JP2014036011A - マスキングフィルム付き導光板原板 - Google Patents

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Abstract

【課題】異物の付着を抑制できるマスキングフィルム付き導光板原板及びマスキングフィルム付き導光板を提供する。
【解決手段】マスキングフィルム付き導光板原板10は、導光板原板2と、導光板原板2の主面2a及び2bにそれぞれ貼合されたマスキングフィルム4a及び4bと、マスキングフィルム4aの表面4a1及びマスキングフィルム4bの表面4b1上にそれぞれ形成され、帯電防止剤を含む層12a及び12bとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、マスキングフィルム付き導光板原板及びマスキングフィルム付き導光板に関する。
導光板原板の表面に傷付き防止用のマスキングフィルムが貼着されたマスキングフィルム付き導光板原板が知られている(例えば特許文献1)。
特開2005−131783号公報
ところで、マスキングフィルム付き導光板原板の保管時、運搬時又は加工時に、マスキングフィルムが帯電することにより、マスキングフィルムの表面に異物が付着することがある。例えばマスキングフィルム付き導光板原板を切断する際に、削りくず等の異物がマスキングフィルムの表面に付着することがある。その後、複数のマスキングフィルム付き導光板原板を積み重ねると、それらの間に異物が介在する場合がある。この場合、異物に起因した打痕等の欠陥が導光板原板に形成されるおそれがある。
本発明は、異物の付着を抑制できるマスキングフィルム付き導光板原板及びマスキングフィルム付き導光板を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るマスキングフィルム付き導光板原板は、導光板原板と、前記導光板原板の主面に貼合されたマスキングフィルムと、前記マスキングフィルムの表面上に形成され、帯電防止剤を含む層とを備える。
このマスキングフィルム付き導光板原板では、帯電防止剤を含む層がマスキングフィルムの表面上に形成されているので、異物がマスキングフィルムの表面に付着し難い。
前記帯電防止剤が第四級アンモニウム化合物を含んでもよい。第四級アンモニウム化合物は、他の帯電防止剤に比べて、高い帯電防止効果を発揮すると共に経時的に変色し難い。他の帯電防止剤は黄色に変色することがある。
本発明の一側面に係るマスキングフィルム付き導光板原板の製造方法は、導光板原板の主面にマスキングフィルムを貼合する工程と、前記マスキングフィルムの表面に帯電防止剤を含む層を形成する工程とを含む。
導光板原板の主面にマスキングフィルムを貼合した後にマスキングフィルムの表面に帯電防止剤を含む層を形成してもよいし、マスキングフィルムの表面に帯電防止剤を含む層を形成した後に導光板原板の主面にマスキングフィルムを貼合してもよい。
このマスキングフィルム付き導光板原板の製造方法では、帯電防止剤を含む層がマスキングフィルムの表面に形成されるので、異物がマスキングフィルムの表面に付着し難い。
前記帯電防止剤を含む層を形成する工程では、前記マスキングフィルムの表面に帯電防止剤を噴霧してもよい。噴霧では、ロールを用いたコーティング等に比べて帯電防止剤の付着量を制御し易いので、均一性が高くムラの少ない層を形成することができる。さらに、噴霧装置は、コーティング装置等に比べてコンパクトであるので、既存の設備に組み入れ易い。
本発明の一側面に係るマスキングフィルム付き導光板は、導光板原板と、前記導光板原板の第1の主面上に形成されたドットパターンと、前記導光板原板の前記第1の主面とは反対側の第2の主面に貼合されたマスキングフィルムと、前記マスキングフィルムの表面上に形成され、帯電防止剤を含む層とを備える。
このマスキングフィルム付き導光板では、帯電防止剤を含む層がマスキングフィルムの表面上に形成されているので、異物がマスキングフィルムの表面に付着し難い。よって、マスキングフィルムを通して導光板の検査を行う際に、検査の邪魔になる異物が少ない。
前記帯電防止剤が第四級アンモニウム化合物を含んでもよい。第四級アンモニウム化合物は、他の帯電防止剤に比べて、高い帯電防止効果を発揮すると共に経時的に変色し難い。他の帯電防止剤は黄色に変色することがある。よって、マスキングフィルムを通して導光板の検査を行う際に、第四級アンモニウム化合物を含む層が検査の邪魔になり難い。
本発明によれば、異物の付着を抑制できるマスキングフィルム付き導光板原板及びマスキングフィルム付き導光板が提供され得る。
実施形態に係るマスキングフィルム付き導光板原板を模式的に示す断面図である。 実施形態に係るマスキングフィルム付き導光板原板の製造装置を模式的に示す図である。 実施形態に係るマスキングフィルム付き導光板原板の製造方法の各工程を示す断面図である。 実施形態に係るマスキングフィルム付き導光板を模式的に示す断面図である。 導光板の製造方法の各工程を示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
(マスキングフィルム付き導光板原板)
図1は、実施形態に係るマスキングフィルム付き導光板原板を模式的に示す断面図である。図1に示されるマスキングフィルム付き導光板原板10は、導光板原板2と、導光板原板2の一方の主面2a(第1の主面)に貼合されたマスキングフィルム4aと、導光板原板2の他方の主面2b(第1の主面とは反対側の第2の主面)に貼合されたマスキングフィルム4bとを備える。マスキングフィルムは保護フィルムとも呼ばれる。マスキングフィルム4aの表面4a1上には、帯電防止剤を含む層12aが形成される。よって、マスキングフィルム4aは、導光板原板2と層12aとの間に配置される。マスキングフィルム4bの表面4b1上には、帯電防止剤を含む層12bが形成される。よって、マスキングフィルム4bは、導光板原板2と層12bとの間に配置される。
導光板原板2は、例えば透明材料から形成される。透明材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)等のメタクリル樹脂(アクリル樹脂)、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル・スチレン共重合体、シクロオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。透明材料中には、光拡散剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、帯電防止剤等の添加剤が添加されていてもよい。導光板原板2の厚みは、例えば0.3〜4mmである。導光板原板2の主面2aは、例えばドットパターンが形成されるパターン形成面である。導光板原板2の主面2bは、例えばドットパターンが形成されない非パターン形成面である。
マスキングフィルム4a及び4bは、導光板原板2の主面2a及び2bをそれぞれ保護する。マスキングフィルム4aは、基材6aと、基材6a上に形成された粘着層8aとを備える。粘着層8aは基材6aと導光板原板2との間に配置される。マスキングフィルム4bは、基材6bと、基材6b上に形成された粘着層8bとを備える。粘着層8bは基材6bと導光板原板2との間に配置される。基材6a及び6bは、例えばポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂等のポリオレフィン(PO)樹脂から形成される。粘着層8a及び8bは、例えばポリオレフィン(PO)エラストマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)等から形成される。マスキングフィルム4a及び4bの厚みは、例えば80〜90μmである。
マスキングフィルム4a及び4bの引張弾性率(ヤング率)は100N/mm以上であってもよく、250N/mm以上であってもよく、450N/mm以上であってもよく、1000N/mm以下であってもよい。引張弾性率は、JIS K7161に準拠して、1kN荷重で測定された値である。マスキングフィルム4a及び4bの引張強度は例えば10〜200MPaである。
導光板原板2に対するマスキングフィルム4a及び4bの通常粘着力は、例えば、10〜120gf/25mmであってもよく、10〜100gf/25mmであってもよい。マスキングフィルム4a及び4bの通常粘着力は、マスキングフィルム4a及び4bを導光板原板2に貼合した直後のマスキングフィルム4a及び4bの粘着力である。導光板原板2に対するマスキングフィルム4a及び4bの加熱後粘着力は、例えば、120gf/25mm以下であってもよく、100gf/25mm以下であってもよい。マスキングフィルム4a及び4bの加熱後粘着力は、マスキングフィルム4a及び4bが貼合された状態の導光板原板2を70℃で40分加熱した後のマスキングフィルム4a及び4bの粘着力である。
ここで、通常粘着力及び加熱後粘着力は、何れも導光板原板2及びマスキングフィルム4a及び4bの幅を25mmとした場合の粘着力として表わされる。マスキングフィルム4a及び4bが貼合された状態の導光板原板2を70℃で40分加熱した後の粘着力を加熱後粘着力としたのは、後述するインクにより導光板原板2の主面2aにドットパターン22を印刷した後にインクを乾燥させるためには、マスキングフィルム付き導光板20を70℃程度で40分程度加熱することが多いという理由による(図5参照)。
粘着力は、JIS K6854−2に準拠して、幅25mmの試料を準備し、オートグラフAGS−50NX(島津製作所製)を用いて、ロードセル50N、引張速度300mm/分で180度方向に剥離して測定された値である。
層12a及び12bに含まれる帯電防止剤は、例えば界面活性剤を含む。界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等が挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、又はそれらのLi、Na、Ca、Mg、Zn塩等のオレフィン系硫酸エステル又はその金属塩、高級アルコールの燐酸エステル類等が挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、例えば、第三級アミン、第四級アンモニウム塩等の第四級アンモニウム化合物、カチオン系アクリル酸エステル誘導体、カチオン系ビニルエーテル誘導体等が挙げられる。両性系界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン系ベタインの両性塩、カルボン酸又はスルホン酸アラニンの両性塩等が挙げられる。非イオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸多価アルコールエステル、アルキル(アミン)のポリオキシエチレン付加物等が挙げられる。
マスキングフィルム付き導光板原板10では、帯電防止剤を含む層12a及び12bがマスキングフィルム4aの表面4a1及びマスキングフィルム4bの表面4b1上にそれぞれ形成されているので、マスキングフィルム4a及び4bが帯電し難い。よって、マスキングフィルム付き導光板原板10の保管時、運搬時又は加工時に、例えば塵、埃、微粒子等の異物が表面4a1及び4b1に付着し難い。例えばマスキングフィルム付き導光板原板10を切断する場合にも、削りくず等の異物が表面4a1及び4b1に付着し難い。よって、その後、複数のマスキングフィルム付き導光板原板10を積み重ねても、それらの間に異物が介在し難い。その結果、大きな異物に起因した打痕等の欠陥が導光板原板2に形成され難い。
さらに、マスキングフィルム付き導光板原板10では、マスキングフィルム4a及び4bの粘着層8a及び8bに帯電防止剤を練り込む場合に比べて、マスキングフィルム4aの表面4a1又はマスキングフィルム4bの表面4b1への高い帯電防止効果が得られる。よって、異物がマスキングフィルム4aの表面4a1及びマスキングフィルム4bの表面4b1に付着し難い。
層12a及び12bに含まれる帯電防止剤は第四級アンモニウム化合物を含んでもよい。第四級アンモニウム化合物は、他の帯電防止剤に比べて、高い帯電防止効果を発揮すると共に経時的に変色し難い。他の帯電防止剤は黄色に変色することがある。よって、例えばマスキングフィルム4bを通して導光板30の検査を目視で行う際に(図4参照)、第四級アンモニウム化合物を含む層12a及び12bが検査の邪魔になり難い。
(マスキングフィルム付き導光板原板の製造装置)
図2は、実施形態に係るマスキングフィルム付き導光板原板の製造装置を模式的に示す図である。図2に示されるマスキングフィルム付き導光板原板の製造装置100は、図1に示されるマスキングフィルム付き導光板原板10を製造することができる。製造装置100は、導光板原板の製造装置50と、マスキングフィルムの貼合装置70と、帯電防止剤の噴霧装置80とを備える。製造装置100は、切断装置90と、積載装置110とを更に備えてもよい。
製造装置50は、加熱溶融状態の樹脂を連続的に押し出す押出機60と、押出機60から押し出された樹脂から連続樹脂シートを得るダイ54と、ダイ54から押し出された連続樹脂シートを厚み方向の両側から押圧する複数の押圧ロール52とを備える。原料ペレットMは、押出機60に供給される。製造装置50によって製造された導光板原板2は、貼合装置70に到達する。
貼合装置70は、導光板原板2にマスキングフィルム4a及び4bを貼合する。貼合装置70は、製造装置50から供給される導光板原板2及びその両面に貼合されるマスキングフィルム4a及び4bを厚み方向の両側から押圧する第1押圧ロール72A及び第2押圧ロール72Bと、マスキングフィルム4a及び4bがそれぞれ巻回されたマスキングフィルムロール72C及び72Dとを備える。マスキングフィルム4aは、マスキングフィルムロール72Cから第1押圧ロール72Aに供給される。マスキングフィルム4bは、マスキングフィルムロール72Dから第2押圧ロール72Bに供給される。
噴霧装置80は、帯電防止剤をマスキングフィルム4a及び4bに噴霧する。噴霧装置80は、帯電防止剤をマスキングフィルム4aの表面4a1に噴霧するノズル14aと、帯電防止剤をマスキングフィルム4bの表面4b1に噴霧するノズル14bとを備える。これにより、マスキングフィルム付き導光板原板10が得られる。
切断装置90は、マスキングフィルム付き導光板原板10を所定の大きさに切断する。切断装置90は、シートの長手方向に沿ってマスキングフィルム付き導光板原板10を切断するカッター16を有するサイドトリミング装置90aと、シートの幅方向に沿ってマスキングフィルム付き導光板原板10を切断するカッター18を有するクロスカッター装置90bとを備える。サイドトリミング装置90aは、マスキングフィルム付き導光板原板10の側部を切断除去する。クロスカッター装置90bは、シート状のマスキングフィルム付き導光板原板10を複数のマスキングフィルム付き導光板原板10に分断する。
積載装置110は、マスキングフィルム付き導光板原板10を運搬するスタッカークレーン114と、複数のマスキングフィルム付き導光板原板10を積載するための台112とを備える。スタッカークレーン114は、マスキングフィルム付き導光板原板10を吸引可能な吸盤116を有する。
(マスキングフィルム付き導光板原板の製造方法)
図3は、実施形態に係るマスキングフィルム付き導光板原板の製造方法の各工程を示す断面図である。図1に示されるマスキングフィルム付き導光板原板10は、例えば図2に示されるマスキングフィルム付き導光板原板の製造装置100を用いて以下のように製造される。
まず、図3(a)に示されるように、貼合装置70を用いて、導光板原板2の主面2a及び2bにそれぞれマスキングフィルム4a及び4bを貼合する。貼合温度は例えば40〜100℃である。
次に、図3(b)に示されるように、噴霧装置80を用いて、マスキングフィルム4aの表面4a1及びマスキングフィルム4bの表面4b1にそれぞれ帯電防止剤を噴霧する。これにより、表面4a1及び4b1上に帯電防止剤を含む層12a及び12bがそれぞれ形成され、マスキングフィルム付き導光板原板10が得られる。例えば、表面4a1及び表面4b1には、帯電防止剤とハイドロトロープ剤と水とを含む溶液が噴霧される。その後、乾燥により水が除去される。ハイドロトロープ剤は、層12a及び12b内に残存し得る。
ハイドロトロープ剤は、水に対する界面活性剤の溶解度を高める。これにより、水と界面活性剤との間の相分離が抑制される。界面活性剤の濃度が高い溶液は、温度によって影響を受けやすい。溶液の粘性は、温度差又は濃度によって変化する。低温では、結晶が析出したり溶液が凍結したりする場合がある。これらの現象の発生を抑制するためにハイドロトロープ剤が用いられる。
ハイドロトロープ剤としては、例えば、低級アルコール、グリコール類、グリセリン、非イオン性溶化剤、スルホン酸塩、尿素等が挙げられる。低級アルコールとしては、例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。グリコール類としては、例えば、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等が挙げられる。非イオン性溶化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート、ラウリン酸ポリグリセリル、ノノキシノール等が挙げられる。スルホン酸塩としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
一実施例において、帯電防止剤はエチルジメチル[3−[(1−オキソイソオクタデシル)アミノ]プロピル]アンモニウムエチル硫酸塩(Ethyldimethyl[3-[(1-oxoisooctadecyl)amino]propyl]ammonium ethylsulphate])であり、ハイドロトロープ剤はプロピレングリコールである。
次に、必要に応じて、図3(c)に示されるように、切断装置90を用いてマスキングフィルム付き導光板原板10を切断する。
次に、必要に応じて、図3(d)に示されるように、スタッカークレーン114の吸盤116を用いて複数のマスキングフィルム付き導光板原板10を台112上に積載する。その後、必要に応じて、マスキングフィルム付き導光板原板10を板厚方向に半分に切断し、マスキングフィルム付き導光板原板10の端面を研磨する。
このマスキングフィルム付き導光板原板の製造方法では、帯電防止剤を含む層12a及び12bがマスキングフィルム4aの表面4a1及びマスキングフィルム4bの表面4b1にそれぞれ形成されるので、異物が表面4a1及び4b1に付着し難い。また、噴霧では、ロールを用いたコーティング等に比べて帯電防止剤の付着量を制御し易いので、膜厚均一性が高くムラの少ない層12a及び12bを形成することができる。さらに、噴霧装置80は、コーティング装置等に比べてコンパクトであるので、既存の設備に組み入れ易い。
さらに、マスキングフィルム4a及び4bの粘着層8a及び8bに帯電防止剤を練り込む場合に比べて、貼合時、切断時及び搬送時に、マスキングフィルム4aの表面4a1又はマスキングフィルム4bの表面4b1への高い帯電防止効果が得られる。そのため、異物がマスキングフィルム4aの表面4a1及びマスキングフィルム4bの表面4b1に付着し難い。
(マスキングフィルム付き導光板)
図4は、実施形態に係るマスキングフィルム付き導光板を模式的に示す断面図である。図4に示されるマスキングフィルム付き導光板20は、導光板原板2と、導光板原板2の主面2a上に形成されたドットパターン22と、導光板原板2の主面2bに貼合されたマスキングフィルム4bと、マスキングフィルム4bの表面4b1上に形成され、帯電防止剤を含む層12bとを備える。
このマスキングフィルム付き導光板20では、帯電防止剤を含む層12bがマスキングフィルム4bの表面4b1上に形成されているので、異物が表面4b1に付着し難い。よって、マスキングフィルム4bを通して導光板30の検査を目視で行う際に、検査の邪魔になる異物が少ない。
層12bに含まれる帯電防止剤は第四級アンモニウム化合物を含んでもよい。この場合、層12bは変色し難いので、例えばマスキングフィルム4bを通して導光板30の検査を目視で行う際に、第四級アンモニウム化合物を含む層12bが検査の邪魔になり難い。
(導光板の製造方法)
図5は、導光板の製造方法の各工程を示す断面図である。図5(d)に示される導光板30は、例えば図1に示されるマスキングフィルム付き導光板原板10を用いて以下のように製造される。
まず、図5(a)に示されるように、マスキングフィルム付き導光板原板10を準備する。
次に、図5(b)に示されるように、マスキングフィルム4aを導光板原板2から剥離する。
次に、図5(c)に示されるように、導光板原板2の主面2a上にドットパターン22を形成する。これにより、マスキングフィルム付き導光板20が得られる。ドットパターン22は例えば以下のように形成される。まず、溶剤を含有するインクにより導光板原板2の主面2a上にドットパターン22をスクリーン印刷する。その後、マスキングフィルム付き導光板20を例えば50〜70℃で20〜40分間加熱してインクを乾燥させる。ドットパターン22は、UV硬化型のスクリーン印刷、インクジェット印刷又はレーザー描画等により形成されてもよい。ドットパターン22を形成した後、マスキングフィルム4bを通して導光板30の検査を目視で行ってもよい。
次に、図5(d)に示されるように、マスキングフィルム4bを導光板原板2から剥離する。これにより、導光板30が得られる。導光板30は、透過型画像表示装置(例えば液晶ディスプレイ)に搭載される面光源装置(例えばバックライト)の導光板として使用可能である。面光源装置としては、導光板30の側面にLED等の光源を配置し、導光板30の側面から入射した光を正面側に出射するエッジライト型面光源装置等が挙げられる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、マスキングフィルム付き導光板原板10は、マスキングフィルム4a及び4bのうちいずれか一方を備えなくてもよい。
また、マスキングフィルム4aの表面4a1及びマスキングフィルム4bの表面4b1に予め帯電防止剤を含む層12a及び12bを形成した後に、導光板原板2の主面2a及び2bにそれぞれマスキングフィルム4a及び4bを貼合してもよい。層12a及び12bは、噴霧に代えて例えばロールを用いたコーティング等により形成されてもよい。
2…導光板原板、2a…導光板原板の第1の主面、2b…導光板原板の第2の主面、4a,4b…マスキングフィルム、4a1,4b1…マスキングフィルムの表面、10…マスキングフィルム付き導光板原板、12a,12b…帯電防止剤を含む層、20…マスキングフィルム付き導光板、22…ドットパターン。

Claims (6)

  1. 導光板原板と、
    前記導光板原板の主面に貼合されたマスキングフィルムと、
    前記マスキングフィルムの表面上に形成され、帯電防止剤を含む層と、
    を備える、マスキングフィルム付き導光板原板。
  2. 前記帯電防止剤が第四級アンモニウム化合物を含む、請求項1に記載のマスキングフィルム付き導光板原板。
  3. 導光板原板の主面にマスキングフィルムを貼合する工程と、
    前記マスキングフィルムの表面に帯電防止剤を含む層を形成する工程と、
    を含む、マスキングフィルム付き導光板原板の製造方法。
  4. 前記帯電防止剤を含む層を形成する工程では、前記マスキングフィルムの表面に帯電防止剤を噴霧する、請求項3に記載のマスキングフィルム付き導光板原板の製造方法。
  5. 導光板原板と、
    前記導光板原板の第1の主面上に形成されたドットパターンと、
    前記導光板原板の前記第1の主面とは反対側の第2の主面に貼合されたマスキングフィルムと、
    前記マスキングフィルムの表面上に形成され、帯電防止剤を含む層と、
    を備える、マスキングフィルム付き導光板。
  6. 前記帯電防止剤が第四級アンモニウム化合物を含む、請求項5に記載のマスキングフィルム付き導光板。
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