JP2014043887A - チェーンガイドおよびチェーン伝動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】チェーン案内用のローラを回転自在に支持するローラ軸からの熱伝導により成形品からなるガイドベースが温度上昇して強度が低下するのを抑制すること、強度の高い耐久性に優れたガイドベースが成形できるようにすることである。
【解決手段】タイミングチェーン5の一側部に配置されるガイドベース21の対向一対の側板部22に軸係合部25を設け、その軸係合部25によって端部が支持されるローラ軸31によりタイミングチェーン5を転がり案内するローラ41を回転自在に支持する。軸係合部25を側板部22の両側面に貫通する軸孔とし、その軸孔25からローラ軸31の軸端部を外部に露出させて放熱性を高め、ローラ41との接触によって高温とされるローラ軸31からの熱伝導により樹脂の成形品からなる側板部22が高温になって強度が低下するのを防止する。側板部22を軸孔25の配列方向に溶融樹脂が流動する成形として、荷重負荷域にウェルドラインLが形成されるのを防止する。
【選択図】図2
【解決手段】タイミングチェーン5の一側部に配置されるガイドベース21の対向一対の側板部22に軸係合部25を設け、その軸係合部25によって端部が支持されるローラ軸31によりタイミングチェーン5を転がり案内するローラ41を回転自在に支持する。軸係合部25を側板部22の両側面に貫通する軸孔とし、その軸孔25からローラ軸31の軸端部を外部に露出させて放熱性を高め、ローラ41との接触によって高温とされるローラ軸31からの熱伝導により樹脂の成形品からなる側板部22が高温になって強度が低下するのを防止する。側板部22を軸孔25の配列方向に溶融樹脂が流動する成形として、荷重負荷域にウェルドラインLが形成されるのを防止する。
【選択図】図2
Description
この発明は、チェーンの張力調整用として、あるいは、チェーンの移動案内用として使用されるチェーンガイドおよびそのチェーンガイドを用いたチェーン伝動装置に関する。
クランク軸に取付けられた駆動スプロケットとカム軸に取付けられた従動スプロケット間にタイミングチェーンを掛け渡したカム軸駆動用のチェーン伝動装置においては、タイミングチェーンの弛み側チェーンの一側方に揺動可能なチェーンガイドを設け、そのチェーンガイドの揺動側端部にチェーンテンショナの調整力を負荷してタイミングチェーンを緊張させ、チェーンの緩みやバタツキを防ぐようにしている。
また、タイミングチェーンの張り側チェーンにチェーンガイドを固定し、その固定のチェーンガイドによってタイミングチェーンの移動を案内してバタつきを抑制するようにしている。
ここで、タイミングチェーンの張力調整用や移動案内用のチェーンガイドとして、タイミングチェーンを滑り接触によって面案内する形式のものが知られているが、タイミングチェーンの移動抵抗が大きく、伝達トルクロスが多いという問題がある。
そのような問題点を解決するため、本件出願人においては、特許文献1において、タイミングチェーンの移動方向に長く延びる合成樹脂製のガイドベースによって曲線状に配置された複数のローラ軸の両端部を支持し、その複数のローラ軸のそれぞれによってころ軸受からなるローラを回転自在に支持し、その複数のローラによってタイミングチェーンを移動自在に案内するようにしたチェーンガイドを提案している。
上記のチェーンガイドにおいては、タイミングチェーンの案内が複数のローラの転がりによる案内であるため、タイミングチェーンの移動抵抗が小さく、伝達トルクロスが少ないという特徴を有している。
ところで、特許文献1に記載のチェーンガイドにおいては、エンジンルーム内に組み込まれて雰囲気温度も高く、しかも、ローラがタイミングチェーンとの接触により高速回転するため、そのローラとの接触によりローラ軸が発熱して高温になり易い。
特許文献1に記載されたチェーンガイドにおいては、ガイドベースを合成樹脂とし、ローラ軸の軸端面がそのガイドベースに全面接触する支持としているため、ローラ軸からの熱伝導により合成樹脂からなるガイドベースが温度上昇して強度が低下するという問題が発生し、その強度の低下を抑制する上において改善すべき点が残されていた。
本件の発明者らは、ガイドベースに設けられた軸受部を貫通孔とすることにより、ローラ軸の軸端部が外部に露出して放熱性が良くなり、ガイドベースの温度上昇が抑制されることを見い出した。そこで、軸受部を貫通孔としたガイドベースを樹脂成形したところ、溶融樹脂は貫通孔の上流位置で分流して貫通孔の周囲を流れ、その貫通孔の下流側で合流するため、ウェルドラインの発生を避けることはできない。このウェルドラインは、融合しないムラ部分であるため、強度が低く、荷重負荷域に形成されると、ガイドベースが損傷し易くなって耐久性に問題が生じることになる。
ここで、荷重負荷域とは、タイミングチェーンからローラおよびローラ軸に負荷される荷重がガイドベースに高負荷を加える部分をいい、貫通孔とガイドベースの側面間の部分がその荷重負荷域とされる。
この発明の課題は、ローラ軸からの熱伝導によって成形品からなるガイドベースが温度上昇して強度が低下するのを抑制すること、強度の高い耐久性に優れたガイドベースが成形できるようにすることである。
上記の課題を解決するために、この発明に係るチェーンガイドにおいては、タイミングチェーンの外周一部に配置されて、そのタイミングチェーンの移動方向に長く延びる対向一対の側板部を有する金型成形されたガイドベースと、前記側板部に形成された軸係合部に軸端部が嵌合されて、その側板部の長さ方向に間隔をおいて設けられた複数のローラ軸と、その複数のローラ軸のそれぞれに回転自在に支持されたチェーン案内用の複数のローラとからなるチェーンガイドにおいて、前記軸係合部が、前記側板部の両側面に貫通する軸孔からなり、前記ガイドベースの側板部を複数の軸孔の配列方向に溶融成形材料が流れる成形として、それぞれの軸孔の下流側でウェルドラインが形成されるようにした構成を採用したのである。
また、この発明に係るチェーン伝動装置においては、駆動スプロケットと従動スプロケット間にタイミングチェーンを掛け渡し、そのタイミングチェーンの弛み側チェーンの一側部に、タイミングチェーンの移動を案内する揺動可能なチェーンガイドを設け、そのチェーンガイドの揺動側端部にチェーンテンショナの調整力を負荷して、その揺動側端部をタイミングチェーンに押し付けるようにしたチェーン伝動装置において、前記チェーンガイドとして、この発明に係る上記のチェーンガイドを採用したのである。
上記の構成からなるチェーン伝動装置において、タイミングチェーンの張り側チェーンの一側方に、タイミングチェーンの移動を案内する固定のチェーンガイドを設け、その固定チェーンガイドとして、この発明に係る上記のチェーンガイドを採用することによってタイミングチェーンのバタつきを効果的に抑制することができる。
ここで、タイミングチェーンの移動を案内するローラは、そのタイミングチェーンとの接触により高速で回転するため、ローラ軸がローラとの接触部で発熱して高温になり易い。このとき、ローラ軸の軸端部が嵌合支持される軸係合部は側板部の両側面に貫通する軸孔からなるため、ローラ軸の軸端面は外部に露出することになって、その軸端面から放熱によりローラ軸は高温になるのが抑制されることになる。このため、ローラ軸からの熱伝導によって成形品からなるガイドベースの側板部が高温になって強度が低下するという不都合の発生はない。
また、ガイドベースの側板部を複数の軸孔の配列方向に溶融成形材料が流れる成形とすることにより、それぞれの軸孔の下流側でウェルドラインが形成されることになる。そのウェルドラインの形成位置は荷重負荷域を外れた非負荷域であるため、充分な強度を有する耐久性に優れたガイドベースを得ることができる。
ここで、ガイドベースは、合成樹脂の射出成形品であってもよく、あるいは、軽金属のダイキャスト品であってもよい。
この発明に係るチェーンガイドにおいて、軸孔の中心から側板部の一側面までの長さをL1、他側面までの長さをL2としたとき、そのL1とL2の長さの比(L1:L2)を1:3以下とすることによって、荷重負荷域にウェルドラインが形成されるのを確実に防止することができる。
また、ローラとして、両端部にシールを有し、そのシールの内径とローラ軸の外径面との間に隙間を形成するシール付きのころ軸受を採用すると、タイミングチェーンとの接触によってローラを円滑に回転させることができるため、タイミングチェーンの移動抵抗が小さく、伝達トルクロスを少なくすることができる。
ここで、チェーンガイドにおいては、エンジンに設けられた潤滑装置のオイル流出口からオイルを流出させて飛散させ、あるいは、給油式チェーンテンショナに供給されるオイルをテンショナ先端から流出させて飛散させ、ころ軸受の外輪やローラ軸の外径面に付着する飛散オイルによりころ軸受を潤滑するようにしているが、その潤滑オイルに異物が混入していると、その異物の噛み込みによってころ軸受が損傷する場合がる。しかし、上記のように、ローラ軸の外径面間に隙間を有するシール付きのころ軸受を採用することにより、異物の噛み込みによる損傷を防止することができる。
この発明においては、上記のように、ローラ軸の軸端部を支持する軸係合部を側板部の両側に貫通する軸孔としたことにより、ローラ軸の軸端面からの放熱によってローラ軸が高温になるのが抑制することができ、ローラ軸からの熱伝導により成形品からなるガイドベースが高温になって強度が低下するという不都合の発生を抑制することができる。
また、ガイドベースの側板部を複数の軸孔の配列方向に溶融成形材料が流れる成形とすることにより、それぞれの軸孔の下流側でウェルドラインが形成されることになり、そのウェルドラインの形成位置は荷重負荷域を外れた非負荷域であるため、充分な強度を有する耐久性に優れたガイドベースを得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、カム軸駆動用のチェーン伝動装置を示し、クランク軸1の軸端部に取付けられた駆動スプロケット2とカム軸3のそれぞれ軸端部に取付けられた従動スプロケット4間にはタイミングチェーン5が掛け渡されている。
タイミングチェーン5はローラチェーンであっても、サイレントチェーンであってもよい。
クランク軸1は、図1の矢印で示す方向に回転する。そのクランク軸1の回転により、タイミングチェーン5が同図の矢印で示す方向に移動し、上方に向けて移動する部分が弛み側チェーン5aとされ、下向きに向けて移動する部分が張り側チェーン5bとされ、上記弛み側チェーン5aの一側部にチェーンガイドA1が設けられている。
チェーンガイドA1は、タイミングチェーン5の移動方向に長く延び、その上端部がエンジンブロックから突設する支点軸10により支持されて、その支点軸10を中心に揺動可能とされ、下側の揺動側端部には、チェーンテンショナ11の調整力が負荷されて弛み側チェーン5aに向けて押圧されている。
タイミングチェーン5における張り側チェーン5bの他側部にはチェーンガイドA2が設けられている。このチェーンガイドA2は、揺動可能なチェーンガイドA1と同様に、タイミングチェーン5の移動方向に長く延び、その両端部がエンジンブロックにねじ込まれるボルト12の締め付けにより固定されて、タイミングチェーン5の移動を案内するようになっている。
ここで、揺動可能なチェーンガイドA1と固定のチェーンガイドA2とは、ほぼ同一の構成とされ、揺動可能なチェーンガイドA1が一端部に軸挿入用の挿入孔が形成されているのに対し、固定のチェーンガイドA2が両端部にボルト挿入用の挿入孔が形成されている点が相違している。
そのため、ここでは、揺動可能なチェーンガイドA1の構成について以下に説明し、固定配置のチェーンガイドA2については同一の部分に同一の符号を付して説明を省略する。
図2および図3に示すように、チェーンガイドA1は、タイミングチェーン5の移動方向に長く延びるガイドベース21と、そのガイドベース21の長さ方向に間隔をおいて設けられた複数のローラ軸31と、その複数のローラ軸31のそれぞれに回転自在に支持されたチェーン案内用の複数のローラ41とからなっている。
ガイドベース21は、対向一対の側板部22間に複数の間隔保持板23を長さ方向に間隔をおいて形成した構成とされている。一対の側板部22は弓形状をなし、その上端部に支点軸10が挿入される挿入孔24が形成されている。
また、一対の側板部22の対向内面には、ローラ軸31の軸端部を支持する複数の軸係合部としての軸孔25が側板部22の長さ方向に間隔をおいて形成されている。
軸孔25は、側板部22の両側面に貫通する貫通孔からなり、ローラ軸31は、その軸孔25に圧入されて端面が外部に露出する支持とされている。
上記の構成からなるガイドベース21は、合成樹脂の成形品とされている。合成樹脂として耐油性、耐候性および強度的に優れた樹脂を用いるのが好ましい。そのような樹脂として、ポリアミド46(PA46)やポリアミド66(PA66)を挙げることができる。機械的強度をさらに向上させるために、それらの樹脂に強化ガラス繊維を混入するのが好ましい。
ローラ軸31は、ストレート形状をなし、SUJ2やSC材を素材としている。このローラ軸31は、耐摩耗性を向上させるため、熱処理されて硬度が高められている。熱処理として、ここでは、光輝焼入れを採用しているが、高周波焼入れしてもよく、浸炭焼入れしてもよい。あるいは、浸炭窒化処理してもよい。
複数のローラ41は、複数のローラ軸31のそれぞれによって回転自在に支持されている。ローラ41として、ここでは、ころ軸受が採用されている。ころ軸受41は、外輪42と、その内側に組み込まれた複数のころ43と、そのころ43を保持する保持器44とからなる。
外輪42は、SPCやSCM等の金属板を絞り成形したシェル形であり、熱処理によって硬度が高められている。シェル形外輪42の両端部には、保持器44を抜止めする内向き鍔45が形成されている。内向き鍔45は、ころ軸受41の組立ての容易化を図るため、ころ43を保持する保持器44の組込み後において曲げ成形される。
なお、ころ軸受41は、針状ころ軸受であってもよく、円筒ころ軸受であってもよい。また、ころ軸受41は、保持器のない総ころタイプのものであってもよい。
実施の形態で示すチェーン伝動装置は上記の構造からなり、駆動スプロケット2と従動スプロケット4間に掛け渡されたタイミングチェーン5の移動によってクランク軸1の回転をカム軸3に伝達するトルク伝達状態において、負荷の変動によりタイミングチェーン5の張力が変化すると、チェーンガイド11が作動して、その張力変化を吸収する。このため、タイミングチェーン5は常に所定の張力状態に保持される。
クランク軸1の回転をカム軸3に伝達するトルク伝達時、揺動可能なチェーンガイドA1および固定のチェーンガイドA2のそれぞれに設けられたころ軸受からなるローラ41はタイミングチェーン5との接触により回転し、タイミングチェーン5は転がり案内される。
このように、タイミングチェーン5はローラ41の転がりによって案内されるため、その案内部での摩耗は小さい。また、タイミングチェーン5の移動抵抗も小さく、タイミングチェーン5はスムーズに移動し、ロスなくトルク伝達されることになる。
ここで、タイミングチェーン5を案内するローラ41は、そのタイミングチェーン5との接触により外輪42が高速で回転し、ころ43は自転しつつローラ軸31の外径面上を転動し、そのころ43との接触によってローラ軸31が高温になり易い。
このとき、図3に示すように、ローラ軸31の軸端部が嵌合支持される軸係合部が側板部22の両側面に貫通する軸孔25とされ、ローラ軸31の軸端部がその軸孔25に圧入されて軸端面が外部に露出しているため、その軸端面からの放熱によりローラ軸31は高温になるのが抑制されることになる。このため、ローラ軸31からの熱伝導により合成樹脂の成形品からなるガイドベース21の側板部22が高温になって強度が低下するという不都合の発生はない。
ここで、軸孔25を、側板部22の両側面に貫通する貫通孔とすると、ガイドベース21を合成樹脂で射出成形した場合、前述のように、溶融樹脂は軸孔25の上流側で分流して軸孔25の周囲を流れ、その軸孔25の下流側で合流してウェルドラインを形成することになる。
上記のようなウェルドラインが、軸孔25の荷重負荷域に形成されると、ガイドベース21の側板部22が損傷し易くなる。
ここで、荷重負荷域とは、タイミングチェーン5からローラ41およびローラ軸31に負荷される荷重がガイドベースに高負荷を加える部分をいい、図4の2点鎖線イで示す部分が荷重負荷域である。
荷重負荷域イにウェルドラインが形成されるのを避けるため、実施の形態では、図7に示すように、ガイドベース21の側板部22の長さ方向の一端部に設けられるゲートGから溶融樹脂を注入して、同図の矢印で示されるよう、複数の軸孔25の配列方向に溶融樹脂が流れる成形としている。なお、側板部22の長さ方向の他端部にゲートを設け、そのゲートから溶融樹脂を注入してもよい。
上記のようなガイドベース21の樹脂成形により、軸孔25の上流側で分流して軸孔25の周囲を流れる溶融樹脂は軸孔25の下流側で合流することになるため、図4に示すように、軸孔25の下流側にウェルドラインLが形成されることになる。そのウェルドラインLの形成位置は負荷域を外れた非負荷域であるため、充分な強度を有する耐久性に優れたガイドベースを得ることができる。
つまり、図4に示すように、軸孔25の円形内面の中心Oを通って側板部22の幅方向に延びる径方向の直線Aと軸孔25の円形内面とが交わる2つの公転をa、bとした場合に、その交点aと交点b間にウェルドラインLが設置されるようにする。実施の形態では、上記交点aと交点b間において、荷重負荷域イから最も距離のある軸孔25の中心Oを通る水平線(直線Aに直交する直線)上にウェルドラインLが設置されるようにしている。
ここで、図5に示すように、軸孔25の中心から側板部の一側面までの長さをL1、他側面までの長さをL2としたとき、そのL1とL2の長さの比(L1:L2)を1:3以下とすることによって、図4に示す荷重負荷域イにウェルドラインLが形成されるのを確実に防止することができる。
なお、L1とL2の長さを上記の逆となるようにしてもよい。
ローラ軸31およびころ軸受41は、ガイドベース21の成形後に組付けるようにしてもよく、あるいは、ローラ軸31にころ軸受41を組付け、その組付品を金型内にセットしてインサート成形してもよい。
実施の形態では、ガイドベース21を合成樹脂の成形品としているが、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の軽金属を用いてダイキャスト成形してもよい。
タイミングチェーン5を転がり案内するころ軸受41はエンジンに設けられた潤滑装置のオイル流出口から流出する飛散オイルや、給油式チェーンテンショナの先端から流出する飛散オイルによって潤滑される。このとき、オイルに異物が混入していると、その異物がころ軸受41内に侵入し、その異物の噛み込みによってころ軸受41が損傷する可能性がある。
そこで、図6に示すように、外輪42の開口端部内に異物侵入防止用のシール46を組み込んだシール付きころ軸受41を採用すると、異物の侵入を防止することができるため、異物の噛み込みによるころ軸受41の損傷を防止し、耐久性の低下を抑制することができる。
上記のようなシール付きころ軸受41の採用において、シール46の内径部がローラ軸31の外径面に弾性接触していると、外輪42内に潤滑オイルを採り込むことができなくなるため、シール46の内径面とローラ軸31のころ転走面間に隙間47が形成されるよう、シール46の内径をローラ軸31の外径より少し大きくしておく。
A1 チェーンガイド
A2 チェーンガイド
2 駆動スプロケット
4 従動スプロケット
5 タイミングチェーン
21 ガイドベース
22 側板部
25 軸孔(軸係合部)
31 ローラ軸
41 ローラ
47 隙間
A2 チェーンガイド
2 駆動スプロケット
4 従動スプロケット
5 タイミングチェーン
21 ガイドベース
22 側板部
25 軸孔(軸係合部)
31 ローラ軸
41 ローラ
47 隙間
Claims (7)
- タイミングチェーンの外周一部に配置されて、そのタイミングチェーンの移動方向に長く延びる対向一対の側板部を有する金型成形されたガイドベースと、前記側板部に形成された軸係合部に軸端部が嵌合されて、その側板部の長さ方向に間隔をおいて設けられた複数のローラ軸と、その複数のローラ軸のそれぞれに回転自在に支持されたチェーン案内用の複数のローラとからなるチェーンガイドにおいて、
前記軸係合部が、前記側板部の両側面に貫通する軸孔からなり、前記ガイドベースの側板部を複数の軸孔の配列方向に溶融成形材料が流れる成形として、それぞれの軸孔の下流側でウェルドラインが形成されるようにしたことを特徴とするチェーンガイド。 - 前記成形材料が、合成樹脂からなる請求項1に記載のチェーンガイド。
- 前記成形材料が、軽金属からなる請求項1に記載のチェーンガイド。
- 前記軸孔の中心から側板部の一側面までの長さをL1、他側面までの長さをL2としたとき、そのL1とL2の長さの比(L1:L2)を1:3以下とした請求項1乃至3のいずれか1項に記載のチェーンガイド。
- 前記ローラが、両端部にシールを有し、そのシールの内径とローラ軸の外径面との間に隙間を形成するシール付きのころ軸受からなる請求項1乃至4のいずれか1項に記載のチェーンガイド。
- 駆動スプロケットと従動スプロケット間にタイミングチェーンを掛け渡し、そのタイミングチェーンの弛み側チェーンの一側部に、タイミングチェーンの移動を案内する揺動可能なチェーンガイドを設け、そのチェーンガイドの揺動側端部にチェーンテンショナの調整力を負荷して、その揺動側端部をタイミングチェーンに押し付けるようにしたチェーン伝動装置において、
前記チェーンガイドが、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のチェーンガイドからなることを特徴とするチェーン伝動装置。 - 前記タイミングチェーンの張り側チェーンの一側方に、タイミングチェーンの移動を案内する固定のチェーンガイドを設け、その固定チェーンガイドが請求項1乃至5のいずれかの項に記載のチェーンガイドからなることを特徴とする請求項6に記載のチェーン伝動装置。
Priority Applications (5)
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2014043887A (ja) |
Cited By (1)
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JP2020168761A (ja) * | 2019-04-01 | 2020-10-15 | 旭化成株式会社 | 摺動部材 |
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2012
- 2012-08-27 JP JP2012186235A patent/JP2014043887A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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