JP2014031180A - 二重エアゾール容器及び二重エアゾール容器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】胴部4、該胴部4より縮径された口部2及び肩部4を有する金属容器8と、該金属容器8内に挿入される内袋1からなり、前記金属容器8と内袋1との間にプロペラントが存在する二重エアゾール容器であって、金属容器8の胴部4外径Aと前記口部2に挿入されるバルブ6の外径Bとの間に、B/A×100≦65%が成立することを特徴とする二重エアゾール容器。
【選択図】図1
Description
(2)従来、金属容器50内に内袋53を挿入する工程は手作業でおこなわれるか、又は挿入杆を挿入した内袋53を、内袋挿入装置のテーパー部で、内袋53を絞りながら金属容器内に挿入する方法で行なわれていた。関連する先行技術文献としては、特許文献1、特許文献2がある。
(1)従来、金属容器50の口部51に装着されるバルブ52の外径が大きいため、二重エアゾール容器全体として、製造コストが高くなるという欠点があった。二重エアゾール容器のコストは、バルブ52の価格に大きく左右されるからである。
(2)又従来、内袋53を金属容器50内に挿入する場合、挿入杆で金属容器50内に挿入していたが、金属容器50の口部51の内径寸法に対して、内袋53の外径寸法が大きい場合は、挿入作業が頗る困難であり、内袋53に無理な力がかかりスムーズに挿入できないため、内袋が損傷するという欠点があった。
そこで、内袋挿入装置のテーパー部を介することにより、内袋53を挿入することが行われていたが、金属容器50の口部51の内径が狭く、内袋53の外径が大きい場合には、内袋を挿入することが頗る困難であった。これは、内袋53の底部の形状や内袋53を絞るテーパー部の内径及び傾斜角等の設定条件を決定しないで、内袋53を挿入していたためである。
この発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、二重エアゾール容器において、小さな外径のバルブを用いて、二重エアゾール容器のコストダウンを図ると共に、内袋挿入装置のテーパー部を介して内袋を挿入する場合において、内袋を小径の口部を有する金属容器内に、容易に挿入できる挿入条件を見出すことにより、内袋を損傷させないで、スムーズに挿入できる二重エアゾール容器および二重エアゾール容器の製造方法を提供することを目的とする。
実施例1〜6に示す金属容器8,18,38は、次のような方法によって造られる。まず、純アルミニウムやアルミニウム合金等のスラグを衝撃押出加工する方法、アルミニウム合金や鉄鋼等のシートを絞りしごき加工する方法などにより底部10,20を有する筒状の継ぎ目がない1ピースの容器が造られる。次に、容器内外面の化成処理・洗浄工程、容器内面の塗装工程、容器外面の印刷工程などを経た後、有底筒状の容器の開口部に複数回のネッキング加工が施されることによって、開口部の直径が縮小され、切頭円錐形の肩部及び口部9,19,39が形成される。この口部には、ロール加工等によって溝部9a,39aが形成される。
また、開口部の先端部分は、図4のように、その直径を僅かに拡げる加工が施されることによってラッパ状部分が形成されてもよく、このラッパ状部分により容器内に内袋をスムーズに挿入することができる。
また、開口部の先端部分は、容器の高さを揃えるトリミング加工によってバリが発生し、このバリによって、内袋の挿入の際、内袋を損傷させてしまう虞がある。したがって、バリを除去する加工を行うのが好ましい。
最後に、ネッキング加工、ロール加工、トリミング加工等の開口部の加工では、一般に潤滑剤が使用されるので、洗浄工程によって潤滑剤が除去され、金属容器が完成する。
内袋を構成する材料は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状オレフィンコポリマー(COC)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)やポリアミド(PA)等のガスバリア性樹脂を使用することができ、1層のみでもよいし、2層以上の積層体で構成されてもよい。1層のみの単層構造として、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などの単層構造があり、2層以上の多層構造として、内層側から外層側に向かって、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレン/変性ポリエチレン/エチレンビニルアルコール共重合体/変性ポリエチレン/低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンビニルアルコール共重合体/変性ポリエチレン/低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンなどの多層構造がある。このような内袋の厚みは、通常、0.2〜0.8mmである。
次に、バルブ6,16が内袋1,11の口部に装着され、プロペラントが、アンダーカップ充填法により、金属容器の口部9,19の内側と内袋の口部2の外側との隙間から金属容器内の内袋の外側空間に充填される(図示せず)。この隙間は、図1においては、金属容器8内に内袋1が挿入された時点で形成されている。一方、図2に示す内袋11は、金属容器18内に挿入された時点では、内袋の口部が金属容器の口部19に当接し吊下げられた状態になることから、図のような隙間は形成されない。そこで、内袋を僅かに持ち上げることによって、図2のように隙間を形成する。
最後に、後述する実施例4(図5)及び実施例5(図6)の方法によって、バルブ6,16,36が金属容器8,18,38の口部9にカシメられ、二重エアゾール容器が完成する。
このように、本発明の二重エアゾール容器は、バルブの外径B、金属容器の口部内径C及び胴部外径Aを従来の容器よりも小径にした分だけ内容物の容量が不足する。そのため、金属容器の高さHを70〜200mmの範囲で従来の容器よりも高くすることによって、内容物の容量を確保している。ただし、胴部外径Aが15mm未満では、内容物の容量が著しく少なくなってしまい、実用的ではない。
さらに、内袋に使用される合成樹脂に滑剤を添加して内袋を成形することもできる。この滑剤によって内袋挿入時の摩擦抵抗を減らすことができ、2層以上の内袋では、最外層に滑剤を添加すると、同様の効果が得られる。使用可能な滑剤として、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド系、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリルステアレート、硬化ひまし油等のエステル系、流動パラフィン、ポリエチレンワックス等の炭化水素系、ステアリルアルコール等の高級アルコール系、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸系などがある。
この実施例の金属容器は、把持し易さを考慮して、胴部外径を35mm以下にするのが好ましい。
4 胴部
5,15 底部
5a,15a 傾斜部
6 バルブ
8,18,38 金属容器
9,19,39 口部
21 挿入杆
22 内袋誘導装置
23 テーパー部
Claims (4)
- 胴部、該胴部より縮径された口部及び肩部を有する金属容器と、該金属容器内に挿入される内袋からなり、前記金属容器と内袋との間にプロペラントが存在する二重エアゾール容器であって、金属容器の胴部外径Aと前記口部に挿入されるバルブの外径Bとの間に、B/A×100≦65%が成立することを特徴とする二重エアゾール容器。
- 挿入杆を挿入した内袋の進行方向に向かって、内袋の胴部を縮径するように傾斜させたテーパー部を有する内袋誘導装置を介して、内袋の胴部の外径を収縮させながら、内袋を金属容器内に挿入する工程を有することを特徴とする二重エアゾール容器の製造方法。
- 前記テーパー部により内袋の胴部を収縮させる場合において、前記内袋の胴部の外径Eと、前記金属容器の口部内径Cとの間に、55%≦C/E×100≦75%が成立することを特徴とする請求項2記載の二重エアゾール容器の製造方法。
- 前記内袋の胴部の先端に傾斜部が形成されており、該傾斜部と内袋の中心軸線に対する角度θが、12.5°≦θ≦25°に形成されると共に、前記内袋誘導装置のテーパー部の内角αが、30°≦α≦50°に形成されることを特徴とする請求項3記載の二重エアゾール容器の製造方法。
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