JP2014051748A - 体形補整機能を備えた上半身用衣類 - Google Patents

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【課題】適正な補整効果が得られるとともに、ソフトな着用感を実現し、デザイン性に富んだ体形補整機能を備えた上半身用衣類を提供する。
【解決手段】伸縮性を備えた身生地の後前身頃1に、左右の肩接ぎから左右裾部6にかけて帯状に形成され、カップ部の下方及び側方からバストを中心側に押圧するように身生地の伸縮性を抑制する一対の第1樹脂被覆部10を備え、後身頃2に、肩甲骨下部を押圧するように、少なくともアームホール4下端から左右裾部6にかけて帯状に形成され、身生地の伸縮性を抑制する一対の第2樹脂被覆部20と、左右の肩甲骨で挟まれる領域から腰上部を覆う領域に略六角形に形成され、身生地の伸縮性を抑制する第3樹脂被覆部30とを備え、各樹脂被覆部は、複数の多角形の樹脂被覆片が一定の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、体形補整機能を備えた上半身用衣類に関する。
特許文献1には、身体の動きを制限することなく、また美観を損なうことなく、着用するだけで姿勢を矯正できるアンダーウエアが提案されている。当該アンダーウエアは伸縮性生地で形成され、前身頃には袖ぐりに沿わせて所定幅の前側パワーネット帯を縫合し、後身頃には一方のパワーネット帯と他方のパワーネット帯が中央で交叉するようにX字状に縫合され、一方のパワーネット帯の脇部側を前側パワーネット帯の脇部側に連結すると共に肩線側を肩線に連結し、他方のパワーネット帯の脇部側を前側パワーネット帯の脇部側に連結すると共に肩線側を肩線に連結し、一方のパワーネット帯と他方のパワーネット帯の長手方向の寸法が後身頃の脇部側から肩線側に至る寸法と同じに設定されている。
しかし、このようなアンダーウエアは、身生地にパワーネット帯を縫着する必要があり、姿勢矯正以外に体形を補整するためには、様々な箇所にパワーネット帯を縫着する必要があり、そのため生地が部分的に厚めな箇所と薄手の箇所ができ、着心地が悪くなるという問題や、締付力が強くなると着用者に大きな圧迫感を与えるため、本来的に、ジョギングやウォーキング等の軽度の運動時、機器を使用して筋肉に負荷をかけるような運動時の着用には向いていない。
近年、健康への関心が高まり、様々なトレーニングにチャレンジする傾向にある。着用者の体形を補整し、姿勢を矯正し、運動機能性を向上させるような機能を備えた衣類が注目されている。
例えば、特許文献2には、伸縮性生地を使用した被服の該伸縮性生地の伸びを拘束したい所定の箇所に、伸びを拘束するための樹脂が付与され、伸びの拘束を強く必要とする部分から伸びの拘束を小さくしたい部分に向かうに従って樹脂の面積割合が小さくなった被服が提案されている。
実用新案登録第3147409号公報 実公平7−48644号公報
特許文献2に記載された被服は、補整用の布地を身生地に縫着しなくても引き締め効果が得られ、肌触りが良好な被服となるが、具体的な樹脂部の形状は示されていないため、樹脂部がどのような形状であれば、体形補整効果が得られるのか明らかではなく、伸びの拘束を強く必要とする部分で樹脂面積が大きく、伸びの拘束が弱い部分で樹脂面積が小さくなるので、樹脂が配された領域でも、その面積と分布の違いによって肌に与える感触が異なり、着用者に違和感を与えるという問題があった。
また、着用者の体形によって樹脂部が当接する位置が異なるため、樹脂面積の大小で拘束されると、適正な補整効果が得られなくなる虞もあった。
本発明の目的は、上述の問題点に鑑み、適正な補整効果が得られるとともに、ソフトな着用感を実現し、デザイン性に富んだ体形補整機能を備えた上半身用衣類を提供する点にある。
この目的を達成するため本発明による体形補整機能を備えた上半身用衣類の特徴構成は、請求項1に記載した通り、経方向及び緯方向に伸縮性を備えた身生地で構成され、少なくとも前身頃と後身頃を備えるとともに体形補整機能を備えた上半身用衣類であって、前身頃に、着用状態で、左右カップ部から裾部に到る帯状の身生地領域を挟み、左右の肩接ぎから左右裾部にかけて帯状に形成され、カップ部の下方及び側方からバストを中心側に押圧し、腋下から腹部の弛みを体側部から中心側に押圧するように身生地の伸縮性を抑制する一対の第1樹脂被覆部を備え、前記第1樹脂被覆部は、複数の多角形の樹脂被覆片が一定の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されている点にある。
身生地に張力が作用すると、多角形の樹脂被覆片で被覆された領域での伸長が大きく抑制されるとともに、樹脂被覆片の間隙で身生地の伸長が許容される。従って、樹脂被覆部全体として張力が作用する方向への伸長が均等に分散して抑制されるので、着用者に違和感が生じることがない。
そのような樹脂片と間隙で第1樹脂被覆部が構成されるので、カップ部の下方及び側方からバストが中心側に押圧され、美しいバストラインに補整され、腋下から腹部の弛みが体側部から中心側に押圧され、バスト下方の体側部が引き締められる。また、同時に外腹斜筋及び内腹斜筋が適度に緊締されるので、身体の旋回運動が容易になる。
しかも、樹脂被覆部に対して身生地は経方向及び緯方向に十分な伸縮性を備えているので、ボリュームのある体形であっても樹脂被覆部の緊締効果で適正に補整され、余剰の贅肉が樹脂被覆部以外の身生地の伸長で吸収されるので、極端な緊締力が作用せず、胴部から胸周りにかけての様々な運動を阻害することがない。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、後身頃に、着用状態で、肩甲骨下部を押圧し、腋下から腰部にいたる弛みを体側部から体中心に押圧するように、少なくともアームホール下端から左右裾部にかけて帯状に形成され、身生地の伸縮性を抑制する一対の第2樹脂被覆部と、脊柱近傍の僧帽筋を押圧するように、左右の肩甲骨で挟まれる領域から腰上部を覆う領域に略六角形に形成され、身生地の伸縮性を抑制する第3樹脂被覆部と、を備え、前記第2樹脂被覆部の脇側がそれぞれ前記第1樹脂被覆部と接合され、前記第2樹脂被覆部の後中心側が前記第3樹脂被覆部の身丈方向に沿う対向辺で接合され、各樹脂被覆部は、複数の多角形の樹脂被覆片が一定の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されている請求項1記載の体形補整機能を備えた点にある。
一対の第2樹脂被覆部によって腋下から背面側腹部の弛みが体側部から中心側に押圧されて引き締められる。また、同時に広背筋が適度に緊締されるので、腕の内転や内旋、伸展動作が円滑に行なえるようになり、猫背が矯正されて姿勢が改善されるようになる。
また、左右の第2樹脂被覆部の間に配置された第3樹脂被覆部が第2樹脂被覆部と接合され、僧帽筋下部が緊締されるので、肩甲骨が脊椎の方向に移動して姿勢が矯正される。この状態で重量物を持ち上げるような体勢にもなる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、各樹脂被覆部は、複数の多角形の樹脂被覆片がその一辺の長さの約1/3から1/5の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されて構成され、各樹脂被覆片で被覆された領域の身生地の伸縮が各樹脂被覆片で阻止され、各樹脂被覆片の隙間で身生地の伸張が許容される点にある。
上述の構成によれば、樹脂被覆部全体として張力が作用する方向への伸長が均等に分散して抑制され、極端に緊締力が強い部分や弱い部分が生じることがないので、着用者に違和感を与えることなく、樹脂被覆部による適度な緊締力が確保できる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、身生地の編み立て方向の引張り伸度が200%より大きな値に設定されて、前記樹脂片の200%モジュラスが5N/mm2より大きな値に設定されている点にある。
樹脂片の応力が大きな値、つまり伸長力が小さな値に設定されているので、樹脂被覆片同士の間隙での身生地の伸長と相俟って適度な緊締力が発現し、この値と身生地の引張り伸度とが好適にバランスし、着用者の体形にかかわらず、引き締めるべき部位は適切に引き締められ、しかも圧迫感を感じることがない上半身用補整衣類となる。
以上説明した通り、本発明によれば、適正な補整効果が得られるとともに、ソフトな着用感を実現し、デザイン性に富んだ体形補整機能を備えた上半身用衣類を提供することができるようになった。
(a)は本発明による体形補整機能を備えた上半身用衣類の正面図、(b)は同側面、(c)は同背面図 (a)は本発明による体形補整機能を備えた上半身用衣類の着用状態を示す正面図、(b)は同背面図 (a),(b),(c)は、本発明による下体形補整機能を備えた下半身用衣類のパターン図 (a)は多角形の樹脂被覆片が配列された樹脂被覆部の一部分の説明図、(b)はデザイン性を向上させた樹脂被覆部の一部分の説明図 多角形の樹脂被覆片が配列された樹脂被覆部の別実施形態を示し、(a)は樹脂被覆片が正方形の樹脂被覆部の説明図、(b)は樹脂被覆片が六角形の樹脂被覆部の説明図、(c)は樹脂被覆片が三角系の樹脂被覆部の説明図
以下、本発明の体形補整機能を備えた上半身用衣類を説明する。
図1(a),(b),(c)及び図3(a),(b),(c)に示すように、上半身用衣類Aは、前身頃1と後身頃2と、カップ部3を備えている。
これらを構成する身生地は、緯編地で構成され、詳しくは重量比でナイロン糸85%、ポリウレタン糸15%を用いた天竺編地で構成されている。当該身生地は、経方向及び緯方向に伸縮性を備え、生地の編み立て方向である経方向の引張り伸度が200%より大きな値に設定されている。つまり、身生地が緯編地の場合はコース方向が編み立て方向となり、身生地が経編地の場合はウエール方向が編み立て方向となる。尚、当該上半身用衣類Aは、肌側にブラジャーが装着されていると想定しており、カップ部3にバストを積極的に支持または補整する機能は備えていない。
身生地に緯編地の一種である丸編地を用いることにより前身頃1と後身頃2の接合部に縫着部を備えないシームレス構造に構成することができる。本実施形態では、図3に示したようなパターンで裁断され、前後身頃1,2が左右の脇部で縫着され、前身頃1の胸部上縁に左右カップ部3が縫着される。
生地の経方向の引張り伸度とは、着用時に想定される荷重時の伸度を意味し、幅2.5cmの試験片に対して22.1Nの荷重をかけて測定した際の伸び率(%)である。少なくとも経方向の引張り伸度は200%〜400%の範囲であることが好ましく、200%〜300%の範囲であることがさらに好ましい。
前身頃1に、第1樹脂被覆部10を備え、後身頃2に、第2樹脂被覆部20と、第3樹脂被覆部30を備えている。各樹脂被覆部は、身生地の伸長特性を抑制して体形を補整する緊締帯として機能する。以下に詳述する。
図2(a),(b),(c)に示すように、前身頃1に、着用状態で、左右カップ部3から裾部6に到る帯状の身生地領域を挟み、左右の肩接ぎ5から左右裾部6にかけて帯状に形成され、カップ部3の下方及び側方からバストを中心側に押圧し、腋下から腹部の弛みを体側部から中心側に押圧するように身生地の伸縮性を抑制する一対の第1樹脂被覆部10が配置されている。
また、後身頃2に、着用状態で、肩甲骨下部を押圧し、腋下から腰部にいたる弛みを体側部から体中心に押圧するように、アームホール4の中間部から左右裾部6にかけて帯状に形成され、身生地の伸縮性を抑制する一対の第2樹脂被覆部20が配置されている。尚、第2樹脂被覆部20の上縁は、少なくともアームホール下端から左右裾部6にかけて帯状に形成されていればよい。
さらに、後身頃2に、着用状態で、脊柱近傍の僧帽筋を押圧するように、左右の肩甲骨で挟まれる領域から腰上部を覆う領域に略六角形に形成され、身生地の伸縮性を抑制する第3樹脂被覆部30が形成されている。
第2樹脂被覆部20の脇側がそれぞれ第1樹脂被覆部10と接合され(図1(b)参照)、第2樹脂被覆部20の後中心側が第3樹脂被覆部30の身丈方向に沿う対向辺で接合されている。
図4(a)に示すように、各樹脂被覆部B(10,20,30は、複数の菱形の樹脂被覆片Cが一定の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されている。
身生地に張力が作用すると、菱形の樹脂被覆片Cで被覆された領域での伸長が大きく抑制されるとともに、樹脂被覆片Cの間隙で身生地の伸長が許容される。従って、樹脂被覆部B全体として張力が作用する方向への伸長が均等に分散して抑制されるので、着用者に違和感が生じることがないように構成されている。
樹脂片の200%モジュラスが5N/mm2より大きな値に設定されている。従って、樹脂被覆片C同士の間隙での身生地の伸長と相俟って適度な緊締力が発現し、この値と身生地の引張り伸度とが好適にバランスし、着用者の体形にかかわらず、引き締めるべき部位は適切に引き締められ、しかも圧迫感を感じることがない下半身用補整衣類となる。尚、200%モジュラスとは、200%伸張時の樹脂応力をいい、樹脂の柔らかさを表す値である。
第1樹脂被覆部10により、カップ部3の下方及び側方からバストが中心側上方に押圧され、美しいバストラインに補整され、腋下から腹部の弛みが体側部から中心側に押圧され、バスト下方の体側部が引き締められる。また、同時に外腹斜筋及び内腹斜筋が適度に緊締されるので、身体の旋回運動が容易になる。
しかも、樹脂被覆部に対して身生地は経方向及び緯方向に十分な伸縮性を備えているので、ボリュームのある体形であっても樹脂被覆部の緊締効果で適正に補整され、余剰の贅肉が樹脂被覆部以外の身生地の伸長で吸収されるので、極端な緊締力が作用せず、胴部から胸周りにかけての様々な運動を阻害することがない。
一対の第2樹脂被覆部20によって腋下から背面側腹部の弛みが体側部から中心側に押圧されて引き締められる。また、同時に広背筋が適度に緊締されるので、腕の内転や内旋、伸展動作が円滑に行なえるようになり、猫背が矯正されて姿勢が改善されるようになる。
第2樹脂被覆部20がアームホール4の中間部から左右裾部6にかけて帯状に形成され、肩接ぎ5から肩甲骨下部にかけて身生地状態が維持されているのは、第1樹脂被覆部10とのバランスを図るためである。この部位に第2樹脂被覆部20が延出形成されると、肩部の僧帽筋等に大きな緊締力が作用して上腕の円滑な上げ下ろし動作に支障を来たすためである。
また、左右の第2樹脂被覆部20の間に配置された第3樹脂被覆部30が第2樹脂被覆部20と接合され、脊柱近傍の僧帽筋、つまり脊柱に沿って分布する僧帽筋の下部領域が緊締されるので、肩甲骨が脊椎の方向に移動して姿勢が矯正される。この状態で重量物を持ち上げるような体勢にもなる。
樹脂被覆部20,30に対して身生地は経方向及び緯方向に十分な伸縮性を備えているので、ボリュームのある体形であっても樹脂被覆部の緊締効果で適正に補整され、余剰の贅肉が樹脂被覆部以外の身生地の伸長で吸収される点は上述と同様である。
しかも、樹脂被覆部Cに対して身生地は経方向及び緯方向に十分な伸縮性を備えているので、ボリュームのある体形であっても樹脂被覆部の緊締効果で適正に補整され、余剰の贅肉が樹脂被覆部以外の身生地の伸長で吸収されるので、極端な緊締力が作用せず、胴部から胸周りにかけての様々な運動を阻害することがない。
図4(a)に示すように、各樹脂被覆部Bは、複数の菱形の樹脂被覆片Cがその一辺の長さの約1/3から1/5の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されて構成されている。本実施形態では、菱形の一辺が約8mm、間隔が約2mmに設定されている。
各樹脂被覆片Cで被覆された領域の身生地の伸縮が各樹脂被覆片Cで阻止され、各樹脂被覆片Cの隙間で身生地の伸張が許容されるようになり、従って、樹脂被覆部B全体として張力が作用する方向への伸長が均等に分散して抑制され、極端に緊締力が強い部分や弱い部分が生じることがないので、着用者に違和感を与えることなく、樹脂被覆部による適度な緊締力が確保できる。
図4(b)に示すように、各樹脂被覆片Cまたはその隙間の形状を僅かに変化させることにより、緊締力を変化させずにデザイン性を向上させることができる。図では、菱形の上下頂部にハートマークが上下対称に付加されている。
このような樹脂被覆片の形状は菱形に制限されず、様々な多角形を採用することができる。例えば、図5(a)に示すような平方形、図5(b)に示すような正六角形、図5(c)に示すような三角形等を採用することができる。
各樹脂被覆片のサイズは特に制限されず、樹脂被覆部B全体として張力が作用する方向への伸長が均等に分散して抑制され、極端に緊締力が強い部分や弱い部分が生じることがないという作用効果が奏される範囲で適宜設定することができる。
樹脂被覆片の材料として、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ナイロン系樹脂等を用いることができる。
これらの樹脂の何れかを架橋剤、触媒とともに溶剤に添加して分散または溶解させた原液を身生地表面に塗布し、その後乾燥させることにより樹脂被覆片が形成される。塗布方法は特に制限されず、スクリーン捺染、ロータリー捺染、スプレー法等を採用することができる。
上述の実施形態では、身生地にナイロン糸85%、ポリウレタン糸15%を用いた天竺編地を用いた例を説明したが、ナイロン糸とポリウレタン糸の比率はこの値に制限されず、また、他の糸をさらに交編してもよい。例えば、綿糸やレーヨン糸等のセルロース系繊維を交編すれば吸湿性が増し、ポリエステル糸を交編すれば吸水性、速乾性が得られる。また、本発明に用いられる編地は天竺編地に制限されず、伸縮性を備えた編地であればその他の緯編地であってもよく、経編地を用いてもよい。
本発明の体形補整機能を備えた上半身用衣類は、上述したようなノースリーブタイプに限らず、半袖タイプや、長袖タイプの衣類にも適用できる。肌着として直接着用してもよいし、アウターとして着用してもよい。
上述の実施形態は、何れも本発明の一例であり、該記載により本発明の範囲が限定されるものではなく、樹脂被覆部の材料、形状、サイズ、被覆法等、また編地の種類、編地の厚さ、使用する糸種や太さ等、具体的な態様は本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計することができる。
本発明は、優しい着心地でありながら十分な体形補整効果が得られ、女性一般が軽度の運動等を行なう際に安心して着用できる体形補整機能を備えた上半身用衣類として用いられる。
A:上半身用衣類
1:前身頃
2:後身頃
3:カップ部
4:アームホール
5:肩接ぎ
6:裾部
10:第1樹脂被覆部
20:第2樹脂被覆部
30:第3樹脂被覆部
B:樹脂被覆部
C:樹脂被覆片

Claims (4)

  1. 経方向及び緯方向に伸縮性を備えた身生地で構成され、少なくとも前身頃と後身頃を備えるとともに体形補整機能を備えた上半身用衣類であって、
    前身頃に、着用状態で、左右カップ部から裾部に到る帯状の身生地領域を挟み、左右の肩接ぎから左右裾部にかけて帯状に形成され、カップ部の下方及び側方からバストを中心側に押圧し、腋下から腹部の弛みを体側部から中心側に押圧するように身生地の伸縮性を抑制する一対の第1樹脂被覆部を備え、
    前記第1樹脂被覆部は、複数の多角形の樹脂被覆片が一定の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されている体形補整機能を備えた上半身用衣類。
  2. 後身頃に、着用状態で、肩甲骨下部を押圧し、腋下から腰部にいたる弛みを体側部から体中心に押圧するように、少なくともアームホール下端から左右裾部にかけて帯状に形成され、身生地の伸縮性を抑制する一対の第2樹脂被覆部と、
    脊柱近傍の僧帽筋を押圧するように、左右の肩甲骨で挟まれる領域から腰上部を覆う領域に略六角形に形成され、身生地の伸縮性を抑制する第3樹脂被覆部と、
    を備え、
    前記第2樹脂被覆部の脇側がそれぞれ前記第1樹脂被覆部と接合され、前記第2樹脂被覆部の後中心側が前記第3樹脂被覆部の身丈方向に沿う対向辺で接合され、
    各樹脂被覆部は、複数の多角形の樹脂被覆片が一定の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されている請求項1記載の体形補整機能を備えた上半身用衣類。
  3. 各樹脂被覆部は、複数の多角形の樹脂被覆片がその一辺の長さの約1/3から1/5の間隔を隔てて身生地の表面を被覆するように配列されて構成され、各樹脂被覆片で被覆された領域の身生地の伸縮が各樹脂被覆片で阻止され、各樹脂被覆片の隙間で身生地の伸張が許容される請求項1または2記載の体形補整機能を備えた上半身用衣類。
  4. 身生地の編み立て方向の引張り伸度が200%より大きな値に設定されて、前記樹脂片の200%モジュラスが5N/mm2より大きな値に設定されている請求項1から3の何れかに記載の体形補整機能を備えた上半身用衣類。
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