JP2014037897A - バイオマス供給装置及びボイラシステム - Google Patents

バイオマス供給装置及びボイラシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2014037897A
JP2014037897A JP2012178959A JP2012178959A JP2014037897A JP 2014037897 A JP2014037897 A JP 2014037897A JP 2012178959 A JP2012178959 A JP 2012178959A JP 2012178959 A JP2012178959 A JP 2012178959A JP 2014037897 A JP2014037897 A JP 2014037897A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biomass
pipe
exhaust gas
heating
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012178959A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuichiro Daimaru
卓一郎 大丸
Kenichi Arima
謙一 有馬
Shinji Matsumoto
慎治 松本
Keiji Takeno
計二 武野
Katsuhiko Shinoda
克彦 篠田
Norichika Kai
徳親 甲斐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2012178959A priority Critical patent/JP2014037897A/ja
Publication of JP2014037897A publication Critical patent/JP2014037897A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

Landscapes

  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Abstract

【課題】バイオマスをより効率よく粉砕し、燃焼させやすくすることができるバイオマス供給装置及びボイラシステムを提供することにある。
【解決手段】バイオマスを粉砕する粉砕手段と、粉砕手段にバイオマスを供給する前処理ユニットと、粉砕手段及び前処理ユニットの少なくとも一方にあるバイオマスと加熱源との間で熱交換を行うことで当該バイオマスを加熱する加熱手段と、粉砕手段で粉砕されたバイオマスを粒度の基準値に基づいて分離する粉体分離装置と、粉体分離装置で分離された粒度が基準値以上である大きい粒度のバイオマスを、バイオマスの搬送経路において粉砕手段よりも上流側に供給する再循環配管と、粉体分離装置で分離された粒度が基準値未満である小さい粒度のバイオマスを、バイオマスの搬送経路において粉砕手段に供給する供給配管と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイオマスを粉砕して供給するバイオマス供給装置及びボイラシステムに関する。
近年、地球温暖化の観点からCO2排出の削減が推進されている。特に、発電用ボイラ等の燃焼設備においては、燃料として石炭や重油等の化石燃料が用いられることが多いが、この化石燃料は、CO2排出の問題から地球温暖化の原因となり、地球環境保全の見地からその使用が規制されつつある。また化石燃料の枯渇化の観点からもこれに代替するエネルギ資源の開発、実用化が求められている。そこで、化石燃料の代替として、バイオマスを用いた燃料の利用促進が図られている。バイオマスとは、光合成に起因する有機物であって、木質類、草木類、農作物類、厨芥類等のバイオマスがある。このバイオマスを燃料化処理することにより、バイオマスをエネルギ源又は工業原料として有効に利用することができる。
再生可能エネルギであるバイオマスの高効率利用の観点から、バイオマスを燃料として用いることが行われている。燃料として用いる方法の一つに、バイオマス固形物を粉砕して微粉化し、微粉炭焚きボイラに供給して燃料として用いるものがある。これは、石炭とバイオマスとをそれぞれを単独で粉砕する単独粉砕方式と、石炭とバイオマスとを混合してから粉砕する混合粉砕方式とが知られている。何れの方式においても、バイオマス固形物を粉砕するためのバイオマス粉砕装置が必要であるが、従来の石炭焚きボイラで用いられている既設ミルを用いようとした場合、既設ミルの能力制約から石炭に対する混焼率は最大でも5cal%程度に留まっていた。また、特許文献1及び特許文献2に記載されているように、バイオマスを炭化させた後、燃料として用いるものもある。
特許文献1には、ごみ焼却炉の廃熱を利用して、木質系バイオマスを炭化する装置が記載されている。また、特許文献1には、400℃から700℃で炭化することが一般的であることが記載され、炭化条件の一例として、500℃から600℃程度の範囲で炭化することが記載されている。特許文献2には、バイオマスを炭化させるシャフト型熱分解炉内にある炭化物の一部を燃焼させて熱分解用ガスとするために酸素含有ガスを投入して、炉頂から排出される熱分解ガス及び熱分解タールの温度を300から600℃に制御する装置が記載されている。また、特許文献2には、バイオマスを炭化させるシャフト型熱分解炉に炉外で生成された1000から1200℃の熱分解用ガスを供給し、炉頂から排出される熱分解ガス及び熱分解タールの温度を300から600℃に制御する装置が記載されている。
また、バイオマスを粉砕して燃料とする場合、粉砕したバイオマスを粒度に基づいて分離し、一部を再度粉砕する装置を備えているものもなる。本出願人が出願した特許文献3には、粉砕したバイオマスを粒度に基づいて分離し、粗粉を粉砕装置に送って、再度粉砕する装置が記載されている。
特開2007−91889号公報 特許第4855539号公報 特開2012−83017号公報
しかしながら、従来技術の石炭粉砕装置を用いて木質系バイオマス原料を粉砕する場合、以下のような問題がある。木質バイオマス特にチップ状のものは石炭に比し、比重が小さいためローラーミルにより粉砕するとミル内部でローラとテーブルの間に噛みこみにくいため粉砕量が減少する。また木質バイオマスは圧縮性がありテーブルライナに噛み込まれ粉砕する場合、圧力が伝わらず粉砕しにくい、という問題がある。また、木質系バイオマス原料は、その水分含有量が高く、かつ繊維質のため、ローラとテーブルライナに挟まれ押しつぶされた場合、粉砕された微粉がお互いに絡んで分離しにくい性質がある。このため従来技術の石炭ミルで粉砕しても粉砕された粗粒と微粉が固まり移動しにくいため、過粉砕され、石炭粉砕に対し大幅に粉砕量が低下し、消費動力が増加する。石炭と混粉砕しても、一般的に5%が木質バイオマスの混合限度であり、それ以上混合粉砕率を上げると微粉粒度が低下し、ボイラでの燃焼効率が悪化する。また、ミル動力が増加するためミル容量を下げて運転する必要がある。
これに対して、特許文献1及び特許文献2のように、バイオマスを炭化することで、脆化させ、粉砕しやすくすることができる。また、特許文献3のように、粉砕したバイオマスを粒度に基づいて分離し、必要に応じて再度粉砕することで、バイオマスの粒度を均一化することができる。しかしながら、バイオマスの粉砕の効率化、燃焼のさせやすさの点で改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、バイオマスをより効率よく粉砕させることができ、燃焼させやすくすることができるバイオマス供給装置及びボイラシステムを提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、バイオマス供給装置であって、バイオマスを粉砕する粉砕手段と、前記粉砕手段に前記バイオマスを供給する前処理ユニットと、前記粉砕手段及び前記前処理ユニットの少なくとも一方にあるバイオマスと加熱源との間で熱交換を行うことで当該バイオマスを加熱する加熱手段と、前記粉砕手段で粉砕された前記バイオマスを粒度の基準値に基づいて分離する粉体分離装置と、前記粉体分離装置で分離された粒度が基準値以上である大きい粒度のバイオマスを、前記バイオマスの搬送経路において前記粉砕手段よりも上流側に供給する再循環配管と、前記粉体分離装置で分離された粒度が基準値未満である小さい粒度のバイオマスを、前記バイオマスの搬送経路において前記粉砕手段に供給する供給配管と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記再循環配管は、前記バイオマスの搬送経路において前記加熱手段よりも上流側に接続されていることが好ましい。
また、前記再循環配管は、前記バイオマスの搬送経路において前記加熱手段と前記粉砕手段との間に接続されていることが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ボイラシステムであって、上記のいずれかに記載のバイオマス供給装置と、前記バイオマス供給装置の前記供給配管を通過する粉砕されたバイオマスが供給され、前記バイオマスを含む燃料を燃焼させるボイラ本体と、前記ボイラ本体から排出される排ガスの経路に配置された節炭器と、前記排ガスの経路の前記節炭器よりも下流側に配置されたエアヒータと、を有し、前記加熱手段は、前記加熱源が、前記節炭器と前記エアヒータとの間を流れる排ガスの一部を分岐し、当該分岐した分岐排ガスであることを特徴とする。
また、前記粉砕手段と前記粉体分離装置との間の前記バイオマスの搬送経路に前記ボイラ本体から排出される排ガスの一部を供給する上流側配管をさらに有することが好ましい。
また、前記上流側配管に供給される排ガスは、前記分岐排ガスであることが好ましい。
また、前記粉体分離装置と前記ボイラ本体との間の前記バイオマスの搬送経路に前記ボイラ本体から排出される排ガスの一部を供給する下流側配管をさらに有することが好ましい。
また、前記下流側配管に供給される排ガスは、前記分岐排ガスであることが好ましい。
また、前記前処理ユニットは、バイオマスを貯蔵するバイオマス貯蔵タンクと、前記バイオマス貯蔵タンクにバイオマスを供給する貯蔵前供給手段と、前記バイオマス貯蔵タンクに貯蔵されたバイオマスを前記粉砕手段に供給する貯蔵後供給手段と、を備え、前記加熱手段は、前記貯蔵前供給手段、前記バイオマス貯蔵タンク及び前記貯蔵後供給手段のいずれかにあるバイオマスを加熱することが好ましい。
また、前記加熱手段は、前記貯蔵後供給手段により前記粉砕手段に向けて搬送されているバイオマスを加熱することが好ましい。
また、前記分岐排ガスは、前記節炭器と前記エアヒータとの間から分岐される位置での温度が250℃以上400℃以下であることが好ましい。
また、前記加熱手段は、前記バイオマスを250℃以上400℃以下に加熱することが好ましい。
また、前記加熱手段は、前記バイオマスを加熱している領域から排出される空気を、前記ボイラ本体に供給することが好ましい。
本発明は、加熱手段で加熱され、炭化された後、粉砕手段で粉砕されたバイオマスを粉体分離装置で基準値の粒度で分離し、粒度が大きいバイオマスを粉砕手段よりも上流側に戻すことで、バイオマスを炭化し、かつ、基準の粒度以下に粉砕することができる。これにより、バイオマスをより効率よく粉砕させることができ、燃焼させやすくすることができるという効果を奏する。
図1は、発電システムの一実施形態の概略構成を示す模式図である。 図2は、前処理ユニットの概略構成の一部を示す模式図である。 図3は、バイオマスの温度と、各成分の割合との関係を示すグラフである。 図4は、粉砕動力比と所定粒径までの粉砕時間との関係を示すグラフである。 図5は、粉砕粒径の分布を示すグラフである。 図6は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。 図7は、前処理ユニットの他の実施形態の概略構成の一部を示す断面図である。 図8は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。 図9は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。 図10は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。 図11は、前処理ユニットの概略構成の一部を示す断面図である。 図12は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。 図13は、前処理ユニットの他の実施形態の一部の概略構成を示す模式図である。 図14は、発電システムの他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 図15は、発電システムの他の実施形態の概略構成を示す模式図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るボイラシステムを発電システムに用いた場合の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。本発明に係るボイラシステムは、ボイラに供給する燃料としてバイオマスを用いる各種ボイラシステムに用いることができる。本発明に係るボイラシステムは、例えば、ボイラで発生させた熱で水を加熱し、お湯を供給する給湯システムに用いることができる。本発明に係るボイラシステムは、ボイラで発生させた熱を機械的エネルギ、つまり駆動力に変換する駆動システムに用いることもできる。
図1は、発電システムの一実施形態の概略構成を示す模式図である。図1に示す発電システム10は、バイオマスを粉砕した微粉体と石炭や油等の化石燃料とを燃料として併用して燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収し、回収した熱で発電を行うことが可能な発電システムである。
図1に示す発電システム10は、バイオマスを供給するバイオマス供給装置11と、化石燃料を供給する化石燃料供給装置12と、バイオマス供給装置11から供給されたバイオマスと化石燃料供給装置12から供給された化石燃料とを燃焼することで発生した熱を回収するボイラ30と、ボイラ30で発生させた熱を用いて発電を行う発電装置60とを有する。なお、本実施形態の発電システム10は、一部の機構がバイオマス供給装置11と化石燃料供給装置12との両方に用いられる。具体的には、発電システム10は、一部の機構がバイオマスと化石燃料を混合して同時に処理を行い、バイオマスと化石燃料とを混合した状態でボイラ30に供給している。
ここで、バイオマスとは、再生可能な生物由来の有機性資源であって、化石資源を除いたものと定義する。例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ、及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)等であり、ここに提示したものに限定されることはない。
バイオマス供給装置11は、バイオマスを好適に炭化できる温度の範囲で加熱した後、粉砕し、粉砕したバイオマスをボイラ30に供給する装置であり、前処理ユニット19と、空気供給配管21と、粉砕装置(ミル)26と、粉体分離装置27と、供給配管28と、再循環配管29と、加熱手段100とを有する。なお、加熱手段100については後述する。
前処理ユニット19は、バイオマスに前処理を行った後、粉砕装置26に供給するユニットであり、貯蔵サイロ20と、払い出しコンベア22と、搬送コンベア23と、バイオマス貯蔵タンク24と、フィーダ25と、配管80と、冷却手段101と、を有する。貯蔵サイロ20は、所定量のバイオマスを貯留可能な装置である。貯蔵サイロ20は、貯留させているバイオマス140を所定の量ずつ払い出しコンベア22に供給する。払い出しコンベア22と搬送コンベア23は、ともにバイオマス140を搬送する搬送機構である。なお、本実施形態では、コンベアとしたが、バイオマス140の搬送機構としては、種々の機構を用いることができる。払い出しコンベア22は、貯蔵サイロ20から供給されたバイオマス140を搬送コンベア23に搬送する。搬送コンベア23は、払い出しコンベア22から供給されたバイオマス140をバイオマス貯蔵タンク24に供給する。
バイオマス貯蔵タンク24は、搬送コンベア23から供給されたバイオマス140を一時的に貯留する。バイオマス貯蔵タンク24は、貯留しているバイオマス140をフィーダ25に供給する。フィーダ25は、バイオマス貯蔵タンク24から供給されたバイオマス140を搬送し、粉砕装置26に供給する。加熱手段100は、フィーダ25を通過するバイオマス140を加熱して炭化バイオマス142とする機構である。なお、フィーダ25の構成については後ほど説明する。
配管80は、フィーダ25と粉砕装置26とを接続する配管であり、フィーダ25から排出された炭化バイオマス142を粉砕装置26に搬送する。本実施形態では、フィーダ25と配管80の両方が前処理ユニット19の貯蔵後供給手段となる。なお、前処理ユニット19は、配管80で炭化バイオマス142を搬送させる機構として種々の機構を用いることができる。前処理ユニット19は、例えば、配管内にスクリューを配置し、当該スクリューを回転させることで、炭化バイオマス142を搬送させてもよい。また、前処理ユニット19は、配管80内にフィーダ25から粉砕装置26に向かう流れの空気を流すことで炭化バイオマス142を搬送してもよい。
冷却手段101は、配管80に配置されており、フィーダ25から粉砕装置26に向かう炭化バイオマス142を冷却する。前処理ユニット19は、加熱手段100で加熱され粉砕装置26に供給される炭化バイオマス142を冷却することで、炭化されたバイオマスの状態を安定させることができ、配管80内を安定して搬送することができ、粉砕装置26での処理も安定して行うことができる。
バイオマス供給装置11の構成の説明を続ける。空気供給配管21は、バイオマス供給装置11及び化石燃料供給装置12に空気を供給する配管である。空気供給配管21は、ボイラ30の空気を供給させる各部と接続され、空気148が供給される。また、空気供給配管21は、粉砕装置26と石炭粉砕装置252a、252bに接続され、それぞれに空気148を供給する。また、空気供給配管21は、粉砕装置26と接続される配管にバルブ70が設けられ、石炭粉砕装置252aと接続される配管にバルブ72が設けられ、石炭粉砕装置252bと接続される配管にバルブ74が設けられている。このバルブ70、72、74の開閉及び開度を調整することで、各部に供給する空気148の量を調整することができる。
粉砕装置26は、バイオマスを粉砕する粉砕装置(本実施形態の粉砕手段)であり、フィーダ25から供給された炭化バイオマス142を微粉144に粉砕する。また、粉砕装置26には、空気供給配管21が接続されており、空気供給配管21から供給される空気148の力で粉砕した微粉144を搬送させる。つまり、粉砕装置26で粉砕されたバイオマスは、空気搬送により、粉体分離装置27に供給する。
粉体分離装置27は、バグフィルタや、サイクロンを有し、通過する微粉144を分離し、分級する。微粉144は、炭化され粉砕されたバイオマスである。粉体分離装置27は、通過するバイオマス140のうち、大きさが一定より小さい微粉144を適正微粉144aとして供給配管28に供給する。粉体分離装置27は、通過する粉砕されたバイオマス140のうち、大きさが一定以上の微粉144を粗粉144bとして再循環配管29に供給する。なお、微粉144のそれぞれの大きさは、例えば粒度を用いて判定することができる。また、判定の基準としては基準値を用いることができる。つまり、粉体分離装置27は、粒度が基準値未満である小さい粒度のバイオマスを供給配管28に供給し、粒度が基準値以上である大きい粒度のバイオマスを再循環配管29に供給する。例えば、粉体分離装置27は、サイクロンによりバイオマス140に対して吹き上げる風を送り、風によって吹き上げられた大きさが一定より小さい微粉144を適正微粉144aとして供給配管28に供給する。粉体分離装置27は、サイクロンによりバイオマス140に対して吹き上げる風を送り、風を吹き付けても落下する大きさが一定以上の微粉144を粗粉144bとして、再循環配管29に供給する。なお、粉体分離装置27としては、種々の分球機を用いることができる、例えば、慣性力分級機、遠心力分級機、重力式分級機、振動篩、またはこれらの組合せを用いることができる。
供給配管28は、一方の端部が粉体分離装置27に接続され、他方の端部がバイオマス用の燃焼バーナ34に接続されている。供給配管28は、粉体分離装置27から供給された適性微粉144a及び空気148をボイラ30のバイオマス用の燃焼バーナ34に供給する。なお、発電システム10は、空気供給配管21から供給配管28にも空気148を供給するようにしてもよい。この場合、供給される空気148は、一次空気となる。
再循環配管29は、一方の端部が粉体分離装置27に接続され、他方の端部がバイオマスの搬送経路においてバイオマス貯蔵タンク24とフィーダ25との間に接続されている。再循環配管29は、粉体分離装置27から供給された粗粉144b及び空気148をバイオマス貯蔵タンク24とフィーダ25との間に供給することで、フィーダ25に再度供給する。つまり、粗粉144bは、バイオマス貯蔵タンク24からフィーダ25に供給されるバイオマス142に混合され、混合されたバイオマス142とともに搬送されフィーダ25に供給される。フィーダ25に供給された粗粉144bは、フィーダ25の通過時に加熱手段100で再度加熱され、炭化された後、粉砕装置26に供給され、粉砕される。
次に、化石燃料供給装置12は、ボイラ30に石炭を供給する装置である。化石燃料供給装置12は、石炭250を受け入れるホッパ251a、251bと、ホッパ251a、251bに対応して配置された石炭粉砕装置252a、252bと、石炭粉砕装置252a、252bにて得られた微粉炭149を燃焼バーナ33に供給する配管253と、を備える。ホッパ251a、251bは、石炭を貯留し、貯留した石炭を石炭粉砕装置252a、252bに供給する。石炭粉砕装置252a、252bは、石炭を粉砕する機構である。石炭粉砕装置252a、252bは、上述したように空気供給配管21と接続されており、空気供給配管21から供給される空気148を用いて、装置内の石炭を攪拌しつつ、粉砕する。また、石炭粉砕装置252a、252bは、粉砕され所定以下の粒度となった石炭の粉体を空気148で装置上側に吹き上げることで、配管253に排出する。図1に示す石炭粉砕装置252a、252bは、縦型のミルを示したが、種々の機構の粉砕装置を用いることができる。例えば、チューブミルを用いることができる。また、石炭粉砕装置252aは、粉砕装置26と同じ構成としてもよいし、異なる構成としてもよい。また、本実施形態では、ホッパと石炭粉砕装置との組合せを2つ示したが、ホッパと石炭粉砕装置との組合せの数は、任意の数とすればよい。
次に、ボイラ30は、コンベンショナルボイラであって、バイオマスと化石燃料とを燃焼可能なボイラ本体31を有している。このボイラ本体31は、中空形状をなして鉛直方向に設置され、このボイラ本体31を構成する火炉壁の下部に燃焼装置32が設けられている。この燃焼装置32は、火炉壁に装着された複数の化石燃料用の燃焼バーナ33と、複数のバイオマス用の燃焼バーナ34とを有している。バイオマス用の燃焼バーナ34とは、燃料としてバイオマスが噴射されるバーナである。本実施形態にて、化石燃料用の燃焼バーナ33は、周方向に沿って4個若しくは8個配設されたものが上下方向に3から6段配置されている。一方、バイオマス用の燃焼バーナ34は、複数の化石燃料用の燃焼バーナ33の下方であって、周方向に沿って4個若しくは8個配設されたものが上下方向に1段配置されている。なお、化石燃料用の燃焼バーナ33とバイオマス用の燃焼バーナ34の配置関係は上下逆であってもよい。また、各燃焼バーナ33、34にて、周方向の数は4個に限るものではなく、段数も4段や1段に限るものではない。さらに、各燃焼バーナ33、34を対向するように配置してもよい。
化石燃料用の燃焼バーナ33は、上述したように、化石燃料供給装置12の配管253a、253bと連結されている。なお、燃料バーナ33は、化石燃料として、石炭ではなく、燃料油または燃料ガスを供給する供給装置と接続されていてもよい。つまり、燃料バーナ33は、化石燃料として燃料油または燃料ガスが供給されてもよい。一方、バイオマス用の燃焼バーナ34は、バイオマス供給装置11からの供給配管28が連結されている。
燃焼装置32は、各燃焼バーナ33、34に燃焼用空気を供給可能な空気供給配管39を有しており、この空気供給配管39は、基端部に送風機40が装着され、先端部がボイラ本体31の外周側に設けられた風箱41に連結されている。そのため、この風箱41に供給された空気を各燃焼バーナ33、34に供給することができる。また、ボイラ本体31には、加熱手段100の配管108が接続されている。この点については後述する。
ボイラ本体31は、上部に煙道42が連結されており、この煙道42に、対流伝熱部として排ガスの熱を回収するための、過熱器43、44、再熱器45、46、節炭器(エコノマイザ、ECO)47、48、49が設けられており、ボイラ本体31での燃焼で発生した排ガスと水との間で熱交換が行われる。
煙道42は、その下流側に熱交換を行った排ガスが排出される排ガス配管50が連結されている。この排ガス配管50は、空気供給配管39との間にエアヒータ(空気予熱器、AH)51が設けられ、空気供給配管39を流れる空気と、排ガス配管50を流れる排ガスとの間で熱交換を行い、燃焼バーナ33、34に供給する燃焼用空気を200から300℃の範囲に昇温することが望ましい。
また、空気供給配管39は、エアヒータ51より下流側の位置から分岐して、空気供給配管21が設けられている。この空気供給配管21は、塵や埃等の粒子状物質を除去可能な除塵装置52と、高温空気を昇圧可能なブロア53が装着されており、エアヒータ51で200から300℃に加熱した空気をバイオマス供給装置11の供給配管28に供給することができる。
なお、排ガス配管50は、エアヒータ51より上流側に位置して、選択還元型触媒(SCR)54が設けられ、エアヒータ51より下流側に位置して、電気集塵器(EP)55、誘引送風機56、脱硫装置57が設けられ、下流端部に煙突58が設けられている。
発電装置60は、熱エネルギを電気に変換する変換機構である。配管ユニット62は、ボイラ30の過熱器43、44、再熱器45、46と、発電装置60とを接続する配管であり、過熱器43、44、再熱器45、46で過熱された蒸気を発電装置60に送り、発電装置60で熱交換した蒸気を過熱器43、44、再熱器45、46に送る。発電装置60は、過熱器43、44、再熱器45、46で過熱された蒸気から取り出した熱エネルギを電気に変換する。例えば、発電装置60は、タービンを有し、過熱蒸気のエネルギを利用してタービンを回転させ、電力を取り出す。
以上より、発電システム10は、ボイラ30にて、送風機40を駆動して空気を吸引すると、この空気は、空気供給配管39を通してエアヒータ51で加熱された後に風箱41を介して各燃焼バーナ33、34に供給される。また、化石燃料としての微粉炭は、配管253を通して化石燃料用の燃焼バーナ33に供給される。また、バイオマス供給装置11から供給されたバイオマスは、供給配管28を通してバイオマス用の燃焼バーナ34に供給される。
すると、化石燃料用の燃焼バーナ33は、燃焼用空気と化石燃料をボイラ本体31に噴射すると同時に着火し、また、バイオマス用の燃焼バーナ34は、燃焼用空気とバイオマスの微粉体をボイラ本体31に噴射すると同時に着火する。このボイラ本体31では、燃焼用空気、化石燃料、バイオマスが燃焼して火炎が生じる。ボイラ本体31内の下部で火炎が生じると、燃焼ガスがこのボイラ本体31内を上昇し、煙道42に排出される。
このとき、図示しない給水ポンプから供給された水は、節炭器47、48、49によって予熱された後、図示しない蒸気ドラムに供給され火炉壁の各水管(図示せず)に供給される間に加熱されて飽和蒸気となり、図示しない蒸気ドラムに送り込まれる。さらに、図示しない蒸気ドラムの飽和蒸気は過熱器43、44に導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器43、44で生成された過熱蒸気は、配管ユニット62を通過して発電装置60に供給される。また、発電装置60での膨張過程の中途で取り出した蒸気は、配管ユニット62を通過して再熱器45、46に導入され、再度過熱されて配管ユニット62を通過して発電装置60に戻される。なお、ボイラ本体31をドラム型(蒸気ドラム)として説明したが、この構造に限定されるものではない。
その後、煙道42の節炭器47、48、49を通過した排ガスは、排ガス配管50にて、選択還元型触媒54でNOx等の有害物質が除去され、電気集塵器55で粒子状物質が除去され、脱硫装置57により硫黄分が除去された後、煙突58から大気中に排出される。
次に、図1から図5を用いて、バイオマス供給装置11の構成についてより詳細に説明する。バイオマス供給装置11は、上述したように、前処理ユニット19と、空気供給配管21と、粉砕装置(ミル)26と、供給配管28と、加熱手段100と、制御部130と、を有する。以下では、前処理ユニット19のフィーダ25と、加熱手段100ついて説明する。
まず、図2を用いて、前処理ユニットのフィーダ25について説明する。ここで、図2は、前処理ユニットの一部を示す模式図である。フィーダ25は、キルン104を有する。キルン104は、配管80と接続されており、バイオマス貯蔵タンク24から供給されるバイオマスを配管80まで加熱しつつ案内する窯である。また、フィーダ25は、キルン104と配管80との間に開閉弁を設けてもよい。フィーダ25は、開閉弁を設け、当該開閉弁の開閉を切り換えることで、キルン104内を通過したバイオマスを配管80に供給するか否かを切り換える。なお、フィーダ25によるキルン104内のバイオマスの搬送方法は特に限定されない。例えば、フィーダ25は、ベルト搬送機構やスクリュー機構をキルン104内に設け、ベルト搬送機構やスクリュー機構を駆動させることでバイオマスを搬送してもよい。
加熱手段100は、配管106と、配管108と、配管112と、フレアスタック114と、ガス再循環ファン(Gas Recirculating Fan)116と、配管117と、バルブ118と、配管120と、ガス再循環ファン122とを有する。なお、加熱手段100は、これらに加え、温度を検出する検出部や、流量を検出する検出部、バルブ等も備えている。
配管106は、一方の端部が、節炭器47とエアヒータ51との間の煙道42または排ガス配管50と接続しており、他方の端部のフィーダ25のキルン104のバイオマスの搬送方向の下流側端部と接続している。配管106には、ガス再循環ファン116が配置されており、ガス再循環ファン116により、煙道42または排ガス配管50からフィーダ25に向けて分岐排ガス131を流す。分岐排ガス131は、煙道42または排ガス配管50の配管106が接続している部分周辺を流れる排ガスの一部である。
次に、配管108は、一方の端部がキルン104のバイオマスの搬送方向の上流側端部と接続し、他方の端部がボイラ本体31と接続している。配管108は、ボイラ本体31の燃焼ガスの流れ方向において上流側の端部、具体的にはボイラ本体31の下端の近傍に接続されている。配管108は、フィーダ25から排出される空気、具体的には、バイオマスが加熱されることで発生する熱分解ガス132を含む空気をボイラ本体31に案内する。
配管112は、配管108の分岐管であり、一方の端部が配管108に接続し、他方の端部がフレアスタック114と接続している。配管112は、配管108を流れる熱分解ガス132をフレアスタック114に供給する。フレアスタック114は、ボイラトリップ時に熱分解ガス132を燃焼させる燃焼装置である。つまり、フレアスタック114は、発電システム10でボイラを提示しているとき(ボイラ本体31での燃焼が実行されていない時)に熱分解ガス132が供給され、熱分解ガス132の可燃成分を燃焼させる。なお、発電システム10は、配管112と配管108との接続部に流路を切り換える弁を設けることで、熱分解ガス132をボイラ本体31に供給するか、フレアスタック114に供給するかを切り換えることができる。また、配管112と配管108にそれぞれバルブを設けてもよい。発電システム10は、ボイラトリップしているか否かで、配管108を流れる熱分解ガス132をボイラ本体31に供給するかフレアスタック114に供給するかを切り換える。
配管117は、配管106の分岐管であり、一方の端部が配管106に接続し、他方の端部が配管108と接続している。配管117は、配管108の配管112との接続部とボイラ本体31との接続部との間に接続されている。つまり、配管117は、熱分解ガス132の流れ方向において、配管112との分岐位置よりも下流側で、ボイラ本体31よりも上流側となる位置に配置されている。配管117は、分岐排ガス131の一部を配管108に供給することができる。バルブ118は、配管117に設けられている。バルブ118は、開閉を切り換えることで、配管108に供給する分岐排ガス131の流量を調整することができる。
配管120は、一方の端部が排ガス配管50と接続し、他方の端部が配管106と接続している。配管120は、排ガス配管50の電気集塵機55の下流側で誘引送風機56の上流側となる位置に接続している。また、配管120は、配管106の配管117との接続部よりも下流側で、フィーダ25との接続よりも上流側となる位置に接続している。配管120には、ガス再循環ファン122が配置されており、ガス再循環ファン122により、排ガス配管50からフィーダ25に向けて排ガス136を流す。排ガス136は、排ガス配管50の配管106が接続している部分周辺を流れる排ガスの一部である。なお、排ガス136は、分岐排ガス131を取得する位置よりも下流側となる排ガス配管50から取得される排ガスである。このため、排ガス136は、分岐排ガス131よりも低温のガスとなる。加熱手段100は、配管120から配管106に供給する排ガス136の量を調整することで、配管106からフィーダ25に供給する分岐排ガス131の温度を調整することができる。
制御部130は、加熱手段100の各部、具体的には、ガス再循環ファン116、122、バルブ118の動作を制御し、フィーダ25に供給する分岐排ガス131の流量、温度や、ボイラ本体に供給する熱分解ガス132の流量、温度を調整する。また、制御部130は、各部の動作を制御することで、配管106で煙道42から分岐する排ガス(分岐排ガス131)の量を調整する。
加熱手段100は、以上のような構成であり、配管106により、キルン104のバイオマスを保持、搬送している領域に分岐排ガス131を直接供給する。また、キルン104を通過した分岐排ガス131は、熱分解ガス132として配管108から排出される。これにより、加熱手段100は、分岐排ガス131でキルン104にあるバイオマスを直接加熱により加熱することができ、キルン104にあるバイオマス140を炭化バイオマス142とすることができる。また、加熱手段100は、節炭器47とエアヒータ51との間の煙道42または排ガス配管50を流れる排ガスを分岐して分岐排ガス131とし、分岐排ガス131をバイオマスの加熱源として用いることで、バイオマスを好適に炭化することができる。このように、バイオマス供給装置11は、加熱手段100でバイオマスを加熱し、炭化させることでバイオマスを粉砕しやすくすることができる。
また、加熱手段100は、バイオマスの加熱時に発生するタール分等の不要な物質を配管108でボイラ本体31に案内することで、ボイラ本体31で燃焼させることができる。これにより、不要な物質がフィーダ25内や炭化バイオマス142に付着してバイオマス供給装置11に残留することを抑制することができる。
また、加熱手段100は、バイオマスの搬送方向と反対の方向に分岐排ガスを供給すること(搬送方向と排ガスの流れ方向が逆方向となる向きで分岐排ガスを供給すること)、つまり向流式供給することで、キルン104の搬送方向終端側(出口側)に分岐排ガスの最も高温な部分を吹き付けることができる。これにより、バイオマス140をより確実に炭化することができる。なお、本実施形態では、搬送方向と排ガスの流れ方向が逆方向となる向きで供給したが、これには限定されない。例えば、バイオマスの搬送方向と並向な方向に排ガスを供給してもよい。排ガスを並向となる方向で供給することで、分岐排ガスの流れによりバイオマスを搬送することができる。
バイオマス供給装置11は、以上のような構成であり、加熱手段100によりフィーダ25を流れるバイオマス140を加熱する。また、バイオマス供給装置11は、制御部130が、加熱手段100の各部の動作を制御することで、排出されるバイオマス140の温度を、一定範囲、具体的には、バイオマスが好適に炭化する所定の温度範囲まで加熱することができる。
ここで、バイオマスが好適に炭化する所定の温度範囲は、250℃以上400℃以下とすることが好ましい。ここで、図3は、バイオマスの温度と、各成分の割合との関係を示すグラフであり、図4は、粉砕動力比と所定粒径までの粉砕時間との関係を示すグラフである。図3は、縦軸を重量割合[%]とし、バイオマスを各温度に加熱した場合(加熱前、150℃、200℃、250℃、300℃)の各成分の重量割合の関係を示している。また、図4は、縦軸をミル(粉砕装置)における所定粒径までの推定粉砕動力比をとし、横軸をボールミル(粉砕装置)での所定粒径までの粉砕時間[s]とした。なお、図3には、木質ペレットAを、生の状態(加熱前)、150℃、200℃、250℃、300℃の加熱した状態にした場合の、推定粉砕動力比と、ボールミル(粉砕装置)での所定粒径までの粉砕時間との関係を計測した結果を示す。また、図4には、比較のため、加熱していない木質チップA、木質チップB、木質ペレットBのそれぞれについても推定粉砕動力比と、ボールミル(粉砕装置)での所定粒径までの粉砕時間との関係を計測した結果も示す。
バイオマスは、図3に示すように、加熱される温度により、成分の割合が変化し、一定の温度を超えるとガス成分やタールが析出される。また、バイオマスは、高い温度に加熱するほど、もろくなる。具体的には、木質ペレットを加熱するとボールミル(粉砕装置)での所定粒径までの粉砕時間が加熱していない木質ペレットの粉砕時間よりも短くなる。さらに、木質ペレットを加熱する温度を高くすると粉砕時間がさらに短くなる。例えば、図4に示すように、木質ペレットAは、150℃に加熱するとボールミル(粉砕装置)での所定粒径までの粉砕時間が加熱していない木質ペレットBの粉砕時間よりも短くなる。さらに、木質ペレットAを200℃、250℃と加熱する温度を高くすると粉砕時間がさらに短くなる。ここで、ミル(粉砕装置)における所定粒径までの推定粉砕動力比は、粉砕時間に比例するため、粉砕時間が短くなることで、粉砕に必要な動力も少なくなる。
以上より、バイオマスは、温度を高くするほど粉砕しやすくなる。しかしながら、バイオマスは温度が高くなりすぎると、バイオマスに含まれる可燃成分がガスとして排出されてしまい、バイオマスの熱量が低減してしまう。ここで、バイオマスを好適に炭化できる温度とは、熱量の低減を抑制しつつ、バイオマスが粉砕しやすくなる温度であり、バイオマスの種類によって異なる温度範囲、温度となる。ここで、バイオマスは、温度範囲を250℃以上400℃以下とすることで、熱量の低減を抑制し(具体的には、排出されるガス成分、タール成分を20%から50%以下に抑え、つまり多くても50%以下に抑え)つつ、粉砕にかかる時間を石炭と同程度以下の時間とすることができる。つまり、加熱手段100は、上記範囲に加熱することで、バイオマスの熱量の低減を抑制しつつ、粉砕しやすくすることができる。
以上の関係に基づいて、加熱手段100は、バイオマス140がもろくなり、かつ、熱量の低下も抑制することができる温度である、好適に炭化する所定の温度範囲でバイオマス140を加熱する。なお、図3及び図4に示す例では、加熱手段100は、バイオマス140を250℃から400℃の間の温度に加熱する。これにより、加熱手段100は、熱量の低減影響を抑制しつつ、バイオマスを粉砕しやすくすることができる。バイオマス供給装置11は、バイオマスを粉砕しやすい状態にして、フィーダ25の排出口から粉砕装置26に排出(供給)する。粉砕装置26に搬送されたバイオマスは、粉砕装置26で粉砕される。この際に、粉砕装置26には、前処理ユニット19及び加熱手段100で炭化された炭化バイオマス142で供給されるため、少ない動力、かつ短時間で所定の粒径に粉砕することができる。バイオマス供給装置11は、バイオマスの粉砕性が向上することによりA/C(バイオマス粉砕量あたりの空気量)を適切に下げることができ、粉砕装置26で粉砕した後、ボイラ本体31でダイレクトに燃焼させることが可能となる。これにより、ビンシステムを用いなくても、安定燃焼を実現できる。
ここで、バイオマス供給装置11は、粉体分離装置27及び再循環配管29を設け、一部の粒度(または粒径)の大きい微粉144を粗粉144bとして、バイオマスの搬送経路において粉砕装置26よりも上流側に戻すことで、ボイラ本体31に供給するバイオマスの粒度を好適な範囲にすることができる。
図5は、粉砕粒径の分布を示すグラフである。図5に示すグラフは、横軸を粉砕粒径とし、縦軸を割合とした。図5には、本実施形態のバイオマス供給装置11の処理で粉砕して燃焼バーナ34に供給されるバイオマスの粉砕粒径の分布、つまり閉ループで粉砕したバイオマス(微粉144)の粉砕粒径の分布(図5中、粉砕品(閉ループ粉砕))を示している。また、図5には、比較のため、粉砕した後かつ分級前のバイオマス(微粉144)の粉砕粒径の分布(図5中、粉砕後(分級前))と、開ループで粉砕したバイオマス(微粉144)の粉砕粒径の分布(図5中、粉砕品(開ループ粉砕))と、を示している。粉砕後した後かつ分級前のバイオマス粉砕粒径の分布は、本実施形態の装置で粗粉144bを再循環させる前提で粉砕した場合の分布である。開ループで粉砕したバイオマス(微粉144)の粉砕粒径の分布は、1回の粉砕で基準値を超えないようにバイオマスを粉砕した場合の粉砕粒径の分布である。
ここで、図5は、矢印90で示す境界93と境界94との間が適正な粉砕粒径の範囲となる。これに対して、境界93よりも大きい粉砕粒径、つまり矢印91で示す範囲は、粒径が大きいため、バイオマスが燃焼しにくく、この範囲の微粉を燃焼させると未燃損失が大きくなる。次に、境界94よりも小さい粉砕粒径、つまり矢印92で示す範囲は、粒径が小さいため、必要以上に粉砕していることになる。つまり、矢印92で示す範囲は過粉砕となり、粉砕動力が高くなるため、エネルギ損失が大きくなる。
以上より、粉砕後(分級前)の状態のバイオマスは、粒径が大きいバイオマスが多いため、燃焼効率が低下する。これに対して、粉砕品(開ループ粉砕)の状態のバイオマスは、粒径が小さいバイオマスが多いため、粉砕しすぎていることなる。このためエネルギ損失が多くなる。これに対して、粉砕品(閉ループ粉砕)の状態のバイオマスは、粉砕品(開ループ粉砕)よりも分布が矢印94方向に移動し、粉砕後(分級前)よりも分布が矢印96方向に移動する。これにより、粉砕品(開ループ粉砕)の状態のバイオマスは、矢印90に示す適正範囲のバイオマスの粉体をより多く生産することができる。また、粉砕品(閉ループ粉砕)の状態のバイオマスは、に示すように、境界93よりも大きいバイオマスは、再循環され、再度粉砕されるため、粉砕品(開ループ粉砕)の状態のバイオマスは、境界93よりも大きいバイオマスを非常に少なくすることができる。
また、バイオマス供給装置11は、粗粉144bを再循環させることで、粉砕装置26での粉砕の精度が低い場合でも適正な粒径の微粉をより多く生産することができる。これにより、粉砕装置26として種々の機構を用いることができる。つまり粉砕手段として精度の低い粉砕装置を用いても適正な粒径の微粉をより多く生産することができる。
また、バイオマス供給装置11は、本実施形態のように、粗粉144bを加熱手段100で加熱される領域よりも上流側に戻し、再循環させることで、より好適にバイオマスを粉砕することができる。例えば、バイオマス供給装置11は、粉砕装置26で粉砕しても粗粉144bとなるバイオマスは、乾燥が不十分である場合や、炭化が不十分である場合がある。これに対して、バイオマス供給装置11は、粗粉144bを再度加熱手段100で加熱することができる。これにより、粗粉144bを十分に乾燥させることができ、十分に炭化させることができる。
また、バイオマス供給装置11は、加熱源として分岐排ガス131を用いることで、発電システム10で発生する熱を有効に利用することができる。これにより、発電システム10は、装置全体での熱の利用効率を高くすることができる。
バイオマス供給装置11は、加熱源として分岐排ガス131を用いることで、バイオマス140を好適に炭化させることができる。つまり、排ガスの流れ方向において、節炭器47の配置領域の上流側端部から、エアヒータ51の配置領域の上流側の端部までの間を流れる排ガスを分岐した分岐排ガス131でバイオマス140を加熱することで、上述したバイオマスが好適に炭化する所定の温度範囲に加熱することができる。なお、一般的には、節炭器の出口における排ガスの温度は、350℃程度となる。これにより、バイオマス供給装置11は、簡単にバイオマスを好適に炭化することができる。また、バイオマス供給装置11は、加熱源として分岐排ガス131を用いることで、酸素の割合が少ないガスでバイオマスを加熱することができる。これによりバイオマスを高温で加熱しても発火しにくい状態にすることができる。ここで、バイオマス供給装置11は、分岐排ガス131の温度を250℃以上400℃以下とすることが好ましい。分岐排ガス131の温度を上記範囲とすることで分岐排ガス131によってバイオマスを好適に炭化することができる。なお、分岐排ガス131は、節炭器47の配置領域の上流側端部から、エアヒータ51の配置領域の上流側の端部までの間にある排ガスを用いることで、基本的に上記範囲の温度とすることができる。
本実施形態のバイオマス供給装置11の加熱手段100は、さらに配管120及びガス再循環ファン122を設けることで分岐排ガス131の温度を調整することができる。これにより、より確実にバイオマスを好適に炭化することができる。また、加熱手段100は、分岐排ガス131の温度が調整できることで、バイオマス種類に応じて、フィーダ25に供給する分岐排ガス131の温度を調整することができる。これにより、バイオマス種類に応じた適正な加熱温度に調整することができる。
バイオマス供給装置11は、配管108を設け、バイオマス140の加熱時に生じた熱分解ガス132をボイラ本体31に案内することで、熱分解ガス132を燃焼させることができる。これにより、バイオマス140の炭化時に発生した可燃成分を好適に燃焼させることができ、発電システム10の全体での熱の利用効率を高くすることができる。また、熱分解ガス132を燃やすことで、上述したように、炭化時に生じるタール等がバイオマス供給装置11内に残留することを抑制することができる。これによりタールがバイオマスに付着して、バイオマスの搬送効率が低下したり、前処理ユニット19の各部に付着したりすることを抑制することができる。以上より、前処理ユニット19及びバイオマス供給装置11は、効率よくバイオマスを粉砕することができる。さらに、発生したタールを適切にボイラ本体31で燃焼させることで、装置へのタールの付着を抑制することができ、装置のメンテナンス等も簡単にすることができる。なお、配管108は、本実施形態のようにボイラ本体31の底部か、燃焼バーナ33、34が配置されている位置に接続されることが好ましい。
バイオマス供給装置11は、配管117を設け、分岐排ガス131の一部を配管108に供給することで、配管108内の温度が低下することを抑制することができる。これにより、配管108内で、熱分解ガス132内のタール分が固化、液化することを抑制でき、配管108内に付着することを抑制することができる。以上より、装置のメンテナンスを簡単にすることができる。
また、加熱手段100で、バイオマス140を分岐排ガス131で加熱することで、バイオマス140を乾燥させることができる。これにより、前処理ユニット19は、粉砕装置26への投入時には、バイオマスを乾燥した状態にすることができ、粉砕装置26での乾燥を省略することができる。これにより、粉砕装置26に供給する空気として種々の空気を用いることができ、常温の空気も用いることができる。
バイオマス供給装置11は、バイオマスの搬送方向において、加熱手段100でバイオマスを加熱する位置よりも下流側でかつ粉砕装置26よりも上流側に冷却手段101を配置することで、炭化バイオマス142の取り扱いを容易にすることができる。具体的には、炭化バイオマス142を低い温度にすることで、より安定した状態とすることができる。なお、冷却手段101は、設けることが好ましいがなくてもよい。また、加熱手段100は、上記効果を得ることができるため、配管106、108に加え、加熱手段100の各配管を設けることが好ましいがなくてもよい。
発電システム10は、粉砕装置26に供給する空気として、分岐排ガス131をもちいてもよい。これにより発電にステム10は、粉砕装置26でバイオマスを粉砕しつつ、加熱することができる。これにより、バイオマスをより好適に加熱乾燥させることができ、炭化させることができる。
ここで、バイオマス供給装置11では、バイオマスの加熱手段100として、フィーダ25であるキルン104の内部に分岐排ガス131を通過させることでバイオマスを直接加熱したが、本発明はこれに限定されない、加熱手段は、貯蔵サイロ20から排出されてから粉砕装置26で粉砕が完了するまでの間にバイオマスを加熱し炭化させていればよい。なお、バイオマス供給装置11は、粉砕を開始する前のバイオマスを加熱し炭化することが好ましい。バイオマス供給装置11は、例えば、前処理ユニット19の搬送コンベア23、バイオマス貯蔵タンク24、フィーダ25の少なくとも一箇所にあるバイオマスを加熱することが好ましい。また、バイオマスの加熱方法は、直接加熱に限定されず、間接加熱により加熱してもよい。また、バイオマスを搬送する機構としては、本実施形態のキルン(例えばロータリーキルン)に限定されず、スクリューフィーダ、スチームチューブドライヤなどを、種々の機構を用いることができる。以下、図6から図13を用いてバイオマス供給装置の他の実施形態について説明する。
図6及び図7を用いて、バイオマス供給装置の他の実施形態について説明する。図6及び図7は、バイオマス供給装置160の前処理ユニット161のうちフィーダ162の周辺部を示している。ここで、図6は、前処理ユニットの概略構成の一部を示す模式図であり、図7は、前処理ユニットの概略構成の一部を示す断面図である。ここで、図6及び図7に示すバイオマス供給装置160は、前処理ユニット161のフィーダ162、加熱手段163の一部の構成を除いて他の構成は、バイオマス供給装置11と同様の構成である。そこで、図6及び図7では、バイオマス供給装置11と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、以下、バイオマス供給装置160に特有の点を説明する。バイオマス供給装置160は、前処理ユニット161と、加熱手段163と、制御部130と、温度検出部164と、を有する。また、前処理ユニット161は、図6に示すように、バイオマス貯蔵タンク24と、フィーダ162と、を備える。なお、バイオマス供給装置160は、図6および図7に示す構成以外にも貯蔵サイロ20、払い出しコンベア22等、バイオマス供給装置11と同様の構成の各部を備えている。バイオマス供給装置160もフィーダ162と配管80が貯蔵後供給手段となる。
フィーダ162は、バイオマス貯蔵タンク24と、配管80との間に配置されたスクリューフィーダであり、回転する2本の回転部167と、2本の回転部167の外周を覆い、バイオマスを保持する案内管168と、回転部167を回転させる駆動源169と、を有する。回転部167は、外周にねじ溝が形成されたスクリューであり、回転することで、一方向にバイオマスを搬送する。また、回転部167は、中空の形状である。また、案内管168は、内部に回転部167が収納された管路であり、バイオマスを回転部167の周囲に保持している。また、駆動源169は、回転部167を回転させる駆動源であり、モータ等で構成されている。
加熱手段163は、ジャケット165と、伝熱配管166と、配管106と、配管108と、ガス再循環ファン116と、を有し、フィーダ162により搬送されるバイオマスを加熱する。ジャケット165は、案内管168の外周に接して配置された中空の部材である。ジャケット165は、案内管168のバイオマス140が保持される領域の外周を覆うように配置されている。なお、本実施形態では、案内管168の上面以外を覆うように配置されている。伝熱配管166は、回転部167の中空部分に挿入して配置された配管である。
次に、配管106は、一方の端部が、上述したように煙道42または排ガス配管50の節炭器47の配置領域の上流側端部から、エアヒータ51の配置領域の上流側の端部までの間と接続しており、他方の端部が分岐管106a、106bに分岐している。分岐管106aは、伝熱配管166と接続している。分岐管106bは、ジャケット165と接続している。また、配管106には、ガス再循環ファン116が設けられている。次に、配管108は、一方の端部が、ボイラ本体31と接続し、他方の端部が分岐管108a、108bに分岐している。分岐管108aは、伝熱配管166と接続している。分岐管108bは、ジャケット165と接続している。
加熱手段163は、以上のような構成であり、分岐排ガス131を配管106、分岐管106a、106bを介して、ジャケット165、伝熱配管166に供給する。ジャケット165、伝熱配管166は、供給される排ガスの熱により加熱された状態となり、供給された熱をフィーダ162の内部にあるバイオマスに伝える。加熱手段163は、このようにして、フィーダ162により搬送されるバイオマスを加熱する。また、ジャケット165、伝熱配管166を通過した分岐排ガス131は、加熱されたバイオマスから発生したタール分やガス成分が含まれ熱分解ガス132となる。熱分解ガス132は、分岐管108a、108b及び配管108を通って、ボイラ本体31に供給される。ボイラ本体31に供給された熱分解ガス132は、ボイラ30で燃焼される。これにより、ボイラ30でバイオマスをより効率よく燃焼できる状態とする。
温度検出部164は、フィーダ162のバイオマス140の排出口の近傍の雰囲気、あるいはバイオマス自身の温度を計測する手段である。温度検出部164は、計測したバイオマス140の温度を制御部130に送る。
制御部130は、温度検出部164での計測結果に基づいて、フィーダ162及び加熱手段163の動作を制御する。また、制御部130は、その他、各種機構の動作を制御する。
バイオマス供給装置160は、以上のような構成であり、加熱手段163によりフィーダ162を流れるバイオマス140を加熱する。また、バイオマス供給装置160は、制御部130が、温度検出部164での温度の計測結果に基づいて、加熱手段163の動作を制御し、バイオマス140の温度を制御することで、排出されるバイオマス140の温度を、一定範囲、具体的には、バイオマスを好適に炭化できる温度の範囲とすることができる。またバイオマス供給装置160のようにバイオマスを搬送する機構としてスクリューフィーダを用いた場合も、加熱手段163でバイオマス供給装置11と同様に加熱することで、同様の効果を得ることができる。
また、制御部130は、温度検出部164の計測結果に基づいて、フィーダ25の出口の近傍のバイオマスが好適に炭化できる温度の範囲となるように、加熱手段163の加熱動作を制御する。具体的には、加熱手段163による加熱量(例えば、排ガスの供給量)を制御する。制御部130は、フィーダ162によるバイオマスの搬送動作、フィーダ162によるバイオマスの搬送速度等も合わせて制御してもよい。なお、バイオマスの搬送速度は、回転部の回転速度、回転部のスクリューの角度の変更により制御する。また、制御部130は、目標とするバイオマスの温度と、そのバイオマスの温度のときに温度検出部164で計測される温度との関係を予め実験等で算出しておき、算出した結果と温度検出部164で計測される温度とに基づいて、各部の動作を制御することが好ましい。これにより、バイオマスを好適に炭化できる温度の範囲で適切に加熱することができる。なお、温度検出部164により温度計測位置は、本実施形態のように加熱手段が配置されている領域の出口の近傍とすることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。また、温度検出部164を設けずに、設定した条件に基づいて加熱動作を制御し、バイオマスを好適に炭化できる温度の範囲に加熱するようにしてもよい。
次に、図8を用いて、他の実施形態のバイオマス供給装置について説明する。ここで、図8は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。ここで、図8に示すバイオマス供給装置170は、加熱手段172の構成を除いて他の構成は、バイオマス供給装置11と同様の構成である。そこで、バイオマス供給装置11と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、以下、バイオマス供給装置170に特有の点を説明する。図8に示すバイオマス供給装置170は、バイオマス貯蔵タンク24とフィーダ25と配管80とを含む前処理ユニット171と、加熱手段172と、を有する。なお、バイオマス供給装置170は、このほかにもバイオマス供給装置11と同様に、粉砕装置、温度検出部、制御部等を備える。前処理ユニット171も、貯蔵サイロや搬送コンベアを有する。フィーダ25は、キルン104を有する。キルン104は、バイオマス貯蔵タンク24から供給されるバイオマスを配管80まで加熱しつつ案内する窯である。
加熱手段172は、複数の分割ジャケット173aと、配管174と、配管176と、バルブ177と、を有する。なお、加熱手段172は、加熱手段100の配管106と配管108との間に複数の分割ジャケット173aと、配管174と、配管176と、バルブ177と、を配置した構成である。したがって、加熱手段172は、加熱手段100が備える各部を備えており、フィーダ25の周辺部の構成が加熱手段100と異なる。
分割ジャケット173aは、キルン104の外周を覆うように配置された中空部材である。なお、分割ジャケット173aは、バイオマスの搬送方向において、キルン104を複数に分割した各領域に配置されている。配管174は、一方の端部が、配管106と接続しており、他方の端部が複数の分岐管174aと接続している。複数の分岐管174aは、それぞれ別々の分割ジャケット173aと接続している。つまり、加熱手段172は、配管106のバイオマスを加熱する領域側の端部に配管174が設けられている。次に、配管176は、一方の端部が、配管108と接続し、他方の端部が複数の分岐管176aと接続している。つまり、加熱手段172は、配管108のバイオマスを加熱する領域側の端部に配管174が設けられている。複数の分岐管176aは、それぞれ別々の分割ジャケット173aと接続している。バルブ177は、ぞれぞれの分岐管174aに設けられており、開閉することで、分割ジャケット173aに排ガスを供給するか否かを切り換える。また、バルブ177は、開閉することで、夫々の分岐管に供給する排ガスの配分(流量)を調整することもできる。
加熱手段172は、以上のような構成であり、配管174及び分岐管174aにより、分割ジャケット173aのそれぞれに分岐排ガス131を供給する。また、分割ジャケット173aに供給された排ガスは、配管176及び分岐管176aから排出される。これにより、加熱手段172は、分割ジャケット173aを加熱し、分割ジャケット173aを介して、キルン104にあるバイオマスを間接加熱により加熱することができる。なお、この場合もバイオマスは、好適に炭化できる温度の範囲に加熱する。また、加熱手段172は、各バルブ177の開閉を切り換えることで、分割ジャケット173aの加熱状態を個別に調整することができる。また、加熱手段172は、本実施形態のように、バイオマス140をキルン104内で加熱することで生じる熱分解ガスを配管176に流入させる構成とすることが好ましい。具体的には、キルン104から配管176に向けてのみガスを流すことができる逆支弁付き配管を設けてもよいし、分割ジャケット173aとキルン104との接続部にキルン104から配管176に向けてのみガスを流すことができる逆支弁を設けてもよい。
次に、図9を用いて、他の実施形態のバイオマス供給装置について説明する。ここで、図9は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。ここで、図9に示すバイオマス供給装置180は、前処理ユニット181の搬送コンベア23に加熱手段182を設けた点を除いて他の構成は、バイオマス供給装置11と同様の構成である。そこで、バイオマス供給装置11と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、以下、バイオマス供給装置180に特有の点を説明する。図9に示すバイオマス供給装置180は、前処理ユニット181と、加熱手段182とを有する。なお、前処理ユニット181は、このほかにも前処理ユニット19と同様に、バイオマス貯蔵タンク、フィーダ、温度検出部、制御部等を備える。また、搬送コンベア23は、前処理ユニット19の搬送コンベア23と同様の構成である。
加熱手段182は、複数の分割ジャケット183aと、配管184と、配管186と、バルブ187と、を有する。なお、加熱手段182は、加熱手段100の配管106と配管108との間に複数の分割ジャケット183aと、配管184と、配管186と、バルブ187と、を配置した構成である。したがって、加熱手段182は、加熱手段100が備える各部を備えている。加熱手段182は、加熱する対象がフィーダ25内のバイオマスから搬送コンベア23内のバイオマスとなった点と、加熱する対象の周辺部の構成が加熱手段100と異なる。
分割ジャケット183aは、搬送コンベア23の外周を覆うように配置された中空部材である。なお、分割ジャケット183aは、バイオマスの搬送方向において、搬送コンベア23を複数に分割した各領域に配置されている。配管184は、一方の端部が、配管106と接続しており、他方の端部が複数の分岐管184aと接続している。複数の分岐管184aは、それぞれ別々の分割ジャケット183aと接続している。次に、配管186は、一方の端部が、配管108と接続し、他方の端部が複数の分岐管186aと接続している。複数の分岐管186aは、それぞれ別々の分割ジャケット183aと接続している。バルブ187は、ぞれぞれの分岐管184aに設けられており、開閉することで、分割ジャケット183aに排ガスを供給するか否かを切り換える。
加熱手段182は、以上のような構成であり、配管106、配管184及び分岐管184aにより、分割ジャケット183aのそれぞれに分岐排ガス131を供給する。また、分割ジャケット183aに供給された排ガスは、配管186及び分岐管186aから排出される。これにより、加熱手段182は、分割ジャケット183aを加熱し、分割ジャケット183aを介して、搬送コンベア23にあるバイオマスを間接加熱により加熱することができる。なお、この場合もバイオマスは、好適に炭化できる温度の範囲に加熱する。前処理ユニット181のように、搬送コンベア23により搬送されているバイオマスを好適に炭化できる温度の範囲に加熱することでも、上記と同様の効果を得ることができる。また、加熱手段182は、各バルブ187の開閉を切り換えることで、分割ジャケット183aの加熱状態を個別に調整することができる。また、上記実施形態では、間接加熱によりバイオマスを加熱したが、搬送コンベア23により搬送されるバイオマスも直接加熱により加熱するようにしてもよい。また、搬送コンベア23は、ワイヤーメッシュコンベアベルトを用いることが好ましい。これにより、バイオマスをより加熱しやすくすることができる。なお、本実施形態では、搬送コンベア23に対して鉛直方向下側から排ガスを供給したが、これに限定されない。加熱手段は、鉛直方向上側から鉛直方向下側に流れるように搬送コンベア23に分岐排ガスを供給してもよい。また、加熱手段182も配管186、分岐管186aにジャケット183aを通過した分岐排ガスに、バイオマスが加熱されることで生じる熱分解ガスが加えられた熱分解ガス132を配管108に供給する。
次に、図10及び図11を用いて、他の実施形態のバイオマス供給装置について説明する。ここで、図10は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。図11は、前処理ユニットの概略構成の一部を示す断面図である。ここで、図10及び図11に示すバイオマス供給装置200は、加熱手段202の構成を除いて他の構成は、バイオマス供給装置11と同様の構成である。そこで、バイオマス供給装置11と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、以下、バイオマス供給装置200に特有の点を説明する。図10に示すバイオマス供給装置200は、前処理ユニット201と、加熱手段202とを有する。前処理ユニット201は、バイオマス貯蔵タンク24と、フィーダ162と、を有する。前処理ユニット201は、このほかにも前処理ユニット19と同様に、搬送コンベアや、温度計測部、制御部等を備える。加熱手段202と、を有する。
加熱手段202は、ヒータ204a、ヒータ204bと、ヒータ204c、ヒータ204dと、2本のヒータ206と、加熱によって発生するガスを排出する配管203と、を有する。ヒータ204aは、フィーダ162の案内管168の上面に配置されており、ヒータ204bは、案内管168の下面に配置されており、ヒータ204cとヒータ204dは、案内管168の長手方向と平行な面(側面)に配置されている。つまり、案内管168は、ヒータ204a、ヒータ204bと、ヒータ204c、ヒータ204dとにより周りが囲われている。また、ヒータ206は、回転部167の中空部分に挿入されている。なお、ヒータ204a、ヒータ204bと、ヒータ204c、ヒータ204dと、2本のヒータ206としては、種々の加熱機構を用いることができる。
加熱手段202は、以上のような構成であり、ヒータ204a、ヒータ204bと、ヒータ204c、ヒータ204dと、2本のヒータ206により、回転部167、案内管168を加熱し、回転部167、案内管168を介して、案内管168にあるバイオマスを間接加熱により加熱することができる。なお、この場合もバイオマスは、非炭化温度に加熱する。このように、加熱手段として排ガスを用いない加熱機構を用いた場合も、装置全体でのエネルギ効率は低下するが、上記と同様の効果を得ることができる。なお、本実施形態では、ヒータを用いたが、排ガス以外の熱流体を用いた加熱手段を用いてもよい。また、ヒータとしては、電熱線を用いた加熱機構、ハロゲンヒータを用いた加熱機構、遠赤外線を用いた加熱機構を用いてもよい。
また、配管203は、一方の端部がフィーダ25と接続され、他方の端部が供給配管28と接続されている。配管203は、フィーダ25内のバイオマスが加熱されることで発生するガスを回収し、配管108に排出する。ここで、バイオマスが加熱されることで発生するガスには、燃焼ガスも含まれており、配管203を設けることで、当該発生するガスを配管108からボイラ本体31内に搬送することができる。なお、バイオマスの炭化時は発生するガスは、ボイラ本体31に排出されることで、燃焼ガスが燃焼される。これにより、バイオマスの加熱時に発生するガスも適切に処理することができる。
次に、図12を用いて、他の実施形態のバイオマス供給装置について説明する。ここで、図12は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。ここで、図12に示すバイオマス供給装置210は、加熱手段212を設けた点を除いて他の構成は、図9に示すバイオマス供給装置180と同様の構成である。そこで、バイオマス供給装置180と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、以下、バイオマス供給装置210に特有の点を説明する。図12に示すバイオマス供給装置210は、前尾処理ユニット211と、加熱手段212と、を有する。前処理ユニット211は、搬送コンベア23と、加熱によって発生するガスを排出する配管216と、を有する。なお、バイオマス供給装置210は、このほかにもバイオマス供給装置180と同様に、バイオマス貯蔵タンク、フィーダ、温度計測部、制御部等を備える。また、搬送コンベア23は、前処理ユニット180の搬送コンベア23と同様の構成である。
加熱手段212は、複数の分割カバー213と、複数のヒータ214と、を有する。分割カバー213は、搬送コンベア23の外周を覆うように配置された箱型部材である。なお、分割カバー213は、バイオマスの搬送方向において、搬送コンベア23を複数に分割した各領域に配置されている。また、分割カバー213としては熱伝導性の高い材料、例えば金属で形成することが好ましい。ヒータ214は、夫々、分割カバー213に対応して配置されている。ヒータ214は、分割カバー213を加熱する。
加熱手段212は、以上のような構成であり、ヒータ214により、分割カバー213を加熱し、分割カバー213を介して、搬送コンベア23にあるバイオマスを間接加熱により加熱することができる。なお、この場合もバイオマスは、非炭化温度に加熱する。このように、加熱手段として排ガスを用いない加熱機構を搬送コンベア23に用いた場合も、装置全体でのエネルギ効率は低下するが、上記と同様の効果を得ることができる。なお、本実施形態でも、ヒータを用いたが、排ガス以外の熱流体を用いた加熱手段を用いてもよい。また、ヒータとしては、電熱線を用いた加熱機構、ハロゲンヒータを用いた加熱機構、遠赤外線を用いた加熱機構を用いてもよい。
また、配管216は、一方の端部が分割カバー213と接続され、他方の端部が配管108と接続されている。なお、配管216は、一方の端部が複数に分岐しており、分岐管のそれぞれが分割カバー213と接続されている。配管216は分割カバー213内のバイオマスが加熱されることで発生するガスを回収し、熱分解ガス132として配管108に排出する。ここで、バイオマスが加熱されることで発生するガスには、燃焼ガスも含まれており、配管216を設けることで、当該発生するガスを供給配管28から燃焼バーナ34に搬送することができる。なお、燃焼バーナ34に供給された当該発生するガスは、ボイラ本体31に排出されることで、燃焼ガスが燃焼される。これにより、バイオマスの加熱時に発生するガスも適切に処理することができる。
バイオマス供給装置200、210のように加熱源としてヒータを用いる場合、上述したボイラ全体としての熱の利用効率が低減するが、粉体分離装置を上述した構成とすることで、上述した効果を得ることができる。
次に、図13を用いて、他の実施形態のバイオマス供給装置について説明する。ここで、図13は、前処理ユニットの他の実施形態の一部を示す模式図である。ここで、図13に示すバイオマス供給装置220は、加熱手段222の構成を除いて他の構成は、バイオマス供給装置11と同様の構成である。そこで、バイオマス供給装置11と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、以下、バイオマス供給装置220に特有の点を説明する。図13に示すバイオマス供給装置220は、前処理ユニット221と加熱手段222とを有する。前処理ユニット221は、バイオマス貯蔵タンク24と、フィーダ25と、を有する。なお、前処理ユニット221は、このほかにも前処理ユニット19と同様に、搬送コンベアや、制御部等を備える。
加熱手段222は、配管106と、配管108とを有する。なお、加熱手段222は、これらに加え、バルブ等も備えている。配管106は、一方の端部が、排ガスが流れる煙道42または排ガスの節炭器47の配置領域の上流側端部から、エアヒータ51の配置領域の上流側の端部までの間と接続しており、他方の端部がバイオマス貯蔵タンク24の鉛直方向下側の端部と接続している。次に、配管108は、一方の端部が、ボイラ本体31と接続し、他方の端部がバイオマス貯蔵タンク24の鉛直方向上側の端部と接続している。加熱手段222は、以上のような構成であり、配管106により、バイオマス貯蔵タンク24のバイオマスを貯蔵している領域に排ガスを直接供給する。また、バイオマス貯蔵タンク24に供給された排ガスは、配管108から排出される。これにより、加熱手段222は、バイオマス貯蔵タンク24にあるバイオマスを直接加熱により加熱することができる。なお、この場合もバイオマスは、好適に炭化できる温度の範囲に加熱する。前処理ユニット221のように、バイオマス貯蔵タンク24にあるバイオマスを直接加熱により加熱することでも、バイオマスを粉砕しやすくすることができ、かつ、不要な物質が排出されることを抑制することができる。なお、前処理ユニット221では、バイオマス貯蔵タンク24の鉛直方向下側から分岐排ガスを供給したが、分岐排ガスを鉛直方向上側の端部近傍から供給しても良い。また、前処理ユニット221では、バイオマス貯蔵タンク24に貯蔵されているバイオマスを直接加熱により加熱したが、本発明はこれに限定されず、間接加熱により加熱してもよい。
また、バイオマスを搬送する雰囲気には、不活性ガスを供給することが好ましい。このように不活性ガス雰囲気とすることで、バイオマスが搬送経路で必要以上に反応することを抑制することができ、燃焼が発生する恐れを低減することができる。なお、不活性ガスとは、通常の空気よりも燃焼が発生しにくいガスである。例えば、酸素濃度が10%以下のガスである。
また、上記実施形態で説明した加熱手段は、それぞれ単体で設けてもよいが、複数の加熱手段を1つのバイオマス供給装置に設けてもよい。このように、複数個所で加熱を行うことで、より適切に適正温度に加熱することが可能となり、バイオマスを好適に炭化できる温度の範囲で加熱することができる。
また、搬送コンベア23にあるバイオマスを加熱する加熱手段を設けることに代えてあるいは加えて、払い出しコンベア22にあるバイオマスを加熱する加熱手段を設けてもよい。
次に、図14を用いて、他の実施形態のボイラシステムについて説明する。ここで、図14は、発電システムの他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図14に示す発電システム310は、再循環配管が粗粉を供給する位置を粉砕装置26とした発電システムである。図14に示す発電システム310は、再循環配管320以外は、発電システム10と同様である。発電システム10と同様の構成の部分については、説明を省略し、発電システム310に特有の点を説明する。
発電システム310は、バイオマスを供給するバイオマス供給装置311と、化石燃料を供給する化石燃料供給装置12と、バイオマス供給装置311から供給されたバイオマスと化石燃料供給装置12から供給された化石燃料とを燃焼することで発生した熱を回収するボイラ30と、ボイラ30で発生させた熱を用いて発電を行う発電装置60とを有する。
バイオマス供給装置311は、再循環配管320が粉砕装置26と接続されている。再循環配管320は、粉体分離装置27から排出された粗粉144bを粉砕装置26に供給する。
発電システム310は、以上のように、再循環配管320を粉砕装置26と接続しても、粗粉を再度粉砕することができるため、発電システム10と同様の効果を得ることができる。なお、発電システム310は、粗粉を加熱手段で再度加熱しないため、炭化が十分ではないバイオマスを、確実に炭化することができるという発電システム10の効果は低減してしまう。
次に、図15を用いて、他の実施形態のボイラシステムについて説明する。ここで、図15は、発電システムの他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図15に示す発電システム410は、配管421及びバルブ422と、配管431及びバルブ432とを設けた以外は、発電システム10と同様である。発電システム10と同様の構成の部分については、説明を省略し、発電システム410に特有の点を説明する。
発電システム410は、バイオマスを供給するバイオマス供給装置411と、化石燃料を供給する化石燃料供給装置12と、バイオマス供給装置411から供給されたバイオマスと化石燃料供給装置12から供給された化石燃料とを燃焼することで発生した熱を回収するボイラ30と、ボイラ30で発生させた熱を用いて発電を行う発電装置60とを有する。
バイオマス供給装置411は、前処理ユニット419と、空気供給配管21と、粉砕装置(ミル)26と、粉体分離装置27と、供給配管28と、再循環配管29と、加熱手段100と、配管421及びバルブ422と、配管431及びバルブ432と、を有する。
配管421は、一方の端部が配管106と接続され、他方の端部が供給配管28と接続されている。配管421は、配管106を流れる分岐排ガス131を供給配管28に供給する。バルブ422は、配管421に設けられており、開閉することで、供給配管28に分岐排ガス131を供給するか否かを切り換える。また、バルブ422は、開閉することで、供給配管28に供給する分岐排ガスの配分(流量)を調整することもできる。
配管431は、一方の端部が粉砕装置26と粉体分離装置27と間のバイオマス(粉体144)の搬送経路に接続され、他方の端部が供給配管28と接続されている。配管421は、配管106を流れる分岐排ガス131をバイオマス(粉体144)の搬送経路に供給する。バルブ432は、配管431に設けられており、開閉することで、バイオマス(粉体144)の搬送経路に分岐排ガス131を供給するか否かを切り換える。また、バルブ422は、開閉することで、バイオマス(粉体144)の搬送経路に供給する分岐排ガスの配分(流量)を調整することもできる。
発電システム310は、以上のように、供給配管28と粉砕装置26と粉体分離装置27と間のバイオマス(粉体144)の搬送経路のそれぞれに分岐排ガス131を供給することで、バイオマスの搬送経路の温度を好適に制御することができる。これにより、バイオマスの搬送経路の温度を所定の温度以上とすることができ、バイオマスから排出されたタール分が液化、固化擦ることを抑制することができる。これにより、バイオマスの搬送経路が汚れることを抑制することができ、装置を長期間安定して使用することが可能となる。
また、発電システム10は、フィーダ25と粉砕装置とを隣接して配置させることで、冷却手段や搬送機構(配管80)を省略することができる。これにより、装置構成を簡単にすることができる。また、フィーダ25と粉砕装置とを隣接させることで、フィーダ25から排出された炭化バイオマス142の状態が変化する前に粉砕することができる。これにより、炭化バイオマス142を冷却しなくても安定してバイオマスを処理することができる。なお、発電システムは、フィーダ25と粉砕装置とを隣接させることに限定されず、バイオマスを加熱し、炭化させる処理を行う領域と粉砕装置とを隣接させればよい。つまりフィーダ25よりも搬送方向下流側に加熱手段による加熱領域を設け、バイオマスを加熱し炭化する場合、その位置に隣接して粉砕装置を設けることで、同様の効果を得ることができる。
また、発電システムは、粉砕装置としてチューブミルを用いることで、粉砕装置の設置高さを低くすることができる。これにより、搬送する機構を設けなくても、フィーダ25から排出される炭化バイオマス142を好適に粉砕装置に投入することができる。また、フィーダを設置するための土台を高くする等の工事も少なくまたは実施しないで、実現することができる。
なお、上記実施形態では、前処理ユニットに含まれる各部にあるバイオマスを加熱手段で加熱する構成としたがこれに限定されない。発電システム(ボイラシステム)は、粉砕手段(粉砕装置)で粉砕しているバイオマスを加熱手段で加熱するようにしてもよい。つまり、バイオマスを加熱しつつ粉砕するようにしてもよい。
発電システムは、粉砕装置にあるバイオマスを加熱手段で加熱することでも、加熱手段で分岐排ガス131を用いてバイオマスを加熱することで、発電システム10と同様の効果を得ることができる。つまり、発電システムは、粉砕装置にあるバイオマスを、加熱手段でバイオマスを熱量が低減していない状態で粉砕しやすく加工することができる。
また、上記実施形態のバイオマス供給装置は、粉砕装置でバイオマスのみを粉砕したが石炭も合わせて粉砕させてもよい。なお、この場合、粒度が基準値以上の石炭が再循環しても装置に影響のない状態、または、粉砕装置で石炭を基準値未満の粒度に粉砕できるようにした方がよい。
10 発電システム
11、160、170、180 バイオマス供給装置
12 化石燃料供給装置
19 前処理ユニット
20 貯蔵サイロ
21 空気供給配管(空気供給系)
22 払い出しコンベア
23 搬送コンベア
24 バイオマス貯蔵タンク
25 フィーダ
26 粉砕装置(ミル)
27 粉体分離装置
28 供給配管
29 再循環配管
30 ボイラ
31 ボイラ本体
32 燃焼装置
33 燃焼バーナ(化石燃料用の燃焼バーナ)
34 燃焼バーナ(バイオマスと化石燃料とで兼用の燃焼バーナ)
39 空気供給配管
42 煙道
51 エアヒータ
52 除塵装置
53 ブロア
60 発電装置
62 配管ユニット
100,163 加熱手段
104 キルン
106、108、117 配管
106a、106b、108a、108b 分岐管
116、122 ガス再循環ファン
118 バルブ
120 配管
130、130a 制御部
131 分岐排ガス
132 熱分解ガス
140 バイオマス
142 炭化バイオマス
144 微粉
148 空気
149 微粉炭
164 温度検出部
165 ジャケット
166 伝熱配管
167 回転部
168 案内管
169 駆動源
250 石炭
251a、251b ホッパ
252a、252b 石炭粉砕装置
253 配管

Claims (13)

  1. バイオマスを粉砕する粉砕手段と、
    前記粉砕手段に前記バイオマスを供給する前処理ユニットと、
    前記粉砕手段及び前記前処理ユニットの少なくとも一方にあるバイオマスと加熱源との間で熱交換を行うことで当該バイオマスを加熱する加熱手段と、
    前記粉砕手段で粉砕された前記バイオマスを粒度の基準値に基づいて分離する粉体分離装置と、
    前記粉体分離装置で分離された粒度が基準値以上である大きい粒度のバイオマスを、前記バイオマスの搬送経路において前記粉砕手段よりも上流側に供給する再循環配管と、
    前記粉体分離装置で分離された粒度が基準値未満である小さい粒度のバイオマスを、前記バイオマスの搬送経路において前記粉砕手段に供給する供給配管と、を備えることを特徴とするバイオマス供給装置。
  2. 前記再循環配管は、前記バイオマスの搬送経路において前記加熱手段よりも上流側に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のバイオマス供給装置。
  3. 前記再循環配管は、前記バイオマスの搬送経路において前記加熱手段と前記粉砕手段との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のバイオマス供給装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のバイオマス供給装置と、
    前記バイオマス供給装置の前記供給配管を通過する粉砕されたバイオマスが供給され、前記バイオマスを含む燃料を燃焼させるボイラ本体と、
    前記ボイラ本体から排出される排ガスの経路に配置された節炭器と、
    前記排ガスの経路の前記節炭器よりも下流側に配置されたエアヒータと、を有し、
    前記加熱手段は、前記加熱源が、前記節炭器と前記エアヒータとの間を流れる排ガスの一部を分岐し、当該分岐した分岐排ガスであることを特徴とするボイラシステム。
  5. 前記粉砕手段と前記粉体分離装置との間の前記バイオマスの搬送経路に前記ボイラ本体から排出される排ガスの一部を供給する上流側配管をさらに有することを特徴とする請求項4に記載のボイラシステム。
  6. 前記上流側配管に供給される排ガスは、前記分岐排ガスであることを特徴とする請求項5に記載のボイラシステム。
  7. 前記粉体分離装置と前記ボイラ本体との間の前記バイオマスの搬送経路に前記ボイラ本体から排出される排ガスの一部を供給する下流側配管をさらに有することを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載のボイラシステム。
  8. 前記下流側配管に供給される排ガスは、前記分岐排ガスであることを特徴とする請求項7に記載のボイラシステム。
  9. 前記前処理ユニットは、
    バイオマスを貯蔵するバイオマス貯蔵タンクと、
    前記バイオマス貯蔵タンクにバイオマスを供給する貯蔵前供給手段と、
    前記バイオマス貯蔵タンクに貯蔵されたバイオマスを前記粉砕手段に供給する貯蔵後供給手段と、を備え、
    前記加熱手段は、前記貯蔵前供給手段、前記バイオマス貯蔵タンク及び前記貯蔵後供給手段のいずれかにあるバイオマスを加熱することを特徴とする請求項4から8のいずれか一項に記載のボイラシステム。
  10. 前記加熱手段は、前記貯蔵後供給手段により前記粉砕手段に向けて搬送されているバイオマスを加熱することを特徴とする請求項9に記載のボイラシステム。
  11. 前記分岐排ガスは、前記節炭器と前記エアヒータとの間から分岐される位置での温度が250℃以上400℃以下であることを特徴とする請求項4から10のいずれか一項に記載のボイラシステム。
  12. 前記加熱手段は、前記バイオマスを250℃以上400℃以下に加熱することを特徴とする請求項4から10のいずれか一項に記載のボイラシステム。
  13. 前記加熱手段は、前記バイオマスを加熱している領域から排出される空気を、前記ボイラ本体に供給することを特徴とする請求項4から12のいずれか一項に記載のボイラシステム。
JP2012178959A 2012-08-10 2012-08-10 バイオマス供給装置及びボイラシステム Pending JP2014037897A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012178959A JP2014037897A (ja) 2012-08-10 2012-08-10 バイオマス供給装置及びボイラシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012178959A JP2014037897A (ja) 2012-08-10 2012-08-10 バイオマス供給装置及びボイラシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014037897A true JP2014037897A (ja) 2014-02-27

Family

ID=50286172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012178959A Pending JP2014037897A (ja) 2012-08-10 2012-08-10 バイオマス供給装置及びボイラシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014037897A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160010749A (ko) 2014-07-17 2016-01-28 한국생산기술연구원 석탄과 바이오매스의 입도 선별장치 및 선별방법 그리고 그가 적용되는 화력발전 시스템
CN108837920A (zh) * 2018-05-14 2018-11-20 南安市创培电子科技有限公司 一种火电站施工用高效上料搅拌装置
KR101996934B1 (ko) * 2018-05-24 2019-07-05 한국세라믹기술원 화학적 방법과 물리적 방법을 동시에 수행할 수 있는 연속식 바이오매스 융합처리장치 및 이를 이용한 바이오매스 처리방법
CN111548815A (zh) * 2020-06-15 2020-08-18 苏州工业职业技术学院 一种用于生物质连续热裂解的进料装置
CN114308335A (zh) * 2021-12-14 2022-04-12 湖州霞幕山生态农林发展有限公司 一种利用园林废弃物环保处理生活污泥的装置
CN116146983A (zh) * 2023-01-13 2023-05-23 华中科技大学 用于燃煤锅炉掺烧负荷调变的固废自适应热解系统及方法
CN111548815B (zh) * 2020-06-15 2024-06-11 苏州工业职业技术学院 一种用于生物质连续热裂解的进料装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160010749A (ko) 2014-07-17 2016-01-28 한국생산기술연구원 석탄과 바이오매스의 입도 선별장치 및 선별방법 그리고 그가 적용되는 화력발전 시스템
KR101611348B1 (ko) * 2014-07-17 2016-04-14 한국생산기술연구원 석탄과 바이오매스의 입도 선별장치 및 선별방법 그리고 그가 적용되는 화력발전 시스템
CN108837920A (zh) * 2018-05-14 2018-11-20 南安市创培电子科技有限公司 一种火电站施工用高效上料搅拌装置
KR101996934B1 (ko) * 2018-05-24 2019-07-05 한국세라믹기술원 화학적 방법과 물리적 방법을 동시에 수행할 수 있는 연속식 바이오매스 융합처리장치 및 이를 이용한 바이오매스 처리방법
CN111548815A (zh) * 2020-06-15 2020-08-18 苏州工业职业技术学院 一种用于生物质连续热裂解的进料装置
CN111548815B (zh) * 2020-06-15 2024-06-11 苏州工业职业技术学院 一种用于生物质连续热裂解的进料装置
CN114308335A (zh) * 2021-12-14 2022-04-12 湖州霞幕山生态农林发展有限公司 一种利用园林废弃物环保处理生活污泥的装置
CN116146983A (zh) * 2023-01-13 2023-05-23 华中科技大学 用于燃煤锅炉掺烧负荷调变的固废自适应热解系统及方法
CN116146983B (zh) * 2023-01-13 2023-11-14 华中科技大学 用于燃煤锅炉掺烧负荷调变的固废自适应热解系统及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4576365B2 (ja) 石炭・バイオマス混焼システム及び混焼方法
JP5848014B2 (ja) 流動層乾燥装置
JP5594941B2 (ja) バイオマス粉砕装置、及び該装置の制御方法
JP5566867B2 (ja) バイオマス・石炭混焼システムおよびバイオマス・石炭混焼方法
JP2004347241A (ja) 石炭・有機物燃料混合粉砕装置
JP6180218B2 (ja) 固体燃料燃焼装置
JP2011245357A (ja) バイオマス粉砕装置及びバイオマス・石炭混焼システム
WO2020105629A1 (ja) 微粉炭機の微粉炭乾燥システム及びその微粉炭乾燥方法並びに微粉炭乾燥プログラム、微粉炭機、ガス化複合発電設備
JP2014037897A (ja) バイオマス供給装置及びボイラシステム
JP5511619B2 (ja) バイオマス粉砕装置及びバイオマス・石炭混焼システム
JP2005291539A (ja) バイオマス燃料の前処理及び混焼方法と装置
JP2013088033A (ja) バイオマス前処理ユニット及びバイオマス・石炭混焼システム
JP2012078018A (ja) 前処理ユニット
JP2012078017A (ja) バイオマス貯蔵ユニット及び前処理ユニット
JP6280857B2 (ja) ボイラ
KR102588781B1 (ko) 고체연료 분쇄 장치 및 이를 구비한 발전 플랜트 및 고체연료 분쇄 방법
JP2014037896A (ja) ボイラシステム
JP2012078019A (ja) バイオマス貯蔵ユニット及び前処理ユニット
JP7341669B2 (ja) 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕方法
JP2011251223A (ja) バイオマス粉砕装置及びバイオマス・石炭混焼システム
KR20210053027A (ko) 바이오매스 전소발전소의 보일러 연소공정을 이용한 바이오차 생산방법
JP2012093008A (ja) 微粉炭火力発電設備
JP2014159935A (ja) 燃料加工設備
TWI837404B (zh) 用於減少一爐之污染物之排放的方法、爐及非暫時性電腦可讀媒體
US10976049B2 (en) Hybrid boiler-dryer and method