以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具現化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
本発明に係る表示処理装置は、例えば、コンピュータの一種である電子辞書等の小型携帯型学習装置として具現化することができ、本実施の形態では、電子辞書として具現化した本発明の表示処理装置を例にとって説明する。
まず、本発明の表示処理装置の全体構成について説明する。図1は、本発明に係る表示処理装置の一例を示す概略斜視図である。
図1に示す表示処理装置100は、上側本体部111と下側本体部112と蝶番機構113とで構成されており、上側本体部111と下側本体部112とが蝶番機構113とによって折りたたみ可能に結合されている。詳しくは、上側本体部111及び下側本体部112は、いずれも略同サイズで左右方向に長い形状のものとされており、上側本体部111及び下側本体部112が短手方向の一端部で左右方向に沿った回動軸を中心に回動自在に連結されている。
上側本体部111には、液晶タッチパネル等の表示入力部120が設けられている。表示入力部120は、矩形薄膜状の液晶パネル等の表示部121と、矩形薄膜状のタッチパネル等の入力部122とを重畳して形成されており、表示部121は、画像を表示する矩形状の表示領域121aを有している。なお、表示部121は、液晶パネルに限らず、有機ELパネル、プラズマパネル等の表示部品を用いて構成することができる。入力部122は、赤外線を用いた接触センサ、感圧センサ、静電容量センサ等の各種センサを用いて構成され、表示領域121aに対して、指、又はタッチペン等の指示具140が接触した場合に、その接触位置を入力位置として検出する。
下側本体部112は、サブ液晶タッチパネル等のサブ表示入力部130が設けられている。サブ表示入力部130の構成は、実質的に表示入力部120と同様であり、サブ表示領域131aを有するサブ表示部131と、サブ入力部132とを有している。
また、下側本体部112は、キー入力操作を受け付ける操作部150を更に有している。操作部150には、ユーザによる入力操作を受け付ける各種入力キー151が設けられている。入力キー151には、各種メニューキー151a、決定キー151b、機能キー151c、学習帳キー151d、カーソルキー151e、プレビューキー151f等の各種キーが含まれている。
また、下側本体部112は、側部にメモリスロット等の補助記憶部160を有しており、フラッシュメモリを用いたSDメモリーカード等の記録媒体RECを挿入することにより、記録媒体RECに対してアクセスし、情報の読み書きをすることができる。なお、記録媒体RECとしては、フラッシュメモリ等の半導体メディアに限らず、CD−ROM、DVD−ROM等の光学メディア等、情報を記録する様々な媒体を用いることが可能である。
図2は、本発明に係る表示処理装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。表示処理装置100は、装置全体を制御する制御ユニット170を備えている。制御ユニット170は、表示入力部120の表示部121及び入力部122、サブ表示入力部130のサブ表示部131及びサブ入力部132、各種入力キー151並びに補助記憶部160に接続されている。さらに、表示処理装置100は、加速度センサ等の方向検出部180を備えており、方向検出部180が検出した表示処理装置100の方向を示す縦向き、横向き等の情報は、検出方向情報として、制御ユニット170へ出力される。
また、制御ユニット170は、制御部171、記録部172等の各種機構を備えている。
制御部171は、CPU(Central Processing Unit )等の情報処理回路、時計回路等の各種回路を備え、制御ユニット170の本体として、表示処理装置100の処理全般を制御する。
記録部172は、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)172a、揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)172b等の各種メモリを備えている。また、ROM172aには、本発明の表示処理プログラムPRG等の各種プログラム及びデータが記録されている。
ROM172aとしては、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録機構、SSD(Solid State Disk)等の不揮発性半導体記録機構等の不揮発性メモリが用いられる。RAM172bとしては、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリが用いられる。なお、ROM172aには、本発明の表示処理プログラムPRGだけでなく、様々な処理を実行する様々なアプリケーションプログラム及びデータが記録されている。
さらに、ROM172aの記録領域の一部は、学習用コンテンツ、辞書用コンテンツ等のコンテンツデータCを記録するデータベースDBとして用いられている。学習用コンテンツ、辞書用コンテンツ等のコンテンツデータCには、例えば、単語帳、辞書、参考書等の用途に用いられるテキストデータ及び画像データが含まれており、テキストデータ及び画像データには、色データが付与されている。
また、RAM172bの記録領域の一部は、制御部171が各種プログラムを実行する際に発生するデータを一時的に記憶するワークメモリとして用いられる。
そして、制御部171は、ROM172aに記録されている表示処理プログラムPRGを読み取ってRAM172bに記憶させ、表示処理プログラムPRGに含まれる各種手順を実行することにより、コンピュータは、本発明の表示処理装置100として機能する。なお、補助記憶部160に、本発明の表示処理プログラムPRGが記録された記録媒体RECを挿入し、記録媒体RECに記録されている表示処理プログラムPRGを読み取って、各種手順を実行するようにしても良い。
図3は、本発明に係る表示処理装置100が備えるコンテンツデータCに含まれるテキストデータの一例を概念的に示す説明図である。図3に示すコンテンツデータCのテキストデータは、英語辞書コンテンツとして記録されているデータであるが、後述するように学習用の英単語コンテンツとしても用いられるテキストデータである。コンテンツデータCに含まれるテキストデータには、標準色(黒)、赤、緑等の色データが付与されており、通常は、付与されている色データに係る色で表示領域121aに表示される。例えば、図3に示す例では、「succeeded 」との語句には、色データとして「赤」が付与されている。なお、本願の図面においては、表現上、色データとして「赤」が付与された文字、及び赤色で表示する文字については、実線の下線を付して示すものとする。
色データは、例えば、テキストデータに含まれる文字又は文法単位毎に付与されている。なお、本願において文字とは、ひらがな、カタカナ、漢字、英文字等の文字のみを示すものではなく、テキストデータの表示単位となる数字、記号、絵文字等のキャラクタをも含む概念である。本願において文法単位とは、単語、文節、文、文章、段落等の複数の文字からなる文字列を示す概念である。なお、色データの付与は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)、XML(eXtensible Markup Language)等のマークアップ言語を用いてコンテンツデータCを作成することにより、テキストデータに対して、任意の文字に対する色データの付与を行うことができる。
図3に示したコンテンツデータCに含まれるテキストデータでは、「標準色」又は「赤」が付与されたテキストのみを例示している。ただし、これに限るものではなく、例えば、英語にて示されたテキストに「緑」を付与し、日本語にて示されたテキストに「標準色」又は「赤」を付与する等、学習効率に応じて適宜設定することが可能である。
また、コンテンツデータCに含まれる画像データにて示される画像の一部又は全部に色データを付与するようにしても良い。例えば、数学用のコンテンツにおいて、幾何学のグラフの一部に「赤」を付与し、公式の一部に「緑」を付与するようにしても良い。
このように、コンテンツデータCは、様々な用途に、適宜展開することが可能であり、コンテンツデータCに含まれる内容及び付与すべき色データも適宜展開することが可能である。
次に本発明の表示処理装置100の使用方法及び処理について説明する。図4は、本発明の表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像の一例を示す説明図である。図4は、本発明に係る表示処理装置100の初期画面として表示領域121aに表示される画像の一例を示している。
図4に示す初期画面は、コンテンツデータCの選択に用いられる画像が、コンテンツ選択アイコンi1として画面内に示されている。図4に例示したコンテンツ選択アイコンi1は、数学コンテンツ、英単語コンテンツ等のコンテンツデータCを示している。ユーザは、所望するコンテンツ選択アイコンi1を指定する入力を行うことにより、当該コンテンツ選択アイコンi1が示すコンテンツを使用することが可能となる。
また、画面内の左上側には、コンテンツデータCの使用方法の選択に用いられる画像が、使用方法選択アイコンi2として示されている。使用方法選択アイコンi2は、使用するコンテンツデータCを選択することにより、選択したコンテンツデータCの使用方法として表示される。使用方法選択アイコンi2として示される使用方法として、図4では、「学習をする」等の使用方法の概要が例示されており、更に、「つづき」、「新規」等の使用方法の詳細が例示されている。
また、画面内の左下側には、コンテンツデータCの他の使用方法が、使用方法選択テキストi3として示されている。
さらに、画面内の右上側には、表示領域121a内のテキストデータの表示方向を切り替える「縦切替」と示された方向切替アイコンi4が示されている。
ユーザは、コンテンツ選択アイコンi1にてコンテンツデータCを選択する入力を行うことにより、コンテンツデータCに係るコンテンツを使用することが可能となる。なお、本願では、指示具140を用いて様々な操作を行う形態を例示しているため、コンテンツデータCの選択を、コンテンツ選択アイコンi1に対する指示にて行う形態を例示しているが、学習帳キー151dにこれらの選択機能を割り当てるようにしても良い。
図5は、本発明に係る表示処理装置100のコンテンツ使用開始処理の一例を示すフローチャートである。本発明の表示処理装置100は、コンテンツの使用を開始する入力を受け付けて、表示処理プログラムPRG等の各種プログラムを実行する制御部171の制御により、コンテンツ使用開始処理の実行を開始する。
制御部171は、選択されたコンテンツに係るコンテンツデータCをROM172aから読み取る(S101)。そして、制御部171は、表示部121の表示領域121a内に、所定の基準背景色を背景として、コンテンツデータCに含まれる表示内容を、付与されている色データに係る色で表示する(S102)。
このようにして、コンテンツ使用開始処理が実行される。
図6は、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像の一例を示す説明図である。図6は、コンテンツ使用開始処理にて表示される画像を示している。図6に示す画像は、コンテンツデータCとして英単語コンテンツを選択しており、所定の基準背景色、ここでは白色を背景として、表示内容であるテキストデータが表示されている。表示されているテキストデータは、付与されている色データに係る色で表示されている。すなわち、標準色の色データが付与されているテキストデータは黒い文字、赤の色データが付与されているテキストデータは赤い文字、そして緑の色データが付与されているテキストデータは緑の文字として表示されている。なお、以降の説明において、必要に応じて基準背景色の領域を基準色領域A1として示す。
画像右下には、背景色を示すタブ画像Tが示されており、図6に示す画像では、背景色が基準背景色であることを示すタブ画像T1が、最上位のレイヤであることを示す画像として示されている。
また、ユーザは、予め色データが付与されている表示内容だけでなく、任意の表示内容に対して表示色を変更させることができる。図7は、本発明に係る表示処理装置100の表示色指定変更処理の一例を示すフローチャートである。表示色指定変更処理は、ユーザが任意の表示内容を指定して、表示色を変更させる操作を行った場合に実行される処理である。本発明の表示処理装置100は、表示内容を指定して表示色を変更させる操作を受け付けて、表示処理プログラムPRG等の各種プログラムを実行する制御部171の制御により、表示色指定変更処理の実行を開始する。
制御部171は、入力部122により、表示内容の指定を受け付け(S201)、受け付けた表示内容の表示色を変更する(S202)。ステップS201〜S202の処理は、例えば、表示内容の表示色を変更する蛍光ペンモードを設け、蛍光ペンモード下で、表示内容の指定を行うことにより実行される。即ち、表示色指定変更処理は、例えば、英単語帳に蛍光ペンでマーキングを行う行為を模した処理である。
このようにして、表示色指定変更処理が実行される。
図8A及び図8Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図8A及び図8Bは、表示色指定変更処理に係る画像及び画像に対する操作において、図8Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図8Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。図8A及び図8Bでは、表示内容に含まれるテキストデータにより表示されるテキストに対して表示色を変更させる操作の前後について示している。なお、本願の図面においては、表現上、表示色を変更させた文字及び画像を、斜線にて囲った範囲として示す。また、指又は指示具140の移動方向を白抜き矢印にて示し、移動前の指示具140の位置を破線にて示す。
ユーザは、テキストを指示具140にて指定し、図中の白抜き矢印にて示すように、指示具140が表示部121に触れた状態を維持しながら表示部121上を移動させる操作、いわゆるドラッグを行う。ドラッグによる軌跡が表示内容の指定となり、軌跡上に位置するテキストの表示色が変更される。図8A及び図8Bに示す画像は、テキストデータに基づくテキストが表示された画像であり、文字単位で表示色を変色させる指定を行うことができる。
図9A及び図9Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図9A及び図9Bは、表示色指定変更処理に係る画像及び画像に対する操作において、図9Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図9Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。図9A及び図9Bでは、表示内容に含まれる画像データにより表示される画像に対して表示色を変更させる操作の前後について示している。
図9A及び図9Bには、数学用のコンテンツにおいて、画像データにより、XY座標面に示したグラフ及び数式が示されている。図9A及び図9Bに示すように、数字、記号等のテキストであっても、分数等の上下の配置が定まっているテキストについては、テキストデータではなく、画像データとして表現される。ユーザは、所望する範囲の指定として、指示具140により、表示部121上を右方向へドラッグし、続けて下方向へドラッグする操作を行う。ドラッグによる左右方向の軌跡及び上下方向の軌跡を長辺及び短辺として定まる矩形範囲が表示内容に対する領域の指定となり、軌跡により定まる矩形範囲に含まれる画像等の表示内容の表示色が変更される。表示色を変更する矩形範囲は、画像内の一部又は全部に対して任意に指定することができる。
ユーザは、例えば、図6、図8B又は図9Bに例示した画像の状態から、タブ画像Tのうち、背景色を赤にするタブ画像T2又は背景色を緑にするタブ画像T3を指示する入力を行うことにより、背景色を赤又は緑に変更した変更背景色にて表示される変色領域を設定することができる。タブ画像T2又はタブ画像T3を指示する入力とは、例えば、ユーザが表示部121の表示領域121aに表示されたタブ画像T2又はタブ画像T3の位置に、指又は指示具140にて触れることにより行われる。なお、ユーザがタブ画像T2又はT3を指示する入力を行い、背景色を変更する操作は、例えば英語辞書に半透明の赤シート又は緑シートを重畳する行為を模したものである。
図10は、本発明に係る表示処理装置100の変色領域設定処理の一例を示すフローチャートである。変色領域設定処理は、図6、図8B又は図9Bに示す画像が表示された状態から、ユーザが、タブ画像T2又はタブ画像T3を指示する入力を行った場合に実行される。なお、ここでは、タブ画像T2を指示する入力を受け付けた場合を例示して説明する。本発明の表示処理装置100は、タブ画像T2を指示する入力を受け付けて、表示処理プログラムPRG等の各種プログラムを実行する制御部171の制御により、変色領域設定処理の実行を開始する。
制御部171は、入力部122により、変更背景色の色を指定する入力を受け付ける(S301)。ステップS301に示す変更背景色の色の指定は、表示領域121a(表示部121)に重畳された入力部122からタブ画像T2を指示する入力を受け付けることにより行われる。
制御部171は、表示領域121a内に、背景色を変更背景色とした変色領域を設定する(S302)。
そして、制御部171は、設定した変色領域に表示すべき表示内容のうち、変更背景色に係る色データが付与された表示内容を不可視化する(S303)。なお、変更背景色に係る色データとは、ここでは、変更背景色と同色の色データを示すが、近似色の色データであってもよい。
ステップS303の処理において不可視化とは、変更背景色に係る色データが付与されたテキストデータを非表示、又は変更背景色と同色若しくは近似色での表示とすることを示す。表示内容を非表示とすることにより、ユーザは、テキストデータにて示された文字等の表示内容を視認することができなくなる。テキストを変更背景色と同色とすることにより、ユーザは、テキストと変更背景色とを区別することができなくなり、テキストの識別が不可能となる。テキストを変更背景色の近似色とすることにより、ユーザは、テキストを視認することが困難になる。なお、ステップS303の実体的な処理としては、不可視化という結果を得られるのであれば、どのような処理であってもよい。例えば、テキストを表示するレイヤに対して、変更背景色の半透明のレイヤを所定の透過度で重畳する処理を行うことにより、不可視化が実行される。また、例えば、テキストデータに付与された色データを示すRGB値と変更背景色を示すRGB値との関係からテキストデータの表示色を算出する等、適宜表示色の決定方法を定義して不可視化を実行するようにしてもよい。
さらに、制御部171は、表示色指定変更処理にて表示色を変更した表示内容のうち、変色領域内に表示すべき表示内容を不可視化する(S304)。ステップS304の処理における不可視化も、ステップS303の処理における不可視化と同様であり、表示色を変更した表示内容に対し、非表示、近似色での表示等の表示にて不可視化処理を行う。
このようにして、変色領域設定処理が実行される。
図11は、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図11は、変色領域設定処理にて表示される画像を示しており、下方に変色領域A2が設定されている。
図11に示すように、変色領域A2における背景色は、赤の変更背景色が設定されている。そして、赤の色データが付与されていた表示内容は、不可視化されており、視認することができない状態となっている。図11に例示する画像では、赤の色データが付与された表示内容が不可視化されている。図11に示す状態は、英語辞書に半透明の赤シートを重畳し、赤色の文字を不可視とした状態を模している。したがって、ユーザは、見出し語を認識し、その意味を想起することにより、英単語を効果的に学習することができる。
また、表示色を変更した表示内容についても不可視化されている。ただし、表示色を変更せずに不可視化された表示内容と異なり、表示内容を表示するドット領域全体が黒色で示され、文字を識別することができない状態で不可視化されている。これは、英語辞書に、蛍光ペンによるマーキングを行った場合で、赤シートを重畳したときの状態を模したものである。このように、ユーザが指定した任意のテキストデータについても、変色領域A2内に入った場合に不可視化することにより、ユーザは、学習上の弱点を効果的に学習することができる等、優れた効果を奏する。
なお、変色領域設定処理が実行された場合に変色領域となる範囲は、適宜、設定することが可能である。例えば、コンテンツを起動後、最初に変色領域設定処理を実行した場合には、表示領域121a全体又は表示領域121aの下端のみが変色領域となる初期設定とすることができる。そして、2回目以降は、前回の最後の変色領域が記憶されていて、変色領域設定処理を実行後、その位置が再現されるというように設定することができる。また、変色領域設定処理を実行する都度、初期設定の変色領域が設定される等、適宜設定することが可能である。このようにして設定された変色領域は、ユーザの操作により、適宜、その範囲を移動させることが可能である。
ユーザは、図11に例示した画像の状態から、変色領域の一部の領域を指定して、変色領域から除外する除外領域として設定する操作を行うことができる。
図12は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域設定処理の一例を示すフローチャートである。除外領域設定処理は、ユーザの操作により、変色領域の一部を除外領域として設定する処理である。本発明の表示処理装置100は、変色領域の一部を指定する操作を受け付けて、表示処理プログラムPRG等の各種プログラムを実行する制御部171の制御により、除外領域設定処理の実行を開始する。
制御部171は、入力部122により、除外領域を設定する操作を受け付け(S401)、受け付けた操作に基づいて、変色領域内の一部の領域を,変色領域から除外する除外領域として設定する(S402)。除外領域では、変色領域による不可視化が解除され、変更背景色に係る色データが付与された表示内容及び表示色を変更した表示内容を視認することが可能となる。
このようにして除外領域設定処理が実行される。
図13は、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像の一例を示す説明図である。図13は、除外領域設定処理にて除外領域A3が設定された画像を示している。図13に示す画像は、変色領域A2内に除外領域A3が設定されており、不可視化された「succeeded 」との文字が視認可能な状態となっている。図13に示す画像は、テキストデータに基づくテキストが表示された画像であり、除外領域A3は、文字単位で除外領域A3を設定することができる。
図14は、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像の一部の例を拡大して概念的に示す説明図である。図14は、図13に示す画像の除外領域A3を拡大して示したものであり、除外領域A3の左端に、変色領域A2として示した赤シートの一部を切り取って巻き取った状態を模した画像が示されている。
図15は、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像の一例を示す説明図である。図15は、除外領域設定処理にて除外領域A3が設定された画像を示している。図15では、表示内容に画像データが含まれる画像に対して設定された変色領域A2内に、除外領域設定処理にて除外領域A3が設定された状態を示している。図15に示す画像は、変色領域A2内に除外領域A3が設定されており、不可視化された分数にて示される数式を示す画像が視認可能な状態となっている。図15に示す画像は、画像データに基づく画像が表示されており、除外領域A3は画像の一部又は全部に対して任意の領域を設定することができる。
このように、本発明では、変色領域のうちで、指定した一部を除外領域として設定することができるので、赤シート等のシートを用いた学習を模すだけでなく、従来の学習法では困難であったシートの一部を任意に切り取る行為を模すことができる。このように新たな学習方法を提供することができ、しかも変色処理等の処理とも含めてユーザの学習状況及び学習方法に応じた効果的な学習ツールを提供することが可能となる。
上述した表示色変更処理、変色領域設定処理、除外領域設定処理、その他、変色領域又は表示内容を移動させる処理等の各種処理は、ユーザが各種入力キー151を用いて実行すべき処理を選択することができる。また、ユーザは、入力キー151に対する入力だけでなく、表示入力部120を用いて操作することにより、実行させる処理の選択、処理に係る範囲の設定等の指定を行うこともできる。即ち、ユーザは、表示入力部120の表示領域121aを視認しながら、指又は指示具140にて操作を行う。表示処理装置100は、操作に基づく接触位置、接触範囲及び接触軌跡の入力を表示入力部120の入力部122にて検出し、検出結果に基づいて各種処理を実行する。これにより、ユーザが、処理を実行する命令を意識することなく、直感的な操作で各種処理を実行させることができるという優れたマンマシンインターフェースを提供することができる。
以降では、上述した各種処理をユーザの処理に基づいて実行する形態について説明する。図16A及び図16Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域操作受付処理の一例を示すフローチャートである。表示領域操作受付処理とは、前述した表示色変更処理、変色領域設定処理、除外領域設定処理、その他、変色領域又は表示内容を移動させる処理等の各種処理を、表示領域121aに表示された画像に対する接触操作に基づいて実施する処理である。本発明の表示処理装置100は、表示処理プログラムPRG等の各種プログラムを実行する制御部171の制御により、表示領域操作受付処理を実行する。
制御部171は、表示入力部120にて、指又は指示具140の接触による操作を受け付け、接触位置、接触範囲及び接触軌跡を検出する(S501)。
制御部171は、初期接触位置が変色領域外か否かを判別する(S502)。初期接触位置とは、指又は指示具140が最初に接触した位置、いわゆるペンダウン位置である。ステップS502では、ペンダウン位置が変色領域外か変色領域内かを判別する。
ステップS502において、変色領域外であると判別した場合(S502:YES)、制御部171は、表示内容移動処理を実行する(S503)。表示内容移動処理とは、表示内容を移動する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS502において、変色領域内であると判別した場合(S502:NO)、制御部171は、最初の移動方向が上下方向か否かを判別する(S504)。ステップS503では、検出した接触軌跡から最初の移動方向が上下方向か否かを判別する。例えば、上方向へ移動した後、右方向へ移動している場合、最初の移動方向は上下方向(上方向)であると判別する。
ステップS504において、最初の移動方向が上下方向であると判別した場合(S504:YES)、制御部171は、変色領域移動処理を実行する(S505)。変色領域移動処理とは、変色領域を移動する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS504において、最初の移動方向が上下方向ではないと判別した場合(S504:NO)、制御部171は、初期接触位置が変色領域の左端であるか否かを判別する(S506)。ステップS506では、いわゆるペンダウン位置が矩形状に設定された変色領域の左端、即ち、左側辺であるか否かを判別するものであり、左端であれば、その上下方向の位置は問題としない。また、左端と判別する位置は、左側辺から若干離れていても左端と判定する領域を設けても良い。
ステップS506において、初期接触位置が変色領域の左端であると判別した場合(S506:YES)、制御部171は、左側方からの除外領域設定処理を実行する(S507)。左側方からの除外領域設定処理とは、左側方から除外領域を設定する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS506において、初期接触位置が変色領域の左端ではないと判別した場合(S506:NO)、制御部171は、初期接触位置が変色領域の右端であるか否かを判別する(S508)。ステップS508では、いわゆるペンダウン位置が、変色領域の右端、即ち、右側辺であるか否かを判別するものである。また、右端と判別する位置は、必ずしも右側辺上に限るものではなく、右側辺から若干離れていても右端と判別する領域を設けても良い。
ステップS508において、初期接触位置が変色領域の右端であると判別した場合(S508:YES)、制御部171は、右側方からの除外領域解除処理を実行する(S509)。右側方からの除外領域解除処理とは、右側方から除外領域を解除する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS508において、初期接触位置が変色領域の右端ではないと判別した場合(S508:NO)、制御部171は、接触範囲が所定の大きさ以上であるか否かを判別する(S510)。ステップS510では、接触範囲の上下方向及び左右方向の長さ、接触面積等の範囲を示す数値について基準を設け、その基準を超える場合に、接触範囲が所定の大きさ以上であると判別する。接触範囲に係る基準は、指による操作が行われた場合を想定した基準であり、接触範囲が所定の大きさ以上である場合、指による接触と判断し、所定の大きさ未満である場合、指示具140による接触であると判断する。
ステップS510において、接触範囲が所定の大きさ以上であると判別した場合(S510:YES)、制御部171は、除外領域設定/解除処理を実行する(S511)。除外領域設定/解除処理とは、指による操作を前提として、除外領域を設定又は解除する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS510において、接触範囲が所定の大きさ未満であると判別した場合(S510:NO)、制御部171は、初期接触位置にテキストデータが有るか否かを判別する(S512)。ステップS512では、いわゆるペンダウン位置がテキストデータに基づくテキストが表示されている位置か否かを判断する。なお、ペンダウン位置に文字が表示されている場合であっても、その文字が画像データに基づく文字、例えば図形の説明、複雑な数式等の画像の一部に示された文字であるとき、テキストデータは無いと判別する。
ステップS512において、初期接触位置にテキストデータが有ると判別した場合(S512:YES)、制御部171は、最初の移動方向が左方向であるか否かを判別する(S513)。ステップS513では、検出した接触軌跡から最初の移動方向が左方向か否かを判別する。
ステップS513において、最初の移動方向が左方向であると判別した場合(S513:YES)、制御部171は、テキストに対する除外領域設定処理を実行する(S514)。テキストに対する除外領域設定処理とは、テキストデータに基づくテキストが表示された変色領域に対して、文字単位で除外領域を設定する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS513において、最初の移動方向が左方向ではないと判別した場合(S513:NO)、制御部171は、テキストに対する除外領域解除処理を実行する(S515)。テキストに対する除外領域解除処理とは、テキストデータに基づくテキストに対して除外領域が設定されている場合に、文字単位で除外領域を解除する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS512において、初期接触位置にテキストデータが無いと判別した場合(S512:NO)、制御部171は、初期接触位置に画像が有るか否かを判別する(S516)。ステップS516では、いわゆるペンダウン位置が画像データに基づく画像が有るか否かを判別する。
ステップS516において、初期接触位置に画像が有ると判別した場合(S516:YES)、制御部171は、最初の移動方向が左方向であるか否かを判別する(S517)。
ステップS517において、最初の移動方向が左方向であると判別した場合(S517:YES)、制御部171は、画像に対する除外領域設定処理を実行する(S518)。画像に対する除外領域設定処理とは、画像データに基づく画像が表示された変色領域に対して、除外領域を設定する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS517において、最初の移動方向が左方向ではないと判別した場合(S517:NO)、制御部171は、画像に対する除外領域解除処理を実行する(S519)。画像に対する除外領域解除処理とは、画像データに基づく画像に対して除外領域が設定されている場合に、画像に対する除外領域を解除する処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
ステップS516において、初期接触位置に画像が無いと判別した場合(S516:NO)、制御部171は、全範囲に対する除外領域解除処理を実行する(S520)。全範囲に対する除外領域解除処理とは、設定されている除外領域全てを対象とした解除処理であり、その具体的な内容及び処理については後述する。
以上が、表示領域操作受付処理の基幹となる処理であり、当該処理により実行すべき処理が選択される。次に表示領域操作受付処理の実行により選択された各種処理について説明する。
図17は、本発明に係る表示処理装置100の表示内容移動処理の一例を示すフローチャートである。図17を用いて説明する表示内容移動処理は、図16A及び図16BのステップS503にて実行される処理である。
制御部171は、表示内容を移動させる操作を受け付ける(S601)。表示内容を移動させる操作とは、ユーザが、表示領域121aにおける変色領域外の領域に触れた状態を維持しながら、接触位置を移動させる操作、いわゆるドラッグである。
制御部171は、受け付けた操作に基づいて、表示内容及び除外領域を移動する(S602)。表示内容移動処理により、表示領域121aに表示される表示内容が移動、いわゆるスクロールする。また、表示内容の移動に伴い、除外領域も移動する。そして、表示処理装置100は、表示内容移動処理後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図18A及び図18Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図18A及び図18Bは、表示内容移動処理に係る画像及び画像に対する操作において、図18Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図18Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
ユーザは、変色領域が設定されていない箇所を指示具140にて指定し、図中の白抜き矢印にて示すように、上方向へドラッグを行うことにより、指示具140の移動距離に応じて表示内容がスクロールする。また、除外領域は、表示内容に対して設定されていることから、表示内容の移動に伴い移動する。図18A及び図18Bの例では、除外領域は「pilot succeeded 」に対して設定されている。
図19A及び図19Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図19A及び図19Bは、表示内容移動処理に係る画像及び画像に対する操作において、図19Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図19Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
図19A及び図19Bは、画像データを含む表示内容に対する表示内容移動処理を示している。表示内容に画像データが含まれる場合においても、指示具140の移動距離に応じて表示内容及び除外領域がスクロールする。
このようにして、表示領域操作受付処理における表示内容移動処理が実行される。
図20は、本発明に係る表示処理装置100の変色領域移動処理の一例を示すフローチャートである。図20を用いて説明する変色領域移動処理は、図16A及び図16BのステップS505にて実行される処理である。
制御部171は、変色領域の位置を移動させる操作を受け付ける(S701)。変色領域の位置を移動させる操作とは、ユーザが、変色領域に触れた状態を維持しながら接触位置を移動させる操作である。
制御部171は、受け付けた操作に基づいて、変色領域の位置を変更する(S702)。変色領域移動処理により、表示領域121aに設定された変色領域が移動する。ただし、除外領域の位置は変色領域に含まれている限り移動することは無い。そして、表示処理装置100は、変色領域移動処理後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図21A及び図21Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図21A及び図21Bは、変色領域移動処理に係る画像及び画像に対する操作において、図21Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図21Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
ユーザは、変色領域を指示具140にて指定し、図中の白抜き矢印にて示すように、上方向へドラッグを行うことにより、指示具140の移動距離に応じて変色領域の位置が変更される。また、除外領域は、表示内容に対して設定されていることから、変色領域の位置が変更されても、移動することはない。
図22A及び図22Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図22A及び図22Bは、変色領域移動処理に係る画像及び画像に対する操作において、図22Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図22Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
図22A及び図22Bは、画像データを含む表示内容に対する変色領域移動処理を示している。表示内容に画像データが含まれる場合においても、指示具140の移動距離に応じて変色領域が移動する。
このようにして、表示領域操作受付処理における変色領域移動処理が実行される。
図23は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域設定処理(側方)の一例を示すフローチャートである。図23を用いて説明する除外領域設定処理は、図16A及び図16BのステップS507にて実行される左側方からの除外領域設定処理である。
制御部171は、接触位置が初期接触位置より右側か否かを判別する(S801)。ステップS801において、接触位置が初期接触位置より右側とは、接触位置が、ペンダウン(初期接触位置)後、右側へ移動する軌跡を辿ったことを示す。
ステップS801において、接触位置が初期接触位置より右側であると判別した場合(S801:YES)、制御部171は、変色領域の左端から接触位置までの範囲を除外領域に設定する(S802)。ステップS802において、接触位置までの範囲とは、接触位置のX座標まで、即ち、接触位置を通る上下方向の直線までの範囲を示す。
ステップS801において、接触位置が初期接触位置より右側ではないと判別した場合(S801NO)、除外領域の設定は行わない。
そして、表示処理装置100は、除外領域設定処理後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図24A及び図24Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図24A及び図24Bは、左側方からの除外領域設定処理に係る画像及び画像に対する操作において、図24Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図24Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
図24A及び図24Bに示すように、ユーザは、指示具140により、変色領域の左端にペンダウンし、右側へドラッグすることにより、ペンダウン位置からドラッグ後の位置までの範囲が除外領域として設定される。
このようにして、表示領域操作受付処理における左側方からの除外領域設定処理が実行される。
図25は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域解除処理(側方)の一例を示すフローチャートである。図25を用いて説明する除外領域解除処理は、図16A及び図16BのステップS509にて実行される、右側方から除外領域を解除する処理である。
制御部171は、接触位置が初期接触位置より左側か否かを判別する(S901)。ステップS901において、接触位置が初期接触位置より左側とは、接触位置が、ペンダウン(初期接触位置)後、左側へ移動する軌跡を辿ったことを示す。
ステップS901において、接触位置が初期接触位置より左側であると判別した場合(S901:YES)、制御部171は、所定速度以上で左へ移動後に離反したか否かを判別する(S902)。ステップS902において、離反とは、指示具140が表示部121から離れた状態、いわゆるペンアップを示す。即ち、ステップS902では、ユーザが、指示具140をペンダウン後、素早く左方向へドラッグし、ペンアップする操作を行ったか否かを判定する。
ステップS902において、所定速度以上で左へ移動後に離反したのではないと判別した場合(S902:NO)、制御部171は、右端から接触位置までの範囲の除外領域を解除する(S903)。ステップS903において、接触位置までの範囲とは、接触位置のX座標まで、即ち、接触位置を通る上下方向の直線までの範囲を示す。
ステップS902において、所定速度以上で左へ移動後に離反したと判別した場合(S902:YES)、除外領域を全て解除する(S904)。
ステップS901において、接触位置が初期接触位置より左側ではないと判別した場合(S901:NO)、除外領域の解除は行わない。
そして、表示処理装置100は、除外領域解除処理後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図26A及び図26Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図26A及び図26Bは、右側方からの除外領域解除処理に係る画像及び画像に対する操作において、図26Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図26Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。なお、図26A及び図26Bは、ステップS903として説明したように、右端から接触位置までの範囲の解除領域を解除する場合の除外領域解除処理の前後について示している。
図26A及び図26Bに示すように、ユーザが、指示具140を所定の速度未満で、左方向へ移動させた場合、移動させた位置までの除外領域が解除される。図26A及び図26Bでは、除外領域に含まれていた「成功した」の文字が除外領域から解除され、「成功」の文字が変色領域内で不可視化された状態に戻っている。また、除外領域に含まれていた「pilot succeeded 」の文字うち、末尾の「ded 」の文字についての除外領域が解除され、変色領域内で不可視化された状態に戻っている。
図27A及び図27Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図27A及び図27Bは、右側方からの除外領域解除処理に係る画像及び画像に対する操作において、図27Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図27Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。なお、図27A及び図27Bは、ステップS904として説明したように、除外領域を全て解除する場合の除外領域解除処理の前後について示している。
図27A及び図27Bに示すように、ユーザが、指示具140をすばやく左方向へ移動させ、ペンアップした場合、変色領域に設定されていた除外領域が全て解除される。
このようにして、表示領域操作受付処理における右側方からの除外領域解除処理が実行される。
図28は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域設定/解除処理の一例を示すフローチャートである。図28を用いて説明する除外領域設定/解除処理は、図16A及び図16BのステップS511にて実行される、指による操作に基づいて除外領域を設定又は解除する処理である。
制御部171は、接触位置が初期接触位置より右側か否かを判別する(S1001)。ステップS1001では、接触した指が右側へ移動する軌跡を辿ったか否かを判別する。
ステップS1001において、接触位置が初期接触位置より右側であると判別した場合(S1001:YES)、制御部171は、所定速度以上で右へ移動後に離反したか否かを判別する(S1002)。ステップS1002では、ユーザが、指により表示部121に接触後、素早く指を右方向へ移動して離したか否かを判別する。
ステップS1002において、所定速度以上で右へ移動後に離反したのではないと判別した場合(S1002:NO)、制御部171は、初期接触位置から接触位置までの範囲を除外領域に設定する(S1003)。ステップS1003は、ゆっくり指を右側へ移動することにより、移動した範囲を除外領域に設定する処理である。なお、ステップS1003において、初期接触位置から接触位置までの範囲とは、初期接触位置のX座標から接触位置のX座標までの範囲を示す。
ステップS1002において、所定速度以上で右へ移動後に離反したと判別した場合(S1002:YES)、制御部171は、初期接触位置から変色領域の右端までの範囲を除外領域に設定する(S1004)。ステップS1003において、接触位置からとは、接触位置のX座標からの範囲を示す。
ステップS1001において、接触位置が初期接触位置より右側ではないと判別した場合(S1001:NO)、制御部171は、所定速度以上で左へ移動後に離反したか否かを判別する(S1005)。
ステップS1005において、所定速度以上で左へ移動後に離反したのではないと判別した場合(S1005:NO)、制御部171は、初期接触位置から接触位置までの範囲の除外領域を解除する(S1006)。ステップS1006において、初期接触位置から接触位置までとは、初期接触位置のX座標から接触位置のX座標までの範囲を示す。
ステップS1005において、所定速度以上で左へ移動後に離反したと判別した場合(S1005:YES)、制御部171は、初期接触位置から変色領域の右端までの範囲の除外領域を解除する(S1006)。ステップS1006において、初期接触位置からとは、初期接触位置のX座標からの範囲を示す。
そして、表示処理装置100は、除外領域設定/解除処理後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図29A及び図29Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図29A及び図29Bは、指による除外領域設定/解除処理に係る画像及び画像に対する操作において、図29Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図29Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。なお、図29A及び図29Bは、ステップS1003として説明したように、ゆっくり指を右側へ移動することにより、移動した範囲を除外領域に設定する処理の前後について示している。
図29A及び図29Bに示すように、ユーザが、指を所定の速度未満で、右方向へ移動した場合、移動した位置までの範囲が除外領域に設定される。なお、初期接触位置及び接触位置は、X座標を基準に判断されるため、上下方向に貫通する範囲が除外領域として設定される。
図30A及び図30Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図30A及び図30Bは、指による除外領域設定/解除処理に係る画像及び画像に対する操作において、図30Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図30Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。なお、図30A及び図30Bは、ステップS1004として説明したように、素早く指を右側へ移動することにより、初期接触位置から変色領域の右端までの範囲を除外領域に設定する処理の前後について示している。
図30A及び図30Bに示すように、ユーザが、指を所定の速度以上で、右方向へ移動して離した場合、変色領域の右端までの範囲が除外領域に設定される。なお、接触位置は、X座標を基準に判断されるため、上下方向に貫通する範囲が除外領域として設定される。
図31A及び図31Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図31A及び図31Bは、指による除外領域設定/解除処理に係る画像及び画像に対する操作において、図31Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図31Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。なお、図31A及び図31Bは、ステップS1006として説明したように、ゆっくり指を左側へ移動することにより、移動した範囲の除外領域を解除する処理の前後について示している。
図31A及び図31Bに示すように、ユーザが、指を所定の速度未満で、左方向へ移動した場合、移動した位置までの範囲が除外領域から解除される。
図32A及び図32Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図32A及び図32Bは、指による除外領域設定/解除処理に係る画像及び画像に対する操作において、図32Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図32Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。なお、図32A及び図32Bは、ステップS1007として説明したように、素早く指を左側へ移動することにより、移動した範囲の除外領域を解除する処理の前後について示している。
図32A及び図32Bに示すように、ユーザが、指を所定の速度未満で、左方向へ移動した場合、移動した位置までの範囲が除外領域から解除される。
このようにして、表示領域操作受付処理における除外領域設定/解除処理が実行される。
図33は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域設定処理(テキスト)の一例を示すフローチャートである。図33を用いて説明する除外領域設定処理は、図16A及び図16BのステップS514にて実行される、テキストデータにて示される横書きのテキストに対し、除外領域を設定する処理である。
制御部171は、接触位置が初期接触位置より上の行か否かを判別する(1101)。ステップS1101において、接触位置が初期接触位置より上の行とは、横書きで表示されたテキストに対し、接触位置がペンダウン後、上側へ移動する軌跡を辿ったことを示す。
ステップS1101において、接触位置が初期接触位置より上の行ではないと判別した場合(S1101:NO)、制御部171は、接触位置が初期接触位置と同じ行の左側であるか否かを判別する(S1102)。
ステップS1102において、接触位置が初期接触位置と同じ行の左側ではないと判別した場合(S1101:NO)、制御部171は、初期接触位置から接触位置までのテキストを除外領域に設定する(S1103)。ステップS1101〜S1102の判別処理では、ペンダウン後の接触位置の軌跡が、例えば、下側の行、右側の文字へ辿った場合、その範囲に含まれるテキストが除外領域に設定される。
ステップS1101において、接触位置が初期接触位置より上の行であると判別した場合(S1101:YES)、又はステップS1102において、接触位置が初期接触位置と同の行の左側であると判別した場合(S1102:YES)、除外領域の設定は行わない。
そして、表示処理装置100は、除外領域設定処理後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図34A及び図34Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図34A及び図34Bは、テキストデータにて示される横書きのテキストに対し、除外領域を設定する処理に係る画像及び画像に対する操作において、図34Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図34Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
図34A及び図34Bに示すように、ユーザは、指示具140により、変色領域内のテキスト部分にペンダウンし、右側及び下側へドラッグすることにより、ペンダウン位置からドラッグ後の位置までに含まれるテキストの範囲が除外領域として設定される。なお、下側へドラッグする場合のテキストの範囲とは、例えば、一行下側へドラッグする場合、ペンダウン位置からその行の行末(右端)まで、その下の行の行頭(左端)からドラッグ位置までという範囲となる。
このようにして、テキストデータにて示される横書きのテキストに対する除外領域設定処理が実行される。
図35は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域解除処理(テキスト)の一例を示すフローチャートである。図35を用いて説明する除外領域解除処理は、図16A及び図16BのステップS515にて実行される、テキストデータにて示される横書きのテキストに対して設定された除外領域を解除する処理である。
制御部171は、接触位置が初期接触位置より下の行か否かを判別する(S1201)。ステップS1201において、接触位置が初期接触位置より下の行とは、横書きで表示されたテキストに対し、接触位置がペンダウン後、下側へ移動する軌跡を辿ったことを示す。
ステップS1201において、接触位置が初期接触位置より下の行ではないと判別した場合(S1201:NO)、制御部171は、接触位置が初期接触位置と同じ行の右側であるか否かを判別する(S1202)。
ステップS1202において、接触位置が初期接触位置と同じ行の右側ではないと判別した場合(S1202:NO)、制御部171は、所定速度以上で左側へ移動後に離反したか否かを判別する(S1203)。
ステップS1203において、所定速度以上で左側へ移動後に離反したのではないと判別した場合(S1203:NO)、制御部171は、初期接触位置から接触位置までのテキストの除外領域を解除する(S1204)。ステップS1204では、ペンダウン後の接触位置の軌跡が、例えば、上側の行、左側の文字へとゆっくりと辿った場合、その範囲に含まれるテキストに対する除外領域が解除される。
ステップS1203において、所定速度以上で左側へ移動後に離反したと判別した場合(S1203:YES)、制御部171は、初期接触位置から接触位置までの範囲に一部又は全部が含まれるテキストに係る除外領域について、その除外領域の全体を解除する(S1205)。ステップS1205では、初期接触位置から接触位置までの軌跡の範囲に除外領域の一部が含まれる場合、その除外領域のうち軌跡の範囲に含まれる部分だけでなく、その除外領域の全体が解除される。また、当然に、初期接触位置から接触位置までの範囲に除外領域が全て含まれる場合、その除外領域の全体が解除される。
ステップS1201において、接触位置が初期接触位置より下の行であると判別した場合(S1201:YES)、又はステップS1202において、接触位置が初期接触位置と同じ行の右側であると判別した場合(S1202:YES)、除外領域の解除は行わない。
そして、表示処理装置100は、除外領域解除処理後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図36A及び図36Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図36A及び図36Bは、テキストデータにて示される横書きのテキストに対して設定された除外領域を解除する処理に係る画像及び画像に対する操作において、図36Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図36Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
図36A及び図36Bに示すように、ユーザは、指示具140により、変色領域内のテキスト部分にペンダウンし、左側及び上側へドラッグすることにより、ペンダウン位置からドラッグ後の位置までに含まれるテキストの範囲に設定された除外領域が解除される。なお、上側へドラッグする場合のテキストの範囲とは、例えば、一行上側へドラッグする場合、その行の行頭(左端)からペンダウン位置まで、ドラッグ位置からその前の行の行末(右端)までという範囲となる。
このようにして、テキストデータにて示される横書きのテキストに対する除外領域解除処理が実行される。
図37は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域設定処理(画像)の一例を示すフローチャートである。図37を用いて説明する除外領域設定処理は、図16A及び図16BのステップS518にて実行される、画像データにて示される画像に対し、除外領域を設定する処理である。
制御部171は、接触位置が初期接触位置より右か否かを判別する(1301)。
ステップS1301において、接触位置が初期接触位置より右であると判別した場合(S1301:YES)、制御部171は、接触位置が画像に係る領域内であるか否かを判別する(S1302)。画像に係る領域内とは、画像データにて示される画像が貼り付けられた範囲に含まれているか否かを示す。したがって、例えば、その位置にテキストが表示されている場合、また、空白である場合であったとしても、テキストを示す画像、また、空白を示す画像の範囲であるときは、画像に係る領域内であると判別する。
ステップS1302において、接触位置が画像に係る領域内であると判別した場合(S1302:YES)、制御部171は、初期接触位置と接触位置とを対角とする矩形領域を除外領域に設定する(S1303)。ステップS1303では、初期接触位置及び接触位置にて定まる矩形領域の全体が、画像に係る領域内であることから、矩形領域の全体が除外領域として設定される。
ステップS1302において、接触位置が画像に係る領域外であると判別した場合(S1302:NO)、制御部171は、初期接触位置と接触位置とを対角とする矩形領域のうち、画像に係る領域を除外領域に設定する(S1304)。ステップS1304では、初期接触位置及び接触位置にて定まる矩形領域内で、かつ、画像に係る領域が除外領域として設定される。
ステップS1301において、接触位置が初期接触位置より右ではないと判別した場合(S1301:NO)、除外領域の設定は行わない。
そして、表示処理装置100は、除外領域設定処理後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図38A及び図38Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図38A及び図38Bは、画像データにて示される画像に対し、除外領域を設定する処理に係る画像及び画像に対する操作において、図38Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図38Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
図38A及び図38Bでは、接触位置が画像に係る領域内である場合を示しており、ステップS1303として説明したように、初期接触位置及び接触位置にて定まる矩形領域に含まれる領域が除外領域として設定される。
このようにして、画像データにて示される画像に対する除外領域設定処理が実行される。
図39は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域解除処理(画像)の一例を示すフローチャートである。図39を用いて説明する除外領域解除処理は、図16A及び図16BのステップS519にて実行される、画像データにて示される画像に対して設定された除外領域を解除する処理である。
制御部171は、接触位置が初期接触位置より右か否かを判別する(S1401)。
ステップS1401において、接触位置が初期接触位置より左であると判別した場合(S1401:YES)、制御部171は、接触位置と初期接触位置との間に除外領域が有るか否かを判別する(S1402)。ステップS1402では、初期接触位置から接触位置までの接触軌跡が、除外領域を通るか否かを判別する。
ステップS1402において、接触位置と初期接触位置との間に除外領域があると判別した場合(S1402:YES)、制御部171は、所定速度以上で移動後に離反したか否かを判別する(S1403)。
ステップS1403において、所定速度以上で移動後に離反したとのではないと判別した場合(S1403:NO)、制御部171は、初期接触位置から接触位置までの画像に係る除外領域を解除する(S1404)。
ステップS1403において、所定速度以上で移動後に離反したと判別した場合(S1404:YES)、制御部171は、初期接触位置から接触位置までの範囲に一部又は全部が含まれる画像に係る除外領域について、その除外領域の全体を解除する(S1405)。ステップS1405では、初期接触位置から接触位置までの軌跡の範囲に除外領域の一部が含まれる場合、その除外領域のうち軌跡の範囲に含まれる部分だけでなく、その除外領域の全体が解除される。また、当然に、初期接触位置から接触位置までの範囲に除外領域が全て含まれる場合、その除外領域の全体が解除される。
ステップS1401において、接触位置が初期接触位置より左ではないと判別した場合(S1401:NO)、又はステップS1402において、接触位置と初期接触位置との間に除外領域はないと判別した場合(S1402:NO)、除外領域の解除は行わない。
そして、表示処理装置100は、除外領域解除処理の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図40A及び図40Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図40A及び図40Bは、画像データにて示される画像に対して設定された除外領域を解除する処理に係る画像及び画像に対する操作において、図40Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図40Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
図40A及び図40Bに示すように、ユーザは、指示具140により、変色領域内の画像部分にペンダウンし、左方向へドラッグすることにより、ペンダウン位置からドラッグ後の位置までに含まれる画像に対して設定された除外領域が解除される。
このようにして、画像データにて示される画像に対する除外領域解除処理が実行される。
図41は、本発明に係る表示処理装置100の除外領域解除処理(全範囲)の一例を示すフローチャートである。図41を用いて説明する除外領域解除処理は、図16A及び図16BのステップS520にて実行される、設定されている除外領域全てを対象とする解除処理である。
制御部171は、指示具140による接触位置が、所定速度以上で左方向へ移動後に離反したか否かを判別する(S1501)。
ステップS1501において、所定速度以上で左方向へ移動後に離反したと判別した場合(S1501:YES)、制御部171は、設定されている全ての除外領域を解除する(S1502)。
ステップS1502において、所定速度以上で左方向へ移動後に離反したのではないと判別した場合(S1501:NO)、除外領域の解除は行わない。
そして、表示処理装置100は、除外領域解除後の表示内容、変色領域及び除外領域を表示領域121aに表示し、次の操作の受付待ちの状態で待機する。
図42A及び図42Bは、本発明に係る表示処理装置100の表示領域121aに表示された画像及び操作の一例を概念的に示す説明図である。図42A及び図42Bは、設定されている除外領域全てを対象とする解除処理に係る画像及び画像に対する操作において、図42Aが処理前の画像及び画像に対する操作を開始する状態を示し、図42Bが処理後の画像及び操作終了後の状態を示している。
図42A及び図42Bに示すように、ユーザは、左方向へ素早くドラッグすることにより、全ての除外領域が解除される。
このようにして、除外領域全てを対象とする除外領域解除処理が実行される。
以上のように、本発明に係る表示処理装置100では、表示色変更処理、変色領域設定処理、除外領域設定処理、変色領域移動処理、表示内容移動処理等の様々な処理を、指又は指示具140の簡単で直感的な操作で実現することができる。
前記実施の形態は、本発明の無数に存在する実施の形態の一部を例示したに過ぎず、目的、用途、仕様等の様々な要因を加味して適宜設計することが可能である。
例えば、前記実施の形態では、テキストデータに係るテキストが横書きである形態を示したが、本発明はこれに限らず、例えば、国語、漢文、古文等の科目において、縦書きでテキストを表示する形態に適用する様にしても良い。また、テキストに対する指定においても、文字単位ではなく、句、文節、文、文章、段落等の文法単位で指定することができるようにすることも可能である。
また、前記実施の形態では、色データとして赤が付与されている形態を例示したが、変色領域の色に対応するのであれば、これに限るものではない。例えば、前述の緑、更にはそれ以外の色を付与し、また、様々な色を混在させ、適宜、シートを選択して不可視化するようにすることができる。