JP2014020705A - 蒸気発生装置 - Google Patents

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昌樹 澁谷
Yu Kawai
祐 河合
Yuji Hayakawa
雄二 早川
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Abstract

【課題】貯水室内に残っている水の水位を推定し、水があふれることを防ぎ、蒸気発生ヒータが故障、蒸気発生効率が悪くなることを防ぐことができる蒸気発生装置を提供する。
【解決手段】水を貯める貯水室19と、貯水室19内の水を加熱して蒸気を発生させる第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41と、貯水室19の温度を検知する貯水室サーミスタ42とを設け、運転開始後、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41で貯水室19の加熱を始め、貯水室サーミスタ42で検知した貯水室19の所定時間における温度上昇率に応じて初期給水量を決定する制御手段10を有し、貯水室19内に水を貯えて蒸気を発生させることにより、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また給水量が少ないことで蒸気発生ヒータが過加熱になり故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、蒸気発生装置に関するものである。
従来、この種の蒸気発生装置は、加熱開始後所定時間が経過すると蒸気発生容器に所定量の水が給水されている(例えば、特許文献1参照)。
また、以前給水された時点からの経過時間が所定時間以上であり、かつ前記経過時間の間に蒸気発生部の温度検出部の温度が所定温度以上であった場合に給水されているものもある(例えば、特許文献2参照)。
また、加熱前に液位検知装置を用いて液位が所定高さになるまで給水されているものもある(例えば、特許文献3参照)。
また、加熱開始後、温度検出部の温度が所定温度以上に達した時に給水されることも考えられる。
特開2008−164284号公報 特開2004−176943号公報 特開2010−54096号公報
しかしながら、前記従来の構成では、加熱開始後、所定時間経過後や所定温度以上に達したかどうかだけでは蒸気発生容器内に残っている水量が検知できないため、水が大量に残っているにもかかわらず所定量給水した時に水があふれたり、また水が空に近いにもかかわらず給水量が少なく蒸気発生容器が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなるという課題があった。
また、以前給水された時点からの経過時間が所定時間以上であり、かつ前記経過時間の間に蒸気発生部の温度検出部の温度が所定温度以上であったかどうかだけでは、水が所定量の水量だけ残っているか残っていないかの判定はできるが、所定量を除いてどれだけの水量が残っているかは判定できないため、水が大量に残っているにもかかわらず所定量給水した時に水があふれたり、また水が空に近いにもかかわらず給水量が少なく蒸気発生容器が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなるという課題があった。
また、水位検知手段を用いると部品点数が増え複雑となって故障の原因となりやすく、使用時間が増えると水位検知手段にスケールが付着して感度が低下し、最悪水位が検知できなくなるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、蒸気発生容器内に残っている水の水位をスケールに対して信頼性の低い水位検知手段を用いることなく推定することにより、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また給水量が少ないことで蒸気発生容器が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり、加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くな
ることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の蒸気発生装置は、水を貯める貯水室と、前記貯水室内の水を加熱して蒸気を発生させる加熱手段と、前記貯水室に設けられた給水口及び給水路を通じて水を送る給水手段と、前記貯水室内で発生した蒸気を噴出する蒸気噴出口と、前記貯水室の温度を検知する温度検知手段とを設け、運転開始後、前記加熱手段で前記貯水室の加熱を始め、前記温度検知手段で検知した前記貯水室の所定時間における温度上昇率に応じて初期給水量を決定する制御手段を有し、前記貯水室内に水を貯えて蒸気を発生させるものである。
これによって、温度検知手段の温度上昇率に応じて蒸気発生容器内に残っている水の水位を推定し、水位に応じて適量を給水するもしくは給水しないことにより、スケールに対して信頼性の低い水位検知手段を用いることなく、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また給水量が少ないことで蒸気発生容器が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
本発明の蒸気発生装置は、温度検知手段の温度上昇率に応じて蒸気発生容器内に残っている水の水位を推定し、水位に応じて適量を給水するもしくは給水しないことにより、スケールに対して信頼性の低い水位検知手段を用いることなく、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また、給水量が少ないことで蒸気発生容器が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐことができる。
本発明の実施の形態1における蒸気発生装置を備えた加熱調理器の正面断面図 本発明の実施の形態1における蒸気発生装置を備えた加熱調理器の斜視図 本発明の実施の形態1における蒸気発生装置の正面断面図 本発明の実施の形態1における蒸気発生装置の平面断面図 本発明の実施の形態1における蒸気発生装置のスチーム加熱モードのフローチャート 本発明の実施の形態1における蒸気発生装置の貯水室サーミスタの温度と時間の関係を示すグラフ (a)本発明の実施の形態1におけるサイフォンの原理による排水工程の第1の蒸気発生装置の断面図(b)本発明の実施の形態1におけるサイフォンの原理による排水工程の第2の蒸気発生装置の断面図(c)本発明の実施の形態1におけるサイフォンの原理による排水工程の第3の蒸気発生装置の断面図(d)本発明の実施の形態1におけるサイフォンの原理による排水工程の第4の蒸気発生装置の断面図 (a)本発明の実施の形態1における給水路の水の排水工程の第1の蒸気発生装置の断面図(b)本発明の実施の形態1における給水路の水の排水工程の第2の蒸気発生装置の断面図(c)本発明の実施の形態1における給水路の水の排水工程の第3の蒸気発生装置の断面図(d)本発明の実施の形態1における給水路の水の排水工程の第4の蒸気発生装置の断面図 本発明の実施の形態2における蒸気発生装置の正面断面図
第1の発明は、水を貯める貯水室と、前記貯水室内の水を加熱して蒸気を発生させる加
熱手段と、前記貯水室に設けられた給水口及び給水路を通じて水を送る給水手段と、前記貯水室内で発生した蒸気を噴出する蒸気噴出口と、前記貯水室の温度を検知する温度検知手段とを設け、運転開始後、前記加熱手段で前記貯水室の加熱を始め、前記温度検知手段で検知した前記貯水室の所定時間における温度上昇率に応じて初期給水量を決定する制御手段を有し、前記貯水室内に水を貯えて蒸気を発生させることにより、温度検知手段の温度上昇率に応じて貯水室内に残っている水の水位を推定し、水位に応じて適量を給水するもしくは給水しないことにより、スケールに対して信頼性の低い水位検知手段を用いることなく、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また給水量が少ないことで貯水室が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記温度検知手段で検知した前記貯水室の所定時間における温度上昇率が第1の所定温度上昇率以下である第1の温度上昇率と、前記第1の所定温度上昇率を超える第2の温度上昇率において、前記第1の温度上昇率時は前記給水手段を用いて前記貯水室に水を送らず、また前記第2の温度上昇率時は前記給水手段を用いて前記貯水室に所定量の水を送ることにより、温度上昇率が所定の温度上昇率以下の時は残っている水の水位が高いと推定し、給水を行わないことにより水があふれることを防ぎ、温度上昇率が所定の温度上昇率を超えている時は残っている水の水位が低いと推定し、所定量給水を行うことにより貯水室の温度を下げ、貯水室が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
第3の発明は、特に、第2の発明において、前記第2の温度上昇率の中で第3の温度上昇率と前記第3の温度上昇率より温度上昇率の低い第4の温度上昇率において、前記第3の温度上昇率時は前記第4の温度上昇率よりも前記給水手段を用いて前記貯水室に多量の水を送ることにより、温度上昇率がより高い時は残っている水の水位がより低いと推定し、温度上昇率が低い時と比較して多量の水を給水し貯水室の温度を下げ、水があふれることを防ぎ、かつ水が少ないことにより貯水室が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3いずれか1つの発明において、前記貯水室に設けられた排水口を通じて排水路を設け、前記排水路は前記貯水室内で通常加熱時に貯められている水面より上方を経由し、前記給水手段を動作させ排水路の頂点まで水位を押し上げることによって、サイフォンの原理により前記貯水室に貯まっていた水を前記排水口と前記排水路を通じて排水可能としたことにより、水位が高いにもかかわらず多量の水を給水された時に、排水工程でないにもかかわらず排水路の頂点まで水位を押し上げてしまい排水口と排水路を通じて排水してしまうことによる誤動作を防ぐ蒸気発生装置を提供することができる。
第5の発明は、特に、第1〜4いずれか1つの発明において、複数の温度検知手段を設け、第1の温度検知手段で検知した前記貯水室の所定時間における温度上昇率に応じて初期給水量を決定し、第2の温度検知手段で検知した前記貯水室の温度に応じて給水タイミングを決定することにより、それぞれの温度検知手段を最適位置に配置することができ、温度検知手段が1つで貯水室の所定時間における温度上昇率に応じた初期給水量の決定と給水タイミングの決定を行うより正確に初期給水量および給水タイミングを判定でき、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また給水量が少ないことで貯水室が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
第6の発明は、特に、第5の発明において、前記第1の温度検知手段を前記加熱手段の下方に設けることにより、より低い水位での温度上昇率の差が検知できるようになり、より正確に初期給水量を決定することができ、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また給水量が少ないことで貯水室が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
第7の発明は、特に、第5または第6の発明において、前記第2の温度検知手段を前記加熱手段の上方に設けることにより、より高い水位で給水タイミングを決定することができ、水位が低いことで貯水室が空焚きに近くなり、加熱手段が過加熱になり加熱手段の故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における蒸気発生装置を備えた加熱調理器の正面断面図を示す。
図1において、アルミメッキ鋼板の表面をフッ素塗装された加熱室1内に食品5を載置し加熱室1に出し入れ可能な載置皿4と、載置皿4を保持するレール12と、加熱室1と固定され食品5を載置する結晶化ガラスで形成された載置台3、加熱室1天面付近に加熱室ヒータ2が3本平行に設けられている。加熱室ヒータ2の3本のうち中央部に配置された加熱室ヒータ2の波長のピーク値は他の2本の加熱室ヒータ2の波長のピーク値よりも短い。
加熱室1壁面はアースコード(図示せず)によって接地されており、加熱室1と一体成型されたレール12も接地されている。
加熱室1は本実施の形態では壁面は汚れが拭き取りやすいフッ素塗装を行ったが、ホーロー塗装や他の耐熱性のある塗装を行ってもよい。また、材質としてはステンレスを用いることもできる。
載置皿4はアルミメッキ鋼鈑で形成され、加熱した時に食品5の油脂分が流れ出やすいようにプレスで凹凸加工され、表面はフッ素塗装され、裏面はマイクロ波を吸収して発熱する発熱体が備えられ、加熱室ヒータ2と組み合わせて食品5の両面を加熱することができる。また、レール12との接触部には加熱室1と絶縁するためにPPS樹脂の成型品が備えられている。
載置皿4は本実施の形態では表面は汚れが拭き取りやすいフッ素塗装を行ったが、ホーロー塗装や他の耐熱性のある塗装を行ってもよい。また、材質としてはアルミニウムやステンレスを用いることもできる。
加熱室1奥には加熱室1内の空気を撹拌、循環させる循環ファン7と、加熱室1内を循環する空気を加熱する室内気加熱ヒータとしてのコンベクションヒータ8が循環ファン7を取り囲むようにして設けられている。
加熱室1奥面中央付近には加熱室1側から循環ファン7側に吸気を行う複数の吸気用通風孔16と、逆に循環ファン7側から加熱室1側に送風を行う複数の送風用通風孔17と
が形成エリアを区別して設けられている。吸気用通風孔16、送風用通風孔17は多数のパンチング孔で形成されている。
加熱室1右方には加熱室1の壁面に設けた検出用孔46を通じて加熱室1内の食品5の温度を検出する赤外線センサ15と、庫内温度を検出する庫内サーミスタ9が設けられている。
加熱室1左下方には左方から見て約角80mmのマイクロ波発生手段であるマグネトロン6が水平方向に設けられ、アルミメッキ鋼鈑を曲げて略L字状に内部通路が構成された導波管14に接続され、加熱室1水平方向中央付近には電波撹拌手段としてのアルミニウムで構成された回転アンテナ11がモータ18に接続されて設けられている。
なお、マグネトロン6、回転アンテナ11、モータ18、導波管14は加熱室1の下面に設けているが、これに限らず加熱室1上部、側面側に設けることもでき、設置向きもあらゆる方向に設定することができる。
加熱室1左方には蒸気発生装置20と、蒸気発生のための水を貯めるアルミダイキャストで形成された貯水室19と、貯水室19の開口にパッキン(図示せず)を挟んで対向して設けられアルミダイキャストで形成された貯水室カバー34と、貯水室19の高さ方向に対して中央付近に略水平方向に貯水室19のアルミダイキャストに鋳込まれ貯水室19を加熱して蒸気を発生させる出力650Wの直線状のシーズヒータである第1の蒸気発生ヒータ40と、第1の蒸気発生ヒータ40の上方に略水平方向に設けられ同様に貯水室19のアルミダイキャストに鋳込まれ貯水室19を加熱して蒸気を発生させる出力350Wの直線状のシーズヒータである第2の蒸気発生ヒータ41と、貯水室19天面に上方に設けられ、加熱室1上方の側面にL字に曲げて蒸気を供給する内径φ10mmのシリコーンチューブで形成された蒸気導入路23と、蒸気導入路23と接続され加熱室1側面上方に蒸気を加熱室1に吹出す蒸気噴出口21と、第2の蒸気発生ヒータ41の上方に貯水室の温度を検知する貯水室サーミスタ42が設けられている。
なお、貯水室内の水を加熱して蒸気を発生させる加熱手段である第1の蒸気発生ヒータ40、第2の蒸気発生ヒータ41は、本実施の形態では出力が合計1000Wで下方に650W、上方に350Wの異なる出力の直線状のシーズヒータを2本用いたが、貯水室19の形状、必要蒸気量に応じて出力合計1000W以外となるヒータの組み合わせ、また、出力が同じヒータの組み合わせ、3本以上や1本だけのヒータ、直線状ではなくU字形状やL字形状のヒータ、上方に高出力で下方に低出力のヒータ構成等を用いることもできる。
また、蒸気導入路23および蒸気噴出口21は本実施の形態では貯水室19天面上方に円形状で形成されているが、楕円形や矩形状でもよい。蒸気噴出口21は加熱室1側面上方に1つ設けたが、天面や底面でも加熱室1に供給できればどこでもよく、1つだけでなく複数個備えてもよい。
なお、蒸気噴出口21の孔の最長内寸はマイクロ波が漏れないようにマイクロ波の波長の1/2以下、本実施の形態ではマイクロ波の波長は約120mmであるため60mm以下が望ましい。
また、スケール付着を減らすために貯水室19内面または貯水室カバー34内面をフッ素、シリコーン等でコーティングしてもよい。
また、水位検知手段を用いるとスケールが付着して感度が低下し、最悪水位が検知でき
なくなるが、貯水室サーミスタ42のような温度検知手段を用いることにより、スケールは付着するが付着しても温度を検知できなくなることはないため、スケールに対して信頼性の高いものである。
導波管14下方には制御手段10が設けられ、ユーザの調理メニューの選択により、マグネトロン6、モータ18、循環ファン7、加熱室ヒータ2、第1の蒸気発生ヒータ40、第2の蒸気発生ヒータ41、コンベクションヒータ8、庫内サーミスタ9、貯水室サーミスタ42、赤外線センサ15、給水ポンプ28、操作表示部39、庫内等(図示せず)等を制御している。
図2は、本発明の第1の実施の形態における蒸気発生装置を備えた加熱調理器の斜視図を示す。
加熱室1の前面には扉45が上下方向に開閉可能に設けられ、ユーザが調理メニューや調理時間を設定できる操作表示部39が備えられ、扉45を開いた時にはマグネトロン6、各ヒータの動作を止める安全スイッチ(図示せず)が備えられている。
図3は、本発明の第1の実施の形態における蒸気発生装置の正面断面図を示す。
貯水室19の中央付近には貯水室19に一体に各厚み約2mmの複数のフィン22が構成され、フィン22の長手方向が第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41を略垂直に横切るように水平方向に約5mm間隔で並べて設けられている。
なお、フィン厚み、長さ、間隔は貯水室19の形状、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41の構成等によって熱伝導性が異なるために適宜決定してよい。
貯水室19内底面には水平面との角度が約5°のテーパー24と、左方のテーパー24には給水口36と、テーパー24底部には排水口37が別々に設けられている。
テーパー24は本実施の形態では水平面との角度を約5°としたが、貯水室19の形状、排水路30の形状、排水時の給水量等によって水の流れが異なるため適宜決定してよい。
給水口36下方上流側には半透明で弾性体のシリコーンで形成された内径φ6の給水路27、給水ポンプ28及び給水タンク29が設けられている。このように貯水室19に設けられた給水口36及び給水路27を通じて水を送る給水手段を設けている。
一方、排水口37下方下流側には第1の排水路25と第2の排水路35とで構成した排水路30が備えられ、第1の排水路25は半透明で弾性体の内径φ6のシリコーンで形成され、チューブ等の別部品なしで排水口37に接続され、排水口37から下方に伸び、略水平方向に屈曲し、さらに略垂直方向に屈曲し設けられている。
第1の排水路25は本実施の形態ではシリコーンを用いたが、フッ素、ポリプロピレン、ポリエチレン等を用いることもできる。また、金属パイプを用いて少なくとも内面をフッ素、シリコーン等でコーティングしてもよい。
その後、第1の排水路25に銅パイプを曲げて形成された内径φ6の第2の排水路35がチューブ等の別部品なしで接続され、第1の蒸気発生ヒータ40より上方に伸び、貯水室19内天面と略同一高さである排水路頂点32を頂点として180°屈曲して垂直方向下方に伸び、貯水室19底部より下方の排水路出口33から排水タンク31に繋がってい
る。
第2の排水路35は本実施の形態では銅パイプを用いたが、アルミ、鉄等の材質のパイプを用いることもできる。
給水タンク29は容器部と蓋部の2部品が透明ASで形成され、パッキン(図示せず)を挟んで水が漏れないように構成されている。給水タンク29側面には排水ライン26と満水ライン38がシルク印刷により表示されており、排水ライン26まで注水すると約100mlとなり、貯水室19内の内容積より10ml程多い容量となり、満水ライン38まで注水すると約400mlとなる。
排水ライン26と満水ライン38は本実施の形態ではシルク印刷によって表示したが、印刷に限らず、刻印や給水タンク29に凹凸部を設けて表示してもよい。
図4は、本発明の第1の実施の形態における蒸気発生装置の平面断面図を示す。
貯水室19から延出されたフィン22先端は貯水室カバー34と約2mmの隙間を開けて設けられている。このとき、貯水室19とフィン22、貯水室カバー34の間で形成される空間の断面積は蒸気噴出口21の断面積以上となっている。
なお、本実施の形態では約2mmの隙間を設けたが、さらに隙間を広げても狭めてもフィン22と貯水室カバー34との間に水が回り込めればよいものである。
以上のように構成された蒸気発生装置を備えた加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
ユーザによってマイクロ波加熱モードを選択され決定されると、マグネトロン6からマイクロ波が放出され、マイクロ波は導波管14を通り、回転アンテナ11に照射され、モータ18によって回転する回転アンテナ11によってマイクロ波を加熱室1内に撹拌されながら供給される。加熱室1内に供給されたマイクロ波は直接、食品5に吸収されるものもあれば、加熱室1壁面を反射しながら食品5に吸収され、食品5を加熱するものもある。そして、主に自動加熱時は赤外線センサ15や庫内サーミスタ9を用いて、食品や庫内の状態を検知し、その状態に応じて出力やマイクロ波放出方向を制御する。なお、このモード時は載置皿4を取り外し載置台3の上に食品5を載置し加熱する。
ユーザによってオーブン加熱モードを選択され決定されると、加熱室ヒータ2またはコンベクションヒータ8が通電されて発熱し、循環ファン7によって加熱室1内を熱風が循環し食品5を加熱する。そして、主に自動加熱時は赤外線センサ15や庫内サーミスタ9を用いて、食品や庫内の状態を検知し、その状態に応じて加熱室ヒータ2とコンベクションヒータ8の切り替えや、出力の制御を行う。
ユーザによって載置皿4をセットし、グリル加熱モードを選択され決定されると、マイクロ波加熱モードと同様にマイクロ波が加熱室1内に供給され、載置皿4の発熱体を加熱し、その熱伝導によって載置皿4が加熱され、食品5が下から加熱させられる。
それと同時に、マイクロ波が載置皿4と加熱室1壁面との隙間から回り込み食品5が加熱させられる。また、加熱室ヒータ2もマイクロ波と同時もしくは単独で通電されて発熱し、その輻射熱により食品5を上から加熱する。
そして、主に自動加熱時は赤外線センサ15や庫内サーミスタ9を用いて、食品や庫内
の状態を検知し、その状態に応じてマイクロ波と加熱室ヒータ2の切り替えや、出力の制御を行う。
図5は、本発明の第1の実施の形態における蒸気発生装置のスチーム加熱モードのフローチャートを示し、図6は本発明の第1の実施の形態における蒸気発生装置の貯水室サーミスタの温度と時間の関係を示すグラフである。
ユーザによって、給水タンク29の満水ライン38まで水が補充された後、スチーム加熱モードを選択され決定される(S10)と、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41がONされ発熱する(S11)。
そして、図6のA1のように貯水室サーミスタ42が貯水室19の温度を検知し通電開始から30秒間で温度上昇値が60℃を超えると(S12)約40ml(S13)、図6のA2のように温度上昇値が60℃以下かつ50℃を超えると(S14)約20ml(S15)の給水タンク29の水が、給水ポンプ28から給水路27、給水口36を通じて貯水室19に給水されたところで給水ポンプ28の動作が止まる。
図6のA3のように温度上昇値が50℃以下の場合は初期から十分水が溜まっているとして給水されない(S16)。
給水が行われた場合、その後の5秒間で温度上昇値が7℃を超えると(S17)、さらに給水タンク29の水が給水ポンプ28から給水路27、給水口36を通じて貯水室19に約10ml給水され(S18)、5秒間で温度上昇値が7℃を下回るまで給水が繰り返される。
こうして貯水室19に給水されると第2の蒸気発生ヒータ41付近まで水位が上昇してフィン22間に水が満たされ、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41によって貯水室19内の水が加熱され蒸発し、蒸気導入路23を通って蒸気噴出口21より加熱室1内に蒸気が放出され食品5を加熱する。
なお、貯水室19内の水位が上昇すると、排水路30も下方でつながっているため排水路30の水位も同時に上昇する。
そして、主に自動加熱時は赤外線センサ15や庫内サーミスタ9を用いて、食品や庫内の状態を検知し、その状態に応じて第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41の切り替えや、出力、給水ポンプ28の制御を行う。
このように、貯水室19に少量の水を供給して瞬時に蒸発させるのではなく、貯水室19に水を貯えて蒸発させることによって、蒸発が進んでも水が残っているためスケール成分の析出を抑え、信頼性が高い蒸気発生装置を提供することができる。
さらに、水面近くに第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41を配置することにより、貯水室19内下方の水を温める前に水面付近の水だけを蒸発させることができるため、速く蒸気を発生させることができ、初期の蒸気発生が速い蒸気発生装置を提供することができる。
また、本実施の形態では満水ライン38まで水を補充したが、満水ラインまで水を入れなくてもスチーム加熱は可能である。
また、本実施の形態では第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41を同時
に通電したが、調理メニューやユーザの出力選択によりどちらか一方のヒータを単独で使用することもある。
そして、蒸発を続けると、貯水室19及び排水路30の水位が下がり貯水室19の温度が上昇する。そして、貯水室サーミスタ42が給水タイミング110℃を超えたと検知すると(S22)、制御手段10が給水ポンプ28に給水命令を出し約20ml給水を自動で行う(S23)。
給水を行うと、貯水室19の温度が下がり、蒸発を続けて水位が下がり温度が上昇するまで次の給水は行わない。そのため、貯水室19の水位が一定の水位より下がらないようにでき、水位センサなしで簡易的に水位を検出し給水することができる。
また、給水ポンプ28に給水命令を出しても温度上昇が止まらないときは給水タンク29内の水がなくなったもしくは給水ポンプ28等の故障と判定し、スチーム加熱を終了し、ブザー音を鳴らし、ユーザに給水タンク29に注水するように操作表示部39に表示し報知する。
そして、最終的にスチーム加熱時間が終了した時もしくはスチーム加熱が取り消された時(S19)、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41をOFFし(S20)、調理を終了する(S21)。
なお、この給水を判定する温度上昇値や給水タイミングは、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41の出力や、貯水室19の形状によって大きく異なるため、給水量も含めて場合に応じて適宜決定されるものである。
図7(a)は本発明の第1の実施の形態におけるサイフォンの原理による排水工程の第1の蒸気発生装置の断面図、図7(b)は本発明の第1の実施の形態におけるサイフォンの原理による排水工程の第2の蒸気発生装置の断面図、図7(c)は本発明の第1の実施の形態におけるサイフォンの原理による排水工程の第3の蒸気発生装置の断面図、図7(d)は本発明の第1の実施の形態におけるサイフォンの原理による排水工程の蒸気発生装置の断面図を示す。
図7(a)に示すように、通常加熱時は貯水室19内の第2の蒸気発生ヒータ41上方の水位まで給水ポンプ28からの給水によって水が貯められ、同時に排水路30内の水位も上昇する。蒸気が発生していないときは貯水室19内の水位と排水路30の水位は同じであるが、蒸気が発生していると貯水室19内部の圧力が高まり排水路30の水位が上昇するため水位は必ずしも同一ではない。
スチーム加熱が終了すると、図7(b)に示すように、水位が通常加熱時の水位よりも上方の排水路頂点32に達するまで自動的に給水ポンプ28を動作させ給水を行う。排水路頂点32まで水位が上昇すると、貯水室19内での水位と排水路30内との水位に高低差aができ、図7(c)に示すようにサイフォンの原理により貯水室19内及び第1の排水路25内のスケール凝縮水及び析出したスケールが排水口37、排水路30、排水路出口33を通って排水タンク31に向かって流れる。
なお、貯水室19内での水位と排水路30内との水位に高低差aが発生すると排水が始まり、排水流量より少ない給水流量ならばそれ以上給水しても水位は上がらず、給水ポンプ28によって排水に必要な給水量より若干多く給水してもあふれたりすることはないため、給水ポンプ28の動作バラツキを考えて排水に必要な給水量より少し多めの給水量を狙って駆動時間を設定し、排水時の貯水室19内の水位を検知する検知手段は省略するこ
とができる。
最終的に、図7(d)に示すように貯水室19内及び排水路30の水は空になり排水タンク31に蓄えられる。排水タンク31はユーザによって取り出され、蓄えられた水が捨てられる。なお、この排水工程では給水ポンプ28前後の給水路27の水は排水されない。
このように、排水路30の経路構成を設けて排水路頂点32まで給水することにより、貯水室19内に析出するスケールをクリーニングし、さらに、給水するだけでサイフォンの原理による排水を行うことができるため、単純な構成でスケールおよびスケール凝縮水の排出を行うことができ、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない蒸気発生装置を提供することができる。
なお、本実施の形態ではスチーム加熱の都度自動排水を行ったが、お客様がお手入れしたいときにサイフォンの原理により排水できる手動排水モードを設けてもよいものである。
図8(a)は本発明の第1の実施の形態における給水路の水の排水工程の第1の蒸気発生装置の断面図、図8(b)は本発明の第1の実施の形態における給水路の水の排水工程の第2の蒸気発生装置の断面図、図8(c)は本発明の第1の実施の形態における給水路の水の排水工程の第3の蒸気発生装置の断面図、図8(d)は、本発明の第1の実施の形態における給水路27の水の排水工程の蒸気発生装置の断面図を示す。
ユーザによって給水タンク29の排水ライン26まで水が補充された後、排水モードを選択されスイッチONされると、図8(a)に示すように給水タンク29の水が給水ポンプ28から給水路27、給水口36を通じて貯水室19に給水される。
さらに、給水を続けると、図8(b)に示すように貯水室19及び排水路30の水位は排水路頂点32に達し、給水タンク29には貯水室19内の内容積より10ml程多い容量しか蓄えられていないため、給水タンク29内の水はほとんどなくなる。
そして、図8(c)に示すように排水口37、排水路30、排水路出口33を通って排水タンク31に向かってサイフォンの原理による排水が行われ、排水を行っている間にもさらに給水ポンプ28を動作させ続けると、給水タンク29内の水は空になり、給水ポンプ28が水ではなく空気を給水路27に送り込むようになり、給水路27内の水を空気で押し出して排水し、給水ポンプ28は一定時間後に停止する。
そして、図8(d)に示すように押し出された水はサイフォンの原理による排水と合流して同時に排水タンク31に向かって排水され、給水タンク29、給水路27、貯水室19、排水路30の水は空になる。
なお、本実施の形態では給水タンク29に排水ライン26を設けたが、操作表示部39に排水に必要量である100mlを表示し、ユーザに水を補充してもらってもよい。また、水の代わりにクエン酸等の洗浄剤を用いると貯水室19内のスケール、水垢等の汚れも落としやすくなり、より清潔な蒸気発生装置を提供できる。
このように、給水タンク29に所定容量の水を入れ、給水ポンプ28を動作させ排水路頂点32まで水位を押し上げてサイフォンの原理により排水を行っている間にも、さらに給水ポンプ28を動作させ続けると給水タンク29の水が空になり、給水ポンプ28が水ではなく空気を給水路27に送り込むようになり、給水路27内に残った水を空気で押し
出して排水することができ、その水はサイフォンの原理による排水に合流して同時に排水され、サイフォンの原理では排水できない給水ポンプ28前後の給水路27の水及び給水ポンプ28内の水の排水を安価に行える蒸気発生装置を提供することができる。
以上のように本実施の形態では、水を貯める貯水室19と、貯水室19内の水を加熱して蒸気を発生させる第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41と、貯水室19に設けられた給水口36および給水路27を通じて水を送る給水ポンプ28と、貯水室19内で発生した蒸気を噴出する蒸気噴出口21と、貯水室19の温度を検知する貯水室サーミスタ42とを設け、運転開始後、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41で貯水室19の加熱を始め、貯水室サーミスタ42で検知した貯水室19の所定時間における温度上昇率に応じて初期給水量を決定する制御手段10を有し、貯水室19内に水を貯えて蒸気を発生させることにより、スケールに対して信頼性の低い水位検知手段を用いることなく、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また給水量が少ないことで貯水室19が空焚きに近くなり、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41が過加熱になり故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
なお、本実施の形態では所定時間における温度上昇率だけで初期給水量を決定したが、同時に所定時間における絶対温度を検知し、温度上昇率の情報と合わせて初期給水量を決定すればより精度が高い蒸気発生装置を提供することができる。
また、貯水室サーミスタ42で検知した貯水室19の温度上昇率が30秒で50℃以下である図6のA3と、貯水室19の温度上昇率が30秒で50℃を超える図6のA2において、図6のA3時は給水ポンプ28を用いて貯水室19に水を送らず、また、図6のA2時は給水ポンプ28を用いて貯水室19に20mlの水を送ることにより、温度上昇率が30秒で50℃以下の時は残っている水の水位が高いと推定し、給水を行わないことにより水があふれることを防ぎ、温度上昇率が30秒で50℃を超えている時は残っている水の水位が低いと推定し、所定量給水を行うことにより貯水室19の温度を下げ、貯水室19が空焚きに近くなり、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41が過加熱になり故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
さらに、貯水室19の温度上昇率が30秒で50℃を超える温度上昇率の中で図6のA1と図6のA1より温度上昇率の低い図6のA2において、図6のA1時は図6のA2よりも給水ポンプ28を用いて貯水室19に多量の水を送ることにより、温度上昇率がより高い時は残っている水の水位がより低いと推定し、温度上昇率が低い時と比較して多量の水を給水し貯水室19の温度を下げ、水があふれることを防ぎ、かつ水が少ないことにより貯水室19が空焚きに近くなり、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41が過加熱になり故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
また、貯水室19に設けられた排水口37を通じて排水路30を設け、排水路30は貯水室19内で通常加熱時に貯められている水面より上方を経由し、給水ポンプ28を動作させ排水路頂点32まで水位を押し上げることによって、サイフォンの原理により貯水室19に貯まっていた水を排水口37と排水路30を通じて排水可能としたことにより、水位が高いにもかかわらず多量の水を給水された時に、排水工程でないにもかかわらず排水路頂点32まで水位を押し上げてしまい排水口37と排水路30を通じて排水してしまうことによる誤動作を防ぐ蒸気発生装置を提供することができる。
さらに、水を貯める貯水室19と、貯水室19内の水を加熱して蒸気を発生させる第1
の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41と、貯水室19に設けられた給水口36および給水路27を通じて水を送る給水ポンプ28と、貯水室19上方に貯水室19内で発生した蒸気を噴出する蒸気噴出口21と、蒸気噴出口21下方に蒸気発生方向と略同一方向に長手方向が形成された複数のフィン22と、フィン22は互いに離間して配置されるとともに第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41を横切るように設けることにより、貯水室19と水との接触部で特に温度の高い部分で大きな気泡が発生し、この気泡が水面に上昇して破裂することにより沸騰水が蒸気噴出口21まで駆け上がり加熱室1に噴出されることがあるが、フィン22を設けることにより、特に温度の高い第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41付近の熱が、熱の伝わりにくい貯水室19内の水の内部にまでフィン22によって伝わり、また、貯水室19と水との接触面積が増え、効率的に水に伝熱することができるため、貯水室19と水との接触部の温度が下がり、温度の高い部分で発生する大きな気泡が少なくなり、大きな気泡が水面に上昇して破裂することによる沸騰水の駆け上がりを少なくし、沸騰水が蒸気噴出口21から噴出することを防ぎ、さらに気泡の破裂音を抑えることができる。
また、貯水室19と水との接触部の温度が下がるため、高温になればなるほど付着しやすいスケールの付着を抑制することができる。また、フィン22によって貯水室を細かく区切ることにより物理的に沸騰時の気泡を小さくすることができ、大きな気泡が水面に上昇して破裂することによる沸騰水の駆け上がりを少なくし、沸騰水が蒸気噴出口21から噴出することを防ぎ、さらに気泡の破裂音を抑えることができる。また、フィン22を蒸気発生方向と略同一方向に設けることにより、蒸気の流れを妨げることがないため、蒸気量、蒸気流速を向上させることができる蒸気発生装置を提供することができる。
また、貯水室19とフィン22、貯水室カバー34の間で形成される空間の断面積を蒸気噴出口21の断面積以上としたことにより、蒸気の流路において断面積が減少することによる流路圧損をなくし、蒸気量が低下することなく沸騰水の駆け上がりを少なくし、沸騰水が蒸気噴出口から噴出することを防ぎ、さらに気泡の破裂音を抑えることができる蒸気発生装置を提供することができる。
さらに、フィン22は貯水室19から延出されるとともに、貯水室カバー34に対してフィン22の先端が離間していることにより、フィン22と貯水室カバー34の間にも水が回り込み、貯水室19と水との接触面積が増大し、また、水の対流により温度分布が均一となり、大きな気泡が水面に上昇して破裂することによる沸騰水の駆け上がりを少なくし、沸騰水が蒸気噴出口21から噴出することを防ぎ、さらに気泡の破裂音を抑えることができる蒸気発生装置を提供することができる。
また、第1の排水路25をシリコーンで構成することにより、構造的にスケールが沈殿して溜まりやすい第1の排水路25がシリコーンであるため、スケールとの結合が弱くなって固着することがなくなり、サイフォンの原理により排水した時にスケールを排出することが容易となり、長期間使用し続けても蒸気発生性能が低下しない蒸気発生装置を提供することができる。
さらに、第1の排水路25を非金属で構成し、第2の排水路35は金属で構成することにより、特にスケールの溜まりやすい第1の排水路25にスケールが固着することがなくなり、また第2の排水路35は金属製のパイプを曲げて構成することにより固定しやすく安価に構成することができる。
また、第1の排水路25の非金属部を弾性体によって構成することより、排水口37及び第2の排水路35との接続をチューブ等の別部品を用いずに構成することができるため、部品が増えることによる水漏れ等を防ぎ、信頼性が高く安価に構成することができる。
さらに、少なくとも第1の排水路25の内面を非金属のコーティングを施すことにより、耐熱性等の理由で金属製の第1の排水路25が必要な場合でも簡易にスケールの固着を防ぐことができる。
なお、本実施の形態では給水タンク29と排水タンク31を別々に形成したが、一体に形成することにより、排水タンク31の付け忘れを防止し、排水が床面にこぼれることを防ぐことができ、また、ユーザが給水タンク29に注水時に排水タンク31も取り出すことになるため、排水タンク31の取り出し忘れによる水の捨て忘れを防止し、排水タンク31が満水になりあふれることを防ぐことができる。
また、排水タンク検知装置を設けることにより、排水タンク31が付け忘れられても排水路30上に水を蓄えて、排水が床面にこぼれることを防ぐことができる。
また、本実施の形態ではスチーム加熱が終了後、サイフォンの原理による排水を行うために給水を行った際に同時に貯水室19内の水の温度を下げることができるため、すぐに排水工程に移ったが、貯水室19内の水の温度が下がるまでしばらく自然冷却を行ってもよい。これはスケールの一種である炭酸カルシウムは温度が低いほど溶解度が大きくなるためであり、また、排水された直後にユーザに触れられても火傷を起こさないためである。なお、温度については低いほうがよいが、自然冷却の時間が長くなるので、冷却時間とのバランスで適宜設定できる。
また、マイクロ波加熱モード、オーブン加熱モード、グリル加熱モード、スチーム加熱モードはそれぞれ単独で動作させることもできるが、それぞれの加熱方式を組み合わせて手動もしくは自動で加熱を行うこともできる。
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2について説明する。以下では、実施の形態1の構成、動作との相違点を中心に述べ、実施の形態1と同一要素については同一符号を付してその構成、動作の説明を省略する。
図9は、本発明の第2の実施の形態における蒸気発生装置の正面断面図を示す。
第1の蒸気発生ヒータ40の下方に温度を検知する第1の温度検知手段である第1の貯水室サーミスタ43と、第2の蒸気発生ヒータ41の上方に温度を検知する第2の温度検知手段である第2の貯水室サーミスタ44が設けられている。
以上のように構成された蒸気発生装置を備えた加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
ユーザによって給水タンク29の満水ライン38まで水が補充された後、スチーム加熱モードを選択され決定される(S10)と、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41がONされ発熱する(S11)。
そして、図6のA1のように第1の貯水室サーミスタ43が貯水室19の温度を検知し通電開始から30秒間で温度上昇値が60℃を超えると(S12)約40ml(S13)、図6のA2のように温度上昇値が60℃以下かつ50℃を超えると(S14)約20ml(S15)の給水タンク29の水が、給水ポンプ28から給水路27、給水口36を通じて貯水室19に給水されたところで給水ポンプ28の動作が止まる。
図6のA3のように温度上昇値が50℃以下の場合は初期から十分水が溜まっているとして給水されない(S16)。給水が行われた場合、その後の5秒間で温度上昇値が7℃を超えると(S17)、さらに給水タンク29の水が給水ポンプ28から給水路27、給水口36を通じて貯水室19に約10ml給水され(S18)、5秒間で温度上昇値が7℃を下回るまで給水が繰り返される。
こうして、貯水室19に給水されると第2の蒸気発生ヒータ41付近まで水位が上昇してフィン22間に水が満たされ、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41によって、貯水室19内の水が加熱され蒸発し、蒸気導入路23を通って蒸気噴出口21より加熱室1内に蒸気が放出され食品5を加熱する。
なお、貯水室19内の水位が上昇すると、排水路30も下方でつながっているため排水路30の水位も同時に上昇する。そして、主に自動加熱時は赤外線センサ15や庫内サーミスタ9を用いて、食品や庫内の状態を検知し、その状態に応じて第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41の切り替えや、出力、給水ポンプ28の制御を行う。
そして、蒸発を続けると、貯水室19及び排水路30の水位が下がり貯水室19の温度が上昇する。そして、第2の貯水室サーミスタ44が給水タイミング110℃を超えたと検知すると(S22)、制御手段10が給水ポンプ28に給水命令を出し約20ml給水を自動で行う(S23)。
給水を行うと、貯水室19の温度が下がり、蒸発を続けて水位が下がり温度が上昇するまで次の給水は行わない。そのため、貯水室19の水位が一定の水位より下がらないようにでき、水位センサなしで簡易的に水位を検出し給水することができる。
また、給水ポンプ28に給水命令を出しても温度上昇が止まらないときは給水タンク29内の水がなくなったもしくは給水ポンプ28等の故障と判定し、スチーム加熱を終了し、ブザー音を鳴らし、ユーザに給水タンク29に注水するように操作表示部39に表示し報知する。
以上のように本実施の形態では、第1の貯水室サーミスタ43と第2の貯水室サーミスタ44を設けることにより、第1の貯水室サーミスタ43で検知した貯水室19の30秒における温度上昇率に応じて初期給水量を決定し、第2の貯水室サーミスタ44で検知した貯水室19の温度に応じて給水タイミングを決定することにより、第1の貯水室サーミスタ43と第2の貯水室サーミスタ44を最適位置に配置することができ、貯水室サーミスタが1つで貯水室19の30秒における温度上昇率に応じた初期給水量の決定と給水タイミングの決定を行うより正確に初期給水量および給水タイミングを判定でき、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また、給水量が少ないことで蒸気発生容器が空焚きに近くなり、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41が過加熱になり故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
また、第1の蒸気発生ヒータ40の下方に温度を検知する第1の貯水室サーミスタ43を設けることにより、より低い水位での温度上昇率の差が検知できるようになり、より正確に初期給水量を決定することができ、給水量が多いことで水があふれることを防ぎ、また給水量が少ないことで貯水室19が空焚きに近くなり、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41が過加熱になり故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
さらに、第2の蒸気発生ヒータ41の上方に温度を検知する第2の貯水室サーミスタ4
4を設けることにより、より高い水位のときに第2の貯水室サーミスタ44が温度上昇を検知して給水タイミングを決定することができ、水位が低いことで貯水室19が空焚きに近くなり、第1の蒸気発生ヒータ40と第2の蒸気発生ヒータ41が過加熱になり故障、および蒸気発生効率が悪くなることを防ぐ信頼性、安全性の高い蒸気発生装置を提供することができる。
以上のように本発明にかかる蒸気発生装置は、蒸気を使用する調理器具としての電子レンジ、オーブン電子レンジ、電気オーブン、炊飯器、業務用の解凍装置等の用途に適用できる。
10 制御手段
19 貯水室
20 蒸気発生装置
21 蒸気噴出口
25 第1の排水路
27 給水路
28 給水ポンプ
30 排水路
32 排水路頂点
35 第2の排水路
36 給水口
37 排水口
40 第1の蒸気発生ヒータ
41 第2の蒸気発生ヒータ
42 貯水室サーミスタ
43 第1の貯水室サーミスタ
44 第2の貯水室サーミスタ

Claims (7)

  1. 水を貯める貯水室と、
    前記貯水室内の水を加熱して蒸気を発生させる加熱手段と、
    前記貯水室に設けられた給水口及び給水路を通じて水を送る給水手段と、
    前記貯水室内で発生した蒸気を噴出する蒸気噴出口と、
    前記貯水室の温度を検知する温度検知手段とを設け、
    運転開始後、前記加熱手段で前記貯水室の加熱を始め、
    前記温度検知手段で検知した前記貯水室の所定時間における温度上昇率に応じて初期給水量を決定する制御手段を有し、
    前記貯水室内に水を貯えて蒸気を発生させる蒸気発生装置。
  2. 前記温度検知手段で検知した前記貯水室の所定時間における温度上昇率が第1の所定温度上昇率以下である第1の温度上昇率と、前記第1の所定温度上昇率を超える第2の温度上昇率において、前記第1の温度上昇率時は前記給水手段を用いて前記貯水室に水を送らず、また前記第2の温度上昇率時は前記給水手段を用いて前記貯水室に所定量の水を送る請求項1に記載の蒸気発生装置。
  3. 前記第2の温度上昇率の中で第3の温度上昇率と前記第3の温度上昇率より温度上昇率の低い第4の温度上昇率において、前記第3の温度上昇率時は前記第4の温度上昇率よりも前記給水手段を用いて前記貯水室に多量の水を送る請求項2に記載の蒸気発生装置。
  4. 前記貯水室に設けられた排水口を通じて排水路を設け、前記排水路は前記貯水室内で通常加熱時に貯められている水面より上方を経由し、前記給水手段を動作させ排水路の頂点まで水位を押し上げることによって、サイフォンの原理により前記貯水室に貯まっていた水を前記排水口と前記排水路を通じて排水可能とした請求項1〜3いずれか1項に記載の蒸気発生装置。
  5. 複数の温度検知手段を設け、第1の温度検知手段で検知した前記貯水室の所定時間における温度上昇率に応じて初期給水量を決定し、第2の温度検知手段で検知した前記貯水室の温度に応じて給水タイミングを決定する請求項1〜4いずれか1項に記載の蒸気発生装置。
  6. 前記第1の温度検知手段を前記加熱手段の下方に設けた請求項5に記載の蒸気発生装置。
  7. 前記第2の温度検知手段を前記加熱手段の上方に設けた請求項5または6に記載の蒸気発生装置。
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