JP2014020915A - 感圧センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】誤検知し難く、感圧導電性ゴム部材が永久変形し難く、長期間に亘って信頼性の高い荷重−出力特性を示し、検知部に対する圧力の負荷形状が限定されずに、小型化が可能な感圧センサを提供する。
【解決手段】電極基板120と導電性ゴム部材112とが、近接非接触状態で対向配置されてなる感圧センサにおいて、電極基板120および導電性ゴム部材112は、少なくとも固定剤層132が設けられた可撓性フィルム131からなる絶縁性被覆部材130によって周回被覆されていると共に、固定剤層132を介して絶縁性被覆部材130に固定されており、可撓性フィルム131は、ヤング率が2GPa以上、10GPa以下であって、厚みが10μm以上、60μm以下であることを特徴とする感圧センサ。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧力を加えることにより電気抵抗値が変化する特性を持つ感圧センサに関する。
従来、部材に作用する圧力の大きさや圧力の分布状態を測定する手段として、ゴム、エラストマー、樹脂材料などの高分子材料を基材とし、この基材中に導電性粒子を分散させた導電性部材を用いることが知られている。
上記導電性部材による感圧特性は、以下の2つのタイプに大別される。その一つは、導電性部材中の導電性粒子によって形成される導電パスの状態が、加圧時と無加圧時で変化することよって、電気抵抗値が変化することを利用したものであり、抵抗値変化型である。なお、この電気抵抗値の変化は基材中における導電性粒子の分散状態が大きく影響する為、繰り返しの圧縮変形による電気抵抗値の変化の再現性が課題となっている。特に、押圧を繰り返すうちに、疲労により導電性部材が永久変形を起こし、導電性粒子による導電パスの形成状態が変化したままとなり、圧力を検出し難くなる問題を有している。
もう一方のタイプは、上記導電性部材を用いて導電性塗膜を形成して、導電性塗膜同士を対向配置、あるいは、導電性塗膜と例えばくし型電極を対向配置させるタイプである。このタイプの感圧センサの場合、圧力の増加に伴い、導電性塗膜同士の接触面積、あるいは導電性塗膜とくし型電極間の接触面積が変化することで導通状態が変化する。従って、圧力の変化を電気抵抗値の変化として検出することが可能であり、接触面積変化型といえる。
このような感圧センサは、少なくとも、圧力を受ける導電性部材と電気抵抗値の変化の出力経路となる電極基板から構成される。さらに、実装使用時に安定した感圧性能が維持できるよう、感圧導電性部材と電極基板を固定したり、あるいは電極基板への感圧導電性部材の押付け状態を規定している。
たとえば、くし型電極上に感圧導電性弾性体を設けた感圧センサにおいて、感圧導電性弾性体に圧力を有して薄皮(フィルムなど)が被覆されていることを特徴とする感圧センサが提案されている(特許文献1)。この感圧センサは、押子により圧力を印加した後に解放するとき、感圧導電性弾性体の形状回復性に加え、薄皮自身の形状回復性が作用するので、圧力の増減に精度よく追従する構造となり、抵抗値−荷重曲線のヒステリシスが小さい感圧センサとなる。
また、導電層を有する回路パターンを連続させて所望形状に形成した第1及び第2の絶縁フィルムを、前記回路パターンを対向させると共に、複数の開口部を有する第3の絶縁フィルムからなるスペーサを前記両絶縁フィルムの間に挟み込み、前記回路パターンが前記各開口部で対向する検知部を有するフィルムセンサであって、前記各回路パターンは、前記複数の開口部と対応する領域に第2の導電層が形成されると共に、当該第2の導電層の周縁のみに形成され、当該第2の導電層の内部側が省略されていることを特徴とするフィルムセンサが提案されている(特許文献2)。このフィルムセンサは、開口部において、導電層がスペーサの厚さ分の空間を隔てて対向し、開口部において圧力の検知部を形成している。上記のように構成されるフィルムセンサにおいては、検知部に圧力が作用するとフィルム基板の一方或いは双方が弾性変形して導電層間が接続され、圧力が解除されると導電層間の接続が解除される。
特開2001−195945号公報 特開2001−21423号公報
特許文献1の感圧センサでは、次の点で課題があった。
(1)感圧導電性弾性体に常時圧力が加わっているため、外部からの圧力が加わる以前に電気信号が出力されており、誤検知の恐れがある。
また、特許文献2のフィルムセンサでは、次の点で課題があった。
(1)検知部は開口部分に限定されており、スペーサ部分を避けて検知部に対してのみ圧力を加えないと、圧力が検知されない。
(2)また前記(1)の構造上の理由により、小型化に適していない。
従って、本発明の課題は、誤検知し難く、感圧導電性ゴム部材が永久変形し難く、長期間に亘って信頼性の高い、荷重−出力特性を示し、検知部に対する圧力の負荷形状が限定されずに、小型化が可能な感圧センサを提供することにある。
本発明は、電極基板と導電性ゴム部材とが、近接非接触状態で対向配置されてなる感圧センサにおいて、前記電極基板および前記導電性ゴム部材は、少なくとも固定剤層が設けられた可撓性フィルムからなる絶縁性被覆部材によって周回被覆されていると共に、前記固定剤層を介して前記絶縁性被覆部材に固定されており、前記可撓性フィルムは、ヤング率が2GPa以上、10GPa以下であって、厚みが10μm以上、60μm以下であることを特徴とする感圧センサである。
本発明によれば、無負荷時の電気絶縁性が確保されており誤検知し難く、導電性ゴム部材が永久変形し難く、荷重の負荷−除荷における出力ヒステリシスが小さく、繰り返し使用に対する耐久性を有し、長期間に亘って再現性の高い荷重−出力特性を示し、検知部に対する圧力の負荷形状が限定されずに、負荷位置によるばらつきが小さく、小型化が可能な感圧センサが提供される。
本発明に係る感圧センサの断面図である。 荷重の大きさと導電性ゴム部材の大きさとの関係を示す図である。 電極基板と導電性ゴム部材との隙間量を示す図である。 電極基板と導電性ゴム部材を絶縁性被覆部材によって周回被覆する状態を示す断面図である。 本発明に係る感圧センサの絶縁性被覆部材の投影面積が最大値となる方向からみた図である。 くし型電極基板を示す図である。 感圧特性の評価装置を示す図である。 検知部に対する押子の位置を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の感圧センサについて説明する。尚、以下の説明において、導電性ゴム部材の電極基板と対向する面およびその反対側の面を、それぞれ、「A面」および「B面」という場合がある。また、電極基板の電極を有する面およびその反対側の面を、それぞれ、「a面」および「b面」という場合がある。
図1は、本発明に係る感圧センサの断面図の一例である。導電性ゴム部材(110)のA面は、電極基板(120)の電極を有する面(即ち、a面)と近接非接触状態で対向配置されている。これらの電極基板と導電性ゴム部材は、絶縁性被覆部材(130)によって周回被覆されている。この絶縁性被覆部材は、可撓性フィルム(131)と、その一方の表面(内面)の全体に亘って形成された接着性の固定剤層(132)とを有している。導電性ゴム部材と電極基板は、この接着性の固定剤層を介して絶縁性被覆部材に固定されている。
絶縁性被覆部材は、図示するように撓んでおり、フィルムの腰により、無負荷状態であるときには、導電性ゴム部材のA面と電極基板のa面とを近接非接触状態としている。荷重が加わると、図1−bに示すように、絶縁性被覆部材が撓み、電極基板のa面にある電極と導電性ゴム部材のA面とが接触して導通抵抗が変化する。
本形態の感圧センサは、負荷される荷重の圧力印加面の大きさ(面積)が感圧センサの導電性ゴム部材の面積よりも小さい場合(図2−a)のみならず、大きい場合(図2−b)においても、電極と導電性ゴム部材の間にスペーサ等の介在物が存在しないため、電極と導電性ゴム部材は接触することができ、感圧センサとして機能することができる。
感圧センサが実装使用される環境においては、高速で移動したり、振動したりすることによって生じるノイズによって電極と導電性ゴム部材が接触して導通抵抗が変化し、誤検知の原因となる場合がある。本発明の感圧センサにおいては導電性ゴム部材と電極とを絶縁性被覆部材によって近接非接触状態に固定し、導電性被覆部材のヤング率及び厚み、並びに導電性ゴム部材と電極との隙間量を調整することによって効果的に最小検出荷重を調整することが出来るので、このような誤検知を防止することが出来る。
上記近接非接触状態については、対向する導電性ゴム部材のA面と電極基板の電極を有するa面との隙間量(図3の141)が、10μm以上、300μm以下であることが好ましい。隙間量が10μm以上である場合は、繰り返し負荷−除荷を行なった際に安定して離間状態への復元ができ、最小検出荷重の再現精度に優れ、誤検知の発生を防止する。隙間量が300μm以下である場合は、圧力の位置、角度等が変化した場合にも導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が均一に保たれ、出力特性のばらつきは生じ難い。
<絶縁性被覆部材>
本発明に係る絶縁性被覆部材は、少なくとも可撓性フィルムと固定剤層とを有する部材であって、導電性ゴム部材と電極基板を被覆すると共に固定するための部材である。このような絶縁性被覆部材を用いることで、導電性ゴム部材と電極基板とを近接非接触状態で対向配置することが可能であり、上記隙間量を容易に調整することが可能である。
図4は、本発明に係る導電性ゴム部材(110)と電極基板(120)とを絶縁性被覆部材(130)を用いて周回被覆する際に、離間形成冶具(140)を使用する状態を示す断面図の一例である。先ず、導電性ゴム部材と電極基板との間に離間形成冶具を挟んだ状態で、導電性ゴム部材と電極基板を絶縁性被覆部材によって周回被覆する。その際、絶縁性被覆部材の内側の面に存在する接着性の固定剤層によって、導電性ゴム部材と電極基板は絶縁性被覆部材に固定される。その後に、離間形成冶具を抜き去ることで図1―aに示すように、電極基板と導電性ゴム部材とが近接非接触状態で対向配置された状態とすることができる。近接非接触状態は、離間形成冶具の厚みおよび幅を所定の寸法に形成しておくことで精度よく形成可能であり、さらに上記離間形成冶具の寸法を調整することで隙間量の調整が可能である。
[可撓性フィルム]
本発明に係る可撓性フィルムは、前記絶縁性被覆部材の主要な構成要素である。導電性ゴム部材と電極基板とが絶縁性被覆部材によって近接非接触状態に固定されている際に、可撓性フィルムの撓んでいる部分は腰として作用し、無負荷状態における電極と導電性ゴム部材との離間状態を維持し、誤検知を防止する。また荷重が加わった際に可撓性フィルムは撓み変形して導電性ゴム部材と電極を接触させることができる。さらに、荷重を除いた場合には、フィルムの腰の力によって導電性ゴム部材と電極とを離間状態に復元することができ、荷重の負荷−除荷における出力のヒステリシスを生じ難くすることができる。さらに長期間に亘って繰り返し使用した際にも安定した離間状態を維持し、誤検知を防止することができる。
可撓性フィルムの厚みは、10μm以上、60μm以下である。可撓性フィルムの厚みが上記範囲内であれば、フィルムの腰が適度になり、無負荷状態においては電極と導電性ゴム部材との離間状態を維持し、誤検知を防止することができる。さらに長期間の使用においても安定した離間状態を維持し、誤検知を防止することができる。
フィルムの腰は、フィルムのヤング率Eと、幅bの積と、厚みdの3乗に比例する。即ち以下の関係式が成立する。従って、フィルムの厚みの影響が特に大きく重要である。
式(1) フィルムの腰の強さ∝E・b・d
可撓性フィルムの厚みが10μmに満たない場合、可撓性フィルムの腰は弱過ぎて、荷重の負荷−除荷に追従することができず、出力のヒステリシスが大きくなる場合がある。また無負荷時において導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であっても、繰り返し負荷−除荷を行なった際に安定した離間状態への復元が困難になり、最小検出荷重の再現精度に劣り、誤検知の恐れがある。また、最小検出荷重が限りなく無負荷に近くなり、ノイズとの判別が困難になり、誤検知の恐れがある。
一方、可撓性フィルムの厚みが60μmを超える場合、可撓性フィルムの腰は強過ぎて、導電性ゴム部材の固定維持が困難になり、絶縁性被覆部材から導電性ゴム部材が剥離するおそれがある。あるいは剥離しなくても、導電性部材が可撓性フィルムに追従して撓んでしまい、荷重が加わった際に、荷重の加わる位置によって、対向する電極と導電性ゴム部材との接触状態が不均一になってしまい、感圧センサの出力特性にばらつきが生じてしまう場合がある。
また、可撓性フィルムのヤング率は、2GPa以上、10GPa以下である。ヤング率が上記範囲内であれば、様々な圧力の形態による感圧特性のばらつきを抑制し、感圧センサの繰り返し使用においても再現性の高い感圧特性を示す。感圧センサに外部より圧力を加えたとき、前記可撓性フィルムを介して、導電性ゴム部材に圧力が伝わる。接触面積変化型の感圧導電性部材を使用する場合、安定した感圧特性を得るためには、導電性ゴム部材がある一定圧力を受けたときに導電性ゴム部材と電極基板との接触状態が一定となるようにすることが重要である。本発明のような特定範囲内の一定のヤング率を有する絶縁性被覆部材を用いることで、様々な圧力の形態、すなわち押子の形状や加える圧力の角度等が用途に応じて変化しても、感圧導電性部材の全面に圧力を分散させて安定した接触面積が確保できるので、圧力の形態に左右されない安定した感圧特性を得ることができる。
可撓性フィルムのヤング率が2GPaに満たない場合、荷重が加わった際の導電性ゴム部材全体への圧力分散が不十分となることから、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一になって、出力特性にばらつきが生じてしまう場合がある。一方、可撓性フィルムのヤング率が10GPaを超える場合、繰り返し屈曲に対する耐久性が劣ることから、出力が徐々に変化してしまい、再現性に劣る場合がある。
可撓性フィルムの材質としては、絶縁性でかつ上記ヤング率と厚みを満たすものであれば、特に制限されず、たとえば、以下のものが挙げられる。二軸延伸ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリスルフェンサルファイドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム等。中でも、耐熱性、耐吸湿性の高いポリイミドフィルムが好適である。
[最大投影面積]
絶縁性被覆部材の最大投影面積は3mm以上、80mm以下であることが好ましい。
図5は、本発明に係る感圧センサの絶縁性被覆部材の投影面積が最大となる方向からみた図の一例である。絶縁性被覆部材(130)は、電極基板(120)と導電性ゴム部材(図示省略)を内包し固定している。最大投影面積Sは、絶縁性被覆部材の横幅bと、長手方向の長さ(縦長さ)cの積(S=b×c)で表わされる。最大投影面積が上記範囲内であれば、絶縁性被覆部材による導電性ゴム部材と電極の固定ができ、また出力特性のばらつきが抑えられる。最大投影面積が3mm以上である場合は、絶縁性被覆部材において導電性ゴム部材及び電極基板との固定しろが十分に確保できるため固定力が不足することなく、導電性ゴム部材や電極基板が剥離し難い。最大投影面積が80mm以下である場合は、荷重が加わった際に、荷重の加わる位置によって、対向する電極と導電性ゴム部材との接触状態が不均一になり難く、出力特性のばらつきは生じ難い。
また、絶縁性被覆部材の横幅は特に限定されないが、1.5mm以上、20mm以下であることが好ましい。フィルムの幅が1.5mm以上である場合は、導電性ゴム部材及び電極基板との固定しろが十分に確保できるため固定力が不足することなく、導電性ゴム部材や電極基板が剥離し難い。フィルムの幅が20mm以下である場合は、荷重が加わった際に、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一になり難く、出力特性のばらつきは生じ難い。
絶縁性被覆部材の縦長さは特に限定されないが、1.5mm以上、20mm以下であることが好ましい。フィルムの長さが1.5mm以上である場合は、導電性ゴム部材及び電極基板との固定しろが十分に確保できるため固定力が不足することなく、導電性ゴム部材や電極基板が剥離し難い。フィルムの長さが20mm以下である場合は、荷重が加わった際に、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一になり難く、出力特性のばらつきは生じ難い。
[固定剤層]
本発明の絶縁性被覆部材を構成する可撓性フィルムにおいては、少なくとも固定剤層が設けられている。固定剤層は、例えば、可撓性フィルムの少なくとも一方の表面に粘着剤を塗布することによって形成することができる。図1〜図4の感圧センサにおいて、固定剤層は可撓性フィルムの一方の表面(内面)の全体に亘って形成されている。固定剤層は、少なくとも導電性ゴム部材のB面と電極基板のb面に対応する領域、及び、可撓性フィルムが互いに重なり合う領域に形成されていることが好ましい。
可撓性フィルムの表面に塗布される固定剤としては、接着剤でも粘着剤でもよいが、アクリル系粘着剤が好ましい。また、ゴム系やシリコーンゴム系等の粘着剤を使用することもできる。しかし、ゴム系粘着剤では、粘着性を得るために粘着付与剤等が配合されている。このため、特定の使用環境や長期間の使用では粘着付与剤が染み出して、電気的な接点障害を引き起こす要因となったり、使用するゴムの種類によっては、硬化、劣化等により、粘着性自体が失われることが懸念される。また、シリコーンゴム系粘着剤では、含有する低分子シロキサン成分の染み出しによる電気的な接点障害の要因となる場合がある。一方、アクリル系粘着剤では主成分であるアクリル酸エステル共重合体自身が粘着性を有し、ゴム系やシリコーン系の粘着剤と比較して、粘着力も高いため、より好適である。粘着剤層の厚みは、特に制限されないが、一般に10〜50μmの範囲で使用される。
<電極基板>
本発明の感圧センサにおいて、電極基板としては公知の電極基板が使用できる。例えばガラスエポキシ基板等の絶縁性基板に銅箔等をプリントしてパターンを形成したもの、及び、フレキシブルプリント基板のようにポリアミド等の絶縁性フィルムと銅箔等の導体を組み合わせたもの等が挙げられる。また、感圧センサの小型化や柔軟化のために、ポリアミドやポリエチレンテレフタレート(PET)製の絶縁性フィルム上に銀やカーボンブラックを含む導電性ペーストを任意のパターンでスクリーン印刷したものを使用することもできる。
<導電性ゴム部材>
本発明の感圧センサにおいて、導電性ゴム部材は、圧縮に伴い弾性変形し、導電性ゴム部材と対向して配置される電極との導通抵抗が有為に変化する作用を有するゴム部材である。導電性ゴム部材は、導電性付与剤を含有するゴム組成物を架橋した導電性ゴム基材であってもよく、イオン導電性ゴムからなるゴム組成物を架橋した導電性ゴム基材であってもよい。また、これらのゴム基材の表面に導電性被覆層が形成された二層以上の構成を有するものであってもよい。表面に導電性被覆層が形成されているものは、形成されていないものに比べて、導電性ゴム部材の粘着性に由来するヒステリシスロスを抑制することができるので好適に用いられる。導電性ゴム部材のA面(電極基板と対向する面)には、少なくとも一層の導電性被覆層が形成されていることが好ましい。
ゴム基材を構成するゴム組成物のゴム成分として具体的には、以下のものが挙げられる。天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、シリコーンゴム、及びウレタンゴム(U)等。これらは、単独で或いは2種以上を混合して用いることができる。中でも、ヒステリシスロスを考慮すると、NR、BR、低スチレンSBR、低ニトリルNBR(AN量18%)が好適に用いられる。
ゴム組成物は通常、ゴム成分の他に各種配合剤を含有する。例えば、導電性付与剤、加硫剤、加硫促進剤、充填剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、軟化剤、可塑剤、分散剤などの従来からゴムの配合剤として使用されているものが適宜配合される。
上記ゴム組成物の未加硫物の混合は、例えば、加圧式ニーダー、オープンロール等の混練機を用いて行うことができる。ゴム組成物の未加硫物を成形、架橋する方法は、特に限定されない。成形方法としては、押出成形、プレス成形等を挙げることができる。押出成形は、上記未加硫物をスクリューで混練し、先端の押出金型(ダイ)を通過させて連続成形する方法である。プレス成形は、金型に上記未加硫物を充填し加圧成型する方法である。成形後の未加硫ゴム混合物の加硫方法としては、加熱、冷却等の温度制御により加硫を行う方法であれば、特に条件は問わない。
ゴム基材の弾性率は、特に限定されないが、0.5MPa以上30MPa以下が好ましい。上記範囲内であれば、圧縮に伴い弾性変形し、導電性ゴム部材と対向して配置される電極との導通抵抗が有為に変化する作用を有する弾性ゴム基材が得られる。弾性率が0.5MPa以上である場合は、圧縮に伴い、ゴム基材が即座に変形しきってしまうことなく少しずつ変形し、検知荷重域が広いセンサとすることができる。弾性率が、30MPa以下である場合は、荷重の増減に追従してゴム基材が弾性変形し、検知抵抗値が滑らかな曲線になる。
また、ゴム基材の厚み(d)は、特に限定はされないが、0.1mm以上5mm以下が好ましい。ゴム基材の厚みが0.1mm以上である場合は、導電性ゴム部材としての圧縮に伴う弾性変形量を有し、導電性ゴム部材と対向して配置される電極との導通抵抗の変化が得られる。ゴム基材の厚みが5mm以下である場合は、導電性ゴム部材としての小型・形状自由性に適するので好ましい。
導電性ゴム部材としては、上記のようにして得られるゴム基材そのものを用いることもでき、また、ゴム基材の表面にさらに導電性被覆層を形成した構成のものを用いることもできる。
[導電性被覆層]
導電性被覆層がゴム基材の表面に形成された導電性ゴム部材は、導電性被覆層が形成されていない導電性ゴム部材に比べて、導電性ゴム部材の粘着性に由来するヒステリシスロスを抑制することができる。導電性被覆層としては、ゴム基材の表面に紫外線や電子線を照射して表面に変性層を設けたものでもよく、また、ゴム基材の表面に樹脂を塗工して樹脂塗膜層を設けたものであってもよい。より効果的に粘着性に由来するヒステリシスロスを抑制するには、樹脂塗膜層を設けたものが好適である。
樹脂塗膜層の原料となる塗料組成物を構成する樹脂成分として、具体的には以下のものが挙げられる。フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)及びオレフィン−エチレン・ブチレン・オレフィン共重合体(CEBC)等。これらの樹脂は1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、樹脂は架橋系のものでもよく、そのための硬化剤としては、例えば、イソシアネート化合物、アミン化合物を適宜配合することができる。
また、所望の電気抵抗値を得るために、導電性カーボン、グラファイト、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉及び金属酸化物である導電性酸化錫や導電性酸化チタン等の導電剤を塗料組成物中に配合することができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。樹脂塗膜層の電気抵抗値は特に限定されないが、500kPa以上の圧力下において、10−1Ω・cm以上、10Ω・cm以下であることが好ましい。この値が10−1Ω・cm以上であれば無負荷時の絶縁性が保たれ、また、負荷時には荷重に応じた接触面積の変化とともに滑らかな導通変化特性が得られる。またこの値が10Ω・cm以下であれば、負荷をかけても出力が得られないような事はなく、負荷に応じた出力が得られる。
また、上記樹脂および導電剤の他に、その他成分を配合することも可能であり、例えば、有機弾性フィラー、無機酸化物フィラー、分散剤などが挙げられる。
樹脂塗膜層の形成は、例えば以下の方法で行うことができる。先ず、上記の樹脂塗膜を構成する材料、及び有機溶剤からなる塗工液を、サンドミル、ペイントシェイカー、ダイノミル、及びパールミル等のビーズを利用した分散装置を用いて分散調製する。次いで、得られた塗工液を、ディッピング法やスプレーコート法により、ゴム基材の表面に塗工する。塗料組成物の利用効率を考慮すると、ディッピング法が好ましい。さらに熱風循環乾燥機や赤外線乾燥炉などを用いて溶剤を除去してゴム基材の表面に樹脂塗膜を形成する。
なお、ゴム基材と塗工液の濡れ性が良好でない場合には、塗工する前に、ゴム基材に対して紫外線照射することにより表面自由エネルギーを高めたり、ゴム基材にプライマーを塗布して、濡れ性を良好にする事で、均一な塗膜を形成する事が可能である。樹脂塗膜は弾性ゴム基材の少なくとも一面に形成すればよく、電極に樹脂塗膜が対向するよう導電性ゴム部材を配置すればよい。
本発明の樹脂塗膜が形成される面の導電性ゴム部材の弾性率は特に限定されないが、10MPa以上、700MPa以下が好ましい。弾性率が10MPa以上である場合は、一定の力がセンサに加えられている時に徐々に変形量が増大してしまうことなく、出力が経時と共に変化する事を抑制できる。弾性率が700MPa以下である場合は、部材としての柔軟性を損なうことなく、電極との接触状態の均一性に優れ、負荷−除荷試験を繰り返し行なった場合の再現性が良好である。
また、樹脂塗膜の膜厚(d)は、特に限定はされないが、5μm以上100μm以下が好ましい。樹脂塗膜の膜厚が100μm以下である場合は、導電性ゴム部材としての柔軟性を損なうことなく、荷重の変化に応じた接触面積の変化が得られる。樹脂塗膜の膜厚が5μm以上である場合は、導電性ゴム部材として所望の弾性率が得られ、一定の力がセンサに加えられている時に徐々に変形量が増大してしまうことなく、出力が経時と共に変化する事を抑制できる。
また、本発明の導電性ゴム部材を構成するゴム基材の弾性率(E1)と前記樹脂塗膜が形成される面の導電性ゴム部材の弾性率(E2)の比は特に限定されないが、1<E2/E1<1,000であることが好ましい。E2/E1が1よりも大きい場合は、弾性率(E1)よりも導電性ゴム部材の弾性率(E2)が大きい場合であり、一定の力がセンサに加えられている時に徐々に変形量が増大してしまうことなく、出力が経時と共に変化する事を抑制できる。また、導電性ゴム部材には粘着性等がなく検知抵抗値のヒステリシスロスが生じ難い。E2/E1が1,000よりも小さい場合は、導電性ゴム部材の弾性率が高すぎることなく、電極との接触状態の均一性に優れ、負荷−除荷試験を繰り返し行なった場合の再現性に優れる。また、一定の力がセンサに加えられている時の接触状態は均一に保たれ、出力が経時と共に変化するという問題が生じ難い。
本発明で使用される導電性ゴム部材は、圧力を印加したときに生じる、導電性ゴム部材と電極基板との接触面積の変化を電気抵抗値の変化として検出するものが好適に用いられる。この接触面積を制御するために当接面に適宜凹凸形状を設けたり、粗し処理を行うことができる。表面凹凸形状を設ける方法としては、例えば導電性塗料中に粗し粒子として、シリコーン系、ウレタン系、アクリル系、スチレン系、ポリアミド系などの樹脂からなる球状粒子を添加する方法等が挙げられる。
以下に、実施例、比較例を挙げて、本発明の感圧センサについてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。尚、「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
<1.導電性ゴム部材の作成>
[1−1.ゴム基材の作成]
表1に示す7種類の材料を2本ロールにて20分間混合し、未加硫ゴムコンパウンドを作製した。次に、この未加硫ゴムコンパウンドを、予め170℃に加熱した縦50mm、横50mm、深さ0.5mmの金型内に充填し、170℃、100kgfにて15分間プレス加硫を行い、導電性ゴム部材の基材となるゴム基材を得た。
[1−2.塗料組成物の作成]
続いて、表2に示す6種類の材料を配合し、インデックス(NCO/OH比)1.0、固形分30質量%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液200質量部に対して、直径0.8mmのガラスビーズを200質量部加えて、450mlのマヨネーズビンに入れ、ペイントシェイカーを使用して12時間分散した。最後に200メッシュの網で溶液をろ過して、塗料組成物を作成した。
[1−3.導電性被覆層の形成]
前記塗料組成物を浴槽に入れ、前記ゴム基材を浸漬して、引き上げ速度10mm/secでゴム基材の表面に塗膜を形成し、30分間風乾後、オーブンを用い、160℃で1時間加熱することによって塗膜を硬化させ、膜厚13μmの導電性被覆層を形成した。このようにして導電性ゴム部材1を作成した。
<2.絶縁性被覆部材の作成>
可撓性フィルムとして、ポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製、商品名「カプトン100H(ヤング率3.4GPa、厚み25μm)」)を使用した。このフィルムの片面にアクリル系粘着剤(東洋インキ(株)製、商品名「オリバインBPS−5127」)をグラビアロール方式で塗布して塗膜を形成し、これを乾燥して、厚み15μmの粘着剤層(固定剤層)を有する絶縁性被覆部材1を得た。
<3.感圧センサの作成>
前記導電性ゴム部材1から、小片形状の導電性ゴム部材1’(縦3.5mm、横4mm、厚み0.5mm)を得た。また前記絶縁性被覆部材1から、幅4mmに裁断した絶縁性被覆部材1’を得た。
導電性ゴム部材1’と、図6に示すくし型電極基板(縦3.5mm、横4mm、厚み0.5mm)とを、離間形成冶具(幅3.8mm、厚み130μm)を介して積層した。次いで、この積層物を絶縁性被覆部材1’によって周回被覆し、図1に示す電極基板と導電性ゴム部材が近接非接触状態である感圧センサ1を得た。
<4.感圧センサの評価>
このようにして得られた感圧センサについて以下の各評価を実施した。評価結果を表9に示す。
[4−1.最大投影面積の測定]
最大投影面積の測定には、(株)キーエンス製「マイクロスコープ」VHX−900を用いた。測定条件は、倍率50倍である。作成した感圧センサを図5に示す方向(紙面に垂直な方向)から投影し、投影図における絶縁性被覆部材の横幅(b)および縦長さ(c)を測定し、絶縁性被覆部材の投影図の面積(S=b×c)を求めた。
[4−2.隙間量の測定]
隙間量の測定には、(株)キーエンス製「マイクロスコープ」VHX−900を用いた。測定条件は、倍率50倍である。作成した感圧センサを図1に示す方向(紙面に垂直な方向)から観察し、導電性ゴム部材と電極基板との隙間量(141)を求めた。
[4−3.弾性率の測定]
弾性率の測定には、(株)島津製作所製「島津ダイナミック超微小硬度計」DUH−W 201Sを用いた。測定条件は、試験モード:負荷−除荷試験、負荷速度:0.28mN/sec、保持時間:5sec、圧子の種類:三角すい圧子115である。試験力は、圧子の押し込み深さが、測定対象物の厚みの1/10以下なるよう調整した。つまり、例えば、ゴム基材の厚みが0.5mmの時は、押し込み深さが50μm以下となるように、試験力を調整した。また例えば、樹脂塗膜層の厚みが13μmの時は、押し込み深さが1.3μm以下となるように、試験力を調整した。
なお、ゴム基材の弾性率については、前記[1−1.ゴム基材の作成]において作成した平板状ゴム基材の表面に三角すい圧子を押し込むことによって、弾性率を求めた。樹脂塗膜が形成された面の導電性ゴム部材の弾性率については、前記[1−3.導電性被覆層の形成]において作成した平板状ゴム基材の表面に形成された樹脂塗膜層の表面に三角すい圧子を押し込むことによって、弾性率を求めた。
得られたゴム基材の弾性率E1は3.5MPa、導電性被覆層が形成された面の弾性率E2は226MPa、及びこの弾性率の比、E2/E1は64.6であった。
[4−4.感圧センサとしての荷重検知性能]
感圧センサを、温度23℃、相対湿度60%の環境(N/N環境)に24時間以上放置した後、図7に示すような感圧特性の評価装置を用い、固定された感圧センサの上部から押圧部の面積が1mmの立方形状の押子(410)によって検知部(101)に対して荷重が加わるようにした。この状態でくし型電極に直流電圧5Vを印加し、荷重測定器にて感圧センサの厚さ方向に5mm/minの速度で0〜1MPaの範囲で、負荷−除荷試験を行ない、くし型電極に直列接続した1kΩの抵抗体にかかる電圧を測定した。
1)最小検出荷重安定性
図8に示すように、検知部中央の位置(符号「1」の箇所)に押子を設置して荷重が加わるようにした。このときの負荷時において、50mV以上の電圧が検出され始める時の荷重(N検知)を最小検出荷重の指標とした。この負荷−除荷試験を1000回繰り返して、最小検出荷重の最大値(N検知max)および最小値(N検知min)を求め、表3の数式で示される値によって最小検出荷重の安定性を評価した。
2)ヒステリシスロス
図8に示すように、検知部中央の位置(符号「1」の箇所)に押子を設置して荷重が加わるようにした。200kPaから1MPaまでの荷重における、負荷時の抵抗値(LogR負荷)と除荷時の抵抗値(LogR除荷)の差の絶対値を求め、これの最大値をヒステリシスロスの指標とした。また、表4に示す基準でランク付けした。
3)再現性
図8に示すように、検知部中央の位置(符号「1」の箇所)に押子を設置して荷重が加わるようにした。上記負荷−除荷試験を1000回繰り返し行ない、200kPaから1MPaまでの荷重における、検出抵抗値の再現性を評価した。負荷時の抵抗値(LogR負荷)の各荷重における1000回測定した値の標準偏差(3σ)、及び、除荷時の抵抗値(LogR除荷)の各荷重における1000回測定した値の標準偏差(3σ)を求め、これの最大値(3σmax)を再現性の指標とした。また、表5に示す基準でランク付けした。
4)位置によるばらつき
図8に示すように、押子を「符号1〜5」の5箇所に順次設置し、500kPaの荷重が加わるようにし、そのときの感圧センサの電気抵抗値のばらつきから評価した。即ち、先ず、各測定箇所1、2、3、4、及び5における電気抵抗値R1、R2、R3、R4、及びR5を測定し、次いで、それぞれの対数値logR1、logR2、logR3、logR4、及びlogR5を求めた。表6に示す基準でランク付けした。
5)荷重検知性能の総合評価
感圧センサの荷重検知性能の総合評価は、表7に示す基準にて行った。
(実施例2および3)
感圧センサの作成の際に、表8に示す大きさの離間形成冶具を用いたこと以外は実施例1と同様にして感圧センサを得た。評価結果を表9に示す。
(実施例4〜7)
可撓性フィルムとして表9に示す可撓性フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして感圧センサを得た。評価結果を表9に示す。
(実施例8〜12)
感圧センサの作成の際に、表8に示す大きさの導電性ゴム部材、くし型電極基板および離間形成冶具を用いたこと以外は実施例1と同様にして感圧センサを得た。評価結果を表9に示す。
(比較例1)
感圧センサの作成の際に、離間形成冶具を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして電極基板と導電性ゴム部材が接触状態の感圧センサを得た。評価結果を表10に示す。
(比較例2〜5)
可撓性フィルムとして表10に示す可撓性フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして感圧センサを得た。尚、比較例2及び3における可撓性フィルムの厚みは、それぞれ5.7μm及び75μmである。また、比較例4及び5における可撓性フィルムのヤング率は、それぞれ0.71GPa及び15GPaである。評価結果を表10に示す。
(評価結果の纏め)
実施例1においては、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、ヒステリシスロス、再現性、および位置によるばらつきが、すべて優れており、本発明の導電性ゴム部材を適用することにより、好適な感圧センサを提供できることがわかる。
実施例2においては、導電性ゴム部材と電極基板との近接非接触状態の隙間量が小さいことに起因して、繰り返し使用した際の最小検出荷重のばらつき(N検知max−N検知min)が少し大きい傾向にあり、また最小値(N検知min)も小さいことから、相対的に最小検出荷重安定性が少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、ヒステリシスロス、再現性、および位置によるばらつきは優れており、感圧センサとしては良好であることがわかる。
実施例3においては、導電性ゴム部材と電極基板との近接非接触状態の隙間量が大きいことに起因して、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態の均一性が少し劣り、出力特性の位置によるばらつきが少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、ヒステリシスロス、および再現性は優れており、感圧センサとしては良好であることがわかる。
実施例4においては、可撓性フィルムの厚みが小さいことに起因して、繰り返し使用した際の最小検出荷重のばらつき(N検知max−N検知min)が少し大きい傾向にあり、また最小値(N検知min)も小さいことから、相対的に最小検出荷重安定性が少し劣る傾向にあり、再現性も少し劣る傾向にある。また、フィルムの腰が弱く、荷重の負荷−除荷に対する追従性が少し劣り、出力のヒステリシスロスが少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、位置によるばらつきは優れ、感圧センサとしては良好であることがわかる。
実施例5においては、可撓性フィルムの厚みが大きいことに起因して、可撓性フィルムの腰は強く、導電性部材が可撓性フィルムに追従して撓んでしまう。従って、荷重が加わった際に、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一になってしまい、出力特性の位置によるばらつきが少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、ヒステリシスロス、および再現性は優れており、感圧センサとしては良好であることがわかる。
実施例6においては、可撓性フィルムのヤング率が小さいことに起因して、荷重が加わった際の導電性ゴム部材全体への圧力分散が不十分となる。従って、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一になってしまい、出力特性の位置によるばらつきが少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、ヒステリシスロス、および再現性は優れており、感圧センサとしては良好であることがわかる。
実施例7においては、可撓性フィルムのヤング率が大きいことに起因して、繰り返し屈曲に対する耐久性に劣り、出力が徐々に変化してしまい、再現性が少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、ヒステリシスロス、および位置によるばらつきは優れており、感圧センサとしては良好であることがわかる。
実施例8においては、絶縁性被覆部材の最大投影面積及び横幅が小さいことに起因して、フィルムの腰が弱く、荷重の負荷−除荷に対する追従性が劣り、出力のヒステリシスロスが少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、再現性、および位置によるばらつきは優れており、感圧センサとしては良好であることがわかる。
実施例9においては、絶縁性被覆部材の最大投影面積、横幅及び縦長さが大きいことに起因して、荷重が加わった際に、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一で、出力特性の位置によるばらつきが少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、ヒステリシスロス、および再現性は優れており、感圧センサとしては良好であることがわかる。
実施例10においては、導電性ゴム部材と電極基板との近接非接触状態の隙間量が小さいことに起因して、繰り返し使用した際の最小検出荷重のばらつき(N検知max−N検知min)が少し大きい傾向にあり、また最小値(N検知min)も小さいことから、相対的に最小検出荷重安定性が少し劣る傾向にある。しなしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、ヒステリシスロス、再現性、および位置によるばらつきは優れており、感圧センサとしては使用可能であることがわかる。
実施例11においては、導電性ゴム部材と電極基板との近接非接触状態の隙間量が大きいことに起因して、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態の均一性が少し劣り、出力特性の位置によるばらつきが少し劣る傾向にある。しかしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、ヒステリシスロス、および再現性は優れており、感圧センサとしては使用可能であることがわかる。
実施例12においては、絶縁性被覆部材の最大投影面積、横幅及び縦長さが大きいことに起因して、荷重が加わった際に、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一で、出力特性の位置によるばらつきが少し劣る傾向にある。しかしながら、導電性ゴム部材と電極基板とが近接非接触状態であって、最小検出荷重安定性、ヒステリシスロス、および再現性は優れており、感圧センサとしては使用可能であることがわかる。
比較例1においては、導電性ゴム部材と電極基板の隙間量が零であって両者が接触状態になっていることに起因して、無負荷時に電気信号が出力されており、荷重の加わった時との判別ができず誤検知の恐れがある。また、絶縁性被覆部材の締め付けによって導電性ゴム部材に常時圧力が加わっていることに起因して、永久変形が生じてしまい、再現性が劣り、感圧センサとしては適さないことがわかる。
比較例2においては、可撓性フィルムの厚みが小さいことに起因して、繰り返し使用した際に最小検出荷重が徐々に変化し、最小値(N検知min)は0を示し、センサの出力値から荷重の有無の判別が出来ずに、誤検知の恐れがあり、再現性も劣る。また、フィルムの腰が弱く、荷重の負荷−除荷に対する追従性が劣り、出力のヒステリシスロスが劣り、感圧センサとしては適さないことがわかる。
比較例3においては、可撓性フィルムの厚みが大きいことに起因して、可撓性フィルムの腰は強くなり、導電性ゴム部材が可撓性フィルムに追従して撓んでしまう。従って、荷重が加わった際に、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一になってしまい、出力特性の位置によるばらつきが劣り、感圧センサとしては適さないことがわかる。
比較例4においては、可撓性フィルムのヤング率が小さいことに起因して、荷重が加わった際の導電性ゴム部材全体への圧力分散が不十分となる。従って、荷重の加わる位置によって、導電性ゴム部材と対向する電極との接触状態が不均一になってしまい、出力特性の位置によるばらつきが劣り、感圧センサとしては適さないことがわかる。
比較例5においては、可撓性フィルムのヤング率が大きいことに起因して、繰り返し屈曲に対する耐久性に劣る。従って、経時的に出力が徐々に変化してしまい、再現性が劣り、感圧センサとしては適さないことがわかる。
100 感圧センサ
101 検知部
110 導電性ゴム部材
120 電極基板
111 導電性ゴム部材の電極基板と対向する面(A面)
112 導電性ゴム部材の電極基板と対向する面の反対側の面(B面)
121 電極基板の電極を有する面(a面)
122 電極基板の電極を有する面の反対側の面(b面)
130 絶縁性被覆部材
131 可撓性フィルム
132 固定剤層
140 離間形成冶具
140a 離間形成冶具の幅
140b 離間形成冶具の厚み
141 導電性ゴム部材と電極基板との隙間量
b 絶縁性被覆部材が最大投影面積を示すときの横幅
c 絶縁性被覆部材が最大投影面積を示すときの縦長さ
410 押子
420 直流電圧発生器
430 抵抗体
440 電圧測定器
450 荷重測定器

Claims (4)

  1. 電極基板と導電性ゴム部材とが、近接非接触状態で対向配置されてなる感圧センサにおいて、前記電極基板および前記導電性ゴム部材は、少なくとも固定剤層が設けられた可撓性フィルムからなる絶縁性被覆部材によって周回被覆されていると共に、前記固定剤層を介して前記絶縁性被覆部材に固定されており、前記可撓性フィルムは、ヤング率が2GPa以上、10GPa以下であって、厚みが10μm以上、60μm以下であることを特徴とする感圧センサ。
  2. 前記絶縁性被覆部材は、最大投影面積が3mm以上、80mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の感圧センサ。
  3. 前記近接非接触状態の前記電極基板と前記導電性ゴム部材との隙間量が10μm以上、300μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の感圧センサ。
  4. 前記導電性ゴム部材の、前記電極基板と対向する面には、少なくとも一層の導電性被覆層が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかの1項に記載の感圧センサ。
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