JP2014050935A - ロボット制御装置、ロボットおよびロボットシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ロボットの振動を抑制しつつ、容易に、機能を拡張することができるロボット制御装置、ロボットおよびロボットシステムを提供すること。
【解決手段】ロボット制御装置は、角速度センサーから出力される信号および位置センサーから出力される信号を受信する第1受信部と、角速度センサーから出力され、第1受信部で受信した信号から特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、第1受信部を介して位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、第2受信部で受信した信号に基づいて、アームの角速度の振動成分を求める演算部と、演算部で求められたアームの角速度の振動成分に基づいて、駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロボット制御装置、ロボットおよびロボットシステムに関するものである。
従来、基台と、基台に対して回動自在に連結されたアーム軸部と、アーム軸部に対して回動自在に連結された給除材アームと、給除材アームの先端部に設けられたハンド保持機構と、アーム軸部を回動させるモーターと、給除材アームを回動させるモーターとを備えるロボットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
各モーターには、それぞれ、その回転角度を検出する角度センサーが設置けられており、給除材アームには、その角速度を検出する角速度センサーが設置されている。そして、アーム軸部を回動させるモーターおよび給除材アームを回動させるモーターは、それぞれ、前記各角度センサー、角速度センサーの検出結果に基づいて、その作動が制御される。
この場合、アーム軸部を回動させるモーターの作動を制御するモーター制御部、給除材アームを回動させるモーターの作動を制御するモーター制御部は、それぞれ、例えば、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)等の1つの制御用チップで構成されている。制御用チップでは、角速度センサーおよび角度センサーから出力された各信号を受信し、角速度センサーから出力された信号に対して、ノイズを除去するフィルタリング処理等が行われる。
特開2010−284770号公報
しかしながら、特許文献1に記載のロボットでは、1つの制御用チップにおいて、角速度センサーおよび角度センサーから出力された各信号を受信し、各処理を行っているので、その制御用チップに多くの処理が集中してしまうという問題がある。これにより、新たな機能を追加する場合、制御用チップに対して、その新たな機能を実現するための新たな処理を追加することが困難である。
本発明の目的は、ロボットの振動を抑制しつつ、容易に、機能を拡張することができるロボット制御装置、ロボットおよびロボットシステムを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のロボット制御装置は、回動可能なアームと、前記アームを回動させる駆動源と、前記アームに設置された角速度センサーと、前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーとを有するロボットの制御を行うロボット制御装置であって、
前記角速度センサーから出力される信号および前記位置センサーから出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部と、前記角速度センサーから出力され、前記第1受信部で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、
前記第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、前記第1受信部を介して前記位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した信号に基づいて、前記アームの角速度の振動成分を求める演算部と、前記演算部で求められた前記アームの角速度の振動成分に基づいて、前記駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備えることを特徴とする。
これにより、ロボットの振動を抑制することができる。
また、第1フィルタリング処理部により、角速度センサーで発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
また、角速度センサーから出力され、前記特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数の信号および下限値よりも低い周波数の信号は、アームの角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1チップと第2チップとを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部を第1チップに設け、その他の演算部および制御部を第2チップに設けることにより、処理の負荷を第1チップと第2チップに適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
本発明のロボット制御装置では、前記第1フィルタリング処理部は、時刻t(n)における信号から前記特定周波数帯域の信号を除去する場合、少なくとも前記時刻t(n)における信号と、前記時刻t(n)よりも1つ前の時刻t(n−1)における信号と、前記時刻t(n)よりも2つ前の時刻t(n−2)における信号とを用いて処理を行うよう構成されていることが好ましい。
このような3次以上のフィルタリング処理を行うことにより、カットオフ周波数付近での信号の利得を向上させつつ、特定周波数帯域の信号をより確実に除去することができる。
また、前記フィルタリング処理は、処理時間が比較的長くかかるので、第2チップではなく、第1チップに第1フィルタリング処理部を設けることにより、第2チップにおける処理の負荷を大幅に軽減することができ、処理の負荷を適正に分散させることができる。
本発明のロボット制御装置では、前記第2チップは、前記演算部により前記アームの角速度の振動成分を求めた後、前記振動成分に対応する信号から所定周波数より低い周波数の信号を除去する第2フィルタリング処理部を有することが好ましい。
演算部では、アームの角速度の振動成分を求める際、例えば、角速度センサーのオフセット成分等の影響により、その振動成分に対応する信号としては存在しない周波数のノイズが発生する。このため、その振動成分を求めた後、第2フィルタリング処理部により所定周波数より低い周波数の信号を除去することにより、前記ノイズを除去することができる。これにより、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボット制御装置では、前記演算部は、前記位置センサーから出力される信号に基づいて前記アームの角速度を求め、前記アームの角速度と、前記角速度センサーから出力される信号から得た前記アームの角速度との差分を求め、前記差分を前記アームの角速度の振動成分とすることが好ましい。
これにより、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボット制御装置では、前記特定周波数帯域の周波数の幅は、300Hz以上、900Hz以下の範囲内に設定されることが好ましい。
これにより、角速度センサーで発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボットは、回動可能なアームと、
前記アームを回動させる駆動源と、
前記アームに設置された角速度センサーと、
前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーと、
前記角速度センサーから出力される信号および前記位置センサーから出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部と、前記角速度センサーから出力され、前記第1受信部で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、
前記第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、前記第1受信部を介して前記位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した信号に基づいて、前記アームの角速度の振動成分を求める演算部と、前記演算部で求められた前記アームの角速度の振動成分に基づいて、前記駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備えることを特徴とする。
これにより、ロボットの振動を抑制することができる。
また、第1フィルタリング処理部により、角速度センサーで発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
また、角速度センサーから出力され、前記特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数の信号および下限値よりも低い周波数の信号は、アームの角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1チップと第2チップとを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部を第1チップに設け、その他の演算部および制御部を第2チップに設けることにより、処理の負荷を第1チップと第2チップに適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
本発明のロボットでは、前記アーム、前記駆動源、前記角速度センサーおよび前記位置センサーをそれぞれ2つ有し、
さらに基台を有し、
一方の前記アームは、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結され、他方の前記アームは、一方の前記アームに対し、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結されており、
前記第1チップおよび前記第2チップは、2つの前記アームのうちの少なくとも一方の制御用に設けられていることが好ましい。
これにより、前記本発明の効果を有し、2つのアームを有するロボットを提供することができる。
本発明のロボットシステムは、回動可能なアームと、前記アームを回動させる駆動源と、前記アームに設置された角速度センサーと、前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーとを有するロボットと、
前記ロボットの制御を行う本発明のロボット制御装置とを備えることを特徴とする。
これにより、ロボットの振動を抑制することができる。
また、第1フィルタリング処理部により、角速度センサーで発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
また、角速度センサーから出力され、前記特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数の信号および下限値よりも低い周波数の信号は、アームの角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1チップと第2チップとを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部を第1チップに設け、その他の演算部および制御部を第2チップに設けることにより、処理の負荷を第1チップと第2チップに適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
本発明のロボットシステムでは、前記アーム、前記駆動源、前記角速度センサーおよび前記位置センサーをそれぞれ2つ有し、
さらに基台を有し、
一方の前記アームは、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結され、他方の前記アームは、一方の前記アームに対し、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結されており、
前記第1チップおよび前記第2チップは、2つの前記アームのうちの少なくとも一方の制御用に設けられていることが好ましい。
これにより、前記本発明の効果を有し、2つのアームを有するロボットを備えるロボットシステムを提供することができる。
本発明のロボットシステムの第1実施形態であって、そのロボットを正面側から見た斜視図である。 図1に示すロボットシステムであって、そのロボットを背面側から見た斜視図である。 図1に示すロボットシステムのロボットの概略図である。 図1に示すロボットシステムのロボットの概略図である。 図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。 図1に示すロボットシステムのロボット制御装置の第1チップおよび第2チップを示すブロック図である。 図1に示すロボットシステムのロボット制御装置の第1チップおよび第2チップの制御動作を示す図である。 図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。 図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。 図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。 図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。 図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。 図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。 本発明のロボットシステムの第2実施形態であって、そのロボットを正面側から見た斜視図である。
以下、本発明のロボット制御装置、ロボットおよびロボットシステムを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のロボットシステムの第1実施形態であって、そのロボットを正面側から見た斜視図である。図2は、図1に示すロボットシステムであって、そのロボットを背面側から見た斜視図である。図3は、図1に示すロボットシステムのロボットの概略図である。図4は、図1に示すロボットシステムのロボットの概略図である。図5は、図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。図6は、図1に示すロボットシステムのロボット制御装置の第1チップおよび第2チップを示すブロック図である。図7は、図1に示すロボットシステムのロボット制御装置の第1チップおよび第2チップの制御動作を示す図である。図8〜図13は、それぞれ、図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。
なお、以下では、説明の都合上、図1〜図4中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図1〜図4中の基台側を「基端」、その反対側を「先端」と言う。また、図1および図2では、ロボット制御装置20は、それぞれ、ブロック図で示されている。また、図4では、回転軸O2、O3は、それぞれ、誇張して図示されている。また、図4では、角速度センサー31、32は、それぞれ、その存在を明確にするため、アーム12、13の外部に図示されている。
図1〜図5に示すロボットシステム(産業用ロボットシステム)10は、例えば腕時計のような精密機器等を製造する製造工程で用いることができ、ロボット(産業用ロボット)1と、ロボット1の作動を制御するロボット制御装置(制御手段)20とを有している。ロボット1と、ロボット制御装置20とは、ケーブル18で電気的に接続されている。また、ロボット制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)が内蔵されたパーソナルコンピューター(PC)等で構成することができる。なお、ロボット制御装置20については、後で詳述する。
ロボット1は、基台11と、4本のアーム(リンク)12、13、14、15と、リスト(リンク)16と、6つの駆動源401、402、403、404、405、406とを備えている。このロボット1は、基台11と、アーム12、13、14、15と、リスト16とが基端側から先端側に向ってこの順に連結された垂直多関節(6軸)ロボット(ロボット本体)である。垂直多関節ロボットでは、基台11と、アーム12〜15と、リスト16とを総称して「アーム」と言うこともでき、アーム12を「第1アーム」、アーム13を「第2アーム」、アーム14を「第3アーム」、アーム15を「第4アーム」、リスト16を「第5アーム、第6アーム」と分けて言うことができる。なお、本実施形態では、リスト16は、第5アームと、第6アームとを有している。リスト16にはエンドエフェクタ等を取り付けることができる。
アーム12〜15、リスト16は、それぞれ、基台11に対し独立して変位可能に支持されている。このアーム12〜15、リスト16の長さは、それぞれ、特に限定されないが、図示の構成では、第1アーム12、第2アーム13、第4アーム15の長さが、第3アーム14およびリスト16よりも長く設定されている。
基台11と第1アーム12とは、関節(ジョイント)171を介して連結されている。そして、第1アーム12は、基台11に対し、鉛直方向と平行な第1回転軸O1を回転中心とし、その第1回転軸O1回りに回動自在となっている。第1回転軸O1は、基台11の設置面である床101の上面の法線と一致している。この第1回転軸O1回りの回動は、モーター401Mを有する第1駆動源401の駆動によりなされる。また、第1駆動源401はモーター401Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター401Mは電気的に接続されたモータードライバー301を介してロボット制御装置20により制御される(図5参照)。なお、第1駆動源401はモーター401Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター401Mからの駆動力を伝達するように構成してもよく、また、減速機が省略されていてもよいが、本実施形態では、第1駆動源401は、減速機を有している。
第1アーム12と第2アーム13とは、関節(ジョイント)172を介して連結されている。そして、第2アーム13は、第1アーム12に対し、水平方向と平行な第2回転軸O2を軸中心として回動自在となっている。第2回転軸O2は、第1回転軸O1と直交している。この第2回転軸O2回りの回動は、モーター402Mを有する第2駆動源402の駆動によりなされる。また、第2駆動源402はモーター402Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター402Mは電気的に接続されたモータードライバー302を介してロボット制御装置20により制御される(図5参照)。なお、第2駆動源402はモーター402Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター402Mからの駆動力を伝達するように構成してもよく、また、減速機が省略されていてもよいが、本実施形態では、第2駆動源402は、減速機を有している。また、第2回転軸O2は、第1回転軸O1に直交する軸と平行であってもよい。
第2アーム13と第3アーム14とは、関節(ジョイント)173を介して連結されている。そして、第3アーム14は、第2アーム13に対して水平方向と平行な回転軸O3を回転中心とし、その第3回転軸O3回りに回動可能となっている。第3回転軸O3は、第2回転軸O2と平行である。この第3回転軸O3回りの回動は、第3駆動源403の駆動によりなされる。また、第3駆動源403は、モーター403Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター403Mは電気的に接続されたモータードライバー303を介してロボット制御装置20により制御される(図5参照)。なお、第3駆動源403はモーター403Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター403Mからの駆動力を伝達するように構成してもよく、また、減速機が省略されていてもよいが、本実施形態では、第3駆動源403は、減速機を有している。
第3アーム14と第4アーム15とは、関節(ジョイント)174を介して連結されている。そして、第4アーム15は、第3アーム14(基台11)に対し、第3アーム14の中心軸方向と平行な第4回転軸O4を回転中心とし、その第4回転軸O4回りに回動自在となっている。第4回転軸O4は、第3回転軸O3と直交している。この第4回転軸O4回りの回動は、第4駆動源404の駆動によりなされる。また、第4駆動源404は、モーター404Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター404Mは電気的に接続されたモータードライバー304を介してロボット制御装置20により制御される(図5参照)。なお、第4駆動源404はモーター404Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター404Mからの駆動力を伝達するように構成してもよく、また、減速機が省略されていてもよいが、本実施形態では、第4駆動源404は、減速機を有している。第4回転軸O4は、第3回転軸O3に直交する軸と平行であってもよい。
第4アーム15とリスト16とは、関節(ジョイント)175を介して連結されている。そして、リスト16は、第4アーム15に対して水平方向(y軸方向)と平行な第5回転軸O5を回転中心とし、その第5回転軸O5回りに回動自在となっている。第5回転軸O5は、第4回転軸O4と直交している。この第5回転軸O5回りの回動は、第5駆動源405の駆動によりなされる。また、第5駆動源405は、モーター405Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター405Mは電気的に接続されたモータードライバー305を介してロボット制御装置20により制御される(図5参照)。なお、第5駆動源405はモーター405Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター405Mからの駆動力を伝達するように構成してもよく、また、減速機が省略されていてもよいが、本実施形態では、第5駆動源405は、減速機を有している。また、リスト16は、関節(ジョイント)176を介して、第5回転軸O5と垂直な第6回転軸O6を回転中心とし、その第6回転軸O6回りにも回動自在となっている。回転軸O6は、回転軸O5と直交している。この第6回転軸O6回りの回動は、第6駆動源406の駆動によりなされる。また、第6駆動源406の駆動は、モーターとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター406Mは電気的に接続されたモータードライバー306を介してロボット制御装置20により制御される(図5参照)。なお、第6駆動源406はモーター406Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター406Mからの駆動力を伝達するように構成してもよく、また、減速機が省略されていてもよいが、本実施形態では、第6駆動源406は、減速機を有している。また、第5回転軸O5は、第4回転軸O4に直交する軸と平行であってもよく、また、第6回転軸O6は、第5回転軸O5に直交する軸と平行であってもよい。
また、第1アーム12には、第1角速度センサー31が設置されている。この第1角速度センサー31により第1アーム12の第1回転軸O1の回りの角速度を検出する。第1アーム12における第1角速度センサー31の設置位置は、特に限定されないが、第1アーム12の先端部が好ましい。本実施形態では、第1角速度センサー31は、第1アーム12の内部の先端部に設置されている。第1アーム12の振動は、その先端部において最大になるので、これにより、より確実にロボット1の振動を抑制することができる。なお、第1角速度センサー31が、第1アーム12の基端部に設置されていてもよいことは、言うまでもない。
また、第2アーム13には、第2角速度センサー32が設置されている。この第2角速度センサー32により第2アーム13の第2回転軸O2の回りの角速度を検出する。第2アーム13における第2角速度センサー32の設置位置は、特に限定されないが、第2アーム13の先端部が好ましい。本実施形態では、第2角速度センサー32は、第2アーム13の内部の先端部に設置されている。第2アーム13の振動は、その先端部において最大になるので、これにより、より確実にロボット1の振動を抑制することができる。なお、第2角速度センサー32が、第2アーム13の基端部に設置されていてもよいことは、言うまでもない。
なお、第1角速度センサー31、第2角速度センサー32としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、ジャイロセンサー等を用いることができる。
ここで、このロボット1では、第1アーム12および第2アーム13の振動を抑制するために、第1アーム12に第1角速度センサー31を設置し、その第1角速度センサー31の検出結果に基づいて第1駆動源401の作動を制御し、第2アーム13に第2角速度センサー32を設置し、その第2角速度センサー32の検出結果に基づいて第2駆動源402の作動を制御する。これにより、確実に、第1アーム12および第2アーム13の振動を抑制することができ、これによって、ロボット1全体の振動を抑制することができる。
なお、ロボット1のアーム12〜15、リスト16の振動の主な原因としては、例えば、減速機のねじれや撓み、アーム12〜15、リスト16の撓み等が挙げられる。
駆動源401〜406には、それぞれのモーターまたは減速機に、第1位置センサー411、第2位置センサー412、第3位置センサー413、第4位置センサー414、第5位置センサー415、第6位置センサー416が設けられている。これらの位置センサーとしては、それぞれ、特に限定されず、例えば、エンコーダー、ロータリーエンコーダー、レゾルバー、ポテンショメーター等を用いることができる。これらの位置センサー411〜416により、それぞれ、駆動源401〜406のモーターまたは減速機の軸部の回転角度を検出する。この駆動源401〜406のモーターとしては、それぞれ、特に限定されず、例えば、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーターを用いるのが好ましい。また、前記各ケーブルは、それぞれ、ロボット1を挿通していてもよい。
図5に示すように、ロボット1は、ロボット制御装置20と電気的に接続されている。すなわち、駆動源401〜406、位置センサー411〜416、角速度センサー31、32は、それぞれ、ロボット制御装置20と電気的に接続されている。
そして、ロボット制御装置20は、アーム12〜15、リスト16をそれぞれ独立して作動させることができる、すなわち、モータードライバー301〜306を介して、駆動源401〜406をそれぞれ独立して制御することができる。この場合、ロボット制御装置20は、位置センサー411〜416、第1角速度センサー31、第2角速度センサー32により検出を行い、その検出結果に基づいて、駆動源401〜406の駆動、例えば、角速度や回転角度等をそれぞれ制御する。この制御プログラムは、ロボット制御装置20に内蔵された記録媒体に予め記憶されている。
図1、図2に示すように、基台11は、ロボット1が垂直多関節ロボットの場合、当該垂直多関節ロボットの最も下方に位置し、設置スペースの床101に固定される部分である。この固定方法としては、特に限定されず、例えば、図1、図2に示す本実施形態では、複数本のボルト111による固定方法を用いている。なお、基台11の設置スペースでの固定箇所としては、床の他に、設置スペースの壁や天井とすることもできる。
基台11は、中空の基台本体(ハウジング)112を有している。基台本体112は、円筒状をなす円筒状部113と、当該円筒状部113の外周部に一体的に形成された、箱状をなす箱状部114とに分けることができる。そして、このような基台本体112には、例えば、モーター401Mやモータードライバー301〜306が収納されている。
アーム12〜15は、それぞれ、中空のアーム本体(筺体)2と、駆動機構3と、封止手段4とを有している。なお、以下では、説明の都合上、第1アーム12が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2a」、「駆動機構3a」、「封止手段4a」と言い、第2アーム13が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2b」、「駆動機構3b」、「封止手段4b」と言い、第3アーム14が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2c」、「駆動機構3c」、「封止手段4c」と言い、第4アーム15が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2d」、「駆動機構3d」、「封止手段4d」と言うことがある。
また、関節171〜176は、それぞれ、回動支持機構(図示せず)を有している。この回動支持機構は、互いに連結された2本のアームのうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構、互いに連結された基台11と第1アーム12のうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構、互いに連結された第4アーム15とリスト16のうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構である。互いに連結された第4アーム15とリスト16とを一例とした場合、回動支持機構は、リスト16を第4アーム15に対し回動させることができる。また、各回動支持機構は、それぞれ、対応するモーターの回転速度を所定の減速比で減速して、その駆動力を対応するアーム、リスト16のリスト本体161、支持リング162に伝達する減速機(図示せず)を有している。なお、前述したように、本実施形態では、この減速機とモーターとを含めて駆動源とする。
第1アーム12は、基台11の上端部(先端部)に水平方向に対し傾斜した姿勢で連結されている。この第1アーム12では、駆動機構3aがモーター402Mを有しており、アーム本体2a内に収納している。また、アーム本体2a内は、封止手段4aにより気密封止されている。
第2アーム13は、第1アーム12の先端部に連結されている。この第2アーム13では、駆動機構3bがモーター403Mを有しており、アーム本体2b内に収納している。また、アーム本体2a内は、封止手段4bにより気密封止されている。
第3アーム14は、第2アーム13の先端部に連結されている。この第3アーム14では、駆動機構3cがモーター404Mを有しており、アーム本体2c内に収納している。また、アーム本体2c内は、封止手段4cにより気密封止されている。
第4アーム15は、第3アーム14の先端部に、その中心軸方向と平行に連結されている。このアーム15では、駆動機構3dがモーター405M、406Mを有しており、アーム本体2d内に収納している。また、アーム本体2d内は、封止手段4dにより気密封止されている。
第4アーム15の先端部(基台11と反対側の端部)には、リスト16が連結されている。このリスト16には、その先端部(第4アーム15と反対側の端部)に、機能部(エンドエフェクタ)として、例えば、腕時計等のような精密機器を把持するマニピュレーター(図示せず)が着脱自在に装着される。なお、マニピュレーターとしては、特に限定されず、例えば、複数本の指部(フィンガー)を有する構成のものが挙げられる。そして、このロボット1は、マニピュレーターで精密機器を把持したまま、アーム12〜15やリスト16等の動作を制御することにより、当該精密機器を搬送することができる。
リスト16は、円筒状をなすリスト本体(第6アーム)161と、リスト本体161と別体で構成され、当該リスト本体161の基端部に設けられ、リング状をなす支持リング(第5アーム)162とを有している。
リスト本体161の先端面163は、平坦な面となっており、マニピュレーターが装着される装着面となる。また、リスト本体161は、関節176を介して、第4アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター406Mの駆動により、回転軸O6回りに回動する。
支持リング162は、関節175を介して、第4アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター405Mの駆動により、リスト本体161ごと回転軸O5回りに回動する。
アーム本体2の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種金属材料を用いることができ、これらの中でも、特にアルミニウムまたはアルミニウム合金が好ましい。アーム本体2が金型を用いて成形される鋳物である場合、当該アーム本体2の構成材料にアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることにより、金型成形を容易に行なうことができる。
また、基台11の基台本体112、リスト16のリスト本体161、支持リング162の構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、前記アーム本体2の構成材料と同様のもの等が挙げられる。なお、リスト16のリスト本体161の構成材料は、ステンレス鋼を用いるのが好ましい。
また、封止手段4の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料を用いることができる。なお、封止手段4の構成材料として、樹脂材料を用いることにより、軽量化を図ることができる。
次に、図5、図6、図8〜図13を参照し、ロボット制御装置20の構成について説明する。
図5、図8〜図13に示すように、ロボット制御装置20は、第1駆動源401の作動を制御する第1駆動源制御部201と、第2駆動源402の作動を制御する第2駆動源制御部202と、第3駆動源403の作動を制御する第3駆動源制御部203と、第4駆動源404の作動を制御する第4駆動源制御部204と、第5駆動源405の作動を制御する第5駆動源制御部205と、第6駆動源406の作動を制御する第6駆動源制御部206とを有している。
図8に示すように、第1駆動源制御部201は、減算器511と、位置制御部521と、減算器531と、角速度制御部541と、回転角度算出部551と、角速度算出部561と、減算器571と、変換部581と、補正値算出部591と、加算器601とを有している。
図5に示すように、この第1駆動源制御部201は、第1チップ211と、第2チップ221とで構成されている。
図6に示すように、第1チップ211は、第1角速度センサー31から出力される信号および第1位置センサー411から出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部2111と、第1角速度センサー31から出力され、第1受信部2111で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部2112とを有している。そして、第1駆動源制御部201の他の各回路部は、それぞれ、第2チップ221に設けられている。
すなわち、第2チップ221は、第1フィルタリング処理部2112から出力される信号を受信するとともに、第1受信部2111を介して第1位置センサー411から出力される信号を受信する第2受信部2211と、第2受信部2211で受信した信号に基づいて、第1アーム12の角速度の振動成分(振動角速度)を求める演算部2212と、演算部2212により第1アーム12の角速度の振動成分を求めた後、その振動成分に対応する信号から所定周波数より低い周波数の信号を除去する第2フィルタリング処理部2213と、第2フィルタリング処理部2213から出力され、演算部2212で求められた第2アーム13の角速度の振動成分に基づいて第1駆動源401の作動を制御する制御部2214とを有している。
なお、図6と図8とでは、第1駆動源制御部201の各機能部の区分けが異なるので、前記のように異なる名称が付されている。
以下、第1チップ211および第2チップ221の動作を簡単に説明する。なお、詳細な説明は、第1駆動源制御部201の動作として後述する。
まず、第1角速度センサー31から出力された信号は、その第1角速度センサー31の近傍に設置された回路部のAD変換部(図示せず)によりAD変換、すなわち、アナログ信号がデジタル信号に変換され、前記回路部の送信部(図示せず)によりロボット制御装置20の第1駆動源制御部201に送信される。
図7に示すように、前記第1角速度センサー31から出力され、デジタル信号に変換された信号は、第1チップ211の第1受信部2111で受信され、第1フィルタリング処理部2112において、前記信号に対し、特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理が行われる。なお、この第1フィルタリング処理については、後述する。
そして、第1フィルタリング処理後の信号は、第1チップ211の第1フィルタリング処理部2112から出力され、第2チップ221の第2受信部2211で受信される。また、第1位置センサー411から出力された信号は、第1チップ211の第1受信部2111で受信され、その第1受信部2111から第2チップ221に出力され、第2チップ221の第2受信部2211で受信される。
演算部2212では、第2受信部2211で受信した信号に基づいて、第1アーム12の角速度の振動成分を求め、この振動成分に対応する信号は、第2フィルタリング処理部2213に出力される。
そして、第2フィルタリング処理部2213において、前記信号に対し、所定周波数より低い周波数の信号を除去する第2フィルタリング処理を行う。なお、この第2フィルタリング処理については、後述する。
第2フィルタリング処理後の信号は、第2フィルタリング処理部2213から制御部2214に出力され、制御部2214において、前記第1アーム12の角速度の振動成分に基づいて第1駆動源401の作動が制御される。この場合、前記第1アーム12の角速度の振動成分に基づいて後述する角速度フィードバック値が求められ、その角速度フィードバック値をフィードバックすることで、第1駆動源401の作動を制御する。
図9に示すように、第2駆動源制御部202は、減算器512と、位置制御部522と、減算器532と、角速度制御部542と、回転角度算出部552と、角速度算出部562と、減算器572と、変換部582と、補正値算出部592と、加算器602とを有している。
図5に示すように、この第2駆動源制御部202は、第1チップ212と、第2チップ222とで構成されている。なお、第1チップ212および第2チップ222は、それぞれ、前記第1駆動源制御部201の第1チップ211および第2チップ221と同様であるので、その説明は省略する。
図10に示すように、第3駆動源制御部203は、減算器513と、位置制御部523と、減算器533と、角速度制御部543と、回転角度算出部553と、角速度算出部563とを有している。図5に示すように、この第3駆動源制御部203は、第1チップ213と、第2チップ223とで構成されている。第1チップ213は、第3位置センサー413から出力される信号を受信する図示しない受信部のみを有し、他の各回路部は、それぞれ、第2チップ223に設けられている。
図11に示すように、第4駆動源制御部204は、減算器514と、位置制御部524と、減算器534と、角速度制御部544と、回転角度算出部554と、角速度算出部564とを有している。図5に示すように、この第4駆動源制御部204は、第1チップ214と、第2チップ224とで構成されている。第1チップ214は、第4位置センサー414から出力される信号を受信する図示しない受信部のみを有し、他の各回路部は、それぞれ、第2チップ224に設けられている。
図12に示すように、第5駆動源制御部205は、減算器515と、位置制御部525と、減算器535と、角速度制御部545と、回転角度算出部555と、角速度算出部565とを有している。図5に示すように、この第5駆動源制御部205は、第1チップ215と、第2チップ225とで構成されている。第1チップ215は、第5位置センサー415から出力される信号を受信する図示しない受信部のみを有し、他の各回路部は、それぞれ、第2チップ225に設けられている。
図13に示すように、第6駆動源制御部206は、減算器516と、位置制御部526と、減算器536と、角速度制御部546と、回転角度算出部556と、角速度算出部566とを有している。図5に示すように、この第6駆動源制御部206は、第1チップ216と、第2チップ226とで構成されている。第1チップ216は、第6位置センサー416から出力される信号を受信する図示しない受信部のみを有し、他の各回路部は、それぞれ、第2チップ226に設けられている。
なお、第1チップ211〜216としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)等が挙げられる。
また、第2チップ221〜226としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)等が挙げられる。
次に、第1フィルタリング処理部2112について説明する。
第1フィルタリング処理部2112は、第1受信部2111で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理を行うものである。
この特定周波数帯域の下限値としては、特に限定されないが、200Hz以上、800Hz以下の範囲内に設定されることが好ましく、400Hz以上、600Hz以下の範囲内に設定されることがより好ましい。
また、特定周波数帯域の上限値としては、特に限定されないが、800Hz以上、1400Hz以下の範囲内に設定されることが好ましく、1000Hz以上、1200Hz以下の範囲内に設定されることがより好ましい。
また、特定周波数帯域の周波数の幅は、特に限定されないが、300Hz以上、900Hz以下の範囲内に設定されることが好ましく、500Hz以上、700Hz以下の範囲内に設定されることがより好ましい。
これにより、第1角速度センサー31で発生するノイズを除去することができる。
この場合、第1アーム12回動している際に第1角速度センサー31で発生するノイズの周波数は、ほぼ決まっているので、前記のように特定周波数帯域を設定することにより、第1角速度センサー31で発生するノイズを確実に除去することができる。
また、第1角速度センサー31から出力され、特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数および下限値よりも低い周波数の信号は、第1アーム12の角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1フィルタリング処理部2112における第1フィルタリング処理としては、前記特定周波数帯域の信号を除去する処理であれば、特に限定されないが、3次以上のフィルタリング処理であることが好ましく、3次のフィルタリング処理であることがより好ましい。なお、1次のフィルタリング処理でもよく、また、2次のフィルタリング処理でもよいことは、言うまでもない。
ここで、特定周波数帯域の信号を除去する1次のフィルタリング処理では、周期的に各時刻tが設定されており、時刻t(n)における信号から特定周波数帯域の信号を除去する場合、その時刻t(n)における信号のみを用いて処理を行う。
これに対して、3次のフィルタリング処理では、時刻t(n)における信号から特定周波数帯域の信号を除去する場合、その時刻t(n)における信号と、時刻t(n)よりも1つ前の時刻t(n−1)における信号と、時刻t(n)よりも2つ前の時刻t(n−2)における信号とを用いて処理を行う。
前記nは、整数であり、何番目の時刻であるかを示す。なお、4次以上のフィルタリング処理では、さらに、1つずつ、前の時刻の信号が追加され、処理がなされる。
このような3次以上の第1フィルタリング処理を行うことにより、カットオフ周波数付近での信号の利得を向上させつつ、特定周波数帯域の信号をより確実に除去することができる。
また、3次以上の第1フィルタリング処理は、処理時間が比較的長くかかるので、第2チップ221ではなく、第1チップ211に第1フィルタリング処理部2112を設けることにより、第2チップ221における処理の負荷を大幅に軽減することができ、処理の負荷を適正に分散させることができる。
なお、第1フィルタリング処理部2112としては、例えば、各種のバンドエリミネーションフィルター(帯域阻止フィルター)を用いることができる。
次に、第2フィルタリング処理部2213について説明する。
第2フィルタリング処理部2213は、演算部2212により第1アーム12の角速度の振動成分を求めた後、その振動成分に対応する信号から所定周波数より低い周波数の信号を除去する第2フィルタリング処理を行うものである。
前記所定周波数としては、特に限定されないが、2Hz以上、20Hz以下の範囲内に設定されることが好ましく、5Hz以上、10Hz以下の範囲内に設定されることがより好ましい。
演算部2212では、第1アーム12の角速度の振動成分を求める際、例えば、第1角速度センサー31のオフセット成分等の影響により、その振動成分に対応する信号としては存在しない周波数のノイズが発生する。このため、その振動成分を求めた後、第2フィルタリング処理部2213により所定周波数より低い周波数の信号を除去することにより、前記ノイズを除去することができる。
ここで、ロボット制御装置20は、ロボット1が行う処理の内容に基づいてリスト16の目標位置を演算し、その目標位置にリスト16を移動させるための軌道を生成する。そして、ロボット制御装置20は、その生成した軌道に沿ってリスト16が移動するように、各駆動源401〜406の回転角度を所定の制御周期ごとに測定し、この測定結果に基づいて演算した値をそれぞれ各駆動源401〜406の位置指令Pcとして駆動源制御部201〜206に出力する(図8〜図13参照)。なお、前記および以下では、「値が入力、出力」等と表記しているが、これは、「その値に対応する信号が入力、出力」の意味である。
図8に示すように、第1駆動源制御部201には、第1駆動源401の位置指令Pcの他、第1位置センサー411、第1角速度センサー31からそれぞれ検出信号が入力される。第1駆動源制御部201は、第1位置センサー411の検出信号から算出される第1駆動源の回転角度(位置フィードバック値Pfb)が位置指令Pcになり、かつ、後述する角速度フィードバック値ωfbが後述する角速度指令ωcになるように、各検出信号を用いたフィードバック制御によって第1駆動源401を駆動する。
すなわち、第1駆動源制御部201の減算器511には、位置指令Pcが入力され、また、回転角度算出部551から後述する位置フィードバック値Pfbが入力される。回転角度算出部551では、第1位置センサー411から入力されるパルス数がカウントされるとともに、そのカウント値に応じた第1駆動源401の回転角度が位置フィードバック値Pfbとして減算器511に出力される。減算器511は、これら位置指令Pcと位置フィードバック値Pfbとの偏差(第1駆動源401の回転角度の目標値から位置フィードバック値Pfbを減算した値)を位置制御部521に出力する。
位置制御部521は、減算器511から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン等を用いた所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第1駆動源401の角速度の目標値を演算する。位置制御部521は、その第1駆動源401の角速度の目標値(指令値)を示す信号を角速度指令ωcとして減算器531に出力する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、比例制御(P制御)がなされるが、これに限定されるものではない。
減算器531には、角速度指令ωcが入力され、また、後述する角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器531は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第1駆動源401の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部541に出力する。
角速度制御部541は、減算器531から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第1駆動源401の駆動信号(駆動電流)を生成し、モータードライバー301を介してモーター401Mに供給する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、PI制御がなされるが、これに限定されるものではない。
このようにして、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるように、フィードバック制御がなされ、第1駆動源401の駆動電流が制御される。
次に、第1駆動源制御部201における角速度フィードバック値ωfbについて説明する。
角速度算出部561では、第1位置センサー411から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第1駆動源401の角速度ωm1が算出され、その角速度ωm1は、加算器601に出力される。
また、角速度算出部561では、第1位置センサー411から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第1アーム12の第1回転軸O1の回りの角速度ωA1mが算出され、その角速度ωA1mは、減算器571に出力される。なお、角速度ωA1mは、角速度ωm1を、第1駆動源401のモーター401Mと第1アーム12との間、すなわち、関節171における減速比で除算した値である。
また、第1角速度センサー31により、第1アーム12の第1回転軸O1の回りの角速度が検出される。そして、その第1角速度センサー31の検出信号、すなわち、第1角速度センサー31により検出された第1アーム12の第1回転軸O1の回りの角速度ωA1は、減算器571に出力される。
減算器571には、角速度ωA1および角速度ωA1mが入力され、減算器571は、この角速度ωA1から角速度ωA1mを減算した値ωA1s(=ωA1−ωA1m)を変換部581に出力する。この値ωA1sは、第1アーム12の第1回転軸O1の回りの角速度の振動成分(振動角速度)に相当する。以下、ωA1sを振動角速度と言う。本実施形態では、この振動角速度ωA1s(詳細には、振動角速度ωA1sに基づいて生成した値であるモーター401Mにおける角速度ωm1s)が後述するゲインKa倍されて第1駆動源401の入力側に戻るフィードバック制御を行う。具体的には、振動角速度ωA1sが可及的に0になるように、第1駆動源401に対してフィードバック制御がなされる。これにより、ロボット1の振動を抑制することができる。なお、このフィードバック制御では、第1駆動源401の角速度が制御される。
変換部581は、振動角速度ωA1sを第1駆動源401における角速度ωm1sに変換し、その角速度ωm1sを補正値算出部591に出力する。この変換は、振動角速度ωA1sに、第1駆動源401のモーター401Mと第1アーム12との間、すなわち、関節171における減速比を乗算することで得ることができる。
補正値算出部591は、角速度ωm1sに予め定められた係数であるゲイン(フィードバックゲイン)Kaを乗算し、補正値Ka・ωm1sを求め、その補正値Ka・ωm1sを加算器601に出力する。
加算器601には、角速度ωm1が入力され、また、補正値Ka・ωm1sが入力される。加算器601は、角速度ωm1と補正値Ka・ωm1sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器531に出力する。なお、以降の動作は、前述した通りである。
図9に示すように、第2駆動源制御部202には、第2駆動源402の位置指令Pcの他、第2位置センサー412、第2角速度センサー32からそれぞれ検出信号が入力される。第2駆動源制御部202は、第2位置センサー412の検出信号から算出される第2駆動源402の回転角度(位置フィードバック値Pfb)が位置指令Pcになり、かつ、後述する角速度フィードバック値ωfbが後述する角速度指令ωcになるように、各検出信号を用いたフィードバック制御によって第2駆動源402を駆動する。
すなわち、第2駆動源制御部202の減算器512には、位置指令Pcが入力され、また、回転角度算出部552から後述する位置フィードバック値Pfbが入力される。回転角度算出部552では、第2位置センサー412から入力されるパルス数がカウントされるとともに、そのカウント値に応じた第2駆動源402の回転角度が位置フィードバック値Pfbとして減算器512に出力される。減算器512は、これら位置指令Pcと位置フィードバック値Pfbとの偏差(第2駆動源402の回転角度の目標値から位置フィードバック値Pfbを減算した値)を位置制御部522に出力する。
位置制御部522は、減算器512から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン等を用いた所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第2駆動源402の角速度の目標値を演算する。位置制御部522は、その第2駆動源402の角速度の目標値(指令値)を示す信号を角速度指令ωcとして減算器532に出力する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、比例制御(P制御)がなされるが、これに限定されるものではない。
減算器532には、角速度指令ωcが入力され、また、後述する角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器532は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第2駆動源402の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部542に出力する。
角速度制御部542は、減算器532から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第2駆動源402の駆動信号(駆動電流)を生成し、モータードライバー302を介してモーター402Mに供給する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、PI制御がなされるが、これに限定されるものではない。
このようにして、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるように、フィードバック制御がなされ、第2駆動源402の駆動電流が制御される。なお、第2回転軸O2は、第1回転軸O1に対して直交しているので、第1アーム12の動作や振動の影響を受けず、第1駆動源401に対して独立して第2駆動源402の作動を制御することができる。
次に、第2駆動源制御部202における角速度フィードバック値ωfbについて説明する。
角速度算出部562では、第2位置センサー412から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第2駆動源402の角速度ωm2が算出され、その角速度ωm2は、加算器602に出力される。
また、角速度算出部562では、第2位置センサー412から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第2アーム13の第2回転軸O2の回りの角速度ωA2mが算出され、その角速度ωA2mは、減算器572に出力される。なお、角速度ωA2mは、角速度ωm2を、第2駆動源402のモーター402Mと第2アーム13との間、すなわち、関節172における減速比で除算した値である。
また、第2角速度センサー32により、第2アーム13の第2回転軸O2の回りの角速度が検出される。そして、その第2角速度センサー32の検出信号、すなわち、第2角速度センサー32により検出された第2アーム13の第2回転軸O2の回りの角速度ωA2は、減算器572に出力される。なお、第2回転軸O2は、第1回転軸O1に対して直交しているので、第1アーム12の動作や振動の影響を受けずに、容易かつ確実に、第2アーム13の第2回転軸O2の回りの角速度を求めることができる。
減算器572には、角速度ωA2および角速度ωA2mが入力され、減算器572は、この角速度ωA2から角速度ωA2mを減算した値ωA2s(=ωA2−ωA2m)を変換部582に出力する。この値ωA2sは、第2アーム13の第2回転軸O2の回りの角速度の振動成分(振動角速度)に相当する。以下、ωA2sを振動角速度と言う。本実施形態では、この振動角速度ωA2s(詳細には、振動角速度ωA2sに基づいて生成した値であるモーター402Mにおける角速度ωm2s)が後述するゲインKa倍されて第2駆動源402の入力側に戻るフィードバック制御を行う。具体的には、振動角速度ωA2sが可及的に0になるように、第2駆動源402に対してフィードバック制御がなされる。これにより、ロボット1の振動を抑制することができる。なお、このフィードバック制御では、第2駆動源402の角速度が制御される。
変換部582は、振動角速度ωA2sを第2駆動源402における角速度ωm2sに変換し、その角速度ωm2sを補正値算出部592に出力する。この変換は、振動角速度ωA2sに、第2駆動源402のモーター402Mと第2アーム13との間、すなわち、関節172における減速比を乗算することで得ることができる。
補正値算出部592は、角速度ωm2sに予め定められた係数であるゲイン(フィードバックゲイン)Kaを乗算し、補正値Ka・ωm2sを求め、その補正値Ka・ωm2sを加算器602に出力する。なお、この第2駆動源制御部202におけるゲインKaと、第1駆動源制御部201におけるゲインKaとは、同一でもよく、また、異なっていてもよい。
加算器602には、角速度ωm2が入力され、また、補正値Ka・ωm2sが入力される。加算器602は、角速度ωm2と補正値Ka・ωm2sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器532に出力する。なお、以降の動作は、前述した通りである。
図10に示すように、第3駆動源制御部203には、第3駆動源403の位置指令Pcの他、第3位置センサー413から検出信号が入力される。第3駆動源制御部203は、第3位置センサー413の検出信号から算出される第3駆動源403の回転角度(位置フィードバック値Pfb)が位置指令Pcになり、かつ、後述する角速度フィードバック値ωfbが後述する角速度指令ωcになるように、各検出信号を用いたフィードバック制御によって第3駆動源403を駆動する。
すなわち、第3駆動源制御部203の減算器513には、位置指令Pcが入力され、また、回転角度算出部553から後述する位置フィードバック値Pfbが入力される。回転角度算出部553では、第3位置センサー413から入力されるパルス数がカウントされるとともに、そのカウント値に応じた第3駆動源403の回転角度が位置フィードバック値Pfbとして減算器513に出力される。減算器513は、これら位置指令Pcと位置フィードバック値Pfbとの偏差(第3駆動源403の回転角度の目標値から位置フィードバック値Pfbを減算した値)を位置制御部523に出力する。
位置制御部523は、減算器512から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン等を用いた所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第3駆動源403の角速度の目標値を演算する。位置制御部522は、その第3駆動源403の角速度の目標値(指令値)を示す信号を角速度指令ωcとして減算器533に出力する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、比例制御(P制御)がなされるが、これに限定されるものではない。
また、角速度算出部563では、第3位置センサー413から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第3駆動源403の角速度が算出され、その角速度が角速度フィードバック値ωfbとして減算器533に出力される。
減算器533には、角速度指令ωcが入力され、また、角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器533は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第3駆動源403の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部543に出力する。
角速度制御部543は、減算器533から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第3駆動源403の駆動信号(駆動電流)を生成し、モータードライバー303を介してモーター403Mに供給する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、PI制御がなされるが、これに限定されるものではない。
このようにして、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるように、フィードバック制御がなされ、第3駆動源403の駆動電流が制御される。
なお、駆動源制御部204〜206については、それぞれ、前記第3駆動源制御部203と同様であるので、その説明は省略する。
以上説明したように、このロボットシステム10では、ロボット1の振動を抑制することができる。
また、第1駆動源制御部202の第1フィルタリング処理部2112により、第1角速度センサー31で発生するノイズを除去することができ、同様に、第2駆動源制御部202の第1フィルタリング処理部により、第2角速度センサー32で発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボット1の振動を抑制することができる。
また、第1角速度センサー31から出力され、特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数および下限値よりも低い周波数の信号は、第1アーム12の角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
同様に、第2角速度センサー32から出力され、特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数の信号および下限値よりも低い周波数の信号は、第2アーム13の角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1駆動源制御部201として、第1チップ211と第2チップ221とを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部2112を第1チップ211に設け、その他の演算部2212、第2フィルタリング処理部2213および制御部2214を第2チップ221に設けることにより、処理の負荷を第1チップ211と第2チップ221に適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
同様に、第2駆動源制御部202として、第1チップ212と第2チップ222とを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部を第1チップ212に設け、その他の演算部、第2フィルタリング処理部および制御部を第2チップ222に設けることにより、処理の負荷を第1チップ212と第2チップ222に適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
また、ロボット1の制御において、複雑で膨大な演算が不要であり、これによって、演算誤差が生じ難く、振動を確実に抑制することができ、また、ロボット1の制御における応答速度を速くすることができる。
<第2実施形態>
図14は、本発明のロボットシステムの第2実施形態であって、そのロボットを正面側から見た斜視図である。図14では、ロボット制御装置20は、ブロック図で示されている。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図14に示すように、第2実施形態のロボットシステム10では、ロボット制御装置20は、ロボット1に内蔵されている。ロボット1におけるロボット制御装置20の位置は、特に限定されないが、図示の構成では、ロボット制御装置20は、基台11の基台本体112内に設置されている。
このロボットシステム10によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、ロボット制御装置20は、ロボット1の外面、例えば、基台11の外面に設置されていてもよい。
以上、本発明のロボット制御装置、ロボットおよびロボットシステムを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
なお、各駆動源のモーターとしては、それぞれ、前記サーボモーターの他、例えば、ステッピングモーター等が挙げられる。また、モーターとしてステッピングモーターを用いる場合は、位置センサーとして、例えば、ステッピングモーターへ入力する駆動パルスの数を計測することで、モーターの回転角度を検出するものを用いてもよい。
また、各位置センサー、各角速度センサーの方式は、それぞれ、特に限定されず、例えば、光学式、磁気式、電磁式、電気式等が挙げられる。
また、前記実施形態では、ロボットの回転軸の数は、6つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットの回転軸の数は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは7つ以上でもよい。
すなわち、前記実施形態では、リストが2本のアームを有しているので、ロボットのアームの本数は、6本であるが、本発明では、これに限定されず、ロボットのアームの本数は、1本、2本、3本、4本、5本または7本以上でもよい。
また、前記実施形態では、ロボットは、複数のアームを回動自在に連結してなるアーム連結体を1つ有する単腕ロボットであるが、本発明では、これに限定されず、例えば、複数のアームを回動自在に連結してなるアーム連結体を2つ有する双腕ロボット等、前記アーム連結体を複数有するロボットであってもよい。
1……ロボット(産業用ロボット) 10……ロボットシステム 101……床 11……基台 111……ボルト 112……基台本体 113……円筒状部 114……箱状部 12、13、14、15……アーム(リンク) 16……リスト(リンク) 161……リスト本体 162……支持リング 163……先端面 171、172、173、174、175、176……関節(ジョイント) 18……ケーブル 2、2a、2b、2c、2d……アーム本体 3、3a、3b、3c、3d……駆動機構 31、32……角速度センサー 4、4a、4b、4c、4d……封止手段 20……ロボット制御装置 201、202、203、204、205、206……駆動源制御部 301、302、303、304、305、306……モータードライバー 401、402、403、404、405、406……駆動源 401M、402M、403M、404M、405M、406M……モーター 411、412、413、414、415、416……位置センサー 511、512、513、514、515、516……減算器 521、522、523、524、525、526……位置制御部 531、532、533、534、535、536……減算器 541、542、543、544、545、546……角速度制御部 551、552、553、554、555、556……回転角度算出部 561、562、563、564、565、566……角速度算出部 571……減算器 572……減算器 581、582……変換部 591、592……補正値算出部 601、602……加算器 211、212、213、214、215、216……第1チップ 221、222、223、224、225、226……第2チップ 2111……第1受信部 2112……第1フィルタリング処理部 2211……第2受信部 2212……演算部、2213……第2フィルタリング処理部 2214……制御部 O1、O2、O3、O4、O5、O6……回転軸

Claims (9)

  1. 回動可能なアームと、前記アームを回動させる駆動源と、前記アームに設置された角速度センサーと、前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーとを有するロボットの制御を行うロボット制御装置であって、
    前記角速度センサーから出力される信号および前記位置センサーから出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部と、前記角速度センサーから出力され、前記第1受信部で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、
    前記第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、前記第1受信部を介して前記位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した信号に基づいて、前記アームの角速度の振動成分を求める演算部と、前記演算部で求められた前記アームの角速度の振動成分に基づいて、前記駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備えることを特徴とするロボット制御装置。
  2. 前記第1フィルタリング処理部は、時刻t(n)における信号から前記特定周波数帯域の信号を除去する場合、少なくとも前記時刻t(n)における信号と、前記時刻t(n)よりも1つ前の時刻t(n−1)における信号と、前記時刻t(n)よりも2つ前の時刻t(n−2)における信号とを用いて処理を行うよう構成されている請求項1に記載のロボット制御装置。
  3. 前記第2チップは、前記演算部により前記アームの角速度の振動成分を求めた後、前記振動成分に対応する信号から所定周波数より低い周波数の信号を除去する第2フィルタリング処理部を有する請求項1または2に記載のロボット制御装置。
  4. 前記演算部は、前記位置センサーから出力される信号に基づいて前記アームの角速度を求め、前記アームの角速度と、前記角速度センサーから出力される信号から得た前記アームの角速度との差分を求め、前記差分を前記アームの角速度の振動成分とする請求項1ないし3のいずれかに記載のロボット制御装置。
  5. 前記特定周波数帯域の周波数の幅は、300Hz以上、900Hz以下の範囲内に設定される請求項1ないし4のいずれかに記載のロボット制御装置。
  6. 回動可能なアームと、
    前記アームを回動させる駆動源と、
    前記アームに設置された角速度センサーと、
    前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーと、
    前記角速度センサーから出力される信号および前記位置センサーから出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部と、前記角速度センサーから出力され、前記第1受信部で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、
    前記第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、前記第1受信部を介して前記位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した信号に基づいて、前記アームの角速度の振動成分を求める演算部と、前記演算部で求められた前記アームの角速度の振動成分に基づいて、前記駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備えることを特徴とするロボット。
  7. 前記アーム、前記駆動源、前記角速度センサーおよび前記位置センサーをそれぞれ2つ有し、
    さらに基台を有し、
    一方の前記アームは、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結され、他方の前記アームは、一方の前記アームに対し、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結されており、
    前記第1チップおよび前記第2チップは、2つの前記アームのうちの少なくとも一方の制御用に設けられている請求項6に記載のロボット。
  8. 回動可能なアームと、前記アームを回動させる駆動源と、前記アームに設置された角速度センサーと、前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーとを有するロボットと、
    前記ロボットの制御を行う請求項1ないし5のいずれかに記載のロボット制御装置とを備えることを特徴とするロボットシステム。
  9. 前記アーム、前記駆動源、前記角速度センサーおよび前記位置センサーをそれぞれ2つ有し、
    さらに基台を有し、
    一方の前記アームは、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結され、他方の前記アームは、一方の前記アームに対し、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結されており、
    前記第1チップおよび前記第2チップは、2つの前記アームのうちの少なくとも一方の制御用に設けられている請求項8に記載のロボットシステム。
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