JP2014048861A - Rfidタグスライド装置、rfidシステム、ならびにrfidタグデータの読み取りおよび書き込み方法 - Google Patents

Rfidタグスライド装置、rfidシステム、ならびにrfidタグデータの読み取りおよび書き込み方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リーダライタが通信可能領域内に存在する1つのRFIDタグからデータを確実に読み取り、データを確実に書き込むことができるようにする。
【解決手段】RFIDタグスライド装置は、筐体、収容部、およびスライド部を含む。筐体は、リーダライタに接続されるアンテナが設置され、筐体の側面の中央にアンテナが設置される。収容部は、筐体部の内部に設置され、アンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する。スライド部は、収容部を筐体の側面に沿ってスライドさせ、RFIDタグとアンテナとの距離が、RFIDタグとアンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内をスライドさせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、Radio Frequency Identification(RFID)タグスライド装置、RFIDシステム、ならびにRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法に関する。
近年、RFIDと称される個体の識別管理技術が研究および開発されている。
RFIDシステムは、RFIDタグ、リーダライタ、ならびにコンピュータおよび制御用機器等の上位装置を含む。
RFIDタグは、Large Scale Integration(LSI)チップ等のIntegrated Circuit(IC)チップおよびアンテナを含む。ICチップには、個体の識別データ等のデータが記録される。RFIDタグは、ICチップに記録されたデータをアンテナによって電磁波を介してリーダライタへ送信する。また、RFIDタグは、リーダライタから送信されたデータをアンテナによって電磁波を介して受信し、受信されたデータをICチップに記録する。
リーダライタは、RFIDタグのICチップに記録されたデータをリーダライタに接続されたアンテナによって電磁波を介して受信し、受信されたデータを読み取る。また、リーダライタは、RFIDタグのICチップに所望のデータを書き込むために、リーダライタに接続されたアンテナによって電磁波を介して所望のデータを送信する。リーダライタは、同軸ケーブル等のケーブルによって上位装置と接続され、ICチップに記録されるデータやICチップにデータを読み書きするために必要なデータを上位装置と通信する。
RFIDタグがRFIDタグ内に電源を有しないパッシブ型である場合、リーダライタは、所定のデータをFRIDタグへ送信すると共に、RFIDタグが駆動するために必要な電力を送信する。RFIDタグが駆動するために必要な電力とは、リーダライタと通信するためにRFIDタグに必要とされる電力を指す。例えば、RFIDタグが駆動するために必要な電力は、リーダライタに接続されたアンテナから送信されたコマンド信号を受信し、受信されたコマンド信号に従ってICチップに記録されたデータを読み出し、読み出されたデータを送信するために必要な電力である。また、例えば、RFIDタグが駆動するために必要な電力は、リーダライタに接続されたアンテナから送信されたコマンド信号を受信し、受信されたコマンド信号に従ってリーダライタからのデータをICチップに書き込むために必要な電力である。
リーダライタからRFIDタグへの電力伝送方法には、電磁誘導方式および電波方式がある。
電磁誘導方式は、リーダライタに接続されたアンテナとRFIDタグのアンテナとの間に生じた電磁誘導によって、RFIDタグへ電力を供給する方式である。電波方式は、リーダライタに接続されたアンテナからRFIDタグのアンテナへ送信された電磁波を介して、RFIDタグへ電力を供給する方式である。
電磁波の伝搬特性は、波源からの距離に従って変化する。電磁波の周波数に対応する波長をλとすると、波源からの距離がλ/(2π)以下の領域では、アンテナの形状に応じて電界および磁界の何れか一方の強さが支配的になり得る。一方、波源からの距離がλ/(2π)を超える領域では、電界および磁界の強さが等しくなり得る。波源からの距離がλ/(2π)以下の領域は、近傍界(ニアフィールド)と称され、波源からの距離がλ/(2π)を超える領域は、遠方界(ファーフィールド)と称される。
前述した電力伝送方法の内、近傍界では、磁界の強さが利用された電磁誘導方式が用いられ得る。電磁誘導方式では、リーダライタに接続されたアンテナおよびRFIDタグのアンテナには、電磁誘導を生じさせるのに適した形状を有するアンテナが用いられる。例えば、微小ループアンテナ、スパイラルアンテナ、およびヘリカルアンテナ等が用いられる。
しかしながら、近傍界では、電界および磁界の強さは、遠方界と比較して波源からの距離に大きく依存する。例えば、上述した微小ループアンテナ等のアンテナにより生じた磁界の強さは、波源からの距離の3乗に反比例して急激に減衰する。そこで、遠方界においては、電磁波を介して電力を供給する電波方式が電力伝送方法に用いられ得る。
RFIDに利用可能な無線周波数は、法律等によって決められている。例えば、日本では、125〜135kHz帯、13.56MHz帯、860〜960MHz帯、および2.45GHz帯等がRFIDに利用可能な無線周波数帯域として決められている。
RFIDに利用可能な上述の無線周波数帯域の内、13.56MHz帯以下の無線周波数帯域には、電磁誘導方式が用いられ得る。例えば、無線周波数13.56MHzに対応する波長λは、22.12mであり、近傍界と遠方界との境界となる距離λ/(2π)は、3.52mである。このため、13.56MHz帯以下の無線周波数帯域では、電磁誘導方式が用いられたとしてもリーダライタとRFIDタグとの間に十分な通信可能距離が確保され得る。
一方、RFIDに利用可能な無線周波数帯域の内、860〜960MHz帯以上の無線周波数帯域には、電波方式が用いられ得る。例えば、無線周波数953MHzに対応する波長λは0.31mであり、距離λ/(2π)は、0.05mである。そこで、860〜960MHz帯以上の無線周波数帯域では、電波方式が用いられることによってリーダライタとRFIDタグとの間に十分な通信距離が確保され得る。
リーダライタとRFIDタグとの間に十分な通信可能距離が確保された場合、リーダライタとの通信可能領域内に複数のRFIDタグが存在し得る。リーダライタとの通信可能領域内に複数のRFIDタグが存在すると、複数のRFIDタグから送信された信号が時間的に衝突し、リーダライタは、これらの信号を読み取れなくなる可能性がある。こうしたケースに対応するために、アンチコリジョンと称される機能がRFIDシステムに実装され、通信可能領域内に存在する複数のRFIDタグから送信される信号をリーダライタが読み取れるように構成され得る。
なお、リーダライタに接続されるアンテナに関して、次のような技術が知られている。アンテナに含まれる導体パターンは、誘電体基板上に形成され、その一端が給電点とされ、他端が開放端とされる。導体パターンは、給電点から所定の距離で伸延された給電側伸延部と、給電点と反対側に存在する給電側伸延部の端部から導体パターンの開放端までスパイラル形状に伸延するスパイラル部とを備える。スパイラル部は、給電側伸延部と並列状態に配置される開放端側伸延部を含む。また、給電点への給電時に電流がゼロとなる開放端側伸延部のゼロ点から、ゼロ点から給電側伸延部に向かって垂直に延伸した仮想直線と給電側伸延部との交点まで間の導体パターンの長さ方向に沿った距離は、給電時にゼロ点及び交点に生じる両電界が合成された電界の電界強度が無線タグとの通信が可能な値になるまで増大するように設定される。
また、RFIDタグのアンテナに関して、次のような技術が知られている。アンテナは、RFIDタグのLSIチップが接続された給電端子と、給電端子に接続された円形のループアンテナと、ループアンテナのループをバイパスするバイパス導電路とを含む。バイパス導電路は、ループアンテナの中心から距離Sだけ離れて配置される。距離Sは、バイパス導電路によるインダクタがLSIチップのインターフェース部のキャパシタンスと共振するインダクタンス値になるように設定される。
特許第4968226号公報 特許第4676445号公報
リーダライタが通信可能領域内に存在する1つのRFIDタグからデータを確実に読み取り、データを確実に書き込むことができるようにする。
一実施形態に従ったRFIDタグスライド装置は、筐体、収容部、およびスライド部を含む。筐体は、リーダライタに接続されるアンテナが設置され、筐体の側面の中央にアンテナが設置される。収容部は、筐体部の内部に設置され、アンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する。スライド部は、収容部を筐体の側面に沿ってスライドさせ、RFIDタグとアンテナとの距離が、RFIDタグとアンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内をスライドさせる。
一実施形態に従ったRFIDシステムは、リーダライタに接続されるアンテナと、RFIDタグスライド装置とを含む。RFIDタグスライド装置は、筐体、収容部、およびスライド部を含む。筐体は、リーダライタに接続されるアンテナが設置され、筐体の側面の中央にアンテナが設置される。収容部は、筐体部の内部に設置され、アンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する。スライド部は、収容部を筐体の側面に沿ってスライドさせ、RFIDタグとアンテナとの距離が、RFIDタグとアンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内をスライドさせる。
一実施形態に従ったRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法は、リーダライタに接続されるアンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する収容部を、RFIDタグとアンテナとの距離が、RFIDタグとアンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内でスライド装置によりスライドさせる。
実施形態に従えば、リーダライタが通信可能領域内に存在する1つのRFIDタグからデータを確実に読み取り、データを確実に書き込むことができる。
第1の実施形態に従ったRFIDシステムの構成図である。 リーダライタに接続される例示的なアンテナの斜視図である。 リーダライタに接続される例示的なアンテナの上面図である。 開放端αと交点βとの間の導体パターンに生じたある時点での電流分布の例図である。 例示的なRFIDタグの上面図である。 例示的なRFIDタグの側面図である。 貼付対象物にRFIDタグを貼付する処理の説明図である。 RFIDタグが貼付された貼付対象物の例図である。 貼付対象物が収容された収容部がスライドする動作の説明図である。 リーダライタに接続されたアンテナの上方でRFIDタグがスライドする一例の説明図である。 ある位置でRFIDタグのアンテナを貫く磁界の説明図である。 別のある位置でRFIDタグのアンテナを貫く磁界の説明図である。 アンテナパターンの面がある方向を向いたRFIDタグがスライドする一例の説明図である。 アンテナパターンの面が別のある方向を向いたRFIDタグがスライドする一例の説明図である。 図13に示したRFIDタグのアンテナを貫く磁界の説明図である。 図14に示したRFIDタグのアンテナを貫く磁界の説明図である。 実施形態のスライド部によって電磁誘導を発生させる方法の説明図である。 RFIDタグアンテナのアンテナパターンの角度と電磁誘導による受信電力との関係図である。 実施形態に従ったRFIDシステムの処理フローの例図である。 第2の実施形態に従ったRFIDシステムの構成図である。 実施形態に従った遮蔽部の説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
前述したように、アンチコリジョン機能が実装されたRFIDシステムでは、リーダライタは、通信可能領域内に存在する複数のRFIDタグから送信されたデータを読み取り得る。また、リーダライタは、複数のRFIDタグにデータを書き込み得る。
しかしながら、アンチコリジョン機能が実装されたRFIDシステムは、アンチコリジョン機能が未実装のRFIDシステムと比較して高価になり得る。また、RFIDシステムの構成も複雑になり得る。
一方、リーダライタが通信可能領域内に存在する1つのRFIDタグからデータを確実に読み取れ、データを確実に書き込めるRFIDシステムに対する需要がある。
実施形態に従ったRFIDシステムは、リーダライタが通信可能領域内に存在する1つのRFIDタグからデータを確実に読み取れ、データを書き込めるように構成される。
図1は、第1の実施形態に従ったRFIDシステムの構成図である。
図1のRFIDシステム100は、リーダライタ110、アンテナ120、上位装置130、RFIDタグ140−1〜140−5、貼付対象物150−1〜150−5、RFIDタグスライド装置160を含む。なお、以下の説明において、RFIDタグ140−1〜140−5を特に区別しない場合には、単にRFIDタグ140と記載する。同様に、以下の説明において、貼付対象物150−1〜150−5を特に区別しない場合には、単に貼付対象物150と記載する。
リーダライタ110は、上位装置130からの指示に基づいて、RFIDタグ140内のLSIチップ等のICチップからデータを読み取り、ICチップにデータを書き込む装置である。
アンテナ120は、同軸ケーブル等のケーブル171を介してリーダライタ110と接続されるアンテナである。アンテナ120は、ケーブル171を介してリーダライタ110から受信したデータを電磁波を介してRFIDタグ140へ送信する。また、アンテナ120は、RFIDタグ140から送信されたデータを電磁波を介して受信し、受信されたデータは、ケーブル171を介してリーダライタ110へ送信される。
実施形態では、リーダライタ110が1つのRFIDタグ140からデータを確実に読み出せ、かつ1つのRFIDタグ140にデータを確実に書き込めるようにするために、アンテナ120とRFIDタグ140のアンテナとの間の通信可能距離が短くなるように設定される。具体的には、アンテナ120とRFIDタグ140のアンテナとの間の通信可能距離は、所望の使用周波数に対応する波長をλとしたときにλ/(2π)以下であってよい。例えば、所望の使用周波数が953MHzである場合、アンテナ120とRFIDタグ140のアンテナとの間の通信可能距離は、5mm〜10mmといった、0.05m以下であってよい。そこで、実施形態では、アンテナ120からRFIDタグ140のアンテナへの電力伝送方法として、電磁誘導方式が用いられる。
アンテナ120には、電磁誘導方式に適した形状を有するアンテナが用いられる。例えば、アンテナ120には、図2および図3に示した形状のアンテナが用いられる。
図2は、リーダライタに接続される例示的なアンテナの斜視図である。図3は、リーダライタに接続される例示的なアンテナの上面図である。
図2に示すように、アンテナ120には、誘電体基板121と、誘電体基板121の一方の面に形成された導体パターン122と、導体パターン122が形成されない誘電体基板121の他方の面に形成されたグランドパターン123とを含む。誘電体基板121は、例えば、Flame Retardant Type 4(FR4)である。誘電体基板121、導体パターン122、およびグランドパターンによってマイクロストリップ線路が形成される。
図3に示すように、導体パターン122の一端が給電点αとされ、他端が開放端βとされる。導体パターン122は、給電点αから所定の距離で伸延された給電側伸延部122aと、給電点αと反対側に存在する給電側伸延部122aの端部から導体パターン122の開放端βまでのスパイラル形状に伸延されたスパイラル部122bとを含む。スパイラル部122bは、開放端側伸延部122cおよび中央延伸部122dを含む。開放端側伸延部122cは、開放端βを含み、かつ給電側伸延部122aと並列して配置されたスパイラル部122bの部分である。中央延伸部122dは、給電側伸延部122aおよび開放端側伸延部122cとの間に存在し、かつこれらの延伸部122aおよび122cと並行して配置されたスパイラル部122bの部分である。
給電点αへの給電時に電流がゼロとなる開放端βから、開放端βから給電側伸延部122aに向かって垂直に延伸した仮想直線Lと給電側伸延部122aとの交点γまでの導体パターン122の長さ方向に沿った距離をLと定義する。導体パターン122の長さ方向に沿った距離Lは、所望の使用周波数に対応する波長λの1/4〜3/4であり得、好ましくは波長λの1/2である。
図4は、開放端αと交点βとの間の導体パターンに生じたある時点での電流分布の例図である。
導体パターン122の長さ方向に沿った距離Lがλ/2となるように設定された場合に、給電点αから導体パターン122へ給電されると、開放端βおよび交点γでは、図4に示すように電流が0となる。また、中央延伸部122d内に存在し得る中間点であって、開放端βと交点γとの間の長さ方向に沿った導体パターン122の中間点では、ある時点では図4に示すように電流が最大となり、また別のある時点では最小となる。すなわち、図4に示したある時点では、図2中の破線で示されるように、開放端βから交点γへ向かう電流Jが流れる。また、別のある時点では、図2に示した電流Jの向きとは反対に、交点γから開放端βへ向かう電流が流れる。この結果、図4に示したある時点では、図2に示すように、中央延伸部122dを中心とした磁界Hが右ねじの法則により発生する。すなわち、中央延伸部122dを中心として、給電側伸延部122aおよび開放端側伸延部122cが存在する側の誘電体基板121から給電側伸延部122aおよび開放端側伸延部122cが存在しない側の誘電体基板121へ向かう磁界Hが発生する。また、別のある時点では、中央延伸部122dを中心として、図2の矢印で示される磁力線の向きが反対方向の磁界Hが右ねじの法則により発生する。すなわち、中央延伸部122dを中心として、給電側伸延部122aおよび開放端側伸延部122cが存在しない側の誘電体基板121から給電側伸延部122aおよび開放端側伸延部122cが存在する側の誘電体基板121へ向かう磁界Hが右ねじの法則により発生する。
したがって、図2および図3を参照しながら前述した形状を有する導体パターン122を含むアンテナ120は、RFIDタグ140への電力伝送方式として用いられる電磁誘導方式に適したアンテナと言える。
また、導体パターン122を含むアンテナ120に従えば、FR4等の低誘電率の基板が用いられても、放射効率の低下が抑止された小型のアンテナが実現され得る。例えば、電磁波の所望周波数が953MHzであり、誘電体基板121の誘電率が4.4であると仮定すると、所望の使用周波数に対応する波長λは、導体パターン122上において約150mmである。そこで、導体パターン122の長さ方向に沿った距離Lは、例えば、約75mm(1/2λ)に設定される。このような導体パターン122の寸法から、例えば、矩形の形状を有するアンテナ120において、給電側伸延部122aと並行方向の辺の長さは、40〜60mm、給電側伸延部122aと垂直方向の辺の長さは、20〜30mmであり得る。
なお、図2および図3では、矩形のスパイラル部122bが示されているが、スパイラル部122bの形状は、円形等の矩形以外の形状であってもよい。
図1に示した上位装置130は、Universal Serial Bus(USB)ケーブル等のケーブル172を介してリーダライタ110との間でデータを通信する処理装置であり、例えば、コンピュータである。
RFIDタグ140は、データを記憶するICチップと、リーダライタ110との間で電磁波を介してデータを送信および受信するためのアンテナとを含む。
実施形態では、RFIDタグ140のアンテナには、電磁誘導方式に適した形状を有するアンテナが用いられる。例えば、RFIDタグ140のアンテナには、図5および図6に示した形状のアンテナ141が用いられる。
図5は、例示的なRFIDタグの上面図である。図6は、例示的なRFIDタグの側面図である。
図5に示すように、RFIDタグ140は、アンテナ141、ICチップ142、および誘電体板143および144を含む。
アンテナ141は、ICチップ142が接続された2つの給電端子141cと、2つの給電端子141cにそれぞれ接続された円形のループアンテナ141aと、ループアンテナ141aのループをバイパスするバイパス導電路141bとを含む。バイパス導電路141bは、バイパス導電路141bによるインダクタがICチップ142のインターフェース部のキャパシタと共振する値となる距離だけ、ループアンテナ141aの中心から離れて配置される。
また、図6に示すように、アンテナ141およびICチップ142の上面には、誘電体板143が配置され、下面には誘電体板144が配置され、アンテナ141およびICチップ142は、誘電体板143および144に挟まれて配置される。誘電体板143および144は、例えば、プラスチックおよびゴム等の材料により形成される。
図5および図6を参照しながら前述した形状を有するアンテナ141をRFIDタグ140に用いれば、RFIDタグ140への電力伝送方式として電磁誘導方式を用いることができる。
また、アンテナ141をRFIDタグ140に用いれば、所望の使用周波数に対応する波長λと比較して一周のループ長が1/3程度の十分に短い小型のループアンテナが実現され得る。例えば、所望の使用周波数が953MHzであると仮定した場合、ループアンテナ141aの全長は、100mmであり得、アンテナ141は、所望の使用周波数に対応する波長λ315mmよりも十分に短い微小のループアンテナであり得る。このようなループアンテナ141aの寸法から、例えば、矩形の形状を有するRFIDタグ140において、各辺の長さは、30mm程度であり得る。
なお、図5および図6には、矩形のループアンテナ141aが示されているが、ループアンテナ141aの形状は、円形等の矩形以外の形状であってもよい。
貼付対象物150は、RFIDタグ140が貼付されてRFIDシステム100により管理される物体であり、例えば、検体を内部に含む検体容器である。
図7は、貼付対象物にRFIDタグを貼付する処理の説明図である。図7に示すように、RFIDタグ140は、貼付対象物150の表面上に貼付される。図8は、RFIDタグが貼付された貼付対象物の例図である。なお、図1および図7〜図8に示した一例では、貼付対象物150の形状は、円柱であるが、実施形態の貼付対象物150の形状が円柱に限定されることを意味しない。
図1に示すように、RFIDタグスライド装置160は、筐体161、収容部162、スライド部163、挿入部164、取り出し部165、スライド制御部166、および処理部167を含む。
なお、図1では、スライド制御部166および処理部167は、RFIDタグスライド装置160とは別に備えられているが、RFIDタグスライド装置160と一体的に実装されてもよい。処理部167は、RFIDタグスライド装置160にコマンドを出して動作させる装置であり、例えばコンピュータである。スライド制御部166は、処理部167から受信したコマンドに従って、スライド部163の動作を制御する装置である。ケーブル173は、例えば同軸ケーブルであり、ケーブル174は、例えばUSBケーブルである。
筐体161は、プラスチックやアルミニウム等の材料で形成されたRFIDタグスライド装置160の外装である。図1に示した一例では、筐体161の形状は、図1に示したY軸方向に長い長方形の面を有する直方体である。
筐体161の一側面(図1に示したY軸方向に長い長方形の面の1つ)の中央付近には、アンテナ120の形状に合わせて開口部が設けられ、設けられた開口部にアンテナ120が固定的に設置される。例えば、図1に示すように、給電側伸延部122a、開放端側伸延部122c、および中央延伸部122dの各導体パターンがRFIDタグ140がスライド部163によりスライドする方向(Y軸方向)と垂直に位置するように、アンテナ120が設置される。
筐体161の内部には、収容部162およびスライド部163が備えられる。
収容部162は、RFIDタグ140が貼付された貼付対象物150を収容するラックである。図1に示した一例では、収容部162には、円柱状の貼付対象物150よりも一回り大きい円柱状の空洞が設けられ、その空洞に貼付対象物150が挿入される。収容された位置において、貼付対象物150の動きは固定される。
図1に示した一例では、収容部162は、円柱状の貼付対象物150を筐体161の側面(Y軸方向に長い長方形の面)に並行して一列に収容する。
収容部162内の隣接する貼付対象物150間の距離は、矩形の形状を有するアンテナ120の横方向(Y軸方向)の辺の長さ以上であり得る。給電側伸延部122a、開放端側伸延部122c、および中央延伸部122dの各導体パターンが図1に示すようにRFIDタグ140がスライド部163によりスライドする方向と垂直に配置される場合、誘電体基板121上に横方向の磁界が発生し得る。そこで、隣接する貼付対象物150間の距離が誘電体基板121の横方向の辺の長さ以上に設定されることによって、導体パターン122が存在する面の上方(X軸方向)にスライドした1つのRFIDタグ140のみがアンテナ120との電磁誘導によって駆動するように構成し得る。
なお、図1に示した収容部162の形状は、一例にすぎず、収容部162の形状は、貼付対象物150の形状に合わせて任意に変更され得る。また、図1に示した一例では、収容部162には、5つの貼付対象物150が収容されるが、収容部162に収容可能な貼付対象物150の数が5つに限定されることを意味しない。
スライド部163は、収容部162を筐体161の側面に沿ってスライドさせる装置である。図1に示した一例では、スライド部163は、筐体161の底面の短辺方向に幅広である輪状のベルト163aと、2つのローラ163bとを含む。2つのローラ163bは、ベルト163aの輪の内側に接し、筐体161の側面の両端付近の底面上にそれぞれ設置される。ベルト163aは、収容部162の底面と接して収容部162を支える。スライド制御部166を介した処理部167からの指示に従いローラ163bが回転すると、ローラ163bと接する輪状のベルト163aが回転し、ベルト163aに接して備えられた収容部162が筐体161内を側面に沿ってスライドする。
なお、図1に示したスライド部163は、一例にすぎず、収容部162を筐体161の側面に沿ってスライドさせる任意の装置であってよい。例えば、ローラ部163bは、筐体161の側面の中央付近に追加される等、3つ以上あってもよい。また、例えば、スライド部163は、筐体161の底面付近に備えられた複数の小型ローラが所定方向に同時に回転することによって、任意の小型ローラ上にある収容部162を筐体161の側面に沿ってスライドさせるローラコンベアであってよい。
筐体161の上面(図1のZ軸方向の一面)の一端の付近には、挿入部164が設けられ、他端の付近には、取り出し部165が備えられる。
挿入部164および取り出し部165は、筐体161の上面に設けられた筐体161の開口部である。貼付対象物150は、筐体161の内部に備えられた収容部162に挿入部164を介して収容され得る。また、収容部162に収容された貼付対象物150は、収容部162から取り出し部165を介して取り出され得る。
図9は、貼付対象物が収容された収容部がスライドする動作の説明図である。図9に示すように、RFIDタグ140が貼付された貼付対象物150は、挿入部164から挿入されて、筐体161内に設置された収容部162に収容される。なお、図9に示した一例では、RFIDタグ140−1〜140−5の表面が同一の方向(図9のY軸方向)を向くように、貼付対象物150−1〜150−5が収容部162に収容されている。しかしながら、貼付対象物150−1〜150−5は、RFIDタグ140−1〜140−5の表面が互いに異なる方向を向くように収容部162に任意に収容され得る。貼付対象物150が収容部162に収容された後、収容部162の底面と接するスライド部163のベルト163aは、ローラ163bの回転に従い回転する。そして、ベルト163a上の収容部162に収容された個々の貼付対象物150−1〜150−5は、図9に示すように、筐体161の側面に固定的に設置されたアンテナ120に近づき、その後、離れていく。
このように、実施形態では、スライド部163により収容部162がスライドすることによって、収容部162内の貼付対象物150に貼付されたRFIDタグ140は、筐体161の側面に固定的に設置されたアンテナ120との通信可能領域内をスライドする。アンテナ120との通信可能領域内をRFIDタグ140がスライドすると、アンテナ120との通信可能領域内のある位置において、アンテナ120により発生した磁界は、アンテナ141のループ内を一方向から貫く。アンテナ120により発生した磁界がアンテナ141のループ内を一方向から貫くと、電磁誘導によってアンテナ141に誘導電流が生じ、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を得ることができる。すなわち、アンテナ120から送信されたコマンド信号をアンテナ141により受信し、受信されたコマンド信号に従ってICチップ142に記録されたデータを読み出し、読み出されたデータをアンテナ141によりアンテナ120へ送信するために必要な電力が得られる。また、アンテナ120から送信されたコマンド信号をアンテナ141により受信し、受信されたコマンド信号に従ってリーダライタ110からのデータをICチップ142に書き込むために必要な電力が得られる。
実施形態のスライド部163が収容部162をスライドさせることによって、アンテナ120により発生した磁界がアンテナ141のループ内を一方向から貫くように構成できる理由を図10〜図18を参照しながら説明する。
図10は、リーダライタに接続されたアンテナの上方でRFIDタグがスライドする一例の説明図である。図11は、ある位置でRFIDタグのアンテナを貫く磁界の説明図である。図12は、別のある位置でRFIDタグのアンテナを貫く磁界の説明図である。
図10に示すように、アンテナ141を含むRFIDタグ140がアンテナ120の上方(X軸方向)で矢印方向(Y軸方向)にスライドすると仮定する。図11および図12は、RFIDタグ140およびアンテナ120を図10に示した破線AA´で横方向(図10のZ軸方向)からみた断面図である。スライドしたRFIDタグ140は、ある時点では、図11に示すようなアンテナ120の上方(X軸方向)に位置する。また、別のある時点では、図12に示すようなアンテナ120の上方に位置する。
スライドしたRFIDタグ140が図11に示すようなアンテナ120の上方に位置する場合、図11の矢印で示される磁力線から理解できるように、アンテナ120によってある時点で発生した磁界Hは、アンテナ141のループ内を一方向から貫く。したがって、スライドしたRFIDタグ140が図11に示すようなアンテナ120の上方に位置する場合には、電磁誘導によってアンテナ141に誘導電流が生じ、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を得ることができる。
一方、スライドしたRFIDタグ140が図12に示すようなアンテナ120の上方に位置する場合、図12の矢印で示される磁力線から理解できるように、アンテナ120によってある時点で発生した磁界Hは、アンテナ141のループ内を双方向から貫く。すなわち、アンテナ120によってある時点で発生した磁界Hは、アンテナ141のループ内をある方向から貫くと共に、該ある方向とは反対の方向から貫く。したがって、スライドしたRFIDタグ140が図12に示すようなアンテナ120の上方に位置する場合には、アンテナ141のループ内を貫く磁界Hが打ち消し合い、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を電磁誘導によって得られない。
このように、アンテナ141がアンテナ120との通信可能領域内に存在する場合であっても、RFIDタグ140が駆動に必要な電力を電磁誘導によって得られるか否かは、アンテナ141がアンテナ120の上方の如何なる位置に存在するかに従って決定される。
図10〜図12では、RFIDタグ140が貼付対象物150に貼付されていない状態でアンテナ120の上方をスライドする一例を説明した。また、アンテナ141のアンテナパターンが存在する面がアンテナ120の導体パターン122が存在す面と平行した状態でスライドする一例を説明した。これに対して、RFIDタグ140が貼付対象物150に貼付された場合、RFIDタグ140の駆動に必要な電力が電磁誘導によって得られるためのアンテナ141とアンテナ120との位置関係は、図13〜図16を参照しながら以下で説明するように、さらに複雑である。
図13は、アンテナパターンの面がある方向を向いたRFIDタグがスライドする一例の説明図である。図14は、アンテナパターンの面が別のある方向を向いたRFIDタグがスライドする一例の説明図である。図15は、図13に示したRFIDタグのアンテナを貫く磁界の説明図である。図16は、図14に示したRFIDタグのアンテナを貫く磁界の説明図である。
図13に示した一例では、アンテナ141のアンテナパターンが存在する面がアンテナ120の導体パターン122が存在する面と略並行した状態で、RFIDタグ140がアンテナ120の上方(図13のX軸方向)を矢印の方向(Y軸方向)にスライドする。一方、図14に示した一例では、アンテナ141のアンテナパターンが存在する面がアンテナ120の導体パターン122が存在する面と略垂直な状態で、RFIDタグ140がアンテナ120の上方(図14のX軸方向)を矢印の方向(Y軸方向)にスライドする。
図15は、図13のRFIDタグ140をアンテナ120の上方(X軸方向)でスライドさせたときに、RFIDタグ140およびアンテナ120を図13に示した破線BB´で横方向(Z軸方向)からみた断面図である。図16は、図14のRFIDタグ140をアンテナ120の上方(X軸方向)でスライドさせたときに、RFIDタグ140およびアンテナ120を図14に示した破線CC´で横方向(Z軸方向)からみた断面図である。
アンテナパターンが存在する面が図15に示した方向を向くRFIDタグ140が(a)および(c)に示す位置に存在する場合、矢印で示される磁力線から理解できるように、アンテナ120によってある時点で発生した磁界Hは、アンテナ141のループ内を一方向から貫く。したがって、アンテナパターンが存在する面が図15に示した方向を向くRFIDタグ140が(a)および(c)に示す位置に存在する場合には、電磁誘導によってアンテナ141に誘導電流が生じ、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を得られる。
一方、アンテナパターンが存在する面が図16に示した方向を向くRFIDタグ140が(a)および(c)に示す位置に存在する場合、矢印で示される磁力線から理解できるように、アンテナ120によってある時点で発生した磁界Hは、アンテナ141のループ内を双方向から貫く。すなわち、アンテナ120によってある時点で発生した磁界Hは、アンテナ141のループ内をある方向から貫くと共に、該ある方向とは反対の方向から貫く。したがって、アンテナパターンが存在する面が図16に示した方向を向くRFIDタグ140が(a)および(c)に示す位置に存在する場合には、アンテナ141のループ内を貫く磁界Hが打ち消し合い、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を電磁誘導によって得られない。
また、アンテナパターンが存在する面が図15に示した方向を向くRFIDタグ140が(b)に示す位置に存在する場合、アンテナ120によってある時点で発生した磁界Hは、アンテナ141のループ内を双方向から貫く。したがって、アンテナパターンが存在する面が図15に示した方向を向くRFIDタグ140が(b)に示す位置に存在する場合には、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を電磁誘導によって得られない。
一方、アンテナパターンが存在する面が図16に示した方向を向くRFIDタグ140が(b)に示す位置に存在する場合、アンテナ120によってある時点で発生した磁界Hは、アンテナ141のループ内を一方向から貫く。したがって、アンテナパターンが存在する面が図16に示した方向を向くRFIDタグ140が(b)に示す位置に存在する場合には、RFIDタグ140は、電磁誘導によって駆動に必要な電力を得られる。
このように、RFIDタグ140が駆動に必要な電力を電磁誘導によって得られるか否かは、アンテナ141がアンテナ120の上方の如何なる位置に存在するかだけでなく、アンテナ141のアンテナパターンが存在する面が導体パターン122が存在する面に対して如何なる方向に向いた状態であるかに従って決定される。
そこで、実施形態では、アンテナパターンの面が任意の方向に向き得るアンテナ141をスライド部163によりアンテナ120の上方をスライドさせることによって、RFIDタグ140が駆動に必要な電力を電磁誘導によって得られるように構成する。
図17は、実施形態のスライド部によって電磁誘導を発生させる方法の説明図である。
図17に示すように、円柱状の貼付対象物150の円の中心から、貼付対象物150の下方に存在するアンテナ120の導体パターン122が存在する面に対して垂直に延伸する仮想直線lを引く。また、貼付対象物150の円の中心から貼付対象物150に貼付されたRFIDタグ140内のアンテナ141のアンテナパターンが存在する面の中心まで延伸する仮想直線lを引く。そして、仮想直線lと仮想直線lとの間の角度をアンテナ141のアンテナパターンの角度θと定義する。
収容部162には、貼付されたRFIDタグ140のアンテナパターンが存在する面が任意の角度θを有する方向に向けられて、貼付対象物150が収容される。そして、スライド部163は、貼付対象物150が収容された収容部162を、誘電体基板121の横方向(Y軸方向)の一端の位置P0から他端の位置P4まで、導体パターン122の上方(X軸方向)でスライドさせる。位置P0から位置P4までの領域は、所望の使用周波数に対応する波長λから算出されるλ/(2π)以下の領域、すなわち、アンテナ141とアンテナ120との間の通信可能領域内であり得る。
図18は、RFIDタグアンテナのアンテナパターンの角度と電磁誘導による受信電力との関係図である。
図18に示すように、角度θが0°である場合、すなわち、アンテナ141のアンテナパターンが存在する面と導体パターン122が存在する面とが略平行である場合、位置P2において、RFIDタグ140の受信電力は、最小であり、駆動に必要な最低受信電力Pmimより小さい。しかしながら、P1およびP3において電磁誘導により得られるRFIDタグ140の受信電力は、最大であり、最低受信電力Pmimより大きい。したがって、角度θが0°である場合、スライド部163がRFIDタグ140を位置P0から位置P4までスライドさせると、位置P1およびP3付近にRFIDタグ140が存在するときに、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を受信できる。
同様に、角度θが90°である場合、すなわち、アンテナ141のアンテナパターンが存在する面と導体パターン122が存在する面とが略垂直である場合、スライド部163がRFIDタグ140を位置P0から位置P4までスライドさせると、位置P2付近にRFIDタグ140が存在するときに、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を受信できる。図18に示したように、角度θが45°である場合、および角度θが135°である場合も同様である。すなわち、スライド部163がRFIDタグ140を位置P0から位置P4までスライドさせると、位置P0から位置P4までの間の所定の位置にRFIDタグ140が存在するときに、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を受信できる。
このように、実施形態のスライド部163がRFIDタグ140をアンテナ120との通信可能領域内でスライドさせれば、アンテナ141のアンテナパターンが存在する面が導体パターン122が存在する面に対して如何なる方向に向いた状態であったとしても、RFIDタグ140は、駆動に必要な電力を電磁誘導により得られる。
したがって、RFIDタグシステム100に従えば、アンテナ141とアンテナ120との位置関係や、アンテナ120に対するアンテナ141の方向を考慮しなくても、リーダライタ110は、RFIDタグ140内のデータの読み取りおよび書き込みを確実に実行できる。
RFIDシステム100が実行する処理フローの一例を図19を参照しながら説明する。
図19は、実施形態に従ったRFIDシステムの処理フローの例図である。
まず、RFIDタグ140−1〜140−nがそれぞれ貼付された貼付対象物150−1〜150−nは、挿入部164を介して収容部162に収容される。添え字nは、アンテナ120との距離が近い順に数えられた、収容部162に収容された貼付対象物150およびRFIDタグの任意の数である。すなわち、RFIDタグ140−1が貼付された貼付対象物150−1は、アンテナ120からの距離が最も近い位置に収容され、RFIDタグ140−nが貼付された貼付対象物150−nは、アンテナ120からの距離が最も遠い位置に収容される。
また、図1に示すように、スライド部163のスライドによってアンテナ120との通信可能領域内に1つのRFIDタグ140が入るように、貼付対象物150は、収容部162がスライドする方向に一列に収容部162に収容され得る。すなわち、貼付対象物150は、アンテナ120が設置された筐体161の側面に沿って一列に収容され得る。
貼付対象物150が収容されるとき、RFIDタグ140−1〜140−nそれぞれのアンテナ141のアンテナパターンの面は、それぞれ任意の方向を向いてよい。
貼付対象物150が収容部162に収容されると、RFIDタグのデータの読み取り/書込み処理が開始される(ステップs101)。上位装置130は、起動コマンドをリーダライタ110へ送信してリーダライタを起動させる。リーダライタ110は、アンテナ120を介した所定の使用周波数の搬送波の供給を開始する。起動コマンドには、RFIDタグ140からのデータの読み取りをリーダライタ110に指示する読み取りコマンドが含まれ得、アンテナ120からRFIDタグ140へ送信される搬送波には、RFIDタグ140にデータの読み取りを指示するコマンドが含まれ得る。また、起動コマンドには、RFIDタグ140へのデータの書込みをリーダライタ110に指示する書き込みコマンドが含まれ得、アンテナ120からRFIDタグ140へ送信される搬送波には、RFIDタグ140にデータの書込みを指示するコマンドが含まれ得る。
ステップ102では、処理部167は、ローラ163bの回転をスライド制御部166に指示する。スライド制御部166は、処理部167からの指示に従いローラ163bを所定の速度で回転させる(ステップs102)。ローラ163bが回転すると、ローラ163bと接触する輪状のベルト163aが回転し、ベルト163a上の収容部162は、筐体161の側面の中央付近に設置されたアンテナ120へ向かってスライドする。
収容部162がスライドして、RFIDタグ140−1がアンテナ120の通信可能領域内に進入すると、RFIDシステム100は、ステップs103へ処理を進める。RFIDシステム100は、RFIDタグ140−1〜140−n(図19のTx=T〜Tに対応)それぞれに対するステップs103からステップs106までの繰り返しの処理を実行する。
ステップs104では、アンテナ120との通信可能領域内でRFIDタグ140−1がさらにスライドすると、RFIDタグ140−1は、通信可能領域内の所定位置で、アンテナ141とアンテナ120との電磁誘導により駆動に必要な電力を取得する。
ステップs105では、駆動に必要な電力を得て起動したRFIDタグ140−1は、リーダライタ110との通信を実行する。
例えば、RFIDタグ140−1は、アンテナ120を介してリーダライタ110から送信された読み取りコマンドをアンテナ141により受信する。RFIDタグ140−1は、受信したコマンドに従いICチップ142からデータを読み出し、読み出されたデータをアンテナ141により送信する。リーダライタ110は、RFIDタグ140−1から送信されたデータをアンテナ120を介して受信し、受信されたデータを上位装置130へ送信する。また、例えば、RFIDタグ140−1は、アンテナ120を介してリーダライタ110から送信された書込みコマンドをアンテナ141により受信する。RFIDタグ140−1は、受信したコマンドに従いアンテナ120を介してリーダライタから送信されたデータをICチップ142に書き込む。
RFIDタグ140−1は、リーダライタ110との通信を完了し、スライド部163により通信可能領域外へ再びスライドする。
スライド部163によって収容部162がさらにスライドし、RFIDタグ140−2がアンテナ120との通信可能領域内にスライドすると、RFIDシステム100は、ステップs103に処理を戻す。そして、RFIDタグ140−1について上述したステップ104およびステップs105での処理がRFIDタグ140−2に対して実行される。
スライド部163によって収容部162がさらにスライドし、RFIDタグ140−nに対するステップs104およびステップ105での処理まで実行されると、RFIDシステム100は、ステップs107へ処理を進める。
ステップs107では、収容部162が取り出し部165の下方にスライドすると、ローラ163bの回転が停止し、ベルト163aの回転が停止する。上位装置130は、リーダライタ110に停止コマンドを送信する。リーダライタ110は、アンテナ120を介した搬送波の供給を停止する。そして、RFIDシステム100は、収容部162に収容されたRFIDタグ140に対する読み取り/書き込み処理を終了する(ステップs108)。
収容部162に収容された貼付対象物150は、取り出し部165を介して筐体161の外へ取り出される。収容部162から貼付対象物150が取り出された後、処理部167は、ローラ163bの逆回転をスライド制御部166に指示する。スライド制御部166は、処理部167からの指示に従いローラ163bを所定の速度で逆回転させる。ローラ163bの逆回転によりベルト163aが逆回転すると、ベルト163a上の収容部162は、挿入部164の下方までスライドする。
以上の説明のように、実施形態に従ったRFIDタグスライド装置、RFIDシステム、ならびにRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法によれば、リーダライタは、通信可能領域内に存在する1つのRFIDタグからデータを確実に読み取り、データを確実に書き込むことができる。また、RFIDタグのアンテナとリーダライタ側のアンテナとの位置関係や、リーダライタ側のアンテナの向きに対するRFIDタグのアンテナの向きを考慮して貼付対象物をセッティングする必要がないので、RFIDタグのデータの読み取りおよび書込み処理を迅速かつ効率的に実行できる。
なお、実施形態に従ったRFIDタグシステムの各構成要素は、図面を参照しながら前述した一例に限定されない。例えば、リーダライタに接続されるアンテナは、図2および図3を参照しながら前述したアンテナ120に限られず、例えば、パッチアンテナや逆Fアンテナであってもよい。また、RFIDタグのアンテナは、図5および図6を参照しながら前述したアンテナ141に限定されず、任意の形状の微小ループアンテナであってよく、また、例えば、スパイラルアンテナであってもよい。リーダライタに接続されるアンテナおよびRFIDタグのアンテナがこうした形状のアンテナに変更された場合であっても、前述した実施形態のRFIDシステムと同様の効果が得られる。
<第2の実施形態>
図20は、第2の実施形態に従ったRFIDシステムの構成図である。図2に示したRFIDシステム200において、図1に示したRFIDタグシステム100と同じ構成要素には、同じ参照符号が付されている。
図20に示すように、RFIDタグスライド装置260は、遮蔽部168−1および168−2をさらに含む。遮蔽部168−1および168−2は、筐体161の一側面の中央付近に設置されたアンテナ120の両側、すなわち、RFIDタグ140がスライドする方向(Y軸方向)の両側にそれぞれ設置される。
なお、図20では、アンテナ120の両側に遮蔽部168−1および168−2が設置されているが、アンテナ120の片側のみに遮蔽部168−1または168−2が設置されてもよい。
図21は、実施形態に従った遮蔽部の説明図である。
図21に示すように、収容部162に収容された複数の貼付対象物150それぞれに貼付されたRFIDタグ140は、アンテナ120の上方を連続してスライドする。このため、アンテナゲイン等のアンテナ120の能力が高い場合には、アンテナ120は、アンテナ120の真上に存在する1つのRFIDタグ140だけでなく、その1つのRFIDタグ140の両側に存在する他のRFIDタグ140を駆動させて通信を開始してしまう可能性がある。複数のRFIDタグ140が駆動して通信を開始すると、複数のRFIDタグ140からリーダライタ110へ送信された信号が時間的に衝突し、リーダライタ110は、これらの信号を読み取れなくなる。
そこで、第2の実施形態に従ったRFIDタグスライド装置260は、遮蔽部168−1および168−2を備える。遮蔽部168−1および168−2は、各遮蔽部168−1および168−2の上方(図21のX軸方向)に存在するRFIDタグ140の性能を劣化させる。性能が劣化したRFIDタグ140は、アンテナ120との通信を実行できない。この結果、遮蔽部168−1および168−2により両側が挟まれたアンテナ120は、アンテナ120の真上にある1つのRFIDタグのみと通信できる。
遮蔽部168−1および168−2は、例えば、金属板であり得る。RFIDタグの近くに金属が存在すると、RFIDタグのインピーダンスは、設計値から大幅にずれる。このため、仮に、インピーダンスが設計値から大幅にずれたRFIDタグに電力が供給されたとしても、インピーダンス不整合によってICチップまで電力が供給されず、RFIDタグは駆動しない。
また、遮蔽部168−1および168−2は、高誘電率の材料から形成された板であり得る。例えば、遮蔽部168−1および168−2は、アルミナや酸化チタン等のセラミックから形成され得る。例えば、アルミナの誘電率は、10程度であり、酸化チタンの誘電率は、100程度であり、セラミックは、誘電率が高い。遮蔽部168−1および168−2に高誘電率材料で形成された板を用いれば、遮蔽部168−1および168−2の上方に存在するRFIDタグ140のインピーダンスを設計値から大幅に変化させることができる。
第2の実施形態に従ったRFIDタグスライド装置、RFIDシステム、ならびにRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法によれば、リーダライタは、より確実に、通信可能領域内に存在する1つのRFIDタグからデータを読み取り、データを書き込むことができる。
実施形態1および2を含む本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
リーダライタに接続されるアンテナが設置された筐体であって、前記筐体の側面の中央に前記アンテナが設置された前記筐体と、
前記筐体部の内部に設置され、前記アンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、前記RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する収容部と、
前記収容部を前記筐体の側面に沿ってスライドさせるスライド部であって、前記RFIDタグと前記アンテナとの距離が、前記RFIDタグと前記アンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内をスライドさせるスライド部と
を含むRFIDタグスライド装置。
(付記2)
前記アンテナは、前記導体パターンがスパイラル形状を含むマイクロストリップラインである付記1に記載のRFIDタグスライド装置。
(付記3)
前記スパイラル形状の導体パターンの1周長は、前記波長λの1/4から3/4までの間である付記2に記載のRFIDタグスライド装置。
(付記4)
前記収容部がスライドする方向の前記アンテナの両側または片側に設置され、金属または高誘電率材料で形成された板を含む付記1〜3の何れか一項に記載のRFIDタグスライド装置。
(付記5)
前記収容部は、複数の前記RFIDタグを前記筐体の側面に沿って一列に収容する付記1〜4の何れか一項に記載のRFIDタグスライド装置。
(付記6)
前記アンテナは、パッチアンテナまたは逆Fアンテナである付記1に記載のRFIDタグスライド装置。
(付記7)
リーダライタに接続されるアンテナと、
前記アンテナが設置された筐体であって、前記筐体の側面の中央に前記アンテナが設置された前記筐体と、
前記筐体部の内部に設置され、前記アンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、前記RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する収容部と、
前記収容部を前記筐体の側面に沿ってスライドさせるスライド部であって、前記RFIDタグと前記アンテナとの距離が、前記RFIDタグと前記アンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内をスライドさせるスライド部と
を含むRFIDタグスライド装置と
を含むRFIDシステム。
(付記8)
前記アンテナは、前記導体パターンがスパイラル形状を含むマイクロストリップラインである付記7に記載のRFIDシステム。
(付記9)
前記スパイラル形状の導体パターンの1周長は、前記波長λの1/4から3/4までの間である付記8に記載のRFIDシステム。
(付記10)
前記収容部がスライドする方向の前記アンテナの両側または片側に設置され、金属または高誘電率材料で形成された板を含む付記7〜9の何れか一項に記載のRFIDシステム。
(付記11)
前記収容部は、複数の前記RFIDタグを前記筐体の側面に沿って一列に収容する付記7〜10の何れか一項に記載のRFIDシステム。
(付記12)
前記アンテナは、パッチアンテナまたは逆Fアンテナである付記7に記載のRFIDシステム。
(付記13)
リーダライタに接続されるアンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、前記RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する収容部を、前記RFIDタグと前記アンテナとの距離が、前記RFIDタグと前記アンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内でスライド装置によりスライドさせる
RFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法。
(付記14)
前記アンテナは、前記導体パターンがスパイラル形状を含むマイクロストリップラインである付記13に記載のRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法。
(付記15)
前記スパイラル形状の導体パターンの1周長は、前記波長λの1/4から3/4までの間である付記14に記載のRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法。
(付記16)
前記収容部がスライドする方向の前記アンテナの両側または片側に設置され、金属または高誘電率材料で形成された板を含む付記13〜15の何れか一項に記載のRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法。
(付記17)
前記収容部は、複数の前記RFIDタグを前記筐体の側面に沿って一列に収容する付記13〜16の何れか一項に記載のRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法。
(付記18)
前記アンテナは、パッチアンテナまたは逆Fアンテナである付記13に記載のRFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法。
100、200 RFIDシステム
110 リーダライタ
120 アンテナ
121 誘電体基板
122 導体パターン
122a 給電側延伸部
122b スパイラル部
122c 開放端側延伸部
122d 中央延伸部
130 上位装置
140 RFIDタグ
141 アンテナ
141a ループアンテナ
141b バイパス導電路
141c 給電端子
142 ICチップ
143、144 誘電体板
150 貼付対象物
160、260 RFIDタグスライド装置
161 筐体
162 収容部
163 スライド部
163a ベルト
163b ローラ
164 挿入部
165 取り出し部
166 スライド制御部
167 処理部
168 遮蔽部

Claims (8)

  1. リーダライタに接続されるアンテナが設置された筐体であって、前記筐体の側面の中央に前記アンテナが設置された前記筐体と、
    前記筐体部の内部に設置され、前記アンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、前記RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する収容部と、
    前記収容部を前記筐体の側面に沿ってスライドさせるスライド部であって、前記RFIDタグと前記アンテナとの距離が、前記RFIDタグと前記アンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内をスライドさせるスライド部と
    を含むRFIDタグスライド装置。
  2. 前記アンテナは、前記導体パターンがスパイラル形状を含むマイクロストリップラインである請求項1に記載のRFIDタグスライド装置。
  3. 前記スパイラル形状の導体パターンの1周長は、前記波長λの1/4から3/4までの間である請求項2に記載のRFIDタグスライド装置。
  4. 前記アンテナの前記側面方向の両側または片側に設置され、金属または高誘電率材料で形成された板を含む請求項1〜3の何れか一項に記載のRFIDタグスライド装置。
  5. 前記収容部は、複数の前記RFIDタグを前記筐体の側面に沿って一列に収容する請求項1〜4の何れか一項に記載のRFIDタグスライド装置。
  6. 前記アンテナは、パッチアンテナまたは逆Fアンテナである請求項1に記載のRFIDタグスライド装置。
  7. リーダライタに接続されるアンテナと、
    前記アンテナが設置された筐体であって、前記筐体の側面の中央に前記アンテナが設置された前記筐体と、
    前記筐体部の内部に設置され、前記アンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、前記RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する収容部と、
    前記収容部を前記筐体の側面に沿ってスライドさせるスライド部であって、前記RFIDタグと前記アンテナとの距離が、前記RFIDタグと前記アンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内をスライドさせるスライド部と
    を含むRFIDタグスライド装置と
    を含むRFIDシステム。
  8. リーダライタに接続されるアンテナの導体パターンが存在する面に対してRFIDタグのアンテナパターンを任意の方向に向けて、前記RFIDタグが貼付された貼付対象物を収容する収容部を、前記RFIDタグと前記アンテナとの距離が、前記RFIDタグと前記アンテナとの通信に使用される電磁波の所望周波数に対応する波長をλとした場合にλ/(2π)以下となる領域内でスライド装置によりスライドさせる
    RFIDタグデータの読み取りおよび書き込み方法。
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