JP2014040338A - 植物栄養剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な施設、特別な栽培方法を必要とせず、植物に炭素を効率的に供給し、植物の成長を促進することができる植物栄養剤の提供。
【解決手段】植物栄養剤は、油糧種子を原料とする植物油と、アルコールとによって構成される。植物油と、アルコールとは、いずれも主要元素を炭素とするものである。よって、二酸化炭素を植物に供給するといった特別な施設、特別な栽培方法を必要とせず、植物に炭素を効率的に供給し、植物の成長を促進することができる。また、有効成分として、窒素、リン、カリウム、イオウ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素を含まないので、かかる成分を有効成分とする肥料と併用する場合でも、施肥する肥料との調整が容易であり、取り扱い易い。
【選択図】なし

Description

本発明は、植物栄養剤に関し、特に、特別な施設、特別な栽培方法を必要とせず、植物に炭素を効率的に供給し、植物の成長を促進することができる植物栄養剤に関する。
植物の成長には、炭素、酸素、水素、窒素、リン、カリウム、イオウ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素の16元素が必須であるとされている。
そこで、植物には、肥料が与えられる。肥料には、窒素、リン、カリウム、イオウ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素のうち、いずれか1以上が有効成分として含まれている。
しかし、肥料には、植物の成長に必須である16元素のうち、炭素、酸素、水素が有効成分として含まれていない。これは、炭素、酸素、水素は、水や光合成により供給されるものとして認識されているからである。そのため、いくら、肥料を植物に与えても、植物の成長に十分な量の炭素、酸素、水素は供給されない。
このように、植物の成長には、肥料とは別に、水が必要であることは勿論であるが、水からは炭素を供給できないので、植物の成長には、光合成が正常に行われることが欠かせないのである。
光合成は、二酸化炭素と、水と、光とを使って、糖と、酸素とを合成する。糖は、ショ糖、果糖、ブドウ糖、デンプンなどの炭水化物であり、この炭水化物が植物が成長するエネルギー源となる。即ち、炭素は、炭水化物の主要元素であり、植物が成長するエネルギー源となる重要な元素なのである。
一方で、かかる光合成を促進させるべく、次の特許文献1には、栽培空間に二酸化炭素を供給する技術が開示されている。
特開平3−4720号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、二酸化炭素を供給する特別な施設、二酸化炭素を人工的に供給するという特別な栽培方法が必要であるという問題点があった。また、いくら二酸化炭素を供給しても、植物が吸収できる二酸化炭素濃度には限界があり、その限界以上に、植物に炭素は供給されない、という問題点があった。
即ち、人為的に空気中の二酸化炭素濃度を上げずに、植物を成長させる上で重要な炭素を、効率的に植物に供給させる、という思想は従来にはなかった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、特別な施設、特別な栽培方法を必要とせず、植物に炭素を効率的に供給し、植物の成長を促進することができる植物栄養剤を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために、請求項1記載の植物栄養剤は、油糧種子を原料とする植物油と、アルコールとによって構成され、有効成分として、窒素、リン、カリウム、イオウ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素を含まない。
植物油と、アルコールとは、いずれも主要元素を炭素とするものである。よって、二酸化炭素を植物に供給するといった特別な施設、特別な栽培方法を必要とせず、植物に炭素を効率的に供給し、植物の成長を促進することができるという効果がある。また、有効成分として、窒素、リン、カリウム、イオウ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素を含まないので、かかる成分を有効成分とする肥料と併用する場合でも、施肥する肥料との調整が容易であり、取り扱い易いという効果がある。
請求項2記載の植物栄養剤は、請求項1記載の植物栄養剤において、前記植物油と、前記アルコールとに加え、水と、界面活性剤とによって100重量%で構成されている。
界面活性剤によって植物油とアルコールとが馴染み易くなり、更に、水によって希釈されているので、一層、取り扱い易いという効果がある。また、植物油と、アルコールと、水と、界面活性剤とによって100重量%で構成されている。即ち、肥料の有効成分に加え、例えば、植物成長調整剤の有効成分も含まれておらず、かかる植物成長調整剤と併用する場合でも、与える植物成長調整剤との調整が容易であり、一層、取り扱い易いという効果がある。
請求項3記載の植物栄養剤は、請求項1又は2記載の植物栄養剤において、前記植物油は、菜種から圧搾した菜種油であって、50〜0.02重量%で構成され、前記アルコールは、炭素数1〜11のアルコールであって、20〜85重量%で構成されている。
この重量割合にすることで、植物に炭素を一層効率的に供給し、植物の成長を促進することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明の植物栄養剤は、油糧種子を原料とする植物油(以下、単に「植物油」と称す)と、アルコールと、水と、界面活性剤とによって合計100重量%で構成されている。
各成分の重量比は、植物油が50%〜0.02%、アルコールが20〜85重量%含まれ、その他、水と、界面活性剤とが適宜含まれ、合計100重量%で構成されている。植物栄養剤は、水と、植物油と、界面活性剤とを攪拌して乳化させたものに、アルコールを混入、攪拌して製造できる。
植物栄養剤に含まれる植物油と、アルコールとは、いずれも主要元素を炭素とするものである。よって、植物栄養剤を植物に与えることで、植物の成長にとって重要な元素である炭素を、植物に効率的に供給し、植物の成長を促進することができる。即ち、二酸化炭素を植物に供給するといった特別な施設、特別な栽培方法は不要であり、屋内外に拘わらず、植物に効率的に炭素を供給し、植物の成長を促進することができる。
また、植物栄養剤は、植物油と、アルコールと、水と、界面活性剤とによって合計100重量%で構成されている。換言すれば、植物栄養剤には、肥料の有効成分(窒素、リン、カリウム、イオウ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素)が有効成分として含まれていない。よって、植物栄養剤を、肥料と併用する場合でも、肥料との調整が容易であり、取り扱い易い。
例えば、肥料の有効成分としての窒素は、他の肥料の有効成分よりも、植物の成長に与える影響が大きいとされ、窒素が欠乏すると植物の成長が悪くなるが、この場合には、窒素を有効成分として含む肥料を与えれば良い。一方、窒素を与えすぎても、植物は多汁化して軟弱となり、地上部の成長が根の成長を上回り、倒れやすくなったり、病害を受けやすくなる。
しかし、この場合、窒素を減量させるのは困難である。ここで、植物の種類や、成長時期によっても異なるが、一般的に、植物が健全に成長するには、植物の炭素率(炭素/窒素)が、15前後であることが良好であるとされている。即ち、窒素を与えすぎた場合には、その分、植物栄養剤を与えれば、炭素も増え、良好な炭素率に設定できる。よって、植物の成長を促進させることができる。
また、植物には、肥料とは別に、植物の成長を促進すべく、植物成長調整剤が与えられることもある。植物成長調整剤としては、例えば、オーキシン、ジベレリン、サイトカイニン等が例示される。
しかし、かかる植物成長調整剤は、そのほとんどが有機化合物であり、植物に吸収され植物の成長にとって特定の効果を発揮するのであるが、植物成長調整剤も、肥料と同様に、有効成分として、即ち、植物の成長を促進させる目的で炭素は含まれていない。そのため、多量の植物成長調整剤を植物に与えることで、植物の成長に十分な炭素を供給できるにしても、それは、あくまでも植物の成長にとって特定の効果がある有機化合物の一部として炭素が供給されるに過ぎない。よって、多量の植物成長調整剤を植物に与えた場合には、かかる植物の成長にとって特定の効果がある真の有効成分が供給過多となり、逆に植物の成長に悪影響を与える恐れがある。
これに対し、植物栄養剤に含まれる植物油と、アルコールとは、いずれも主要元素を炭素とするものである。よって、植物の成長にとって重要な元素である炭素を、植物に効率的に供給し、植物の成長を促進することができる。即ち、従来からある肥料にしろ、植物成長調整剤にしろ、植物を成長させる有効成分として炭素を効率的に植物に供給する、という技術思想はなく、植物栄養剤は、従来からある肥料、植物成長調整剤とは全く異質のものである。尚、植物栄養剤には、肥料の有効成分に加え、植物成長調整剤の有効成分も有効成分として含まれておらず、植物栄養剤を植物成長調整剤と併用する場合でも、与える植物成長調整剤との調整が容易であり、一層、取り扱い易いことは言うまでもない。
更に、この植物栄養剤を植物に与えることで植物の葉が立つ、という現象が認められ、葉が立つことで次の効果がある。例えば、コマツナは、その葉が放射状に地面に倒れているので、隣合うコマツナの葉同士が重ならないよう所定間隔を空けて植えられるのが一般的である。しかし、この植物栄養剤をコマツナに与えることで、コマツナの葉を立たせることができ、隣合うコマツナ同士の間隔を従来よりも狭めて植えても、葉が重なることがない。よって、従来と同じ作付け面積に対し、従来よりも数多くのコマツナを植えることができ、増収を図ることができる。
また、葉が立つことで、朝夕の光合成を効率的に行わせつつ、日中の植物の温度上昇を抑制できる。即ち、葉が倒れていると、葉が受ける太陽光は、朝夕は少なく、日中は多くなる。その結果、朝夕は光合成が効率的に行われず、日中は植物の温度上昇を招来し、植物の成長に悪影響を与える。
これに対し、この植物栄養剤を植物に与えることで葉が立つので、葉が受ける太陽光を、朝夕は多くし、日中は少なくできる。よって、朝夕の光合成を効率的に行わせつつ、日中の植物の温度上昇を抑制できる。従って、植物の成長を促進することができる。
また、葉が立つことで、上下に重なり合う葉について、下に位置する葉についても太陽光を当てることができ、光合成が効率的に行われ、植物の成長を促進することができる。更に、葉が立つことで、葉露(葉に付着する露)が地面に流下し、収穫時に葉露によって作業者が濡れてしまうのを防止できる。尚、葉が立つ、という効果は、コマツナに限らず、ホウレンソウやトマト等、葉がある植物について認められ、葉が立つことで上述した効果を奏し得ることは言うまでもない。
次に、植物栄養剤の各構成要素について具体的に説明する。植物油は、大豆を原料とする大豆油、菜種を原料とする菜種油、胡麻を原料とする胡麻油、向日葵を原料とする向日葵油、べに花を原料とするべに花油、綿実を原料とする綿実油、落花生を原料とする落花生油等が適用できる。
植物油は、上述した通り、炭素を主要元素とし、この植物油を含むことで、植物に炭素を効率的に供給し、植物の成長を促進させることができる。また、植物油なので、人にとって有害成分は植物に吸収されず、人にとって安全な植物に成長させることができる。また、植物栄養剤を、土壌を介して与える場合、植物油がバクテリアの養分となり、バクテリアが増殖し、その作用により土壌を活性化させると共に、土壌に保湿効果を与える。そのため、一層、植物の成長を促進させることができる。更に、植物油は、油糧種子を原料とするので、例えば、ヒバ油のように、希少価値が高く高価なものではなく、比較的安価に、原料としての植物油を入手できる。
また、植物油としては、特に、菜種を原料とする菜種油が好ましい。菜種油に含まれるブラシノステロイドの作用により、植物の細胞分裂が活性化され、一層、植物の成長を促進させることができる。また、菜種油は、菜種から圧搾により抽出した圧搾油であることが好ましい。圧搾油は、その他の方法で抽出したものよりも、ブラシノステロイドが多く含まれ、一層、植物の成長を促進させることができる。
アルコールは、炭素数1〜11のアルコールが好ましい。炭素数1〜11のアルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ネオブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、イソヘキシルアルコールなどの直鎖状または分鎖状の低級脂肪族一価アルコール、オクチルアルコール、イソオクチルアルコール、デシルアルコール、イソデシルアルコール、ウンデシルアルコール、イソウンデシルアルコールなどの直鎖状または分鎖状の高級脂肪族一価アルコール、シクロヘキサノールなどの環状一価アルコール、エチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール等を適用できる。
アルコールは、炭素を主要元素とし、このアルコールを含むことで、植物に炭素を効率的に吸収させ、植物の成長を促進させることができる。また、植物栄養剤には、植物油が含まれているため、その植物油の撥水効果により、水分が植物に吸収され難くなる。しかし、アルコールを含んでいるので、植物油による撥水性を抑制して水分を植物に吸収させて、植物の成長を促進させることができる。また、アルコールを含むので、雑菌、抗菌作用も期待できる。
界面活性剤は、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン系界面活性剤、等を適用できる。陰イオン系界面活性剤としては、脂肪酸ナトリウム、モノアルキル硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルリン酸塩等が適用できる。陽イオン系界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等が適用できる。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシベタイン等が適用できる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ソルビタンエステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルモノグリセリルエーテル等が適用できる。界面活性剤を含むことで、植物油を水になじみ易くすることができる。また、水に希釈されているので、一層、取り扱い易くなる。
上述した植物栄養剤が適用可能な植物としては、キャベツ、コマツナ、チンゲンサイ、ニラ、ハクサイ、ホウレンソウ、ミズナ、レタス、タマネギ、ネギ等の葉菜類、ダイコン、ニンジン、カブ、生姜等の根菜類、ナス、トマト、ピーマン、カボチャ等の果菜類、サツマイモ、サトイモ、ジャガイモ等の芋類、イチゴ、スイカ、メロン等の果実的野菜類、リンゴ、ブドウ、ミカン、ナシ、モモ等の果実類、米、麦、小麦、ライ麦、粟、とうもろこし等の穀物類、エンドウ、ダイズ、ピーナッツ等の豆類、菊、カーネーション、ゆり、チューリップ、ガーベラ、シクラメン、パンジーポインセチア等の花卉類、さつき、つばき、さざんか、まつ、すぎ、ヒノキ等の樹木類等が挙げられ、各種植物に適用できる。
また、本発明の植物栄養剤は、葉面散布、土壌潅注、浸漬、側条施用、養液栽培の養液への添加、水耕栽培の水への添加等の各種使用方法で使用できるし、露地栽培、施設栽培等の各種栽培方法、各種栽培場所で使用できる。
次に、本発明の植物栄養剤を用いた具体例(第1例〜第5例)について説明する。次の第1例〜第5例で用いた植物栄養剤の各成分の重量比は、いずれも、菜種油が8.6重量%、エタノールが47重量%、界面活性剤(乳化剤)が1.8重量%、水が42.6重量%である。
尚、次の第1例〜第5例では、植物栄養剤を与えた場合の効果として、植物栄養剤を与えた植物と、与えなかった植物とを比較しているが、両者は、植物栄養剤を与えたか、与えなかったか、という条件以外は、ほぼ同一の育成条件で育成した。
そして、次の第1例〜第5例で説明する通り、本発明の植物栄養剤を植物に与えることで、植物の成長が促進され、収穫物のある植物については、その増収を図ることができる。
第1例は、対象植物として「イネ(米)」に植物育成剤を与えた。植物栄養剤は、上述した成分重量の植物栄養剤を水で100倍に希釈し、それを鉄砲ノズルを使って田植えをしてから約1ヶ月後に1回目を散布し、以後3日間隔で、2回目、3回目を散布した。
その結果、植物栄養剤を与えていない場合、1株当たりの分けつ数が14〜20であったのに対し、植物栄養剤を与えた場合には23〜28となった。また、植物栄養剤を与えていない場合、1穂当たりの粒数が96〜110であったのに対し、植物栄養剤を与えた場合、144〜158となった。即ち、植物栄養剤を与えた場合には、与えない場合に比べて約1,5倍の増収となった。
第2例は、対象植物として「小麦」に植物育成剤を与えた。植物栄養剤は、上述した成分重量の植物栄養剤を水で100倍に希釈し、それを穂ばらみ期(穂の準備ができ、出穂を間近に迎えた時期)に、1a当たり20L程度、葉面散布した。
その結果、植物栄養剤を与えていない場合、穂の長さが8cm程度、穂の幅が9mm程度であったのに対し、植物栄養剤を与えた場合には、穂の長さが10cm程度、穂の幅が12mm程度となった。即ち、最終的に、どれ位の増収になったかは未確認であるが、穂の長さが1.25倍程度、穂の幅が1.3倍程度になったことからして、少なくとも1.5倍〜約2.5倍程度の増収となることが見込まれる。
第3例は、対象植物として「トマト」に植物育成剤を与えた。植物栄養剤は、上述した成分重量の植物栄養剤を水で200倍に希釈し、それを散水時に、1a当たり0.5L程度散布した。また、同様に希釈したものを、栽培期間中週1回の割合いで、1a当たり20L程度、葉面散布した。
その結果、植物栄養剤を与えていない場合、一つ花房に対して3〜5個のトマトがなるように間引くことで、所定の大きさを満足し、糖度が4〜7のトマトが収穫でたのに対し、植物栄養剤を与えた場合には、所定の大きさを満足し、しかも、糖度が7〜10のトマトが、一つ花房に対して4〜8個収穫できた。即ち、「トマト」については、増収に加え、品質の向上も認められた。
第4例は、対象植物として「ネギ」に植物育成剤を与えた。植物栄養剤は、上述した成分重量の植物栄養剤を水で100倍に希釈し、それを定植してから収穫するまでの間(但し、定植後約1ヶ月間は除く)、10日に1回の割合いで葉面散布した。
その結果、植物栄養剤を与えていない場合、ネギの直径は2〜3cm程度であったのに対し、植物栄養剤を与えた場合には、ネギの直径は4〜4.5cm程度となった。
第5例は、対象植物として「生姜」に植物育成剤を与えた。植物栄養剤は、上述した成分重量の植物栄養剤を水で200倍に希釈し、それを鉄砲ノズルを使って、植え付け段階の初期に1回散布した。
その結果、植物栄養剤を与えていない場合、生姜1個当たりの重量が400g程度であったのに対し、植物栄養剤を与えた場合には、生姜1個当たりの重量が500g程度となった。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
上述した第1例〜第5例では、植物栄養剤の各成分の重量比を、いずれも、菜種油が8.6重量%、エタノールが47重量%、界面活性剤(乳化剤)が1.8重量%、水が42.6重量%とし、それを水で希釈して植物に与える場合について説明したが、かかる各成分の重量比は、それに限定されない。各成分の重量比は、植物油が50%〜0.02%、アルコールが20〜85重量%含まれ、その他、水と、界面活性剤とが適宜含まれ、合計100重量%で構成されていれば良い。また、散布する量も、散布する時期も上述した量、時期に限定されない、植物の成長の様子に応じて適宜与えれば良い。
また、上述した植物栄養剤は、植物油と、アルコールと、水と、界面活性剤とによって合計100重量%で構成する場合に限定されない。例えば、植物栄養剤は、植物油と、アルコールと、水と、界面活性剤とに加え、糖と、有機酸と、アミノ酸と、ビタミンとのうち何れか1以上を含むものであっても良い。
糖は、単糖、二糖、三糖、多糖等を適用できる。単糖は、グリセルアルデヒド、エリトロース、トレオース、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、マンノース、ガラクトース、イドース、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、キシルロース、リブロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース等を適用できる。二糖は、スクロース
、 ラクツロース、ラクトース、マルトース 、トレハロース、セロビオース等を適用できる。三糖は、ニゲロトリオース、マルトトリオース、メレジトース、マルトトリウロース、ラフィノース、ケストース等を適用できる。多糖は、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、セルロース、キチン、アガロース、カラギーナン、ヘパリン、ヒアルロン酸、ペクチン、キシログルカン等を適用できる。糖は、炭素を主要元素とし、この糖を含むことで、植物に炭素を効率的に吸収させ、植物の成長を促進させることができる。
有機酸は、ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸等を適用できる。アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン
、チロシン、バリン等を適用できる。有機酸、アミノ酸を含むことにより、植物体内でタンパク質が効率的に生成され、植物の成長を促進させることができる。
ビタミンは、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキシン、ビオチン、葉酸、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、アスコルビン酸、レチノール、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、トコフェロール、トコトリエノール、フィロキノン等が適用できる。
















Claims (3)

  1. 油糧種子を原料とする植物油と、アルコールとによって構成され、有効成分として、窒素、リン、カリウム、イオウ、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素を含まないことを特徴とする植物栄養剤。
  2. 前記植物油と、前記アルコールとに加え、水と、界面活性剤とによって100重量%で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の植物栄養剤。
  3. 前記植物油は、菜種から圧搾した菜種油であって、50〜0.02重量%で構成され、
    前記アルコールは、炭素数1〜11のアルコールであって、20〜85重量%で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の植物栄養剤。





































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