JP2014052636A - 液晶表示装置用反射フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルム表面による鏡面反射を抑え拡散反射させることにより、液晶表示装置のバックライト方式のバックライトユニットに反射板として用いたときに高い輝度を得ることのできる液晶表示装置用反射フィルムを提供する。
【解決手段】白色フィルムおよび該白色フィルムの表面に設けられた高さ3〜50μmの透明な突起からなり、該透明な突起はバインダーと透明な粒子から構成されてなり、該バインダーの厚みは該透明な粒子の平均粒径の半分以下であり、該白色フィルム表面の透明な突起による被覆率が50〜100%であることを特徴とする液晶表示装置用反射フィルム。
【選択図】図6

Description

本発明は、液晶表示装置のバックライトユニットで反射フィルムとして用いられる液晶表示装置用反射フィルムに関する。
液晶表示装置のバックライトユニットには、大きく分けてディスプレイの背面に光源を置くバックライト方式と、側面に光源を置くサイドライト方式があり、いずれの方式においても、通常、光源からの光が画面の背面へ逃げるのを防ぐために、背面には反射フィルムが設置されている。この反射フィルムには、薄くかつ高い反射率を備えることが要求される。反射フィルムとして、フィルムの内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムが知られており、広く利用されている。
近年、液晶テレビなどの普及にともない、特にディスプレイの背面に光源を置くバックライト方式において、高輝度のバックライトが求められるが、反射フィルムの反射率を向上することだけでは限界がある。
特開昭63−62104号公報 特公平8−16175号公報 特開2000−37835号公報 特開2005−125700号公報 特開2004−50479号公報
バックライト方式においては、反射フィルムの鏡面反射が強いと、反射フィルムのうえに位置する光源自体に反射光が返り、その光は表示面には到達しないため光のロスが生じて輝度低下の原因になる。本発明は、フィルムによる鏡面反射を抑え、直上の光源を回避する指向性を反射光に付与して反射させることにより、液晶表示装置のバックライト方式のバックライトユニットに反射フィルムとして用いたときに高い輝度を得ることのできる液晶表示装置用反射フィルムを提供することを課題とする。
すなわち本発明は、白色フィルムおよび該白色フィルムの表面に設けられた高さ3〜50μmの透明な突起からなり、該透明な突起はバインダーと透明な粒子から構成されてなり、該バインダーの厚みは該透明な粒子の平均粒径の半分以下であり、該白色フィルム表面の透明な突起による被覆率が50〜100%であることを特徴とする液晶表示装置用反射フィルムである。
本発明によれば、液晶表示装置のバックライト方式のバックライトユニットに反射フィルムとして用いたときに高い輝度を得ることのできる液晶表示装置用反射フィルムを提供することができる。
参考例1において四角推型の突起の形成に用いた金型の四角推部分の模式図である。 参考例2においてプリズム状の凹凸を設けたニップローラーを用いて塗布層に凹凸を形成するときに塗布層に形成されるプリズム状の凹凸の形状である。 比較例6において四角推型の突起の形成に用いた金型の四角推部分の模式図である。 比較例7においてプリズム状の凹凸を設けたニップローラーを用いて塗布層に凹凸を形成するときに塗布層に形成されるプリズム状の凹凸の形状である。 透明な突起による被覆率の測定においてミクロトームを用いて切断したフィルムの切断面のうち各測定方向の測定領域の長さ3mmの範囲の模式図である。 透明な突起を透明粒子によって白色フィルム上に形成した、本発明の液晶表示装置用反射フィルムの断面図の例である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[白色フィルム]
本発明における白色フィルムは熱可塑性樹脂からなり、白色の着色剤またはボイド形成物質をフィルム中に含有させることによって白色を呈するようにしたフィルムである。着色剤またはボイド形成物質としては、例えば無機粒子、有機粒子を用いることができる。
白色フィルムの光線反射率は、波長550nmにおける反射率として、好ましくは95%以上、さらに好ましくは96%以上、特に好ましくは97%以上である。白色フィルムは単層フィルムであっても、積層フィルムであってもよい。高い光線反射率と機械的強度を得る観点から、比較的多くのボイドを含有する層と比較的少ないボイドを含有するかボイドを含有しない層とから構成される積層フィルムが好ましい。フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリスチレンを挙げることができ、機械的特性および熱安定性を両立させる観点からポリエステルが好ましい。
[ポリエステル]
白色フィルムの熱可塑性樹脂としてポリエステルを用いる場合、ポリエステルとしては、ジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステルを用いる。このジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸を挙げることができる。ジオール成分としては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオールを挙げることができる。
これらのポリエステルのなかでも芳香族ポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチレンテレフタレートはホモポリマーであってもよいが、共重合ポリマーが好ましい。特に、白色フィルムとして比較的多くのボイドを含有する層と比較的少ないボイドを含有するかボイドを含有しない層とから構成される積層フィルムを用いる場合、比較的多くのボイドを含有する層に用いるポリエステルは、共重合ポリマーであることが好ましい。その場合、共重合成分の割合は、全ジカルボン酸成分を基準として例えば3〜20モル%、好ましくは4〜15モル%、さらに好ましくは5〜13モル%である。共重合成分の割合をこの範囲とすることによって、ボイドを比較的多く含有する層についても優れた製膜性を得ることができ、熱寸法安定性に優れた積層フィルムを得ることできる。
着色剤またはボイド形成物質として無機粒子を用いる場合、無機粒子としては白色無機粒子が好ましい。この白色無機粒子としては、硫酸バリウム、二酸化チタン、二酸化珪素、炭酸カルシウムの粒子を例示することができる。無機粒子の平均粒子径は、例えば0.2〜3.0μm、好ましくは0.3〜2.5μm、さら好ましくは0.4〜2.0μmである。この範囲の無機粒子を用いることで、ポリエステル中で適度に分散させることができ、粒子の凝集が起こりづらく、粗大突起のないフィルムを得ることができ、同時に、フィルムの表面が荒れすぎず、適切な範囲に光沢度をコントロールすることができる。なお、無機粒子は、どのような粒子形状でもあってもよく、例えば、板状、球状であってもよい。無機粒子は、分散性を向上させるための表面処理を行ってあってもよい。
着色剤またはボイド形成物質として有機粒子を用いる場合、有機粒子としてはポリエステルに非相溶な樹脂の粒子を用いる。この有機粒子としては、シリコーン樹脂粒子、ポリテトラフルオロエチレン粒子が好ましい。有機粒子の平均粒子径は、例えば0.2〜10μm、好ましくは0.3〜8.0μm、さらに好ましくは0.4〜6.0μmである。この範囲の有機粒子を用いることで、ポリエステル中で適度に分散させることができ、粒子の凝集が起こりづらく、粗大突起のないフィルムを得ることができる。
[透明な突起]
本発明の液晶表示装置用反射フィルムは、白色フィルムおよび該フィルムの表面に設けられた高さ3〜50μmの透明な突起からなる。透明な突起は連続して設けられていてもよく、不連続に設けられていてもよい。
本発明においては、白色フィルム表面の透明な突起による被覆率は50〜100%である。被覆率が50%未満であると直上の光源を回避する光の指向性が損なわれて輝度上昇が期待できない。この割合は、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
本発明において、被覆率は、フィルム面内の直交する二方向のそれぞれ長さ3mmの測定領域の合計長さ6mmの測定領域について観察を行ない、測定領域において白色フィルム表面を透明な突起が被覆している割合として定義される。
具体的には、ミクロトームを用いてフィルムの厚み方向が切断面となるように切片を切り出してサンプルと、この切片サンプルを日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用い倍率3000倍にて観察し、フィルム面内の直交する二方向のそれぞれ長さ3mmの測定領域の合計長さ6mmの測定領域について観察を行ない、測定領域において透明な突起で被覆されていない部分の長さを積算して、下記式で算出する。
被覆率
=(6mm−(透明な突起に被覆されていない部分の積算長さ))/6mm×100(%)
なお、透明な突起の最大径部分が塗膜表面より外側に出ている場合には、透明粒子の最大径で覆われる部分を透明な突起に被覆されているとみなす。
透明な突起は、透明な物質で形成されていれば、有機物、無機物のいずれの物質で形成されていてもよい。また、両者を混合したり、複合して突起を形成させてもよい。透明な突起を形成する物質の光線透過率は50%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上である。着色を防止するために、可視領域において光の吸収がないものがよい。
透明な突起を形成する有機物としては、例えば、アクリル、シリコーン、スチレン、ウレタンを用いることができる。可視光領域における光の吸収が殆ど無いことから、アクリル、スチレンが好ましい。無機物としては、ガラスを好ましく用いることができる。有機物なかでも、例えば、UV硬化樹脂や熱硬化樹脂を用いることができる。
透明な突起は透明な粒子によって形成されていてもよい。透明な粒子で透明な突起を形成する場合、透明な突起はバインダーと透明な粒子から構成されていることが好ましい。
この場合、透明な粒子の形状は、例えば、球状、ラグビーボール状、凸レンズ状のものを用いることができ、光を集光させ、輝度を上昇させるために、アスペクト比が1.0〜3.0にある形状の粒子が好ましく、特に球状粒子が好ましい。なお、スペクト比は、粒子の長径/短径である。
この場合、透明な粒子の大きさは、平均粒子径でいうと、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは7〜45μm、特に好ましくは8〜40μm、最も好ましくは10〜30μmである。この範囲の平均粒径であることによって、凝集が生じがたく、光の指向性をコントロールし易い点に加え、粒子の脱落や塗工に際しての筋状の塗布欠陥が発生し難い状態とすることができる。
バインダーとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、これらの共重合体やブレンド物を用いることができる。バインダーには、イソシアネート系、メラミン系、エポキシ系の架橋剤を配合して架橋してもよい。
本発明において、透明な突起はどのような形状でもよいが、好ましくはドーム状またはピラミッド状であり、特に好ましくはドーム状である。ドーム状突起は、なめらかな凸面を備える突起であればよく、半球面もしくは回転楕円体面の一部であることが好ましく、半球面であることが特に好ましい。なお、半球面は必ずしも球の半分である必要はなく、球の一部分が凸状に表面に突出していればドーム状突起に該当する。
透明な突起は、例えば金型に充填した硬化性樹脂をフィルムのうえに配置して硬化させることによって形成されていてもよい。硬化背樹脂として、UV硬化性樹脂を用いる場合には、(メタ)アクロイル基、ビニル基やエポキシ基などの反応性基含有化合物とUV光などの照射によって前述の反応性基含有化合物を反応させうるラジカルやカチオン等の活性種を発生する化合物を混合したものを用いることができる。
硬化の速さからは、(メタ)アクロイル基、ビニル基などの不飽和基を含有する反応性基含有化合物(モノマー)とUV光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤の組み合わせが好ましい。
(メタ)アクロイル基化合物としては、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環で得られるビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応にで得られるビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
本発明における透明な突起の高さは3〜50μmである。高さが3μm未満であると光の指向性の効果が発揮せず、50μmを超えると突起が脱落したり、反射光に指向性を付与する効果がバックライトの光源の位置の設計によって大きく変わる懸念が生じてくる。
透明な突起がドーム状である場合、個々のドームの底面の平均径が5〜50μmであることが好ましい。この範囲の平均径とすることによって、反射光に指向性を付与する効果を損なわずに突起の脱落を防止することができて好ましい。ドーム状である場合、最も好ましい形状は半球状である。
透明な突起がピラミッド状である場合、個々のピラミッドの底面の一辺の長さが5〜50μmであることが好ましい。この範囲の一辺の長さとすることによって、反射光に指向性を付与する効果を損なわずに突起の脱落を防止することができて好ましい。
[製造方法]
以下、本発明の反射フィルムを製造する方法の一例を説明する。この例では白色フィルムとして積層フィルムを用いる。なお、この白色フィルムとしては、例えば、テイジンテトロンUX02−225(帝人デュポンフィルム製)の名称で市販されているフィルムを用いることができる。
フィルムに用いる原料ポリエステルは、線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜100μm、好ましくは平均目開き20〜50μmの不織布型フィルターを用いて濾過を行なう。この濾過を行うことで、通常は凝集して粗大凝集粒子となりやすい粒子の凝集を抑え、粗大異物の少ない積層フィルムを得ることができる。
濾過したポリエステルの組成物は、溶融した状態でフィードブロックを用いた同時多層押出法により、ダイから多層に状態で押出し、積層未延伸シートを製造する。
ダイより押出された積層未延伸シートは、キャスティングドラムで冷却固化され、積層未延伸フィルムとなる。この積層未延伸フィルムをロール加熱、赤外線加熱等で加熱し、縦方向に延伸して積層縦延伸フィルムを得る。この延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。延伸は、ポリエステルのガラス転移点(Tg)以上の温度で行うことが好ましい。延伸倍率は、縦方向、縦方向と直交する方向(以降、横方向と呼ぶ)ともに、好ましくは2.2〜4.0倍、さらに好ましくは2.3〜3.9倍である。2.2倍未満とするとフィルムの厚み斑が悪くなり良好なフィルムが得られず、4.0倍を超えると製膜中に破断が発生し易くなり好ましくない。
縦延伸後の積層フィルムは、続いて、横延伸、熱固定、熱弛緩の処理を順次施して積層二軸配向フィルムとするが、これら処理はフィルムを走行させながら行う。横延伸の処理はポリエステルのガラス転移点(Tg)より高い温度から始める。横延伸過程での昇温は連続的でも段階的(逐次的)でもよいが通常逐次的に昇温する。例えばテンターの横延伸ゾーンをフィルム走行方向に沿って複数に分け、ゾーン毎に所定温度の加熱媒体を流すことで昇温する。横延伸の倍率は、この用途の要求特性にもよるが、好ましくは2.5〜4.5倍、さらに好ましくは2.8〜3.9倍である。2.5倍未満であるとフィルムの厚み斑が悪くなり良好なフィルムが得られず、4.5倍を超えると製膜中に破断が発生し易くなる。以下、融点をTmと略す。
横延伸後のフィルムは、両端を把持したまま(Tm−20℃)〜(Tm〜100℃)で定幅または10%以下の幅減少下で熱処理して熱収縮率を低下させるのがよい。熱処理温度が(Tm−20℃)より高いとフィルムの平面性が悪くなり、厚み斑が大きくなり好ましくない。(Tm−100)℃より低いと熱収縮率が大きくなることがあり好ましくない。また、熱収縮量を調整するために、把持しているフィルムの両端を切り落し、フィルム縦方向の引き取り速度を調整し、縦方向に弛緩させることができる。弛緩させる手段としてはテンター出側のロール群の速度を調整する。弛緩させる割合として、テンターのフィルムライン速度に対してロール群の速度ダウンを行い、好ましくは0.1〜2.5%、さらに好ましくは0.2〜2.3%、特に好ましくは0.3〜2.0%の速度ダウンを実施してフィルムを弛緩(この値を「弛緩率」という)して、弛緩率をコントロールすることによって縦方向の熱収縮率を調整する。また、フィルム横方向は両端を切り落すまでの過程で幅減少させて、所望の熱収縮率を得ることができる。
白色フィルム自体は、例えばこのようにして作成することができる。
次に、この白色フィルムのうえに透明な突起を形成する。
透明な粒子を用いて透明な突起を形成する場合、バインダーを溶解または分散し、透明な粒子を分散させた塗剤を、ダイコーティング装置やグラビアロールコーティング装置を用いて、所定量塗工して、120℃まで段階的に温度設定したオーブンにより乾燥させることによって、例えば得ることができる。
透明な粒子を用いずに透明な突起を形成する場合には、透明な硬化物を与える硬化性樹脂を用いて所定の金型にて所望の形状の突起をフィルム上に形成した後、熱や紫外線(UV光)によって硬化性樹脂を硬化させることで、透明な突起を形成することができる。
以下、実施例により本発明を詳述する。なお、各特性値は以下の方法で測定した。
(1)反射率
分光光度計(島津製作所製UV−3101PC)に積分球を取り付け、BaSO白板
を100%とした時の光線反射率を波長550nmで測定し、この値を反射率とした。
(2)相対輝度
液晶表示装置に反射板として用いたときの表示装置の輝度を評価した。ソニー(株)製32インチテレビ(ブラビアKDL−32V2500)のバックライトの反射フィルムを取り外し、かわり評価対象のフィルムを設置し、輝度計(大塚電子製Model MC−940)を用いて、バックライトの中心を真正面より測定距離500mmで輝度を測定した。相対輝度は、透明粒子の塗布層を設けていない比較例1の反射フィルムの輝度を基準として算出した、輝度の相対値である。
相対輝度=(反射フィルムの輝度)/(比較例1の反射フィルムの輝度)×100(%)
(3)白色フィルムの無機粒子、有機粒子の平均粒径
粒度分布計(堀場製作所製LA−950)にて、粒子の粒度分布を求め、d50での粒子径を平均粒径とした。
(4)突起の形成に用いる透明粒子の平均粒径
日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用い、倍率1000倍にて、樹脂(フィルム)に添加する前の粒子を100個任意に測定し平均粒径を求めた。粒子が球状でない場合は(長径+短径)/2を平均粒径とした。
(5)突起の形成に用いる粒子のアスペクト比
日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用い、倍率500倍にて、露出した粒子30個任意に観察し、長径、短径の値から下記式で求め平均値を算出した。
アスペクト比=長径/短径
(6)透明な突起によるフィルムの被覆率
ミクロトームを用いてフィルムの厚み方向が切断面となるように切片を切り出してサンプルとした。この切片サンプルを日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用い倍率3000倍にて観察した。フィルム面内の直交する二方向のそれぞれ長さ3mmの測定領域の合計長さ6mmの測定領域について観察を行ない、測定領域において透明な突起に被覆されていない部分の長さを積算して、下記式で求めた(図5参照)。
被覆率
=(6mm−(透明な突起に被覆されていない部分の積算長さ))/6mm×100(%)
(7)透明な突起の高さ
透明な突起の高さは、フィルム表面(バインダーにて粒子が埋もれている場合はバインダー表面)から垂直方向に透明な突起部分の高さを20点任意に求め、平均値を透明な突起の高さとした。
(8)塗膜の厚み
フィルムサンプルの断面をデジタルマイクロスコープ(HIROX Co.Ltd.,HI−SCOPE Advanced KH−3000)にて倍率5倍にて観察撮影し、写真からバインダーの厚みを判定し、任意に10点測定した後、平均値を求めた。
[実施例1]
ボイド形成剤として硫酸バリウム粒子を含有するポリエステル組成物からなる反射層とポリエステルからなる支持層の2層から構成されたフィルム総厚み225μmの白色フィルム(帝人デュポンフィルム製 テイジンテトロンUX02−225)の反射層(反射率98.5%)のうえに、ダイコーティング装置にて、下記の調液レシピに示す組成からなる塗液を、wet厚み20g/mの塗布量で塗布した後、オーブン内にて乾燥して反射フィルムを得た。
調液レシピ1)
・突起形成物質: 積水化成品工業 MBX−20SS (38重量%)
・アクリルバインダー: 日本触媒 ユーダブルS2740 (20重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL (2重量%)
・有機溶剤: 酢酸ブチル (40重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[実施例2]
塗液を下記の調液レシピに示す組成からなる塗液に変更し、wet厚み10g/mの塗布量で塗布する他は実施例1と同様にして反射フィルムを得た。
調液レシピ2)
・突起形成物質: 積水化成品工業 MBX−10SS (30重量%)
・アクリルバインダー: 日本触媒 ユーダブルS2740 (28重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL (2重量%)
・有機溶剤: 酢酸エチル (40重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[実施例3]
塗液を下記の調液レシピに示す組成からなる塗液に変更し、wet厚み25g/mの塗布量で塗布する他は実施例1と同様にして反射フィルムを得た。
調液レシピ3)
・突起形成物質: 積水化成品工業 MBX−30SS (32重量%)
・アクリルバインダー: DIC アクリディックA807BA (25重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL (3重量%)
・有機溶剤: メチルエチルケトン (40重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[実施例4]
塗液を下記の調液レシピに示す組成からなる塗液に変更し、wet厚み30g/mの塗布量で塗布する他は実施例1と同様にして反射フィルムを得た。
調液レシピ4)
・突起形成物質粒子: 積水化成品工業 MBX−50SS (25重量%)
・アクリルバインダー: 日本触媒 ユーダブルS2740 (38重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL (3重量%)
・有機溶剤: 酢酸エチル (34重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[実施例5]
塗液を下記の調液レシピに示す組成からなる塗液に変更し、wet厚み15g/mの塗布量で塗布する他は実施例1と同様にして反射フィルムを得た。
調液レシピ5)
・突起形成物質: 積水化成品工業 MBX−15SS (19重量%)
・アクリルバインダー: 日本触媒 ユーダブルS2740 (37重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL (4重量%)
・有機溶剤: 酢酸ブチル (40重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[参考例1]
白色フィルムの反射層のうえ全面に隙間なく四角錐型の突起を形成した。すなわち、四角錐の形状になるようSUS製の金型に下記の調液レシピに示す組成からなる塗液を流し込み、そのうえに白色フィルムを密着させ、高圧水銀ランプ(ハリソン東芝ライティング製トスキュアー)にてUV光を照射して塗液を硬化させ、100℃のオーブンにて乾燥させて、白色フィルムの反射面の全面に四角錐を形成して反射フィルムを得た。反射フィルムの大きさは、相対輝度の評価に用いるソニー(株)製32インチテレビ(ブラビアKDL−32V2500)のバックライトの反射フィルムの大きさに合わせた。四角推型の突起の形成に用いた金型の四角推部分の模式図を図1に示す。
調液レシピ6) 紫外線硬化樹脂
・ダイセルUC製EB3700
(ビスフェノールAタイプエポキシアクリレート) (25重量%)
・新中村化学製BPE200
(エチレンオキシド付加ビスフェノールAメタクリルエステル) (8重量%)
・第一製薬工業製BR−31
(トリブロモフェノキシエチルアクリレート) (42重量%)
・東亜合成製M−110
(エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート)
(8重量%)
・BASF製LR8893(ラジカル発生剤) (1重量%)
・メチルエチルケトン (16重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[参考例2]
白色フィルム上に、参考例1における調液レシピ6の組成の塗液を、ダイコーティング装置にてwet塗布量15g/mの塗布量で塗工後、フィルムの塗工面に、図2に示すプリズム状の凹凸を設けたニップローラーを用いて塗布層に凹凸を形成した状態で、高圧水銀ランプ(ハリソン東芝ライティング製トスキュアー)にてUV光を照射して硬化させ、100℃のオーブンにて乾燥してプリズム形状を作成した。
なお、この実施例での相対輝度の測定においては、プリズムの流れ方向がバックライトの光源の冷陰極管と平行になるように反射フィルムを設置した。
[比較例1]
白色フィルム上に塗液をコートせずにフィルムを評価した。
[比較例2]
塗液を下記の調液レシピに示す組成からなる塗液に変更し、wet厚み40g/mの塗布量で塗布する他は実施例1と同様にして反射フィルムを得た。
調液レシピ7)
・アクリルバインダー: 日本触媒 ユーダブルS2740 (57重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL(3重量%)
・有機溶剤: 酢酸ブチル (40重量%)
[比較例3]
塗液を下記の調液レシピに示す組成からなる塗液に変更し、wet厚み2g/mの塗布量で塗布する他は実施例1と同様にして反射フィルムを得た。
調液レシピ8)
・突起形成物質: 綜研化学 MX−150 (30重量%)
・アクリルバインダー: 日本触媒 ユーダブルS2740 (27重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL(3重量%)
・有機溶剤: 酢酸ブチル (40重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[比較例4]
塗液を下記の調液レシピに示す組成からなる塗液に変更し、wet厚み80g/mの塗布量で塗布する他は実施例1と同様にして反射フィルムを得た。
調液レシピ8)
・突起形成物質: Potters-Ballotini Co Ltd.J−120 (30重量%)
・アクリルバインダー: 日本触媒 ユーダブルS2740 (27重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL(3重量%)
・有機溶剤: 酢酸ブチル (40重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[比較例5]
塗液を下記の調液レシピに示す組成からなる塗液に変更し、wet厚み40g/mの塗布量で塗布する他は実施例1と同様にして反射フィルムを得た。
調液レシピ9)
・突起形成物質: 積水化成品工業 MBX−50 (3重量%)
・アクリルバインダー: DIC アクリディックA807BA (50重量%)
・架橋剤: 日本ポリウレタン工業社 コロネートHL(3重量%)
・有機溶剤: 酢酸ブチル (44重量%)
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[比較例6]
白色フィルムの反射層のうえに設けるプリズムの形状を図3に示す形状に変更した他は、参考例1と同様して反射層のプリズムを設けた反射フィルムを得た。
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
[比較例7]
白色フィルムの反射層のうえに設けるプリズムの形状を図4に示す形状に変更した他は、参考例2と同様に表面に加工しフィルムを得た。
得られた反射フィルムの物性を表1に示す。
本発明において、透明な突起を透明粒子によって白色フィルムの上に形成した液晶表示装置用反射フィルムの断面図の例を図6に示す。反射フィルムの上方に配置された光源からの光を、光源を回避する方向の指向性をもって拡散反射することで、光源に返ることによる光のロスを少なくし、表示面に到達する光の量を多くすることができる。
本発明の液晶表示装置用反射フィルムは、液晶表示装置のバックライトユニットに組み込む反射フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 白色フィルムおよび該白色フィルムの表面に設けられた高さ3〜50μmの透明な突起からなり、
    該透明な突起はバインダーと透明な粒子から構成されてなり、該バインダーの厚みは該透明な粒子の平均粒径の半分以下であり、
    該白色フィルム表面の透明な突起による被覆率が50〜100%であることを特徴とする液晶表示装置用反射フィルム。
  2. 上記バインダーの厚みが5〜10μmである、請求項1に記載の液晶表示装置用反射フィルム。
  3. 上記透明な粒子の平均粒径が10〜50μmである、請求項1または2に記載の液晶表示装置用反射フィルム。
  4. 上記透明な突起の形状がドーム状である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置用反射フィルム。
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