JP2014032893A - 薄膜電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部抵抗が小さく、より大容量の薄膜電池を得る。
【解決手段】薄膜電池1は、正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26がこの順番に通電されるように積層されている。カソード電極層23と固体電解質層24との界面、及び、アノード電極層25と固体電解質層24との界面の少なくともいずれか一方が凹凸形状となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜電池に関し、特に全固体型薄膜電池に関する。
近年、固体電解質を含む薄膜電池(Thin Film Battery (TFB))の開発が進められている。かかる薄膜電池は、そのすべての層が半導体プロセスによって形成される全固体型であるために小型軽量化及び大容量化が可能であるという大きな利点を有している。このような薄膜電池の一例として、特許文献1には、平坦な基板上に、カソード層とリチウム電解質層とアノード層とが蒸着法によって順次積層された薄膜電池が開示されている。
米国特許第5338625号明細書
特許文献1の薄膜電池で用いられているリチウム電解質のような固体電解質は、一般的にイオン伝導度が低い。そのため、薄膜電池の内部抵抗を低下させることは困難であり、これが薄膜電池の容量の向上を阻害する一因となっている。
本発明の目的は、内部抵抗が小さく、より大容量の薄膜電池を提供することである。
本発明に係る薄膜電池は、正極集電体層、カソード電極層、固体電解質層、アノード電極層及び負極集電体層がこの順番に通電されるように積層された薄膜電池であって、前記カソード電極層と前記固体電解質層との界面、及び、前記アノード電極層と前記固体電解質層との界面の少なくともいずれか一方が凹凸形状となっている。
これによって、固体電解質層とこれに隣接するカソード電極層及び/又はアノード電極層との界面の表面積が大きくなるために内部抵抗が低下して電池性能(容量)を向上させることができる。
前記正極集電体層、前記カソード電極層、前記固体電解質層、前記アノード電極層及び前記負極集電体層について、互いに電気的に接続された隣接する2つの層の各界面が凹凸形状となっていることが好ましい。これによって、電池性能をさらに向上させることができる。
前記凹凸形状は複数の突起部が平面から離散的に突出した形状であると共に、前記突起部の底部の幅Dに対する前記突起部の形成間隔Lの比L/Dが2以下であることが好ましい。これによって、界面の表面積が非常に大きくなるために電池性能を大幅に向上させることができる。
前記凹凸形状が、前記固体電解質層の膜厚方向と直交する面内方向において、二次元的な周期構造を有していることが好ましい。これによって、薄膜電池の局所的な劣化を防止することができる。
前記凹凸形状における凹凸周期が前記固体電解質層の膜厚よりも長いことが好ましく、前記固体電解質層の膜厚の2倍よりも長いことがより好ましい。これによって、カバレッジが良好になると共に、イオンの導通効率が部分的に低下することが少なくなる。
前記凹凸形状が、頂部に近づくに連れて幅の狭い傾斜形状となっていることが好ましい。これによって、カバレッジが良好になる。
前記カソード電極層との界面とは反対側に設けられた前記正極集電体層の面が凹凸形状となっていることが好ましい。これによって、凹凸形状が設けられた基板を用いることができる。
本発明の第1実施形態に係る薄膜電池の断面図である。 図1の部分拡大図である。 図1に描かれた薄膜電池の凹凸パターンを示す平面図である。 好適な凹凸パターンについて考察するために作成したグラフ及び凹凸パターンの模式的な側面図である。 比較例に係る薄膜電池の部分断面図である。 図1に描かれた薄膜電池の製造方法を工程順に表した断面図である。 薄膜電池の製造方法の変形例を工程順に表した断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る薄膜電池の部分断面図である。 本発明の第2実施形態に係る薄膜電池の部分断面図である。
〔第1実施形態〕
図1に、本発明の第1実施形態に係る薄膜電池1を示す。基板10上に形成された薄膜電池1は、その幅が数インチ程度である。
薄膜電池1は、基板10上に形成された膜厚150nm〜1000nmの正極集電体層21、正極集電体層21の周縁部を覆いそれ以外の部分を露出させる膜厚30nm〜500nmの絶縁膜22、並びに、正極集電体層21上に順次形成されたカソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26を有している。薄膜電池1においては、正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26がこの順番に通電されるように積層されている。カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25は、いずれも膜厚500nm〜2000nmである。負極集電体層26の膜厚は150nm〜1000nmである。
カソード電極層23の周縁部は絶縁膜22の周縁部上に位置しており、固体電解質層24はカソード電極層23よりも平面視サイズが若干小さく、アノード電極層25は固体電解質層24よりも平面視サイズが若干小さく、負極集電体層26はアノード電極層25よりも平面視サイズが若干小さい。そのため、薄膜電池1は、カソード電極層23から負極集電体層26に掛けてその側面がテーパー形状となっている。これによって層間の導通を抑制することができる。薄膜電池1は、パッシベーション膜27によってその全体が覆われている。
正極集電体層21の材料としては、例えば、Ti、Al、Ta、W、Pt、Mo、Cu及びNi、これらの窒化物、酸化物及びシリサイド、並びに、これら同士の化合物から選択されたものを用いることができる。正極集電体層21は、単層構造及び複数層の積層構造のいずれを有していてもよい。一例として、下から順に、Ti(膜厚30nm)/Al(膜厚200nm)/Ti(膜厚300nm)の3層積層構造を有する正極集電体層21を形成してもよい。
絶縁膜22は、単層構造及び複数層の積層構造のいずれを有していてもよく、その材料としては、例えば、Si酸化物又はSi窒化物を用いることができる。一例として、下から順に、Si窒化物(膜厚300nm)/Si酸化物(膜厚50nm)の2層積層構造を有する絶縁膜22を形成してもよい。
カソード電極層23の材料としては、例えばLiMnO又はLiCoOを用いることができる。固体電解質層24の材料としては、例えばLiPON、LiPO又はLiBONを用いることができる。アノード電極層25の材料としては、例えばLi、C又はVOを用いることができる。
負極集電体層26は、単層構造及び複数層の積層構造のいずれを有していてもよく、その材料としては、例えば、Ti、Al、Ta、W、Pt、Mo、Cu及びNi、これらの窒化物、酸化物及びシリサイド、並びに、これら同士の化合物から選択されたものを用いることができる。一例として、膜厚200nmのCuからなる単層構造を有する負極集電体層26を形成してもよい。パッシベーション膜27は、単層構造及び複数層の積層構造のいずれを有していてもよく、その材料としては、例えば、Si酸化物又はSi窒化物を用いることができる。一例として、下から順に、Si窒化物(膜厚250nm)/Si酸化物(膜厚700nm)の2層積層構造を有するパッシベーション膜27を形成してもよい。
なお、薄膜電池1を構成する各導電層(正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25、負極集電体層26)の材料としては、基本的には導電率が良好であればどのようなものでも用いることが可能である。しかしながら、薄膜電池1内の導電層は隣接する層との相互作用によって電池特性が低下しにくいことが好ましいので、これを考慮して、最適な材料を選択することが望まれる。
正極集電体層21は、平坦な基板10上に形成されていて、その下面である基板10との界面は平面形状であるが、上面であるカソード電極層23との界面は凹凸形状となっている。また、カソード電極層23と固体電解質層24との界面、固体電解質層24とアノード電極層25との界面、アノード電極層25と負極集電体層26との界面、及び、負極集電体層26とパッシベーション膜27との界面も凹凸形状となっている。
図2及び図3に描かれているように、薄膜電池1における凹凸形状は、上方へと延びた複数の円錐台形状の突起部Rが平面から離散的に突出した形状となっている。したがって、凹凸形状は、その頂部に近づくに連れて幅の狭い傾斜形状となっている。
図2及び図3では、突起部Rの底部の幅をDで表し、突起部Rの形成間隔をLで表している。この凹凸形状は、突起部Rの平面視における各中心点が正三角形の頂点に位置するように、固体電解質層24の膜厚方向と直交する面内方向において、二次元的な周期構造を有している。本実施形態において、Dは0.1μm〜20μmであり、Lは0.2μm〜40μmであって、L/Dが1〜2となっている。
このように本実施形態では、正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26の5つの導電層の各界面が凹凸形状となっている。導電層間の電気抵抗はその界面の表面積に逆比例するので、薄膜電池1においては、各界面の表面積が非常に大きくなっている。したがって、界面が平坦面である場合と比較して、これら5つの導電層の層間の電気抵抗は非常に小さい。その結果、薄膜電池1を内部抵抗が小さく、大容量なものとすることができる。
なお、本実施形態では、5つの導電層の界面がすべて凹凸形状であるが、他の導電層に比べてイオン伝導度が低い固体電解質層24の上下界面の少なくともいずれか一方が凹凸形状となっていれば、良好な効果が期待できる。
本実施形態においては、凹凸形状が二次元的な周期構造を有しているので、薄膜電池1内でほぼ均一な充放電反応が生じる。したがって、局所的な劣化を防止することができる。また、凹凸形状がその頂部に近づくに連れて幅の狭い傾斜形状となっているので、良好なカバレッジ(段差被覆性)を実現することができる。
次に、突起部Rにおける幅Dと形成間隔Lとの関係について考察する。ここでは、図4(b)に示した、上方へと延びた複数の円錐形状の突起部Rが平面から離散的に突出した凹凸形状を例に考察を行う。さらに、複数の突起部Rが図3に示したのと同様に正三角形の二次元配列パターンで形成されているとする。ここでも、突起部Rの底部の幅をDで表し、突起部Rの形成間隔をLで表すことにする。また、突起部Rの高さHが幅Dの2倍であるとする。この数値は突起部として一般的なものである。
上記前提において、比L/Dの変化に対する、1つの突起部R当たりの平面積S1に対する表面積S2の比S2/S1の変化の様子を数値計算により求めた。その結果を図4(a)に示す。ここで、平面積S1は、図3に描かれている一辺の長さがL/2である正六角形の面積である。表面積S2は、S1−(直径Dの円の面積)+(直径Dで高さ2Dの円錐の側面積)である。
図4(a)から分かるように、比S2/S1の値は、比L/Dが2以下において急激に大きくなる。この傾向は、複数の突起部が別の形態(例えば格子点状)で二次元配列された場合、及び/又は、突起部の形状が円錐形状ではなく、円錐台形状、円柱形状若しくは直方体形状などの別形状である場合においても同じとなる。したがって、層間の電気抵抗を小さくして電池容量をさらに向上させるためには、比L/Dを2以下とすることが好ましいことが分かる。なお、この効果は凹凸形状が二次元的な周期構造を有していない場合にも得られる。
次に、凹凸周期すなわち突起部Rの形成間隔Lと固体電解質層24の膜厚Tとの関係について考察する。本実施形態では、突起部Rの形成間隔Lが固体電解質層24の膜厚Tの7倍となっている。そのため、CVD(Chemical Vapor Deposition)又はPVD(Physical Vapor Deposition)といった蒸着法で固体電解質層24を成膜したとき、固体電解質層24はその下地層であるカソード電極層23の上面の凹凸に十分に追従することができるので、図2に示すように、固体電解質層24について良好なカバレッジが得られる。しかも、固体電解質層24の膜厚がほぼ均一になるためにカソード電極層23とアノード電極層25との距離もほぼ一様になって、固体電解質層24の全域でイオンの導通効率がほぼ均一になる。
本発明者が確認したところ、この効果は突起部Rの形成間隔Lが固体電解質層24の膜厚Tよりも長ければ得ることができ、特に2倍よりも長いときに顕著となることが分かった。
なお、本実施形態では、正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26のいずれについても、突起部Rの形成間隔Lは各膜厚の2倍を超えた値となっている。
図5は、突起部Rの形成間隔Lを固体電解質層24’の膜厚T以下(詳細にはLがTの0.8倍)とした比較例に係る薄膜電池の部分断面図である。図5において、基板10’上には、下から順に、正極集電体層21’、カソード電極層23’、固体電解質層24’、アノード電極層25’、負極集電体層26’及びパッシベーション膜27’が順次形成されている。この比較例では、正極集電体層21’、カソード電極層23’、固体電解質層24’、アノード電極層25’及び負極集電体層26’のいずれについても、突起部Rの形成間隔Lは各膜厚以下の値となっている。
この比較例では、CVD又はPVDといった蒸着法で固体電解質層24’を成膜したとき、固体電解質層24’はその下地層であるカソード電極層23’の上面の凹凸に十分に追従することができないので、固体電解質層24’について良好なカバレッジが得られない。しかも、固体電解質層24’の膜厚がその凸部よりも凹部において大きくなるという現象が生じるためにカソード電極層23’とアノード電極層25’との距離に大きなばらつきが生じて、固体電解質層24’の凹部においてイオンの導通効率が悪化する。
以上の結果から、突起部Rの形成間隔Lを固体電解質層24の膜厚Tよりも長くすることが凹凸形状を有する薄膜電池にとって有益であることが分かる。なお、以上の説明は突起部Rの形成間隔Lと固体電解質層24の膜厚Tとの関係に焦点を当てたものであったが、正極集電体層21、カソード電極層23、アノード電極層25及び負極集電体層26の各膜厚についても同様の議論が成り立つことは容易に理解できる。
次に、薄膜電池1の製造方法について図6を参照しつつ説明する。まず、基板10上の全面にPVDによって導電層を形成した後、レジストを用いたエッチング工程を含むフォトリソグラフィによって、この導電層から正極集電体層21を形成する。この段階において正極集電体層21の上面には凹凸が形成されていない。しかる後、図6(a)に示すように、正極集電体層21を含む基板10の全面にフォトレジスト31を塗布する。
続いて、図示しないマスクを用いてフォトレジスト31を所定パターン(非露光領域が最終的に突起部となるパターン)で露光する。そして、フォトレジスト31の感光領域を現像液によって溶解させる。その結果として得られたパターン形成されたフォトレジスト31をマスクとして、図6(b)に示すように、正極集電体層21をその膜厚の途中までエッチングする。これによって、正極集電体層21の上面に図2に示したのと同じ凹凸形状が形成される。本実施形態において、このときのエッチングは等方性エッチングである。その後、溶剤などによってフォトレジスト31を除去する。
次に、CVDによって、基板10の全面を絶縁膜22で覆う。しかる後、図6(c)に示すように、正極集電体層21の上面を露出させるように、エッチング工程を含むフォトリソグラフィによって絶縁膜22の一部を除去する。
引き続いて、図6(d)に示すように、スパッタリング又はPVDによる成膜及びエッチング工程を含むフォトリソグラフィによって、正極集電体層21上に、カソード電極層23を形成する。さらに、図6(e)に示すように、スパッタリング又はPVDによる成膜及びエッチング工程を含むフォトリソグラフィによって、カソード電極層23上に、固体電解質層24を形成する。
その後、図6(f)に示すように、スパッタリング又はPVDによる成膜及びエッチング工程を含むフォトリソグラフィによって、固体電解質層24上に、アノード電極層25を形成する。さらに、図6(g)に示すように、スパッタリング又はPVDによる成膜及びエッチング工程を含むフォトリソグラフィによって、アノード電極層25上に、負極集電体層26を形成する。しかる後、基板10の全面を覆うパッシベーション膜27を形成することで、図1に示した薄膜電池1が製造される。
次に、薄膜電池1の製造方法に係る変形例について図7を参照しつつ説明する。本変形例はナノインプリント技術を用いたものである。ナノインプリント技術の詳細は、例えば特開2010−206115号公報に開示されている。
まず、図7(a)に示すように、基板10上の全面にPVDによって導電層を形成した後、レジストを用いたエッチング工程を含むフォトリソグラフィによって、この導電層から正極集電体層21を形成する。この段階において正極集電体層21の上面には凹凸が形成されていない。しかる後、スピン塗布法又はインクジェット法によって、正極集電体層21上に感光性樹脂組成物膜42を形成する。
続いて、感光性樹脂組成物膜42上に下面に微細な凹凸パターン(その凹部が最終的に正極集電体層の凸部となるパターン)が形成されたモールド43を感光性樹脂組成物膜42の上面に押し付ける。これによって、モールド43の凹凸パターンが感光性樹脂組成物膜42の上面に転写される。このとき、モールド43としては例えば石英といった透明な材料からなるものを用いる。しかる後、モールド43の上方に配置した光源45からモールド43を介して感光性樹脂組成物膜42に紫外線などの光線を照射する。これによって、感光性樹脂組成物膜42が硬化する。なお、後述する第2実施形態のように基板に凹凸形状を形成する場合において基板が透明であるときには、光源45を基板10の下方に配置して基板10を介して感光性樹脂組成物膜42に紫外線を照射してもよい。
その後、図7(b)に示すように、硬化した感光性樹脂組成物膜42からモールド43を剥離する。
続いて、図7(c)に示すように、凸部間にあって膜厚が薄くなった感光性樹脂組成物膜42の薄肉部を、イオン照射によるエッチングによって除去する。これによって、感光性樹脂組成物膜42には、最終的な正極集電体層21の凹凸形状の凹部に対応した複数の貫通孔が形成される。
しかる後、図7(d)に示すように、感光性樹脂組成物膜42をマスクとして、正極集電体層21をその膜厚の途中までエッチングする。これによって、正極集電体層21の上面に図2に示したのと同じ凹凸形状が形成される。本実施形態において、このときのエッチングは等方性エッチングである。その後、溶剤などによって感光性樹脂組成物膜42を除去する。以後は、図6で説明したのと同じ工程を経ることによって、図1及び図2に示した薄膜電池1が製造される。
〔第1実施形態の変形例〕
図1及び図2に示した第1実施形態では上方へと延びた複数の円錐台形状の突起部Rが平面から離散的に突出した凹凸形状となっていたが、以下においては、突起部Rの形状が円錐台形状以外である変形例について図8を参照しつつ説明する。
図8(a)に示す変形例では、基板10上に形成された正極集電体層51の上面に円柱形状又は角柱形状の複数の突起部が形成されている。図8(b)に示す変形例では、基板10上に形成された正極集電体層52の上面に円錐形状、三角錐形状又は四角錐形状の複数の突起部が形成されている。
図8(c)に示す変形例では、基板10上に形成された正極集電体層53の上面に半球形状の複数の突起部が形成されている。図8(d)に示す変形例では、基板10上に形成された正極集電体層54の上面全体が波形に湾曲している。図8(a)〜8(e)に示した変形例の中で本例だけ突起部の間に平面が設けられていない。図8(e)に示す変形例では、基板10上に形成された正極集電体層55の上面に下半分が円柱で上半分が円錐台となった形状の複数の突起部が形成されている。
図8(a)〜8(e)に示した形状は、図6で説明したエッチング法及び図7で説明したナノインプリント法などを適宜用いて形成することが可能である。
なお、上述した実施形態において、正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26をこの順序で形成しているが、形成順を逆にしてもよい。また、正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26の順番に通電されるのであれば、形成順序が入れ替わってもよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る薄膜電池について図9を参照しつつ説明する。図9に示すように、本実施形態に係る薄膜電池101は、基板110の上面が凹凸形状となっている点において、第1実施形態の薄膜電池1とは相違している。
薄膜電池101は、基板110上に形成された膜厚150nm〜1000nmの正極集電体層121、正極集電体層121の周縁部を覆いそれ以外の部分を露出させる膜厚30nm〜500nmの絶縁膜(図示せず)、並びに、正極集電体層121上に順次形成されたカソード電極層123、固体電解質層124、アノード電極層125及び負極集電体層126を有している。薄膜電池101においては、正極集電体層121、カソード電極層123、固体電解質層124、アノード電極層125及び負極集電体層126がこの順番に通電されるように積層されている。カソード電極層123、固体電解質層124、アノード電極層125は、いずれも膜厚500nm〜2000nmである。負極集電体層126の膜厚は150nm〜1000nmである。薄膜電池101は、図示しないパッシベーション膜によってその全体が覆われている。各層の材料は第1実施形態で説明したのと同じである。
本実施形態において、基板110の上面には、図2に示した正極集電体層21の上面とほぼ同じ凹凸形状が形成されている。基板110の上面を凹凸形状に加工する方法としては、第1実施形態において正極集電体層21の上面を凹凸形状に加工する方法と同じ方法が用いられる。
本実施形態においては、基板110の上面が凹凸形状となっているために、基板110と正極集電体層121との界面、正極集電体層121とカソード電極層123との界面、カソード電極層23と固体電解質層24との界面、固体電解質層24とアノード電極層25との界面、アノード電極層25と負極集電体層26との界面、及び、負極集電体層26とパッシベーション膜27との界面が凹凸形状となっている。
図9に描かれているように、薄膜電池101における凹凸形状は、上方へと延びた複数の円錐台形状の突起部Rが平面から離散的に突出した形状となっている。したがって、凹凸形状は、その頂部に近づくに連れて幅の狭い傾斜形状となっている。
図9では、突起部Rの底部の幅をDで表し、突起部Rの形成間隔をLで表している。この凹凸形状は、突起部Rの平面視における各中心点が正三角形の頂点に位置するように、固体電解質層124の膜厚方向と直交する面内方向において、二次元的な周期構造を有している。本実施形態において、Dは0.1μm〜20μmであり、Lは0.2μm〜40μmであって、L/Dが1〜2となっている。
このように本実施形態では、正極集電体層121、カソード電極層123、固体電解質層124、アノード電極層125及び負極集電体層126の5つの導電層の各界面が凹凸形状となっている。導電層間の電気抵抗はその界面の表面積に逆比例するので、薄膜電池101においては、各界面の表面積が非常に大きくなっている。したがって、界面が平坦面である場合と比較して、これら5つの導電層の層間の電気抵抗は非常に小さい。その結果、薄膜電池1を内部抵抗が小さく、大容量なものとすることができる。また、凹凸形状が設けられた基板110を用いることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更を上述の実施形態に施すことが可能である。例えば、上述した実施形態では、各界面の全域が凹凸形状となっていたが、界面が部分的に凹凸形状となっていてもよい。また、上述した実施形態では、各界面の全域に周期構造が形成されていたが、各界面の一部に周期構造が形成されていてもよいし、各界面に周期構造が形成されていなくてもよい。さらに、突起部の底部の幅Dに対する前記突起部の形成間隔Lの比L/Dが2を超えていてもよい。
また、上述したとおり、正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26の形成順序は、上述した実施形態のものに限定されない。すなわち、正極集電体層21、カソード電極層23、固体電解質層24、アノード電極層25及び負極集電体層26の順番に通電されるのであれば、形成順序が入れ替わってもよい。また、本発明に係る薄膜電池は基板上に形成されたものに限定されない。
1 薄膜電池
10 基板
21 正極集電体層
22 絶縁膜
23 カソード電極層
24 固体電解質層
25 アノード電極層
26 負極集電体層
27 パッシベーション膜

Claims (8)

  1. 正極集電体層、カソード電極層、固体電解質層、アノード電極層及び負極集電体層がこの順番に通電されるように積層された薄膜電池であって、
    前記カソード電極層と前記固体電解質層との界面、及び、前記アノード電極層と前記固体電解質層との界面の少なくともいずれか一方が凹凸形状となっていることを特徴とする薄膜電池。
  2. 前記正極集電体層、前記カソード電極層、前記固体電解質層、前記アノード電極層及び前記負極集電体層について、互いに電気的に接続された隣接する2つの層の各界面が凹凸形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜電池。
  3. 前記凹凸形状は複数の突起部が平面から離散的に突出した形状であると共に、前記突起部の底部の幅Dに対する前記突起部の形成間隔Lの比L/Dが2以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜電池。
  4. 前記凹凸形状が、前記固体電解質層の膜厚方向と直交する面内方向において、二次元的な周期構造を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜電池。
  5. 前記凹凸形状における凹凸周期が前記固体電解質層の膜厚よりも長いことを特徴とする請求項4に記載の薄膜電池。
  6. 前記凹凸形状における凹凸周期が前記固体電解質層の膜厚の2倍よりも長いことを特徴とする請求項5に記載の薄膜電池。
  7. 前記凹凸形状が、頂部に近づくに連れて幅の狭い傾斜形状となっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の薄膜電池。
  8. 前記カソード電極層との界面とは反対側に設けられた前記正極集電体層の面が凹凸形状となっていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜電池。
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