JP2014030115A - 無線通信装置、及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を低減する。
【解決手段】無線通信装置は、無線局装置と情報の送受信を行う複数の無線通信部と、他の無線通信部に対して非同期かつ独立に、無線通信部が個別のポートを介して情報の書き込み及び読み出し可能な記憶部とを備え、複数の無線通信部のうちの少なくともひとつは、アクティブ状態及び省電力動作のためのスリープ状態を定期的に繰り返す間欠動作を実施可能であり、無線通信部は、無線局装置から受信した情報を記憶部に記憶させ、他の無線通信部が記憶させた情報を記憶部から読み出し該情報を無線局装置に送信することが可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規の無線アクセスシステムの基地局を多数設置する際の消費電力量の増大を抑えるための無線通信装置、及び無線通信方法に関する。
近年のインターネットの普及と共に、光回線やADSL等の有線回線に加え、スマートフォンを中心とするモバイル環境でのインターネット利用が増大している。これらは、第3世代携帯電話(3G)や次世代携帯電話と位置づけられるLTE(Long Term Evolution)などの回線を利用することで、いつでも何処でもインターネット利用を可能とするものである。これらのシステムは、無線アクセスに利用される様々な周波数帯の中でも、比較的使い勝手の良いマイクロ波帯を利用するものであり、この周波数帯の性質を利用して、ひとつの基地局で広範囲のエリアを一括してサービスエリアにすることが出来ている。
しかし、この様な使い勝手の良いマイクロ波帯はその他のシステムにおいても利用が期待されており、既に周波数資源の枯渇の問題に直面している。特に、動画などを含むブロードバンドのアプリケーションが増加し、ユーザ毎の通信速度が以前に比べ急速に増加中で、LETなどではより広い周波数帯域の割り当てが必要になるが、全体の帯域を複数の事業者が分け合うことになり、1事業者に割り当てられる帯域は非常に限定されたものとなっているのが現状である。一方で、スマートフォンやノートPCからのモバイル環境でのインターネット利用は留まるところを知らぬ勢いで増加し、周波数資源の枯渇、パンク状態は目前の状態である。
この様な状況の中で3GおよびLTE等の回線を流れるトラヒックを迂回させる無線システムが必要となる。最も現実的なシステムは2.4GHz帯および5GHz帯を利用するWiFi(登録商標、以下同様)である。IEEE802.11系の規格(802.11a、b、g、n等の全ての規格を含む)に準拠するWiFiでは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)と呼ばれるアクセス技術を用い、同一の周波数チャネルを用いて非計画的に乱立する無線局が混在した中でも、効率的かつ安定的に無線アクセスを利用可能である。さらに、各家庭内のホームネットワーク、携帯型ゲーム機間、ノートPCや携帯電話等への実装など、爆発的に普及したこれらのシステムは既に基地局装置(AP:アクセスポイントとも呼ぶ)および端末装置の双方の価格が非常に安価になり、既に社会的な地位を確立している状態である。
このWiFiにおけるCSMA/CA技術では、基地局の置局設計を特に意識しなくてもシステムが破綻することなく運用可能であり、比較的送信電力を抑えることによるサービスエリア半径を小さく抑えたマイクロセル化を行うと、個々のマイクロセル毎に所定のスループットを実現可能になり、結果的に単位面積当たりの伝送容量は増大する。この様にして、3GおよびLTE等の回線から溢れたトラヒックを効率的にWiFiネットワークにより吸収することが可能になる。
しかし、ほとんど何処でも利用可能な3G回線などからの迂回を想定するならば、少なくとも人口の密集する市街地、住宅地などの大部分を広範囲にカバーするために、膨大な数の基地局を設置する必要がある。もともと屋内での利用を前提に設計された無線規格であることもあり、ひとつの基地局で広範囲をカバーすることは困難である。さらに、与干渉エリアを必要最小限に限定することで周波数繰り返し利用を実現し、システム全体の伝送容量を増大させるためには、個々のセル半径を小さく設定するマイクロセル化が非常に有効なアプローチである。しかし、この結果として設置が必要な基地局の台数は膨大となってしまう。したがって、個々の基地局の消費電力はそれほど大きくなくても、それらシステム全体の消費電力量は膨大となり、環境問題の観点からは好ましくない。つまり、伝送容量を増やしながらも環境に対する負荷が小さなシステムが求められている。
これに対して、いわゆる環境発電と呼ばれる技術の活用が期待されている。環境発電のうち太陽光発電は発電可能な電力量も他の発電技術よりも比較的大きいため、最も有力な方法として期待される。この太陽電池により給電される基地局の構想は、上述の消費電力削減とは別の観点からも期待される向きがある。例えば地震などの災害時に、その災害を受けたエリア内で停電が発生することがある。この様な場合、主要なネットワークも同時に被害を受けることは予想されるが、多くの主要な重要設備は自家発電やバッテリーなどのバックアップを備えており、仮に一時的に稼動をストップすることになっても、短時間に集中的に復旧作業が行われるため、比較的早期に通常運用に戻ることが期待される。しかし、被災地の停電は数日から1週間程度に及ぶことも珍しくなく、これらの一般電源から給電されている無線基地局などは、災害発生時の重要なときに長期に渡り運用休止となることも予想され、その時に太陽電池給電の基地局装置は災害復旧のために重要な役割を果たすと期待される。
この様な理由から、太陽電池で給電可能な無線インフラの基地局装置は急激に注目を集めているのが現状である。しかし、ここに大きな問題が残されている。まず、太陽光発電は太陽光が降り注ぐ昼間、さらには晴天時に多くの発電量が期待される一方で、夜間や雨天時には発電が期待できない。このため、通常はバッテリーを太陽電池に接続し、夜間や雨天時にも運用可能な状態としている。しかし、例えば電柱などの上方や専用の支柱に基地局を設置する場合を考えると、平面状の太陽電池パネルは風が吹いた時にその大きさに比例した風圧を受けることになり、強度上の観点からあまり大きなサイズの太陽電池パネルを設置することは出来ない。
仮に30cm四方のサイズの太陽電池パネルを想定して、運用時の課題を整理してみる。現在、一般的な太陽電池パネルの発電能力は、1mあたり180Wといわれている。30cm四方の場合には、この9%の発電量に相当する。さらに、昼間と夜間を含めた晴天率(太陽が出ている率)は年間日照時間が約1000時間であることから1000/(365×24)の11.4%程度の低い割合である。したがって、30cm四方の太陽電池パネルの発電能力は長時間平均すると180W×0.09×0.114=1.85W程度となる。さらに、一旦バッテリーに蓄電した電力を利用する場合の蓄電効率も考慮すると、利用可能な電力はさらに低い値となることが予想される。また、晴天や雨天の間隔や周期はランダムであり、発電量が低い日々が長く続けば、数日平均で見たときの発電量にも波があり、通信用のインフラとしての利用においては、当然ながらさらなるマージンが必要となる。
もともと環境に考慮した社会的な取り組みの中でも、様々な電子機器の消費電力削減は広く進められているところであるが、上述の様な太陽電池給電の基地局装置を想定すると更に、基地局装置の省電力化が重要な課題となる。そこで、従来技術における基地局装置の省電力化技術を以下に紹介する。
例えば、特許文献1には、基地局装置にスリープを導入する技術が記載されている。通常、基地局装置はAC100Vの電源に接続される一方、携帯型の端末装置は内蔵するバッテリーで駆動されていることが多く、その様なバッテリー駆動の端末装置では、スリープと呼ばれるメカニズムを利用して一定の周期で自らの回路の動作を停止させ、バッテリーセービングを図るのが一般的である。AC100Vの電源に接続された基地局装置は本来であればスリープの必要はないのであるが、消費電力の削減のため、ないしはバッテリーを搭載した特殊な基地局装置などにおいて、基地局装置も所定の周期で自らの回路を停止させ、スリープ状態に入ることで消費電力を削減する。この様にして無線回線に関する部分は省電力化を図るための検討が進められている。
図7は、従来技術における無線基地局装置101aの構成を示す概略ブロック図である。同図において、101aは無線基地局装置、102はアンテナ、103は第1の無線通信部、104は第1のスリープ管理部、108はNWインタフェース回路、109はバッテリー、110は電源回路、111は給電部を表す。
例えばWiFiの無線LANルーター、アクセスポイントなどの装置を例に取れば、WiFiの通信を行なう第1の無線通信部103と、有線ネットワークとのデータの送受信を行なうNWインタフェース回路108とがひとつの筐体の中に内蔵される。この無線基地局装置101aと無線回線を介して通信を行なう端末装置が有線ネットワーク側と通信を行なうために、第1の無線通信部103とNWインタフェース回路108とは相互にデータの交換を行なう。このNWインタフェース回路108の機能としては、単なるスイッチ的な機能のほかに、ルーターとしての機能を備えていたり、無線基地局装置101a全体の各種設定を行なうための制御機能なども備えていても構わない。特にルーター機能を備える場合には、NWインタフェース回路108は、IPレイヤの信号処理を行なうためのIPパケットの信号終端処理などを併せて行なうことになる。
なお、通常の無線LANルーター、アクセスポイントなどであれば、バッテリー109などを持たずに、電源回路110にAC100Vの交流電源が接続され、この電源回路110が第1の無線通信部103とNWインタフェース回路108とに給電を行う。ただし、一般的には例を見ないが、例えば太陽電池パネルなどを用いて給電を行なう場合には、給電部111として太陽電池パネル等を備え、通常は給電部111により発電された電力を一旦バッテリー109に蓄える。そして、必要に応じてバッテリー109ないしは給電部111からの給電を電源回路110で受け、電源回路110が給電元の切り替えや電圧の調整などを行い、第1の無線通信部103とNWインタフェース回路108とに給電を行う。特に、無線基地局装置であってもこの様に潤沢な電力供給が保証されていない場合には、第1の無線通信部103も第1のスリープ管理部104を備え、これにより無線基地局装置101aの消費電力削減を図ることになる。
以上の従来技術に関する説明は、太陽電池パネル等の給電部111とバッテリー109とを組み合わせて無線アクセスのサービスを提供する場合を中心に行なってきたが、この様に無線基地局装置に十分な電力供給がなされずに、バッテリーを用いてサービス提供を行なう例は他にもある。例えば、最近利用者が増えてきたモバイル・ルーターなどもその良い例である。
図8は、従来技術における無線基地局装置101bの構成を示す概略ブロック図である。同図において、図7と共通な構成には同一の符号をつけて示している。同図において、101bは無線基地局装置、105はアンテナ、106は第2の無線通信部、107は第2のスリープ管理部を表す。図7との差分は、第2の無線通信部106とそれに付随するアンテナ105、第2のスリープ管理部107を備えている点である。
例えばモバイル・ルーターを例に取れば、第1の無線通信部103はWiFiの機能を備え、第2の無線通信部106は3G回線、WiMAX(登録商標、以下同様)回線、LTE回線等の別の無線規格による無線回線での通信を行なうための無線通信部である。通常、NWインタフェース回路108が有線で有線ネットワークと接続している場合には、ネットワークと無線基地局装置101aと無線回線を介して通信を行なう端末装置が、第1の無線通信部103とNWインタフェース回路108とを介して有線ネットワーク側と通信を行なう。
ただし、ユーザが無線基地局装置101bを有線ネットワークから切り離して利用する場合には、第2の無線通信部106が接続する無線ネットワークを経由して、第1の無線通信部103が通信を行なう相手の端末装置とネットワーク側とが、第1の無線通信部103、NWインタフェース回路108、第2の無線通信部106を介して通信を行なうことができる。この際、第2の無線通信部106にも第2のスリープ管理部107が実装されている場合には、適宜、第2の無線通信部106の省電力化を図り、バッテリー109の持ちを良くして運用することが可能である。
なお、モバイル・ルーターの場合には通常は太陽電池パネル等の給電部111は実装しておらず、屋内利用などでは電源回路110(ないしは便宜上は給電部111と考えても良い)にAC100V電源が供給され、電力の余力があればバッテリー109に充電が行なわれる。
また、ここでの説明ではモバイル・ルーターを無線基地局装置として説明を行ったが、有線ネットワークから切り離して利用する場合には、WiFi接続を行う端末装置に対しては基地局的な振る舞いをする一方、3G回線、WiMAX回線、LTE回線等の別の無線回線での通信においては端末装置として振る舞い、その装置全体で見れば中継局装置として動作することになる。
以上が本発明に関連した従来技術の説明である。ただし、上述のモバイル・ルーターとは本質的に違う用途の装置ではあるが、中継機能を備えているという点で類似性をもった従来技術における無線中継局装置についても合わせて説明を加えておく。
図9は、従来技術における無線中継局装置121の構成を示す概略ブロック図である。同図において、同図において、図8と共通な構成には同一の符号をつけて示している。同図において、112は無線中継手段、113は第1の無線通信部、114は第2の無線通信部、115は信号処理部、121は無線中継局装置を表す。
通常、無線中継局装置121とは、直接的には信号の届かない領域に対し無線のサービスを提供するために、複数段に中継局を経由させて信号の転送を行う。ここでは、特性的に優れた再生中継を行なう装置と、特性的には劣るが簡易な構成の非再生中継を行なう装置が存在する。例えば、再生中継を行なう場合には、個別のアンテナ102で受信した信号を第1の無線通信部113で増幅、周波数変換、フィルター処理などのRF信号処理を行ない、信号処理部115にて一旦復調処理および誤り訂正などを行ない、再生されたデータを更に変調処理して、これを再度第2の無線通信部114にて周波数変換、フィルター処理、信号増幅などのRF信号処理を行ない、これを個別のアンテナ105より送信する。
通常は第1の無線通信部113および第2の無線通信部114の扱う周波数は異なるチャネルを使用し、それぞれの相互の与被干渉がないように設計されている。これに対して非再生中継の場合には、個別のアンテナ102で受信した信号を第1の無線通信部113で信号増幅、フィルター処理などのRF信号処理を行ない、これをベースバンド信号に落とさずにアナログ信号のまま第2の無線通信部114に転送し、第2の無線通信部114にて信号増幅などのRF信号処理を行ない、これを個別のアンテナ105より送信する。
以上の説明では第1の無線通信部113と第2の無線通信部114とは同一の周波数チャネルを用いる例として、周波数変換を行なわない場合の説明を行なったが、いずれかの回路にて周波数変換を行なうことで、第1の無線通信部113と第2の無線通信部114がそれぞれの相互の与被干渉がないように設計することも可能である。以上の非再生中継の場合には、信号処理部115は実質的には周波数変換用の回路ないしは単なる信号伝達の信号線などと解釈することも可能であるが、ポイントとしては第1の無線通信部113の信号を連続的に第2の無線通信部114に転送している点である。
また、図9に記載の無線中継局装置121では第1の無線通信部113から第2の無線通信部114への片方向の信号の伝送のみを説明したが、当然ながら逆方向の信号伝送を含む構成とすることも可能である。また、第1の無線通信部113および第2の無線通信部114は、全体として一つの機能を実現する無線中継部112の部分回路として位置づけられ、すなわち第1の無線通信部113および第2の無線通信部114は一元管理されている。この無線中継局装置121は、AC100Vが常時給電される給電部111、および無線中継部112の動作する電源の条件に適合させて常時電力供給を行う電源回路110を備え、スリープ管理を行なうことなく、常時、信号を中継し続ける動作を行なうものである。
特開2010−193290号公報
以上の従来技術では、基本的に無線基地局装置はAC100Vの電源に接続されたり、ないしはプライベートな無線ネットワークの無線基地局装置であるためにバッテリーを使いきって運用停止状態になった場合には、再度、AC100Vの電源に接続すれば良いなど、楽観的な条件を想定していた。さらに言えば、無線回線上を流れるトラヒック量の大小は考慮せず、バッテリーで駆動している(AC100VやDC電源の供給がない)場合にはバッテリーの残量のみに応じて強制的に省電力モードとすることも可能であった。
しかし、上述の3GやLTEのトラヒックを迂回させるためのWiFiネットワークを想定するならば、公衆無線インフラとしての責任上、バッテリーを使いきったからと言って運用停止状態になるのは極力避けなければならない。また、従来技術は上述の様に言わばベストエフォート型の「省電力制御」であったが、3GやLTEのトラヒックを迂回させるためのWiFiネットワークを安定的に運用するためには、太陽電池給電の無線基地局装置を利用する際により高度な省電力制御を行うことが求められる。だが、実際のところは第1の無線通信部103や第2の無線通信部106の消費電力は、無線基地局装置101a、101bの全体の消費電力の中のごく一部であり、この無線通信におけるスリープ機能による節電効果は非常に限られたものとなる。
実際、インターネット上での報告の中で、様々なユーザが行なった節電のための実験結果を目にすることができる。これらの報告では、例えば市販の無線LANルーターの無線機能をOFFに設定した場合とONに設定した場合の消費電力の比較などが掲載されていたが、その記述によれば、ONの場合に4〜5W程度の消費電力に対し、OFFとすることでの消費電力削減量はたったの1W以下であったという。
この結果は妥当なものであり、NWインタフェース回路108には常に電力が供給され、いつ何時、有線ネットワークより、ないしは第1の無線通信部103または第2の無線通信部106より信号が入力されても大丈夫なように、少なくともいずれかの入力ルートでの信号入力がありうる環境ではNWインタフェース回路108は常に起動している必要があった。そして、このNWインタフェース回路108の消費電力が、スリープ機能を伴う第1の無線通信部103や第2の無線通信部106に比べて相対的に大きいという事実がこの結果をもたらしている。すなわち、特にバッテリーに蓄電された電力で動作する必要があるような無線基地局装置においては、単に無線通信手段に対してスリープ機能を実装するだけではなく、さらに消費電力を低減するための工夫を実装し、大幅な消費電力削減を実現できる機能が求められている。
本発明の目的は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、消費電力を低減できる無線通信装置、及び無線通信方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、複数の無線局装置と、前記無線局装置と通信が可能な無線通信装置とを具備する無線通信システムにおける無線通信装置であって、前記無線局装置と情報の送受信を行う複数の無線通信部と、他の前記無線通信部に対して非同期かつ独立に、前記無線通信部が個別のポートを介して情報の書き込み及び読み出し可能な記憶部とを備え、前記複数の無線通信部のうちの少なくともひとつは、アクティブ状態及び省電力動作のためのスリープ状態を定期的に繰り返す間欠動作を実施可能であり、前記無線通信部は、前記無線局装置から受信した情報を前記記憶部に記憶させ、他の前記無線通信部が記憶させた情報を前記記憶部から読み出し該情報を前記無線局装置に送信することが可能であることを特徴とする無線通信装置である。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記無線通信部が前記無線局装置から受信する情報に対してアドレスの変換、上位レイヤの信号終端処理、各種制御情報の終端処理の少なくとも何れかひとつを実施可能な第1の通信制御部を更に備え、前記第1の通信制御部は、アクティブ状態及び省電力動作のためのスリープ状態を定期的に繰り返す間欠動作を実施可能であり、前記無線通信部に対して非同期かつ独立に個別のポートを介して前記記憶部に情報の書き込み及び読み出しが可能であることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記無線通信部は、該無線通信部の通信制御にかかわる情報を終端する第2の通信制御部を有し、前記第2の通信制御部は、他の前記無線通信部または他の前記第2の通信制御部に対して非同期かつ独立に個別のポートを介して前記記憶部に情報の書き込み及び読み出しが可能であることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記記憶部が有する記憶領域は、情報の書き込み元、情報の読み出し先、又は、情報の書き込み元と読み出し先との組み合わせに応じて複数の領域に分割されており、前記無線通信部は、対応する前記領域に対して情報の書き込み及び読み出しを行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記無線通信部は、情報の書き込み元、情報の読み出し先、又は、情報の書き込み元と読み出し先との組み合わせを示す付加情報を付与して前記記憶部に情報を記憶させ、前記記憶部から情報を読み出す際には前記付加情報に応じて情報を読み出すことを特徴とする。
また、本発明は、複数の無線局装置と情報の送受信を行う複数の無線通信部と記憶部とを備える無線通信装置が行う無線通信方法であって、前記無線通信部が、前記無線局装置から受信した情報を前記記憶部に記憶させるステップと、前記無線通信部が、他の前記無線通信部が記憶させた情報を前記記憶部から読み出し該情報を前記無線局装置に送信するステップとを有し、前記複数の無線通信部のうち少なくとも一つは、アクティブ状態及び省電力動作のためのスリープ状態を定期的に繰り返す間欠動作を実施し、前記記憶部は、他の前記無線通信部に対して非同期かつ独立に、前記無線通信部が個別のポートを介して情報の書き込み及び読み出し可能であることを特徴とする無線通信方法である。
本発明によれば、複数の無線通信部が非同期かつ独立に読み書きできる記憶部を備えることにより、複数の無線通信部が間欠的に動作してもそれぞれの間で情報を失うことなく受け渡しすることができる。これにより、複数の無線通信部は互いの動作に依存することなく間欠的に動作することができるので、平均消費電力を低減することが可能になる。
その結果、同一の蓄電量であればバッテリーによるサービス提供時間を大幅に伸ばすことが可能となる。例えばモバイル・ルーター等の利用形態においては、1回の充電でユーザは長い時間継続して無線アクセスを利用することが可能となる。また、太陽電池パネル等を利用した中継型の無線アクセスサービスへの適用においては、その無線基地局に実装すべきバッテリーの容量を抑えることが可能となると共に、夜間や雨天などで発電量が継続的に落ちる場合であっても、比較的安定的にサービスを提供し続けることが可能となる。さらには、給電手段として設置する太陽電池パネルのサイズを小さくして運用することも可能となる。
本発明に係る第1の実施形態における無線通信装置1aの構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態においてマルチポートRAM10の記憶領域を複数の領域に分けて利用する一例を示す図である。 同実施形態における、NWインタフェース回路8の第3のスリープ管理部9が行うスリープ管理の処理フローを示す。 第2の実施形態における無線通信装置1bの構成を示す概略ブロック図である。 第2の実施形態における無線通信装置1bの変形例としての無線通信装置1cの構成を示す概略ブロック図である。 第3の実施形態における無線通信装置1dの構成を示す概略ブロック図である。 従来技術における無線基地局装置101aの構成を示す概略ブロック図である。 従来技術における無線基地局装置101bの構成を示す概略ブロック図である。 従来技術における無線中継局装置12の構成を示す概略ブロック図である。
以下に、本発明の実施形態における無線通信装置、及び無線通信方法を図面をもとに説明を行なう。なお、以下の実施形態の説明においては無線回線の中継伝送を行う際に、無線通信装置の通信相手は端末装置の場合(すなわち、無線通信装置が基地局ないしアクセスポイントとして動作)に加えて有線ネットワーク側の基地局装置と通信を行う場合(すなわち、この基地局装置の配下の端末局として動作)もある。本実施形態の説明では、特に端末装置と基地局装置の区別をつける必要がない場合に、その両者を含めたものとして「無線局装置」との表記を用いて説明を行うこととする。
(第1の実施形態)
図1に、本発明に係る第1の実施形態における無線通信装置1aの構成を示す概略ブロック図である。同図において、1aは無線通信装置、3は第1の無線通信部、4は第1のスリープ管理部、6は第2の無線通信部、7は第2のスリープ管理部、8はNWインタフェース回路、9は第3のスリープ管理部、10はマルチポートRAM、102および105はアンテナ、109はバッテリー、110は電源回路、111は給電部を表す。無線通信装置1aは、給電部111、電源回路110、バッテリー109、第1のスリープ管理部4を有する第1の無線通信部3、第2のスリープ管理部7を有する第2の無線通信部6、第3のスリープ管理部9を有するNWインタフェース回路8、マルチポートRAM10、及び、アンテナ102、105を備えている。
図1に記載されている無線通信装置1aにおいて、図7および図8に対し、アンテナ102、105、バッテリー109、電源回路110、給電部111について変更はない。第1の無線通信部3、第2の無線通信部6、NWインタフェース回路8には、それぞれ第1のスリープ管理部4、第2のスリープ管理部7、第3のスリープ管理部9が内在しており、それぞれが省電力化のために間欠動作としてのスリープ制御を非同期で行う。
通常、図7および図8のNWインタフェース回路108は、常に電源が入りアクティブ状態を継続するが、実際にはデータの入出力がある時間率は低い。ただ、どのタイミングで入力があるかが分からないため、常にアクティブ状態であることが求められていた。
第1の実施形態における無線通信装置1aは、有線のネットワークとの有線接続はなされておらず、第1の無線通信部3、第2の無線通信部6の備える無線通信機能によってのみネットワークとの接続が図られている。
したがって、NWインタフェース回路8により実現されるアドレス変換や上位レイヤの信号処理などは従来と同様に提供されながらも、予期せぬタイミングで入力される信号を定常的に待ち受けする必要はなく、第1の無線通信部3、第2の無線通信部6と同様に、流れるトラヒックの量ないしは処理すべき情報の量(制御情報を含む)に依存して、間欠的な動作をすることが可能である。特に、提供するサービスがベストエフォート型のサービスであれば、多少の遅延時間は許容可能であるため、例えば適当な周期(例えば10ミリ秒)で定期的に動作を停止(スリープ)させ、その後起床(スリープ状態からアクティブ状態へ移行)し、処理すべき信号を処理した後に、再度スリープ状態に遷移する動作を繰り返せば良い。このスリープの管理を第3のスリープ管理部9により実現する。
次に、第1の無線通信部3、第2の無線通信部6に関しては、スリープ制御の詳細は特に限定せず、一般的なスリープ制御ないしはスリープ制御と等価な省電力制御(もともとのMAC制御が省電力運用可能なものであれば、別途、スリープ制御のための手段を必ずしも実装する必要はない)であっても良い。
例えば、第1の無線通信部3がアンテナ102を介して信号を受信した際には、所定の信号処理により情報を再生し、そのデータをマルチポートRAM10の書き込みポートを介してマルチポートRAM10に記憶させる。マルチポートRAM10への書き込みタイミングは、特に第2の無線通信部6およびNWインタフェース回路8の起床時(スリープしておらず、アクティブ動作中の意味)を意識する必要はなく、任意のタイミングで書き込みを行なうことが出来る。すなわち、非同期かつ独立にマルチポートRAM10に対して読み書きすることができる。
なお、ここでいう「非同期かつ独立」という言葉は、メモリ構成法に起因した制約を除く範囲で任意のタイミングで非同期かつ独立にアクセス可能であること、及び第1の無線通信部3、第2の無線通信部6およびNWインタフェース回路8が、それぞれ他の回路がアクティブ状態かスリープ状態かに依存せず、その状態が自らの回路によるマルチポートRAM10へのアクセスに制限を与えないことを意味する。
例えば、マルチポートRAM10へのアクセス権が周期的に第1の無線通信部3→NWインタフェース回路8→第2の無線通信部6→第1の無線通信部3→NWインタフェース回路8→第2の無線通信部6→・・・といった順番で回され、これにより相互のアクセスの衝突を回避するようなメモリ構成の場合であれば、(このアクセス権の受け渡し処理としては相互に同期状態にあるかも知れないが)非同期でアクティブ状態/スリープ状態間で状態が変化する他の回路の影響を受けずに独自のタイミングで安定的にアクセス権を確保できるという意味で、非同期かつ独立にアクセス可能であると理解することができる。また「任意のタイミング」でのアクセスについても、上述の例に加えて例えば書き込みと読み出しのアクセスを交互に行うことで同一アドレスへのアクセス衝突を回避するメモリ構成であったとすれば、書き込み時には読み出しを行うことが制限されることになるが、この様なメモリ構成法に起因した制約の範囲内では任意のタイミングでのアクセスが可能である。
NWインタフェース回路8は、アクティブ状態の任意のタイミングにおいてマルチポートRAM10の読み出しポートより第1の無線通信部3が書き込んだデータを読み出し、必要に応じて処理を行なう。例えば、NWインタフェース回路8がルーター機能を有する場合には、第1の無線通信部3が書き込みポートから書き込んだデータを読み出し、レイヤ2及びまたはレイヤ3の処理を行ない、新たなデータをマルチポートRAM10への書き込みポートから任意のタイミングで書き込みを行なう。
ここで、場合によっては、マルチポートRAM10の読み出しポートより読み出したデータがNWインタフェース回路8宛てである場合もある。一例としては、各種設定やモニタリングなどの情報を交換する場合には、NWインタフェース回路8内の制御機能を用いてデータの処理を行ない、必要に応じて返信のためのデータ生成を行なう。この場合にも、生成したデータをマルチポートRAM10への書き込みポートから任意のタイミングで書き込みを行なう。
第2の無線通信部6は、同様にアクティブな任意のタイミングでマルチポートRAM10の読み出しポートよりデータの読み出しを行い、その読み出したデータを第2の無線通信部6の通信機能を用いて、アンテナ105を介して通信相手となる無線局装置に対して信号送信する。
情報(信号)の流れとしては、第1の無線通信部3が配下の無線局装置から受信した情報をマルチポートRAM10に書き込む。NWインタフェース回路8は、マルチポートRAM10に書き込まれた情報を必要に応じて読み出し、読み出した情報に対して所定の処理を施す。NWインタフェース回路8は、所定の処理により得られた情報をマルチポートRAM10に書き込む。第2の無線通信部6は、NWインタフェース回路8により書き込まれた情報をマルチポートRAM10から読み出し、読み出した情報を無線局装置に送信する。すなわち、第1の無線通信部3→マルチポートRAM10→NWインタフェース回路8→マルチポートRAM10→第2の無線通信部6と経由して、第2の無線通信部6の通信相手の無線局装置へと転送する。
なお、第1の無線通信部3から第2の無線通信部6に転送するデータのうち、NWインタフェース回路8にて情報の更新(例えばアドレスの変換など)が必要なければ、NWインタフェース回路8が介在せずに第1の無線通信部3→マルチポートRAM10→第2の無線通信部6と経由して、第2の無線通信部6の通信相手の無線局装置へと転送しても構わない。
以上の逆方向に関しても、第2の無線通信部6→マルチポートRAM10→NWインタフェース回路8→マルチポートRAM10→第1の無線通信部3(ないしは第2の無線通信部6→マルチポートRAM10→第1の無線通信部3)の様に順番に信号を転送する。以上が基本的なデータの流れであるが、場合によっては第1の無線通信部3→マルチポートRAM10→NWインタフェース回路8や、NWインタフェース回路8→マルチポートRAM10→第1の無線通信部3、第2の無線通信部6→マルチポートRAM10→NWインタフェース回路8、NWインタフェース回路8→マルチポートRAM10→第2の無線通信部6などの様に、一方通行的な動作となることも可能である。
この様に、無線通信装置1aは、アンテナ102にて無線局装置から受信した信号を第1の無線通信部3が所定の信号処理により情報を再生し、再生した情報をマルチポートRAM10を介して第2の無線通信部6が取得し、第2の無線通信部6が取得した情報に対して所定の信号処理を行いアンテナ105から他の無線局装置に送信する。すなわち、無線通信装置1aと複数の無線局装置とを具備する無線通信システムにおいて、無線通信装置1aは複数の無線局装置間において送受信される情報を中継伝送する。
また、第1の無線通信部3は、第1のスリープ管理部4の制御を受けて、各種信号処理回路や送信用のパワーアンプ等における電力消費を低減させたり、一部への電力供給を止めることにより動作を停止させたりするスリープ状態に入る。第2の無線通信部6も同様に、第2のスリープ管理部7の制御を受けて、各種信号処理回路や送信用のパワーアンプ等における無駄な消費電力を低減させたり、一部への電力供給を止めることにより動作を停止させたりするスリープ状態に入る。これにより、第1の無線通信部3と第2の無線通信部6とは、各無線通信部の通信相手となる無線局装置との無線通信を間欠的に行う。
NWインタフェース回路8も同様に、第3のスリープ管理部9の制御を受けて、一部への電力供給を止めることにより、動作を停止させたりするスリープ状態に入る。これにより、NWインタフェース回路8は、無線局装置間で転送される情報に含まれるアドレスの変換や上位レイヤの信号の信号終端処理を間欠的に行う。
マルチポートRAM10には、第1の無線通信部3と第2の無線通信部6とNWインタフェース回路8とそれぞれが異なる個別のポートで接続されている。第1の無線通信部3と第2の無線通信部6とNWインタフェース回路8とは、それぞれがマルチポートRAM10に対して非同期かつ独立に情報を読み書きすることができる。
また、NWインタフェース回路8は、第1の無線通信部3及び第2の無線通信部6と非同期に動作する。第1の無線通信部3及び第2の無線通信部6は、それぞれが間欠的な無線通信及びマルチポートRAM10に対する情報の読み書きを非同期に行う。
なお、ここではNWインタフェース回路8がルーターの機能を備えるなど、第1の無線通信部3と第2の無線通信部6との間の情報の交換の際にアドレス変換等の処理が必要となる場合を想定した。しかし、ルーター機能のないアクセスポイントの場合には、いわばスイッチングハブ的な動作としてアドレス変換は行なう必要はなく、その場合にはNWインタフェース回路8は関与せずに、第1の無線通信部3がマルチポートRAM10に書き込んだデータを第2の無線通信部6が直接マルチポートRAM10から読み出したり、その逆で第2の無線通信部6がマルチポートRAM10に書き込んだデータを第1の無線通信部3が直接マルチポートRAM10から読み出したりする動作となることもあり得る。
これらのマルチポートRAM10を介した情報交換に、マルチポートRAM10内の記憶領域を論理的(または物理的)に複数の領域に分けて、情報の特性に応じて領域を使い分けるようにしてもよい。図2は、本実施形態においてマルチポートRAM10の記憶領域を複数の領域に分けて利用する一例を示す図である。
図2に示すように、マルチポートRAM10の記憶領域を6つの領域に分けて利用するようにしてもよい。6つの領域は、例えば、第1の無線通信部3からNWインタフェース回路8宛てに受け渡す情報を記憶させる第1の領域、NWインタフェース回路8から第2の無線通信部6宛てに受け渡す情報を記憶させる第2の領域、第2の無線通信部6から第1の無線通信部3宛てに受け渡す情報を記憶させる第3の領域、第2の無線通信部6からNWインタフェース回路8宛てに受け渡す情報を記憶させる第4の領域、NWインタフェース回路8から第1の無線通信部3宛てに受け渡す情報を記憶させる第5の領域、及び、第1の無線通信部3から第2の無線通信部6宛てに受け渡す情報を記憶させる第6の領域である。
マルチポートRAM10に対して情報を書き込む際には、書き込み元が受け渡し先を意識して書き込み先アドレスを選択しても良い。場合によっては、例えば第1の領域と第4の領域、第3の領域と第5の領域、第2の領域と第6の領域などは読み出す側が共通であるので、同一の論理的な領域として区別せずにメモリ内の記憶領域を確保しても良い。更には、各種制御情報に関しては、書き込み元および読み出し先が同一であっても、ユーザ情報と制御情報などの種別により異なる記憶領域に分けて管理しても構わない。
また、マルチポートRAM10の記憶領域を、情報に対するQoSクラスや優先順位に応じて複数の領域に分けてもよい。この場合、第1の無線通信部3、第2の無線通信部6、及びNWインタフェース回路8がマルチポートRAM10に情報を記憶させる際に当該情報に対するQoSクラスや優先順位に対応する領域に記憶させる。また、第1の無線通信部3、第2の無線通信部6、及びNWインタフェース回路8は、マルチポートRAM10から情報を読み出す際に、QoSクラスや優先順位の高い領域に記憶されている情報から順に読み出すようにしてもよい。これにより、スリープ状態を用いて消費電力を低減させつつ、優先度の高い情報を滞らせることなく中継することができる。なお、それぞれの領域は先に書き込まれたデータが先に処理されるように、FIFO型のアクセス管理が行なわれることも好ましい。
なお、マルチポートRAM10内の記憶領域を論理的に分けて管理する方法については、如何なる方法で実現しても構わない。
また、マルチポートRAM10から記憶領域をQoSクラスや優先順位に応じて複数の領域に分けることに代えて、マルチポートRAM10は、記憶する情報に対してQoSクラスや優先順位等を示す優先情報を付加して記憶するようにしてもよい。この場合、第1の無線通信部3、第2の無線通信部6、及びNWインタフェース回路8は、付加された優先情報に基づいて読み出す順序を定めるようにしてもよい。また、マルチポートRAM10は、書き込み元が受け渡し先を示す付加情報とともに情報を記憶するようにしてもよい。
更には、第1の無線通信部3、NWインタフェース回路8、および第2の無線通信部6間での各種情報の交換は個々の回路が起床状態で行われる訳ではないので、マルチポートRAM10内に情報を書き込む際に、付随した情報をデータと共にマルチポートRAM10内にセットで記録しても構わない。例えば、図2を用いて説明したように記憶領域を分けることでどの回路からどの回路宛に受け渡す情報であるかを判断できる構成であっても構わない。この付随した情報の内訳としては、書き込み元の識別情報、読み出し先の識別情報、制御情報とユーザデータの種別、QoSクラス情報、データに付与されたシーケンス番号(処理すべき順番の把握に利用可能)、ユーザデータの送信元/宛先情報(ソースアドレス/デスティネーションアドレス)など、様々な情報を用いることができる。第1の無線通信部3、NWインタフェース回路8、および第2の無線通信部6は、それらの付随情報を参照することで、自回路が読み出すべき情報ないしは読み出しの順番を把握することができる。
図3に、本実施形態における、NWインタフェース回路8の第3のスリープ管理部9が行うスリープ管理の処理フローを示す。
スリープ管理の処理を開始すると(ステップS10)、NWインタフェース回路8はマルチポートRAM10から情報の読み出しを行い(ステップS11)、処理すべき情報の有無を確認し(ステップS12)、処理すべき情報がある場合(ステップS12:YES)にはその情報の処理を実施する(ステップS13)。
ここでの情報の処理には、例えばレイヤ2、レイヤ3の処理などを含むことができる。したがって、ルーチングに伴うアドレスの変換であったりIPパケットの終端であったり、さらには最終的な転送先に対応したマルチポートRAM10内のメモリ領域への書き込みなど、様々な処理を必要に応じて行う。ここで、データの宛先がNWインタフェース回路8自身である場合には、NWインタフェース回路8内のメモリ領域にこれを記憶する。場合によっては、例えば第2の無線通信部6からのデータの宛先が、第1の無線通信部3の配下に含まれる無線局装置の中に含まれない場合もあり得るが、ブロードキャストやマルチキャストなどの必要な情報を除き、この様な転送不要であることが明らかであるデータは廃棄して対処する。NWインタフェース回路8は、この様な処理の実施後はステップS11の処理に戻り、一連の処理を繰り返して行う。なお、転送不要なデータの廃棄は、第1の無線通信部3および第2の無線通信部6にて行うものとし、NWインタフェース回路8では廃棄は行わないものとしても構わない。
ステップS11において、処理すべきデータがない場合(ステップS12:NO)、NWインタフェース回路8は、自らのメモリ領域内にNWインタフェース回路8内の処理すべきデータの有無を判断する(ステップS14)。例えば、NWインタフェース回路8がルーター機能を持つ場合などは分かり易いが、ARP(Address Resolution Protocol)等のアドレス解決のメッセージや、場合によってはDHCPによるIPアドレスの新規割り当てなど、NWインタフェース回路8自体が起点(または終点)となる様々なメッセージを発出する(または受信する)場合がある。これは、ルーター機能を持たない場合でも、何らかのメッセージを発出し得る場合には同様である。本図には明示的に示していないが、例えばバッテリーの残量のモニタ結果をネットワーク側に通知したり、無線通信装置1a全体の管理に関するメッセージの処理を行なうことも可能である。
この様な処理すべき情報(メッセージ)がある場合(ステップS14:YES)、NWインタフェース回路8は、そのデータの処理を実施し(ステップS15)、処理をステップS14に戻し、一連の処理を継続する。ここでステップS15の処理としては、NWインタフェース回路8の機能として行う様々な処理に加えて、必要に応じて処理された結果をマルチポートRAM10内のメモリ領域へ書き込む処理も含まれている。
一方、ステップS14においてNWインタフェース回路8が処理すべき情報がなくなった場合(ステップS14:NO)、NWインタフェース回路8は、タイマーをリセット(t=0)し(ステップS16)、スリープ状態として処理を休止し(ステップS17)、タイムアウトか否かの判定(ステップS18)だけを行う。
タイムアウトでなければ(ステップS18:NO)、NWインタフェース回路8は、処理をステップS17に戻してスリープ状態を継続する。
タイムアウトであれば(ステップS18:YES)、NWインタフェース回路8は、処理をステップS11に戻し、さらに一連の処理を継続する。
以上の一連の処理は継続的に実施され、NWインタフェース回路8はステップS17のスリープ状態において消費電力の削減を行なう。また、この一連の処理の管理を、NWインタフェース回路8内の第3のスリープ管理部9が管理する。また、バッテリー109、電源回路110、給電部111に関しては従来技術での説明と同様である。
なお、第1の無線通信部3および第2の無線通信部6にとっては、このマルチポートRAM10は送信バッファないしは受信バッファないしはデータ入出力の緩衝バッファにも対応している。
また、ステップS13での処理は第1の無線通信部3、NWインタフェース回路8、および第2の無線通信部6の間のデータの受け渡しを中心とした処理を意図しているのに対し、ステップS15での処理は上述の様にNWインタフェース回路8が起点ないしは終点となる上位レイヤでの処理を意図して敢えて区別して表記した。つまり、NWインタフェース回路8宛のデータは、ステップS13でマルチポートRAM10からNWインタフェース回路8内のメモリ領域に移動され、ステップS15において最終的な処理が行われることになるが、実際にはステップS13でマルチポートRAM10から読み出した時点で即座にステップS15の処理を行ったとしても全く問題はない。この場合、処理が完了したものに関しては、NWインタフェース回路8内の処理としてステップS15で再度実施する必要はないため、NWインタフェース回路8内のメモリ領域に移動する必要はない。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態における無線通信装置1bの構成を示す概略ブロック図である。無線通信装置1bにおいて、図1と同一の回路には同一の番号を付与している。図1との差分は、NWインタフェース回路8を通信制御回路11に置き換えた点、第3のスリープ管理部9を第4のスリープ管理部12に置き換えた点である。すなわち、無線通信装置1bは、給電部111、電源回路110、バッテリー109、第1のスリープ管理部4を有する第1の無線通信部3、第2のスリープ管理部7を有する第2の無線通信部6、第4のスリープ管理部12を有する通信制御回路11、マルチポートRAM10、及び、アンテナ102、105を備えている。
本実施形態における無線通信装置1bは、第1の実施形態の無線通信装置1aの特殊な構成と位置づけられており、ルーター機能を含まない。
つまり、第1の無線通信部3および第2の無線通信部6というふたつのアクセス用のポートを備えた特殊なスイッチングハブ的な動作を行なうことを想定している。ルーター機能を備えていないことから、基本的には第1の無線通信部3および第2の無線通信部6にて入出力されるデータのアドレス変換を行なう必要はない。ただし機能的にはスイッチングハブと同等であるから、例えば第2の無線通信部6からのデータの宛先が、第1の無線通信部3の配下の無線局装置の中に含まれない場合には、ブロードキャストやマルチキャストなどの必要な情報を除き、この様なデータは廃棄して対処する。この廃棄処理は、第1の無線通信部3ないしは第2の無線通信部6がマルチポートRAM10よりデータを読み出した際に必要に応じて行う。
本実施形態のもうひとつの特徴は、例えば第2の無線通信部6などを介してネットワーク側から無線通信装置1bを制御する場合に、その制御メッセージを終端して所定の無線局管理を実施できる構成とした点である。第1の実施形態では、NWインタフェース回路8は上位レイヤまでの終端機能を備えていたため、ユーザデータを転送するU(User)プレーン上にて無線通信装置1aの制御のための情報交換を行うことが出来たが、本実施形態の場合には、無線通信装置1bの制御は第1の無線通信部3ないしは第2の無線通信部6などの制御回線を介してC(Control)プレーン上の制御メッセージの交換により実現する。
なお、第1の実施形態では、基本的にはCプレーン上の制御メッセージは第1の無線通信部3ないしは第2の無線通信部6内に閉じて終端されるものであり、外部であるマルチポートRAM10側には出力されるべきものではなかった。しかし、第2の実施形態では、例えば制御メッセージに付与されるMACヘッダ等に記載の識別子などにより指定される一部の情報に対し、第1の無線通信部3ないしは第2の無線通信部6がマルチポートRAM10側への出力を行う構成とすることで、通信制御回路11とネットワーク側との間で通信を行うことが可能になる。また逆に、通信制御回路11がマルチポートRAM10の所定のメモリ領域に記憶した情報を第1の無線通信部3ないしは第2の無線通信部6がマルチポートRAM10より読み出し、MACヘッダ等の識別子に所定の情報を記載し制御メッセージとしてネットワーク側ないしは通信相手の無線局装置に情報を通知することも可能になる。これらの通信において、外部からの遠隔操作やメンテナンス用の情報交換などを行うことが可能になる。
これらのメッセージは、第1の実施形態と同様に、マルチポートRAM10内のメモリ内の記憶領域を論理的に分けて管理することで、UプレーンおよびCプレーンの情報を区別して、相互に交換することが可能になる。ないしは、メモリ内の記憶領域とは別に、マルチポートRAM10内へのデータの記録時に、付随情報を付与して記録することでUプレーンおよびCプレーンの情報を区別しても構わない。第1の実施形態と同様に、本図には明示的に示していないが、例えばバッテリーの残量のモニタ結果をネットワーク側に通知したり、例えば制御パラメータの設定やファームウエアのバージョンアップなど無線通信装置1b全体の様々な管理に関するメッセージの交換を行なうことも可能である。
なお、通信制御回路11のスリープ管理の処理フローについては基本的に図3に示すものと等価である。図3のステップS11でのマルチポートRAM10からのデータ読み出しは、Uプレーンに対するデータ領域とCプレーンに対応したデータ領域について特に言及していなかったが、第1の実施形態ではNWインタフェース回路8宛のデータは無線システム的には全てUプレーン上のデータであり、第2の実施形態では通信制御回路11宛のデータは全てCプレーン上のデータである。一方、スイッチングハブ的な動作であることから、アドレス変換等を伴わないUプレーン上のデータは通信制御回路11が直接関与することなしに、第1の無線通信部3と第2の無線通信部6の間で直接的にデータ交換が可能である。このため、第2の実施形態では、図3のステップS11からステップS13の処理は、実質的にCプレーン上の通信制御回路11宛の制御メッセージの読み出し(ステップS11)及び通信制御回路11内のメモリ領域への書き込み処理(ステップS13)のみを含み、第1の無線通信部3と第2の無線通信部6の間で交換されるデータはここには含まれない。したがって、ここでもステップS11で読み出した情報に対し、通信制御回路11内のメモリ領域への書き込みを省略して直接ステップS15の処理を実施する構成としても何ら問題はない。
また、一連のスリープ管理(特にステップS16からステップS18までの処理)については、第4のスリープ管理部12にて管理・実施する。
図5に、第2の実施形態における無線通信装置1bの変形例としての無線通信装置1cの構成を示す概略ブロック図である。無線通信装置1cにおいて、図4と同一の回路には同一の番号を付与している。図5において、1cは無線通信装置、13は第1の無線通信部、14は第1のスリープ管理部、15は第1の通信制御回路、16は第2の無線通信部、17は第2のスリープ管理部、18は第2の通信制御回路を表す。無線通信装置1cは、給電部111、電源回路110、バッテリー109、第1のスリープ管理部14及び第1の通信制御回路15を有する第1の無線通信部13、第2のスリープ管理部17及び第2の通信制御回路18を有する第2の無線通信部16、マルチポートRAM10、及び、アンテナ102、105を備えている。
無線通信装置1cにおける図4との差分は、図4の通信制御回路11を第1の無線通信部13および第2の無線通信部16の中に第1の通信制御回路15および第2の通信制御回路18として内在させている点、図3の第1の無線通信部3及び第2の無線通信部6のスリープ制御を管理する第1のスリープ管理部4及び第2のスリープ管理部7のそれぞれと、図4の通信制御回路11のスリープ制御を管理する第4のスリープ管理部12を組み合わせたものを、それぞれ第1の無線通信部13および第2の無線通信部16に内在する第1のスリープ管理部14および第2のスリープ管理部17にて行なう点である。
ハードウエア構成上は図4と図5は別の構成として位置づけられるが、論理的には第1の通信制御回路15および第2の通信制御回路18の機能の一部を抽出して図4の通信制御回路11を構成し、同様に第1のスリープ管理部14および第2のスリープ管理部17の機能の一部を抽出して図4の第4のスリープ管理部12を構成したものが無線通信装置1bと理解することも可能である。
重要なのは、第1の無線通信部13および第2の無線通信部16の間でUプレーン上のデータをマルチポートRAM10を介して受け渡しを行う中継伝送とは異なり、第1のスリープ管理部14および第2のスリープ管理部17により間欠動作可能な第1の通信制御回路15および第2の通信制御回路18において、Cプレーン上のデータに関しても第1の通信制御回路15と第2の通信制御回路18の間でマルチポートRAM10を介して受け渡しを行うことである。これにより、例えば第2の無線通信部16が無線回線を介して接続する無線局装置の管理のもと、第1の無線通信部13およびまたは第2の無線通信部16の状態監視などのオペレーション情報(例えば正常動作の可否など)を第2の通信制御回路18と無線通信装置とでやり取りできる。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態における無線通信装置1dの構成を示す概略ブロック図である。無線通信装置1dにおいて、図1と同一の回路には同一の番号を付与している。図6において、1dは無線通信装置である。図1との差分は、NWインタフェース回路8および第3のスリープ管理部9を省略した点である。同様に、図4との差分は、通信制御回路11および第4のスリープ管理部12を省略した点である。すなわち、無線通信装置1dは、給電部111、電源回路110、バッテリー109、第1のスリープ管理部4を有する第1の無線通信部3、第2のスリープ管理部7を有する第2の無線通信部6、マルチポートRAM10、及び、アンテナ102、105を備えている。
機能的には、無線通信装置1dは、第2の実施形態と同様に、第1の無線通信部3および第2の無線通信部6というふたつのアクセス用のポートを備えた特殊なスイッチングハブ的な動作を行なう。ルーター機能を備えていないことから、基本的には第1の無線通信部3および第2の無線通信部6にて入出力される情報のアドレス変換は行なわない。更に同様に、例えば第2の無線通信部6からの情報の宛先が、第1の無線通信部3の配下の無線局装置の中に含まれない場合には、ブロードキャストやマルチキャストなどの必要な情報を除き、この様な情報を廃棄して対処する点も同様である。
ただし、通信制御回路11ないしはNWインタフェース回路8などを実装していないため、無線回線を介して無線通信装置1d全体のオペレーション情報を管理する機能は備えていない。あくまでも、第1の無線通信部3の無線通信機能を介して第1の無線通信部3を第1の無線通信部3の通信相手の無線局装置より管理すること、ないしは第2の無線通信部6の無線通信機能を介して第2の無線通信部6を第2の無線通信部6の通信相手の無線局装置より管理することに対応できるのみである。
図9に示した従来技術に近い構成ではあるが、第1のスリープ管理部4および第2のスリープ管理部7により第1の無線通信部3および第2の無線通信部6がそれぞれ独立にかつ非同期で間欠動作できる点、およびその間の情報の交換をマルチポートRAM10を介して行なう点、マルチポートRAM10においてはその記憶領域や付随情報などを利用して、データの受け渡しの流れの方向性や優先順位等を管理する点などで、従来技術とは異なっている。
なお、以上の説明において、各無線通信部、NWインタフェース回路、通信制御回路等は、マルチポートRAM10を介して情報の受け渡しを行うものと説明をしたが、それぞれの回路同士がアクティブ状態/スリープ状態に依存せずに非同期かつ独立に情報の書き込み及び読み出しが出来る構成であれば、他の構成の記憶手段を用いても構わない。例えば、それぞれの回路が時間的にアクセスする権限を棲み分けることでメモリ領域へのアクセスの衝突を回避できるのであれば、その様な構成の記憶手段にマルチポートRAM10を置き換えて運用することも可能である。また、この様な運用が可能であれば、その記憶手段にアクセスするポートが物理的に個別に用意されていなくても、それは論理的には「個別のポート」とみなすことが可能であり、本発明ではこれらの物理的および論理的な意味で区別されたものを統一的に「個別のポート」として扱う。
なお、ここでいう「非同期かつ独立」という言葉は、メモリ構成法に起因した制約を除く範囲で任意のタイミングで非同期かつ独立にアクセス可能であること、及び第1の無線通信部3および13、第2の無線通信部6および16、NWインタフェース回路8および通信制御回路11の全てまたはいずれかが、それぞれ他の回路がアクティブ状態かスリープ状態かに依存せず、その状態が自らの回路によるマルチポートRAM10へのアクセスに制限を与えないことを意味する。
また、NWインタフェース回路8(ないしは通信制御回路11も同様)が行うスリープ制御を示す図3の説明では、スリープ制御を所定の時間のタイマーを設定することで管理していたが、例えば、10ミリ秒程度の周期を設定し、その周期の前半で必要な処理を実施後に、残りの時間だけスリープを実施しても構わない。仮にタイマーを設定する場合でも、毎回、同じ値にする必要もなく、状況に応じてスリープ期間を変更することも可能である。したがって、以上で説明した以外の如何なる既存の方法でスリープ制御を実施しても、同様の効果を得ることは可能であるので構わない。
また、各実施形態において、無線通信装置1a〜1dが2つの無線通信部を備える構成について説明した。しかし、これの構成に限ることなく、無線通信装置は3つ以上の無線通信部を備える構成としても良い。この場合、全ての無線通信部がアクティブ状態と省電力動作のためのスリープ状態とを定期的に繰り返す間欠動作をしても良いし、間欠動作をする無線通信部と間欠動作をしない無線通信部とが混在しても良い。
以上説明したように、マルチポートRAM10を介した情報の交換を利用することにより、常時通電が必要だった回路を省略ないしは間欠動作させることが可能になり、その結果として大幅な省電力化を図ることが可能となる。
1a,1b,1c,1d…無線通信装置
3…第1の無線通信部
4…第1のスリープ管理部
6…第2の無線通信部
7…第2のスリープ管理部
8…NWインタフェース回路(通信制御部)
9…第3のスリープ管理部
10…マルチポートRAM(記憶部)
11…通信制御回路(通信制御部)
12…第4のスリープ管理部
13…第1の無線通信部
14…第1のスリープ管理部
15…第1の通信制御回路
16…第2の無線通信部
17…第2のスリープ管理部
18…第2の通信制御回路
101a,101b…無線基地局装置
102…アンテナ
103…第1の無線通信部
104…第1のスリープ管理部
105…アンテナ
106…第2の無線通信部
107…第2のスリープ管理部
108…NWインタフェース回路
109…バッテリー
110…電源回路
111…給電部
112…無線中継部
113…第1の無線通信部
114…第2の無線通信部
115…信号処理部
121…無線中継局装置

Claims (6)

  1. 複数の無線局装置と、前記無線局装置と通信が可能な無線通信装置とを具備する無線通信システムにおける無線通信装置であって、
    前記無線局装置と情報の送受信を行う複数の無線通信部と、
    他の前記無線通信部に対して非同期かつ独立に、前記無線通信部が個別のポートを介して情報の書き込み及び読み出し可能な記憶部と
    を備え、
    前記複数の無線通信部のうちの少なくともひとつは、アクティブ状態及び省電力動作のためのスリープ状態を定期的に繰り返す間欠動作を実施可能であり、
    前記無線通信部は、前記無線局装置から受信した情報を前記記憶部に記憶させ、他の前記無線通信部が記憶させた情報を前記記憶部から読み出し該情報を前記無線局装置に送信することが可能である
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 請求項1に記載の無線通信装置であって、
    前記無線通信部が前記無線局装置から受信する情報に対してアドレスの変換、上位レイヤの信号終端処理、各種制御情報の終端処理の少なくとも何れかひとつを実施可能な第1の通信制御部を更に備え、
    前記第1の通信制御部は、アクティブ状態及び省電力動作のためのスリープ状態を定期的に繰り返す間欠動作を実施可能であり、前記無線通信部に対して非同期かつ独立に、個別のポートを介して前記記憶部に情報の書き込み及び読み出しが可能である
    ことを特徴とする無線通信装置。
  3. 請求項1に記載の無線通信装置であって、
    前記無線通信部は、該無線通信部の通信制御にかかわる情報を終端する第2の通信制御部を有し、
    前記第2の通信制御部は、他の前記無線通信部または他の前記第2の通信制御部に対して非同期かつ独立に、個別のポートを介して前記記憶部に情報の書き込み及び読み出しが可能である
    ことを特徴とする無線通信装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線通信装置であって、
    前記記憶部が有する記憶領域は、
    情報の書き込み元、情報の読み出し先、又は、情報の書き込み元と読み出し先との組み合わせに応じて複数の領域に分割されており、
    前記無線通信部は、
    対応する前記領域に対して情報の書き込み及び読み出しを行う
    ことを特徴とする無線通信装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線通信装置であって、
    前記無線通信部は、
    情報の書き込み元、情報の読み出し先、又は、情報の書き込み元と読み出し先との組み合わせを示す付加情報を付与して前記記憶部に情報を記憶させ、
    前記記憶部から情報を読み出す際には前記付加情報に応じて情報を読み出す
    ことを特徴とする無線通信装置。
  6. 複数の無線局装置と情報の送受信を行う複数の無線通信部と記憶部とを備える無線通信装置が行う無線通信方法であって、
    前記無線通信部が、前記無線局装置から受信した情報を前記記憶部に記憶させるステップと、
    前記無線通信部が、他の前記無線通信部が記憶させた情報を前記記憶部から読み出し該情報を前記無線局装置に送信するステップと
    を有し、
    前記複数の無線通信部のうちの少なくとも一つは、アクティブ状態及び省電力動作のためのスリープ状態を定期的に繰り返す間欠動作を実施し、
    前記記憶部は、他の前記無線通信部に対して非同期かつ独立に、前記無線通信部が個別のポートを介して情報の書き込み及び読み出し可能である
    ことを特徴とする無線通信方法。
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