JP2014051689A - アルミニウム膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属基材に対して、尿素化合物を用いたアルミニウムめっき浴により良質なアルミニウム膜を安価に形成することが可能なアルミニウム膜の製造方法を提供すること。
【解決手段】尿素化合物と塩化アルミニウムを含むめっき浴中で、金属基材にアルミニウムを電着させるアルミニウム膜の製造方法。前記めっき浴において、前記尿素化合物と前記塩化アルミニウムとのモル比は1:1.10〜1:1.50の範囲内にあることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】尿素化合物と塩化アルミニウムを含むめっき浴中で、金属基材にアルミニウムを電着させるアルミニウム膜の製造方法。前記めっき浴において、前記尿素化合物と前記塩化アルミニウムとのモル比は1:1.10〜1:1.50の範囲内にあることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は金属基材上にアルミニウムを電気めっき可能なアルミニウム膜の製造方法に関する。
アルミニウムは導電性、耐腐食性、軽量、無毒性など多くの優れた特徴を有しており、金属製品等へのめっきに広く利用されている。しかしながらアルミニウムは酸素に対する親和力が大きく、酸化還元電位が水素より低いため、水溶液系のめっき浴では電気めっきを行うことが困難である。このためアルミニウムを電気めっきする方法としては溶融塩浴を用いる方法が行われている。
溶融塩によるめっき浴は一般的には高温にする必要があるが、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(EMIC)や、1−ブチルピリジニウムクロリド(BPC)などの有機塩化物塩と塩化アルミニウム(AlCl3)とを混合することで、室温で液体のアルミニウム浴を形成できることが知られている。特に、EMIC−AlCl3系では液の特性が良好であり、アルミめっき液として有用である(常温溶融塩浴からの金属の電析 高橋節子 電気化学,59(1), pp14-21, 1991年(非特許文献1))。
しかしながら有機塩化物塩を用いたアルミめっき液は非常に高価であるという問題点が有る。すなわち、EMICやBPCには簡便な合成法が無いため、合成するのに時間がかかり、コスト増の要因となっていた。
しかしながら有機塩化物塩を用いたアルミめっき液は非常に高価であるという問題点が有る。すなわち、EMICやBPCには簡便な合成法が無いため、合成するのに時間がかかり、コスト増の要因となっていた。
また、アセトアミドもしくは尿素と塩化アルミニウムとを、モル比で1:1〜1:1.5の比率で混合することで室温のイオン液体を形成できることが知られている(Hadi M. A. Abood, et al., Chem. Commun. 2011, 47, pp3523-3525(非特許文献2))。
非特許文献2には、アミド系化合物の中でも、尿素、アセトアミド、ジメチル尿素は塩化アルミニウムと室温でイオン液体を形成することができ、尿素又はアセトアミドを用いて形成されたイオン液体の電気化学測定(サイクリックボルタンメトリー)を行ったところ、アルミニウムの電析、溶解に対応すると考えられるピークが確認されたと記載されている。そして、アセトアミドと塩化アルミニウムとによるイオン液体を用いて銅(Cu)の棒に電気めっきを行ったところ、アルミニウムのめっき被膜が得られたことが記載されている。
非特許文献2には、アミド系化合物の中でも、尿素、アセトアミド、ジメチル尿素は塩化アルミニウムと室温でイオン液体を形成することができ、尿素又はアセトアミドを用いて形成されたイオン液体の電気化学測定(サイクリックボルタンメトリー)を行ったところ、アルミニウムの電析、溶解に対応すると考えられるピークが確認されたと記載されている。そして、アセトアミドと塩化アルミニウムとによるイオン液体を用いて銅(Cu)の棒に電気めっきを行ったところ、アルミニウムのめっき被膜が得られたことが記載されている。
しかしながら、非特許文献2に記載の方法で形成されたアルミニウムめっきの厚さは極めて薄いものであり、実用的なアルミニウムめっき膜を形成するには、より長い時間をかけてめっきを行う必要が有る。工業的生産性を考慮すれば、アルミニウムの電着を高速化する必要があるが、そのような高電流密度が得られるめっき条件については何ら記載されていない。
また、非特許文献2では比較的高価なアセトアミドを用いたイオン液体によってCu棒にアルミニウムめっきをしたという報告がなされているのみであり、より安価な尿素を利用してアルミニウムめっきをすることは行われておらず実績はない。このことは、アセトアミド浴に比べて尿素浴はイオン伝導性が低いことも関係していると考えられ、尿素を用いて形成されたイオン液体の電気化学測定の結果と、アセトアミドを用いて形成されたイオン液体の電気化学測定の結果とを比較することによってもうかがえる。
常温溶融塩浴からの金属の電析 高橋節子 電気化学,59(1), pp14-21, 1991年
Hadi M. A. Abood, et al., Chem.Commun. 2011, 47, pp3523-3525
本発明は上記問題点に鑑みて、金属基材に対して、尿素化合物を用いたアルミニウムめっき浴により良質なアルミニウム膜を安価に形成することが可能なアルミニウム膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決すべく以下の構成を採用する。
(1)尿素化合物と塩化アルミニウムを含むめっき浴中で、金属基材に、アルミニウムを電着させるアルミニウム膜の製造方法。
上記(1)に記載のアルミニウム膜の製造方法によれば、金属基材表面に良質なアルミニウム膜を高速かつ安価に形成することができる。
(2)前記めっき浴において、前記尿素化合物と前記塩化アルミニウムとのモル比が1:1.10〜1:1.50の範囲内にある上記(1)に記載のアルミニウム膜の製造方法。
上記(2)に記載の発明によれば、めっき浴中の電流密度を高めて、良質なアルミニウム膜をより高速に効率よく得ることができる。
(3)前記尿素化合物が尿素又はジメチル尿素である上記(1)又は(2)に記載のアルミニウム膜の製造方法。
上記(3)に記載の発明によれば、良質なアルミニウム膜をより安価に得ることができる。
(4)前記めっき浴の温度を60℃〜120℃に制御する上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のアルミニウム膜の製造方法。
上記(4)に記載の発明によれば、めっき浴の粘度を充分に低くでき、効率よく良質なアルミニウム膜を得ることができる。
(1)尿素化合物と塩化アルミニウムを含むめっき浴中で、金属基材に、アルミニウムを電着させるアルミニウム膜の製造方法。
上記(1)に記載のアルミニウム膜の製造方法によれば、金属基材表面に良質なアルミニウム膜を高速かつ安価に形成することができる。
(2)前記めっき浴において、前記尿素化合物と前記塩化アルミニウムとのモル比が1:1.10〜1:1.50の範囲内にある上記(1)に記載のアルミニウム膜の製造方法。
上記(2)に記載の発明によれば、めっき浴中の電流密度を高めて、良質なアルミニウム膜をより高速に効率よく得ることができる。
(3)前記尿素化合物が尿素又はジメチル尿素である上記(1)又は(2)に記載のアルミニウム膜の製造方法。
上記(3)に記載の発明によれば、良質なアルミニウム膜をより安価に得ることができる。
(4)前記めっき浴の温度を60℃〜120℃に制御する上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のアルミニウム膜の製造方法。
上記(4)に記載の発明によれば、めっき浴の粘度を充分に低くでき、効率よく良質なアルミニウム膜を得ることができる。
本発明により、金属基材に、良質なアルミニウム膜を高速かつ安価に形成することが可能となる。
本発明に係るアルミニウム膜の製造方法は尿素化合物と塩化アルミニウム(AlCl3)とを含むめっき浴を収容するめっき槽中で、金属基材にアルミニウムを電着させるものである。
本発明において用いる前記めっき浴は、尿素化合物と塩化アルミニウムとを混合することにより作製することができる。金属基材上に形成されるアルミニウム膜の品質を損なわない限り、前記めっき浴には尿素化合物、塩化アルミニウム以外の成分が含まれていても構わない。具体的には、キシレン、ベンゼン、トルエン、1,10−フェナントロリン等の有機化合物を含んでいても構わない。
前記尿素化合物は、尿素及びその誘導体を意味するものであり、塩化アルミニウムと混合した場合に液体を形成するものであればよい。例えば、下記式(1)で表される化合物を好ましく用いることができる。
但し、式(1)においてRは、水素原子、炭素原子数が1個〜6個のアルキル基、又はフェニル基であり、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
前記尿素化合物は上記の中でも、尿素、ジメチル尿素を特に好ましく用いることができる。
前記尿素化合物は上記の中でも、尿素、ジメチル尿素を特に好ましく用いることができる。
前記尿素化合物と前記塩化アルミニウムの混合比は、モル比で、尿素化合物:塩化アルミニウム=1:1.10〜1:1.50であることが好ましい。塩化アルミニウムの混合比が1.10未満であると、形成されるイオン液体の粘度が高くなり、充分な電流密度が得られずにめっき効率が低くなるため好ましくない。塩化アルミニウムの混合比が1.50を超えると、金属基材上に形成されるアルミニウム膜に塩化物等の不純物が混合しやすくなり、良質なアルミニウム膜を得難くなるため好ましくない。また、めっき効率を考慮すれば塩化アルミニウムの配合量が多い方が好ましいが、塩化アルミニウムは腐食性が高いため、多量に使用し過ぎることは好ましくない。
また、前記尿素化合物と塩化アルミニウムの混合比は、モル比で、尿素化合物:塩化アルミニウム=1:1.10〜1:1.20であることがより好ましく、1:1.13〜1:1.17であることが最も好ましい。
塩化アルミニウムの混合比が1.13〜1.17、特に1.15であることにより、めっき浴の電気抵抗が格段に小さくなることが見出された。塩化アルミニウムの混合比をこの範囲にすることにより、アルミニウムの電着に必要な電圧を低くすることができ、省エネルギー化、低コスト化に資することができ好ましい。また、操業時のめっき液の温度上昇も少なくなるため、液温を一定に保つ際にも有利である。
塩化アルミニウムの混合比が1.13〜1.17、特に1.15であることにより、めっき浴の電気抵抗が格段に小さくなることが見出された。塩化アルミニウムの混合比をこの範囲にすることにより、アルミニウムの電着に必要な電圧を低くすることができ、省エネルギー化、低コスト化に資することができ好ましい。また、操業時のめっき液の温度上昇も少なくなるため、液温を一定に保つ際にも有利である。
本発明のアルミニウム膜の製造方法においては、前記めっき浴の温度が60℃〜120℃となるように制御しながら電着を行うことが好ましい。めっき浴の温度を60℃以上にすることによりめっき浴の粘度を充分に低くすることができ、めっき効率を向上させることができる。また、120℃以下にすることにより塩化アルミニウムの揮発を抑制することができる。前記めっき浴の温度は60℃〜100℃であることがより好ましく、60℃〜80℃であることが更に好ましい。
本発明のアルミニウム膜の製造方法において使用する金属基材は特に限定されるものではないが、例えば、銅、鉄、鋼などを好ましく用いることができる。アルミニウムをめっきして使用する用途のある金属であればどのようなものでも使用することが可能である。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例は例示であって、本発明のアルミニウム膜の製造方法はこれらに限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲の範囲によって示され、特許請求の範囲の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
[実施例1]
(尿素めっき浴の作製)
尿素と塩化アルミニウム(AlCl3)とを下記表1のモル比となるようにして混合して液体化した。得られたそれぞれの比のめっき液について電気化学測定を行った。具体的には、電流密度2.0A/dm2を通電するために必要な電圧の値を測定した。
表1に示す通り、尿素と塩化アルミニウムのモル比が1:1.15のめっき液が一番低い電圧値を示し、高電流密度が得られていることが分かった。そして、塩化アルミニウムの比が1.15よりも増えるに従って、電流密度2.0A/dm2を通電するために必要な電圧値は少しずつ大きくなった。すなわち、尿素と塩化アルミニウムの混合比が1:1.10〜1:1.50の範囲のときに最もめっきがしやすいことが分かった。表1の結果をグラフにしたものを図1に示す。
(尿素めっき浴の作製)
尿素と塩化アルミニウム(AlCl3)とを下記表1のモル比となるようにして混合して液体化した。得られたそれぞれの比のめっき液について電気化学測定を行った。具体的には、電流密度2.0A/dm2を通電するために必要な電圧の値を測定した。
表1に示す通り、尿素と塩化アルミニウムのモル比が1:1.15のめっき液が一番低い電圧値を示し、高電流密度が得られていることが分かった。そして、塩化アルミニウムの比が1.15よりも増えるに従って、電流密度2.0A/dm2を通電するために必要な電圧値は少しずつ大きくなった。すなわち、尿素と塩化アルミニウムの混合比が1:1.10〜1:1.50の範囲のときに最もめっきがしやすいことが分かった。表1の結果をグラフにしたものを図1に示す。
なお、尿素と塩化アルミニウムの比が1:1.00のめっき液は16.00Vの電圧を印加しても電流密度2.0A/dm2とはならず、ほぼ電流が流れていない状態であった。すなわち、これらのめっき液ではめっき反応が進行しないことが分かった。また、同様に塩化アルミニウムの比が尿素に対して1.00以下の場合にも、液体になることは確認されたが充分な電流を流すことができず、めっき反応を進行させることはできなかった。
塩化アルミニウムのモル比が尿素に対して1.50よりも大きくした場合には、めっき液中に塩化アルミニウムが析出してしまいアルミニウム膜中に混合し、良質な膜が得られなかった。
塩化アルミニウムのモル比が尿素に対して1.50よりも大きくした場合には、めっき液中に塩化アルミニウムが析出してしまいアルミニウム膜中に混合し、良質な膜が得られなかった。
(銅板へのアルミニウムめっき)
下記表2に示すように、尿素と塩化アルミニウムを、モル比で1:1.15、及び1:1.50となるように混合し、2種類のめっき液を作製した。これらのめっき液を60℃に加温し、被めっき材を銅(Cu)板として、アルミニウムの電気めっき(電着)を行った。めっき条件は、それぞれのめっき液に電流密度2.0A/dm2の電流が流れるようにし、めっき液を攪拌しながら行った。攪拌は、テフロン(登録商標)製の回転子を用いて、スターラーにて行った。
これにより、銅(Cu)板の全面に短時間でアルミニウム膜が形成された。得られたアルミニウム膜は、光沢は無いものの白色の金属質で良質なものであった。
なお、上記尿素めっき浴の温度を60℃よりも低くした場合には、流せる電流値が非常に小さくなり、銅(Cu)板の全面をアルミニウム膜で覆うのにとても時間がかかった。
下記表2に示すように、尿素と塩化アルミニウムを、モル比で1:1.15、及び1:1.50となるように混合し、2種類のめっき液を作製した。これらのめっき液を60℃に加温し、被めっき材を銅(Cu)板として、アルミニウムの電気めっき(電着)を行った。めっき条件は、それぞれのめっき液に電流密度2.0A/dm2の電流が流れるようにし、めっき液を攪拌しながら行った。攪拌は、テフロン(登録商標)製の回転子を用いて、スターラーにて行った。
これにより、銅(Cu)板の全面に短時間でアルミニウム膜が形成された。得られたアルミニウム膜は、光沢は無いものの白色の金属質で良質なものであった。
なお、上記尿素めっき浴の温度を60℃よりも低くした場合には、流せる電流値が非常に小さくなり、銅(Cu)板の全面をアルミニウム膜で覆うのにとても時間がかかった。
[実施例2]
(ジメチル尿素めっき浴の作製)
ジメチル尿素と塩化アルミニウム(AlCl3)を下記表3のモル比となるように混合して液体化した。得られたそれぞれの比のめっき液について電気化学測定を行った。電流密度2.0A/dm2を通電するために必要な電圧の値を測定した。
表3に示す通り、ジメチル尿素と塩化アルミニウムの混合比がモル比で1:1.15のめっき液が一番低い電圧値を示し、高電流密度が得られていることが分かった。また、塩化アルミニウムの比が1.15よりも増えるに従って、電流密度2.0A/dm2を通電するために必要な電圧値は少しずつ大きくなった。すなわち、ジメチル尿素と塩化アルミニウムの混合比が1:1.10〜1:1.50の範囲のときに最もめっきがしやすいことが分かった。表3の結果をグラフにしたものを図2に示す。
(ジメチル尿素めっき浴の作製)
ジメチル尿素と塩化アルミニウム(AlCl3)を下記表3のモル比となるように混合して液体化した。得られたそれぞれの比のめっき液について電気化学測定を行った。電流密度2.0A/dm2を通電するために必要な電圧の値を測定した。
表3に示す通り、ジメチル尿素と塩化アルミニウムの混合比がモル比で1:1.15のめっき液が一番低い電圧値を示し、高電流密度が得られていることが分かった。また、塩化アルミニウムの比が1.15よりも増えるに従って、電流密度2.0A/dm2を通電するために必要な電圧値は少しずつ大きくなった。すなわち、ジメチル尿素と塩化アルミニウムの混合比が1:1.10〜1:1.50の範囲のときに最もめっきがしやすいことが分かった。表3の結果をグラフにしたものを図2に示す。
なお、ジメチル尿素と塩化アルミニウムの比が1:1.00のめっき液は16.00Vの電圧を印加しても電流密度2.0A/dm2とはならず、ほぼ電流が流れていない状態であった。すなわち、これらのめっき液ではめっき反応が進行しないことが分かった。また、同様に塩化アルミニウムの比がジメチル尿素に対して1.00以下の場合にも、液体になることは確認されたが充分な電流を流すことができず、めっき反応を進行させることはできなかった。
塩化アルミニウムのモル比がジメチル尿素に対して1.50よりも大きくした場合には、めっき液中に塩化アルミニウムが析出してしまいアルミニウム膜中に混合し、良質な膜が得られなかった。
塩化アルミニウムのモル比がジメチル尿素に対して1.50よりも大きくした場合には、めっき液中に塩化アルミニウムが析出してしまいアルミニウム膜中に混合し、良質な膜が得られなかった。
(銅板へのアルミニウムめっき)
下記表4に示すように、ジメチル尿素と塩化アルミニウムを、モル比で1:1.15、及び1:1.50となるように混合して2種類のめっき液を作製した。これらのめっき液を60℃に加温し、被めっき材を銅(Cu)板としてアルミニウムの電気めっき(電着)を行った。めっき条件は、それぞれのめっき液に電流密度2.0A/dm2の電流が流れるようにし、めっき液を攪拌しながら行った。攪拌は、テフロン(登録商標)製の回転子を用いて、スターラーにて行った。
これにより、銅(Cu)板の全面に短時間でアルミニウム膜が形成された。得られたアルミニウム膜は、光沢は無いものの白色の金属質で良質なものであった。
なお、上記ジメチル尿素めっき浴の温度を60℃よりも低くした場合には、流せる電流値が非常に小さくなり、銅(Cu)板の全面をアルミニウム膜で覆うのにとても時間がかかった。
下記表4に示すように、ジメチル尿素と塩化アルミニウムを、モル比で1:1.15、及び1:1.50となるように混合して2種類のめっき液を作製した。これらのめっき液を60℃に加温し、被めっき材を銅(Cu)板としてアルミニウムの電気めっき(電着)を行った。めっき条件は、それぞれのめっき液に電流密度2.0A/dm2の電流が流れるようにし、めっき液を攪拌しながら行った。攪拌は、テフロン(登録商標)製の回転子を用いて、スターラーにて行った。
これにより、銅(Cu)板の全面に短時間でアルミニウム膜が形成された。得られたアルミニウム膜は、光沢は無いものの白色の金属質で良質なものであった。
なお、上記ジメチル尿素めっき浴の温度を60℃よりも低くした場合には、流せる電流値が非常に小さくなり、銅(Cu)板の全面をアルミニウム膜で覆うのにとても時間がかかった。
Claims (4)
- 尿素化合物と塩化アルミニウムを含むめっき浴中で、金属基材にアルミニウムを電着させるアルミニウム膜の製造方法。
- 前記めっき浴において、前記尿素化合物と前記塩化アルミニウムとのモル比が、1:1.10〜1:1.50の範囲内にある請求項1に記載のアルミニウム膜の製造方法。
- 前記尿素化合物が尿素又はジメチル尿素である請求項1又は2に記載のアルミニウム膜の製造方法。
- 前記めっき浴の温度を60℃〜120℃に制御する請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミニウム膜の製造方法。
Priority Applications (2)
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JP2012194967A JP2014051689A (ja) | 2012-09-05 | 2012-09-05 | アルミニウム膜の製造方法 |
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JP2012194967A JP2014051689A (ja) | 2012-09-05 | 2012-09-05 | アルミニウム膜の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105112963A (zh) * | 2015-10-10 | 2015-12-02 | 东北大学 | 一种利用熔盐电沉积法制备金属铝及其合金的方法 |
-
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- 2012-09-05 JP JP2012194967A patent/JP2014051689A/ja active Pending
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Non-Patent Citations (2)
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---|
JPN6013052201; ABOOD Hadi M. A 他3名: 'Do all ionic liquids need organic cations? Characterisation of [AlCl2 nAmide]+ AlCl4- and comparison' Chemical Communications Vol.47 No.12, 20110328, Page.3523-3525, Royal Society of Chemistry (United Kingdom) * |
JPN6013052203; ABBOTT Andrew P 他3名: 'Eutectic-Based Ionic Liquids with Metal-Containing Anions and Cations' Chemistry - A European Journal Vol.13 No.22, 2007, Page.6495-6501, Wiley-VCH * |
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---|---|---|---|---|
CN105112963A (zh) * | 2015-10-10 | 2015-12-02 | 东北大学 | 一种利用熔盐电沉积法制备金属铝及其合金的方法 |
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WO2014038375A1 (ja) | 2014-03-13 |
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