JP2014034749A - 洋裁用型紙作成方法 - Google Patents

洋裁用型紙作成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014034749A
JP2014034749A JP2012177676A JP2012177676A JP2014034749A JP 2014034749 A JP2014034749 A JP 2014034749A JP 2012177676 A JP2012177676 A JP 2012177676A JP 2012177676 A JP2012177676 A JP 2012177676A JP 2014034749 A JP2014034749 A JP 2014034749A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
prototype
momentum
clothes
dressmaking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012177676A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Yamamoto
豊 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2012177676A priority Critical patent/JP2014034749A/ja
Publication of JP2014034749A publication Critical patent/JP2014034749A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Garments (AREA)

Abstract


【課題】 「女らしさ」及び「機能」と言うような事柄が適切に表現された洋服の提供が可能化されるようにした、新規の型紙の提供を図ったものである。
【解決手段】
人体の寸法を忠実に再現して形成したボディ(人台)から写し取った原型を、平面製図に基づく原型的型紙として描き、当該原型的型紙に対して、人体の運動作動に基づき伸縮が生じると予想される筋肉部分または関節部分、若しくはその両方の部分に、所定の「運動量」及び「ゆとり」寸法を付加させるための展開処理を施し、これにより、ダイナミックな人の動きを表現する「機能」の要素を「見える化」する様にするための型紙を展開することを特徴とする洋裁用型紙作成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、洋裁用型紙、特に婦人服の型紙を作成するための方法に関する。
婦人服を形成する型紙としては、平面製図法に基づく型紙と、立体裁断法に基づく型紙とに大別される。
平面製図法とは、製作する洋服のデザインを平面図化するために、その土台となる原型を使用して作成する方法である。 そして、平面製図法で用いる原型とは、対象人体の各部寸法を採寸し、得られた基となる数値に対して、人が洋服を着用する時に必要となる「ゆとり寸法」の数値を加味した状態で作成したものを原型とする。 従って、平面製図法で用いる原型とは、対象人体の寸法そのままではなく、デザイナーが選択した「ゆとり寸法」を予め加味したものであるため、その製造にはデザイナー個々の思想が既に付与されているものである。
上記した平面製図法を用いて洋服デザインの型紙を製作するには、製作対象とする服種及び着用対象者に対応しかつ上記した「ゆとり寸法」が予め加味されている原型に対して、原型操作、およびデザイン線の記入と言うような一連の流れを辿って型紙を製作していくものである。
そして、スタティック(静的)な平面上において、人のダイナミックな動きに対応し美しいシルエットを表現できる洋服を想定しながら、平面製図を描いていかなければならない。 従って、平面製図にあっては、熟練した技能を身に着けた上で、その関係を熟知しておくことが要求された。
一方、立体裁断はドレーピングとも呼ばれ、身体のダミーであるボディ(人台)に布を当ててデザインを形作り、その布にデザインされた形の印付を行い、当該印を紙に写し取って型紙にする方法である。 そして、上記ボディ自体が平面製図でいうところの原型となるわけであるが、平面製図の場合の原型には既述した「ゆとり寸法」の数値が予め加味されているが、立体裁断の場合の原型(ボディ)にはこのような数値の加味は行われず、人体の寸法を忠実に再現したものが用いられる。
換言すると、立体裁断とは平面である紙に描かれたスケッチから、その完成形に向けて形作っていく流れを、俯瞰して全体を捉えることから始まるものである。 これは見えていないものを見ていることであり、一般的に言う視覚的意味ではなく、特殊な意味での「見ること」である。 そして、それを表現する「働き」としての行為が、指先に触れる布の風合い,地の目、布の動きを、視覚及び触覚で感じながら指を動かし、イメージしているシルエットの完成形に向かってダイナミックに創り上げていく手法である。
ところで、洋服とは、人が着ることに依り、はじめて生き生きとした躍動感が生じるものとなる。 これは、洋服を着た人間の動きに対して、まとっている洋服が如何に対応して優雅なドレープ(ひだ)がダイナミックに生まれるか否かにかかっている。 従って、人と洋服が一体となって、はじめてダイナミックな表現が生まれるものである。 それを可能とするためには、ダイナミックな表現を念頭において型紙を創ることが重要とされる。
本発明は、平面製図と立体裁断の二つの方法として存在している型紙製作方法を、「現在の消費者が着用している洋服の大半はアパレル企業が生産した既製服である」と言う洋服構成事情に鑑み、現状に即した視点で型紙製造の開発を行ったものである。
すなわち、本発明は、スタティックな平面製図の製図法に、立体裁断のダイナミックな要素を取り入れた新しい製図法の提供を図り、以て、立体裁断が有する、女性の身体的特徴を構成している「女らしさ」の表現要素、そしてこれらの要素が連合して生まれる優雅でダイナミックな表現を、平面製図に反映させるようにしたものである。
従来、平面製図と立体裁断の二つの方法以外の「前身頃の裁断方法」として、人体を凹凸のないフラットな立体構造体として捉え、このフラットな立体構造体の基本原型をまず作図し、つぎに該基本原型の胸部(乳部)の中心位置(バストポイント)より外方に向かう「切線」を必要数穿ち、胸部の突出形状に応じた分だけ切線個処を拡開して所望の型紙を得ると共にこの型紙によって生地を裁断するようにしたものがある(例えば特許文献1参照。)。
特公昭63−14083号公報
上記したような従来の「前身頃の裁断方法」であると、上述した胸部の外方に向かう「切線」は、ダーツを得るために拡開して鋭三角形状の切欠部として型紙に形成して裁断できるようにしたものである。
然し乍、このようにダーツを用いたフィット方式であると、当該ダーツ形成箇所が多数化した場合、部分的なフイット性が得られたとしても、洋服全体としてみた場合は、不自然なシワ、歪み等が生じ、全体のバランス性及び機能性を阻害してしまうような恐れがあった。
本発明はこのような従来の問題を生じることなく、「フィット性」は勿論、「女らしさ」及び「機能」と言うような事柄が適切に表現された洋服の提供が可能化されるようにした、新規の型紙の提供を図ったものである。
本発明は請求項1に記載のように、人体の寸法を忠実に再現して形成したボディ(人台)から写し取った原型を、平面製図に基づく原型的型紙として描き、当該原型的型紙に対して、人体の運動作動に基づき伸縮が生じると予想される筋肉部分または関節部分、若しくはその両方の部分に、所定の「運動量」及び「ゆとり」寸法を付加させるための展開処理を施し、これにより、ダイナミックな人の動きを表現する「機能」の要素を「見える化」するように型紙を展開することを特徴とする洋裁用型紙作成方法に係る。
本発明は請求項2に記載のように、請求項1の洋裁用型紙作成方法を実行するためのプログラムを具えた記憶媒体を実施の態様とする。
本発明に係る方法に依れば、人体の寸法を忠実に再現して形成したボディ(人台)から写し取った原型を、平面製図に基づく原型的型紙として描くことに依り、基本的部分は人体に対する顕著なフィット性が保持される。
そして、当該原型的型紙に対して、人体の運動作動に基づき伸縮が生じると予想される筋肉部分または関節部分、若しくはその両方の部分に、所定の「運動量」及び「ゆとり」寸法を付加させるための展開処理を施すものであるが、フィット部分を固定化することに依り、関節及び筋肉の動きが伴う部分に対する展開が極めて容易かつ適切に施すことが出来る。
何故ならば、前記した原型型紙は人体に対する完全フィット性がなされているものであるため、上記「運動量」及び「ゆとり」寸法を付加する部分は、人体の筋肉、関節等動きが伴う部分に限定化することができ、従って、その作業機極めて容易に達成される。 そして、これに即応した「ゆとり寸法」の付与も行うことが出来る。
換言すると、人体の動きに対応した自然な「ゆとり寸法」を持った型紙の展開が極めて簡易かつ迅速に達成される。 従って、本発明方法からもたらされる型紙は、着用者の動きに即応し、フィット性を損なうことなく筋肉、関節等の動きに即応し、不自然なシワ等が生じることがない寸法の型紙とすることができる。 そのため、ダイナミックな人の動きを表現する「機能」の要素を、洋服の土台となる原型に「ゆとり」と「バスト・ダーツ」の捉え方に依る操作をもって「見える化」することが可能化される。
本発明は請求項2に記載のように、請求項1の洋裁用型紙作成方法を実行するためのプログラムを具えた記憶媒体の提供に基づき、キャドを用いた型紙設計を行うことができる。この場合、原型的型紙に対する「運動量」及び「ゆとり」寸法の付加を、各種パターンのもの読み込ませることに依り、多種多様な形態(例えば寸法的形態)の型紙の展開がなされるため、既製服のような多種類にして大量生産的な洋服製造に大きく貢献することとなる。
本発明の特徴とするところは、スタッティツク(静止)な平面製図に、立体裁断のダイナミックな要素を取り入れた新規の製図法の提供にある。
ところで、従来の型紙製作の状況にあっては、立体裁断と平面製図との関係性がみられなかった。 従って、同じデザインの型紙製作にあたっても、立体裁断と平面製図のものとでは、出来上がった洋服の表現に、両者相違が生じてしまうものである。
そして、現在の平面製図は身体の形を平面図形化したものを土台に、全体が「ゆとり寸法」を入れたものを原型とし、これを用いて型紙製作を行う関係上、身体にフィットしたと言うよりも、程と程に合致したという程度の洋服が出来上がることとなる。 何故ならば、製図を書く工程には、「女らしさ」と「機能」を表現する要素が明確化されておらず、従って、ダイナミックな洋服を表現するためには、立体裁断での修正を必要されることとなる。本発明はこの点に着眼して新しい型紙の製造法の開発を行ったものである。
換言すると、立体裁断とは、デザインされた洋服を表現する構造を、行為的直観として、視覚及び触感を通して表現していくものである。 従って、その行為には、高次な経験に基づいた技能が裏付けされている。 そして、人の動きを美しく見せる布の動き、人の動きを美しく見せる洋服に内包されている「機能」の働き、女性の身体的特徴から表現する「女らしさ」など、これらの要素を動的な立体裁断でダイナミックに製作するためには、実践を重ねることで視覚、触覚を通して指先の動きに覚えさせ、実体験の技術として蓄積させ、これにより、行為的直観としての高度な技能となっていくものである。
本発明は、立体裁断と言う個人技の表現である技能に内包されている上記の要素を、スタティックな平面製図に取り入れることに依って、全く新しい感覚を有する洋服作成を可能化するための型紙の提供を企図したものである。
すなわち、本発明の特徴とするところは、平面製図に対して「機能」の要素を「見える化」させるようにしたことにある。 すなわち、立体裁断の製作工程では一目瞭然的に確認することが出来る「機能」の要素が、従来の平面製図を描く方法にあっては「見える化」されておらず、そのために、洋服製作者は的確に必要部位に対する必要「機能」を充実させるための「運動量」、並びに、「女らしさ」の表現を、製図上で表現することが困難であった。
本発明は、「機能」及び「運動量」の「見える化」と、「女らしさ」の要素の連合関係が内包されるようにするために、人体の寸法を忠実に再現して形成したボディ(人台)から写し取ることに依り原型的型紙を描き、当該原型的型紙に対して、人体の運動作動に基づき伸縮が生じると予想される筋肉部分または関節部分、若しはその両方の部分に、所定の「ゆとり寸法」を付加させるための寸法的な処理を施すことを特徴とする洋裁用型紙作成方法に係るものである。
以下、本発明の一つの実施例として、図1に示すようなテーランドジャケットの型紙の形成工程を説明する。 なお、具体的には、身頃原型を前面、側面、後面として捉え製図を描いていく。 それは、立体である服の展開図として平面製図を考えた場合、紙面に描かれた前後身頃原型を立体裁断同様に自由自在に操作できるように、身頃原型を前後に離して製図することが合理的であると判断した結果である。
最初に前身頃について説明する。
(A)「前身頃原型を描く」
図2に示すような前身頃原型が型紙製造のスタートとなる。 そして、当該原型が立体裁断で使用するボディの役割を果たしている。 この状態でバストダーツが存在している。
(B)「運動量」
図3に示すように、衿ぐりに「運動量」を入れるためにバストポイントP(頂点)を支点に展開線を入れ、必要な寸法を展開する。
(C)「ゆとり」
図4に示すように、前身頃の「ゆとり」寸法を、身体の全面と側面が交差する角となるアーム・ホールの位置で,デザイン・イメージに必要な分量を展開する。
(D)「見える化」
図5は立体裁断で「見える化」した「機能」を黒線で示したものである。 製作する洋服の土台となる原型を原型操作により求めるわけであるが、立体裁断で表現される「運動量」としての「機能」を、平面製図の原型に表現することが「着やすい」服創りにとってもっとも必要な要素である。 その方法は、原型のバスト・ダーツに内包している要素を合理性をもって原型操作として表現することである。
これは、図5に示すように、原型に黒線部分を展開線として描き、「運動量」として必要な寸法を展開する。 本発明においては、図6に示すように、展開するポイントをP、X、Y、Zと、V、W、T、U、Y、Xと、W、T、U、Y、Xとする。 そして、展開は下記するように3段階に分けて行う。
はじめに、バスト・ポイントPを支点にXの位置で「運動量」としてP、X、Y、Zを展開する。 次に、Vを支点にXの位置で「運動量」として、V、X、Y、U、T、Wを展開する。 さらにWを支点に、W、T、U、Y1、XをYの位置に戻す。 この時、アーム・ホール上の点Wは切り離さない。 この展開のポイントは、アーム・ホール寸法を変えることなく「運動量」としての「機能」を平面製図の原型にもたらすことである。
以上のような原型操作をしたものが、製作する洋服の土台となる。 なお、展開量は服種、布の厚み等にむより変化する。 そして、ウエスト・ダーツの量は減少する。
(E)「デザイン」
図7に示すようにデザイン線を入れる。 ウエスト・ダーツの位置に、身体の実寸の前ウエスト寸法から全体のバランスを読み取り、前のウエスト・ダーツの位置での「ゆとり」寸法を加えて出来あがりウエスト・ダーツを描く。 テーラード・ジャケットとしてのシルエットが表現できる位置に前身頃の縫目の線を描きいれる。
以上により前身頃の型紙は完成される。
次に、後身頃であるが、平面製図の後身頃には、身体の凹凸が背幅線を境界線として肩ダーツ、後ろダーツとして表現される。 平面製図でデザインを表現するための製図を描いていくときに、ダーツ量を「どのように合理的に製図の中に取り入れていくか」と言うことが美しい洋服を創るためのポイントとなる。 以下、後身頃について説明する。
(A)後身頃原型を描く
平面製図にあっては、図8に示すような後身頃原型が型紙製作のスタートとなる。 原型が立体裁断で使用するボディの役割となっている。 そして、原型にはダーツが存在している。
(B)「ゆとり」
図9に示すように、後身頃の「ゆとり」寸法を、身体の後面と側面が交差する角となるアーム・ホールの位置で、デザイン・イメージに必要な分量を展開する。
(C)「見える化」
立体裁断で「見える化」した「機能」を図10に黒線で示した。 製作する洋服の土台となる原型を原型操作により求めるわけであるが、立体裁断で表現される「運動量」としての「機能」を平面製図の原型に表現することが、「着やすい」服を創るために最も必要な要素である。 この要素を原型操作で表現していく。
原型の黒線部分(図10参照)を展開線として描き、「運動量」として必要な寸法を展開する。 そして、図11に示すように、Pを支点に、「運動量」としてYの位置でP、Y、X、U、T、Wを展開する。 この時、アーム・ホールの上の点Wは切り離さない。
この展開のポイントは、アーム・ホール寸法を変えることなく「運動量」としての「機能」を平面図法にもたらすことである。 なお、展開量は服種、布の厚み等により変化する。
(D)背面シルエット
後身体の形状から、背幅の位置を境界線として、背方向とウエスト方向に身体の凹凸から生じるダーツ量をショルダー・ダーツ、ウエスト・ダーツとして分割された原型から、ジャケットのシルエットを創るための操作を行う。
図12において、ウエスト方向は、背幅線上の点Pを支点として後中心線を下方に展開することで、背中に沿うための後背丈の寸法が求められる。 この操作により、原型のウエスト・ダーツを取らずに背中に布を添わせるため、原型のウエスト・ダーツの分量が減少することは、後面のシルエットの形状が創りやすくなる要因とされる。
肩方向は、衿ぐりの僧帽筋に対応する「運動量」の表現として、肩ダーツの先を支点Sとして肩ダーツ量の一部を移動し、残りのダーツ量はいせ込みとなる。 そして、先の「後身頃」で述べた(C)(D)の原型操作をしたものが、製作する洋服の土台とする原型となる。
(E)「デザイン線」
図13に示すようにデザイン線を入れる。 この時、実寸の、ウエスト寸法、ヒップ寸法から、後身頃の「ゆとり」寸法を加減して、テーラード・ジャケットとしてのシルエットが表現できる位置に後身頃の縫目線を描きいれる。
以上により後身頃の型紙は完成される。
次に脇身頃であるが、テーラード・ジャケットは,半身で前身頃、後身頃、脇身頃の3つのピースの縫目によってシルエットが形成される。 脇身頃にはシルエットを形成する役割の他、前身頃と後身頃のバランスを美しくつなぎ合せるための役割が含まれている。
平面製図で側面を描くには、前身頃と後身頃側面にあたる部分を、前後の脇線で描いていく。 以下、脇身頃について説明する。
(A)「ゆとり」寸法
図14に示すように、前身頃の脇身頃になる部分に、脇の「ゆとり」寸法を加えて合わせる。
(B)「女らしさ」
脇身頃の縫目線を描くときには、図15に示すように、前後身頃を並べて置き、それぞれの縫目のバランスをとりながら、「女らしさ」を醸し出す微妙な脇縫目線を描いていかなければならない。 縫目線の微妙なカーブが、女らしいシルエットを生み出す重要な要素となっている。
次に肩合わせであるが、これは原型から描く平面製図では、図16に示すように身体のダミーであるボディの形を平面図形化しているため、肩線が当初から存在している。 原型の前肩線、後肩線を前後に増減することで、求める肩縫目を得ることが出来る。 そして、いせ込みは、衿ぐりに肩ダーツを「運動量」として移動した残りの分量とする。
また、衿であるが、平面製図では、図17に示すように、表現したい衿の形をデッサンするように、身頃に描きいれていく。 そして、上衿は、図18に示すように、衿の描き方の傾斜により、衿の形状に相違がでる。 衿の外周の寸法が少なければ、衿は「立ち」、多ければ「ねる」こととなる。 従って衿の形状はイメージしている製作者が自由に描くことができる。
更に、袖であるが、図19に示すように、身頃アーム・ホールの形状と寸法に相応して,袖山の高さと袖幅が決まる。 袖山が低ければ袖幅は広くなる。 図18に示すものは変形2枚袖の製図である。
図20は本発明方法に基づき完成化したテーラード・ジャケット各部の型紙を一覧的に表したものである。
本発明方法は、人が着て生き生きとした躍動感のある洋服を創りだすための平面製図法である。 そのためには、スタティックな平面製図に対して立体裁断のダイナミックな要素を取り入れることが重要である。 そのために、立体裁断が重視する「身体の普遍的機能」である筋肉の動きの要素に着目し、これを本発明方法に取り入れたものである。 すなわち、従来の平面製図においてはなかった、ダイナミックな人の動きを表現する「機能」の要素を、洋服の土台となる原型に「ゆとり」と「バスト・ダーツ」の捉え方に依る操作をもって、「見える化」するようにしたものである。
型紙成形対象の一例として示すテーランド・ジャケットの説明用略図である。 前身頃原型の型紙を示す平面図である。 前身頃原型の型紙に「運動量」を入れるための作業を示す説明用平図である。 前身頃の「ゆとり」寸法を入れるための作業を示す説明用平面図である。 立体裁断で「見える化」した「機能」を黒線で示した参考写真である。 前身頃原型に「運動量」を平面製図の原型にもたらすための作業を示す説明用平面図である。 本発明方法に依り形成された前身頃型紙に対してデザイン線を入れた状態を表した説明用平面図である。 後身頃原型の型紙を表した平面図である。 後身頃の「ゆとり」寸法を入れるための作業を示す説明用平面図である。 立体裁断で「見える化」した「機能」を黒線で示した参考写真である。 後身頃原型に「運動量」を平面製図の原型にもたらすための作業を示す説明用平面図である。 後身頃のウエスト方向の展開を表した説明用正面図である。 本発明方法に依り形成された後身頃型紙に対してデザイン線を入れた状態を表した説明用平面図である。 脇身頃に対する「ゆとり」寸法を加える状態を表した説明用平面図である。 脇身頃の縫目線を描く形態を表した説明用平面図である。 肩合わせによる「運動量」移動の形態を表した説明用平面図である。 衿のデザイン形成を表した説明用平面図である。 衿形状のイメージ付与形態を表した説明用平面図である。 袖部の型紙の展開形態を表した説明用平面図である 本発明方法に基づき完成化した各部の型紙を一覧的に表した平面図である。

Claims (2)

  1. 人体の寸法を忠実に再現して形成したボディ(人台)から写し取った原型を、平面製図に基づく原型的型紙として描き、当該原型的型紙に対して、人体の運動作動に基づき伸縮が生じると予想される筋肉部分または関節部分、若しくはその両方の部分に、所定の「運動量」及び「ゆとり」寸法を付加させるための展開処理を施し、これにより、ダイナミックな人の動きを表現する「機能」の要素を「見える化」する型紙を展開することを特徴とする洋裁用型紙作成方法。
  2. 請求項1の洋裁用型紙作成方法を実行するためのプログラムを具えた記憶媒体。
JP2012177676A 2012-08-10 2012-08-10 洋裁用型紙作成方法 Pending JP2014034749A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012177676A JP2014034749A (ja) 2012-08-10 2012-08-10 洋裁用型紙作成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012177676A JP2014034749A (ja) 2012-08-10 2012-08-10 洋裁用型紙作成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014034749A true JP2014034749A (ja) 2014-02-24

Family

ID=50283914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012177676A Pending JP2014034749A (ja) 2012-08-10 2012-08-10 洋裁用型紙作成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014034749A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58126305A (ja) * 1982-01-16 1983-07-27 小口 登 被服原型の製造法
JP2001011721A (ja) * 1999-04-27 2001-01-16 Arishige Hori 型紙の立体作図法
JP2001081621A (ja) * 1999-09-06 2001-03-27 Jin:Kk 運動を阻害しない衣類のための特殊パターン及びその製造方法
JP2004027462A (ja) * 2002-05-08 2004-01-29 Masako Yamazaki 衣服の製図に必要な体の各所の寸法で、計測しにくい部分を計測する計測器と、身頃からヒップラインまで体に添わせた身頃フィット原型と袖のタイト原型。
US20060015208A1 (en) * 2002-12-31 2006-01-19 Reyes Infografica S.L. Computer-assisted method for designing garments
JP2008121134A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Emborich Co Ltd パーソナル人台生成装置、型紙パターン生成支援装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58126305A (ja) * 1982-01-16 1983-07-27 小口 登 被服原型の製造法
JP2001011721A (ja) * 1999-04-27 2001-01-16 Arishige Hori 型紙の立体作図法
JP2001081621A (ja) * 1999-09-06 2001-03-27 Jin:Kk 運動を阻害しない衣類のための特殊パターン及びその製造方法
JP2004027462A (ja) * 2002-05-08 2004-01-29 Masako Yamazaki 衣服の製図に必要な体の各所の寸法で、計測しにくい部分を計測する計測器と、身頃からヒップラインまで体に添わせた身頃フィット原型と袖のタイト原型。
US20060015208A1 (en) * 2002-12-31 2006-01-19 Reyes Infografica S.L. Computer-assisted method for designing garments
JP2008121134A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Emborich Co Ltd パーソナル人台生成装置、型紙パターン生成支援装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111291431B (zh) 一种产生三维全成型针织纸样的方法
US8249738B2 (en) Device and method for designing a garment
Lindqvist Kinetic garment construction: Remarks on the foundations of pattern cutting
Wang et al. Interactive 3D garment design with constrained contour curves and style curves
Jevšnik et al. 3D virtual prototyping of garments: approaches, developments and challenges
Wibowo et al. DressUp: a 3D interface for clothing design with a physical mannequin
KR101808726B1 (ko) 3d 의상 착장 시뮬레이션 방법 및 장치
Li et al. Modeling 3D garments by examples
KR20190027897A (ko) 신체-개선 의류
KR102332069B1 (ko) 부자재 요소를 포함하는 의상의 그레이딩 방법 및 장치
JP2000331058A (ja) 組立構造体の製造支援装置および組立構造体の製造方法
Lo Pattern cutting
Liu et al. A mixed human body modeling method based on 3D body scanning for clothing industry
JP5161229B2 (ja) 着装シミュレーション装置とシミュレーション方法、シミュレーションプログラム
JP2001222568A (ja) 服飾デザインのための三次元検証と衣服試作可能なシステム
KR101665651B1 (ko) 3d 의상 착장 시뮬레이션 방법 및 장치
Zhu et al. Dual adaptive adjustment for customized garment pattern
JP2014034749A (ja) 洋裁用型紙作成方法
Cheng et al. A 3D virtual show room for online apparel retail shop
JPWO2008016026A1 (ja) 着装シミュレーション装置とその方法及びプログラム
CN113591166A (zh) 利用3d cad工具改进服装设计过程
Heikkilä A Guide to Building a 3D Game Character
Zhang Designing in 3D and Flattening to 2D Patterns
de Malefette et al. PerfectDart: Automatic Dart Design for Garment Fitting
Rahman et al. An exploratory study on modern 3d computerised body scanning system and various types of pattern making software's with their constructive implementation in apparel industry

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160801

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160926

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170206