JP2013119951A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】単純な構成の排水手段を設けて貯水室内部に析出するスケールの排出を行うこと。
【解決手段】水を貯める貯水室19と、貯水室19内の水を加熱する蒸気発生ヒータ20と、貯水室19に設けられた給水口兼排水口23を通じて給水する給水路27と、貯水室19に設けられた給水口兼排水口23を通じて排水する排水路30を設け、排水路30は貯水室19内で通常加熱時に貯められている水位より上方を経由し、貯水室19からサイフォンの原理により給水口兼排水口23と排水路30を通じて排水可能とすることにより、排水路30の経路構成を設けて排水路頂点32まで給水するだけで排水を行うことができるため、単純な構成で貯水室19内に析出するスケールおよびスケール凝縮水の排出を行うことができ、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない加熱調理器を提供することができる。
【選択図】図2
【解決手段】水を貯める貯水室19と、貯水室19内の水を加熱する蒸気発生ヒータ20と、貯水室19に設けられた給水口兼排水口23を通じて給水する給水路27と、貯水室19に設けられた給水口兼排水口23を通じて排水する排水路30を設け、排水路30は貯水室19内で通常加熱時に貯められている水位より上方を経由し、貯水室19からサイフォンの原理により給水口兼排水口23と排水路30を通じて排水可能とすることにより、排水路30の経路構成を設けて排水路頂点32まで給水するだけで排水を行うことができるため、単純な構成で貯水室19内に析出するスケールおよびスケール凝縮水の排出を行うことができ、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない加熱調理器を提供することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、マイクロ波加熱する加熱調理器に関するものである。
従来、この種の加熱調理器は、加熱室外部の側面に貯水室を設けて水を加熱し発生した水蒸気を加熱室に供給している(例えば、特許文献1参照)。
また、加熱室内底面に蒸発皿を設けて水を加熱し蒸気を発生させているものもある(例えば、特許文献2参照)。
また、給水タンクの着脱に連動して着脱連動レバーを動作させ貯水室の排水弁を開き排水を行っているものもある(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、前記第1の従来の構成では、貯水室内で水が蒸発する際に水に溶け込んでいた炭酸カルシウムなどのスケールが析出し、排水手段が搭載されていないために蒸気発生容器内面に堆積し続け、蒸気発生容器の熱伝導率が低下し蒸気が発生しにくくなり、最悪給水口まで詰まり蒸気が発生しなくなるという課題を有していた。
また、前記第2の従来の構成では、加熱室内底面に蒸発皿を有しているためにスケールが発生してもユーザが除去できるが、都度清掃の手間が発生しユーザの負担になり、清掃をしないと最悪蒸気が発生しなくなるという課題を有していた。
また、前記第3の従来の構成では、貯水室に排水手段を有しているためスケールが発生しても排水を行うことによりスケールもともに外部に流されるが、給水タンクの着脱連動レバーや排水弁等が必要となるため、構造が複雑であるため信頼性が低く、また部品点数が多く構造が大きくなるため高価になるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、単純な構成の排水手段を設けて貯水室内部に析出するスケールの排出を行い、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、水を貯める貯水室と、前記貯水室内の水を加熱する加熱手段と、前記貯水室に設けられた給水口を通じて給水する給水路と、前記貯水室に設けられた排水口を通じて排水する排水路を設け、前記排水路は前記貯水室内で通常加熱時に貯められている水位より上方を経由し、前記貯水室からサイフォンの原理により前記排水口と前記排水路を通じて排水可能としたものである。
これによって、排水路の経路構成を設けて所定の水位まで給水するだけで排水を行うこ
とができるため、単純な構成で貯水室内部に析出するスケールおよびスケール凝縮水の排出を行うことができ、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない加熱調理器を提供することができる。
とができるため、単純な構成で貯水室内部に析出するスケールおよびスケール凝縮水の排出を行うことができ、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない加熱調理器を提供することができる。
本発明の加熱調理器は単純な構成の排水手段を設けて貯水室内部に析出するスケールおよびスケール凝縮水の排出を行い、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない加熱調理器を提供することができる。
第1の発明は、水を貯める貯水室と、前記貯水室内の水を加熱する加熱手段と、前記貯水室に設けられた給水口を通じて給水する給水路と、前記貯水室に設けられた排水口を通じて排水する排水路を設け、前記排水路は前記貯水室内で通常加熱時に貯められている水位より上方を経由し、前記貯水室からサイフォンの原理により前記排水口と前記排水路を通じて排水可能とすることにより、排水路の経路構成を設けて所定の水位まで給水するだけで排水を行うことができるため、単純な構成で貯水室内部に析出するスケールおよびスケール凝縮水の排出を行うことができ、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない加熱調理器を提供することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、被加熱物を加熱する加熱室と、貯水室内で発生した蒸気を前記加熱室に放出する蒸気噴出口を設け、排水路は前記蒸気噴出口より下方を経由したことにより、排水を行うため給水したときに蒸気噴出口から水が加熱室内にあふれることなく確実に排水できる加熱調理器を提供することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、排水路は加熱手段より上方を経由したことにより、貯水室内において最も温度が高くなる加熱手段まで確実に給水して排水することができ、温度が高いほど溶解度が小さくなるスケールの一種である炭酸カルシウムを排出しやすい加熱調理器を提供することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明において、排水路は貯水室内天面と略同じ高さを経由したことより、貯水室内部一杯に給水して排水できるため貯水室天面付近に突沸時に水滴と共に付着したスケールも排出できる加熱調理器を提供することができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明において、排水路下流出口を貯水室内底部より下方に設けたことにより、排水工程において貯水室内の水が排水路下流出口と同一高さになって排水が途中で止まることなく貯水室内の水を排水できる加熱調理器を提供することができる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明において、給水路と排水路の合流部を有し、給水口と排水口を同一としたことにより、給水路と排水路の合流部より貯水室
側の水路を共有することができるため安価な加熱調理器を提供することができる。
側の水路を共有することができるため安価な加熱調理器を提供することができる。
第7の発明は、特に、第6の発明において、給水路と排水路の合流部から前記給水路上流に向かって水平より下方向に前記給水路を設けたことにより、排水後給水路上流部に残った水が重力によって排水路に流れて滞留し、次回給水時に残った水と新しく給水した水との間に空気だまりができず、排水を行うため給水しているときに貯水室内の水位が所定の高さに達する前に排水することのない加熱調理器を提供することができる。
第8の発明は、特に、第1〜7のいずれか1つの発明において、排水口を貯水室内底部に設けたことにより、貯水室内の水を全て排出することができる加熱調理器を提供することができる。
第9の発明は、特に、第1〜8のいずれか1つの発明において、貯水室内部に排水口に向かって水が流れやすいようにテーパーを設けたことにより、前記貯水室内のコーナー部で水残りすることなくスムーズに排水することができる加熱調理器を提供することができる。
第10の発明は、特に、第1〜9のいずれか1つの発明において、排水路をブロー成形により構成したことにより、排水路をホースで構成したときに比べて剛性があるため組立時のバラつきが少なく、また振動や落下等で変形しにくく信頼性の高い、安価な加熱調理器を提供することができる。
第11の発明は、特に、第1〜10のいずれか1つの発明において、排水路断面積を3mm2以上80mm2以下としたことにより、断面積を小さくしすぎることにより排水時間を長くすることなく、また断面積を大きくしすぎることにより排水時に排水路内に空気が入りこみ排水ができなくなることのない適切な加熱調理器を提供することができる。
第12の発明は、特に、第1〜11のいずれか1つの発明において、排水路に前記排水路の断面積より大きい空気抜き部を設けたことにより、排水時に残った水と新しく給水した水との間に空気だまりができたとしても、排水を行うため給水し、空気だまりが空気抜き部に移動してきたときに空気が排水路出口側に抜けるため、貯水室内の水位が所定の高さに達する前に排水することのない加熱調理器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の正面断面図を示す。
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の正面断面図を示す。
図1において、アルミメッキ鋼板の表面をフッ素塗装された加熱室1内に食品5を載置し加熱室1に出し入れ可能な載置皿4と、載置皿4を保持するレール12と、加熱室1と固定され食品5を載置する結晶化ガラスで形成された載置台3、加熱室1天面付近に加熱室ヒータ2が3本平行に設けられている。加熱室ヒータ2の3本のうち中央部に配置された加熱室ヒータ2の波長のピーク値は他の2本の加熱室ヒータ2の波長のピーク値よりも短い。
加熱室1壁面はアースコード(図示せず)によって接地されており、加熱室1と一体成型されたレール12も接地されている。加熱室1は本実施の形態では壁面は汚れが拭き取りやすいフッ素塗装を行ったが、ホーロー塗装や他の耐熱性のある塗装を行ってもよい。また、材質としてはアルミメッキ鋼鈑やステンレスを用いることもできる。
載置皿4はアルミメッキ鋼鈑をプレス加工して形成され、表面はフッ素塗装され、裏面はマイクロ波を吸収して発熱する発熱体が備えられ、加熱室ヒータ2と組み合わせて食品5の両面を加熱することができる。また、レール12との接触部には加熱室1と絶縁するためにPPS樹脂の成型品が備えられている。
載置皿4は本実施の形態では表面は汚れが拭き取りやすいフッ素塗装を行ったが、ホーロー塗装や他の耐熱性のある塗装を行ってもよい。また、材質としてはアルミニウムやステンレスを用いることもできる。
加熱室1奥には加熱室1内の空気を撹拌、循環させる循環ファン7と、加熱室1内を循環する空気を加熱する室内気加熱ヒータとしてのコンベクションヒータ8が循環ファン7を取り囲むようにして設けられている。加熱室1奥面中央付近には加熱室1側から循環ファン7側に吸気を行う複数の吸気用通風孔16と、逆に循環ファン7側から加熱室1側に送風を行う複数の送風用通風孔17とが形成エリアを区別して設けられている。各通風孔16、17は多数のパンチング孔で形成されている。
加熱室1右方には加熱室1の壁面に設けた検出用孔38を通じて加熱室1内の食品5の温度を検出する赤外線センサ15と、庫内温度を検出するサーミスタ9が設けられている。
加熱室1左下方には左方から見て約□70mmのマイクロ波発生手段であるマグネトロン6が水平方向に設けられ、アルミメッキ鋼鈑を曲げて略L字状に内部通路が構成された導波管14に接続され、加熱室1水平方向中央付近には電波撹拌手段としてのアルミニウムで構成された回転アンテナ11がモータ18に接続されて設けられている。
なお、マグネトロン6、回転アンテナ11、モータ18、導波管14は加熱室1の下面に設けているが、これに限らず加熱室1上部、側面側に設けることもでき、設置向きもあらゆる方向に設定することができる。
加熱室1左方には蒸気発生のための水を貯める貯水室19と、アルミダイキャストに鋳込まれ貯水室19を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生ヒータ20、加熱室1と貯水室19を連通し貯水室19内で発生した蒸気を加熱室1内に噴出する蒸気噴出口21と、貯水室19内の温度を測定するサーミスタ34が設けられている。なお、貯水室19はアルミダイキャスト2部品で形成されパッキン(図示せず)を挟んで水が漏れないように構成されている。また、蒸気噴出口21と加熱室1の間にも水、蒸気が漏れないようにパッキン(図示せず)が挟まれて構成されている。
導波管14下方には制御手段10が設けられ、ユーザの調理メニューの選択により、マグネトロン6、モータ18、各ヒータ等を制御している。また、加熱室1の前面には開閉扉(図示せず)が上下方向に開閉可能に設けられ、ユーザが調理メニューや時間を設定できる設定手段が備えられている。
図2は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の貯水室の断面図、図3(a)ないし図3(d)はサイフォン排水工程の貯水室の断面図を示す。
貯水室19内上部中央水平方向に高さ5mm幅20mmのトラック楕円状の蒸気噴出口21と、蒸気噴出口21の下方に頂点が貯水室19内中央上部になるような略円弧状の仕切り板22と、仕切り板22下方には出力1000Wの直線状のシーズヒータである蒸気発生ヒータ20が1本設けられている。
蒸気噴出口21は本実施の形態ではトラック楕円形状を1つ設けたが、円形や矩形状、また複数個備えてもよい。なお、蒸気噴出口21の孔の最長内寸はマイクロ波が漏れないようにマイクロ波の波長の1/2以下、本実施の形態ではマイクロ波の波長は約120mmであるため60mm以下が望ましい。
蒸気発生ヒータ20は本実施の形態では出力1000Wの直線状のヒータ1本を用いたが、貯水室19形状、必要蒸気量に応じて1000W以外の出力のヒータ、複数本のヒータ、U字形状のヒータを用いることもできる。
貯水室19内底面には水平面との角度約20°のテーパー24と、テーパー24の底部には内径φ6の給水口兼排水口23が設けられている。テーパー24は本実施の形態では水平面との角度を約20°としたが、貯水室19の形状、排水時の給水量によって水の流れが異なるため適宜決定してよい。
給水口兼排水口23には耐熱性のチューブ25aを通じて合流部26と、合流部26下方上流側にはチューブ25bを通じてシリコーンホースで形成された内径φ6の給水路27と、給水路27を通じて毎秒約6ml給水できるポンプ28および給水タンク29と、合流部26右方下流側にはPPブロー成形で合流部26と一体で形成された内径φ6の排水路30を通じて排水タンク31が接合されている。
排水路30は合流部26から略水平方向に右方に伸びその後、垂直方向に屈曲し、蒸気発生ヒータ20より上方に伸び、蒸気噴出口21より約5mm下方である排水路頂点32で180°屈曲して垂直方向下方に伸び、貯水室19底部より下方の排水路出口33から排水タンク31に繋がっている。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
使用者によってマイクロ波加熱モードを選択されスイッチONされると、マグネトロン6からマイクロ波が放出され、マイクロ波は導波管14を通り、回転アンテナ11に照射され、モータ18によって回転する回転アンテナ11によってマイクロ波を加熱室1内に撹拌されながら供給される。加熱室1内に供給されたマイクロ波は直接、食品5に吸収されるものもあれば、加熱室1壁面を反射しながら食品5に吸収され加熱させられる。なお、このモード時は、載置皿4は取り外し載置台3の上に食品を載置し加熱する。
オーブンモードを選択されスイッチONされると、加熱室ヒータ2またはコンベクションヒータ8が通電されて発熱し、循環ファン7によって加熱室1内を熱風が循環し食品5を加熱する。
使用者によって給水タンクに水が補充された後、スチームモードを選択されスイッチONされると、給水タンク29の水がポンプ28から給水路27、チューブ25b、合流部26、チューブ25a、給水口兼排水口23を通じて貯水室19に約30ml給水され、同時に蒸気発生ヒータ20が通電されて発熱し給水された水が加熱され蒸発し、蒸気噴出口21より加熱室1内に放出され食品5を加熱する。
図3(a)に示すように、通常加熱時は貯水室19内の蒸気発生ヒータ20部より上方の水位までポンプ28からの給水によって水が貯められ、同時に排水路30内の水位も上昇する。蒸気が発生していないときは貯水室19内の水位と排水路30の水位は同じであるが、蒸気が発生していると貯水室19内部の圧力が高まり排水路30の水位が上昇するため水位は同一ではない。
蒸発を続けると、貯水室19および排水路30の水位が下がり貯水室19は空焚きに近くなり温度が上昇する。そうすると、サーミスタ34が温度上昇を検知し、制御手段10がポンプ28に給水命令を出し給水を自動で行い、サーミスタ34の温度が下がれば給水を止めるため、貯水室19の水位を一定に保つことができ、水位センサなしで簡易的に水位を検出し給水することができる。
スチーム加熱が終了すると、サーミスタ34の温度が約60℃になるまでしばらく自然冷却を行う。これはスケールの一種である炭酸カルシウムは温度が低いほど溶解度が大きくなるためである。なお、温度については低いほうがよいが、自然冷却の時間が長くなるので、冷却時間とのバランスで適宜設定できる。
自然冷却が終わると、図3(b)に示すように、水位が通常加熱時の水位よりも上方の排水路頂点32に達するまで自動的にポンプ28を動作させ給水を行う。排水路頂点32を超えるまで水位が上昇すると、貯水室19内での水位と排水路30内との水位に高低差aができ、図3(c)に示すようにサイフォンの原理により貯水室19内のスケールが凝縮した水およびスケールが排水タンク31に向かって流れる。なお、貯水室19内での水位と排水路30内との水位に高低差aが発生すると排水が始まり、給水してもそれ以上水位は上がらず、ポンプ28によって排水に必要な給水量より若干多く給水してもあふれたりすることはないので、排水時の貯水室19内の水位を検知する検知手段は省略できる。
最終的に、図3(d)に示すように貯水室19内および排水路30の水は空になり排水タンク31に蓄えられる。排水タンク31は使用者によって取り出され、蓄えられた水が捨てられる。なお、排水を行うため給水中に水が足りなくなった場合、ポンプ28の動作電流が小さくなるため検知でき、ユーザに給水タンク29に水を補充する必要があることを報知する。
以上のように本実施の形態では、水を貯める貯水室19と、貯水室19内の水を加熱する蒸気発生ヒータ20と、貯水室19に設けられた給水口兼排水口23を通じて給水する給水路27と、貯水室19に設けられた給水口兼排水口23を通じて排水する排水路30を設け、排水路30は貯水室19内で通常加熱時に貯められている水位より上方を経由し、貯水室19からサイフォンの原理により給水口兼排水口23と排水路30を通じて排水可能とすることにより、排水路30の経路構成を設けて排水路頂点32まで給水するだけで排水を行うことができるため、単純な構成で貯水室19内に析出するスケールおよびスケール凝縮水の排出を行うことができ、信頼性が高く、安価で、ユーザの負担にならない加熱調理器を提供することができる。
また、食品5を加熱する加熱室1と、貯水室19内で発生した蒸気を加熱室1に放出する蒸気噴出口21を設け、排水路30は蒸気噴出口21より下方を経由したことにより、排水を行うため給水した時に蒸気噴出口21から水が加熱室1内にあふれることなく確実に排水できる加熱調理器を提供することができる。
さらに、排水路30は蒸気発生ヒータ20より上方を経由したことにより、貯水室19内において最も温度が高い蒸気発生ヒータ20付近まで確実に給水して排水することができ、温度が高いほど溶解度が小さくなるスケールの一種である炭酸カルシウムを排出できる加熱調理器を提供することができる。
また、排水路30下流出口を貯水室19内の底部より下方に設けたことにより、排水工程において貯水室19内の水が排水路30下流出口と同一高さになって排水が止まることなく貯水室内の水を排水できる加熱調理器を提供することができる。
さらに、給水路27と排水路30の合流部26を有し、給水口兼排水口23を設けたことにより、合流部26より貯水室19側の水路を共有することができるため安価な加熱調理器を提供することができる。
また、給水路27と排水路30の合流部26下方上流側に給水路27を設けたことにより、排水後に給水路27上流部に残った水が重力によって排水路30に流れて滞留し、次回給水時に残った水と新しく給水した水との間に空気だまりができず、排水を行うため給水しているときに貯水室19内の水位が排水路頂点32と同一高さに達する前に排水することのない加熱調理器を提供することができる。
さらに、給水口兼排水口23を貯水室19内底部に設けたことにより、貯水室19内の水を全て排出することができる加熱調理器を提供することができる。
また、貯水室19内部に給水口兼排水口23に向かって水が流れやすいようにテーパーを設けたことにより、貯水室19内のコーナー部で水残りすることなくスムーズに排水することができる加熱調理器を提供することができる。
さらに、排水路30をブロー成形により構成したことにより、排水路30をホースで構成したときに比べて剛性があるため組立時のバラつきが少なく、また振動や落下等で変形しにくく信頼性の高い、安価な加熱調理器を提供することができる。
また、排水路30の内径をφ6、断面積を28mm2としたことにより、断面積を小さくしすぎることにより排水時間を長くすることなく、また断面積を大きくしすぎることにより排水時に排水路30内に空気が入りこみ排水ができなくなることのない適切な加熱調理器を提供することができる。なお、内径φ2、断面積3mm2以下では排水時間が1分以上かかり、内径φ11、断面積80mm2以上では本実施の形態のポンプの能力では排水路に空気が入り込み排水ができない。
さらに、仕切り板22を貯水室19内中央上部になるような略円弧状に設けたため、突沸した水が蒸気噴出口21を通して加熱室1内に放出されることがなく、貯水室19天面に付着した水滴が落下してきたときに、仕切り板22上に貯まることなく円弧面に沿って貯水室19下方に流すことができる。
なお、本実施の形態ではサーミスタ34を用いて簡易的に水位を推定したが、水位センサを用いて貯水室19または排水路30の水位を測定すると、より正確に給水量を調整することができる。
また、本実施の形態ではスチーム加熱の都度自動排水を行ったが、お客様がお手入れしたいときにサイフォン排水できる手動排水モードを設けてもよいものである。
さらに、本実施の形態では給水タンク29と排水タンク31を別々に形成したが、一体に形成することにより、排水タンク31の付け忘れを防止し、排水が床面にこぼれることを防ぐことができる。また、排水タンク検知装置を設けることにより、排水タンク31が付け忘れられても排水路30上に水を蓄えて、排水が床面にこぼれることを防ぐことができる。
また、本実施の形態では自動で排水工程を行ったが、ユーザが設定手段から排水を選択し排水工程を行うこともでき、給水タンク29にクエン酸水溶液を入れて給水し加熱後排水工程を行うことにより、より効果的に貯水室19内のスケールを取り除くことができる
。
。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態の加熱調理器の貯水室の断面図を示す。以下では、実施の形態1の構成、動作との相違点を中心に述べ、実施の形態1と同一要素については同一符号を付してその構成、動作の説明を省略する。
図4は、本発明の第2の実施の形態の加熱調理器の貯水室の断面図を示す。以下では、実施の形態1の構成、動作との相違点を中心に述べ、実施の形態1と同一要素については同一符号を付してその構成、動作の説明を省略する。
図4において、貯水室19天面に上方向に設けられ、加熱室1側に向かってL字に曲げて蒸気を供給する内径φ10mmのパイプ状に形成された蒸気噴出口21と、貯水室19のテーパー24には給水口36、テーパー24底部には排水口37が別々に設けられている。
給水口36下方上流側には耐熱性のチューブ25cを通じてシリコーンホースで形成された内径φ6の給水路27、ポンプ28および給水タンク29が設けられ、内径φ6の排水路30はPPブロー成形で形成され、排水口37から下方に耐熱性のチューブ25dを通じて伸び、略水平方向に屈曲し、さらに略垂直方向に屈曲し、蒸気発生ヒータ20より上方に伸び、内径φ20、長さ10mmの空気抜き部35を備え、貯水室19内天面と略同一高さである排水路頂点32で180°屈曲して垂直方向下方に伸び、貯水室19底部より下方の排水路出口33から排水タンク31に繋がっている。
排水路30は貯水室19内天面と略同一高さである排水路頂点32を経由したことより、貯水室19内部一杯に給水して排水できるため貯水室19天面付近に突沸時に水滴と共に付着したスケールも排出できる加熱調理器を提供することができる。
また、排水路30に排水路30の断面積より大きい空気抜き部35を設けたことにより、排水時に残った水と新しく給水した水との間に空気だまりができたとしても、排水を行うため給水し、空気だまりが空気抜き部35に移動してきたときに空気が排水路出口側に抜けるため、貯水室19内の水位が排水路頂点32と同一高さに達する前に排水することのない加熱調理器を提供することができる。
以上のように本発明にかかる加熱調理器は、単純な構成の排水手段を設けて蒸気発生室内部に析出するスケールおよびスケール凝縮水の排出を行うことができるので、蒸気または湯を使用する調理器具としての電子レンジ、オーブン電子レンジ、電気オーブン、炊飯器、業務用の解凍装置、湯を沸かす湯沸かし器等の用途に適用できる。
1 加熱室
5 食品
19 貯水室
20 蒸気発生ヒータ
21 蒸気噴出口
23 給水口兼排水口
24 テーパー
26 合流部
27 給水路
30 排水路
32 排水路頂点
33 排水路出口
35 空気抜き部
36 給水口
37 排水口
5 食品
19 貯水室
20 蒸気発生ヒータ
21 蒸気噴出口
23 給水口兼排水口
24 テーパー
26 合流部
27 給水路
30 排水路
32 排水路頂点
33 排水路出口
35 空気抜き部
36 給水口
37 排水口
Claims (12)
- 水を貯める貯水室と、
前記貯水室内の水を加熱する加熱手段と、
前記貯水室に設けられた給水口を通じて給水する給水路と、
前記貯水室に設けられた排水口を通じて排水する排水路を設け、
前記排水路は前記貯水室内で通常加熱時に貯められている水位より上方を経由し、前記貯水室からサイフォンの原理により前記排水口と前記排水路を通じて排水可能な加熱調理器。 - 被加熱物を加熱する加熱室と、貯水室内で発生した蒸気を前記加熱室に放出する蒸気噴出口を設け、排水路は前記蒸気噴出口より下方を経由した請求項1に記載の加熱調理器。
- 排水路は加熱手段より上方を経由した請求項1または2に記載の加熱調理器。
- 排水路は貯水室内天面と略同じ高さを経由した請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 排水路下流出口を貯水室内底部より下方に設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 給水路と排水路の合流部を有し、給水口と排水口を同一とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 給水路と排水路の合流部から前記給水路上流に向かって水平より下方向に前記給水路を設けた請求項6に記載の加熱調理器。
- 排水口を貯水室内底部に設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 貯水室内部に排水口に向かって水が流れやすいようにテーパーを設けた請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 排水路をブロー成形により構成した請求項1〜9のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 排水路断面積を3mm2以上80mm2以下とした請求項1〜10のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 排水路に前記排水路の断面積より大きい空気抜き部を設けた請求項1〜11のいずれか1項に記載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011266574A JP2013119951A (ja) | 2011-12-06 | 2011-12-06 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011266574A JP2013119951A (ja) | 2011-12-06 | 2011-12-06 | 加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013119951A true JP2013119951A (ja) | 2013-06-17 |
Family
ID=48772677
Family Applications (1)
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JP2011266574A Pending JP2013119951A (ja) | 2011-12-06 | 2011-12-06 | 加熱調理器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2013119951A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013124838A (ja) * | 2011-12-16 | 2013-06-24 | Panasonic Corp | 蒸気発生装置及びそれを備えた加熱調理器 |
JP2017044402A (ja) * | 2015-08-26 | 2017-03-02 | 京都和光純薬株式会社 | 加熱装置 |
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2011
- 2011-12-06 JP JP2011266574A patent/JP2013119951A/ja active Pending
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