JP2014023697A - 針状体パッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】針状体を皮膚に穿刺したあとに、ただちに薬液を投与可能な針状体パッケージを提供することを課題とする。
【解決手段】基体の一方の面に針状部と該基体の厚み方向に貫通孔を備える針状体と、内部に液体が保持され、かつ第1の面の内部に突起部を備える収納容器を備え、かつ、前記針状体の前記針状部形成面と反対側の基体の面と、前記収納容器の第1の面と対向する第2の面が接合されており、かつ、前記収納容器の第1の面を外側から内側に向かって押圧した際に前記突起部が前記収納容器の第2の面を破壊し、前記針状体の貫通孔内に突出することを特徴とする針状体パッケージとした。さらには、前記収納容器の第2の面を外側から押圧した際に、前記突起部が前記収納容器の第1の面を破壊し、前記針状体の貫通孔を通過し、前記基体の針状部形成面から突出することを特徴とする針状体パッケージとした。
【選択図】図3

Description

本発明は、針状体穿刺後に、ただちに薬液を投与可能とする針状体のパッケージに関する。
皮膚上から薬剤などの送達物を浸透させ体内に送達物を投与する方法である経皮吸収法は、人体に痛みを与えることなく簡便に送達物を投与することが出来る方法として用いられている。
経皮投与の分野において、μmオーダーの針が形成された針状体を用いて皮膚を穿孔し、皮膚内に薬剤などを投与する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、針状体の製造方法として、機械加工を用いて原版を作製し、該原版から転写版を形成し、該転写版を用いた転写加工成型を行なうことが提案されている(特許文献2参照)。
また、針状体の製造方法として、エッチング法を用いて原版を作製し、該原版から転写版を形成し、該転写版を用いた転写加工成型を行なうことが提案されている(特許文献3参照)。
特開昭48−93192号公報 国際公開第2008/013282号パンフレット 国際公開第2008/004597号パンフレット
針状体は、痛みなく、皮膚のバリア層となる角質層を貫通し、穿刺孔を設けることができる。その穿刺孔から薬剤が皮内に吸収されることで、薬剤の経皮吸収を実現する。
針状体を用いた経皮吸収方法として、針状体を皮膚に穿刺し、設けられた穿刺孔の上から薬剤を塗布し、穿刺孔を通して皮内に薬剤を吸収させる方法がある。
しかし、針状体で皮膚に穿刺孔を設けても、針状体を皮膚から除去すると穿刺孔が徐々に塞がってしまうため、十分薬剤が透過しない問題がある。
そこで、本発明は、針状体を皮膚に穿刺したあとに、ただちに薬液を投与可能な針状体パッケージを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明としては、基体の一方の面に針状部と該基体の厚み方向に貫通孔を備える針状体と、内部に液体が保持され、かつ第1の面の内部に突起部を備える収納容器を備え、かつ、前記針状体の前記針状部形成面と反対側の基体の面と、前記収納容器の第1の面と対向する第2の面が接合されており、かつ、前記収納容器の第1の面を外側から内側に向かって押圧した際に前記突起部が前記収納容器の第2の面を破壊し、前記針状体の貫通孔内に突出することを特徴とする針状体パッケージとした。
また、請求項2に係る発明としては、前記収納容器の第2の面を外側から押圧した際に、前記突起部が前記収納容器の第1の面を破壊し、前記針状体の貫通孔を通過し、前記基体の針状部形成面から突出することを特徴とする請求項1記載の針状体パッケージとした。
また、請求項3に係る発明としては、前記針状体の針状部の材料が、前記収納容器内に保持する液体で溶解することを特徴とする請求項1または請求項2記載の針状体パッケージとした。
本発明の針状体パッケージとすることにより、針状体穿刺後に、皮膚に設けられた穿刺孔が塞がる前に、ただちに薬液を皮膚に吸収させることができた。
図1は、本発明の針状体パッケージに用いる針状体の上面図(図1(a))とX−X´断面における断面図である。 図2は、本発明の針状体パッケージに用いる液体を収納する収納容器の斜視図である。 図3は、本発明の針状体パッケージの模式断面図である。 図4は、本発明の針状体パッケージを皮膚に穿刺した際の模式断面図である。 図5は、本発明の針状体パッケージの模式断面図である。 図6は、本発明の針状体パッケージの変形例の模式断面図である。
本発明の針状体パッケージについて説明する。
本発明の針状体パッケージは、基体の一方の面に針状部と該基体の厚み方向に貫通孔を備える針状体と、内部に液体が保持され、かつ第1の面の内部に突起部を備える収納容器を備える。
図1に本発明の針状体パッケージに用いる針状体の上面図(図1(a))とX−X´断面における断面図を示した。本発明の針状体パッケージに用いる針状体11は、基体12の一方の面に針状部13と貫通孔14を備える。針状部13は基体12の針状部形成面12Aに形成され、貫通孔14は、基体の針状体形成面12Aと針状体形成面12Bが連通するように厚み方向に貫通している。
図2に本発明の針状体パッケージに用いる液体を収納する収納容器の斜視図を示した。本発明の針状体パッケージに用いる収納容器21にあっては、第1の面21Aに突起部22を備える。突起部22は、第1の面21Aに対向する第2の面21Bに向かって先端が向けられている。また、収納容器には液体23が保持されている。
図3に本発明の針状体パッケージの模式断面図を示した。本発明の針状体パッケージ1において、針状体11の基材12の針状部形成面12Aと反対側の針状体非形成面12Bと、収納容器21の第1の面と対向する第2の面22Bが接合されている。
本発明の針状体パッケージ1にあっては、収納容器21の第2の面22Bを外側から内側に向かって押圧した際に、突起部22が収納容器21の第2の面21Bを破壊し、針状体11の貫通孔13内に突出するように、針状体11の貫通孔13および収納容器21の突起部22が配置され、針状体11と収納容器21が接合される。
また、図4に本発明の針状体パッケージを皮膚に穿刺した際の模式断面図を示した。本発明の針状体パッケージ1を皮膚31に穿刺するにあっては、収納容器21の第1の面22Aを外側から内側に向かって押圧する。このとき、収納容器21内の突起部22の先端が、針状体11の貫通孔13内に突出するように移動する。そして収納容器21内の突起部は収納容器の第2の面を破壊し、収納容器内に含まれる液体21は貫通孔から流出することになり、収納容器に含まれる液体は皮膚に供給される。
本発明にあっては、収納容器21内の液体23の針状体11の貫通孔13からの流出にあわせ、針状体の針状部を穿刺した穿刺孔に液体が供給されることとなる。したがって、本発明の針状体パッケージは、針状体穿刺後に、皮膚に設けられた穿刺孔が塞がる前に、針状体の針状部を穿刺した穿刺孔にただちに薬液を皮膚に吸収させることができる。
本発明の針状体パッケージにあっては、収納容器の第1の面の突起部を外側から押圧した際に、突起部が収納容器の第1の面を破壊し、前記針状体の貫通孔を通過し、前記基体の針状部形成面(第1の面)から突出するようにすることが好ましい。本構成とすることにより、収納容器の突起部を、収納容器の第2の面を破壊するだけでなく、皮膚を穿刺する針状部としても作用させることができる。この場合、針状体穿刺後に皮膚に設けられた穿刺孔が塞がる前に、針状体の針状部を穿刺した穿刺孔と収納容器の突起部を穿刺した穿刺孔に液体が供給される。
また、本発明の針状体パッケージにあっては、針状体の針状部の材料として収納容器内に保持する液体で溶解する材料を選択しても良い。本構成とすることにより、皮膚に穿刺された針状体の針状部が収納容器から放出された液体によって溶解する。これにより、針状部に薬剤を含有させることができ、多量の薬剤を皮膚に投与することが可能となる。また、針状体の針状部は皮内で溶解する材料を選択した場合に、収納容器内に収納される液体は針状体を皮膚内で溶解させる速度を向上させる働きを有する。
さらに詳細に本発明の針状体パッケージについて説明する。
本発明の針状体パッケージにおける針状体は、基体に1つの針状部を具備してもよく、また基体に複数の針状部を具備してもよい。複数の針状部を具備する場合には、アレイ状に針状部を具備してよい。ここで、「アレイ状」とは、各突起部が並んでいる状態を示すものであり、例えば、格子配列、最密充填配列、同心円状に配列、ランダムに配列などのパターンを含む。
針状体の針状部は、図1に示すように貫通孔の外側に取り囲むように配置することが好ましい。針状体の針状部は、針状体パッケージを皮膚に穿刺する際に、収納容器の突起部より前に皮膚に穿刺される。針状体の針状部を貫通孔の外側に取り囲むように配置することにより、突起部が皮膚に対して垂直に穿刺する際の補助治具として作用させることが可能となる。すなわち、突起部を皮膚に穿刺した際の折れを防ぐことが可能となる。
針状体の針状部の形状は、錐体形状であることが好ましい。具体的には、円錐、角錐といった錐体形状が例示される。また錐体形状と、円柱、角柱といった柱状形状を組み合わせた鉛筆形状(胴体部が柱体形状であり、先端部が錐体形状のもの)等の形状も選択することができる。なお、突起部の側壁には括れや段差が形成されていても良い。また、針状体の針状部の形状としては、柱体形状を選択することもできる。
針状体の材料としては生体適合性を有するものが望ましい。例えば、生体適合性を備える材料として、シリコン、ステンレス鋼、チタン、マンガン等の金属、医療用シリコーン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカーボネート、環状オレフィンコポリマー等の樹脂、などが挙げられる。また、収納容器内に保持する液体で溶解する材料としては、水溶性高分子を選択できる。水溶性高分子としては、具体的には、アルギン酸塩、カードラン、キチン、キトサン、グルコマンナン、ポリリンゴ酸、ヒアルロン酸、コラーゲン、コラーゲンペプチド、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチンなどを挙げることができる。
本発明の針状体は、各種の公知技術を用いて製造することが可能である。例えば材料として樹脂を使用する場合には、射出成形、押出成形、インプリント、ホットエンボス、キャスティング等の成形技術で針状体を形成した後、マイクロドリル、レーザー等で貫通孔を形成することができる。また、針状体を形成するにあっては、切削加工法等の機械加工法や、エッチング法を用いることもできる。
また、得られた針状体を原版として、めっき法や樹脂を用いた型取り法により鋳型を作製し、当該鋳型を用いて、針状体を複製することも可能である。
次に、針状体パッケージにおける収納容器は、柔軟性のある材料を用いることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料を用いることができる。また、本発明の収納容器の第1の面に設けられる突起部の材料としては、例えば、シリコン、ステンレス鋼、チタン、マンガン等の金属、シリコーン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカーボネート等の樹脂を用いることができる。ただし、突起部の材料としては、収納容器の材料としては、収納容器の第2の面を破壊するだけの十分な硬度が求められる。なお、突起部の材料としては、収納容器内に注入される液体に溶解しない材料を選択する必要がある。
突起部の形状は、錐体形状であることが好ましい。具体的には、円錐、角錐といった錐体形状が例示される。また錐体形状と、円柱、角柱といった柱状形状を組み合わせた鉛筆形状(胴体部が柱体形状であり、先端部が錐体形状のもの)等の形状も選択することができる。なお、突起部の側壁には括れや段差が形成されていても良い。また、突起部は台座上に設けられてもかまわない。また、突起部の形状としては、柱体形状も選択することができるが、収納容器の第2の面を破壊するだけの鋭利さが求められる。
突起部は、針状体と同様に、各種の公知技術を用いて製造することが可能である。例えば材料として樹脂を使用する場合には、射出成形、押出成形、インプリント、ホットエンボス、キャスティング等の成形技術法を用いることができる。また、切削加工等の機械加工法やエッチング法を用いて突起部を形成することもできる。また、得られた突起部を原版として、めっき法や樹脂を用いた型取り法により鋳型を作製し、当該鋳型を用いて、突起部を複製することも可能である。
また、収納容器内部には液体が保持される。液体には、皮膚に送達することを目的とした薬剤を含有させることができる。また、収納容器内に注入液体には、水やエチルアルコール等の水系溶媒を選択することができる。このとき、収納容器内の液体は、ゲル材料やスポンジ等の多孔質材料に含ませて収納容器内に配置することもできる。
皮膚に送達する薬剤としては、薬理活性物質や、化粧品を選択することができる。薬理活性物質は、用途に応じて適宜選択してよい。例えば、インフルエンザなどのワクチン、癌患者の痛止め向け薬、インスリン、生物製剤、遺伝子治療薬、注射剤、経口剤、皮膚適用製剤等であっても良い。本発明の針状体パッケージは皮膚を穿刺することから、従来の経皮投与に用いられる薬理活性物質以外にも、皮下注射が必要な薬理活性物質にも適用することが出来る。特に、注射剤であるワクチンなどは、針状体を用いた場合、投与に際し痛みがないため、小児への適用に適している。また、従来の経口剤の投与では、小児は経口剤を飲むのが困難であるが、本発明の針状体パッケージを用いた場合、投与に際し薬剤を飲む必要がないため、小児への適用に適している。
化粧品組成物は、化粧品および美容品として用いられる組成物である。例えば、保湿剤、色料、香料、美容効果(しわ、にきび、妊娠線などに対する改善効果、脱毛に対する改善効果など)を示す生理活性物質、などが挙げられる。
なお、針状体の針状部として収納容器内に保持する液体で溶解する材料を用いた場合には、これらの薬剤は針状部材料に含ませることも可能である。
本発明の針状体パッケージにおける収納容器にあっては、穴の開いた収納容器を用意し、当該注入容器の内部に液体を注入し、注入後に、突起部で封入することにより製造することができる。突起部により、収納容器を封入するにあっては突起部は台座を備えることが好ましい。
本発明の針状体パッケージは、収納容器の第2の面を外側から内側に向かって押圧した際に、突起部22が収納容器の第2の面を破壊し、針状体の貫通孔内に突出するように、針状体の貫通孔および収納容器の突起部が配置、接合される。針状体と収納容器の接合は公知の手法を用いることによりおこなうことができる。例えば、接着剤による貼り合わせにより接合することができる。
図5に本発明の針状体パッケージの模式断面図を示した。
本発明の針状体パッケージにあっては、針状体11の針状部13の寸法は皮膚に穿刺孔を形成するのに適した細さと長さを有することが好ましい。具体的には、図5(a)に示す針状部の高さHは10μm以上1000μm以下の範囲内であることが好ましい。針状部の高さHは、基体の針状体形成面12Aから針状部13の先端部までの距離である。
針状部の高さHは、前記範囲内で針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を皮膚内のどのくらいの深さまで形成するかを考慮して決定することが好ましい。
特に、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「角質層内」に留める場合、針状体の針状部の高さHは10μm以上300μm以下、より好ましくは30μm以上200μm以下、の範囲内にすることが望ましい。
また、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「角質層を貫通し、かつ神経層へ到達しない長さ」に留める場合、針状体の針状部の高さHは200μm以上700μm以下、より好ましくは200μm以上500μm以下、さらに好ましくは200μm以上300μm以下、の範囲内にすることが望ましい。
さらに、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「穿刺孔が真皮に到達する長さ」とする場合、針状体の針状部の高さHは200μm以上500μm以下の範囲内とすることが好ましい。また、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「穿刺孔が表皮に到達する長さ」の場合、針状体の針状部の高さHは200μm以上300μm以下の範囲内とすることが好ましい。
針状部の幅Dは、1μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましい。針状部の幅Dは、前記範囲内で針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を皮膚内のどのくらいの深さまで形成するか等を考慮して決定することが好ましい。
針状部部の幅Dは、突起部を基板面と平行に投影した際の基体と接している針状部の長さのうち最大の長さである。例えば、針状部が円錐形状である場合、針状部と基体と接している面の円の直径が幅Dとなる。針状部が正四角錐である場合、突起部と基体と接している面の正方形の対角線が幅Dとなる。
また、針状部のアスペクト比Aは1以上10以下の範囲内であることが好ましい。アスペクト比Aとは、突起部の長さHと幅Dを用い、A=H/Dにより定義される。
実施形態に係る針状体において、突起部が錐形状のように先端角を有し、角質層を貫通させる場合、突起部の先端角θは5°以上30°以下、より好ましくは10°以上20°以下、の範囲内であることが望ましい。なお、先端角θは針状部を基体面に平行に投影した際の角度(頂角)のうち最大のものを指す。
一方、針状体パッケージの収納容器の突起部高さLは、押圧する前の収納容器の第1の面と第2の面の間隔Sよりも小さい必要がある。また、突起部高さLは、収納容器を第1の面から押圧した際に、前記針状体の貫通孔内に突出し、突起部が前記収納容器の第2の面を破壊する程度の長さがあればよい。ただし、本発明の針状体パッケージにあっては、収納容器の第1の面の突起部を外側から押圧した際に、突起部が収納容器の第1の面を破壊し、前記針状体の貫通孔を通過し、前記基体の針状体形成面から突出するようにすることが好ましい。本構成とすることにより、収納容器の突起部は、針状体の針状部と同様に皮膚を穿孔することが可能となる。
針状体パッケージにおける、収納容器の突起部を第1の面から押圧した際の、突起部の基体の針状体形成面12Aからの最大突出長さlは、針状体の針状部と同様に、10μm以上1000μm以下の範囲内であることが好ましい。
なお、図5(b)に示したように、突起部の針状体の基体の針状体形成面12Aからの最大突出長さlは収納容器を第1の面から押圧した際の突起部の基体の第1の面からの突出長さの最大値として定義される。
穿刺した際に形成される穿刺孔を「角質層内」に留める場合、突起部の最大突出長さlは10μm以上300μm以下、より好ましくは30μm以上200μm以下の範囲内にすることが望ましい。
穿刺した際に形成される穿刺孔を「角質層を貫通し、かつ神経層へ到達しない長さ」に留める場合、突起部の最大突出長さlは200μm以上700μm以下、より好ましくは200μm以上500μm以下、さらに好ましくは200μm以上300μm以下の範囲内にすることが望ましい。
穿刺した際に形成される穿刺孔を「穿刺孔が真皮に到達する長さ」とする場合、突起部の最大突出長さlは200μm以上500μm以下の範囲内とすることが好ましい。また、針状体を穿刺した際に形成される穿刺孔を「穿刺孔が表皮に到達する長さ」の場合、突起部の最大突出長さlは200μm以上300μm以下の範囲内とすることが好ましい。
図6に本発明の針状体パッケージの変形例の模式断面図を示した。本発明の針状体パッケージにおいて、針状体の針状部、貫通孔および収納容器の突起部の本数は限定されるものではなく、また、針状体の針状部、貫通孔および収納容器の突起部の配置も限定されるものではない。ただし、針状体の針状部は、貫通孔の外側に複数配置されることが好ましい。針状体パッケージを皮膚に穿刺する際に、針状体の針状部は一番最初に皮膚に穿刺される。針状体の針状部を貫通孔の外側に複数配置することにより、突起部が皮膚に対して垂直に穿刺する際の補助治具として作用させることが可能となる。すなわち、突起部を皮膚に対して垂直に穿刺することが可能となり、皮膚に斜め方向に穿刺したときに発生する突起部先端の折れを防ぐことができる。
<実施例1>
<針状体の製造>
まず、シリコン基板に精密機械加工を用いて、正四角錐(高さ:150μm、底面:60μm×60μm)が、1mm間隔で、6列6行の格子状に36本配列した針状体原版を形成した。
次に、前記シリコン基板で形成された針状体原版に、メッキ法によりニッケル膜を500μmの厚さに形成し、90℃に加熱した重量パーセント濃度30%の水酸化カリウム水溶液によって前記シリコン基板をウェットエッチングして除去し、ニッケルから成る凹版11を作成した。
次に、成形材料であるポリカーボネートを、凹版上に配置し、熱インプリント法によってポリカーボネート製の針状体を複製製造した。
次に、エキシマレーザーに針状体の針状形成部に中央の基体に貫通穴を設けた。貫通穴は、その周囲が針状部よって取り囲まれている。
<薬剤収納容器の製造>
ポリエチレンテレフタレート(PET)製の容器の一面にφ1mm程度の穴を設け、設けられた穴を通して、薬剤として0.1%ローダミン水溶液を充填した。
上記針状体の製造方法と同様の方法でφ2mmの基体の中央に高さ500μmの突起が設けられたポリカーボネート製の突起部を作製した。
突起部をPET容器に設けられた穴を塞ぐように、接着させ収納容器を得た。
<針状体パッケージの製造>
針状体の貫通穴の中心位置に、収納容器に取り付けられた針状部が位置するように、針状体と収納容器を接着剤により接合した。以上により本発明の針状体パッケージを作製した。
<確認試験>
実施例1で得られた針状体パッケージをブタ皮膚に穿刺した後、ブタ皮膚を共焦点顕微鏡で観察した。
確認試験の結果、実施例1を穿刺したブタ皮膚の皮内にローダミンの蛍光発光が確認された。このことから、押圧することにより突起部が収納容器を破壊し、ブタ皮膚にローダミンが吸収されたと考える。
なお、実施例1の針状体パッケージにおける突起部の基体の針状体形成面からの最大突出長さlは200μmであった。
[実施例2]
<針状体の製造>
まず、シリコン基板に精密機械加工を用いて、正四角錐(高さ:150μm、底面:60μm×60μm)が、1mm間隔で、6列6行の格子状に36本配列した針状体原版を形成した。
次に、前記シリコン基板で形成された針状体原版に、メッキ法によりニッケル膜を500μmの厚さに形成し、90℃に加熱した重量パーセント濃度30%の水酸化カリウム水溶液によって前記シリコン基板をウェットエッチングして除去し、ニッケルから成る凹版11を作成した。
次に、成形材料であるヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、凹版上に配置し、インクジェット法により凹版にヒドロキシプロピルセルロース溶液を供給し、ヒドロキシプロピル製の針状体を複製製造した。
次に、エキシマレーザーに針状体の針状形成部に中央の基体に貫通穴を設けた。貫通穴は、その周囲が針状部よって取り囲まれている。
<収納容器の製造>
ポリエチレンテレフタレート(PET)製の容器の一面にφ1mm程度の穴を設け、設けられた穴を通して、薬剤として0.1%ローダミン水溶液を充填した。
上記針状体の製造方法と同様の方法でφ2mmの基体の中央に高さ500μmの突起が設けられたポリカーボネート製の突起部を作製した。
突起部をPET容器に設けられた穴を塞ぐように、接着させ収納容器を得た。
<針状体パッケージの製造>
針状体の貫通穴の中心位置に、収納容器に取り付けられた針状部が位置するように、針状体と収納容器を接着剤により接合した。以上により本発明の針状体パッケージを作製した。
<確認試験>
実施例2で得られた針状体パッケージをブタ皮膚に穿刺した後、ブタ皮膚を共焦点顕微鏡で観察した。
確認試験の結果、実施例2を穿刺したブタ皮膚の皮内にローダミンの蛍光発光が確認された。このことから、押圧することにより突起部が収納容器を破壊し、ブタ皮膚にローダミンが吸収されたと考える。
なお、実施例2の針状体パッケージにおける突起部の基体の針状体形成面からの最大突出長さlは200μmであった。
また、豚皮膚に穿刺したあとの針状体パッケージの針状体の針状部を顕微鏡観察したところ、針状部の先端が消失している様子が確認された。
なお、本発明の針状体パッケージは、微細な針状体を必要とする様々な分野に利用可能である。例えば、試料治具、創薬、医療用途、化粧品、美容用途などに用いる針状体パッケージとして応用が期待できる。
1 針状体パッケージ
11 針状体
12 基体
12A 基体の針状体形成面
12B 基体の針状体非形成面
13 針状部
21 収納容器
21A 収納容器の第1の面
21B 収納容器の第2の面
22 突起部
31 皮膚

Claims (3)

  1. 基体の一方の面に針状部と該基体の厚み方向に貫通孔を備える針状体と、
    内部に液体が保持され、かつ第1の面の内部に突起部を備える収納容器を備え、かつ、
    前記針状体の前記針状部形成面と反対側の基体の面と、前記収納容器の第1の面と対向する第2の面が接合されており、かつ、
    前記収納容器の第1の面を外側から内側に向かって押圧した際に前記突起部が前記収納容器の第2の面を破壊し、前記針状体の貫通孔内に突出すること
    を特徴とする針状体パッケージ。
  2. 前記収納容器の第2の面を外側から押圧した際に、前記突起部が前記収納容器の第1の面を破壊し、前記針状体の貫通孔を通過し、前記基体の針状部形成面から突出することを特徴とする請求項1記載の針状体パッケージ。
  3. 前記針状体の針状部の材料が、前記収納容器内に保持する液体で溶解することを特徴とする請求項1または請求項2記載の針状体パッケージ。
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