JP2014038058A - 周波数拡散型レーダシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】受信部で直交復調器を用いると高利得高出力のローカル信号アンプが必要になり、高速高分解能のA/Dコンバータが2系統必要なため消費電力や回路面積が大きくなるというレーダ装置の問題を回避する。
【解決手段】レーダ装置100は第1の符号発生器111、第2の符号発生器111a、ローカル信号発生器121、移相器131、第1の拡散器132、第2の拡散器132a、加算合成器133、送信アンプ134,送信アンテナ135、受信アンテナ141、受信アンプ142、ダウンコンバージョンミキサ143、ローカルアンプ144、A/D変換器151、第1の相関器153、第2の相関器153aを備え、送信部において互いに直交する搬送波を個別の符号で拡散変調して発射する。受信部では第1の相関器153と第2の相関器153aにより直交関係にある送信搬送波を個別に受信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、周波数拡散変調技術を用いた高性能な周波数拡散型レーダシステムに関する。
図2に、特許文献1に記載のスペクトル拡散型レーダ装置を示す。
図2に示すスペクトル拡散型レーダ装置300は、送信用PN符号発生部303と、送信部301と、受信部302と、受信用PN符号発生部304と、繰り返し符号発生器308と、排他的論理和演算器309と、信号処理部305と、制御部306とを備える。
送信部301は、局部発振器311と、平衡変調器312と、増幅器313と、帯域通過型濾波器315と、減衰器316と、送信用空中線317とを備える。
受信部302は、受信用空中線321と、帯域通過型濾波器322と、低雑音増幅器323と、平衡変調器324と、直交復調器325と、帯域通過型濾波器326及び328と、増幅器327及び329とを備える。
直交復調器325は、移相器325aと、平衡変調器325b及び325cとを備える。
送信部301は、局部発振器311の出力と、送信用PN符号発生部303が発生する送信符号とを用いて、変調信号を発生させる。
局部発振器311は、狭帯域信号を出力する。送信用PN符号発生部303は、送信用PN符号として、ビットレートの高い符号を発生させることで、変調信号は、広帯域に周波数拡散される。
変調信号は、増幅器313、帯域通過型濾波器315、減衰器316を経て、送信用空中線317から探知電波として空中に放射される。
受信部302は、探知電波が物体に反射されて帰ってきた受信信号を受信用空中線321で受信する。受信信号は、帯域通過型濾波器322で帯域外の不要波を濾過した後、低雑音増幅器323を経て平衡変調器324に入力される。
受信用PN符号発生部304は、送信用PN符号発生部303の出力を遅延させた受信相関用符号を発生する。受信相関用符号と繰り返し符号発生器308との排他的論理和が逆拡散符号として排他的論理和演算器309から出力される。
平衡変調器324は、逆拡散符号を用いて受信信号を逆拡散し、直交復調器325により周波数変換されてIおよびQの2系統のベースバンド信号が生成される。
受信信号に変調信号として含まれる送信用PN符号の位相は、物体までの距離に従い、送信出力から時間遅延している。
そのため、受信相関用符号と送信用PN符号との間の時間遅延と、受信信号に含まれる送信用PN符号の位相の遅延量とが一致すると、すなわち受信信号と受信相関用符号に相関がある場合(相関時)、ベースバンド信号には繰り返し符号発生器308の出力波形と同様の信号が発生する。遅延時間が一致しない場合、すなわち、相関がない場合(非相関時)には広帯域に周波数拡散されたままの信号が発生する。
繰り返し符号発生器308と排他的論理和演算器309が設けられているのは、これらがない場合、すなわち平衡変調器324に直接受信相関用符号を入力した場合、相関時のベースバンド信号出力周波数が直流成分だけになり、回路の直流オフセットの影響を受ける不都合があり、そのような不都合を回避するためである。
帯域通過型濾波器326及び328は、繰り返し符号発生器308の基本波または高調波を選択的に通過させるように設計されており、信号処理部305には受信相関用符号と送信用PN符号との間の時間遅延に等しい伝搬遅延時間を有する受信信号が選択的に伝達される。
制御部306は、光速をc、レーダ装置300から物体までの距離をR、受信相関用符号と送信用PN符号との間に設定する時間遅延をτとして、τ=2R/cの関係からτを逐次掃引させることで、信号処理部305は距離Rに対する反射信号の強度や位相を取得することができる。
さらに、信号処理部305は、距離毎の信号強度から、物体の距離を推定し、距離毎に位相の時間変化を計測することで、物体の相対的な移動速度を推定する。
ここで、入力信号として、レーダ装置300が放射した探知電波以外の不要な信号があっても、送信用PNと相関がある場合を除いてベースバンド信号が広帯域に拡散されたままの信号となるから、帯域通過型濾波器326及び328で抑圧される。
特開平10−145331号公報 特許第2945875号公報
しかしながら、従来の構成のスペクトル拡散型レーダ装置では、受信部において、直交復調器を用いる必要があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、受信器に消費電力が大きくさらに回路面積も大きいローカル信号増幅器を用いることが必要な直交復調器を用いず、したがって最小限のA/D変換器の使用数で足りるような構成をとりつつ、反射信号の位相を検出することが可能なスペクトル拡散型レーダシステムを提供することを目的とする。
本発明の一様態に係る周波数拡散型レーダシステムは、第1の符号を発生する第1の符号発生器と、第2の符号を発生する第2の符号発生器と有する符号発生部と、搬送波信号を発生するローカル信号発生器を有する搬送波発生部と、前記搬送波信号を入力とし、互いに位相が直交する第1のローカル信号と第2のローカル信号を生成する移相器と、前記第1のローカル信号と前記第1の符号を入力として、位相変調を行い、第1の変調信号を出力する第1の変調器と、前記第2のローカル信号と前記第2の符号を入力として、位相変調を行い、第2の変調信号を出力する第2の変調器と、前記第1の変調信号と前記第2の変調信号を加算した送信信号を送信する送信アンテナとを備える送信部と、前記送信信号が物体に反射して戻って来た受信信号を受信する受信アンテナと、前記搬送波信号と前記受信信号を入力として同期検波を行い、ベースバンド信号を出力する同期検波器とを備える受信部と、前記ベースバンド信号と前記第1の符号を遅延時間だけ遅延させた第3の符号を入力とし、同相相関信号を出力する第1の逆拡散器と、前記ベースバンド信号と、前記第2の符号を前記遅延時間だけ遅延させた第4の符号を入力とし、直交相関信号を出力する第2の逆拡散器を備える相関処理部と、
を備える。
これにより、受信器において消費電力が大きくさらに回路面積も大きいローカル信号増幅器を必要とする直交復調器を用いることなく、反射信号の位相を検出することが可能な周波数拡散型レーダシステムを提供することができ、消費電力と回路面積を節約することができる。
本発明の一様態によれば、受信器において消費電力が大きくさらに回路面積も大きいローカル信号増幅器を必要とする直交復調器を用いることなく、反射信号の位相を検出することが可能な周波数拡散型レーダシステムを提供することができ、消費電力と回路面積を節約することができる。
実施の形態1における周波数拡散型レーダ装置の構成を示すブロック図。 従来の周波数拡散型レーダ装置の構成を示すブロック図。
(本発明に至った知見)
送信波が反射され戻ってきた信号は、送信信号の搬送波位相に対し、どのような位相関係で受信されるかは特定できない。
送信搬送波を用いて同期検波することにより、ベースバンド受信信号を得るダイレクトコンバージョン型の受信方式では、受信信号と搬送波との位相関係が直交する場合に出力が消滅する。よって、どのような位相の信号を受信した場合でも、受信信号の強度を検出するためには、直交復調器を用いる必要がある。
また、受信波の位相変化を解析することで対象物のレーダから見た視線方向における相対的移動速度を計測することができるが、そのためには、反射波位相を計測できることが必要となり、やはり直交復調器を用いる必要がある。
ここで、直交復調器はミキサ325bとミキサ325cにより構成されており、それぞれ互いに90度の位相差を有する搬送波をローカル信号として供給することで、搬送波に対する同相成分と直交成分にわけて復調して出力するが、それぞれのミキサにおける入出力間の変換利得は、一般にローカル信号の強度に依存する。
ミキサに用いられる回路としては、ダイオードやバイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタを用いた様々な形式のものが使用されるが、いずれの回路形式においても、ローカル信号の振幅は0.4V程度以上の値を入力した場合に、もっとも変換利得が大きく効率的に動作させることができるが、ローカル信号振幅が小さくなると変換利得が大きく劣化するという特徴を有している。
これは、ダイオードやバイポーラトランジスタを用いた回路においては、半導体接合の内蔵電圧が0.6V程度であることに起因し、電界効果トランジスタを用いた回路では、相互コンダクタンスによって制御端子電圧と被制御電流値の関係が決定されから、ある程度素子構造による調整が可能ではあるが一般に無線受信用の集積回路に用いられるMOS型素子を用いた回路においては、実用的にはやはり0.4V程度の振幅を必要とする。一方、互いに90度の位相差を有するローカル信号を発生させるために90度移相器が必要となるが、位相特性が使用周波数に対してある程度安定で小型に作成することができるため広く用いられている集中定数型の受動素子を用いた形式の90度移相器においては入出力間の信号減衰量が10dB以上発生することが避けられない。このため90度移相器における信号減衰量を補いつつ、0.4V程度以上の出力振幅を発生させることができるような高出力かつ高利得のローカル信号増幅器が必要となる。特にレーダ装置がミリ波帯の周波数を用いる場合、そのような増幅器は電力消費が大きく、また回路実装上の面積も大きくなり、20m程度の近距離を検知範囲とするレーダ装置では、送信アンテナを駆動する送信アンプよりもローカルアンプのほうが消費電力が大きく回路面積も大きいといった、バランスの悪い回路構成となり装置が高価になってしまうという課題があった。
また、特許文献2の従来技術は、受信信号を復調器32、32aで直交復調しA/D変換器34、34aでデジタル信号に変換した後、デジタル相関器36、36aで相関処理する。
この場合、デジタル相関器によって雑音の多い場合においても高精度な距離測定が可能となるが、A/D変換器が同相と直交の2系統必要になるという課題があった。このような構成で用いるA/D変換器は符号のビットレートよりも早いサンプリングレートで動作させることが必要であり、例えば距離分解能10cmを得るためには少なくとも1.5Gサンプリング毎秒以上が必要となる。さらに、レーダ装置として応用する場合には、遠距離からの弱い受信信号と、近距離からの強い受信信号が混合された信号を歪むことなくデジタル信号に変換する必要があるから、A/D変換器にはビット数の多い高分解能のものが必要となるから、消費電力や回路面積が大きくなり、A/D変換器を複数使用すると、さらに消費電力や回路面積が大きくなるという課題があった。
本発明者らは、上記の課題を見出すことにより、本発明に至った。
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るレーダ装置100の構成を示すブロック図である。
レーダ装置100は、第1の符号発生器111と、第2の符号発生器111aと、ローカル信号発生器121と、移相器131と、第1の拡散器132と、第2の拡散器132aと、加算合成器133と、送信アンプ134と、送信アンテナ135と、受信アンテナ141と、受信アンプ142と、ダウンコンバージョンミキサ143と、ローカルアンプ144と、A/D変換器151と、第1の相関器153と、第2の相関器153aと
を備える。
符号発生部110は、所定の拡散符号を発生する。送信部130は、符号発生部110で発生した拡散符号で符号化された探知電波を送信アンテナ135から放射する。
受信アンテナ141は、障害物101で反射された探知電波を受信する。
探知電波は、符号発生部110において、互いに相関の小さい拡散符号を符号発生器111と符号発生器111aで発生させ、搬送波発生部120においてローカル信号発生器121で発生させた搬送波信号を送信部130において移相器131で互いに直交する位相関係で2つに分岐させた直交搬送波のそれぞれと拡散器132および拡散器132aのそれぞれで拡散変調し、加算合成器133で合成した後、送信アンプ134で所望の出力強度まで増幅して送信アンテナ135から発射する。
ここで、拡散器132および132aの実現方法として、例えば、集積回路上に作成したギルバートセル回路を使うことができる。
その際に符号発生器111および111aの出力振幅を十分大きくすることによって、拡散器132および132aにおいて、搬送波発生器121の出力を移相器131で互いに直交する位相関係で2つに分岐させた直交搬送波の振幅に対する拡散器132および132aの出力振幅で定義する変換利得が飽和するまで高くし、最も効率よく拡散器を動作させることができる。
ここで、拡散符号に含まれる周波数は搬送波の周波数にくらべ低い周波数となるから、拡散符号の振幅を十分大きくすることは、高出力のローカルアンプを設けることに比べて実現が容易であり、消費電力や回路面積も小さく済ませることができる。
例えばミリ波帯のレーダ装置の場合、搬送波の周波数は26GHz、60GHz、76GHz、79GHzといった周波数が用いられるのにくらべ、10cmの距離分解をもつ高分解能レーダの拡散符号は1.5Gビット毎秒であり、分解能の粗いレーダの場合はさらにビットレートを低く設定できるから、符号の周波数成分としては、ビットレートのおよそ75%程度の周波数帯域があれば、符号の波形歪を抑制して、アイパタンを十分広く確保できるから、1.5Gビット毎秒の符号レートの場合、1.1GHz程度の周波数帯域があれば十分であり、搬送波周波数に比べて1/23以下であるから、容易に増幅することができる。
直交搬送波の振幅は搬送波発生器121の出力振幅に対し移相器131における損失によって減衰しているが、それによって、拡散器132および132aの変換利得が劣化するものではない。
送信アンプ134は、レーダ装置100の検知距離範囲が所望の距離になるために必要な出力電力が得られるものを用いればよく、20m程度の距離を検知範囲とする近距離レーダでは、送信アンプ134を用いなくてもよく、移相器131における信号減衰は問題にならないことが多い。
受信部140は、受信アンテナ141、受信アンプ142を通して受信および増幅した反射信号をダウンコンバージョンミキサ143でベースバンド信号に変換する。
ここで、ダウンコンバージョンミキサ143は変換利得を高めた最も効率的な動作をさせるために、十分大きなローカル信号振幅が必要となるため、ローカルアンプ144を用いて搬送波発生器121の出力振幅を増幅する必要がある。従来の技術によるレーダ装置で直交復調器を用いた場合には、移相器で生じる振幅の減衰を補うだけの高利得増幅器が必要なことに比べ、要求される利得が小さくて済むから、消費電力や回路面積を節約できる。
ダウンコンバージョンミキサ143の出力に現れるベースバンド信号は、相関処理部150においてA/D変換器151でデジタル信号に変換される。
デジタル信号に変換されたベースバンド信号は符号発生部110において符号発生器111から発生される第1の拡散符号を相関処理部150において遅延器111によって遅延時間τだけ遅延させた符号との相関を、相関器153で計算して同相受信信号Iとして出力する。
また、デジタル信号に変換されたベースバンド信号は符号発生部110において符号発生器111aから発生される第2の拡散符号を相関処理部150において遅延時間τだけ遅延させた符号との相関を、相関器153aで計算して直交受信信号Qとして出力する。
相関器153及び153aにおいて、探知電波がレーダ装置100から障害物101までの往復伝搬に要する時間がτであるような受信信号を選択的に出力するから、τを所望の値に設定することにより、τに対応する距離に障害物があるかどうかを、相関器153および153aの出力信号強度から判定することができる。
ここで、同相信号は符号発生器111によって拡散器132で拡散された搬送波の成分を選択的に出力し、直交信号は符号発生器111aによって拡散器132aで拡散された搬送波の成分を選択的に出力する。
しかし、拡散器132が拡散する搬送波と、拡散器132aが拡散する搬送波は互いに直交する位相関係にあるから、レーダ装置100の同相信号出力と直交信号出力は、従来の技術によるレーダ装置、すなわち、受信器において直交復調した場合と同等の出力が得られ、レーダ装置100から障害物101までの往復距離と、搬送波の伝搬中の波長の関係に従って位相が変化する。
本実施形態のレーダシステムによれば、受信回路には高利得、高出力のローカルアンプを要する移相器を用いた直交復調器は必要ではなくなり、単一のダウンコンバージョンミキサ143と、ローカルアンプ144を備えたダウンコンバータを用いることができ、この場合、直交復調器を備える場合に比べてローカルアンプ144の利得は、直交復調器をもちいた従来の構成で使用する位相器の信号減衰量の分だけ小さくすることができるから、消費電力や回路面積を節約できる。
さらに、本発明の構成においては相関部においてA/D変換器が1つで済む一方、従来の直交復調器を用いる場合には2つのA/D変換器を用いていたから、A/D変換器に関して消費電力と回路面積を概略半分程度に節約することができる。
ここで、本実施形態のレーダシステムでは、従来のレーダ装置に比べ、符号発生部110と相関処理部150において、従来1個であった符号発生器、遅延器が2個ずつ必要になるという課題があらたに発生するが、これらの構成要素は扱う周波数が搬送波の周波数に比べて格段に低い周波数であるから、消費電力や回路面積の増加は、搬送波周波数を扱うアナログ回路を簡単化することによる消費電力や回路面積の節約分を上回ることはなく、これらのあらたな課題を含めても全体として、消費電力や回路面積を削減する有意な効果を発揮することができる。
符号発生部110において、符号発生器111および111aで発生させる符号は様々なタイプの符号を用いることが可能であるが、自己相関特性が符号周期中に単一のピークを有し、ピーク以外の相関値にサブピークの発生がないというレーダ動作に対して優れた特徴を有するM系列符号を用いることが望ましい。
この場合、単純なフィードバックシフトレジスタ回路によって周期が長く自己相関特性のピークとフロアの比率の高い符号を容易に生成でき、符号の周期性による距離不定が発生する最大距離を十分長く設定することができ、さらに、所望する距離の反射信号に対し、それ以外の距離の反射信号を排除する選択比を高く取ることができるから、レーダ装置としての性能を容易に向上させることができる。また、符号発生器111で発生させる第1の符号と111aで発生させる第2の符号は、同一の生成多項式から発生させたM系列符号を互いに異なる位相で発生させた符号とすることが望ましい。
この構成により、第1の符号と第2の符号との相関は、同一の符号どうしの相関、つまり、自己相関となるから、不要なサブピークが発生することを回避できる。従って、反射物の実際の距離と異なる距離に物体が存在するかのような誤動作を抑制することができるという好ましい効果を発揮する。
また、送信部130において、移相器131は、抵抗素子と容量素子から構成する集中定数回路として実現できる。この場合、伝送線路を用いた移相器に比べて回路面積を小さくできるという好ましい効果を発揮しつつ、伝送線路を用いた移相器にくらべて信号減衰が大きいという好ましくない効果は、本発明においては、拡散器132および132aにおいて拡散器132および132aに入力される第1の符号と第2の符号の振幅が十分大きいことにより、その変換利得が理想的に高められているから問題とならない。特に近距離レーダ装置の場合、送信出力は小さくてもよいので、移相器131における信号減衰は問題にならない。
相関部150において遅延器111および、111aを用いて符号発生部110において符号発生器111および111aにより発生した第1の符号と第2の符号を所望の遅延時間τだけ遅延させているが、第1の符号と第2の符号を入力とせず、遅延器111および111aに替えて個別の符号発生器を設け、遅延器111および111aの出力する符号と同等のパタン及び位相を有する符号を個別に発生させてもよい。これは生成される符号が同一パタンかつ同一位相であるから、同一の効果が得られることは自明である。
以上の構成によれば、受信器において消費電力が大きくさらに回路面積も大きいローカル信号増幅器を必要とする直交復調器を用いることなく、反射信号の位相を検出することが可能な周波数拡散型レーダシステムを提供することができ、消費電力と回路面積を節約することができる。
車載レーダ装置は、衝突回避などの安全性向上、後退発車支援に代表される運転利便性向上などを目的とし、先行車両、後方障害物などの検出に利用される。このような目的において、自車以外の車両に搭載された同種のレーダ装置が発する電磁波による干渉など、不要電波の影響を抑える必要がある。
これに対して、スペクトル拡散型レーダ装置では、拡散に用いるPN符号により送信電波が変調されるため、異なる符号で変調された電波、符号変調のない他方式のレーダ装置では受信機内で信号が抑圧される。また、送信電波は、PN符号により周波数拡散されるため、単位周波数あたりの電力を小さくすることができ、他の無線システムに与える影響を低くすることができる。そして、PN符号のチップ・レートと符号周期とを調整することで、距離分解能と最大探知距離との関係を自由に設定することができる。また、電磁波を連続的に送信することが出来るため、ピーク電力が大きくなるということがない。ただし、電波伝搬中に混入した不要電波は、逆拡散処理を施しても、周波数領域上、広帯域に拡散され、狭帯域の濾波器を用いて、不要な雑音や干渉信号を抑圧する。
本発明のレーダ装置は、自動車、船舶、航空機及びロボットなど、種々の機器に搭載する危険回避のためのレーダ装置、及びセキュリティシステムにおける不審者発見のためのレーダ装置などとして利用可能である。
100 周波数拡散型レーダシステム
101 障害物
110 符号発生部
111 符号発生器
111a符号発生器
120 搬送波発生部
121 ローカル信号発生器
130 送信部
131 移相器
132 拡散器
132a拡散器
133 加算合成器
134 送信アンプ
135 送信アンテナ
140 受信部
141 受信アンテナ
142 受信アンプ
143 ダウンコンバージョンミキサ
144 ローカル信号アンプ
150 相関処理部
151 A/D変換器
152 符号遅延器
152a符号遅延器
153 相関器
153a相関器

Claims (7)

  1. 第1の符号を発生する第1の符号発生器と、第2の符号を発生する第2の符号発生器と有する符号発生部と、
    搬送波信号を発生するローカル信号発生器を有する搬送波発生部と、
    前記搬送波信号を入力とし、互いに位相が直交する第1のローカル信号と第2のローカル信号を生成する移相器と、
    前記第1のローカル信号と前記第1の符号を入力として、位相変調を行い、第1の変調信号を出力する第1の変調器と、
    前記第2のローカル信号と前記第2の符号を入力として、位相変調を行い、第2の変調信号を出力する第2の変調器と、
    前記第1の変調信号と前記第2の変調信号を加算した送信信号を送信する送信アンテナとを備える送信部と、
    前記送信信号が物体に反射して戻って来た受信信号を受信する受信アンテナと、
    前記搬送波信号と前記受信信号を入力として同期検波を行い、ベースバンド信号を出力する同期検波器とを備える受信部と、
    前記ベースバンド信号と前記第1の符号を遅延時間だけ遅延させた第3の符号を入力とし、同相相関信号を出力する第1の逆拡散器と、
    前記ベースバンド信号と、前記第2の符号を前記遅延時間だけ遅延させた第4の符号を入力とし、直交相関信号を出力する第2の逆拡散器を備える相関処理部と、
    を備える周波数拡散型レーダシステム。
  2. さらに、アナログ信号を一定の時間間隔で所定の分解能で量子化してサンプリングしたデジタル信号に変換するA/Dコンバータを備え、
    前記ベースバンド信号は、前記A/D変換器を用いてデジタル信号に変換され、前記第1の逆拡散器と第2の逆拡散器はデジタル回路として構成されることを特徴とする、
    請求項1に記載の周波数拡散型レーダシステム。
  3. 前記移相器は、抵抗素子と容量素子から構成する集中定数回路であることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の周波数拡散型レーダシステム。
  4. 前記移相器は、複数の抵抗素子と抵抗素子と同数の容量素子とから成る複数のRC回路網を所定段数縦続接続して構成するポリフェーズフィルタであることを特徴とする、
    請求項2に記載の周波数拡散型レーダシステム。
  5. 前記移相器は、少なくとも前記RC回路網を2段従属接続して構成するポリフェーズフィルタであることを特徴とする、
    請求項3に記載の周波数拡散型レーダシステム。
  6. 前記第1および第2の符号発生器は、前記第1の符号および第2の符号はM系列符号を発生することを特徴とする、
    請求項1から4のいずれかに記載の周波数拡散型レーダシステム。
  7. 前記第1および第2の符号は同一の生成多項式から発生され、互いに位相の異なる符号であることを特徴とする請求項5に記載の周波数拡散型レーダシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108600138A (zh) * 2018-04-25 2018-09-28 重庆大学 雷达通信一体化接收机载波同步方法

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