JP2014020972A - 体外診断ツールおよび体外診断ツール用膜ならびにこれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検溶液中の被検物質を定量的または定性的に検知する体外診断ツールであって、基材シートと、基材シートの表面に接合された、多孔質層と、多孔質層の一部に担持された、被検物質と反応する試薬と、を具備し、多孔質層は、電界紡糸法により形成されたナノファイバのマトリックス構造を有し、ナノファイバの長軸が、一方向に配向している、体外診断ツール。
【選択図】図2
Description
以下、基材シートと、基材シートの表面に接合された多孔質層との組み合わせは、体外診断ツール用膜ともいう。
ここでは、多孔質層を、その主面に垂直な方向から見た図1(a)および図1(b)を参照しながら説明する。
(i)はじめに対象となるマトリックス構造1を構成するナノファイバ2の中から、その長軸方向が多孔質層の主面と30度以下の角度θを成すナノファイバ(基準ナノファイバ2a)を任意に選択する。ただし、ナノファイバ2aの長軸方向は、ナノファイバ2aの長さ方向における両端2x、2yを結ぶ直線の方向(図1(a)中、白抜き矢印の方向)と見なしてよい。
(ii)次に、図1(b)に示すように、基準ナノファイバ2aの長軸方向のうち、多孔質層の主面と平行なベクトル成分をX軸とするX−Y平面をマトリックス構造1の内部に想定する。
(iii)想定されたX−Y平面において、基準ナノファイバ2a以外のナノファイバ2の50%超、好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上において、長軸方向のX軸方向のベクトル成分x(3)とY軸方向のベクトル成分y(4)とが、x>yを満たすとき、マトリックス構造を形成するナノファイバは一方向(X軸方向)に配向していると判断できる。この場合、当該50%超のナノファイバにおいて、ナノファイバの長軸方向のX−Y平面に垂直なZ軸方向のベクトル成分zは、x>zを満たすことが好ましい。
なお、接触部は、ナノファイバのマトリックス構造を有する多孔質層の一部に設けてもよく、被検溶液を一時的に滞留させるのに適した素材のサンプルパッドなどでもよい。
このような繊維径のナノファイバによりマトリックス構造を形成することで、多孔質層の比表面積が十分に大きくなり、保持させる試薬の量を増量することが容易となり、かつ試薬の分散性を高めることができる。その結果、体外診断ツールの感度は、極めて高くなり、被検物質の量が微量である場合でも正確な分析が可能となる。
(実施形態1)
図2は、本発明の一実施形態に係る体外診断ツールの構成を概略的に示している。図2(a)は、体外診断ツールの断面図であり、図2(b)は同ツールの上面図である。
ここでは、体外診断ツール100が、抗原抗体反応を利用する免疫クロマトグラフィー試験片である場合について説明する。
まず、体外診断ツール100の被検溶液導入部11に、被検溶液15が数滴添加される(図3(a)参照)。添加される被検溶液15は、通常、生体から採取される体液であり、様々な物質を含んでいる。ここでは、体液が被検物質であるインフルエンザA抗原15aを含む場合について説明する。
体外診断ツール用膜は、ラインの上流から下流に基材シートを搬送し、搬送される基材シートの主面に多孔質層を形成する一連の工程により製造することができる。
製造システム200は、体外診断ツール用膜を製造するための製造ラインを構成している。製造システム200では、基材シートが製造ラインの上流から下流に搬送される。
なお、電界紡糸ユニット25の台数は、図4では2台となっているが、台数は特に限定されず、1台でも3台以上でもよい。
電界紡糸ユニット25では、放出体26が基材シート10bの移動方向(図4中の白抜き矢印の方向)に対して斜めに交わるように設置されている。このように放出体26を斜めに設置することで、第2搬送コンベア28と放出体26との対向面積が大きくなるため、多孔質層の生産性を高めることが可能である。なお、放出体26と矢印との成す鋭角θは、特に限定されないが、30〜60°程度とすることが、生産性を十分に向上させる上で好ましい。放出体26は、電界紡糸ユニット25の上方に設置された基材シート10bの移動方向と平行な第1支持体41から下方に延びる第2支持体42により、自身の長手方向が基材シート10bの主面と平行になるように支持されている。
空間を移動中、静電爆発により生成したナノファイバ2は、静電誘引力によって第2搬送コンベア28を移動する基材シート10bの主面に向かって移動する(図6(a))。ナノファイバ2が基材シート10bの近傍に達すると、送風ノズル46からのガス流47により、ナノファイバ2の下端部2bが基材シート10bの移動方向に向かって流される(図6(b))。その結果、ナノファイバ2は、基材シート10bの主面と角度を持つようになり、基材シート10bの進行方向に向かって適度に配向する。
多孔質層の所定領域(例えば第1試薬保持部または第2試薬保持部に対応する領域)に試薬を担持させる方法は、特に限定されないが、例えば、試薬の水溶液を調製し、適量の水溶液を多孔質層のオープンな表面から滴下して乾燥させることにより、試薬を担持させることができる。
Claims (12)
- 被検溶液中の被検物質を定量的または定性的に検知する体外診断ツールであって、
基材シートと、
前記基材シートの表面に接合された、多孔質層と、
前記多孔質層の一部に担持された、前記被検物質と反応する試薬と、を具備し、
前記多孔質層は、電界紡糸法により形成されたナノファイバのマトリックス構造を有し、
前記ナノファイバの長軸が、一方向に配向している、体外診断ツール。 - 前記対外診断ツールが、前記被検溶液と接触させるための接触部を有し、
前記ナノファイバの長軸の配向する方向が、前記接触部から前記試薬に向かう方向である、請求項1記載の体外診断用ツール。 - 被検溶液中の被検物質を定量的または定性的に検知する体外診断ツール用膜であって、
基材シートと、
前記基材シートの表面に接合された、多孔質層と、を具備し、
前記多孔質層は、電界紡糸法により形成されたナノファイバのマトリックス構造を有し、
前記ナノファイバの長軸が、一方向に配向している、体外診断ツール用膜。 - (i)基材シートをナノファイバ形成空間に供給する工程と、
(ii)前記ナノファイバ形成空間において、溶媒および前記溶媒に溶解した樹脂原料を含む原料液から静電気力によりナノファイバを生成させる工程と、
(iii)前記生成したナノファイバの長軸を一方向に配向させ、前記長軸が一方向に配向したナノファイバを、前記基材シートの表面に堆積させて、前記ナノファイバのマトリックス構造を有する多孔質層を形成する工程と、
(iv)前記多孔質層の一部に、被検溶液中の被検物質と反応する試薬を担持させる工程と、を具備する、体外診断ツールの製造方法。 - 前記工程(iii)が、前記生成したナノファイバに、前記基材シートの面方向への外力を付与して、前記外力により前記ナノファイバを前記一方向に配向させることを含む、請求項4記載の体外診断ツールの製造方法。
- 前記ナノファイバ生成空間の下流側で、前記基材シートの面方向に向かうガス流を衝突させることにより、前記ナノファイバに前記外力を付与する、請求項5記載の体外診断ツールの製造方法。
- 前記工程(iii)が、前記一方向に高速で移動する前記基材シートに、前記ナノファイバを堆積させることにより、前記ナノファイバに前記一方向の張力を付与することを含む、請求項4記載の体外診断ツールの製造方法。
- 前記ナノファイバの長軸の配向する方向が、前記被検溶液が前記試薬に向かう方向となるように、前記被検溶液と接触させるための接触部を設ける、請求項4〜6のいずれか1項記載の体外診断ツールの製造方法。
- (i)基材シートをナノファイバ形成空間に供給する工程と、
(ii)前記ナノファイバ形成空間において、溶媒および前記溶媒に溶解した樹脂原料を含む原料液から静電気力によりナノファイバを生成させる工程と、
(iii)前記生成したナノファイバの長軸を一方向に配向させ、前記長軸が一方向に配向したナノファイバを、前記基材シートの表面に堆積させて、前記ナノファイバのマトリックス構造を有する多孔質層を形成する工程と、を具備する、体外診断ツール用膜の製造方法。 - 前記工程(iii)が、前記生成したナノファイバに、前記基材シートの面方向への外力を付与して、前記外力により前記ナノファイバを前記一方向に配向させることを含む、請求項9記載の体外診断ツール用膜の製造方法。
- 前記ナノファイバ生成空間の下流側で、前記基材シートの面方向に向かうガス流を衝突させることにより、前記ナノファイバに前記外力を付与する、請求項10記載の体外診断ツール用膜の製造方法。
- 前記工程(iii)が、前記一方向に高速で移動する前記基材シートに、前記ナノファイバを堆積させることにより、前記ナノファイバに前記一方向の張力を付与することを含む、請求項9記載の体外診断ツール用膜の製造方法。
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