本願発明は、電源ケーブルの一端側、他端側で認証をして給電を行う給電システムに関する。
電気車両の普及に伴い、今後、家庭、ビル等に設置されたコンセントから盗電されたり、自動販売機などのプラグを差し替えられたりして盗電されることが予想される。また、ショッピングセンター、駐車場等において、充電スタンドの設置が始まっているが、盗電対策は十分とはいえない。さらに、公共施設から盗電される事件も、たびたび報道されており、盗電を防止する技術は、その社会的需要が増大すると考えられる。そこで、権原ある給電対象物には給電を行い、権原のない給電対象物には給電を行わないコンセント、電気車両に充電する充電スタンド、充電装置などが開発されている。
例えば、電源ケーブルのプラグにRFIDタグを配置し、コンセントボックス側でRFIDタグを認証を行い、認証が成立した場合には給電を行い、認証が成立しない場合には給電を行わない電力供給システムが公開されている。(例えば、特許文献1)
しかしながら、この引例は、両端に接続子(プラグ、コネクタ等)が設けられ、コンセントボックス、電気機器の両方と着脱自在に構成されている1本の電源ケーブルで接続する場合には、コンセントボックスと電源ケーブルとの間で認証が行われたとしても、電気機器と電源ケーブルとの間で認証が行われないために、給電しようとする電気機器が権原ある電気機器であるか否かを特定することができず、権原のない電気機器に給電してしまうという課題を有している。また、給電中に、給電対象物側で接続子が差し換えられ、不正な給電が行われても、これを検出して給電を停止することができないという課題を有している。
また、充電ケーブルにRFIDタグを配置し、RFID認証部からのリクエスト信号を受けてIDを照合し、一致した場合には給電し、一致しない場合には、給電を行わない充電システムが公開されている。この引例は、図1(a)では、充電ケーブルが電気自動車側に脱離不能に固定される場合、または電源ケーブルが電気自動車から着脱自在である場合、図1(b)では、充電ケーブルが充電装置の一部として脱離不能に連結される場合、または電源ケーブルが充電装置から着脱自在である場合について記載されている。(例えば、特許文献2)
しかしながら、図1(a)に示された引例のうち、電源ケーブルが電気自動車から着脱自在である場合では、給電対象物が権原ある給電対象物であるか否かを特定することができず、権原のない給電対象物に給電してしまうという課題を有している。また、電気自動車側で充電ケーブルが差し換えられ、不正な給電が行われても、これを検出して給電を停止することができないという課題を有している。
また、図1(b)に示された引例のうち、電源ケーブルが充電装置から着脱自在である場合では、RFID認証部でIDが認証されたとしても、充電制御部との通信手段(RFID認証部と充電制御部とを結ぶ信号線)がないために、充電制御部が、IDの認証結果を取得できず、そもそも、盗電を防止できないという課題を有している。なお、図1(b)に示された引例が、通信手段(RFID認証部と充電制御部とを結ぶ信号線)を備えているものであったとしても、充電ケーブルのプラグにRFID認証部が設けられているために、プラグの抜け落ち、誤落下等により、RFID認証部が損傷し易く、稼働率が低下するという課題を有している。
特願2008−245441号公報
特願2010−158135号公報
上述した従来技術は、両端に接続子(プラグ、コネクタ等)が設けられ、給電部(引例では、コンセントボックス、コンセントケース)、給電対象物(引例では、電気機器、電気自動車)の両方と着脱自在に構成されている1本の電源ケーブルで接続する場合には、十分に盗電を防止できない課題、そもそも盗電を防止できない課題があった。また、稼働率が低下するという課題があった。本願発明は、上記点に鑑み、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、稼働率の低下を防止しつつ、盗電を防止することができるダブル認証給電システムを提供することを目的とする。
また、上述した従来技術は、両端に接続子(プラグ、コネクタ等)が設けられ、給電部、給電対象物の両方と着脱自在に構成されている1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電対象物を特定して使用することができなかった。本願発明は、上記点に鑑み、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電対象物を特定して使用することができるダブル認証給電システムを提供することを他の目的とする。
なお、上述した従来技術は、給電部と給電対象物との間で通信を行うことができず、細かな給電制御を行うことができなかった。本願発明は、上記点に鑑み、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電装置と給電対象物との間で細かな給電制御を行うことができるダブル認証給電システムを提供することを、他の目的とする。
本願発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、所定の給電対象物に給電をするに際して、認証を要するダブル認証給電システムにおいて;
給電を行う給電部に設けられる所定の電路と、
電路上に設けられて電路を開閉する電路開閉器と、
電路開閉器の開閉を制御する制御部と、
電路に接続する第1の接続子、給電対象物に接続する第2の接続子の両接続子が設けられ、電路から出力される電力を給電対象物に送電する電源ケーブルと、
第1の接続子に設けられる第1のRFIDタグと、
第2の接続子に設けられる第2のRFIDタグと、
給電部に設けられ、第1のRFIDタグから出力される第1の認証情報を受信する第1の信号受信部と、
給電対象物に設けられ、第2のRFIDタグから出力される第2の認証情報を受信する第2の信号受信部と、
第1の信号受信部で受信された第1の認証情報および第2の信号受信部で受信された第2の認証情報を認証する認証部と、
を備えており、
認証に際して、認証部が、認証すべき第1の認証情報、第2の認証情報の両認証情報を認証できない場合には、給電しようとする給電対象物が権原のない給電対象物であるものと認定し、給電を行わないように、制御部が電路開閉器を制御することにより、権原のない給電対象物への不正な給電を防止することを特徴とする。
これによれば、第1の接続子に第1のRFIDタグが備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第1のリードライト装置が第1の認証情報を受信できず、認証部は第1の認証情報を認証することができない。同様に、第2の接続子に第2のRFIDタグが備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第2のリードライト装置が第2の認証情報を受信できず、認証部は第2の認証情報を認証することができない。このため、第1の接続子に第1のRFIDタグが備えられていない電源ケーブル、第2の接続子に第2のRFIDタグが備えられていない電源ケーブルを用いて、権原のない給電対象物に不正な給電を試みても、給電されることがない。
また、第1の接続子に第1のRFIDタグが備えられていても、認証部が第1の認証情報を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合、第2の接続子に第2のRFIDタグが備えられていても、認証部が第2の認証情報を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合には、第2の認証情報が認証されず、給電されることはない。さらに、第1のRFIDタグ、第2のRFIDタグを備え、第1の認証情報、第2の認証情報が第1の認証部、第2の認証部で認証されるべき電源ケーブルであったとしても、権原のない給電対象物が接続されている場合には、第2のリードライト装置が第2の認証情報を受信できないので、給電されることがない。
しかも、第2の接続子に第2のRFIDタグが設けられており、第2のリードライト装置が給電対象物に設けらているために、プラグの抜け落ち、誤落下等があったとしても、第2のリードライト装置が損傷することはなく、稼働率が低下するということもない。その結果、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、稼働率の低下を防止しつつ、盗電を防止することができるダブル認証給電システムを提供すること
請求項2に記載の発明では、請求項1において、認証部が、第1のリードライト装置で受信された第1の認証情報、第2のリードライト装置で受信された第2の認証情報の両認証情報を認証した場合には、給電しようとする給電対象物が権原ある給電対象物であるものと認定し、権原ある給電対象物であると認定された給電対象物に給電が許可されることを特徴とする。
これによれば、給電しようとする給電対象物が権原ある給電対象物であるものと認定された場合に、給電が許可されるために、給電対象物を特定して使用することができる。その結果、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電対象物を特定して使用することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2において、第1の接続子が電路に接続されている場合には、第1の認証情報を受信でき、第1の接続子が電路に接続されていない場合には、第1の認証情報を受信できないように、第1のリードライト装置が配置されており、
第2の接続子が権原ある給電対象物に接続されている場合には、第2の認証情報を受信でき、第2の接続子が権原ある給電対象物に接続されていない場合には、第2の認証情報を受信できないように、第2のリードライト装置が配置されていることを特徴とする。
これによれば、不正な電源ケーブルを接続したうえで、第1のRFIDタグ、第2のRFIDタグを備えた電源ケーブルを第1のリードライト装置、第2のリードライト装置に近づけて認証を行い、不正な電源ケーブルを、あたかも第1のRFIDタグ、第2のRFIDタグを備えた電源ケーブルであるかのように認識させて、不正な給電対象物に給電を行うということを防止することができる。その結果、盗電防止効果の高いダブル認証給電システムを提供することができる。
請求項4に記載の発明のように、請求項1乃至請求項3のいずれか1つにおいて、認証部が、第1のリードライト装置で受信された第1の認証情報を認証する第1の認証部、第2のリードライト装置で受信された第2の認証情報を認証する第2の認証部の両認証部であり、
第1の認証部が第1の認証情報を認証し、かつ第2の認証部が第2の認証情報を認証した場合には、給電しようとする給電対象物が権原ある給電対象物であるものと認定し、
権原ある給電対象物であると認定された給電対象物に給電が許可されてもよい。
請求項5に記載の発明では、請求項1乃至請求項4のいずれか1つにおいて、第1の接続子と電路との接続状態を検出する第1の接続検出手段、第2の接続子と権原ある給電対象物との接続状態を検出する第2の接続検出手段を備えており、
第1の接続子と電路とが接続され、かつ第2の接続子と権原ある給電対象物とが接続されて、給電されている途中に、第1の接続検出手段が、第1の接続子と電路との接続が中断されたことを検出した場合、および第2の接続検出手段が、第2の接続子と権原ある給電対象物との接続が中断されたことを検出した場合のうち、いずれかの場合には、給電を行わないように、制御部が電路開閉器を制御することにより、権原のない給電対象物への不正な給電を防止することを特徴とする。
これによれば、不正な給電が試みられて、第1の接続子と電路との接続が中断された場合には、第1の接続検出手段がこれを検出して、制御部が、給電部を制御して給電を停止することができる。また、2の接続子と権原ある給電対象物との接続が中断された場合には、第2の接続検出手段がこれを検出して、制御部が、給電部を制御して給電を停止することができる。その結果、第1の接続子または第2の接続子の差し換えによる不正な給電を防止することができる。
請求項6に記載の発明では、請求項1乃至請求項5のいずれか1つのダブル認証給電システムが、権原ある給電対象物から制御部側に一方向に通信用信号を送信するダブル認証給電システムであり、
通信用信号が、第2のRFIDタグ、第2のリードライト装置の少なくとも1つから無線送信され、
第1のRFIDタグ、第1のリードライト装置の少なくとも1つが、通信用信号を受信することを特徴とする。
これによれば、権原ある給電対象物から制御部側に通信用信号を送信することができるので、制御部側で、通信用信号を用いた種々の制御を行うことができる。その結果、細かな給電制御を行うことができるダブル認証給電システムを提供することができる。
請求項7に記載の発明では、請求項1乃至請求項5のいずれか1つのダブル認証給電システムが、権原ある給電対象物と制御部との間で通信用信号を双方向に送受するダブル認証給電システムであり、
通信用信号が、第1のRFIDタグ、第1のリードライト装置の少なくとも1つと、第2のRFIDタグ、第2のリードライト装置の少なくとも1つとの間で、双方向に送受されることを特徴とする。
これによれば、権原ある給電対象物と制御部との間で通信用信号を双方向に送受することができるので、制御部側、権原ある給電対象物の双方で、通信用信号を用いた種々の制御を行うことができる。その結果、細かな給電制御を行うことができるダブル認証給電システムを提供することができる。
請求項8に記載の発明では、請求項1乃至請求項7のいずれか1つにおいて、送電が、第2の接続子に設けられる電源側コイルと、権原ある電力消費体に設けられて第2の接続子と磁気的に接続される受電側コイルとで非接触電力伝送を行う非接触電力伝送手段により行われることを特徴とする。
これによれば、給電を行うに際して、雨天時に配線器具の接続部が雨水に濡れて感電する危険性を回避することができる。
第1の実施形態によるダブル認証給電システムの装置構成図である。
第1の実施形態によるダブル認証給電システムの制御フローチャートである。
第1の実施形態によるダブル認証給電システムの不意魚フローチャートである。
第2の実施形態によるダブル認証給電システムの装置構成図である。
第2の実施形態によるダブル認証給電システムの制御フローチャートである。
第2の実施形態によるダブル認証給電システムの制御フローチャートである。
第3の実施形態によるダブル認証給電システムの装置構成図である。
第3の実施形態によるダブル認証給電システムの制御フローチャートである。
第3の実施形態によるダブル認証給電システムの制御フローチャートである。
第4の実施形態によるダブル認証給電システムの装置構成図である。
以下、説明するにあたり、本願発明の給電対象物について説明する。本願発明の給電対象物を例示すると、後述する電気車両の他、自動販売機、エアコン、冷蔵庫、コンピュータなどの電気製品、家電製品、電話機、コピー機、電動工具などがある。なお、電気車両には、電気自動車の他、ハイブリット車、電動式バイク、電動アシスト自転車、電車が含まれる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、給電対象物が電気車両であり、自宅の給電装置と電気車両との間を1本の電源ケーブルで接続する場合の実施形態である。図1に示すように、ダブル認証給電システム11は、図1に示すように、給電装置13を備えている。この給電装置13は、後述する電源ケーブル27を介して給電対象物(例えば電気車両EV)に電力を供給する給電部であり、例えば、電磁継電器15、給電用ECU(Electronic Control Unit)17、直流電源19、設定変更部21、入力部23、電路25を備えている。
電磁継電器15は、給電のオン/オフを行うもので、電路25の途中(電路上)に配置されている。コイル15aに直流電源が給電され、コイル15aが励磁されると、機械接点15bが閉じ、給電を行う。電磁継電器15は、本願発明の電路開閉器の一例を構成する。なお、本願発明の電路開閉器は、電磁継電器15の他に、電磁開閉器、SSR(ソリッドステートリレー)、プログラムリレーなどを用いてもよい。電路25の端部にはプラグ受け25aが設けられており、電源ケーブル27を接続できるように構成されている。プラグ受け25aは、電路25の一部を構成する。なお、給電装置13を構成する各要素は、必ずしも1つの収容体(函体)に配置されている必要はなく、適宜、分割して配置されてもよい。例えば、設定変更部21、入力部23が、他の構成要素と別体に配置されていてもよい。また、給電装置13の構成部品として、コンセントボックスが備えられ、このコンセントボックスに、プラグ受け25aが配置されていてもよい。
上述した給電用ECU17は、マイクロコンピュータ29、インターフェース31、ドライバ33、タイマ回路35を備えている。マイクロコンピュータ29内のメモリ37には、電磁継電器15を制御する制御プログラム、第1の照合情報A3が書き込まれている。マイクロコンピュータ29は、電磁継電器15を制御する制御部、第1の認証情報A1を照合、認証する第1の認証部として機能する。
インターフェース31は、電磁継電器15のコイル15aを作動させるための信号伝達回路である。ドライバ33は、インターフェース31の励磁信号に基づいて、電磁継電器15のコイル15aを励磁する。
上述したダブル認証給電システム11は、商用電源、太陽光発電などから、所定の電力が供給される。この電力は、電磁継電器15を経由して、プラグ受け25aに供給される。また、この電力は、電磁継電器15の上流において分岐され、直流電源19に供給される。
設定変更部21は、給電に関する各種設定を行う。入力部23は、操作部39を備えて、各種操作を行う。操作部39は、運転開始ボタン、停止ボタン、非常停止ボタン、給電ランプ、認証完了ランプなどを備えており、運転開始、停止などの各種操作、表示を行うことができる。
電源ケーブル27は、被覆材の中に電力線27aが収納されたケーブル部品であり、一端にプラグ27b、他端にコネクタ27cが設けられている。プラグ27bは、プラグ受け25aと着脱自在に設けられる。コネクタ27cは、後述する電気車両EVの充電用コネクタ49と着脱自在に設けられる。プラグ27bは、本願発明の第1の接続子の一例を構成する。コネクタ27cは、本願発明の第2の接続子の一例を構成する。
上述したプラグ27bの底部中央、コネクタ27cの底部中央には、それぞれ、第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43が配置される。第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43は、図示しないアンテナ、IC部を備えている。
第1のRFIDタグ41には、第1の認証情報A1が記憶されている。プラグ27bをプラグ受け25aに接続すると、第1のRFIDタグ41が第1のリードライト装置45の通信範囲内に配置され、所定のタイミングで、第1のリードライト装置45が第1の認証情報A1を受信する。第1のリードライト装置45で受信された第1の認証情報A1は、マイクロコンピュータ29で照合される。プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断された場合には、第1のRFIDタグ41が第1のリードライト装置45の通信範囲を外れ、第1のリードライト装置45が第1の認証情報A1を受信することができない。なお、第1の認証情報A1は、所定のプログラムにより生成される特定の情報であってもよい。
また、第2のRFIDタグ43には、第2の認証情報A2が記憶されている。コネクタ27cを充電用コネクタ49に接続すると、第2のRFIDタグ43が第2のリードライト装置47の通信範囲内に配置され、所定のタイミングで、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信する。第2のリードライト装置47で受信された第2の認証情報A2は、充電用ECU51で照合される。コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されると、第2のRFIDタグ43が第2のリードライト装置47の通信範囲を外れ、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信することができない。なお、第2の認証情報A2は、所定のプログラムにより生成される特定の情報であってもよい。
なお、セキュリティの観点から、第1のRFIDタグ41とマイクロコンピュータ29との間、第2のRFIDタグ43と充電用ECU51との間で、相互認証を行うようにすると、盗電防止効果を高めることができる。
第1のリードライト装置45は、アンテナ45aを備えており、第1のRFIDタグ41から出力される第1の認証情報A1を受信するとともに、第2のリードライト装置47から送信される信号を受信する。また、給電装置13から出力される信号を入力して、第2のリードライト装置47に送信する機能を有している。この第1のリードライト装置45は、所定の通信範囲を有しており、プラグ27bとプラグ受け25aとが接続されている場合には、第1のRFIDタグ41が作動し、プラグ27bとプラグ受け25aとが接続されていない場合には、第1のRFIDタグ41が作動しないように、給電装置13に配置される。第1のリードライト装置45は、本願発明の第1の信号受信部の一例を構成する。なお、第1のリードライト装置45は、上述したコンセントボックスに配置されてもよい。
一方、電気車両EVには、第2のリードライト装置47、充電用コネクタ49、充電用ECU(Electronic Control Unit)51が設けられている。充電用コネクタ49は、電気車両EVの受電部である。電気車両EVは、本願発明の給電対象物の一例を構成する。
充電用ECU51内のメモリ53には充電監視用の制御プログラム、第2の照合情報A4が書き込まれている。充電用ECU51は、この充電監視用の制御プログラムに従い作動することにより、バッテリ(図示せず)の充電監視状態(充電中か否か)や充電量監視(バッテリ残量確認)等の処理を行う。また、充電用ECU51は、第2の認証情報A2を照合、認証する第2の認証部として機能する。なお、上述した第1の認証部、第2の認証部は、本願発明の認証部の一例を構成する。
第2のリードライト装置47は、アンテナ47aを備えており、第2のRFIDタグ43から出力される第2の認証情報A2を受信するとともに、第1のリードライト装置45から送信される信号を受信する。また、充電用ECU51から出力される信号を入力して、第1のリードライト装置45に送信する機能を有している。この第2のリードライト装置47は、所定の通信範囲を有しており、コネクタ27cと充電用コネクタ49とが接続されている場合には、第2のRFIDタグ43が作動し、コネクタ27cと充電用コネクタ49とが接続されていない場合には、第2のRFIDタグ43が作動しないように、電気車両EVに配置される。第2のリードライト装置47は、本願発明の第2の信号受信部の一例を構成する。なお、上述した第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47は、給電装置13と電気車両EVとの間で送受される信号を無線で双方向に通信することができる。
次に、第1の実施形態の制御手順について説明する。図2、図3に、第1の実施形態におけるダブル認証給電システム11の制御手順の一例を示す。
最初に、給電装置13側の制御手順について、図2を用いて説明する。なお、制御当初は、電磁継電器15がオフに制御されているものとする。図示しない操作部39の運転スイッチをオンにすると、認証要求信号S1をマイクロコンピュータ29から充電用ECU51に送信する。認証要求信号S1は、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して、充電用ECU51に送信される。
ステップSC20では、タイマ回路35が計時を開始し、ステップSC10において、計時した時間が、認証許容時間T1内である場合には、ステップSC30に進む。認証許容時間T1を経過した場合には、ステップSC110に進む。
ステップSC30では、第1のRFIDタグ41に記憶された第1の認証情報A1と、マイクロコンピュータ29に記憶された第1の照合情報A3とを照合し、一致したか否かを判定する。一致した場合には、第1の認証情報A1の認証が成立したものとして、ステップSC40に進む。照合の結果、一致しない場合には、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていないか、認証が成立しなかったものと判定し、ステップSC10に進む。
ステップSC40では、認証成立信号S2が、マイクロコンピュータ29に入力されたか否かを判定する。認証成立信号S2が、マイクロコンピュータ29に入力された場合には、第2の認証情報A2の認証が成立したものとして、ステップSC50に進む。認証成立信号S2が、マイクロコンピュータ29に入力されない場合には、第2の認証情報A2の認証が成立しなかったのとして、ステップSC10に進む。
ステップSC50では、認証完了信号S3をマイクロコンピュータ29から充電用ECU51に送信する。認証完了信号S3は、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して、充電用ECU51に送信される。その後、タイマ回路35が計時を開始し、ステップSC60において、計時した時間が給電開始待ち時間T2に達した場合には、ステップSC70に進む。
ステップSC70では、給電要求信号S4が、マイクロコンピュータ29に入力されたか否かを判定する。給電要求信号S4が、マイクロコンピュータ29に入力されていると判定した場合には、ステップSC80に進む。給電要求信号S4がマイクロコンピュータ29に入力されていると判定しない場合には、ステップSC110に進む。
ステップSC80では、電磁継電器15をオンに制御する。具体的には、マイクロコンピュータ29が、電磁継電器15のコイル15aを励磁状態にする指令信号を出力し、インターフェース31、ドライバ33を経由してコイル15aを励磁状態にする。その際、機械接点15bが閉じて、プラグ受け25aへの給電を開始し、ステップSC90に進む。
つまり、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2の両認証情報が認証された場合には、給電しようとする電気車両が権原ある電気車両EVであるものと認定され、給電が許可される。また、第1の認証情報A1が認証されない場合、あるいは、第2の認証情報A2が認証されない場合には、給電しようとする電気車両が権原のある電気車両ではないものと認定され(あるいは、給電しようとする電気車両が権原のない電気車両であるものと認定され)、給電が許可されない。
ステップSC90では、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているか否かを判定する。認証が完了した後、第1のリードライト装置45のアンテナ45aから制御信号を含む電波が発信される。この際、第1のRFIDタグ41のアンテナが共振して、起電力が発生し、第1のRFIDタグ41の回路が作動する。第1のRFIDタグ41の回路が上述した制御信号を受信すると、この制御信号に対応して、所定の連続信号を出力する。第1のリードライト装置45は、出力された連続信号を、連続して受信することができる。
そして、第1のリードライト装置45が連続信号を受信している場合には、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていることを示す信号が、第1のリードライト装置45からマイクロコンピュータ29に送信される。これを受けて、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているものと判定し、ステップSC100に進む。また、給電中に、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断された場合には、第1のRFIDタグ41の回路が作動しなくなる。この際、第1のリードライト装置45が連続信号を受信できなくなり、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていることを示す信号の送信を停止する。これを受けて、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたものと判定し、ステップSC110に進む。
ステップSC100では、マイクロコンピュータ29に、給電要求信号S4が入力されているか否かを判定する。給電要求信号S4が、マイクロコンピュータ29に入力されていると判定した場合には、ステップSC90に進む。給電要求信号S4が入力されていると判定しない場合には、ステップSC110に進む。
ステップSC110では、給電停止信号S5をマイクロコンピュータ29から充電用ECU51に送信する。出力された給電停止信号S5は、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して、充電用ECU51に送信される。その後、タイマ回路35が計時を開始し、ステップSC120において、計時した時間が充電停止制御完了信号待ち時間T3内である場合には、ステップSC130に進む。また、充電停止制御完了信号待ち時間T3が経過した場合には、ステップSC140に進む。
ステップSC130では、充電停止制御完了信号S6が、マイクロコンピュータ29に入力されたか否かを判定する。充電停止制御完了信号S6がマイクロコンピュータ29に入力されていると判定した場合には、ステップSC140に進む。充電停止制御完了信号S6がマイクロコンピュータ29に入力されていると判定しない場合には、ステップSC120に進む。
ステップSC140では、電磁継電器15をオフに制御する。具体的には、マイクロコンピュータ29が、電磁継電器15のコイル15aを非励磁状態にする指令信号を出力し、インターフェース31、ドライバ33を経由してコイル15aを非励磁状態にする。その際、機械接点15bが開いて、プラグ受け25aへの給電を停止する。制御後、ステップSC150に進み、制御を停止する。
次に、電気車両EV側の制御手順について、図3を用いて説明する。電気車両EVの車内に設けられたスイッチ(図示せず)をオンにすると、図示しないタイマ回路が計時を開始し、ステップSE10において、計時した時間が、認証許容時間T4内である場合には、ステップSE20に進む。また、計時した時間が、認証許容時間T4を経過した場合には、ステップSE120に進む。
ステップSE20では、充電用ECU51が認証要求信号S1を入力したか否かを判定する。充電用ECU51が認証要求信号S1を入力したと判定した場合には、ステップSE30に進む。充電用ECU51が認証要求信号S1を入力したと判定しない場合には、ステップSE10に進む。
ステップSE30では、第2のRFIDタグ43に記憶された第2の認証情報A2と、充電用ECU51に記憶された第2の照合情報A4とを照合する。照合の結果、一致した場合には、第2の認証情報A2の認証が成立したものとして、ステップSE40に進む。照合の結果、一致しない場合には、第2の認証情報A2の認証が成立しなかったものとして、ステップSE10に進む。
ステップSE40では、充電用ECU51から認証成立信号S2を出力する。認証成立信号S2は、第2のリードライト装置47、第1のリードライト装置45を介して、マイクロコンピュータ29に送信される。
認証成立信号S2を出力した後、図示しないタイマ回路が計時を開始する。ステップSE50において、計時した時間が認証完了信号待ち時間T5内である場合には、ステップSE60に進む。また、認証完了信号待ち時間T5内が経過していると判定される場合には、ステップSE120に進む。
ステップSE60では、充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したか否かを判定する。充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したと判定した場合には、ステップSE70に進む。充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したと判定しない場合には、ステップSE50に進む。
ステップSE70では、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したと判定した後、第2のリードライト装置47のアンテナ47aから制御信号を含む電波が発信される。この際、第2のRFIDタグ43のアンテナが共振して、起電力が発生し、第2のRFIDタグ43の回路が作動する。第2のRFIDタグ43の回路が上述した制御信号を受信すると、この制御信号に対応して、連続信号を出力する。出力された連続信号は、第2のリードライト装置47で受信することができる。
そして、第2のリードライト装置47が連続信号を受信している場合には、充電用ECU51にコネクタ検出中信号が入力される。マイクロコンピュータ29にコネクタ検出中信号が入力されている場合、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、ステップSE80に進む。また、給電中に、コネクタ27cが充電用コネクタ49との接続が中断された場合には、第2のRFIDタグ43の回路が作動しなくなる。この際、第2のRFIDタグ43が連続信号を送信できなくなり、充電用ECU51にプラグ検出中信号が入力されなくなる。充電用ECU51にプラグ検出中信号が入力されなくなった場合、充電用ECU51は、コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されたものと判定し、ステップSE120に進む。つまり、第2のリードライト装置47は、連続信号を受信しているか否かにより、第2のRFIDタグ43が作動しているか否かを判定する判定手段として機能することができる。
ステップSE80では、給電停止信号S5が入力されたか否かを判定する。給電停止信号S5が入力されたと判定される場合には、ステップSE120に進む。給電停止信号S5が入力されたと判定されない場合には、ステップSE90に進む。
ステップSE90では、電気車両EVの充電停止条件が成立しているか否かを判定する。電気車両EVの充電停止条件が成立していると判定される場合には、ステップSE120に進む。電気車両EVの充電停止条件が成立していないと判定されない場合には、ステップSE100に進む。
ステップSE100では、電気車両EVの充電条件が成立しているか否かを判定する。電気車両EVの充電条件が成立していると判定される場合には、ステップSE110に進む。電気車両EVの充電条件が成立していないと判定されない場合には、ステップSE70に進む。
ステップSE110では、給電要求信号S4を出力する。給電要求信号S4は、第2のリードライト装置47、第1のリードライト装置45を介して、マイクロコンピュータ29に送信される。
ステップSE120では、充電用ECU51が、充電停止制御を行い、ステップSE130において、充電停止制御が完了したか否かを判定する。そして、充電停止制御の完了を待って、ステップSE140において、充電停止制御完了信号S6を出力する。充電停止制御完了信号S6は、第2のリードライト装置47、第1のリードライト装置45を介して、マイクロコンピュータ29に送信される。制御後、ステップSE150に進み、制御を停止する。
つまり、第1の実施形態では、給電中に第1のリードライト装置45が、給電中に受信すべき連続信号を受信できなくなった場合に、給電を停止することができる。この際、第1のリードライト装置45は本願発明の第1の接続検出手段として機能する。また、給電中に第2のリードライト装置47が、給電中に受信すべき連続信号を受信できなくなった場合に、給電を停止することができる。この際、第2のリードライト装置47は本願発明の第2の接続検出手段として機能する。
なお、給電中に第1のリードライト装置45が受信すべき信号として、連続信号を例示したが、電路25とプラグ27bとの接続が中断されことを判定できる信号であれば。これに限らない。例えば、連続信号に代えて、連続した間欠信号でもよい。また所定のタイミングで出力される一定の信号であってもよい。また、第1の認証情報A1を信号として用いてもよい。
上記構成によれば、プラグ27bに第1のRFIDタグ41が備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第1のリードライト装置45が第1の認証情報A1を受信できず、マイクロコンピュータ29は第1の認証情報A1を認証することができない。同様に、コネクタ27cに第2のRFIDタグ43が備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信できず、充電用ECU51は第2の認証情報A2を認証することができない。このため、プラグ27bに第1のRFIDタグ41が備えられていない電源ケーブル、コネクタ27cに第2のRFIDタグ43が備えられていない電源ケーブルを用いて不正な給電を試みても、給電されることがない。
また、プラグにRFIDタグが備えられていても、マイクロコンピュータ29が正当な第1の認証情報A1を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合、コネクタにRFIDタグが備えられていても、充電用ECU51が正当な第2の認証情報A2を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合には、第1の認証情報A1あるいは第2の認証情報A2が認証されず、給電されることはない。さらに、第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43を備え、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2がマイクロコンピュータ29、充電用ECU51で認証されるべき正当な電源ケーブル27であったとしても、権原のない給電対象物が接続されている場合には、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信できないので、給電されることがない。その結果、プラグ受け25a(電路)と、電気車両(給電対象物)とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、盗電を防止することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
一方、給電しようとする給電対象物が権原ある給電対象物EVであるものと認定された場合には、権原ある給電対象物EVであると認定されて給電が許可されるために、給電対象物を特定して使用することができる。その結果、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電対象物を特定して使用することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
また、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されている場合には、第1の認証情報A1を受信でき、給電中にプラグ受け25aとプラグ受け25aとの接続が中断された場合には、第1の認証情報A1を受信できないように、第1のリードライト装置45が配置されている。同様に、コネクタ27cが電気車両EVに接続されている場合には、第2の認証情報A2を受信でき、コネクタ27cと電気車両EVとの接続が中断された場合には、第2の認証情報A2を受信できないように、第2のリードライト装置47が配置されている。このため、不正な電源ケーブルを接続したうえで、第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43を備えた正当な電源ケーブル27を第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47に近づけて認証を行い、不正な電源ケーブルを、あたかも正当な電源ケーブル27であるかのように認識させて、不正な給電対象物に給電を行うということを防止することができる。その結果、盗電防止効果の高いダブル認証給電システムを提供することができる。
また、給電されている途中に、第1のリードライト装置45が、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたことを検出した場合、および第2のリードライト装置47が、コネクタ27cと充電用コネクタ49(電気車両EV)との接続が中断されたことを検出した場合のうち、いずれかの場合には、給電を行わないように、マイクロコンピュータ29が電磁継電器15を制御することができる。その結果、プラグ27bまたはコネクタ27cの差し換えによる不正な給電を防止することができる。
また、マイクロコンピュータ29と充電用ECU51(電気車両EV)との間で通信用信号(マイクロコンピュータ29と充電用ECU51(電気車両EV)との間で送受される信号)を双方向に送受することができるので、マイクロコンピュータ29側、充電用ECU51(電気車両EV)の双方で、通信用信号を用いた種々の制御を行うことができる。その結果、細かな給電制御を行うことができるダブル認証給電システムを提供することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態との相違点を説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分は、同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
第1の実施形態では、第1のRFIDタグ41から送信される連続信号を、給電中に第1のリードライト装置45が受信すべき信号として受信し、給電中に第1のリードライト装置45が連続信号を受信できなくなった場合には、電路25とプラグ27bとの接続が中断されたものとして、給電を停止した。同様に、第2のRFIDタグ43から送信される連続信号を、給電中に第2のリードライト装置47が受信すべき信号として受信し、給電中に第2のリードライト装置47が連続信号を受信できなくなった場合には、コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されたものとして、給電を停止した。
これに対し、第2の実施形態では、電路25とプラグ27bとの接続状態、電気車両EVとコネクタ27cとの接続状態をセンサで検出するようにし、給電中に接続が中断された場合には、給電を停止するようにした。図4に示すように、給電装置13には、第1の検出センサ55が設けられており、給電中に、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたことを、第1の検出センサ55が検出した場合には、給電を停止する。同様に、電気車両EVには、第2の検出センサ57が設けられており、給電中に、コネクタ27cと充電用コネクタ49(電気車両EVと)の接続が中断されたことを、第2の検出センサ57が検出した場合には、給電を停止する。
上述した第1の検出センサ55、第2の検出センサは、それじれ、本願発明の第1の接続検出手段、第2の接続検出手段の一例を構成する。
また、他の相違点として、第1の実施形態では、給電装置13と電気車両EVとの通信を、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して行ったが、第2の実施形態では、給電装置13に無線通信モジュール59を設け、電気車両EVに無線通信モジュール61を設けて、給電装置13と電気車両EVとの通信を、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行う構成とした。これにより、マイクロコンピュータ29と充電用ECU51との通信(信号の送受)は、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行われる。
次に、第2の実施形態の制御手順について説明する。図5、図6に、第2の実施形態におけるダブル認証給電システム11の制御手順の一例を示す。
第1の実施形態では、給電に際して、給電に際して、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2が成立した場合に、給電しようとする電気車両(給電対象物)が権原ある電気車両(給電対象物)であるものと認定して、給電を行った。これに対し、第2の実施形態では、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2を認証する前に、プラグ27b、コネクタ27cが、それぞれ、プラグ受け25a、充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。
また、第1の実施形態では、給電中におけるプラグとプラグ受けとの接続状態は、第1のリードライト装置が連続信号を受信したか否かにより判定した。同様に、給電中におけるコネクタと充電用コネクタとの接続状態は、第2のリードライト装置が連続信号を受信したか否かにより判定した。これに対し、第2の実施形態では、給電中におけるプラグとプラグ受けとの接続状態を、第1の検出センサ55により検出する。また、給電中におけるコネクタと充電用コネクタとの接続状態を、第2の検出センサ57により検出する。最初に、給電装置13の制御手順を、図5を用いて説明する。
給電装置13側では、操作部39の起動電路開閉器をオンにすると、ステップSC10において、タイマ回路35が計時を開始し、計時した時間が、接続許容時間T6内である場合には、ステップSC20に進む。接続許容時間T6を経過した場合には、ステップSC150に進む。
ステップSC20では、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているか否かを判定する。第1の検出センサ55がプラグ27bを検出した場合には、マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力される。マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されると、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているものと判定し、ステップSC30に進む。また、第1の検出センサ55がプラグ27bを検出しない場合には、マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されない。マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されない場合、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていないものと判定し、ステップSC10に進む。
ステップSC30では、コネクタ検出信号S8がマイクロコンピュータ29に入力されたか否かを判定する。コネクタ検出信号S8は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていることを示す信号であり、電気車両EV側で、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていると判定された場合に、充電用ECU51から出力される。このコネクタ検出信号S8がマイクロコンピュータ29に入力された場合には、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、ステップSC40に進む。また、コネクタ検出信号S8がマイクロコンピュータ29に入力されない場合には、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていないものと判定し、ステップSC10に進む。
ステップSC40からステップSC110の制御手順は、第1の実施形態で説明したステップSC10からステップSC80の制御手順に準じる。
ステップSC120では、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているか否かを判定する。第1の検出センサ55がプラグ27bを検出している場合には、マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力される。マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されていると、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているものと判定し、ステップSC130に進む。また、給電中に、第1の検出センサ55がプラグ27bを検出しできなきなった場合には、マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されなくなる。マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されなくなった場合、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたものと判定し、ステップSC150に進む。
ステップSC130では、マイクロコンピュータ29に、コネクタ検出信号S8が入力されているか否かを判定する。マイクロコンピュータ29にコネクタ検出信号S8が入力されていると判定した場合には、ステップSC140に進む。マイクロコンピュータ29にコネクタ検出信号S8が入力されていると判定しない場合には、マイクロコンピュータ29は、コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されたものと判定し、ステップSC150に進む。
ステップSC140からステップSC190の制御手順は、第1の実施形態で説明したステップSC100からステップSC150の制御手順に準じる。
次に、電気車両EVの制御手順を、図6を用いて説明する。電気車両EV側では、電気車両EVの車内に設けられたスイッチ(図示せず)をオンにすると、図示しないタイマ回路が計時を開始し、ステップSE10において、計時した時間が、接続許容時間T7内である場合には、ステップSE20に進む。また、計時した時間が、接続許容時間T7を経過した場合には、ステップSE150に進む。
ステップSE20では、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。第2の検出センサ57がコネクタ27cを検出した場合には、充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力される。充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されると、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、ステップSE30に進む。また、第2の検出センサ57がコネクタ27cを検出しない場合には、充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されない。充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されない場合、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていないものと判定し、ステップSE10に進む。
ステップSE30では、コネクタ検出信号S8を出力する。コネクタ検出信号S8は、無線通信モジュール61、無線通信モジュール59を介して、マイクロコンピュータ29に送信される。
ステップSE40からステップSE90の制御手順は、1の実施形態で説明したステップSE10からステップSE60の制御手順に準じる。
ステップSE100では、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。第2の検出センサ57がコネクタ27cを検出している場合には、充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力される。充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されると、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、ステップSE110に進む。また、第2の検出センサ59がコネクタ27cを検出していない場合には、充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されない。充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されない場合、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていないものと判定し、ステップSE150に進む。
ステップSE110からステップSE180の制御手順は、第1の実施形態で説明したステップSE80からステップSE150の制御手順に準じる。
つまり、第2の実施形態では、給電中に第1の検出センサ55が、プラグ27bを検出できなくなった場合に、給電を停止することができる。また、給電中に第2のリードライト装置47が、給電中に受信すべき連続信号を受信できなくなった場合に、給電を停止することができる。
上記構成のように、第1の検出センサ55、第2の検出センサ57を用いて、プラグ27b、コネクタ27cをの着脱検出を行ってもよい。また、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を用いて、給電装置13と電気車両EVとの通信を行ってもよい。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、給電装置側に電路開閉器(電磁継電器)を設けたが、第3の実施形態では、給電装置側に電路開閉器(電磁継電器)を設け、給電対象物側にスイッチを設けた。なお、第3の実施形態では、給電対象物がコンピュータであるものとして説明する。第1の実施形態と同様の部分は、同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
図4に示すように、コンピュータ63は、コントローラ65、モニタ67、キーボード69、マウス71を備えている。このうち、コントローラ65は、第2のリードライト装置47、受電コネクタ73、スイッチ75、電源回路77、制御ユニット79を備えている。
受電コネクタ73は、コンピュータ63の受電口で、電源ケーブル27のコネクタ27cが接続される。スイッチ75は、電路81の途中に設けられ、電源回路77への電力を供給、供給停止する電路開閉手段であり、スイッチ75をオンに制御すると、電源回路77に電力が供給される。スイッチ75をオフに制御すると、電源回路77に電力が供給されない。電源回路77は、コンピュータ63の各部に供給するとともに、制御ユニット79から出力される所定に信号により、電源のオン/オフ制御を行う。制御ユニット79には、メモリ83が設けられており、各種制御プログラム、第2の認証情報A2が記憶されている。図4に示す電磁継電器15は、第1の電路開閉器、スイッチ75は、第2の電路開閉器として機能する。
次に、第2の実施形態の制御手順について説明する。図8、図9に、第2の実施形態におけるダブル認証給電システム11の制御手順の一例を示す。
最初に、給電装置13側の制御手順について、図8を用いて説明する。なお、制御当初は、電磁継電器15がオフに制御されているものとする。図示しない操作部39の起動スイッチをオンにすると、タイマ回路35が計時を開始し、ステップSC10において、計時した時間が、認証許容時間T1内である場合には、ステップSC20に進む。認証許容時間T1を経過した場合には、ステップSC50に進む。
ステップSC20では、第1のRFIDタグ41に記憶された第1の認証情報A1と、マイクロコンピュータ29に記憶された第1の照合情報A3とを照合し、一致したか否かを判定する。一致した場合には、第1の認証情報A1の認証が成立したものとして、ステップSC30に進む。照合の結果、一致しない場合には、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていないか、認証が成立しなかったものと判定し、ステップSC10に進む。
ステップSC30では、電磁継電器15をオンに制御する。具体的には、マイクロコンピュータ29が、電磁継電器15のコイル15aを励磁状態にする指令信号を出力し、インターフェース31、ドライバ33を経由してコイル15aを励磁状態にする。その際、機械接点15bが閉じて、プラグ受け25aへの給電を開始する。制御後、ステップSC40に進む。
ステップSC40では、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているか否かを判定する。認証が完了した後、第1のリードライト装置45のアンテナ45aから制御信号を含む電波が発信される。この際、第1のRFIDタグ41のアンテナが共振して、起電力が発生し、第1のRFIDタグ41の回路が作動する。第1のRFIDタグ41の回路が上述した制御信号を受信すると、この制御信号に対応して、所定の連続信号を出力する。出力された連続信号は、第1のリードライト装置45で、連続して受信することができる。
そして、第1のリードライト装置45が連続信号を受信している場合には、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていることを示す信号が、マイクロコンピュータ29に出力される。これを受けて、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているものと判定し、給電を続行する。また、給電中に、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断された場合には、第1のRFIDタグ41の回路が作動しなくなる。この際、第1のリードライト装置45が連続信号を受信できなくなり、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていることを示す信号の出力を停止する。これを受けて、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたものと判定し、ステップSC50に進む。
ステップSC50では、電磁継電器15をオフに制御する。具体的には、マイクロコンピュータ29が、電磁継電器15のコイル15aを非励磁状態にする指令信号を出力し、インターフェース31、ドライバ33を経由してコイル15aを非励磁状態にする。その際、機械接点15bが開いて、プラグ受け25aへの給電を停止する。制御後、ステップSC150に進み、制御を停止する。
次に、電気車両EV側の制御手順について、図9を用いて説明する。電気車両EVの車内に設けられた充電電路開閉器(図示せず)をオンにすると、図示しないタイマ回路が計時を開始し、ステップSE10において、計時した時間が、認証許容時間T4内である場合には、ステップSE20に進む。また、計時した時間が、認証許容時間T4を経過した場合には、ステップSE50に進む。
ステップSE20では、第2のRFIDタグ43に記憶された第2の認証情報A2と、充電用ECU51に記憶された第2の照合情報A4とを照合する。照合の結果、一致した場合には、第2の認証情報A2の認証が成立したものとして、ステップSE30に進む。照合の結果、一致しない場合には、第2の認証情報A2の認証が成立しなかったものとして、ステップSE10に進む。
ステップSE30では、スイッチ75をオンに制御する。制御ユニット79がスイッチ75をオンに制御し、電源回路77に電力が供給される。
ステップSE40では、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したと判定した後、第2のリードライト装置47のアンテナ47aから制御信号を含む電波が発信される。この際、第2のRFIDタグ43のアンテナが共振して、起電力が発生し、第2のRFIDタグ43の回路が作動する。第2のRFIDタグ43の回路が上述した制御信号を受信すると、この制御信号に対応して、連続信号を出力する。出力された連続信号は、第2のリードライト装置47で受信することができる。
そして、第2のリードライト装置47が連続信号を受信している場合には、充電用ECU51にコネクタ検出中信号が入力される。マイクロコンピュータ29にコネクタ検出中信号が入力されている場合、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、給電が継続される。また、給電中に、コネクタ27cが充電用コネクタ49との接続が中断された場合には、第2のRFIDタグ43の回路が作動しなくなる。この際、第2のRFIDタグ43が連続信号を送信できなくなり、充電用ECU51にプラグ検出中信号が入力されなくなる。充電用ECU51にプラグ検出中信号が入力されなくなった場合、充電用ECU51は、コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されたものと判定し、ステップSE50に進む。つまり、第2のリードライト装置47は、連続信号を受信しているか否かにより、第2のRFIDタグ43が作動しているか否かを判定する判定手段として機能する。
ステップSE50では、スイッチ75をオフに制御する。制御ユニット79がスイッチ75をオフに制御し、電源回路77への電力供給を停止する。制御後、ステップSE60において制御を停止する。
上記構成によれば、プラグ27bに第1のRFIDタグ41が備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第1のリードライト装置45が第1の認証情報A1を受信できず、マイクロコンピュータ29は第1の認証情報A1を認証することができない。同様に、コネクタ27cに第2のRFIDタグ43が備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信できず、充電用ECU51は第2の認証情報A2を認証することができない。このため、プラグ27bに第1のRFIDタグ41が備えられていない電源ケーブル、コネクタ27cに第2のRFIDタグ43が備えられていない電源ケーブルを用いて不正な給電を試みても、給電されることがない。
また、プラグにRFIDタグが備えられていても、マイクロコンピュータ29が正当な第1の認証情報A1を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合、コネクタにRFIDタグが備えられていても、充電用ECU51が正当な第2の認証情報A2を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合には、第1の認証情報A1あるいは第2の認証情報A2が認証されず、給電されることはない。さらに、第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43を備え、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2がマイクロコンピュータ29、充電用ECU51で認証されるべき正当な電源ケーブル27であったとしても、権原のない給電対象物が接続されている場合には、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信できないので、給電されることがない。その結果、プラグ受け25a(電路)と、電気車両(給電対象物)とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、盗電を防止することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
一方、給電しようとする給電対象物が権原ある給電対象物EVであるものと認定された場合には、権原ある給電対象物EVであると認定されて給電が許可されるために、給電対象物を特定して使用することができる。その結果、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電対象物を特定して使用することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、第1のRFIDタグ41から送信される連続信号を、給電中に第1のリードライト装置45が受信すべき信号として受信し、給電中に第1のリードライト装置45が連続信号を受信できなくなった場合には、電路25とプラグ27bとの接続が中断されたものとして、給電を停止した。同様に、第2のRFIDタグ43から送信される連続信号を、給電中に第2のリードライト装置47が受信すべき信号として受信し、給電中に第2のリードライト装置47が連続信号を受信できなくなった場合には、コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されたものとして、給電を停止した。
これに対し、第4の実施形態では、電路25とプラグ27bとの接続状態、電気車両EVとコネクタ27cとの接続状態をセンサで検出するようにし、給電中に接続が中断された場合には、給電を停止するようにした。図10に示すように、給電装置13には、第1の検出センサ55が設けられており、給電中に、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたことを、第1の検出センサ55が検出した場合には、給電を停止する。同様に、電気車両EVには、第2の検出センサ57が設けられており、給電中に、コネクタ27cと充電用コネクタ49(電気車両EV)との接続が中断されたことを、第2の検出センサ57が検出した場合には、給電を停止する。
また、他の相違点として、第3の実施形態では、給電装置13と電気車両EVとの通信を、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して行ったが、第4の実施形態では、給電装置13に無線通信モジュール59を設け、電気車両EVに無線通信モジュール61を設けて、給電装置13と電気車両EVとの通信を、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行う構成とした。これにより、マイクロコンピュータ29と充電用ECU51との通信(信号の送受)は、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行われる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態、第2の実施形態では、給電対象物が電気車両であるものとして説明した。また、第3の実施形態、第4の実施形態では、給電対象物がコンピュータであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、他の給電対象物であってもよい。
また、上述した各実施形態では、給電装置と、電気車両(給電対象物)との間で、双方向に通信を行ったが、給電装置から電気車両(給電対象物)に、一方向に通信を行ってもよく、電気車両(給電対象物)から給電装置に、一方向に通信を行ってもよい。
また、第3の実施形態、第4の実施形態では、電路81の途中に、スイッチ75を配置したが、スイッチ75を設けずに、電源回路77のオン/オフ機能を用いて、電力を供給、供給停止するようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、送電は有線で行われたが、非接触電力伝送により行ってもよい。例えば、図1において、コネクタ27cに電源側コイル(1次コイル)を設け、充電用コネクタ49に、受電側コイル(2次コイル)を設け、両者の間で磁気的に接続する非接触電力伝送により行ってもよい。上記構成によれば、コネクタ27cの着脱が容易となり、有線接続のような接続作業の煩わしさ、接続部の摩耗などを回避することができ、給電を行うに際して、雨天時に給電部が雨水に濡れて感電する危険性も回避することができる。
なお、本明細書において説明した各実施形態は本願発明の一実施形態であり、特許請求の範囲を満足する限りにおいて、これに限定されるものではない。
11・・・ ダブル認証給電システム
13・・・給電装置(給電部)
15・・・電磁継電器(電路開閉器)
15a・・・コイル
15b・・・機械接点
17・・・充電用ECU
25・・・電路
25a・・・プラグ受け(電路)
27・・・電源ケーブル
27a・・・電力線
27b・・・プラグ(第1の接続子)
27c・・・コネクタ(第2の接続子)
29・・・マイクロコンピュータ(制御部)(第1の認証部)(認証部)
37・・・メモリ
41・・・第1のRFIDタグ
43・・・第2のRFIDタグ
45・・・第1のリードライト装置(第1の信号受信部)(第1の接続検出手段)
47・・・第2のリードライト装置(第2の信号受信部)(第2の接続検出手段)
49・・・充電用コネクタ
51・・・充電用ECU(第2の認証部)(認証部)
53・・・メモリ
EV・・・電気車両
しかも、第2の接続子に第2のRFIDタグが設けられており、第2のリードライト装置が給電対象物に設けられているために、プラグの抜け落ち、誤落下等があったとしても、第2のリードライト装置が損傷することはなく、稼働率が低下するということもない。その結果、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、稼働率の低下を防止しつつ、盗電を防止することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
本願発明は、電源ケーブルの一端側、他端側で認証をして給電を行う給電システムに関する。
電気車両の普及に伴い、今後、家庭、ビル等に設置されたコンセントから盗電されたり、自動販売機などのプラグを差し替えられたりして盗電されることが予想される。また、ショッピングセンター、駐車場等において、充電スタンドの設置が始まっているが、盗電対策は十分とはいえない。さらに、公共施設から盗電される事件も、たびたび報道されており、盗電を防止する技術は、その社会的需要が増大すると考えられる。そこで、権原ある給電対象物には給電を行い、権原のない給電対象物には給電を行わないコンセント、電気車両に充電する充電スタンド、充電装置などが開発されている。
例えば、電源ケーブルのプラグにRFIDタグを配置し、コンセントボックス側でRFIDタグを認証を行い、認証が成立した場合には給電を行い、認証が成立しない場合には給電を行わない電力供給システムが公開されている。(例えば、特許文献1)
しかしながら、この引例は、両端に接続子(プラグ、コネクタ等)が設けられ、コンセントボックス、電気機器の両方と着脱自在に構成されている1本の電源ケーブルで接続する場合には、コンセントボックスと電源ケーブルとの間で認証が行われたとしても、電気機器と電源ケーブルとの間で認証が行われないために、給電しようとする電気機器が権原ある電気機器であるか否かを特定することができず、権原のない電気機器に給電してしまうという課題を有している。また、給電中に、給電対象物側で接続子が差し換えられ、不正な給電が行われても、これを検出して給電を停止することができないという課題を有している。
また、充電ケーブルにRFIDタグを配置し、RFID認証部からのリクエスト信号を受けてIDを照合し、一致した場合には給電し、一致しない場合には、給電を行わない充電システムが公開されている。この引例は、図1(a)では、充電ケーブルが電気自動車側に脱離不能に固定される場合、または電源ケーブルが電気自動車から着脱自在である場合、図1(b)では、充電ケーブルが充電装置の一部として脱離不能に連結される場合、または電源ケーブルが充電装置から着脱自在である場合について記載されている。(例えば、特許文献2)
しかしながら、図1(a)に示された引例のうち、電源ケーブルが電気自動車から着脱自在である場合では、給電対象物が権原ある給電対象物であるか否かを特定することができず、権原のない給電対象物に給電してしまうという課題を有している。また、電気自動車側で充電ケーブルが差し換えられ、不正な給電が行われても、これを検出して給電を停止することができないという課題を有している。
また、図1(b)に示された引例のうち、電源ケーブルが充電装置から着脱自在である場合では、RFID認証部でIDが認証されたとしても、充電制御部との通信手段(RFID認証部と充電制御部とを結ぶ信号線)がないために、充電制御部が、IDの認証結果を取得できず、そもそも、盗電を防止できないという課題を有している。なお、図1(b)に示された引例が、通信手段(RFID認証部と充電制御部とを結ぶ信号線)を備えているものであったとしても、充電ケーブルのプラグにRFID認証部が設けられているために、プラグの抜け落ち、誤落下等により、RFID認証部が損傷し易く、稼働率が低下するという課題を有している。
特願2008−245441号公報
特願2010−158135号公報
上述した従来技術は、両端に接続子(プラグ、コネクタ等)が設けられ、給電部(引例では、コンセントボックス、コンセントケース)、給電対象物(引例では、電気機器、電気自動車)の両方と着脱自在に構成されている1本の電源ケーブルで接続する場合には、十分に盗電を防止できない課題、そもそも盗電を防止できない課題があった。また、稼働率が低下するという課題があった。本願発明は、上記点に鑑み、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、稼働率の低下を防止しつつ、盗電を防止することができるダブル認証給電システムを提供することを目的とする。
また、上述した従来技術は、両端に接続子(プラグ、コネクタ等)が設けられ、給電部、給電対象物の両方と着脱自在に構成されている1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電対象物を特定して使用することができなかった。本願発明は、上記点に鑑み、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電対象物を特定して使用することができるダブル認証給電システムを提供することを他の目的とする。
なお、上述した従来技術は、給電部と給電対象物との間で通信を行うことができず、細かな給電制御を行うことができなかった。本願発明は、上記点に鑑み、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電装置と給電対象物との間で細かな給電制御を行うことができるダブル認証給電システムを提供することを、他の目的とする。
本願発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載のダブル認証給電システムでは、所定の給電対象物に給電をする給電装置と、給電装置に接続する第1の接続子、給電対象物に接続する第2の接続子の両接続子が設けられて給電装置から出力される電力を給電対象物に送電する電源ケーブルと、を備えており;
第1の接続子に第1のRFIDタグが配置され、第2の接続子に第2のRFIDタグが配置されており;
給電装置が、給電を行う所定の電路と、電路上に設けられて電路を開閉する電路開閉器と、電路開閉器の開閉を制御する制御部と、第1のRFIDタグから出力される第1の認証情報を受信する第1の信号受信部と、第1の信号受信部において受信された第1の認証情報を認証する第1の認証部と、を備えており;
給電対象物が、第2のRFIDタグから出力される第2の認証情報を受信する第2の信号受信部と、第2の信号受信部において受信された第2の認証情報を認証する第2の認証部と、を備えており;
さらに、第2の認証部において第2の認証情報の認証が成立した場合に、所定の認証成立信号を給電対象物から給電装置に無線送信する所定の無線通信手段と、を備えており;
第1の認証部において第1の認証情報の認証が成立した第1の条件、第2の認証部において第2の認証情報の認証が成立し、無線通信手段により、給電対象物から無線送信された認証成立信号を、給電装置で受信した第2の条件の両条件を満足した場合には、給電対象物に給電を行うように、制御部が電路開閉器を制御し、
第1の条件、第2の条件の両条件を満足できない場合には、給電対象物に給電を行わないように、制御部が電路開閉器を制御することを特徴とする。
これによれば、第1の接続子に第1のRFIDタグが備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第1のリードライト装置が第1の認証情報を受信できず、認証部は第1の認証情報を認証することができない。同様に、第2の接続子に第2のRFIDタグが備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第2のリードライト装置が第2の認証情報を受信できず、認証部は第2の認証情報を認証することができない。このため、第1の接続子に第1のRFIDタグが備えられていない電源ケーブル、第2の接続子に第2のRFIDタグが備えられていない電源ケーブルを用いて、権原のない給電対象物に不正な給電を試みても、給電されることがない。
また、第1の接続子に第1のRFIDタグが備えられていても、認証部が第1の認証情報を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合、第2の接続子に第2のRFIDタグが備えられていても、認証部が第2の認証情報を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合には、第2の認証情報が認証されず、給電されることはない。さらに、第1のRFIDタグ、第2のRFIDタグを備え、第1の認証情報、第2の認証情報が第1の認証部、第2の認証部で認証されるべき電源ケーブルであったとしても、権原のない給電対象物が接続されている場合には、第2のリードライト装置が第2の認証情報を受信できないので、給電されることがない。
しかも、第2の接続子に第2のRFIDタグが設けられており、第2のリードライト装置が給電対象物に設けられているために、プラグの抜け落ち、誤落下等があったとしても、第2のリードライト装置が損傷することはなく、稼働率が低下するということもない。一方、第1の条件、第2の条件の両条件を満たした場合には、給電対象物に給電をすることができる。その結果、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、稼働率の低下を防止しつつ、盗電を防止することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
請求項2に記載のダブル認証給電システムのように、請求項1において、無線通信手段が、第1の信号受信部および第2の信号受信部であってもよい。
請求項3に記載のダブル認証給電システムでは、請求項1または請求項2において、第1の接続子が電路に接続されている場合には、第1の認証情報を受信でき、第1の接続子が電路に接続されていない場合には、第1の認証情報を受信できないように、第1の信号受信部が配置されており、
第2の接続子が権原ある給電対象物に接続されている場合には、第2の認証情報を受信でき、第2の接続子が権原ある給電対象物に接続されていない場合には、第2の認証情報を受信できないように、第2の信号受信部が配置されていることを特徴とする。
これによれば、不正な電源ケーブルを接続したうえで、第1のRFIDタグ、第2のRFIDタグを備えた電源ケーブルを第1のリードライト装置、第2のリードライト装置に近づけて認証を行い、不正な電源ケーブルを、あたかも第1のRFIDタグ、第2のRFIDタグを備えた電源ケーブルであるかのように認識させて、不正な給電対象物に給電を行うということを防止することができる。その結果、盗電防止効果の高いダブル認証給電システムを提供することができる。
請求項4に記載のダブル認証給電システムでは、請求項1請求項3のいずれか1つにおいて、第1の接続子と電路との接続状態を検出する第1の接続検出手段、第2の接続子と権原ある給電対象物との接続状態を検出する第2の接続検出手段を備えており、
第1の接続子と電路とが接続され、かつ第2の接続子と権原ある給電対象物とが接続されて、給電対象物に給電されている途中に、第1の接続検出手段が、第1の接続子と電路との接続が中断されたことを検出した場合、および第2の接続検出手段が、第2の接続子と権原ある給電対象物との接続が中断されたことを検出した場合のうち、いずれかの場合には、給電を行わないように、制御部が電路開閉器を制御することを特徴とする。
これによれば、不正な給電が試みられて、第1の接続子と電路との接続が中断された場合には、第1の接続検出手段がこれを検出して、制御部が、給電部を制御して給電を停止することができる。また、2の接続子と権原ある給電対象物との接続が中断された場合には、第2の接続検出手段がこれを検出して、制御部が、給電部を制御して給電を停止することができる。その結果、第1の接続子または第2の接続子の差し換えによる不正な給電を防止することができる。
請求項5に記載のダブル認証給電システムでは、請求項1乃至請求項4のいずれか1つのダブル認証給電システムが、給電対象物と、給電装置との間において、所定の通信用信号を送受できることを特徴とする。
これによれば、給電対象物と、給電装置との間において、通信用信号を用いた種々の制御を行うことができる。その結果、細かな給電制御を行うことができるダブル認証給電システムを提供することができる。
請求項6に記載のダブル認証給電システムでは、請求項1乃至請求項5のいずれか1つにおいて、送電が、第2の接続子に設けられる電源側コイルと、電力消費体に設けられて第2の接続子と磁気的に接続される受電側コイルとで非接触電力伝送を行う非接触電力伝送手段により行われることを特徴とする。
これによれば、給電を行うに際して、雨天時に配線器具の接続部が雨水に濡れて感電する危険性を回避することができる。
請求項7に記載の給電装置では、請求項1乃至請求項6のいずれか1つのダブル認証給電システムに用いられる。
第1の実施形態によるダブル認証給電システムの装置構成図である。
第1の実施形態によるダブル認証給電システムの制御フローチャートである。
第1の実施形態によるダブル認証給電システムの不意魚フローチャートである。
第2の実施形態によるダブル認証給電システムの装置構成図である。
第2の実施形態によるダブル認証給電システムの制御フローチャートである。
第2の実施形態によるダブル認証給電システムの制御フローチャートである。
以下、説明するにあたり、本願発明の給電対象物について説明する。本願発明の給電対象物を例示すると、後述する電気車両の他、自動販売機、エアコン、冷蔵庫、コンピュータなどの電気製品、家電製品、電話機、コピー機、電動工具などがある。なお、電気車両には、電気自動車の他、ハイブリット車、電動式バイク、電動アシスト自転車、電車が含まれる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、給電対象物が電気車両であり、自宅の給電装置と電気車両との間を1本の電源ケーブルで接続する場合の実施形態である。図1に示すように、ダブル認証給電システム11は、給電装置13を備えている。この給電装置13は、後述する電源ケーブル27を介して給電対象物(例えば電気車両EV)に電力を供給する給電部であり、例えば、電磁継電器15、給電用ECU(Electronic Control Unit)17、直流電源19、設定変更部21、入力部23、電路25を備えている。
電磁継電器15は、給電のオン/オフを行うもので、電路25の途中(電路上)に配置されている。コイル15aに直流電源が給電され、コイル15aが励磁されると、機械接点15bが閉じ、給電を行う。電磁継電器15は、本願発明の電路開閉器の一例を構成する。なお、本願発明の電路開閉器は、電磁継電器15の他に、電磁開閉器、SSR(ソリッドステートリレー)、プログラムリレーなどを用いてもよい。電路25の端部にはプラグ受け25aが設けられており、電源ケーブル27を接続できるように構成されている。プラグ受け25aは、電路25の一部を構成する。なお、給電装置13を構成する各要素は、必ずしも1つの収容体(函体)に配置されている必要はなく、適宜、分割して配置されてもよい。例えば、設定変更部21、入力部23が、他の構成要素と別体に配置されていてもよい。また、給電装置13の構成部品として、コンセントボックスが備えられ、このコンセントボックスに、プラグ受け25aが配置されていてもよい。
上述した給電用ECU17は、マイクロコンピュータ29、インターフェース31、ドライバ33、タイマ回路35を備えている。マイクロコンピュータ29内のメモリ37には、電磁継電器15を制御する制御プログラム、第1の照合情報A3が書き込まれている。マイクロコンピュータ29は、電磁継電器15を制御する制御部、第1の認証情報A1を照合、認証する第1の認証部として機能する。
インターフェース31は、電磁継電器15のコイル15aを作動させるための信号伝達回路である。ドライバ33は、インターフェース31の励磁信号に基づいて、電磁継電器15のコイル15aを励磁する。
上述したダブル認証給電システム11は、商用電源、太陽光発電などから、所定の電力が供給される。この電力は、電磁継電器15を経由して、プラグ受け25aに供給される。また、この電力は、電磁継電器15の上流において分岐され、直流電源19に供給される。
設定変更部21は、給電に関する各種設定を行う。入力部23は、操作部39を備えて、各種操作を行う。操作部39は、運転開始ボタン、停止ボタン、非常停止ボタン、給電ランプ、認証完了ランプなどを備えており、運転開始、停止などの各種操作、表示を行うことができる。
電源ケーブル27は、被覆材の中に電力線27aが収納されたケーブル部品であり、一端にプラグ27b、他端にコネクタ27cが設けられている。プラグ27bは、プラグ受け25aと着脱自在に設けられる。コネクタ27cは、後述する電気車両EVの充電用コネクタ49と着脱自在に設けられる。プラグ27bは、本願発明の第1の接続子の一例を構成する。コネクタ27cは、本願発明の第2の接続子の一例を構成する。
上述したプラグ27bの底部中央、コネクタ27cの底部中央には、それぞれ、第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43が配置される。第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43は、図示しないアンテナ、IC部を備えている。
第1のRFIDタグ41には、第1の認証情報A1が記憶されている。プラグ27bをプラグ受け25aに接続すると、第1のRFIDタグ41が第1のリードライト装置45の通信範囲内に配置され、所定のタイミングで、第1のリードライト装置45が第1の認証情報A1を受信する。第1のリードライト装置45で受信された第1の認証情報A1は、マイクロコンピュータ29で照合される。プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断された場合には、第1のRFIDタグ41が第1のリードライト装置45の通信範囲を外れ、第1のリードライト装置45が第1の認証情報A1を受信することができない。なお、第1の認証情報A1は、所定のプログラムにより生成される特定の情報であってもよい。
また、第2のRFIDタグ43には、第2の認証情報A2が記憶されている。コネクタ27cを充電用コネクタ49に接続すると、第2のRFIDタグ43が第2のリードライト装置47の通信範囲内に配置され、所定のタイミングで、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信する。第2のリードライト装置47で受信された第2の認証情報A2は、充電用ECU51で照合される。コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されると、第2のRFIDタグ43が第2のリードライト装置47の通信範囲を外れ、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信することができない。なお、第2の認証情報A2は、所定のプログラムにより生成される特定の情報であってもよい。
なお、セキュリティの観点から、第1のRFIDタグ41とマイクロコンピュータ29との間、第2のRFIDタグ43と充電用ECU51との間で、相互認証を行うようにすると、盗電防止効果を高めることができる。
第1のリードライト装置45は、アンテナ45aを備えており、第1のRFIDタグ41から出力される第1の認証情報A1を受信するとともに、第2のリードライト装置47から送信される信号を受信する。また、給電装置13から出力される信号を入力して、第2のリードライト装置47に送信する機能を有している。この第1のリードライト装置45は、所定の通信範囲を有しており、プラグ27bとプラグ受け25aとが接続されている場合には、第1のRFIDタグ41が作動し、プラグ27bとプラグ受け25aとが接続されていない場合には、第1のRFIDタグ41が作動しないように、給電装置13に配置される。第1のリードライト装置45は、本願発明の第1の信号受信部の一例を構成する。なお、第1のリードライト装置45は、上述したコンセントボックスに配置されてもよい。
一方、電気車両EVには、第2のリードライト装置47、充電用コネクタ49、充電用ECU(Electronic Control Unit)51が設けられている。充電用コネクタ49は、電気車両EVの受電部である。電気車両EVは、本願発明の給電対象物の一例を構成する。
充電用ECU51内のメモリ53には充電監視用の制御プログラム、第2の照合情報A4が書き込まれている。充電用ECU51は、この充電監視用の制御プログラムに従い作動することにより、バッテリ(図示せず)の充電監視状態(充電中か否か)や充電量監視(バッテリ残量確認)等の処理を行う。また、充電用ECU51は、第2の認証情報A2を照合、認証する第2の認証部として機能する。なお、上述した第1の認証部、第2の認証部は、本願発明の認証部の一例を構成する。
第2のリードライト装置47は、アンテナ47aを備えており、第2のRFIDタグ43から出力される第2の認証情報A2を受信するとともに、第1のリードライト装置45から送信される信号を受信する。また、充電用ECU51から出力される信号を入力して、第1のリードライト装置45に送信する機能を有している。この第2のリードライト装置47は、所定の通信範囲を有しており、コネクタ27cと充電用コネクタ49とが接続されている場合には、第2のRFIDタグ43が作動し、コネクタ27cと充電用コネクタ49とが接続されていない場合には、第2のRFIDタグ43が作動しないように、電気車両EVに配置される。第2のリードライト装置47は、本願発明の第2の信号受信部の一例を構成する。なお、上述した第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47は、給電装置13と電気車両EVとの間で送受される信号を無線で双方向に通信することができる。
次に、第1の実施形態の制御手順について説明する。図2、図3に、第1の実施形態におけるダブル認証給電システム11の制御手順の一例を示す。
最初に、給電装置13側の制御手順について、図2を用いて説明する。なお、制御当初は、電磁継電器15がオフに制御されているものとする。図示しない操作部39の運転スイッチをオンにすると、ステップSC10において、認証要求信号S1をマイクロコンピュータ29から充電用ECU51に送信する。認証要求信号S1は、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して、充電用ECU51に送信される。
ステップSC20では、タイマ回路35が計時を開始し、ステップSC10において、計時した時間が、認証許容時間T1内である場合には、ステップSC30に進む。認証許容時間T1を経過した場合には、ステップSC110に進む。
ステップSC30では、第1のRFIDタグ41に記憶された第1の認証情報A1と、マイクロコンピュータ29に記憶された第1の照合情報A3とを照合し、一致したか否かを判定する。一致した場合には、第1の認証情報A1の認証が成立したものとして、ステップSC40に進む。照合の結果、一致しない場合には、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていないか、認証が成立しなかったものと判定し、ステップSC10に進む。
ステップSC40では、認証成立信号S2が、マイクロコンピュータ29に入力されたか否かを判定する。認証成立信号S2が、マイクロコンピュータ29に入力された場合には、第2の認証情報A2の認証が成立したものとして、ステップSC50に進む。認証成立信号S2が、マイクロコンピュータ29に入力されない場合には、第2の認証情報A2の認証が成立しなかったのとして、ステップSC10に進む。
ステップSC50では、認証完了信号S3をマイクロコンピュータ29から充電用ECU51に送信する。認証完了信号S3は、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して、充電用ECU51に送信される。その後、タイマ回路35が計時を開始し、ステップSC60において、計時した時間が給電開始待ち時間T2に達した場合には、ステップSC70に進む。
ステップSC70では、給電要求信号S4が、マイクロコンピュータ29に入力されたか否かを判定する。給電要求信号S4が、マイクロコンピュータ29に入力されていると判定した場合には、ステップSC80に進む。給電要求信号S4がマイクロコンピュータ29に入力されていると判定しない場合には、ステップSC110に進む。
ステップSC80では、電磁継電器15をオンに制御する。具体的には、マイクロコンピュータ29が、電磁継電器15のコイル15aを励磁状態にする指令信号を出力し、インターフェース31、ドライバ33を経由してコイル15aを励磁状態にする。その際、機械接点15bが閉じて、プラグ受け25aへの給電を開始し、ステップSC90に進む。
つまり、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2の両認証情報が認証された場合には、給電しようとする電気車両が権原ある電気車両EVであるものと認定され、給電が許可される。また、第1の認証情報A1が認証されない場合、あるいは、第2の認証情報A2が認証されない場合には、給電しようとする電気車両が権原のある電気車両ではないものと認定され(あるいは、給電しようとする電気車両が権原のない電気車両であるものと認定され)、給電が許可されない。
ステップSC90では、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているか否かを判定する。認証が完了した後、第1のリードライト装置45のアンテナ45aから制御信号を含む電波が発信される。この際、第1のRFIDタグ41のアンテナが共振して、起電力が発生し、第1のRFIDタグ41の回路が作動する。第1のRFIDタグ41の回路が上述した制御信号を受信すると、この制御信号に対応して、所定の連続信号を出力する。第1のリードライト装置45は、出力された連続信号を、連続して受信することができる。
そして、第1のリードライト装置45が連続信号を受信している場合には、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていることを示す信号が、第1のリードライト装置45からマイクロコンピュータ29に送信される。これを受けて、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているものと判定し、ステップSC100に進む。また、給電中に、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断された場合には、第1のRFIDタグ41の回路が作動しなくなる。この際、第1のリードライト装置45が連続信号を受信できなくなり、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていることを示す信号の送信を停止する。これを受けて、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたものと判定し、ステップSC110に進む。
ステップSC100では、マイクロコンピュータ29に、給電要求信号S4が入力されているか否かを判定する。給電要求信号S4が、マイクロコンピュータ29に入力されていると判定した場合には、ステップSC90に進む。給電要求信号S4が入力されていると判定しない場合には、ステップSC110に進む。
ステップSC110では、給電停止信号S5をマイクロコンピュータ29から充電用ECU51に送信する。出力された給電停止信号S5は、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して、充電用ECU51に送信される。その後、タイマ回路35が計時を開始し、ステップSC120において、計時した時間が充電停止制御完了信号待ち時間T3内である場合には、ステップSC130に進む。また、充電停止制御完了信号待ち時間T3が経過した場合には、ステップSC140に進む。
ステップSC130では、充電停止制御完了信号S6が、マイクロコンピュータ29に入力されたか否かを判定する。充電停止制御完了信号S6がマイクロコンピュータ29に入力されていると判定した場合には、ステップSC140に進む。充電停止制御完了信号S6がマイクロコンピュータ29に入力されていると判定しない場合には、ステップSC120に進む。
ステップSC140では、電磁継電器15をオフに制御する。具体的には、マイクロコンピュータ29が、電磁継電器15のコイル15aを非励磁状態にする指令信号を出力し、インターフェース31、ドライバ33を経由してコイル15aを非励磁状態にする。その際、機械接点15bが開いて、プラグ受け25aへの給電を停止する。制御後、ステップSC150に進み、制御を停止する。
次に、電気車両EV側の制御手順について、図3を用いて説明する。電気車両EVの車内に設けられたスイッチ(図示せず)をオンにすると、図示しないタイマ回路が計時を開始し、ステップSE10において、計時した時間が、認証許容時間T4内である場合には、ステップSE20に進む。また、計時した時間が、認証許容時間T4を経過した場合には、ステップSE120に進む。
ステップSE20では、充電用ECU51が認証要求信号S1を入力したか否かを判定する。充電用ECU51が認証要求信号S1を入力したと判定した場合には、ステップSE30に進む。充電用ECU51が認証要求信号S1を入力したと判定しない場合には、ステップSE10に進む。
ステップSE30では、第2のRFIDタグ43に記憶された第2の認証情報A2と、充電用ECU51に記憶された第2の照合情報A4とを照合する。照合の結果、一致した場合には、第2の認証情報A2の認証が成立したものとして、ステップSE40に進む。照合の結果、一致しない場合には、第2の認証情報A2の認証が成立しなかったものとして、ステップSE10に進む。
ステップSE40では、充電用ECU51から認証成立信号S2を出力する。認証成立信号S2は、第2のリードライト装置47、第1のリードライト装置45を介して、マイクロコンピュータ29に送信される。
認証成立信号S2を出力した後、図示しないタイマ回路が計時を開始する。ステップSE50において、計時した時間が認証完了信号待ち時間T5内である場合には、ステップSE60に進む。また、認証完了信号待ち時間T5内が経過していると判定される場合には、ステップSE120に進む。
ステップSE60では、充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したか否かを判定する。充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したと判定した場合には、ステップSE70に進む。充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したと判定しない場合には、ステップSE50に進む。
ステップSE70では、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。充電用ECU51が認証完了信号S3を入力したと判定した後、第2のリードライト装置47のアンテナ47aから制御信号を含む電波が発信される。この際、第2のRFIDタグ43のアンテナが共振して、起電力が発生し、第2のRFIDタグ43の回路が作動する。第2のRFIDタグ43の回路が上述した制御信号を受信すると、この制御信号に対応して、連続信号を出力する。出力された連続信号は、第2のリードライト装置47で受信することができる。
そして、第2のリードライト装置47が連続信号を受信している場合には、充電用ECU51にコネクタ検出中信号が入力される。マイクロコンピュータ29にコネクタ検出中信号が入力されている場合、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、ステップSE80に進む。また、給電中に、コネクタ27cが充電用コネクタ49との接続が中断された場合には、第2のRFIDタグ43の回路が作動しなくなる。この際、第2のRFIDタグ43が連続信号を送信できなくなり、充電用ECU51にプラグ検出中信号が入力されなくなる。充電用ECU51にプラグ検出中信号が入力されなくなった場合、充電用ECU51は、コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されたものと判定し、ステップSE120に進む。つまり、第2のリードライト装置47は、連続信号を受信しているか否かにより、第2のRFIDタグ43が作動しているか否かを判定する判定手段として機能することができる。
ステップSE80では、給電停止信号S5が入力されたか否かを判定する。給電停止信号S5が入力されたと判定される場合には、ステップSE120に進む。給電停止信号S5が入力されたと判定されない場合には、ステップSE90に進む。
ステップSE90では、電気車両EVの充電停止条件が成立しているか否かを判定する。電気車両EVの充電停止条件が成立していると判定される場合には、ステップSE120に進む。電気車両EVの充電停止条件が成立していないと判定されない場合には、ステップSE100に進む。
ステップSE100では、電気車両EVの充電条件が成立しているか否かを判定する。電気車両EVの充電条件が成立していると判定される場合には、ステップSE110に進む。電気車両EVの充電条件が成立していないと判定されない場合には、ステップSE70に進む。
ステップSE110では、給電要求信号S4を出力する。給電要求信号S4は、第2のリードライト装置47、第1のリードライト装置45を介して、マイクロコンピュータ29に送信される。
ステップSE120では、充電用ECU51が、充電停止制御を行い、ステップSE130において、充電停止制御が完了したか否かを判定する。そして、充電停止制御の完了を待って、ステップSE140において、充電停止制御完了信号S6を出力する。充電停止制御完了信号S6は、第2のリードライト装置47、第1のリードライト装置45を介して、マイクロコンピュータ29に送信される。制御後、ステップSE150に進み、制御を停止する。
つまり、第1の実施形態では、給電中に第1のリードライト装置45が、給電中に受信すべき連続信号を受信できなくなった場合に、給電を停止することができる。この際、第1のリードライト装置45は本願発明の第1の接続検出手段として機能する。また、給電中に第2のリードライト装置47が、給電中に受信すべき連続信号を受信できなくなった場合に、給電を停止することができる。この際、第2のリードライト装置47は本願発明の第2の接続検出手段として機能する。
なお、給電中に第1のリードライト装置45が受信すべき信号として、連続信号を例示したが、電路25とプラグ27bとの接続が中断されことを判定できる信号であれば、これに限らない。例えば、連続信号に代えて、連続した間欠信号でもよい。また所定のタイミングで出力される一定の信号であってもよい。また、第1の認証情報A1を信号として用いてもよい。
上記構成によれば、プラグ27bに第1のRFIDタグ41が備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第1のリードライト装置45が第1の認証情報A1を受信できず、マイクロコンピュータ29は第1の認証情報A1を認証することができない。同様に、コネクタ27cに第2のRFIDタグ43が備えられていない電源ケーブルを用いた場合には、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信できず、充電用ECU51は第2の認証情報A2を認証することができない。このため、プラグ27bに第1のRFIDタグ41が備えられていない電源ケーブル、コネクタ27cに第2のRFIDタグ43が備えられていない電源ケーブルを用いて不正な給電を試みても、給電されることがない。
また、プラグにRFIDタグが備えられていても、マイクロコンピュータ29が正当な第1の認証情報A1を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合、コネクタにRFIDタグが備えられていても、充電用ECU51が正当な第2の認証情報A2を認証できない不正な電源ケーブルを用いた場合には、第1の認証情報A1あるいは第2の認証情報A2が認証されず、給電されることはない。さらに、第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43を備え、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2がマイクロコンピュータ29、充電用ECU51で認証されるべき正当な電源ケーブル27であったとしても、権原のない給電対象物が接続されている場合には、第2のリードライト装置47が第2の認証情報A2を受信できないので、給電されることがない。その結果、プラグ受け25a(電路)と、電気車両(給電対象物)とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、盗電を防止することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
一方、給電しようとする給電対象物が権原ある給電対象物EVであるものと認定された場合には、権原ある給電対象物EVであると認定されて給電が許可されるために、給電対象物を特定して使用することができる。その結果、給電部と、給電対象物とを1本の電源ケーブルで接続する場合において、給電対象物を特定して使用することができるダブル認証給電システムを提供することができる。
また、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されている場合には、第1の認証情報A1を受信でき、給電中にプラグ受け25aとプラグ受け25aとの接続が中断された場合には、第1の認証情報A1を受信できないように、第1のリードライト装置45が配置されている。同様に、コネクタ27cが電気車両EVに接続されている場合には、第2の認証情報A2を受信でき、コネクタ27cと電気車両EVとの接続が中断された場合には、第2の認証情報A2を受信できないように、第2のリードライト装置47が配置されている。このため、不正な電源ケーブルを接続したうえで、第1のRFIDタグ41、第2のRFIDタグ43を備えた正当な電源ケーブル27を第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47に近づけて認証を行い、不正な電源ケーブルを、あたかも正当な電源ケーブル27であるかのように認識させて、不正な給電対象物に給電を行うということを防止することができる。その結果、盗電防止効果の高いダブル認証給電システムを提供することができる。
また、給電されている途中に、第1のリードライト装置45が、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたことを検出した場合、および第2のリードライト装置47が、コネクタ27cと充電用コネクタ49(電気車両EV)との接続が中断されたことを検出した場合のうち、いずれかの場合には、給電を行わないように、マイクロコンピュータ29が電磁継電器15を制御することができる。その結果、プラグ27bまたはコネクタ27cの差し換えによる不正な給電を防止することができる。
また、マイクロコンピュータ29と充電用ECU51(電気車両EV)との間で通信用信号(マイクロコンピュータ29と充電用ECU51(電気車両EV)との間で送受される信号)を双方向に送受することができるので、マイクロコンピュータ29側、充電用ECU51(電気車両EV)の双方で、通信用信号を用いた種々の制御を行うことができる。その結果、細かな給電制御を行うことができるダブル認証給電システムを提供することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態との相違点を説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分は、同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
第1の実施形態では、第1のRFIDタグ41から送信される連続信号を、給電中に第1のリードライト装置45が受信すべき信号として受信し、給電中に第1のリードライト装置45が連続信号を受信できなくなった場合には、電路25とプラグ27bとの接続が中断されたものとして、給電を停止した。同様に、第2のRFIDタグ43から送信される連続信号を、給電中に第2のリードライト装置47が受信すべき信号として受信し、給電中に第2のリードライト装置47が連続信号を受信できなくなった場合には、コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されたものとして、給電を停止した。
これに対し、第2の実施形態では、電路25とプラグ27bとの接続状態、電気車両EVとコネクタ27cとの接続状態をセンサで検出するようにし、給電中に接続が中断された場合には、給電を停止するようにした。図4に示すように、給電装置13には、第1の検出センサ55が設けられており、給電中に、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたことを、第1の検出センサ55が検出した場合には、給電を停止する。同様に、電気車両EVには、第2の検出センサ57が設けられており、給電中に、コネクタ27cと充電用コネクタ49(電気車両EVと)の接続が中断されたことを、第2の検出センサ57が検出した場合には、給電を停止する。
上述した第1の検出センサ55、第2の検出センサは、それぞれ、本願発明の第1の接続検出手段、第2の接続検出手段の一例を構成する。
また、他の相違点として、第1の実施形態では、給電装置13と電気車両EVとの通信を、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して行ったが、第2の実施形態では、給電装置13に無線通信モジュール59を設け、電気車両EVに無線通信モジュール61を設けて、給電装置13と電気車両EVとの通信を、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行う構成とした。これにより、マイクロコンピュータ29と充電用ECU51との通信(信号の送受)は、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行われる。
次に、第2の実施形態の制御手順について説明する。図5、図6に、第2の実施形態におけるダブル認証給電システム11の制御手順の一例を示す。
第1の実施形態では、給電に際して、給電に際して、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2が成立した場合に、給電しようとする電気車両(給電対象物)が権原ある電気車両(給電対象物)であるものと認定して、給電を行った。これに対し、第2の実施形態では、第1の認証情報A1、第2の認証情報A2を認証する前に、プラグ27b、コネクタ27cが、それぞれ、プラグ受け25a、充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。
また、第1の実施形態では、給電中におけるプラグとプラグ受けとの接続状態は、第1のリードライト装置が連続信号を受信したか否かにより判定した。同様に、給電中におけるコネクタと充電用コネクタとの接続状態は、第2のリードライト装置が連続信号を受信したか否かにより判定した。これに対し、第2の実施形態では、給電中におけるプラグとプラグ受けとの接続状態を、第1の検出センサ55により検出する。また、給電中におけるコネクタと充電用コネクタとの接続状態を、第2の検出センサ57により検出する。最初に、給電装置13の制御手順を、図5を用いて説明する。
給電装置13側では、操作部39の起動電路開閉器をオンにすると、ステップSC10において、タイマ回路35が計時を開始し、計時した時間が、接続許容時間T6内である場合には、ステップSC20に進む。接続許容時間T6を経過した場合には、ステップSC150に進む。
ステップSC20では、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているか否かを判定する。第1の検出センサ55がプラグ27bを検出した場合には、マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力される。マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されると、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているものと判定し、ステップSC30に進む。また、第1の検出センサ55がプラグ27bを検出しない場合には、マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されない。マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されない場合、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されていないものと判定し、ステップSC10に進む。
ステップSC30では、コネクタ検出信号S8がマイクロコンピュータ29に入力されたか否かを判定する。コネクタ検出信号S8は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていることを示す信号であり、電気車両EV側で、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていると判定された場合に、充電用ECU51から出力される。このコネクタ検出信号S8がマイクロコンピュータ29に入力された場合には、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、ステップSC40に進む。また、コネクタ検出信号S8がマイクロコンピュータ29に入力されない場合には、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていないものと判定し、ステップSC10に進む。
ステップSC40からステップSC110の制御手順は、第1の実施形態で説明したステップSC10からステップSC80の制御手順に準じる。ただし、最初に説明したように、第2の実施形態では、給電装置13と電気車両EVとの通信を、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して行うのではなく、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行うものとする。
ステップSC120では、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているか否かを判定する。第1の検出センサ55がプラグ27bを検出している場合には、マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力される。マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されていると、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bがプラグ受け25aに接続されているものと判定し、ステップSC130に進む。また、給電中に、第1の検出センサ55がプラグ27bを検出しできなきなった場合には、マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されなくなる。マイクロコンピュータ29にプラグ検出信号S7が入力されなくなった場合、マイクロコンピュータ29は、プラグ27bとプラグ受け25aとの接続が中断されたものと判定し、ステップSC150に進む。
ステップSC130では、マイクロコンピュータ29に、コネクタ検出信号S8が入力されているか否かを判定する。マイクロコンピュータ29にコネクタ検出信号S8が入力されていると判定した場合には、ステップSC140に進む。マイクロコンピュータ29にコネクタ検出信号S8が入力されていると判定しない場合には、マイクロコンピュータ29は、コネクタ27cと充電用コネクタ49との接続が中断されたものと判定し、ステップSC150に進む。
ステップSC140からステップSC190の制御手順は、第1の実施形態で説明したステップSC100からステップSC150の制御手順に準じる。ただし、最初に説明したように、第2の実施形態では、給電装置13と電気車両EVとの通信を、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して行うのではなく、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行うものとする。
次に、電気車両EVの制御手順を、図6を用いて説明する。電気車両EV側では、電気車両EVの車内に設けられたスイッチ(図示せず)をオンにすると、図示しないタイマ回路が計時を開始し、ステップSE10において、計時した時間が、接続許容時間T7内である場合には、ステップSE20に進む。また、計時した時間が、接続許容時間T7を経過した場合には、ステップSE150に進む。
ステップSE20では、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。第2の検出センサ57がコネクタ27cを検出した場合には、充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力される。充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されると、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、ステップSE30に進む。また、第2の検出センサ57がコネクタ27cを検出しない場合には、充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されない。充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されない場合、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていないものと判定し、ステップSE10に進む。
ステップSE30では、コネクタ検出信号S8を出力する。コネクタ検出信号S8は、無線通信モジュール61、無線通信モジュール59を介して、マイクロコンピュータ29に送信される。
ステップSE40からステップSE90の制御手順は、第1の実施形態で説明したステップSE10からステップSE60の制御手順に準じる。ただし、最初に説明したように、第2の実施形態では、給電装置13と電気車両EVとの通信を、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して行うのではなく、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行うものとする。
ステップSE100では、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているか否かを判定する。第2の検出センサ57がコネクタ27cを検出している場合には、充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力される。充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されると、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されているものと判定し、ステップSE110に進む。また、第2の検出センサ59がコネクタ27cを検出していない場合には、充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されない。充電用ECU51にコネクタ検出信号S9が入力されない場合、充電用ECU51は、コネクタ27cが充電用コネクタ49に接続されていないものと判定し、ステップSE150に進む。
ステップSE110からステップSE180の制御手順は、第1の実施形態で説明したステップSE80からステップSE150の制御手順に準じる。ただし、最初に説明したように、第2の実施形態では、給電装置13と電気車両EVとの通信を、第1のリードライト装置45、第2のリードライト装置47を介して行うのではなく、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を介して行うものとする。
つまり、第2の実施形態では、給電中に第1の検出センサ55が、プラグ27bを検出できなくなった場合に、給電を停止することができる。また、給電中に第2の検出センサ57が、コネクタ27cを検出できなくなった場合に、給電を停止することができる。
上記構成のように、第1の検出センサ55、第2の検出センサ57を用いて、プラグ27b、コネクタ27cをの着脱検出を行ってもよい。また、無線通信モジュール59、無線通信モジュール61を用いて、給電装置13と電気車両EVとの通信を行ってもよい。
(その他の実施形態)
第1の実施形態、第2の実施形態では、給電対象物が電気車両であるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、他の給電対象物であってもよい。
また、上述した各実施形態では、給電装置と、電気車両(給電対象物)との間で、双方向に通信を行ったが、給電装置から電気車両(給電対象物)に、一方向に通信を行ってもよく、電気車両(給電対象物)から給電装置に、一方向に通信を行ってもよい。
また、上述した各実施形態では、送電は有線で行われたが、非接触電力伝送により行ってもよい。例えば、図1において、コネクタ27cに電源側コイル(1次コイル)を設け、充電用コネクタ49に、受電側コイル(2次コイル)を設け、両者の間で磁気的に接続する非接触電力伝送により行ってもよい。上記構成によれば、コネクタ27cの着脱が容易となり、有線接続のような接続作業の煩わしさ、接続部の摩耗などを回避することができ、給電を行うに際して、雨天時に給電部が雨水に濡れて感電する危険性も回避することができる。
なお、本明細書において説明した各実施形態は本願発明の一実施形態であり、特許請求の範囲を満足する限りにおいて、これに限定されるものではない。
11・・・ ダブル認証給電システム
13・・・給電装置(給電部)
15・・・電磁継電器(電路開閉器)
15a・・・コイル
15b・・・機械接点
17・・・給電用ECU
25・・・電路
25a・・・プラグ受け(電路)
27・・・電源ケーブル
27a・・・電力線
27b・・・プラグ(第1の接続子)
27c・・・コネクタ(第2の接続子)
29・・・マイクロコンピュータ(制御部)(第1の認証部)(認証部)
37・・・メモリ
41・・・第1のRFIDタグ
43・・・第2のRFIDタグ
45・・・第1のリードライト装置(第1の信号受信部)(第1の接続検出手段)
47・・・第2のリードライト装置(第2の信号受信部)(第2の接続検出手段)
49・・・充電用コネクタ
51・・・充電用ECU(第2の認証部)(認証部)
53・・・メモリ
EV・・・電気車両
請求項4に記載のダブル認証給電システムでは、請求項1乃至請求項3のいずれか1つにおいて、第1の接続子と電路との接続状態を検出する第1の接続検出手段、第2の接続子と権原ある給電対象物との接続状態を検出する第2の接続検出手段を備えており、
第1の接続子と電路とが接続され、かつ第2の接続子と権原ある給電対象物とが接続されて、給電対象物に給電されている途中に、第1の接続検出手段が、第1の接続子と電路との接続が中断されたことを検出した場合、および第2の接続検出手段が、第2の接続子と権原ある給電対象物との接続が中断されたことを検出した場合のうち、いずれかの場合には、給電を行わないように、制御部が電路開閉器を制御することを特徴とする。