JP2014022443A - 酸化膜形成方法および酸化膜形成装置。 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面での酸化反応に寄与する酸化種の基板当たりの使用量と、当該酸化反応のあとの表面洗浄の必要性の両方を低減すること。
【解決手段】シリコン基板の表面に薄膜を形成する酸化膜形成方法において、大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種を基板の表面に付着させるべく、減圧環境を維持して基板が配置されている容器内に気体である酸化種を導入させ、酸化種が付着している表面に酸化膜を形成するべく、表面に付着している酸化種が表面に付着した温度よりも高温になるように基板を加熱する。
【選択図】 図3
【解決手段】シリコン基板の表面に薄膜を形成する酸化膜形成方法において、大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種を基板の表面に付着させるべく、減圧環境を維持して基板が配置されている容器内に気体である酸化種を導入させ、酸化種が付着している表面に酸化膜を形成するべく、表面に付着している酸化種が表面に付着した温度よりも高温になるように基板を加熱する。
【選択図】 図3
Description
シリコン基板表面にの酸化膜を形成する方法および形成する装置に関する。
近年、良質かつ低価格の結晶シリコン基板系太陽電池の需要は増している。
結晶シリコン基板を用いて作成する太陽電池は、P型シリコン基板を用いその上にN型微結晶シリコン層を化学気相成長法(ChemicalVaporDeposition:CVD)により形成する方法等でPN接合を形成する。このPN接合層が太陽光にさらされると起電力が発生する。
半導体にて従来使用されているシリコン基板表面に極薄膜の酸化膜を形成する技術に関する先行文献としては以下が挙げられる。
半導体にて従来使用されているシリコン基板表面に極薄膜の酸化膜を形成する技術に関する先行文献としては以下が挙げられる。
特許文献1においては、半導体基板を硝酸、オゾン溶解水、過酸化水素水などの酸化性の薬液に浸漬し、その後加熱した不活性ガスにさらすことで表面に酸化膜を形成する技術が開示されている。
特許文献2においては、気化されたTa(OC2H5)5を減圧された反応槽に導入し反応槽内に設置されたシリコンウエハに吸着させ、その後シリコンウエハを加熱しながらO2ガスを導入することでTa2O5を形成する技術が開示されている。
特許文献3においては、半導体を高濃度の硝酸の蒸気および/または溶液に接触させる処理で、短時間に半導体表面に高品質の二酸化シリコン膜の生成を行う技術が開示されている。
この溶液を使用した従来技術での酸化膜の形成方法および洗浄方法は薬液を大量に使う方法であり薬液がコスト高の要因となっている。
コスト高を少しでも抑えるため薬液が使いまわされるが、この使い回しによる薬液が、基板の表面にパーテクルや分子レベルの不要な金属や有機成分の再付着する原因となっており太陽電池の性能を低下させる原因となっている。
さらに、特許文献1においても、薬液に浸漬する工程と不活性ガスに晒す工程の二段階の工程が必要となり、反応槽と反応室をそれぞれ準備する必要がありコスト高を免れない。
また、一般に薬液槽の体積は基板よりはるかに大きいため薬液の消費量も多くこれもコスト高につながるという問題がある。
ガスを使用した特許文献2においても、O2はガス状で供給しており、酸化行うという工程を予測することは難しいという問題がある。
また、一般に薬液槽の体積は基板よりはるかに大きいため薬液の消費量も多くこれもコスト高につながるという問題がある。
ガスを使用した特許文献2においても、O2はガス状で供給しており、酸化行うという工程を予測することは難しいという問題がある。
特許文献3においても、大気圧下においてシリコンウエハを硝酸と水の混合溶液に蒸気に晒すこととなるため、大気圧下での蒸気は対流がともなうため、反応室内でシリコン基板の表面に安定して硝酸溶液の蒸気を供給することが難しいという問題がある。
本発明は、表面での酸化反応に寄与する酸化種の基板当たりの使用量と、当該酸化反応のあとの表面洗浄の必要性の両方の低減を合わせて実現することが可能な仕組みを提供する事を目的とする。
本発明は、シリコン基板の表面に薄膜を形成する酸化膜形成方法であって、大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種を前記基板の表面に付着させるべく、前記減圧環境を維持して前記基板が配置されている容器内に前記気体である酸化種を導入させる導入工程と、酸化種が付着している前記表面に酸化膜を形成するべく、前記表面に付着している酸化種が前記表面に付着した温度よりも高温になるように前記基板を加熱する加熱工程と、を含むことを特徴とする。
また、前記導入工程のまえに、前記基板を前記容器内に配置した状態で前記容器内にある気体を排気する排気工程を、をさらに含むことを特徴とする。
また、前記表面に付着している酸化種が前記表面に付着した温度の範囲は20℃以上30℃以下の範囲であることを特徴とする。
また、前記高温である温度の範囲は50℃以上150℃以下の範囲であることを特徴とする。
また、前記形成される酸化膜の膜厚が3nm以下であることを特徴とする。
また、前記大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種は硝酸を含んでいることを特徴とする。
また、前記大気圧未満の減圧環境の圧力が3.0以下Torrであることを特徴とする。
また、前記導入工程のまえに、前記基板を前記容器内に配置した状態で前記容器内にある気体を排気する排気工程を、をさらに含むことを特徴とする。
また、前記表面に付着している酸化種が前記表面に付着した温度の範囲は20℃以上30℃以下の範囲であることを特徴とする。
また、前記高温である温度の範囲は50℃以上150℃以下の範囲であることを特徴とする。
また、前記形成される酸化膜の膜厚が3nm以下であることを特徴とする。
また、前記大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種は硝酸を含んでいることを特徴とする。
また、前記大気圧未満の減圧環境の圧力が3.0以下Torrであることを特徴とする。
本発明により、表面での酸化反応に寄与する酸化種の基板当たりの使用量と、当該酸化反応のあとの表面洗浄の必要性の両方の低減を合わせて実現することが可能な仕組みを提供する事が可能となる。
まず、従来技術において、0.5〜1.5nmの薄膜酸化を行う際の結晶シリコン基板酸化する工程の1例を以下に記す。
この従来技術においては薬液によるシリコン基板の酸化が用いられている。先ず処理槽を、硝酸と純水からなる硝酸溶液で満たし、この溶液を80℃程度に上温し、シリコン基板をこの溶液に数分浸すことでシリコン基板の表面を酸化する。
その後、シリコン基板をこの溶液から引き揚げ、このシリコン基板にRCA洗浄を施す。
さらに、RCA洗浄液後の微小残留成分を水洗により洗い流す。
その後、シリコン基板をこの溶液から引き揚げ、このシリコン基板にRCA洗浄を施す。
さらに、RCA洗浄液後の微小残留成分を水洗により洗い流す。
ここでRCA洗浄とは、軽くシリコン表面をエッチングするフッ酸水溶液(HF)、有機分を除去するアンモニア(NH4OH)+過酸化水素(H2O2)溶液、金属を除去する塩酸(HC1)+過酸化水素(H2O2)溶液での洗浄処理である。
図1に従来技術における酸化装置100の例を示す。
図1の1は薬液槽であり、硝酸と純水が適切な割合で入っている。薬液槽は薬液の加熱機構を有し処理の際は80℃程度に昇温される。
図1に従来技術における酸化装置100の例を示す。
図1の1は薬液槽であり、硝酸と純水が適切な割合で入っている。薬液槽は薬液の加熱機構を有し処理の際は80℃程度に昇温される。
図1の2、3は洗浄槽であり、洗浄槽2ではRCA洗浄がおこなわれ、洗浄槽3では水洗がおこなわれる。それぞれの槽には硝酸と純水の混合溶液4、RCA洗浄液5、純水6が満たされる。そして結晶シリコン基板7である。
まず、硝酸と純水4を6対4から8対2程度の割合で薬液槽1に入れる。
まず、硝酸と純水4を6対4から8対2程度の割合で薬液槽1に入れる。
加熱機構によりこの混合溶液を80℃程度に上昇させ一定に保つ。結晶シリコン基板7を、テフロン(登録商標)状のカセット8に入れ、同じくテフロン(登録商標)状のアーム9を用い浸漬させる(10分程度)。
この間、混合溶液中の水と硝酸が結晶シリコン表面に触れ、化学反応を起こすため0.5〜1.5nm程度の極薄のシリコン酸化膜が形成される。
なお、反応速度は遅いため、所望の厚みにするには、事前に数分きざみの処理時間の調整を、予備基板で行うことで明確になる。
結晶シリコン7を引き上げたあと、結晶シリコン7に付着したパーテクルや不要な金属、有機物、そして過剰の薬液を除去するためにRCA洗浄と水洗を行う。
この一連の処理により結晶シリコン7の表面には極薄のシリコン酸化膜が形成される。
図2を説明する。
図2は本発明による酸化膜形成装置200である。
図2の22は減圧可能な容器であり、24は結晶シリコン基板である。
この容器22の中には基板24を搭載可能な加熱ステージ25が設置される。
<実施例1>
容器22を毎回、大気に解放して、基板24を加熱ステージ25に設置する手段による処理フローを説明する。
大気解放方式を用いたフローによる実施例を説明する。
大気解放方式は装置構成が簡単なことから低コスト化に寄与する。
基板が容器22内に存在しない場合を初期状態とする。
この初期状態において各真空バルブ(12、13、31、19、18、27)は閉状態である。
このとき、真空ポンプ28は稼働している。
次に大気リーク配管30に設置された真空バルブ31を開く。これにより容器22内の圧力は大気圧に等しくなる。
基板導入のために容器22に設けられた図示しない扉を開き、加熱ステージ25上に被加工物である基板24を搭載する。
このとき加熱ステージは加熱されておらず、室温にほぼ等しい。
その後、図示しない扉を閉め、また真空バルブ31も閉じる。
この間、混合溶液中の水と硝酸が結晶シリコン表面に触れ、化学反応を起こすため0.5〜1.5nm程度の極薄のシリコン酸化膜が形成される。
なお、反応速度は遅いため、所望の厚みにするには、事前に数分きざみの処理時間の調整を、予備基板で行うことで明確になる。
結晶シリコン7を引き上げたあと、結晶シリコン7に付着したパーテクルや不要な金属、有機物、そして過剰の薬液を除去するためにRCA洗浄と水洗を行う。
この一連の処理により結晶シリコン7の表面には極薄のシリコン酸化膜が形成される。
図2を説明する。
図2は本発明による酸化膜形成装置200である。
図2の22は減圧可能な容器であり、24は結晶シリコン基板である。
この容器22の中には基板24を搭載可能な加熱ステージ25が設置される。
<実施例1>
容器22を毎回、大気に解放して、基板24を加熱ステージ25に設置する手段による処理フローを説明する。
大気解放方式を用いたフローによる実施例を説明する。
大気解放方式は装置構成が簡単なことから低コスト化に寄与する。
基板が容器22内に存在しない場合を初期状態とする。
この初期状態において各真空バルブ(12、13、31、19、18、27)は閉状態である。
このとき、真空ポンプ28は稼働している。
次に大気リーク配管30に設置された真空バルブ31を開く。これにより容器22内の圧力は大気圧に等しくなる。
基板導入のために容器22に設けられた図示しない扉を開き、加熱ステージ25上に被加工物である基板24を搭載する。
このとき加熱ステージは加熱されておらず、室温にほぼ等しい。
その後、図示しない扉を閉め、また真空バルブ31も閉じる。
次に、真空ポンプに繋がる配管26に設けられた開度可変な真空バルブ27を徐々に開き全開にする。これにより容器22の圧力は低下し0.001Torr程度の真空状態になる。
次に、ガス状の硝酸の流量を制御するマスフロー14の流量設定を68sccm程度に、またガス状の水の流量を制御するマスフロー20の流量設定を32sccm程度に設定する。
これらの各流量に設定するのは、反応効率がピークになる各ガスの比率であるからである。
次に、真空バルブ12、13、と同じく真空バルブ18、19を開く。
これらの各流量に設定するのは、反応効率がピークになる各ガスの比率であるからである。
次に、真空バルブ12、13、と同じく真空バルブ18、19を開く。
硝酸容器10および純水容器16に蓄積されている液体の硝酸11および純水17は、低圧になることで、気化(ガス化)し、所望の流量のそれぞれのガスが容器22の中に導入される。
つまり大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種は硝酸を含んでいることになる。
次に、開度可変なバルブ27の開度を徐々に狭め、圧力センサー26の表示する圧力が1.0Torr程度になったところで固定する(閉める)。
以上によりガス流量が硝酸ガス68sccm、水ガスは32sccm、容器22の中の圧力が1.0Torrの定常状態となる。
これにより基板24の表面は、硝酸ガス、水ガスに曝される。
つまり大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種は硝酸を含んでいることになる。
次に、開度可変なバルブ27の開度を徐々に狭め、圧力センサー26の表示する圧力が1.0Torr程度になったところで固定する(閉める)。
以上によりガス流量が硝酸ガス68sccm、水ガスは32sccm、容器22の中の圧力が1.0Torrの定常状態となる。
これにより基板24の表面は、硝酸ガス、水ガスに曝される。
このとき、それぞれのガスが硝酸容器10からガス導入口15、純水容器16からガス導入口21から容器22に噴射されているが、減圧容器内の圧力が1.0Torrと低く、大気圧中に比べ個々のガスの分子間の間隔が広く、分子間力は発生しにくく粘性が低いため、ガス導入管から密閉容器に広がる際、密閉容器22内に均等に拡散する。
このためガスの流れが結晶シリコン基板面に対して、特別な工夫をしなくとも均一となる。
このためガスの流れが結晶シリコン基板面に対して、特別な工夫をしなくとも均一となる。
容器22に導入された硝酸蒸気の分子と水蒸気の分子は、基板24に付着する。この理由は前述したように、ガス分子は基板の表面との衝突により、エネルギーを失い基板の表面に付着するためと考えられる。
1分程度時間をかけて基板の表面に付着させた後、ステージ25の表面温度をステージ25のヒータ制御により室温(25℃)から60℃〜120℃程度の範囲の所定温度まで上昇させる。
この温度上昇(加熱)により、基板24の表面では、従来技術である溶液中の酸化反応に似た酸化反応が進行する。
この温度上昇(加熱)により、基板24の表面では、従来技術である溶液中の酸化反応に似た酸化反応が進行する。
さらに加熱を数分間継続ことで、酸化反応には寄与しない過剰に付着した硝酸蒸気の分子と水蒸気の分子は気化しやすくなるので、基板24の表面から酸化反応には寄与しない過剰に付着した硝酸蒸気の分子と水蒸気の分子を離脱させることできる。
この後、前述した基板24の容器22内への挿入とは逆の手順で基板24を容器22から取り出す。
この後、前述した基板24の容器22内への挿入とは逆の手順で基板24を容器22から取り出す。
容器22内には気化した気体以外に金属不純物等の混入がないため、金属除去の洗浄が必要なく、また酸化反応の際に、過剰な硝酸成分も除去されてしまうため、当該酸化処理のあとに、金属除去のためのRCA洗浄や、過剰な硝酸成分を水洗(リンス洗浄)する必要がないという効果を奏する。
なお、この酸化処理は以下の条件範囲であってもよい。
容器22の圧力の範囲は0.5〜3.0Torrであってもよい。つまり大気圧未満の減圧環境の圧力が3.0以下Torrであることが望ましい。
なお、この酸化処理は以下の条件範囲であってもよい。
容器22の圧力の範囲は0.5〜3.0Torrであってもよい。つまり大気圧未満の減圧環境の圧力が3.0以下Torrであることが望ましい。
硝酸と水分子を吸着させるための温度の範囲は25〜30℃であってもよい。つまり表面に付着している酸化種が表面に付着した温度の範囲は20℃以上30℃以下の範囲であることが望ましい。
加熱し気化させる温度の範囲は50℃〜150℃であってもよい。つまり高温である温度の範囲は50℃以上150℃以下の範囲であることが望ましい。
加熱し気化させる温度の範囲は50℃〜150℃であってもよい。つまり高温である温度の範囲は50℃以上150℃以下の範囲であることが望ましい。
なお、側壁加熱用ヒータ23を、さらに容器22の側壁各面に取り付け、側壁を加熱することで、大気解放の際に付着する、大気中の水分を除去しても良い。これにより、水と硝酸の気体の混合比が安定する。
<実施例2>
本発明による酸化膜形成装置200はさらに、図2には図示しないロードロック室を備えている。
ロードロック室とは容器22に接続され、容器22の真空を破らないように基板24を導入するために大気―真空の繰り返しを専用に行う専用の前室である。
ここでは、ロードロック室を用いた場合のフローによる実施を述べる。
<実施例2>
本発明による酸化膜形成装置200はさらに、図2には図示しないロードロック室を備えている。
ロードロック室とは容器22に接続され、容器22の真空を破らないように基板24を導入するために大気―真空の繰り返しを専用に行う専用の前室である。
ここでは、ロードロック室を用いた場合のフローによる実施を述べる。
ロードロック室を用いた場合、装置の製造コストは上がるが、大気―真空を繰り返さないため処理環境が安定し製造された製品の安定性に寄与するメリットがある。
基板24が容器22内に存在しない場合を初期状態とした場合、この初期状態において各真空バルブ(12、13、31、19、18、)は閉状態である。
このとき、真空ポンプ28は稼働しており、開度可変な真空バルブ27は全開であり、容器22は0,001Torr程度の真空状態が保たれている。
基板24が容器22内に存在しない場合を初期状態とした場合、この初期状態において各真空バルブ(12、13、31、19、18、)は閉状態である。
このとき、真空ポンプ28は稼働しており、開度可変な真空バルブ27は全開であり、容器22は0,001Torr程度の真空状態が保たれている。
容器22に設けられた図示しないロードロック室があるが、このロードロック室と容器22の間の扉は閉じられており、この時点では容器22の真空状態を破ることはできない。
この状態でロードロック室を大気状態にし、その中に設置された搬送器に結晶シリコン基板24を搭載する。
その後、ロードロック室を容器22より高い真空状態にする。
この状態でロードロック室を大気状態にし、その中に設置された搬送器に結晶シリコン基板24を搭載する。
その後、ロードロック室を容器22より高い真空状態にする。
その後、ロードロック室と容器22の間に設置された扉を開き、搬送機器により、加熱ステージ上25に被加工物である基板24を搭載する。このとき加熱ステージは加熱されておらず室温にほぼ等しい。その後、図示しない基板導入のための扉を閉め、また真空バルブ31も閉じる。次に、真空ポンプに繋がる配管26に設けられた開度可変な真空バルブ27を徐々に開き全開にする。
これにより容器22の圧力は低下し0.001Torr程度の真空状態になる。次に、ガス状の硝酸の流量を制御するマスフロー14の流量設定を68sccm程度に、またガス状の水の流量を制御するマスフロー20の流量設定を32sccm程度に設定する。これらの流量に設定するのは反応効率がピークとなるガス比率であるからである。
次に、真空バルブ12、13、と同じく真空バルブ18、19を開く。
次に、真空バルブ12、13、と同じく真空バルブ18、19を開く。
硝酸容器10および純水容器16に蓄積されている硝酸11および純水17は、低圧になり気化し、所望の流量のそれぞれのガスは、容器22に導入される。次に、開度可変なバルブ27の開度を徐々に狭め、圧力センサー26の表示する圧力が1.0Torr程度になったところで固定する。以上によりガス流量は硝酸ガス68sccm、水ガスは32sccm、圧力は1.0Torrの定常状態となる。
これにより結晶シリコン基板24は、硝酸ガス、水ガスにさらされる。このとき、それぞれのガスが硝酸容器10からガス導入口15、純水容器16からガス導入口21から容器22に噴射されているが、減圧容器内の圧力が1.0Torrと低く大気圧中に比べ個々のガスの分子間の間隔が広く分子間力は発生しにくく粘性が低いため、ガス導入管から密閉容器に広がる際、密閉容器内に均等に拡散する。
このためガスの流れが結晶シリコン基板面に対して、特別な工夫をしなくとも均一となる。減圧容器に導入された硝酸と水蒸気の分子は、結晶シリコン基板に付着する。この理由は前述したように、ガス分子は基板との衝突によりエネルギーを失い基板に付着するためと考えられる。
1分程度時間をかけて付着させた後、ステージを60〜120℃程度に上昇させる。
1分程度時間をかけて付着させた後、ステージを60〜120℃程度に上昇させる。
またさらに過熱を続けることで、過剰に付着した不要な硝酸と水分子の気化させることができる。前述した基板の減圧容器内への挿入とは逆の手順で基板を減圧容器から取り出すことで処理が終了する。減圧容器内では、気化した気体以外の金属不純物の混入がないため、金属除去の洗浄が必要なく、また反応の際に、不要な硝酸成分も気化してしまうため、RCA洗浄や水洗が必要ない。
図3を説明する。
図3は本願発明における酸化膜形成方法の1例である。
ステップS1では、基板24を容器22内のステージ25の上に配置する。
図3を説明する。
図3は本願発明における酸化膜形成方法の1例である。
ステップS1では、基板24を容器22内のステージ25の上に配置する。
ステップS2では、真空ポンプ28を作動し、容器22内の圧力を1.0Torrまで減圧する。つまり導入工程のまえに、基板を容器22の中に配置した状態で容器の中(内部)にある気体を排気するステップである(排気工程)。
ステップS3では、真空バルブ12,13が開くことで、容器10内も減圧になり容器10内の溶液11が気化し、気化した硝酸分子が容器22内に導入される。同様に容器16内の溶液17も気化し、気化した水分子が容器22内に導入される。
ステップS4では、容器22内に導入された硝酸分子と水分子をシリコン基板の表面に1分程度の時間で吸着させる。
ステップS4では、容器22内に導入された硝酸分子と水分子をシリコン基板の表面に1分程度の時間で吸着させる。
ステップS3とステップS4が、大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種を基板の表面に付着させるべく、減圧環境を維持して基板が配置されている容器内に気体である酸化種を導入させるステップである(導入工程)。
ステップS5では、加熱ステージ25のヒータをONしステージ25上のシリコン基板を120℃で数分程度加熱する。つまり酸化種が付着している表面に酸化膜を形成するために、表面に付着している酸化種が表面に付着した温度よりも高温になるように基板を加熱するステップである(加熱工程)。
ステップS6では、真空ポンプ28を停止し、容器10内の圧力が大気圧になった後、ステージ25の上からシリコン基板を取り出す。
ステップS6では、真空ポンプ28を停止し、容器10内の圧力が大気圧になった後、ステージ25の上からシリコン基板を取り出す。
よって本発明においては、シリコン基板表面の酸化に必要な酸化種を気体分子としてシリコン基板に噴霧し、シリコン基板に分子層レベルで衝突後、吸着した分子に加熱を施すことにより酸化反応を進めている。
すなわち、噴霧された硝酸の分子と水の分子がシリコン基板に吸着した後に加熱することで、表面においては酸化反応と不要な硝酸成分の除去が同時に進行している。
シリコン基板の表面に均一に気体である硝酸分子と水分子を供給するためには、シリコン基板を減圧した容器に設置し、液体の硝酸と水を減圧により気化させてから供給することで実現することができる。
一般に、減圧下におけるガス分子は大気圧中に比べ分子間の間隔が広いため、減圧容器内での対流は発生しにくくなる。よって、反応容器の内部に特殊な拡散板などを設置しなくてもシリコン基板の表面に均一にガス分子を噴霧することができる。
また、本発明においては、0.5〜1.5nmレベルの極薄膜の酸化膜の形成を行うために消費する硝酸の量と水の量は、原子数層分の噴霧量で充分であり、硝酸と水との混合溶液にシリコン基板に浸漬する場合と比べてはるかに硝酸と水の消費量が少ないという効果を奏する。
つまり形成される酸化膜の膜厚が3nm以下である。
つまり形成される酸化膜の膜厚が3nm以下である。
さらに、また、本発明においてはシリコン基板の表面には使い回しの溶液ではなく、毎回新鮮な硝酸と水が供給されるため酸化と気化後のRCA洗浄や水洗は必要とならない。
本発明による効果をまとめると以下のようになる。
(1)酸化種として、分子層レベルでシリコン基板の表面に薄く吸着した硝酸分子と水分子の成分を用いるため、酸化に必要な酸化種の消費量が激減する。
(2)酸化種として、減圧により気化した硝酸分子を用いるため薬液に浸漬する酸化処理のようなシリコン基板の表面に金属汚染物の付着が発生しない。
本発明による効果をまとめると以下のようになる。
(1)酸化種として、分子層レベルでシリコン基板の表面に薄く吸着した硝酸分子と水分子の成分を用いるため、酸化に必要な酸化種の消費量が激減する。
(2)酸化種として、減圧により気化した硝酸分子を用いるため薬液に浸漬する酸化処理のようなシリコン基板の表面に金属汚染物の付着が発生しない。
(3)一旦シリコン基板の表面に吸着した硝酸分子と水分子を、沸点以上の温度に加熱して酸化反応を行うため、加熱前に付着した酸化反応に余分な硝酸分子および水分子を加熱によりシリコン基板の表面からさらに気化(蒸発)させて、離脱させることができる。
(4)酸化処理後のシリコン基板表面には残留成分である硝酸や汚染物質がないので、酸化処理の後に追加して、残留成分を除去するための洗浄処理またはリンス処理をする必要はない。
以上に述べたように、以上から製品の質を保ちながら工程の簡略化とコストダウンに寄与する。
以上に述べたように、以上から製品の質を保ちながら工程の簡略化とコストダウンに寄与する。
1 薬液槽
2 洗浄槽
3 洗浄槽
4 硝酸と純水
5 RCA洗浄液
6 純水
7 結晶シリコン基板
8 テフロン(登録商標)状カセット
9 テフロン(登録商標)状のアーム
10 硝酸用容器
11 硝酸
12 真空用バルブ
13 真空用バルブ
14 マスフロー
15 ガス導入口
16 純水用容器
17 純水
18 真空用バルブ
19 真空用バルブ
20 マスフロー
21 ガス導入口
22 減圧可能な容器
23 側壁加熱用ヒータ
24 結晶シリコン基板
25 加熱ステージ
26 圧力センサー
27 開度可変な真空用バルブ
28 真空ポンプ
29 排気口
30 大気リーク配管
31 真空バルブ
2 洗浄槽
3 洗浄槽
4 硝酸と純水
5 RCA洗浄液
6 純水
7 結晶シリコン基板
8 テフロン(登録商標)状カセット
9 テフロン(登録商標)状のアーム
10 硝酸用容器
11 硝酸
12 真空用バルブ
13 真空用バルブ
14 マスフロー
15 ガス導入口
16 純水用容器
17 純水
18 真空用バルブ
19 真空用バルブ
20 マスフロー
21 ガス導入口
22 減圧可能な容器
23 側壁加熱用ヒータ
24 結晶シリコン基板
25 加熱ステージ
26 圧力センサー
27 開度可変な真空用バルブ
28 真空ポンプ
29 排気口
30 大気リーク配管
31 真空バルブ
Claims (8)
- シリコン基板の表面に薄膜を形成する酸化膜形成方法であって、
大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種を前記基板の表面に付着させるべく、前記減圧環境を維持して前記基板が配置されている容器内に前記気体である酸化種を導入させる導入工程と、
酸化種が付着している前記表面に酸化膜を形成するべく、前記表面に付着している酸化種が前記表面に付着した温度よりも高温になるように前記基板を加熱する加熱工程と、
を含むことを特徴とする酸化膜形成方法。 - 前記導入工程のまえに、前記基板を前記容器内に配置した状態で前記容器内にある気体を排気する排気工程を、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の酸化膜形成方法。 - 前記表面に付着している酸化種が前記表面に付着した温度の範囲は20℃以上30℃以下の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の酸化膜形成方法。
- 前記高温である温度の範囲は50℃以上150℃以下の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の酸化膜形成方法。
- 前記形成される酸化膜の膜厚が3nm以下であることを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の酸化膜形成方法。
- 前記大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種は硝酸を含んでいることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の酸化膜形成方法。
- 前記大気圧未満の減圧環境の圧力が3.0以下Torrであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の酸化膜形成方法。
- シリコン基板の表面に薄膜を形成する酸化膜形成装置であって、
大気圧未満の減圧環境において気体である酸化種を前記基板の表面に付着させるべく、前記減圧環境を維持して前記基板が配置されている容器内に前記気体である酸化種を導入させる導入手段と、
酸化種が付着している前記表面に酸化膜を形成するべく、前記表面に付着している酸化種が前記表面に付着した温度よりも高温になるように前記基板を加熱する加熱手段と、
を備えることを特徴とする酸化膜形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012157556A JP2014022443A (ja) | 2012-07-13 | 2012-07-13 | 酸化膜形成方法および酸化膜形成装置。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012157556A JP2014022443A (ja) | 2012-07-13 | 2012-07-13 | 酸化膜形成方法および酸化膜形成装置。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014022443A true JP2014022443A (ja) | 2014-02-03 |
Family
ID=50197029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012157556A Pending JP2014022443A (ja) | 2012-07-13 | 2012-07-13 | 酸化膜形成方法および酸化膜形成装置。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014022443A (ja) |
-
2012
- 2012-07-13 JP JP2012157556A patent/JP2014022443A/ja active Pending
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