JP2014045154A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リーク電流を十分に抑制することができる半導体装置を提供する。
【解決手段】基板と、基板上に形成され、主電流の電流通路となる窒化物系化合物半導体層と、窒化物系化合物半導体層上に配置され、主電流通路に電流を流す第1及び第2の主電極と、第1及び第2の主電極を囲むように窒化物系化合物半導体層上に配置された外周電極の基部と、窒化物系化合物半導体層上に絶縁層を介して設けられ、且つ平面的に見て外周電極から外側に延伸した外周電極の延伸部と、を有することを特徴とする半導体装置。
【選択図】図1

Description

本発明は基板上に窒化物系化合物半導体を形成した半導体装置に関する。
窒化ガリウム系等の窒化物系化合物半導体は絶縁破壊電界が高いことから、低損失の高耐圧パワーデバイス等への応用が期待されている。そのために、特性が良好なだけでなく、安価にデバイスを作成することが望まれている。これらの点を鑑みて、窒化物系化合物半導体層の成長基板として、窒化物系単結晶基板ではなく、大口径基板の製造が容易で安価なシリコン(Si)基板等を用いることが望まれている。例えば、シリコン基板上に周知の有機金属気相成長(MOCVD)法などを用いて形成された窒化物系半導体装置が特許文献1等で開示されている。このような窒化物系半導体装置は窒化物半導体層を厚く形成すると、クラック等を生じ易くなり、あまり厚く形成することができない。その結果、窒化物半導体層の厚みがソース電極とドレイン電極との間隔に比べて十分に小さいと、例えば半導体装置のオフ(OFF)状態において、ドレイン電極からバッファ層やシリコン(Si)基板を経由してソース電極に流れ込むリーク電流が発生し易いという問題がある。
また、窒化物半導体装置の端部は一般的にドライエッチングを用いて窒化物系化合物半導体層の上面にメサ形状を形成したり、トレンチ形状を形成したりして素子分離(外周分離)構造を形成しているが、ドライエッチングを用いて外周分離構造を形成しているために、窒化物系化合物半導体層の側壁に結晶欠陥等が生じる。その結果、窒化物系化合物半導体層に形成した外周分離構造近傍は、窒化物半導体層の他の部分に比べて低抵抗となることでリーク電流が流れる通路となり、窒化物半導体装置の耐圧の低下や破壊の原因となっていた。このような問題を解決する手段として、例えば、特許文献2の方法がある。特許文献2の窒化物半導体装置は、ソース電極よりも窒化物系化合物半導体層の端部側に外周電極を配置し、半導体装置がオフ時に外周電極によってチャネル領域に達する空乏層を生じさせ、窒化物系化合物半導体層の端部からソース電極へ流れるリーク電流を抑制する構造が開示されている。
特開2006−5005号公報 特開2009−60049号公報
しかしながら、特許文献2の半導体装置は、外周電極で空乏化させることによってリーク電流を低減することは考慮されているが、ドレイン電極から基板又はバッファ層を経由して窒化物半導体層の端部に至る経路が低インピーダンスである場合、窒化物半導体層の側壁部はドレイン電極に近い数値まで電位が高くなり、窒化物半導体層の側壁部に高電界が発生してしまう。その結果、リーク電流を十分に抑制することができないという問題がある。
本発明は、上記従来技術の状況に鑑み、リーク電流を十分に抑制することができる半導体装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明に係る半導体装置は、
基板と、
基板上に形成され、主電流の電流通路となる窒化物系化合物半導体層と、
窒化物系化合物半導体層上に配置され、主電流通路に電流を流す第1及び第2の主電極と、
第1及び第2の主電極を囲むように窒化物系化合物半導体層上に配置された外周電極の基部と、
窒化物系化合物半導体層上に絶縁層を介して設けられ、且つ平面的に見て前記外周電極から外側に延伸した外周電極の延伸部と、
を有することを特徴とする。
本発明に係る半導体装置によれば、第1の外周電極の基部から外周分離溝側に向かって延伸する外周電極の第1の延伸部が絶縁層上に形成されていることによって、窒化物系化合物半導体層の第1の外周電極の基部から外周分離溝側に向かう電界集中を緩和し、第1の外周電極と外周分離溝との間に流れるリーク電流を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の模式的な断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の構成を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の模式的な断面構造図である。
以下、本発明の実施の形態の半導体装置を、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。また、以下に示す第1及び第2の実施例は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、様々な変更を加えることができる。
図1は、本発明に係る実施例1を説明する半導体装置30である。
図1に示す半導体装置30は、基板1と、基板1の上に形成された緩衝層2と、GaN等の窒化ガリウム系半導体から成る電子走行層(チャネル層)3と、AlGaN等の窒化ガリウム系半導体から成る電子供給層(バリア層)4と、電子供給層4と電子走行層3との界面近傍に生じる2次元電子ガス層20と、半導体装置の外周を規定するためのトレンチ分離から成る外周分離構造13と、半導体装置30を平面的に見て外周分離構造13の内側に外周電極8とを備える。
半導体装置30を平面的に見て外周電極8の内側には、2次元電子ガス層20と電気的に接続されている第1の主電極12と、2次元電子ガス層20と電気的に接続され且つ第1の主電極12を外側から囲むように配置された第2の主電極9と、半導体装置の第1の主電極9と第2の主電極12との間に流れる主電流を制御するために第1の主電極12と第2の主電極9との間に配置された制御電極10とを備える。
以下、第1の主電極12がドレイン電極、第2の主電極9がソース電極、制御電極10がゲート電極の場合について例示的に説明するが、第1の主電極12がソース電極、第2の主電極9がドレイン電極、制御電極10がゲート電極であっても良い。
以下に、図1に示した半導体装置30の構成について説明する。基板1は、シリコン、シリコンカーバイト(SiC)、GaN等の窒化ガリウム系半導体から成る。例えば、シリコン基板はp型不純物を添加した基板が使用される。
緩衝層2は、格子定数及び熱膨張係数が互いに異なる複数の窒化物系化合物半導体が積層された構造を採用することができる。例えば、緩衝層2として、組成比が互いに異なるAlGaN層を1つの組として積層した多層膜の緩衝層やAlN層とGaN層を1つの組として複数回積層された多層膜の緩衝層などを使用する。また、AlN層とGaN層が交互に複数回積層形成された第1の多層膜と第2の多層膜との間に第1及び第2の多層膜よりも厚い窒化物系化合物半導体層を配置した間欠バッファ構造を採用することも可能である。
緩衝層2上の電子走行層3はノンドープのAlXGa1−XN(0≦X≦1)等の窒化物系化合物半導体から構成され、電子供給層4はn型またはノンドープのAlYGa1−YN(X<Y≦1)等の電子走行層3とは異なる組成から構成され、電子走行層3よりもバンドギャップが大きく、且つ電子走行層3と格子定数の異なる窒化物系化合物半導体から構成される。なお、電子走行層10と電子供給層11との界面近傍に二次元電子ガス(2DEG)層20が発生する。また、図1では電子供給層4の上にn型AlzGa1−zN(0≦z≦1、zはYと異なる)等から構成されるキャップ層5を配置している。キャリア供給層4の膜厚は、キャリア走行層3よりも薄い例えば5〜50nm程度、より好ましくは5〜30nm程度である。キャップ層5は数nm程度である。
なお、電子供給層4とGaNからなる電子走行層3との間にアンドープAlNからなるスペーサ層を配置してもよい。また、ソース電極9とドレイン電極12と電子供給層4との間に、図1では図示していないが、例えばn型AlGaNからなるコンタクト層を配置してもよい。スペーサ層は、二次元電子ガス層20と電子供給層4に残されたイオン化ドナーによる正電荷との間に働くクーロン相互作用を低減する効果や、電子供給層4の不純物が電子走行層3に拡散することを防ぐ効果がある。コンタクト層は、ソース電極9とドレイン電極12と電子供給層4との接触抵抗の低減に寄与する。図1において、ソース電極9とドレイン電極12は二次元電子ガス層20と接するように、キャップ層5及び電子供給層4を貫通して電子走行層3に達する彫り込み溝が形成されており、この彫り込み溝内にソース電極9とドレイン電極12が埋め込まれている。
半導体装置30は、ソース電極9とドレイン電極12との間で電子供給層4上に配置され、Ni/Au等の材料で構成される制御電極(ゲート電極)10を更に備える。制御電極10の基部10Aは、電子走行層3を通ってソース電極9とドレイン電極12間に流れる主電流を制御する。制御電極10の基部10Aと電子供給層4との間にはp型AlPGa1−PN(0≦P<1)、p型金属酸化物等のp型材料膜、又はAl2O3等の絶縁膜からなる下地膜11を設けているが、下地膜11を設けなくても良い。例えば、半導体装置30をノーマリオフ型の半導体装置とする場合、制御電極10の基部10A下の電子供給層4は傾斜した側面と傾斜した側面との間に挟まれた底部からなる凹部が形成されており、凹部の底部に相当する電子供給層4の厚みは薄くなっている。これよって、制御電極10の基部10A下の下地膜11と合わせることによって、制御電極10の基部10A下の2次元電子ガス層20が遮断され、半導体装置30はノーマリオフを実現することができる。なお、このとき、キャップ層5の側面も傾斜した側面を有し、その上にも制御電極10及び下地膜11を設けても良い。
キャップ層5上には絶縁膜6が配置されている。なお、図1で示すように、制御電極10の基部10Aから段差を有するように、制御電極10の延伸部10Bが絶縁膜6上にも延伸して配置されており、周知のゲート・フィールド・プレートを構成している。ゲート・フィールド・プレートは制御電極10のドレイン電極12側だけではなくソース電極9側にも延伸部10Bが絶縁膜6上に延伸して配置されていても良い。なお、ソース・ゲート間電圧よりもドレイン・ゲート間電圧の方が大きいので、ゲート・フィールド・プレートについて、ドレイン電極12側の延伸部10Bがソース電極9側の延伸部10Bよりも緩やかであり、且つソース電極9側の延伸部10Bよりもドレイン電極12側の延伸部10Bが長く延びていることが望ましい。よって、ドレイン電極12側の制御電極10の延伸部10Bはキャップ層5上面から絶縁膜6の傾斜面、そして絶縁膜6の上面へと段々に延伸していることが望ましい。
半導体装置30には、図1で示すように、電子供給層4上のソース電極9と外周分離構造13との間に、制御電極10と同じNi/Au等の材料で構成される外周電極7を更に備える。リーク電流を良好に抑制するため、外周電極7の基部7Aと電子供給層4との間にはp型AlPGa1−PN(0≦P<1)、p型金属酸化物等のp型材料膜、又はAl2O3等の絶縁膜からなる下地膜8を設けているが、下地膜8を設けなくても良い。
外周電極7は、リーク電流を抑制するため、ソース電極9と同電位、又はソース電極9よりも低い電位(例えば負電位)が印加できるようにしても良い。さらに、外周電極7の延伸部7Bが外周電極7の基部7Aから外周分離構造13側の絶縁膜6上へと延伸して配置されており、外周電極7近傍の電界を緩和している。外周電極7の延伸部7Bは外周電極7の外周分離構造13側だけではなくソース電極9側にも延伸部が絶縁膜6上に延伸して配置されていても良い。なお、ソース・ゲート間電圧よりも外周分離構造13・ソース間電圧の方が大きいので、外周分離構造13側の延伸部7Bがソース電極9側の延伸部7Bよりも緩やかであり、且つソース電極9側の延伸部7Bよりも外周分離構造13側の延伸部7Bが長く延びていることが望ましい。よって、外周分離構造13側の外周電極7の延伸部7Bはキャップ層5の上面から絶縁膜6の傾斜面、絶縁膜6の上面へと段々に延伸しており、外周分離構造13側の外周電極7の延伸部7Bは、階段状に形成されていることが望ましい。また、制御電極10の基部10Aと外周電極7の基部7Aにおける断面形状、制御電極10の延伸部10Bと外周電極7の延伸部7Bにおける断面形状の少なくとも何れか一方を同じとしても良い。また、制御電極10と同様に、外周電極7の基部7A下の電子供給層4は傾斜した側面と傾斜した側面との間に挟まれた底部からなる凹部が形成されており、外周電極7の基部7A下の凹部の底部に相当する電子供給層4の厚みは薄くなっている。上記リーク電流を良好に抑制することができる。ちなみに、外周電極7の基部7A下の凹部は2次元電子ガス層20を遮断するために2次元電子ガス層20を貫通し、外周電極7の基部7A下の凹部の底部は、外周電極7の基部7A下の凹部の周囲の2次元電子ガス層20よりも下にあっても良い。
外周分離構造13は、半導体装置の外周を規定するためのトレンチ分離から成る。外周分離構造13は、2次元電子ガス層20が形成される位置よりも深くなるように、少なくとも電子供給層4より位置までエッチングされた溝である。少なくとも電子供給層4より位置までエッチングされた溝とすることで、外周分離構造13の領域には2次元電子ガス層20が形成されず、半導体装置の端部と外周分離構造13の内側とを良好に遮断することができる。更に、2次元電子ガス層20が遮断されていることによって、複数の素子領域を形成することができ、複数の窒化物系化合物半導体素子から成る半導体装置とすることができる。ただし、外周分離構造13は、2次元電子ガス層20の形成される位置よりも深くしなくても良い。
また、半導体装置が1つの特性を有する窒化物系化合物半導体素子で構成されている場合、外周分離構造13は無くても良い。なお、窒化物半導体層の最も外側の側壁は半導体装置を形成する際にダイシングによって切断されるため、窒化物半導体層の最も外側の側壁に結晶欠陥が生じ易く、リーク電流が生じる原因ともなる。そこで、半導体装置が1つの特性を有する窒化物系化合物半導体素子で構成されている場合においても、外周分離構造13を設けることが好ましい。
また、半導体装置が複数の特性を有する窒化物系化合物半導体素子で構成されている場合、外周分離構造13が素子分離領域として機能する。
図2で示すように、半導体装置30を平面的に見て、ドレイン電極12は、ドレインパッド電極120から櫛形状に複数枝分かれしている。ドレインパッド電極120と反対側にソースパッド電極90を有する。ソース電極9はドレインパッド電極120及びドレイン電極12をソース電極パッド90とで囲むように形成された部分と、隣接したドレイン電極12の枝分かれした部分間に延在するように、ソースパッド電極90から櫛形状に枝分かれした部分とを有する。ソース電極9よりも内側には、ドレインパッド電極と同じ側に制御パッド電極100を有する。制御電極10はソース電極9よりも内側であって、ソース電極9とドレイン電極12との間に制御パッド電極100から延びるように有する。更に、ソース電極9、ソースパッド電極90を囲むように外周電極7を有する。つまり、外周電極7は、ソースパッド電極90・ソース電極9・制御電極10・制御パッド電極100・ドレイン電極12・ドレインパッド電極120よりも外側に設けられている。外周分離構造13が外周電極7を囲むように更にその外側に配置されている。
次に、本発明の第1の実施形態の半導体装置30の効果について説明する。
窒化物系化合物半導体装置が逆バイアスされた状態(即ち、FETがオフの状態)において、特許文献2と同様に、半導体装置30の外周電極7にソース電極9と同電位又はソース電極9よりも低い電位を印加する。半導体装置30の外周電極7は、外周電極7直下の2次元電子ガス層20が空乏化して遮断することによって、ドレイン電極12から緩衝層2や基板1、外周分離構造13、そして2次元電子ガス層20を経由してソース電極9に流れるリーク電流を抑制する。しかし、特許文献2の場合、高電圧が印加されると、リーク電流が流れる経路が低インピーダンスの場合、外周分離構造13もドレイン電極11と同様に高電位となり、ドレイン電極11端だけではなく外周分離構造13との界面近傍にも電界集中が生じ、半導体装置30のリーク電流が増加してしまうことが発明者によって発見された。
そこで、図1及び図2に示した本発明の窒化物系化合物半導体装置において、フィールド・プレートとして機能する外周電極7の延伸部7Bを外周分離構造13側の絶縁層上に形成し、外周電極7直下から外周分離構造13方向に延びる空乏層の広がりを緩やかにし、外周電極7近傍の電界集中を抑制することができる。また、図1及び図2に示した半導体装置30の外周電極7においては、ソース電極7側に比べて外周分離構造13側の延伸部7Bが緩やかであり、且つ長い。外周電極7の延伸部7Bをこのように形成することによって、半導体装置30のチップサイズを出来る限り大きくすることなく、より良好にリーク電流を抑制することができる。
また、図1及び図2に示した半導体装置30においては、いわゆる電流コラプス現象によるオン抵抗の増大を抑制できる。電流コラプス現象は、制御電極10とドレイン電極12間への逆バイアス印加(オフ)後にオン抵抗が増大する現象である。このオン抵抗の増大は、逆バイアス(オフ)時に窒化物半導体層内部の欠陥にトラップされた電子が2次元電子ガス層20や窒化物半導体層に蓄えられる電荷を減少させることにより生じるといわれている。図1及び図2に示した半導体装置30では、窒化物半導体層内部の欠陥にトラップされた電子が、オン状態時に、ダメージを受けたことで比較的低抵抗となっている窒化物半導体層の端面である外周分離構造13近傍の電界集中を緩和できるので、逆バイアス印加(オフ)後のオン抵抗の増大も抑制できる。
また、制御電極11と同様に、外周電極7の基部7A下の電子供給層4の上面は傾斜した側面と傾斜した側面との間に挟まれた底部からなる凹部が形成されており、外周電極7の基部7A下の凹部の底部に相当する電子供給層4の厚みは薄くすることによって、リーク電流を良好に抑制することができる。
また、ソース・ゲート間電圧よりも外周分離構造13・ソース間電圧の方が大きいので、外周分離構造13側の延伸部7Bがソース電極9側の延伸部7Bよりも緩やかであり、且つソース電極9側の延伸部7Bよりも外周分離構造13側の延伸部7Bが長く延びている。これによって、できる限りチップサイズを小さくし、良好にリーク電流を抑制することができる。
(第2の実施の形態)
図3に本発明の第2の実施の形態に係る窒化物系化合物半導体装置を示す。図3に示した半導体装置において、外周分離構造13とソース電極9との間の距離がソース電極9とドレイン電極12との間の距離以上の長さとすることが、図2で示した本発明の第1の実施の形態と異なる。その他の構成については、図1及び図2で示した本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系化合物半導体装置と同様である。
ドライエッチングを用いて外周分離構造13を形成しているために、従来構造では、外周分離構造13近傍の窒化物系化合物半導体層には、結晶欠陥等が生じ易い。結晶欠陥が生じた外周分離構造13近傍は、窒化物半導体層の他の部分に比べて低抵抗領域となってしまうので、例えばドレイン電極12から外周分離構造13までのリーク電流通路が低インピーダンスの場合、ドレイン電極12に所定の電位を印加すると、外周分離構造13の電位がドレイン電極12と同程度の高電位にまで持ち上がってしまう。そこで、外周分離構造13とソース電極9との間の距離がソース電極9とドレイン電極12との間の距離以上の長さとすることで、例えばドレイン電極12から外周分離構造13までのリーク電流通路が低インピーダンスの場合においても、外周分離構造13とソース電極9との間の耐圧を良好に確保し、リーク電流をより抑制することができる。
同様に、外周分離構造13と外周電極7の基部7Aとの間の距離が制御電極の基部10Aとドレイン電極12との間の距離以上の長さとすることが望ましい。
上記のように、本発明は第1乃至第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、キャリア走行層3及びキャリア供給層4には、GaN、AlGaN以外のInGaN、AlInGaN、AlN、AlP、GaP、AlInP、GaInP、AlGaP、AlGaAs、GaAs、AlAs、InAs、InP、InN、GaAsP等のIII−V属化合物半導体、または酸化亜鉛(ZnO)等のII−VI化合物半導体、若しくは更に別の化合物半導体を採用可能である。
また、キャリア供給層4をp型半導体からなる正孔(ホール)供給層に置き換えることができる。この場合、2次元電子ガス層20に対応する領域に2次元キャリアガス層として2次元正孔ガス層20´が生じる。
更に、基板1がシリコン基板以外の導電性基板である場合や、窒化ガリウム系化合物半導体の下に絶縁性の低い層がある場合等にも、本発明は適用可能である。更に、基板1の下面に背面電極を設けてもよい。
また、外周分離構造13と外周電極7との間に、2次元電子ガス層20に到達しない程度の外周分離構造13よりも浅い溝13aを別途形成しても良い。溝13aを形成することによって、溝13a直下の2次元電子ガス層20の濃度が低下するので、外周分離構造13と外周電極7との間のリーク電流を抑制することができる。
また、第1乃至第2の実施の形態はHEMTを例に説明したが、ショットキーバリアダイオード(SBD)の場合にも、本発明は適用可能である。
また、第1乃至第2の実施の形態の外周分離構造13をトレンチ構造で説明したが、メサ構造の場合にも、本発明は適用可能である。
また、第1乃至第2の実施の形態の外周電極7と制御電極10、外周電極7直下の下地層8と制御電極10直下の下地層11の両方は同じ材料で形成した例で説明したが、少なくともどれか一方を異なる材料で形成しても良い。また、下地層8、11の少なくとも何れか一方を削除しても良い。
また、1つの半導体装置30は外周分離構造13及び外周電極7を1つ備えても良いが、半導体装置30が複数の素子構造から構成されている場合、外周分離構造13及び外周電極7を各々の素子を囲むように備えても良い。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…基板
2…緩衝層
3…電子走行層
4…電子供給層
5…キャップ層
6…絶縁層
7…外周電極
8…(外周電極の)下地層
9…ソース電極
10…制御電極
11…(制御電極の)下地層
12…ドレイン電極
13…外周分離構造
20…2次元電子ガス層

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成され、主電流の電流通路となる窒化物系化合物半導体層と、
    前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、前記主電流通路に電流を流す第1及び第2の主電極と、
    前記第1及び第2の主電極を囲むように前記窒化物系化合物半導体層上に配置された外周電極の基部と、
    前記窒化物系化合物半導体層上に絶縁層を介して設けられ、且つ平面的に見て前記外周電極から外側に延伸した外周電極の延伸部と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記外周電極の延伸部よりも外側の窒化物系化合物半導体層の領域に外周分離溝を有することを特徴とする請求項1の半導体装置。
  3. 前記第1の電極と第2の電極との間の距離は、前記第2の電極と前記外周分離溝との間の距離以下であることを特徴とする請求項2の半導体装置。
  4. 前記第1の電極と第2の電極との間の距離は、前記外周電極と前記外周分離溝との間の距離以下であることを特徴とする請求項2の半導体装置。
  5. 前記窒化物系化合物半導体層は
    第1の窒化物系化合物半導体層と、
    前記第1の窒化物系化合物半導体層上に形成され、前記第1の窒化物系化合物半導体層と異なる組成を有する第2の窒化物系化合物半導体層と、
    前記第1の窒化物系化合物半導体層と前記第2の窒化物系化合物半導体層との界面近傍の2次元電子ガス層とを有し、
    前記外周分離溝は、前記2次元電子ガス層よりも深いことを特徴とする請求項2〜4何れか1項を満足する半導体装置。
  6. 前記外周電極は、前記外周電極の基部から前記第2の電極側に延伸し、且つ前記窒化物系化合物半導体層上に絶縁層を介して設けられた外周電極の前記第2の電極側に延伸する延伸部を更に有し、
    前記第2の電極側に延伸する延伸部は前記外側に延伸する延伸部より短いことを特徴とする請求項1〜5何れか1項を満足する半導体装置。
  7. 前記第1の電極は前記第2の電極よりも高電位が印加される電極であって、
    前記外周電極は前記第2の電極と同電位以下の電位が印加されることを特徴とする請求項1〜6何れか1項を満足する半導体装置。
  8. 前記外周電極の下の窒化物系化合物半導体層の上面領域には、凹部が形成されており、
    前記凹部の底部に前記外周電極の基部が配置されていることを特徴とする請求項1〜7何れか1項を満足する半導体装置。
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