JP2014049607A - 光学特性計測用光学系、光学特性計測方法及び装置、並びに露光方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つの光学系を通過した照明光を検出して、2つの光学系のうち少なくとも一方の光学特性を容易にかつ高精度に計測する。
【解決手段】レチクル面RPのパターンを照明する照明系ILS、及びレチクル面RPのパターンの像を像面IPに形成する投影光学系POの偏光特性の計測方法において、照明系ILSと投影光学系POとの間に、照明系ILSからの光を複数回反射するとともにその状態を変換して投影光学系POに導く特性計測用光学系24Aを配置し、照明系ILSからの光を特性計測用光学系24A及び投影光学系POを介して受光して偏光状態を計測する。
【選択図】図2
【解決手段】レチクル面RPのパターンを照明する照明系ILS、及びレチクル面RPのパターンの像を像面IPに形成する投影光学系POの偏光特性の計測方法において、照明系ILSと投影光学系POとの間に、照明系ILSからの光を複数回反射するとともにその状態を変換して投影光学系POに導く特性計測用光学系24Aを配置し、照明系ILSからの光を特性計測用光学系24A及び投影光学系POを介して受光して偏光状態を計測する。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば直列に配置された2つの光学系の少なくとも一方の光学系の光学特性を計測する光学特性計測技術、この光学特性計測技術で使用可能な光学特性計測用光学系、その光学特性計測技術を用いる露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
例えば半導体デバイス又は液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するためのリソグラフィー工程中で使用されるステッパー又はスキャニングステッパー等の露光装置(投影露光装置)においては、解像度を高めるために投影光学系の開口数が増大し、露光波長が短波長化して来ている。最近では、さらに解像度や焦点深度等の結像特性を改善するために、所定の偏光状態に制御された照明光を用いる偏光照明も提案されている。このように偏光照明を用いるような場合に、投影光学系の偏光特性を高精度に計測する必要がある。そこで、露光装置においてオンボディで高精度に投影光学系の偏光特性を計測するために、投影光学系の像面側を移動するステージに組み込むことが可能な偏光計測装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
従来の偏光計測装置は、露光装置の照明系(照明光学系)から射出され、さらに投影光学系を通過した照明光を検出しているため、実際に計測される偏光特性には、投影光学系の偏光特性の他に照明系の偏光特性も含まれているという問題があった。また、照明系のみの偏光特性を計測するには、偏光計測装置を投影光学系の物体面側(例えばレチクルステージ)に移動すればよいが、露光装置は通常は環境チャンバ内に収容されているため、計測装置を投影光学系の像面側と物体面側との間で移動するのは困難である。
同様に、例えば照明系の瞳面における光量分布(いわゆる瞳形状)又は投影光学系の透過率分布のような光学特性を投影光学系の像面側で計測する場合にも、単に計測を行うとそれぞれ投影光学系の瞳形状又は照明系の透過率分布の影響を受けるという問題があった。
本発明の態様は、このような課題に鑑み、2つの光学系を通過した照明光を検出して、その2つの光学系のうちの少なくとも一方の光学特性を容易にかつ高精度に計測できるようにすることを目的とする。
本発明の態様は、このような課題に鑑み、2つの光学系を通過した照明光を検出して、その2つの光学系のうちの少なくとも一方の光学特性を容易にかつ高精度に計測できるようにすることを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、第1面のパターンを照明する照明系、及びその第1面のパターンの像を第2面に形成する投影系の少なくとも一方の光学特性を計測する方法において、その照明系とその投影系との間に、その照明系からの光を複数回反射するとともにその状態を変換してその投影系に導く光学特性計測用光学系を配置することと、その照明系からの光をその光学特性計測用光学系及びその投影系を介して受光し、該光の第1の状態を計測することと、その光の第1の状態の計測結果に基づいてその投影系又はその照明系の光学特性を求めることと、を含む光学特性計測方法が提供される。
また、第2の態様によれば、照明系からの露光光でパターンを照明し、その露光光でそのパターン及び投影系を介して基板を露光する露光方法において、第1の態様の光学特性計測方法を用いてその照明系及びその投影系の少なくとも一方の光学特性を求める計測工程を含む露光方法が提供される。
また、第3の態様によれば、第1面のパターンを照明する照明系、及びその第1面のパターンの像を第2面に形成する投影系の少なくとも一方の光学特性を計測するために、その照明系とその投影系との間に配置可能な光学特性計測用光学系であって、その照明系からその第1面へ入射する光を複数回反射してその投影系に導く第1光学系と、その照明系から入射する光の状態を変換する第2光学系と、を備える光学特性計測用光学系が提供される。
また、第3の態様によれば、第1面のパターンを照明する照明系、及びその第1面のパターンの像を第2面に形成する投影系の少なくとも一方の光学特性を計測するために、その照明系とその投影系との間に配置可能な光学特性計測用光学系であって、その照明系からその第1面へ入射する光を複数回反射してその投影系に導く第1光学系と、その照明系から入射する光の状態を変換する第2光学系と、を備える光学特性計測用光学系が提供される。
また、第4の態様によれば、第1面のパターンを照明する照明系、及びその第1面のパターンの像を第2面に形成する投影系の少なくとも一方の光学特性を計測するために、その照明系とその投影系との間に配置可能な光学特性計測用光学系であって、その照明系からその第1面上の第1の点に向かう光を、その第1面において該第1の点とは異なる第2の点から射出してその投影系に導く第1光学系と、その照明系から入射する光の状態を変換する第2光学系と、を備える光学特性計測用光学系が提供される。
また、第5の態様によれば、照明系からの露光光でパターンを照明し、その露光光でそのパターン及び投影系を介して基板を露光する露光装置において、その第3又は第4の態様の光学特性計測用光学系と、その光学特性計測用光学系がその照明系とその投影系との間に配置されているときに、その照明系からの光をその光学特性計測用光学系及びその投影系を介して受光し、該光の状態を計測する計測装置と、その計測装置の計測結果に基づいてその投影系又はその照明系の光学特性を求める演算装置と、を備える露光装置が提供される。
また、第6の態様によれば、第2の態様の露光方法又は第5の態様の露光装置を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成されたその基板を処理することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、照明系からの光を光学特性計測用光学系及び投影系を介して受光する際に、(例えば第2光学系により)光学特性計測用光学系から射出される光の状態を照明系の特性に影響されない状態にしておくことが可能であり、その計測結果からその投影系の光学特性を計測できる。また、(例えば第1光学系により)その照明系からの光を複数回反射して投影系に導くことによって、その光学特性計測用光学系を照明系の光軸方向に小型化でき、光学特性計測用光学系を照明系と投影系との間に容易に設置できる。従って、2つの光学系(照明系及び投影系)を通過した光を検出して、その2つの光学系のうちの少なくとも一方の光学特性を容易に高精度に計測できる。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態につき図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る露光装置EXの全体構成を概略的に示す。露光装置EXは、一例としてスキャニングステッパー(スキャナー)よりなる走査露光型の投影露光装置である。図1において、露光装置EXは投影光学系PO(投影ユニットPU)を備えており、以下においては、投影光学系POの光軸AXと平行にZ軸を取り、これに直交する面(ほぼ水平面に平行な面)内でレチクルとウエハとが相対走査される方向(走査方向)に沿ってY軸を、Z軸及びY軸に直交する方向(非走査方向)に沿ってX軸を取り、X軸、Y軸、及びZ軸の回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
本発明の第1の実施形態につき図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る露光装置EXの全体構成を概略的に示す。露光装置EXは、一例としてスキャニングステッパー(スキャナー)よりなる走査露光型の投影露光装置である。図1において、露光装置EXは投影光学系PO(投影ユニットPU)を備えており、以下においては、投影光学系POの光軸AXと平行にZ軸を取り、これに直交する面(ほぼ水平面に平行な面)内でレチクルとウエハとが相対走査される方向(走査方向)に沿ってY軸を、Z軸及びY軸に直交する方向(非走査方向)に沿ってX軸を取り、X軸、Y軸、及びZ軸の回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
露光装置EXは、照明系ILS、照明系ILSからの露光用の照明光(露光光)ELにより照明されるレチクルR(マスク)を保持するレチクルステージRSTと、レチクルRから射出された照明光ELをウエハW(基板)に投射する投影光学系POを含む投影ユニットPUと、ウエハWを保持するウエハステージWSTと、装置全体の動作を制御するコンピュータよりなる主制御系16とを備えている。さらに露光装置EXは、照明系ILSからの照明光ELの偏光状態を所定の状態に変換するために使用される特性変換部20と、照明系ILS及び投影光学系POを通過した照明光ELの偏光状態を計測するためにウエハステージWSTに組み込まれた偏光計測装置8と、偏光計測装置8で計測される照明光ELの偏光状態から照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性を求める演算装置12とを備えている。
照明系ILSは、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、光源と照明光学系とを含む。そして、照明光学系は、光源からの光の偏光状態を非偏光、直線偏光、直線偏光の組み合わせ、又は円周方向に直線偏光した状態等に設定する偏光光学系、回折光学素子又は空間光変調器等を含み通常照明、複数極照明、又は輪帯照明等のための光量分布を形成する光量分布形成光学系、オプティカルインテグレータを含む照度均一化光学系、視野絞り(固定レチクルブラインド及び可動レチクルブラインド)、並びにコンデンサ光学系(いずれも不図示)等を有する。照明系ILSは、視野絞りで規定されたレチクルRのパターン面(下面)のX方向に細長いスリット状の照明領域IARをほぼ偏光状態が制御された照明光ELにより均一な照度で照明する。
照明光ELとしては、一例としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。なお、照明光としては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、YAGレーザ若しくは固体レーザ(半導体レーザなど)の高調波、又は水銀ランプの輝線(i線等)なども使用できる。
レチクルRはレチクルステージRSTの上面に真空吸着等により保持され、レチクルRのパターン面には、回路パターンが形成されている。レチクルステージRSTは、不図示の複数のエアパッドを介してレチクルベース(不図示)のXY平面に平行な上面に非接触で支持され、例えばリニアモータ等を含むステージ駆動系(不図示)によって、その上面内で微少駆動可能であると共に、走査方向(Y方向)に指定された走査速度で駆動可能となっている。
レチクルRはレチクルステージRSTの上面に真空吸着等により保持され、レチクルRのパターン面には、回路パターンが形成されている。レチクルステージRSTは、不図示の複数のエアパッドを介してレチクルベース(不図示)のXY平面に平行な上面に非接触で支持され、例えばリニアモータ等を含むステージ駆動系(不図示)によって、その上面内で微少駆動可能であると共に、走査方向(Y方向)に指定された走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTの移動面内の位置情報(X方向、Y方向の位置、及びθz方向の回転角を含む)は、レーザ干渉計よりなるレチクル干渉計72によって、移動鏡74(又は鏡面加工されたステージ端面)を介して例えば0.5〜0.1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計72の計測値は、主制御系16に送られる。主制御系16は、その計測値に基づいて上記のステージ駆動系を制御することで、レチクルステージRSTの位置及び速度を制御する。
図1において、レチクルステージRSTの下方に配置された投影ユニットPUは、鏡筒60と、鏡筒60内に所定の位置関係で保持された複数の光学素子を有する投影光学系POとを含む。投影光学系POは、例えば両側テレセントリックで所定の投影倍率β(例えば1/4倍、1/5倍などの縮小倍率)を有し、レチクルRのパターン面(物体面又はレチクル面)のパターンの像をウエハWの表面(像面又はウエハ面)に形成する。照明系ILSからの照明光ELによってレチクルRの照明領域IARが照明されると、レチクルRを通過した照明光ELにより、投影ユニットPU(投影光学系PO)を介して照明領域IAR内のレチクルRのパターンの像が、ウエハWの一つのショット領域上の露光領域IA(照明領域IARと共役な領域)に形成される。ウエハWは、例えばシリコン等からなる直径が200mmから450mm程度の円板状の基材の表面に、フォトレジスト(感光剤)を所定の厚さ(例えば数10〜200nm程度)で塗布した基板を含む。
また、本実施形態では、投影光学系POの結像特性を補正するために、例えば米国特許出願公開第2006/244940号明細書に開示されているように、投影光学系PO中の所定の複数の光学素子の光軸方向の位置、及び光軸に垂直な平面内の直交する2つの軸の回りの傾斜角を制御する結像特性補正装置2が設けられている。結像特性の補正量に応じて結像特性補正装置2を駆動することで、投影光学系POの結像特性が所望の状態に維持される。
また、露光装置EXは、液浸法を適用した露光を行うため、投影光学系POを構成する最も像面側(ウエハW側)の光学素子である先端レンズ66を保持する鏡筒40の下端部の周囲を取り囲むように、局所液浸装置の一部を構成するノズルユニット62が設けられている。ノズルユニット62は、露光用の液体Lq(例えば純水)を供給可能な供給口と、液体Lqを回収可能な多孔部材(メッシュ)が配置された回収口とを有する。ノズルユニット62の供給口は、供給流路及び供給管64Aを介して、液体Lqを送出可能な液体供給装置(不図示)に接続されている。
液浸法によるウエハWの露光時に、その液体供給装置から送出された液体Lqは、図1の供給管64A及びノズルユニット62の供給流路を流れた後、その供給口より照明光ELの光路空間を含むウエハW上の液浸領域に供給される。また、液浸領域からノズルユニット62の回収口を介して回収された液体Lqは、回収流路及び回収管64Bを介して液体回収装置(不図示)に回収される。なお、液浸タイプの露光装置としない場合には、上記の局所液浸装置は設けなくともよい。
また、ウエハステージWSTは、不図示の複数のエアパッドを介して、ベース盤WBのXY面に平行な上面に非接触で支持されている。また、ウエハステージWSTは、例えば平面モータ、又は直交する2組のリニアモータを含むステージ駆動系17によってX方向及びY方向に駆動可能である。露光装置EXは、ウエハステージWSTの位置情報を計測するためにレーザ干渉計よりなるウエハ干渉計76及び/又はエンコーダシステム(不図示)を含む位置計測システムを備えている。
ウエハステージWSTの移動面内の位置情報(X方向、Y方向の位置、及びθz方向の回転角を含む)は、その位置計測システムによって例えば0.5〜0.1nm程度の分解能で常時検出され、その計測値は主制御系16に送られる。主制御系16は、その計測値に基づいてステージ駆動系17を制御することで、ウエハステージWSTの位置及び速度を制御する。
ウエハステージWSTは、X方向、Y方向に駆動されるステージ本体70と、ステージ本体70上に搭載されたウエハテーブルWTBと、ステージ本体70内に設けられて、ステージ本体70に対するウエハテーブルWTB(ウエハW)のZ方向の位置、及びθx方向、θy方向のチルト角を相対的に微小駆動するZ・レベリング機構とを備えている。ウエハテーブルWTBの中央の上部には、ウエハWを真空吸着等によってほぼXY平面に平行な吸着面上に保持するウエハホルダ(不図示)が設けられている。
ウエハテーブルWTBの上面には、ウエハホルダ上に載置されるウエハの表面とほぼ同一面となる、液体Lqに対して撥液化処理された表面(又は保護部材)を有し、かつ外形(輪郭)が矩形でその中央部にウエハホルダ(ウエハの載置領域)よりも一回り大きい円形の開口が形成された高平面度の平板状のプレート体68が設けられている。
また、ウエハステージWSTのステージ本体70の上部に、上面がプレート体68の表面(投影光学系POの像面)とほぼ同じ高さになるように、偏光計測装置8が装着されている。
また、ウエハステージWSTのステージ本体70の上部に、上面がプレート体68の表面(投影光学系POの像面)とほぼ同じ高さになるように、偏光計測装置8が装着されている。
さらに、露光装置EXは、レチクルR及びウエハWのアライメントを行うためのアライメント系(不図示)、及びウエハWの表面のZ位置の分布を計測するオートフォーカスセンサ(不図示)を有する。オートフォーカスセンサの計測値に基づいて、ウエハステージWSTのZ・レベリング機構を駆動することで、露光中にウエハWの表面を投影光学系POの像面に合焦できる。
ウエハWの露光時に、基本的な動作として、ウエハWのアライメントが行われた後、ウエハステージWSTのX方向、Y方向への移動(ステップ移動)によって、ウエハWの露光対象のショット領域が投影光学系POの露光領域の手前に移動する。そして、主制御系12の制御のもとで、レチクルRのパターンの一部の投影光学系POによる像でウエハWの当該ショット領域を露光しつつ、レチクルステージRST及びウエハステージWSTを同期駆動して、投影光学系POに対してレチクルR及びウエハWを例えば投影倍率を速度比としてY方向に走査することによって、当該ショット領域の全面にレチクルRの転写用パターンの像が走査露光される。このようにステップ移動と走査露光とを繰り返すことによって、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハWの複数のショット領域に対して順次レチクルRのパターンの像が露光される。
このような露光を高精度に行うためには、照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性が目標範囲内に高精度に設定されている必要がある。このためには、必要に応じてオンボディで照明系ILS及び投影光学系POの個別の偏光特性を高精度に計測する必要がある。これに関して、例えばレチクルステージRSTに素通しのガラス基板を設置した状態で、偏光計測装置8によって照明系ILSから射出されてそのガラス基板及び投影光学系POを通過した照明光ELの偏光状態を計測すると、その偏光状態は照明系ILS及び投影光学系POの両方の偏光特性に依存しているため、投影光学系POのみの偏光特性を計測することは困難である。また、照明系ILSは照明光ELの偏光状態を制御する偏光光学系を有するが、照明系ILSから射出される照明光ELの正確な偏光状態は、例えばレチクルステージRSTに設置可能な偏光計測装置(不図示)で計測する必要があり、通常の露光工程の途中で計測するのは困難である。そこで、本実施形態では、投影光学系POのみの偏光特性を計測する場合に、投影光学系POに入射する照明光ELの偏光状態をほぼ既知の状態に設定するために、レチクルステージRSTにレチクルRの代わりに特性変換部20を設置する。
特性変換部20は、例えば露光装置EXに備えられているレチクルライブラリ(不図示)中に収容され、必要に応じてレチクルローダ系(不図示)によって取り出されてレチクルステージRSTに載置される。特性変換部20は、レチクルステージRST上に載置した状態で、Y方向(走査方向)にほぼ一定間隔で実質的に同じ構成の複数(一例として5個)の特性計測用光学系24A,24B,24C,24D,24Eを配列したものであり、特性計測用光学系24A〜24EはレチクルRと同じ大きさでほぼ同じ厚さのガラス基板22を共有して備えている。また、図3に示すように、特性計測用光学系24A〜24EのX方向(非走査方向)の位置はほぼ照明領域IARの範囲内で次第に変化しており、特性計測用光学系24D,24Eは、他の特性計測用光学系24A〜24Cに対してZ軸に平行な軸の回りに180°回転した方向を向いている。なお、特性変換部20が備える特性計測用光学系24A〜24Eの個数は任意であり、特性計測用光学系24Aのみを備えるだけでもよい。以下、代表的に特性計測用光学系24Aの構成及び使用方法につき詳細に説明する。
図2は、図1のレチクルステージRSTに特性変換部20を載置した状態を示す。以下で参照する図2等において、図1のレチクルRのパターン面と同じ高さの面をレチクル面RP(第1面)と呼び、レチクル面RPと投影光学系POに関して共役な面を像面IP(第2面)と呼ぶ。図2において、特性計測用光学系24Aは、レチクルステージRSTに例えば真空吸着で保持されているガラス基板22と、ガラス基板22の上面に固定された保持機構25と、保持機構25内に保持されて照明系ILSからレチクル面RPへ入射する照明光ELを複数回(ここでは2回)反射して投影光学系POに導く第1光学系21Aと、照明系ILSから入射する照明光ELの偏光状態をある定められた状態に変換する第2光学系21Bとを有する。
その第1光学系21Aは、照明系ILSからレチクル面RP上の第1の点P1に向かう照明光ELを、レチクル面RPにおいてその点P1とは異なる第2の点P2から射出させて投影光学系POに導く光学系とみなすこともできる。ガラス基板22の中央部には第2光学系21Bの一部の光学部材との機械的な干渉を避けるための切り欠き部22aが設けられている。
本実施形態では、第1光学系21Aは、レチクル面RPに垂直に(−Z方向に)入射する光をレチクル面RPに平行な+X方向に反射するように、照明系ILSからの照明光ELを反射する第1の直角プリズム型の反射ミラー26と、レチクル面RPに平行な光をレチクル面RPに垂直な方向(−Z方向)に反射するように、反射ミラー26で反射された照明光ELを反射して投影光学系POに導く第2の直角プリズム型の反射ミラー38と、を有する。なお、反射ミラー26,38としては、平面ミラー等も使用できる。このような第1光学系21Aを備えることで、特性計測用光学系24AをZ方向(照明系ILSの光軸方向)に小型化でき、特性計測用光学系24AをレチクルRの代わりに用にレチクルステージRSTに載置できる。
一方、第2光学系21Bは、照明系ILSからの照明光ELを反射ミラー26の射出面Q3(第3面)で選択的に通過させるピンホール28aが形成されたパターン板28(第1選択部材)と、反射ミラー26で反射されてパターン板28のピンホール28aを通過した照明光ELを平行にするコリメートレンズ30と、コリメートレンズ30で平行にされた照明光ELを偏光状態によって異なる方向に分岐するウォラストンプリズムよりなる偏光子32と、偏光子32で照明光ELから分岐された第1光束EL1及び第2光束EL2を反射ミラー38を介して射出面Q3と共役な集光面Q4(第4面)に集光する集光レンズ36と、を有する。説明の便宜上、第2光束EL2の光路は点線で表されている。パターン板28は、例えば反射ミラー26の射出面に形成した金属膜等の遮光膜にピンホール28aを形成したものである。偏光子32としては例えば複屈折性結晶(方解石等)を使用することも可能である。本実施形態では、射出面Q3は、反射ミラー26に関してレチクル面RPと共役であり、集光面Q4はレチクル面RPと同じである。
また、第1光束EL1はP偏光(常光線)で、第2光束EL2はS偏光(異常光電)であり、偏光子32から射出される2つの光束EL1及びEL2の進行方向はY軸(図2の紙面に垂直な軸)に平行な軸の回り(θy方向)の角度が数deg異なっている。このため、集光レンズ36及び反射ミラー38を介して集光面Q4(レチクル面RP)に集光される光束EL1及びEL2の位置(ピンホール28aの2つの像の位置)は互いにX方向にずれている。
さらに、本実施形態では、集光面Q4はガラス基板22の下面(レチクル面RP)でもあり、この面に金属膜等の遮光膜23が形成されている。また、集光面Q4の遮光膜23(第2選択部材)において、光束EL1及びEL2が集光される位置を囲むようにそれぞれ開口部39A及び39Bが形成され、X方向に離れた開口部39A,39B(図3参照)を通過した光束EL1,EL2が投影光学系POに入射する。遮光膜23に開口部39A,39Bを設けたことによって、特性計測用光学系24A内で発生するフレア等が投影光学系POに入射することを防止できる。なお、パターン板28が設けられており、レチクル面RPにおいて光束EL1,EL2が集光する位置は分離されているため、フレア等が少ない場合には遮光膜23を省略して、ガラス基板22の下面を透過面としてもよい。
このように特性計測用光学系24A(後述の移相子34が設置されていない場合)を照明系ILSと投影光学系POとの間に設置することによって、照明系ILSから照射される照明光ELの偏光状態によらずに、投影光学系POに入射する2つの光束EL1及びEL2の偏光状態はほぼ正確に反射ミラー38に関してP偏光及びS偏光となっている。これらの光束EL1,EL2の偏光状態は演算装置12内の記憶部に記憶されている既知のパラメータである。また、後述のようにウエハステージWST側の偏光計測装置8の受光部にはピンホール10Aaが設けられており、ピンホール10Aaが開口部39A及び39B(又は光束EL1及びEL2の集光位置)と共役な位置になるようにウエハステージWSTを移動することで、偏光計測装置8では光束EL1又はEL2を選択的に受光できる。従って、偏光状態が既知の光束EL1,EL2を用いることによって、照明系ILSの偏光特性の影響を受けることなく、投影光学系POの偏光特性を計測できる。
なお、光束EL1,EL2の光量はほぼ同じにすることが好ましい。このためには、照明系ILS内の偏光光学系(不図示)によって照明系ILSから特性計測用光学系24Aに入射する照明光ELの偏光状態を、X軸(又はY軸)に対して概ね45°程度で交差する方向の直線偏光にしておけばよい。
また、実際には、投影光学系POの偏光特性を計測する場合には、投影光学系POに入射させる照明光の偏光状態は、P偏光又はS偏光以外の複雑な偏光状態(例えば楕円偏光等)であることが必要になることがある。そこで、図2において、第2光学系21Bは、偏光子32と集光レンズ36との間に配置されて、偏光子32で偏光状態によって異なる方向に分岐された光束EL1,EL2に位相差を与える移相子34を備えている。本実施形態では、移相子34は、第2光学系21Bの光軸に垂直な面に対してθy方向に所定角度傾けて配置された1/4波長板である。
また、実際には、投影光学系POの偏光特性を計測する場合には、投影光学系POに入射させる照明光の偏光状態は、P偏光又はS偏光以外の複雑な偏光状態(例えば楕円偏光等)であることが必要になることがある。そこで、図2において、第2光学系21Bは、偏光子32と集光レンズ36との間に配置されて、偏光子32で偏光状態によって異なる方向に分岐された光束EL1,EL2に位相差を与える移相子34を備えている。本実施形態では、移相子34は、第2光学系21Bの光軸に垂直な面に対してθy方向に所定角度傾けて配置された1/4波長板である。
図4(A)の曲線A1〜A3,B1〜B3は、例えば波長193nmの照明光用のフッ化マグネシウム(MgF2)よりなる1/4波長板の移相子としての特性を示す。図4(A)において、横軸は照明光の入射角度(deg)、縦軸は射出される照明光の直交する2つの偏光成分の位相差(deg)である。また、曲線A1,A2,A3は、1/4波長板の厚さが2mmの場合に、入射する照明光の偏光方向がそれぞれ遅相軸に45°で傾斜した方向、遅相軸、及び進相軸に平行な場合の特性を示し、曲線B1,B2,B3は、1/4波長板の厚さが3mmの場合に、入射する照明光の偏光方向がそれぞれ遅相軸に45°で傾斜した方向、遅相軸、及び進相軸に平行な場合の特性を示す。曲線A1,B1の場合には、入射角度によらずに射出される照明光の直交する偏光成分の位相差は正確に90°(円偏光)であるが、他の曲線の場合には、入射角度によって射出される照明光の位相差は90°からずれて楕円率の異なる種々の楕円偏光になることが分かる。この場合、移相子34の進相軸を、一例としてY軸に対してほぼ45°で傾斜した方向に設定しておくことによって、偏光子32から移相子34に入射するP偏光及びS偏光の照明光の偏光状態はそれぞれ互いに特性の異なる楕円偏光になる。
また、移相子34が所定角度傾斜しているため、X方向に対してθy方向にほぼ対称に傾斜した2つの光束EL1,EL2の移相子34に対する入射角度が互いに異なっている。このため、移相子34から射出される光束EL1,EL2が受ける直交する2つの偏光成分間の位相差も互いに異なり、射出される光束EL1,EL2の偏光状態はP偏光又はS偏光でもなく、さらに互いに異なる楕円偏光(後述のストークスパラメータが互いに異なる光束)となる。また、移相子34の傾斜角を調整することによって、移相子34を透過した後の光束EL1,EL2の偏光状態を種々の状態に調整できる。
さらに、第1光学系21Aの一部である第2の反射ミラー38も移相子として作用する場合がある。図4(B)は、反射ミラーの移相子としての特性の一例を示す。図4(B)において、横軸は照明光の平均的な入射角度(deg)、縦軸は反射される照明光の直交する2つの偏光成分の位相差(deg)である。本実施形態では、入射角度の範囲は45°±10°程度であり、その位相差の変動範囲はほぼ40°程度である。なお、反射ミラー38に入射する照明光がP偏光又はS偏光である場合には、反射される光の偏光状態は変化しない。しかしながら、本実施形態において、移相子34を設けて反射ミラー38に入射する光束EL1,EL2が楕円偏光になっていると、光束EL1,EL2の反射ミラー38の反射面に対する入射角度が異なることによって、反射ミラー38で反射される光束EL1,EL2の偏光状態はさらに変化することになる。
一例として、偏光子32で分岐される光束EL1,EL2の開き角、図4(A)、(B)の特性(移相子34及び反射ミラー38の移相特性)、及び移相子34の傾斜角から、反射ミラー38で反射された光束EL1,EL2の偏光状態(後述のストークスパラメータ)は計算で求めることがきる。このようにして計算された光束EL1,EL2の偏光状態は演算装置12の記憶装置に記憶されている。
次に、偏光計測装置8につき説明する。偏光計測装置8は、一例として、照明系ELSから射出されて投影光学系POを通過した照明光ELの偏光状態として次式で定義されるストークス(Stokes)パラメータS0,S1,S2,S3を計測する。なお、照明光ELの光軸に垂直な面内の互いに直交する軸をX軸及びY軸としたとき、X方向の直線偏光成分を横偏光、Y方向の直線偏光成分を縦偏光、X軸に対して45°傾斜した方向の直線偏光成分を45°偏光、X軸に対して135°(−45°)傾斜した方向の直線偏光成分を135°偏光としている。
S0=光束の全強度 …(A1)
S1=横偏光と縦偏光との強度差 …(A2)
S2=45°偏光と135°偏光との強度差 …(A3)
S3=右回り及び左回りの円偏光成分の強度差 …(A4)
また、ストークスパラメータS0が1になるように規格化した場合には、他のストークスパラメータS1〜S3の値は−1〜+1の範囲内になる。この場合、例えば完全な135°偏光のストークスパラメータ(S0,S1,S2,S3)は(1,0,−1,0)となり、完全な右回りの円偏光のストークスパラメータは(1,0,0,1)となる。
S1=横偏光と縦偏光との強度差 …(A2)
S2=45°偏光と135°偏光との強度差 …(A3)
S3=右回り及び左回りの円偏光成分の強度差 …(A4)
また、ストークスパラメータS0が1になるように規格化した場合には、他のストークスパラメータS1〜S3の値は−1〜+1の範囲内になる。この場合、例えば完全な135°偏光のストークスパラメータ(S0,S1,S2,S3)は(1,0,−1,0)となり、完全な右回りの円偏光のストークスパラメータは(1,0,0,1)となる。
本実施形態では、一例として回転移相子法によりストークスパラメータを求めるものとする。この場合、偏光計測装置8は、投影光学系POの像面IPに表面が配置され、その表面の遮光膜中にピンホール10Aaが形成されたピンホール板10Aと、ピンホール板10Aを通過した光束を平行光束にするコリメートレンズ10Bと、コリメートレンズ10Bを通過した光束の光路中に配置される1/4波長板10C(移相板)及び偏光ビームスプリッター10Dと、偏光ビームスプリッター10Dを透過した光束を受光するフォトダイオード等の光電検出器10Eと、光電検出器10Eの検出信号を処理してストークスパラメータを求める信号処理部(不図示)とを有する。1/4波長板10Bは不図示の駆動部によって光軸の回りに回転可能に支持されており、1/4波長板10Bを複数の角度(例えば少なくとも4個の異なる角度)に設定し、各回転角でそれぞれピンホール10Aaを通過した光束を光電検出器10Eで検出し、得られた複数の検出信号を処理することでストークスパラメータS0〜S3を求めることができる。
なお、回転移相子法は、例えば文献「鶴田匡夫著:応用光学II(応用物理学選書),p.233(培風館,1990)」に「回転λ/4板による方法」として記載されている。また、ストークスパラメータの詳細な計算方法は、本出願人による特開2006−179660号公報にも記載されているため、その計算方法は省略する。
偏光計測装置8で計測されるストークスパラメータは演算装置12に供給される。演算装置12では、一例として投影光学系POの偏光特性を次式で定義される4行×4列のミューラー行列MPLで表す。なお、SV2は投影光学系POに入射する光束のストークスパラメータS0〜S3を成分とするベクトル、SV3は投影光学系POから射出される光束のストークスパラメータS0’〜S3’を成分とするベクトルである。
偏光計測装置8で計測されるストークスパラメータは演算装置12に供給される。演算装置12では、一例として投影光学系POの偏光特性を次式で定義される4行×4列のミューラー行列MPLで表す。なお、SV2は投影光学系POに入射する光束のストークスパラメータS0〜S3を成分とするベクトル、SV3は投影光学系POから射出される光束のストークスパラメータS0’〜S3’を成分とするベクトルである。
SV3=MPLSV2 …(1)
ミューラー行列MPLを行列要素mij(i,j=0〜3)を用いて表現すると式(1)は次の式(2)となる。
ミューラー行列MPLを行列要素mij(i,j=0〜3)を用いて表現すると式(1)は次の式(2)となる。
ミューラー行列MPLの成分は16個であるため、4種類の互いに異なる偏光状態の光束について投影光学系POを通過した後のストークスパラメータ(SV3)を偏光計測装置8で求めることで、演算装置12では、その計測結果及び既知の入射する光束のストークスパラメータ(SV1)が式(1)又は式(2)を満たすようにミューラー行列MPLの成分を決めることができる。
また、照明系ILSの光源を除く部分(照明光学系)の偏光特性をューラー行列MILで表し、照明系ILS内の光源から射出される照明光ELの例えば縦偏光、横偏光、円偏光等の単純な偏光状態を表す既知のストークスパラメータを成分とするベクトルをSV1とすると、以下の関係がある。
SV3=MPL・MILSV1 …(3)
なお、投影光学系POの偏光特性は、単に入射する光束のストークスパラメータと投影光学系POから射出される光束のストークスパラメータとの対応関係とみなすこともできる。
SV3=MPL・MILSV1 …(3)
なお、投影光学系POの偏光特性は、単に入射する光束のストークスパラメータと投影光学系POから射出される光束のストークスパラメータとの対応関係とみなすこともできる。
以下、本実施形態の露光装置EXによる偏光特性の計測動作を含む露光動作の一例につき図5のフローチャートを参照して説明する。この動作は主制御系16によって制御される。
まず、図5のステップ102において、レチクルローダ系(不図示)により図1のレチクルステージRSTに特性変換部20を設置し、ガラス基板22に形成されたアライメントマーク(不図示)を用いて特性変換部20のアライメントを行う。そして、レチクルステージRSTを駆動して、図3に示すように、照明系ILSによる照明領域IAR内に特性計測用光学系24Aを移動する。その後、ウエハステージWSTを駆動し、図2に示すように、偏光計測装置8のピンホール10Aa(受光部)を、特性計測用光学系24Aの光束EL1が射出される開口部39Aと共役な位置(第1の計測点)に移動する(ステップ104)。
まず、図5のステップ102において、レチクルローダ系(不図示)により図1のレチクルステージRSTに特性変換部20を設置し、ガラス基板22に形成されたアライメントマーク(不図示)を用いて特性変換部20のアライメントを行う。そして、レチクルステージRSTを駆動して、図3に示すように、照明系ILSによる照明領域IAR内に特性計測用光学系24Aを移動する。その後、ウエハステージWSTを駆動し、図2に示すように、偏光計測装置8のピンホール10Aa(受光部)を、特性計測用光学系24Aの光束EL1が射出される開口部39Aと共役な位置(第1の計測点)に移動する(ステップ104)。
次のステップ106において、照明系ILSからの照明光EL(露光光)の照射を行い、その照射によって特性計測用光学系24Aの開口部39Aから射出される光束EL1を投影光学系POを介して偏光計測装置8で受光する。それに続くステップ108において、偏光計測装置8の信号処理部で光束EL1の偏光状態を表すストークスパラメータS01’〜S31’を求め、求めた結果を演算装置12に供給する。この際に、投影光学系POに入射する光束EL1のストークスパラメータS01〜S31は既知であり演算装置12の記憶装置に記憶されている。
次に、他の計測点でも計測を行うかどうかを判定し(ステップ110)、計測を行う場合にはステップ112に移行して、レチクルステージRST及び/又はウエハステージWSTを駆動して、第2以降の計測点に偏光計測装置8のピンホール10Aaを移動する。図2の計測の後では、ウエハステージWSTのみを駆動して、偏光計測装置8のピンホール10Aaを光束EL2が射出される開口部39Bと共役な位置(第2の計測点)に移動する。その後、ステップ106に戻り、特性計測用光学系24Aの開口部39Bから射出される光束EL2(この段階での既知のストークスパラメータをS02〜S32とする。)を投影光学系POを介して偏光計測装置8で受光し、投影光学系POから射出された光束EL2のストークスパラメータS02’〜S32’を求める(ステップ108)。これによって特性計測用光学系24Aを用いた偏光状態の計測が終了する。なお、開口部39A,39Bと共役な位置は、ほぼ同じ像高で異なる偏光状態の光束を受光する1組の計測点とみなすことができる。
この時点で、演算装置12では、ストークスパラメータS0k〜S3kからS0k’〜S3k’(ここではk=1,2)に対する変換関係を、その像高における投影光学系POの偏光特性Bとして記憶してもよい。なお、例えば予めレチクルステージRSTにX方向及びY方向の直線偏光(ストークスパラメータS0K〜S3K(k=3,4)が既知)を設定する偏光板を順次設置して、投影光学系POに縦偏光及び横偏光の状態で入射する照明光のストークスパラメータS0k’〜S3k’(k=3,4)を計測して記憶しておいてもよい。この場合、これら4組のストークスパラメータS0k〜S3k及びS0k’〜S3k’(k=1〜4)を用いて、演算装置12は式(1)の投影光学系POの偏光特性Bを表すミューラー行列MPLの16個の要素を決定することができる。このようにして計測された投影光学系POの偏光特性Bは、照明系ILSの偏光特性の影響を受けない正確な偏光特性である。
その後、投影光学系POの異なる像高で偏光特性を計測する場合には、ステップ110からステップ112に移行し、レチクルステージRSTを駆動して図3の照明領域IAR内に他の特性計測用光学系24B〜24Eのいずれかを設置し、これに対応する計測点に偏光計測装置8のピンホール10Aaを移動する。そして、ステップ106〜112を繰り返すことによって、当該像高における投影光学系POの偏光特性を計測できる。
投影光学系POの偏光特性Bの計測が終了したときに、動作はステップ110からステップ114に移行して、レチクルステージRSTからレチクルローダ系(不図示)によって特性変換部20を退避させる。その後、ステップ116において、偏光計測装置8を用いて照明系ILS内の照明光学系及び投影光学系POの全体としての偏光特性Cを計測する。このためには、一例として、レチクルステージRSTに素通しの偏光状態を変化させないガラス基板を載置し、偏光計測装置8のピンホール10Aaを投影光学系POの計測対象の像高の位置に移動する。そして、照明系ILS内の光源から射出される照明光ELの偏光状態を縦偏光、横偏光、右円偏光、及び左円偏光等の既知の4組のストークスパラメータで表される状態に順次設定し、それぞれ照明系ILS及び投影光学系POを通過した照明光の偏光状態(ストークスパラメータ)を偏光計測装置8で計測する。これら4回の計測結果から演算装置12は、上記の式(3)中の照明光学系のミューラー行列MILと投影光学系POのミューラー行列MPLとの積の行列(照明光学系及び投影光学系POの全体としての偏光特性C)を求めることができる。
その後、ステップ118において、演算装置12は、その行列(偏光特性C)に、ステップ108で求めた投影光学系POの偏光特性Bを示すミューラー行列の逆行列を掛けることによって、照明光学系のミューラー行列MIL(偏光特性A)を投影光学系POの偏光特性に影響されずに高精度に求めることができる。なお、偏光特性Aは照明系ILSの偏光特性とみなすこともできる。このようして求められた照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性A,Bは主制御系16に供給される。
次のステップ120において、主制御系16は、例えば計測された偏光特性A,Bの少なくとも一方が許容範囲から外れた場合には、例えばオペレータコールを行い、これに応じて照明系ILSのレチクル側のレンズ及び/又は投影光学系POのレチクル側のレンズのクリーニング等(偏光特性の補正)が行われる。その後、レチクルステージRSTに実際の露光用のレチクルRをロードし(ステップ122)、ウエハステージWSTに順次載置されるウエハの複数のショット領域にレチクルRのパターン像を走査露光する(ステップ124)。
このステップ102〜120の動作は例えば定期的に行うようにしてもよい。この動作によれば、特性変換部20及び偏光計測装置8を用いてオンボディで照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性を高精度に計測でき、必要に応じてその補正を行うことができるため、必要な偏光条件で照明されたレチクルRのパターンを露光できるため、レチクルRのパターンの像を常に高精度に露光できる。
なお、例えば照明系ILSの偏光特性の経時変化が投影光学系POの偏光特性の経時変化よりも緩やかであるような場合には、図5の動作中でステップ116〜118の動作を省略して、投影光学系POの偏光特性のみを計測してもよい。
本実施形態の効果等は以下の通りである。
本実施形態の露光装置EXは、照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性を計測する際に使用できる特性計測用光学系24A〜24Eを有する特性変換部20を備え、この特性変換部20をレチクルステージRSTにレチクルRの代わりに載置可能である。
本実施形態の効果等は以下の通りである。
本実施形態の露光装置EXは、照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性を計測する際に使用できる特性計測用光学系24A〜24Eを有する特性変換部20を備え、この特性変換部20をレチクルステージRSTにレチクルRの代わりに載置可能である。
また、特性計測用光学系24Aは、レチクル面RA(第1面)のパターンを照明する照明系ILS及びレチクル面RPのパターンの像を像面IP(第2面)に形成する投影光学系POの偏光特性を計測するために、照明系ILSと投影光学系POとの間に配置可能な光学特性計測用光学系であって、照明系ILSからレチクル面RPへ入射する光を複数回反射して投影光学系POに導く第1光学系21Aと、照明系ILSから入射する光の状態を変換する第2光学系21Bと、を備えている。
また、特性計測用光学系24Aの第1光学系21Aは、別の観点では、照明系ILSからレチクル面RP上の第1の点P1に向かう光を、レチクル面RPにおいて第1の点P1とは異なる第2の点P2(又はP3)から射出して投影光学系POに導く光学系でもある。
そして、本実施形態の偏光特性の計測方法は、照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性を計測する方法において、照明系ILSと投影光学系POとの間に、照明系ILSからの光を複数回反射するとともにその状態を変換して投影光学系POに導く特性計測用光学系24Aを配置するステップ102と、照明系ILSからの光を特性計測用光学系24A及び投影光学系POを介して受光するステップ106と、この光の第1の偏光状態(例えばストークスパラメータ)を計測して、その第1の偏光状態の計測結果に基づいて投影光学系POの偏光特性を求めるステップ108と、を含んでいる。
そして、本実施形態の偏光特性の計測方法は、照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性を計測する方法において、照明系ILSと投影光学系POとの間に、照明系ILSからの光を複数回反射するとともにその状態を変換して投影光学系POに導く特性計測用光学系24Aを配置するステップ102と、照明系ILSからの光を特性計測用光学系24A及び投影光学系POを介して受光するステップ106と、この光の第1の偏光状態(例えばストークスパラメータ)を計測して、その第1の偏光状態の計測結果に基づいて投影光学系POの偏光特性を求めるステップ108と、を含んでいる。
本実施形態によれば、特性計測用光学系24Aの第2光学系21Bによって、特性計測用光学系24Aから射出される照明光の偏光状態は照明系ILSの偏光特性に影響されない既知の状態に設定される。従って、偏光計測装置8によって特性計測用光学系24A及び投影光学系POを通過した照明光の偏光状態を計測することにより、照明系ILSの偏光特性の影響を受けることなく投影光学系POの偏光特性を高精度に計測できる。さらに、第1光学系21Aによって、照明系ILSからの照明光を複数回反射して投影光学系POに導くことによって、特性計測用光学系24Aを照明系ILSの光軸方向に小型化でき、特性計測用光学系24Aを必要に応じてレチクルRの代わりに照明系ILSと投影光学系POとの間に容易に設置できる。
さらに、本実施形態では、特性計測用光学系24Aを外した状態で投影光学系POを通過した照明光ELの第2の偏光状態を計測した結果(照明系ILS及び投影光学系POの全体としての偏光特性C)と、その投影光学系POの偏光特性Bの計測結果とから、照明系ILSの偏光特性Aを求めている(ステップ116,118)。この際に、投影光学系POの偏光特性Bは照明系ILSの偏光特性Aの影響を受けていないため、偏光特性A及びCから、照明系ILSの偏光特性Aを投影光学系POの偏光特性の影響を受けることなく高精度に計測できる。
また、露光装置EXは、照明系ILSからの照明光ELでレチクルRのパターンを照明し、照明光ELでそのパターン及び投影光学系POを介してウエハW(基板)を露光する露光装置である。そして、露光装置EXは、特性計測用光学系24Aを含む特性変換部20と、特性計測用光学系24Aが照明系ILSと投影光学系POとの間に配置されているときに、照明系ILSからの照明光ELを特性計測用光学系24A及び投影光学系POを介して受光し、この光の偏光状態を計測する偏光計測装置8と、偏光計測装置8の計測結果に基づいて投影光学系PO又は照明系ILSの偏光特性を求める演算装置12と、を備えている。
また、露光装置EXによる露光方法は、特性計測用光学系24Aを用いて照明系ILS及び投影光学系POの少なくとも一方の偏光特性を求める計測工程(ステップ102〜118)を含むものである。
本実施形態によれば、特性計測用光学系24Aで照明系ILSからの露光光の偏光状態を既知の状態に設定して投影光学系POを通過した照明光ELの偏光状態を計測することと、特性計測用光学系24Aを外した状態で投影光学系POを通過した照明光ELの偏光状態を計測することと、を実行することで、オンボディで照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性を互いに他の光学系の特性の影響を受けることなく高精度に計測できる。従って、必要に応じて、照明系ILS及び/又は投影光学系POの偏光特性を補正することで、高精度に露光を行うことができる。
本実施形態によれば、特性計測用光学系24Aで照明系ILSからの露光光の偏光状態を既知の状態に設定して投影光学系POを通過した照明光ELの偏光状態を計測することと、特性計測用光学系24Aを外した状態で投影光学系POを通過した照明光ELの偏光状態を計測することと、を実行することで、オンボディで照明系ILS及び投影光学系POの偏光特性を互いに他の光学系の特性の影響を受けることなく高精度に計測できる。従って、必要に応じて、照明系ILS及び/又は投影光学系POの偏光特性を補正することで、高精度に露光を行うことができる。
なお、本実施形態では、以下のような変形が可能である。なお、以下で参照する図6(A)〜図7(B)等において、図2に対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図6(A)の第1変形例の特性計測用光学系24A1で示すように、集光レンズ36の集光面(レチクル面RP)には光束EL1,EL2の集光点を囲む開口部が形成された遮光膜を設けなくともよい。なお、図6(A)等では、反射ミラー38の射出面がレチクル面RPに一致しているものとしている。この構成においても、光束EL1,EL2はパターン板28のピンホール28aの像の位置に集光されるため、偏光計測装置8では光束EL1,EL2を選択的に受光してそれぞれの偏光状態を計測可能である。
まず、図6(A)の第1変形例の特性計測用光学系24A1で示すように、集光レンズ36の集光面(レチクル面RP)には光束EL1,EL2の集光点を囲む開口部が形成された遮光膜を設けなくともよい。なお、図6(A)等では、反射ミラー38の射出面がレチクル面RPに一致しているものとしている。この構成においても、光束EL1,EL2はパターン板28のピンホール28aの像の位置に集光されるため、偏光計測装置8では光束EL1,EL2を選択的に受光してそれぞれの偏光状態を計測可能である。
また、図6(B)の第2変形例の特性計測用光学系24A2で示すように、さらに移相子34を第2光学系(コリメートレンズ30及び集光レンズ36を含む光学系)の光軸に垂直に設置してもよい。この場合でも、移相子34に入射するP偏光及びS偏光の光束EL1,EL2は、移相子34から射出されるときに互いに異なる楕円偏光に変換されるため、上記の実施形態と同様に様々な偏光状態の照明光に対して投影光学系POの偏光特性を計測できる。
また、図6(C)の第3変形例の特性計測用光学系24A3で示すように、さらに第2光学系(コリメートレンズ30及び集光レンズ36を含む光学系)から移相子34を省略してもよい。この場合でも、特性計測用光学系24A2から射出される光束EL1,EL2の偏光状態は反射ミラー38に関してP偏光及びS偏光であるため、これらの偏光状態が既知の光束EL1,EL2を用いて投影光学系POの偏光特性を計測できる。
また、図6(D)の第4変形例の特性計測用光学系24A4で示すように、光学系をレチクル面RPに対して投影光学系PO側に配置してもよい。この変形例では、第1光学系を構成する第1の反射ミラー26の入射面がレチクル面RPに合致しており、この入射面にピンホール28aを設けたパターン板28が設けられる。また、第2の反射ミラー38の入射面RP1がレチクル面RPと共役であり、入射面RP1に設けた遮光膜23A中に偏光状態が異なり分岐した光束EL1,EL2を通過させる開口部39A,39Bが設けられている。そして、反射ミラー38で反射されて投影光学系POを通過した光束EL1,EL2の偏光状態を計測することで投影光学系POの偏光特性を計測できる。
さらに、上記の実施形態及び変形例では特性計測用光学系24A等からは偏光状態の異なる2つの光束が射出されていたが、図7(A)及び(B)に示す第5変形例の特性計測用光学系24A5で示すように、パターン板28に2つ以上のピンホールを設けることで、4つ以上の互いに偏光状態の異なる光束を射出することができる。図7(A)(平面図)及び図7(A)中のパターン板28を−X方向に見た図7(C)に示すように、レチクル面と共役なパターン板28にはY方向にほぼ等間隔で3個のピンホール28a,28b,28cが形成されている。照明系ILSから射出されて反射ミラー26で反射された照明光ELはピンホール28a〜28cで3つの光束に分岐される。これら3つの光束はコリメートレンズ30を介して偏光子32に入射し、図7(B)(正面図)に示すように各光束がθy方向の角度が異なる2つのP偏光の光束EL1,EL3,EL5及びS偏光の光束EL2,EL4,4L6に分岐される。このため、偏光子32からは進行方向が異なり偏光状態が2種類の6個の光束EL1〜EL6が射出される。
これらの6個の光束EL1〜EL6は傾斜した移相子34を通過して偏光状態が互いに異なる光束となった後、集光レンズ36及び反射ミラー38で反射されて遮光膜23中の開口部39A,39B,39C,39D,39E,39F中に集光される。図7(B)及び図7(B)中の遮光膜23を−Z方向に見た図7(D)(平面図)に示すように、開口部39A〜39FはX方向に2行でY方向に3列に配置されている。そして、これらの開口部39A〜39Fから投影光学系POに入射する光束EL1〜EL6の偏光状態は互いに異なっているため、図2の偏光計測装置8のピンホール10Aaをそれらの開口部39A〜39Fの共役像の位置に順次移動して偏光状態(ストークスパラメータ)を計測することによって、6種類の互いに異なる偏光状態の光束に関して投影光学系POの偏光特性を計測できる。なお、この変形例においても、ピンホール28a〜28cによって6個の光束EL1〜EL6は互いに分離されているため、開口部39A〜39Fが設けられた遮光膜23は必ずしも設ける必要はない。
また、上記の投影光学系POの偏光特性を示す式(2)のミューラー行列MPLを決定するには4種類の互いに異なる偏光状態の光束について投影光学系POを通過した後の偏光状態を計測すればよい。このため、特性計測用光学系24A5のパターン板28には2つのピンホール28a,28bのみを形成しておき、特性計測用光学系24A5からは互いの異なる偏光状態の4つの光束EL1〜EL4のみが射出されるようにしてもよい。
また、上記の実施形態及び変形例では、特性計測用光学系24A等から射出される複数の光束の偏光状態は計算によって求めていた。しかしながら、より正確にそれらの光束の偏光状態を求めるために、例えば特性計測用光学系24A等を製造した段階で、実際に図2の偏光計測装置8と同様の計測装置を用いてそれらの光束の偏光状態(ストークスパラメータ)を計測しておき、これらの計測結果を既知の偏光状態として演算装置12に記憶しておいてもよい。
一例として、特性計測用光学系24Aから射出される光束EL1,EL2の偏光状態を偏光計測装置8を用いて計測する場合には、図8(A)に示すように、特性計測用光学系24Aの遮光膜23の2つの開口部に近接させて偏光計測装置8のピンホール板10Aのピンホールを順次設置し、その2つの開口部から射出される光束EL1,EL2の偏光状態を計測してもよい。同様に、例えば図7(A)、(B)の特性計測用光学系24A5においても、射出される6個の光束EL1〜EL6の偏光状態を偏光計測装置8と同様の計測装置を用いて計測しておくことによって、より正確に投影光学系POの偏光特性を計測できる。
また、照明系ILSから照射される照明光ELの強度むらの影響を抑制するために、図8(B)の第6変形例の特性計測用光学系24A6で示すように、例えばコリメートレンズ30と偏光子32との間等に、照明光ELの強度分布を均一化するための強度分布変換素子40を配置してもよい。強度分布変換素子40としては、擦りガラス、フライアイレンズ、回折光学素子、若しくは光ファイバーバンドル等の拡散部材、ロッドレンズ、又は透過率斑フィルター等を使用できる。なお、強度分布変換素子40が例えば拡散部材である場合、この拡散部材は、例えば集光レンズ36と反射ミラー38との間、移相子34と集光レンズ36との間、又は反射ミラー26の入射面に配置してもよい。一方、強度分布変換素子40が透過率斑フィルターである場合、この透過率斑フィルターは図8(B)のようにコリメートレンズ30と偏光子32との間に配置してもよい。
なお、上記の実施形態では、光の偏光状態をストークスパラメータで表している。しかしながら、その偏光状態はジョーンズ行列(Jones Matrix)等のジョーンズ標記で表してもよい。ジョーンズ標記は、光学系の偏光特性を表すための、2行×2列の複素行列(偏光行列)よりなるジョーンズ行列と、当該光学系によって変換される偏光状態を表すための、2行の複素列ベクトルよりなるジョーンズベクトルとで記述される。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態及びその変形例につき図9及び図10を参照して説明する。本実施形態の露光装置の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるが、本実施形態では照明系ILS及び/又は投影光学系PO等の光学特性として強度分布に関する特性を計測する点が異なっている。以下、図9及び図10において、図2に対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態及びその変形例につき図9及び図10を参照して説明する。本実施形態の露光装置の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるが、本実施形態では照明系ILS及び/又は投影光学系PO等の光学特性として強度分布に関する特性を計測する点が異なっている。以下、図9及び図10において、図2に対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9は、本実施形態の特性計測用光学系42Aを有する特性変換部20Aを露光装置のレチクルステージRSTに載置した状態を示す。図9において、特性計測用光学系42Aは、レチクルステージRSTに吸着保持されたガラス基板22と、ガラス基板22上に固定された保持機構25と、保持機構25内に保持されて照明系ILSからレチクル面RPへ入射する照明光ELを複数回(ここでは2回)反射して投影光学系POに導く反射ミラー26,38よりなる第1光学系21Cと、照明系ILSから入射する照明光ELを集光して、レチクル面RPに照明系ILS(照明光学系)の瞳面と共役な面を形成する第2光学系21Dとを有する。
また、第2光学系21Dは、反射ミラー26で反射された照明光ELを集光する集光レンズ30と、これによって集光されて反射ミラー38で反射された照明光ELを選択的に通過させる微小な開口部39Aが形成された遮光膜23(選択部材)と、を備えている。遮光膜23はガラス基板22の下面であるレチクル面RPに形成されている。照明光ILから特性計測用光学系42Aに入射した照明光ELは、開口部39Aから光束EL1として投影光学系POに射出される。なお、照明光学系ILSと反射ミラー26との間に2点鎖線で示すように、照明光ELの強度分布を均一化するために、図8(B)の例と同様の強度分布変換素子40(例えば拡散板)を設置してもよい。
また、本実施形態のウエハステージWSTの上部に設置された強度分布計測装置8Aは、投影光学系POに関して開口部39Aと共役な位置に設置されるピンホール10Aaが設けられたピンホール板10Aと、ピンホール10Aaを通過した光束を平行光束にするコリメートレンズ10Bと、その平行光束を受光する2次元の撮像素子10Gとを有する。撮像素子10Gの検出信号を処理することによって、照明系ILSの透過率分布に影響されることなく投影光学系POの透過率分布を高精度に計測できる。
その後、特性計測用光学系42AをレチクルステージRSTから外して照明系ILS及び投影光学系POの全体としての透過率分布を計測し、この計測結果を投影光学系POの透過率分布で除算することによって、照明系ILSの透過率分布を計測できる。
次に、図10に示す本実施形態の変形例において、特性計測用光学系44Aを有する特性変換部20Bが露光装置のレチクルステージRSTに載置されている。図10において、特性計測用光学系44Aは、ガラス基板22上に固定された保持機構25と、保持機構25内に保持されて照明系ILSからレチクル面RPへ入射する照明光ELを複数回(ここでは2回)反射して投影光学系POに導く反射ミラー26,38よりなる第1光学系と、照明系ILSから入射する照明光ELを集光して、レチクル面RPに照明系ILS(照明光学系)の瞳面と共役な面を形成する第2光学系とを有する。
次に、図10に示す本実施形態の変形例において、特性計測用光学系44Aを有する特性変換部20Bが露光装置のレチクルステージRSTに載置されている。図10において、特性計測用光学系44Aは、ガラス基板22上に固定された保持機構25と、保持機構25内に保持されて照明系ILSからレチクル面RPへ入射する照明光ELを複数回(ここでは2回)反射して投影光学系POに導く反射ミラー26,38よりなる第1光学系と、照明系ILSから入射する照明光ELを集光して、レチクル面RPに照明系ILS(照明光学系)の瞳面と共役な面を形成する第2光学系とを有する。
また、第2光学系は、反射ミラー26の射出面に設置されてピンホール28aが形成されたパターン板28(選択部材)と、ピンホール28aから射出された光束EL1を集光して平行光束にするコリメートレンズ30とを有する。照明光ILから特性計測用光学系44Aに入射した照明光ELは、反射ミラー38で反射されて平行光束として投影光学系POに射出される。この場合、射出される光束EL1が通過するレチクル面RP(物体面)が照明系ILSの瞳面と共役な面である。なお、照明光学系ILSと反射ミラー26との間に2点鎖線で示すように、照明光ELの強度分布を均一化するために、図8(B)の例と同様の強度分布変換素子40(例えば拡散板)を設置してもよい。
また、本実施形態のウエハステージWSTの上部に設置された強度分布計測装置8Bは、投影光学系POに関して反射ミラー38の射出面とほぼ共役な位置に設置される光透過性のガラス基板10Hと、ガラス基板10Hを通過した光束をリレーする1対のレンズ10B,10Fと、そのリレーされた平行光束を受光する撮像素子10Gとを有する。撮像素子10Gの検出信号を処理することによって、投影光学系POの瞳面の光強度分布(瞳形状)に影響されることなく照明系ILSの瞳面の光強度分布(瞳形状)を高精度に計測できる。
その後、特性計測用光学系44AをレチクルステージRSTから外して、例えば強度分布変換素子40のみを照明系ILSとレチクルステージRSTとの間に設置した状態で、強度分布計測装置8Bを用いて投影光学系POを通過した光束の光強度分布を計測することで、投影光学系POの瞳形状を高精度に計測できる。
また、上記の実施形態の露光装置EX又は露光方法を用いて半導体デバイス等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造する場合、この電子デバイスは、図11に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造するステップ223、前述した実施形態の露光装置EX又は露光方法によりマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
また、上記の実施形態の露光装置EX又は露光方法を用いて半導体デバイス等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造する場合、この電子デバイスは、図11に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造するステップ223、前述した実施形態の露光装置EX又は露光方法によりマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
言い替えると、上記のデバイスの製造方法は、上記の実施形態の露光装置EX又は露光方法を用いて、マスクのパターンを介して基板(ウエハW)を露光する工程と、その露光された基板を処理する工程(即ち、基板のレジストを現像し、そのマスクのパターンに対応するマスク層をその基板の表面に形成する現像工程、及びそのマスク層を介してその基板の表面を加工(加熱及びエッチング等)する加工工程)と、を含んでいる。
このデバイス製造方法によれば、露光装置EXにおいて偏光照明等を高精度に行うことによって高精度に露光を行うことができるため、電子デバイスを効率的に高精度に製造できる。
なお、上記の実施形態の光学特性の計測方法及び装置は、ステッパー型の露光装置の照明系及び/又は投影光学系の光学特性を計測する場合にも適用できる。
なお、上記の実施形態の光学特性の計測方法及び装置は、ステッパー型の露光装置の照明系及び/又は投影光学系の光学特性を計測する場合にも適用できる。
また、本実施形態のデバイス製造方法では、特に半導体デバイスの製造方法について説明したが、本実施形態のデバイス製造方法は、半導体材料を使用したデバイスの他、例えば液晶パネルや磁気ディスクなどの半導体材料以外の材料を使用したデバイスの製造にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
EX…露光装置、ILS…照明系、R…レチクル、RST…レクチルステージ、PO…投影光学系、W…ウエハ、WST…ウエハステージ、8…偏光計測装置、8A…強度分布計測装置、20…特性変換部、21A,21C…第1光学系、21B,21D…第2光学系、22…ガラス基板、23…遮光膜、24A〜24E…特性計測用光学系、26,38…反射ミラー、28…パターン板、30…コリメートレンズ、32…偏光素子、34…移相子、36…集光レンズ、39A,39B…開口部
Claims (29)
- 第1面のパターンを照明する照明系、及び前記第1面のパターンの像を第2面に形成する投影系の少なくとも一方の光学特性を計測する方法において、
前記照明系と前記投影系との間に、前記照明系からの光を複数回反射するとともにその状態を変換して前記投影系に導く光学特性計測用光学系を配置することと、
前記照明系からの光を前記光学特性計測用光学系及び前記投影系を介して受光し、該光の第1の状態を計測することと、
前記光の第1の状態の計測結果に基づいて前記投影系又は前記照明系の光学特性を求めることと、
を含むことを特徴とする光学特性計測方法。 - 前記光学特性計測用光学系は、
前記第1面に垂直に入射する光を前記第1面に平行な方向に反射するように前記照明系からの光を反射し、該反射された光を前記投影系に導くように反射するとともに、
前記照明系からの光のうち第3面を通過した光を平行にし、該平行にされた光を偏光状態によって異なる方向に分岐し、該分岐された光を前記第3面と共役な第4面を介して前記投影系に導き、
前記光の第1の状態の計測結果に基づいて前記投影系の偏光特性を求めることを特徴とする請求項1に記載の光学特性計測方法。 - 前記光学特性計測用光学系は、前記第3面の複数の第1の位置を通過する光から生成されて、前記第4面の前記複数の第1の位置よりも多い複数の第2の位置を通過する互いに偏光状態の異なる光を前記投影系に導くことを特徴とする請求項2に記載の光学特性計測方法。
- 前記照明系からの光を前記光学特性計測用光学系を介して受光し、該光の第2の状態を計測することをさらに含み、
前記光の前記第1及び第2の状態の計測結果に基づいて前記投影系の偏光特性を求めることを特徴とする請求項2又は3に記載の光学特性計測方法。 - 前記第3面と前記第4面との間で前記第3面を通過した光の強度分布を均一化して、前記照明系からの光を前記光学特性計測用光学系及び前記投影系を介して受光し、該光の前記第1の状態を計測し、
前記光の第1の状態の計測結果に基づいて前記投影系の透過率分布特性を求めることをさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。 - 前記光の第1の状態を計測するときに、前記光の偏光状態に応じて、前記照明系から前記光学特性計測用光学系に入射する光の偏光状態を調整することを含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。
- 前記光学特性計測用光学系は、前記照明系の射出瞳と共役な面を前記投影系の物体面と共役な関係に設定し、
前記光の第1の状態の計測結果に基づいて前記照明系の射出瞳と共役な面の光強度分布を求めることを特徴とする請求項1に記載の光学特性計測方法。 - 前記光学特性計測用光学系は、前記照明系の物体面を前記投影系の入射瞳と共役な関係に設定し、
前記光の第1の状態の計測結果に基づいて前記投影系の透過率分布を求めることを特徴とする請求項1に記載の光学特性計測方法。 - 前記照明系からの光を前記光学特性計測用光学系及び前記投影系を介して受光するときに、前記照明系からの光を拡散して前記光学特性計測用光学系に入射させることを特徴とする請求項7又は8に記載の光学特性計測方法。
- 前記照明系と前記投影系との間に、前記第1面に沿って前記光学特性計測用光学系を複数個配置し、
前記投影系又は前記照明系の光学特性を求めるときに、前記投影系の像面の複数の位置で前記光学特性を求めることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。 - 前記照明系からの光を前記光学特性計測用光学系を介することなく前記投影系を介して受光し、該光の第2の状態を計測することをさらに含み、
前記光の前記第1及び第2の状態の計測結果に基づいて前記投影系及び前記照明系の光学特性を求めることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。 - 照明系からの露光光でパターンを照明し、前記露光光で前記パターン及び投影系を介して基板を露光する露光方法において、
請求項1〜11のいずれか一項に記載の光学特性計測方法を用いて前記照明系及び前記投影系の少なくとも一方の光学特性を求める計測工程を含むことを特徴とする露光方法。 - 第1面のパターンを照明する照明系、及び前記第1面のパターンの像を第2面に形成する投影系の少なくとも一方の光学特性を計測するために、前記照明系と前記投影系との間に配置可能な光学特性計測用光学系であって、
前記照明系から前記第1面へ入射する光を複数回反射して前記投影系に導く第1光学系と、
前記照明系から入射する光の状態を変換する第2光学系と、
を備えることを特徴とする光学特性計測用光学系。 - 第1面のパターンを照明する照明系、及び前記第1面のパターンの像を第2面に形成する投影系の少なくとも一方の光学特性を計測するために、前記照明系と前記投影系との間に配置可能な光学特性計測用光学系であって、
前記照明系から前記第1面上の第1の点に向かう光を、前記第1面において該第1の点とは異なる第2の点から射出して前記投影系に導く第1光学系と、
前記照明系から入射する光の状態を変換する第2光学系と、
を備えることを特徴とする光学特性計測用光学系。 - 前記第1光学系は、
前記第1面に垂直に入射する光を前記第1面に平行な方向に反射するように前記照明系からの光を反射する第1反射部材と、前記第1面に平行な光を前記第1面に垂直な方向に反射するように前記第1反射部材で反射された光を反射して前記投影系に導く第2反射部材と、を備え、
前記第2光学系は、
前記照明系からの光を第3面で選択的に通過させる第1選択部材と、
前記第1選択部材で選択され前記第1反射部材で反射された光を平行にするコリメートレンズと、
前記コリメートレンズで平行にされた光を偏光状態によって異なる方向に分岐する偏光子と、
前記偏光子で分岐された光を前記第3面と共役な第4面に集光する集光レンズと、を備えることを特徴とする請求項13又は14に記載の光学特性計測用光学系。 - 前記第2光学系は、前記偏光子と前記集光レンズとの間に配置されて、前記偏光子で偏光状態によって異なる方向に分岐された光に位相差を与える移相子を備えることを特徴とする請求項15に記載の光学特性計測用光学系。
- 前記移相子は、前記偏光子で偏光状態によって異なる方向に分岐された光に2つの偏光成分間で互いに異なる位相差を与えるために、前記第2光学系の光軸に対して傾けて配置されることを特徴とする請求項16に記載の光学特性計測用光学系。
- 前記第2光学系は、前記第4面に配置されて、複数の開口が設けられた第2選択部材を有し、
前記第2選択部材の前記複数の第2の開口を通過した光を前記投影系に導くことを特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に記載の光学特性計測用光学系。 - 前記第1反射部材はプリズム型反射ミラーであり、
前記第1選択部材は、前記プリズム型反射ミラーの一面にパターニングされていることを特徴とする請求項15〜18のいずれか一項に記載の光学特性計測用光学系。 - 前記第1選択部材は、前記照明系からの光を選択的に通過させる複数の開口を有し、
前記第1選択部材の前記複数の開口を通過して前記第4面の互いに異なる複数の位置を通過する光の偏光状態が互いに異なることを特徴とする請求項15〜19のいずれか一項に記載の光学特性計測用光学系。 - 前記第4面の互いに異なる複数の位置を通過して前記投影系に導かれる複数の光の偏光状態は、前記偏光子及び前記移相子の偏光特性に応じて求められることを特徴とする請求項16又は17に記載の光学特性計測用光学系。
- 前記第2光学系は、前記コリメートレンズと前記集光レンズとの間に配置され、前記照明系から入射する光の強度分布を均一化する強度分布変換素子を備えることを特徴とする請求項15〜21のいずれか一項に記載の光学特性計測用光学系。
- 前記第1光学系は、
前記第1面に垂直に入射する光を前記第1面に平行な方向に反射するように前記照明系からの光を反射する第1反射部材と、前記第1面に平行な光を前記第1面に垂直な方向に反射するように前記第1反射部材で反射された光を反射して前記投影系に導く第2反射部材と、を備え、
前記第2光学系は、
前記照明系からの光を選択的に通過させる選択部材と、
前記第1選択部材で選択され前記第1反射部材で反射された光を平行にするコリメートレンズと、を備えることを特徴とする請求項13又は14に記載の光学特性計測用光学系。 - 前記第1光学系は、
前記第1面に垂直に入射する光を前記第1面に平行な方向に反射するように前記照明系からの光を反射する第1反射部材と、前記第1面に平行な光を前記第1面に垂直な方向に反射するように前記第1反射部材で反射された光を反射して前記投影系に導く第2反射部材と、を備え、
前記第2光学系は、
前記第1反射部材で反射された光を集光する集光レンズと、
前記集光レンズで集光された光を選択的に通過させる選択部材と、を備えることを特徴とする請求項13又は14に記載の光学特性計測用光学系。 - 前記第2光学系は、前記照明系から入射する光の強度分布を均一化する拡散板を備えることを特徴とする請求項23又は24に記載の光学特性計測用光学系。
- 前記第1光学系及び前記第2光学系を支持する平板状部材を備えることを特徴とする請求項13〜25のいずれか一項に記載の光学特性計測用光学系。
- 照明系からの露光光でパターンを照明し、前記露光光で前記パターン及び投影系を介して基板を露光する露光装置において、
請求項13〜26のいずれか一項に記載の光学特性計測用光学系と、
前記光学特性計測用光学系が前記照明系と前記投影系との間に配置されているときに、前記照明系からの光を前記光学特性計測用光学系及び前記投影系を介して受光し、該光の状態を計測する計測装置と、
前記計測装置の計測結果に基づいて前記投影系又は前記照明系の光学特性を求める演算装置と、
を備えることを特徴とする露光装置。 - 請求項12に記載の露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
を含むデバイス製造方法。 - 請求項27に記載の露光装置を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
を含むデバイス製造方法。
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