この発明の実施形態に係る医用画像管理システムについて図1及び図2を参照して説明する。図1は、病院内システムの一部を示すブロック図である。図2は、この発明の実施形態に係る医用画像観察システムのブロック図である。
図1に示すように、病院内システムにおいては、ネットワークNを介して、医用画像保管装置(医用画像サーバ)10と、医用画像観察装置(クライアント端末)1と、医用画像撮影装置20とが接続されている。医用画像保管装置10は通信機能を有するコンピュータを備え、ネットワークNを介してデータ通信可能となっている。医用画像保管装置10は、医用画像データの登録処理や医用画像データの記憶先を通知する管理機能を有しており、医用画像データを複数の画像記憶装置に記憶させて医用画像データを管理している。
医用画像診断装置20は、被検体内を画像化することで、医用画像データを取得する。医用画像診断装置20は、超音波を送受信することで被検体内を映像化する超音波診断装置、X線を曝射することで被検体内を映像化するX線診断装置やX線CT装置、又は、磁場を発生させて被検体内を映像化するMRI装置などである。医用画像診断装置20は、通信機能を有するコンピュータを備え、ネットワークNを介してデータ通信可能となっている。
また、ネットワークNに2Dワークステーションや3Dワークステーションなどの画像生成装置(図示しない)を接続しても良い。この画像生成装置は、医用画像診断装置20にて取得された医用画像データにレンダリング処理などの画像処理を施すことで、3次元画像データやMPR画像データ(任意断面の画像データ)などの医用画像データを生成する。
この実施形態においては、医用画像観察装置1と医用画像保管装置10によって、医用画像観察システムの1例を構成する。この医用画像観察システムは、DICOM規格に従って、医用画像データ及びその付帯情報の通信を行ない、病院などの医療施設内に設けられた院内LANなどを利用して構築されている。
医用画像診断装置20は、医用画像データにその付帯情報を付帯させて出力する。ここでは、付帯情報が付帯された医用画像データを、「DICOM画像データ」と称することとする。付帯情報は、DICOM規格に従って、検査日時情報、患者ID、検査ID、シリーズID、医用画像固有の番号であるイメージID、及び画像属性情報を含んで構成されている。
患者ID、検査ID、シリーズID、イメージID、及び画像属性情報などの情報は、DICOM規格に従って規格化されている。患者IDは、撮影された患者を特定する情報である。検査IDは、検査内容を特定するための情報である。シリーズIDは、撮影した部位ごと、画像発生時刻、スライス厚、又は造影剤の有無などで分類するために用いられる情報である。
患者に対して複数の検査が実施されている場合は、それぞれの検査で取得された医用画像データに、それぞれの検査を示す検査IDが付されて、検査ごとに分類される。また、複数の部位を撮影するなどして、検査に複数のシリーズが含まれている場合は、それぞれのシリーズについて取得された医用画像データに、それぞれのシリーズを示すシリーズIDが付されて、シリーズごとに分類される。すなわち、ある患者IDが付帯された複数の医用画像データは、検査IDによって検査ごとに分類され、さらに、個々の検査では、シリーズIDによってシリーズごとに分類される。
画像属性情報は、医用画像の種別を特定するための情報である。画像属性情報は、例えば、モダリティ名、ステーションネーム、製造者モデル名、モダリティの製造者、施設名、実装版名、画像のタイプ、AEタイトル、ソフトウェア版、SOPクラスUID、プロトコル名、装置シリアル番号、又は検査対象の部位を特定する情報などが該当する。
次に、医用画像観察装置1と医用画像保管装置10について図2を参照して説明する。まず医用画像保管装置10について説明し、次に、医用画像観察装置1について説明する。
[医用画像保管装置10]
医用画像診断措置20によって医用画像データが生成されると、付帯情報が付帯された医用画像データ(DICOM画像データ)が医用画像診断装置20から医用画像保管装置10にネットワークNを介して送信される。
医用画像保管装置10の画像データ受信部11は、ネットワークNを介して送信されたDICOM画像データを受信する。画像データ受信部11は、受信したDICOM画像データを画像データ登録部12に出力する。
画像データ登録部12は、受信したDICOM画像データを画像データ保管部14に出力し、DICOM画像データの付帯情報をデータベース13に登録する。
データベース13は、医用画像データに付帯されている付帯情報と、医用画像データの画像記憶装置への記憶先を特定する記憶位置情報とを対応させて格納する。例えば、データベース13は、患者IDと、検査IDと、シリーズIDと、イメージIDと、画像属性情報と、記憶位置情報とを対応させて格納する。
さらに、データベース13は、画像属性情報と、表示部の画面上における位置と、医用画像データに関して実行される処理とを対応付けた設定情報テーブルを格納している。この設定情報テーブルは、表示部に表示されている医用画像の画像属性と、表示部の画面上で指定された位置とに基づいて、その医用画像に関して実行される処理を決定するためのテーブルである。データベース13には、複数の異なる設定情報テーブルを格納しても良い。この場合、各設定情報テーブルには、個々の設定情報テーブルを区別するための識別情報が付帯されている。例えば、操作者がその識別情報を指定することで、所望の設定情報テーブルを特定し、その設定情報テーブルに従って処理が決定される。なお、データベース13が、この発明の「条件記憶手段」の1例に相当する。ここで、設定情報テーブルの1例を図3に示す。図3は、この発明の実施形態に係る医用画像観察システムに用いられる設定情報テーブルの1例を説明するための図である。
設定情報テーブルは、医用画像の画像属性情報100と、設定エリア情報101と、処理情報102との対応付けで構成されている。医用画像の画像属性情報100は、上述したように、医用画像の種別を特定するための情報である。図3に示す例では、画像属性情報100は、医用画像データを取得したモダリティ名を表している。具体的には、モダリティ名(画像属性情報100)として、「CT(X線CT装置の略)」、「MR(MRI装置の略)」、「CR(X線装置の略)」などが該当する。
設定エリア情報101は、表示部の画面上における位置を特定するための情報である。図3に示す例では、設定エリア情報101は、表示部に表示される医用画像が占める領域を複数の個別領域に分割し、分割された個々の個別領域を特定するための情報である。具体的には、設定エリア情報101が示す個別領域として、「CT画像の上部半分」、「CT画像の下部半分」などが該当する。
処理情報102は、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。図3に示す例では、処理情報102が示す処理として、「画像めくり」処理、「WW/WL調整」処理などが該当する。「画像めくり」は、例えば同一のシリーズに属する複数の医用画像を操作者の指示に従って順番に、表示部に表示させる処理を示している。また、「WW/WL調整」は、医用画像データのWW(Window Width)/WL(Window Level)を調整する処理を示している。
そして、図3に示す例では、画像属性情報100としての「CT」、設定エリア情報101としての「CT画像の上部半分」、及び処理情報102としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、表示部にCT画像が表示されている状態で、操作者によってそのCT画像の上部半分の領域が指定されると、CT画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
また、画像属性情報100としての「CT」、設定エリア情報101としての「CT画像の下部半分」、及び処理情報102としての「WW/WL調整」が対応付けられている。この対応付けは、表示部にCT画像が表示されている状態で、操作者によってそのCT画像の下半分の領域が指定されると、CT画像に関して実行される処理として、「WW(Window Width)/WL(Window Level)の調整」が決定されることを示している。
上述した対応付けの具体例について図4を参照して説明する。図4は、医用画像が占める領域と設定される処理との対応付けの1例を説明するための図である。例えば、CT画像110が占める領域の1つの頂点を原点(0,0)とし、上部半分の領域111に「画像めくり」処理が対応付けられ、下部半分の領域112に「WW/WL調整」処理が対応付けられている。上部半分の領域111と下部半分の領域112は、原点(0,0)を基準とした座標系で特定される。
また、図3の設定情報テーブルに示すように、CT以外の画像属性情報100についても、設定エリア情報101と処理情報102が対応付けられている。
画像データ保管部14は、複数のHDDやNAS(Network Attached Storage)などで構成される画像記憶装置を備え、画像データ登録部12からDICOM画像データを受け取り、所定の画像記憶装置に記憶させる。画像データ保管部14は、データベース13と通信を行ない、DICOM画像データの記憶先を示す記憶位置情報をデータベース13に通知する。データベース13は、画像データ保管部14から記憶位置情報を受けて、付帯情報と記憶位置情報とを対応させて格納する。また、画像データ保管部14は、DICOM画像データが削除されたり、変更されたりした場合、データベース13と通信して、記憶位置情報を修正する。なお、画像データ保管部14がこの発明の「医用画像保管手段」の1例に相当する。
画像データ送信部15は、医用画像観察装置1などのクライアント端末からの要求に応じて、その要求に対応するDICOM画像データを画像データ保管部14から読み出して、要求元のクライアント端末に送信する。画像データ受信部11と画像データ送信部15は、例えばLANやモデムなどのネットワークアダプタで構成され、ネットワークNに接続する医用画像診断装置20や医用画像観察装置1にデータを送信し、又、医用画像診断装置20や医用画像観察装置1からデータを受信する。
[医用画像観察装置1]
次に、医用画像観察装置1について説明する。医用画像保管装置10から所望の患者の医用画像データを取得するために、操作者はユーザインターフェース(UI)8を用いて、所望の患者を特定する患者IDを入力する。また、患者IDに加えて、検査IDやシリーズIDを入力することで、特定の検査に含まれる医用画像データや、特定のシリーズに含まれる医用画像データを取得するようにしても良い。画像データ情報取得部2は、ユーザインターフェース8(UI)からその患者IDを受け、データベース13と通信して、その患者IDが対応付けら得ている記憶位置情報を取得する。そして、画像データ情報取得部2は、取得した記憶位置情報を画像データ取得部3に出力する。
画像データ取得部3は、その記憶位置情報が示す記憶先に記憶されているDICOM画像データの取得を、画像データ送信部15に要求する。画像データ送信部15は、その記憶位置情報が示す記憶先に記憶されているDICOM画像データを画像データ保管部14から読み出して、画像データ取得部3に送信する。これにより、医用画像観察装置1は、操作者によって指定された患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを取得する。
例えば、所望の患者に対して複数の検査が実施されている場合、医用画像観察装置1が取得した複数のDICOM画像データには、各検査で取得されたDICOM画像データが含まれている。すなわち、医用画像観察装置1が取得した複数のDICOM画像データには、異なる検査IDが付された複数のDICOM画像データが含まれている。例えば、過去の医用画像と現在の医用画像を比較読影する場合には、異なる検査IDが付された複数のDICIOM画像データを取得して、それらを表示部81に表示させる。なお、患者IDと検査IDが指定されている場合、医用画像観察装置1は、指定された患者IDと検査IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを取得することになる。
また、個々の検査に複数のシリーズが含まれている場合、医用画像観察装置1が取得した複数のDICOM画像データには、各シリーズで取得されたDICOM画像データが含まれている。すなわち、医用画像観察装置1が取得した複数のDICOM画像データには、異なるシリーズIDが付された複数のDICOM画像データが含まれている。なお、患者ID、検査ID、及びシリーズIDが指定されている場合、医用画像観察装置1は、指定された患者ID、検査ID、及びシリーズIDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを取得することになる。
画像データ取得部3は、医用画像保管装置10から取得したDICOM画像データを画像データ情報取得部2に出力する。画像データ情報取得部2は、取得したDICOM画像データを記憶部4に記憶させる。
制御部7は、表示処理部71と処理決定部72を備えている。表示処理部71は、記憶部4からDICOM画像データを読み込んで、そのDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。また、表示処理部71は、所定の画像処理をDICOM画像データに施して、医用画像を表示部81に表示させても良い。例えば、表示処理部71は、指定されたWWやWLに従った処理をDICOM画像データに施し、医用画像を表示部81に表示させても良いし、医用画像の拡大率を変えて表示部81に表示させても良い。
例えば、所望の患者に対して1つの検査のみが実施され、その検査に1つのシリーズのみが含まれている場合は、記憶部4には、そのシリーズに含まれるDICOM画像データが記憶されている。表示処理部71は、そのシリーズに含まれるDICOM画像データを記憶部4から読み込んで、そのDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。例えば、表示処理部71は、そのシリーズに含まれる複数のDICOM画像データのうち、取得された時間が最も早いDICOM画像データに基づく医用画像や、所定の撮影位置にて取得されたDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。
また、所望の患者に対して複数の検査が実施されている場合や、各検査に複数のシリーズが含まれている場合は、記憶部4には、各検査に含まれるDICOM画像データや、各シリーズに含まれるDICOM画像データが記憶されている。この場合、表示処理部71は、各シリーズの医用画像を縮小し、それらを一覧にして表示部81に表示させる(サムネイル表示)。そして、操作者が操作部82を用いて、その一覧のうち所望の医用画像を指定すると、表示処理部71は、指定された医用画像を拡大させて表示部81に表示させる。この指定によって、その所望の医用画像が属するシリーズや検査が指定されることになる。また、操作者によって指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。
分析部5は、表示処理部71からイメージIDを受けると、そのイメージIDが付帯されているDICOM画像データを記憶部4から読み出し、そのDICOM画像データに付帯されている画像属性情報を抽出する。そして、分析部5は、抽出した画像属性情報を設定情報取得部6に出力する。例えば、分析部5は、モダリティ名などの画像属性情報をDICOM画像データから抽出し、その画像属性情報を設定情報取得部6に出力する。
なお、所望の患者に対して1つの検査のみが実施され、その検査に1つのシリーズのみが含まれている場合は、分析部5は、記憶部4からそのシリーズに含まれるDICOM画像データを読み込む。そして、分析部5は、そのDICOM画像データから画像属性情報を抽出して、設定情報取得部6に出力する。
以上のように、分析部5は、表示部81に表示される医用画像データに付帯されている画像属性情報を抽出して、設定情報取得部6に出力する。
設定情報取得部6は、データベース13と通信し、設定情報テーブルを参照することで、分析部5から受けた画像属性情報に対応付けられた設定エリア情報と処理情報をデータベース13から取得する。そして、設定情報取得部6は、取得した設定エリア情報と処理情報を制御部7の処理決定部72に出力する。例えば、画像属性情報としてのモダリティ名が「CT」を表している場合、図3に示す設定情報テーブルの例では、設定情報取得部6は、その「CT」に対応する設定エリア情報101と処理情報102をデータベース13から取得する。そして、設定情報取得部6は、「CT」に対応する設定エリア情報101と処理情報102を処理決定部72に出力する。
また、設定情報取得部6は、データベース13から設定情報テーブル自体を取得し、その設定情報テーブルと画像属性情報を処理決定部72に出力しても良い。例えば、設定情報取得部6は、図3に示す設定情報テーブル自体をデータベース13から取得して処理決定部72に出力しても良い。
なお、画像データ取得部3と設定情報取得部6は、例えばLANやモデムなどのネットワークアダプタで構成され、ネットワークNに接続する医用画像観察装置1にデータを送信し、又、医用画像観察装置1からデータを受信する。
処理決定部72は、表示部81の画面上において操作者によって指定された位置と、設定情報取得部6から受けた設定エリア情報と処理情報とに基づいて、医用画像データに関して実行される処理を決定する。例えば、表示部81の画面上で任意の位置が指定されると、指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7に出力される。処理決定部72は、指定された位置の座標情報を受けると、設定エリア情報と処理情報とに従って、その位置に対応する処理を決定する。そして、処理決定部72は、決定した処理を示す処理情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を実行する。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、表示部81の画面上で指定された位置に対応する処理を決定するようにしても良い。
ユーザインターフェース8(UI)は、表示部81と操作部82を備えている。表示部81は、CRTや液晶ディスプレイで構成され、医用画像を表示する。操作部82は、マウスやキーボードなどの入力装置で構成され、操作者からの入力を受け付ける。
なお、制御部7は、いわゆるCPUと、ROM、RAMなどの記憶装置(図示しない)を備えて構成されている。その記憶装置には、表示処理部71の機能を実行するための表示処理プログラムと、処理決定部72の機能を実行するための処理決定プログラムが記憶されている。CPUが、表示処理プログラムを実行することで、医用画像を表示部81に表示させたり、所定の処理を実行して医用画像を表示部81に表示させたりする。また、CPUが、処理決定プログラムを実行することで、操作者によって指定された位置に対応する処理を決定する。
また、分析部5は、いわゆるCPUと、ROM、RAMなどの記憶装置(図示しない)を備えて構成されている。その記憶装置には、分析部5の機能を実行するための分析プログラムが記憶されている。CPUがその分析プログラムを実行することで、医用画像データから画像属性情報を抽出する。
ここで、医用画像観察装置1による処理の具体例について図5を参照して説明する。図5は、表示部に表示される医用画像を示す画面の図である。ここでは、医用画像として、X線CT装置にて取得されたCT画像を表示する場合について説明する。
表示処理部71は、記憶部4からDICOM画像データを読み込んで、そのDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。例えば、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像を縮小し、それらの一覧128を表示部81に表示させる(サムネイル表示)。そして、操作者が操作部82を用いて、その一覧128のうち所望の医用画像を指定する。この指定によって、その所望の医用画像が属するシリーズや検査が指定されたことになる。例えば、操作者は操作部82としてのマウスを操作することで、マウスカーソル123によって所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。表示処理部71は、その指定を受け付け、指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。図5に示す例では、CT画像が指定され、表示処理部71は、その指定を受けて、CT画像120を拡大して表示部81に表示させる。また、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。
分析部5は、そのイメージIDが付帯情報として付帯されたDICOM画像データを記憶部4から読み込み、画像属性情報を抽出する。設定情報取得部6は、医用画像保管装置10と通信して、データベース13から、その画像属性情報に対応する設定エリア情報と処理情報を取得し、処理決定部72に出力する。例えば、画像属性情報が「CT」を示している場合、設定情報取得部6は、その画像属性情報「CT」に対応付けられた設定エリア情報と処理情報とを取得して処理決定部72に出力する。
そして、操作者が操作部82によって、画面81a上においてCT画像120が占める領域内の所望の位置を指定する。例えば、操作者は操作部82としてのマウスを操作することで、マウスカーソル123によって、CT画像120上の任意の位置を指定する。マウスカーソル123によって所望の位置が指定されると、指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7の処理決定部72に出力される。例えば、表示部81に表示されているCT画像120の頂点の1つを原点(0,0)として、CT画像120が占める領域内において指定された位置の座標情報が制御部7に出力される。
処理決定部72は、指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報と処理情報とに基づき、CT画像に関して実行される処理を決定する。例えば、マウスカーソル123によって指定された位置が、CT画像120の上部半分の領域121に含まれる場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「画像めくり」に決定する。また、マウスカーソル123によって指定された位置が、CT画像120の下部半分の領域122に含まれる場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「WW/WL調整」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を表す処理情報を表示処理部71に出力する。なお、処理決定部72がこの発明の「決定手段」の1例に相当する。
表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を実行する。例えば、処理決定部72によって「画像めくり」の処理が決定され、操作者によってマウス(操作部82)のマウスホイールが回転させられると、表示処理部71は、ユーザインターフェース(UI)8からその回転量を受け、その回転量に応じて、同一シリーズに含まれるCT画像120を、撮影位置の順番に従って切り替えて表示部81に表示させる。
また、処理決定部72によって「WW/WL調整」の処理が決定されると、表示処理部71は、ユーザインターフェース(UI)8から調整量を受け、その調整量に応じて、WW(Window Width)、WL(Window Level)を変えて、DICOMデータに画像処理を施す。そして、表示処理部71は、WW/WLが変更されたDICOMデータに基づく医用画像を表示部81に表示させる。なお、表示処理部71は、シリーズに含まれる個々のDICOM画像データに対して画像処理を施しても良いし、指定されたDICOM画像データに対して画像処理を施しても良い。
また、設定情報取得部6は、データベース13から図3に示す設定情報テーブル自体を取得し、その設定情報テーブルと画像属性情報を処理決定部72に出力しても良い。この場合、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、表示部81の画面上で指定された位置に対応する処理を決定する。
以上のように、表示部81に表示される医用画像を複数の個別領域に分割し、各個別領域と処理とを対応付けておき、医用画像上で指定された位置に対応する処理を実行することで、所望の処理の指定が容易になる。すなわち、操作者は、表示部81に表示された医用画像上で、所望の位置を指定すれば処理が決定されるため、個々の処理を表すボタンのなかから所望の処理を表すボタンを探して押下する必要がない。そのことにより、読影時における操作者の負担を軽減することが可能となり、効率的に読影を行うことが可能となる。
例えば、操作者は操作部82(マウス)を操作して、医用画像上で所望の処理が対応付けられている位置にマウスカーソルを移動させるだけで、所望の処理を指定することが可能となる。そのことにより、所望の処理の指定が容易になって、操作者の負担を軽減することが可能となる。
また、表示処理部71は、図5に示すように、医用画像データに関して実行される処理を表すボタン124〜127を表示部81に表示させても良い。そして、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタン(例えばボタン124)を、他のボタンと識別可能なように表示させる。例えば、表示処理部71は、ボタン124を点滅させたり、色を変えたりして表示部81に表示させる。これにより、操作者は、設定されている処理を他の処理と区別して認識することが可能となる。
また、表示処理部71は、操作者によって指定された位置の近傍、又は、予め設定された位置に、決定された処理を表すボタン124を表示させても良い。このように、他のボタンと区別して、指定された位置の近傍、又は、予め設定された位置にボタン124を表示させることで、操作者は、設定されている処理を認識にすることができる。また、表示処理部71は、ボタン124を半透明にして表示部81に表示させても良い。
なお、この実施形態においては、医用画像保管装置10のデータベースに、設定情報テーブルを保管している。この他の例として、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管していても良い。この場合、設定情報テーブルを、医用画像観察装置1の記憶部(図示しない)に記憶させておく。そして、処理決定部72は、分析部5から画像属性情報を受け、さらに、ユーザインターフェース8から座標情報を受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、指定された位置に対応する処理を決定する。
[変形例]
上述した実施形態における設定情報テーブルは1例であり、様々な設定情報テーブルを用いて、医用画像データに関して実行される処理を決定することができる。変形例では、設定情報テーブルの別の例について説明する。
(変形例1)
まず、変形例1に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図6及び図7を参照して説明する。図6は、変形例1に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。図7は、医用画像が占める領域と設定される処理との対応付けの1例を説明するための図である。変形例1では、複数の医用画像を並べて表示部81に表示する場合について説明する。
(変形例1に係る設定情報テーブル)
図6に示す設定情報テーブルは、画像属性情報の組み合わせ情報200と、設定エリア情報201と、処理情報202との対応付けで構成されている。画像属性情報の組み合わせ情報200は、複数の画像属性情報の組み合わせを特定するための情報である。なお、1つの画像属性情報も、画像属性情報の組み合わせ情報200に含ませても良い。図6に示す例では、画像属性情報はモダリティ名で表され、組み合わせ情報200は、それらモダリティ名の組み合わせを表している。この設定情報テーブルは、複数の医用画像を並べて表示部81に表示したときに、それら複数の医用画像に関して実行される処理を決定するためのテーブルである。
設定エリア情報201は、上述した実施形態と同様に、表示部の画面上における位置を特定するための情報である。図6に示す例では、設定エリア情報201は、表示部に表示される複数の医用画像が占める領域を複数の個別領域に分割し、分割された個々の個別領域を特定するための情報である。具体的には、設定エリア情報201が示す個別領域として、「CT画像とMR画像の上部半分」、「CT画像とMR画像の下部半分」などが該当する。
処理情報202は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。例えば、「連動めくり1」は、それぞれ異なる検査やシリーズに含まれる複数の医用画像を表示部に並べて表示したときに、操作者が予め設定した撮影位置にて取得された医用画像を互いに連動させて、表示部に表示させる処理である。「連動めくり2」は、例えば異なる検査やシリーズに含まれる複数の医用画像を表示部に表示させている状態で、同じ撮影位置にて取得された医用画像を互いに連動させて、表示部に表示させる処理である。
図6に示す例では、画像属性情報の組み合わせ情報200としての「CT、MR」、設定エリア情報201としての「CT画像とMR画像の上部半分」、及び処理情報202としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、表示部にCT画像とMR画像が並んで表示されている状態で、操作者によってCT画像又はMR画像の上部半分の領域が指定されると、CT画像又はMR画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
上述した対応付けの具体例について図7を参照して説明する。例えば、CT画像210については、CT画像210が占める領域の1つの頂点を原点(0,0)とする。また、MR画像220については、MR画像220が占める領域の1つの頂点を原点(0,0)とする。そして、CT画像210とMR画像220の上部半分の領域211に「画像めくり」処理が対応付けられ、下部半分の領域212に「WW/WL調整」処理が対応付けられている。
(変形例1に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について図8を参照して説明する。図8は、表示部に表示される医用画像を示す画面の図である。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDを入力すると、画像データ取得部3が、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。例えば、その患者に対して複数の検査が実施されている場合は、医用画像観察装置1が取得した複数のDICOM画像データには、異なる検査IDが付された複数の医用画像データが含まれる。また、個々の検査に複数のシリーズが含まれている場合、医用画像観察装置1が取得した複数のDICOM画像データには、異なるシリーズIDが付された複数のDICOM画像データが含まれている。なお、患者ID、検査ID、及びシリーズIDが指定されている場合、医用画像観察装置1は、指定された患者ID、検査ID、及びシリーズIDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを取得することになる。
そして、表示処理部71は、記憶部4からDICOM画像データを読み込んで、そのDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。例えば、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像を縮小し、それらの一覧128を表示部81に表示させる(サムネイル表示)。そして、操作者は操作部82を用いて、その一覧128のうち所望の医用画像を指定する。この指定によって、その所望の医用画像が属するシリーズや検査が指定されることになる。例えば、操作部82としてのマウスを操作することで、マウスカーソル123によって所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。表示処理部71は、その指定を受け付け、指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。図8に示す例では、CT画像とMR画像が指定され、表示処理部71は、その指定を受けて、CT画像230とMR画像240を拡大して表示部81に表示させている。また、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。
分析部5は、そのイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から読み込み、画像属性情報を抽出して、設定情報取得部6に出力する。この変形例1では、2つの医用画像が指定されているため、分析部5は、それぞれ別のイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から読み込み、それぞれの画像属性情報を抽出する。設定情報取得部6は、医用画像保管装置10と通信して、データベース13から、画像属性情報の組み合わせに対応する設定エリア情報と処理情報を取得し、処理決定部72に出力する。例えば、画像属性情報の組み合わせ情報が「CT、MR」を示している場合、設定情報取得部6は、その組み合わせ情報「CT、MR」に対応付けられた設定エリア情報と処理情報とを取得して処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図6に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。
そして、操作者が操作部82によって、画面81a上においてCT画像230とMR画像240が占める領域内の所望の位置を指定する。例えば、操作部82としてのマウスを操作することで、マウスカーソル123によって、CT画像230上の任意の位置を指定する。マウスカーソル123によって所望の位置が指定されると、指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7の処理決定部72に出力される。例えば、表示部81に表示されているCT画像230の頂点の1つを原点(0,0)として、マウスカーソル123によって指定された位置の座標情報が制御部7に出力される。
処理決定部72は、指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報と処理情報とに基づき、CT画像とMR画像に関して実行される処理を決定する。例えば、マウスカーソル123によって指定された位置が、CT画像230の上部半分の領域231に含まれる場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「画像めくり」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を表す処理情報を表示処理部71に出力する。
表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を実行する。例えば、処理決定部72によって「画像めくり」の処理が決定され、操作者によってマウス(操作部82)のマウスホイールが回転させられると、表示処理部71は、ユーザインターフェース(UI)8からその回転量を受け、その回転量に応じて、同一シリーズに含まれるCT画像230を、撮影位置の順番に従って切り替えて表示部81に表示させる。
なお、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、表示部81に表示されている医用画像の全てのシリーズに含まれるDICOM画像データに対して、決定された処理を実行しても良い。例えば、図8に示すように、マウスカーソル123によってCT画像230が指定されている場合に、表示処理部71は、CT画像230のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、CT画像230のシリーズに含まれるDICOM画像データと、MR画像240のシリーズに含まれるDICOM画像データとに対して、決定された処理を施しても良い。
具体的には、決定された処理が「画像めくり」の場合、表示処理部71は、CT画像230のシリーズに含まれるCT画像のみを、撮影位置の順番に従って切り替えて表示部81に表示させる。また、表示処理部71は、CT画像230のシリーズに含まれるCT画像と、MR画像240のシリーズに含まれるMR画像とを、撮影位置の順番に従って切り替えて表示部81に表示させても良い。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、表示部81の画面上で指定された位置に対応する処理を決定するようにしても良い。
以上のように、表示部81に複数の医用画像を表示する場合であっても、上述した実施形態と同様に、所望の処理の指定が容易になる。例えば、過去の医用画像と現在の医用画像を比較読影するときにおいても、各医用画像の所定の領域にはそれぞれ所定の処理が対応付けられているため、医用画像上の領域を指定するだけで、比較読影のための処理を実行することが可能となる。これにより、効率的な比較読影を行うことが可能となる。
また、表示処理部71は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を表すボタン124〜127を表示部81に表示させても良い。そして、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタンを、他のボタンと識別可能なように表示させる。また、この変形例1においても、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管しても良い。
なお、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管していても良い。この場合、処理決定部72は、分析部5から画像属性情報を受け、さらに、ユーザインターフェース8から座標情報を受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、画像属性情報の組み合わせと指定された位置とに対応する処理を決定する。
(変形例2)
次に、変形例2に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、変形例2に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。図10は、表示部の画面と設定される処理との対応付けの1例を説明するための図である。
上述した実施形態と変形例1では、表示部81に表示される医用画像が占める領域を複数の個別領域に分割し、個々の個別領域に、医用画像データに関して実行される処理を対応付けている。これに対して、変形例2では、表示部81の画面(表示エリア)を複数の個別表示エリア(個別領域)に分割し、個々の個別表示エリアに、医用画像データに関して実行される処理を対応付けている。
(変形例2に係る設定情報テーブル)
図9に示す設定情報テーブルは、画像属性情報の組み合わせ情報300と、設定エリア情報301と、処理情報302との対応付けで構成されている。画像属性情報の組み合わせ情報300は、複数の画像属性情報の組み合わせを特定するための情報である。なお、1つの画像属性情報も、画像属性情報の組み合わせ情報300に含ませても良い。図9に示す例では、画像属性情報はモダリティ名で表され、組み合わせ情報300は、それらモダリティ名の組み合わせを表している。
設定エリア情報301は、表示部の表示エリアを複数の個別表示エリア(個別領域)に分割し、分割された個々の個別表示エリアを特定するための情報である。具体的には、設定エリア情報301が示す個別表示エリアとして、「表示部の表示エリアの上部半分」、「表示部の表示エリアの下部半分」などが該当する。
処理情報302は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。
図9に示す例では、画像属性情報の組み合わせ情報300としての「CT」、設定エリア情報301としての「表示部の表示エリアの上部半分」、及び処理情報302としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、表示部にCT画像が表示されている状態で、操作者によって表示部の表示エリア(画面)の上部半分の領域が指定されると、CT画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
また、画像属性情報の組み合わせ情報300としての「CT、MR」、設定エリア情報301としての「表示部の表示エリアの上部半分」、及び処理情報302としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、表示部にCT画像とMR画像が表示されている状態で、操作者によって表示部の表示エリア(画面)の上部半分の領域が指定されると、CT画像又はMR画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
上述した対応付けの具体例について図10を参照して説明する。例えば、表示部81の画面81a(表示エリア)の1つの頂点を原点(0,0)とする。そして、画面81a(表示エリア)の上部半分の領域310に「画像めくり」処理が対応付けられ、下部半分の領域311に「WW/WL調整」処理が対応付けられている。上部半分の領域310と下部半分の領域311は、原点(0,0)を基準とした座標系で特定される。
(変形例2に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について説明する。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDが入力されると、画像データ取得部3は、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。そして、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像をサムネイル表示し、操作者は操作部82を用いて、所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。
表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。ここでは、CT画像が指定された場合について説明する。表示処理部71は、その指定を受けて、CT画像を拡大して表示部81に表示させる。また、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。
分析部5は、表示処理部71から出力されたイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から読み込み、そのDICOM画像データから画像属性情報を抽出する。そして、分析部5は、その画像属性情報を設定情報取得部6に出力する。
設定情報取得部6は、医用画像保管装置10から画像属性情報の組み合わせに対応する設定エリア情報と処理情報を取得し、処理決定部72に出力する。例えば、画像属性情報の組み合わせ情報が「CT」を示している場合、設定情報取得部6は、その組み合わせ情報「CT」に対応付けられている設定エリア情報と処理情報とを取得して処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図9に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。
そして、操作者が操作部82によって、表示部81の表示エリア(画面)の所望の位置を指定する。例えば、操作部82としてマウスを操作することで、マウスカーソルによって、表示部81の表示エリア(画面)の任意の位置を指定する。指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7の処理決定部72に出力される。例えば、表示部81の表示エリア(画面)の頂点の1つを原点(0,0)として、マウスカーソルによって指定された位置の座標情報が制御部7に出力される。
処理決定部72は、表示部81の表示エリア(画面)上で指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報と処理情報とに基づき、CT画像に関して実行される処理を決定する。例えば、マウスカーソルによって指定された位置が、表示部81の表示エリア(画面)の上部半分の領域に含まれる場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「画像めくり」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を示す処理情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、上述した実施形態と同様に、処理決定部72によって決定された処理を実行する。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、表示部81の画面上で指定された位置に対応する処理を決定するようにしても良い。
以上のように、表示部81の表示エリア(画面)を複数の表示エリアに分割し、各表示エリア(画面)に処理を対応付けた場合も、上述した実施形態と同様に、所望の処理の指定が容易になる。
なお、上述した変形例1と同様に、複数の医用画像を表示部81に表示させる場合、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、表示部81に表示されている医用画像の全てのシリーズに含まれるDICOM画像データに対して、決定された処理を実行しても良い。
また、上述した実施形態と同様に、表示処理部71は、医用画像データに関して実行される処理を表すボタンを表示部81に表示させ、決定された処理を表すボタンを他のボタンと区別して表示部81に表示させても良い。
また、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管していても良い。この場合、処理決定部72は、分析部5から画像属性情報を受け、さらに、ユーザインターフェース8から座標情報を受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、画像属性情報の組み合わせと指定された位置とに対応する処理を決定する。
(変形例3)
次に、変形例3に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図11及び図12を参照して説明する。図11は、変形例3に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。図12は、表示部の画面と設定される処理との対応付けの1例を説明するための図である。
変形例3では、表示部81の画面(表示エリア)を複数の個別表示エリア(個別情報)に分割し、個々の個別表示エリアに、医用画像データに関して実行される処理を対応付け、さらに、医用画像が表示される位置を対応付けている。
(変形例3に係る設定情報テーブル)
図11に示す設定情報テーブルは、表示エリア情報400と、画像属性情報401と、設定エリア情報402と、処理情報403との対応付けで構成されている。表示エリア情報400は、表示部において医用画像が表示される位置を示す情報である。図11に示す例においては、表示エリア情報400は、表示部の画面の座標で特定されている。例えば、表示部の表示エリアの大きさを「(1024,1024)」とした場合、表示エリア情報400が示す表示エリアとして、「(0,0)−(512,512)」などが該当する。
画像属性情報401は、上述した実施形態と同様に、医用画像の種別を特定するための情報である。図11に示す例では、画像属性情報はモダリティ名で表されている。
設定エリア情報402は、変形例2と同様に、表示部の表示エリアを複数の個別表示エリアに分割し、分割された個々の個別表示エリアを特定するための情報である。図11に示す例においては、設定エリア情報402は、表示部の画面の座標で特定されている。例えば、表示部の表示エリアの大きさを「(1024,1024)」とした場合、設定エリア情報402が示す個別表示エリアとして、「(0,0)−(512,256)」、「(0,256)−(512,512)」などが該当する。
処理情報403は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。
図11に示す例では、表示エリア情報400としての「(0,0)−(512,512)」、画像属性情報401としての「CT」、設定エリア情報402としての「(0,0)−(512,256)」、及び処理情報403としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、表示部の上部左半分の領域にCT画像が表示されている状態で、操作者によって表示部の表示エリア(画面)の「(0,0)−(512,256)」の領域が指定されると、CT画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
上述した対応付けの具体例について図12を参照して説明する。例えば、表示部81の画面81a(表示エリア)の1つの頂点を原点(0,0)とする。そして、画面81aの上部左半分の領域410にCT画像420が表示されている状態においては、「(0,0)−(512,256)」の領域に「画像めくり」が対応付けられ、「(0,256)−(512,512)」の領域に「WW/WL調整」が対応付けられている。
(変形例3に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について説明する。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDが入力されると、画像データ取得部3は、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。そして、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像をサムネイル表示し、操作者は操作部82を用いて、所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。
表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。ここでは、CT画像が指定された場合について説明する。表示処理部71は、その指定を受けて、CT画像を拡大して表示部81に表示させる。また、操作者によって表示部81の画面上におけるCT画像の表示位置が指定されると、表示処理部71は、指定された位置にCT画像を表示させる。例えば、表示部81の表示エリアの上部左半分が指定されると、表示処理部71は、その位置にCT画像を表示させる。また、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。さらに、CT画像が表示されている位置の座標情報(表示エリア情報)が制御部7を出力される。制御部7は、その表示エリア情報を設定情報取得部6に出力する。
分析部5は、表示処理部71から出力されたイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データから画像属性情報を抽出する。そして、分析部5は、その画像属性情報を設定情報取得部6に出力する。
設定情報取得部6は、画像属性情報と表示エリア情報とに対応する設定エリア情報と処理情報を医用画像保管装置10から取得し、処理決定部72に出力する。例えば、画像属性情報が「CT」を示し、表示エリア情報が「(0,0)−(512,512)」を示している場合、設定情報取得部6は、その画像属性情報と表示エリア情報とに対応付けられた設定エリア情報と処理情報とを取得して処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図11に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。
そして、操作者が操作部82によって、表示部81の表示エリア(画面)の所望の位置を指定する。例えば、操作部82としてマウスを操作することで、マウスカーソルによって、表示部81の表示エリア(画面)の任意の位置を指定する。指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7の処理決定部72に出力される。
処理決定部72は、表示部81の画面上で指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報と処理情報とに基づき、CT画像に関して実行される処理を決定する。例えば、CT画像が表示部81の上部左半分の領域に表示されている状態で、マウスカーソルによって指定された位置が、表示部81の画面上において「(0,0)−(512,256)」の領域に含まれている場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「画像めくり」に決定する。そして、処理決定部72は、決定された位置に対応する処理を示す処理情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、上述した実施形態と同様に、処理決定部72によって決定された処理を実行する。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、表示部81の画面上で指定された位置に対応する処理を決定するようにしても良い。
さらに、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管していても良い。この場合、処理決定部72は、分析部5から画像属性情報を受け、さらに、医用画像が表示されている位置を示す座標情報と、マウスカーソルによって指定された位置を示す座標情報とをユーザインターフェース8から受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、指定された位置に対応する処理を決定する。
なお、上述した変形例1と同様に、複数の医用画像を表示部81に表示させる場合、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、表示部81に表示されている医用画像の全てのシリーズに含まれるDICOM画像データに対して、決定された処理を実行しても良い。また、上述した実施形態と同様に、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタンを、他のボタンと区別して表示部81に表示させても良い。
(変形例4)
次に、変形例4に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図13を参照して説明する。図13は、変形例4に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。
変形例4では、表示部に表示される医用画像が占める領域を複数の個別領域に分割し、分割された個々の個別領域に、医用画像データに関して実行される複数の処理を対応付けている。
(変形例4に係る設定情報テーブル)
図13に示す設定情報テーブルは、画像属性情報500と、設定エリア情報501と、処理情報502と、切り替え条件503との対応付けで構成されている。設定エリア情報501は、上述した実施形態と同様に、表示部に表示される医用画像が占める領域を複数の個別領域に分割、分割された個々の個別領域を特定するための情報である。
各設定エリア情報501に対応する処理情報502には、1つ以上の処理が含まれている。すなわち、処理情報502には、1つの処理が含まれていても良いし、複数の処理が含まれていても良い。例えば、画像属性情報500が「CT」の場合で、設定エリア情報501が「CT画像の上部半分」の領域には、処理情報502として、「1.画像めくり」、「2.拡大率調整」、及び「3.回転」の3つの処理が対応付けられている。切り替え条件503は、それら複数の処理を切り替える条件を示す情報である。例えば、マウスによってダブルクリックがなされる度に、それら3つの処理が切り替えられることを表している。
(変形例4に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について説明する。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDが入力されると、画像データ取得部3は、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。そして、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像をサムネイル表示し、操作者は操作部82を用いて、所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。
表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。ここでは、CT画像が指定された場合について説明する。表示処理部71は、その指定を受けて、CT画像を拡大して表示部81に表示させる。また、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。
分析部5は、表示処理部71から出力されたイメージIDが付帯情報として付帯されたDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データから画像属性情報を抽出する。そして、分析部5は、その画像属性情報を設定情報取得部6に出力する。
設定情報取得部6は、医用画像保管装置10から画像属性情報に対応する設定エリア情報、処理情報、及び切り替え条件を取得し、処理決定部72に出力する。例えば、画像属性情報が「CT」を示している場合、設定情報取得部6は、その画像属性情報「CT」に対応付けられている設定エリア情報と処理情報とを取得して処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図13に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。
そして、操作者が操作部82を用いて、表示部81に表示されているCT画像が占める領域の所望の位置を指定する。例えば、操作部82としてのマウスを操作することで、マウスカーソルによって、表示部81に表示されているCT画像の任意の位置を指定する。指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7の処理決定部72に出力される。
処理決定部72は、CT画像上で指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報、処理情報、及び切り替え条件とに基づき、CT画像に関して実行される処理を決定する。例えば、マウスカーソルによって指定された位置が、CT画像の上部半分の領域に含まれる場合は、処理決定部72は、医用画像データに対する処理を「1.画像めくり」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を示す処理情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、上述した実施形態と同様に、処理決定部72によって決定された処理を実行する。
さらに、操作部82としてのマウスを操作してダブルクリックすると、処理決定部72はそのダブルクリックを認識し、処理情報と切り替え条件に従って、医用画像データに関して実行される処理を切り替える。図13に示す例では、処理決定部72は、「1.画像めくり」に代えて、医用画像データに対する処理を「2.拡大率調整」に決定し、その処理を示す処理情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、「1.画像めくり」の処理に代えて、「2.拡大率調整」の処理を実行する。
また、マウスカーソルによって指定された位置が、CT画像の下部半分の領域に含まれる場合は、処理決定部72は、医用画像データに対する処理を「1.WW/WL調整」に決定する。そして、処理決定部72は、図13に示す設定情報テーブルに従って、医用画像データに対する処理を切り替える。例えば、処理決定部72は、時間を計測し、設定情報テーブルの切り替え条件503に規定されている時間(例えば50秒)が経過すると、「1.WW/WL調整」に代えて、医用画像データに対する処理を「2.回転」に決定する。そして、処理決定部72は、「2.回転」の処理を示す処理情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、「1.WW/WL調整」に代えて、「2.回転」の処理を実行する。なお、切り替え条件503に規定されている時間は、操作者によって任意の時間に変更することができる。
以上のように、所定の切り替え条件に従って医用画像データに関する処理を切り替えることで、所望の処理の選択が容易になる。例えば、複数の処理を切り替えてそれぞれ実行する場合に、個々の処理を示すボタンのなかから所望の処理を表すボタンをその都度、探して押下する必要がない。そのため、所望の処理の選択の手間が省け、読影時における操作者の負担を軽減することができる。これにより、効率的に読影を行うことが可能となる。
例えば、処理情報502に含まれる複数の処理の順番を、医用画像の読影時における手順に従った順番に設定しておくことが好ましい。これにより、医用画像の読影時においては、処理を切り替えるための指示を与えるだけで、読影時に必要な手順に従って、順次、処理を実行することが可能となる。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、表示部81の画面上で指定された位置に対応する処理を決定し、さらに、切り替え条件に従って処理を切り替えても良い。
また、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管していても良い。この場合、処理決定部72は、分析部5から画像属性情報を受け、さらに、ユーザインターフェース8から座標情報を受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、指定された位置に対応する処理を決定する。
なお、上述した実施形態と同様に、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタンを、他のボタンと区別して表示部81に表示させても良い。
(変形例5)
次に、変形例5に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図14を参照して説明する。図14は、変形例5に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。変形例5では、複数の医用画像を並べて表示部81に表示する場合について説明する。
(変形例5に係る設定情報テーブル)
図14に示す設定情報テーブルは、複数の組み合わせ条件600〜603と、設定エリア情報604と、処理情報605との対応付けで構成されている。組み合わせ条件600〜603のそれぞれは、医用画像の画像属性情報と、その医用画像が表示部にて表示される位置を示す情報(表示エリア情報)とを含んで構成されている。ここでは、表示エリア情報は、表示部の画面の座標で特定されている。例えば、表示部の表示エリアの大きさを「(1024,1024)」として、医用画像が表示される位置を特定している。
設定エリア情報604は、変形例2と同様に、表示部の表示エリアを複数の個別表示エリアに分割し、分割された個々の個別表示エリアを特定するための情報である。図14に示す例においては、設定エリア情報604は、表示部の画面の座標で特定されている。例えば、表示部の表示エリアの大きさを「(1024,1024)」とした場合、設定エリア情報604が示す個別表示エリアとして、「(0,0)−(1024,256)」などが該当する。
処理情報605は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。
図14に示す例では、組み合わせ条件1(画像属性:CT、表示エリア:画面の上部左半分)、組み合わせ条件2(画像属性:MR、表示エリア:画面の上部右半分)、組み合わせ条件3(画像属性:PT(PET装置で取得された画像の略)、表示エリア:画面の下部左半分)、設定エリア情報604としての「(0,0)−(1024,256)」、及び処理情報605としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、組み合わせ条件1、組み合わせ条件2、及び組み合わせ条件3に従って、各医用画像がそれぞれの表示エリアに表示されている状態で、操作者によって表示部の表示エリア(画面)の「(0,0)−(1024,256)」の領域が指定されると、CT画像、MR画像、又はPT画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
(変形例5に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について説明する。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDが入力されると、画像データ取得部3は、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。そして、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像をサムネイル表示し、操作者は操作部82を用いて、所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。
表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。ここでは、CT画像、MR画像、及びPT画像が指定された場合について説明する。表示処理部71は、その指定を受けて、CT画像、MR画像、及びPT画像を拡大して表示部81に表示させる。また、操作者によって表示部81の画面上におけるCT画像、MR画像、及びPT画像の表示位置が指定されると、表示処理部71は、指定された位置にそれぞれの医用画像を表示させる。例えば、表示部81の表示エリアの上部左半分が指定されると、表示処理部71は、その位置にCT画像を表示させる。また、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。さらに、CT画像、MR画像、及びPT画像が表示されている位置の座標情報(表示エリア情報)が制御部7を出力される。制御部7は、その表示エリア情報を設定情報取得部6に出力する。
分析部5は、表示処理部71から出力されたイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データから画像属性情報を抽出する。この変形例5では、3つの医用画像が指定されているため、分析部5は、それぞれ別のイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から読み込み、それぞれの画像属性情報を取得する。そして、分析部5は、その画像属性情報を設定情報取得部6に出力する。
設定情報取得部6は、画像属性情報と表示エリア情報とからなる複数の組み合わせ条件に対応する設定エリア情報と処理情報を、医用画像保管装置10から取得し、処理決定部72に出力する。例えば、図14に示すように、設定情報取得部6は、組み合わせ条件1、2、3に対応付けられた設定エリア情報と処理情報を取得して処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図14に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。
そして、操作者が操作部82を用いて、表示部81の表示エリア(画面)の所望の位置を指定する。例えば、操作部82としてのマウスを操作することで、マウスカーソルによって、表示部81の表示エリア(画面)の任意の位置を指定する。指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7の処理決定部72に出力される。
処理決定部72は、表示部81の画面上で指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報と処理情報とに基づき、医用画像に関して実行される処理を決定する。例えば、表示部81に表示されている医用画像が、図14に示す設定情報テーブルの組み合わせ条件1〜3の条件に該当し、マウスカーソルによって指定された位置が、表示部81の画面上において「(0,0)−(1024,256)」の領域に含まれている場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「画像めくり」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を示す処理情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、上述した実施形態と同様に、処理決定部72によって決定された処理を実行する。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、組み合わせ条件1〜Nと、表示部81の画面上で指定された位置とに対応する処理を決定するようにしても良い。
さらに、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管していても良い。この場合、処理決定部72は、分析部5から画像属性情報を受け、さらに、医用画像が表示されている位置を示す座標情報と、マウスカーソルによって指定された位置を示す座標情報とをユーザインターフェース8から受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、指定された位置に対応する処理を決定する。
なお、上述した変形例1と同様に、複数の医用画像を表示部81に表示させる場合、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、表示部81に表示されている医用画像の全てのシリーズに含まれるDICOM画像データに対して、決定された処理を実行しても良い。また、上述した実施形態と同様に、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタンを、他のボタンと区別して表示部81に表示させても良い。
[変形例6]
次に、変形例6に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図15を参照して説明する。図15は、変形例6に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。変形例6では、複数の医用画像を並べて表示部81に表示する場合について説明する。
(変形例6に係る設定情報テーブル)
図15に示す設定情報テーブルは、主条件700と、組み合わせ条件701〜703と、設定エリア情報704と、処理情報705との対応付けで構成されている。
主条件700は、処理情報を決定する際の条件のうち、主たる条件となっている。例えば、表示部に表示される複数の医用画像のうちキー画像(特定の医用画像)の画像属性情報と、その医用画像が表示部に表示される位置を示す情報(表示エリア情報)とを含んで構成されている。例えば、表示部に表示された複数の医用画像のうち、操作者が指定した医用画像をキー画像(特定の医用画像)としても良いし、主たる検査の医用画像をキー画像(特定の医用画像)としても良い。例えば、レポート作成の際に参照される医用画像をキー画像(特定の医用画像)として指定しても良い。また、表示エリア情報は、表示部の画面の座標で特定されている。例えば、表示部の表示エリアの大きさを「(1024,1024)」として、医用画像が表示される位置を特定している。
組み合わせ条件701〜703のそれぞれは、医用画像の属性情報と、その医用画像が表示部にて表示される位置を示す情報(表示エリア情報)とを含んで構成されている。特に、この変形例6では、組み合わせ条件701〜703は、主条件700の医用画像との相対的な関係を示している。例えば、組み合わせ条件701〜703は、主条件の医用画像と他の医用画像との表示位置の関係や、主条件の医用画像が生成された日時と他の医用画像が生成された日時との時間関係などを示している。
ここで、医用画像が生成された時間の関係について説明する。医用画像が生成された時間は、医用画像データに付帯されている付帯情報に基づいて判断する。付帯情報には、画像が生成された日時を示す日時情報が含まれているため、その日時情報に基づいて、医用画像が生成された時間を判断する。そして、主条件の医用画像が生成された日時と、他の医用画像が生成された日時とを比較して、他の医用画像が新しい医用画像に属するか、過去の医用画像に属するのかを判断する。例えば、主条件の医用画像が生成された日時と比べて、一定期間以降に生成された医用画像を新しい医用画像とし、一定期間以前に生成された医用画像を過去の医用画像とする。具体的には、24時間以降に生成された医用画像を新しい医用画像とし、24時間以前に生成された医用画像を過去の医用画像とする。
設定エリア情報704は、変形例2と同様に、表示部の表示エリアを複数の個別表示エリアに分割し、分割された個々の個別表示エリアを特定するための情報である。図15に示す例においては、設定エリア情報704は、表示部の画面の座標で特定されている。また、処理情報705は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。
図15に示す例では、主条件700(画像属性:CT)、組み合わせ条件1(主条件の画像よりも画面上においてMR画像を左側に表示)、組み合わせ条件2(主条件の画像よりも画面上においてPT画像を2コマ右側に表示)、設定エリア情報704としての「(0,0)−(1024,256)」、及び処理情報705としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、主条件700、組み合わせ条件1、及び組み合わせ条件2に従って、各医用画像がそれぞれの表示エリアに表示されている状態で、操作者によって表示部の表示エリア(画面)の「(0,0)−(1024,256)」の領域が指定されると、CT画像、MR画像、又はPT画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
(変形例6に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について説明する。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDが入力されると、画像データ取得部3は、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。そして、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像をサムネイル表示し、操作者は操作部82を用いて、所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。
表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。ここでは、CT画像、MR画像、及びPT画像が指定された場合について説明する。表示処理部71は、その指定を受けて、CT画像、MR画像、及びPT画像を拡大して表示部81に表示させる。また、操作者によって表示部81の画面上におけるCT画像、MR画像、及びPT画像の表示位置が指定されると、表示処理部71は、指定された位置にそれぞれの医用画像を表示させる。例えば、表示部81の表示エリアの上部左半分が指定されると、表示処理部71は、その位置にCT画像を表示させる。また、操作者は操作部82を用いて、表示部81に表示されている3つの医用画像のうち、主条件とするキー画像(特定の医用画像)を指定する。例えば、レポート作成の際に参照する医用画像をキー画像(特定の医用画像)として指定する。ここでは、CT画像をキー画像(特定の医用画像)として指定する。
そして、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。なお、表示処理部71は、キー画像(特定の医用画像)として指定された医用画像のイメージIDに、キー画像(特定の医用画像)に指定されたことを示す特定画像情報を付して分析部5に出力する。さらに、CT画像、MR画像、及びPT画像が表示されている位置の座標情報(表示エリア情報)が制御部7を出力される。制御部7は、その表示エリア情報を設定情報取得部6に出力する。
分析部5は、表示処理部71から出力されたイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データから画像属性情報を抽出する。この変形例5では、3つの医用画像が指定されているため、分析部5は、それぞれ別のイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から読み込み、それぞれの画像属性情報を取得する。そして、分析部5は、その画像属性情報を設定情報取得部6に出力する。また、分析部5は、キー画像(特定の医用画像)の画像属性情報に特定画像情報を付して設定情報取得部6に出力する。設定情報取得部6は、特定画像情報が付されている画像属性情報と、その医用画像の表示エリア情報を主条件とする。また、設定情報取得部6は、主条件以外の医用画像の画像属性情報と、その医用画像の表示エリア情報を組み合わせ条件とする。
また、分析部5は、記憶部4から読み込んだDICOM画像データから日時情報を抽出しても良い。そして、分析部5は、各医用画像の日時情報に基づく、主条件の医用画像と他の医用画像との時間関係を判断する。例えば、分析部5は、主条件の医用画像の日時情報が示す日時と、他の医用画像の日時情報が示す日時とを比較して、他の医用画像が新しい医用画像に属するか、過去の医用画像に属するのかを判断する。例えば、分析部5は、主条件の医用画像が生成された日時と比べて、一定期間以降に生成された医用画像を新たしい医用画像とし、一定期間以前に取得された生成された医用画像を過去の医用画像とする。そして、分析部5は、画像属性情報とともに、主条件との時間関係を表す時間関係情報を設定情報取得部6に出力する。設定情報取得部6は、主条件以外の医用画像の画像属性情報と、その医用画像の表示エリア情報と、主条件との時間関係を表す時間関係情報とを組み合わせ条件とする。
設定情報取得部6は、主条件と複数の組み合わせ条件とに対応する設定エリア情報と処理情報を、医用画像保管装置10から取得し、処理決定部72に出力する。例えば、図15に示すように、設定情報取得部6は、主条件700と組み合わせ条件1、2に対応付けられた設定エリア情報と処理情報を取得して処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図15に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。
そして、操作者が操作部82を用いて、表示部81の表示エリア(画面)の所望の位置を指定する。例えば、操作部82としてのマウスを操作することで、マウスカーソルによって、表示部81の表示エリア(画面)の任意の位置を指定する。指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7の処理決定部72に出力される。
処理決定部72は、表示部81の画面上で指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報と処理情報とに基づき、医用画像に関して実行される処理を決定する。例えば、表示部81に表示されている医用画像が、図15に示す設定情報テーブルの主条件700と組み合わせ条件1、2の条件に該当し、マウスカーソルによって指定された位置が、表示部81の画面上において「(0,0)−(1024,256)」の領域に含まれている場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「画像めくり」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を示す処理情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、上述した実施形態と同様に、処理決定部72によって決定された処理を実行する。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、主条件と、組み合わせ条件1〜Nと、表示部81の画面上で指定された位置とに対応する処理を決定するようにしても良い。
さらに、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管しても良い。この場合、処理決定部72は、分析部5から画像属性情報を受け、さらに、医用画像が表示されている位置を示す座標情報と、マウスカーソルによって指定された位置を示す座標情報とをユーザインターフェース8から受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、指定された位置に対応する処理を決定する。
なお、上述した変形例1と同様に、複数の医用画像を表示部81に表示させる場合、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、表示部81に表示されている医用画像の全てのシリーズに含まれるDICOM画像データに対して、決定された処理を実行しても良い。また、上述した実施形態と同様に、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタンを、他のボタンと区別して表示部81に表示させても良い。
[変形例7]
次に、変形例7に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図16を参照して説明する。図16は、変形例7に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。変形例7では、新たな検査(以下、「新検査」と称する場合がある)で取得された医用画像と、過去の検査(以下、「過去検査」と称する場合がある)で取得された医用画像とを並べて表示部81に表示する場合について説明する。
(変形例7に係る設定情報テーブル)
図16に示す設定情報テーブルは、関連情報の有無800と、設定エリア情報801と、処理情報802との対応付けで構成されている。
関連情報の有無800は、ある医用画像に関連する別の医用画像が存在するか否かを示す関連情報の有無を示している。関連情報は、ある検査やシリーズに属する医用画像データと、別の検査やシリーズに属する医用画像データとを関連付けるための情報である。例えば、新検査のシリーズに属する医用画像データと、過去検査のシリーズに属する医用画像データとを関連付けるための情報である。
ここで、関連情報が作成される過程について説明する。例えば、医用画像診断装置20によってある患者を撮影すると、その撮影によって、医用画像データが生成される。その検査で取得された複数の医用画像データは、上述したように、医用画像保管装置10の画像データ保管部14に保管される。このとき、その検査の撮影条件を含む情報が、患者ID、検査ID、及びシリーズIDなどに対応付けられて画像データ保管部14に保管される。例えば、撮影条件を含む医用画像データが、患者ID、検査ID、及びシリーズIDなどに対応付けられて画像データ保管部14に保管される。この段階における検査を便宜的に「過去検査」と称し、この撮影条件を「過去の撮影条件」と称することにする。
そして、その患者に対して新たな検査(新検査)を行うとき、医用画像診断装置20は、画像データ保管部14から過去の撮影条件を含む情報(例えば撮影条件を含む医用画像データ)を取得する。具体的には、医用画像撮影装置20は、その患者を特定するための患者IDを医用画像保管装置10に送信し、その患者IDに対応付けられている過去の撮影条件を含む情報を医用画像保管装置10から取得する。
そして、新検査においては、医用画像診断装置20は、過去の撮影条件に従って撮影を行う。この新検査で取得された医用画像データは、上述したように、医用画像保管装置10の画像データ保管部14に保管される。
そして、医用画像診断装置20は、新検査の医用画像データと過去検査の医用画像データとを関連付けた関連情報を作成する。例えば、医用画像診断装置20は、過去検査の医用画像データに関する情報と、新検査の医用画像データに関する情報とを関連付けた関連情報を作成する。具体的には、医用画像診断装置20は、過去検査の医用画像データが属するシリーズのシリーズIDと、新検査の医用画像データが属するシリーズのシリーズIDとを関連付け、その関連付けを示す関連情報を作成する。
医用画像診断装置20は、その関連情報を付帯情報として新検査の医用画像データに付帯させる。または、医用画像診断装置20は、その関連情報を医用画像保管装置10に送信し、医用画像保管装置10の画像データ保管部14にて保管しても良い。この場合、患者IDと、新検査の検査IDと、シリーズIDと、関連情報の記憶位置情報とを対応付けてデータベース13にて管理する。
以上のように、関連情報によって、新検査の医用画像データと、過去検査の医用画像データとが関連付けられる。この関連付けの数は、限定されない。例えば、過去において複数の検査が実施されている場合、医用画像診断装置20は、新検査の医用画像データと、複数の過去検査の医用画像データとの関連付けを表す関連情報を作成する。具体的には、2つの過去検査が実施されている場合、医用画像診断装置20は、新検査の医用画像データと、第1の過去検査の医用画像データと、第2の過去検査の医用画像データとを関連付け、その関連付けを表す関連情報を作成する。
そして、医用画像観察装置1にて、ある検査に属する医用画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる場合、その医用画像データに関して関連情報が存在するか否かを判断する。そして、関連情報が存在する場合、医用画像観察装置1は、その関連情報が示す検査の医用画像データを医用画像保管装置10から取得する。例えば、新検査に属する医用画像データに関連情報が付帯されている場合、医用画像観察装置1は、その関連情報が示す過去検査の医用画像データを医用画像保管装置10から取得する。そして、医用画像観察装置1は、新検査の医用画像と、過去検査の医用画像とを並べて表示部81に表示させる。
また、関連情報が医用画像保管装置10にて保管されている場合、医用画像観察装置1は、その関連情報を医用画像保管装置10から取得し、その関連情報が示す過去検査の医用画像データを医用画像保管装置10から取得する。そして、医用画像観察装置1は、新検査の医用画像と、過去検査の医用画像とを並べて表示部81に表示させる。
図16に示す関連情報の有無800は、医用画像観察装置1にて表示しようとしている医用画像に関する関連情報の有無を示す。
設定エリア情報801は、上述した実施形態と同様に、表示部の画面上における位置を特定するための情報である。図16に示す例では、設定エリア情報801は、表示部に表示される医用画像が占める領域を複数の個別領域に分割し、分割された個々の個別領域を特定するための情報である。具体的には、設定エリア情報801が示す個別領域としては、「新検査の画像の上部半分」、「過去検査の画像の下部半分」などが該当する。なお、新検査や過去検査には複数のシリーズが含まれている場合がある。その場合、「新検査の画像」は、新検査に含まれる所定のシリーズの画像が該当する。同様に、「過去検査の画像」は、過去検査に含まれる所定のシリーズの画像が該当する。また、設定エリア情報801は、変形例2と同様に、表示部の表示エリアを複数の個別表示エリア(個別領域)に分割し、分割された個々の個別表示エリアを特定するための情報であっても良い。
また、処理情報802は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。
図16に示す例では、関連情報の有無800(関連情報が存在する)、設定エリア情報801としての「新検査の画像の上部半分」、及び処理情報802としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、関連情報が存在して、表示部に新検査の医用画像と過去検査の医用画像が並んで表示されている状態で、操作者によって新検査の医用画像の上部半分の領域が指定されると、医用画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
その他の例として、関連情報の有無800(関連情報が存在する)、設定エリア情報801としての「過去検査の画像の下部半分」、及び処理情報802としての「拡大率調整」が対応付けられている。この対応付けは、関連情報が存在して、表示部に新検査の医用画像と過去検査の医用画像が並んで表示されている状態で、操作者によって過去検査の医用画像の下部半分の領域が指定されると、過去検査の医用画像に関して実行される処理として、「拡大率調整」の処理が決定されることを示している。
(変形例7に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について説明する。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDが入力されると、画像データ取得部3は、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。そして、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像をサムネイル表示し、操作者は操作部82を用いて、所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。例えば、操作者は操作部82を用いて、新検査の医用画像を指定する。
表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。また、操作者によって表示部81の画面上における医用画像の表示位置が指定されると、表示処理部71は、指定された位置に医用画像を表示させる。
そして、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。分析部5は、表示処理部71から出力されたイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データに関連情報が付帯されているか否かを識別する。そして、分析部5は、関連情報の有無を示す情報を設定情報取得部6に出力する。
また、DICOM画像データに関連情報が付帯されている場合、分析部5は、その関連情報を表示処理部71に出力する。表示処理部71は、その関連情報によって関連付けられているDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。このとき、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像と、関連付けられた医用画像とを並べて表示部81に表示させる。
例えば、操作者によって新検査の医用画像が指定されると、分析部5は、その新検査に含まれるDICOM画像データに関連情報が付帯されているか否かを識別する。そして、関連情報が付帯されている場合、表示処理部71は、その関連情報が示す過去検査に含まれるDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。このとき、表示処理部71は、操作者によって指定された新検査の医用画像と、過去検査の医用画像とを並べて表示部81に表示させる。なお、関連情報に複数の過去検査の情報が示されている場合、表示処理部71は、新検査の医用画像と、複数の過去検査の医用画像を並べて表示部81に表示させる。
設定情報取得部6は、関連情報の有無に対応する設定エリア情報と処理情報を、医用画像保管装置10から取得し、処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図16に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。例えば、新検査に属する医用画像データに関連情報が含まれている場合、設定情報取得部6は、関連情報が存在する場合に対応する設定エリア情報と処理情報を医用画像保管装置10から取得して、処理決定部72に出力する。
そして、操作者が操作部82を用いて、表示部81において新検査の医用画像と過去検査の医用画像が占める領域内の所望の位置を指定する。例えば、操作部82としてのマウスを操作することで、マウスカーソルによって、新検査の医用画像上の任意の位置を指定する。マウスカーソルによって所望の位置が指定されると、指定された位置の座標情報がユーザインターフェース8(UI)から制御部7の処理決定部72に出力される。例えば、表示部81に表示されている新検査の医用画像の頂点の1つを原点(0,0)として、マウスカーソルによって指定された位置の座標情報が制御部7に出力される。
処理決定部72は、指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定情報エリアと処理情報とに基づき、医用画像に関して実行される処理を決定する。例えば、マウスカーソルによって指定された位置が、操作者によって指定された新検査の医用画像の上部半分の領域に含まれる場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「画像めくり」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を表す処理情報を表示処理部71に出力する。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、関連情報の有無と、表示部81の画面上で指定された位置とに対応する処理を決定するようにしても良い。
さらに、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管しても良い。この場合、処理決定部72は、分析部5から関連情報の有無を受け、さらに、マウスカーソルによって指定された位置を示す座標情報をユーザインターフェース8から受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、指定された位置に対応する処理を決定する。
なお、上述した変形例1と同様に、複数の医用画像を表示部81に表示させる場合、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、表示部81に表示されている医用画像の全てのシリーズに含まれるDICOM画像データに対して、決定された処理を実行しても良い。また、上述した実施形態と同様に、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタンを、他のボタンと区別して表示部81に表示させても良い。
また、操作者によって指定された医用画像のイメージIDやシリーズIDに基づいて、画像データ情報取得部2が、データベース13を検索しても良い。そして、データベース13にて関連情報の記憶位置情報が管理されている場合は、画像データ情報取得部2は、その関連情報の記憶位置情報を取得する。この場合、画像データ取得部3は、その記憶位置情報が示す場所に記憶されている関連情報を画像データ保管部14から取得する。そして、表示処理部71は、その関連情報が示す過去検査のDICOM画像データを記憶部4から取得して、過去検査の医用画像を表示部81に表示させる。また、設定情報取得部6は、関連情報の有無に対応する設定エリア情報と処理情報を、医用画像保管装置10から取得して、処理決定部72に出力する。画像データ取得部3によって関連情報が取得されている場合、設定情報取得部6は、関連情報が存在する場合に対応する設定エリア情報と処理情報を医用画像保管装置10から取得して、処理決定部72に出力する。
[変形例8]
次に、変形例8に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図17を参照して説明する。図17は、変形例8に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。変形例8では、上述した変形例7と同様に、新検査で取得された医用画像と、過去検査で取得された医用画像とを並べて表示部81に表示する場合について説明する。なお、変形例8では、上述した関連情報が存在することを前提に説明する。
(変形例8に係る設定情報テーブル)
図17に示す設定情報テーブルは、関連情報の内容810と、設定エリア情報811と、処理情報812との対応付けで構成されている。
関連情報の内容810は、関連付けられている検査と、表示される医用画像の属性を示している。例えば、関連情報の内容810は、新検査と過去検査の2つのシリーズ(検査)が関連付けられ、表示される医用画像がCT画像であることを示している。また、別の例として、関連情報の内容810は、新検査と2つの過去検査(過去検査1と過去検査2)が関連付けられ、新検査の画像がCT画像、過去検査1の画像がMR画像、及び過去検査2の画像がMR画像であることを示している。
また、設定エリア情報811は、上述した実施形態と同様に、表示部の画面上における位置を特定するための情報である。図17に示す例では、設定エリア情報811は、表示部に表示される医用画像が占める領域を複数の個別領域に分割し、分割された個々の個別領域を特定するための情報である。なお、新検査や過去検査には複数のシリーズが含まれている場合がある。その場合、「新検査の画像」は、新検査に含まれる所定のシリーズの画像が該当する。同様に、「過去検査の画像」は、過去検査に含まれる所定のシリーズの画像が該当する。また、設定エリア情報811は、変形例2と同様に、表示部の表示エリアを複数の個別表示エリア(個別領域)に分割し、分割された個々の個別表示エリアを特定するための情報であっても良い。
また、処理情報812は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。
図17に示す例では、関連情報の内容810としての「新検査と1つの過去検査とが関連付けられ、画像属性がCT画像」、設定エリア情報811としての「新検査の画像の上部半分」、及び処理情報812としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、新検査と1つの過去検査とが関連付けられて、医用画像の属性がCT画像である場合に、操作者によって新検査の医用画像の上部半分の領域が指定されると、医用画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
その他の例として、関連情報の内容810としての「新検査、過去検査1、及び過去検査2が関連付けられ、新検査の画像属性がCT画像、過去検査1の画像属性がMR画像、過去検査2の画像属性がCT画像」、設定エリア情報811としての「過去検査2の画像の下部半分」、及び処理情報812としての「拡大率調整」が対応付けられている。この対応付けは、新検査と2つの過去検査とが関連付けられて、新検査の医用画像の属性がCT画像であり、過去検査1の医用画像の属性がMR画像であり、過去検査2の医用画像の属性がCT画像である場合に、操作者によって過去検査2の医用画像の下部半分の領域が指定されると、医用画像に関して実行される処理として、「拡大率調整」の処理が決定されることを示している。
(変形例8に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について説明する。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDが入力されると、画像データ取得部3は、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。そして、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像をサムネイル表示し、操作者は操作部82を用いて、所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。例えば、操作者は操作部82を用いて、新検査の医用画像を指定する。
表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。また、操作者によって表示部81の画面上における医用画像の表示位置が指定されると、表示処理部71は、指定された位置に医用画像を表示させる。
そして、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。分析部5は、表示処理部71から出力されたイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データに関連情報が付帯されているか否かを識別する。DICOM画像データに関連情報が付帯されている場合、分析部5は、その関連情報を表示処理部71と設定情報取得部6に出力する。また、分析部5は、関連情報によって関連付けられたDICOM画像データから画像属性情報を抽出して、設定情報取得部6に出力する。表示処理部71は、その関連情報によって関連付けられているDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。このとき、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像と、関連付けられた医用画像とを並べて表示部81に表示させる。
例えば、関連情報が、新検査と過去検査1と過去検査2との関連付けを示している場合、表示処理部71は、過去検査1に含まれるDICOM画像データと、過去検査2に含まれるDICOM画像データを記憶部4から取得し、過去検査1の医用画像と過去検査2の医用画像を表示部81に表示させる。このとき、表示処理部71は、操作者によって指定された新検査の医用画像と、過去検査1の医用画像と、過去検査2の医用画像とを並べて表示部81に表示させる。
設定情報取得部6は、関連情報の内容に対応する設定エリア情報と処理情報を、医用画像保管装置10から取得し、処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図17に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。例えば、関連情報の内容が、「新検査、過去検査1、及び過去検査2が関連付けられ、新検査の画像属性がCT画像、過去検査1の画像属性がMR画像、過去検査2の画像属性がCT画像」となっている場合、設定情報取得部6は、その関連情報の内容に対応する設定エリア情報と処理情報を医用画像保管装置10から取得して、処理決定部72に出力する。
そして、操作者が操作部82を用いて、表示部81において新検査の医用画像と過去検査の医用画像が占める領域内の所望の位置を指定する。
処理決定部72は、指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報と処理情報とに基づき、医用画像に関して実行される処理を決定する。例えば、マウスカーソルによって指定された位置が、過去検査2の医用画像の下部半分の領域に含まれている場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「拡大率調整」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を表す処理情報を表示処理部71に出力する。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、関連情報の内容と、表示部81の画面上で指定された位置とに対応する処理を決定するようにしても良い。
さらに、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管しても良い。この場合、処理決定部72は、分析部5から関連情報を受け、さらに、マウスカーソルによって指定された位置を示す座標情報をユーザインターフェース8から受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、指定された位置に対応する処理を決定する。
なお、上述した変形例1と同様に、複数の医用画像を表示部81に表示させる場合、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、表示部81に表示されている医用画像の全てのシリーズに含まれるDICOM画像データに対して、決定された処理を実行しても良い。また、上述した実施形態と同様に、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタンを、他のボタンと区別して表示部81に表示させても良い。
また、変形例7と同様に、操作者によって指定された医用画像のイメージIDやシリーズIDに基づいて、画像データ情報取得部2がデータベース13を検索して、画像データ取得部3が画像データ保管部14から関連情報を取得しても良い。
[変形例9]
次に、変形例9に係る設定情報テーブルと医用画像観察装置1の動作について、図18を参照して説明する。図18は、変形例9に係る設定情報テーブルの1例を説明するための図である。変形例9では、上述した変形例7及び変形例8と同様に、新検査で取得された医用画像と、過去検査で取得された医用画像とを並べて表示部81に表示する場合について説明する。なお、変形例9では、変形例8と同様に、関連情報が存在することを前提に説明する。
(変形例9に係る設定情報テーブル)
図18に示す設定情報テーブルは、関連情報の内容820と、キー画像の有無821と、設定エリア情報822と、処理情報823との対応付けで構成されている。
関連情報の内容820は、上述した変形例8と同様に、関連付けられている検査と、表示される医用画像の属性を示している。
キー画像の有無821は、あるシリーズ(検査)にキー画像(特定の医用画像)が含まれているか否かを示している。例えば、新検査のシリーズにおけるキー画像の有無や、過去検査のシリーズにおけるキー画像の有無などを示している。
設定エリア情報822は、上述した実施形態と同様に、表示部の画面上における位置を特定するための情報である。図18に示す例では、設定エリア情報822は、表示部に表示される医用画像が占める領域を複数の個別領域に分割し、分割された個々の個別領域を特定するための情報である。なお、新検査や過去検査には複数のシリーズが含まれている場合がある。その場合、「新検査の画像」は、新検査に含まれる所定のシリーズの画像が該当する。同様に、「過去検査の画像」は、過去検査に含まれる所定のシリーズの画像が該当する。また、設定エリア情報822は、変形例2と同様に、表示部の表示エリアを複数の個別表示エリア(個別領域)に分割し、分割された個々の個別表示エリアを特定するための情報であっても良い。
また、処理情報823は、上述した実施形態と同様に、医用画像データに関して実行される処理を特定するための情報である。
図18に示す例では、関連情報の内容820としての「新検査と1つの過去検査とが関連付けられ、画像属性がCT画像」、キー画像の有無821としての「一方のシリーズにキー画像が存在し、他方のシリーズにキー画像が存在しない」、設定エリア情報822としての「キー画像を含むシリーズに含まれる画像の上部半分」、及び処理情報823としての「画像めくり」が対応付けられている。この対応付けは、新検査と1つの過去検査とが関連付けられて、医用画像の属性がCT画像であり、一方のシリーズにキー画像が含まれる場合に、操作者によって新検査の医用画像の上部半分の領域が指定されると、医用画像に関して実行される処理として、「画像めくり」の処理が決定されることを示している。
その他の例として、関連情報の内容820としての「新検査、過去検査1、及び過去検査2が関連付けられ、新検査の画像属性がCT画像、過去検査1の画像属性がMR画像、過去検査2の画像属性がCT画像」、キー画像の有無821としての「新検査にキー画像が存在し、過去検査1にはキー画像が存在せず、過去検査2にキー画像が存在する」、設定エリア情報822としての「過去検査2の画像の下部半分」、及び処理情報823としての「拡大率調整」が対応付けられている。この対応付けは、新検査と2つの過去検査とが関連付けられて、新検査の医用画像の属性がCT画像であり、過去検査1の医用画像の属性がMR画像であり、過去検査2の医用画像の属性がCT画像であり、新検査と過去検査2にキー画像が存在し、過去検査1にはキー画像が存在しない場合に、操作者によって過去検査2の医用画像の下部半分の領域が指定されると、医用画像に関して実行される処理として、「拡大率調整」の処理が決定されることを示している。
(変形例9に係る医用画像観察装置1の動作)
次に、医用画像観察装置1の動作について説明する。上述した実施形態と同様に、操作部82によって所望の患者の患者IDが入力されると、画像データ取得部3は、その患者IDが付帯情報として付帯されているDICOM画像データを医用画像保管装置10から取得して、記憶部4に記憶させる。そして、表示処理部71は、複数のシリーズの医用画像をサムネイル表示し、操作者は操作部82を用いて、所望の医用画像(所望のシリーズ)を指定する。例えば、操作者は操作部82を用いて、新検査の医用画像を指定する。
表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像を拡大して表示部81に表示させる。また、操作者によって表示部81の画面上における医用画像の表示位置が指定されると、表示処理部71は、指定された位置に医用画像を表示させる。
そして、指定された医用画像のイメージIDが表示処理部71から分析部5に出力される。分析部5は、表示処理部71から出力されたイメージIDが付帯されたDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データに関連情報が付帯されているか否かを識別する。DICOM画像データに関連情報が付帯されている場合、分析部5は、その関連情報を表示処理部71と設定情報取得部6に出力する。また、分析部5は、関連情報によって関連付けられたDICOM画像データから画像属性情報を抽出して、設定情報取得部6に出力する。表示処理部71は、その関連情報によって関連付けられているDICOM画像データを記憶部4から取得し、そのDICOM画像データに基づく医用画像を表示部81に表示させる。このとき、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像と、関連付けられた医用画像とを並べて表示部81に表示させる。
例えば、関連情報が、新検査と過去検査1と過去検査2との関連付けを示している場合、表示処理部71は、過去検査1に含まれるDICOM画像データと、過去検査2に含まれるDICOM画像データを記憶部4から取得し、過去検査1の医用画像と過去検査2の医用画像を表示部81に表示させる。このとき、表示処理部71は、操作者によって指定された新検査の医用画像と、過去検査1の医用画像と、過去検査2の医用画像とを並べて表示部81に表示させる。
さらに、分析部5は、各検査(各シリーズ)にキー画像(特定の医用画像)が含まれているか否かを判断する。すなわち、分析部5は、関連情報によって関連付けられているDICOM画像データのそれぞれが属する検査(シリーズ)に、キー画像(特定の医用画像)が含まれているか否かを判断する。例えば、キー画像(特定の医用画像)を示す特定画像情報を医用画像データに付帯させておき、その特定画像情報の有無に基づいて、キー画像が含まれているか否かを判断する。そして、分析部5は、各検査(各シリーズ)におけるキー画像の有無を設定情報取得部6に出力する。
設定情報取得部6は、関連情報の内容とキー画像(特定の医用画像)の有無に対応する設定エリア情報と処理情報を、医用画像保管装置10から取得し、処理決定部72に出力する。また、設定情報取得部6は、図18に示す設定情報テーブル自体を取得して、処理決定部72に出力しても良い。例えば、関連情報の内容が、「新検査、過去検査1、及び過去検査2が関連付けられ、新検査の画像属性がCT画像、過去検査1の画像属性がMR画像、過去検査2の画像属性がCT画像」となっていて、さらに、キー画像の有無が、「新検査と過去検査2にキー画像が存在し、過去検査1にはキー画像が存在しない」場合、設定情報取得部6は、その関連情報の内容とキー画像の有無に対応する設定エリア情報と処理情報を医用画像保管装置10から取得して、処理決定部72に出力する。
そして、操作者が操作部82を用いて、表示部81において新検査の医用画像と過去検査の医用画像が占める領域内の所望の位置を指定する。
処理決定部72は、指定された位置の座標情報と、設定情報取得部6によって取得された設定エリア情報と処理情報とに基づき、医用画像に関して実行される処理を決定する。例えば、マウスカーソルによって指定された位置が、過去検査2の医用画像の下部半分の領域に含まれている場合は、処理決定部72は、医用画像データに関する処理を「拡大率調整」に決定する。そして、処理決定部72は、指定された位置に対応する処理を表す処理情報を表示処理部71に出力する。
また、設定情報取得部6によってデータベース13から設定情報テーブルが取得されている場合は、処理決定部72は、その設定情報テーブルを参照することで、表示部81の画面上で指定された位置に対応する処理を決定するようにしても良い。
さらに、上述した実施形態と同様に、医用画像観察装置1が設定情報テーブルを保管しても良い。この場合、処理決定部72は、マウスカーソルによって指定された位置を示す座標情報をユーザインターフェース8から受けると、記憶部に記憶されている設定情報テーブルを参照することで、指定された位置に対応する処理を決定する。
なお、上述した変形例1と同様に、複数の医用画像を表示部81に表示させる場合、表示処理部71は、操作者によって指定された医用画像のシリーズに含まれるDICOM画像データに対してのみ、決定された処理を実行する。また、表示処理部71は、表示部81に表示されている医用画像の全てのシリーズに含まれるDICOM画像データに対して、決定された処理を実行しても良い。また、上述した実施形態と同様に、表示処理部71は、処理決定部72によって決定された処理を表すボタンを、他のボタンと区別して表示部81に表示させても良い。
また、変形例7と同様に、操作者によって指定された医用画像のイメージIDやシリーズIDに基づいて、画像データ情報取得部2がデータベース13を検索して、画像データ取得部3が画像データ保管部14から関連情報を取得しても良い。
上述した実施形態、及び変形例1から変形例9で説明した設定情報テーブルには、個々のテーブルを区別するための識別情報が付帯されている。例えば、操作者がその識別情報を指定することで、所望の設定情報テーブルを特定し、その設定情報テーブルに従って、処理が決定される。また、設定情報テーブルの対応付けは、操作者によって任意に変更できるようにしても良い。