JP2014050935A - ロボット制御装置、ロボットおよびロボットシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロボット制御装置は、角速度センサーから出力される信号および位置センサーから出力される信号を受信する第1受信部と、角速度センサーから出力され、第1受信部で受信した信号から特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、第1受信部を介して位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、第2受信部で受信した信号に基づいて、アームの角速度の振動成分を求める演算部と、演算部で求められたアームの角速度の振動成分に基づいて、駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備える。
【選択図】図1
Description
各モーターには、それぞれ、その回転角度を検出する角度センサーが設置けられており、給除材アームには、その角速度を検出する角速度センサーが設置されている。そして、アーム軸部を回動させるモーターおよび給除材アームを回動させるモーターは、それぞれ、前記各角度センサー、角速度センサーの検出結果に基づいて、その作動が制御される。
本発明の目的は、ロボットの振動を抑制しつつ、容易に、機能を拡張することができるロボット制御装置、ロボットおよびロボットシステムを提供することにある。
本発明のロボット制御装置は、回動可能なアームと、前記アームを回動させる駆動源と、前記アームに設置された角速度センサーと、前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーとを有するロボットの制御を行うロボット制御装置であって、
前記角速度センサーから出力される信号および前記位置センサーから出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部と、前記角速度センサーから出力され、前記第1受信部で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、
前記第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、前記第1受信部を介して前記位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した信号に基づいて、前記アームの角速度の振動成分を求める演算部と、前記演算部で求められた前記アームの角速度の振動成分に基づいて、前記駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備えることを特徴とする。
また、第1フィルタリング処理部により、角速度センサーで発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
また、角速度センサーから出力され、前記特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数の信号および下限値よりも低い周波数の信号は、アームの角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1チップと第2チップとを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部を第1チップに設け、その他の演算部および制御部を第2チップに設けることにより、処理の負荷を第1チップと第2チップに適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
また、前記フィルタリング処理は、処理時間が比較的長くかかるので、第2チップではなく、第1チップに第1フィルタリング処理部を設けることにより、第2チップにおける処理の負荷を大幅に軽減することができ、処理の負荷を適正に分散させることができる。
これにより、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボット制御装置では、前記特定周波数帯域の周波数の幅は、300Hz以上、900Hz以下の範囲内に設定されることが好ましい。
これにより、角速度センサーで発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
前記アームを回動させる駆動源と、
前記アームに設置された角速度センサーと、
前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーと、
前記角速度センサーから出力される信号および前記位置センサーから出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部と、前記角速度センサーから出力され、前記第1受信部で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、
前記第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、前記第1受信部を介して前記位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した信号に基づいて、前記アームの角速度の振動成分を求める演算部と、前記演算部で求められた前記アームの角速度の振動成分に基づいて、前記駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備えることを特徴とする。
また、第1フィルタリング処理部により、角速度センサーで発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
また、角速度センサーから出力され、前記特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数の信号および下限値よりも低い周波数の信号は、アームの角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1チップと第2チップとを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部を第1チップに設け、その他の演算部および制御部を第2チップに設けることにより、処理の負荷を第1チップと第2チップに適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
さらに基台を有し、
一方の前記アームは、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結され、他方の前記アームは、一方の前記アームに対し、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結されており、
前記第1チップおよび前記第2チップは、2つの前記アームのうちの少なくとも一方の制御用に設けられていることが好ましい。
これにより、前記本発明の効果を有し、2つのアームを有するロボットを提供することができる。
前記ロボットの制御を行う本発明のロボット制御装置とを備えることを特徴とする。
これにより、ロボットの振動を抑制することができる。
また、第1フィルタリング処理部により、角速度センサーで発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
また、角速度センサーから出力され、前記特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数の信号および下限値よりも低い周波数の信号は、アームの角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1チップと第2チップとを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部を第1チップに設け、その他の演算部および制御部を第2チップに設けることにより、処理の負荷を第1チップと第2チップに適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
さらに基台を有し、
一方の前記アームは、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結され、他方の前記アームは、一方の前記アームに対し、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結されており、
前記第1チップおよび前記第2チップは、2つの前記アームのうちの少なくとも一方の制御用に設けられていることが好ましい。
これにより、前記本発明の効果を有し、2つのアームを有するロボットを備えるロボットシステムを提供することができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明のロボットシステムの第1実施形態であって、そのロボットを正面側から見た斜視図である。図2は、図1に示すロボットシステムであって、そのロボットを背面側から見た斜視図である。図3は、図1に示すロボットシステムのロボットの概略図である。図4は、図1に示すロボットシステムのロボットの概略図である。図5は、図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。図6は、図1に示すロボットシステムのロボット制御装置の第1チップおよび第2チップを示すブロック図である。図7は、図1に示すロボットシステムのロボット制御装置の第1チップおよび第2チップの制御動作を示す図である。図8〜図13は、それぞれ、図1に示すロボットシステムの主要部のブロック図である。
アーム12〜15、リスト16は、それぞれ、基台11に対し独立して変位可能に支持されている。このアーム12〜15、リスト16の長さは、それぞれ、特に限定されないが、図示の構成では、第1アーム12、第2アーム13、第4アーム15の長さが、第3アーム14およびリスト16よりも長く設定されている。
なお、第1角速度センサー31、第2角速度センサー32としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、ジャイロセンサー等を用いることができる。
なお、ロボット1のアーム12〜15、リスト16の振動の主な原因としては、例えば、減速機のねじれや撓み、アーム12〜15、リスト16の撓み等が挙げられる。
そして、ロボット制御装置20は、アーム12〜15、リスト16をそれぞれ独立して作動させることができる、すなわち、モータードライバー301〜306を介して、駆動源401〜406をそれぞれ独立して制御することができる。この場合、ロボット制御装置20は、位置センサー411〜416、第1角速度センサー31、第2角速度センサー32により検出を行い、その検出結果に基づいて、駆動源401〜406の駆動、例えば、角速度や回転角度等をそれぞれ制御する。この制御プログラムは、ロボット制御装置20に内蔵された記録媒体に予め記憶されている。
基台11は、中空の基台本体(ハウジング)112を有している。基台本体112は、円筒状をなす円筒状部113と、当該円筒状部113の外周部に一体的に形成された、箱状をなす箱状部114とに分けることができる。そして、このような基台本体112には、例えば、モーター401Mやモータードライバー301〜306が収納されている。
第2アーム13は、第1アーム12の先端部に連結されている。この第2アーム13では、駆動機構3bがモーター403Mを有しており、アーム本体2b内に収納している。また、アーム本体2a内は、封止手段4bにより気密封止されている。
第4アーム15は、第3アーム14の先端部に、その中心軸方向と平行に連結されている。このアーム15では、駆動機構3dがモーター405M、406Mを有しており、アーム本体2d内に収納している。また、アーム本体2d内は、封止手段4dにより気密封止されている。
リスト本体161の先端面163は、平坦な面となっており、マニピュレーターが装着される装着面となる。また、リスト本体161は、関節176を介して、第4アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター406Mの駆動により、回転軸O6回りに回動する。
アーム本体2の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種金属材料を用いることができ、これらの中でも、特にアルミニウムまたはアルミニウム合金が好ましい。アーム本体2が金型を用いて成形される鋳物である場合、当該アーム本体2の構成材料にアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることにより、金型成形を容易に行なうことができる。
また、封止手段4の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料を用いることができる。なお、封止手段4の構成材料として、樹脂材料を用いることにより、軽量化を図ることができる。
図5、図8〜図13に示すように、ロボット制御装置20は、第1駆動源401の作動を制御する第1駆動源制御部201と、第2駆動源402の作動を制御する第2駆動源制御部202と、第3駆動源403の作動を制御する第3駆動源制御部203と、第4駆動源404の作動を制御する第4駆動源制御部204と、第5駆動源405の作動を制御する第5駆動源制御部205と、第6駆動源406の作動を制御する第6駆動源制御部206とを有している。
図5に示すように、この第1駆動源制御部201は、第1チップ211と、第2チップ221とで構成されている。
なお、図6と図8とでは、第1駆動源制御部201の各機能部の区分けが異なるので、前記のように異なる名称が付されている。
まず、第1角速度センサー31から出力された信号は、その第1角速度センサー31の近傍に設置された回路部のAD変換部(図示せず)によりAD変換、すなわち、アナログ信号がデジタル信号に変換され、前記回路部の送信部(図示せず)によりロボット制御装置20の第1駆動源制御部201に送信される。
そして、第1フィルタリング処理後の信号は、第1チップ211の第1フィルタリング処理部2112から出力され、第2チップ221の第2受信部2211で受信される。また、第1位置センサー411から出力された信号は、第1チップ211の第1受信部2111で受信され、その第1受信部2111から第2チップ221に出力され、第2チップ221の第2受信部2211で受信される。
そして、第2フィルタリング処理部2213において、前記信号に対し、所定周波数より低い周波数の信号を除去する第2フィルタリング処理を行う。なお、この第2フィルタリング処理については、後述する。
図5に示すように、この第2駆動源制御部202は、第1チップ212と、第2チップ222とで構成されている。なお、第1チップ212および第2チップ222は、それぞれ、前記第1駆動源制御部201の第1チップ211および第2チップ221と同様であるので、その説明は省略する。
なお、第1チップ211〜216としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)等が挙げられる。
また、第2チップ221〜226としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)等が挙げられる。
第1フィルタリング処理部2112は、第1受信部2111で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理を行うものである。
この特定周波数帯域の下限値としては、特に限定されないが、200Hz以上、800Hz以下の範囲内に設定されることが好ましく、400Hz以上、600Hz以下の範囲内に設定されることがより好ましい。
また、特定周波数帯域の周波数の幅は、特に限定されないが、300Hz以上、900Hz以下の範囲内に設定されることが好ましく、500Hz以上、700Hz以下の範囲内に設定されることがより好ましい。
この場合、第1アーム12回動している際に第1角速度センサー31で発生するノイズの周波数は、ほぼ決まっているので、前記のように特定周波数帯域を設定することにより、第1角速度センサー31で発生するノイズを確実に除去することができる。
また、第1角速度センサー31から出力され、特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数および下限値よりも低い周波数の信号は、第1アーム12の角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
これに対して、3次のフィルタリング処理では、時刻t(n)における信号から特定周波数帯域の信号を除去する場合、その時刻t(n)における信号と、時刻t(n)よりも1つ前の時刻t(n−1)における信号と、時刻t(n)よりも2つ前の時刻t(n−2)における信号とを用いて処理を行う。
このような3次以上の第1フィルタリング処理を行うことにより、カットオフ周波数付近での信号の利得を向上させつつ、特定周波数帯域の信号をより確実に除去することができる。
なお、第1フィルタリング処理部2112としては、例えば、各種のバンドエリミネーションフィルター(帯域阻止フィルター)を用いることができる。
第2フィルタリング処理部2213は、演算部2212により第1アーム12の角速度の振動成分を求めた後、その振動成分に対応する信号から所定周波数より低い周波数の信号を除去する第2フィルタリング処理を行うものである。
前記所定周波数としては、特に限定されないが、2Hz以上、20Hz以下の範囲内に設定されることが好ましく、5Hz以上、10Hz以下の範囲内に設定されることがより好ましい。
減算器531には、角速度指令ωcが入力され、また、後述する角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器531は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第1駆動源401の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部541に出力する。
このようにして、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるように、フィードバック制御がなされ、第1駆動源401の駆動電流が制御される。
角速度算出部561では、第1位置センサー411から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第1駆動源401の角速度ωm1が算出され、その角速度ωm1は、加算器601に出力される。
また、第1角速度センサー31により、第1アーム12の第1回転軸O1の回りの角速度が検出される。そして、その第1角速度センサー31の検出信号、すなわち、第1角速度センサー31により検出された第1アーム12の第1回転軸O1の回りの角速度ωA1は、減算器571に出力される。
補正値算出部591は、角速度ωm1sに予め定められた係数であるゲイン(フィードバックゲイン)Kaを乗算し、補正値Ka・ωm1sを求め、その補正値Ka・ωm1sを加算器601に出力する。
加算器601には、角速度ωm1が入力され、また、補正値Ka・ωm1sが入力される。加算器601は、角速度ωm1と補正値Ka・ωm1sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器531に出力する。なお、以降の動作は、前述した通りである。
角速度制御部542は、減算器532から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第2駆動源402の駆動信号(駆動電流)を生成し、モータードライバー302を介してモーター402Mに供給する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、PI制御がなされるが、これに限定されるものではない。
角速度算出部562では、第2位置センサー412から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第2駆動源402の角速度ωm2が算出され、その角速度ωm2は、加算器602に出力される。
変換部582は、振動角速度ωA2sを第2駆動源402における角速度ωm2sに変換し、その角速度ωm2sを補正値算出部592に出力する。この変換は、振動角速度ωA2sに、第2駆動源402のモーター402Mと第2アーム13との間、すなわち、関節172における減速比を乗算することで得ることができる。
加算器602には、角速度ωm2が入力され、また、補正値Ka・ωm2sが入力される。加算器602は、角速度ωm2と補正値Ka・ωm2sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器532に出力する。なお、以降の動作は、前述した通りである。
減算器533には、角速度指令ωcが入力され、また、角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器533は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第3駆動源403の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部543に出力する。
なお、駆動源制御部204〜206については、それぞれ、前記第3駆動源制御部203と同様であるので、その説明は省略する。
また、第1駆動源制御部202の第1フィルタリング処理部2112により、第1角速度センサー31で発生するノイズを除去することができ、同様に、第2駆動源制御部202の第1フィルタリング処理部により、第2角速度センサー32で発生するノイズを除去することができ、より確実に、ロボット1の振動を抑制することができる。
また、第1角速度センサー31から出力され、特定周波数帯域の上限値よりも高い周波数および下限値よりも低い周波数の信号は、第1アーム12の角速度の振動成分を求める際に用いられ、また、下限値よりも低い周波数の信号は、他の制御に利用することができる。
また、第1駆動源制御部201として、第1チップ211と第2チップ221とを設け、かつ、処理時間が比較的長い処理を行う第1フィルタリング処理部2112を第1チップ211に設け、その他の演算部2212、第2フィルタリング処理部2213および制御部2214を第2チップ221に設けることにより、処理の負荷を第1チップ211と第2チップ221に適正に分散させることができる。これによって、容易に、機能を拡張することができる。
また、ロボット1の制御において、複雑で膨大な演算が不要であり、これによって、演算誤差が生じ難く、振動を確実に抑制することができ、また、ロボット1の制御における応答速度を速くすることができる。
図14は、本発明のロボットシステムの第2実施形態であって、そのロボットを正面側から見た斜視図である。図14では、ロボット制御装置20は、ブロック図で示されている。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
このロボットシステム10によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、ロボット制御装置20は、ロボット1の外面、例えば、基台11の外面に設置されていてもよい。
なお、各駆動源のモーターとしては、それぞれ、前記サーボモーターの他、例えば、ステッピングモーター等が挙げられる。また、モーターとしてステッピングモーターを用いる場合は、位置センサーとして、例えば、ステッピングモーターへ入力する駆動パルスの数を計測することで、モーターの回転角度を検出するものを用いてもよい。
また、前記実施形態では、ロボットの回転軸の数は、6つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットの回転軸の数は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは7つ以上でもよい。
また、前記実施形態では、ロボットは、複数のアームを回動自在に連結してなるアーム連結体を1つ有する単腕ロボットであるが、本発明では、これに限定されず、例えば、複数のアームを回動自在に連結してなるアーム連結体を2つ有する双腕ロボット等、前記アーム連結体を複数有するロボットであってもよい。
Claims (9)
- 回動可能なアームと、前記アームを回動させる駆動源と、前記アームに設置された角速度センサーと、前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーとを有するロボットの制御を行うロボット制御装置であって、
前記角速度センサーから出力される信号および前記位置センサーから出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部と、前記角速度センサーから出力され、前記第1受信部で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、
前記第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、前記第1受信部を介して前記位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した信号に基づいて、前記アームの角速度の振動成分を求める演算部と、前記演算部で求められた前記アームの角速度の振動成分に基づいて、前記駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備えることを特徴とするロボット制御装置。 - 前記第1フィルタリング処理部は、時刻t(n)における信号から前記特定周波数帯域の信号を除去する場合、少なくとも前記時刻t(n)における信号と、前記時刻t(n)よりも1つ前の時刻t(n−1)における信号と、前記時刻t(n)よりも2つ前の時刻t(n−2)における信号とを用いて処理を行うよう構成されている請求項1に記載のロボット制御装置。
- 前記第2チップは、前記演算部により前記アームの角速度の振動成分を求めた後、前記振動成分に対応する信号から所定周波数より低い周波数の信号を除去する第2フィルタリング処理部を有する請求項1または2に記載のロボット制御装置。
- 前記演算部は、前記位置センサーから出力される信号に基づいて前記アームの角速度を求め、前記アームの角速度と、前記角速度センサーから出力される信号から得た前記アームの角速度との差分を求め、前記差分を前記アームの角速度の振動成分とする請求項1ないし3のいずれかに記載のロボット制御装置。
- 前記特定周波数帯域の周波数の幅は、300Hz以上、900Hz以下の範囲内に設定される請求項1ないし4のいずれかに記載のロボット制御装置。
- 回動可能なアームと、
前記アームを回動させる駆動源と、
前記アームに設置された角速度センサーと、
前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーと、
前記角速度センサーから出力される信号および前記位置センサーから出力される信号をそれぞれ受信する第1受信部と、前記角速度センサーから出力され、前記第1受信部で受信した信号から0よりも大きい周波数の下限値および周波数の上限値を有する特定周波数帯域の信号を除去する第1フィルタリング処理部とを有する第1チップと、
前記第1フィルタリング処理部から出力される信号を受信し、前記第1受信部を介して前記位置センサーから出力される信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信した信号に基づいて、前記アームの角速度の振動成分を求める演算部と、前記演算部で求められた前記アームの角速度の振動成分に基づいて、前記駆動源の作動を制御する制御部とを有する第2チップとを備えることを特徴とするロボット。 - 前記アーム、前記駆動源、前記角速度センサーおよび前記位置センサーをそれぞれ2つ有し、
さらに基台を有し、
一方の前記アームは、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結され、他方の前記アームは、一方の前記アームに対し、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結されており、
前記第1チップおよび前記第2チップは、2つの前記アームのうちの少なくとも一方の制御用に設けられている請求項6に記載のロボット。 - 回動可能なアームと、前記アームを回動させる駆動源と、前記アームに設置された角速度センサーと、前記駆動源の回転角度を検出する位置センサーとを有するロボットと、
前記ロボットの制御を行う請求項1ないし5のいずれかに記載のロボット制御装置とを備えることを特徴とするロボットシステム。 - 前記アーム、前記駆動源、前記角速度センサーおよび前記位置センサーをそれぞれ2つ有し、
さらに基台を有し、
一方の前記アームは、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結され、他方の前記アームは、一方の前記アームに対し、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結されており、
前記第1チップおよび前記第2チップは、2つの前記アームのうちの少なくとも一方の制御用に設けられている請求項8に記載のロボットシステム。
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