JP2014036279A - 最小偏移変調方法および最小偏移変調受信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】復調の際に信号の識別をするためのタイミングマージンが拡大された変復調特性を有する最小偏移変調方法の提供。
【解決手段】バイナリのベースバンド信号に応じて周波数偏移を行う周波数変調器において隣り合うシンボル間の位相差がπとなるように周波数偏移を設定してCP−FSK変調を行う最小偏移変調方法であって、前記周波数変調器に入力されるベースバンド信号が複流RZ信号で送信系列を符号化されている最小偏移変調方法である。また、他の方法としては、4値のベースバンド信号に応じて周波数偏移を行う周波数変調器において隣り合うシンボル間の位相差がπ/4の奇数倍となるように周波数偏移を設定して4値CP−FSK変調を行う最小偏移変調方法であって、前記周波数変調器に入力されるベースバンド信号が複流多値RZ信号で送信系列を符号化されていることを特徴とする最小偏移変調方法である。
【選択図】図3
【解決手段】バイナリのベースバンド信号に応じて周波数偏移を行う周波数変調器において隣り合うシンボル間の位相差がπとなるように周波数偏移を設定してCP−FSK変調を行う最小偏移変調方法であって、前記周波数変調器に入力されるベースバンド信号が複流RZ信号で送信系列を符号化されている最小偏移変調方法である。また、他の方法としては、4値のベースバンド信号に応じて周波数偏移を行う周波数変調器において隣り合うシンボル間の位相差がπ/4の奇数倍となるように周波数偏移を設定して4値CP−FSK変調を行う最小偏移変調方法であって、前記周波数変調器に入力されるベースバンド信号が複流多値RZ信号で送信系列を符号化されていることを特徴とする最小偏移変調方法である。
【選択図】図3
Description
本発明は、最小偏移変調方法および最小偏移変調受信方法に関し、より詳細には、無線通信および光通信を含む有線通信に適用可能であり、振幅変動が無く、かつ、帯域利用効率が良いMSK(Minimum Shift Keying:最小偏移変調)変調方式の最小偏移変調方法および最小偏移変調受信方法に関する。
周波数偏移変調(FSK:frequency shift keying) は、例えば、データのマーク「1」とスペース「0」に対応して、搬送波の周波数を変化させ、情報を伝達するディジタル変調方式である。周波数偏移変調は、アナログでの周波数変調に相当し、通信に広く使用されている。なかでも、位相連続FSK(CP−FSK:continuous phase FSK)は、位相変化が不連続にならないように周波数を切りかえるようにしたFSKであり、占有帯域幅を狭くすることができる特長を有している。したがって通常はFSKとして、CP−FSKが用いられている。
CP−FSKは、VCO(電圧制御発振器)の制御電圧を変化させて周波数変調することで容易に変調可能である。CP−FSKの変調指数を小さくすることで、占有帯域幅を狭くすることができるが、変調指数0.5でASKとほぼ同じ占有帯域幅となり、さらに変調指数を小さくしても占有帯域幅は変わらなくなる。
変調指数が0.5のCP−FSKはI軸とQ軸の直交性を保つことができるという特徴を持ち、これを特にMSK(Minimum Shift Keying;最小偏移変調)という。変調指数が0.5のCP−FSKでは、I軸とQ軸の直交性により、マークとスペースの位相差が180度になり、また、隣り合うシンボルに対応する搬送波位相偏移がちょうど90度になるので、同期検波や遅延検波が使え、復調しやすい。
MSK変調はVCOによる変調も可能であるが、変調指数を正確に0.5に設定、維持することが難しく、またPLLによる変調歪みの問題がある。これを避けるため、MSK変調では、直交変調器が使われることが多い。
ところで、ディジタル移動通信方式においては、消費電力の削減が課題であり、そのためには、装置構成のなかで消費電力の大きな電力増幅器の効率を向上させる必要があった。電力効率の優れた増幅器としてC級増幅器が知られており、入力電力の大小にかかわらず一定のレベルを出力する非線形を有する。そのため、変調器出力に振幅変動が現れないMSK信号が有効であり、MSK変調はディジタル移動通信方式に広く用いられてきた。
一方、光通信においてもCP−FSK変調は、半導体レーザへの注入電流の直接変調により容易に実現でき、また変調指数を0.5に設定することによりMSK変調とすることもできる。さらには、光通信においても、光直交変調器を用いてMSK変調を実現することも可能である。
光通信は数Gbit/s〜数十Gbit/sの変調速度が用いられており、一般のディジタル移動通信に比べて、3桁程度以上高速である。数Gbit/s以上の高速な信号の復調においては、低速な信号に比べて、正確な短いタイミングで信号を識別することは困難であり、タイミングマージンの広い信号が必要である。
斉藤洋一著、「ディジタル無線通信の変復調」電子情報通信学会編、コロナ社
しかしながら、従来のMSK変調方式では、光通信のような高速な信号の復調を行うためには、タイミングマージンが小さいという問題があった。
これをバイナリ信号で駆動するCP−FSK変調信号発生法の原理を用いて説明する(非特許文献1)。
CP−FSK信号は、キャリア周波数をfc、変調によって生じる位相角をφ(t)とすると、
s(t)=cos[2πfct+φ(t)]
で与えられる。また、振幅が正規化された変調ベースバンド信号のシンボル形状をg(t)、送信信号系列をak=1,−1(マークとスペースに対応して+1,−1をとる)とし、マークとスペースの周波数差をΔf、シンボル間隔をTとすれば、周波数偏移f(t)および位相角φ(t)と送信符号系列の関係は次式で表される。
s(t)=cos[2πfct+φ(t)]
で与えられる。また、振幅が正規化された変調ベースバンド信号のシンボル形状をg(t)、送信信号系列をak=1,−1(マークとスペースに対応して+1,−1をとる)とし、マークとスペースの周波数差をΔf、シンボル間隔をTとすれば、周波数偏移f(t)および位相角φ(t)と送信符号系列の関係は次式で表される。
従って、h=ΔfTを変調指数と定義すると、
によって、位相角が与えられる。
前述したように、マーク信号とスペース信号との間に直交性が成立する最小の変調指数はh=0.5のときであり、このときのCP−FSK信号を特にMSK信号と呼ぶ。
通常g(t)は次式で与えられるNRZ信号である。
図1に、従来のMSK変調器のブロック図を示す。VCOで構成されるCP−FSK変調器10を用いた構成を想定している。上記に説明したように、変調指数h=0.5とした入力信号をVCOの入力に入れるとMSK信号が得られる。
t=(k−1)Tとt=kTの間の1シンボル間の位相差は
となる。したがって、例えば、遅延検波を行い、位相差を求めれば、送信符号系列が判別できる。
以上の数式を元に計算した従来のMSK変調器の変復調特性の例を図2に示す。T=1として時間を規格化している。横軸を時間経過として、縦軸に、周波数偏移fを点線で、位相差Δθを実線でそれぞれ示している。同符号連続以外のときは、位相差は常に時間とともに一定速度で変化していることがわかる。識別タイミングt=kTで検出した位相差Δθを○で示している。式(4)と同じ結果を表している。しかしながら、t=kT以外の時刻では同符号連続以外のときは、1シンボル間の位相差は常に一定の速度で変化している。したがって、識別タイミングがわずかでもずれると、正しい位相差を検出できない。すなわち、タイミングマージンが小さいという問題がある。
以上のように、従来のMSK変調器では、識別タイミングがわずかでもずれると、正しい位相差を検出できない、すなわち、タイミングマージンが小さいという問題があった。
本発明は上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、本発明の課題は、復調の際に信号の識別をするためのタイミングマージンが拡大された変復調特性を有する最小偏移変調方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、バイナリのベースバンド信号に応じて周波数偏移を行う周波数変調器においてCP−FSK変調を行う最小偏移変調方法であって、送信系列を複流RZ信号で符号化したバイナリのベースバンド信号を前記周波数変調器に入力するステップと、前記周波数変調器において、前記複流RZ信号で符号化されたベースバンド信号を変調して、隣り合うシンボル間の位相差がπとなるように周波数偏移された変調信号を生成するステップとを含むことを特徴とする最小偏移変調方法である。
請求項2に記載された発明は、4値のベースバンド信号に応じて周波数偏移を行う周波数変調器において4値CP−FSK変調を行う最小偏移変調方法であって、送信系列を複流RZ信号で符号化したバイナリのベースバンド信号を前記周波数変調器に入力するステップと、前記周波数変調器において、前記複流多値RZ信号で符号化されたベースバンド信号を変調して、隣り合うシンボル間の位相差がπ/4の奇数倍となるように周波数偏移された変調信号を生成するステップとを含むことを特徴とする最小偏移変調方法である。
請求項3に記載された発明は、請求項1または2に記載の最小偏移変調方法であって、前記ベースバンド信号のパルス形状がraised−sine形であることを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項1から3のいずれかに記載の最小偏移変調方法であって、周波数変調器として電圧制御発振器を用いたことを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、請求項1から3のいずれかに記載の最小偏移変調方法であって、周波数変調器として直交変調器を用いたことを特徴とする。
請求項6に記載された発明は、請求項1から5のいずれかに記載の最小偏移変調方法によって生成した変調信号を受信する最小偏移変調受信方法において、前記変調信号と同期していないローカル信号とをミキシングしてベースバンド信号を得るステップと、前記ミキシングして得たベースバンド信号をADコンバータによりディジタル化するステップと、前記ディジタル化した信号と1シンボル遅延されたディジタル信号の複素共役とを積演算するステップと、前記積演算の結果得られた信号の位相角を得ることにより送信符号を復調するステップとを含むことを特徴とする受信方法である。
請求項7に記載された発明は、請求項6に記載の最小偏移変調受信方法において、前記信号は光信号であり、前記ローカル信号はローカル信号光であることを特徴とする。
請求項8に記載された発明は、請求項1から5のいずれかに記載の最小偏移変調方法によって生成した変調信号を受信する受信器において、前記変調信号と同期していないローカル信号とをミキシングしてベースバンド信号を得る手段と、前記ミキシングして得たベースバンド信号をADコンバータによりディジタル化する手段と、前記ディジタル化した信号と1シンボル遅延されたディジタル信号の複素共役とを積演算する手段と、前記積演算の結果得られた信号の位相角を得ることにより送信符号を復調する手段とを備えることを特徴とする受信器である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図3は、本発明の第1の実施形態のMSK変調方法を示す図である。バイナリ信号で駆動するMSK変調方法について説明する。本実施形態のMSK変調方法は、周波数偏移f(t)および位相角φ(t)と送信符号系列の関係を表す式(1)、式(2)を満たす変調を行うCP−FSK変調器10に、g(t)が式(5)で与えられる二乗余弦パルス信号として入力することにより実現される。CP−FSK変調器10としては電圧制御発振器(VCO)を用いることができる。すなわち、CP−FSK変調器10による周波数偏移は、振幅が正規化された変調ベースバンド信号のシンボル形状をg(t)、送信信号系列をak=1、−1(マークとスペースに対応して+1、−1をとる)とし、マークとスペースの周波数差をΔf、シンボル間隔をTとすれば、
図3は、本発明の第1の実施形態のMSK変調方法を示す図である。バイナリ信号で駆動するMSK変調方法について説明する。本実施形態のMSK変調方法は、周波数偏移f(t)および位相角φ(t)と送信符号系列の関係を表す式(1)、式(2)を満たす変調を行うCP−FSK変調器10に、g(t)が式(5)で与えられる二乗余弦パルス信号として入力することにより実現される。CP−FSK変調器10としては電圧制御発振器(VCO)を用いることができる。すなわち、CP−FSK変調器10による周波数偏移は、振幅が正規化された変調ベースバンド信号のシンボル形状をg(t)、送信信号系列をak=1、−1(マークとスペースに対応して+1、−1をとる)とし、マークとスペースの周波数差をΔf、シンボル間隔をTとすれば、
と表せるから、h=ΔfTを変調指数と定義すると、
によって、位相角が与えられる。
このとき、CP−FSK変調器10への入力信号を
但し、
とする。
上式において、t=(k−1)Tとt=kTの間の1シンボル間の位相差を求めると
が得られる。
このように、変調指数h=1とした二乗余弦パルス形状(raised−sine形)の入力信号をVCO10の入力に入れると、I軸とQ軸の直交性を保つことができる。すなわち、マークとスペースの位相差が180度になり、また、となりあうシンボルに対応する搬送波位相偏移がちょうど90度になるため、同期検波や遅延検波が使え、復調しやすいというMSK信号の性質が得られる。したがって、本実施形態の変調方法により生成した信号は、その受信の際には、遅延検波を行い、位相差を求めれば、送信符号系列が判別できる。
以上の数式を元に計算した本発明のMSK変調器の変復調特性の例を図4に示す。T=1として時間を規格化している。横軸を時間経過として、縦軸に、周波数偏移fを点線で、位相θを破線で、位相差Δθを実線でそれぞれ示す。識別タイミングt=kTにおける位相差Δθを○で示している。式(6)と同じ結果を表している。また、t=kT近傍の時刻での位相差の変化速度が、図2に比べてゆるやかになっていることがわかる。したがって、識別タイミングが多少ずれても、位相差の誤差は小さい。すなわち、本実施形態の変調方法によれば、タイミングマージンが大きいという長所を持つ。
また、同期検波により位相を検出する場合でも、t=kT時刻付近での位相θの変化速度が緩やかになっていることがわかる。したがって、同期検波においても、識別タイミングが多少ずれても、位相θの検出誤差は小さい。すなわち、本実施形態の変調方法によれば、同期検波により位相を検出する場合でもタイミングマージンが大きいという長所を持つ。
本実施形態で用いられるCP−FSK変調器は、電圧制御発振器により構成することに限らず、図5に示すような形態でもよい。すなわち本実施形態のCP−FSK変調器20は、直交変調器により構成することもできる。CP−FSK変調器20は、例えば、積分回路21と、COS変換回路22a、SIN変換回路22bと、移相器23と、加算器24とを備えて構成される。この直交変調器を使用すると、変調指数を正確に設定、維持することが容易となり、またPLLによる変調歪の問題を回避できる。
以上の説明では、g(t)を二乗余弦パルス信号としたが、タイミングマージンが大きくなるという効果の本質は時刻t=kTにおいて、変調器を変調するベースバンド信号がゼロになることである。このことから上記g(t)を一般化するとt=kTにおいてゼロになる複流RZ信号であるといえる。したがって、上記のg(t)を二乗余弦パルス信号は複流RZ信号の一例といえる。すなわち、本実施形態では、上記g(t)の代わりにt=kTにおいてゼロになる複流RZ信号を用いて、そのうえで、隣り合うシンボル間の搬送波位相偏移がπ/2になるように変調指数を設定してもよい。
本実施形態の変調方法によれば、ベースバンド信号が複流RZ信号でエンコードされていることにより、ベースバンド信号がゼロである時間において、復調位相差の変化がゼロになるという原理により、ベースバンド信号がゼロである時間近傍において識別すれば、タイミングマージンが拡大されるという効果が得られる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、周波数を多値化した多値CP−FSK器を用いて多値MSK変調を行う態様である。図6は、第2の実施形態の4値MSK変調方法を示す図である。送信信号系列をak=3,1,−1,−3とし、最大の周波数差をΔfとし、変調器30への入力信号を次式(7)のようにする。
第2の実施形態は、周波数を多値化した多値CP−FSK器を用いて多値MSK変調を行う態様である。図6は、第2の実施形態の4値MSK変調方法を示す図である。送信信号系列をak=3,1,−1,−3とし、最大の周波数差をΔfとし、変調器30への入力信号を次式(7)のようにする。
t=(k−1)Tとt=kTの間の1シンボル間の位相差を求めると
となる。したがって、変調指数h=1.5とした二乗余弦パルス形状(raised sine形)の入力信号をVCOの入力に入れると、I軸とQ軸の直交性を保つことができ、また、隣り合うシンボル間の搬送波位相偏移がちょうど±90度あるいは±270度になるため、同期検波や遅延検波が使え、復調しやすいというMSK信号の性質が得られる。
図7に以上の数式を元に計算した本発明の4値MSK変調器の変復調特性の例を示す。図7では、T=1として時間を規格化している。横軸を時間経過として、縦軸に、周波数偏移fを点線で、位相θを破線で、位相差Δθを実線でそれぞれ示す。識別タイミングt=kTにおける位相差Δθは○で示している。式(8)と同じ結果を表している。また、t=kT時刻付近での位相差の変化速度が、他の時点に比べてゆるやかになっていることがわかる。したがって、識別タイミングが多少ずれても、位相差の誤差は小さい。すなわち、本実施形態の変調方法によれば、タイミングマージンが大きいという長所を持つ。
また、同期検波により位相を検出する場合でも、t=kT時刻付近での位相θの変化速度が緩やかになっていることがわかる。したがって、同期検波においても、識別タイミングが多少ずれても、位相θの検出誤差は小さい。すなわち、本実施形態の変調方法によれば、同期検波により位相を検出する場合でもタイミングマージンが大きいという長所を持つ。
また第1の実施形態と同様に、CP−FSK変調器として直交変調器を用いても本実施形態の変調方法を実施できる。
本実施形態の説明でも、g(t)を二乗余弦パルス信号としたが、タイミングマージンが大きくなるという効果の本質は時刻t=kTにおいて、変調器を変調するベースバンド信号がゼロになることである。このことから上記g(t)を一般化するとt=kTにおいてゼロになる複流RZ信号であるといえる。したがって、上記のg(t)を二乗余弦パルス信号は複流RZ信号の一例といえる。すなわち、本実施形態では、上記g(t)の代わりにt=kTにおいてゼロになる複流RZ信号を用いて、そのうえで、隣り合うシンボル間の搬送波位相偏移がπ/2になるように変調指数を設定してもよい。
本実施形態の変調方法によれば、4値MSK変調方法においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、以上の実施形態のMSK変調方法で変調した信号を受信する方法について説明する。光通信における実施を想定しているので、光通信での受信方法で以下説明するが、無線や有線での通信でも同様である。
第3の実施形態では、以上の実施形態のMSK変調方法で変調した信号を受信する方法について説明する。光通信における実施を想定しているので、光通信での受信方法で以下説明するが、無線や有線での通信でも同様である。
図8は、第3の実施形態のMSK受信方法に用いられる変調信号受信器40のブロック図を示す。変調信号受信器40は、ローカル光発生器1と、受信フロントエンド2と、A/Dコンバータ3a、3bと、ディジタルシグナルプロセッサ4とを備えて構成される。ディジタルシグナルプロセッサ4は、1シンボル遅延回路5と、位相角演算回路6と、適応等化器7と、復号器8とを有している。
光通信においてはキャリア光周波数およびローカル光周波数は、周波数グリッドとよばれるとびとびの周波数に個別に固定されており、一般には、ローカル光周波数を他のキャリア光周波数に同期させるような微小な調整はできない。また、線幅といわれる周波数幅で変動しており、したがって、完全な同期検波は困難である。したがって、変調信号受信器40においては、ローカル光発生器1において発生するローカル光は信号光とは同期していない。
変調信号受信器40においてMSK信号光s(t)=cos[2πfct+φ(t)]を受信すると、MSK信号光s(t)=cos[2πfct+φ(t)]をMSK信号光とは同期していないローカル光であるexp[j(2πfLOt+θ)]の複素共役と受信フロントエンド2においてミキシングする(準同期検波)。受信フロントエンド2においてミキシングすると、ベースバンド信号のexp[j(2π(fc−fLO)t+φ(t)−θ)]が得られる。得られたベースバンド信号のうちのcos成分をI成分、sin成分をQ成分として、これらをA/Dコンバータ3により時刻kTでディジタル信号化する。
1シンボル遅延回路5は、数値化(ディジタル信号化)された信号exp[j(2π(fc−fLO)kT+φk-1−θ)]を、ディジタル的に1シンボル遅延された信号exp[j(2π(fc−fLO)(k−1)T+φk-1−θ)]の複素共役と積演算することによりexp[j(2π(fc−fLO)T+φk−φk-1)]の信号を得る。1シンボル遅延回路5では、ベースバンド信号をディジタル化せずに、アナログ的に1シンボル遅延させた信号とミキシングしてもよい。さらに、2π(fc−fLO)Tは定数のオフセットであるから取り除くことができ、exp[j(φk−φk-1)]を得る。
位相角演算回路6により、この位相角を求めることにより、位相の遅延差φk−φk-1が得られ、式(8)から復号器8において送信信号系列を求めることができる。さらに、位相角を求めた後で復号する前に、適応等化器7を用いて信号等化することにより伝送経路における信号ひずみを補償することができる。これらの演算は、ディジタルシグナルプロセッサ4の上記構成を用いてディジタル信号処理される。
本実施形態の変調信号受信器では、第1の実施形態乃至第2の実施形態のMSK変調方法により変調された信号を受信することができる。
1 ローカル光発生器
2 受信フロントエンド
3 A/Dコンバータ
4 ディジタルシグナルプロセッサ
5 1シンボル遅延回路
6 位相角演算回路
7 適応等化器
8 復号器
2 受信フロントエンド
3 A/Dコンバータ
4 ディジタルシグナルプロセッサ
5 1シンボル遅延回路
6 位相角演算回路
7 適応等化器
8 復号器
Claims (8)
- バイナリのベースバンド信号に応じて周波数偏移を行う周波数変調器においてCP−FSK変調を行う最小偏移変調方法であって、
送信系列を複流RZ信号で符号化したバイナリのベースバンド信号を前記周波数変調器に入力するステップと、
前記周波数変調器において、前記複流RZ信号で符号化されたベースバンド信号を変調して、隣り合うシンボル間の位相差がπとなるように周波数偏移された変調信号を生成するステップとを含むことを特徴とする最小偏移変調方法。 - 4値のベースバンド信号に応じて周波数偏移を行う周波数変調器において4値CP−FSK変調を行う最小偏移変調方法であって、
送信系列を複流RZ信号で符号化したバイナリのベースバンド信号を前記周波数変調器に入力するステップと、
前記周波数変調器において、前記複流多値RZ信号で符号化されたベースバンド信号を変調して、隣り合うシンボル間の位相差がπ/4の奇数倍となるように周波数偏移された変調信号を生成するステップとを含むことを特徴とする最小偏移変調方法。 - 前記ベースバンド信号のパルス形状がraised−sine形であることを特徴とする請求項1または2に記載の最小偏移変調方法。
- 周波数変調器として電圧制御発振器を用いたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の最小偏移変調方法。
- 周波数変調器として直交変調器を用いたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の最小偏移変調方法。
- 請求項1から5のいずれかに記載の最小偏移変調方法によって生成した変調信号を受信する最小偏移変調受信方法において、
前記変調信号と同期していないローカル信号とをミキシングしてベースバンド信号を得るステップと、
前記ミキシングして得たベースバンド信号をADコンバータによりディジタル化するステップと、
前記ディジタル化した信号と1シンボル遅延されたディジタル信号の複素共役とを積演算するステップと、
前記積演算の結果得られた信号の位相角を得ることにより送信符号を復調するステップとを含むことを特徴とする受信方法。 - 前記信号は光信号であり、前記ローカル信号はローカル信号光であることを特徴とする請求項6に記載の最小偏移変調受信方法。
- 請求項1から5のいずれかに記載の最小偏移変調方法によって生成した変調信号を受信する受信器において、
前記変調信号と同期していないローカル信号とをミキシングしてベースバンド信号を得る手段と、
前記ミキシングして得たベースバンド信号をADコンバータによりディジタル化する手段と、
前記ディジタル化した信号と1シンボル遅延されたディジタル信号の複素共役とを積演算する手段と、
前記積演算の結果得られた信号の位相角を得ることにより送信符号を復調する手段とを備えることを特徴とする受信器。
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CN108449303A (zh) * | 2018-04-26 | 2018-08-24 | 中国科学院软件研究所 | 基于解调软输出的msk载波同步与解调系统及方法 |
CN117176259A (zh) * | 2023-11-02 | 2023-12-05 | 众瑞速联(武汉)科技有限公司 | 一种基于自相干的四路复用光通信方法及装置 |
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