JP2014048092A - 加熱管内のコーキング厚み検知方法及び装置 - Google Patents

加熱管内のコーキング厚み検知方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 プロセス加熱炉の加熱管の内面にコークが堆積して形成されたコーキングの厚みを加熱管の表面温度の変化を測定することにより検知する方法及び装置を提供する。
【解決手段】 加熱管1の熱拡散率をαtとし、加熱管1の肉厚をμtとして熱が加熱管を通過する時間TPassをTPass=αt/μt 2の式で求めて、加熱通過時間記憶部16に記憶する。厚み演算部15は、検査対象からの温度変化のフーリエ変換の位相と健全部からの温度変化のフーリエ変換の位相との位相差が最大となる処理時間TMAXと、コークの熱拡散率αcと、熱が加熱管を通過する時間TPassとを用いて、コーキングの厚みμcを、μc=[2αc×(TMAX−TPass)]1/2の式により求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プロセス加熱炉の加熱管内面上にコークが堆積して形成されたコーキングの厚みを検知する加熱管内コーキング検知方法及び装置に関するものである。
石油精製及び石油化学プロセス等で一般的に使用されている加熱炉には、加熱管内に被加熱流体を通し、加熱管外の燃焼ガスによって加熱される、いわゆる管式加熱炉といわれるものである。その中でも特に重質油を扱う加熱炉では、高温加熱によって加熱管内壁にコークが付着してコークの層(コーキング)が発生し、コークの層の存在が加熱管の高温化を生じさせることがしばしば問題になっている。そこでコークの厚みを非破壊検査で検査する技術が種々採用されている。
例えば、放射線密度透過法(非特許文献1)により、加熱管半径方向のコーキングの厚さを測定する技術が存在する。本技術では、放射線を透過させた方向に分布するコークの密度から厚さを特定する技術が提案されている。
また放射線を透過させ、物質の種類と厚さによる透過率の違いをフィルムに撮像してコークを可視化し、その映像上のコーク厚を直接測定する放射線透過法(非特許文献2)も存在する。
さらに特許第4097082号公報(特許文献1)及び特許第4097083号公報(特許文献2)には、コンクリートの欠陥検出や充填不良を検出するために、赤外線サーモグラフィ法を用いる技術が開示されている。
特許第4097082号公報 特許第4097083号公報
http://www.idemitsu.co.jp/eng/@rpdict/drplant/composition/calking.html 「圧力設備診断技術者 第1回レベル1講習テキスト」平成13年3月 社団法人日本高圧力技術協会発行
しかし放射線密度透過法(非特許文献1)では、放射線が透過する手前の面と奥の面のコーキング分布が考慮されず、コークが加熱管の内壁面に平均的に付着しているものとみなしている。また放射線密度透過法では、放射線を加熱管に沿って順次移動させて放射線の透過線量の測定をする必要があり、1本の加熱管を診断するために、多大の費用と時間を費やす問題がある。
また放射線透過法(非特許文献2)では、チューブ肉厚が厚い場合には、内面付に着物するコーキングと加熱管との境界線が曖昧になり、測定精度に誤差が生じる。また視覚的な判断ため、コーキング厚が検査員の主観によるところも大きい。さらに放射線透過法のフィルム撮影により炉内全域を検査しようとすると、1点の撮影の範囲が限定されているため、多大の費用と時間を費やす問題がある。
これらの問題を解消するために、発明者は、特許文献1及び2に示されるような赤外線サーモグラフィ法を用いてコーキングの厚みを測定することを考えた。しかしながらこれらの特許文献に記載の技術は、コンクリート中の空洞の存在を赤外線サーモグラフィ法を用いて検出するものであり、これらの特許文献に記載の技術をそのまま加熱管の内壁面上に形成されたコーキングの厚みに測定に適用しても、コーキング中の空隙の存在は検出できても、コークが定積して形成されたコーキングの厚みを高い精度で検出することはできない。
本発明の目的は、プロセス加熱炉の加熱管の内面にコークが堆積して形成されたコーキングの厚みを加熱管の表面温度の変化を測定することにより検知する加熱管内のコーキング厚み検知方法及び装置を提供することにある。
本発明は、プロセス加熱炉内の加熱管内面に堆積したコークにより形成されたコーキングの厚みを検知する加熱管内のコーキング厚み検知方法を対象とする。本発明では、まずコーキングが内面に形成されていない加熱管の健全部を強制的に加熱して、その後自然冷却する過程で健全部の表面温度を時系列で測定して健全部の表面温度の変化に関する基準時系列データを取得し、該基準時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む基準フーリエ変換結果を用意する。ここで健全部は、プロセス加熱炉内の加熱管において、過去の検査結果からコークが堆積しない部分が分かっていれば、その部分を健全部としてもよく、またプロセス加熱炉内に配置した加熱管と同じ材料からなる別の加熱管の一部を健全部としてもよい。なおこの基準フーリエ変換結果は、事前に取得しておく。
また本発明では、検査対象の加熱管の検査部分を強制的に加熱する。この加熱は、検査対象の加熱管内に所定温度のスチームを流して加熱管全体を加熱してもよく、加熱管を外側からヒータにより加熱して部分的に加熱してもよい。その後自然冷却する過程における検査部分の表面温度を時系列で測定して表面温度の変化に関する検査用時系列データを取得する。表面温度を時系列で測定する方法としては、例えば特許文献1及び2に示されるような赤外線サーモグラフィ法を用いることができる。この方法によれば、コーキングの有無とコーキングの厚さによる熱の移動の特徴を短い時間で捉えることができる。そして本発明では、検査用時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む検査用フーリエ変換結果を取得する。なお前述の基準フーリエ変換結果も、検査用フーリエ変換結果と同じ方法により取得することができる。検査用フーリエ変換結果は、加熱管の長手方向に所定の間隔をあけて定めた複数の検査部分について、順次取得する。基準フーリエ変換結果は、1回取得すればよく、同種類の加熱管についてすでに取得している基準フーリエ変換結果があれば、そのものを利用してもよい。
そして本発明の方法では、検査用フーリエ変換結果の位相と基準フーリエ変換結果の位相の位相差が最大値となる周波数成分の周波数の逆数からなる処理時間TMAXを求める。ここで位相差は、ある周波数成分における検査用フーリエ変換の波形と基準フーリエ変換の波形のずれ量を意味する。加熱管の内部にコーキング部が存在すると、健全部から得た基準フーリエ変換の波形の位相と比較して、検査用フーリエ変換の波形の位相は遅れが生じることを発明者は見出した。さらに、発明者は、その位相差が最大になる周波数成分の逆数(処理時間TMAX)が、検査部分に生成されたコーキングの厚みと正比例関係にあること、またコーキングを構成するコークの物性(熱拡散係数)が、比例関係に影響を与えることを見出した。そこで発明者は、この知見に基づいて、コーキングの厚みを演算により求めることを研究した。なおこの演算をするためには、加熱管の厚みを考慮する必要があるため、発明者は加熱管の厚みを考慮して演算式を定めた。そして発明者が考えた演算式により演算した結果と、実際に形成されたコーキングの厚みとの差が殆どないことを数値シミュレーションにより確認した。
具体的には、加熱管の熱拡散率をαtとし、加熱管の肉厚をμtとして熱が加熱管を通過する時間TPassをTPass=αt/μt 2の式で求め、処理時間TMAXと、コークの熱拡散率αcとを用いて、加熱管の厚みを含むコーキングの厚みμcを、下記の演算式により算出する。
μc=[2αc×(TMAX−TPass)]1/2
なお時間TPassは、加熱管の種類毎に一度定めておけばよく、毎回演算により求める必要はない。
この演算式は、演算精度は高いものの、相対的な厚みの変化を求めるのであれば、この演算式を用いることに本発明は限定されるものではない。即ち処理時間TMAXがコーキングの厚みと比例する正比例の関係にあることに基づいて、他の演算式により、コーキングの相対的な厚みを求めるようにしても良いのは勿論である。
また加熱管の厚みは、理論的には変わらない。したがって処理時間TMAXとコークの熱拡散率とに基づいて加熱管の厚みを含むコーキングの厚みμを求め、この厚みμから加熱管の厚みμtを除いてコーキングの厚みμcを算出しても、同様の結果が得られる。
さらに加熱管の検査部分の位置を加熱管の長手方向に所定の距離ずつずらしながら測定した処理時間に基づいて、加熱管内のコーキングの厚み分布を求めるようにしてもよい。コーキングの厚み分布を知るだけでも、加熱管の点検には役に立つからである。
本発明の方法を実施するための加熱管内のコーキング厚み検知装置は、基準フーリエ変換結果記憶部と、温度変化測定部と、フーリエ変換部と、処理時間演算部と、加熱管通過時間記憶部と、厚み演算部とを備えている。
基準フーリエ変換結果記憶部は、コーキングが内面に形成されていない加熱管の健全部を強制的に加熱して、その後自然冷却する過程で健全部の表面温度を時系列で測定して健全部の表面温度の変化に関する基準時系列データを取得し、該基準時系列データをフーリエ変換して得た各周波数成分の位相を含む基準フーリエ変換結果を記憶する。温度変化測定部は、検査対象の加熱管の検査部分を強制的に加熱した後の自然冷却する過程における検査部分の表面温度を時系列で測定して表面温度の変化に関する検査用時系列データを取得する。フーリエ変換部は、検査用時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む検査用フーリエ変換結果を取得する。そして処理時間演算部は、検査用フーリエ変換結果の位相と基準フーリエ変換結果の位相の位相差が最大値となる周波数成分の周波数の逆数からなる処理時間TMAXを求める。加熱管通過時間記憶部は、加熱管の熱拡散率をαtとし、加熱管の肉厚をμtとして熱が加熱管を通過する時間TPassをTPass=αt/μt 2の式で求めたものを記憶する。そして厚み演算部は、処理時間TMAXと、コークの熱拡散率αcとを用いて、加熱管の厚みを含むコーキングの厚みμを、μc=[2αc×(TMAX−TPass)]1/2の式に基づいて算出する。この装置によれば、本発明の方法を簡単に実施することができる。
発明の加熱管内のコーキング厚み検知装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の方法を実施する場合の概念を説明するための模式図である。 1つのピクセルの周囲のピクセル値の荷重平均からの時系列温度変化データを取得することを説明するために用いる図である。 時系列温度変化データから時系列温度変化曲線を得ることを説明するために用いる図である。 処理時間を説明するために用いる図である。 試験のために選択したピクセルの位置を示す図である。 処理時間を変えた場合の各ピクセルにおける位相の変化を示す図である。 演算処理をコンピュータを利用して実現する場合のコンピュータ・ソフトウエアのアルゴリズムを示すフローチャートである。
以下図面を参照して本発明の加熱管内のコーキング厚み検知方法及び該方法を実施する装置の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の加熱管内のコーキング厚み検知装置1の構成の一例を示すブロック図であり、図2はこの装置1を用いて本発明の方法を実施する場合の概念を説明するための模式図である。図2に示すように、本実施の形態では、プロセス加熱炉内の加熱管1の内部に高温のスチーム2を流すか加熱管1の外側に配置したヒータ3により加熱管1の検査部分5の表面を加熱する。加熱時間は、熱が加熱管1の内部に形成された加熱管1の厚み方向とコーキングの厚み方向に全体的に熱が伝わるように定められている。加熱を停止した後、一定時間自然冷却する。自然冷却の過程における、検査部分5の表面の表面温度を一定時間間隔にて赤外線カメラ4を用いて測定し、検査部分5の表面を含む領域の表面温度分布画像6を得る。図1の温度変化測定部11では、図3に示すように、各時間毎の表面温度分布画像6より、各時間t=0〜t=iの測定画像の同一ピクセル(i,j)の温度データ(ピクセル値)を抽出し、同一ポイントのピクセル(i,j)のピクセル値とその周囲の他のピクセルのピクセル値との荷重平均を求めて、1つのピクセル(i,j)の時系列温度変化データ7を取得する。そして図4に示す1つのピクセル(i,j)における時系列温度変化データ7から時系列温度変化曲線8を得る。時系列温度変化曲線8は、すべてのピクセル(i,j)について取得する。図1のフーリエ変換部12は、時系列温度変化曲線8を検査用時系列データとして、このデータをフーリエ変換して各周波数成分の位相及び振幅を含む検査用フーリエ変換結果を取得する。フーリエ変換部12は、各ピクセル(i,j)について検査用フーリエ変換結果を取得する。
図1の基準フーリエ変換記憶部13には、基準フーリエ変換結果が予め記憶されている。ここで基準フーリエ変換結果は、検査用フーリエ変換結果と同じ方法により、加熱管の健全部から取得したものである。健全部の認定は、例えば、プロセス加熱炉内の加熱管において、過去の検査結果からコークが堆積しない部分が分かっていれば、その部分を健全部として認定してもよく、プロセス加熱炉内に配置した加熱管と同じ材料からなる別の加熱管の一部を健全部としてもよい。健全部を決定した後、前述と同様に、健全部を強制的に加熱して、その後自然冷却する過程で健全部の表面温度を時系列で測定して健全部の表面温度の変化に関する基準時系列データを取得する。そして該基準時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む基準フーリエ変換結果を用意する。本実施の形態では、この基準フーリエ変換結果は、事前に取得して、基準フーリエ変換記憶部13に記憶している。なお基準フーリエ変換結果は、検査用フーリエ変換結果を取得した後に取得してもよく、また検査用フーリエ変換結果を取得する際に一緒に取得してもよい。基準フーリエ変換結果は、1回取得すればよく、同種類の加熱管についてすでに取得している基準フーリエ変換結果があれば、そのものを利用してもよい。
図1の処理時間演算部14は、検査用フーリエ変換結果の位相と基準フーリエ変換結果の位相の位相差が最大値となる周波数成分の周波数の逆数からなる処理時間TMAXを求める。ここで位相差は、ある周波数成分における検査用フーリエ変換の波形と基準フーリエ変換の波形のずれ量を意味する。加熱管1の内部にコーキングが存在すると、健全部から得た基準フーリエ変換の波形の位相と比較して、検査用フーリエ変換の波形の位相には遅れが生じることを発明者は見出した。さらに、発明者は、その位相差が最大になる周波数成分の逆数(処理時間TMAX)が、検査部分に生成されたコーキングの厚みと正比例関係にあること、またコーキングを構成するコークの物性(熱拡散係数)が、比例関係に影響を与えることを見出した。そこで本発明では、この知見に基づいて、コーキングの厚みを演算により求める。本実施の形態では、加熱管の厚みを考慮する必要があるため、加熱管の熱拡散率をαtとし、加熱管の肉厚をμtとして熱が加熱管を通過する時間TPassをTPass=αt/μt 2の式で求めた。そして前述の処理時間TMAXと、コークの熱拡散率αcとを用いて、加熱管の厚みを含まないコーキングの厚みμcを、下記の演算式により算出した。なお時間TPassは、加熱管の種類毎に一度定めておけばよく、毎回演算により求める必要はない。
μc=[2αc×(TMAX−TPass)]1/2
前述の位相差が最大になる処理時間TMAXと位相は、図4に示し時系列温度変化曲線8を一次フーリエ変換する際の処理時間T´を段階的に変更しすることにより決定することができる。
具体的には、図5に示すように、処理時間とは、時系列温度変化曲線8を一次フーリエ変換する際の処理時間T´に相当するものである。
具体的な数値シミュレーションでは、処理時間T´を予め定めた時間(30秒、40秒、54秒、66秒、80秒)として、下記の式(1)に基づいて、一次フーリエ変換のsin成分係数An(x)及びcos成分係数Bn(x)を求めた。なお、処理時間T´は、健全部の肉厚を熱が通過する時間として定めた。
上記式(1)において、f(t,x)は時系列温度変化曲線8のフーリエ変換関数であり、nはフーリエ変換次数である。
そしてこのように求めたsin成分係数An(x)及びcos成分係数Bn(x)を下記(2)式に代入して、各ピクセル(i,j)の位相θi,jを位相値として求めた。
数値シミュレーションでは、上記の演算を、処理時間T´を予め定めた処理時間(30秒、40秒、54秒、66秒、80秒)毎に実行した。図7は、図6に示す1〜10の位置にあるピクセル(i,j)について、上記処理時間T´を変えて得た位相値を示している。図7において、横軸は、ピクセルの位置を示し、縦軸は計算した位相値を示している。予め定めた処理時間(30秒、40秒、54秒、66秒、80秒)毎に、1本の棒グラフで位相値を示している。例えば、図7の横軸で示した1つの位置9についてみると、処理時間T´を66秒にしたときに、最も位相値が大きくなっている。したがって位置9に対応するピクセル(i,j)については、最大処理時間TMAXを66秒として、演算を実行する。位相差が最大値を示す処理時間(TMAX)が大きい程、コーク厚が大きい。なぜならばコーキングの厚みが大きい程、コークキングの持つ熱容量が大きく、温度変化の遅れの度合いも大きくなる傾向があるためである。この傾向を利用して、図1の分布作成部17は、各ピクセルの最大処理時間の長さが判るように表示して、コークの堆積部分が判るように、コーキング分布を相対的に出力する。分布作成部17出力形態は、任意である。
図1の厚み演算部15は、加熱管の熱拡散率をαt(m2/s)とし、加熱管の肉厚をμtとして熱が加熱管を通過する時間TPassをTPass=αt/μt 2の式で求め、処理時間TMAXと、コークの熱拡散率αc(m2/s)とを用いて、加熱管の厚みを含むコーキングの厚みμcを、下記の演算式により算出する。
μc=[2αc×(TMAX−TPass)]1/2
本実施の形態では、時間TPassは加熱管の種類毎に一度定めておき、加熱通過時間記憶部16に記憶している。したがって、時間TPassを毎回演算により求める必要はない。上記演算式は、演算精度は高いものの、相対的な厚みの変化を求めるのであれば、この演算式を用いることに本発明は限定されるものではない。即ち処理時間TMAXがコーキングの厚みと比例する正比例の関係にあることに基づいて、他の演算式により、コーキングの相対的な厚みを求めるようにしても良いのは勿論である。上記式は、ある熱拡散率α(m2/s)の表面をある時間T秒加熱した際、熱が到達する表面からの深さμを導くThermal Diffusion Lengthの式μ=(αT)1/2から導いたものである。
加熱管の熱拡散率や、加熱管の肉厚は加熱炉設計データ、加熱管更新時のデータなどの取得可能な情報より抽出することができる。コークの熱拡散率は、同一プロセスであれば値は大きく変わらないので、過去に蓄積したコーク成分分析結果のデータベースから抽出することができる。なお更に精度を向上させるために、コーキングの厚みが既知の加熱管を対象に加熱時の温度変化データを取得し、そのデータを逆解析することによりコーク熱拡散率を得ることも可能である。
加熱管の厚みは、熱膨張率を考慮しなければ、理論的には変わらない。したがって処理時間TMAXとコークの熱拡散率とに基づいて加熱管の厚みを含むコーキングの厚みμを求め、この厚みμから加熱管の厚みμtを除いてコーキングの厚みμcを算出しても、ほぼ同様の結果が得られる。この場合は、厚み演算部15において、μc=[2αc×TMAX1/2の演算を行い、この結果から加熱管の厚みμtを引いてコーキングの厚みμ=μc−μtを実施すればよい。
なお検査用フーリエ変換結果は、加熱管の長手方向に所定の間隔をあけて定めた複数の検査部分の全てのピクセルについて順次取得し、全てのピクセルに対応した部分のコーキングの厚みを求める。これにより検査部分におけるコーキングの厚みを検出したら、加熱管の長手方向に検査対象の位置をずらして得た次の赤外線サ−モグラフィー画像について、上記と同様の処理をする。加熱管の必要長さ分について全ての画像について、上記と同様の処理を実行して、1本分の加熱管内のコーキングの厚みの検査を終了する。本実施例によれば、赤外線サーモグラフィ法を用いてコーキングの厚み分布を検知するため、一度の測定で広範囲を検査可能である。また一度の測定時間も短いことから、炉内全域の加熱管コーキング検査が短時間で実施可能である。
図8は、上記実施の形態における装置の演算処理をコンピュータを利用して実現する場合のコンピュータ・ソフトウエアのアルゴリズムを示すフローチャートである。ステップST1では、前述の放熱の過程において取得した測定画像を解析データとして取得する。そしてステップST2では、ピクセル(i,j)を指定し、ステップST3ではそのピクセルの全画像のフィルタリングを実施する。次に前述の複数の処理時間Tを順次設定する(ステップST4)。すなわちステップST5では、複数の処理時間毎に、特定のピクセル(i,j)について取得した時系列温度変化曲線8の評価範囲のフーリエ変換処理を実行する(ステップST5)。ここで評価範囲とは、1ピクセルのことである。例えば時系列温度変化曲線8のピークから予め定めた時間が経過した後からこの処理時間の計数を開始するものと定めることができる。処理時間Tにおけるフーリエ変換により得られる検査用のフーリエ変換結果は、特定の周波数成分ω(T=1/ω)の検査用のフーリエ変換結果と同じものとなる。次にステップST6で、画像中おける評価範囲(ピクセル)毎に各処理時間における検査対象のフーリエ変換結果の位相とこれに対応する健全部のフーリエ変換結果の位相との位相差を求める。そしてステップST7では、複数の処理時間毎に求めた位相差から画像中の評価範囲(ピクセル)毎に最大位相差を示す最大処理時間TMAXを求める。ステップST8では、最大位相差を示す処理時間に基づいてコーキングの厚みの分布を出力する。このステップST8が、図1の分布作成部17を実現する。そしてステップST9では、加熱管を熱が通過する時間TPassを最大処理時間TMAXから除去する。ステップST10では、μc=[2αc×(TMAX−TPass)]1/2の式に基づいてコーキングの厚みを計算する。全てのピクセルについて上記のステップST2〜ST10を実行するまで、この手順は継続される。
なお加熱管の熱拡散率及び肉厚は加熱炉設計データ、加熱管更新時のデータなどから取得することができる。またコークの熱拡散率は、同一プロセスであれば値は大きく変わらないので、過去に蓄積したコーク成分分析結果のデータベースから決定することができる。また、更に精度を向上させるために、コーク厚の既知な加熱管を対象に加熱時の温度変化データを取得し、そのデータを逆解析することによりコーク熱拡散率を得ることも可能である。
上記の実施の形態では、基準時系列データ及び検査用時系列データを取得するために、加熱後自然冷却する過程における健全部及び検査部分の表面温度を時系列で測定したものを利用しているが、加熱中における健全部及び検査部分の表面温度を時系列で測定したデータを利用することも可能である。
本発明によれば、プロセス加熱炉の加熱管の内面にコークが堆積して形成されたコーキングの厚みを加熱管の表面温度の変化を測定したデータから加熱管内のコーキングの厚みを高い精度で検知することができる。
1 加熱管
3 ヒータ
4 赤外線カメラ
11 温度変化測定部
12 フーリエ変換部
13 基準フーリエ変換記憶部
14 処理時間演算部
15 厚み演算部
16 加熱通過時間記憶部
17 分布作成部

Claims (6)

  1. プロセス加熱炉内の加熱管内面に堆積したコークにより形成されたコーキングの厚みを検知する加熱管内のコーキング厚み検知方法であって、
    コーキングが内面に形成されていない前記加熱管の健全部を強制的に加熱して、その後自然冷却する過程で前記健全部の表面温度を時系列で測定して前記健全部の表面温度の変化に関する基準時系列データを取得し、該基準時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む基準フーリエ変換結果を用意し、
    検査対象の前記加熱管の検査部分を強制的に加熱し、その後自然冷却する過程における前記検査部分の表面温度を時系列で測定して前記表面温度の変化に関する検査用時系列データを取得し、前記検査用時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む検査用フーリエ変換結果を取得し、
    前記検査用フーリエ変換結果の前記位相と前記基準フーリエ変換結果の前記位相の位相差が最大値となる前記周波数成分の周波数の逆数からなる処理時間TMAXを求め、
    前記加熱管の熱拡散率をαtとし、前記加熱管の肉厚をμtとして熱が前記加熱管を通過する時間TPassをTPass=αt/μt 2の式で求め、前記処理時間TMAXと、前記コークの熱拡散率αcとを用いて、前記加熱管の厚みを含む前記コーキングの厚みμcを、μc=[2αc×(TMAX−TPass)]1/2の式に基づいて算出することを特徴とする加熱管内のコーキング厚み検知方法。
  2. プロセス加熱炉内の加熱管内面に堆積したコークにより形成されたコーキングの厚みを検知する加熱管内のコーキング厚み検知方法であって、
    コーキングが内面に形成されていない前記加熱管の健全部を強制的に加熱して、その後自然冷却する過程で前記健全部の表面温度を時系列で測定して前記健全部の表面温度の変化に関する基準時系列データを取得し、該基準時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む基準フーリエ変換結果を用意し、
    検査対象の前記加熱管の検査部分を強制的に加熱し、その後自然冷却する過程における前記検査部分の表面温度を時系列で測定して前記表面温度の変化に関する検査用時系列データを取得し、前記検査用時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む検査用フーリエ変換結果を取得し、
    前記検査用フーリエ変換結果の前記位相と前記基準フーリエ変換結果の前記位相の位相差が最大値となる前記周波数成分の周波数の逆数からなる処理時間TMAXを求め、
    前記処理時間TMAXが前記コーキングの厚みと比例する正比例の関係にあることに基づいて、前記コーキングの相対的な厚みを求めることを特徴とする加熱管内のコーキング厚み検知方法。
  3. プロセス加熱炉内の加熱管内面に堆積したコークにより形成されたコーキングの厚みを検知する加熱管内のコーキング厚み検知方法であって、
    コーキングが内面に形成されていない前記加熱管の健全部を強制的に加熱して、その後自然冷却する過程で前記健全部の表面温度を時系列で測定して前記健全部の表面温度の変化に関する基準時系列データを取得し、該基準時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む基準フーリエ変換結果を用意し、
    検査対象の前記加熱管の検査部分を強制的に加熱し、その後自然冷却する過程における前記検査部分の表面温度を時系列で測定して前記表面温度の変化に関する検査用時系列データを取得し、前記検査用時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む検査用フーリエ変換結果を取得し、
    前記検査用フーリエ変換結果の前記位相と前記基準フーリエ変換結果の前記位相の位相差が最大値となる前記周波数成分の周波数の逆数からなる処理時間TMAXを求め、
    前記処理時間TMAXと前記コークの熱拡散率とに基づいて前記加熱管の厚みを含む前記コーキングの厚みμを求め、該厚みμから前記加熱管の厚みμtを除いて前記コーキングの厚みμcを算出することを特徴とする加熱管内のコーキング厚み検知方法。
  4. 前記表面温度の変化を赤外線サーモグラフィ法により測定する請求項1,2または3に記載の加熱管内のコーキング厚み検知方法。
  5. 前記加熱管の前記検査部分の位置を前記加熱管の長手方向に所定の距離ずつずらしながら測定した前記処理時間に基づいて、前記加熱管内の前記コーキングの厚み分布を求めることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の加熱管内のコーキング厚み検知方法。
  6. プロセス加熱炉内の加熱管内面に堆積したコークにより形成されたコーキングの厚みを検知する加熱管内のコーキング厚み検知装置であって、
    コーキングが内面に形成されていない前記加熱管の健全部を強制的に加熱して、その後自然冷却する過程で前記健全部の表面温度を時系列で測定して前記健全部の表面温度の変化に関する基準時系列データを取得し、該基準時系列データをフーリエ変換して得た各周波数成分の位相を含む基準フーリエ変換結果を記憶する基準フーリエ変換結果記憶部と、
    検査対象の前記加熱管の検査部分を強制的に加熱する加熱部と、
    加熱の後自然冷却する過程における前記検査部分の表面温度を時系列で測定して前記表面温度の変化に関する検査用時系列データを取得する温度変化測定部と、
    前記検査用時系列データをフーリエ変換して各周波数成分の位相を含む検査用フーリエ変換結果を取得するフーリエ変換部と、
    前記検査用フーリエ変換結果の前記位相と前記基準フーリエ変換結果の前記位相の位相差が最大値となる前記周波数成分の周波数の逆数からなる処理時間TMAXを求める処理時間演算部と、
    前記加熱管の熱拡散率をαtとし、前記加熱管の肉厚をμtとして熱が前記加熱管を通過する時間TPassをTPass=αt/μt 2の式で求めたものを記憶する加熱管通過時間記憶部と、
    前記処理時間TMAXと、前記コークの熱拡散率αcとを用いて、前記加熱管の厚みを含む前記コーキングの厚みμを、μc=[2αc×(TMAX−TPass)]1/2の式に基づいて算出する厚み演算部とを有することを特徴とする加熱管内のコーキング厚み検知装置。
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