JP2014025890A - 測位装置、測位方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測位装置100であって、GPS衛星Sから送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位するGPS処理部2と、装置本体の移動量を算出する移動量算出部4aと、装置本体の移動方向の変化を検出する移動方向変化検出部6と、移動方向の変化が所定回数検出される毎に、測位された装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する移動方向算出部7と、測位地点における装置本体の絶対位置、算出された移動方向及び移動方向が変化した変化点を基準として算出された移動量に基づいて、装置本体の移動経路を特定する移動経路特定部8と、を備えている。
【選択図】図1
Description
また、測位装置において、自動航法機能による位置情報の算出とGPSの測位とが同時に行われた際に、その地点の位置情報をGPSの測位結果に基づき修正したり、自律航法用センサの計測誤差をGPSの測位結果に基づき修正する補正技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する第1測位手段と、当該装置本体の移動量を算出する第1算出手段と、当該装置本体の移動方向の変化を検出する検出手段と、前記検出手段により前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、前記第1測位手段により測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する第2算出手段と、前記第1測位手段による測位地点における当該装置本体の絶対位置、前記第2算出手段により算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として前記第1算出手段により算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する特定手段と、を備えたことを特徴としている。
測位装置を用いた測位方法であって、測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する処理と、当該装置本体の移動量を算出する処理と、当該装置本体の移動方向の変化を検出する処理と、前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する処理と、測位地点における当該装置本体の絶対位置、算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する処理と、を含むことを特徴としている。
測位装置のコンピュータを、測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する第1測位手段、当該装置本体の移動量を算出する第1算出手段、当該装置本体の移動方向の変化を検出する検出手段、前記検出手段により前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、前記第1測位手段により測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する第2算出手段、前記第1測位手段による測位地点における当該装置本体の絶対位置、前記第2算出手段により算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として前記第1算出手段により算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する特定手段、として機能させることを特徴としている。
本実施形態の測位装置100は、ユーザ(歩行者)に携帯所持(特に、腕に装着)され、GPS(全地球測位システム)による測位(GPS測位)と、自律航法用センサを用いた測位(自律航法測位)とを併用して、ユーザの移動経路L(図6参照)の軌跡を表わす一連の位置データを逐次記録していく装置である。
図1に示すように、測位装置100は、中央制御部1と、GPS処理部2と、センサ部3と、自律航法制御処理部4と、データ記憶部5と、移動方向変化検出部6と、移動方向算出部7と、移動経路特定部8と、計時部9と、表示部10と、操作入力部11等を備えている。
RAMは、例えば、CPUにより実行される処理プログラム等を展開するためのプログラム格納領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等を格納するデータ格納領域などを備える。
ROMは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されたプログラム、具体的には、測位装置100で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラムや、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ等を記憶する。例えば、ROMには、継続的な自律航法測位と間欠的なGPS測位とにより移動経路L上の各地点の位置データを取得していく歩行測位処理のプログラムが記憶されている。
即ち、GPS処理部2は、GPS衛星Sから送信されたデータを受信アンテナ2aを介して受信する。具体的には、受信アンテナ2aは、地球低軌道に打ち上げられた複数のGPS衛星(測位衛星;図1には一つのみ図示)Sから送信されるGPS信号(例えば、アルマナック(概略軌道情報)やエフェメリス(詳細軌道情報)など)を所定のタイミングで受信する。そして、受信アンテナ2aは、受信したGPS信号をGPS処理部2に出力する。
また、GPS処理部2は、所定の時間間隔毎に装置本体の現在位置に係る位置データを逐次取得する。
3軸加速度センサ3bは、自律航法用センサであり、互いに直交する3軸方向の加速度をそれぞれ検出する。そして、3軸加速度センサ3bは、検出された各軸の検出信号を所定の周波数でサンプリングして、自律航法制御処理部4に出力する。
気圧センサ3cは、高低差を求めるために気圧を検出するセンサである。また、気圧センサ3cは、検出された気圧の検出信号を自律航法制御処理部4に出力する。
即ち、自律航法制御処理部4は、例えば、屋内等の受信アンテナ2aにより信号受信が行われない環境下にて、センサ部3の自律航法用センサを用いた自律航法測位を行う。具体的には、自律航法制御処理部4は、所定のサンプリング周期で3軸地磁気センサ3a及び3軸加速度センサ3bにより検出された検出データを取得して、これらの検出データから測位装置100の移動方向及び移動量を算出していく。
例えば、自律航法制御処理部4は、3軸地磁気センサ3aの出力に現れる歩行時特有の出力変動パターンを抽出して、歩行者(装置本体)の移動方向を算出する。
また、自律航法制御処理部4の移動量算出部(第1算出手段)4aは、3軸加速度センサ3bによる検出結果に基づいて、装置本体の移動量として歩行者の歩数を算出する。即ち、移動量算出部4aは、3軸加速度センサ3bの出力から装置本体が装着された腕の腕振りに係る加速度成分を特定して、当該加速度成分の変化の態様から腕振り回数(歩数)を算出する(図5(b)参照)。そして、移動量算出部4aは、算出された歩数と予め設定済みの歩幅データとを乗算することで、歩行による移動量を算出する。
また、自律航法制御処理部4は、これら移動方向と移動量の算出に加えて、気圧センサ3cの出力値の変化から高さ方向の移動量についても算出する。
また、自律航法測位により算出された移動経路Lに係る一連の位置データは記憶部5に蓄積される。
が記憶されている。
また、移動履歴データ5bには、例えば、一連の位置データに付随して、位置データの取得順序を表わすインデックスナンバー「No.」、位置データが取得されたときの時刻を表わす時刻データ、位置データが補正済みのものか否かを表わす補正フラグ等がそれぞれ登録されるようになっている。
なお、上記した地図データベース5cは、一例であってこれに限られるものではなく、当該データベースに記憶される情報の内容等は適宜任意に変更可能である。
即ち、移動方向変化検出部(検出手段)6は、3軸地磁気センサ3aによる検出結果に基づいて、装置本体を所持する歩行者の移動方向の変化を検出する。具体的には、移動方向変化検出部6は、3軸地磁気センサ3aの出力(例えば、地磁気強度等)の相対的な変化から装置本体(歩行者)の移動方向の所定角度(例えば、90°等)以上の変化を検出する(図5(a)参照)。
つまり、移動方向変化検出部6は、装置本体を所持する歩行者が直進しているか、或いは、曲がり角を曲がったかどうかを検出する。
即ち、移動方向算出部(第2算出手段)7は、移動方向変化検出部6により移動方向の変化が所定回数(例えば、2回等)検出される毎に、GPS処理部2により所定時間間隔を空けて測位された複数の絶対位置の位置データを取得して装置本体の移動方向を算出する。
具体的には、移動方向算出部7は、GPS処理部2による第1の測位地点Aからの装置本体の第1の移動方向を算出する。例えば、移動方向算出部7は、移動方向変化検出部6により移動方向の1回目の変化が検出される前にGPS処理部2により第1の測位地点Aにて測位された装置本体の位置データ及び当該第1の測位地点Aの直前の測位地点における装置本体の位置データに基づいて、装置本体の第1の移動方向を算出する(図7参照)。
また、移動方向算出部7は、GPS処理部2による第1の測位地点Aと異なる第2の測位地点Bまでの装置本体の第2の移動方向を算出する。例えば、移動方向算出部7は、移動方向変化検出部6により移動方向の2回目の変化が検出された後にGPS処理部2により第2の測位地点Bにて測位された装置本体の位置データ及び当該第2の測位地点Bよりも後(例えば、直後)の測位地点における装置本体の位置データに基づいて、第2の移動方向を算出する(図7参照)。
即ち、移動経路特定部(特定手段)8は、GPS処理部2による測位地点における装置本体の絶対位置、移動方向算出部7により算出された移動方向(例えば、第1の移動方向や第2の移動方向等)及び移動量算出部4aにより移動方向の変化点Cを基準として算出された移動量に基づいて、装置本体の移動経路Lを特定する。
具体的には、移動経路特定部8は、移動量算出部4aにより算出された第1の測位地点(始点)Aからの第1の移動方向に沿った装置本体の移動量に基づいて、移動方向変化検出部6により移動方向の1回目の変化が検出された第1の変化点(始点側変化点)C1の位置座標を特定する。例えば、移動経路特定部8は、第1の測位地点Aの位置座標に対して、移動方向変化検出部6により移動方向の1回目の変化が検出されるまでに移動量算出部4aにより算出された移動量を第1の移動方向に沿うように加算することで、第1の変化点C1の位置座標を特定する。
また、移動経路特定部8は、移動量算出部4aにより算出された第2の測位地点(終点)Bまでの第2の移動方向に沿った装置本体の移動量に基づいて、移動方向変化検出部6により移動方向の変化が検出された第2の変化点(終点側変化点)C2の位置座標を特定する。例えば、移動経路特定部8は、移動方向変化検出部6により移動方向の2回目の変化が検出されてから第2の測位地点Bにて測位されるまでに移動量算出部4aにより算出された移動量を第2の移動方向に沿うように第2の測位地点Bの位置座標に加算することで、第2の変化点C2の位置座標を特定する。
そして、移動経路特定部8は、特定された第1の変化点C1及び第2の変化点C2の位置座標に基づいて、装置本体の移動経路Lを特定する。
即ち、変化点間距離算出部8aは、当該移動経路特定部8により特定された第1の変化点C1の位置座標と第2の変化点C2の位置座標とに基づいて所定の演算を行って、第1の変化点C1と第2の変化点C2との間の直線距離(変化点間距離)を算出する。
即ち、補正部(補正手段)8bは、変化点間距離算出部8aにより算出された第1の変化点C1と第2の変化点C2との間の直線距離(変化点間距離)と、移動量算出部4aにより算出された第1の変化点C1と第2の変化点C2との間の移動量とに基づいて、装置本体の第1の測位地点Aと第2の測位地点Bとの間の移動経路Lの軌跡を補正する。
具体的には、補正部8bは、第1の変化点C1と第2の変化点C2との間の直線距離と、第1の変化点C1と第2の変化点C2との間の移動量とを一致させるように、移動量算出部4aにより第1の測位地点Aと第2の測位地点Bとの間の歩数に乗算される歩幅の大きさを変更することで、移動経路Lの軌跡を補正する。例えば、補正部8bは、移動経路Lの始点(第1の測位地点A)と第1の変化点C1との間の第1距離、第1の変化点C1と第2の変化点C2の間の第2距離、及び第2の変化点C2と移動経路Lの終点(第2の測位地点B)との間の第3距離(変化点間距離)の比率を維持したまま、歩幅データの歩幅の大きさを変更することで、第1の測位地点Aと第2の測位地点Bとの間の移動経路Lの軌跡を補正する(図7参照)。
なお、計時部9は、取得した時刻情報に基づいて、日付や曜日等の暦を特定しても良い。
図2は、測位処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、先ず、センサ部3は、中央制御部1のCPUから出力された制御指令の入力に基づいて、装置本体が安定しているか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、センサ部3は、例えば、3軸加速度センサ3bによる各軸の検出信号の0Hzの周波数成分等に基づいて重力方向を特定し、当該重力方向が安定しているか否かに応じて装置本体が安定しているか否かを判定する。
ここで、重力方向が安定していない場合(ステップS1;NO)、例えば、当該装置本体が歩行者の腕に装着されて腕振りされている状態であると考えられる。
続けて、移動方向変化検出部6は、中央制御部1のCPUから出力された制御指令の入力に基づいて、移動方向変化検出処理(図3参照)を行う(ステップS3)。
以下に、移動方向変化検出処理について図3を参照して詳細に説明する。
図3は、移動方向変化検出処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
続けて、移動方向変化検出部6は、計時部9による計時結果に基づいて、GPS測位の時間間隔に対応する所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS35)。また、ステップS33にて、3軸地磁気センサ3aによる検出結果に変化がなかったと判定された場合にも(ステップS33;NO)、移動方向変化検出部6は、ステップS34をスキップして、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS35)。
ステップS31〜S34の各処理は、ステップS35にて、所定時間が経過したと判定(ステップS35;YES)されるまで繰り返し実行される。
ステップS35にて、所定時間が経過したと判定されると(ステップS35;YES)、移動方向変化検出処理を終了する。
ここで、装置本体が直進していないと判定されると(ステップS4;NO)、中央制御部1のCPUは、処理をステップS2に戻し、上記と略同様に、ステップS2以降の各処理を実行させる。即ち、GPS処理部2は、GPS測位処理を行い(ステップS2)、その後、移動方向変化検出部6は、移動方向変化検出処理を行う(ステップS3)。
ステップS2、S3の各処理は、ステップS4にて、装置本体が直進していると判定(ステップS4;YES)されるまで繰り返し実行される。
次に、移動経路特定部8は、データ記憶部5を参照して、装置本体の移動経路Lの始点及び終点の位置データ並びに移動方向データが記憶されているか否かを判定する(ステップS6)。
ここで、後述するように未だ移動方向が2回変化していない場合には、少なくとも移動経路Lの終点の位置データがないと考えられる。
具体的には、例えば、自律航法制御処理部4は、3軸加速度センサ3bの出力から腕振りに係る加速度成分を特定して、当該加速度成分の変化の態様から腕振り回数を歩数として算出する(図5(b)参照)。そして、自律航法制御処理部4は、検出データを取得する直前の装置本体の存する位置(移動経路Lの始点)の位置データに、移動方向及び移動量からなるベクトルデータを加算することで、自律航法の測位結果である位置データを算出する。そして、自律航法制御処理部4は、測位演算された地点の位置データをデータ記憶部5に転送して、計時部9により計時された時刻データと対応付けて移動履歴データ5bに記憶させる。
ここでの移動方向変化検出処理は、上述したステップS3における処理と略同様であり、その詳細な説明は省略する。
ステップS9にて、測位処理の終了指示が入力されていないと判定されると(ステップS9;NO)、中央制御部1のCPUは、移動方向変化検出処理の結果に基づいて、装置本体の移動方向が2回変化したか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS7〜S9の各処理は、ステップS10にて、装置本体の移動方向が2回変化したと判定(ステップS10;YES)されるまで繰り返し実行される。
即ち、GPS処理部2は、GPS測位処理を行い(ステップS2)、その後、移動方向変化検出部6は、移動方向変化検出処理を行う(ステップS3)。そして、移動方向算出部7は、移動方向変化検出処理の結果に基づいて、装置本体が直進しているか否かを判定する(ステップS4)。ここで、装置本体が直進していると判定(ステップS4;YES)されるまで上記の各処理が繰り返し実行された後、ステップS5にて、自律航法制御処理部4は、上記と略同様に、移動方向を算出して、移動方向データを生成する。
ここで、移動経路Lの始点及び終点の位置データ並びに移動方向データが記憶されていると判定されると(ステップS6;YES)、移動経路特定部8は、中央制御部1のCPUから出力された制御指令の入力に基づいて、移動経路特定処理(図4参照)を行う(ステップS11)。
以下に、移動経路特定処理について図4を参照して詳細に説明する。
図4は、移動経路特定処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
次に、移動方向算出部7は、移動経路Lの終点となる第2の測位地点Bにおける装置本体の第2の移動方向を算出する(ステップS112)。具体的には、移動方向算出部7は、第2の測位地点Bにて測位された装置本体の位置データと、第2の測位地点Bよりも後の測位地点における装置本体の位置データとに基づいて、装置本体の第2の移動方向を算出して、移動方向データを生成する(図6等参照)。
なお、第1の移動方向の算出処理(ステップS111)と第2の移動方向の算出処理(ステップS112)の順序は逆であっても良い。
続けて、移動経路特定部8は、移動量算出部4aにより算出された第2の測位地点Bまでの第2の移動方向に沿った移動量に基づいて第2の変化点C2の位置座標を特定する(ステップS114)。具体的には、移動経路特定部8は、データ記憶部5から第2の測位地点Bの位置データを取得し、移動方向の2回目の変化が検出されてから第2の測位地点Bにて測位されるまでに算出された移動量を第2の移動方向に沿うように第2の測位地点Bの位置座標に加算して、第2の変化点C2の位置座標を特定する。
なお、第1の変化点C1の特定処理(ステップS113)と第2の変化点C2の特定処理(ステップS114)の順序は逆であっても良い。
具体的には、補正部8bは、移動経路Lの始点(第1の測位地点A)と第1の変化点C1との間の第1距離、第1の変化点C1と第2の変化点C2の間の第2距離及び第2の変化点C2と移動経路Lの終点(第2の測位地点B)との間の第3距離の比率を維持したまま、移動量算出部4aにより各距離の歩数に乗算される歩幅の大きさを変更する。これにより、補正部8bは、第1の測位地点Aと第2の測位地点Bとの間の移動経路Lの軌跡を補正する(図7参照)。
その後、移動経路特定部8は、処理をステップS113に戻し、上記と略同様に、ステップS113以降の各処理を実行する。
ここでの自律航法測位処理は、上述したステップS7における処理と略同様であり、その詳細な説明は省略する。
ここで、所定時間が経過していないと判定されると(ステップS14;NO)、中央制御部1のCPUは、処理をステップS13に戻す。一方、所定時間が経過したと判定されると(ステップS14;YES)、中央制御部1のCPUは、GPS測位停止指令を出力して、GPS処理部2によるGPS測位処理を停止させる(ステップS15)。
ここで、GPS測位が2回行われていない場合には、少なくとも移動経路Lの終点の位置データがないと考えられる。
ここで、所定時間が経過していないと判定されると(ステップS18;NO)、中央制御部1のCPUは、処理をステップS17に戻し、上記と略同様に、測位処理の終了指示が入力されたか否かを判定する。
即ち、ステップS13にて、GPS処理部2は、GPS測位処理を行うことで移動経路Lの終点を測位する。これにより、ステップS16にて、移動経路Lの始点及び終点の位置データが記憶されていると判定されると(ステップS16;YES)、移動経路特定部8は、移動経路補正処理を行う(ステップS19)。
従って、GPS処理部2による現在位置の連続測位を行わなくとも、GPS測位された移動経路Lの始点及び終点の位置と、始点から終点までの移動方向の変化点Cを基準とする移動量と、GPS測位された始点や終点を基準とする移動方向(第1移動方向や第2移動方向)等に基づいて、始点から移動方向の変化点Cを経由した終点までの移動経路Lを適正に特定することができる。
加えて、GPS処理部2による現在位置の連続測位を行う必要がなくなるので、測位動作にかかる電力消費量の増大を抑制することができる。
例えば、上記実施形態にあっては、移動経路特定部8が変化点間距離算出部8aと補正部8bとを具備するようにしたが、当該移動経路特定部8の構成は適宜任意に変更可能である。即ち、本実施形態にあっては、必ずしも装置本体の第1の測位地点Aと第2の測位地点Bとの間の移動経路Lを補正する必要はないため、変化点間距離算出部8a及び補正部8bを具備するか否かは適宜任意に変更可能である。
さらに、上記実施形態にあっては、装置本体の移動量としての歩行者の歩数の算出に、3軸加速度センサ3bによる検出結果を用いるようにしたが、移動量の算出手法は一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、第1測位処理ルーチン、第1算出処理ルーチン、検出処理ルーチン、第2算出処理ルーチン、特定処理ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、第1測位処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する第1測位手段として機能させるようにしても良い。また、第1算出処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、当該装置本体の移動量を算出する第1算出手段として機能させるようにしても良い。また、検出処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、当該装置本体の移動方向の変化を検出する検出手段として機能させるようにしても良い。また、第2算出処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、検出手段により移動方向の変化が所定回数検出される毎に、第1測位手段により測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する第2算出手段として機能させるようにしても良い。また、特定処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、第1測位手段による測位地点における当該装置本体の絶対位置、第2算出手段により算出された移動方向及び移動方向が変化した変化点Cを基準として第1算出手段により算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路Lを特定する特定手段として機能させるようにしても良い。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する第1測位手段と、
当該装置本体の移動量を算出する第1算出手段と、
当該装置本体の移動方向の変化を検出する検出手段と、
前記検出手段により前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、前記第1測位手段により測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する第2算出手段と、
前記第1測位手段による測位地点における当該装置本体の絶対位置、前記第2算出手段により算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として前記第1算出手段により算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する特定手段と、
を備えたことを特徴とする測位装置。
<請求項2>
前記第2算出手段は、更に、前記第1測位手段による第1の測位地点からの当該装置本体の第1の移動方向を算出し、
前記特定手段は、更に、前記第1算出手段により算出された前記第1の測位地点からの前記第1の移動方向に沿った当該装置本体の移動量に基づいて、前記検出手段により前記移動方向の変化が検出された第1の変化点の位置を特定することを特徴とする請求項1に記載の測位装置。
<請求項3>
前記第2算出手段は、更に、前記第1測位手段による第1の測位地点と異なる第2の測位地点までの当該装置本体の第2の移動方向を算出し、
前記特定手段は、更に、前記第1算出手段により算出された前記第2の測位地点までの前記第2の移動方向に沿った当該装置本体の移動量に基づいて、前記検出手段により前記移動方向の変化が検出された第2の変化点の位置を特定することを特徴とする請求項2に記載の測位装置。
<請求項4>
前記特定手段は、更に、
前記第1の変化点の位置と前記第2の変化点の位置とに基づいて、前記第1の変化点と前記第2の変化点との間の距離を算出する第3算出手段と、
前記第3算出手段により算出された前記第1の変化点と前記第2の変化点との間の距離と、前記第1算出手段により算出された前記第1の変化点と前記第2の変化点との間の移動量とに基づいて、当該装置本体の前記第1の測位地点と前記第2の測位地点との間の移動経路を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の測位装置。
<請求項5>
地磁気の大きさを検出する地磁気センサを更に備え、
前記検出手段は、前記地磁気センサによる検出結果に基づいて、当該装置本体を所持する前記歩行者の移動方向の変化を検出することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の測位装置。
<請求項6>
所定の軸方向の加速度を検出する加速度センサを更に備え、
前記第1算出手段は、前記加速度センサによる検出結果に基づいて、当該装置本体の移動量として前記歩行者の歩数を算出することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の測位装置。
<請求項7>
測位装置を用いた測位方法であって、
測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する処理と、
当該装置本体の移動量を算出する処理と、
当該装置本体の移動方向の変化を検出する処理と、
前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する処理と、
測位地点における当該装置本体の絶対位置、算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する処理と、
を含むことを特徴とする測位方法。
<請求項8>
測位装置のコンピュータを、
測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する第1測位手段、
当該装置本体の移動量を算出する第1算出手段、
当該装置本体の移動方向の変化を検出する検出手段、
前記検出手段により前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、前記第1測位手段により測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する第2算出手段、
前記第1測位手段による測位地点における当該装置本体の絶対位置、前記第2算出手段により算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として前記第1算出手段により算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する特定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
1 中央制御部
2 GPS処理部
2a 受信アンテナ
3 センサ部
3a 3軸地磁気センサ
3b 3軸加速度センサ
4 自律航法制御処理部
4a 移動量算出部
6 移動方向変化検出部
7 移動方向算出部
8 移動経路特定部
8a 変化点間距離算出部
8b 補正部
Claims (8)
- 測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する第1測位手段と、
当該装置本体の移動量を算出する第1算出手段と、
当該装置本体の移動方向の変化を検出する検出手段と、
前記検出手段により前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、前記第1測位手段により測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する第2算出手段と、
前記第1測位手段による測位地点における当該装置本体の絶対位置、前記第2算出手段により算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として前記第1算出手段により算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する特定手段と、
を備えたことを特徴とする測位装置。 - 前記第2算出手段は、更に、前記第1測位手段による第1の測位地点からの当該装置本体の第1の移動方向を算出し、
前記特定手段は、更に、前記第1算出手段により算出された前記第1の測位地点からの前記第1の移動方向に沿った当該装置本体の移動量に基づいて、前記検出手段により前記移動方向の変化が検出された第1の変化点の位置を特定することを特徴とする請求項1に記載の測位装置。 - 前記第2算出手段は、更に、前記第1測位手段による第1の測位地点と異なる第2の測位地点までの当該装置本体の第2の移動方向を算出し、
前記特定手段は、更に、前記第1算出手段により算出された前記第2の測位地点までの前記第2の移動方向に沿った当該装置本体の移動量に基づいて、前記検出手段により前記移動方向の変化が検出された第2の変化点の位置を特定することを特徴とする請求項2に記載の測位装置。 - 前記特定手段は、更に、
前記第1の変化点の位置と前記第2の変化点の位置とに基づいて、前記第1の変化点と前記第2の変化点との間の距離を算出する第3算出手段と、
前記第3算出手段により算出された前記第1の変化点と前記第2の変化点との間の距離と、前記第1算出手段により算出された前記第1の変化点と前記第2の変化点との間の移動量とに基づいて、当該装置本体の前記第1の測位地点と前記第2の測位地点との間の移動経路を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の測位装置。 - 地磁気の大きさを検出する地磁気センサを更に備え、
前記検出手段は、前記地磁気センサによる検出結果に基づいて、当該装置本体を所持する前記歩行者の移動方向の変化を検出することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の測位装置。 - 所定の軸方向の加速度を検出する加速度センサを更に備え、
前記第1算出手段は、前記加速度センサによる検出結果に基づいて、当該装置本体の移動量として前記歩行者の歩数を算出することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の測位装置。 - 測位装置を用いた測位方法であって、
測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する処理と、
当該装置本体の移動量を算出する処理と、
当該装置本体の移動方向の変化を検出する処理と、
前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する処理と、
測位地点における当該装置本体の絶対位置、算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する処理と、
を含むことを特徴とする測位方法。 - 測位装置のコンピュータを、
測位衛星から送信された信号を受信して、当該装置本体の絶対位置を間欠的に測位する第1測位手段、
当該装置本体の移動量を算出する第1算出手段、
当該装置本体の移動方向の変化を検出する検出手段、
前記検出手段により前記移動方向の変化が所定回数検出される毎に、前記第1測位手段により測位された当該装置本体の複数の絶対位置から移動方向を算出する第2算出手段、
前記第1測位手段による測位地点における当該装置本体の絶対位置、前記第2算出手段により算出された移動方向及び前記移動方向が変化した変化点を基準として前記第1算出手段により算出された移動量に基づいて、当該装置本体の移動経路を特定する特定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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