JP2014036180A - 電磁ソレノイド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】衝撃吸収手段31が、プランジャ20の衝突を受けて後退する受け部材35と、受け部材35を前進する方向に付勢するスプリング36と、受け部材35を所定の位置で規制する規制部37とを備え、受け部材35と対向面38との間に緩衝材40が設けられている。よって、プランジャ20の衝突による衝撃が吸収されて衝突音が低減され、さらに、後退している受け部材35は対向面38に衝突することなく、緩衝材40によって衝突音が低減される。また、規制部37によってプランジャ20は所定位置に戻り精度良く位置決めされて停止することができ、よって、常にプランジャ20のストローク量を一定に維持することができる。
【選択図】図1
Description
プランジャが押し込まれ元の位置に停止するために、所定位置に固定部材(ストッパ)が固定され、押し込まれたプランジャは固定部材に衝突して元の位置に停止する。
プランジャおよび固定部材は一般的に金属製であり、そのため、プランジャが固定部材に衝突したときに、金属音が発生する。
プランジャが所定位置に停止できないと、プランジャのストローク量が変化して被作動部材を正確に動作させることができない。
前記固定部は、前記プランジャが前記可動ヨークとともに後退して前記固定部に衝突する際の衝撃を吸収する衝撃吸収手段を有し、
前記衝撃吸収手段は、前記固定部の内部に設けられた収容部に前記軸方向に移動可能に設けられ、かつ後退する前記プランジャの衝突を受けて当該プランジャともに後退する受け部材と、前記収容部に設けられて前記受け部材を前進する方向に付勢する付勢部材と、前進する前記受け部材を所定の位置で規制する規制部とを備え、
前記受け部材と、前記収容部に形成されて前記受け部材の後退する方向に対向する対向面との間に緩衝材が設けられていることを特徴とする。
また、受け部材と、収容部に形成されて受け部材の後退する方向に対向する対向面との間に緩衝材が設けられているので、後退している受け部材は対向面に衝突することなく、緩衝材によって衝突音が低減される。したがって、プランジャが衝突することに起因して発生する衝突音を低減することができる。
また、緩衝材と収容部の受け部材の移動方向に沿う内壁面との間に隙間が設けられているので、緩衝材が受け部材とともに移動しても、この緩衝材が内壁面と干渉することがない。したがって、受け部材の移動がスムーズであるとともに緩衝材が内壁面との摩擦によって損傷することもない。
また、一度後退した受け部材は付勢部材によりプランジャとともに前進するが規制部でその前進が規制されるため、プランジャは所定位置に戻り精度良く位置決めされて停止することができる。
したがって、プランジャが衝突することに起因して発生する衝突音を低減し、かつプランジャを常に所定位置に精度良く停止させることができる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電磁ソレノイドを示す断面図、図2は当該電磁ソレノイドの固定部の拡大断面図である。
この電磁ソレノイドは、例えば、ディーゼル内燃機関の燃料レバーを停止方向に作動させ、機関を自動停止させるために、または4輪のマニュアルトランスミッション車においてリバースセレクトロックを自動的に行なわせるために用いられるものである。
プランジャガイド部11と固定部12とは軸線O方向に対向して配置されており、この固定部12の外周外側に、筒状部15aを有する可動ヨーク15がその軸方向に沿って移動可能に設けられている。また、筒状部15aの外周外側とプランジャガイド部11の外周外側に、円筒状のコイル部16が設けられている。言い換えると、円筒状のコイル部16の内側に、固定部12とプランジャガイド部11とが固定状態で設けられるともに、可動ヨーク15がコイル部16の軸方向に沿って移動可能に設けられている。
これらの各部材(プランジャガイド部11、固定部12、可動ヨーク15、コイル部16)は基本的に回転対称に、すなわち断面が円形状に形成され、円筒形のハウジング30の中に収容されている。
なお、図1においては、軸線Оより左側は可動ヨーク15がプランジャガイド部11側に移動した状態(ON状態)、軸線Оより右側は可動ヨーク15が固定部12側に位置している状態(OFF状態)を示している。
また、プランジャガイド部11には軸線Oに沿って貫通孔11aが形成され、この貫通孔11aに2つの軸受17,17を介してプランジャ20が移動自在に挿通され、このプランジャ20の先端は可動ヨーク15に固定されている。なお、プランジャガイド部11の外周部にはリング状の鍔状部21が設けられており、この鍔状部21の外周部にハウジング30の下端部が係合している。
この衝撃吸収手段31は、前記プランジャ20が可動ヨーク15とともに後退して固定部12に衝突する際の衝撃を吸収するものであり、以下のように構成されている。
すなわちまず、固定部12の内部には収容部32が形成されている。この収容部32は略円筒状に形成されており、その下端は開口され、上端は閉塞されている。
収容部32は円筒状の第1収容部32aと、この第1収容部32aの上端に当該第1収容部32aと同軸に形成された第2収容部32bとを備えており、第2収容部32bは第1収容部32aより小径となっている。また、第1収容部32aの下端側には円筒状の大径部33が第1収容部32aと同軸に形成されている。この大径部33には、可動ヨーク15が後退してきた際に当該可動ヨーク15の凸部15cが収容されるようになっている。
受け部材35は第1収容部32aの内壁面に軸線方向に摺動可能な本体部35aと、この本体部35aの上端面に当該本体部35aより小径に形成された小径部35bと、この小径部35bの上端面に当該小径部35bより小径に形成された軸部35cと、本体部35aの下端面に当該本体部35aより小径に形成されて前記プランジャ20の衝突を受ける受け部35dとを備えている。
この緩衝材40は、受け部材35の本体部35aが対向面38に衝突する際の衝撃を吸収するものであり、例えばリング状のゴムで形成されている。このリング状の緩衝材40は、受け部材35の小径部35bの外周面に装着されるとともに、本体部35aの上面に当接して設けられている。また、緩衝材40と第1収容部の内壁面(受け部材の移動方向に沿う内壁面)との間には所定の隙間Sが設けられている。
また、緩衝材40は、受け部材35の小径部35bの外周面に装着される一方、スプリング36の下端は小径部35bの上端面に当接されている。したがって、緩衝材40とスプリング36とは接触していない。
図3(a)は、コイル部16(図1参照)が励磁されることにより、可動ヨーク15が固定部12から離れるように前進している状態を示している。この状態において、可動ヨーク15に固定されているプランジャ20は可動ヨーク15とともに前進して、固定部12から離間している。また、衝撃吸収手段31の受け部材35はスプリング36によって、前進する方向(図3において下方)に付勢され、規制部37に当接してそれ以上の前進が規制された状態となっている。
さらに、受け部材35に緩衝材40が取り付けられているので、つまり、受け部材35と対向面38との間に緩衝材40が設けられているので、後退している受け部材35は対向面38に衝突することなく、緩衝材40によって衝突音が低減される。したがって、プランジャ20が衝突することに起因して発生する衝突音を低減することができる。
加えて、緩衝材40は受け部材35の小径部35bに装着されており、この緩衝材40と第1収容部32aの内壁面との間に隙間が設けられているので、緩衝材40が受け部材35とともに移動しても、この緩衝材40が前記内壁面と干渉することがない。したがって、受け部材35の移動がスムーズであるとともに緩衝材40が内壁面との摩擦によって損傷することがない。
さらに、緩衝材40は、受け部材35の小径部35bの外周面に装着され、スプリング36の下端は小径部35bの上端面に当接されており、緩衝材40とスプリング36とは接触していないので、緩衝材40とスプリング36とが干渉しない。したがって、スプリング36が緩衝材40から受ける影響がなく、受け部材35の移動がスムーズとなる。
これらの図に示す他の実施の形態における電磁ソレノイドが、前記第1の実施の形態における電磁ソレノイドと異なる点は、固定部12の内部に設けられている受け部材、スプリング(付勢部材)、緩衝材等の形状や配置位置であり、他の構成部分は第1の実施の形態と同様であるので、同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。また、他の実施の形態では、固定部12以外の部分は第1の実施の形態と同様であるので、図4(a)〜図4(g)では固定部12のみを図示している。
また、緩衝材42の上下方向の長さは、受け部材35が前進して規制部37に当接している状態において、緩衝材42と受け部材35の軸部35cとの間の隙間が受け部材35の本体部35aと対向面38との間の隙間より小さくなるように、設定されている。
また、緩衝材42が凸部32cに嵌め込まれているので、緩衝材42を容易に位置決めして取り付けることができる。
このような構成によれば、前記第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
第2収容部32bの上面(対向面)38aは受け部材35の後退する方向に対向する対向面の1つである。
また、緩衝材44の上下方向の長さは、受け部材35が前進して規制部37に当接している状態において、緩衝材44と対向面38aとの間の隙間が受け部材35の本体部35aと対向面38との間の隙間より小さくなるように、設定されている。
すなわち、緩衝材45はその下面に取付軸45aを有している。一方、軸部35cには取付孔が形成されており、この取付孔に取付軸45aが挿入されている。これによって、緩衝材45が受け部材35の軸部35cに取り付けられている。
このような構成によれば、第5の実施の形態と同様に効果が得られる。
緩衝材46の上下方向の長さは、受け部材35が前進して規制部37に当接している状態において、緩衝材46と対向面38aとの間の隙間が受け部材35の本体部35aと対向面38との間の隙間より小さくなるように、設定されている。
また、軸部35cには凹部が形成されており、この凹部に付勢部材としてのスプリング36aが挿入され、このスプリング36aの上端部が対向面38aに当接されている。
本実施の形態では、小径部35bの外周部に環状の外フランジ48aが形成されている。また、緩衝材47はその下部に内側に環状に突出する内フランジ48bが形成されている。そして、この内フランジ48bを外フランジ48aの下側に嵌め込むことによって、緩衝材47が受け部材35の小径部35bの外周部に装着されている。
また、 緩衝材47の上下方向の長さは、受け部材35が前進して規制部37に当接している状態において、緩衝材47と対向面38との間の隙間が受け部材35の軸部35cと第2収容部32bの上面38aとの間の隙間より小さくなるように、設定されている。
15 可動ヨーク
16 コイル部
20 プランジャ
31 衝撃吸収手段
32 収容部
35 受け部材
36 スプリング(付勢部材)
37 規制部
38,38a 対向面
40〜46 緩衝材
Claims (4)
- 円筒状のコイル部の内側に、固定部が固定状態で設けられるとともに、前記コイル部の軸方向に延在するプランジャが取り付けられた可動ヨークが前記コイル部の軸方向に沿って移動可能に設けられ、前記コイル部の励磁によって前記可動ヨークが前記プランジャとともに前記固定部から離れるように前進し、前記コイル部の消磁によって前記可動ヨークが前記プランジャとともに前記固定部に近づくように後退する電磁ソレノイドにおいて、
前記固定部は、前記プランジャが前記可動ヨークとともに後退して前記固定部に衝突する際の衝撃を吸収する衝撃吸収手段を有し、
前記衝撃吸収手段は、前記固定部の内部に設けられた収容部に前記軸方向に移動可能に設けられ、かつ後退する前記プランジャの衝突を受けて当該プランジャともに後退する受け部材と、前記収容部に設けられて前記受け部材を前進する方向に付勢する付勢部材と、前進する前記受け部材を所定の位置で規制する規制部とを備え、
前記受け部材と、前記収容部に形成されて前記受け部材の後退する方向に対向する対向面との間に緩衝材が設けられていることを特徴とする電磁ソレノイド。 - 前記緩衝材は前記受け部材に取り付けられており、この緩衝材と前記収容部の前記受け部材の移動方向に沿う内壁面との間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電磁ソレノイド。
- 前記緩衝材は前記対向面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電磁ソレノイド。
- 前記緩衝材は、前記付勢部材と接触していないことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電磁ソレノイド。
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