JP2014037653A - 精練剤組成物、精練繊維の製造方法及び繊維の精練方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられ、精練剤の原料繊維への残留を抑制することにより、原料繊維の脆化を抑制することができる精練剤組成物を提供する。
【解決手段】シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられ、一般式(1)で示される両性界面活性剤及び水を含有するものである。
Figure 2014037653

(式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数1〜22のアルケニル基、炭素数1〜22のアルキルフェニル基又は−(AO)−Rで示される有機基である。Rは、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキレンフェニル基である。Yは、カルボン酸型アニオン(−COO)、硫酸エステル型アニオン(−OSO )又はスルホン酸型アニオン(−SO )である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられる精練剤組成物、該精練剤組成物を用いて精練処理する精練繊維の製造方法及び繊維の精練方法に関する。
近年、繊維の製糸や製織等の種々の工程で、シリコーン成分を含有した薬剤が使用されている。シリコーン成分は一般に親油性が高い。そのため、シリコーン成分が付着した繊維の染色に先立って、原料繊維からシリコーン成分を除去するために精練工程が必要となる。
シリコーン成分を含む繊維の代表例としては、たとえば、高弾性を有するポリウレタン繊維がポリエステル繊維等で被覆された複合繊維がある。ポリウレタン繊維は、通常、それを製造するための紡糸工程において、伸張性、平滑性および解舒性を高め、脆化を防止するためにシリコーン成分を多量に含む紡糸油剤が使用されている。そのために、ポリウレタン繊維に含まれたシリコーン成分が、徐々に外に漏れ出し、ポリウレタン繊維を被覆するポリエステル繊維に付着して、シリコーン成分を含む上述の複合繊維となる。
この複合繊維について、精練工程が実施されている。しかし、従来の非イオン界面活性剤を主成分として設計される精練剤では、シリコーン成分を含む複合繊維に対して、脱脂効果が不足する。また、浴中におけるシリコーン成分の分散性が不良であるため、シリコーン成分が複合繊維に再付着し、未精練の生機より残脂量が上昇する結果になることも多々起こる。そのため、後の染色工程において、染料凝集や斑染め等の染色トラブルが多発する問題が発生する。
さらに油剤の再付着や非イオン界面活性剤の繊維への残留によりポリウレタン繊維の伸張性が大きく低下し、脆化するという問題が発生する。特許文献1には、非イオン界面活性剤を主成分とした精練剤を用いる方法が開示されているが、この方法では、非イオン界面活性剤がポリウレタン繊維に残留し、脆化するという問題が発生する。
特開2000−80562号公報
本発明の目的は、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられ、優れた脱脂性を有し、精練剤の原料繊維への残留を抑制することにより、原料繊維の脆化を抑制することができる精練剤組成物、該精練剤組成物を用いて精練処理する精練繊維の製造方法及び繊維の精練方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に、特定の両性界面活性剤を含有する精練剤を用いれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の精練剤組成物は、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられ、下記一般式(1)で示される両性界面活性剤及び水を含有するものである。
Figure 2014037653
(式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数1〜22のアルケニル基、炭素数1〜22のアルキルフェニル基又は −(AO)−R で示される有機基である。Rは、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキレンフェニル基である。Yは、カルボン酸型アニオン(−COO)、硫酸エステル型アニオン(−OSO )又はスルホン酸型アニオン(−SO )である。Aは炭素数1〜4のアルキレン基である。Rは水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基である。nはオキシアルキレン基であるAOの繰り返し数(オキシアルキレン基の付加モル数)である。)
上記一般式(1)において、R、R及びRが、それぞれ独立して、炭素数1〜22のアルキル基であり、Rが炭素数1〜10のアルキレン基であり、Yがカルボン酸型アニオン(−COO)又はスルホン酸型アニオン(−SO )である両性界面活性剤であることが好ましい。さらに、Rが炭素数8〜22のアルキル基である両性界面活性剤であることが好ましい。
精練剤組成物に含まれる界面活性剤全体に占める前記両性界面活性剤の割合は、80重量%以上であることが好ましい。
本発明の精練剤組成物は、さらに、下記一般式(2)で示される成分(A)を含有することが好ましい。
Figure 2014037653
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜10のアルキルフェニル基又はベンジル基である。Rは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である。Aは炭素数1〜4のアルキレン基である。nはオキシアルキレン基であるAOの繰り返し数である。)
前記両性界面活性剤を100重量部としたときに、前記成分(A)の割合は30〜100重量部であることが好ましい。
本発明の精練剤組成物は、さらに、芳香族カルボン酸又はその塩、芳香族スルホン酸又はその塩及び尿素から選ばれる少なくとも1種の成分(B)を含有することが好ましい。
前記両性界面活性剤を100重量部としたときに、前記成分(B)の割合は40〜150重量部であることが好ましい。
前記原料繊維は、ポリウレタン繊維又はポリウレタン繊維を含む複合繊維であることが好ましい。
本発明の精練繊維の製造方法は、上記の精練剤組成物を含む浴中で、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練処理する工程を含むものである。
本発明の繊維の精練方法は、上記の精練剤組成物を含む浴中で、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練処理するものである。
本発明の精練剤組成物は、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられ、優れた脱脂性を有し、精練剤の原料繊維への残留を抑制することにより、原料繊維の脆化を抑制することができる。
本発明の精練繊維の製造方法及び繊維の精練方法は、本発明の精練剤組成物を用いて、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練処理するので、シリコーン成分が効率よく除去され、精練剤の残留も抑制され、脆化の発生が抑制された精練繊維を得ることができる。
特に、シリコーン成分を含有する原料繊維がポリウレタン繊維又はポリウレタン繊維を含む複合繊維である場合に、その効果は顕著である。
本発明の精練剤組成物は、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられ、上記一般式(1)で示される両性界面活性剤及び水を含有するものである。以下詳細に説明する。
[両性界面活性剤]
上記一般式(1)で示される両性界面活性剤は、水溶液中で、塩基性領域では陰イオン界面活性剤の性質を示し、酸性領域では陽イオン界面活性剤の性質を示す界面活性剤である。このような特定の両性界面活性剤を含有することにより、シリコーン成分を含有する原料繊維の精練性が従来と比べ飛躍的に向上する。両性界面活性剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一般式(1)において、R、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数1〜22のアルケニル基、炭素数1〜22のアルキルフェニル基又は −(AO)−R で示される有機基である。
Aは炭素数1〜4のアルキレン基であり、好ましくは2〜3のアルキレン基である。Rは水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基である。nはオキシアルキレン基であるAOの繰り返し数(オキシアルキレン基の付加モル数)である。nは好ましくは1〜30、さらに好ましくは1〜20である。
精練性をより高めることができる点から、Rとしてはアルキル基が好ましい。同様に、精練性をより高めることができる点から、Rの炭素数は、好ましくは8〜22、より好ましくは10〜20、さらに好ましくは12〜20、特に好ましくは14〜18である。
及びRとしてはアルキル基が好ましい。また、R及びRの炭素数は、好ましくは1〜12、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜6である。
は、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキレンフェニル基である。Rの炭素数は、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜4である。Rとしては、アルキレン基が好ましい。
は、カルボン酸型アニオン(−COO)、硫酸エステル型アニオン(−OSO )又はスルホン酸型アニオン(−SO )である。これらの中でも、精練性をより高めることができる点から、Yは、好ましくはカルボン酸型アニオン、スルホン酸型アニオン、さらに好ましくはカルボン酸型アニオンである。
上記一般式(1)で示される両性界面活性剤としては、例えば、オクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オレイルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オクチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジエチルアミノ酢酸ベタイン、オレイルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルアミノ酢酸ベタイン両性界面活性剤;N−オクチル−N,N−ビス(POE(m))アミノ酢酸ベタイン、N−ラウリル−N,N−ビス(POE(m))アミノ酢酸ベタイン、N−ミリスチル−N,N−ビス(POE(m))アミノ酢酸ベタイン、N−ステアリル−N,N−ビス(POE(m))アミノ酢酸ベタイン等のアルキレンオキサイド付加物ベタイン両性界面活性剤(なお、POE(m)で表わしているPOEとはポリオキシエチレン基を表し、mとは付加モル数を表す。付加モル数mは1〜30の正数を示す。);オクチルジメチルスルホベタイン、ラウリルジメチルスルホベタイン、ミリスチルジメチルスルホベタイン、パルミチルジメチルスルホベタイン、ステアリルジメチルスルホベタイン、オレイルジメチルスルホベタイン、ベヘニルジメチルスルホベタイン、オクチルジエチルスルホベタイン、ラウリルジエチルスルホベタイン、ミリスチルジエチルスルホベタイン、パルミチルジエチルスルホベタイン、ステアリルジエチルスルホベタイン、オレイルジエチルスルホベタイン、ベヘニルジエチルスルホベタイン、ヤシ油アルキルジメチルスルホベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルスルホベタイン等のスルホベタイン両性界面活性剤;オクチルヒドロキシジメチルスルホベタイン、オクチルヒドロキシジエチルスルホベタイン、ラウリルヒドロキシジメチルスルホベタイン、ラウリルヒドロキシジエチルスルホベタイン、ミリスチルヒドロキシジメチルスルホベタイン、ミリスチルヒドロキシジエチルスルホベタイン、パルミチルヒドロキシジメチルスルホベタイン、パルミチルヒドロキシジエチルスルホベタイン、ステアリルヒドロキシジメチルスルホベタイン、ステアリルヒドロキシジエチルスルホベタイン、オレイルヒドロキシジメチルスルホベタイン、オレイルヒドロキシジエチルスルホベタイン、ベヘニルヒドロキシジメチルスルホベタイン、ベヘニルヒドロキシジエチルスルホベタイン等のアルキルヒドロキシスルホベタイン両性界面活性剤;オクチルジメチルサルフェートベタイン、オクチルジエチルサルフェートベタイン、ラウリルジメチルサルフェートベタイン、ラウリルジエチルサルフェートベタイン、ラウリルジエチルプロピルサルフェートベタイン等のサルフェートベタイン両性界面活性剤;等が挙げられる。
これらの中でも、精練効果をより高めることができる点から、オクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オレイルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オクチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジエチルアミノ酢酸ベタイン、オレイルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジエチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルアミノ酢酸ベタイン両性界面活性剤が好ましく、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オレイルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジエチルアミノ酢酸ベタイン、オレイルジエチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジエチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルアミノ酢酸ベタイン両性界面活性剤がより好ましく、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オレイルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルアミノ酢酸ベタイン両性界面活性剤がさらに好ましい。
本発明で用いる両性界面活性剤の製造方法としては、特に限定はなく、公知の手法を採用できる。また、本発明で用いる両性界面活性剤としては、市販のものを採用できる。
[精練剤組成物]
本発明の精練剤組成物は、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられるものである。原料繊維、精練方法については後述する。
本発明の精練剤組成物は、上記の両性界面活性剤に加え、水を必須に含有する。水としては、純粋、蒸留水、精製水、軟水、イオン交換水、水道水等のいずれであってもよい。
精練剤組成物に占める両性界面活性剤の割合は、好ましくは10〜90重量%、より好ましくは15〜85重量%、さらに好ましくは20〜80重量%である。また、精練剤組成物に占める水の割合は、好ましくは5〜90重量%、より好ましくは10〜85重量%、さらに好ましくは15〜80重量%である。
本発明の精練剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の界面活性剤を含んでもよいが、優れた脱脂性を有し、精練剤の原料繊維への残留を抑制することにより、原料繊維の脆化を抑制することができるという本発明の効果をより顕著に発現させる観点から、精練剤組成物に含まれる界面活性剤全体に占める前記の両性界面活性剤の割合を高くすることが好ましい。具体的には、該割合は、好ましくは80重量%以上、より好ましくは85重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、最も好ましくは95重量%以上である。
また、本発明の精練剤組成物は、さらに、上記一般式(2)で示される成分(A)を含有することが好ましい。成分(A)は、特定のグリコール類及び/又はグリコールエーテル類である。このように、特定の両性界面活性剤に対して特定の成分(A)を用いることにより、該両性界面活性剤の溶解性を向上させることができ、また低温及び高温での精練剤組成物の安定性を格段に向上させることができる。その結果、精練剤組成物を用いる際の作業性に優れ、精練剤組成物を浴中に均一に添加することができる。特に、上記一般式(1)において、Rの炭素数が8〜22(より好ましくは10〜20、さらに好ましくは12〜20、特に好ましくは14〜18)である両性界面活性剤の場合に、その効果が高い。成分(A)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一般式(2)において、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜10のアルキルフェニル基又はベンジル基である。これらの中でも、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜10のアルキルフェニル基又はベンジル基が好ましく、炭素数2〜8のアルキル基、炭素数2〜9のアルキルフェニル基又はベンジル基がより好ましく、炭素数3〜6のアルキル基、炭素数3〜8のアルキルフェニル基又はベンジル基がさらに好ましい。
は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である。これらの中でも、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基がさらに好ましい。
Aは炭素数1〜4のアルキレン基であり、好ましくは2〜3のアルキレン基である。nはオキシアルキレン基であるAOの繰り返し数である。nは好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜4である。
成分(A)としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル等のグリコールエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等のプロピレングリコールエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のジアルキルグリコールエーテル;等が挙げられる。
これらの中でも、成分(A)は、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルが好ましく、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルがさらに好ましい。
前述の両性界面活性剤を100重量部としたときに、成分(A)の割合は、好ましくは30〜100重量部、より好ましくは35〜95重量部、さらに好ましくは40〜90重量部である。
また、本発明の精練剤組成物は、さらに、尿素、芳香族カルボン酸又はその塩、及び芳香族スルホン酸又はその塩及びから選ばれる少なくとも1種の成分(B)を含有することが好ましい。このように、特定の両性界面活性剤に対して、特定の成分(B)を用いることにより、該両性界面活性剤の溶解性を向上させることができ、また低温及び高温での精練剤組成物の安定性を格段に向上させることができる。その結果、精練剤組成物を用いる際の作業性に優れ、精練剤組成物を浴中に均一に添加することができる。特に、上記一般式(1)において、Rの炭素数が8〜22(より好ましくは10〜20、さらに好ましくは12〜20、特に好ましくは14〜18)である両性界面活性剤の場合に、その効果が高い。成分(B)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
芳香族カルボン酸は、芳香環とカルボキシル基を有する化合物であり、安息香酸、サルチル酸、炭素数1〜4のアルキル基を少なくとも1つ有するアルキルベンゼンカルボン酸(例えば、トルイル酸等)等が挙げられる。芳香族カルボン酸の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩等が挙げられる。例えば、安息香酸ナトリウム、サルチル酸ナトリウム、トルイル酸ナトリウム、安息香酸カリウム、サルチル酸カリウム、トルイル酸カリウム、安息香酸カルシウム、サルチル酸カルシウム、トルイル酸カルシウム、安息香酸アンモニウム、サルチル酸アンモニウム、トルイル酸アンモニウム等が挙げられる。
芳香族スルホン酸は、芳香環とスルホ基を有する化合物であり、ベンゼンスルホン酸、炭素数1〜4のアルキル基を少なくとも1つ有するアルキルベンゼンスルホン酸(例えば、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸等)、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸等が挙げられる。芳香族スルホン酸の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩等が挙げられる。例えば、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、キシレンスルホン酸カリウム、クメンスルホン酸カリウム、トルエンスルホン酸アンモニウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、クメンスルホン酸アンモニウム、クレゾールスルホン酸ナトリウム、フェノールスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
これらの中でも、成分(B)としては、トルエンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、キシレンスルホン酸カリウム、クメンスルホン酸カリウム、トルエンスルホン酸アンモニウム、キシレンスルホン酸アンモニウム、クメンスルホン酸アンモニウム、安息香酸ナトリウム、サルチル酸ナトリウム、トルイル酸ナトリウムが好ましく、トルエンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウムがさらに好ましい。
また、本発明の精練剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のアルコール系溶剤を含んでもよい。
また、本発明の精練剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で上記以外のその他成分を含んでもよい。その他成分としては、たとえば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アルカリ剤、キレート剤、フィックス剤、消泡剤、脂肪酸(塩)塩等が挙げられる。
キレート剤としては、たとえば、ポリカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(NTMP)、ホスホン酸、グルタミン酸二酢酸、およびそれらの塩等が挙げられる。
本発明の精練剤組成物の製造方法としては、特に限定は無く、公知の手法を採用できる。例えば、両性界面活性剤を攪拌しながら水中に徐々に投入し、必要に応じて他の成分を投入し、均一に混合することで本発明の精練剤組成物を得ることができる。
〔原料繊維〕
本発明で使用される原料繊維は、シリコーン成分を含有するものであれば、特に限定はない。原料繊維の形態については、特に限定はなく、糸、編物、織物、チーズ、かせ、布帛等のいかなる形状であってもよい。
原料繊維の種類については、特に限定はないが、ポリウレタン繊維又はポリウレタン繊維を含む複合繊維であることが好ましい。繊維を複合する方法としては、特に限定はなく、公知の方法を採用できる。複合繊維を構成するポリウレタン繊維以外の他の繊維としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊維、ビニロン繊維等の合成繊維;綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維;レーヨン、キュプラ、アセテート、リヨセル等の再生繊維等が挙げられる。これらの繊維のうちでも、原料繊維としては、ポリウレタン繊維と、ポリエステル繊維及び/又はポリアミド繊維とを含む複合繊維が好ましい。
ポリウレタン繊維としては、例えば、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)やポリエステルジオールと有機ジイソシアネートを反応させ、次いで、1,4−ブタンジオール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ペンタンジアミンなどで鎖延長した、ポリウレタンあるいはポリウレタンウレアから構成されるものが挙げられる。ポリウレタンウレア繊維は、たとえば、分子量1000〜3000のPTMGとジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とを用意し、PTMG/MDI=1/2〜1/1.5(モル比)でジメチルアセトアミドやジメチルホルムアミド等の溶媒中で反応させ、エチレンジアミン、プロパンジアミン等のジアミンで鎖延長して得られるポリウレタンウレアポリマーの20〜40%溶液を乾式紡糸で、紡糸速度400〜1200m/minで紡糸することにより製造できる。ポリウレタン繊維の適応繊度は、特に制限はない。
ポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維のほかに、ポリ乳酸(PLA)繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維、ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維、ポリアリレート繊維等エステル結合を形成する反応によって縮合させた高分子からなる繊維を意味する。
ポリアミド繊維は、ポリアミドを必須とし、複合化されていてもよい繊維を意味し、たとえば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン4、ナイロン7、芳香族ナイロン(アラミド)等が挙げられる。ポリアミドは、通常、アミド結合を形成する反応によって縮合させて得られる。
原料繊維に含まれるシリコーン成分について、特に限定はないが、例えば、ジメチルシリコーン(ポリジメチルシロキサン)、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルアルキルシロキサン、変性シリコーン、シリコーンレジン等を挙げることができ、1種または2種以上から構成されていてもよい。変性シリコーンは、一般には、ジメチルシリコーン等のポリシロキサンの両末端、片末端、側鎖、側鎖末端の少なくとも1ヶ所において、反応性(官能)基または非反応性(官能)基が少なくとも1つ結合した構造を有するものをいう。また、シリコーンレジンとは、3次元架橋構造を有するシリコーンを意味し、その他の変性シリコーンをさらに含有してもよい。
シリコーン成分の含有率については、特に限定はないが、原料繊維全体に対して、好ましくは0.01重量%以上、さらに好ましくは0.05重量%以上、特に好ましくは0.1重量%以上、最も好ましくは0.5重量%以上である。シリコーン成分の含有率の上限は、好ましくは100重量%、さらに好ましくは50重量%である。
[精練繊維の製造方法及び繊維の精練方法]
本発明の精練繊維の製造方法は、本発明の精練剤組成物を含む浴中で、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練処理する工程を含むものである。精練繊維とは原料繊維が精練処理された繊維をいう。また、本発明の繊維の精練方法は、本発明の精練剤組成物を含む浴中で、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練処理するものである。原料繊維及び精練剤組成物は前述したとおりである。以下、精練処理する工程、精練方法について、説明する。
精練処理する工程とは、精練工程を必須に含み、任意で予備洗浄工程、熱セット工程、湯洗工程、水洗工程、乾燥工程等の工程を含むものであり、これら工程が連続的に組み合わされ、構成される一連の工程をいう。
詳細には、精練処理する工程を構成する各工程としては、布帛(原料繊維)を処理槽に浸漬させ、付着物を予め除去する予備洗浄工程;紡糸用油剤、製織用油剤などを除去するため、布帛を必要な薬剤が入った処理槽に浸漬させ、場合により熱処理する精練工程;布帛のしわ防止や幅出しを目的に行う熱セット工程;布帛を処理槽に浸漬させ、付着物及び布帛に付いた薬剤を除去処理する湯洗工程及び水洗工程;布帛を乾燥させる乾燥工程;などが挙げられる。各工程の具体的な手法としては、公知の技術を採用できる。
予備洗浄工程では、浸透剤、酸、アルカリなどの薬剤が使われることがある。精練工程では、精練剤、アルカリ、キレート剤などが使われることがある。
本発明の精練剤組成物を用いて、原料繊維を精練処理する工程(精練方法)としては、例えば、以下が挙げられる。
精練処理する工程は、精練処理機を用い、通常のバッチ方式、連続方式のいずれでもよい。バッチ式精練処理機では、処理浴中に原料繊維(織布)を、精練剤組成物を含む水溶液(精練液)に浸漬させ、洗浄後、湯洗および/または水洗により充分に精練液と共に付着成分等を除去する。浴比について、特に制限はないが、通常1:3〜1:50、好ましくは、1:5〜1:30である。これにより、精練液と共に付着成分等を除去する。その後、湯洗および/または水洗により、充分に精練液と共に付着成分等を除去する。
精練処理の温度は、繊維の種類にもよるが20〜140℃である。汚れを効率よく除去するためには高温が好ましく、50〜110℃が好ましい。バッチ式では80℃以上が好ましい。
精練処理の時間は、付着成分等の種類、付着量にもよるが、バッチ式精練処理機では5分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、20分以上がさらに好ましい。120分超では作業性がよいとはいえず、付着成分等が除去された段階で、湯洗および/または水洗を行うのが好ましい。その後、場合により、脱水工程を経て、70〜180℃で30秒〜1時間乾燥する。
上記処理浴(精練液)中での本発明でも用いる両性界面活性剤の割合は、0.1〜100g/Lが好ましく、0.5〜80g/Lがより好ましく、1〜50g/Lがさらに好ましい。必要により、ソーダ灰、苛性ソーダ、炭酸ナトリウム、トリポリリン酸ソーダ等のアルカリビルダーを0.1〜20g/L使用してもよい。また、ポリアクリル酸またはその塩、ポリヒドロキシアクリル酸またはその塩、EDTA、NTA、ホスホン酸またはその塩、カルボン酸またはその塩、ポリカルボン酸またはその塩等のキレート剤を0.1〜20g/L使用してもよい。
本発明の精練剤組成物は、精練処理する工程に含まれる精練工程で使用されるが、さらに予備洗浄工程、湯洗工程、水洗工程等においても使用することができる。
以下、本発明の実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、例中の「部」および「%」とあるのは、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
(実施例1)
ポリエステル繊維とポリウレタン繊維との複合繊維(質量比80/20、編物)から構成され、シリコーン成分の含有率が全体の2.50重量%である原料繊維を準備した。
ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン40重量%、水60重%の割合で、50℃〜70℃の範囲で加熱混合撹拌し、精練剤を調製した。
次に、調製した精練剤及び水をミニカラー専用染色ポット(テクサム技研(株)社製)に入れ、キレート剤としてマーポンA−20(松本油脂製薬(株)社製)を加えて、精練剤濃度が5g/Lである精練浴を調製した。原料繊維を精練浴に投入し、ミニカラーにて処理した。その際の浴比(原料繊維重量:染色浴重量)は、1:10であった。90℃まで精練浴を加温し、90℃を30分間保った。その後、冷却し精練浴を廃棄し、1分間湯洗い、水洗いを行った。次に、得られた繊維を遠心分離装置により脱水し、90℃で1時間乾燥して、精練繊維を得た。精練繊維の脱脂性、脆化度及び精練剤の作業性を下記方法により評価した。その結果を表1に示す。
<脱脂性>
得られた精練繊維について、n−ヘキサンを用いてソックスレー抽出装置で2時間抽出し、残脂量を測定した。ここでの残脂量は、繊維に対して抽出された重量%をいう。
<脆化度>
得られた精練繊維の伸長率をJIS−L−1018定荷重法に準じて測定し、繊維の脆化度を評価した。測定は、温度20℃および湿度65%RHが保持された測定室で、引張圧縮試験機テクノグラフTG−2KN(ミネベア(株)社製)を用いて行った。試験布片(長さ10cm、幅2cm)を切り出し、ウェール方向に一定荷重(15N)をかけて精練繊維を引っ張り、伸長率を測定した。なお、比較例1(ブランク)の伸長率を基準とし、繊維の脆化度を下記方法により評価した。
○:染色繊維の伸長率が比較例1の伸長率の90%以上であるもの
△:染色繊維の伸長率が比較例1の伸長率の70%超90%未満であるもの
×:染色繊維の伸長率が比較例1の伸長率の70%以下であるもの
<作業性>
高温(50℃)、常温(20℃)及び低温(−5℃)で1週間静置した精練剤について、以下の基準で作業性を確認した。なお、表1、2において、各実施例、比較例の評価結果が1つであるのは、3つの温度条件とも同じ評価結果であったことを示す。
○:精練剤が液状であり、精練浴に投入した際に瞬時に溶解する。
△:精練剤が液状であるが、精練浴に投入した際に溶解し難い。
×:精練剤が液状でなく、精練浴に投入した際に溶解し難い。
(実施例2〜15、比較例1〜7)
実施例1で、精練剤及び精練剤濃度を表1、2に示すように変更する以外は、実施例1と同様にして、精練剤及び精練繊維をそれぞれ製造し、評価した。その結果を表1、2に示す。
Figure 2014037653
Figure 2014037653
表1、2からわかるように、実施例1〜15の精練剤は、比較例の精練剤と比較して、優れた脱脂性を有している。また、精練剤の原料繊維への残留が抑制されており、原料繊維の脆化が抑制されている。
さらに、実施例5〜15の精練剤は、他の実施例と比べ脱脂性が一層優れており、原料繊維の脆化も抑制され、精練浴に投入した際に瞬時に溶解して作業性にも優れている。

Claims (11)

  1. シリコーン成分を含有する原料繊維を精練する際に用いられ、
    下記一般式(1)で示される両性界面活性剤及び水を含有する、精練剤組成物。
    Figure 2014037653
    (式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数1〜22のアルケニル基、炭素数1〜22のアルキルフェニル基又は −(AO)−R で示される有機基である。Rは、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキレンフェニル基である。Yは、カルボン酸型アニオン(−COO)、硫酸エステル型アニオン(−OSO )又はスルホン酸型アニオン(−SO )である。Aは炭素数1〜4のアルキレン基である。Rは水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基である。nはオキシアルキレン基であるAOの繰り返し数(オキシアルキレン基の付加モル数)である。)
  2. 前記両性界面活性剤の一般式(1)において、R、R及びRが、それぞれ独立して、炭素数1〜22のアルキル基であり、Rが炭素数1〜10のアルキレン基であり、Yがカルボン酸型アニオン(−COO)又はスルホン酸型アニオン(−SO )である、請求項1に記載の精練剤組成物。
  3. 前記両性界面活性剤の一般式(1)において、Rが炭素数8〜22のアルキル基である、請求項2に記載の精練剤組成物。
  4. 精練剤組成物に含まれる界面活性剤全体に占める前記両性界面活性剤の割合が、80重量%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の精練剤組成物。
  5. さらに、下記一般式(2)で示される成分(A)を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の精練剤組成物。
    Figure 2014037653
    (式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜10のアルキルフェニル基又はベンジル基である。Rは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である。Aは炭素数1〜4のアルキレン基である。nはオキシアルキレン基であるAOの繰り返し数であ
  6. 前記両性界面活性剤を100重量部としたときに、前記成分(A)の割合が30〜100重量部である、請求項5に記載の精練剤組成物。
  7. さらに、尿素、芳香族カルボン酸又はその塩、及び芳香族スルホン酸又はその塩から選ばれる少なくとも1種の成分(B)を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の精練剤組成物。
  8. 前記両性界面活性剤を100重量部としたときに、前記成分(B)の割合が40〜150重量部である、請求項7に記載の精練剤組成物。
  9. 前記原料繊維が、ポリウレタン繊維又はポリウレタン繊維を含む複合繊維である、請求項1〜8のいずれかに記載の精練剤組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の精練剤組成物を含む浴中で、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練処理する工程を含む、精練繊維の製造方法。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の精練剤組成物を含む浴中で、シリコーン成分を含有する原料繊維を精練処理する、繊維の精練方法。
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