JP4025778B2 - チューブ容器及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、チューブ容器およびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、チューブ容器内に収容した内容物をチューブ容器内に残存させることなく容易に最後まで絞り出すことができるチューブ容器およびその製造方法に関するものである。
従来の一般的なチューブ容器としては、開口部を形成した口部と、口部から下方へ一様に傾斜した肩部と、該肩部の下方に続く内容物を収容するための、均一な肉厚を有する胴部とから構成されている。
実開昭49−77043号
しかし、上記の従来例においては、口部には内容物を緊密に封止するために、キャップを螺合させるための雄ネジが形成されており、また、肩部はキャップを取り付けるために肉厚を厚く形成し強度を保持しているため、胴部内の内容物がすべて押し出された後にも、肩部内に内容物が残存してしまうという欠点があった。そして、この肉厚の厚い肩部を手で潰して、肩部内に残った内容物をすべて押し出すためには、大きな指の力が必要であり、老人、女性、子供にとっては極めて困難なことであった。また、肩部内に内容物を残存した状態で廃棄することは、資源が無駄になるという欠点があった。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、内容物がチューブ容器内に残存せず、さらにチューブ容器の肩部近辺に残る内容物を容易に絞り出すことができるチューブ容器を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明の手段は、内容物を収納する胴部と、胴部の先端に設けられる胴部より厚肉の肩部と、肩部に連続する口部とがインパクト成形により一体成形され、胴部下端の開口より内容物を充填した後、裾部を折り曲げてシールするアルミニウム製のチューブ容器であって、前記胴部における肩部の直下から胴部途中に設けた段差部までの範囲を薄肉部とし、前記段差部から裾部を含む下端までの範囲を並厚に形成し、前記薄肉部の厚さを並厚の部位の厚さの20〜95%に形成してあることを特徴とするチューブ容器である。ここで、薄肉部の肉厚に関しては、チューブ容器内の内容物を絞り出す際に胴部に破損を生じさせないためにも、胴部の肉厚に対して40%〜80%(好ましくは60%〜70%)薄肉に形成することが望ましい。
また、薄肉部の形成箇所に関しては、請求項2記載の発明の手段のように、肩部の直下付近、即ち胴部の上端付近に形成するのが好ましい。肩部の直下付近の胴部薄肉形成することにより、薄肉部を肩部内に容易に折り畳み込むことが可能となり、肩部内の内容物を容易に絞り出すことができるため、胴部内の内容物の残量を著しく減少させ、チューブ容器内に内容物を残存させることを確実に防ぐことができる。また、裾部は従来通りの並厚であるため、裾部をシールして胴部を閉鎖する際のシール強度を十分に満足することが可能となり、シール部の破損、例えば切れや、割れが生じたりすることを確実に防ぐことができる。
請求項2記載の発明の手段は、薄肉部が、肩部の直下付近の胴部に形成してあることを特徴とするチューブ容器である。薄肉部は肩部直下から10mm以上、裾部側までの範囲に設けてもよい。また、前記薄肉部の厚さを並厚の部位の厚さの60〜90%としてもよい。肩部に関しては、従来のチューブ容器と同様にテーパ状に形成してもよいが、請求項記載の発明の手段のように、水平に形成してもよい
請求項記載の発明の手段は、肩部を、胴部の先端を閉鎖する水平部にしたことを特徴とするチューブ容器である。肩部を水平に形成することにより、肩部が傾斜していない分、肩部付近の内容物の残量を頗る減少させることができるため、チューブ容器内に内容物が残存することにより一層効果的に防ぐことができる。
請求項記載の発明の手段は、口部の側面に、傾斜部及び突起部を形成し、突起部にキャップ内側の嵌合筒の下端に形成した複数の係止片を係脱自在に嵌合することを特徴とするチューブ容器である。口部に関しては、雄ネジを形成しキャップと螺合させてもよいし、請求項記載の発明の手段のように、口部の側面に傾斜部及び突起部を形成し、この突起部にキャップ内側の嵌合筒の下端に形成した複数の係止片を係脱自在に嵌合させてもよい。口部の側面に傾斜部及び突起部を形成し、該突起部にキャップ内側の嵌合筒の下端に形成した複数の係止片を係脱自在に嵌合することにより、キャップの上部を軽く押圧するだけのワンタッチ操作で、キャップをチューブ容器の口部に装着することが可能となり、キャップの装着作業を効果的に行うことができ、非常に便利なものとなる。
肉部について、前記胴部の裾部以外の部分を薄肉部に形成することもできる。胴部の裾部以外薄肉部形成することにより、前記効果に加えて、胴部の大部分が薄肉となるため材料費の低減化を図ることができる。また、裾部は従来通りの肉厚であるため、裾部をシールして胴部を閉鎖する際のシール強度を十分に満足することが可能となり、シール部の破損、例えば切れや、割れが生じたりすることを確実に防ぐことができる。
請求項記載の手段は、前記アルミニウム製のチューブ容器の場合において、アルミニウム製のチューブ容器内に、口部、肩部および胴部の内面に密着するように、口部、肩部および胴部が一体的に形成された合成樹脂製の内筒が挿入されたことを特徴とするチューブ容器である。内筒を挿入することにより、例えば染毛剤、パーマ液等である内容物が、直接アルミニウム製のチューブ容器の内面に接触するのを防止でき、内容物とアルミニウムが反応することにより、アルミニウム製のチューブ容器内面が腐食するのを防止できる。
請求項記載の手段は、前述のアルミニウム製のチューブ容器の場合において、内面塗料として熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、デイスパージョン型塗料又は低温硬化型塗料のうち、1種類又は2種類の内面塗料を塗装したことを特徴とするチューブ容器である。アルミニウム製のチューブ容器の場合、内面塗料として熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ディスパージョン型塗料又は低温硬化型塗料のうち、1種類又は2種類の内面塗料を塗装することにより、内容物によるアルミニウムの腐食を確実に防止することができる。
請求項10記載の手段は、雌型内周面の雌型肩部と雌型胴部の交点近傍に、内側に突出する段部を形成し、雄型でインパクトスラグを打ち抜く際に、前記段部と雄型との間の隙間を狭くすることにより、インパクトスラグの胴部方向への流量を制限して、金属チューブの肩部の直下付近に、薄肉部を有する胴部を形成したことを特徴とする金属チューブ容器の製造方法である。インパクト成形におけるインパクトスラグの成形工程において、肩部の直下付近に薄肉部の胴部を形成するので、薄肉部形成及び金属チューブ容器の量産化が容易である。又、後加工が必要でないから従来の工程数と同じ工程数で済む。さらには、薄肉部の寸法精度が安定的である。
本発明の範囲外であるが、雌型内周面の雌型肩部及び雌型胴部に、予め開放端に薄肉部を形成したラミネートの筒体を挿入し、次に上方から環状の溶融材料を落下し、或いは上方から溶融材料を雌型内に注入することにより、肩部の直下付近に薄肉部を有するラミネートチューブ容器を製造しうる。ラミネートの原反を筒状に形成した場合の開口端に、予め薄肉部を形成し、この薄肉部を有する原反を筒体に形成し、この筒体を雌型に挿入し、溶融材料で口部及び肩部(ショルダー部)を成形すると同時に、このショルダーとラミネートの筒体を肩部で溶着するものであるから、同様にラミネートチューブ容器の量産化が容易である。又薄肉部を形成するための後加工が必要でないから、従来の工程数と同じ工程数で済む。さらには、薄肉部の寸法精度が安定的である。
この発明によれば、(1)肩部の直下から段差部までの範囲を薄肉形成しているので、肩部の内容物を、より容易に絞り出すことができる。そのため資源が無駄にならないという効果を有する。(2)肩部が水平に形成されたチューブ容器は、肩部付近の内容物の残量を一層減少させることができる。(3)口部にワンタッチキャップを取り付けたチューブ容器は、キャップの操作を容易に行うことができる。(4)胴部の裾部以外の全体を薄肉部形成したチューブ容器では、シール部の破損、割れ等を防止できる。(5)合成樹脂製の内筒を挿入したアルミニウム製のチューブ容器は、内容物と金属が反応することにより、アルミニウム製のチューブ容器内面が腐食するのを防止できる効果を有する。(6)この発明に係る内面塗料を用いれば、内容物によるアルミニウムの腐食を防止できる。(7)さらに、この発明に係る金属チューブ容器の製造方法によれば、量産化が容易であると共に、胴部に薄肉部を形成する後加工が必要でないから、従来の工程数と同じ工程数で済む。又薄肉部の寸法精度が安定的であるという効果を有する。
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
[実施例1]図1は、本発明の実施例1を示すものであり、この実施例1のチューブ容器は、アルミニウム製の一体成形品であり、内容物を出し入れするための開口部1を形成した口部2と、該口部2から下方へ一様に傾斜したテーパ状の肩部3と、該肩部3の下方に続く内容物を収容する胴部4とから構成されている。口部2は円筒形状をなしており、外周壁にはキャップ(図示省略)と螺合する雄ネジ5が形成されている。胴部4は円筒形状をなしており、下端部分は偏平状に潰して口部2に向けて二重又は三重に折り曲げることにより封鎖されている。また、肩部3の直下付近、即ち胴部4の上端位置には、肉厚の薄い薄肉部6が形成されている。該薄肉部6は、外周壁が段差状になるように形成されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、内周壁が段差状になるように薄肉を形成してもよい。このようにチューブ容器を構成することにより、胴部4内の内容物を絞り出す場合、図7に示すように、肩部3の直下付近の胴部4を肩部3内に容易に折り畳むことが可能であるため、胴部4内は勿論のこと、肩部3内の内容物をも完全に絞り出すことが可能となり、チューブ容器内に内容物が残存されることを確実に防ぐことができる。
尚、本発明に適用されるチューブ容器はアルミニウム製のチューブ容器である。アルミニウム製のチューブ容器の場合においては、内容物によるアルミニウムの腐食を防止するためにもチューブ容器の内周面に内面塗料を塗装することが望ましい。内面塗料としては熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ディスパージョン型塗料又は低温硬化型塗料が挙げられ、そのうち1種類又は2種類の内面塗料をチューブ容器の内周面に塗装することで、アルミニウムの腐食をより一層効果的に防止することができる。熱硬化性樹脂としてはエポキシフェノール、熱可塑性樹脂としてはビニルオルガノゾル、ディスパージョン型塗料としては酸変性ポリエチレン又は酸変性ポリプロピレン、低温硬化型塗料としてはエポキシメラミンを使用することが非常に効果的であり望ましい。
[実施例2]図2は、本発明の実施例2を示すものであり、実施例1と相違するところは、口部2の上端部に、未使用時にキャップを外し誤って内容物が外部に出ないよう、また、内容物が外気などに触れないようにするための封緘蓋7が形成されている点である。
[実施例3]図3は、本発明の実施例3を示すものであり、実施例2と相違するところは、テーパ状の肩部3が、胴部4の先端を閉塞する水平部3aになっている点である。このようにテーパ状の肩部3に代えて、水平部3aを形成することにより、水平部3a付近の内容物を容易且つ完全に絞り出すことが可能となり、チューブ容器内に内容物が残存されることにより一層確実に防ぐことができる。
[実施例4]図4は、本発明の実施例4を示すものであり、実施例2と相違するところは、口部2にキャップを螺合して装着させるのではなく、口部2にキャップ20を係脱自在に嵌合して装着させている点である。口部2の外周壁には傾斜部8、突起部9が下方に向かって順に一体的に形成されている。キャップ20は断面円形状をなしており、キャップ20の内側には嵌合筒21が形成されている。該嵌合筒21の上下方向の中央部には天面22が形成されており、下端には口部2の突起部9に弾発的に係合する係止片23が複数形成されている。天面22には、口部2の封緘蓋7を開口させるための鋭利突起部24が上方に向かって突設されている。
このように形成されたチューブ容器の口部2及びキャップ20において、口部2にキャップ20を嵌合する場合は、キャップ20の嵌合筒21内に口部2を挿入し、キャップ20の上部を指で軽く押圧するだけで、キャップ20の係止片23は口部2に形成された傾斜部8を介して突起部9に弾発的に嵌合する。逆に、口部2とキャップ20との嵌合を解除する場合は、キャップ20の側面を内側方向に押圧するだけで、キャップ20の下端が湾曲し、それに伴い中央部が外側方向に膨出するため、下端はチューブ容器の肩部3上に乗り上げ、キャップ20及び嵌合筒21は上方に移動する。そして、嵌合筒21の係止片23と口部2の突起部9との嵌合が解除される。このように、チューブ容器の口部2にキャップ20を係脱自在に嵌合させることにより、キャップ20の上部を軽く押圧するだけのワンタッチ操作で、キャップ20をチューブ容器の口部2に装着することが可能となり、キャップ20の装着作業を容易に行うことができる。
[実施例5]図5は、本発明の実施例5を示すものであり、実施例4と相違するところは、実施例3の場合と同様に、テーパ状の肩部3が胴部4の先端を閉塞する水平部3aになっている点である。
[実施例6]図6は、本発明の実施例6を示すものであり、実施例1と相違するところは、胴部4の裾部10以外の部分を全て薄肉部6にしている点である。このように裾部10以外の部分の胴部4を薄肉部6にすることにより、胴部4が全体的に薄肉になるため材料費を削減することができる。また、裾部10が従来通りの肉厚であるため、裾部10をシールして胴部4を閉鎖する際のシール強度を十分に満足することが可能となり、シール部11の破損、例えば切れや、割れが生じたりすることを確実に防ぐことができる。
尚、本実施例では胴部4直径が25.4mm、胴部4長さが130mm、胴部4肉厚が0.12mm、薄肉部6の肉厚が0.08mmのチューブ容器を使用している。チューブ容器に関しては、本実施形態の寸法のものに限定されるものではなく、チューブ容器内に充填する内容物によって様々な寸法のものが挙げられる。特に、薄肉部6の肉厚に関しては、胴部4を折り畳んだ際に胴部4に破損を生じさせない強度を有し且つチューブ容器内の内容物の殆ど全てを絞り出すことが可能であるように、胴部4の肉厚に対して薄肉部6の肉厚を20%〜95%(好ましくは60%〜70%)にすることが望ましい。薄肉部6は、胴部4の肉厚より若干薄くするだけで効果がある。本実施例においては、薄肉部6の肉厚は0.03mm〜0.2mmの範囲であるが、最適な肉厚である0.08mm(66.7%)を採用した。又、薄肉部6は、肩部3直下から10mm〜100mm(好ましくは、肩部3直下から10mm〜20mm)の範囲で形成することができる。
[実施例7]図8及び図9は、本発明の実施例7を示すものであり、アルミニウム製のチューブ容器の場合において、アルミニウムチューブ容器内に、内筒30が挿入されたチューブ容器である。すなわち、胴部4に薄肉部6が形成されたアルミニウム製のチューブ容器の内側に、口部、肩部および胴部が一体的に形成された内筒30が嵌装されている。内筒30の口部32先端は、図9に示すようにチューブ容器の口部32先端を覆うように外方に折り曲げられ、その上から中栓体33が圧入されている。そして、この中栓体33にはキャップが螺合され、口部32が閉鎖されている。(図示せず)。このように、アルミニウム製のチューブ容器の口部32先端を外方に折り曲げて覆うことにより、内容物が口部32の金属部分に付着し、アルミニウムの口部32が腐食するのを防止することができる。内筒30の素材は、ポリエチレンの他、ポリプロピレン、ナイロン等の単層の合成樹脂、或いはこれらの合成樹脂と変性ポリエチレン、エチレン・ビニールアルコール共重合体等の多層の合成樹脂で構成される。
[実施例8]図10〜図12は、本発明の実施例8を示すものであり、この発明に係る金属チューブ容器の製造方法を示す実施例を示している。金属チューブは、一般に雌型40内に載置されたインパクトスラグ45を雄型44で打ち抜く、インパクト成形により製造されることが知られている。本発明の製造方法は、雌型40内周面の雌型肩部41と、雌型胴部42の交点近傍に、内側に突出する段部43を形成した点が特徴である。
そして、このような段部43を有する雌型40内にインパクトスラグを載置し、雄型44により打ち抜く際に、前記段部43と雄型44との間の隙間を狭くすることで、インパクトスラグ45が胴部方向へ流れる量を制限することができる。しかし、雌型の任意の部位に段部43を形成したのでは、金属チューブ容器の胴部4の所望する部位に、薄肉部6を形成することができない。発明者等は創意工夫の結果、雌型40内周面の雌型肩部41と雌型胴部42の交点近傍に、段部43を形成することにより、金属チューブの肩部3の直下付近に、薄肉部6を有する胴部4を形成することを見出したのである。
図10〜図12は、各々雄型44が雌型43に近づく様子を、順次間隙L、S、M(間隙の寸法は、L>S>Mである)で段階的に表現した図面である。図10は、雄型44と雌型43との間隙が、離れている状態(間隔L)において、インパクトスラグ45が雌型胴部42方向に流れる様子を示した断面図であり、図11は、雄型44と雌型40との間隙が、間隔Lよりも近づいた状態(間隔S)において、インパクトスラグ45が雌型胴部42方向に流れる様子を示した断面図である。図10及び図11の状態においては、インパクトスラグ45は、段部43の影響は受けないので、雌型胴部42方向への流れは、通常の金属チューブ容器の胴部4の肉厚の分だけ流れる。
図12は、雄型44と雌型43との間隙が、さらに近づき狭くなった状態(間隔M)において、インパクトスラグ45が雌型胴部42方向に流れる様子を示した断面図である。この状態においては、インパクトスラグ45は、内側に突出した段部43の影響を直接受け、薄肉部6の肉厚の分だけ流れる。このようにして、金属チューブ容器の肩部3の直下付近の胴部4には薄肉部6が形成される。
図13は、参考例としてラミネートチューブ容器の製造方法を示す。ラミネートチューブ容器は、内部にアルミ箔等を有する多層構造で構成され、一般的には、雌型内に胴部を形成するラミネートの筒体を挿入し、次に上方のプレートに支持された材料供給支持杆から環状の溶融材料を落下し、胴部と口部及び肩部を、雌型及び雄型により溶着することにより製造される。この参考例は、雌型50の雌型肩部51及び雌型胴部52に、予め開放端に薄肉部6を形成した胴部4を形成するラミネートの筒体53を挿入し、次に上方から環状の溶融材料54を落下し、ラミネートチューブ容器の口部及び肩部(ショルダー)を雄型、雌型により成形すると同時に、ラミネートの筒体53で構成される胴部4とショルダーを溶着することにより、ラミネートチューブの肩部3の直下付近に、薄肉部6を有する胴部4を形成したラミネートチューブ容器が製造される。
図14は、他の参考例として、ラミネートチューブ容器の製造方法を示す。この製造方法は、雌型50の雌型肩部51及び雌型胴部52に、予め開放端に薄肉部6を形成した胴部4を形成するラミネートの筒体53を挿入し、上方から溶融材料55を雌型50内に注入することにより、ラミネートチューブ容器の口部及び肩部(ショルダー)を雄型、雌型により成形すると同時に、ラミネートの筒体53で構成される胴部4とショルダーを溶着することにより、ラミネートチューブの肩部3の直下付近に、薄肉部6を有する胴部4を形成したラミネートチューブ容器が製造される。
ここで、本発明のチューブ容器と現行のチューブ容器とを比較するために、チューブ容器内に収容した内容物の注出効果試験を行った。試験は、胴部4に形成される薄肉部6の長さが異なる3種類のチューブ容器と、現行のチューブ容器と、さらに肩部3直下付近の胴部4に溝を設けたチューブ容器とを合わせて5種類のもので行った。尚、試験には胴部4直径が25.4mm、胴部4長さが130mm、胴部4の肉厚が0.12mm、薄肉部6の肉厚が0.08mmのアルミチューブ容器を使用し、本発明からは第1実施形態と第6実施形態のチューブ容器を使用した。それぞれのアルミチューブ容器の使用を以下に示す。
A:肩下20.0mm薄肉(薄肉部の長さ:20.0mm)
B:肩下10.0mm薄肉(薄肉部の長さ:10.0mm)
C:スソ20.0mm並厚(薄肉部の長さ:110.0mm)
D:現行チューブ(薄肉部無し)
E:溝付きチューブ(薄肉部無し、溝深さ:0.85mm)
試験内容は、それぞれのアルミチューブ容器内に収容した内容物(ジェル、20g)を注出させ、注出後の残量を測定する。測定回数(n)は12回(6人のモニターに2本ずつ試験を行ってもらった)である。
上記注出効果試験の結果を以下の表1に示す。
表1に示すように、本発明のチューブ容器A、B、Cの内容物の残量は現行アルミチューブ容器Dのものと比較すると、いずれも内容物の残量が約1g少なかった。また、溝付きチューブ容器Eのものと比較しても、チューブ容器A、B、Cの内容物の残量は少なかった。これにより本発明のチューブ容器は、チューブ容器内に内容物を残存させることを確実に防止することができる非常に優れた商品価値の高いチューブ容器であることが明らかとなった。
本発明の実施例1を示す断面図である。 本発明の実施例2を示す断面図である。 本発明の実施例3を示す断面図である。 本発明の実施例4を示す一部を省略した切欠断面図である。 本発明の実施例5を示す一部を省略した切欠断面図である。 本発明の実施例6を示す断面図である。 実施例1の胴部を折り畳んだ状態を示す一部を省略した断面図である。 本発明の実施例7を示す断面図である。 本発明の実施例7を示す断面図である。 本発明の実施例8を示す断面図である。 本発明の実施例8を示す断面図である。 本発明の実施例8を示す断面図である。 参考例を示す断面図である。 他の参考例を示す断面図である。
符号の説明
1 開口部
2 口部
3 肩部
3a 水平部
4 胴部
6 薄肉部
8 傾斜部
9 突起部
10 裾部
20 キャップ
21 嵌合筒
23 係止片
30 内筒
40 雌型
41 雌型肩部
42 雌型胴部
43 段部
44 雄型
45 インパクトスラグ
50 雌型
51 雌型肩部
52 雌型胴部
53 ラミネートの筒体
54 溶融材料
L、S、M 隙間

Claims (10)

  1. 内容物を収納する胴部と、該胴部の先端に設けられる胴部より厚肉の肩部と、該肩部に連続する口部とがインパクト成形により一体成形され、胴部下端の開口より内容物を充填した後、裾部を折り曲げてシールするアルミニウム製のチューブ容器であって
    前記胴部における肩部の直下から胴部途中に設けた段差部までの範囲を薄肉部とし、
    前記段差部から裾部を含む下端までの範囲を並厚に形成し、
    前記薄肉部の厚さを並厚の部位の厚さの20〜95%に形成してあることを特徴とするチューブ容器。
  2. 前記薄肉部が、肩部の直下付近の胴部に形成してあることを特徴とする請求項1記載のチューブ容器。
  3. 前記段差部が、肩部の直下から10mm以上、裾側の位置である請求項1記載のチューブ容器。
  4. 前記段差部が、肩部の直下から10〜40mmの位置である請求項1記載のチューブ容器。
  5. 前記薄肉部の厚さが並厚の部位の厚さの60〜90%であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のチューブ容器。
  6. 前記肩部を、前記胴部の先端を閉鎖する水平部にしたことを特徴とする請求項1、3、4又は5いずれか記載のチューブ容器。
  7. 前記口部の側面に、傾斜部及び突起部を形成し、該突起部にキャップ内側の嵌合筒の下端に形成した複数の係止片を係脱自在に嵌合することを特徴とする請求項1〜いずれか記載のチューブ容器。
  8. 内部に、容器の内面を保護するための、口部、肩部および胴部が一体形成された合成樹脂製の内筒が挿入されたことを特徴とする請求項1〜いずれか記載のチューブ容器。
  9. 硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、デイスパージョン型塗料又は低温硬化型塗料のうち、1種類又は2種類の内面塗料を塗装したことを特徴とする請求項1〜いずれか記載のチューブ容器。
  10. 雌型内周面の雌型肩部と雌型胴部の交点近傍に、内側に突出する段部を形成し、雄型でインパクトスラグを打ち抜く際に、前記段部と雄型との間の隙間を狭くすることにより、インパクトスラグの胴部方向への流量を制限して、金属チューブの肩部の直下付近に、薄肉部を有する胴部を形成することを特徴とする金属チューブ容器の製造方法
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