本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。
<第1実施形態>
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムは、500kW級の太陽光発電システムであって、160個の太陽電池ストリング1_#1〜1_#160と、20台の接続箱2_#1〜2_#20と、4台の集電箱3_#1〜3_#4と、2台の電力変換装置4_#1〜4_#2と、変電設備5と、日射計群6A及び6Bと、温度計群7A及び7Bと、2台の通信機器8_#1〜8_#2と、2台の信号変換装置9_#1〜9_#2と、1台の異常監視・制御装置10とを備えている。なお、以下の説明では、太陽電池ストリング1_#1〜1_#160について、個々の区分けが不要な場合は太陽電池ストリング1と称することがある。同様に以下の説明では、接続箱2、集電箱3、電力変換装置4、通信機器8、信号変換装置9と称することがある。また、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムの概略配置は図1Bの通りである。
太陽電池ストリング1_#1〜1_#160はそれぞれ最大出力240Wの多結晶太陽電池モジュールM1を13個直列に接続した構成である。
接続箱2_#1〜2_#20はそれぞれ8回路入力の接続箱である。接続箱2_#iは、8個の太陽電池ストリング1_#(8i−7)〜1_#8iから供給される電力を一つにまとめて出力する(iは20以下の自然数)。
接続箱2の一構成例を図2に示す。図2に示す構成例では、接続箱2は、太陽電池ストリング1側に電流が逆流することを防止する逆流防止用ダイオードD1〜D8と、落雷時のサージ電圧を抑える避雷器21と、過電流が流れると電路を開放するブレーカー22と、日射計6A1及び6A2(詳細は後述)を備えている。
集電箱3_#1〜3_#4はそれぞれ5回路入力の集電箱である。集電箱3_#jは、5台の接続箱2_#(5j−4)〜2_#5jから供給される電力を一つにまとめて出力する(jは4以下の自然数)。また、集電箱3は、入力単位すなわち8個の太陽電池ストリング単位での異常を検出し、その検出結果を出力する。
集電箱3の一構成例を図3に示す。図3に示す構成例では、集電箱3は、電流センサS1〜S5と、落雷時のサージ電圧を抑える避雷器31と、過電流が流れると電路を開放するブレーカー32と、通信I/Fを有しており電流センサS1〜S5の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器33と、電源部34とを備えている。集電箱3_#jの電流センサS1は8個の太陽電池ストリング1_#(40j−39)〜1_#(40j−32)単位での異常を検出するために必要な測定値である8個の太陽電池ストリング1_#(40j−39)〜1_#(40j−32)の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。また、集電箱3_#jの電流センサS2は8個の太陽電池ストリング1_#(40j−31)〜1_#(40j−24)単位での異常を検出するために必要な測定値である8個の太陽電池ストリング1_#(40j−31)〜1_#(40j−24)の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。集電箱3_#jの電流センサS3〜S5も同様である。電源部34は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、電流センサS1〜S5及びA/D変換器33の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、電流センサS1〜S5及びA/D変換器33に供給する。なお、全ての集電箱3にA/D変換器33及び電源部34を設けてもよいが、複数台の集電箱3で1つのA/D変換器33を共用してもよく、同様に複数台の集電箱3で1つの電源部34を共用してもよい。
電力変換装置4_#1〜4_#2はそれぞれ最大出力が240kWであって2回路入力の電力変換装置である。電力変換装置4_#kは、集電箱3_#(2k−1)から供給される電力と集電箱3_#2kから供給される電力との合計電力であるDC電力をAC電力に変換して出力する(kは2以下の自然数)。
電力変換装置4の一構成例を図4に示す。図4に示す構成例では、電力変換装置4は、2台の集電箱3から受け取ったDC電力をAC電力に変換して出力するDC/ACインバータ41と、A/D変換器33の出力信号を中継して通信機器8に伝送する中継器42と、電源部43と、DC/ACインバータ41から出力されるAC電力を検出する電力センサS6とを備えている。電源部43は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、中継器42の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、中継器42に供給する。なお、2台の電力変換装置4それぞれに中継器42及び電源部43を設けてもよいが、2台の電力変換装置4で1つの中継器42を共用してもよく、同様に2台の電力変換装置4で1つの電源部43を共用してもよい。
また、A/D変換器33の出力信号を中継して通信機器8に伝送する中継器42と、電源部43は接続箱ないし集電箱に備えても構わない。
変電設備5は2回路入力の変電設備である。変電設備5は、電力変換装置4_#1から供給されるAC電力と電力変換装置4_#2から供給されるAC電力との合計電力を高圧(例えば6600V)や特別高圧(例えば72KV)に昇圧して電力系統(不図示)に出力する。
日射計群6Aは20個の日射計を有し、日射計群6Aの各日射計は接続箱2_#1〜2_#10それぞれに2個ずつ割り当てられて設置される。温度計群7Aは10個の温度計を有し、温度計群7Aの各温度計は接続箱2_#1〜2_#10それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。
同様に、日射計群6Bは20個の日射計を有し、日射計群6Bの各日射計は接続箱2_#11〜2_#20それぞれに2個ずつ割り当てられて設置される。温度計群7Bは10個の温度計を有し、温度計群7Bの各温度計は接続箱2_#11〜2_#20それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。
接続箱2_#1に設置される2つの日射計(日射計6A1、6A2)を例に図2を参照してさらに詳説する。日射計6A1、6A2は太陽光の日射量を検出する検出器である。日射計6A1、6A2は予め区分けされた複数の区画のうちの一の区画内に設置される。本実施形態において日射計6A1、6A2は接続箱2に設置される。区画分けの方法、区画分けの範囲は特に限られるものではないが、本実施形態では図1を参照して一の接続箱2(例えば、接続箱2_#1)及びその接続箱2に電力を供給する複数の太陽電池ストリング1(例えば太陽電池ストリング1_#1〜1_#8)を含む範囲を一の区画とする。
なお、本実施形態においては上述したように接続箱2を基準に区分けしているが集電箱3や太陽電池ストリング1を基準に区分けしてもよい。また、日射計6A1、6A2が設置される場所は接続箱2に限られるものではなく、同一測定対象区画内の各太陽光モジュールM1に照射される日射量が測定可能な位置に配置することとすればよい。また、同一測定対象区画内の各太陽光モジュールM1に照射される日射量が測定可能な位置であれば少し離れた位置に設置することとしてもよい。
上述したように日射計6A1、6A2は同一の計測対象区画(さらに詳説すれば同一の接続箱2)に設置される。その際、日射計6A1、6A2は支持具(例えば金属プレート)上に載置されて所定の方位、所定の角度に向かって設置される。日射計6A1、6A2が載置される支持具は共通の支持具としてもよいが、互いに独立した2つの支持具に分けて載置されることとしてもよい。互いに独立した2つの支持具に分けて載置することにより、支持具の変形等による日射計の方位、角度の変化等の異常を一方の日射計に留められる。
温度計群7A及び7Bの配置については太陽電池ストリング1それぞれの代表する温度を測定できれば良く、温度計の個数については、少なくとも温度計群7Aと7Bを合わせて複数以上あれば好ましい。この際に温度計を相互に比較できる位置に設置すれば、温度計の適切な校正時期の管理が行え保守が精度よく行える。また、太陽電池ストリング1の配置によっては温度計群7Aもしくは7Bの片方で構成されても構わない。
また、温度計群7Aもしくは7Bは任意の太陽電池モジュールM1の温度を計測するのが好ましく、例えば発電を妨げない太陽電池モジュールの裏面に熱電対素子など貼り付けて、太陽電池モジュール裏面温度を計測しても構わない。
通信機器8_#1は電力変換装置4_#1の中継器42から伝送されてきたデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図1Aにおいて不図示)に送信する。同様に、通信機器8_#2は電力変換装置4_#2の中継器42から伝送されてきたデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図1Aにおいて不図示)に送信する。なお、通信機器8_#1と通信機器8_#2とを統合して、1台の通信機器にしてもよい。
通信機器8の一構成例を図5に示す。図5に示す構成例では、通信機器8は、集電箱3及び電力変換装置4内のA/D変換器との通信並びに外部サーバー(図5において不図示)との通信を行う通信インターフェース部81と、通信インターフェース部81によるデータの送受信を制御するとともに通信インターフェース部81によって受信されたデータを内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部82とを備えている。外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)が、通信インターフェース部81及び制御部82の駆動電圧となる。
集電箱3及び電力変換装置4内のA/D変換器から送られてくるデータが正常を示すデータばかりである場合、通信機器8は、データを定期的にまとめて外部サーバー(図5において不図示)に送信する。これに対して、集電箱3及び電力変換装置4内のA/D変換器から異常を示すデータが送られてくると、通信機器8は、その異常を示すデータをただちに外部サーバー(図5において不図示)に送信する。
なお、通信機器8によるデータ監視は、太陽電池ストリングが発電している期間行われれば十分であるため、制御部82及び通信インターフェース部81に供給する電圧すなわち通信機器8の電源電圧を、商用交流電圧ではなく、電力変換装置4の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置4の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にしてもよい。同様に、電源部34及び電源部43に供給する電圧を、商用交流電圧ではなく、電力変換装置4の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置4の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にしてもよい。
信号変換装置9_#1は日射計群6Aの出力信号(アナログ信号)、温度計群7Aの出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。信号変換装置9_#1は日射計群6A、温度計群7Aから物理的に近い位置に設置することが望ましい。また、信号変換装置9_#2は日射計群6Bの出力信号(アナログ信号)、温度計群7Bの出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。信号変換装置9_#2は日射計群6B、温度計群7Bから物理的に近い位置に設置することが望ましい。これにより、アナログ信号に外部ノイズが加わることによる測定データの変動を防止することができる。
異常監視・制御装置10には、デジタル信号に変換された日射計群6Aの出力信号(アナログ信号)、デジタル信号に変換された日射計群6Bの出力信号(アナログ信号)、デジタル信号に変換された温度計群7Aの出力信号(アナログ信号)、デジタル信号に変換された温度計群7Bの出力信号(アナログ信号)が入力される。また、異常監視・制御装置10は電力センサS6の出力信号(アナログ信号)、変電設備5から送られてくる監視信号のうちアナログ信号をデジタル信号に変換する。そして、入力されたデジタル信号又は入力されたアナログ信号を変換したデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図1Aにおいて不図示)に送信する。
変電設備5から送られてくる監視信号としては、例えば、遮断器の開閉状態を示す信号、トランスの状態を示す信号、機器の障害状態を示す信号、各部の電圧や電流の計測値、電力計の計測値を示す信号などを挙げることができる。
異常監視・制御装置10の一構成例を図6に示す。図6に示す構成例では、異常監視・制御装置10は外部サーバー(図6において不図示)との通信を行う通信インターフェース部91と、通信インターフェース部91によるデータの送受信を制御するとともに通信I/F93から出力されるデジタル信号を内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部92と、通信I/F93と、電源部94と、を備えている。通信I/F93は、A/D変換器(不図示)を有しており、日射計群6Aの出力信号(アナログ信号)、日射計群6Bの出力信号(アナログ信号)、温度計群7Aの出力信号(アナログ信号)、温度計群7Bの出力信号(アナログ信号)、電力センサS6の出力信号(アナログ信号)、変電設備5から送られてくる監視信号(アナログ信号)をそれぞれデジタル信号に変換する。電源部94は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、通信I/F93の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、通信I/F93に供給する。
なお、異常監視・制御装置10によるデータ監視は、太陽電池ストリングが発電していない期間も行われなければならないため、異常監視・制御装置10の電源電圧を、商用交流電圧なしに、電力変換装置4の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置4の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にした場合、異常監視・制御装置の稼働に遅れや制約が発生する。
ここで、通信機器8及び異常監視・制御装置10と外部サーバーとの間のデータ伝送経路の一例を図7に示す。
図7に示す例では、通信機器8_#1及び8_#2は、携帯電話回線網またはルーター100とインターネット101とを経由して、外部サーバー102にデータを送信しており、異常監視・制御装置10は、ルーター100とインターネット101とを経由して、外部サーバー102にデータを送信している。
また、通信機器8_#1及び8_#2と異常監視・制御装置10とは互いに故障が生じていないかを監視しあっている。これにより、監視データを伝送するデータ伝送装置である通信機器8_#1及び8_#2並びに異常監視・制御装置10を相互に監視し機器の管理者や監視装置および外部サーバに通報することができる。例えば、通信機器8_#1及び8_#2は、所定の周期で異常監視・制御装置10に対して問い合わせ信号を送信し、異常監視・制御装置10はその問い合わせ信号に応じて応答信号を通信機器8_#1及び8_#2に返信する。通信機器8_#1及び8_#2は異常監視・制御装置10からの応答信号を受信すると、異常監視・制御装置10が故障していないと判断する。逆に、異常監視・制御装置10は、所定の周期で通信機器8_#1及び8_#2に対して問い合わせ信号を送信し、通信機器8_#1及び8_#2はその問い合わせ信号に応じて応答信号を異常監視・制御装置10に返信する。異常監視・制御装置10は通信機器8_#1及び8_#2からの応答信号を受信すると、通信機器8_#1及び8_#2が故障していないと判断する。その他の方法として相互の機器内に検査器を挿入し内部クロック信号を検出して、その周期・パルス幅による故障判断でもよい。
なお、通信機器8_#1と通信機器8_#2とは統合して、1台の通信機器にしてもよい。また、通信機器8と異常監視・制御装置10とを1つの装置としてもよい。ただし、この場合、通信機器8に相当する機能部分の電源と異常監視・制御装置10に相当する機能部分の電源とを分離して、一つの電源に異常が行った場合でも通信機器8に相当する機能部分と異常監視・制御装置10に相当する機能部分とが同時に停止しないようにすることが望ましい。
また、異常監視・制御装置10は日射計群6A、6Bに不具合が生じていないかを監視している(判断する)。不具合には、感度の劣化などの日射計自体の交換を要するものと、設置方位や設置角度の調整などの日射計自体の交換を要しないものが含まれる。本実施形態では上述したように各接続箱2に夫々2つの日射計が設置される。そして1の接続箱2(同一の測定対象区画内)に設置される日射計により検出される日射量に基づいて日射計に不具合が生じていないかを判断する。
接続箱2_#1に設置される2つの日射計(日射計6A1、6A2)を例に説明する。日射計6A1と6A2はほぼ同位置に同一方位、同一角度に向けて設置される。つまり日射計6A1及び6A2がいずれも正常であれば、ほぼ同一の日射量が測定されるように設置される。
異常監視・制御装置10は、日射計6A1が測定した日射量と日射計6A2が測定した日射量が異なり、その差異が所定値を超えた(すなわち測定誤差の範囲を超えた)場合にいずれか一方又は双方の日射計に不具合が生じていると判断する。不具合情報が示されることで日射計に不具合が生じていることが知らされ、交換や調整等の保守の必要性が示される。
本実施形態によれば、2つの日射計の日射量を比較することによって一方又は双方の日射計の不具合の有無が検出される。
また、同一の計測対象区画に2つの日射計が備えられ、その2つの日射計の日射量を比較するので比較が容易になる。また、一方に不具合が生じても他方の日射計を使用することができる。
また、2つの日射計が互いに独立した2つの支持具に分けて配されるので、支持具が変形等することにより双方の日射計の設置方位や設置角度が同時に変わることが防がれる。
なお、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムでは、1台の集電箱3に電流センサを5個設け集電箱3の入力側に電流センサを20個設ける構成であるが、1台の接続箱2に電流センサを1個設け接続箱2の出力側に電流センサを20個設ける構成にしても構わない。ただし、集電箱3の入力側に電流センサを20個設ける構成の方が、接続箱2の出力側に電流センサを20個設ける構成に比べて電流センサを集約することができ、信号線の敷設や電流センサの保守作業などが容易になるため、集電箱3の入力側に電流センサを20個設ける構成が望ましい。
また、本実施形態で採用した太陽電池モジュールの仕様あるいは各構成部品の個数はあくまで一例であり、本発明は本実施形態で採用した太陽電池モジュールの仕様あるいは各構成部品の個数に限定されるものではない。他の例としては、最大出力130Wの薄膜太陽電池モジュールを3840個設け、最大出力130Wの薄膜太陽電池モジュールを8直列3並列に接続した太陽電池ストリングを80個設け、8回路入力の接続箱を20台設け、5回路入力の集電箱を4台設け、最大出力が500kWであって2回路入力の電力変換装置を2台設ける構成を挙げることができる。この構成の太陽光発電システムの場合、例えば短辺約150m、長辺約200mの長方形形状の敷地にシステムを設置することができる。
また、本実施形態では、異常監視・制御装置10が、日射計群6A及び6B並びに温度計群7A及び7Bに関するデータの伝送を行ったが、通信装置8が日射計群6A及び6B並びに温度計群7A及び7Bに関するデータの伝送を行うようにしてもよい。
<第2実施形態>
図8は、本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。
本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムは、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムとは異なり集電箱を備えていない構成であって、40個の太陽電池ストリング11_#1〜11_#40と、2台の接続箱12_#1〜12_#2と、1台の電力変換装置14と、変電設備15と、日射計群16と、温度計群17と、1台の通信機器18と、1台の信号変換装置19と、1台の異常監視・制御装置20とを備えている。
太陽電池ストリング11_#1〜1_#40はそれぞれ太陽電池モジュールを複数直列に接続した構成である。なお、隣接する2つの太陽電池ストリングは分岐ケーブル21によって並列接続されてから接続箱2に接続される。つまり、本実施形態の太陽光発電システムは、20個の分岐ケーブル21_#1〜21_#20を備える。なお、以下の説明では、分岐ケーブル21_#1〜21_#20について、個々の区分けが不要な場合は分岐ケーブル21と称することがある。
接続箱12_#1〜12_#2はそれぞれ10回路入力の接続箱である。接続箱12_#1は、20個の太陽電池ストリング11_#1〜11_#20から供給される電力を一つにまとめて出力する。同様に、接続箱12_#2は、20個の太陽電池ストリング11_#21〜11_#40から供給される電力を一つにまとめて出力する。
接続箱12の一構成例を図9に示す。図9に示す構成例では、接続箱12は、太陽電池ストリング11側に電流が逆流することを防止する逆流防止用ダイオードD11〜D20と、電流センサS11〜S20と、落雷時のサージ電圧を抑える避雷器23と、過電流が流れると電路を開放するブレーカー24と、通信I/Fを有しており電流センサS11〜S20の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器25と、電源部26とを備えている。接続箱12_#1の電流センサS11は2個の太陽電池ストリング11_#1〜11_#2単位での異常を検出するために必要な測定値である2個の太陽電池ストリング11_#1〜11_#2の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。また、接続箱12_#2の電流センサS12は2個の太陽電池ストリング11_#3〜11_#4単位での異常を検出するために必要な測定値である2個の太陽電池ストリング11_#3)〜11_#4の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。接続箱12_#1の電流センサS13〜S20も同様である。また、接続箱12_#2も各電流センサに対応する太陽電池ストリングの番号が変わるだけであり、基本的に接続箱12_#1と同様である。電源部26は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、電流センサS11〜S20及びA/D変換器25の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、電流センサS11〜S20及びA/D変換器25に供給する。なお、2台の接続箱12それぞれにA/D変換器25及び電源部26を設けてもよいが、2台の接続箱12で1つのA/D変換器25を共用してもよく、同様に2台の接続箱12で1つの電源部26を共用してもよい。
電力変換装置14は2回路入力の電力変換装置である。電力変換装置14は、接続箱12_#1から供給される電力と接続箱12_#2から供給される電力との合計電力であるDC電力をAC電力に変換して出力する。
電力変換装置14の一構成例を図10に示す。図10に示す構成例では、電力変換装置14は、2台の接続箱12から受け取ったDC電力をAC電力に変換して出力するDC/ACインバータ45と、A/D変換器25の出力信号を中継して通信機器18に伝送する中継器46と、電源部47と、DC/ACインバータ45から出力されるAC電力を検出する電力センサS7とを備えている。電源部47は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、中継器46の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、中継器46に供給する。
変電設備15は1回路入力の変電設備である。変電設備15は、電力変換装置14から供給されるAC電力を高圧(例えば6600V)や特別高圧(7000V以上、例えば77kV)昇圧して電力系統(不図示)に出力する。
日射計群16は40個の日射計を有し、日射計群16の各日射計は各分岐ケーブル21に2個ずつ割り当てられて設置される。温度計群17は20個の温度計を有し、温度計群17の各温度計は各分岐ケーブル21に1個ずつ割り当てられて設置される。
接続箱12_#1に設置される2つの日射計(日射計16A1、16A2)を例に図8を参照してさらに詳説する。日射計12A1、12A2は太陽光の日射量を検出する検出器である。日射計16A1、16A2は予め区分けされた複数の区画のうちの一の区画内に設置される。本実施形態において日射計16A1、16A2は接続箱12に設置される。区画分けの方法、区画分けの範囲は特に限られるものではないが、本実施形態では図9を参照して一の分岐ケーブル21(例えば、分岐ケーブル21_#1)及びその分岐ケーブル21に電力を供給する複数の太陽電池ストリング11(例えば太陽電池ストリング11_#1〜11_#2)を含む範囲を一の区画とする。
なお、本実施形態においては上述したように分岐ケーブル21を基準に区分けしているが太陽電池ストリング11や接続箱12を基準に区分けしてもよい。また、日射計16A1、16A2が設置される場所は分岐ケーブル21に限られるものではなく、同一測定対象区画内の各太陽光モジュールM1に照射される日射量が測定可能な位置に配置することとすればよい。また、同一測定対象区画内の各太陽光モジュールM1に照射される日射量が測定可能な位置であれば少し離れた位置に設置することとしてもよい。
上述したように日射計16A1、16A2は同一の計測対象区画(さらに詳説すれば同一の分岐ケーブル21)に設置される。その際、日射計16A1、16A2は支持具(例えば金属プレート)上に載置されて所定の方位、所定の角度に向かって設置される。日射計16A1、16A2が載置される支持具は共通の支持具としてもよいが、互いに独立した2つの支持具に分けて載置されることとしてもよい。互いに独立した2つの支持具に分けて載置することにより、1つの支持具の変形等による日射計の方位、角度の変化を一方の日射計に留めることができる。
温度計群17の配置については太陽電池ストリング11それぞれの代表する温度を測定できれば良く、温度計の個数については、1又は複数以上あれば好ましい。複数以上あるときは温度計を相互に比較できる位置に設置することで、温度計の適切な校正時期の管理が行うことができ、保守が精度よく行える。
また、温度計群17は任意の太陽電池モジュールの温度を計測するのが好ましく、例えば発電を妨げない太陽電池モジュールの裏面に熱電対素子など貼り付けて、太陽電池モジュール裏面温度を計測しても構わない。
通信機器18は電力変換装置14の中継器46から伝送されてきたデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図8において不図示)に送信する。
通信機器18の一構成例を図11に示す。図11に示す構成例では、通信機器18は、接続箱12及び電力変換装置14内のA/D変換器との通信並びに外部サーバー(図11において不図示)との通信を行う通信インターフェース部83と、通信インターフェース部83によるデータの送受信を制御するとともに通信インターフェース部83によって受信されたデータを内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部84とを備えている。外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)が、通信インターフェース部83及び制御部84の駆動電圧となる。
接続箱12及び電力変換装置14内のA/D変換器から送られてくるデータが正常を示すデータばかりである場合、通信機器18は、データを定期的にまとめて外部サーバー(図11において不図示)に送信する。これに対して、接続箱12及び電力変換装置14内のA/D変換器から異常を示すデータが送られてくると、通信機器18は、その異常を示すデータをただちに外部サーバー(図11において不図示)に送信する。
なお、通信機器18によるデータ監視は、太陽電池ストリングが発電している期間行われれば十分であるため、制御部84及び通信インターフェース部83に供給する電圧すなわち通信機器18の電源電圧を、商用交流電圧ではなく、電力変換装置14の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置14の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にしてもよい。同様に、電源部26及び47に供給する電圧を、商用交流電圧ではなく、電力変換装置14の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置14の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にしてもよい。
信号変換装置19は日射計群16の出力信号(アナログ信号)、温度計群17の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。信号変換装置19は日射計群16、温度計群17から物理的に近い位置に設置することが望ましい。これにより、アナログ信号に外部ノイズが加わることによる測定データの変動を防止することができる。
異常監視・制御装置20には、デジタル信号に変換された日射計群16の出力信号(アナログ信号)、デジタル信号に変換された温度計群17の出力信号(アナログ信号)が入力される。また、異常監視・制御装置20は、電力センサS7の出力信号(アナログ信号)、変電設備15から送られてくる監視信号のうちアナログ信号をデジタル信号に変換する。そして、入力されたデジタル信号又は入力されたアナログ信号を変換したデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図12において不図示)に送信する。
変電設備15から送られてくる監視信号としては、例えば、遮断器の開閉状態を示す信号、トランスの状態を示す信号、機器の障害状態を示す信号、各部の電圧や電流の計測値、電力計の計測値を示す信号などを挙げることができる。
異常監視・制御装置20の一構成例を図12に示す。図12に示す構成例では、異常監視・制御装置20は外部サーバー(図12において不図示)との通信を行う通信インターフェース部95と、通信インターフェース部95によるデータの送受信を制御するとともに通信I/F97から出力されるデジタル信号を内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部96と、通信I/F97と、電源部98とを備えている。通信I/F97は、A/D変換器(不図示)を有しており、日射計群16の出力信号(アナログ信号)、温度計群17の出力信号(アナログ信号)、電力センサS7の出力信号(アナログ信号)、変電設備15から送られてくる監視信号(アナログ信号)をそれぞれデジタル信号に変換する。電源部98は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、通信I/F97の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、通信I/F97に供給する。
なお、異常監視・制御装置20によるデータ監視は、太陽電池ストリングが発電していない期間も行われなければならないため、異常監視・制御装置20の電源電圧を、商用交流電圧なしに、電力変換装置14の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置14の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にした場合、異常監視・制御装置の稼働に遅れや制約が発生する。
ここで、通信機器18及び異常監視・制御装置20と外部サーバーとの間のデータ伝送経路の一例を図13に示す。
図13に示す例では、通信機器18は、携帯電話回線網またはルーター103とインターネット104とを経由して、外部サーバー105にデータを送信しており、異常監視・制御装置20は、ルーター103とインターネット104とを経由して、外部サーバー105にデータを送信している。
また、通信機器18と異常監視・制御装置20とは互いに故障が生じていないかを監視しあっている。これにより、監視データを伝送するデータ伝送装置である通信機器18及び異常監視・制御装置20を監視することができる。例えば、通信機器18は、所定の周期で異常監視・制御装置20に対して問い合わせ信号を送信し、異常監視・制御装置20はその問い合わせ信号に応じて応答信号を通信機器18に返信する。通信機器18は異常監視・制御装置20からの応答信号を受信すると、異常監視・制御装置20が故障していないと判断する。逆に、異常監視・制御装置20は、所定の周期で通信機器18に対して問い合わせ信号を送信し、通信機器18はその問い合わせ信号に応じて応答信号を異常監視・制御装置20に返信する。異常監視・制御装置20は通信機器18からの応答信号を受信すると、通信機器18が故障していないと判断する。その他の方法として相互の機器内に検査器を挿入し内部クロック信号を検出して、その周期・パルス幅による故障判断でもよい。
なお、通信機器18と異常監視・制御装置20とを1つの装置の装置としてもよい。ただし、この場合、通信機器18に相当する機能部分の電源と異常監視・制御装置20に相当する機能部分の電源とを分離して、一つの電源に異常が行った場合でも通信機器18に相当する機能部分と異常監視・制御装置20に相当する機能部分とが同時に停止しないようにする。
また、異常監視・制御装置20は日射計群16に不具合が生じていないかを監視している(判断する)。不具合には、感度の劣化などの日射計自体の交換を要するものと、設置方位や設置角度の調整などの日射計自体の交換を要しないものが含まれる。本実施形態では上述したように各接続箱2に夫々2つの日射計が設置される。そして1の接続箱2(同一の測定対象区画内)に設置される日射計により検出される日射量に基づいて日射計に不具合が生じていないかを判断する。判断方法は第1実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<第3実施形態>
図14は、本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。
本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムは、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムとは異なり集電箱を備えていない構成であって、160個の太陽電池ストリング121_#1〜121_#160と、20台の接続箱122_#1〜122_#20と、1台の電力変換装置124と、変電設備125と、日射計群126と、温度計群127と、1台の通信機器128と、1台の信号変換装置129と、1台の異常監視・制御装置130とを備えている。
太陽電池ストリング121_#1〜121_#160はそれぞれ太陽電池モジュールを複数直列に接続した構成である。
接続箱122_#1〜122_#20はそれぞれ8回路入力の接続箱である。接続箱122_#1は、8個の太陽電池ストリング121_#1〜121_#8から供給される電力を一つにまとめて出力する。同様に、接続箱122_#2は、8個の太陽電池ストリング121_#9〜121_#16から供給される電力を一つにまとめて出力する。接続箱122_#3〜122_#8についても同様である。
接続箱122の一構成例を図15に示す。図15に示す構成例では、接続箱122は、太陽電池ストリング121側に電流が逆流することを防止する逆流防止用ダイオードD21〜D28と、落雷時のサージ電圧を抑える避雷器201と、過電流が流れると電路を開放するブレーカー202と、日射計126A1及び126A2(詳細は後述)を備えている。また、図15に示すにように、太陽電池ストリングのメンテナンスの際に安全性を高める為のブレーカー(断路器)B1〜B8を逆流防止用ダイオードD21〜D28のアノード側に備えていても構わない。
電力変換装置124は20回路入力の電力変換装置である。電力変換装置124は、接続箱122_#1ないし122_#20から供給される合計電力であるDC電力をAC電力に変換して出力する。
電力変換装置124の一構成例を図16に示す。図16に示す構成例では、電力変換装置124は、20台の接続箱122から受け取ったDC電力をAC電力に変換して出力するDC/ACインバータ203と、電流センサS21〜S40と、通信I/Fを有しており電流センサS21〜S40の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器204と、電源部205と、DC/ACインバータ203から出力されるAC電力を検出する電力センサS7とを備えている。
また、接続箱122_#1からの電流量を測定する電流センサS21は8個の太陽電池ストリング121_#1〜121_#8単位での異常を検出するために必要な測定値である8個の太陽電池ストリング121_#1〜121_#8の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。また、接続箱122_#2からの電流量を測定する電流センサS22は8個の太陽電池ストリング121_#9〜121_#16単位での異常を検出するために必要な測定値である8個の太陽電池ストリング121_#9〜121_#16の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。接続箱122_#3ないし122_#20からの電流量を測定する電流センサS23〜S40も同様である。電源部205は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、電流センサS21〜S40及びA/D変換器204の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、電流センサS21〜S40及びA/D変換器204に供給する。
尚、電流センサS21〜S40、A/D変換器204等は電力変換装置124と別体で構成されても構わない。
変電設備125は1回路入力の変電設備である。変電設備125は、電力変換装置124から供給されるAC電力を高圧(例えば6600V)や特別高圧(例えば72KV)昇圧して電力系統(不図示)に出力する。
日射計群126は40個の日射計を有し、日射計群126の各日射計は接続箱122_#1〜122_#20それぞれに2個ずつ割り当てられて設置される(例えば図15に示す温度計126A及び126B)。温度計群127は20個の温度計を有し、温度計群127の各温度計は接続箱122_#1〜122_#20それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。
接続箱122_#1に設置される2つの日射計(日射計126A1、126A2)を例に図15を参照してさらに詳説する。日射計126A1、126A2は太陽光の日射量を検出する検出器である。日射計126A1、126A2は予め区分けされた複数の区画のうちの一の区画内に設置される。本実施形態において日射計126A1、126A2は接続箱122に設置される。区画分けの方法、区画分けの範囲は特に限られるものではないが、本実施形態では図14を参照して一の接続箱122(例えば、接続箱122_#1)及びその接続箱122に電力を供給する複数の太陽電池ストリング121(例えば太陽電池ストリング121_#1〜121_#8)を含む範囲を一の区画とする。
なお、本実施形態においては上述したように接続箱2を基準に区分けしているが太陽電池ストリング121を基準に区分けしてもよい。また、日射計126A1、126A2が設置される場所は接続箱122に限られるものではなく、同一測定対象区画内の各太陽光モジュールM1に照射される日射量が測定可能な位置に配置することとすればよい。また、同一測定対象区画内の各太陽光モジュールM1に照射される日射量が測定可能な位置であれば少し離れた位置に設置することとしてもよい。
上述したように日射計126A1、126A2は同一の計測対象区画(さらに詳説すれば同一の接続箱122)に設置される。その際、日射計126A1、126A2は支持具(例えば金属プレート)上に載置されて所定の方位、所定の角度に向かって設置される。日射計126A1、126A2が載置される支持具は共通の支持具としてもよいが、互いに独立した2つの支持具に分けて載置されることとしてもよい。互いに独立した2つの支持具に分けて載置することにより、1つの支持具の変形等による日射計の方位、角度の変化を一方の日射計に留めることができる。
温度計群127の配置については太陽電池ストリング121それぞれの代表する温度を測定できれば良く、温度計の個数については、1又は複数以上あれば好ましい。複数以上あるときは温度計を相互に比較できる位置に設置することで、温度計の適切な校正時期の管理が行うことができ、保守が精度よく行える。
また、温度計群127は任意の太陽電池モジュールの温度を計測するのが好ましく、例えば発電を妨げない太陽電池モジュールの裏面に熱電対素子など貼り付けて、太陽電池モジュール裏面温度を計測しても構わない。
通信機器128は電力変換装置124のA/D変換器204から伝送されてきたデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図14において不図示)に送信する。
通信機器128の一構成例を図17に示す。図17に示す構成例では、通信機器128は、接続箱122及び電力変換装置124内のA/D変換器との通信並びに外部サーバー(図17において不図示)との通信を行う通信インターフェース部206と、通信インターフェース部206によるデータの送受信を制御するとともに通信インターフェース部206によって受信されたデータを内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部207とを備えている。外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)が、通信インターフェース部206及び制御部207の駆動電圧となる。
接続箱122及び電力変換装置124内のA/D変換器から送られてくるデータが正常を示すデータばかりである場合、通信機器128は、データを定期的にまとめて外部サーバー(図17において不図示)に送信する。これに対して、接続箱122及び電力変換装置124内のA/D変換器から異常を示すデータが送られてくると、通信機器128は、その異常を示すデータをただちに外部サーバー(図17において不図示)に送信する。
なお、通信機器128によるデータ監視は、太陽電池ストリングが発電している期間行われれば十分であるため、制御部207及び通信インターフェース部206に供給する電圧すなわち通信機器128の電源電圧を、商用交流電圧ではなく、電力変換装置124の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置124の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にしてもよい。同様に、電源部205に供給する電圧を、商用交流電圧ではなく、電力変換装置124の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置124の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にしてもよい。
信号変換装置129は日射計群126の出力信号(アナログ信号)、温度計群127の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。信号変換装置129は日射計群126、温度計群127から物理的に近い位置に設置することが望ましい。これにより、アナログ信号に外部ノイズが加わることによる測定データの変動を防止することができる。
異常監視・制御装置130には、デジタル信号に変換された日射計群126の出力信号(アナログ信号)、デジタル信号に変換された温度計群127の出力信号(アナログ信号)が入力される。また、異常監視・制御装置130は、電力センサS8の出力信号(アナログ信号)、変電設備125から送られてくる監視信号のうちアナログ信号をデジタル信号に変換する。そして、入力されたデジタル信号又は入力されたアナログ信号を変換したデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図18において不図示)に送信する。
変電設備125から送られてくる監視信号としては、例えば、遮断器の開閉状態を示す信号、トランスの状態を示す信号、機器の障害状態を示す信号、各部の電圧や電流の計測値、電力計の計測値を示す信号などを挙げることができる。
異常監視・制御装置130の一構成例を図18に示す。図18に示す構成例では、異常監視・制御装置130は外部サーバー(図18において不図示)との通信を行う通信インターフェース部208と、通信インターフェース部208によるデータの送受信を制御するとともに通信I/F210から出力されるデジタル信号を内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部209と、通信I/F210と、電源部211とを備えている。通信I/F210は、A/D変換器(不図示)を有しており、日射計群126の出力信号(アナログ信号)、温度計群127の出力信号(アナログ信号)、電力センサS8の出力信号(アナログ信号)、変電設備125から送られてくる監視信号(アナログ信号)をそれぞれデジタル信号に変換する。電源部211は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、通信I/F210の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、通信I/F210に供給する。
なお、異常監視・制御装置130によるデータ監視は、太陽電池ストリングが発電していない期間も行われなければならないため、異常監視・制御装置130の電源電圧を、商用交流電圧なしに、電力変換装置124の入力電圧もしくは出力電圧または電力変換装置124の入力電圧もしくは出力電圧を変換した電圧にした場合、異常監視・制御装置の稼働に遅れや制約が発生する。
ここで、通信機器128及び異常監視・制御装置130と外部サーバーとの間のデータ伝送経路の一例を図19に示す。
図19に示す例では、通信機器128は、携帯電話回線網またはルーター106とインターネット107とを経由して、外部サーバー108にデータを送信しており、異常監視・制御装置130は、ルーター106とインターネット107とを経由して、外部サーバー108にデータを送信している。
また、通信機器128と異常監視・制御装置130とは互いに故障が生じていないかを監視しあっている。これにより、監視データを伝送するデータ伝送装置である通信機器128及び異常監視・制御装置130を監視することができる。例えば、通信機器128は、所定の周期で異常監視・制御装置130に対して問い合わせ信号を送信し、異常監視・制御装置130はその問い合わせ信号に応じて応答信号を通信機器128に返信する。通信機器128は異常監視・制御装置130からの応答信号を受信すると、異常監視・制御装置130が故障していないと判断する。逆に、異常監視・制御装置130は、所定の周期で通信機器128に対して問い合わせ信号を送信し、通信機器128はその問い合わせ信号に応じて応答信号を異常監視・制御装置130に返信する。異常監視・制御装置130は通信機器128からの応答信号を受信すると、通信機器128が故障していないと判断する。その他の方法として相互の機器内に検査器を挿入し内部クロック信号を検出して、その周期・パルス幅による故障判断でもよい。
なお、通信機器128と異常監視・制御装置130とを1つの装置の装置としてもよい。ただし、この場合、通信機器128に相当する機能部分の電源と異常監視・制御装置130に相当する機能部分の電源とを分離して、一つの電源に異常が行った場合でも通信機器128に相当する機能部分と異常監視・制御装置130に相当する機能部分とが同時に停止しないようにする。
また、異常監視・制御装置130は日射計群126に不具合が生じていないかを監視している(つまり異常監視・制御装置130は日射計群126の不具合の有無を判断する判断手段である)。不具合には、感度の劣化などの日射計自体の交換を要するものと、設置方位や設置角度の調整などの日射計自体の交換を要しないものが含まれる。本実施形態では上述したように各接続箱2に夫々2つの日射計が設置される。そして1の接続箱2(同一の測定対象区画内)に設置される日射計により検出される日射量に基づいて日射計に不具合が生じていないかを判断する。判断方法は第1実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<その他実施形態>
上記各実施形態で、離れた位置に設置された日射計同士では障害物の存在等により測定結果(測定される日射量)が異なる可能性があることから同一の計測対象区画(同一の接続箱、同一の分岐ケーブル)に設置される(つまり比較的近い位置に設置される)日射計の日射量を比較して日射計の不具合を検出することとした。しかしながらこれに限られるものではなく、障害物等がなく離れた位置に設置された日射計同士でも両者が正常であれば測定結果が同一となるものであれば計測対象区画が異なる日射計の日射量を比較することとしてもよい。
また、日射計の不具合を高精度に検出するために日射計の不具合を検出する(すなわち2つの日射計の日射量を比較する)タイミングを限定することとしてもよい。すなわち、夜間、低日射時、太陽光の日射計への入射角度が浅いときは、計測される日射量が少なくなる。従って、2つの日射計の日射量を比較した際の誤差が大きくなり、実際には不具合が生じていないにも関わらず不具合が生じていると判断される可能性がある。
一方、計測される日射量が多いときに2つの日射計の日射量を比較すると、2つの日射計の日射量を比較した際の誤差が小さくなり、日射計の不具合を高精度に検出することができる。例えば、1の発電ユニットの発電量が定格発電量の所定割合以上であるとき、太陽の南中時刻を含む所定範囲の時間内であるとき、日射計の設置方位及び設置角度に対して最も日射量が多くなる時間を含む所定範囲の時間内であるとき、などの所定の条件を満たしたときに限り日射計の不具合を判断することによって日射計の不具合を高精度に検出することができる。
なお、天候が悪ければ、上記所定範囲の時間内であっても日射量が少ないと考えられる。そこで、所定範囲の時間内であって、且つ、日の出時刻から判断開始時間までの日射量が大きな増減変動なく時間の経過とともに増加しているとき(つまり、晴天のとき)や、天気予報や雨雲レーダーなどで晴天であると判断されるときなどに限り日射計の不具合を判断することとすればよい。
これにより日射計の不具合の有無の判断は所定の条件を満たしたときに限り行われるので、高精度に日射計の不具合の有無を判断することができる。
また、同一の測定対象区画に3つ以上の日射計が設置されていてもよい。第1実施形態を例に説明すると、日射計群6A、6Bはそれぞれ30個以上(10×p個、pは自然数)の日射計を有し、各接続箱にそれぞれ3個以上(p個、pは自然数)割り当てられて設置されることとしてもよい。さらに接続箱2_#1に4つの日射計が設置される場合を例に詳説する。
同一の測定対象区画に4つ(3つ以上)の日射計が設置されている場合において日射計に不具合が生じていないか否かを判断する方法としては、同一の測定対象区画に2つの日射計が設置されている場合と同様に、各日射計により測定された日射量の差異が所定値を超えた場合にいずれか一方又は双方の日射計に不具合が生じていると判断してもよい。また、各日射計により測定された日射量の平均値と各日射計により測定された日射量を比較して、平均値との差異が所定値を超えた場合に、当該日射計(平均値との差異が所定値を超えた日射計)に不具合が生じていると判断してもよい。
つまり同一の測定対象区画に設置された4つの日射計において、同時に複数の日射計に不具合が生じることは考えにくい。従って各日射計の日射量の平均値に対して日射量が大きく異なる日射計は不具合が生じていると考えらえる。このように不具合が生じていると考えられる日射計を特定して、どの日射計に不具合が生じているかを保守管理者に情報送信することで、迅速に保守管理が行われる。加えて、予測発電電力量を算出する際に、不具合が生じていると考えられる日射計以外の日射計の日射量を使用する(例えば正常な日射計の日射量の平均値を使用する)。これにより、予測発電電力量を正確に算出することができる。
また、異常監視・制御装置10は過去の日射量のデータを記憶する記憶部(図示せず)を備え、過去の日射量のデータに基づいて不具合が生じている日射計を特定することとしてもよい。日射量は設置条件(設置方位、設置角度等)が同一であって、比較する日射量データが同時期、同時間のものであればおよそ同じ日射量になる。つまり、過去の同月日、同時刻における特定の場所への日射量はほぼ同じ日射量である。そこで、2つの日射計がうち一方又は双方に不具合が生じていると判断したときに、過去の日射量データと比較して、例えば最大日射量が過去の最大日射量に比べて所定の閾値以上異なるときに、その日射計に不具合が生じていると判断する。
同月日、同時刻の過去のデータがないときは近い日の過去のデータと比較してもよい。また、同月日、同時刻の過去のデータが複数あるときには任意の年のデータと比較してもよいし、各年のデータの平均値と比較してもよい。
これにより、各日射計によって検出される日射量と、各日射計によって検出された過去の日射量とを比較することにより、どの日射計に不具合が生じているかを特定することができる。このように不具合が生じていると考えられる日射計を特定して、どの日射計に不具合が生じているかを保守管理者に情報送信することで、迅速に保守管理を行うことができる。加えて、予測発電電力量を算出する際に、不具合が生じていると考えられる日射計以外の日射計の日射量を使用する(例えば正常な日射計の日射量の平均値を使用する)。これにより、予測発電電力量を正確に算出することができる。
<太陽光発電システムのメンテナンス>
国毎に買取制度の内容は異なるが例えば太陽光発電システム電力事業者の関心・期待は、安定した発電量および売電金額の安定性であり、これを担保する仕組み提案が求められている。
本発明の実施形態に係る太陽光発電システムは第1所定数(2以上)の太陽電池ストリングの小さな単位で異常を検出することができることにより、発電量が極端に低下した太陽電池ストリングを短時間で該当箇所(測定値取得部)に辿り着くことが可能となり、太陽光発電システム電力事業者としては的確かつ迅速なメンテナンスサービスを受けることが可能となる。したがって、発電量低下の見過ごしによる売電収入のロスを回避することが可能である。
また、測定値取得部が接続箱単位の発電量測定の場合は、全数の接続箱もしくは集電箱の測定検査をしなくとも、故障箇所を特定し、該当の接続箱ないし集電箱に駆付ることが可能となり、メンテナンス時間短縮が図れる。言い換えれば太陽光発電システムの発電稼働率を向上することが可能となる。
また、接続箱単位の出力特性を常時監視することにより、モジュールから電力変換装置の間の電力経路を監視しているので、日常的な監視に代えることが可能となり、定期メンテナンスの項目を適切に減らすことが可能になり。これにより、太陽光発電システム電力事業者の保守費用の負担が軽減され、投資金額の回収が早まる。
また、測定値取得部が接続箱単位の発電量測定の場合は、相互の測定値取得部の値の中で、最も出力測定値が低い該当箇所を修理補修することで、少ない費用でもっとも効果の大きいメンテナンスサービスを受けることが可能となる。
例えば240Wのモジュールを13直列で構成された太陽電池ストリングを8並列で接続箱に入力した太陽光発電システムでパワーコンディショナ(以下、パワコンという)出力が250kWの場合、接続箱の出力は3.12kW ×8= 24.96kW、1ストリング出力240W×13=3.12KWである。1ストリングが故障して出力が0Wと仮になったとして、接続箱単位で測定値取得した場合は3.12KW÷24.96kW =12.5%の出力低下として検出される。ただし、パワコン単位で測定値取得した場合は 3.12kW ÷250kW =1.25%となり、日射変動等の要因等を考慮に入れると、1ストリングがほぼ発電しなくなった故障は検出困難である。
つまり、パワコン単位からモニタリングの細分化を接続箱単位にすることで発電量低下の見過ごし低減が図れる。測定値取得部が電力変換装置単位の発電量測定の場合は、例えば電力変換装置の測定誤差を仮に±5%と仮定した時、2MWシステムであれば、売電価格が40円/kwhの場合、年間約2,300,000kwh×40円/kwh×0.05=4,600,000円の損失があっても見逃す可能性が有るが、測定値取得部が接続箱単位の発電量測定の場合は、測定誤差はストリング一本単位となり全体システムの0.16%(ストリング数640本@2MW)となる。
2MWシステムであれば、年間約2,300,000kwh×40円/kwh×0.0016=147,200円 以上の見逃し無しが回避できる。
また、上記測定値取得部により測定された接続箱単位の発電量をインターネット回線などで、保守管理者に情報送信することで、迅速に修理に必要な部材を持参して現場に駆けつけることが可能になる。
また、モジュール発電出力のリニア保証を担保していたとしても、発電事業者が出力低下したモジュールを発見する義務が生じる為、実質モジュール発電出力のリニア保証が機能していない場合がある。これに対して、モジュール毎の発電量を計測する場合はモジュール単位で電子部品からなる計測装置を設置する初期費用と計測装置自体を保守管理・交換する費用がかかるため、現実的でない。これらの課題に対して、本発明の実施形態に係る太陽光発電システムは測定値取得部が接続箱単位の発電量測定とすることで、保守人員の手作業による全数の接続箱もしくは集電箱の測定検査をしなくとも、太陽電池ストリングの故障箇所を特定できるので保守運用費用を抑える事が出来、モジュール発電出力のリニア保証をベースとした保守メンテナンスが対応可能となる。
<太陽光発電所>
日本国内においては、図20に示すように太陽光発電システムの最大出力値に応じて、必要な手続きや発電電力の買取金額等が異なっており、最大出力値が小さいほど、システムの所有者にとってメリットが多くなっている。したがって、各区分の上限ぎりぎりを狙う仕様(500kW未満であって限りなく500kWに近い最大出力値、1MW未満であって限りなく1MWに近い最大出力値、2MW未満であって限りなく2MWに近い最大出力値)が好ましい。しかしながら、一般的な電力変換装置の最大出力が100kWまたは250kWであるため、最大出力値を400kW、900kW、1.9MWのいずれかに設定する仕様が一般的であると言える。特に最大出力値が2MW以上の場合は高価な特別高圧変電設備が必要となり、例えば1.9MWの太陽光発電システムと2.1MWの太陽光発電システムでは、1.9MWの太陽光発電システムの方が設備投資費用を少なくできる。つまり、発電出力を特定値以下とすることでシステム設置費用及び保守費用を大幅に抑えることができる。
したがって、本発明に係る太陽光発電システムでは、最大出力値を、400kW以上500kW未満の範囲内の所定値、900kW以上1MW未満の範囲内の所定値、1.9MW以上2MW未満の範囲内の所定値のいずれに設定することが望ましい。
また、例えばタイ国では、図21に示すように太陽光発電システムの最大出力値に応じて、必要な設備等が異なっており、最大出力値が小さいほど、システムの所有者にとってメリットが多くなっている。日本国においても、今後同一または類似の規制が実施される可能性がある。したがって、法規制によって太陽光発電システムの最大出力値が複数の区分に分類される場合、各区分において、区分の上限閾値から100kWを引いた値以上、区分の上限閾値未満の範囲内の所定値に、本発明に係る太陽光発電システムの最大出力値を設定することが望ましい。
また、上述した第1実施形態では、接続箱と集電箱とが別体であるが、接続箱と集電箱とが一体構造になっていても構わない。
また、上述した実施形態では、電力変換装置がDC/ACインバータを備える構成であったが、本発明に係る太陽光発電システムがDC電力系統に電力を供給する場合には、電力変換装置を、或る電圧値のDC電力を異なる電圧値のDC電力に変換するDC/DCコンバータを備える構成にし、変電設備を、DC電圧を昇圧する設備にするとよい。
また、上述の「電力変換部」ついては、電力系統に高圧連系するために必要な高圧変電設備や特別高圧変電設備でもかまわないし、蓄電池に発電電力を一時的に充放電する充放電器でもかまわない。
再生可能エネルギーから電力を生成する発電ユニットとして、太陽光発電システムを例に実施例を説明したが、上記発電ユニットは風力発電システムとしては風車の回転運動から電力を生成する誘導発電機を発電ユニットとして、電力系統に高圧連系するために必要な高圧変電設備や特別高圧変電設備としても構わない。もしくは風車および増速機を発電ユニットとして、回転運動から電力を生成する誘導発電機を電力変換部としても構わない。
再生可能エネルギーとしては潮力発電、地熱発電、太陽熱発電などが挙げられ、タービンの回転運動から電力を生成する発電機を発電ユニットとしても構わない。もしくはタービン自体を発電ユニットとしてタービンの回転運動から電力を生成する発電機を電力変換部としても構わない。
なお、上述した実施形態では、通信機器及び異常監視・制御装置は、取得したデータをそのまま外部サーバーに送信したが、取得したデータの少なくとも一つに対して例えば図22に示すフローチャートのように正常か異常かの判定を行い、異常である場合は正常値からの離れ具合に応じて警報レベルを変えて通報(外部サーバーへの連絡)を行うようにしてもよい。この場合、外部サーバーを用いて遠隔監視を行う主任技術者などに、異常が発生した場合にどのような対応をすればよいのかを判断する際に参考となる判断材料を提供することができる。なお、図22中の「正常値」、「正常値判定係数」、「警報レベル1係数」ないし「警報レベルn−1係数」は正の値であり、「正常値判定係数」<「警報レベル1係数」<「警報レベル2係数」<・・・<「警報レベルn−1係数」の関係を満たしている。また、図22は、判定対象のデータが異常時に正常範囲よりも大きくなるデータである場合を図示したが、判定対象のデータが異常時に正常範囲よりも小さくなるデータである場合には各ステップの不等号を逆にすればよい。