JP2014034670A - アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物及び粘着テープ - Google Patents

アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物及び粘着テープ Download PDF

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Seiji Akiyama
誠二 秋山
Akinori Morino
彰規 森野
Makoto Yada
真 矢田
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Abstract

【課題】 圧力吐出型のコーターを使用して、バックロールとバックプレート間の隙間部分にて粘着剤組成物のはみ出しがおこらず、塗工スジが発生しない、良好な塗工適性を有するアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】
アクリル系共重合体を含有するエマルジョン型粘着剤組成物であって、
せん断速度1000(1/s)における第一法線応力差が2000Pa(25℃)〜40000Pa(25℃)であるアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物により、圧力吐出型のコーターを使用した場合にも、バックロールとバックプレート間の隙間部分にて粘着剤組成物のはみ出しがおこらず、塗工スジが発生しない、良好な塗工適性を実現できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリル系共重合体を含有するエマルジョン型粘着剤組成物に関する。
粘着テープは、作業性に優れる接着信頼性の高い接合手段として、OA機器、家電製品、自動車等の各産業分野において部品固定用途や製品情報を表示するラベル用途等に使用されている。近年、環境保護への配慮から、これら粘着テープにおいても、揮発性有機化合物(いわゆるVOC)の排出抑制が強く求められており、粘着テープに使用する粘着剤には溶剤剤型の粘着剤組成物から水分散型の粘着剤組成物への置換が要望されている。
水性媒体を溶媒とする水分散型粘着剤組成物は、製造適性が溶剤系の粘着剤組成物より劣る場合が多く、塗工スジや塗工欠陥が生じやすいことから、塗工欠陥の抑制や高速塗工適性の向上に際して各種の検討がなされている。例えば、紙継ぎ等による塗工中断後の再始動時や高速塗工時の塗工スジの抑制を目的に、特定の官能基を有するエチレン性不飽和単量体を2種以上含有させた(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用した水分散型粘着剤組成物が開示されている(特許文献1参照)。
当該粘着剤組成物は、塗工中断後の再始動時に生じる塗工スジを抑制できるものであるが、水分散型粘着剤組成物は粘度が低いことから、圧力吐出型のコーターを使用して塗工した場合には、バックロールとバックプレート間の隙間部分にて粘着剤組成物のはみ出しが生じやすく、塗工中にも当該部分で皮張りが生じ、塗工スジが発生する場合があった。
特開2005−247929号公報
本願発明が解決しようとする課題は、圧力吐出型のコーターを使用して、バックロールとバックプレート間の隙間部分にて粘着剤組成物のはみ出しがおこらず、塗工スジが発生しない、良好な塗工適性を有するアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差を、2000Pa(25℃)〜40000Pa(25℃)とすることにより、上記課題を解決出来ることを見出し、本発明を完成させた。
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物は、圧力塗出型のコーターを使用した際にも、塗工スジが発生せず、良好な塗工適性を実現できる。
また、本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物によれば、塗工時にハジキや収縮が生じにくく、塗工欠陥が少ない良好な塗工表面を有する粘着剤層を形成できる。
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物は、25℃でのせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差が2000Pa〜40000Pa(25℃)であるアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物である。
[アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物]
(第一法線応力差)
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物は、25℃雰囲気下において回転型レオメーターを用いて測定した時のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差が2000Pa〜40000Pa(25℃)である。回転型レオメーターによる第一法線応力差は、例えば、Malvern社製回転型レオメーター「Gemini」により、測定治具としてコーン型プレート(コーン角度:1.0°、コーンプレート直径:40mm)を使用して以下の条件で測定できる。(測定範囲:1.0×10−3(1/s)〜1.0×10(1/s)、測定温度:25℃)
アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物の、せん断速度1000(1/s)における第一法線応力差が2000Pa未満では、圧力塗出型のコーターを使用して塗工した場合には、バックロールとバックプレート間の隙間部分にて粘着剤組成物のはみ出しが生じやすく、塗工中に塗工スジが発生するため好ましくない。また、せん断速度1000(1/s)における第一法線応力差が40000Paを越えると、粘着剤がゲル化しやすくなり塗工が困難となる。
(粘度)
アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物の、25℃雰囲気下において回転型レオメーターを用いて測定した時のせん断速度0.01(1/s)における粘度は、5〜3500Pa・sであることが好ましく、10〜3000Pa・sであることが更に好ましい。低せん断速度域の粘度を当該範囲とすることで、塗工時にハジキや収縮が生じにくく、塗工欠陥が少ない良好な塗工表面を有する粘着剤層を得やすくなる。回転型レオメーターによる粘度は、例えば、Malvern社製回転型レオメーター「Gemini」により、測定治具としてコーン型プレート(コーン角度:1.0°、コーンプレート直径:40mm)を使用して以下の条件で測定できる。(測定範囲:1.0×10−3(1/s)〜1.0×10(1/s)、測定温度:25℃)
(アクリル系共重合体)
本発明に使用するアクリル系共重合体としては、アクリル系共重合体エマルジョン粒子を形成できるものであれば特に制限されないが、主たるモノマー成分として炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを好適に使用できる。
本発明に使用する炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のモノマー成分を例示でき、これらの1種または2種以上が用いられる。
本発明においては、上記のなかでも、2−エチルヘキシルアクリレートをモノマー成分として使用することにより、再剥離性や接着性等の特性が良好な粘着剤層を得やすくなる。また、2−エチルヘキシルアクリレートと併用して、2−エチルヘキシルアクリレート以外の炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することで、再剥離性を維持しながら強接着性を大きく向上させることができるため好ましい。当該炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートが使用でき、なかでも炭素数4〜8のアルキル基を有するアクリレートモノマーを使用することが好ましく、特にn−ブチルアクリレートを好ましく使用できる。また、n−ブチルアクリレートとt−ブチルメタクリレートとを併用することも好ましい。
本発明においては、上記2−エチルヘキシルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート以外の炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを併用する場合には、その効果をより好適に発現するために、アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の2−エチルヘキシルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート以外の炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの含有量の和を50〜98質量%とすることが好ましく、80〜98質量%とすることが特に好ましい。また、アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の2−エチルヘキシルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレート以外の炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートの含有量の比が、(2−エチルヘキシルアクリレート/炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート)で表される質量比で9/1〜2/8であることが好ましく、75/25〜25/75であることが特に好ましい。
本発明においては、2−エチルヘキシルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート以外の炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを併用する場合には、更に、粘着剤層の凝集力を向上させるために、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の炭素数2以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを併用することも好ましく、使用量としてはアクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の1〜10質量%であることが好ましい。
また、本発明においては、これら(メタ)アクリレートと併用して、酸基を有するモノマーを使用することで、好適な凝集力の粘着剤層を得やすくなる。酸基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、無水フタル酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマーから選ばれる1種又は2種以上を使用できる。なかでも、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種を使用することが好ましい。これら酸基を有するモノマーを併用する場合には、酸基の総量が、アクリル共重合体を形成するモノマー成分中の0.5〜10質量%の範囲となるよう使用することが好ましい。
本発明においては、アクリル系共重合体のモノマー成分として、さらに、窒素含有ビニルモノマーを使用することも好ましい。窒素含有ビニルモノマーは、アクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基、特にカルボキシル基と相互作用することで、粘着剤層により好適に凝集力を付与できる。窒素含有ビニルモノマーとしては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリロニトリル、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド及びジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートから選ばれる1種又は2種以上を使用できる。アクリル系共重合体を形成するモノマー成分中の窒素含有ビニルモノマーの含有量は0.1〜4.5質量%であることが好ましく、0.5〜3.5質量%であることがより好ましい。
(水溶性高分子化合物)
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物においては、せん断速度1000(1/S)における第一法線応力差2000Pa以上とするために高分子量の水溶性高分子化合物を添加することが好ましい。当該水溶性高分子化合物としては、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度が1000mPa・sec以上、好ましくは1000〜20000mPa・sec、より好ましくは3000〜15000mPa・secの水溶性高分子化合物を好適に使用できる。1質量%水溶液にした際の粘度が当該粘度範囲の水溶性高分子化合物は分子量が極めて高いため、当該高分子化合物を含有したアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物に高いせん断を与えると、ポリマーが縮もうとする弾性力が発現し、高い第一法線応力差が発現しやすくなる。なお、水溶性高分子化合物の分子量としては、重量平均分子量が200万以上であることが好ましい。本発明に使用する水溶性高分子化合物としては、例えば、ポリアクリルアミド、キサンタンガム等が例示出来る。
(粘着付与樹脂)
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物においては、得られる粘着剤層の接着力等を調整するために粘着付与樹脂を使用できる。本発明に使用する粘着付与樹脂としては、水分散型の粘着剤組成物に使用する観点から、エマルジョン型の粘着付与樹脂を好ましく使用できる。当該エマルジョン型の粘着付与樹脂としては、ロジン系、重合ロジン系、重合ロジンエステル系、ロジンフェノール系、安定化ロジンエステル系、不均化ロジンエステル系、テルペン系、テルペンフェノール系、石油樹脂系等が例示できる。
中でも、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂が好ましい。具体的には、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂は、スーパーエステルE−650[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−788[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−786−60[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−865[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製]、ハリエスターSK−508[ハリマ化成(株)製]ハリエスターSK−508H[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−816E[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−822E[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−323NS[ハリマ化成(株)製]等が挙げられ、ロジンフェノール系粘着付与樹脂は、タマノルE−100[荒川化学工業(株)製]、タマノルE−200[荒川化学工業(株)製]、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製]等が挙げられる。
(架橋剤)
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物においては、得られる粘着剤層の凝集力を向上させる目的で、架橋剤を使用してもよい。架橋剤としては、公知のイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、多価金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、ケト・ヒドラジド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、シラン系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤等が使用できる。その中でも、重合終了後に添加し、架橋反応を進行させるタイプの架橋剤が好ましい。例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤等が挙げられる。
(添加剤)
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物においては、添加剤として、必要に応じて本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、pHを調整するための塩基(アンモニア水など)や酸、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤、顔料・染料等の着色剤、pH調整剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等の公知のものを粘着剤組成物に任意で添加することができる。
(水性媒体)
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物において使用する水性媒体は、水の単独使用でもよく、あるいは水と水溶性溶剤の混合溶剤を用いてもよい。本発明で使用可能な上記の「水と水溶性溶剤の混合溶剤」とは、実質的に水を主体とした水溶性溶剤との混合溶剤であり、混合溶剤の全量に対して、水溶性溶剤の含有率が好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。前記水溶性溶剤とは、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピアルコール、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロルブ等のアルコール類、あるいはN−メチルピロリドン等の極性溶剤が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種類以上を併用してもよい。
(固形分濃度)
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物の固形分濃度は、特に制限されるものではないが、製造時のコストや輸送コストという観点、及び、乾燥して使用する際の乾燥性に優れるという観点から、固形分濃度が40〜70質量%であることが好ましい。
(平均粒子径)
また、本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物中のエマルジョン粒子の平均粒子径は特に制限されるものではないが、150〜1200nmであることが好ましく、200〜800nmであることが更に好ましく、200〜600nmであることが一層好ましい。ここでの粒子の平均粒子径とは、エマルジョン粒子の体積基準での50%メジアン径をいい、数値は動的散乱法により測定して得られる値に基づくものである。
[粘着剤層の製造方法]
本発明においては、上記アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を、支持体上に塗工し、当該塗工物から溶媒である水性媒体を除去することにより、上記アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物からなる粘着剤層を形成できる。
アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物は、厚膜の粘着剤層の高速塗工に適している。生産効率の向上や生産コストの削減には、速い塗工速度で塗工することが求められるが、塗工速度が速くなる程、塗工欠陥を生じやすくなる。本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を使用した製造方法によれば、生産効率を向上させるために塗工速度を30〜100m/min、好ましくは、50〜80m/minの速い速度で塗工した場合や、粘着剤層の厚さが45〜200μm、更に好ましくは60〜100μmの厚い層厚さとする際に好適に本発明の効果を奏することができ、塗工欠陥のない粘着剤層を良好な生産性で製造することができる。
本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を塗工する支持体としては、剥離シート又は粘着テープの基材のいずれであってもよい。なかでも、塗工対象である支持体が剥離シートである場合には、粘着テープの基材を支持体として塗工する場合に比して、組成物のハジキや収縮が生じやすいが、本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を使用することで、ハジキや収縮を好適に低減できる。
本発明においては、アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を剥離シートに塗工して、粘着剤層を形成し、粘着剤層の露出面に他の剥離シートを貼り合わせて基材の無い粘着テープを形成してもよいが、当該露出面に基材となる支持体を貼り合わせるか、あるいは支持体へエマルジョン型粘着剤組成物を塗工して粘着剤層を形成することで、基材を有する粘着テープを形成することもできる。また、粘着剤層を基材の両面に形成することで、両面粘着テープとすることもできる。
アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を塗工する剥離シートとしては、粘着テープの剥離シートとして使用される一般的な剥離シートを使用できる。当該剥離シートとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等のプラスチックフィルムや、上質紙、グラシン紙、クルパック紙等の紙や、これら紙上にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等のプラスチック層を積層したものやクレー等で目止めしたものにシリコーン系や長鎖アルキル化合物の各種離型剤を塗布したもの等が例示できる。
アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を塗工する粘着テープの基材としては、粘着テープの基材として通常使用される支持体を使用でき、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリイミド等のプラスチックフィルムや、ウレタン、ポリエチレン、ゴム等のフォーム体、不織布、金属箔、紙等の公知のものを使用できる。
アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物の支持体への塗工は、ナイフコーター、リバースコーター、ダイコーター、リップダイコーター、スロットダイコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の各種塗工装置により塗工可能できる。なかでも、ダイコーターのような圧力吐出型方式の塗工機を使用して、粘着剤層の厚さを厚くするために粘着剤組成物の塗布量を多くした場合、ハジキ、収縮といった塗工欠陥が生じやすいが本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を使用した製造方法によれば、好適な塗工表面を有する粘着剤層を生産性良く製造することができる。
粘着剤層の製造に際しては、アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を塗工した後、水系媒体を除去する工程を有するが、当該水系媒体の除去は、高温環境下での乾燥や熱風乾燥により除去できる。これら乾燥時の乾燥温度は、80〜120℃で乾燥させれば良い。
以下に実施例によって本発明を説明する。なお、実施例中にある「部」との表記は質量部を示す。
[実施例1]
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート227.5g、2−エチルヘキシルアクリレート227.5g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン7.5g、アクリル酸10g、メタクリル酸2.5g、ラウリルメルカプタン0.20gを加えて乳化し、乳化液635.83gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョン(1)の製造>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水290gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。攪拌下、上記乳化液の一部[3.18g]、過硫酸アンモニウムの3質量%水溶液5g、亜硫酸水素ナトリウムの3質量%水溶液5gを添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。引き続き、残りの乳化液632.65gと、過硫酸アンモニウムの1.25質量%水溶液40gを別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら8時間かけて滴下重合した。滴下終了後、反応容器を60℃に保ちながら2時間攪拌した後、内容物を冷却し、アクリル系共重合体エマルジョン(A)を得た。引き続き、pHが7.0になるようにアンモニア水(有効成分10質量%)で調整した。これを200メッシュ金網で濾過し、アクリル系共重合体エマルジョン(1)を得た。ここで、得られたアクリル系共重合体エマルジョン(1)は、平均粒子径は323nmであった。
前記のアクリル系共重合体エマルジョン(1)100部に対して、pHが8.0になるように12.5質量%のアンモニア水で調整し、ポリアクリルアミド[キシダ化学株式会社製、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度6500mPa・sec]0.5部、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン株式会社製]0.5部、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン株式会社製]0.5部、粘着付与樹脂としてエマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業株式会社製、軟化点160℃]10部、エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂スーパーエステルE−200NT[荒川化学工業株式会社製、軟化点150℃]10部を添加し、200メッシュ金網で濾過し、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は2151(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は850(Pa・sec)であった。
[実施例2]
実施例1におけるポリアクリルアミドの添加量0.5部を、1部にした以外は実施例1と同様にして、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は5265(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は1148(Pa・sec)であった。
[実施例3]
実施例1におけるポリアクリルアミドの添加量0.5部を、2部にした以外は実施例1と同様にして、固形分比51質量%の水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は13400(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は3037(Pa・sec)であった。
[実施例4]
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート227.5g、2−エチルヘキシルアクリレート227.5g、メチルメタクリレート25g、N−ビニルピロリドン7.5g、アクリル酸12.5g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液635.83gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョン(2)の製造>
上記にて得られた乳化液を用いた以外は実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョン(2)を製造した。ここで、得られたアクリル系共重合体エマルジョン(2)は、平均粒子径は338nmであった。
前記のアクリル系共重合体エマルジョン(2)100部に対して、pHが8.0になるように12.5質量%のアンモニア水で調整し、ポリアクリルアミド[キシダ化学株式会社製、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度6500mPa・sec]1部、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン株式会社製]0.5部、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン株式会社製]0.5部、粘着付与樹脂としてエマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業株式会社製、軟化点160℃]15部、エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂スーパーエステルE−200NT[荒川化学工業株式会社製、軟化点150℃]10部を添加し、200メッシュ金網で濾過し、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は5230(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は1050(Pa・sec)であった。
[実施例5]
実施例4におけるポリアクリルアミドの添加量1部を、2部にした以外は実施例4と同様にして、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は7800(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は2512(Pa・sec)であった。
[実施例6]
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、2−エチルヘキシルアクリレート465g、アクリル酸35g、ラウリルメルカプタン0.2gを加えて乳化し、乳化液641.25gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョン(3)の製造>
上記にて得られた乳化液を用いた以外は実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体エマルジョン(3)を製造した。ここで、得られたアクリル系共重合体エマルジョン(3)は、平均粒子径は890nmであった。
前記のアクリル系共重合体エマルジョン(3)100部に対して、pHが8.0になるように12.5質量%のアンモニア水で調整し、水51部、ポリアクリルアミド[キシダ化学株式会社製、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度6500mPa・sec]0.5部、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン株式会社製]0.5部、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン株式会社製]0.5部、粘着付与樹脂としてエマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業株式会社製、軟化点160℃]15部、エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂スーパーエステルE−200NT[荒川化学工業株式会社製、軟化点150℃]10部を添加し、200メッシュ金網で濾過し、固形分比33質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は6501(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は338(Pa・sec)であった。
[実施例7]
実施例6におけるポリアクリルアミドの添加量0.5部を、1部にした以外は実施例5と同様にして、固形分比33質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は17200(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は1000(Pa・sec)であった。
[実施例8]
実施例6におけるポリアクリルアミドの添加量0.5部を、2部にした以外は実施例5と同様にして、固形分比33質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は28400(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は1707(Pa・sec)であった。
[実施例9]
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート465g、アクリル酸35g、ラウリルメルカプタン0.20gを加えて乳化し、乳化液641.25gを得た。
<アクリル系共重合体エマルジョン(4)の製造>
上記にて得られた乳化液を用いた以外は実施例1と同様の方法で、アクリル系共重合体
エマルジョン(4)を製造した。ここで、得られたアクリル系共重合体エマルジョン(4)は、平均粒子径は310nmであった。
前記のアクリル系共重合体エマルジョン(4)100部に対して、pHが8.0になるように12.5質量%のアンモニア水で調整し、水25部、ポリアクリルアミド[キシダ化学株式会社製、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度6500mPa・sec]0.5部、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン株式会社製、固形分(有効成分)100%]0.5部、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン株式会社製、固形分(有効成分)100%]0.5部、粘着付与樹脂としてエマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業株式会社製、軟化点160℃]12.5部、エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂スーパーエステルE−200NT[荒川化学工業株式会社製、軟化点150℃]12.5部を添加し、200メッシュ金網で濾過し、固形分40質量%の水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は5990(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は2321(Pa・sec)であった。
[実施例10]
実施例9におけるポリアクリルアミドの添加量0.5部を1部にした以外は実施例8と同様にして固形分比40質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は18500(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は2712(Pa・sec)であった。
[実施例11]
実施例1において使用したポリアクリルアミド0.5部に代えて、キサンタンガム[三晶社株式会社製、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度9000mPa・sec]4部添加した以外は実施例1と同様にして、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は2285(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は2030(Pa・sec)であった。
[比較例1]
実施例1において使用したポリアクリルアミドを添加しない以外は実施例1と同様にして、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型アクリル系粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は−105(Pa)であり、であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は110(Pa・sec)であった。
[比較例2]
実施例1において使用したポリアクリルアミド0.5部に代えて、ポリエーテル系増粘剤のUH−450VF[株式会社ADEKA製、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度94mPa・sec]2.5部添加した以外は実施例1と同様にして、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は111(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は155(Pa・sec)であった。
[比較例3]
実施例1において使用したポリアクリルアミド0.5部に代えて、ポリエーテル系増粘剤のSN627[株式会社サンノプコ製、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度82mPa・sec]1.2部添加した以外は実施例1と同様にして、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は45(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は117(Pa・sec)であった。
[比較例4]
実施例1において使用したポリアクリルアミド0.5部に代えて、ポリエーテル系増粘剤のSN641[株式会社サンノプコ製、1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度70mPa・sec]1.2部添加した以外は実施例1と同様にして、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は43(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は192(Pa・sec)であった。
[比較例5]
実施例1において使用したポリアクリルアミド0.5部に代えて、ポリアクリル酸系増粘剤のSN630[株式会社サンノプコ製、1wt質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度65mPa・sec]1.2部添加した以外は実施例1と同様にして、固形分比51質量%のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た。得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差は53(Pa)であり、せん断速度0.01(1/s)における粘度は548(Pa・sec)であった。
上記実施例1〜11及び比較例1〜5にて得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を、以下の評価方法にて評価した。得られた結果を下表1に示す。
[第一法線応力差の測定方法]
Malvern社製回転型レオメーター「Gemini」により、測定治具としてコーン型プレート(コーン角度:1.0°、コーンプレート直径:40mm)を使用してせん断速度1000(1/s)時の第一法線応力差を測定した。測定条件を以下に示す。測定範囲:0.001(1/s)〜1000(1/s)、測定温度:25℃
[粘度の測定方法]
Malvern社製回転型レオメーター「Gemini」により、測定治具としてコーン型プレート(コーン角度:1.0°、コーンプレート直径:40mm)を使用してせん断速度0.01(1/s)時の粘度を測定した。測定条件を以下に示す。測定範囲:0.001(1/s)〜1000(1/s)、測定温度:25℃
[圧力吐出型コーター適正]
上記実施例および比較例で得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を圧力吐出型コーターで塗工を行い、塗工後のバックプレートの観察から下記評価を行った。
○:塗工中にバックロールとバックプレート間の隙間部分にてエマルジョン型粘着剤組成物のはみ出し、バックプレート上に粘着剤が残っている。
×:塗工中にバックロールとバックプレート間の隙間部分にてエマルジョン型粘着剤組成物がはみ出しておらず、バックプレート上の粘着剤に粘着剤が残っていない。
[粘着剤送液性]
上記実施例および比較例で得られたアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物をエアーポンプでコーターへ送液した際の送液性について下記評価を行った。
◎:送液時にエアーの混入無くコーターへ送液出来る。
○:送液時にわずかにエアーが混入するが粘着剤層の形成が出来、混入したエアーが得られる粘着テープの物性に大きく影響を与えない。
×:過剰にエアーが混入し、良好な粘着剤層が形成できない、又は、混入したエアーが得られる粘着テープの物性を大きく低減させる。
Figure 2014034670
Figure 2014034670
実施例1〜11のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差が2000Pa(25℃)以上の本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物は、圧力吐出型コーターで塗工を行った際に、バックロールとバックプレート間の狭い隙間へ粘着剤がはみ出さず、塗工スジが発生しないことから、優れた圧力吐出型コーター適正を有する粘着剤組成物であった。一方、比較例1〜5のせん断速度1000(1/s)における第一法線応力差が2000Pa(25℃)よりも低いアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物は、圧力吐出型コーターで塗工を行った際に、バックロールとバックプレート間の狭い隙間へ粘着剤がはみ出し、圧力吐出型コーター適正が満足できなかった。

Claims (6)

  1. アクリル系共重合体を含有するエマルジョン型粘着剤組成物であって、
    せん断速度1000(1/s)における第一法線応力差が2000Pa(25℃)〜40000Pa(25℃)であることを特徴とするアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物。
  2. 1質量%水溶液にした際のBM型粘度計により測定される6rpmでの粘度が1000mPa・sec以上である水溶性高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物。
  3. せん断速度0.01(1/s)における粘度が3500Pa・s(25℃)以下である請求項1又は2に記載のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物。
  4. 前記アクリル系共重合体が、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを主たるモノマー成分とするアクリル系共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物。
  5. 支持体上に、請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着テープ。
  6. 前記粘着剤層が、圧力塗出型コーターによりアクリル系粘着剤組成物を塗工し、当該塗工物から溶媒を除去して得られる粘着剤層である請求項5に記載の粘着テープ。
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