して菌を減らすというフィルタの静菌の機能を高い能力で実現できる。
本発明に係る冷蔵庫において、前記気流形成手段は、電動機によって駆動されて回転するファンとすることができる。こうすれば、気流形成手段を冷蔵庫内に簡単且つ安価に設けることができる。
本発明に係る冷蔵庫において、前記電界付与手段は、600ボルトから2000ボルトの範囲内の交流電圧の印加によって交番電界を形成することができ、この電圧印加時に前記電気絶縁性を有している庫壁により当該庫壁を流れる電流値は1mA以下にすることができる。この構成により、被冷蔵物に好適な交番電界を付与することが可能となり、その結果、フィルタにより菌の選択性と相まって、高い鮮度保持効果を実現できる。
次に、本発明に係る冷蔵方法は、電気絶縁性を有した庫壁によって囲まれた冷蔵用空間内に被冷蔵物を置き、前記冷蔵用空間内を冷蔵温度に設定し、前記被冷蔵物に交番電界を付与し、前記被冷蔵物を通過する気流を前記冷蔵用空間内に形成し、静菌の作用を果たすことができるフィルタを前記気流の流路中に配置し、前記被冷蔵物を冷蔵しながら熟成させることを特徴とする。
この冷蔵方法によれば、被冷却物に交番電界を付与するのに加えてフィルタによって静菌された冷気流を被冷却物に付与するようにしたので、交番電界だけで鮮度保持を行うようにした冷蔵庫に比べて被冷却物に対する鮮度保持の効果をさらに一層高めることができる。
また、この冷蔵方法によれば、静菌用フィルタを用いることによって熟成に関して好適な菌を冷蔵中の被冷蔵物に付与するようにしたので、被冷蔵物に含まれる酵素と熟成に関して好適な菌との相乗効果により、冷蔵中の被冷蔵物を添加物を加えることなく確実に熟成させることが可能となった。例えば、被冷蔵物が肉であれば、肉を軟らかくしたり、旨味を増大させることができる。また、被冷蔵物が果物であれば、果物を旬の味に調整できる。
本発明に係る冷蔵庫及び冷蔵方法によれば、被冷却物に交番電界を付与するのに加えてフィルタによって静菌された冷気流を被冷却物に付与するようにしたので、交番電界だけで鮮度保持を行うようにした冷蔵庫に比べて被冷却物に対する鮮度保持の効果をさらに一層高めることができる。
また、この冷蔵方法によれば、静菌用フィルタを用いることによって熟成に関して好適な菌を冷蔵中の被冷蔵物に付与するようにしたので、被冷蔵物に含まれる酵素と熟成に関して好適な菌との相乗効果により、冷蔵中の被冷蔵物を添加物を加えることなく確実に熟成させることが可能となった。例えば、被冷蔵物が肉であれば、肉を軟らかくしたり、旨味を増大させることができる。また、被冷蔵物が果物であれば、果物を旬の味に調整できる。
本発明に係る冷蔵庫の一実施形態の正面図である。 その冷蔵庫の平面図である。 図1のA−A線に従った断面図である。 上記の冷蔵庫の主要部品である静菌用フィルタの一実施形態を斜め方向から見た状態を示す斜視図である。 その静菌用フィルタを別の斜め方向から見た状態を示す斜視図である。 イチゴを検体として従来の冷蔵方法を用いて行われた実験の結果を示す写真である。 イチゴを検体として本発明の冷蔵方法を用いて行われた実験の結果を示す写真である。 レタスを検体とした従来の冷蔵方法及び本発明の冷蔵方法の5日目の結果を比較して示す写真である。 図8においてダイワフレッシュ(本発明の冷蔵庫)で冷却した検体を拡大して示す写真である。 図8において従来の冷蔵庫で冷却した検体を拡大して示す写真である。 図8に示した従来及び本発明の各冷蔵方法の7日目の結果を比較して示す写真である。 イチゴを検体として従来の冷蔵方法を用いて行われた他の実験の結果を示す写真である。 イチゴを検体として本発明の冷蔵方法を用いて行われた他の実験の結果を示す写真である。 ネギを検体として従来の冷蔵方法を用いて行われた実験の結果を示す写真である。 ネギを検体として本発明の冷蔵方法を用いて行われた実験の結果を示す写真である。
以下、本発明に係る冷蔵庫及び冷蔵方法を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、本明細書に添付した図面では特徴的な部分を分かり易く示すために実際のものとは異なった比率で構成要素を示す場合がある。
(冷蔵庫の一実施形態)
図1は本発明に係る冷蔵庫の正面図を示している。図2はその冷蔵庫の平面図を示している。図3は図1の矢印A−Aに従った冷蔵庫の断面図を示している。これらの図において、本実施形態の冷蔵庫1は、内部に冷蔵室を形成している庫壁2を有している。庫壁2は内部を密封している直方体形状の箱体であり、その前面(図1の正面及び図3の左面)が開放面となっている。
庫壁2の開放面には、上下2段にわたって、扉3a及び3bが設けられている。扉3a,3bには取っ手4a,4bが設けられている。扉3a,3bは取っ手4a,4bが設けられている側と反対側が庫壁2に回転可能に取り付けられている。ユーザは取っ手4a又は4bを握って引いたり押したりすることにより、扉3a,3bを開け閉めできる。
図3において、庫壁2に囲まれた空間が冷蔵用空間Sである。扉3a,3bを閉めると冷蔵用空間Sは密閉された空間となる。冷蔵用空間S内には複数(本実施形態では3つの棚5が設けられている。庫壁2の内面の全面及び扉3a,3bの内面には電気絶縁用の部材である塩化ビニール製ボード12が貼り付けられている。この塩化ビニール製ボード12の作用により、庫壁2の内面全面は電気絶縁状態になっている。
食品、食材等といった被冷蔵物6は棚5の上に載せられる。庫壁2の上部には、冷蔵装置7と、ラジエータ(すなわち、放熱器)8と、制御ボックス13と、電源14とが設けられている。制御ボックス13内に格納された制御装置は冷蔵庫1に関して設置される各種の電気機器の動作を制御する。また、電源14は冷蔵庫1に関して設置される各種の電気機器へ電力を供給する。冷蔵手段としての冷蔵装置7は、例えば、コンデンサ(すなわち圧縮機)とエバポレータ(すなわち、気化器)とを有している。冷蔵装置7の下部には気流形成手段としてのファン9が設けられている。
ファン9は冷蔵装置7によって形成される冷気を矢印Bのように送風して、冷蔵用空間S内を循環する冷気の気流を形成する。冷蔵装置7による冷気の形成及びファン9による気流の形成により、冷蔵用空間S内は被冷蔵物6を冷蔵するのに適した温度、例えば氷温にするのに適した温度に設定される。氷温とは、0℃近傍(水が凍る温度)から被冷蔵物の氷結点までの範囲の温度である。被冷蔵物6を氷温にするのに適した温度は、例えばマイナス5℃〜2℃、より好ましくはマイナス3℃〜2℃の温度である。
制御ボックス13内の制御装置は電源14の出力電圧を使って各棚5へ交流電圧を印加する。例えば、600V〜2000Vの範囲内から適宜に選択される適宜の電圧を印加する。この交流電圧の印加により、冷蔵用空間S内に置かれた被冷蔵物6に交番電界が付与される。つまり、本実施形態では、制御ボックス13内の制御装置、電源14及び棚5の組み合せによって電界付与手段が構成されている。
なお、冷蔵用空間S内に交番電界を形成するための電圧の印加の仕方は、特定の方法に限定されるものではなく、必要に応じて適宜の方法さ選択される。本実施形態の冷蔵庫1では、庫壁2の内面に塩化ビニール製ボード12を装着しているので、冷蔵用空間S内に交番電界が生じても庫外には電流が流れることがないか、あるいは電流制御により1mA以下である。
図3において、冷蔵装置7の下方位置にフィルタ15が設けられている。このフィルタ15はファン9によって形成される気流の流路中に設けられている。気流の流路中でありさえすれば、フィルタ15は冷蔵用空間S内の任意の位置に配置しても良い。
フィルタ15は機能的には、気流中に含まれる菌を静菌できる性質を有したフィルタである。静菌とは、菌を殺して減らすのではなく菌の増殖を抑制して菌を減らすことである。冷蔵庫内には、被冷蔵物6に悪影響を及ぼす菌、例えば食中毒菌(例えばO−157、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、ノロウイルス、等)が存在することもあり、被冷蔵物6を熟成させる上で好適な菌(例えば、ビフィズス菌又は乳酸菌)が存在することもある。フィルタ15は、食中毒菌等の存在を適切に抑え、同時に、熟成に関して好適な菌を残存させる機能を発揮する。
フィルタ15は、例えば図4及び図5に示すように、スポンジ状のフィルタである。スポンジ状のフィルタは、繊維状の材料が細密に絡まった状態の物質であって繊維状の材料の間に多数の孔が形成されている多孔質物質である。その繊維状の材料それ自体は銅によって形成されるか、あるいは、繊維状の材料が適宜の素材によって形成されていてその表面に銅が被覆されている。このような銅の被覆は、例えば、スポンジ状の発泡体を液体状の銅溶液に浸すことによって形成することができる。
なお、フィルタ15は、上記のようなスポンジ状の発泡体に限られず、内部に多数の細かな孔が開いている任意の構造及び任意の形状の物質、すなわち任意の構造及び任意の形状の多孔質物質であれば良い。
銅は周知の通り殺菌作用を有しており、特に本実施形態のように、多孔質部材の微細構造の表面に銅を配置することによって成るフィルタを気流中に配置すれば、非常に有効な菌選択性を獲得できることが分かった。
(冷蔵方法の一実施形態)
以下、上記構成の冷蔵庫1の動作を説明する。図3において、ユーザが電源14を所定の電力供給源、例えば商用電源、個人用の電源設備等に接続すれば、冷蔵装置7、ラジエータ8、ファン9が作動して、冷蔵庫1の冷蔵用空間S内が冷却され、さらに気流Bが形成される。冷蔵用空間Sは冷蔵状態、特に氷温状態、例えばマイナス3℃〜2℃の温度範囲内に設定される。ユーザは扉3a,3bを開けて被冷蔵物6を冷蔵庫1の冷蔵用空間S内に棚5の上に載せる。その後、ユーザは扉3a,3bを閉じる。
この状態で、被冷蔵物6は冷蔵用空間S内の温度と同じ温度に冷却される。具体的には内部の水が凍らない冷蔵状態へと冷却される。さらに、電源14は棚5に交流電圧を印加しているので、被冷蔵物6には交番電界が作用している。このようにして、被冷蔵物6が交番電界の付与の下に冷蔵されることにより、被冷蔵物6の鮮度が維持される。つまり、被冷蔵物6は腐ることなく、新鮮な状態に保持される。
また、本実施形態において、被冷蔵物6はフィルタ15を通過した気流に晒される。フィルタ15は、循環する気流中に含まれる菌であって被冷蔵物6に悪影響を及ぼす菌(例えば食中毒菌)の増殖を抑制する性質を有している。このように、本実施形態では、被冷蔵物6に交番電界を付与することに加えて、悪い菌が被冷蔵物6に過剰に付与されることをフィルタ15によって防止したので、被冷蔵物6をさらに一層長い期間にわたって高い鮮度に保持できるようになった。すなわち、本実施形態は被冷蔵物6に関して高い鮮度保持効果を達成することができる。
さらに、本実施形態では、フィルタ15を用いたことにより、冷蔵庫内を循環する気流中に含まれる菌であって被冷蔵物6に悪影響を及ぼす菌の増殖を抑制すると共に、被冷蔵物6を熟成させる上で好適な菌(例えばビフィズス菌又は乳酸菌)を殺菌するのではなく気流中に残して被冷蔵物6に付与するようにしたので、被冷蔵物6は、冷蔵状態にありながら適正に熟成する。例えば、被冷蔵物6が肉であれば、その肉は柔らかくなり、旨味が増大する。また、被冷蔵物6が果物であれば、その果物は旬の味に調整される。すなわち、本実施形態は被冷蔵物6を冷蔵している間に熟成効果を達成することができる。
熟成効果は以下に述べるような観点で捉えることもできる。すなわち、本実施形態の冷蔵庫及び冷蔵方法によれば被冷蔵物は氷温状態に保持される。氷温状態において被冷蔵物の細胞は不凍液を蓄える。この不凍液には遊離アミノ酸や糖が含まれる。遊離アミノ酸や糖は旨味成分でもあるので、被冷蔵物に関して旬の味を形成することができる。また、被冷蔵物が食肉であれば、柔らかくすることができる。これが、熟成の効果である。
(冷蔵方法の変形例)
銅の粒子をポリエチレンに混入して成るフィルムによって形成された袋(すなわち、包材)を用意する。又は、銅粒子と酸化銅粒子をポリエチレンに混入して成るフィルムによって形成された袋を用意する。これらの袋のいずれかに被冷蔵物6を入れた。そして、被冷蔵物6を袋に入れた状態で冷蔵庫1内の冷蔵用空間S内に置いた。これにより、被冷蔵物6は確実に静菌状態の環境に置かれ、その結果、被冷蔵物6は鮮度が保持され、さらに適度に熟成した。このように、静菌用フィルタと静菌用包材の併用により相乗効果が得られることが確認できた。なお、袋に代えて容器を包材とすることもできる。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、冷蔵庫の形状は図1から図3に示した形状に限られず、他の任意の形状にすることができる。また、図3において、被冷蔵物6を電気的に絶縁するための手法は、庫壁2の内面に塩化ビニール製ボード12を貼ることに限られず、他の任意の絶縁手法を採用できる。また、フィルタ15を配置する位置は図3に示した位置に限られず、気流B上の他の任意の位置であっても良い。また、場合によっては、フィルタ15は被冷蔵物6に悪い菌が付与されることを防止できる位置でありさえすれば、必ずしも気流B上でなくてもよい。
(実施例1)
交番電界を印加せず、フィルタも用いない従来の冷蔵庫に、3日間、食肉を入れた。その食肉は、バットに置いた直後からたくさんのドリップが滲み出し。水分と共に旨味成分も流出していた。他方、本発明に係る冷蔵庫に、3日間、食肉を入れた。3日間たったこの食肉は、明らかに表面の色艶が良く、しかもドリップがほとんど確認できなかった。この実験により、本発明の冷蔵庫に入れたものでは、鮮度保持及び熟成が適正に実現されたことが分かった。
(実施例2)
交番電界を印加せず、フィルタも用いない従来の冷蔵庫に、3日間、豚肉を入れた。他方、本発明に係る冷蔵庫に、3日間、豚肉を入れた。両者を比べたところ、見た目はあまり変わりないが、食べると柔らかさと香りが違っていた。従来の冷蔵庫に入れたものは、酸味と臭みが少し気になった。
さらに、両者を油で揚げてカツにして食べてみると、柔らかさが劇的に違っていた。本発明の冷蔵庫で冷蔵したもの、すなわち熟成させたものは、まるで真綿を噛んでいるかのような柔らかさだった。この柔らかさが熟成の結果を表している。
(比較例1)
スライスしたロースをダイワフレッシュ(交番電界付与、静菌用フィルタ非装着)に入れて解凍を行った。その結果を次の表に示す。
上記の表1において、3日目及び4日目で一般細菌数が多くなっていることが見受けられた。このことは、静菌が正常に行われていないことを示している。つまり、交番電界を付与しただけで静菌用フィルタを装着しないと、十分な静菌は得られないことを示している。
(実施例3)図6、図7
交番電界を印加せず、フィルタも用いない従来の冷蔵庫に、20日間、イチゴを扉未開閉の状態で保管した。他方、本発明に係る冷蔵庫に、20日間、イチゴを扉未開閉の状態で保管した。20日間経過後、両者を比較したところ、従来の冷蔵庫に入れたイチゴは全て傷んでいた(図6参照)。他方、本発明に係る冷蔵庫に入れたイチゴは、色艶に変化が無く、甘い香りが強かった(図7参照)。このことから、本発明によれば、鮮度保持及び熟成が達成されていることが分かる。
(実施例4)
交番電界を印加せず、フィルタも用いない従来の冷蔵庫に、1週間、豪州産リブロール及び葡萄牛サーロインを保管した。他方、本発明に係る冷蔵庫に、1週間、豪州産リブロール及び葡萄牛サーロインを保管した。1週間後、各肉について生菌数、大腸菌群数、イノシン酸の量、及びグルタミン酸の量を測定した。その結果を次の表に示す。

上表及びこれ以降の説明においてダイワフレッシュは本発明に係る冷蔵庫の商品名である。
表2に示されているように、本発明の冷蔵庫で冷蔵した食肉のグルタミン酸の量が顕著に高くなっていた。このことは、熟成が進んでいることを示している。なお、本発明の冷蔵庫で冷蔵した食肉のイノシン酸の量が若干減っているが、グルタミン酸が増えているのであれば、熟成に関しては問題は無いと考えられる。
(実施例5)
1.試験の目的
検体「豆乳」(一般保管及びダイワフレッシュ保管)について、細菌検査(「食品衛生検査指針」準拠)、糖度(Brix換算値)の測定を実施した。
2.試験の概要
3.試験方法の概略
(1)細菌検査
[一般細菌]
豆乳について試料1mlを秤量し90mlの滅菌生理食塩水で懸濁したもの(以下、試料液という)1mlを標準寒天倍地にて混釈し、35℃、48時間培養後、出現コロニーを計数した。
[大腸菌群]
豆乳について試料1mlをデソキシコレイト寒天培地にて混釈し、35±1℃、24時間培養後、出現コロニーのうち典型的なコロニーを計数した。
[大腸菌]
豆乳について試料1mlをデソキシコレイト寒天培地にて混釈し、44.5℃±1℃、24時間培養後、出願コロニーの有無を確認した。
(2)糖度測定
豆乳試料について、直接糖度計(液体濃度計PAL−1;ATAGO)で測定を行った。3回測定を実施し、平均を糖度(Brix%)とした。
4.試験結果
以下の表に示す結果を得た。
以上の結果、ダイワフレッシュ(本発明の冷蔵庫)を用いた冷蔵によれば、一般保管(従来の冷蔵庫)を用いた冷蔵に比べて、一般細菌数が小さかった。また、一般保管では大腸菌が検出されることがあったが、ダイワフレッシュでは大腸菌は全く検出されなかった。以上により、本発明に係る冷蔵庫及び冷蔵方法によれば、静菌を達成できることが分かった。
(実施例6) レタス鮮度保持試験
1.試験内容
収穫したてのレタスをダイワフレッシュと通常の冷蔵庫に保管した。保管後のそれらのレタスに関して菌体の繁茂状況を比較した。この比較において、鮮度保持と静菌効果を検討した。この場合、薬品等は一切、使用せずに採れたてのままの検体について検査を行った。
2.試験開始日:平成24年7月12日
3.試験設定温度:4℃
4.ダイワフレッシュ印加電圧:2000V
5.静菌フィルタ:装着
6.状況
(1)3日後の比較
一般の冷蔵庫に保管したレタスの外側の葉がしなびて取れてしまった。そのレタスの一皮目を剥いだ後の中身の手触りは当初のものと同じ感触であった。また、一皮目を剥いだレタスは視覚的には鮮度を保持していた。ダイワフレッシュに保管したものは手触りが購入時と変わっておらす、視覚的にも購入時と変わっていなかった。
(2)5日後の比較(図8、9、10参照)
一般の冷蔵庫に保管したレタスの外側の葉先が腐敗を始めていて褐色に変化していた。一般の冷蔵庫のレタスは手にした感じで全体的に潰れていた。ダイワフレッシュに保管したものは購入時のものと比べて遜色がなかった。
(3)7日後の比較(図11参照)
一般の冷蔵庫に保管したレタスでは葉が溶けて、若干、腐敗臭が出始めていた。また、一般の冷蔵庫に保管したレタスを手で触ったところ、張りが無くなっていた。ダイワフレッシュの検体は購入時に近い色と手触りを残していた。
7.細菌検査結果
(1)試験目的
検体「レタス」(一般保管及びダイワフレッシュ 保管7日目)について、細菌検査(一般細菌数及び大腸菌偶数の計数「食品衛生検査指針」準拠)を実施した。
(2)試験の概要
(3)試験方法の概略
・細菌検査
[一般細菌]
試料10gを秤量し、90mlの滅菌生理食塩水で懸濁したもの(以下、試料液ということがある)1mlを標準寒天培地にて混釈し、35℃、48時間の培養後、出現コロニーを計数した。
[大腸菌群]
試料液1mlをデソキシコレイト寒天培地にて混釈し、35±1℃、24時間の培養後、出現コロニーのうち典型的なコロニーを計数した。
(4)試験結果
次の表に示す試験結果が得られた。
以上の実験により、ダイワフレッシュの検体では、一般細菌数及び大腸菌群数が減っており、このことから静菌が行われたことが分かる。また、経時的な比較観察により、ダイワフレッシュの検体で鮮度保持及び熟成が実現されていることが分かった。
(実施例7)図12、図13
交番電界を印加せず、フィルタも用いない従来の冷蔵庫で扉を通常の使用状態で開閉させることを条件としてイチゴを10日間保管した。他方、本発明に係る冷蔵庫(ダイワフレッシ=交番電界付与、静菌用フィルタ装着)で扉を通常の使用状態で開閉させることを条件としてイチゴを10日間保管した。従来の冷蔵庫に入れたものは、試験開始後の5日目からカビが発生した(図12参照)。他方、ダイワフレッシュに入れたものは変化が無く香りがしっかりしていた(図13参照)。
(実施例8)図14、図15
交番電界を印加せず、フィルタも用いない従来の冷蔵庫にネギを15日間保管した。他方、本発明に係る冷蔵庫(ダイワフレッシュ=交番電界付与、静菌用フィルタ装着)にネギを15日間保管した。15日経過後、両者を比較したところ、従来の冷蔵庫に入れたネギは新鮮さが失われていたが(図14参照)、本発明に係る冷蔵庫に入れたネギは、シャキシャキ感、色、そして匂いに全く変化がなかった(図15参照)。
(実施例9) ネットメロンの鮮度保持試験
1.試験内容
平成24年7月3日に収穫した富良野産メロン(キングルビー)を早採りし、常温とダイワフレッシュ低温・中低温で1ヶ月保管した後、鮮度の比較検査をする。
2.試験開始日:平成24年7月4日
3.温度
A:試験設定温度(ダイワフレッシュ): 12℃
B:試験設定温度(ダイワフレッシュα): 2℃
C:試験設定温度:常温
4.電圧
A:ダイワフレッシュ印加電圧: 2000V
B:ダイワフレッシュα印加電圧:2000V
C:印加電圧無し
5.静菌フィルタ
A:静菌フィルタ非装着
B:静菌フィルタ装着
C:静菌フィルタ非装着
6.状況
(1)10日後の比較
A検体、B検体共に大きな変化は無いが、A検体のネット色が、若干、あせたようにも見受けられる。C検体は完全に色があせてきており、置いておいた場所が、若干、窪み全体的に柔らかくなってきている。
(2)21日後の比較
A検体及びB検体は明らかに違いが出た。具体的には、A検体は全体的に柔らかくなりネットの色がヘタ周り以外の部分で色あせを起こしていた。B検体は青々しく手触りもしっかりとしていた。C検体は完全に腐敗しきっていて手で持つ部分が窪んでしまい継続不可能となり観察を中止した。
(3)34日後の比較
A検体の表面は、若干、変色が始まり手触りも柔らかくなっていた。B検体は部分的に変色はしているものの青々しさがしっかり残っていた。A検体はワタ部分が溶け始めていたが、熟成としては問題なく感じられた。B検体はワタもしっかりしていて身も最適な状態であった。B検体に比べるとA検体は、若干、熟し過ぎて繊維の食感はあったものの両方とも問題なく食べられた。
(実施例10) 国産豚ロース鮮度保持試験
1.試験内容
平成24年7月9日に屠刹された国産豚ロースを冷蔵庫で0℃〜2℃で1日保管した。この国産豚ロースを平成24年7月10日にスライスした。スライスしたこの豚ロースを7月12日に検体として購入した。購入したこの検体を1週間、ダイワフレッシュ(交番電界付与、静菌用フィルタ装着)と冷蔵庫に保管して菌体を検査した。
2.試験開始日:平成24年7月12日
3.試験設定温度(ダイワフレッシュ):2℃
4.試験設定温度(冷蔵庫):2℃
5.ダイワフレッシュ印加電圧:2000V
6.静菌フィルタ:装着
7.状況
(1)3日後の比較
双方の検体に差は感じられなかったが、冷蔵庫のものは僅かに変色していた。
(2)5日後の比較
冷蔵庫の検体は変色がはっきりしてきて表面に油の輝きが出ていて僅かに酸化臭が出ていた。これに対し、ダイワフレッシュの検体は視覚的にも臭覚的にも変化を感じられなかった。
(3)7日後の比較
冷蔵庫の検体は表面がベタつき、褐色に変化していて、酸化臭がしていた。ダイワフレッシュの検体は殆ど変わっていなかった。
8.菌体の検査
(1)試験目的
検体「豚肉」(一般保管及びダイワフレッシュ保管7日目)について、細菌検査(一般細菌数及び大腸菌偶数の計数「食品衛生検査指針」準拠)を実施した。
(2)試験の概要
(3)試験方法の概略
・細菌検査
[一般検査]
試料10gを秤量し、90mlの滅菌生理食塩水で懸濁したもの(以下、試料液ということがある)1mlを標準寒天培地にて混釈し、35℃、48時間培養後、出現コロニーを計数した。
[大腸菌群]
試料液1mlをデソキシコレイト寒天培地にて混釈し、35±1℃、24時間培養後、出現コロニーのうち、典型的なコロニーを計数した。
(4)試験結果
次の表に示す結果を得た。
以上の実験により、ダイワフレッシュの検体では、一般細菌数及び大腸菌群数が減っており、このことから静菌が行われたことが分かる。また、経時的な比較観察により、ダイワフレッシュの検体で鮮度保持及び熟成が実現されていることが分かった。
1.冷蔵庫、 2.庫壁、 3a,3b.扉、 4a,4b.取っ手、 5.棚、 6.被冷蔵物、 7.冷蔵装置(冷蔵手段)、 8.ラジエータ、 9.ファン(気流形成手段)、 12.塩化ビニール製ボード、 13.制御ボックス、 14.電源、 15.フィルタ、 B.気流、 S.冷蔵用空間
本発明に係る冷蔵庫は、冷蔵用空間内に置かれた被冷蔵物を冷蔵する冷蔵庫において、前記冷蔵用空間を形成しており電気絶縁性を有している庫壁と、前記被冷蔵物を氷温状態にする冷蔵手段と、前記冷蔵用空間内に気流を形成する気流形成手段と、前記冷蔵用空間内に置かれた被冷蔵物に交番電界を付与する電界付与手段と、前記気流形成手段によって形成された気流中に配置されており気流中に含まれる菌を静菌するフィルタとを有しており、当該フィルタは内部に多数の細かな孔を有しているスポンジ状の発泡体であり、当該スポンジ状の発泡体は繊維状の材料を細密に絡ませて形成したスポンジ状の発泡材料の表面に銅を被覆することによって形成されていることを特徴とする。
次に、本発明に係る冷蔵方法は、電気絶縁性を有した庫壁によって囲まれた冷蔵用空間内に被冷蔵物を置き、前記冷蔵用空間内を氷温に設定し、前記被冷蔵物に交番電界を付与し、前記被冷蔵物を通過する気流を前記冷蔵用空間内に形成し、静菌の作用を果たすことができるフィルタを前記気流の流路中に配置し、前記被冷蔵物を冷蔵しながら熟成させる冷蔵方法であって、前記フィルタは内部に多数の細かな孔を有しているスポンジ状の発泡体であり、当該スポンジ状の発泡体は繊維状の材料を細密に絡ませて形成したスポンジ状の発泡材料の表面に銅を被覆することによって形成されていることを特徴とする。

Claims (6)

  1. 冷蔵用空間内に置かれた被冷蔵物を冷蔵する冷蔵庫において、
    前記冷蔵用空間を形成しており電気絶縁性を有している庫壁と、
    前記被冷蔵物を氷温状態にする冷蔵手段と、
    前記冷蔵用空間内に気流を形成する気流形成手段と、
    前記冷蔵用空間内に置かれた被冷蔵物に交番電界を付与する電界付与手段と、
    前記気流形成手段によって形成された気流中に配置されており気流中に含まれる菌を静菌するフィルタと
    を有する
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記フィルタは、内部に多数の細かな孔が開いている物質である多孔質物質であって、孔を形成している材料が、銅であるか又は表面に銅を被覆して成る材料であることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記フィルタは、内部に多数の孔を有しているスポンジ状の発泡体であり、
    前記銅は繊維状の銅であるか、又は表面に銅を被覆して成る前記材料は繊維状の材料である
    ことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。
  4. 前記気流形成手段は、電動機によって駆動されて回転するファンであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の冷蔵庫。
  5. 前記電界付与手段は、600ボルトから2000ボルトの範囲内の交流電圧の印加によって交番電界を形成し、
    この電圧印加時に前記電気絶縁性を有している庫壁により当該庫壁を流れる電流値は1mA以下になる
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の冷蔵庫。
  6. 電気絶縁性を有した庫壁によって囲まれた冷蔵用空間内に被冷蔵物を置き、
    前記冷蔵用空間内を氷温に設定し、
    前記被冷蔵物に交番電界を付与し、
    前記被冷蔵物を通過する気流を前記冷蔵用空間内に形成し、
    静菌の作用を果たすことができるフィルタを前記気流の流路中に配置し、
    前記被冷蔵物を冷蔵しながら熟成させる
    ことを特徴とする冷蔵方法。
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