JP2014055490A - 折畳み建物の起倒装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 折畳み建物の起倒装置に関し、組み立てられた折畳み建物の使用時に人手により撤去することが不要であって、その折畳み時に人手により再設置することが不要な起倒装置を提供すること。
【解決手段】 床下空間5に収納される出没装置8及び揺動装置9を作動させることによって、プッシャ7を進出させて前後壁板3aと衝合させ、揺動板6を揺動させて、壁板3を横倒位置から縦立位置へ起立し、折畳み建物を展開させる。その後は、プッシャ7を退入し揺動板6を横倒位置に戻して、出没装置8及び揺動装置9を床下空間5に収納する。
【選択図】 図2
【解決手段】 床下空間5に収納される出没装置8及び揺動装置9を作動させることによって、プッシャ7を進出させて前後壁板3aと衝合させ、揺動板6を揺動させて、壁板3を横倒位置から縦立位置へ起立し、折畳み建物を展開させる。その後は、プッシャ7を退入し揺動板6を横倒位置に戻して、出没装置8及び揺動装置9を床下空間5に収納する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、組み立てられた後、所定の使用期間を経ると、折り畳んで撤去されることを想定した仮設建物のように、組み立て及び折り畳みが繰り返される折畳み建物の起倒装置に関するものである。
従来より、仮設建物等として利用される折畳み建物については種々の提案がなされているが、例えば、後述する特許文献1には、クレーン等の重機を用いずに組立てることができる折畳みハウスが記載されている。
この折畳みハウスは、軽金属製の床パネル及び屋根パネルのそれぞれの側縁に、中央部で上下内側に折畳み自在な軽金属製壁パネルの上縁及び下縁を、回動自在に軸着(連結)してハウス本体を形成したものであって、このハウス本体の内底部に壁パネルの起立用の伸縮装置が取り外し可能に配設されている。
この壁パネルの起立用の伸縮装置は、具体的には空気圧により膨張及び収縮可能に形成されたバルーンを用いた既存のエアジャッキ(特許文献2の第4図参照。)であり、このエアジャッキのバルーンが萎んだ状態で床パネル上に載置され、このバルーンの上方に壁パネルの下部パネルが重なり合った格好となっている。
このようになった折り畳まれたハウスによれば、バルーンに送気管を通じてエア供給装置からエアが供給されると、バルーンが膨らんで壁パネルの下部パネルが上方へと押し上げられ、この押上げにより下部パネルが床パネルとの軸着部(連結部)を中心にして外側上方に回動される。
すると、壁パネルの上部パネルが、下部パネルとの軸着部及び屋根パネルとの軸着部で回動しながら、外方に押し出される。その結果、互いに重なり合って水平に折り畳まれていた壁パネルの下部パネル及び上部パネルは、この折畳み状態から、垂直方向に上下して連なった状態となって床パネルの側縁上に起立させられる。
そして、各壁パネルが床パネルの各側縁上に起立されると、各壁パネル上に当該壁パネルとともに上方に押し上げられた屋根パネルが配設された状態となって、この折畳みハウスが組立状態となる。
しかしながら、上記した折畳みハウスは、エアジャッキのバルーンをハウス本体内の床パネル上に設置して壁パネルを押し上げるようになっているため、組立後のハウスを使用する際には、このバルーンをハウス本体内から撤去する必要があり、かかる撤去作業が煩雑となるという問題点があった。
また、折畳みハウスが仮設建物として使用される場合、かかるハウスをいずれ撤去することを踏まえて、折畳みハウスの使用中もハウス本体内から撤去されたバルーンを保管管理する必要があるところ、ハウス本体から分離撤去されるために紛失し易く、その保管管理が思いの外煩雑となるという問題点があった。
これらのことは折畳みハウスの仮設棟数が数棟規模であればさほど問題とはならないが、この仮設棟数が数百〜数千棟に及ぶ場合のような非常事態にあっては、極めて深刻化する問題であると考えられる。特に、長期に及ぶ非常事態時には、仮設建物の設置期間も数ヶ月から数年と長期に及び、保管しておいたはずのエアジャッキの行方が非常時の混乱に紛れて忘却される恐れもある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、折畳み建物の起倒装置に関し、組み立てられた折畳み建物の使用時に人手により撤去することが不要であって、その折畳み時に人手により再設置することが不要な起倒装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1の折畳み建物の起倒装置は、床板により床面が形成された基礎体と、その基礎体上にて縦立される縦立位置と当該基礎体上に横倒されて壁面が床面に対向した横倒位置との間で揺動可能にその基礎体に連結される壁板とを備えたものであり、横倒状態の壁板に対向して基礎体の床面に開口形成され当該基礎体の床板下に設けられる床下空間と、その床下空間の開口縁部又は基礎体に連結され、その連結部を介して、前記床下空間の開口を閉塞する横倒位置と当該床下空間の開口から起き上がった縦立位置との間で揺動可能であって、横倒位置にある状態で床板の一部となる揺動板と、その揺動板の一部を成すともに当該揺動板から壁板側へ向けて突出可能に形成され、その突出により壁板の壁面に衝合されるプッシャと、そのプッシャを前記揺動板から出没させる動力を付与するものであって、その揺動板の裏面に一体配設され、その揺動板の横倒により前記床下空間内に掩蔽収容される出没装置と、その床下空間内に配設され、前記揺動板を揺動させる動力を付与するものであって、その揺動板の横倒により前記床下空間内に掩蔽収容される揺動装置とを備えている。
なお、本明細書において、壁板又は揺動板に関し、これらが横倒位置にある状態を「横倒状態」といい、これらが縦立位置にある状態を「縦立状態」という。
この請求項1の折畳み建物の起倒装置によれば、揺動板は、プッシャ及び出没装置を乗せた状態で、揺動装置の動力により横倒位置から縦立位置側へ向けて揺動させられる。一方、プッシャは、揺動板から突出されて、横倒位置にある壁板の壁面に衝合される。プッシャを壁板に衝合させながら揺動板を揺動させることによって、壁板は、プッシャに押されて横倒位置から縦立位置へ向かって揺動され、基礎体上に起立させられる。
また、壁板が基礎体上に縦立されて本装置の押上げが不要となれば、揺動板が縦立位置から横倒位置へ向けて揺動され、揺動板が横倒位置まで戻されることで、揺動板により床下空間の開口が閉塞される。すると、揺動板が床板の一部となるとともに、この揺動板により掩蔽された状態で、揺動装置が床下空間内に収容される。さらに、プッシャは揺動板に没入されて揺動板の一部となるとともに、出没装置は揺動板の裏面に付いたまま床下空間内に収容される。
これに対し、壁板を縦立位置から横倒位置へ傾倒させる場合には、例えば、揺動装置及び出没装置を作動させて、これらの動力により揺動板を横倒位置から縦立位置へ揺動させて、かつ、揺動板からプッシャを突出させておく。すると、壁板が縦立位置側から横倒位置側へ向かって倒れ込む際、傾倒した壁板は、その壁面が揺動板から突出されたプッシャに衝合することで支えられる。
そして、壁板にプッシャを衝合させたまま揺動板を揺動装置により縦立位置側から横倒位置へと戻すと、壁板が横倒位置まで傾倒されて折り畳まれる。ここで、揺動板は、横倒位置に復帰すると再び床板の一部となる。また、プッシャは、突出位置から没入位置まで退入させられることで、揺動板(床板)の一部になる。
このように、プッシャが揺動板の一部となり、且つ、揺動板が床板の一部となる結果、プッシャ及び揺動板のいずれも床板の一部となることから、折畳み建物の使用状態においてプッシャ及び揺動板を床板の一部として兼用することができる。しかも、床板の一部に開口される床下空間の開口は揺動板により閉塞され、且つ、揺動装置及び出没装置は揺動板によって床下空間内に掩蔽された状態で収容されるので、床下空間並びに揺動装置及び出没装置の存在が折畳み建物の使用上邪魔なることが回避される。
そのうえ、本発明の起倒装置は、その不使用時に、プッシャ及び揺動板が床板の一部となり、床下空間が揺動板により閉塞掩蔽され、出没装置及び揺動装置もその床下空間内に収容されるので、折畳み建物から撤去することなく、そこに装備したまま存置させておくこともできる。よって、従来の折畳みハウスのようにエアジャッキをハウス本体の内底部から取り外し可能に配設する必要もなく、エアジャッキを折畳みハウスの使用時に別途撤去するような必要もない。
しかも、このように本発明の起倒装置は、折畳み建物の一部として装備したまま当該建物に存置されるので、折畳み建物の折畳みと組立てを頻繁に繰り返す必要がある場合、例えば、短期間の使用を予定した仮設建物として折畳み建物を利用する場合に、その都度、起倒用のエアジャッキを作業者が設置する必要もなく、折畳み建物の組み立てを迅速に行える。
請求項2の折畳み建物の起倒装置は、請求項1の折畳み建物の起倒装置において、前記出没装置は、前記プッシャを、横倒位置にある前記壁板と横倒位置にある前記揺動板とを隔てる距離以上、その揺動板から突出されるものであり、前記プッシャは、その出没装置の動力による突出により壁板を前記揺動板から離反する方向へ押動するものである。
ところで、折畳み建物の中には、特許文献1に記載する折りたたみハウスのように折り畳み状態となった場合に横倒した壁板と床面との間に所定のギャップ(隔たり)が設けられるものがある。このギャップは、ドアなど当該建物の使用上必要となる設備品を、折り畳まれた当該建物内に収容するために用いられている。
ここで、本発明の起倒装置を適用した折畳み建物において、このようなギャップを設けて設備品を収容させるようにした場合、かかる設備品は、揺動板の揺動を阻害しないように揺動板(床下空間の開口)のある場所を避けて収容する必要がある。つまり、横倒位置にある壁板と揺動板との間には、依然としてギャップが存在したままとなる。
このため、後述する請求項6の折畳み建物の起倒装置のように、揺動板を揺動させて、その所定部位(例えば、揺動板の揺動端)を壁板の壁面に衝合させて押し上げるような場合には、揺動板を床面位置(横倒位置)からギャップ分だけ移動させなれければ、かかる揺動板の所定部位を横倒状態の壁板に衝合させることができないこととなる。つまり、このギャップを移動する間、揺動板は、壁板を押し上げることもできず、無駄な動作(空動作)をすることとなる。
そこで、請求項1の折畳み建物の起倒装置では、揺動板の一部からプッシャを突出させて、かかるプッシャを壁板の壁面に衝合可能とすることによって、揺動板が横倒位置にある状態でも、かかる揺動板の一部となるプッシャを所定部位として、横倒位置にある壁板の壁面に近接又は当接させられるようになっている。
特に、この請求項1に従属した請求項2の折畳み建物の起倒装置にあっては、プッシャは、横倒位置にある揺動板(床板の一部)及び壁板の壁面の隔たり(ギャップ)の距離以上、揺動板から突出されて壁板に衝合されるものであって、この突出によって揺動板が動かずとも壁板を揺動板に対する離反方向へ押動させて押し上げることができる。
このため、仮に上記したギャップが存在するにしても、揺動板が横倒位置にある状態のまま、この揺動板の一部(プッシャ)を突出させて壁板に衝合させることができので、揺動板が壁板に未衝合状態のまま空動作させるという無駄な動きを防止できる。
しかも、壁板が横倒位置から縦立位置へ向けて揺動させられる場合、この壁板の立上がり角度(揺動角度)は、揺動板の揺動に伴う立上がり角度と、プッシャの突出に伴って加えられる立上がり角度との和となるので、揺動板だけにより壁板を立ち上げる場合に比べて、壁板に対してより大きな立上がり角度を付与することもできる。
請求項3の折畳み建物の起倒装置は、請求項1又は2の折畳み建物の起倒装置において、前記壁板の壁面における前記プッシャとの衝合箇所に展着される保護摺動板を備えている。
この請求項3の折畳み建物の起倒装置によれば、請求項1又は2のいずれかの折畳み建物の起倒装置と同様に作用する上、プッシャは、壁板を縦立位置へ向けて押し上げる場合、保護摺動板を介して壁板の壁面に衝合され、揺動装置により揺動板が閉塞位置(横倒位置ともいう。以下同じ。)から開放位置(縦立位置ともいう。以下同じ。)へ向けて回動される過程で、この保護摺動板上を壁板の反連結端部側から連結部側へ向けて摺動させられる。これによって、プッシャが壁板の内面に直接接触して摺動することで壁板の内面が損傷することを防止できる。
請求項4の折畳み家屋の起倒装置は、請求項1から3のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記プッシャは、前記揺動板の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面が床板の床面と面一に形成されており、前記揺動板は、その閉塞位置にて前記床板の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面が床板の床面と面一に形成されている。
この請求項4の折畳み建物の起倒装置によれば、請求項1から3のいずれかの折畳み建物の起倒装置と同様に作用する上、プッシャが揺動板の一部に没入され且つ揺動板が床板の一部に没入されることによって、揺動板及びプッシャを床面と面一にして当該床面の一部として同化させることができる。
請求項5の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から4のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動板は、その揺動板の連結部を支点、その揺動板において前記プッシャを介して壁板の荷重が作用する部位を作用点、その揺動板において前記揺動装置による動力の作用部位を力点とした第三種の梃子を構成している。
この請求項5の折畳み建物の起倒装置によれば、請求項1から4のいずれかの折畳み建物の起倒装置と同様に作用する上、揺動板が第三種の梃子を構成するので、揺動板を起倒させる場合に、プッシャ及び揺動板が揺動されて移動する距離分よりも、揺動装置のピストンロッドの作動距離(ストローク距離)分が短くでき、その分、揺動装置を小型化できるため、床板の低い折畳み建物の床下空間であっても本装置を設置できる。
請求項6の折畳み建物の起倒装置は、床板により床面が形成された基礎体と、その基礎体上にて縦立される縦立位置と当該基礎体上に横倒されて壁面が床面に対向した横倒位置との間で揺動可能にその基礎体に連結される壁板とを備えたものであり、横倒状態の壁板に対向して基礎体の床面に開口形成され当該基礎体の床板下に設けられる床下空間と、その床下空間の開口縁部又は基礎体に連結され、その連結部を介して、前記床下空間の開口を閉塞する横倒位置と当該床下空間の開口から起き上がった縦立位置との間で揺動可能であって、横倒位置にある状態で床板の一部となり、かつ、前記揺動によって所定の部位が壁板の壁面に衝合され当該壁板を横倒位置側から縦立位置側へと押し上げる揺動板と、その揺動板を揺動させる動力を付与するものであって、前記床下空間内に配設されるとともに、前記揺動板の横倒により前記床下空間内に掩蔽収容される揺動装置とを備えている。
この請求項6の折畳み建物の起倒装置によれば、揺動板は、揺動装置の動力により壁板の横倒位置から縦立位置側へ向けて揺動させられる。このように揺動板を揺動させることによって、揺動板の所定部位が横倒位置にある壁板の壁面に衝合され、壁板が揺動板により押されて横倒位置から縦立位置へ向かって揺動され、基礎体上に起立させられる。
また、壁板が基礎体上に縦立されて本装置の押上げが不要となれば、揺動板が縦立位置から横倒位置へ向けて揺動され、揺動板が横倒位置まで戻されることで、揺動板により床下空間の開口が閉塞される。すると、揺動板が床板の一部となるとともに、この揺動板により掩蔽された状態で、揺動装置が床下空間内に収容される。
これに対し、壁板を縦立位置から横倒位置へ傾倒させる場合には、例えば、揺動装置を作動させて、その動力により揺動板を横倒位置から縦立位置へ揺動させておく。すると、壁板が縦立位置側から横倒位置側へ向かって倒れ込む際、傾倒した壁板は、その壁面が揺動板の所定部位に衝合することで支えられる。そして、揺動板を壁板に衝合させたまま揺動装置により縦立位置側から横倒位置へと戻すと、壁板が横倒位置まで傾倒されて折り畳まれる。ここで、揺動板は、横倒位置に復帰すると再び床板の一部となる。
このように、揺動板が床板の一部となる結果、揺動板は床板の一部となることから、折畳み建物の使用状態において揺動板を床板の一部として兼用することができ、床板の一部に開口される床下空間の開口は揺動板により閉塞され、且つ、揺動装置は揺動板によって床下空間内に掩蔽された状態で収容されるので、床下空間及び揺動装置及び出没装置の存在が折畳み建物の使用上邪魔なることが回避される。
そのうえ、本発明の起倒装置は、その不使用時に、揺動板が床板の一部となり、床下空間が揺動板により閉塞掩蔽され、揺動装置もその床下空間内に収容されるので、折畳み建物に装備したまま存置させておくこともできる。よって、従来の折畳みハウスのようにエアジャッキをハウス本体の内底部から取り外し可能に配設する必要もなく、エアジャッキを折畳みハウスの使用時に別途撤去するような必要もない。
しかも、このように本発明の起倒装置を折畳み建物の一部として装備したまま当該建物に存置させることで、折畳み建物の折畳みと組立てを頻繁に繰り返す必要がある場合、例えば、短期間の使用を予定した仮設建物として折畳み建物を利用する場合に、その都度、起倒用のエアジャッキを作業者が設置する必要もなく、折畳み建物の組み立てを迅速に行える。
請求項7の折畳み建物の起倒装置は、請求項6の折畳み建物の起倒装置において、前記壁板の壁面における前記揺動板の所定部位との衝合箇所に展着される保護摺動板を備えている。
この請求項7の折畳み建物の起倒装置によれば、請求項6の折畳み建物の起倒装置と同様に作用する上、前記揺動板の所定部位は、壁板を縦立位置へ向けて押し上げる場合、保護摺動板を介して壁板の壁面に衝合され、揺動装置により揺動板が閉塞位置から開放位置へ向けて回動される過程で、この保護摺動板上を壁板の反連結端部側から連結部側へ向けて摺動させられる。これによって、プッシャが壁板の内面に直接接触して摺動することで壁板の内面が損傷することを防止できる。
請求項8の折畳み家屋の起倒装置は、請求項6又は7の折畳み建物の起倒装置において、前記揺動板は、その閉塞位置にて前記床板の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面が床板の床面と面一に形成されている。
この請求項8の折畳み建物の起倒装置によれば、請求項6又は7の折畳み建物の起倒装置と同様に作用する上、揺動板が床板の一部に没入されることによって、揺動板を床面と面一にして当該床面の一部として同化させることができる。
請求項9の折畳み建物の起倒装置は、請求項6から8のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動板は、その揺動板の連結部を支点、その揺動板において前記所定部位を介して壁板の荷重が作用する部位を作用点、その揺動板において前記揺動装置による動力の作用部位を力点とした第三種の梃子を構成している。
この請求項9の折畳み建物の起倒装置によれば、請求項6又は7のいずれかの折畳み建物の起倒装置と同様に作用する上、揺動板が第三種の梃子を構成するので、揺動板を起倒させる場合に、揺動板が揺動されて移動する距離分よりも、揺動装置のピストンロッドの作動距離(ストローク距離)分が短くでき、その分、揺動装置を小型化できるため、床板の低い折畳み建物の床下空間であっても本装置を設置できる。
なお、以下に本発明の変形例について示す。
<第1変形例>
第1変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から5のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記出没装置は、前記プッシャに連結されるピストンロッドを有し、そのピストンロッドを流体圧にて出没させる流体圧シリンダである。
第1変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から5のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記出没装置は、前記プッシャに連結されるピストンロッドを有し、そのピストンロッドを流体圧にて出没させる流体圧シリンダである。
<第2変形例>
第2変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から5のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記出没装置は、圧縮空気供給源から供給される空気圧により前記ピストンロッドを出没させる空気圧シリンダである。なお、空気圧シリンダへ供給される圧縮空気には車両の排気ガスが用いられるものであってもよい。
第2変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から5のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記出没装置は、圧縮空気供給源から供給される空気圧により前記ピストンロッドを出没させる空気圧シリンダである。なお、空気圧シリンダへ供給される圧縮空気には車両の排気ガスが用いられるものであってもよい。
<第3変形例>
第3変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から9のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動装置は、前記揺動板に連結されるピストンロッドを有し、そのピストンロッドを流体圧にて出没させる流体圧シリンダである。
第3変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から9のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動装置は、前記揺動板に連結されるピストンロッドを有し、そのピストンロッドを流体圧にて出没させる流体圧シリンダである。
<第4変形例>
第4変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から9のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動装置は、圧縮空気供給源から供給される空気圧により前記ピストンロッドを出没させる空気圧シリンダである。なお、空気圧シリンダへ供給される圧縮空気には車両の排気ガスが用いられるものであってもよい。
第4変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から9のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動装置は、圧縮空気供給源から供給される空気圧により前記ピストンロッドを出没させる空気圧シリンダである。なお、空気圧シリンダへ供給される圧縮空気には車両の排気ガスが用いられるものであってもよい。
ところで、従来の折畳みハウスにおいて壁パネル起立用の伸縮装置として用いられたバルーンは、それ自体が膨らみ且つ萎むように形成されていたことから、このバルーンの素材が経年劣化してしまうと、バルーンの膨張及び収縮する機能が作動不能となってしまうという問題点があった。
そこで、本発明の変形例に係る折畳み建物の起倒装置によれば、出没装置若しくは揺動装置又はこれらの双方として、流体圧シリンダ又は空気圧シリンダが用いられるので、例えば、折畳み建物を折り畳んで撤去した後に再び立ち上げるような場合、従来の折畳みハウスの壁パネル起立用のバルーンが経年劣化して機能不能となったり、或いは、ハウス本体からの取り外し後に紛失したりすることもなく、折畳み建物の折畳み機能及び組立て機能を維持できる。
<第5変形例>
第5変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から5のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動板は、その揺動板が横倒位置にある状態で、前記プッシャが横倒位置にある壁板の内壁面と対向され、そのプッシャによって壁板を基礎体の床板上から外側上方へ向けて押動するものである。
第5変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項1から5のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動板は、その揺動板が横倒位置にある状態で、前記プッシャが横倒位置にある壁板の内壁面と対向され、そのプッシャによって壁板を基礎体の床板上から外側上方へ向けて押動するものである。
<第6変形例>
第6変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項6から9のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動板は、その揺動板が横倒位置にある状態で、前記所定部位が横倒位置にある壁板の内壁面と対向され、その所定部位によって壁板を基礎体の床板上から外側上方へ向けて押動するものである。
第6変形例の折畳み建物の起倒装置は、請求項6から9のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、前記揺動板は、その揺動板が横倒位置にある状態で、前記所定部位が横倒位置にある壁板の内壁面と対向され、その所定部位によって壁板を基礎体の床板上から外側上方へ向けて押動するものである。
<第7変形例>
第7変形例の折畳み建物は、請求項1から9のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、壁板が基礎体上に直立姿勢で立設した状態で使用されるものであり、壁板の縦立位置は、その壁板の直立位置に対して、当該壁板が若干斜倒した位置である。
第7変形例の折畳み建物は、請求項1から9のいずれかの折畳み建物の起倒装置において、壁板が基礎体上に直立姿勢で立設した状態で使用されるものであり、壁板の縦立位置は、その壁板の直立位置に対して、当該壁板が若干斜倒した位置である。
本発明の折畳み建物の起倒装置によれば、折畳み建物の組立後、折畳み建物の基礎体に設けられた床下空間内に掩蔽収容されるとともに、この床下空間を閉塞して基礎体の床板と同化するので、折畳み建物の使用時に、その折畳み建物からわざわざ撤去せずとも良く、作業員による撤去作業が不要となり、折畳み建物の組立作業を迅速に実行できるという効果がある。
しかも、このように起倒装置は、折畳み建物における基礎体の床板の一部となり且つ床下に収容された状態で、折畳み建物自体に装備された状態のまま、かかる折畳み建物の使用時にも存置され続けるので、折畳み建物の折り畳みの際にも、これを折畳み建物に設置し直す必要がなく、かかる折畳み作業を迅速に行えるという効果がある。
また、この起倒装置は、折畳み建物の使用時も折畳み建物の基礎体に存置されたままであるので、これを別個に保管管理する必要もなく、故に、かかる折畳み建物が折り畳まれて撤去される際に紛失する危惧も不要となるという効果がある。
以下に、本発明の実施の形態を、図1から図8を参照し説明する。
まず、図1から図7に示すように、第一の実施形態の折畳み建物の起倒装置(1)によれば、床板(2c)により床面(2c1)が形成された基礎体(2)と、その基礎体(2)上にて縦立される縦立位置と当該基礎体(2)上に横倒されて壁面(3)が床面(2c1)に対向した横倒位置との間で揺動可能にその基礎体に連結される壁板(3)とを備えたものであり、横倒状態の壁板(3)に対向して基礎体(2)の床面(2c1)に開口形成され当該基礎体(2)の床板(2c)下に設けられる床下空間(5)と、その床下空間(5)の開口縁部(5b)又は基礎体(2)に連結され、その連結部を介して、床下空間(5)の開口(5a)を閉塞する横倒位置と当該床下空間(5)の開口(5a)から起き上がった縦立位置との間で揺動可能であって、横倒位置にある状態で床板(2c)の一部となる揺動板(6)と、その揺動板(6)の一部を成すともに当該揺動板(6)から壁板(3)側へ向けて突出可能に形成され、その突出により壁板(3)の壁面に衝合されるプッシャ(7)と、そのプッシャ(7)を揺動板(6)から出没させる動力を付与するものであって、その揺動板(6)の裏面(6c)に一体配設され、その揺動板(6)の横倒により床下空間(5)内に掩蔽収容される出没装置(8)と、その床下空間(5)内に配設され、揺動板(6)を揺動させる動力を付与するものであって、その揺動板(6)の横倒により床下空間(5)内に掩蔽収容される揺動装置(9)とを備えている。
また、出没装置(8)は、プッシャ(7)を、横倒位置にある壁板(3)と横倒位置にある揺動板(6)とを隔てる距離(d)以上、その揺動板(6)から突出されるものであり、プッシャ(7)は、その出没装置(8)の動力による突出により壁板(3)を揺動板(6)から離反する方向へ押動するものである。
また、壁板(3)の壁面(3c)は、プッシャ(7)との衝合箇所に展着される保護摺動板(11)を備えている。
また、プッシャ(7)は、揺動板(6)の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面(7a)が床板(2c)の床面(2c)と面一に形成されており、揺動板(6)は、その閉塞位置にて床板(2c)の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面(6a)が床板(2c)の床面(2c1)と面一に形成されている。
また、揺動板(6)は、その揺動板(6)の連結部(10D)を支点(L)、その揺動板(6)においてプッシャ(7)を介して壁板(3)の荷重が作用する部位を作用点(N)、その揺動板(6)において揺動装置(9)による動力の作用部位を力点(M)とした第三種の梃子を構成している。
また、出没装置(8)は、プッシャ(7)に連結されるピストンロッド(8a)を有し、そのピストンロッド(8a)を流体圧にて出没させる流体圧シリンダである。
また、出没装置(8)は、圧縮空気供給源から供給される空気圧によりピストンロッド(8a)を出没させる空気圧シリンダである。
また、揺動装置(9)は、揺動板(6)に連結されるピストンロッド(9a)を有し、そのピストンロッド(9a)を流体圧にて出没させる流体圧シリンダである。
また、揺動装置(9)は、圧縮空気供給源から供給される空気圧によりピストンロッド(9a)を出没させる空気圧シリンダである。
また、揺動板(6)は、その揺動板(6)が横倒位置にある状態で、プッシャ(7)が横倒位置にある壁板(3)の内壁面(3c)と対向され、そのプッシャ(7)によって壁板(3)を基礎体(2)の床板(2c)上から外側上方へ向けて押動するものである。
また、折畳み建物の起倒装置(1)が設置される折畳み建物(100)は、壁板(3)が基礎体(2)上に直立姿勢で立設した状態で使用されるものであり、壁板(3)の縦立位置は、その壁板(3)の直立位置に対して、当該壁板(3)が若干斜倒した位置である。
また、図8に示すように、第二の実施形態の折畳み建物の起倒装置(50)によれば、床板(2c)により床面(2c1)が形成された基礎体(2)と、その基礎体(2)上にて縦立される縦立位置と当該基礎体(2)上に横倒されて壁面(3)が床面(2c1)に対向した横倒位置との間で揺動可能にその基礎体に連結される壁板(3)とを備えたものであり、横倒状態の壁板(3)に対向して基礎体(2)の床面(2c1)に開口形成され当該基礎体(2)の床板(2c)下に設けられる床下空間(5)と、その床下空間(5)の開口縁部(5b)又は基礎体(2)に連結され、その連結部を介して、床下空間(5)の開口(5a)を閉塞する横倒位置と当該床下空間(5)の開口(5a)から起き上がった縦立位置との間で揺動可能であって、横倒位置にある状態で床板(2c)の一部となり、かつ、揺動によって所定の部位が壁板(3)の壁面(3c)に衝合され当該壁板(3)を横倒位置側から縦立位置側へと押し上げる揺動板(26)と、その揺動板(26)を揺動させる動力を付与するものであって、床下空間(5)内に配設されるとともに、揺動板(26)の横倒により床下空間(5)内に掩蔽収容される揺動装置(9)とを備えている。
また、壁板(3)の壁面(3c)は、揺動板(26)の所定部位との衝合箇所に展着される保護摺動板(11)を備えている。
また、揺動板(26)は、その閉塞位置にて床板(2c)の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面(26a)が床板(2c)の床面(2c1)と面一に形成されている。
また、揺動板(26)は、その揺動板(26)の連結部(10D)を支点(L)、その揺動板(26)において所定部位を作用点(N)、その揺動板(26)において揺動装置(9)による動力の作用部位を力点(M)とした第三種の梃子を構成している。
また、揺動装置(9)は、揺動板(26)に連結されるピストンロッド9aを有し、そのピストンロッド(9a)を流体圧にて出没させる流体圧シリンダである。
また、揺動装置(9)は、圧縮空気供給源から供給される空気圧によりピストンロッド(9a)を出没させる空気圧シリンダである。
また、揺動板(26)は、その揺動板(26)が横倒位置にある状態で、所定部位が横倒位置にある壁板(3)の内壁面(3c)と対向され、その所定部位によって壁板(3)を基礎体(2)の床板(2c)上から外側上方へ向けて押動するものである。
また、折畳み建物の起倒装置(50)が設置される折畳み建物(100)は、壁板(3)が基礎体(2)上に直立姿勢で立設した状態で使用されるものであり、壁板(3)の縦立位置は、その壁板(3)の直立位置に対して、当該壁板(3)が若干斜倒した位置である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
<本発明の実施例>
図1は、本発明の一実施例である起倒装置1を備えた折畳み建物100の斜視図である。本実施例の折畳み建物100は、基礎体2と壁板3と天井板4とから構成されており、壁板3が横倒されて折畳み建物100が折畳まれた状態(図3参照。)で運搬され、図1に示すように、設置場所に設置した後それを展開すると、基礎体2と壁板3と天井板4とで囲まれた室内空間30が構築され、仮設建物として利用されるものである。
図1は、本発明の一実施例である起倒装置1を備えた折畳み建物100の斜視図である。本実施例の折畳み建物100は、基礎体2と壁板3と天井板4とから構成されており、壁板3が横倒されて折畳み建物100が折畳まれた状態(図3参照。)で運搬され、図1に示すように、設置場所に設置した後それを展開すると、基礎体2と壁板3と天井板4とで囲まれた室内空間30が構築され、仮設建物として利用されるものである。
壁板3は、それぞれ2枚の対向する前後壁板3a及び左右壁板3bから構成されており、前後壁板3aは折畳み建物100の平面視長手方向と平行な壁板であり、左右壁板3bは平面視短手方向と平行な壁板であり、これら4枚の壁板3a,3a,3b,3bが基礎体2の外周四辺に立設されている。
また、この折畳み建物100の平面視長方形状をした基礎体2の2つの長辺部には、前後壁板3aがそれぞれ立設されており、各前後壁板3aに隣接して4個の起倒装置1が配設されている。これらの起倒装置1は、折畳み建物100の平面視長方形状をした基礎体2の各長辺部に沿って、所定間隔を隔てて2箇所ずつ(合計4箇所)に配設されている。なお、図1においては折畳み建物100が展開されて床面2c1が面一に形成された状態のものであるので、後述する揺動板6及びプッシャ7が床面2c1と面一に没入されており、後述する出没装置8及び揺動装置9が床下空間5に収容された状態となっている。
図2は、起倒装置1の斜視図であり、後述する壁板3が直立位置(図6参照。)にある状態を図示したものである。図2に示すように、その折畳み建物100に適用される起倒装置1は、基礎体2と壁板3と床下空間5と揺動板6とプッシャ7と出没装置8と揺動装置9と備えている。
ここで、図2から図6を参照して、起倒装置1について説明する。図3から図6は、図2中の矢印Aの方向から見た起倒装置1の縦断面図であり、図3は、壁板3及び揺動板6が横倒位置にある状態を、図4は、揺動板6が横倒位置にプッシャ7が進出状態にある状態を、図5は、壁板3及び揺動板6が縦立位置にある状態を、図6は、壁板3が直立位置に揺動板6が縦立位置にある状態を示している。
基礎体2は、壁板3が連結される基礎枠体2aと床板2cを支持する基礎格子体2bとを備えており、建物の重量を支える土台として機能し、スチールの軽溝形鋼をボルト・ナットや溶接等で連結固定して組み上げたものであり、その基礎格子体2bの上に床板2cを敷設することにより、建物の床面2c1を形成している。
前後壁板3aは、上下2枚のパネル部材3a1,3a2から形成されている。この前後壁板3aは、上部パネル3a1の下端部と下部パネル3a2の上端部とが蝶番などの連結部材10Aを介して、折畳み自在に連結されている。
また、上部パネル3a1の上端部は、蝶番などの連結部材10Bを介して、天井板4の縁端部に折畳み自在に連結されており、下部パネル3a2の下端部は、蝶番などの連結部材10Cを介して、基礎体2の基礎枠体2aに折畳み自在に連結されている。
これら上部パネル3a1、下部パネル3a2及び天井板4には、アルミサンドイッチパネルを使用している。このアルミサンドイッチパネルは、例えばポリプロピレンや発泡ポリエチレンなどの樹脂製の芯材をアルミシートで両面側から挟みこんだ複合板である。
図示は省略するが、左右壁板3bも前後壁板3aと同様に、上下2枚の上部パネル3b1と下部パネル3b2とが連結部材10Aを介して折畳み自在に連結されており、上部パネル3b1は天井板4と連結部材10Bを介して折畳み自在に連結されており、下部パネル3b2は基礎体2の基礎枠体2aと連結部材10Cを介して折畳み自在に連結されている。
基礎体2、壁板3及び天井板4を上記のように折畳み自在に連結することにより、壁板3はこれらの連結を介して、基礎体2上に横倒されて床面に対向した横倒位置(図3参照。)から基礎体2上にて縦立される縦立位置(図5参照。)へ向って揺動可能となる。
床下空間5は、基礎体2の基礎格子体2bに敷設された床板2cの下方に設けられ、基礎体2と床板2cとに囲まれる空間であり、横倒状態の壁板3の前後壁板3aと対向する床板2cに形成された床下空間5の開口である床下空間開口5aを通じて、床下空間5と室内空間30とが連通しており、床下空間5は後述する出没装置8と揺動装置9とを収容する空間として機能する。
揺動板6は、図3に示すように、床板2cに設けられた床下空間5の床下空間開口5aを閉塞する蓋体でもあり、壁板3が横倒位置にある状態で、その壁板3の前後壁板3aと対向して設けられている。
また、揺動板6は、連結部材10Dを介して、床下空間開口5aを形成する開口縁部5bの一部である基礎枠体2aに、回動自在に連結されるため、その床下空間開口5aを閉塞する状態の位置である横倒位置(図3参照。)と床下空間開口5aから起き上がった状態の位置である縦立位置(図5参照。)との間で揺動自在に形成される。
また、その揺動板6が床下空間開口5aを閉塞する横倒位置では、揺動板6は床板2cの一部に没入した状態となり、その状態では室内空間30に面する側の揺動板6の揺動板上面6aは、同じ室内空間30に面する側の床板2cの床面2c1と面一に形成されるため、床一面が平坦な面を形成する。
プッシャ7は、図3に示すように、揺動板6に取り付けられ揺動板6の一部を形成しており、揺動板6に設けられた揺動板開口6bに没入された状態で配置され、ピストンロッド8aを介して後に説明する出没装置8と連結され、揺動板6から横倒位置にある壁板3の前後壁板3a側へ向けて突出可能に形成されており、プッシャ7が揺動板開口6bに没入された状態では、プッシャ7の衝合上面7aが揺動板上面6aと面一に形成されている。
このため、プッシャ7が揺動板開口6bに没入され、かつ、揺動板6が床下空間開口5aに没入した状態では、プッシャ7の衝合上面7a及び揺動板6の揺動板上面6aは、床面2c1と面一に形成されることになる。
また、プッシャ7には、前後壁板3aの下部パネル3a2の内壁面3cに展着された保護摺動板11と衝合する衝合面として、衝合上面7aとその衝合上面の一部を斜めに切り欠いた衝合傾斜面7bとが備えられており、プッシャ7が揺動板6から突出され進出されると、プッシャ7の衝合上面7aと保護摺動板11とが面接触し、さらにプッシャ7が進出されて最大長となる状態(図4参照。)では、プッシャ7の衝合傾斜面7bと保護摺動板11とが面接触する。
出没装置8は、揺動板裏面6cに側面視L字型ステー12を介して取り付けられており、ピストンロッド8aを介してプッシャ7を揺動板開口6bから突出させる駆動装置であり、例えば、出没装置8はエアシリンダが用いられ、耐圧エアホース13を介して外部のコンプレッサ(図示せず。)から送られる圧縮空気によって作動する。
また、出没装置8は、揺動板6の下面に取り付けられているので、図3に示すように、揺動板6が横倒し、揺動板上面6aと床面2c1とが面一となり、揺動板6が床下空間開口5aを閉塞し出没装置8を覆い隠す状態では、出没装置8が床板2cの下方に設けられる床下空間5に収容される。
このような起倒装置1では、図3に示すように、壁板3と揺動板6とが横倒位置にある状態では、対向する壁板3である前後壁板3aの下部パネル3a2と揺動板6とを隔てる距離をギャップdとすると、図4に示すように、揺動板6のプッシャ7の没入位置から出没装置8が作動されてプッシャ7を最大長の位置まで到達させた進出距離である最大進出長Dは、そのギャップdよりも長いので(D>d)、出没装置8は壁板3と揺動板6との間隔距離以上にプッシャ7を揺動板6から突出させる。
揺動装置9は、そのピストンロッド9aを介して、揺動板6を床下空間開口5aから揺動させる駆動装置であり、例えば、揺動装置9はエアシリンダが用いられ、耐圧エアホース13を介して外部のコンプレッサ(図示せず。)から送られる圧縮空気によって作動する。
この揺動装置9は、支持ブラケット14によって基礎体2の基礎枠体2aに支持され、支持ピン14aを中心に回動自在に支持ブラケット14に連結される。一方、揺動板裏面6cには連結ブラケット16が取り付けられており、揺動装置9のピストンロッド9aは、連結ピン16aを介して、その連結ピン16aを中心に回動自在に連結ブラケット16に連結される。この連結ピン16aを介した連結により、ピストンロッド9aは、揺動板6に対して相対的に揺動可能となっている。
また、揺動装置9は、基礎体2の基礎枠体2aに取り付けられているので、図3及び図4に示すように、揺動装置9のピストンロッド9aを退入し、揺動板6が横倒し、揺動板上面6aと床面2c1とが面一となり、揺動板6が床板2cの一部に没入した状態では、揺動板6によって床下空間開口5aが閉塞され、揺動装置9が床板2cの下方に設けられる床下空間5に収容される。
このように構成される起倒装置1によって、壁板3は、図3に示す基礎体2上に横倒されて床面2c1に対向した横倒位置と、図5に示す基礎体2上にて縦立される縦立位置との間で揺動可能となり、起倒装置1は、壁板3を建物内側に折畳み自在の、かつ、壁板3を建物外側に起立自在の構成となる。そして、縦立位置まで揺動された壁板3を、人の力によって室外側に押動すれば、図6に示すように、壁板3が直立位置にある状態となって基礎体2の基礎枠体2a上に立設される。
<折畳み建物の展開動作>
次に、起倒装置1による展開動作を、図1及び図3から図7を参照して説明する。図7は、折畳み建物100の室内を表す斜視図であって、(a)は、図6に示す壁板3が直立位置に揺動板6が縦立位置にあるものであり、(b)は、(a)の状態から揺動板6及びプッシャ7を収納したものであって、面一な床面2c1が構築されている状態である。
次に、起倒装置1による展開動作を、図1及び図3から図7を参照して説明する。図7は、折畳み建物100の室内を表す斜視図であって、(a)は、図6に示す壁板3が直立位置に揺動板6が縦立位置にあるものであり、(b)は、(a)の状態から揺動板6及びプッシャ7を収納したものであって、面一な床面2c1が構築されている状態である。
上記のように構成される起倒装置1は、以下の手順で動作される。図示は省略するが、トラック等で作業現場に折畳み建物100が折畳まれた状態で運搬され、フォークリフト等により所定の位置に配置される。
そして、配置された折畳み建物100の床下空間5に収納される起倒装置1の出没装置8及び揺動装置9へ、耐圧機能を有する耐圧エアホース13を介して、エアコンプレッサを接続する。ここでは、折畳み建物100は、図3に示すように、折畳まれた状態であるので、壁板3及び揺動板6は横倒状態であり、プッシャ7も揺動板6に没入された状態となっている。
エアコンプレッサを接続後、加圧を開始するとエアコンプレッサから圧縮空気が耐圧エアホース13を介して出没装置8及び揺動装置9へ送られ、ピストンロッド8aが進出し、プッシャ7が揺動板6から離反する方向へ突出される。
ここで、起倒装置1は、本実施例では折畳み建物100の前後壁板3a側に配置されている(図1参照。)ので、横倒状態にある揺動板6は横倒状態の前後壁板3aの下部パネル3a2と互いに対向する状態(図3参照。)であり、突出されたプッシャ7は、その横倒状態の下部パネル3a2に向かって進出し、下部パネル3a2の内壁面3cに設けられた保護摺動板11に衝合する。この衝合状態は、図4の2点鎖線で表すように、プッシャ7の衝合上面7aと保護摺動板11とが面接触した状態であり、ともに横倒状態にある揺動板6と前後壁板3aの下部パネル3a2とのギャップdと同じ距離分を進出した状態である。
図4に示すように、さらに、プッシャ7が進出され、保護摺動板11と摺動しながら下部パネル3a2を外側上方へ押動し、最大進出長Dに達すると、プッシャ7の衝合傾斜面7bと保護摺動板11とが面接触した状態となる。
このようにプッシャ7が突出されて最大進出長Dまで進出した状態(進出状態という。)を維持したまま、揺動装置9のピストンロッド9aが徐々に進出されると、このピストンロッド9aにより揺動板6が上方へ向けて押動される。ここで、揺動板6は、連結部材10Dを介して基礎体2の基礎枠体2aに揺動自在に連結されているため、ピストンロッド9aによる押動によって横倒位置(図4参照。)から外側上方に向かって縦立位置(図5参照。)側へと揺動される。また、このとき、揺動装置9は、ピストンロッド9aが徐々に進出されて揺動板6が横倒姿勢から縦立姿勢へ移行する過程で、支持ブラケット14の支持ピン14aを中心に、図4に示す位置(垂直位置)から図5に示す位置(傾倒位置)へ向かって傾倒させられる。
このように、揺動板6が揺動されている状態では、揺動板6において、基礎枠体2aとの連結部である連結部材10Dが支点Lとなり、プッシャ7を介して壁板3及び天井板4の荷重が作用するL字型ステー12の揺動板6に対する取付け部位が作用点Nとなり、揺動装置9によって作動され進出されるピストンロッド9aが作用する連結ブラケット16の連結ピン16aが力点Mとなるため、揺動板6は、第三種の梃子を構成しながら揺動する。
揺動装置9のピストンロッド9aが進出され揺動板6が揺動されると、揺動板6に固定された出没装置8及び進出状態にあるプッシャ7も揺動板6と共に揺動されることから、プッシャ7は保護摺動板11上を、前後壁板3aの上部パネル3a1と下部パネル3a2との連結部材10A側からその反対方向である基礎枠体2aと下部パネル3a2とを連結している連結部材10C側に向かって摺動しながら、下部パネル3a2を押動し、前後壁板3aを横倒位置から縦立位置へ起立する。
前後壁板3aが縦立位置へ徐々に起立されると、天井板4は、連結部材10Bを介して上下方向に徐々に上昇される。そして、前後壁板3aが縦立位置に達すると、天井板4と連結部材10Bで連結された左右壁体3bも縦立位置(図示せず。)となり、揺動装置9のピストンロッド9aの進出が止まり、壁板3は縦立状態で保持される。
ここで、壁板3の縦立状態とは、図5に示す壁板3の状態であり、壁板3が完全に起立している状態ではなく、室内側に僅かながら折畳まれている状態である。
その後は、作業者が自らの人力によって、折畳み建物100の室内から室外へ向かって壁板3を押動し、その壁板3は縦立位置から図6に示す直立位置へ立設され、そして、図7(a)に示す、壁板にあるロック機構17によって上部パネル3a1と下部パネル3a2とを固定する(図示しないが、上部パネル3b1と下部パネル3b2とも、同様に、ロック機構17によって固定する。)ことで壁板3が直立位置で固定される。
また、進出状態のプッシャ7及び縦立状態の揺動板6においては、図7(b)に示すように、出没装置8のピストンロッド8a及び揺動装置9のピストンロッド9aをそれぞれ退入することで、プッシャ7を揺動板開口6bへ、揺動板6を床下空間開口5aへそれぞれ収納される。その結果、床面2c1とプッシャ7の衝合上面7a及び揺動板上面6aとが面一となり、必要な家具や機材を平面な床面2c1に安定して配置することができる。
折畳み建物100が完全に展開されると、図1に示すように、前後壁板3aには壁開口40が4箇所形成される。図示は省略するが、この壁開口40には扉板及び閉塞板が取り付けられ、その扉板及び閉塞板は、形成された壁開口40の下方の基礎体2の基礎枠体2aに連結され、横倒位置にある左右壁板3bとその対向する床板2cとの間に収納されるものであり、これら扉板及び閉塞板を起立させ壁開口40を閉塞することによって、室外と区切りされた室内空間30を構築する。
<折畳み建物の折畳み動作>
次に、起倒装置1による折畳み動作を、図3から図6を参照して説明する。但し、図4及び図5の中の矢印は、建物展開時の動きを表したものであるので、この折畳み動作の説明では、矢印は無いものとして参照されたい。
次に、起倒装置1による折畳み動作を、図3から図6を参照して説明する。但し、図4及び図5の中の矢印は、建物展開時の動きを表したものであるので、この折畳み動作の説明では、矢印は無いものとして参照されたい。
折畳み建物100を展開する場合とは、逆の動作となり、先ず、床下空間5に収納される出没装置8及び揺動装置9を作動させると、図6に示すように、プッシャ7を進出状態とし揺動板6を縦立状態とする。その状態を保持しながら、作業者が人力によって壁板3を室外から室内に向かって押動して、図5に示すように、前後壁板3aをプッシャ7へ衝合させて、壁板3及び天井板4の荷重を支持させる。
そして、揺動装置9のピストンロッド9aを退入していくと、基礎枠体2aと前後壁板3aの下部パネル3a2とを連結している連結部材10C側からその反対方向である上部パネル3a1と下部パネル3a2との連結部材10A側に向かって、プッシャ7が保護摺動板11上を摺動し、これに伴い、壁板3が徐々に横倒位置へ向かって横倒する。
そして、ピストンロッド9aが退入され、揺動板6が床下空間開口5aに収納されて横倒状態となると、揺動装置9は停止される。この状態では、プッシャ7は最大進出長Dまで進出されている進出状態であるので、図4に示すように、壁板3は途中まで折畳まれたままプッシャ7に支持される。
それから、出没装置8を作動させてそのピストンロッド8aを退入していくと、プッシャ7が保護摺動板11上を連結部材10C側から連結部材10A側に向かって摺動しながら、壁板3がさらに横倒位置へ向かって横倒していき、壁板3が横倒位置に到達する。
壁板3が横倒位置となると、プッシャ7は前後壁板3aから離反し、その下部パネル3a2と横倒状態の揺動板6とのギャップdと、同じの距離分さらにピストンロッド8aを退入する。すると、図3に示すように、プッシャ7は揺動板開口6bに没入され、揺動板上面6a及び衝合上面7aと床面2c1とが、面一となって収納されることになり、折畳み建物100は折畳み状態となる。そして、折畳み建物100はフォークリフト等によりトラック等に積載され運搬される。
<本発明の実施例の変形例>
図8を参照して、上記実施例の変形例について説明する。図8は、起倒装置1の他の変形例である起倒装置50を示した縦断面図である。
図8を参照して、上記実施例の変形例について説明する。図8は、起倒装置1の他の変形例である起倒装置50を示した縦断面図である。
ここで、上記第1実施例では、揺動板裏面6cに取り付けられる出没装置8を作動し、最大進出長Dまで進出されたプッシャ7を、前後壁板3aの下部パネル3a2の内壁面3cに展着された保護摺動板11に衝合させて、揺動装置9を作動して揺動板6を揺動することで、壁板3を横倒位置から縦立位置へ起立するものであったが、かかる起倒装置50は、必ずしもこれに限定されるものではない。
例えば、プッシャ7及びそのプッシャ7を作動する出没装置8を省いて、揺動装置9によって揺動板26を揺動させ、揺動板26の揺動端部26dを前後壁板3aに衝合させて、揺動板26が前後壁板3aを押動する起倒装置50であっても良い。
このような起倒装置50は、例えば、図8に示すように、横倒状態にある揺動板26が、揺動装置9のピストンロッド9aの進出によって、揺動板26と基礎体2の基礎枠体2aとを連結する連結部材10Dを中心に揺動される。
このとき、その連結部材10Dがある揺動板26の端部とは反対の揺動端部26dが、横倒状態にある前後壁板3aの下部パネル3a2の内壁面3cに展着されている保護摺動板11に、衝合する。
この揺動端部26dと保護摺動板11との衝合の後、揺動装置9のピストンロッド9aを更に進出させると、揺動端部26dが、保護摺動板11上を連結部材10A側から連結部材10C側へ向けて摺動しながら、前後壁板3aを外側上方に向けて押動するのである。
このように、揺動板26が揺動されている状態では、揺動板26において、基礎枠体2aとの連結部である連結部材10Dが支点Lとなり、壁板3及び天井板4の荷重が作用する揺動板26の揺動端部26dが作用点Nとなり、揺動装置9によって作動され進出されるピストンロッド9aが作用する連結ブラケット16の連結ピン16aが力点Mとなるため、揺動板26は、第三種の梃子を構成しながら揺動する。
そして、揺動装置9のピストンロッド9aがさらに進出され揺動板26が揺動されると、その揺動端部26dが保護摺動板11上を摺動しながら、前後壁板3aの下部パネル3a2を押動し、前後壁板3aを横倒位置から縦立位置へ起立する。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、出没装置8及び揺動装置9は、油圧ポンプで作動する油圧シリンダであってもよい。
また、起倒装置1の揺動板6の大きさ及び形状を、横倒状態の前後壁板3aの下部パネル3a2と同等とする揺動板6とし、下部パネル3a2と対向する床板2cに配置して、複数のプッシャ7、出没装置8、揺動装置9を備えるものであっても良い。
1,50 折畳み建物の起倒装置
2 基礎体
2a 基礎枠体
2b 基礎格子体
2c 床板
2c1 床面
3 壁板
3a 前後壁板
3a1 上部パネル
3a2 下部パネル
3b 左右壁板
3b1 上部パネル
3b2 下部パネル
3c 内壁面
4 天井板
5 床下空間
5a 床下空間開口
5b 開口縁部
6,26 揺動板
6a 揺動板上面
6b 揺動板開口
6c 揺動板裏面
26d 揺動端部
7 プッシャ
7a 衝合上面
7b 衝合傾斜面
8 出没装置
8a ピストンロッド
9 揺動装置
9a ピストンロッド
10A,10B,10C,10D 連結部材
11 保護摺動板
12 L字型ステー
13 耐圧エアホース
14 支持ブラケット
14a 支持ピン
16 連結ブラケット
16a 連結ピン
17 ロック機構
30 室内空間
40 壁開口
100 折畳み建物
d ギャップ
D 最大進出長
L 支点
M 力点
N 作用点
2 基礎体
2a 基礎枠体
2b 基礎格子体
2c 床板
2c1 床面
3 壁板
3a 前後壁板
3a1 上部パネル
3a2 下部パネル
3b 左右壁板
3b1 上部パネル
3b2 下部パネル
3c 内壁面
4 天井板
5 床下空間
5a 床下空間開口
5b 開口縁部
6,26 揺動板
6a 揺動板上面
6b 揺動板開口
6c 揺動板裏面
26d 揺動端部
7 プッシャ
7a 衝合上面
7b 衝合傾斜面
8 出没装置
8a ピストンロッド
9 揺動装置
9a ピストンロッド
10A,10B,10C,10D 連結部材
11 保護摺動板
12 L字型ステー
13 耐圧エアホース
14 支持ブラケット
14a 支持ピン
16 連結ブラケット
16a 連結ピン
17 ロック機構
30 室内空間
40 壁開口
100 折畳み建物
d ギャップ
D 最大進出長
L 支点
M 力点
N 作用点
Claims (9)
- 床板により床面が形成された基礎体と、その基礎体上にて縦立される縦立位置と当該基礎体上に横倒されて壁面が床面に対向した横倒位置との間で揺動可能にその基礎体に連結される壁板とを備えた折畳み建物の起倒装置において、
横倒状態の壁板に対向して基礎体の床面に開口形成され当該基礎体の床板下に設けられる床下空間と、
その床下空間の開口縁部又は基礎体に連結され、その連結部を介して、前記床下空間の開口を閉塞する横倒位置と当該床下空間の開口から起き上がった縦立位置との間で揺動可能であって、横倒位置にある状態で床板の一部となる揺動板と、
その揺動板の一部を成すともに当該揺動板から壁板側へ向けて突出可能に形成され、その突出により壁板の壁面に衝合されるプッシャと、
そのプッシャを前記揺動板から出没させる動力を付与するものであって、その揺動板の裏面に一体配設され、その揺動板の横倒により前記床下空間内に掩蔽収容される出没装置と、
その床下空間内に配設され、前記揺動板を揺動させる動力を付与するものであって、その揺動板の横倒により前記床下空間内に掩蔽収容される揺動装置とを備えていることを特徴とする折畳み建物の起倒装置。 - 前記出没装置は、前記プッシャを、横倒位置にある前記壁板と横倒位置にある前記揺動板とを隔てる距離以上、その揺動板から突出されるものであり、
前記プッシャは、その出没装置の動力による突出により壁板を前記揺動板から離反する方向へ押動するものであることを特徴とする請求項1記載の折畳み建物の起倒装置。 - 前記壁板の壁面における前記プッシャとの衝合箇所に展着される保護摺動板を備えていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の折畳み建物の起倒装置。
- 前記プッシャは、前記揺動板の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面が床板の床面と面一に形成されており、
前記揺動板は、その横倒位置にて前記床板の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面が床板の床面と面一に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の折畳み建物の起倒装置。 - 前記揺動板は、その揺動板の前記連結部を支点、その揺動板において前記プッシャを介して壁板の荷重が作用する部位を作用点、その揺動板において前記揺動装置による動力の作用部位を力点とした第三種の梃子を構成していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の折畳み建物の起倒装置。
- 床板により床面が形成された基礎体と、その基礎体上にて縦立される縦立位置と当該基礎体上に横倒されて壁面が床面に対向した横倒位置との間で揺動可能にその基礎体に連結される壁板とを備えた折畳み建物の起倒装置において、
横倒状態の壁板に対向して基礎体の床面に開口形成され当該基礎体の床板下に設けられる床下空間と、
その床下空間の開口縁部又は基礎体に連結され、その連結部を介して、前記床下空間の開口を閉塞する横倒位置と当該床下空間の開口から起き上がった縦立位置との間で揺動可能であって、横倒位置にある状態で床板の一部となり、かつ、前記揺動によって所定の部位が壁板の壁面に衝合され当該壁板を横倒位置側から縦立位置側へと押し上げる揺動板と、
その揺動板を揺動させる動力を付与するものであって、前記床下空間内に配設されるとともに、前記揺動板の横倒により前記床下空間内に掩蔽収容される揺動装置とを備えていることを特徴とする折畳み建物の起倒装置。 - 前記壁板の壁面における前記揺動板の所定部位との衝合箇所に展着される保護摺動板を備えていることを特徴とする請求項6記載の折畳み建物の起倒装置。
- 前記揺動板は、その横倒位置にて前記床板の一部に没入可能に形成され、その没入状態で上面が床板の床面と面一に形成されていることを特徴とする請求項6又は7記載の折畳み建物の起倒装置。
- 前記揺動板は、その揺動板の前記連結部を支点、その揺動板において前記所定部位を作用点、その揺動板において前記揺動装置による動力の作用部位を力点とした第三種の梃子を構成していることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の折畳み建物の起倒装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0633519A (ja) * | 1992-07-16 | 1994-02-08 | Ryohei Yamamoto | 組立家屋 |
US5815988A (en) * | 1996-06-13 | 1998-10-06 | Molina; Jose Ramon | Expandable retractable portable structure |
JPH11200502A (ja) * | 1998-01-19 | 1999-07-27 | Sekisui House Ltd | 家屋の建築方法 |
JP2001525026A (ja) * | 1997-05-15 | 2001-12-04 | イナヴエイシヨン デベロツプメント エンタープライズ アイ ストツクホルム アクチボラグ | 拡張、移動可能な作業所用詰所 |
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2012
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JPH11200502A (ja) * | 1998-01-19 | 1999-07-27 | Sekisui House Ltd | 家屋の建築方法 |
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