JP2014039907A - 起振力振幅制御装置及び制御方法並びに杭の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定偏心重錘51と可動偏心重錘52とが同期回転する回転機械50に取り付けられ、相対角度を制御する制御装置10であって、揺動アクチュエータ部20は、両偏心重錘51、52とそれぞれ一体のアクチュエータ軸25及びアクチュエータケーシング21と、給排油を行う第1及び第2ポート26、27と、を有し、制御部30は、相対角度の目標値に対応する入力信号Pcが入力され、目標値に対応する位置に変位する第1変位部材35と、相対角度の現在値に対応する位置に第1変位部材35と同じ向きに変位する第2変位部材34と、第1及び第2変位部材35、34の位置の差に対応した開度にて給排油を行う複数の制御ポート14,1715,16と、を有する。
【選択図】図2
Description
起振力振幅を零と最大の間の任意の中間値(すなわち総合偏心モーメントの中間値)とするためには、両偏心重錘の相対角度を零と最大の間の中間値とする必要がある。すなわち、ベーン103が2つのシュー104の間の任意の中間位置で停止するように各ポートに対する給油・排油を制御する必要がある。しかしながら、従来のアクチュエータ100は、油圧源の供給圧力の調節により相対角度を操作する方式であるため、ベーン103を中間位置に一旦停止させたとしても、その後なんら制御を行わなければ、ベーン103を一定の位置に停止し続け保持することができない。特に、地盤の固有振動とバイブロハンマの強制振動との共振現象等によって実際に発生する振幅に大きな変化が生ずるような場合には、相対角度の維持はできない。
従来は、ベーン103の位置を確実に保持できるのは、両端の位置すなわち両偏心重錘の相対角度が零又は最大の位置のみであった。このように、従来の起振力振幅制御装置では、起振力振幅を零又は最大値以外の中間値にて確実に保持することは、困難であった。
(a)前記揺動アクチュエータ部(20)は、
(a1)前記固定偏心重錘(51)と一体的に回転するアクチュエータ軸(25)と、
(a2)前記可動偏心重錘(52)と一体的に回転するアクチュエータケーシング(21)と、
(a3)前記アクチュエータ軸(25)と前記アクチュエータケーシング(21)の相対角度を変化させるべく一方が給油を行い他方が排油を行う第1ポート(26)及び第2ポート(27)と、を有する。
(b)前記制御部(30)は、
(b1)前記相対角度の目標値に対応する入力信号(Pc)が入力される入力機構(36)と、
(b2)前記入力信号(Pc)の入力に応じて前記目標値に対応する位置に変位する第1変位部材(35)と、
(b3)前記揺動アクチュエータ部(20)における前記相対角度の現在値に対応する位置に、前記第1変位部材(35)の変位の向きと同じ向きで変位する第2変位部材(34)と、
(b4)前記第1変位部材(35)の位置と前記第2変位部材(34)の位置の差に対応した開度にて開かれ、前記揺動アクチュエータ部(20)の前記第1ポート(26)及び前記第2ポート(27)に対する給油又は排油を行う複数の制御ポート(14,17)(15,16)と、を有する。
さらに、前記揺動アクチュエータ部(20)における相対角度の現在値が、前記アクチュエータ軸(25)と一体的に回転する斜板(39)と、前記スリーブ(34)から突出し前記斜板(39)に当接するスリーブ突起(40)を介して前記スリーブ(34)に伝達される。
さらに、前記揺動アクチュエータ部(20)における相対角度の現在値が、前記スリーブ(34)が前記アクチュエータケーシング(21)に一体的に連結されていることにより、前記スリーブ(34)に伝達される。
(b1)前記相対角度の目標値に対応する入力信号(Pc)を入力するステップと、
(b2)前記入力信号(Pc)の入力されたとき、第1変量(35)を前記目標値に対応するように変化させるステップと、
(b3)前記揺動アクチュエータ部(20)における前記相対角度の現在値に対応するように、前記第1変量(35)と同じ増減の方向で第2変量(34)を変化させるステップと、
(b4)前記第1変量(35)と前記第2変量(34)の差に対応した量にて、前記揺動アクチュエータ部(20)の前記第1ポート(26)及び前記第2ポート(27)に対する給油又は排油を行うステップと、を有する。
本発明による起振力振幅制御装置は、回転機械の両偏心重錘の相対角度を直接変化させる揺動アクチュエータ部と、揺動アクチュエータ部を制御する制御部とを有する。揺動アクチュエータ部は、構成としては上述した従来の揺動アクチュエータと基本的に同じであるが、本発明独自の制御部により制御されることにより、従来とは異なる動作を行うことができる。
制御部は、揺動アクチュエータ部とともに油圧サーボ機構を構成しており、以下の(i)〜(iv)の構成要素及び作用効果を有する。
相対角度の目標値は、相対角度の変化可能な範囲内において、外部の演算装置により既知の土質情報等に基づいて適切な値を演算し、入力することが可能である。これにより、相対角度の零と最大値の間の任意の中間値を目標値として設定できる。相対角度の目標値は、油圧サーボ機構の入力値に相当する。
第1変位部材は、相対角度の目標値すなわち油圧サーボ機構の入力値を具現化する構成要素であり、入力機構の構成要素である。
第2変位部材は、油圧サーボ機構の出力値である相対角度を具現化する構成要素である。この第2変位部材の位置は、次の構成要素(b4)に記載するように、上述した第1変位部材の位置と併せて出力値の制御に用いられる。第2変位部材は、出力値を入力値に戻すフィードバック機構の構成要素であり、第2変位部材の位置は、フィードバック値に相当する。
また、第2変位部材が第1変位部材と同じ向きに変位することは、負のフィードバックであることを意味している(よって、本明細書における「フィードバック」は負のフィードバックの意味である)。負のフィードバック機構により、出力値を入力値にフィードバックし、入力値と出力値の差に基づいて出力値を制御することにより、最終的に出力値を入力値と同じとすることができる。すなわち、相対角度の現在値を目標値に追随させることができる。
複数の制御ポートは、第1変位部材の位置と第2変位部材の位置の差に対応した開度で開かれる。すなわち、複数の制御ポートは、目標値(入力値)と現在値(出力値)の差を検出する検出機構に相当する。同時に、複数の制御ポートの開度は、揺動アクチュエータ部に対する供給流量と排出流量を決定することから、複数の制御ポートは、出力値を直接制御する制御機構でもある。
第1変位部材の位置と第2変位部材の位置は、一方又は双方が時間的に変化するので制御ポートの開度(供給流量と排出流量)も時間的に変化する。供給流量と排出流量の時間積分が相対角度の変化量に相当することになる。
・現在値とは異なる一定の目標値の入力に対して、両偏心重錘の相対角度が一定の目標値に対応する値に維持される(一定の目標値への追従)。
・時間的に変化する目標値の入力に対して、両偏心重錘の相対角度が目標値の変化に対応した時間的変化を行う(時間的に変化する目標値への追従)。
・両偏心重錘の相対角度が目標値に対して追従しているとき、外乱(回転機械の振動や地盤反力の急激な変動等)により、両偏心重錘の相対角度が目標値への追従状態からずれたとき、目標値に追従する状態を自動的に回復する。
これまでの研究から、対象地盤の固さと、回転機械における必要な起振力振幅との間に、ある程度の相関関係があることが解明されている。例えば、必要な起振力振幅は、固い地盤では比較的大きく、軟らかい地盤では比較的小さい。
回転機械の計算上の起振力振幅P0は、
P0=K・ω2×10−3/g
P0:起振力振幅(振動を継続させるための外力により回転機械が発生する遠心力)
K :偏心重錘の偏心モーメント量
ω:強制振動の角振動数
ω=2π・f
π:円周率
f:振動の周波数
g:重力の加速度
回転機械の計算上の振動の振幅A0は、
A0=K/W0
A0:振動の振幅
W0:偏心重錘を有する回転機械の振動重量と杭の全重量
さらに、回転機械が発生する振幅をA0とすると、回転機械の振動加速度αoは、
αo=A・ω2
αo:回転機械の振動加速度
で表わされる。
(1)回転機械の全体構成
図1は、本発明の起振力振幅制御装置の一例を適用した二軸バイブロハンマの回転機械を概略的に示した平断面図である。なお、本発明の起振力振幅制御装置は、二軸バイブロハンマに限らず、他の多軸バイブロハンマにも同様に適用できるものである。
図2は、図1の起振力振幅制御装置10における、軸を含む断面を概略的に示した図である。図1も参照しつつ説明する。起振力振幅制御装置10は、揺動アクチュエータ部20と、制御部30とを備えている。制御部30は、一つの実施例であり、直動形四方案内弁を用いた方式である。なお、便宜上、揺動アクチュエータ部20側(図の左方側)を前方とし、反対側を後方として説明する。
揺動アクチュエータ部20は、アクチュエータケーシング21内に設けたアクチュエータ軸25と、アクチュエータ軸25から径方向外方に延びるベーン23と、アクチュエータ軸周りの圧油漏れを防ぎかつベーン23のストッパとしてアクチュエータケーシング21から径方向内方に延びるシュー22とを具備する。図2では現れていないが、後述する図8に示すように、ベーン23及びシュー22はそれぞれ一対が180°の角度で設けられており、ダブルベーン型の揺動アクチュエータである。但し、揺動アクチュエータ部20は、ダブルベーン型に限定されるものではなく、例えばシングルベーン型でもよい。シュー22には、ベーン23により区画される各室に給排油する2つのポート26、27が設けられている。2つのポート26、27のうちの一方は、A室に給排油するAポート26であり、他方は、B室に給排油するBポート27である。
制御部30は、ケーシング31、油路ロータ32、マニホールド33、スリーブ34及びスプール35の略円筒状又は略円柱状の部材を有し、これらの部材は、揺動アクチュエータ部20のアクチュエータ軸25と同軸に配置されている。
略円筒状のマニホールド33は、前端部33aがアクチュエータケーシング21の端部に接続され、アクチュエータケーシング21とともに回転する。マニホールド33の外側には、油路ロータ32及びベアリング44、45を介してケーシング31が配置されている。油路ロータ32は、回転しないケーシング31内の油路と、回転するマニホールド33内の油路とを連通させている。このような油路ロータ32は公知のものである。
・油圧源ポートPs:油圧源(図示せず)から一定圧力が常時供給される。
・戻りポートPd:油圧源タンク(図示せず)へ排油される。
・入力信号圧力ポートPc:入力信号圧力が外部の入力信号圧力操作器(図示せず)から印加される。入力信号圧力ポートPcは、油圧源ポートPsの油圧源とは全く独立した油圧機構である。
図3〜図5を参照して、本発明の起振力振幅制御装置10の動作を説明する。説明において図2中の符号を参照する場合がある。図3〜図5は、起振力振幅制御装置10の制御部30の主要部を概略的かつ模式的に示した断面図である。なお、図3〜図5のいずれの状態においても、回転機械の全ての偏心重錘が同期回転を持続しているものとする。同期回転は、両偏心重錘の相対角度が変化する速度に比べて遙かに高速回転である。
斜板39、突起40及びスリーブ34は、揺動アクチュエータ部20における相対角度の現在値(出力値)をフィードバックするフィードバック機構を構成する。
スリーブ34及びスプール35は、相対角度の目標値(入力値)と現在値(出力値)の差を検出する検出機構及びこの差に応じて出力値を制御する制御機構を構成する。
図3は、相対角度の目標値が一定の場合の起振力振幅制御装置10の平衡状態の一例を示している。相対角度の目標値が一定の場合とは、入力信号圧力Pcが時間的に変化しない場合である。
図4(a)(b)は、起振力振幅制御装置10の相対角度の移行過程の一例における制御部の主要部を概略的かつ模式的に示した断面図である。ここでの相対角度の移行過程とは、相対角度の1つの目標値に相当する平衡状態(例えば図3の状態)から別の目標値に相当する平衡状態へ移行するまでの過渡状態である。
図5(a)(b)は、起振力振幅制御装置10の相対角度の移行過程の別の例における制御部の主要部を概略的かつ模式的に示した断面図である。
図6は、平衡状態における相対角度の回復動作を説明する図である。この回復動作も、上述したフィードバック機構により実現される。制御部30による平衡状態の安定性は高いが、極めて大きな外乱(振動や共振等の影響)により相対角度が平衡状態からずれてしまう場合があり得る。このような外乱は、瞬間的ないしは短時間だけ生じるものがほとんどである。
上記の例では、制御部30に入力される相対角度の目標値が一定値(時間的に変化しない)の場合について説明したが、相対角度の目標値が時間的に変化する場合について説明する。
わかりやすい例として、相対角度の目標値が、一定の傾きで増大するランプ入力の場合を説明する。なお、動作は異なるが、説明の便宜上、図5(a)を参照する。
入力信号圧力Pcが一定の傾きで上昇し始めると、スプール35は同時に同じ速度で前方に変位し始め、制御ポート15、16が開き始める(図5(a)参照)。負荷ポート18、19により揺動アクチュエータ部20に給排油が行われて相対角度が変化し始め、フィードバック機構を介してスリーブ34も前方に移動し始める。
続いて、スリーブ34もスプール35の変位速度と同じ変位速度に到達する。このとき、スプール35の位置とスリーブ34の位置は相対的に変化せず、スプール35の位置とスリーブ34の位置の差は一定に維持される。すなわち、制御ポート15、16の開度が一定に維持される(図5(b)と異なり最終的に制御ポート15、16が閉じない)。この結果、揺動アクチュエータ部20の相対角度は、一定の速度で減少し続ける。これにより、両偏心重錘の偏心モーメントは一定の速度で増大し続けることになる。広い意味で、この状態も「平衡状態」と称することとする。
図7は、入力される相対角度の目標値と相対角度の現在値との関係を模式的に示した図である。
実線は、相対角度の目標値θtであり、点線は、相対角度の現在値θaである。図7では、制御の一例として、相対角度の目標値θtを一定値で入力する期間と、一定の傾き(増加又は減少)で入力する期間を、適宜設けている。また、相対角度の目標値θtのパターンが変化したとき、相対角度の現在値θaが目標値θtに完全に追従するまでの移行期間を「移行中」として示している。相対角度の現在値θaが目標値θtに完全に追従した状態(一定値の場合と等速変化の場合がある)の期間を「平衡状態」として示している。
図8は、本発明の起振力振幅制御装置10の揺動アクチュエータ部20の横断面(a1)(b1)(c1)と、それぞれに対応する回転機械の概略的な横断面(a2)(b2)(c2)を示した図である。
図8(b1)では、ベーン23は可逆回動動作範囲の中間位置にある。中間位置は、任意の相対角度θとすることができる。このとき(b2)に示すように回転機械の総合偏心モーメントは中間値となる。
図8(c1)では、ベーン23が可逆回動動作範囲の他端位置にある。このとき(c2)に示すように回転機械の総合偏心モーメントは最小(零)となる。このときの相対角度θは最大である。
図9(a)(b)は、斜板39と突起40の当接点の関係を示した図である。図9(a)は、横軸が、斜板39の回動角度β(両偏心重錘の相対角度に対応)を示し、縦軸は、斜板39の回動角度βに対する突起40の当接点のスリーブ軸方向変位yを示す。スリーブ軸方向変位yは、y=Rsinβtanαで表わされる。
図9(b)は、斜板39の平面図と側面図を示す。
図10〜図15を参照して、上述した直動形四方案内弁に替えて回転形四方案内弁を起振力振幅制御装置の制御部に用いた構成の一例を示す。図10〜図15では、上述した直動形四方案内弁に対応する構成要素については同じ符号を用いている。
相対角度の目標値に対応する入力信号圧力Pcを外部から操作することにより、圧力室36の圧力が変化し、スプライン軸62及び直動スプライン(オス)62aの軸方向の平衡が崩れて軸方向に変位する。このとき、直動スプライン(オス)62aと(メス)63の拘束によりスプライン軸62は回動することなく、スプラインナット61がスプール35とともに回動することとなる。すなわち外部から入力信号圧力Pcを操作することにより、スプール35を、相対角度の目標値に対応する角度位置に変位させる。
以上に述べた起振力振幅制御装置10を取り付けた回転機械50を用いて杭の打ち込み又は引き抜きを行う施工方法の一例は、次の通りである。
地盤に対して杭の打込み又は引抜きを行う工程中、回転機械50を回転させた状態にて、既知の土質情報等に基づいて演算装置により両偏心重錘51、52の相対角度の目標値を算出する。当該深度の目標値に応じて起振力振幅制御装置10により両偏心重錘51、52の相対角度を変更し、杭の打ち込み又は引き抜きを行う。回転機械50を停止することなく両偏心重錘51、52の相対角度を変更できるので、連続的に杭の打ち込み又は引き抜きを行うことができる。よって、機器の停止により余分な燃料や時間を費やすことなく、地盤に最適な起振力振幅で施工を行うことができる。さらに、本装置では相対角度を時間可変目標値に追従させることも可能である。
以上述べた直動形、回転形の四方案内弁による具体的構成は、本発明の原理を適用した制御装置の一例である。本発明の原理に沿った具体的構成は、これら以外であっても実施可能である。当業者に自明の変形構成も本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、入力機構は、相対角度の目標値に対応してスプールを変位させる機構であれば、油圧式でも電気式でもよい。スプールは、相対角度の目標値に対応する位置に変位する第1変位部材であればよい。スリーブは、揺動アクチュエータ部における相対角度の現在値に対応する位置に変位しかつ第1変位部材に追従変位する第2変位部材であればよい。
また、上述した例では、これらの第1及び第2の変位部材、並びに、フィードバック機構及び第1変位部材と第2変位部材の位置の差の検出機構は機械式であるが、電気式又は光学式でも実現できる。
さらに、相対角度の目標値及び現在値が、機械的要素以外の変量に置き換えられ、これらの変量をコンピュータ処理することにより、揺動アクチュエータを駆動制御してもよい。
14 (Aポート用)給油制御ポート
16 (Aポート用)排油制御ポート
15 (Bポート用)給油制御ポート
17 (Bポート用)排油制御ポート
18 (Aポート用)負荷ポート
19 (Bポート用)負荷ポート
20 揺動アクチュエータ部
21 アクチュエータケーシング
22 シュー
23 ベーン
25 アクチュエータ軸
26 Aポート
27 Bポート
30 制御部
31 制御部ケーシング
32 油路ロータ
33 マニホールド
34 スリーブ
34a 貫通路
35 スプール
35a ランド部
36 圧力室
38 平衡バネ
39 斜板
40 スリーブ突起
41 スプライン軸
42 スプール平衡バネ
43 スリーブバネ
44、45 ベアリング
50 回転機械
51 固定偏心重錘
52 可動偏心重錘
53 ギア
54 駆動軸
55 従動軸
56 駆動プーリ
59 従動軸ベアリング
60 回転機械ケーシング
61 スプラインナット
62 スプライン軸
62a 直動スプライン(オス)
63 スプライン(メス)
Ps 油圧源ポート
Pd 戻りポート
Pc 入力信号圧力ポート
Claims (10)
- 回転軸(55)に固定された固定偏心重錘(51)と前記回転軸(55)に回動自在に装着された可動偏心重錘(52)とが同期回転を行うことにより前記固定偏心重錘(51)と前記可動偏心重錘(52)の相対角度に応じた起振力振幅を発生する回転機械(50)に取り付けられ、前記起振力振幅を決定するべく前記相対角度を制御するための制御装置(10)であって、揺動アクチュエータ部(20)と、制御部(30)と、を備え、
(a)前記揺動アクチュエータ部(20)は、
(a1)前記固定偏心重錘(51)と一体的に回転するアクチュエータ軸(25)と、
(a2)前記可動偏心重錘(52)と一体的に回転するアクチュエータケーシング(21)と、
(a3)前記アクチュエータ軸(25)と前記アクチュエータケーシング(21)の相対角度を変化させるべく一方が給油を行い他方が排油を行う第1ポート(26)及び第2ポート(27)と、を有し、
(b)前記制御部(30)は、
(b1)前記相対角度の目標値に対応する入力信号(Pc)が入力される入力機構(36)と、
(b2)前記入力信号(Pc)の入力に応じて前記目標値に対応する位置に変位する第1変位部材(35)と、
(b3)前記揺動アクチュエータ部(20)における前記相対角度の現在値に対応する位置に、前記第1変位部材(35)の変位の向きと同じ向きで変位する第2変位部材(34)と、
(b4)前記第1変位部材(35)の位置と前記第2変位部材(34)の位置の差に対応した開度にて開かれ、前記揺動アクチュエータ部(20)の前記第1ポート(26)及び前記第2ポート(27)に対する給油又は排油を行う複数の制御ポート(14,17)(15,16)と、を有することを特徴とする
回転機械の起振力振幅制御装置。 - 前記目標値が一定である場合、前記入力信号(Pc)が入力されたとき、
前記第1変位部材(35)は前記目標値に対応する位置に変位するとともに、前記第2変位部材(34)が前記第1の変位部材(35)と同じ向きに変位し、前記第1変位部材(35)の位置と前記第2変位部材(34)の位置の差が零となったときに、前記複数の制御ポート(14,17)(15,16)が全て閉じられることにより、前記相対角度が前記目標値に維持されることを特徴とする
請求項1に記載の回転機械の起振力振幅制御装置。 - 前記目標値が時間的に変化する場合、前記入力信号(Pc)が入力されたとき、
前記第1変位部材(35)が前記目標値に対応して変位し続ける一方、前記第2変位部材(34)が前記第1変位部材(35)と同じ向きに変位し続け、前記第1変位部材(35)の位置と前記第2変位部材(34)の位置の差に対応した開度にて前記複数の制御ポート(14,17)(15,16)が開かれ続けることにより前記相対角度が時間的に変化し続けることを特徴とする
請求項1に記載の回転機械の起振力振幅制御装置。 - 前記第2変位部材(34)の位置が外乱により変位したとき、
前記複数の制御ポート(14,17)(15,16)の開度が、前記外乱による変位に対応した変化量だけ変化し、前記第1ポート(26)及び前記第2ポート(27)に対する給油又は排油が行われることにより、前記第2変位部材(34)の位置が回復されることを特徴とする
請求項1〜3のいずれかに記載の回転機械の起振力振幅制御装置。 - 直動形四方案内弁を備え、前記直動形四方案内弁は、
前記第1変位部材(35)として、中心軸上を軸方向変位可能に配置された略円柱状のスプール(35)と、
前記第2変位部材(34)として、前記スプール(35)を内側に嵌挿させて軸方向変位可能に配置された略円筒状のスリーブ(34)と、を具備し、
前記スプール(35)に設けられた径方向に突出する複数のランド部(35a)の各々と、前記スリーブ(34)に設けられた径方向に貫通する複数の貫通路(34a)とが対向する境界部に前記複数の制御ポート(14,15,16,17)が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回転機械の起振力振幅制御装置。 - 前記揺動アクチュエータ部(20)における相対角度の現在値が、前記アクチュエータ軸(25)と一体的に回転する斜板(39)と、前記スリーブ(34)から突出し前記斜板(39)に当接するスリーブ突起(40)を介して前記スリーブ(34)に伝達されることを特徴とする請求項5に記載の回転機械の起振力振幅制御装置。
- 回転形四方案内弁を備え、前記回転形四方案内弁は、
前記第1変位部材(35)として、中心軸周りで回動可能に配置された略円筒状のスプール(35)と、
前記第2変位部材(34)として、前記スプール(35)を内側に嵌挿させて中心軸周りで回動可能に配置された略円筒状のスリーブ(34)と、を具備し、
前記スプール(35)に設けられた径方向に突出する複数のランド部(35a)の各々と、前記スリーブ(34)に設けられた径方向に貫通する複数の貫通路(34a)とが対向する境界部に前記複数の制御ポート(14,15,16,17)が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回転機械の起振力振幅制御装置。 - 前記揺動アクチュエータ部(20)における相対角度の現在値が、前記スリーブ(34)が前記アクチュエータケーシング(21)に一体的に連結されていることにより、前記スリーブ(34)に伝達されることを特徴とする請求項7に記載の回転機械の起振力振幅制御装置。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の起振力振幅制御装置(10)を取り付けた回転機械(50)を用いて杭の打ち込み又は引き抜きを行う施工方法であって、
杭の打込み又は引抜きを行う工程中、回転機械(50)を回転させた状態にて、既知の土質情報等に基づいて演算装置により両偏心重錘(51,52)の相対角度の目標値を算出し、算出した目標値に対応する入力信号圧力(Pc)を前記起振力振幅制御装置(10)に入力することにより、両偏心重錘(51,52)の相対角度の現在値を目標値に追随させて、杭の打ち込み又は引き抜きを行うことを特徴とする杭の施工方法。 - 回転軸(55)に固定された固定偏心重錘(51)と前記回転軸(55)に回動自在に装着された可動偏心重錘(52)が同期回転を行うことにより前記固定偏心重錘(51)と前記可動偏心重錘(52)の相対角度に応じた起振力振幅を発生する回転機械(50)に対して揺動アクチュエータ(20)を取り付け、前記揺動アクチュエータ(20)は、前記固定偏心重錘(51)と一体的に回転するアクチュエータ軸(25)と、前記可動偏心重錘(52)と一体的に回転するアクチュエータケーシング(21)と、前記アクチュエータ軸(25)と前記アクチュエータケーシング(21)の相対角度を変化させるべく一方が給油を行い他方が排油を行う第1ポート(26)及び第2ポート(27)と、を有しており、前記起振力振幅を決定するべく前記揺動アクチュエータ(20)における前記相対角度を制御する制御方法であって、
(b1)前記相対角度の目標値に対応する入力信号(Pc)を入力するステップと、
(b2)前記入力信号(Pc)の入力されたとき、第1変量(35)を前記目標値に対応するように変化させるステップと、
(b3)前記揺動アクチュエータ部(20)における前記相対角度の現在値に対応するように、前記第1変量(35)と同じ増減の方向で第2変量(34)を変化させるステップと、
(b4)前記第1変量(35)と前記第2変量(34)の差に対応した量にて、前記揺動アクチュエータ部(20)の前記第1ポート(26)及び前記第2ポート(27)に対する給油又は排油を行うステップと、を有することを特徴とする
回転機械の起振力振幅制御方法。
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