JP5980993B1 - 感圧センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】無加圧時における電極部材と導電性部材との接触による感度の低下が防止され、かつ、両部材間のスペーサーが不要な接触面積変化型の感圧センサを提供する。【解決手段】少なくとも導電性部材と電極部材と絶縁性被覆部材とを有する感圧センサであって、導電性部材は少なくとも弾性層と導電性層とを有し、電極部材は可撓性かつ絶縁性の電極ベース材と、その一方の表面上に配置された電極パターン部と入出力配線部とを有し、電極パターン部は導電性層と対向配置され、電極パターン部の外周端部の外側にある電極ベース材の外周端部が導電性部材に係止固定され、絶縁性被覆部材は電極ベース材の他方の表面側にあって、係止固定部より外側の位置にある導電性部材の外縁部の少なくとも一部に固定されており、無加圧時には導電性部材と電極パターン部との間に空隙が設けられており、空隙の距離の最大値が50μm以上150μm以下である感圧センサ。【選択図】図1

Description

本発明は、導通抵抗値の変化を検出することによって圧力を感知する感圧センサに関する。
従来、部材に作用する圧力の大きさや圧力の分布状態を測定する手段として、ゴム、エラストマー、樹脂材料などの高分子材料を基材とし、この基材中に導電性粒子を分散させた導電性部材を用いることが知られている。
導電性部材を利用した感圧センサは、以下の2つのタイプに大別される。そのひとつは、無加圧時は高い電気抵抗値を示すが、圧力の増加に伴う圧縮変形により、基材中の導電性粒子同士の粒子間距離が変化し、導電性粒子による導電パスが形成されることによって電気抵抗値が変化する感圧ゴムを利用した抵抗値変化型の感圧センサである。尚、この電気抵抗値の変化は基材中における導電性粒子の分散状態が大きく影響する為、繰り返しの圧縮変形による電気抵抗値の変化の再現性が課題となっている。特に、押圧を繰り返すうちに、疲労により導電性部材が永久変形を起こし、導電性粒子による導電パスの形成状態が変化したままとなり、圧力を検出し難くなる課題を有している。
もう一方のタイプは、導電性部材を用いて導電性塗膜を形成し、導電性塗膜同士あるいは、導電性塗膜と電極部材を対向配置させる感圧センサである。圧力変化に伴い、導電性塗膜同士の接触面積、あるいは導電性塗膜と電極部材間の接触面積が変化することで変化する導通状態を電気抵抗値変化として検出する、接触面積変化型の感圧センサである。このような感圧センサは、少なくとも、圧力を受ける導電性部材と電気抵抗値の変化の出力経路となる電極基板から構成される。さらに、実装使用時に安定した感圧性能が維持できるよう、感圧導電性部材と電極基板を固定したり、電極基板への感圧導電性部材の押付け状態を規定したりしている。
上記のような電極部材と導電性部材との接触により圧力を感知する接触面積変化型の感圧センサは、無加圧時に電極部材と導電性部材が接触すると、加圧に対する出力(電圧、抵抗)の幅が小さくなり、感度が鈍くなるという課題があった。これを解決する手段として、電極部材と導電性部材との間にスペーサーを介在させることで無加圧時の接触を防ぐ手法が一般的である。しかし、スペーサーを用いた感圧センサは組立工程が複雑となり、加工面・コスト面でも不利である。
特許文献1は、スペーサー不要の接触面積変化型の感圧センサとして、近接非接触状態で対向配置された電極基板と導電性ゴム部材とが、固定剤層が設けられた可撓性フィルムからなる絶縁性被覆部材によって周回被覆されている感圧センサを開示している。このような感圧センサは無加圧時の電気絶縁性が確保されているため誤検知し難く、導電性ゴム部材が永久変形し難くい点においては有利であるが、周回被覆で近接非接触状態の感圧センサを作製するのは容易な方法とはいい難い。
一方、抵抗値変化型の感圧センサとしては、スペーサーを用いず、電極部材を被覆部材で固定する構成の感圧センサが特許文献2及び3等で知られている。特許文献2は、感圧ゴムを電極に押し付けるように薄皮で被覆し一定の圧力で加圧固定した、抵抗値変化型の感圧センサを開示している。この構成であれば、無加圧時のばらつきを避けて、加圧減圧時のヒステリシスロスを低減することができる。また、特許文献3は、フレキシブル電極上に、粘着テープで導電性ゴム部材をマトリックス状に固定した感圧センサであって、曲面柔軟体に装着可能な圧力センサを開示している。これらの提案は、導電部材と電極部材を固定するためにテープ部材を用いるものであり、抵抗値変化型の感圧センサであることから、導電部材と電極部材の間に空隙を設けるという思想は全く示唆されていない。
特開2014−20915号公報 特開2001−195945号公報 特開平04−038432号公報
本発明の目的は、無加圧時における電極部材と導電性部材との接触による感度の低下が防止され、かつ、電極部材と導電性部材との間のスペーサーが不要な接触面積変化型の感圧センサを提供することにある。
本発明は、少なくとも導電性部材と電極部材と絶縁性被覆部材とを有する感圧センサであって、該導電性部材は、少なくとも弾性層と導電性層とを有し、該電極部材は、可撓性かつ絶縁性の電極ベース材と、その一方の表面上に配置された電極パターン部と入出力配線部とを有し、該電極部材の該電極パターン部は、該導電性部材の該導電性層と対向配置され、該電極パターン部の外周端部の外側にある該電極ベース材の外周端部が、該導電性部材に係止固定され、該絶縁性被覆部材は、該電極部材の該電極ベース材の他方の表面側にあって、該係止固定部より外側の位置にある該導電性部材の外縁部の少なくとも一部に固定されており、無加圧時には、該導電性部材と該電極パターン部との間に空隙が設けられており、該空隙の距離の最大値が50μm以上150μm以下であることを特徴とする感圧センサである。
本発明によれば、無加圧時における電極部材と導電性部材との接触による感度の低下が防止され、かつ、電極部材と導電性部材との間のスペーサーが不要な接触面積変化型の感圧センサであって、薄型で低コストで製造可能な感圧センサの提供が可能である。
本発明に係る感圧センサの一例であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB―B断面の断面図、(c)は底面図である。 本発明に係る感圧センサを構成する導電性部材1と電極部材11と絶縁性被覆部材21が、それぞれ分離された状態を示す斜視図である。 図1(a)のA―A断面の断面図である。 図3の左端のRの部分の拡大図である。 本発明に係る電極部材の一例を示す図である。 導電性部材の外縁部5に絶縁性被覆部材が固定された状態を説明する図である。 感圧特性の評価装置を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の感圧センサについて説明する。尚、以下の説明において、電極部材を構成する可撓性かつ絶縁性の電極ベース材の表面であって、電極パターン部が存在する側の表面及び存在しない側の表面を、それぞれ、電極ベース材の「A面」および「B面」という場合がある。また、導電性部材が電極部材と対向する面およびその反対側の面を、それぞれ、導電性部材の「a面」および「b面」という場合がある。
先ず、本発明に係る感圧センサの全体構成を図面によって説明する。図1は、本発明に係る感圧センサの電極パターン部が配置された箇所の一例を示す図である。この感圧センサは、少なくとも導電性部材1と電極部材11と絶縁性被覆部材21とを有している。図1において、電極部材の電極パターン部13は、導電性部材の導電性層3と対向配置されている。また、図4が示すように、電極パターン部の外周端部の外側にある可撓性かつ絶縁性の電極ベース材12の外周端部16が、導電性部材に係止固定されている。図3が示すように、絶縁性被覆部材21は、電極部材の電極ベース材の他方の表面(B面)側にあって、前記係止固定部より外側の位置にある導電性部材の外縁部5の少なくとも一部に固定されている。図1(c)は底面図であるが、絶縁性被覆部材21が透明であるために、導電性部材の外縁部5が透けて見えている。
図3において、導電性部材に対してZ方向から圧力が作用すると、導電性部材の導電性層3が電極部材の電極パターン部13に接触して導電性部材の導電性層と電極パターン部との接触面積が変化して感圧センサの導通状態が変化する。
本発明に係る感圧センサの電極パターン部の近傍における、電極パターン部と、電極ベース材と、導電性部材と、絶縁性被覆部材のサイズの大小関係は、以下の通りである。電極パターン部は、最も小さく、電極ベース材に内包されている。電極ベース材は、導電性部材に内包されており、かつ、絶縁性被覆部材に内包されている。導電性部材と絶縁性被覆部材のサイズの大小関係は、特に限定されないが、通常は、同じかまたは同程度である。尚、「XがYに内包された」状態とは、導電性部材の表面に直交する方向から、感圧センサの各部材を投影した場合に、Xの投影面の全てがYの投影面の内部にある状態を意味する。このような内包状態を確保する観点から、電極ベース材、導電性部材、及び絶縁性被覆部材の形状は、電極パターン部の外周端部の形状と相似形であることが好ましい。電極パターン部の外周端部の形状は特に限定されないが、代表的な形状は円形または楕円形である。
図2は本発明に係る感圧センサを構成する導電性部材1と電極部材11と絶縁性被覆部材21が、それぞれ分離された状態を示す斜視図である。
図5は、本発明に係る電極部材の一例を示す図であり、可撓性かつ絶縁性のフィルム12の表面上に、電極パターン部13と入出力配線部14が配置されている。電極ベース材の外周端部16は、電極パターン部の外周端部15より外側の位置にある。
図6は、導電性部材の外縁部5に絶縁性被覆部材が固定された状態を説明する図であり、図6(a)は、外縁部5の全周の5/6の部分(300度)が、図6(b)は、外縁部5の全周の1/2の部分(180度)が固定された状態を示している。符号22は固定部を示し、符号23は非固定部を示している。図6(c)は、2枚の絶縁性被覆部材によって、外縁部5の全周の2/3の部分が固定された状態を示している。
以下、本発明に係る感圧センサの構成する部材を順次説明する。
〔導電性部材〕
本発明の感圧センサにおいて、導電性部材は、少なくとも弾性層と導電性層とを有する部材である。導電性部材は、圧縮に伴い弾性変形し、導電性部材と対向して配置される電極部材との導通抵抗が有為に変化する作用を有する。導電性部材の代表的な構造としては、ゴム基材等の弾性材料からなる弾性層と導電性薄膜層が積層された積層構造が挙げられる。図2において、導電性部材1は、弾性層2と導電性層3の積層構造である。
[弾性層]
弾性層に用いられるゴム基材を構成するゴム組成物のゴム成分として具体的には、以下のものが挙げられる。天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、シリコーンゴム、及びウレタンゴム(U)等。これらは、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、ヒステリシスロスを考慮すると、NR、BR、低スチレンSBR、低ニトリルNBR(AN量18%)が好適に用いられる。
ゴム組成物は通常、ゴム成分の他に各種配合剤を含有する。例えば、導電性付与剤、加硫剤、加硫促進剤、充填剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、軟化剤、可塑剤、分散剤などの従来からゴムの配合剤として使用されているものが適宜配合される。
ゴム基材の硬度(JIS−A)は、特に限定されないが、30以上80以下であることが好ましい。上記範囲内であれば、圧縮に伴い弾性変形し、導電性部材と対向して配置される電極部材との導通抵抗が有為に変化する作用を有する弾性ゴム基材が得られる。硬度が30以上である場合は、圧縮に伴い、ゴム基材が即座に変形しきってしまうことなく少しずつ変形し、検知荷重域が広いセンサとすることができる。硬度が80以下である場合は、荷重の増減に追従してゴム基材が弾性変形し、検知抵抗値が滑らかな曲線になる。
また、弾性層の厚みは、特に限定されないが、0.3mm以上2.0mm以下であることが好ましい。弾性層の厚みが0.3mm以上である場合は、導電性部材としての圧縮に伴う弾性変形量を有し、導電性部材と対向して配置される電極部材との導通抵抗の変化が得られる。弾性層の厚みが2.0mm以下である場合は、導電性部材としての小型・形状自由性に適するので好ましい。
[導電性層]
導電性層としては、ゴム基材の表面に樹脂を塗工して樹脂塗膜層を設けたものが挙げられる。樹脂塗膜層の原料となる塗料組成物を構成する樹脂成分として、具体的には以下のものが挙げられる。フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体及びオレフィン−エチレン・ブチレン・オレフィン共重合体等。これらの樹脂は1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、樹脂は架橋系のものでもよく、そのための硬化剤として、例えば、イソシアネート化合物、アミン化合物を適宜配合することができる。
導電性層が所望の電気抵抗値を得るために、導電性カーボン、グラファイト、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉及び金属酸化物である導電性酸化錫や導電性酸化チタン等の導電剤を塗料組成物中に配合することができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。導電性層の電気抵抗値は特に限定されないが、100kPa以上の圧力下において、10−1Ω・cm以上、10Ω・cm以下であることが好ましい。この値が10−1Ω・cm以上であれば無加圧時の絶縁性が保たれ、また、加圧時には荷重に応じた接触面積の変化とともに滑らかな導通変化特性が得られる。またこの値が10Ω・cm以下であれば、荷重をかけても出力が得られないようなことはなく、荷重に応じた出力が得られる。
また、上記樹脂および導電剤の他に、その他成分を配合することも可能であり、例えば、有機弾性フィラー、無機酸化物フィラー、分散剤などが挙げられる。
導電性層の厚みは、特に限定はされないが、5μm以上100μm以下であることが好ましい。導電性層の厚みが100μm以下である場合は、導電性部材としての柔軟性を損なうことなく、荷重の変化に応じた接触面積の変化が得られる。導電性層の厚みが5μm以上である場合は、導電性部材として所望の弾性率が得られ、一定の力がセンサに加えられている時に徐々に変形量が増大してしまうことなく、出力が経時と共に変化することを抑制できる。
弾性層上への導電性層の形成は、例えば以下の方法で行うことができる。先ず、上記の樹脂塗膜層を構成する材料、及び有機溶剤からなる塗工液を、サンドミル、ペイントシェイカー、ダイノミル、及びパールミル等のビーズを利用した分散装置を用いて分散調製する。次いで、得られた塗工液を、ディッピング法やスプレーコート法により、ゴム基材の表面に塗工する。塗料組成物の利用効率を考慮すると、ディッピング法が好ましい。さらに熱風循環乾燥機や赤外線乾燥炉などを用いて溶剤を除去してゴム基材の表面に樹脂塗膜層を形成する。
なお、ゴム基材と塗工液の濡れ性が良好でない場合には、塗工する前に、ゴム基材に対して紫外線照射することにより表面自由エネルギーを高めたり、ゴム基材にプライマーを塗布して、濡れ性を良好にすることで、均一な塗膜を形成することが可能である。樹脂塗膜層はゴム基材の少なくとも一面に形成すればよい。
[係止固定部]
本発明の感圧センサにおいて、導電性部材は、電極ベース材の外周端部を係止固定している。導電性部材の係止固定部の構造は、導電性部材と電極パターン部との間に十分な空隙を設けることが可能な構造であればよく、特に限定されない。例えば、電極ベース材の外周端部の圧接によって、導電性部材が変形して、係止固定部が形成される構成とすることができる。また例えば、導電性部材に凹部を設けて、その凹部を係止固定部することができる。圧接変形によって形成される係止固定部または予め設けられる凹部の構造は、例えば、図3に示す構造、及びその拡大図である図4に示す構造とすることができる。即ち、係止固定部の構造は、導電性部材の表面(a面)に平行な直線と、電極ベース材の外周端部及び最大空隙部を結ぶ直線と、が所定の角度θをなして配置される構造とすることができる。その角度θは、例えば、電極パターン部の電極ベース材の外周端部の直径が8mmである場合、0.7度以上2.1度以下、程度に設定することができる。
〔電極部材〕
本発明の感圧センサにおいて、電極部材は、可撓性かつ絶縁性の電極ベース材の一方の表面(A面)上に、電極パターン部と入出力配線部が配置された部材である。この電極パターン部は、導電性部材の導電性層と対向して配置されている。また、電極パターン部の外周端部の外側にある電極ベース材の外周端部が、導電性部材に係止固定されている。この係止固定状態を維持するために、絶縁性被覆部材が、この係止固定部より外側の位置にある導電性部材の外縁部の少なくとも一部に固定されている。尚、以下の説明において、電極パターン部との入出力配線部との接続部を「配線接続部」という場合がある。
本発明の感圧センサは、無加圧時には、該導電性部材と該電極パターン部との間に空隙が設けられており、該空隙の距離の最大値が50μm以上150μm以下である。空隙の距離の最大値が50μm以上であることにより、無加圧時の出力電圧を零にすること又は小さくすることができるので、加圧時との出力電圧差が大きい感度の良いセンサが得られる。また空隙の距離の最大値が150μm以下であることにより、荷重の変化に応じた接触面積の変化が安定し、出力電圧のばらつきを抑えることができる。
空隙の距離の最大値を前記範囲内に効率的に確保する観点から、「配線接続部」においては、絶縁性被覆部材が導電性部材の外縁部に固定されていない構造であることが好ましい。また、前記空隙の距離は、電極パターン部の外周端部から中央部に向かって増加していることが好ましい。空隙の距離がこのような状態であることにより、加圧に伴い電極パターン部の外周端部から中央部にかけて徐々に接触面積が変化するため、滑らかな導通変化特性が得られる。
[電極ベース材]
電極ベース材は、可撓性かつ絶縁性の板状の材料であり、厚み方向の電気抵抗値が10Ω以上であることが好ましい。電極ベース材として、樹脂フィルムを用いることができる。電極ベース材の厚みは、25μm以上、100μm以下であることが好ましい。電極ベース材の厚みがこの範囲内であれば、電極ベース材の腰が適度になり、無加圧時において電極部材と導電性部材との離間状態を維持し、誤検知を防止することができる。さらに長期間の使用においても導電性部材と電極パターン部との間の空隙の距離を安定に維持し、誤検知を防止することができる。
フィルムの腰は、フィルムのヤング率Eと、幅bの積と、厚みdの3乗に比例する。即ち以下の関係式(1)が成立する。従って、フィルムの厚みの影響が特に大きく重要である。
フィルムの腰の強さ∝E・b・d (1)。
電極ベース材の厚みが過度に小さい場合、電極ベース材の腰は弱過ぎて、導電性部材と電極パターン部との間に空隙を形成し難い。また、繰り返し負荷−除荷を行なった際に安定した離間状態への復元が困難になり、最小検出荷重の再現精度に劣り、誤検知の恐れがある。一方、電極ベース材の厚みが過度に大きい場合、電極ベース材の腰は強過ぎて、導電性部材と電極パターン部との間に空隙を形成し難い。また、感圧センサの使用初期から出力電圧が出る、センサ感度が不十分、省エネ性が劣る、等の不都合がある。更に、電極部材の両側に存在する、絶縁性被覆部材と導電性部材との固定維持が困難になるおそれがある。
また、電極ベース材のヤング率は、2GPa以上、10GPa以下であることが好ましい。ヤング率が上記範囲内であれば、様々な圧力の形態による感圧特性のばらつきを抑制し、感圧センサの繰り返し使用においても再現性の高い感圧特性を示す。
電極ベース材としては、絶縁性であってかつ上記ヤング率と厚みを満たすものであれば、特に制限されず、たとえば、以下のものが挙げられる。二軸延伸ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリスルフェンサルファイドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム等。これらの中でも、低コストで電子部品用の絶縁性部材として一般的であることから、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリイミドフィルムが好ましい。
[電極パターン部と入出力配線部]
電極パターン部及び入出力配線部は、電極ベース材の表面上に導電性のペーストを配置する方法、エッチングによる銅パターニング、スクリーン印刷等の公知の方法によって形成することができる。具体的には例えば以下の方法が挙げられる。ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、銀ペースト及び又はカーボンペーストを配置して電極パターンおよび入出力配線を設ける方法、ポリイミドフィルム上に、銅パターニングにより電極パターンおよび入出力配線を設ける方法、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、電極パターンおよび入出力配線をスクリーン印刷する方法。入出力配線は、通常、公知の絶縁性被覆材によって被覆される。電極パターン部の外周端部の形状は特に限定されないが、代表的な形状は円形または楕円形である。
〔絶縁性被覆部材〕
本発明の感圧センサにおいて、絶縁性被覆部材は、電極部材の電極ベース材のB面側にあって、電極パターン部を内包しつつ、電極ベース材の外周端部の係止固定部より外側の位置にある導電性部材の外縁部の少なくとも一部に固定されている。この絶縁性被覆部材は、以下の(1)及び(2)の役割を有する。
(1)電極部材を導電性部材に対してより強固に固定する。
(2)無加圧時における導電性部材と電極パターン部との間の空隙を確保する。
絶縁性被覆部材としては、市販の粘着テープ、電極ベース材と同様の可撓性かつ絶縁性のフィルム、導電性部材の外縁部に対向する外縁部が粘着性を有するフィルム等が挙げられる。例えば、ヤング率が2.0〜10GPa、厚みが4〜50μmの二軸延伸ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリスルフェンサルファイドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム等を基材に、アクリル系あるいはシリコーン系粘着材を塗布したものが使用でき、粘着力5.0N〜30Nのものを使用することができる。
絶縁性被覆部材の形状は、電極部材の電極パターン部を被覆可能であれば特に限定されず、円形状、中空円形状、中央部に切り込みを有する円形状、外周部に切り込みを有する円形状、半円形状等が挙げられる。絶縁性被覆部材は、電極部材の電極パターン部を被覆すると共に入出力配線部を被覆可能な形状とすることもできる。
本発明の感圧センサにおいて、電極パターン部の外周端部の外側にある電極ベース材の外周端部は、導電性部材に係止固定されている。そして、この係止固定状態を維持するために、絶縁性被覆部材が、この係止固定部より外側の位置にある導電性部材の外縁部の少なくとも一部に固定されている。
絶縁性被覆部材は、導電性部材の外縁部に固定されている部分の割合が、電極パターン部の外周端部より外側の位置にある導電性部材の外縁部の全周に対して、1/2以上5/6以下であることが好ましい。即ち、導電性部材の外縁部の全周360度に対して、180度以上300度以下の範囲内の部分において、絶縁性被覆部材が、導電性部材に固定されていることが好ましい。固定部分は連続的とすることもでき、不連続的とすることもできる。この固定部分の割合が1/2以上であれば、長期間に亘る使用後においても、電極パターン部と導電性層との位置関係は変化し難く、導電性部材と電極パターン部との間の空隙を長期間に亘って一定またはほぼ一定に維持することができる。また、この固定部分の割合が5/6以下であれば、無加圧時における導電性層と電極パターン部との間の空隙確保が容易である。
尚、固定部分の割合が1/2以上5/6以下であることは、非固定部分の割合が1/6以上1/2以下であることを意味する。既に記載したように、前記空隙の距離の最大値を50μm以上150μm以下の範囲内に効率的に確保する観点から、「配線接続部」が非固定部分であることが好ましく、少なくとも「配線接続部」が非固定部分であることが好ましい。
〔感圧センサの製造〕
本発明の感圧センサの製造方法を、絶縁性被覆部材として粘着テープを用いた例によって説明する。
先ず、直径Dの円形の導電性部材、直径D13の円形の電極パターン部及び電極パターン部におけるサイズが直径D12の円形の電極ベース材を有する電極部材、及び、直径Dの円形の粘着テープを準備する。但し、D13<D12<D=Dである。次いで、導電性部材の中心部と電極部材の電極パターン部の中心部が重なる様に、導電性部材の導電性層と電極パターン部を対向させる。この状態で、電極部材の電極ベース材側(B面側)から粘着テープを、電極パターン部を包括するようにして、導電性部材の外縁部(但し、導電性部材の外縁部の全周の約1/6の部分であって配線接続部に対応する箇所を除く)に押し付ける。その結果、電極ベース材の外周端部が支点となって電極部材の電極パターン部が浮き上がり、導電性部材と電極パターン部との間に外周端部から中央部に向かって距離が順次大きくなる空隙を設けることができる。
このような電極ベース材の外周端部を支点として電極パターン部を浮き上がらせる方法では、電極パターン部のサイズ(直径)が大きいほど、前記空隙の距離が大きくなる。空隙の大きさは感圧センサの初期検知力等に影響するため、電極パターン部のサイズを選ぶことでセンサ特性を調整することができる。但し、導電性部材の外縁部が固定部(粘着部)であるため、電極部材を安定に固定する観点から、電極パターン部のサイズは、導電性部材のサイズの80%(面積比)以下に設定することが好ましい。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明の感圧センサをより具体的に説明する。
〔実施例1〕
[1.導電性部材の作成]
表1に示す種類及び量の材料を準備した。容量3Lの加圧型ニーダー(D3−10:株式会社モリヤマ製)を用い、まずローター回転数30rpmで、原料ゴムのみを1分間素練りした。次いでこのニーダー内に、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛及びカーボンブラックを投入して10分間混練りした。ニーダー容量に対するこれらの材料の充填量は65体積%とした。得られたゴム組成物を室温(25℃)で1時間冷ました。次いで、オープンロール機(12インチテスト用ロール機:関西ロール(株)製)内に、このゴム組成物、TETD、MBTSおよび硫黄を添加して混練した。フロントロール15rpm、バックロール18rpmで、適宜切返しながら15分間混練した後、ロール間隙0.6mmにて薄通した後、縦10mm、横10mmのサイズに裁断することにより基材となるゴム組成物の未加硫物を得た。次に、この未加硫物を予め170℃に加熱した縦10mm、横10mm、深さ0.5mmの金型内に充填し、170℃、100kgfにて15分間プレス加硫を行い、ゴム弾性体1(縦10mm、横10mm、厚み0.5mm)を得た。
Figure 0005980993
一方、表2に示す種類及び量の材料を計量し、平均粒径が0.8mmのガラスビーズをメディアとして、容器の容量に対して80体積%の充填率で充填したビーズミル分散機(アイメックス社製、ウルトラビスコミル)を用いて、ディスク周速10m/秒、処理速度200ml/分6時間、循環運転を行い、分散処理をして「一次分散液」を調製した。
Figure 0005980993
次いで、表3に示す種類及び量の材料を、平均粒径が0.8mmのガラスビーズをメディアとして容器の容量に対して80体積%の充填率で充填したビーズミル分散機(アイメックス社製、ウルトラビスコミル)を用いて、ディスク周速6m/秒、処理速度600ml/分で2時間、循環運転を行い、分散処理をして「二次分散液」を調製した。
Figure 0005980993
この二次分散溶液をディッピング法にて上記ゴム弾性体(縦100mm、横15mm、厚み0.5mm)に塗布し、160℃で60分間、加熱することによって塗膜を硬化させて、ゴム弾性体の表面上に膜厚が15μmの導電性塗膜が形成された導電性部材を得た。この導電性部材から円板状の導電性部材1(直径10mm、厚み0.5mm)を得た、
[2.感圧センサの作成]
電極ベース材として、厚み50μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(PET)(ルミラーS10#50、東レ株式会社製)を用い、絶縁性被覆部材として、粘着テープ(カプトンテープ 650S#12、寺岡製作所製)を用いた。
先ず電極ベース材上に図5に示す櫛歯状の電極パターン部と入出力配線部を、市販の銀ペーストをスクリーン印刷して設けることで、電極部材を得た。この電極部材は、全長:40mm、電極パターン部のサイズ:φ6mm、電極パターン部の電極ベース材のサイズ:φ8mm、入出力配線部の幅4mmである。
次いで、導電性部材(φ10mm)と電極部材の電極パターン部(φ8mm)の中心部が重なる様に、導電性部材の導電性層と電極パターン部を対向させた。この状態で、電極部材のポリエステルフィルム側(B面側)から直径10mmの寸法にカットした粘着テープを、電極パターン部を包括するように、導電性部材の外縁部(幅1mm)の全周の5/6の範囲に貼り付けることで感圧センサ1を得た。具体的には、導電性部材の外縁部(但し、導電性部材の外縁部の全周の1/6の部分であって配線接続部に対応する箇所を除く)に、粘着テープの外縁部を押し付けた。その結果、電極ベース材の外周端部が支点となって電極部材の電極パターン部を浮き上がらせることができ、図1のA―A断面において、電極ベース材の外周端部から中央部に向かって順次大きくなる隙間を設けることができた。
[3.F―V測定方法]
感圧センサは、温度23℃、相対湿度60%の環境に24時間以上放置した後に、その評価を行なった。図7に示す感圧特性評価装置を用い、固定された感圧センサ41の上部から直径3mmの円柱状押し圧子42で荷重をかけた。その際に感圧センサに5Vの電圧を印加し、感圧センサに直列につないだ内部抵抗1kΩにかかる電圧を感圧センサの出力電圧とし、同時に感圧センサの電気抵抗値を算出した。また、荷重の大きさに対するセンサ出力電圧の変化をプロットし、以下の評価(1)〜(3)を行った。
(1)荷重有無での出力電圧差
無荷重状態での出力電圧Vと5N印荷時の出力電圧V5Nとの差「△V=V5N−V」を算出し、以下の基準で表示した。
Aランク:△Vが2.5V以上である。
Bランク:△Vが1.5V以上、2.5V未満である。
Cランク:△Vが1.5V未満である。
(2)荷重に対する出力電圧変化の直線性
荷重と出力電圧のプロットに対し、最小二乗法による近似直線から相関係数(R)を指標とし、以下の基準で表示した。
Aランク:Rが0.95以上である。
Bランク:Rが0.9以上、0.95未満である。
Cランク:Rが0.9未満である。
(3)5N印加時の出力電圧の再現性
感圧センサに5N印荷したときの出力電圧値を連続して10回測定し、その値の標準偏差を指標とし、以下の基準で表示した。
Aランク:標準偏差が0.05以下である。
Bランク:標準偏差が0.05超、0.1以下である。
Cランク:標準偏差が0.1超である。
(4)総合評価
Aランク:前記の3評価において、全てランクAである。
Bランク:前記の3評価において、ランクAまたはランクBである。
Cランク:前記の3評価において、ランクCが1つ以上ある。
[4.隙間測定方法]
本実施例のセンサ構成において、導電性部材と電極パターン部との間の空隙の距離については、前述の方法で作成した感圧センサの厚みと、センサを構成する部品の個々の厚みをレーザー測長器(デジタル寸法測定器LS−7000、(株)キーエンス製)で測定し、その差分を空隙の距離とした。すなわち、空隙の距離Dは、次式にて算出した。
D=Tc−(Tg+Te+Tf)
Tc:感圧センサ中央部の厚み
Tg:導電性部材の厚み
Te:電極部材の厚み
Tf:絶縁性被覆部材の厚み
〔実施例2〜10〕
電極ベース材の種類、厚み、導電性部材の外縁部の全周に対する粘着テープを貼り付け範囲、及び空隙の距離の最大値を、表4に示す値に変更したこと以外は、実施例1と同様にして感圧センサ2〜10を得た。
〔比較例1〕
粘着テープを、直径10mmの寸法にカットし、更に、円の中心を通る幅4mmの部分をカットして得た、略半円形状の2枚の粘着テープを絶縁性被覆部材とした。次いで、図6(C)に示すように、この2枚の粘着テープを、導電性部材の外縁部の全周の2/3の範囲に貼り付けた。これら以外は、実施例1と同様にして感圧センサ11を得た。その結果、空隙の距離の最大値は、160.9μmであった。
〔比較例2〕
実施例1に較べて、粘着テープの貼り付け時における電極ベース材を押さえる力をやや弱くした。これら以外は、実施例1と同様にして感圧センサ12を得た。その結果、空隙の距離の最大値は、36.4μmであった。
〔評価結果の纏め〕
実施例1は、電極部ベース材にPETを使用し、厚み50μm、貼り付け範囲を外周の5/6とした感圧センサである。その結果、空隙の最大値は95.1μmであり、評価(1)〜(3)はすべてランクAであり、感圧センサとして極めて優れた性能を示した。
実施例2は、実施例1に対し、電極ベース材の厚みを小さく(25μm)した感圧センサである。その結果、空隙の最大値は73.1μmであり、実施例1に比べて繰り返し精度が若干劣り、評価(3)はランクBであった。これはベース材が薄くなったことにより荷重時の接触面積にばらつきが生じやすくなったためと考えられるが、感圧センサとして十分な性能を示した。
実施例3は、実施例1に対し、電極ベース材の厚みを大きく(100μm)した感圧センサである。その結果、空隙の最大値は58.8μmであり、実施例1に比べて初期の出力電圧が大きく、感度が若干悪くなり、評価(1)はランクBであった。これはベース材が厚くなったことにより無荷重時に導通が生じやすくなったためと考えられるが、感圧センサとして十分な性能を示した。
実施例4は、実施例1に対し、外縁部の貼り付け範囲を少なくした感圧センサである。その結果、空隙の最大値は152.4μmとなった。評価(2)及び(3)はランクBであったが、感圧センサとして十分な性能を示した。実施例5は、実施例2に対し、電極ベース材の種類をポリイミドフィルムに変更した感圧センサである。評価(3)はランクBであったが、感圧センサとして十分な性能を示した。実施例6は、実施例3に対し、電極ベース材の種類をポリイミドフィルムに変更した感圧センサである。評価(1)はランクBであったが、感圧センサとして十分な性能を示した。
実施例7は、実施例3に対して、更に電極ベース材の厚みを大きくした感圧センサである。電極ベース材が厚いので撓みにくく、空隙ができにくいため初期の出力電圧は実施例3の場合より更に大きくなり、評価(1)はランクBであったが、感圧センサとして十分な性能を示した。実施例8は、実施例2に対して、更に電極ベース材の厚みを小さくした感圧センサである。電極ベース材が薄いので伸縮しがちであり(即ち、テープの貼り付け力に負けて撓めない)、空隙ができにくかった。電極ベース材に剛性がなく、電極ベース材の位置が安定しないので、荷重時の接触面積にばらつきが生じ易く、評価(3)はランクBであったが、感圧センサとして十分な性能を示した。
実施例9は、実施例4に対して、外縁部の貼り付け範囲を更に少なくした感圧センサである。空隙の最大値は実施例4と同程度であり、評価(2)及び(3)も、実施例4と同様にランクBであったが、感圧センサとして十分な性能を示した。実施例10は、実施例1に対して、外縁部の貼り付け範囲を増加させて、導電性部材の外縁部の全周において、絶縁性被覆部材を固定させた感圧センサである。隙間の最大値は51.3μmであり、電極ベース材のたわみによる空隙ができにくいので、初期の出力電圧が1.465Vと大きく、評価(1)はランクBであったが、感圧センサとして十分な性能を示した。
比較例1は、実施例1に対して、空隙の最大値が160.9μmと大きく、評価(2)及び(3)は共にランクCであった。貼り付けによる導電性部材と該電極パターン部との固定状態が甘いため、荷重時の接触面積にばらつきが生じやすくなったためと考えられる。比較例2は、実施例1に対して、空隙の最大値が36.4μmと小さすぎて、初期の出力電圧が大きく、評価(1)がランクCであった。
Figure 0005980993
1 導電性部材
2 弾性層
3 導電性層
4 導電性部材の係止固定部
5 導電性部材の外縁部
11 電極部材
12 可撓性かつ絶縁性の電極ベース材
13 電極パターン部
14 入出力配線部
15 電極パターン部の外周端部
16 電極ベース材の外周端部
17 配線接続部
21 絶縁性被覆部材
31 導電性部材と電極パターン部との間の空隙
41 感圧センサ
42 圧子

Claims (7)

  1. 少なくとも導電性部材と電極部材と絶縁性被覆部材とを有する感圧センサであって、
    該導電性部材は、少なくとも弾性層と導電性層とを有し、
    該電極部材は、可撓性かつ絶縁性の電極ベース材と、その一方の表面上に配置された電極パターン部と入出力配線部とを有し、
    該電極部材の該電極パターン部は、該導電性部材の該導電性層と対向配置され、
    該電極パターン部の外周端部の外側にある該電極ベース材の外周端部が、該導電性部材に係止固定され、
    該絶縁性被覆部材は、該電極部材の該電極ベース材の他方の表面側にあって、該係止固定部より外側の位置にある該導電性部材の外縁部の少なくとも一部に固定されており、
    無加圧時には、該導電性部材と該電極パターン部との間に空隙が設けられており、該空隙の距離の最大値が50μm以上150μm以下であることを特徴とする感圧センサ。
  2. 前記導電性部材と前記電極パターン部との間の空隙の距離が、該電極パターン部の外周端部から中央部に向かって増加していることを特徴とする請求項1に記載の感圧センサ。
  3. 前記絶縁性被覆部材が前記導電性部材の外縁部に固定されている部分の割合が、該外縁部の全周に対して、1/2以上5/6以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の感圧センサ。
  4. 前記可撓性かつ絶縁性の電極ベース材が、厚み25μm以上100μm以下の樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの一項に記載の感圧センサ。
  5. 前記電極部材は、ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面上に、銀ペーストあるいはカーボンペーストの少なくとも一方を配置して電極パターン部および入出力配線部を設けたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの一項に記載の感圧センサ。
  6. 前記電極部材は、ポリイミドフィルムの表面上に、銅パターニングにより電極パターン部および入出力配線部を設けたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの一項に記載の感圧センサ。
  7. 前記電極部材は、電極パターン部および入出力配線部がスクリーン印刷により形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの一項に記載の感圧センサ。

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