JP2014043986A - 燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】前後方向に長手の上端の炎口部を有する偏平バーナを備える燃焼装置であって、酸欠気味になったときに、COが発生する前に燃焼を停止できるようにする。
【解決手段】燃焼筐1を備え、燃焼筐1内の空間を燃焼室2と燃焼室2の下側の給気室3とに仕切る仕切り板4が設けられ、前後方向に長手の上端の炎口部を有する偏平バーナ6が燃焼室2内に横方向に複数並設され、給気室3から仕切り板4に形成した多数の分布孔4aを介して燃焼室2に二次空気が供給されるようにした燃焼装置であって、一部の偏平バーナ6の上方に臨ませてフレームロッド9が設けられ、炎口部から噴出する混合気の燃焼で生ずる火炎をフレームロッド9が検知しなくなったときに、燃焼を停止させるものにおいて、フレームロッド9が臨む偏平バーナ6への混合気の供給量を他の偏平バーナ6への混合気の供給量よりも多くする。
【選択図】図2
【解決手段】燃焼筐1を備え、燃焼筐1内の空間を燃焼室2と燃焼室2の下側の給気室3とに仕切る仕切り板4が設けられ、前後方向に長手の上端の炎口部を有する偏平バーナ6が燃焼室2内に横方向に複数並設され、給気室3から仕切り板4に形成した多数の分布孔4aを介して燃焼室2に二次空気が供給されるようにした燃焼装置であって、一部の偏平バーナ6の上方に臨ませてフレームロッド9が設けられ、炎口部から噴出する混合気の燃焼で生ずる火炎をフレームロッド9が検知しなくなったときに、燃焼を停止させるものにおいて、フレームロッド9が臨む偏平バーナ6への混合気の供給量を他の偏平バーナ6への混合気の供給量よりも多くする。
【選択図】図2
Description
本発明は、前後方向に長手の上端の炎口部を有する偏平バーナを備える燃焼装置であって、酸欠時の燃焼停止のためにフレームロッドを設けるものに関する。
従来、この種の燃焼装置として、燃焼筐を備え、燃焼筐内の空間を燃焼室と燃焼室の下側の給気室とに仕切る仕切り板が設けられ、前後方向に長手の上端の炎口部を有する偏平バーナが燃焼室内に横方向に複数並設され、給気室から仕切り板に形成した多数の分布孔を介して燃焼室に二次空気が供給されるようにした燃焼装置であって、一部の偏平バーナの上方に臨ませてフレームロッドが設けられ、炎口部から噴出する燃料ガスと一次空気の混合気の燃焼で生ずる火炎をフレームロッドが検知しなくなったときに、燃焼を停止させるものが知られている。
また、このような燃焼装置であって、各偏平バーナが、炎口部として、理論空燃比より燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する淡炎口と、淡炎口の横方向両側に位置し、淡混合気に比し燃料濃度が濃い濃混合気を噴出する一対の濃炎口とを有する濃淡バーナであるものにおいて、従来、フレームロッドが臨む濃淡バーナの部分への二次空気の供給量を他の部分よりも多くしたものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、酸欠時には、一次空気が不足するので、濃炎口に形成される濃火炎が二次空気を求めて外側に広がる。そして、二次空気の供給量が多いと、濃火炎の外側に吹き上がる二次空気によって濃火炎が外側からめくり上げられ(吹き上げ作用)、更に、二次空気によってバーナ本体の外側の濃炎口が冷却されて燃焼速度が遅くなるため、濃火炎がリフトしやすくなる。上記従来例のものでは、フレームロッドが臨む濃淡バーナの部分への二次空気の供給量を他の部分よりも多くするため、フレームロッドの設置部分において、淡火炎だけでなく濃火炎も酸欠初期段階でリフトして、フレームロッドが火炎を検知しなくなり、燃焼を停止させる。
尚、各偏平バーナが上記淡炎口に相当する炎口部から理論空燃比よりも燃料濃度が濃い混合気を噴出するブンゼン燃焼式のバーナであっても、フレームロッドが臨む偏平バーナの部分への二次空気の供給量を他の部分よりも多くすれば、フレームロッドの設置部分において、二次空気の吹き上げ作用により、酸欠初期段階で火炎がリフトしやすくなる。
ところで、混合気の分布ムラなどにより、フレームロッドの無い部分で酸欠による燃焼不良が進行し、フレームロッドが火炎を検知しなくなったことによる燃焼停止時には、ある程度のCOが発生してしまうことがある。そのため、酸欠気味になったときに、フレームロッドの設置部分で可及的に早く火炎がリフトするようにして、COの発生を防止することが望まれるが、上記従来例のものでは不十分である。
本発明は、以上の点に鑑み、酸欠気味になったときに、フレームロッドの設置部分で可及的に早く火炎がリフトするようにして、COが発生する前に燃焼を停止できるようにした燃焼装置を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、燃焼筐を備え、燃焼筐内の空間を燃焼室と燃焼室の下側の給気室とに仕切る仕切り板が設けられ、前後方向に長手の上端の炎口部を有する偏平バーナが燃焼室内に横方向に複数並設され、給気室から仕切り板に形成した多数の分布孔を介して燃焼室に二次空気が供給されるようにした燃焼装置であって、一部の偏平バーナの上方に臨ませてフレームロッドが設けられ、炎口部から噴出する混合気の燃焼で生ずる火炎をフレームロッドが検知しなくなったときに、燃焼を停止させるものにおいて、フレームロッドが臨む偏平バーナへの混合気の供給量を他の偏平バーナへの混合気の供給量よりも多くすることを特徴とする。
ここで、混合気の供給量を多くすると、炎口部からの混合気の噴出速度が速くなる。酸欠気味になって混合気の燃焼速度が低下し始めると、早期に燃焼速度が噴出速度を下回って火炎がリフトする。本発明では、フレームロッドが臨む偏平バーナへの混合気の供給量を他の偏平バーナへの混合気の供給量よりも多くするため、酸欠気味になると、フレームロッドの設置部分で可及的に早く火炎がリフトして、フレームロッドが火炎を検知しなくなり、COが発生する前に燃焼を停止できる。
また、本発明において、各偏平バーナが、炎口部として、理論空燃比より燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する淡炎口と、淡炎口の横方向両側に位置し、淡混合気に比し燃料濃度の濃い濃混合気を噴出する一対の濃炎口とを有する濃淡バーナである場合、フレームロッドが臨む偏平バーナへの供給量を他の偏平バーナへの供給量よりも多くする混合気は濃混合気のみであることが望ましい。これによれば、濃炎口からの濃混合気の噴出速度が速くなり、濃火炎がリフトしやすくなる。濃火炎がリフトすると、淡火炎もリフトするため、火炎全体としてリフトしやすくなる。尚、淡混合気の供給量を多くしたのでは、正常燃焼時における淡火炎の安定性を確保できなくなるため、供給量を多くするのは濃混合気のみにすべきである。
また、本発明においては、フレームロッドが臨む偏平バーナの部分への二次空気の供給量を他の部分への二次空気の供給量よりも多くすることが望ましい。これによれば、上述した二次空気の吹き上げ作用と相俟って、酸欠気味になったときに、フレームロッドの設置部分で一層早く火炎がリフトする。
図1及び図2を参照して、1は燃焼筐を示している。燃焼筐1の上面は開放されており、燃焼筐1の上に図示省略した熱交換器等の被加熱物が設置される。
燃焼筐1内には、燃焼筐1内の空間を燃焼室2と燃焼室2の下側の給気室3とに仕切る仕切り板4が設けられている。給気室3の底面には図示省略した燃焼ファンがダクト5を介して接続されており、燃焼ファンから給気室3に空気が供給される。仕切り板4には、多数の分布孔4aが形成されており、給気室3に供給された空気がこれらの分布孔4aを介して燃焼室2に二次空気として供給されるようにしている。
燃焼室2内には、前後方向に長手の上端の炎口部を有する偏平バーナ6が横方向に複数並設されている。図3も参照して、本実施形態の各偏平バーナ6は、炎口部として、横方向中央に位置し、理論空燃比より燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する淡炎口61と、淡炎口61の横方向両側に位置し、淡混合気に比し燃料濃度が濃い濃混合気を噴出する一対の濃炎口62,62とを有する濃淡バーナである。濃淡バーナ6には、淡炎口61と濃炎口62を前後方向に所定間隔で分割する上端のブリッジ部63が設けられている。また、淡炎口61内には、整流板61aが装着され、淡炎口61の両側部には、濃炎口62との間に位置させて、混合気が噴出しない還流域61bが設けられている。
各濃淡バーナ6の下部前端には、淡混合気用流入口64と、その上側の濃混合気用流入口65とが設けられている。また、仕切り板4の前縁に立上り部41を曲成し、立上り部41の前側には、燃焼筐1の下部前面を塞ぐようにしてマニホールド7を装着している。マニホールド7には、淡混合気用流入口64に臨む淡混合気用ガスノズル71と、濃混合気用流入口65に臨む濃混合気用ガスノズル72とが設けられている。そして、各ガスノズル71,72から各流入口64,65に燃料ガスが供給されると共に、給気室3に供給された空気が立上り部41とマニホールド7との間に画成される空隙を介して各流入口64,65に一次空気として供給されるようにしている。
立上り部41の前面には、各流入口64,65に対向する淡混合気用と濃混合気用の開口42a,42bを各々形成したダンパ板42が装着されており、開口42a,42bの大きさにより一次空気の供給量を調整するようにしている。ここで、淡混合気用開口42aは、比較的大きく形成され、流入口64への一次空気の供給量を比較的多くし、淡混合気が生成されるようにしている。一方、濃混合気用開口42bは、比較的小さく形成され、流入口65への一次空気の供給量を比較的少なくし、濃混合気が生成されるようにしている。
以上により、正常燃焼時には、図3(a)に示すように、淡炎口61から噴出する淡混合気による淡火炎Faが形成されると共に、濃炎口62から噴出する濃混合気が淡混合気中の過剰空気及び分布孔4aからの空気を二次空気とし燃焼して濃火炎Fbが形成される。
このような燃焼装置において、燃焼筐1の前面には、点火プラグ8が装着されると共に、一部の濃淡バーナ6の上方に臨むようにフレームロッド9が装着される。そして、淡炎口61から噴出する淡混合気の燃焼で生ずる淡火炎Faと濃炎口62から噴出する濃混合気の燃焼で生ずる濃火炎Fbとをフレームロッド9が検知しなくなったとき、即ち、フレームロッド9と濃淡バーナ6との間に淡火炎Fa及び濃火炎Fbを介して流れるフレーム電流がフレームロッド9よりも上方への火炎リフトで所定の閾値以下に低下したとき、マニホールド7の上流のガス供給路に介設した図示省略した電磁弁を閉弁させて、燃焼を停止させるようにしている。
ここで、本実施形態では、フレームロッド9が臨む濃淡バーナ6の濃混合気用ガスノズル72のノズル孔径を他の濃淡バーナ6の濃混合気用ガスノズル72のノズル孔径よりも大きく形成し、燃料ガスの供給量を多くしている。また、フレームロッド9が臨む濃淡バーナ6のダンパ板42の濃混合気用開口42bを他の濃淡バーナ6のダンパ板42の濃混合気用開口42bよりも大きく形成し、一次空気の供給量を多くしている。尚、濃混合気の燃料濃度は、燃料ガスと一次空気の供給量を多くしながらも、他の濃淡バーナ6のものと同等のものとする。
これによれば、フレームロッド9が臨む濃淡バーナ6への濃混合気の供給量が他の濃淡バーナ6への濃混合気の供給量よりも常時多くなる。そして、酸欠気味になって一次空気の不足により混合気の燃焼速度が低下し始めると、濃炎口62からの濃混合気の噴出速度が速いため、早期に燃焼速度が噴出速度を下回って濃火炎Fbがリフトする。
従って、酸欠気味になると、フレームロッド9の設置部分において、可及的に早く濃火炎Fbがリフトする。濃火炎Fbがリフトすると、淡火炎Faもリフトするため、図3(b)に示すように、火炎全体としてリフトする。その結果、フレームロッド9の無い部分でCOが発生する前に燃焼を停止できる。
尚、淡混合気の供給量を多くしたのでは、正常燃焼時における淡火炎Faの安定性を確保できなくなり、例えば、燃焼筐1の上方の熱交換器に淡火炎が触れ、COが発生してしまう等の事態が生じてしまう。このため、各偏平バーナが濃淡バーナである場合、供給量を多くするのは濃混合気のみにすべきである。
また、酸欠時には、濃炎口62に形成される濃火炎Fbが二次空気を求めて外側に広がる。本実施形態では、フレームロッド9が臨む濃淡バーナ6の部分への二次空気の供給量を他の部分への二次空気の供給量よりも多くしている。具体的には、フレームロッド9の設置部分を中心とする所定の横方向範囲内の仕切り板4の前部(図1及び図2中、Aで示す部分)に、分布孔4aを高密度で形成している。尚、仕切り板の上記部分Aに形成する分布孔4aを大きく形成してもよい。このようにして、フレームロッド9が臨む濃淡バーナ6の部分に流れる二次空気が通過する仕切り板4の部分に、分布孔4aを仕切り板4単位面積当たりの分布孔4aの開口面積が他の部分よりも大きくなるように形成している。これによれば、濃火炎Fbの外側に吹き上がる二次空気によって濃火炎Fbが外側からめくり上げられる。従って、酸欠気味になったとき、フレームロッド9の設置部分において、一層早く火炎がリフトする。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、各偏平バーナが、濃淡バーナであるものについて説明したが、各偏平バーナが、淡炎口に相当する炎口部から理論空燃比よりも燃料濃度が濃い混合気を噴出するブンゼン燃焼式のバーナであってもよい。この場合、フレームロッド9が臨む偏平バーナ6への混合気の供給量を他の偏平バーナ6への混合気の供給量よりも多くすればよい。
1…燃焼筐、2…燃焼室、3…給気室、4…仕切り板、4a…分布孔、6…偏平バーナ(濃淡バーナ)、61,62…炎口部(淡炎口,濃炎口)、9…フレームロッド。
Claims (3)
- 燃焼筐を備え、燃焼筐内の空間を燃焼室と燃焼室の下側の給気室とに仕切る仕切り板が設けられ、
前後方向に長手の上端の炎口部を有する偏平バーナが燃焼室内に横方向に複数並設され、
給気室から仕切り板に形成した多数の分布孔を介して燃焼室に二次空気が供給されるようにした燃焼装置であって、
一部の偏平バーナの上方に臨ませてフレームロッドが設けられ、炎口部から噴出する混合気の燃焼で生ずる火炎をフレームロッドが検知しなくなったときに、燃焼を停止させるものにおいて、
フレームロッドが臨む偏平バーナへの混合気の供給量を他の偏平バーナへの混合気の供給量よりも多くすることを特徴とする燃焼装置。 - 請求項1記載の燃焼装置であって、前記各偏平バーナが、前記炎口部として、理論空燃比より燃料濃度が希薄な淡混合気を噴出する淡炎口と、淡炎口の横方向両側に位置し、淡混合気に比し燃料濃度が濃い濃混合気を噴出する一対の濃炎口とを有する濃淡バーナであるものにおいて、
フレームロッドが臨む偏平バーナへの供給量を他の偏平バーナへの供給量よりも多くする混合気は濃混合気のみであることを特徴とする燃焼装置。 - フレームロッドが臨む偏平バーナの部分への二次空気の供給量を他の部分への二次空気の供給量よりも多くすることを特徴とする請求項1又は2記載の燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012186096A JP2014043986A (ja) | 2012-08-27 | 2012-08-27 | 燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012186096A JP2014043986A (ja) | 2012-08-27 | 2012-08-27 | 燃焼装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014043986A true JP2014043986A (ja) | 2014-03-13 |
Family
ID=50395375
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012186096A Pending JP2014043986A (ja) | 2012-08-27 | 2012-08-27 | 燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014043986A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014132210A (ja) * | 2012-12-05 | 2014-07-17 | Rinnai Corp | 燃焼装置 |
-
2012
- 2012-08-27 JP JP2012186096A patent/JP2014043986A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014132210A (ja) * | 2012-12-05 | 2014-07-17 | Rinnai Corp | 燃焼装置 |
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