JP2014029854A - 導光板、バックライトユニットおよび表示装置 - Google Patents

導光板、バックライトユニットおよび表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】輝度の均一化ならびに輝線見え発生防止を可能にするとともに、低コストで製造可能な導光板を提供する。
【解決手段】輝線見えの生じない個片状パターンと、加工時間が圧倒的に短い線状パターンを有し、個片状パターン部と線状パターン部の間には、個片状パターン部から線状パターン部へ滑らかに変化するよう、間に波状パターン部を設けることを特徴とする導光板。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示パネルなどの表示装置の出光面に対して面状に光を出射する導光板に関するものである。
携帯電話、カーナビゲーションシステム、携帯端末などの中小型表示装置や、パーソナルコンピュータ、コンピュータ用モニター、テレビ受像機、広告用看板などの中大型表示装置として広く使用されるようになった液晶表示装置では、液晶表示パネルに対して、面状に光を出射する導光板を利用することが多い。この導光板は、拡散シート、プリズムシート等といった他の光学シートと組み合わせてバックライトユニットを構成する。これら他の光学シートは出射光の高輝度化、面内の均一化の役割を果たしている。
バックライトユニットの構成の一例についての断面図を図29に例示する。導光板202の入光面4近傍に、光源203(例えばLED)が配置される。光源203(ここではLED)から入射された光は導光板202の内部で導光される。導光板202の内部で導光された光209は、導光板202の一方の面である光反射面2と他方の出光面3との間で全反射を繰り返す。導光板202の光反射面2側には、一般に反射シート204が設けられるが、導光板202の内部で導光されてきた光209の大部分は、導光板202の光反射面2に形成された微細構造パターン208によって光路が変更され、出光面3側から面状の光として出射されるようになっている。出光面側から出射された光209は、例えば、出射光の高輝度化や面内の均一化のための拡散シート205、プリズムシート206を通して、例えば反射偏光フィルム207へと送られるようになっている。
近年、上記のような導光板には、さらなる高輝度化、薄型化が求められている。高輝度化、薄型化を実現するためには、光路を変更するために表面に形成された微細構造パターンをさらに微細化する必要がある。従来から導光板の製造方法として用いられているスクリーン印刷法では、パターン形状の微細化に限界があり、さらなる高輝度化、薄型化が困難である。
そこで、導光板の光反射面に微細構造パターン形状を付与する方法が種々提案されている。これら微細構造パターンとしては、入光面に平行な線状のパターンや個片状のパターンが開示されている(特許文献1、特許文献2)。
線状のパターンは、導光板用基材に直接パターン加工する方法や、パターン加工された型を用いて導光板用基材に転写する方法によって製作される。しかし、最近のバックライトユニットの光源として多用されているLED等の点光原に対しては、光反射面の入光面近傍部において点光源の正面近傍のみが明るくなる輝度ムラが発生しやすいという問題がある。また、入光面から反入光面までの全体の輝度の均一化を図るためには、平面で見た場合に単位面積に占めるパターンの面積の割合を面内で変化させたり、パターンの形状や深さを変化させたりする必要がある。例えば、光源に近い領域では、光源から遠い領域に比べてパターンの面積の割合を低くする必要がある。線状のパターンの場合では、パターンとパターンの間隔を広げたり、パターンの開口幅やパターンの深さを小さくしたりするなどの調整が必要である。ただし、その際、線状のパターンから出射された光が輝線となって肉眼で視認される問題(輝線見え)が発生しやすい。
一方、個片状のパターンは、パターンの配置や個数を容易に変更できるため、線状のパターンに比べて輝度の均一性向上や、輝線見え発生防止は図りやすい。しかし、パターンの加工に時間を要することがある。
さらに、線状のパターンと個片状のパターンを組み合わせたものとして、入光面近傍で2つのパターンを一定の位置で切り替えている導光板も提案されている(特許文献3)。個片状と線状のパターンを組み合わせることで、入光面近傍での輝度の均一化が図れるとともに、全て個片状のパターンに比べ、パターン加工時間の短縮化が図られることにより、製作の低コスト化を実現することができる。しかし、線状のパターンと個片状のパターンを組み合わせているため、線状のパターンと個片状のパターンの境界部ではパターンの形状が突然変化することにより、輝度ムラが発生することがある。
特開平06−313885号公報 特開平05−216030号公報 特開2009−176562号公報
本発明は上記先行技術の課題に基づいたものであり、本発明の目的とするところは輝度の均一化ならびに輝線見え発生防止を可能にするとともに、低コストで製造可能な導光板を提供することにある。
上記先行技術の課題を解決するために、本発明に係る導光板は側端面である入光面から入った光を出光面から外部へ出射させる導光板において、
前記導光板の光反射面には、前記導光板内部を伝搬する光を前記導光板の出光面側へむけて反射させるための構造体として、以下の(a)〜(c)に記載のパターンが形成され、
前記導光板の入光面に近い側から順に、個片状パターン、波状パターン、線状パターンの順にパターンが配置され、さらに、個片状パターン領域、波状パターン領域、線状パターン領域の順でパターン占有率が漸増するように配置されたことを特徴とする導光板である。
(a)一方向の延在方向を有し、かつ、前記導光板の厚み方向の高さが前記延在方向の全長にわたって実質的に一定である線状パターン。
(b)前記線状パターンと同じ延在方向を有し、かつ、前記導光板の厚み方向の高さが延在方向に沿って連続的に変化する部分を有する波状パターン。
(c)互いに所定の間隔を空けて配置された複数の独立パターンの集合体であって、前記波状パターンと同じ延在方向を有する個片状パターン。
パターン密度の低い領域で個片状パターンを配置することで、異なるパターン形状の境界での輝度ムラおよび輝線見えを低減することができるとともに、線状パターンを併用することで導光板あるいは金型の加工時間を短縮し、結果的に加工コストを下げることが可能となる。また、個片状パターン領域と線状パターン領域の間に波状パターン領域を配置することで、出光面から取り出している光量の急激な変化(輝度変化)を抑え輝度を全体で均一にすることが可能となる。
図1は本発明の一実施態様に係る導光板の一例を示したものであり、図1(a)は光反射面側から見た平面図、図1(b)は側面図である。 図2は本発明の一実施態様に係る導光板の個片状パターン、波状パターン、線状パターンの延在方向に垂直な断面図の例であり、図2(a)では断面が凹型五角形形状、図2(b)では断面が凹型V字形状、図2(c)では断面が凹型楕円形状、図2(d)では断面が凸型五角形形状、図2(e)では断面が凸型V字形状、図2(f)では断面が凸型楕円形状の場合を示したものである。 図3は凹型の個片状パターンの一例を示したものであり、図3(a)は光反射面側から見た平面図、図3(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図4は凸型の個片状パターンの一例を示したものであり、図4(a)は光反射面側から見た平面図、図4(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図5は角丸台形波形状をもつ凹型の個片状パターンの一例を示したものであり、図5(a)は光反射面側から見た平面図、図5(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図6は凹型の波状パターンの一例を示したものであり、図6(a)は光反射面側から見た平面図、図6(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図7は凹型の波状パターンの別の一例を示したものであり、図7(a)は光反射面側から見た平面図、図7(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図8は凹型の波状パターンのさらに別の一例を示したものであり、図8(a)は光反射面側から見た平面図、図8(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図9は角丸台形波形状をもつ凹型の波状パターンの一例を示したものであり、図9(a)は光反射面側から見た平面図、図9(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図10は角丸台形波形状をもつ凹型の波状パターンの別の一例を示したものであり、図10(a)は光反射面側から見た平面図、図10(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図11は角丸台形波形状をもつ凹型の波状パターンのさらに別の一例を示したものであり、図11(a)は光反射面側から見た平面図、図11(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図12は凹型の線状パターンの一例を示したものであり、図12(a)は光反射面側から見た平面図、図12(b)は延在方向に沿い、かつ、光反射面に垂直な断面図である。なお、破線は光反射面を示したものである。 図13は輝線見えするパターン幅とパターン間距離の関係を示した図である。 図14はパターン占有率と入光面からの距離との関係の一例を示した図である。 図15はパターン平均高さと入光面からの距離との関係の一例を示した図である。 図16は非パターン部の長さと入光面からの距離との関係の一例を示した図である。 図17は個片状パターンの非パターン部の位置が入光面と垂直な方向に沿って千鳥状に配置された一例の光反射面側から見た平面図である。 図18は個片状パターンの非パターン部の位置が入光面と垂直な方向に沿ってランダム状に配置された一例の光反射面側から見た平面図である。 図19は波状パターンの延在方向におけるパターン底部の位置が入光面と垂直な方向に沿って千鳥状に配置された一例の光反射面側から見た平面図である。 図20は波状パターンの延在方向におけるパターン底部の位置が入光面と垂直な方向に沿ってランダム状に配置された一例の光反射面側から見た平面図である。 図21はパターン間距離と入光面からの距離との関係の一例を示した図である。 図22は本発明の導光板を有するバックライトユニットの一例を示す断面概略図である。 図23は本発明の導光板を有するバックライトユニットを使用した表示装置の一例を示す断面概略図である。 図24は熱インプリント装置の一例を示す断面概略図である。 図25は熱インプリント装置の別の一例を示す断面概略図である。 図26は射出成形法での導光板製作のフローの一例を示す断面概略図である。 図27は押出成形装置の一例を示す断面概略図である。 図28は光インプリント装置の一例を示す断面概略図である。 図29はバックライトユニットの構成の一例を示す断面概略図である。 図30は実施例1で製作した導光板について、入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向の距離と、パターン間距離およびパターン占有率の変化を示した図である。 図31は実施例1〜3、比較例1について、導光板の延在方向中央部における入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向の距離と、起点から10mm間隔で測定した輝度(cd/m)の変化を示した図である。 図32は実施例1と比較例1で製作した導光板について、実施例1の導光板の波状パターン領域に該当する箇所でのパターン占有率の変化を示した図である。
以下、図面を参照しながら、さらに詳しく本発明の導光板について説明する。
本発明の導光板は、側端面である入光面から入った光を出光面から外部へ出射させる導光板において、
前記導光板の出光面と対向する光反射面には、前記導光板内部を伝搬する光を前記導光板の出光面側へ向けて反射させるための構造体として、以下の(a)〜(c)に記載のパターンが形成され、
同一平面内で延在方向と垂直な方向に、前記導光板の入光面に近い側から順に、個片状パターン、波状パターン、線状パターンの順にパターンが配置され、さらに、個片状パターン領域、波状パターン領域、線状パターン領域の順でパターン占有率が漸増するように配置されたことを特徴とする導光板である。
(a)一方向の延在方向を有し、かつ、前記導光板の厚み方向の高さが前記延在方向の全長にわたって実質的に一定である線状パターン。
(b)前記線状パターンと同じ延在方向を有し、かつ、前記導光板の厚み方向の高さが延在方向に沿って連続的に変化する部分を有する波状パターン。
(c)互いに所定の間隔を空けて配置された複数の独立パターンの集合体であって、前記波状パターンと同じ延在方向を有する個片状パターン。
本発明の一実施態様に係る導光板の一例を図1に示す。なお、本発明において、パターンとは導光板1の光反射面2に設けられた凹凸の形状を示す構造物のことと定義する。また、延在方向とは、一方向に沿って形成されたパターンの長手方向と定義し、図1においては31で示した矢印の方向が延在方向となる。パターン高さ27とはパターンの延在方向31に垂直な断面において、光反射面2に形成された凹凸の高さあるいは深さである。
ここで、パターンの延在方向31に垂直な断面の形状の例を図2に示す。図2(a)では凹型五角形形状である。図2(b)では凹型V字形状である。図2(c)では凹型楕円形状である。図2(d)では凸型五角形形状である。図2(e)では凸型V字形状である。図2(f)では凸型楕円形状である。なお、パターンの延在方向31に垂直な断面の形状はこれら図2(a)〜(f)の形状に限定されるわけではなく、その他の形状であってもよい。また、導光板1内のパターンの形状は凹型、凸型いずれか一方のみとする必要はなく、凹型と凸型の組み合わせ形状でもよい。さらに断面形状も統一する必要は無く、導光板1内でパターンごとに断面形状を変えてもよい。しかし、後述する導光板製作時の容易性を考慮すると、凹型、凸型のいずれか一方の形状で統一しておくことが好ましい。
個片状パターン11とは、パターンのある光反射面2の延在方向31に複数のパターンが配置されている状態の各々の独立パターンのことをいう。また、個片状パターン11において、互いに所定の間隔を空けて配置された複数の個片状パターン11の集合体とは、延在方向31において一定の非パターン部32が介在しつつ複数の個片状パターン11が並べられている集合体のことをいう。図3は凹型の個片状パターン11の一例を示したものであり、図3(a)は光反射面2側から見た平面図、図3(b)は延在方向31に沿い、かつ、光反射面2に垂直な断面図である。図4は凸型の個片状パターン11の一例を示したものであり、図4(a)は光反射面2側から見た平面図、図4(b)は延在方向31に沿い、かつ、光反射面2に垂直な断面図である。個片状パターン11の形状はこれらに限られるわけではなく、他の形状であってもよい。個片状パターン11は光反射面2に対し、パターン内で最も高い位置であるパターン頂部41と、パターン頂部41と非パターン部32を結ぶ遷移部42からなる。なお、光反射面2からパターン頂部41までの高さを最大高さ44と定義する。
波状パターン12とは、延在方向31に沿ってパターン高さ27が連続的に変化する部分を有する波状パターンのことである。
図6〜8は凹型の波状パターン12の例を示したものであり、各図の(a)に光反射面2側から見た平面図を、(b)で延在方向31に沿い、かつ、光反射面2に垂直な断面図を示す。波状パターン12では、パターン頂部41と、光反射面2に対し波状パターン12で最も低い位置であるパターン低部43が遷移部42によって接続されている。なお、光反射面2からパターン低部43までの高さを最小高さ45と定義する。図6に示した例では光反射面2と平行な直線部を有するパターン頂部41とパターン底部43をテーパ状の遷移部42が接続した形態である。パターン頂部41およびパターン底部43が必ずしも直線部を持つ必要はなく、図7に示すようにパターン底部43が尖っていたり、図8に示すように、パターン頂部41およびパターン底部43の両方で尖っていたりしてもよい。なお、波状パターン12の形状はこれらに限られるわけではなく、他の形状であってもよい。また、図6〜8では凹型の波状パターン12のみ示したが、本発明は凸型の波状パターン12にも適用できる。さらに、波状パターン12はパターン高さ27が延在方向31に沿って連続的に変化する部分を有していればよい。すなわち、延在方向31に沿ってパターン高さ27が連続的に変化する部分と一定である部分とを有していてもよいし、延在方向31全長にわたって厚み方向の高さが連続的に変化していてもよい。
線状パターン13とは最大高さ44が延在方向31で常に一定のパターンのことである。図12は凹型の線状パターン13の一例を示したものであり、図12(a)は光反射面2側から見た平面図、図12(b)は延在方向31に沿い、かつ、光反射面2に垂直な断面図である。なお、凹型の線状パターン13の形状はこれらに限られるわけではなく、他の形状であってもよい。また、図12では凹型の線状パターン13のみ示したが、本発明は凸型の線状パターン13にも適用できる。
ここで、パターン占有率の漸増とは、入光面4から遠ざかる方向に5mm間隔で測定した光反射面2の単位面積(1cm)に占めるパターンを光反射面2に垂直に投影した面積の割合が増えていくことと定義する。図14にパターン占有率の好適な変化の一例として、入光面4から遠ざかるに従い、パターン占有率の増分の割合が次第に増大していく場合を示す。なお、パターン占有率が増大していく形態は上記に限定されるわけではなく、他の形態でもよい。
導光板1のパターンを全て線状パターン13で構成した場合、光源6に近づくに従い、光反射面2内で延在方向31に垂直な方向の隣り合うパターン同士のパターン間距離34を広げていくと出光面3では均一な輝度を得られる。しかし、パターン間距離34を広げると1本1本のパターンの輝線が視認されやすくなる。発明者の実験的な検討では、厚さ3mmの導光板1の場合、図13に示すパターン幅28とパターン間距離34の関係を表すグラフにおいて、51で示す領域ではパターンの輝線が視認されやすかった。図13に示すとおり、輝線見えを発生させないためにはパターン幅28が6μmではパターン間距離34は約280μm以下とすることが好ましく、パターン幅28が18μmではパターン間距離34は約240μm以下とすることが好ましい。
もし、点光源に近い領域を線状パターン13のみで構成した場合、全体の輝度の均一化を図るためにパターン間距離34を広くする必要があり、結果として輝線見えが発生しやすい。そこで、点光源に近い領域では、個片状パターン11を散在させて配置することで輝線見えを抑制することができる。ところが、導光板を個片状パターン11と線状パターン13のみで構成した場合、境界部でパターンの延在方向31に平行な断面の形状が個片状パターン11と線状パターン13の境界部で急激に変化するため出光面3での光量にわずかな変化が生じ、これが輝線ムラとして視認されることがあった。そこで、個片状パターン領域7と線状パターン領域9の間に波状パターン領域8を介在させることで個片状パターン11と波状パターン12の境界部、ならびに波状パターン12と線状パターン13の境界部での出光面3から取り出される光量をなだらかに変化させ、結果的に輝線見えの発生を防止することができる。さらに、入光面4から遠ざかるに従いパターン占有率を漸増させることで、導光板1内での導光距離が長くなり、光の強度が相対的に弱まった部位ではより高密度で光路変換できることになり、結果的に、光路変換後に出光面3における輝度分布の均一化に寄与できることになる。なお、図1は入光面4が1つの場合を例示しているが、入光面4が導光板1の両側に、あるいは3面以上存在する場合には、それら入光面4からの距離が大きくなる導光板1の中央部にいくにしたがってパターン占有率が漸増されるように配置されることが好ましい。このように入光面4から遠ざかるに従いパターン占有率を漸増させることで、導光板1内での導光距離が長くなり、光の強度が相対的に弱まった点光源6から離れた部位ではより高密度で光路変換できることになり、結果的に、光路変換後に出光面3における輝度分布の均一化に寄与できることになる。
このように、点光源6に近い入光面4近傍においては個片状パターン11、入光面4から遠い箇所においては線状パターン13を配置し、個片状パターン11と線状パターン13の間に波状パターン12を介在させ、個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13を入光面4近傍からパターン占有率が漸増するように配置することで、導光板1の出光面3における輝線見えの発生を防止させることと出光面3の全体の輝度分布を均一化させることが可能となる。
個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13のそれぞれのパターン高さ27、パターン幅28の好ましい範囲はともに1μm〜100μmであり、より好ましくは5μm〜50μmである。また、パターン間距離34の好ましい範囲は1μm〜500μmであり、より好ましくは5μm〜50μmである。パターン高さ27、パターン幅28は1μm未満では輝度向上の効果が得られないことがあり、一方100μmより大きい範囲では輝度ムラや輝線見えが発生することがある。また、光反射面2および出光面3の平坦部の表面粗さは、JISB0601(2001)にて定義される算術平均粗さRaで0.2μm以下のものが好ましい。Raが0.2μmを超えると、出光面3の平坦部で全反射するはずの光の一部が出射する場合があるためである。
また、個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13において、光反射面2内で延在方向31に垂直な方向とパターンがなすパターン斜面角度29の好ましい範囲は40°〜60°であり、より好ましくは45°〜55°である。パターン斜面角度29が40°未満、あるいは60°より大きい範囲では、出光面3側において視野領域での輝度が低下することがある。また、個片状パターン11、波状パターン12において、非パターン部32またはパターン底部43とパターン遷移部42がなすパターン遷移角度47の好ましい範囲は30°以下であり、より好ましくは20°以下である。パターン遷移角度47を30°以下、より好ましくは20°以下とすることで、後述するパターンの加工特性上、加工速度を大幅に上げることができる。また、加工するためのバイトの逃げ角を小さくすることができるため、加工途中でのバイトの欠けによるパターン加工不良の問題発生を抑制することができる。さらに、パターン頂部41およびパターン底部43と遷移部42では、出光面3での出射角度が異なるため、視野領域で角度により輝度の変化が生じるが、パターン遷移角度47を30°以下、より好ましくは20°以下とすることで、輝度の変化の差を抑えることができ、視野角特性上好ましくなる。
個片状パターン11において、該パターンの延在方向31に沿い、かつ、光反射面2に垂直な断面の形状が角丸台形波形状であることが好ましい。
角丸台形波形状をもつ個片状パターンの例を図5に示す。図5(a)は光反射面2側から見た平面図、図5(b)は延在方向31に沿い、かつ、光反射面2に垂直な断面図である。角丸台形波形状とは、パターン頂部41と遷移部42および遷移部42と非パターン部32の遷移部境界46が円弧形状になっている形状のことをいう。遷移部境界46を除く遷移部42は直線であってもよいし、パターン頂部41と非パターン部32の間が円弧で直接つながっていてもよい。また、遷移部境界46は全ての同一の半径の円弧である必要はなく、異なっていてもよい。さらに、遷移部境界46の円弧は単一の値を有する半径から構成される必要は無く、複数の半径の円弧が連続的に変化しながら接続されている形状でもよい。全ての遷移部境界46を円弧にしなくてもよい。なお、角丸台形波形状をもつ個片状パターン11の形状はこれらに限られるわけではなく、他の形状であってもよい。また、図5では角丸台形波形状をもつ凹型の個片状パターン11のみ示したが、角丸台形波形状をもつ凸型の個片状パターン11であってもよい。
個片状パターン11において、遷移部42の端部を円弧形状とした角丸台形波形状とすることで、輝度特性をほとんど変えることなく、大幅に加工速度を上げることができる。さらに、パターン頂部41と遷移部42のみでは出光面3での出射角度が異なるため、視野領域で角度により輝度の変化が大きくなることがあるが、遷移部境界46を円弧にすることでパターン頂部41と遷移部42の出射角の中間にも光が出射されるので、視野領域で滑らかな輝度変化を示し、視野角特性上好ましくなる。
ここで、円弧の半径は1μm以上が好ましく、より好ましくは10μm〜100μmである。円弧の半径が1μm未満では加工速度の向上へ大きく寄与しない場合があり、また、視野領域で滑らかな輝度変化を得るという視野角特性上の効果が大きく出ない場合がある。
波状パターン12において、該パターンの延在方向31に沿い、かつ、光反射面2に垂直な断面の形状が角丸台形波形状であることが好ましい。
角丸台形波形状をもつ波状パターンの例を図9〜11に示す。各図の(a)は光反射面2側から見た平面図、(b)は延在方向31に沿い、かつ、光反射面2に垂直な断面図である。波状パターン12において、角丸台形波形状とは、パターン頂部41と遷移部42および遷移部42とパターン低部43の遷移部境界46が円弧形状になっている形状のことをいう。また、遷移部境界46は直線であってもよいし、パターン頂部41とパターン低部43の間が円弧で直接つながっていてもよい。さらに、遷移部境界46は全て同一半径の円弧である必要はなく、異なっていてもよい。また、遷移部境界46の円弧は単一の値を有する半径から構成される必要は無く、複数の半径の円弧が連続的に変化しながら接続されている形状でもよい。全ての遷移部境界46を円弧にしなくてもよい。なお、角丸台形波形状をもつ波状パターン12の形状はこれらに限られるわけではなく、他の形状であってもよい。また、図9〜11では角丸台形波形状をもつ凹型の波状パターン12のみ示したが、角丸台形波形状をもつ凸型の波状パターン12であってもよい。波状パターン12において、遷移部42の端部を円弧形状とした角丸台形波形状とすることで、個片状パターン11の場合と同様に輝度特性をほとんど変えることなく、大幅に加工速度を上げることができるとともに視野角特性上も好ましくなる。
ここで、加工速度の向上および視野角特性上の効果の観点から円弧の半径は1μm以上であり、より好ましくは10μm〜100μmである。
本発明においては、個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13の少なくとも1種類のパターン高さ27の導光板1の延在方向31の平均値が、入光面4から遠ざかるに従い、漸増することが好ましい。入光面4から遠ざかるに従い、導光板1の延在方向31の高さの厚み方向の平均高さが漸増するとは、延在方向31における非パターン部32を含むパターン両端間の全区間のパターン高さ27の平均値が入光面4から遠ざかるに従い、高くなるということである。
図15にパターン平均高さの好適な変化の一例として、入光面4から遠ざかるに従い、パターン平均高さの増分の割合が次第に増加していく場合を示す。なお、パターン平均高さの増大の形態は上記に限定されるわけではなく、他の形態でもよい。
入光面4から遠ざかるに従い、導光板1の中を伝搬してきた光は光源に近い領域から順次パターンに当たり出光面3から出射していくため、入光面4から遠ざかるに従い光の強度が相対的に減少する。しかし、入光面4から遠ざかるに従い、順次パターン高さ27の平均値を漸増させることで光源からの光がパターンに当たりやすくなり、出光面3から出射される確率が高くなるため、結果的に、出光面3における輝度分布の均一化に寄与できることになる。
本発明においては、個片状パターン11における、延在方向31に隣り合う個片状パターン11同士の間隔が、入光面4から遠ざかるに従い漸減し、個片状パターン11のうち、波状パターン12に最も近い位置における個片状パターン11の延在方向31に隣り合う各個片状パターン11同士の間隔が、10μm以下であることが好ましい。
個片状パターン11同士の間隔とは、図1の延在方向31の非パターン部32の長さのことである。図16に非パターン部32の長さの好適な変化の一例として、入光面4から遠ざかるに従い、非パターン部32の減分の割合が次第に増加していく場合を示す。なお、非パターン部32の減少の形態はこれらに限定されるわけではなく、他の形態でもよい。入光面4から遠ざかるに従い、非パターン部32の長さを漸減させることで光を取り出しやすいため、入光面4から離れた部位で光の強度が相対的に弱まっていても、輝度を均一に保ちやすい。
また、非パターン部32の長さを10μm以下とすることで、個片状パターン11と波状パターン12の境界部での急激なパターン形状の変化による出光面3からの輝度変化が抑制されるため、視認されるような輝度ムラが発生しなくなり、結果的に個片状パターン11と波状パターン12の境界部での輝度の均一化を達成することが可能となる。
本発明においては、波状パターン12における、延在方向31における最小高さ45が入光面4から遠ざかるに従い漸増し、波状パターン12のうち、線状パターン13に最も近い位置における波状パターン12の延在方向31における最小高さ45と線状パターン13の最大高さ44との差が1μm以下であることが好ましい。
波状パターン12と線状パターン13の境界部の波状パターン12の最小高さ45と線状パターン13の最大高さ44との差を1μm以下とすることで、波状パターン12と線状パターン13の境界部での急激なパターン形状の変化による出光面3からの輝度変化が抑制されるため、視認されるような輝度ムラが発生しにくくなり、結果として波状パターン12から線状パターン13へ輝度分布が大きく変化することなく移行することが可能となる。
本発明においては、個片状パターン11および波状パターン12の延在方向31における最小高さの位置が入光面4と垂直な方向に沿って千鳥状、あるいは、ランダム状に配置されていることが好ましい。図17は個片状パターン11の非パターン部32の位置が入光面4と垂直な方向に沿って千鳥状に配置された一例の光反射面2側から見た平面図である。図18は個片状パターン11の非パターン部32の位置が入光面4と垂直な方向に沿ってランダム状に配置された一例の光反射面2側から見た平面図である。図19は波状パターン12の延在方向31におけるパターン底部43の位置が入光面4と垂直な方向に沿って千鳥状に配置された一例の光反射面2側から見た平面図である。図20は波状パターン12の延在方向31におけるパターン底部43の位置が入光面4と垂直な方向に沿ってランダム状に配置された一例の光反射面2側から見た平面図である。
千鳥状に配置されているとは交互に並んでいる状態のことであり、ランダム状に配置されているとは、延在方向31には規則性を持っているが、入光面4と垂直な方向には不規則に分散配置されている状態のことをいう。
非パターン部32やパターン底部43の位置が入光面4と垂直な方向に沿って千鳥状、あるいは、ランダム状に配置されていることで、個片状パターン11や波状パターン12の延在方向31において輝度が低い箇所が、入光面4と垂直な方向に連続することがなくなり、輝線見えの発生を防止させ、輝度分布を均一化させることに寄与する。なお、個片状パターン11および波状パターン12ともに千鳥状配置とランダム状配置の混合配置としてもよい。
本発明においては、個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13において、入光面4と垂直な方向のパターン間距離34が、入光面4から遠ざかるに従い連続的に漸減し、パターン間距離34の変化の傾きが、各パターンの切り替わり位置において隣接する各パターン同士で実質的に一致することが好ましい。切り替わり位置とは個片状パターン11と波状パターン12、波状パターン12と線状パターン13の境界部のことである。図21にパターン間距離34の好適な変化の一例として、入光面4から遠ざかるに従い、パターン間距離34の減分の割合が次第に増加していく場合を示す。なお、減少の形態はこれらに限定されるわけではなく、他の減少の形態でもよい。
入光面4から徐々にパターン間距離34を漸減させて出光面3へ光路変換しやすくすることにより、導光板1全体で高輝度を維持しやすくなる。さらに、個片状パターン11と波状パターン12の切り替わり位置、および波状パターン12と線状パターン13の切り替わり位置でのパターン間距離34の変化の傾きを一致させることで切り替わり位置での輝線見えが視認されにくく輝度の均一性を保つことが可能となる。
本発明のバックライトユニットによれば、本発明の導光板1を組み込んでいるので、出光面3から輝度が均一化され輝線見えが発生しにくい。本発明の導光板1を有するバックライトユニットの一例の断面図を図22に示す。バックライトユニット71では光源73から出て、入光面4から導光板1の内部に入り、導光板1の内部で導光される光78は個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13によって光路変換され出光面3側から面状の光として出射される。出光面3側から出射された光78は拡散シート75、プリズムシート76、反射偏光フィルム77を経て高輝度化されるのみならず、更に輝度分布が均一化される。なお、バックライトユニット71の構造はこの限りではない。
また、本発明のバックライトユニット71を有する表示装置によれば、本発明の導光板1を有しているので、表示面において輝度が均一化され輝線見えが発生しない。バックライトユニットを有する表示装置の一例として図23に液晶表示装置の断面図を示す。出光面3から出射された光78はバックライトユニットから出た後、液晶パネル82を通る。液晶パネル82は、例えばアレイ基板85と対向基板86の間に液晶材料を封入した後、アレイ基板85と対向基板86のそれぞれの外表面に、偏光板83、偏光板84を貼り合わせることで構成される。アレイ基板85には表示画素に対応した画素電極とスイッチング素子や、前記画素電極や前記スイッチング素子に信号を供給するための信号線が配置されている。一方、対向基板86には、透明電極材料により対向電極が形成されており、またカラーフィルタ層が各画素に対応するように形成されている。液晶パネル82は、図示しない外部回路基板からの駆動信号に基づき前記スイッチング素子が駆動されることで、出光面3から出射された光78を通す画素を選択し画像として表示される。なお、液晶パネル82の構造はこの限りではない。
表示装置81を搭載した機器の使用例としては、携帯電話、カーナビゲーションシステム、携帯端末、パーソナルコンピュータ、コンピュータ用モニター、テレビ受像機、広告用看板などが挙げられるが、この限りではない。また、表示装置は液晶パネル82に限られるわけではなく、その他のものであってもよい。
なお、光源73として図1では点光源6を用いた例を示したが、光源は点光源6である必要はなく、例えば冷陰極管などのように入光面2に平行に配置された線状光源であってもよい。線状光源の場合、必要であれば個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13の配置を適宜変更することで、光源73が点光源6である場合と同様に輝度の均一化ならびに輝線見え発生防止の効果を得ることができる。
本発明に係る導光板1の材質として、種々の材料の使用が可能であるが、特に優れた導光性能、光反射面2での光路変換性能、出光面3での優れた輝度特性を得るために、例えばアクリル系樹脂の一種であるポリメタクリル酸メチルあるいはポリカーボネートを主体とする樹脂から形成されていることが好ましい。樹脂はこれらに限らず、その他の熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂であってもよく、後述する射出成形法、押出成形法、熱インプリント法など導光板の個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13の形成に加熱工程を伴う場合にも、それぞれの導光板1の成形方法に適合する樹脂を自由に選択すればよい。なお、導光板1内での光透過性特性を向上させるために使用する樹脂は透明性が高いものが好ましい。
ポリメタクリル酸メチル以外あるいはポリカーボネート以外の導光板の材質には、熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステル樹脂、イソフタル酸共重合ポリエステル樹脂、スピログリコール共重合ポリエステル樹脂、フルオレン共重合ポリエステル樹脂などを挙げることができる。またオレフィン系樹脂として脂環式オレフィン共重合樹脂を、さらに、その他の樹脂として、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニルなども挙げることができる。さらに、これらを成分とする共重合体や、これら樹脂の混合物も用いることができる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられ、これらより選択される1種類もしくは2種類以上の混合物も用いることができる。
また、導光板用基材に直接個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13の形状を形成して導光板1とする場合には導光板1の材質としてガラスを使用してもよい。ただし、その場合は透明度の高いガラスであることが好ましい。
本発明に適用する導光板用基材は上述の樹脂やガラスの単体からなるシートであっても構わないし、複数の樹脂層からなる積層体であってもよい。この場合、単体からなるシートと比べて、易滑性や耐摩擦性などの表面特性や、機械的強度、耐熱性を付与することができる。このように複数の樹脂層からなる積層体とした場合はシート全体が前述の要件を満たすことが好ましいが、シート全体としては前記要件を満たしていなくても、少なくとも前述の要件を満たす層が表層に形成されていれば容易に表面を形成することができる。
次に、導光板1の製作方法を説明する。製作方法としては、導光板用基材にバイト等切削工具を用いた直接加工、個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13に対応する微細凹凸形状を加工した金型を用いたインプリント法、射出成形法、押出成形法などが挙げられる。
最初に、凹型パターンを有する導光板用基材の直接切削加工方法、およびインプリント法、射出成形法、押出成形法を用いて導光板を製作するための凹型の断面形状を有する金型の製作方法について説明する。
まず、導光板用基材もしくは金型材料の賦形面側に、所望の断面凹形状と同じ形状を持つ加工バイトを用いて、3次元加工が可能な超精密加工機にて切削加工することにより断面凹形状を賦形面に付与することができる。超精密加工機としては、プレーナー(シェーパー)方式、フライカット方式、エンドミル方式、旋盤加工方式といった様々な方式のものが知られている。本発明では、なかでも、最も高精度とされる、上記の導光板用基材材料もしくは後述する金型材料の賦形面側に沿って加工バイトあるいは導光板用基材もしくは金型材料を真っ直ぐに移動させて断面凹形状を賦形するプレーナー(シェーパー)方式、および加工バイトを回転駆動させ、回転軸方向と直行する方向にバイトあるいは導光板用基材もしくは金型材料を移動させて断面凹形状を賦形するフライカット方式が好適である。プレーナー(シェーパー)方式では、導光板用基材もしくは金型材料に沿ってバイトを真っ直ぐに移動させて断面凹形状を賦形するため、連続した効率のよい加工が可能である。また、フライカット方式では、バリやカエリ等が比較的少ない加工が出来るため、目的に応じて両者を使い分けることが好ましい。
加工バイトの材質としては、炭素工具鋼、超硬合金、セラミックス、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素等が挙げられるが、その結晶の硬さおよび高熱伝導性からnmレベルの高精度な断面凹形状を長距離にわたって得られるダイヤモンドがより好ましい。また、より好ましくは単結晶ダイヤモンドを用いることにより、切削表面の表面粗さが非常に小さく加工でき、所望の光学特性が得られやすいので、本技術で使用される分野では非常に好ましく単結晶ダイヤモンドが用いられる。
導光板用基材に直接切削加工する場合の導光板用基材としては加工バイトにとって切削性が良いことならびに加工中に発生する熱による変形が少なければいずれでもよく、たとえば上記の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などが挙げられるが、この限りではなく、その他に例えばガラスなど透明性が高い物質でもよい。
金型材料としては所望のパターン加工精度、形状転写後の導光板の離型性の他にインプリント法や、射出成形法、押出成形法であれば、導光板成形時の強度があればよく、また、光インプリント法であれば紫外線感光性が得られるものであればよく、例えばステンレス、ニッケル、銅等を含んだ金属材料、シリコーン、ガラス、セラミックス、樹脂、もしくはこれらの表面に離型性を向上させるための有機膜を被覆させたものが好ましく用いられる。金型の微細断面凹形状は、形状を転写する導光板1の表面に付与したいパターン形状に対応して形成されているものである。
つづいて、バイトを用いて個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13もしくは個片状パターン11に対応する微細凹凸形状、波状パターン12に対応する微細凹凸形状、線状パターン13に対応する微細凹凸形状を製作する方法について説明する。
まず、個片状パターン11もしくは個片状パターン11に対応する微細凹凸形状の製作方法としては、光反射面2あるいは光反射面2に対応する加工面に対して平行にかつ延在方向31となる方向に加工バイト刃を移動させつつ、加工面に対して垂直方向にバイトを、加工面外から加工面内へ下降、停止、加工面内から加工面外へ上昇、停止の順に移動させて加工することで得られる。
波状パターン12もしくは波状パターン12に対応する微細凹凸形状の製作方法としては延在方向31に加工バイト刃を移動させつつ、光反射面2あるいは光反射面2に対応する加工面に対して垂直方向にバイトを、加工面内で下降、停止、上昇、停止の順に移動させて加工することで得られる。
線状パターン13もしくは線状パターン13に対応する微細凹凸形状の製作方法としては加工バイト刃を光反射面2あるいは光反射面2に対応する加工面に対して一定の深さのままで加工することで形成することができる。なお、上昇、下降動作がないため、個片状パターン11もしくは波状パターン12あるいは、個片状パターン11もしくは波状パターン12に対応する微細凹凸形状の製作に比べ高速加工が可能であり、加工時間の短縮を図ることができる。
加工バイト刃の加工面に対する上昇、下降動作の際は水平方向の移動速度と高さ方向の移動速度を調整することで、高さ方向の変化位置では角丸台形波形状とすることができる。
このような加工方法を用いさらに、導光板1のパターンに高速で加工できる線状パターン11を併用することで導光板1あるいは金型の加工時間を短縮し、結果的に加工コストを下げることが可能となる。
次に、前記記載の導光板成形用金型を用いて導光板1を製作する方法について説明する。
最初に、インプリント法により導光板1を製造する方法を説明する。インプリントで成形した導光板1は、たとえば、公知の熱可塑性樹脂のフィルム、シート状物、板状物(以下、ベース基材という)などの表面に上記のような凹凸形状を付与することで得られる。ここで、上記のような凹凸形状を付与する方法としては、特に限定されるものではないが、たとえば熱インプリント法や光インプリント法などが挙げられる。
熱インプリント法とは、微細な断面凹形状を有する金型と樹脂を熱し、樹脂に金型を押し付け、冷却後、離型することで、金型表面に施された断面凹形状を樹脂へ転写させる手法である。本発明の導光板1は、例えば図24、図25に示すような装置を用いて製造することが可能である。図24、図25は導光板用基材を、片方の面に個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13を形成し光反射面2とし、必要な場合には出光面3に微細構造パターンを成形する装置の例を示している。図25ではロールtoロールで搬送できるフィルムについて示しているが、搬送部を変更すれば枚葉状のシートにも適用できる。なお、導光板用基材は単層でもよいし、積層でもよい。
図24に示す例では、表面に個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13に対応する微細凹凸形状が形成され加熱された金型104を、間欠的に送られてくる導光板用基材102に押し付け、加圧により導光板用基材102の表面に所定の微細構造パターンを熱成形する加圧転写工程用のプレスユニット105が設けられている。図示しない搬送装置により間欠的に送られてきた導光板用基材102の一面がプレスユニット105内で金型104によって熱成形され、熱成形後に金型104に貼り付いていた導光板用基材102を離型することにより、光反射面2に個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13形状を有する導光板1を得るようになっている。金型104において個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13の延在方向31は特に限定されない。また、本発明の光反射面2の個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13形状に対応する微細凹凸形状を加圧プレート109の外表面に形成してもよい。
図25に示す例では、導光板用基材の巻取ロール121から導光板用基材122を引き出し、導光板用基材122の一面上に個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13が連続的に熱成形される。導光板用基材122は、加熱ロール123により、加熱されたエンドレスベルト状の金型124上に供給される。金型124の外表面には、個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13に対応する微細凹凸形状が形成されている。エンドレスベルト状の金型124とその上に積層された導光板用基材122は、ニップロール125によりエンドレスベルト状の金型124の微細構造が加工された金型表面124aに押し付けられ、導光板用基材122の一面上にエンドレスベルト状の金型124の表面形状に対応する微細構造パターンが転写される。その後、導光板用基材122は、エンドレスベルト状の金型124の表面と密着された状態で冷却ロール126の外表面位置まで搬送される。導光板用基材122は、冷却ロール126によってエンドレスベルト状の金型124を介して熱伝導により冷却された後、剥離ロール127によってエンドレスベルト状の金型124から剥離され、導光板128となる。その後導光板128は、導光板巻取ロール129として巻き取られる。このようなプロセスにより、個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13を有する導光板1を連続的に高い生産性をもって製作することが可能になる。
なお、エンドレスベルト状の金型124またはニップロール125外表面に形成する個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13の延在方向31に対応する微細凹凸形状の向きは特に限定されない。
本発明の導光板1は射出成形機を用いた射出成形法によって製造することも可能である。射出成形機を用いて導光板1を製作する方法の一例を示す工程図の断面図を図26(a)〜(d)に示しながら説明する。
まず、図26(a)に示すように導光板1の材料となる導光板用樹脂粒子131を射出成形機132のホッパー133から供給し、内部で加熱溶融、混合し、ノズル135付近へ順次供給する。導光板用樹脂粒子131として複数の樹脂原料粒子を混合する場合はこの工程で均一に混合されるようにする。次に、図26(b)および(c)に示すように、ノズル135付近に蓄えられていた可塑化溶融した成形用材料134を、ノズル135を通して個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13に対応する微細凹凸形状の加工が施された金型136内に充填させる。金型136内に充填された可塑化溶融した成形用材料134は、一定時間、金型136内に保持され、冷却固化させる。このようにして、金型136内で一定時間冷却された後、図26(d)のように金型136を開き、成形品である導光板137を取り出して成形工程の1サイクルが終了する。なお、この状態では、導光板137に湯道138など不要な部分も成形されるため、後に切断し、切断箇所は必要に応じて研磨などを行い、導光板1とする。
なお、樹脂の溶融温度、射出温度、成形用材料を金型136内に射出する段階の圧力と、金型内に充填し終わった後の段階の圧力等射出成形条件については、使用する樹脂や金型サイズ等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。
本発明の導光板1は、導光板用基材の樹脂を加熱溶融状態でダイから押し出して押出樹脂板を製造する押出成形法を用いて製作することもできる。押出成形法の一例を示す概略断面図を図27に示しながら説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、導光板用樹脂粒子141は押出機142のホッパー143から投入される。導光板用樹脂粒子141は押出機142内で加熱溶融され、さらに混練されながらダイ144に圧送される。押出機142から圧送された導光板用樹脂粒子141は、加熱溶融状態のままダイ144により、板状に広げられ押し出される。ダイ144から押し出された導光板基材148は、第1ロール145と第2ロール146との間に挟み込まれる。ここで第1ロール145または第2ロール146の一方の表面に個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13に対応する微細凹凸形状が形成されたパターンロールを使用する。
第1ロール145と第2ロール146との間に挟み込まれた導光板用基材148は表面に本発明の個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13を有する導光板149となり、この後通常は、導光板149は第3ロール147、または複数本の冷却ロールに順次巻き掛けられるとともに次第に導光板149の温度が低下し固化する。固化後必要な長さで切断すれば導光板1となる。
また、パターンを有するロールにおいて個片状パターン11、波線状パターン12、線状パターン13の延在方向31はロールの周方向、回転の中心軸方向いずれでもよい。
なお、本発明の導光板1を製作する際の樹脂の溶融温度、押出温度、押出圧力等については、使用する樹脂に応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。
この押出成形法において、共押出のプロセスとすることで複数の樹脂層からなる積層構造の導光板用基材から導光板1を製作することもできる。
なお、図27では個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13に対応する微細凹凸形状を有する型はロール形状であるが、例えばダイ144から押し出された導光板用基材148をベルト状の金型で押し付けて、片面あるいは両面にパターンを熱成形してもよい。
上記に記載した製造方法が生産性の観点から極めて優れているが、本発明の導光板1の他の製造方法として光インプリント法で製造することも可能である。光インプリント法の概略断面図を図28に示しながら説明する。
まず、導光板用基材の巻取ロール151から引き出された導光板用基材152の片方の面上に、ダイ153から光硬化性樹脂154を塗布する。続いて、個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13に対応する微細凹凸形状を有するロール金型155を光硬化性樹脂部分に押し付けるとともに、ロール金型155を押し付けた面の反対方向から、紫外光発生装置156から照射された紫外光157を照射して光硬化性樹脂154を硬化させる。その後ロール金型155を離型することで、表面に個片状パターン11、波状パターン12、線状パターン13を有する導光板158が成形される。導光板158は導光板巻取ロール159として巻き取られる。なお、図28では金型はロール形状であったが、例えば平板状であってもよい。また、紫外光を照射する向きについては金型の材質がガラス等のように透明の場合は、ロール金型155を押し付けた面の反対方向である必要はない。
光硬化性樹脂154の例としては、分子内に少なくとも一つのラジカル重合性を有する化合物、またはカチオン重合性を有する化合物などが挙げられる。ラジカル重合性を有する化合物とは、活性エネルギー線によりラジカルを発生する重合開始剤の存在下で、活性エネルギー線照射により高分子または架橋反応する化合物である。例えば、構造単位中にエチレン性の不飽和結合を少なくとも1個以上含むものであり、1官能であるビニルモノマーの他に他官能ビニルモノマーを含むものが挙げられる。またこれらのオリゴマー、ポリマー、混合物であってもよい。また分子内に少なくとも1つのカチオン重合性を有する化合物としては、オキシラン環を有する化合物、オキセタン環を有する化合物、ビニルエーテル化合物から選ばれる1種類あるいは2種以上の化合物が挙げられる。
凹型のパターンを加工した金型を用いて凸型パターンを有する導光板1を製作することもできる。一方、凹型パターンを有する金型を製作した後、電気鋳造処理して凸型パターンを有する金型を製作し、この金型を使用して例えばインプリント法などで凹型パターンを有する導光板1を成形することができる。
なお、導光板1は上記のインプリント法、射出成形法、押出成形法で成形する際、出光面3内に入光面4に対して垂直な向きにストライプ状に配置されたレンチキュラーやプリズムなどのパターンを形成してもよい。出光面3にこれらのパターンを形成することで輝線見えが抑制され、また急峻な視野角特性も緩和される。
以上、具体例を挙げつつ、本発明にかかる実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
導光板を製作し、光学評価として32インチ液晶テレビ(三星電子株式会社製 UN32D6350RF)を分解して取り出したバックライトユニットに導光板を組み込んでバックライトユニットを点灯させて30分静置した後の出光面側正面の輝度のうち、導光板の延在方向中央部における入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向に10mm間隔で輝度(cd/m)を測定した。測定には2次元輝度計CA−2000(コニカミノルタセンシング(株)製)を用いた。
(実施例1)
個片状パターン、波状パターン、線状パターンの各パターンが光反射面に対して凹型V字形状となる形状の導光板を、3次元加工が可能な超精密加工機に先端の角度が80°のダイヤモンドバイトを適用して、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)の基材の片面に個片状パターン、波状パターン、線状パターンの各パターンを加工の方向が延在方向となるようにプレーナー方式で切削加工することによって製作した。
用意したPMMAの基材の寸法は、光学評価で使用するバックライトユニットに適用できるよう、厚さ3mm、縦405mm、横710mmとした。延在方向は横方向となる。
パターン形状の設計について、個片状パターン、波状パターン、線状パターンのパターン幅は全て8μm、個片状パターン、波状パターンのパターン斜面角度の設計値は入光面側、反入光面側ともに50°、パターン遷移角度は9°とした。また、最も入光面に近い位置にある個片状パターンは入光面と垂直な方向に入光面から5mmのところに配置し、最も入光面に近い位置にある個片状パターンと最も反入光面に近い位置にある線状パターンの距離は395mmとした。さらに、個片状パターンと波状パターンは、延在方向に0.2mmピッチで周期的に変化するパターン配置とし、入光面と垂直な方向に隣り合う両パターンに対しては千鳥状に配置した。
パターン占有率について、入光面から遠ざかるに従い漸増するように変化させることとし、入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向の距離をdmm、距離dmmにおけるパターン占有率をyと定義した場合に、入光面に最も近い個片状パターンから5mm間隔でのパターン占有率の値が、y=8.4×10-24×d+7.9×10−18×d+2.7×10−12×d+3.8×10−7×d2+0.02を満たすように設計した。この占有率を満たすように、パターン間距離については個片状パターン、波状パターン、線状パターンの各パターン間距離が入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向に連続的に漸減し、かつ、個片状パターンと波状パターンにおいては入光面から遠ざかるに従い延在方向における平均高さが漸増するような形状とした。なおパターン間距離について、パターン間距離の変化の傾きが個片状パターンと波状パターンの切り替わり位置、および波状パターンと線状パターンの切り替わり位置において実質的に一致させることとした。入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向の距離と、パターン間距離およびパターン占有率の変化を図30に示す。設計上、個片状パターンと波状パターンの境界は入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向に195.1mmの位置となり、個片状パターンのうち、波状パターンに最も近い位置における個片状パターンの延在方向に隣り合う各個片状パターン同士の間隔は0.1μm未満となる。また、波状パターンと線状パターンの境界は入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向に250.0mmの位置となり、設計上は波状パターンのうち、線状パターンに最も近い位置における波状パターンの延在方向における最小高さと線状パターンの最大高さとの差は0.1μm未満となる。
製作した導光板について表面をデジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス社製 VHX−500)で1,000倍にして個片状パターン、波状パターン、線状パターンの各パターンについて、それぞれ任意の10点を取り出してパターン幅を測定したところ全てのパターンが7.9〜8.1μmの範囲にあった。さらに、個片状パターンのうち、波状パターンに最も近い位置における個片状パターンの延在方向に隣り合う各個片状パターン同士の間隔について、任意の10点を取り出して測定したところ全て0.1μm未満であった。入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向に20mm間隔でパターン間の距離を測定した結果、パターン間距離は設計値に対して±2μmの範囲にあった。
続いて、導光板表面の個片状パターン、波状パターン、線状パターンの各領域の一部で印象材(株式会社ジーシー製 エクザファインレギュラータイプ)を用いて反転形状を採取し、走査型電子顕微鏡(株式会社キーエンス社製 VE−7800)で2,000倍にして各パターンの延在方向の断面形状を観察した。まず、個片状パターン、波状パターン、線状パターンの各パターンについて、それぞれ任意の10点を取り出してパターン幅を測定したところ全てのパターンが7.9〜8.1μmの範囲にあった。次に、波状パターンのうち、線状パターンに最も近い位置における波状パターンの延在方向の最小高さについて、任意の10点を取り出して測定したところ4.6〜4.8μmの範囲にあった。さらに、個片状パターン、波状パターンの遷移部境界形状について任意の10点の形状を測定したところ、すべて半径0.5μm以下の円弧形状であった。
続いて、輝度を測定した結果、7,209〜10,185cd/mであった。輝度の変化を図31に示す。さらに、上から液晶パネルを載せて目視確認したが輝度ムラの発生はなかった。
(実施例2)
個片状パターンと波状パターンの遷移部境界が円弧形状の角丸台形波形状となるように加工したことを除けば、実施例1と同一の寸法のPMMA基材に同一のパターン配置で導光板を製作した。角丸台形波形状とすることで、個片状パターンと波状パターンの加工速度を上げることができたため、実施例1に対して加工時間を5%短縮することができた。
製作した導光板について実施例1と同様に測定したところ、個片状パターン、波状パターンの遷移部境界の角丸台形波形状の部分を除き、実施例1とほぼ同様の結果であった。個片状パターン、波状パターンの遷移部境界の角丸台形波形状については、実施例1と同様、印象材(株式会社ジーシー製 エクザファインレギュラータイプ)を用いて採取した反転形状の任意の10点を測定したところ、半径9.8〜10.2μmの円弧形状となっていた。
続いて、輝度を測定した結果、7,251〜10,197cd/mであった。輝度の変化を図31に示す。さらに、上から液晶パネルを載せて目視確認したが輝度ムラの発生はなかった。
(実施例3)
個片状パターン、波状パターンの配置をランダム状に配置した以外は、導光板の設計、製作方法、評価方法ともに実施例2と同じである。
各個片状パターン、波状パターンのランダム状の配置について、実施例2の千鳥状の配置をベースに、ランダム関数を使って発生させたランダム値を使って各個片状パターンおよび波状パターンを延在方向に±50μmの範囲でランダムに移動させた。製作した導光板について、個片状パターン、波状パターン、線状パターンの形状を実施例2と同様の方法で評価した結果、実施例2と同じ結果となった。また、入光面に最も近い個片状パターンを起点に、入光面と垂直かつ入光面から遠ざかる方向に10mm間隔でデジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス社製 VHX−500)を用いて、表面形状を観察したところ、実施例2と入光面から距離が同じ箇所における、個片状パターン、波状パターンの延在方向の位置ずれは±50μm以内であった。
続いて、輝度を測定した結果、7,148〜10,174cd/mであった。輝度の変化を図31に示す。さらに、上から液晶パネルを載せて目視確認したが輝度ムラの発生はなかった。
(比較例1)
実施例1のパターン配置のうち、波状パターンとなる箇所の全てのパターンを、パターン幅8μmの線状パターンに変更したものを製作した。実施例1と比較例1のパターン占有率の変化のうち、実施例1における波状パターン領域での比較を図32に示す。
加工した導光板について実施例1と同様の方法で個片状パターンおよび線状パターンの形状を測定した結果、ともに実施例1の結果と同じであった。
続いて、輝度を測定した結果、6,275〜10,201cd/mであった。輝度の変化を図31に示す。目視確認したところ、入光面から遠ざかるに従い低下傾向にあった輝度が、個片状パターンと線状パターンの境界付近で急上昇したために輝度ムラを視認した。また、反入光面に近い側では実施例1と比べて輝度値が低く、さらに輝度の低下が著しかったために輝度ムラを視認した。さらに、上から液晶パネルを載せて目視確認したところ、個片状パターンと線状パターンの境界付近および反入光面に近い側で輝度ムラを視認した。
以上のような本発明の導光板は、バックライトユニット(特に点光源)の出光面に好適に用いられ、特に直下型バックライトユニットにおいて良好な性能を発現することができるので有用である。
1 導光板
2 光反射面
3 出光面
4 入光面
5 反入光面
6 点光源
7 個片状パターン領域
8 波状パターン領域
9 線状パターン領域
11 個片状パターン
12 波状パターン
13 線状パターン
21 五角形形状パターン
22 V字形状パターン
23 楕円形状パターン
27 パターン高さ
28 パターン幅
29 パターン斜面角度
31 延在方向
32 非パターン部
34 パターン間距離
41 パターン頂部
42 遷移部
43 パターン低部
44 最大高さ
45 最小高さ
46 遷移部境界
47 パターン遷移角度
51 パターン輝線見え発生領域
52 パターン輝線見え未発生領域
62 パターン占有率の漸増
64 パターン平均高さの漸増
66 非パターン部の長さの漸減
68 パターン間距離の漸減
71 バックライトユニット
72 筐体
73 光源
74 反射シート
75 拡散シート
76 プリズムシート
77 反射偏光フィルム
78 光
81 表示装置
82 液晶パネル
83 偏光板
84 偏光板
85 アレイ基板
86 対向基板
102 導光板用基材
104 金型
105 プレスユニット
109 加圧プレート
121 導光板用基材の巻取ロール
122 導光板用基材
123 加熱ロール
124 エンドレスベルト状の金型
124a微細構造が加工された金型表面
125 ニップロール
126 冷却ロール
127 剥離ロール
128 熱成形された導光板
129 導光板巻取ロール
131 導光板用樹脂粒子
132 射出成形機
133 ホッパー
134 可塑化溶融した成形用材料
135 ノズル
136 金型
137 射出成形で製造された導光板
138 湯道
141 導光板用樹脂粒子
142 押出機
143 ホッパー
144 ダイ
145 第1ロール
146 第2ロール
147 第3ロール
148 導光板用基材
149 押出成形で製造された導光板
151 導光板用基材の巻取ロール
152 導光板用基材
153 ダイ
154 光硬化性樹脂
155 ロール金型
156 紫外光発生装置
157 紫外光
158 導光板
159 導光板巻き取りロール
201 バックライトユニット
202 導光板
203 光源
204 反射シート
205 拡散シート
206 プリズムシート
207 反射偏光フィルム
208 微細構造パターン
209 光

Claims (10)

  1. 側端面である入光面から入った光を出光面から外部へ出射させる導光板において、
    前記導光板の出光面と対向する光反射面には、前記導光板内部を伝搬する光を前記導光板の出光面側へむけて反射させるための構造体として、以下の(a)〜(c)に記載のパターンが形成され、
    前記導光板の入光面に近い側から順に、個片状パターン、波状パターン、線状パターンの順にパターンが配置され、さらに、個片状パターン領域、波状パターン領域、線状パターン領域の順でパターン占有率が漸増するように配置されたことを特徴とする導光板。
    (a)一方向の延在方向を有し、かつ、前記導光板の厚み方向の高さが前記延在方向の全長にわたって実質的に一定である線状パターン。
    (b)前記線状パターンと同じ延在方向を有し、かつ、前記導光板の厚み方向の高さが延在方向に沿って連続的に変化する部分を有する波状パターン。
    (c)互いに所定の間隔を空けて配置された複数の独立パターンの集合体であって、前記波状パターンと同じ延在方向を有する個片状パターン。
  2. 前記個片状パターンにおいて、該パターンの延在方向に沿い、かつ、前記光反射面に垂直な断面の形状が角丸台形波形状であることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
  3. 前記波状パターンにおいて、該パターンの延在方向に沿い、かつ、前記光反射面に垂直な断面の形状が角丸台形波形状であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の導光板。
  4. 前記個片状パターン、波状パターンおよび線状パターンからなる群から選ばれる少なくとも一つのパターンの前記導光板の延在方向における平均高さが、前記入光面から遠ざかるに従い、漸増することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導光板。
  5. 前記個片状パターンにおける、延在方向に隣り合う個片状パターン同士の間隔が、前記入光面から遠ざかるに従い漸減し、
    前記個片状パターンのうち、前記波状パターンに最も近い位置における前記個片状パターンの延在方向に隣り合う各個片状パターン同士の間隔が、10μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導光板。
  6. 前記波状パターンにおける、延在方向における最小高さが前記入光面から遠ざかるに従い漸増し、前記波状パターンのうち、前記線状パターンに最も近い位置における前記波状パターンの延在方向における最小高さと線状パターンの最大高さとの差が1μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導光板。
  7. 前記個片状パターンおよび波状パターンの延在方向における最小高さの位置が前記入光面と垂直な方向に沿って千鳥状、あるいは、ランダム状に配置されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の導光板。
  8. 前記個片状パターン、波状パターン、線状パターンにおいて、前記入光面と垂直な方向のパターン間距離が、前記入光面から遠ざかるに従い連続的に漸減し、
    パターン間距離の変化の傾きが、各パターンの切り替わり位置において実質的に一致することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の導光板。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の導光板を有することを特徴とするバックライトユニット。
  10. 請求項9に記載のバックライトユニットを有する表示装置。
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