JP2013157409A - 太陽光発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで膨大なデータ量の監視データを送信することができる遠隔監視可能な太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】太陽光発電システムは、監視データを周期的に取得する監視データ取得部3,6,7,8と、前記監視データを複数のグループに振り分け、監視データ取得部3,6,7,8によって同一タイミングで取得された前記監視データを、前記グループ毎に時間をずらして外部サーバーに送信する通信部8とを備える。
【選択図】図1A
【解決手段】太陽光発電システムは、監視データを周期的に取得する監視データ取得部3,6,7,8と、前記監視データを複数のグループに振り分け、監視データ取得部3,6,7,8によって同一タイミングで取得された前記監視データを、前記グループ毎に時間をずらして外部サーバーに送信する通信部8とを備える。
【選択図】図1A
Description
本発明は、太陽光発電システムに関する。
近年、地球環境保護の重要性の高まりとともに太陽光発電への期待が大きくなっており、住宅用太陽光発電システムの他に、住宅用太陽光発電システムに比して出力電力が格段に大きい産業用太陽光発電システムが積極的に導入あるいは計画されている。
従来より、太陽光発電システムを遠隔監視する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、産業用太陽光発電システムは住宅用太陽光発電システムに比して構成部品点数が格段に多いため、産業用太陽光発電システムを遠隔監視する場合、産業用太陽光発電システム内の通信機器から外部サーバーに送信するデータ量が膨大になる。この膨大なデータ量に対応するために、単純にデータ量に見合った高スループットの通信機器及び外部サーバーを導入すると、コストが大幅に上昇してしまうという問題があった。
本発明は、上記の状況に鑑み、低コストで膨大なデータ量の監視データを送信することができる遠隔監視可能な太陽光発電システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る太陽光発電システムは、監視データを周期的に取得する監視データ取得部と、前記監視データを複数のグループに振り分け、前記監視データ取得部によって同一タイミングで取得された前記監視データを、前記グループ毎に時間をずらして外部サーバーに送信する通信部とを備える構成とする。
このような構成によると、太陽光発電システムから外部サーバーに一度に送信するデータ量を抑えることができる。したがって、外部サーバー及び太陽光発電システム内の通信部のスループットに対する要求仕様を低くすることができ、低コストで膨大なデータ量の監視データを太陽光発電システムから外部サーバーに送信することができる。これにより、低コストで遠隔監視を実現することができる。
また、日照計を複数備え、前記監視データが前記日照計の出力データを含むことが望ましい。
また、複数の太陽電池モジュールを直列に接続した太陽電池ストリングを複数備え、第1所定数の前記太陽電池ストリング単位での異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部を複数備え、回路入力数が第2所定数であって、第3所定数の前記太陽電池ストリングから出力される電力の合計電力を電力変換する電力変換装置を少なくも1つ備え、第1所定数が2以上であって、第3所定数を第2所定数で除した値よりも小さく、前記監視データ取得部が、複数の前記測定値取得部を含み、前記監視データが前記測定値取得部によって取得された測定値を含むことが望ましい。なお、太陽電池ストリングの総数が第1所定数の倍数でなくても構わない。太陽電池ストリングの総数が第1所定数の倍数でない場合には、第1所定数とは異なる個数の前記太陽電池ストリング単位での異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部も備えるようにすればよい。
このような構成によると、第1所定数(2以上)の太陽電池ストリング単位での異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部を備えるので、太陽電池ストリング毎に故障を検出する場合に比べて太陽電池ストリングの異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部の個数を少なくすることができる。したがって、太陽電池ストリング毎に故障を検出する場合に比べて管理データのデータ量が少なくなるので、外部サーバー及び太陽光発電システム内の通信部のスループットに対する要求仕様をより一層低くすることができる。また、太陽電池ストリング毎に故障を検出する場合に比べて太陽電池ストリングの異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部の個数を少なくすることができる。したがって、より一層低コストで遠隔監視を実現することができる。
また、このような構成によると、第1所定数が第3所定数を第2所定数で除した値よりも小さいので、電力変換装置の回路入力毎に太陽電池ストリングの異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部を設ける場合、すなわち第3所定数を第2所定数で除した値の太陽電池ストリング単位での異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部を備える場合に比べて、小さな単位で異常を検出することができる。したがって、故障が発生した太陽電池ストリングを早く特定することができる。
本発明に係る太陽光発電システムによると、低コストで膨大なデータ量の監視データを太陽光発電システムから外部サーバーに送信することができる。これにより、低コストで遠隔監視を実現することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。
<第1実施形態>
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムは、500kW級の太陽光発電システムであって、160個の太陽電池ストリング1_#1〜1_#160と、20台の接続箱2_#1〜2_#20と、4台の集電箱3_#1〜3_#4と、2台の電力変換装置4_#1〜4_#2と、変電設備5と、日照計群6A及び6Bと、気温計群7A及び7Bと、2台の通信機器8_#1〜8_#2とを備えている。なお、以下の説明では、太陽電池ストリング1_#1〜1_#160について、個々の区分けが不要な場合は太陽電池ストリング1と称することがある。同様に以下の説明では、接続箱2、集電箱3、電力変換装置4、通信機器8と称することがある。また、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムの概略配置は図1Bの通りである。
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムは、500kW級の太陽光発電システムであって、160個の太陽電池ストリング1_#1〜1_#160と、20台の接続箱2_#1〜2_#20と、4台の集電箱3_#1〜3_#4と、2台の電力変換装置4_#1〜4_#2と、変電設備5と、日照計群6A及び6Bと、気温計群7A及び7Bと、2台の通信機器8_#1〜8_#2とを備えている。なお、以下の説明では、太陽電池ストリング1_#1〜1_#160について、個々の区分けが不要な場合は太陽電池ストリング1と称することがある。同様に以下の説明では、接続箱2、集電箱3、電力変換装置4、通信機器8と称することがある。また、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムの概略配置は図1Bの通りである。
本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムでは、日照計群6A及び6Bと、気温計群7A及び7Bと、集電箱3と、通信機器8とによって請求項に記載の「管理データ取得部」が実現され、通信機器8によって請求項に記載の「通信部」が実現されている。
太陽電池ストリング1_#1〜1_#160はそれぞれ最大出力240Wの多結晶太陽電池モジュールM1を13個直列に接続した構成である。
接続箱2_#1〜2_#20はそれぞれ8回路入力の接続箱である。接続箱2_#iは、8個の太陽電池ストリング1_#(8i−7)〜1_#8iから供給される電力を一つにまとめて出力する(iは20以下の自然数)。
接続箱2の一構成例を図2に示す。図2に示す構成例では、接続箱2は、太陽電池ストリング1側に電流が逆流することを防止する逆流防止用ダイオードD1〜D8と、落雷時のサージ電圧を抑える避雷器21と、過電流が流れると電路を開放するブレーカー22とを備えている。
集電箱3_#1〜3_#4はそれぞれ5回路入力の集電箱である。集電箱3_#jは、5台の接続箱2_#(5j−4)〜2_#5jから供給される電力を一つにまとめて出力する(jは4以下の自然数)。また、集電箱3は、入力単位すなわち8個の太陽電池ストリング単位での異常を検出し、その検出結果を出力する。
集電箱3の一構成例を図3に示す。図3に示す構成例では、集電箱3は、電流センサS1〜S5と、落雷時のサージ電圧を抑える避雷器31と、過電流が流れると電路を開放するブレーカー32と、電流センサS1〜S5の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器33と、電源部34とを備えている。集電箱3_#jの電流センサS1は8個の太陽電池ストリング1_#(40j−39)〜1_#(40j−32)単位での異常を検出するために必要な測定値である8個の太陽電池ストリング1_#(40j−39)〜1_#(40j−32)の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。また、集電箱3_#jの電流センサS2は8個の太陽電池ストリング1_#(40j−31)〜1_#(40j−24)単位での異常を検出するために必要な測定値である8個の太陽電池ストリング1_#(40j−31)〜1_#(40j−24)の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。集電箱3_#jの電流センサS3〜S5も同様である。電源部34は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、電流センサS1〜S5及びA/D変換器33の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、電流センサS1〜S5及びA/D変換器33に供給する。なお、全ての集電箱3にA/D変換器33及び電源部34を設けてもよいが、複数台の集電箱3で1つのA/D変換器33を共用してもよく、同様に複数台の集電箱3で1つの電源部34を共用してもよい。
電力変換装置4_#1〜4_#2はそれぞれ最大出力が240kWであって2回路入力の電力変換装置である。電力変換装置4_#kは、集電箱3_#(2k−1)から供給される電力と集電箱3_#2kから供給される電力との合計電力であるDC電力をAC電力に変換して出力する(kは2以下の自然数)。
電力変換装置4の一構成例を図4に示す。図4に示す構成例では、電力変換装置4は、2台の集電箱3から受け取ったDC電力をAC電力に変換して出力するDC/ACインバータ41と、日照計群6A及び気温計群7Aの出力信号(アナログ信号)又は日照計群6B及び気温計群7Bの出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器42と、A/D変換器33及び42の出力信号を中継して通信機器8に伝送する中継器43と、電源部44とを備えている。電源部44は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、A/D変換器42及び中継器43の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、A/D変換器42及び中継器43に供給する。なお、2台の電力変換装置4それぞれにA/D変換器42、中継器43、及び電源部44を設けてもよいが、2台の電力変換装置4で1つのA/D変換器42を共用してもよく、同様に2台の電力変換装置4で1つの中継器43を共用してもよく、2台の電力変換装置4で1つの電源部44を共用してもよい。
い。
い。
また、日照計群6A及び気温計群7Aの出力信号(アナログ信号)又は日照計群6B及び気温計群7Bの出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器42と、A/D変換器33及び42の出力信号を中継して通信機器8に伝送する中継器43と、電源部44は接続箱ないし集電箱に備えても構わない。
変電設備5は2回路入力の変電設備である。変電設備5は、電力変換装置4_#1から供給されるAC電力と電力変換装置4_#2から供給されるAC電力との合計電力を高圧(例えば6600V)や特別高圧(7000V以上)昇圧して電力系統(不図示)に出力する。
日照計群6Aは10個の日照計を有し、日照計群6Aの各日照計は接続箱2_#1〜2_#10それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。気温計群7Aは10個の気温計を有し、気温群7Aの各気温計は接続箱2_#1〜2_#10それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。
同様に、日照計群6Bは10個の日照計を有し、日照計群6Bの各日照計は接続箱2_#11〜2_#20それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。気温計群7Bは10個の気温計を有し、気温群7Bの各気温計は接続箱2_#11〜2_#20それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。
尚、日照計群6A及び6Bの日照計配置については太陽電池ストリング1それぞれの代表する日射量を測定できれば良く、日射計の個数については、少なくとも日照計群6Aと6Bを合わせて複数以上あれば好ましい。この際に日射計を相互に比較できる位置に設置すれば、日射計の適切な校正時期の管理が行え保守が精度よく行える。また、太陽電池ストリング1の配置によっては日照計群6Aもしくは6Bの片方で構成されても構わない。
同様に、気温計群7A及び7Bの気温計配置については太陽電池ストリング1それぞれの代表する気温を測定できれば良く、気温計の個数については、少なくとも気温計群7Aと7Bを合わせて複数以上あれば好ましい。この際に温度計を相互に比較できる位置に設置すれば、温度計の適切な校正時期の管理が行え保守が精度よく行える。また、太陽電池ストリング1の配置によっては気温計群7Aもしくは7Bの片方で構成されても構わない。
また、気温計群7Aもしくは7Bは任意の太陽電池モジュールM1の温度を計測するのが好ましく、例えば発電を妨げない太陽電池モジュールの裏面に熱電対素子など貼り付けて、太陽電池モジュール裏面温度を計測しても構わない。
通信機器8_#1は電力変換装置4_#1の中継器43から伝送されてきたデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図1Aにおいて不図示)に送信する。同様に、通信機器8_#2は電力変換装置4_#2の中継器43から伝送されてきたデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図1Aにおいて不図示)に送信する。
通信機器8の一構成例を図5に示す。また、通信機器8_#1及び8_#2と外部サーバーとの間のデータ伝送経路の一例を図6に示す。
図5に示す構成例では、通信機器8は、集電箱3及び電力変換装置4内のA/D変換器との通信並びに外部サーバー(図5において不図示)との通信を行う通信インターフェース部81と、通信インターフェース部81によるデータの送受信を制御するとともに通信インターフェース部81によって受信されたデータを内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部82とを備えている。外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)が、通信インターフェース部81及び制御部82の駆動電圧となる。
図6に示す例では、通信機器8_#1及び8_#2は、携帯電話回線網またはルーター100とインターネット101とを経由して、外部サーバー102にデータを送信している。通信機器8_#1は、例えば1分毎に、電流センサによって検出される瞬時電流値データ、日照計によって検出される瞬時日照強度データ、気温計によって検出される瞬時気温データを、太陽電池ストリング1_#1〜1_#80に関連するグループの管理データとして蓄積し、例えば1時間おきに外部サーバー102にデータを送信する。通信機器8_#2は、例えば1分毎に、電流センサによって検出される瞬時電流値データ、日照計によって検出される瞬時日照強度データ、気温計によって検出される瞬時気温データを、太陽電池ストリング1_#81〜1_#160に関連するグループの管理データとして蓄積し、例えば1時間おきに外部サーバー102にデータを送信する。そして、通信機器8_#1及び8_#2は、同一タイミングで取得された太陽電池ストリング1_#1〜1_#80に関連するグループの管理データと、太陽電池ストリング1_#81〜1_#160に関連するグループの管理データとを時間をずらして外部サーバー102に送信している。これにより、太陽光発電システムから外部サーバー102に一度に送信するデータ量を抑えることができる。
通信機器8_#1及び8_#2が、同一タイミングで取得された太陽電池ストリング1_#1〜1_#80に関連するグループの管理データと、太陽電池ストリング1_#81〜1_#160に関連するグループの管理データとを時間をずらして外部サーバー102に送信する方法としては、通信機器8_#1及び8_#2それぞれの制御部82がタイマ機能または時計機能を有し、通信機器8_#1及び8_#2が自発的にデータ送信の時間をずらして外部サーバー102に管理データを送信する方法を採用してもよいし、外部サーバー102が、通信機器8_#1に対して太陽電池ストリング1_#1〜1_#80に関連するグループの管理データの送信を要求するポーリングと、通信機器8_#2に対して太陽電池ストリング1_#81〜1_#160に関連するグループの管理データの送信を要求するポーリングとを時間をずらして行い、通信機器8_#1及び8_#2それぞれが外部サーバー102からのポーリングに応答して外部サーバー102に管理データを送信する方法を採用してもよい。
なお、通信機器8_#1と通信機器8_#2とを統合して、1台の通信機器にしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムと同一仕様(160個の太陽電池ストリングと40個の接続箱、4台の集電箱及び2台の電力変換装置)の太陽光発電システムにおいて、太陽電池ストリング毎に電流異常を検出しようとすると電流センサが160個必要となる。これに対して、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムは、8個の太陽電池ストリングの合計出力電流値を取得する電流センサを20個備える構成であるので、通信機器8から外部サーバーに送信する管理データのデータ量が少なくなり、外部サーバー及び太陽光発電システム内の通信部のスループットに対する要求仕様をより一層低くすることができるとともに、電流センサの設置費用及び保守費用を大幅に抑えることができる。したがって、より一層低コストで遠隔監視を実現することができる。
また、例えば10%の発電量低下が認められたときに異常があると認識できるとした場合、本発明の第1実施形態は集電箱の入力回路単位で1個の太陽電池ストリングが全く発電しなければ異常が発生したことに気付くのに対して、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムと同一仕様(160個の太陽電池ストリングと40個の接続箱、4台の集電箱及び2台の電力変換装置)の太陽光発電システムにおいて、電流センサの感度が本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムと同じものであれば、電力変換装置の入力回路単位で4個の太陽電池ストリングが全く発電していない異常が発生しないと気付かないことになる。したがって、第1実施形態に係る太陽光発電システムは、故障が発生し全く発電しなくなった太陽電池ストリングを早く特定することができる。
あるいは、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムと同一仕様(160個の太陽電池ストリングと40個の接続箱、4台の集電箱及び2台の電力変換装置)の太陽光発電システムにおいて、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムと同等の異常検出を行おうとすると、電流センサは40個の太陽電池ストリングの合計出力電流値の40分の1の電流値の減少を認識する感度が求められ初期投資が増加すると共に、電流センサ自体および日射計群、温度計群の日常の点検および校正頻度が多くなり太陽光発電システムの保守のための測定機器の保守管理の負担が大きくなる。
なお、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムでは、1台の集電箱3に電流センサを5個設け集電箱3の入力側に電流センサを20個設ける構成であるが、1台の接続箱2に電流センサを1個設け接続箱2の出力側に電流センサを20個設ける構成にしても構わない。ただし、集電箱3の入力側に電流センサを20個設ける構成の方が、接続箱2の出力側に電流センサを20個設ける構成に比べて電流センサを集約することができ、電流センサの保守作業などが容易になるため、集電箱3の入力側に電流センサを20個設ける構成が望ましい。
本実施形態で採用した太陽電池モジュールの仕様あるいは各構成部品の個数はあくまで一例であり、本発明は本実施形態で採用した太陽電池モジュールの仕様あるいは各構成部品の個数に限定されるものではない。他の例としては、最大出力130Wの薄膜太陽電池モジュールを3840個設け、最大出力130Wの薄膜太陽電池モジュールを8直列3並列に接続した太陽電池ストリングを80個設け、8回路入力の接続箱を20台設け、5回路入力の集電箱を4台設け、最大出力が500kWであって2回路入力の電力変換装置を2台設ける構成を挙げることができる。この構成の太陽光発電システムの場合、例えば短辺約150m、長辺約200mの長方形形状の敷地にシステムを設置することができる。
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。図7において図1Aと同一種類の部分には同一の符号を付す。
図7は、本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。図7において図1Aと同一種類の部分には同一の符号を付す。
本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムは、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムとは異なり集電箱を備えていない構成であって、40個の太陽電池ストリング11_#1〜11_#40と、2台の接続箱12_#1〜12_#2と、1台の電力変換装置14と、変電設備15と、日照計群16と、気温計群17と、1台の通信機器18とを備えている。
本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムでは、日照計群16と、気温計群17と、接続箱12と、通信機器18とによって請求項に記載の「管理データ取得部」が実現され、通信機器18によって請求項に記載の「通信部」が実現されている。
太陽電池ストリング11_#1〜1_#40はそれぞれ太陽電池モジュールを複数直列に接続した構成である。なお、隣接する2つの太陽電池ストリングは分岐ケーブルによって並列接続されてから接続箱2に接続される。
接続箱12_#1〜12_#2はそれぞれ10回路入力の接続箱である。接続箱12_#1は、20個の太陽電池ストリング11_#1〜11_#20から供給される電力を一つにまとめて出力する。同様に、接続箱12_#2は、20個の太陽電池ストリング11_#21〜11_#40から供給される電力を一つにまとめて出力する。
接続箱12の一構成例を図8に示す。図8に示す構成例では、接続箱12は、太陽電池ストリング11側に電流が逆流することを防止する逆流防止用ダイオードD11〜D20と、電流センサS11〜S20と、落雷時のサージ電圧を抑える避雷器23と、過電流が流れると電路を開放するブレーカー24と、電流センサS11〜S20の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器25と、電源部26とを備えている。接続箱12_#1の電流センサS11は2個の太陽電池ストリング11_#1〜11_#2単位での異常を検出するために必要な測定値である2個の太陽電池ストリング11_#1〜11_#2の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。また、接続箱12_#2の電流センサS12は2個の太陽電池ストリング11_#3〜11_#4単位での異常を検出するために必要な測定値である2個の太陽電池ストリング11_#3)〜11_#4の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。接続箱12_#1の電流センサS13〜S20も同様である。また、接続箱12_#2も各電流センサに対応する太陽電池ストリングの番号が変わるだけであり、基本的に接続箱12_#1と同様である。電源部26は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、電流センサS11〜S20及びA/D変換器25の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、電流センサS11〜S20及びA/D変換器25に供給する。なお、2台の接続箱12それぞれにA/D変換器25及び電源部26を設けてもよいが、2台の接続箱12で1つのA/D変換器25を共用してもよく、同様に2台の接続箱12で1つの電源部26を共用してもよい。
電力変換装置14は2回路入力の電力変換装置である。電力変換装置14は、接続箱12_#1から供給される電力と接続箱12_#2から供給される電力との合計電力であるDC電力をAC電力に変換して出力する。
電力変換装置14の一構成例を図9に示す。図9に示す構成例では、電力変換装置14は、2台の接続箱12から受け取ったDC電力をAC電力に変換して出力するDC/ACインバータ45と、日照計群16及び気温計群17の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器46と、A/D変換器25及び46の出力信号を中継して通信機器18に伝送する中継器47と、電源部48とを備えている。電源部48は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、A/D変換器46及び中継器47の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、A/D変換器46及び中継器47に供給する。
変電設備15は1回路入力の変電設備である。変電設備15は、電力変換装置14から供給されるAC電力を高圧(例えば6600V)や特別高圧(7000V以上)昇圧して電力系統(不図示)に出力する。
日照計群16は10個の日照計を有し、日照計群16の各日照計は各分岐ケーブルに1個ずつ割り当てられて設置される。気温計群17は10個の気温計を有し、気温群17の各気温計は各分岐ケーブルに1個ずつ割り当てられて設置される。
通信機器18は電力変換装置14の中継器47から伝送されてきたデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図7において不図示)に送信する。
通信機器18の一構成例を図10に示す。また、通信機器18と外部サーバーとの間のデータ伝送経路の一例を図11に示す。
図10に示す構成例では、通信機器18は、接続箱12及び電力変換装置14内のA/D変換器との通信並びに外部サーバー(図10において不図示)との通信を行う通信インターフェース部83と、通信インターフェース部83によるデータの送受信を制御するとともに通信インターフェース部83によって受信されたデータを内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部84とを備えている。外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)が、通信インターフェース部83及び制御部84の駆動電圧となる。
図10に示す例では、通信機器18は、携帯電話回線網及びインターネット103を経由して、または、インターネット103を経由して、外部サーバー104にデータを送信している。通信機器18は、例えば1分毎に、電流センサによって検出される瞬時電流値データ、日照計によって検出される瞬時日照強度データ、気温計によって検出される瞬時気温データを、太陽電池ストリング11_#1〜11_#20に関連するグループと太陽電池ストリング11_#21〜11_#40に関連するグループとに振り分けて蓄積し、例えば1時間おきに外部サーバー104にデータを送信する。そして、通信機器18は、同一タイミングで取得された太陽電池ストリング11_#1〜11_#20に関連するグループの管理データと、太陽電池ストリング11_#21〜11_#40に関連するグループの管理データとを時間をずらして外部サーバー104に送信している。これにより、太陽光発電システムから外部サーバー104に一度に送信するデータ量を抑えることができる。
通信機器18が、同一タイミングで取得された太陽電池ストリング11_#1〜11_#20に関連するグループの管理データと、太陽電池ストリング11_#21〜11_#40に関連するグループの管理データとを時間をずらして外部サーバー104に送信する方法としては、通信機器18の制御部84がタイマ機能または時計機能を有し、通信機器18が自発的にデータ送信の時間をずらして外部サーバー104に管理データを送信する方法を採用してもよいし、外部サーバー104が、通信機器18に対して太陽電池ストリング11_#1〜11_#20に関連するグループの管理データの送信を要求するポーリングと、通信機器18に対して太陽電池ストリング11_#21〜11_#40に関連するグループの管理データの送信を要求するポーリングとを時間をずらして行い、通信機器18が外部サーバー104からのポーリングに応答して外部サーバー104に管理データを送信する方法を採用してもよい。
本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムと同数(40個)の太陽電池ストリングを備える太陽光発電システムにおいて、太陽電池ストリング毎に電流異常を検出しようとすると電流センサが40個必要となる。これに対して、本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムは、2個の太陽電池ストリングの合計出力電流値を取得する電流センサを20個備える構成であるので、通信機器18から外部サーバーに送信する管理データのデータ量が少なくなり、外部サーバー及び太陽光発電システム内の通信部のスループットに対する要求仕様をより一層低くすることができるとともに、電流センサの設置費用及び保守費用を大幅に抑えることができる。したがって、より一層低コストで遠隔監視を実現することができる。
また、本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムと同数(40個)の太陽電池ストリングを備え本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムと同一仕様(2回路入力)及び同数(1台)の電力変換装置を備える太陽光発電システムにおいて、電力変換装置の回路入力毎に太陽電池ストリングの電流異常を検出しようとすると、電流センサは2個ですむが、各電流センサが20個の太陽電池ストリングの合計出力電流値を取得することになる。したがって、異常が検出された場合に、故障が発生した太陽電池ストリングを特定するために最大20個の太陽電池ストリングを調査する必要がある。これに対して、本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムは、各電流センサが2個の太陽電池ストリングの合計出力電流値を取得するので、異常が検出された場合に、異常が検出された場合に、故障が発生した太陽電池ストリングを特定するために調査する太陽電池ストリングが最大2個ですむ。したがって、故障が発生した太陽電池ストリングを早く特定することができる。
<第3実施形態>
図12は、本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。図12において図1Aと同一種類の部分には同一の符号を付す。
図12は、本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムの概略構成を示す図である。図12において図1Aと同一種類の部分には同一の符号を付す。
本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムは、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムとは異なり集電箱を備えていない構成であって、160個の太陽電池ストリング121_#1〜121_#160と、20台の接続箱122_#1〜122_#20と、1台の電力変換装置124と、変電設備125と、日照計群126と、気温計群127と、1台の通信機器128とを備えている。
本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムでは、日照計群126と、気温計群127と、接続箱122と、通信機器128とによって請求項に記載の「管理データ取得部」が実現され、通信機器128によって請求項に記載の「通信部」が実現されている。
太陽電池ストリング121_#1〜121_#160はそれぞれ太陽電池モジュールを複数直列に接続した構成である。
接続箱122_#1〜122_#20はそれぞれ8回路入力の接続箱である。接続箱122_#1は、8個の太陽電池ストリング121_#1〜121_#8から供給される電力を一つにまとめて出力する。同様に、接続箱122_#2は、8個の太陽電池ストリング121_#9〜121_#16から供給される電力を一つにまとめて出力する。接続箱122_#3〜122_#8についても同様である。
接続箱122の一構成例を図13に示す。図13に示す構成例では、接続箱122は、太陽電池ストリング121側に電流が逆流することを防止する逆流防止用ダイオードD21〜D28と、落雷時のサージ電圧を抑える避雷器201と、過電流が流れると電路を開放するブレーカー202を備えている。また、図13に示すように、太陽電池ストリングのメンテナンスの際に安全性を高める為のブレーカー(断路器)B1〜B8を逆流防止用ダイオードD21〜D28のアノード側に備えていても構わない。
電力変換装置124は20回路入力の電力変換装置である。電力変換装置124は、接続箱122_#1ないし122_#20から供給される合計電力であるDC電力をAC電力に変換して出力する。
電力変換装置124の一構成例を図14に示す。図14に示す構成例では、電力変換装置124は、20台の接続箱122から受け取ったDC電力をAC電力に変換して出力するDC/ACインバータ203と、電流センサS21〜S40と、電流センサS21〜S40の出力信号(アナログ信号)並びに日照計群126及び気温計群127の出力信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器204と、電源部205とを備えている。
また、接続箱122_#1からの電流量を測定する電流センサS21は8個の太陽電池ストリング121_#1〜121_#8単位での異常を検出するために必要な測定値である8個の太陽電池ストリング121_#1〜121_#8の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。また、接続箱122_#2からの電流値を測定する電流センサS22は8個の太陽電池ストリング121_#9〜121_#16単位での異常を検出するために必要な測定値である8個の太陽電池ストリング121_#9〜121_#16の合計出力電流値を取得し、その取得結果を出力する。接続箱122_#3ないし#122_#20からの電流量を測定する電流センサS23〜S40も同様である。電源部205は、外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)を、電流センサS21〜S40及びA/D変換器204の駆動電圧となる所定のDC電圧(例えば、DC12V電圧、DC24V電圧など)に変換して、電流センサS21〜S40及びA/D変換器204に供給する。
尚、電流センサS21〜S40、A/D変換器204等は電力変換装置124と別体で構成されても構わない。
変電設備125は1回路入力の変電設備である。変電設備125は、電力変換装置124から供給されるAC電力を高圧(例えば6600V)や特別高圧(7000V以上)昇圧して電力系統(不図示)に出力する。
日照計群126は20個の日照計を有し、日照計群126の各日照計は接続箱122_#1〜122#20それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。気温計群127は20個の気温計を有し、気温群127の各気温計は接続箱122_#1〜122#20それぞれに1個ずつ割り当てられて設置される。
また、気温計群127は任意の太陽電池モジュールの温度を計測するのが好ましく、例えば発電を妨げない太陽電池モジュールの裏面に熱電対素子などを貼り付けて、太陽電池モジュール裏面温度を計測しても構わない。
通信機器128は電力変換装置124のA/D変換器204から伝送されてきたデジタル信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークを経由して外部サーバー(図12において不図示)に送信する。
通信機器128の一構成例を図15に示す。また、通信機器128と外部サーバーとの間のデータ伝送経路の一例を図16に示す。
図15に示す構成例では、通信機器128は、電力変換装置124内のA/D変換器との通信並びに外部サーバー(図15において不図示)との通信を行う通信インターフェース部206と、通信インターフェース部206によるデータの送受信を制御するとともに通信インターフェース部206によって受信されたデータを内部の一時メモリに一時的に記憶する制御部207とを備えている。外部から供給される商用交流電圧(例えば、AC100V電圧、AC200V電圧など)が、通信インターフェース部206及び制御部207の駆動電圧となる。
図16に示す例では、通信機器128は、携帯電話回線網及びインターネット105を経由して、または、インターネット105を経由して、外部サーバー106にデータを送信している。通信機器128は、例えば1分毎に、電流センサによって検出される瞬時電流値データ、日照計によって検出される瞬時日照強度データ、気温計によって検出される瞬時気温データを、太陽電池ストリング121_#1〜11_#80に関連するグループと太陽電池ストリング121_#81〜11_#160に関連するグループとに振り分けて蓄積し、例えば1時間おきに外部サーバー106にデータを送信する。そして、通信機器128は、同一タイミングで取得された太陽電池ストリング121_#1〜121_#80に関連するグループの管理データと、太陽電池ストリング121_#81〜11_#160に関連するグループの管理データとを時間をずらして外部サーバー106に送信している。これにより、太陽光発電システムから外部サーバー106に一度に送信するデータ量を抑えることができる。
通信機器128が、同一タイミングで取得された太陽電池ストリング121_#1〜121_#80に関連するグループの管理データと、太陽電池ストリング121_#81〜121_#160に関連するグループの管理データとを時間をずらして外部サーバー106に送信する方法としては、通信機器128の制御部207がタイマ機能または時計機能を有し、通信機器128が自発的にデータ送信の時間をずらして外部サーバー106に管理データを送信する方法を採用してもよいし、外部サーバー106が、通信機器128に対して太陽電池ストリング121_#1〜121_#80に関連するグループの管理データの送信を要求するポーリングと、通信機器128に対して太陽電池ストリング121_#81〜121_#160に関連するグループの管理データの送信を要求するポーリングとを時間をずらして行い、通信機器128が外部サーバー106からのポーリングに応答して外部サーバー106に管理データを送信する方法を採用してもよい。
本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムと同数(160個)の太陽電池ストリングを備える太陽光発電システムにおいて、太陽電池ストリング毎に電流異常を検出しようとすると電流センサが160個必要となる。これに対して、本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムは、8個の太陽電池ストリングの合計出力電流値を取得する電流センサを20個備える構成であるので、通信機器128から外部サーバーに送信する管理データのデータ量が少なくなり、外部サーバー及び太陽光発電システム内の通信部のスループットに対する要求仕様をより一層低くすることができるとともに、電流センサの設置費用及び保守費用を大幅に抑えることができる。
<太陽光発電システムのメンテナンス>
国毎に買取制度の内容は異なるが例えば太陽光発電システム電力事業者の関心・期待は、安定した発電量および売電金額の安定性であり、これを担保する仕組み提案が求められている。
国毎に買取制度の内容は異なるが例えば太陽光発電システム電力事業者の関心・期待は、安定した発電量および売電金額の安定性であり、これを担保する仕組み提案が求められている。
本発明の実施形態に係る太陽光発電システムは第1所定数(2以上)の太陽電池ストリングの小さな単位で異常を検出することができることにより、発電量が極端に低下した太陽電池ストリングを短時間で該当箇所(測定値取得部)に辿り着くことが可能となり、太陽光発電システム電力事業者としては的確かつ迅速なメンテナンスサービスを受けることが可能となる。したがって、発電量低下の見過ごしによる売電収入のロスを回避することが可能である。
また、測定値取得部が接続箱単位の発電量測定の場合は、全数の接続箱もしくは集電箱の測定検査をしなくとも、故障箇所を特定し、該当の接続箱ないし集電箱に駆付ることが可能となり、メンテナンス時間短縮が図れる。言い換えれば太陽光発電システムの発電稼働率を向上することが可能となる。
また、接続箱単位の出力特性を常時監視することにより、モジュールから電力変換装置の間の電力経路を監視しているので、日常的な監視に代えることが可能となり、定期メンテナンスの項目を適切に減らすことが可能になり。これにより、太陽光発電システム電力事業者の保守費用の負担が軽減され、投資金額の回収が早まる。
また、測定値取得部が接続箱単位の発電量測定の場合は、相互の測定値取得部の値の中で、最も出力測定値が低い該当箇所を修理補修することで、少ない費用でもっとも効果の大きいメンテナンスサービスを受けることが可能となる。
例えば240Wのモジュールを13直列で構成された太陽電池ストリングを8並列で接続箱に入力した太陽光発電システムでパワーコンディショナ(以下、パワコンという)出力が250kWの場合、接続箱の出力は3.12kW ×8= 24.96kW、1ストリング出力240W×13=3.12KWである。1ストリングが故障して出力が0Wと仮になったとして、接続箱単位で測定値取得した場合は3.12KW÷24.96kW =12.5%の出力低下として検出される。ただし、パワコン単位で測定値取得した場合は 3.12kW ÷250kW =1.25%となり、日射変動等の要因等を考慮に入れると、1ストリングがほぼ発電しなくなった故障は検出困難である。
つまり、パワコン単位からモニタリングの細分化を接続箱単位にすることで発電量低下の見過ごし低減が図れる。測定値取得部が電力変換装置単位の発電量測定の場合は、例えば電力変換装置の測定誤差を仮に±5%と仮定した時、2MWシステムであれば、売電価格が40円/kwhの場合、年間約2,300,000kwh×40円/kwh×0.05=4,600,000円の損失があっても見逃す可能性が有るが、測定値取得部が接続箱単位の発電量測定の場合は、測定誤差はストリング一本単位となり全体システムの0.16%(ストリング数640本@2MW)となる。
2MWシステムであれば、年間約2,300,000kwh×40円/kwh×0.0016=147,200円 以上の見逃し無しが回避できる。
また、上記測定値取得部により測定された接続箱単位の発電量をインターネット回線などで、保守管理者に情報送信することで、迅速に修理に必要な部材を持参して現場に駆けつけることが可能になる。
また、モジュール発電出力のリニア保証を担保していたとしても、発電事業者が出力低下したモジュールを発見する義務が生じる為、実質モジュール発電出力のリニア保証が機能していない場合がある。これに対して、モジュール毎の発電量を計測する場合はモジュール単位で電子部品からなる計測装置を設置する初期費用と計測装置自体を保守管理・交換する費用がかかるため、現実的でない。これらの課題に対して、本発明の実施形態に係る太陽光発電システムは測定値取得部が接続箱単位の発電量測定とすることで、全数の接続箱もしくは集電箱の測定検査をしなくとも、太陽電池ストリングの故障箇所を特定できるのでモジュール発電出力のリニア保証をベースとした保守メンテナンスが対応可能となる。
<太陽光発電所>
日本国内においては、図17に示すように太陽光発電システムの最大出力値に応じて、必要な手続きや発電電力の買取金額等が異なっており、最大出力値が小さいほど、システムの所有者にとってメリットが多くなっている。したがって、各区分の上限ぎりぎりを狙う仕様(500kW未満であって限りなく500kWに近い最大出力値、1MW未満であって限りなく1MWに近い最大出力値、2MW未満であって限りなく2MWに近い最大出力値)が好ましい。しかしながら、一般的な電力変換装置の最大出力が100kWまたは250kWであるため、最大出力値を400kW、900kW、1.9MWのいずれかに設定する仕様が一般的であると言える。特に最大出力値が2MW以上の場合は特別高圧変電設備が必要となり、例えば1.9MWの太陽光発電システムと2.1MWの太陽光発電システムでは、1.9MWの太陽光発電システムの方が設備投資費用を少なくできる。つまり、故障が発生した太陽電池ストリングを早く特定することでシステム設置費用及び保守費用を大幅に抑えることができる。
日本国内においては、図17に示すように太陽光発電システムの最大出力値に応じて、必要な手続きや発電電力の買取金額等が異なっており、最大出力値が小さいほど、システムの所有者にとってメリットが多くなっている。したがって、各区分の上限ぎりぎりを狙う仕様(500kW未満であって限りなく500kWに近い最大出力値、1MW未満であって限りなく1MWに近い最大出力値、2MW未満であって限りなく2MWに近い最大出力値)が好ましい。しかしながら、一般的な電力変換装置の最大出力が100kWまたは250kWであるため、最大出力値を400kW、900kW、1.9MWのいずれかに設定する仕様が一般的であると言える。特に最大出力値が2MW以上の場合は特別高圧変電設備が必要となり、例えば1.9MWの太陽光発電システムと2.1MWの太陽光発電システムでは、1.9MWの太陽光発電システムの方が設備投資費用を少なくできる。つまり、故障が発生した太陽電池ストリングを早く特定することでシステム設置費用及び保守費用を大幅に抑えることができる。
したがって、本発明に係る太陽光発電システムでは、最大出力値を、400kW以上500kW未満の範囲内の所定値、900kW以上1MW未満の範囲内の所定値、1.9MW以上2MW未満の範囲内の所定値のいずれに設定することが望ましい。
また、例えばタイ国では、図18に示すように太陽光発電システムの最大出力値に応じて、必要な設備等が異なっており、最大出力値が小さいほど、システムの所有者にとってメリットが多くなっている。日本国においても、今後同一または類似の規制が実施される可能性がある。したがって、法規制によって太陽光発電システムの最大出力値が複数の区分に分類される場合、各区分において、区分の上限閾値から100kWを引いた値以上、区分の上限閾値未満の範囲内の所定値に、本発明に係る太陽光発電システムの最大出力値を設定することが望ましい。
また、上述した第1実施形態では、接続箱と集電箱とが別体であるが、接続箱と集電箱とが一体構造になっていても構わない。
また、上述した実施形態では、電力変換装置がDC/ACインバータを備える構成であったが、本発明に係る太陽光発電システムがDC電力系統に電力を供給する場合には、電力変換装置を、或る電圧値のDC電力を異なる電圧値のDC電力に変換するDC/DCコンバータを備える構成にし、変電設備を、DC電圧を昇圧する設備にするとよい。
また、上述した実施形態では、監視データを振り分けるグループ数を2つにしているが、このグループ数を3以上にしてもよい。また、監視データに電力変換装置の出力電力や入力電圧などを含めてもよい。
また、本発明に係る太陽光発電システムは、上述した実施形態とは異なり、太陽電池ストリング毎の異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部(例えば電流センサ)を太陽電池ストリング毎に設けている構成の太陽光発電システムであってもよい。
1_#1〜1_#160、11_#1〜11_#40、121_#1〜121_#160 太陽電池ストリング
2_#1〜2_#20、12_#1〜12_#2、122_#1〜122_#20 接続箱
3_#1〜3_#4 集電箱
4_#1〜4_#2、14、124 電力変換装置
5、15、125 変電設備
6A、6B、16、126 日照計群
7A、7B、17、127 気温計群
8_#1〜8_#2、18、128 通信機器
21、31、23、201 避雷器
22、24、32、202 ブレーカー
25、33、42、46、204 A/D変換器
26、34、44、48、205 電源部
41、45、203 DC/ACインバータ
43、47 中継器
B1〜B8 ブレーカー(断路器)
81、83、206 通信インターフェース部
82、84、207 制御部
100 ルーター
101、103、105 インターネット
102、104、106 外部サーバー
D1〜D8、D11〜D28 逆流防止用ダイオード
S1〜S5、S11〜S40 電流センサ
2_#1〜2_#20、12_#1〜12_#2、122_#1〜122_#20 接続箱
3_#1〜3_#4 集電箱
4_#1〜4_#2、14、124 電力変換装置
5、15、125 変電設備
6A、6B、16、126 日照計群
7A、7B、17、127 気温計群
8_#1〜8_#2、18、128 通信機器
21、31、23、201 避雷器
22、24、32、202 ブレーカー
25、33、42、46、204 A/D変換器
26、34、44、48、205 電源部
41、45、203 DC/ACインバータ
43、47 中継器
B1〜B8 ブレーカー(断路器)
81、83、206 通信インターフェース部
82、84、207 制御部
100 ルーター
101、103、105 インターネット
102、104、106 外部サーバー
D1〜D8、D11〜D28 逆流防止用ダイオード
S1〜S5、S11〜S40 電流センサ
Claims (3)
- 監視データを周期的に取得する監視データ取得部と、
前記監視データを複数のグループに振り分け、前記監視データ取得部によって同一タイミングで取得された前記監視データを、前記グループ毎に時間をずらして外部サーバーに送信する通信部とを備えることを特徴とする太陽光発電システム。 - 日照計を複数備え、
前記監視データが前記日照計の出力データを含む請求項1に記載の太陽光発電システム。 - 複数の太陽電池モジュールを直列に接続した太陽電池ストリングを複数備え、
第1所定数の前記太陽電池ストリング単位での異常を検出するために必要な測定値を取得する測定値取得部を複数備え、
回路入力数が第2所定数であって、第3所定数の前記太陽電池ストリングから出力される電力の合計電力を電力変換する電力変換装置を少なくも1つ備え、
第1所定数が2以上であって、第3所定数を第2所定数で除した値よりも小さく、
前記監視データ取得部が、複数の前記測定値取得部を含み、
前記監視データが前記測定値取得部によって取得された測定値を含む請求項1または請求項2に記載の太陽光発電システム。
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KR102420957B1 (ko) | 2021-08-31 | 2022-07-14 | 주식회사 대양이엔씨 | IoT를 이용한 태양광 발전 모니터링 시스템 |
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