JP2014026963A - 接続構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性粒子を電極上に効率的に配置することができる接続構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る接続構造体51の製造方法は、第1の接続対象部材52上に、導電材料を配置する第1の工程と、上記導電材料上に、第2の接続対象部材53を配置する第2の工程と、上記導電材料を導電性粒子1のはんだの融点以上に加熱して、上記導電材料により第1,第2の接続対象部材52,53とを接続して接続部54を形成し、第1,第2の電極52a,53aを、導電性粒子1により電気的に接続する第3の工程とを備える。本発明に係る接続構造体51の製造方法は、上記導電材料の第1,第2の接続対象部材52,53に接する表面を、導電性粒子1のはんだの融点未満かつフラックスの融点+10℃以下の温度に予備加熱する第4の工程をさらに備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性粒子を含む導電材料を用いて、接続対象部材の電極間を電気的に接続する接続構造体の製造方法に関する。
異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。該異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等に使用されている。
上記異方性導電材料により、例えば、半導体チップの電極とガラス基板の電極とを電気的に接続する際には、ガラス基板上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を配置する。次に、半導体チップを積層して、加熱及び加圧する。これにより、異方性導電材料を硬化させて、導電性粒子を介して電極間を電気的に接続して、接続構造体を得る。
上記異方性導電材料の一例として、下記の特許文献1には、加熱により流動する接着剤組成物と、第1の粒子と、第2の粒子とを含む異方性導電材料が開示されている。上記第1の粒子は、融点が130〜250℃の低融点金属を主成分とするコアと、該コアの表面を被覆しており上記低融点金属の融点よりも低い軟化点を有する樹脂組成物により形成された絶縁層とを有する。上記第2の粒子の平均粒径は、上記第1の粒子におけるコアの平均粒径よりも小さい。上記第2の粒子の主成分は、上記低融点金属の融点よりも高い融点又は高い軟化点を有する材料である。
特開2009−277652号公報
特許文献1に記載のような従来の異方性導電材料を用いて、従来の方法で接続構造体を得た場合には、電極間に複数の導電性粒子を効率的に配置することが困難なことがある。電極が形成されている部分のライン(L)だけでなく、電極が形成されていない部分のスペース(S)にも、導電性粒子が配置されやすいという問題がある。このため、スペースにも導電性粒子が配置されることを前提として、導電性粒子を多く用いなければならないことがある。さらに、スペースに導電性粒子が配置された結果、絶縁不良が生じやすいという問題がある。
本発明の目的は、導電性粒子を電極上に効率的に配置することができる接続構造体の製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、はんだを導電性の表面に有する導電性粒子と、バインダー樹脂と、前記はんだよりも融点が低いフラックスとを含む導電材料を用いて、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材上に、前記導電材料を配置する第1の工程と、前記導電材料の前記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を配置する第2の工程と、前記導電材料を前記はんだの融点以上に加熱して、前記導電材料により前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続して接続部を形成し、前記第1の電極と前記第2の電極とを、前記導電性粒子により電気的に接続する第3の工程とを備え、前記第1の工程後かつ前記第2の工程前、前記第2の工程時、前記第2の工程後かつ前記第3の工程前、又は、前記第2の工程後かつ前記第3の工程時に、前記第1の接続対象部材又は前記第2の接続対象部材に接する前記導電材料の表面を、前記はんだの融点未満かつ前記フラックスの融点+10℃以下の温度に予備加熱する第4の工程をさらに備える、接続構造体の製造方法が提供される。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記第4の工程において、50℃以上に予備加熱する。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記はんだの融点と前記フラックスの融点との差の絶対値が10℃を超える。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記フラックスの融点が40℃以上、160℃以下である。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記はんだの融点が100℃以上、200℃以下である。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記第4の工程において、1秒以上予備加熱する。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記第2の工程後かつ前記第3の工程前に、前記第4の工程が行われる。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記フラックスが、カルボキシル基を2個以上有する有機酸である。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記導電性粒子が、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置されたはんだ層とを備える。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記導電性粒子が、前記基材粒子と前記はんだ層との間に第2の導電層を備え、前記基材粒子の表面上に前記第2の導電層が配置されており、前記第2の導電層の表面上に前記はんだ層が配置されている。
本発明に係る接続構造体の製造方法は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材上に、上記導電材料を配置する第1の工程と、上記導電材料の上記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を配置する第2の工程と、上記導電材料を上記はんだの融点以上に加熱して、上記導電材料により上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続して接続部を形成し、上記第1の電極と上記第2の電極とを、上記導電性粒子により電気的に接続する第3の工程とを備えており、更に上記第1の工程後かつ上記第2の工程前、上記第2の工程時、上記第2の工程後かつ上記第3の工程前、又は、上記第2の工程後かつ上記第3の工程時に、上記導電材料の上記第1の接続対象部材又は上記第2の接続対象部材に接する表面を、上記はんだの融点未満かつ上記フラックスの融点+10℃以下の温度に予備加熱する第4の工程をさらに備えているので、導電性粒子を電極上に効率的に配置することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法により得られる接続構造体を模式的に示す正面断面図である。 図2は、図1に示す接続構造体における導電性粒子と電極との接続部分を拡大して模式的に示す正面断面図である。 図3(a)〜(d)は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法の各工程を説明するための模式的な正面断面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法に使用可能な導電性粒子の一例を示す断面図である。 図5は、導電性粒子の変形例を示す断面図である。 図6は、導電性粒子の他の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、はんだを導電性の表面に有する導電性粒子と、バインダー樹脂と、上記はんだよりも融点が低いフラックスとを含む導電材料を用いる。
本発明に係る接続構造体の製造方法は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材上に、上記導電材料を配置する第1の工程と、上記導電材料の上記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を配置する第2の工程と、上記導電材料を上記導電性粒子における上記はんだの融点以上に加熱して、上記導電材料により上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続して接続部を形成し、上記第1の電極と上記第2の電極とを、上記導電性粒子により電気的に接続する第3の工程とを備える。
また、本発明に係る接続構造体の製造方法は、上記第1の工程後かつ上記第2の工程前、上記第2の工程時、上記第2の工程後かつ上記第3の工程前、又は、上記第2の工程後かつ上記第3の工程時に、上記第1の接続対象部材又は上記第2の接続対象部材に接する上記導電材料の表面を、上記はんだの融点未満かつ上記フラックスの融点+10℃以下の温度に予備加熱する第4の工程をさらに備える。
本発明に係る接続構造体の製造方法における上述した構成の採用によって、導電性粒子を電極上に効率的に配置することができる。また、接続構造体を得る過程で、電極上に位置していない導電性粒子を、電極上に効果的に移動させることができる。特に、上記第4の工程において、電極上に位置していない導電性粒子を、電極上に効果的に移動させることができる。また、上記第4の工程での予備加熱によって、フラックスの活性が高くなることで、電極上に位置していない導電性粒子が、電極上に効果的に移動しやすくなる。
また、本発明に係る接続構造体の製造方法では、導電性粒子を電極上に効率的に配置できる結果、電極が形成されていない部分のスペース(S)にも導電性粒子が配置されることを前提として、導電性粒子を多く用いる必要がないため、導電性粒子の使用量を少なくすることもできる。
また、近年、電子機器の小型化に伴って、電極が形成されている部分のライン(L)と、電極が形成されていない部分のスペース(S)との間隔が狭くなってきている。例えば、L/Sが100μm以下/100μm以下の微細な電極間を電気的に接続する必要が高まっている。L/Sが小さい電極間を電気的に接続する場合には、従来の接続構造体の製造方法では、スペース(S)に導電性粒子が多く配置されやすいので、絶縁不良が特に生じやすいという問題がある。
これに対して、本発明に係る接続構造体の製造方法により、スペース(S)に導電性粒子が配置され難くなり、絶縁不良が生じるのを効果的に抑制できる。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、特に、電極が形成されている部分のライン(L)と、電極が形成されていない部分のスペース(S)とを示すL/Sが100μm以下/100μm以下である場合に、絶縁信頼性を効果的に高めることができ、L/Sが75μm以下/75μm以下である場合に、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができ、L/Sが62.5μm以下/62.5μm以下である場合に、絶縁信頼性を更に一層効果的に高めることができ、L/Sが50μm以下/50μm以下である場合に、絶縁信頼性を特に効果的に高めることができる。
また、本発明に係る接続構造体の製造方法により導通信頼性を高めることができるので、電極が形成されている部分のライン(L)は、好ましくは100μm以下、より好ましくは75μm以下、更に好ましくは62.5μm以下、特に好ましくは50μm以下である。ライン(L)は、導電性粒子の平均粒子径よりも大きいことが好ましく、更に導電性粒子の平均粒子径の1.1倍以上であることがより好ましく、2倍以上であることが更に好ましく、3倍以上であることが特に好ましい。
また、本発明に係る接続構造体の製造方法により絶縁信頼性を高めることができるので、電極が形成されていない部分のスペース(S)は、好ましくは100μm以下、より好ましくは75μm以下、更に好ましくは62.5μm以下、特に好ましくは50μm以下である。スペース(S)は、導電性粒子の平均粒子径よりも大きいことが好ましく、更に導電性粒子の平均粒子径の1.1倍以上であることがより好ましく、2倍以上であることが更に好ましく、3倍以上であることが特に好ましい。
導電性粒子の平均粒子径は、電極間の接続方向と直交する方向における隣接電極間距離の1/5以下であることが好ましく、1/10以下であることが好ましく、1/200以上であることが好ましく、1/100以上であることがより好ましい。導電性粒子の平均粒子径が上記上限以下であると、隣接する電極間でリークがより一層生じ難くなる。導電性粒子の平均粒子径が上記下限以上であると、導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置することができる。上記電極間の接続方向と直交する方向は、第1の電極と接続部と第2の電極との積層方向と直交する方向である。上記隣接電極間距離とは、具体的には、隣接する2つの電極の間の電極が無い部分の距離を意味する。
上記導電性粒子の「平均粒子径」は、数平均粒子径を示す。導電性粒子の平均粒子径は、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
さらに、本発明に接続構造体の製造方法では、上記導電性粒子における導電性の表面がはんだであるので、電極表面にはんだを濡れ拡がらせることが可能であることから、電極間の導通信頼性及び接続信頼性を高めることができる。
導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置する観点からは、上記はんだの融点と上記フラックスの融点との差の絶対値は好ましくは1℃を超え、より好ましくは5℃を超え、更に好ましくは10℃を超え、特に好ましくは20℃を超え、最も好ましくは30℃を超える。上記はんだの融点と上記フラックスの融点との差の絶対値が大きいほど、上記第3の工程での加熱温度と上記第4の工程での予備加熱温度とを大きく異ならせることができる。また、上記第4の工程における予備加熱で、はんだの溶融又は軟化を抑制して、導電性粒子を電極の表面上により一層効果的に配置することができる。
導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置する観点からは、上記第4の工程において、50℃以上に予備加熱することが好ましく、60℃以上に予備加熱することがより好ましく、70℃以上に予備加熱することが更に好ましく、80℃以上に予備加熱することが特に好ましい。
導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置する観点からは、上記第4の工程において、上記フラックスの融点−50℃以上に予備加熱することが好ましく、上記フラックスの融点−20℃以上に予備加熱することがより好ましく、上記フラックスの融点−10℃以上に予備加熱することが更に好ましく、上記フラックスの融点−5℃以上に予備加熱することが特に好ましく、上記フラックスの融点以上に予備加熱することが最も好ましい。
上記フラックスの融点は好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上、好ましくは160℃以下、より好ましくは120℃以下である。上記フラックスの融点が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置することができる。
上記導電性粒子における上記はんだの融点は好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下である。上記はんだの融点が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置することができる。
上記導電性粒子の粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは3μm以上、特に好ましくは5μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは20μm以下、特に好ましくは15μm以下、最も好ましくは10μm以下である。上記導電性粒子の粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、導電性粒子を電極上により一層効率的に配置することができる。上記導電性粒子の粒子径は、3μm以上、30μm以下であることが特に好ましい。
上記導電性粒子の「粒子径」は、導電性粒子が真球状である場合には直径を意味し、導電性粒子が真球状以外の形状である場合には最大径を示す。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を挙げることにより、本発明を明らかにする。
図4は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法に使用可能な導電性粒子の一例を示す断面図である。
図4に示す導電性粒子1は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電層3とを備える。導電層3は、基材粒子2の表面を被覆している。導電性粒子1は、基材粒子2の表面が導電層3により被覆された被覆粒子である。
導電層3は、第2の導電層3Aと、第2の導電層3Aの表面上に配置されたはんだ層3B(第1の導電層)とを有する。導電性粒子1は、基材粒子2と、はんだ層3Bとの間に、第2の導電層3Aを備える。従って、導電性粒子1は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された第2の導電層3Aと、第2の導電層3Aの表面上に配置されたはんだ層3Bとを備える。このように、導電層3は、多層構造を有していてもよく、2層以上の積層構造を有していてもよい。
上記のように、導電性粒子1における導電層3は2層構造を有する。図5に示す変形例のように、導電性粒子11は、単層の導電層として、はんだ層12を有していてもよい。導電性粒子11は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置されたはんだ層12とを備える。
また、図6に示す他の変形例のように、はんだ粒子である導電性粒子21であってもよい。導電性粒子21は、はんだのみにより形成されている。導電性粒子21は、基材粒子をコアに有さず、コア−シェル粒子ではない。導電性粒子21は、中心部分及び外表面のいずれも、はんだにより形成されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法により得られる接続構造体を模式的に示す正面断面図である。ここで用いた導電材料は、はんだを導電性の表面に有する導電性粒子1と、バインダー樹脂と、上記はんだよりも融点が低いフラックスとを含む。なお、導電性粒子1にかえて、導電性粒子11又は導電性粒子21を用いてもよい。また、導電性粒子1,11,21以外の導電性粒子を用いてもよい。
図1に示す接続構造体51は、第1の接続対象部材52と、第2の接続対象部材53と、第1の接続対象部材52と第2の接続対象部材53とを接続している接続部54とを備える。接続部54は、上記導電材料により形成されている。上記導電材料が熱硬化性成分を含み、接続部54は、上記導電材料に含まれる熱硬化性成分を熱硬化させることにより形成されていることが好ましい。
第1の接続対象部材52は表面(上面)に、複数の第1の電極52aを有する。第2の接続対象部材53は表面(下面)に、複数の第2の電極53aを有する。第1の電極52aと第2の電極53aとが、1つ又は複数の導電性粒子1により電気的に接続されている。従って、第1,第2の接続対象部材52,53が導電性粒子1により電気的に接続されている。
図2に、図1に示す接続構造体51における導電性粒子1と第1,第2の電極52a,53aとの接続部分を拡大して正面断面図で示す。図2に示すように、接続構造体51では、導電性粒子1におけるはんだ層3Bが溶融した後、溶融したはんだ層部分3Baが第1,第2の電極52a,53aと十分に接触する。すなわち、表面層がはんだ層3Bである導電性粒子1を用いることにより、導電層の表面層がニッケル、金又は銅等の金属である導電性粒子を用いた場合と比較して、導電性粒子1と第1,第2の電極52a,53aとの接触面積が大きくなる。このため、接続構造体51の導通信頼性及び接続信頼性を高めることができる。また、導通信頼性をより一層高める観点からは、第2の導電層3Aを第1の電極52aに接触させることが好ましく、第2の導電層3Aを第2の電極53aに接触させることが好ましい。
接続構造体51は、例えば、以下のようにして得ることができる。
先ず、電極52aを表面(上面)に有する第1の接続対象部材52を用意する。次に、図3(a)に示すように、第1の接続対象部材52上に、導電性粒子1などを含む導電材料54Aを配置する(第1の工程)。第1の接続対象部材52の電極52aが設けられた表面上に、導電材料54Aを配置する。導電材料54Aが導電ペーストである場合には、導電ペーストの配置は、導電ペーストの塗布により行われる。
また、第2の電極53aを表面(下面)に有する第2の接続対象部材53を用意する。図3(b)に示すように、次に、第1の接続対象部材52上の導電材料54Aにおいて、導電材料54Aの第1の接続対象部材52側とは反対側の表面上に、第2の接続対象部材53を配置する(第2の工程)。導電材料54Aの表面上に、第2の電極53a側から、第2の接続対象部材53を配置する。
次に、導電材料54Aの第1の接続対象部材52に接する表面54aを、導電性粒子1の上記はんだの融点未満かつ上記フラックスの融点+10℃以下の温度に予備加熱する(第4の工程)。予備加熱によって、図3(c)に示すように、導電材料54Aが予備加熱された導電材料54Bになる。ここでは、加熱部61上に、第1の接続対象部材52を載せた状態で、予備加熱している。加熱部61は、第1の接続対象部材52を加熱し、かつ第1の接続対象部材52に接する導電材料54Aを加熱する。加熱部61としては、ヒーターステージ、赤外線を照射する加熱部及び熱風を吹き付ける加熱部等が挙げられる。なかでも、ヒーターステージが好ましい。また、導電材料54Aの第2の接続対象部材53に接する表面54bを、導電性粒子1の上記はんだの融点未満かつ上記フラックスの融点+10℃以下の温度に予備加熱してもよい。さらに、導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置するために、導電材料54Aの表面54aと表面54bとの双方を予備加熱してもよい。導電材料54Aの表面54aと表面54bとの内の一方のみを予備加熱した場合であっても、導電性粒子を電極の表面上に効率的に配置することができる。
導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置する観点からは、上記第4の工程において、予備加熱時間は、好ましくは0.1秒以上、より好ましくは0.5秒以上、更に好ましくは1秒以上、特に好ましくは3秒以上、最も好ましくは5秒以上である。接続構造体の製造効率を高める観点からは、上記第4の工程において、上記予備加熱時間は、短いほどよく、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下、更に好ましくは1分以下、特に好ましくは30秒以下、最も好ましくは10秒以下である。上記第4の工程において、1秒以上予備加熱することが特に好ましい。上記予備加熱時間が上記下限以上であると、導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置することができる。上記予備加熱時間が上記上限以下であると、導電材料の意図しない硬化が進行するのを抑えることができる。
例えば、第2の接続対象部材を配置する前に、加熱されたステージ(加熱部)上で予備加熱を行う場合には、ステージ上に第1の接続対象部材が置かれた後に、所定の温度まで温度が上昇してから、第2の接続対象部材を配置するまでの時間を、予備加熱時間として設定することができる。予備加熱時間中又は第2の接続対象部材を配置するまでに、上下電極のアライメント作業を行ってもよい。
次に、図3(d)に示すように、導電材料54Bを導電性粒子1のはんだの融点以上に加熱して、導電性粒子1のはんだが溶融した導電材料54Cにする。導電材料54Cにより第1の接続対象部材52と第2の接続対象部材53とを接続して接続部54を形成する。導電材料54Cが熱硬化性成分を含む場合には、熱硬化性成分を硬化させて、接続部54を形成する。また、第1の電極52aと第2の電極53aとを、導電性粒子1により電気的に接続する(第3の工程)。このようにして、図1に示す接続構造体51を得ることができる。
上記第3の工程における加熱温度は、上記導電性粒子のはんだの融点以上であり、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上、更に好ましくは140℃以上、特に好ましくは160℃以上、好ましくは450℃以下、より好ましくは250℃以下、更に好ましくは200℃以下である。
上記第3の工程において、加圧することが好ましい。加圧によって、第1の電極と第2の電極とで導電性粒子を圧縮することにより、第1,第2の電極と導電性粒子との接触面積が大きくなる。このため、導通信頼性がより一層高くなる。
図3(a)〜(d)を用いて説明した接続構造体の製造方法では、上記第2の工程後かつ上記第3の工程前に、上記第4の工程が行われている。上記第1の工程後かつ上記第2の工程前に上記第4の工程を行ってもよく、上記第2の工程時に上記第4の工程を行ってもよく、上記第2の工程後かつ上記第3の工程時に上記第4の工程を行ってもよい。導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置する観点からは、上記第2の工程後に、上記第4の工程が行われることが好ましく、上記第2の工程後かつ上記第3の工程前に、上記第4の工程が行われることがより好ましい。また、上記第2の工程後かつ上記第3の工程前に、上記第4の工程を行うことで、第2の接続対象部材の配置時に、電極上の導電性粒子がスペース(S)に移動するのをより一層抑えることができる。また、上記第4の工程後かつ上記第3の工程前に、導電材料を半硬化(Bステージ化)させてもよい。導電材料を半硬化させるために、加熱又は光の照射を行ってもよい。導電材料を半硬化させることで、導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置することができる。
上記第1,第2の接続対象部材は、特に限定されない。上記第1,第2の接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板などの電子部品等が挙げられる。上記第1,第2の接続対象部材は、電子部品であることが好ましい。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
導電性粒子が接触する上記電極の表面の材料は、はんだと合金を形成可能であることが好ましい。電極の表面とはんだとが合金を形成していることが好ましい。合金を形成可能であることから、導電性粒子が接触する上記電極の表面の材料は、銅、銀、アルミニウム又はニッケルであることが好ましい。
(導電性粒子の他の詳細)
上記基材粒子としては、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。上記基材粒子は、金属粒子を除く基材粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることがより好ましい。上記基材粒子は、銅粒子であってもよい。
上記基材粒子は、樹脂により形成された樹脂粒子であることが好ましい。導電性粒子を用いて電極間を接続する際には、導電性粒子を電極間に配置した後、圧着することにより導電性粒子を圧縮させる。上記基材粒子が樹脂粒子であると、上記圧着の際に導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなる。このため、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ジビニルベンゼン重合体、並びにジビニルベンゼン系共重合体等が挙げられる。上記ジビニルベンゼン系共重合体等としては、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体及びジビニルベンゼン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記樹脂粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記樹脂粒子を、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得る場合には、該エチレン性不飽和基を有する単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
上記非架橋性の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等の不飽和炭化水素;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等のハロゲン含有単量体等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を、公知の方法により重合させることで、上記樹脂粒子を得ることができる。この方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法、並びに非架橋の種粒子を用いてラジカル重合開始剤とともに単量体を膨潤させて重合する方法等が挙げられる。
上記基材粒子が金属を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である場合には、基材粒子を形成するための無機物としては、シリカ及びカーボンブラック等が挙げられる。上記シリカにより形成された粒子としては特に限定されないが、例えば、加水分解性のアルコキシシル基を2つ以上有するケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子を形成するための金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子は銅粒子であることが好ましい。但し、上記基材粒子は金属粒子ではないことが好ましい。
上記基材粒子の表面上に導電層を形成する方法、並びに上記基材粒子の表面上又は上記第2の導電層の表面上にはんだ層を形成する方法は特に限定されない。上記導電層及び上記はんだ層を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的な衝突による方法、メカノケミカル反応による方法、物理的蒸着又は物理的吸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。なかでも、無電解めっき、電気めっき又は物理的な衝突による方法が好適である。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。また、上記物理的な衝突による方法では、例えば、シーターコンポーザ(徳寿工作所社製)等が用いられる。
上記基材粒子の融点は、上記はんだ層の融点よりも高いことが好ましい。上記基材粒子の融点は、好ましくは160℃を超え、より好ましくは300℃を超え、更に好ましくは400℃を超え、特に好ましくは450℃を超える。なお、上記基材粒子の融点は、400℃未満であってもよい。上記基材粒子の融点は、160℃以下であってもよい。上記基材粒子の軟化点は260℃以上であることが好ましい。上記基材粒子の軟化点は260℃未満であってもよい。
上記導電性粒子は、単層のはんだ層を有していてもよい。上記導電性粒子は、複数の層の導電層(はんだ層,第2の導電層)を有していてもよい。すなわち、上記導電性粒子では、導電層を2層以上積層してもよい。
上記はんだは、融点が450℃以下である低融点金属であることが好ましい。上記はんだ層は、融点が450℃以下である低融点金属層であることが好ましい。上記低融点金属層は、低融点金属を含む層である。上記はんだ粒子は、融点が450℃以下である低融点金属粒子であることが好ましい。上記低融点金属粒子は、低融点金属を含む粒子である。該低融点金属とは、融点が450℃以下の金属を示す。低融点金属の融点は好ましくは300℃以下、より好ましくは160℃以下である。また、上記はんだ層及び上記はんだ粒子は錫を含むことが好ましい。上記はんだ層に含まれる金属100重量%中及び上記はんだ粒子に含まれる金属100重量%中、錫の含有量は好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、更に好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。上記はんだ層及び上記はんだ粒子における錫の含有量が上記下限以上であると、導電性粒子と電極との接続信頼性がより一層高くなる。
なお、上記錫の含有量は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(堀場製作所社製「ICP−AES」)、又は蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX−800HS」)等を用いて測定可能である。
上記はんだを導電性の表面に有する導電性粒子を用いることで、はんだが溶融して電極に接合し、はんだが電極間を導通させる。例えば、はんだと電極とが点接触ではなく面接触しやすいため、接続抵抗が低くなる。また、はんだを導電性の表面に有する導電性粒子の使用により、はんだと電極との接合強度が高くなる結果、はんだと電極との剥離がより一層生じ難くなり、導通信頼性及び接続信頼性が効果的に高くなる。
上記はんだ層及び上記はんだ粒子を構成する低融点金属は特に限定されない。該低融点金属は、錫、又は錫を含む合金であることが好ましい。該合金は、錫−銀合金、錫−銅合金、錫−銀−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−亜鉛合金、錫−インジウム合金等が挙げられる。なかでも、電極に対する濡れ性に優れることから、上記低融点金属は、錫、錫−銀合金、錫−銀−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−インジウム合金であることが好ましい。錫−ビスマス合金、錫−インジウム合金であることがより好ましい。
上記はんだ(はんだ層)を構成する材料は、JIS Z3001:溶接用語に基づき、液相線が450℃以下である溶加材であることが好ましい。上記はんだの組成としては、例えば亜鉛、金、銀、鉛、銅、錫、ビスマス、インジウムなどを含む金属組成が挙げられる。なかでも低融点で鉛フリーである錫−インジウム系(117℃共晶)、又は錫−ビスマス系(139℃共晶)が好ましい。すなわち、上記はんだは、鉛を含まないことが好ましく、錫とインジウムとを含むはんだ、又は錫とビスマスとを含むはんだであることが好ましい。
上記はんだと電極との接合強度をより一層高めるために、上記はんだ層及び上記はんだ粒子は、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム、亜鉛、鉄、金、チタン、リン、ゲルマニウム、テルル、コバルト、ビスマス、マンガン、クロム、モリブデン、パラジウム等の金属を含んでいてもよい。また、はんだと電極との接合強度をさらに一層高める観点からは、上記はんだ層及び上記はんだ粒子は、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム又は亜鉛を含むことが好ましい。はんだ層又ははんだ粒子と電極との接合強度をより一層高める観点からは、接合強度を高めるためのこれらの金属の含有量は、はんだ層100重量%中又ははんだ粒子100重量%中、好ましくは0.0001重量%以上、好ましくは1重量%以下である。
上記第2の導電層の融点は、上記はんだ層の融点よりも高いことが好ましい。上記第2の導電層の融点は好ましくは160℃を超え、より好ましくは300℃を超え、更に好ましくは400℃を超え、更に一層好ましくは450℃を超え、特に好ましくは500℃を超え、最も好ましくは600℃を超える。上記はんだ層は融点が低いために導電接続時に溶融する。上記第2の導電層は導電接続時に溶融しないことが好ましい。上記導電性粒子は、はんだを溶融させて用いられることが好ましく、上記はんだ層を溶融させて用いられることが好ましく、上記はんだ層を溶融させてかつ上記第2の導電層を溶融させずに用いられることが好ましい。上記第2の導電層の融点が上記はんだ層の融点をよりも高いことによって、導電接続時に、上記第2の導電層を溶融させずに、上記はんだ層のみを溶融させることができる。
上記はんだ層の融点と上記第2の導電層との融点との差の絶対値は、0℃を超え、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは30℃以上、特に好ましくは50℃以上、最も好ましくは100℃以上である。
上記第2の導電層は、金属を含むことが好ましい。上記第2の導電層を構成する金属は、特に限定されない。該金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、亜鉛、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム、並びにこれらの合金等が挙げられる。また、上記金属として、錫ドープ酸化インジウム(ITO)を用いてもよい。上記金属は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記第2の導電層は、ニッケル層、パラジウム層、銅層又は金層であることが好ましく、ニッケル層又は金層であることがより好ましく、銅層であることが更に好ましい。導電性粒子は、ニッケル層、パラジウム層、銅層又は金層を有することが好ましく、ニッケル層又は金層を有することがより好ましく、銅層を有することが更に好ましい。これらの好ましい導電層を有する導電性粒子を電極間の接続に用いることにより、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。また、これらの好ましい導電層の表面には、はんだ層をより一層容易に形成できる。
上記はんだ層の厚みは、好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.3μm以下である。はんだ層の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、充分な導電性が得られ、かつ導電性粒子が硬くなりすぎずに、電極間の接続の際に導電性粒子を充分に変形する。
上記第2の導電層の厚みは、好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.3μm以下である。上記第2の導電層の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。
(導電材料の他の詳細)
上記導電材料は、上記導電性粒子と、バインダー樹脂と、上記はんだよりも融点が低いフラックスとを含む。上記導電材料は、複数の上記導電性粒子を含む。上記導電材料は、異方性導電材料であることが好ましい。
上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂としては、一般的には絶縁性の樹脂が用いられる。上記導電材料及び上記バインダー樹脂は、熱硬化性成分(熱硬化性化合物)又は熱硬化性成分を含むことが好ましい。上記導電材料及び上記バインダー樹脂は、熱可塑性成分(熱可塑性化合物)を含んでいてもよく、熱硬化性成分を含んでいてもよい。上記導電材料及び上記バインダー樹脂は、熱硬化性成分を含むことが好ましい。上記熱硬化性成分は、加熱により硬化可能な硬化性化合物と熱硬化剤とを含むことが好ましい。
上記導電材料100重量%中、上記導電性粒子の含有量は好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、更に好ましくは10重量%以上、特に好ましくは20重量%以上、最も好ましくは30重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、更に好ましくは50重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間に導電性粒子を多く配置することが容易であり、導通信頼性がより一層高くなる。また、熱硬化性成分などの含有量が適度になることから、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。導通信頼性をより一層高める観点からは、上記導電性粒子の含有量は多い方が好ましい。はんだを導電性の表面に有する導電性粒子の凝集を抑える観点からは、上記導電性粒子の含有量は少ないほどよい。
上記導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量、上記熱可塑性成分の含有量又は上記熱硬化性成分の含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは40重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、好ましくは99重量%以下、より好ましくは98重量%以下、更に好ましくは90重量%以下、特に好ましくは80重量%以下である。耐衝撃性をより一層高める観点からは、上記バインダー樹脂、上記熱可塑性成分又は上記熱硬化性成分の含有量は多い方が好ましい。
上記導電材料100重量%中、上記フラックスの含有量は好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。上記フラックスの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、はんだ及び電極の表面に酸化被膜がより一層形成され難くなり、さらに、はんだ及び電極の表面に形成された酸化被膜をより一層効果的に除去できる。
上記加熱により硬化可能な化合物としては、エポキシ化合物、(メタ)アクリル化合物及びウレタン化合物等が挙げられる。なかでも、接続信頼性をより一層高める観点からは、エポキシ化合物が好ましい。
上記熱硬化剤としては、イミダゾール硬化剤、アミン硬化剤、フェノール硬化剤、ポリチオール硬化剤、酸無水物、熱カチオン硬化剤及び熱ラジカル発生剤等が挙げられる。なかでも、導電材料を低温でより一層速やかに硬化可能であるので、イミダゾール硬化剤、ポリチオール硬化剤又はアミン硬化剤が好ましい。また、加熱により硬化可能な硬化性化合物と上記熱硬化剤とを混合したときに保存安定性が高くなるので、潜在性の硬化剤が好ましい。潜在性の硬化剤は、潜在性イミダゾール硬化剤、潜在性ポリチオール硬化剤又は潜在性アミン硬化剤であることが好ましい。なお、上記熱硬化剤は、ポリウレタン樹脂又はポリエステル樹脂等の高分子物質で被覆されていてもよい。
上記イミダゾール硬化剤としては、特に限定されず、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン及び2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物等が挙げられる。
上記ポリチオール硬化剤としては、特に限定されず、トリメチロールプロパントリス−3−メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロピオネート及びジペンタエリスリトールヘキサ−3−メルカプトプロピオネート等が挙げられる。
上記アミン硬化剤としては、特に限定されず、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ[5.5]ウンデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、メタフェニレンジアミン及びジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。
上記熱カチオン硬化剤としては、ヨードニウム系カチオン硬化剤、オキソニウム系カチオン硬化剤及びスルホニウム系カチオン硬化剤等が挙げられる。上記ヨードニウム系カチオン硬化剤としては、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。上記オキソニウム系カチオン硬化剤としては、トリメチルオキソニウムテトラフルオロボラート等が挙げられる。上記スルホニウム系カチオン硬化剤としては、トリ−p−トリルスルホニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。
上記熱ラジカル発生剤としては、特に限定されず、アゾ化合物及び有機過酸化物等が挙げられる。上記アゾ化合物としては、アゾビスイゾブチロニトリル(AIBN)等が挙げられる。上記有機過酸化物としては、ジ−tert−ブチルペルオキシド及びメチルエチルケトンペルオキシド等が挙げられる。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されない。上記加熱により硬化可能な硬化性化合物100重量部に対して、上記熱硬化剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは200重量部以下、より好ましくは100重量部以下、更に好ましくは75重量部以下である。熱硬化剤の含有量が上記下限以上であると、導電材料を充分に硬化させることが容易である。熱硬化剤の含有量が上記上限以下であると、硬化後に硬化に関与しなかった余剰の熱硬化剤が残存し難くなり、かつ硬化物の耐熱性がより一層高くなる。
上記フラックスは特に限定されない。フラックスとして、はんだ接合等に一般的に用いられているフラックスを使用できる。フラックスとしては、例えば、塩化亜鉛、塩化亜鉛と無機ハロゲン化物との混合物、塩化亜鉛と無機酸との混合物、溶融塩、リン酸、リン酸の誘導体、有機ハロゲン化物、ヒドラジン、有機酸及び松脂等が挙げられる。上記フラックスは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶融塩としては、塩化アンモニウム等が挙げられる。上記有機酸としては、乳酸、クエン酸、ステアリン酸、グルタミン酸及びグルタル酸等が挙げられる。上記松脂としては、活性化松脂及び非活性化松脂等が挙げられる。上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸、松脂であることが好ましい。上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸であってもよく、松脂であってもよい。フラックス効果に優れ、導電性粒子を電極の表面上により一層効率的に配置する観点からは、上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸であることが特に好ましい。カルボキシル基を2個以上有する有機酸、松脂の使用により、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記松脂はアビエチン酸を主成分とするロジン類である。フラックスは、ロジン類であることが好ましく、アビエチン酸であることがより好ましい。この好ましいフラックスの使用により、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記フラックスは、導電材料中に分散されていてもよく、導電性粒子又ははんだ粒子の表面上に付着していてもよい。
上記導電材料は、必要に応じて、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
上記熱可塑性成分又は上記熱硬化性成分などのバインダー樹脂中に上記導電性粒子を分散させる方法は、従来公知の分散方法を用いることができ特に限定されない。上記バインダー樹脂中に上記導電性粒子を分散させる方法としては、例えば、上記バインダー樹脂中に導電性粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、導電性粒子を水又は有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、上記バインダー樹脂中に添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、並びに上記バインダー樹脂を水又は有機溶剤等で希釈した後、導電性粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法等が挙げられる。
上記導電材料は、導電ペースト及び導電フィルム等として使用され得る。上記導電材料が、導電フィルムである場合には、導電性粒子を含む導電フィルムに、導電性粒子を含まないフィルムが積層されていてもよい。上記導電ペーストは、異方性導電ペーストであることが好ましい。上記導電フィルムは、異方性導電フィルムであることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(バインダー樹脂)
熱可塑性化合物1:
3Lのセパラブルフラスコに、プリポール1009(HOOC−(CH34−COOH、クローダジャパン社製、分子量567)219gと、エチレンジアミン(NHCHCHNH、分子量60)5gと、ピペラジン(C10、分子量86)27gと、5%亜リン酸水溶液0.8gとを入れた。
水分離管を取り付け、窒素フロー下にて、攪拌しながら190℃まで昇温し、反応物の数平均分子量が1400になるまで重縮合反応を行った。その後、ドデカン二酸(東京化成工業社製)83gを添加し、内容物が透明になるまで190℃で攪拌した。その後、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(三菱化学社製「PTMG1000」、数平均分子量1000)358gと、イルガノックス1098(BASFジャパン社製)1gとを添加し、均一にまるまで攪拌した。その後、三酸化アンチモン0.1gとモノブチルヒドロキシスズオキシド0.1gとを添加し、250℃まで昇温し、30分間攪拌した。1mmHgまで減圧し、更に250℃で4時間反応を行った。その結果、数平均分子量28000、融点120℃のポリアミド・ポリエステルブロックポリマーを得た。このポリアミド・ポリエステルブロックポリマーを熱可塑性化合物1と呼ぶ。
熱硬化性化合物1(エポキシ基含有アクリル樹脂、三菱化学社製「ブレンマーCP−30」)
熱硬化性化合物2(ビスフェノールA型エポキシ化合物、三菱化学社製「YL980」)
熱硬化性化合物3(レゾルシノール型エポキシ化合物、ナガセケムテックス社製「EX−201」)
熱硬化性化合物4(エポキシ化合物、DIC社製「EXA−4850−150」)
熱硬化剤A(イミダゾール化合物、四国化成工業社製「2P−4MZ」)
熱カチオン発生剤1(下記式(11)で表される化合物、加熱によりリン原子を含む無機酸イオンを放出する化合物)
Figure 2014026963
熱カチオン発生剤2(下記式(12)で表される化合物、加熱によりアンチモン原子を含む無機酸イオンを放出する化合物)
Figure 2014026963
熱カチオン発生剤3(下記式(13)で表される化合物、加熱によりホウ素原子を含む有機酸イオンを放出する化合物)
Figure 2014026963
接着付与剤:信越化学工業社製「KBE−403」
フラックス:
グルタル酸(融点96℃)
安息香酸(融点122℃)
ドデカン酸(融点45℃)
アジピン酸(融点152℃)
(導電性粒子)
導電性粒子1(樹脂コアはんだ被覆粒子、下記手順で作製)
ジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−210」、平均粒子径10μm、軟化点330℃、10%K値(23℃)3.8GPa)を無電解ニッケルめっきし、樹脂粒子の表面上に厚さ0.1μmの下地ニッケルめっき層を形成した。次いで、下地ニッケルめっき層が形成された樹脂粒子を電解銅めっきし、厚さ1μmの銅層を形成した。更に、錫及びビスマスを含有する電解めっき液を用いて、電解めっきし、厚さ2μmのはんだ層を形成した。このようにして、樹脂粒子の表面上に厚み1μmの銅層が形成されており、該銅層の表面に厚み2μmのはんだ層(錫:ビスマス=43重量%:57重量%、融点139℃)が形成されている導電性粒子(平均粒子径16μm、CV値20%、樹脂コアはんだ被覆粒子)を作製した。
また、基材粒子の種類、基材粒子の平均粒子径、銅層の厚み及びはんだ層の厚みを変更したこと以外は導電性粒子1と同様にして、下記の導電性粒子2,3を得た。
導電性粒子2(ジビニルベンゼン樹脂粒子、樹脂粒子の平均粒子径10μm、樹脂粒子の10%K値(23℃)3.8GPa、樹脂粒子の軟化点330℃、銅層の厚み3μm、はんだ層の厚み4μm、導電性粒子の平均粒子径24μm、CV値26%)
導電性粒子3(ジビニルベンゼン樹脂粒子、樹脂粒子の平均粒子径20μm、樹脂粒子の10%K値(23℃)3.6GPa、樹脂粒子の軟化点330℃、銅層の厚み3μm、はんだ層の厚み4μm、導電性粒子の平均粒子径34μm、CV値25%)
導電性粒子A:SnBiはんだ粒子(三井金属社製「DS−10」、平均粒径(メディアン径)12μm、融点139℃)
導電性粒子B:SnBiはんだ粒子(三井金属社製「10−25」、平均粒径(メディアン径)21μm、融点139℃)
導電性粒子C:SnBiはんだ粒子(三井金属社製「20−30」、平均粒径(メディアン径)29μm、融点139℃)
(実施例1〜11及び比較例1)
(1)異方性導電ペーストの作製
下記の表1に示す成分を下記の表1に示す配合量で配合して、異方性導電ペーストを得た。
(2)第1の接続構造体(L/S=50μm/50μm)の作製
L/Sが50μm/50μmの銅電極パターン(銅電極厚み10μm)を上面に有するガラスエポキシ基板(FR−4基板)を用意した。また、L/Sが50μm/50μmの銅電極パターン((銅電極厚み10μm)を下面に有するフレキシブルプリント基板を用意した。
ガラスエポキシ基板とフレキシブル基板との重ね合わせ面積は、1.5cm×4mmとし、接続した電極数は75対とした。
上記ガラスエポキシ基板の上面に、作製直後の異方性導電ペーストを厚さ50μmとなるように塗工し、異方性導電材料層を形成した(第1の工程)。
次に、異方性導電材料層の上面に上記フレキシブルプリント基板を、電極同士が対向するように積層して、積層体を得た(第2の工程)。
次に、ヒータ―ステージ上にガラスエポキシ基板が接するように、上記積層体を載せて、ガラスエポキシ基板に接する異方性導電材料層の表面を、100℃(予備加熱温度)で10秒間(予備加熱時間)、予備加熱した(第4の工程)。
その後、異方性導電材料層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、2.0MPaの圧力をかけて、はんだを溶融させ、かつ異方性導電材料層を硬化させ、第1の接続構造体を得た。
(3)第2の接続構造体(L/S=75μm/75μm)の作製
L/Sが75μm/75μmの銅電極パターン(銅電極厚み10μm)を上面に有するガラスエポキシ基板(FR−4基板)を用意した。また、L/Sが75μm/75μmの銅電極パターン(銅電極厚み10μm)を下面に有するフレキシブルプリント基板を用意した。
L/Sが異なる上記ガラスエポキシ基板及びフレキシブルプリント基板を用いたこと以外は第1の接続構造体の作製と同様にして、第2の接続構造体を得た。
(4)第3の接続構造体(L/S=100μm/100μm)の作製
L/Sが100μm/100μmの銅電極パターン(銅電極厚み10μm)を上面に有するガラスエポキシ基板(FR−4基板)を用意した。また、L/Sが100μm/100μmの銅電極パターン(銅電極厚み10μm)を下面に有するフレキシブルプリント基板を用意した。
L/Sが異なる上記ガラスエポキシ基板及びフレキシブルプリント基板を用いたこと以外は第1の接続構造体の作製と同様にして、第3の接続構造体を得た。
(実施例12〜13)
下記の表2に示す成分を下記の表2に示す配合量で配合して、異方性導電ペーストを得たこと、並びに予備加熱温度及び予備加熱時間を下記の表2に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、第1,第2,第3の接続構造体を得た。
(実施例14〜17及び比較例2〜3)
予備加熱温度及び予備加熱時間を下記の表2に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、第1,第2,第3の接続構造体を得た。
(実施例18)
第1の工程後かつ第2の工程前に、ヒータ―ステージ上に、ガラスエポキシ基板が接するように、ガラスエポキシ基板と異方性導電材料層との積層体を載せた状態で、ガラスエポキシ基板に接する異方性導電材料層の表面を、110℃(予備加熱温度)で10秒間(予備加熱時間)、予備加熱した(第4の工程)。第4の工程を行う時期及び予備加熱温度を変更したこと以外は実施例1と同様にして、第1,第2,第3の接続構造体を得た。
(実施例19)
第4の工程において、ヒータ―ステージ上にガラスエポキシ基板が接するように、上記積層体を載せて、ガラスエポキシ基板に接する異方性導電材料層の表面を、100℃(予備加熱温度)で10秒間(予備加熱時間)、予備加熱した。その際に、フレキシブル基板上に加熱ヘッドを載せて、フレキシブルプリント基板に接する異方性導電材料層の表面を、100℃(予備加熱温度)で10秒間(予備加熱時間)、予備加熱した(第4の工程)。すなわち、異方性導電材料層の両側の表面を予備加熱したこと以外は実施例1と同様にして、第1,第2,第3の接続構造体を得た。
(評価)
(1)電極上の導電性粒子の配置精度
得られた第1,第2,第3の接続構造体において、導電材料により形成された接続部に含まれる導電性粒子の全個数100重量%中、電極上に配置されている導電性粒子の個数の割合(%)を評価した。電極上の導電性粒子の配置精度を下記の基準で判定した。
[電極上の導電性粒子の配置精度の判定基準]
○○:電極上に配置されている導電性粒子の個数の割合が90%以上
○:電極上に配置されている導電性粒子の個数の割合が70%以上、90%未満
△:電極上に配置されている導電性粒子の個数の割合が50%以上、70%未満
×:電極上に配置されている導電性粒子の個数の割合が50%未満
(2)上下の電極間の導通信頼性
得られた第1,第2,第3の接続構造体(n=15個)において、上下の電極間の接続抵抗をそれぞれ、4端子法により測定した。接続抵抗の平均値を算出した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。導通信頼性を下記の基準で判定した。
[導通信頼性の判定基準]
○○:接続抵抗の平均値が8.0Ω以下
○:接続抵抗の平均値が8.0Ωを超え、10.0Ω以下
△:接続抵抗の平均値が10.0Ωを超え、15.0Ω以下
×:接続抵抗の平均値が15.0Ωを超える
(3)隣接する電極間の絶縁信頼性
得られた第1,第2,第3の接続構造体(n=15個)において、隣接する電極間に、5Vを印加し、500MΩ以上である構造体の個数を測定した。絶縁信頼性を下記の基準で判定した。
[絶縁信頼性の判定基準]
○:13個以上で絶縁
△:5個以上13個未満で絶縁
×:5個未満で絶縁
結果を下記の表1,2に示す。
Figure 2014026963
Figure 2014026963
なお、銅層とはんだ層とを有する導電性粒子を用いた全ての実施例において、得られた第1,第2,第3の接続構造体では、電極に銅層が接触していた。また、全ての実施例において、得られた第1,第2,第3の接続構造体では、はんだと電極の表面の金属とが合金化していた。
1…導電性粒子
2…基材粒子
3…導電層
3A…第2の導電層
3B…はんだ層
3Ba…溶融したはんだ層部分
11…導電性粒子
12…はんだ層
21…導電性粒子
51…接続構造体
52…第1の接続対象部材
52a…第1の電極
53…第2の接続対象部材
53a…第2の電極
54…接続部
54A…導電材料
54B…予備加熱された導電材料
54C…導電性粒子のはんだが溶融した導電材料
54a…第1の接続対象部材に接する表面
54b…第2の接続対象部材に接する表面
61…加熱部

Claims (10)

  1. はんだを導電性の表面に有する導電性粒子と、バインダー樹脂と、前記はんだよりも融点が低いフラックスとを含む導電材料を用いて、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材上に、前記導電材料を配置する第1の工程と、
    前記導電材料の前記第1の接続対象部材側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材を配置する第2の工程と、
    前記導電材料を前記はんだの融点以上に加熱して、前記導電材料により前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続して接続部を形成し、前記第1の電極と前記第2の電極とを、前記導電性粒子により電気的に接続する第3の工程とを備え、
    前記第1の工程後かつ前記第2の工程前、前記第2の工程時、前記第2の工程後かつ前記第3の工程前、又は、前記第2の工程後かつ前記第3の工程時に、前記第1の接続対象部材又は前記第2の接続対象部材に接する前記導電材料の表面を、前記はんだの融点未満かつ前記フラックスの融点+10℃以下の温度に予備加熱する第4の工程をさらに備える、接続構造体の製造方法。
  2. 前記第4の工程において、50℃以上に予備加熱する、請求項1に記載の接続構造体の製造方法。
  3. 前記はんだの融点と前記フラックスの融点との差の絶対値が10℃を超える、請求項1又は2に記載の接続構造体の製造方法。
  4. 前記フラックスの融点が40℃以上、160℃以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  5. 前記はんだの融点が100℃以上、200℃以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  6. 前記第4の工程において、1秒以上予備加熱する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  7. 前記第2の工程後かつ前記第3の工程前に、前記第4の工程が行われる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  8. 前記フラックスが、カルボキシル基を2個以上有する有機酸である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  9. 前記導電性粒子が、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置されたはんだ層とを備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  10. 前記導電性粒子が、前記基材粒子と前記はんだ層との間に第2の導電層を備え、
    前記基材粒子の表面上に前記第2の導電層が配置されており、前記第2の導電層の表面上に前記はんだ層が配置されている、請求項9に記載の接続構造体の製造方法。
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