JP2014020629A - 風向調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規な構成によって前ルーバーの振れ角を操作することができ、後ルーバーに開口部を形成する場合には、開口の面積を小さく構成しておくことができ、ケースを薄型に構成した場合でも意匠性に優れた風向調整装置を提供する。
【解決手段】 第1ルーバー及び第2ルーバーの各前縁部に一対の係合部を形成し、各係合部内で端部が回動自在に支承された一対の側壁部と、一対の側壁部間を連結する連結部とによってリンク部を構成する。そして、第1ルーバー及び第2ルーバーとリンク部とによって平行リンク機構を構成し、連結部には操作ノブを装着する。操作ノブの後部に一対のフォーク部を形成し、後ルーバーの前端縁に係合させる。第1ルーバー及び第2ルーバーを回動させると、操作ノブは水平状態を保って平行移動することができる。そして、後ルーバーに形成したフォーク部との干渉を防止する開口部を小さく構成できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車用の空気吹き出し口に用いられる風向調整装置に関するものであり、特に、風向調整装置内に配設される前ルーバーと後ルーバーとの回動機構に関するものである。
自動車用の風向調整装置は、例えば、自動車のインストルメントパネルに装着されており、温度管理や風量が調整された調整風を供給するダクトに接続した中空状のケース体と、ケース体の空気吹出口から吹き出される調整風の配風方向を制御するとともに、調整風の断接を行う複数枚の前ルーバー及び後ルーバーと、を有する構成になっている。
複数枚の前ルーバーは、ケース体の空気吹出口において回動自在に軸支されており、操作手段の操作によって複数枚の前ルーバーを同一方向に連動して回動させることができる。これにより、前ルーバーによって調整風を所望の方向である、例えば上下方向又は左右方向に配風させることができる。
また、ケース体内における前ルーバーの後方側の部位には、複数枚の後ルーバーが配設されており、複数枚の後ルーバーも操作手段の操作によって同一方向に連動して回動させることができる。そして、後ルーバーによって、前ルーバーによる配風方向とは異なる方向である、例えば左右方向又は上下方向に調整風を配風させることができる。
このように風向調整装置では、前ルーバーや後ルーバーをそれぞれ回動させることによって、ダクトを通って供給された調整風の風向きを所望の二方向に制御することができる。また、調整風が風向調整装置から吹出されないようにするため、調整風の供給を遮断することもできる。
従来からの風向調整装置では、前ルーバーや後ルーバーを回動させる操作手段の構成として、操作ノブが用いられている。操作ノブは、前ルーバーの一つに装着されるとともに、操作ノブを前ルーバーの長手方向に沿って摺動可能に配している。そして、操作ノブの後端部は、前ルーバーの後方に配した後ルーバーの一つに連結している。
このような構成を備えた風向調整装置としては、空調用吹出口のフィン支持構造(特許文献1参照。)やレジスタ(特許文献2参照。)などが提案されている。また、一枚の前ルーバーに操作ノブを装着する代わりに、隣接する二枚の前ルーバー間に操作ノブを装着した空調用吹出口装置(特許文献3参照。)も提案されている。
最近では、意匠性やデザイン的な要求から、例えば、左右方向に長く、上下方向に短い構成とした薄型の風向調整装置が用いられている。この種の薄型の風向調整装置では、横長で上下幅の狭い形状に空気吹出口が形成されており、空気吹出口側に配した前ルーバーとしては、横方向に配設した二枚のルーバーが設けられている。
そして、この種の薄型の風向調整装置においても、二枚の前ルーバーを連動回動させるとともに、前ルーバーの後方に配した複数枚の後ルーバーも連動回動させる二つの機能を持った操作ノブの構成としては、一般的に、前ルーバーとして三枚以上の枚数を備えた風向調整装置における操作ノブと同様の構成が採用されている。そして、このような構成を備えた薄型の風向調整装置としては、車両用空調吹き出し装置(特許文献4参照。)などが提案されている。
特許文献1における発明では、4枚配された導風フィン(本願の前ルーバーに相当)のうちから一枚の導風フィンに対して、操作ノブが装着されている。操作ノブには、貫通孔形状の導風フィン収容部が形成されており、導風フィン収容部内に導風フィンを挿入することにより、操作ノブを導風フィンに装着する構成になっている。この構成によって、操作ノブは、導風フィンの回動とともに一体的に回動することができ、また、導風フィンの長手方向に対しては、摺動可能に構成されている。
操作ノブの後端部には、一対のレバー部が設けられており、一対のレバー部が回転フィン(本願の後ルーバーに相当)に係合しており、操作ノブを導風フィンの長手方向に沿って摺動させたときには、一対のレバー部によって回転フィンを回動させることができる。そのための構成として、一対のレバー部は、操作ノブの後端部から回転フィン側に向けて延設した形状に形成されている。
このように構成された一対のレバー部間に、回転フィンの前端縁を挟持させておくことができる。一対のレバー部間に回転フィンの前端縁を挟持した状態で、操作ノブを導風フィンの長手方向に沿って摺動させれば、回転フィンを回動させることができる。また、導風フィンを回動させれば、操作ノブは導風フィンと共に一体的に回動し、一対のレバーは回転フィンの前端縁に沿って摺動しながら導風フィンと共に回動することができる。
そして、一対のレバー部と回転フィンとの間での干渉を防止して、回転フィンと一対のレバー部との相対的な回動を許容するため、回転フィンの前端縁に隣接した後方側の部位には、一対のレバー部の先端部側を通過させる開口部が形成されている。
特許文献2における発明では、5枚の前フィン(本願の前ルーバーに相当)を備えた構成になっており、操作ノブと前フィンとの装着関係としては、特許文献1における操作ノブと導風フィンとの装着関係と同様の構成になっている。しかし、操作ノブの後端部と奥フィン(本願の後ルーバーに相当)とを連結している連結構成としては、自在継ぎ手を介在させた連結構成が採用されている。
即ち、一つの奥フィンの前端縁には、この奥フィンの長手方向に沿って摺動自在な保持体が設けられており、操作ノブの後端部には、後方に突出した支持体が設けられている。そして、保持体と支持体とは、自在継ぎ手を介在させることによって互いに連結している。
このように構成されているので、操作ノブを前フィンの長手方向に沿って摺動させることにより、自在継ぎ手を介して奥フィンを回動させることができる。保持体を備えた奥フィンが回動することによって、複数枚の奥フィンは連動して回動することになる。また、操作ノブを傾動させて前フィンを回動させたときには、自在継ぎ手を介して奥フィンに設けた保持体が、この奥フィンの長手方向に沿って摺動する構成になっている。
特許文献3における発明では、空気吹出口に第1ブレード(本願の前ルーバーに相当)が七枚設けられた構成になっており、複数枚の第1ブレードのうち隣接する二枚の第1ブレード間には、直接操作ノブが装着された構成になっている。操作ノブは、操作ノブを装着した二枚の第1ブレードと共に回動することができ、また、この二枚の第1ブレード間では、操作ノブが第1ブレードの長手方向に沿って摺動可能に構成されている。
また、第1ブレードの後方側には、連動自在に配設された複数枚の第2ブレード(本願の後ルーバーに相当)が配設されている。そして、操作ノブの後端部には、後部ノブが後方側に向かって延設されている。一つの第2ブレードの前端縁には、後方に向かって延設
された後部ノブを受け入れる切欠き凹部が形成されており、切欠き凹部の両側は一対のカバー部によって覆われている。
後部ノブの先端部には、一対のカバー部間に挿入されて各カバー部と係合する突起が設けられている。そして、操作ノブを第1ブレードの長手方向に沿って摺動させることで、第2ブレードを回動させる際に、後部ノブと第2ブレードとの干渉を防止するための切欠きが、一対のカバー部に形成されている。
特許文献4における発明では、空気吹出口に横方向ルーバー(本願の前ルーバーに相当)が上下方向に二枚配された構成になっているが、角度調整ノブ(本願の操作ノブに相当)と横方向ルーバーとの装着関係は、特許文献1における操作ノブと導風フィンとの装着関係と同様の構成になっている。
しかし、角度調整ノブの後端部と縦方向ルーバー(本願の後ルーバーに相当)とを連結させている連結構成が、特許文献1〜3とは異なった構成になっている。即ち、二枚の横方向ルーバーを連動して回動させるリンクの後端側に、縦方向ルーバーを回動させるレバーが設けられた構成になっている。そして、このレバーが、一つの縦方向ルーバーの前端縁と係合した構成になっている。
ただし、特許文献4には、リンクの後端側に設けたレバーの構成は明記されていないものの、レバーの構成としては、特許文献1における一対のレバー部と同様の構成になっているものと推測することができる。
特開2009−97787号公報 特開2002−307939号公報 特開2002−67679号公報 特開2007−331417号公報
特許文献1、3、4に記載された各発明では、操作ノブ(特許文献4では、角度調整ノブとなっているが、以下では操作ノブとして説明する。)が、前ルーバー(特許文献1では、導風フィン、特許文献3では、第1ブレード、特許文献4では、横方向ルーバーとなっているが、以下では前ルーバーとして説明する。)と共に一体的に回動し、この回動によって、操作ノブの後端部に延設したフォーク部(特許文献1では、一対のレバー部、特許文献3では、後部ノブ、特許文献4では、レバーとなっているが、以下ではフォーク部として説明する。)は、前ルーバーの回動軸を中心として回動する構成になっている。
そして、後ルーバー(特許文献1では、回転フィン、特許文献3では、第2ブレード、特許文献4では、縦方向ルーバーとなっているが、以下では後ルーバーとして説明する。)の前端縁に係合しているフォーク部は、後ルーバーの前端縁に沿って摺動しながら前ルーバーと共に回動することになる。
また、操作ノブが前ルーバーの長手方向に沿って摺動することにより、後ルーバーの前端縁に係合しているフォーク部によって、後ルーバーは回動させられることになる。
このような構成を備えた風向調整装置において、前ルーバーが回動したときに操作ノブが行う作動状況について、図9(b)を用いて説明する。図9(b)では、図示せぬ前ル
ーバーの一つに装着された操作ノブEの先端部e1から、操作ノブEの後端部に延設して形成したフォーク部の先端部e2までの長さ寸法を、操作ノブEが有している構成として示している。そして、フォーク部と図示せぬ後ルーバーとは、図示せぬ後ルーバーの前端縁e3において係合した状態を示している。
そして、図示せぬ前ルーバーを所定の振れ角度だけ、紙面の反時計回り方向に回動させたときに、操作ノブEは、図示せぬ前ルーバーの回動軸O1を中心として、図示せぬ前ルーバーと同じ振れ角度だけ回動することになる。そしてこのとき、操作ノブEの各両端部e1、e2は、符号e1’、e2’で示した移動先の位置に移動することになる。
図9(b)に示すように、操作ノブEを水平状態にしたときに、図示せぬ後ルーバーの前端縁e3に係合しているフォーク部の係合量(フォーク部の先端部e2から図示せぬ後ルーバーの前端縁e3までの距離)が少ないときには、図示せぬ前ルーバーを所定の振れ角度まで回動させると、フォーク部が図示せぬ後ルーバーの前端縁e3から外れてしまうことになる。
そのため、図9(b)で示すように、図示せぬ前ルーバーを所定の振れ角まで回動させた状態においても、水平状態におけるフォーク部の先端部e2から図示せぬ後ルーバーの前端縁e3までの距離分だけ少なくとも係合させておくためには、点線で示すようにフォーク部の先端位置を符号e2で示す位置から符号f2で示す位置まで長く構成しておくことが必要になる。
このようにフォーク部の長さ寸法を長く構成しておくことで、図示せぬ前ルーバーを所定の振れ角度まで回動させても、フォーク部の先端位置が符号f2’で示す位置になる。そして、水平状態におけるフォーク部の先端部e2から図示せぬ後ルーバーの前端縁e3までの距離分だけ、図示せぬ前ルーバーを所定の振れ角度まで回動させても、係合させておくことができる。
しかし、フォーク部の先端位置をf2の位置まで延長させた構成にすると、図示せぬ後ルーバーの前端縁e3の後方側に形成した開口部、即ち、操作ノブEを図示せぬ前ルーバーの長手方向に沿って摺動させたときに、フォーク部と後ルーバーとの干渉を防止するために後ルーバーに形成した開口部、を大きく形成しておくことが必要になる。
即ち、操作ノブEを図示せぬ前ルーバーの長手方向に沿って摺動させたときには、直線L0を回動軸とした状態で、フォーク部の先端f2は、O1を中心として紙面の垂直方向に回動し、フォーク部の先端f2’は、O2を中心として紙面の垂直方向に回動することになる。直線L0は、水平方向状態の操作ノブEに対して直交した直線である。
後ルーバーに形成する開口部を大きく形成しておくと、大きく形成した開口部を通って直進風となっている調整風がそのまま吹き抜けてしまうことになる。特に、後ルーバーを大きく回動させたときには、開口部を通る吹き抜けが大きくなる。また、後ルーバーが大きく回動しておらず、小さく回動している状態であっても、コアンダ効果によって直進風となっている調整風は開口部内に引き寄せられてしまうことになる。
このように、後ルーバーの開口部が大きく形成されていると、後ルーバーによる風向性能を低下させてしまうことになる。
特許文献2に記載された発明では、前フィンに操作ノブが装着されており、支持体は操作ノブの後端部に設けられた構成になっている。そのため、前フィン(本願の前ルーバーに相当)を所定の振れ角度まで回動させたときには、自在継ぎ手に係合される支持体の端部における移動軌跡としては、図9(b)で示したフォーク部の先端部e2と同様の軌跡を
描くことになる。
その結果、前フィンの回動による振れ角度が大きくなるのに従って、支持体の端部の位置は、風向調整装置の前後方向に大きくズレていくことになる。支持体の端部が前後方向にズレるのを吸収するため、奥フィンの配置構成として、奥フィンは斜めに傾斜した回転軸周りで回動する構成になっている。
奥フィンの回転軸が斜めに配されていることによって、奥フィンの長手方向における両端縁は、ケース体の通路に対して傾いた配置関係として配設されることになる。このため、奥フィンの長手方向における両端縁とケース体の通路とは点接触状態のように対向して配設されることになり、点接触状態のように対向して配設された部位からは、吹き抜け現象が発生し易くなるという問題を抱えることになる。
特許文献3に記載された発明では、隣接する二枚の第1ブレード間に操作ノブが装着された構成になっている。しかし、第1ブレードを回動させる際に操作ノブが第1ブレードとともに一体的に回動するために、操作ノブを間に挟んでいる二枚の第1ブレードのうちで、一方の第1ブレードとの間で相対的な回動を許容する溝が、操作ノブに形成されることになる。
仮に、相対的な回動を許容する溝を操作ノブ又は一方の第1ブレードに形成しておかなければ、操作ノブを間に挟んだ二枚の第1ブレードは、回動することができなくなってしまう。即ち、操作ノブは、二枚の第1ブレードによって回動される構成ではなく、相対的な回動を許容する溝と係合していない一方の第1ブレードとともに一体的に回動することになる。
更に、切欠き凹部の両側を覆う一対のカバー部は、第2ブレードの側面に貼着等によって設けられた構成になっている。その結果、第2ブレードの両翼面にカバー部の板厚分だけ段差部が形成されることになり、この段差部によって第2ブレードの両翼面に沿った調整風の流れを乱してしまうことになる。
特許文献4に記載された発明では、風向調整装置を正面から眺めたときに、角度調整ノブが下側に配した横方向ルーバーに装着された構成になっている。そのため、角度調整ノブは、正面視において空気吹出口に対してバランスが悪い配置構成になっている。その結果、風向調整装置を薄型に構成しても、見栄えが悪いものになってしまう。
本願発明では、従来における上述した問題を解決すると共に、新規な構成によって前ルーバーの振れ角を操作することができ、後ルーバーに開口部を形成する場合には、開口の面積を小さく構成しておくことができ、ケースを薄型に構成した場合でも意匠性に優れた風向調整装置の提供を課題にしている。
かかる本願発明の課題は、請求項1〜4に記載した風向調整装置により達成することができる。
即ち、本願発明では、ケースの空気吹出口において平行に配され、連動して回動する複数枚の前ルーバーと、前記前ルーバーの回動方向とは交差する方向に連動して回動し、前記前ルーバーの後方に配された複数枚の後ルーバーと、を有する風向調整装置であって、
前記前ルーバーは、隣接して配された少なくとも二枚の第1ルーバーと第2ルーバーとを有し、前記第1ルーバーと前記第2ルーバーの各前縁部には、一定の間隔を空けた一対の係合部が、前記前ルーバーの長手方向における同じ位置にそれぞれ形成され、
前記前ルーバーの長手方向に対して直交して配された一対の側壁部と、前記前ルーバー
の長手方向と平行に配され、前記側壁部間の間隔を前記一対の係合部間の間隔に保ち、前記側壁部間の間隔を繋ぐ連結部と、前記連結部に装着され、後端部が前記複数枚の後ルーバーのなかから一つの後ルーバーと連結した操作ノブと、を備え、
前記一対の側壁部と前記連結部とによって、リンク部が構成され、前記リンク部は、前記一対の側壁部によって前記第1ルーバーと前記第2ルーバーとの前縁部間を繋ぐ形で、前記一対の側壁部の長手方向における両端部が、それぞれ前記各係合部内において回動自在に支承されてなり、
前記操作ノブを前記後ルーバーの回動軸方向に沿って操作を行うことにより、前記連結部を前記前ルーバーの長手方向に対して直交する方向に平行移動させて、前記前ルーバーを回動させ、前記操作ノブを前記前ルーバーの長手方向に直線動または回転動の操作を行うことにより、前記操作ノブの後端部に連結した前記後ルーバーを回動させてなることを最も主要な特徴としている。
また、本願発明では、前記操作ノブが、前記連結部の軸方向に沿って摺動自在に配され、
前記操作ノブの後端から前記後ルーバーに向けて一対のフォーク部が延設され、前記操作ノブの後端部に連結した前記後ルーバーには、前記後ルーバーの前縁部に設けられ、前記一対のフォーク部間に挟持されて、前記一対のフォーク部を回動自在に、しかもその軸方向に沿って摺動自在に支承する軸部と、前記フォーク部と前記操作ノブの後端部に連結した前記後ルーバーとの干渉を防止する開口部と、が形成されてなることを主要な特徴としている。
更に、本願発明では、前記軸部に対向した前記開口部の内側縁の形状が、前記後ルーバーの平面視において、前記後ルーバーの長手方向における中央部が、前記軸部側に突出した凸状に形成されていることを主要な特徴としている。
更にまた、本願発明では、前記ケースの側面視において、前記空気吹出口の形状が、前記前ルーバーの振れ角度の範囲を拡大し、前記ケースの外側に向かって拡開した形状に形成されていることを主要な特徴としている。
本願発明では、二枚の第1ルーバー及び第2ルーバーとリンク部とによって一種の平行リンク機構を構成している。この構成によって、リンク部における連結部に装着された操作ノブは、前ルーバーを回動させたときには前ルーバーの回動軸に対して直交する方向に平行移動することができる。そして、前ルーバーで調整風を風向した際においても、操作ノブ及びリンク部は、ダクト内を流れる調整風の直進風の流れの方向と略平行な状態を維持することができるので、操作ノブやリンク部によって前ルーバーで風向された調整風の風向きを著しく阻害することがない。
また、風向調整装置を薄型に構成して、空気吹出口に配する前ルーバーの配設枚数を二枚に構成したとしても、リンク部は二枚の前ルーバーの間に配され、リンク部の連結部には操作ノブが配置されているので、特許文献4のように二枚の前ルーバーの内で一方側の前ルーバーに操作ノブが配されることがなく、空気吹出口に対してリンク部及び操作ノブをバランス良く配置することができる。そして、風向調整装置を薄型に構成したとしても、正面視において見栄えが良く、意匠性に優れた薄型の風向調整装置を得ることができる。
後ルーバーを回動させるために行う操作ノブの操作構成としては、操作ノブを連結部の長手方向に沿って摺動させる構成にしておくことも、操作ノブを連結部の長手方向に対して直角方向に配した軸周りで回転するように構成しておくこともできる。
本願発明では、操作ノブを連結部の長手方向に沿って摺動可能な構成にして、操作ノブの後端部に一対のフォーク部を延設した構成にしておくことができる。そして後ルーバーには、一対のフォーク部間に挟持される軸部と、後ルーバーにおける軸部の後方側の部位には、フォーク部との干渉を防止するための開口部を形成しておくことができる。
このように構成された状態で、前ルーバーを回動させたときには、操作ノブとフォーク部とはリンク部によって、前ルーバーの長手方向に対して直交する方向、即ち、前ルーバーの回動軸に対して直交する方向に平行移動することができる。しかも、後ルーバーとフォーク部との干渉を防止するために後ルーバーに形成した開口部の開口面積を、小さな開口面積として構成しておくことができる。このように開口部における開口面積を小さく構成することができることに関しては、図9(a)と、図9(b)と、を用いて以下で説明する。
前記「発明が解決しようとする課題」の欄において用いた図9(b)と、本願発明の構成を説明する図9(a)とにおいて、同じような構成条件が満たされるように図示している。即ち、図9(a)では、操作ノブを符号Nで示し、水平状態において操作ノブNの先端部n1からフォーク部の先端部n2までの長さ寸法を、図9(b)における操作ノブEの先端部e1からフォーク部の先端部e2までの長さ寸法と同じ長さ寸法で図示している。
リンク部における側壁部Rの両端部は、前ルーバーにおける第1ルーバーB1と第2ルーバーB2の先端部に形成した係合部内において、それぞれ回動自在に支承されており、側壁部Rの長さ方向の中央において操作ノブNが立設された構成になっている。操作ノブNの後端部に延設された一対のフォーク部は、図示せぬ後ルーバーの前端縁n3の位置において係合している。そして、フォーク部の先端部n2から図示せぬ後ルーバーの前端縁n3までの長さ寸法は、図9(b)におけるフォーク部の先端部e2から図示せぬ後ルーバーの前端縁e3までの長さ寸法と同じ長さ寸法となるように図示している。
また、図9(a)では、第1ルーバーB1と第2ルーバーB2の回動軸b2、b4は、図9(b)の説明において上述した直線L0上に配されており、図9(b)では、直線L0上に図示せぬ前ルーバーの回動軸O1が配されている。そして、図9(a)における第1ルーバーB1及び第2ルーバーB2の長さ寸法(b2とb1間の長さ寸法であり、n4とn1間の長さ寸法であるとともに、b4からb3間の長さ寸法)と、図9(b)における操作ノブEにおけるO1からe1間の長さ寸法と、が同じ長さ寸法となるように図示している。
図9(b)において、紙面の反時計周り方向に操作ノブEを水平状態から回動させたときに、操作ノブEの先端部e1がe1’まで移動したときの操作ノブEの振れ角度と、図9(a)において、紙面の反時計周り方向に第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)を水平状態から回動せたときに、第1ルーバーB1の先端部b1(第2ルーバーB2の先端部b3)がb1’(b3’)まで移動したときの第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)の振れ角度と、が同じ振れ角度となるように図示している。尚、図9(a)、(b)において、符号に付した「’」は、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)が反時計回り方向に所定の振れ角度だけ回動したときの状態を示している。
第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)がb2(b4)を中心として、上記の所定の振れ角度だけ反時計回り方向に回動したときには、操作ノブNはN’で示す位置まで平行移動する。そして、操作ノブNがN’で示す位置まで平行移動したときには、操作ノブNの先端部n1は、n1’で示す位置に移動し、フォーク部の先端部n2は、n2’で示す位置まで移動することになる。そして、リンク部における側壁部Rは、R’で示す位置まで移動することになる。
また、図9(a)では、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)がb2(b4)を中心として、時計回り方向にある所定の振れ角度まで回動したときには、操作ノブNはN”で示す位置まで平行移動することになる。このとき、リンク部における側壁部Rは、R”で示す位置まで移動することになる。尚、図9(a)において、符号に付した「”」は、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)が時計回り方向にある所定の振れ角度まで回動したときの状態を示している。
図9(a)では、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)を時計回り方向に回動したときの振れ角度と、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)を反時計回り方向に回動したときの振れ角度とは、異なる振れ角度で図示している。同じ振れ角度として図示すると、リンク部における側壁部Rが移動したR’とR”とが同一直線上に位置することになり、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)がどちらの方向に回動したのかが分かり難い図面になってしまう。そのため図9(a)では、異なる振れ角度で反時計回り方向と時計回り方向とに回動したときの状態を示している。
実際には、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)を反時計周り方向に回動させたときの最大振れ角度と、時計回り方向に回動させたときの最大振れ角度とが、水平状態から同じ振れ角度となるように構成しておくことができる。また、必要に応じて、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)を反時計周り方向に回動させたときの最大振れ角度と、時計回り方向に回動させたときの最大振れ角度とが、水平状態から異なる振れ角度となるように構成しておくこともできる。
図9(a)において、第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)が反時計回り方向に回動したときの状態と、図9(b)において操作ノブEが反時計回り方向に同じ角度だけ回動したときの状態とを比較する。比較を行うと、図9(a)では、操作ノブNが水平状態のときに、フォーク部の先端部n2と図示せぬ後ルーバーの前端縁n3との間隔と、図9(b)におけるフォーク部の先端部f2’と図示せぬ後ルーバーの前端縁e3との間隔とが、同じ間隔にしておくことができる。
そして、図9(b)において操作ノブEを水平状態にしたときにおける、フォーク部の先端部f2と図示せぬ後ルーバーの前端縁e3との間隔は、図9(a)において第1ルーバーB1(第2ルーバーB2)を反時計回り方向に所定の振れ角度だけ回動させたときにおける、操作ノブN’のフォーク部の先端部n2’から図示せぬ後ルーバーの前端縁n3までの間隔よりも長い間隔になっている。
そこで、操作ノブを前ルーバーの長手方向に摺動させたときについて、図9(a)の場合と図9(b)の場合とを比較する。即ち、図9(a)では、フォーク部の先端部n2’が直線L0を回動軸として紙面の垂直方向に回動するものとし、図9(b)では、フォーク部の先端部f2が直線L0を回動軸として紙面の垂直方向に回動するものとする。そして、このときの後ルーバーに形成する開口部について、図9(a)の場合と図9(b)の場合とを比較する。
図9(a)では、フォーク部の先端部n2’と図示せぬ後ルーバーとが干渉しないようにするためには、図示せぬ後ルーバーの前端縁n3の後方に形成する開口部の水平方向の開口幅は、フォーク部の先端部n2’から図示せぬ後ルーバーの前端縁n3までの間隔と少なくとも同じ間隔に形成しておくことが必要になる。
図9(b)では、フォーク部の先端部f2と図示せぬ後ルーバーとが干渉しないようにするためには、図示せぬ後ルーバーの前端縁e3の後方に形成する開口部の水平方向の開口幅は、フォーク部の先端部f2から図示せぬ後ルーバーの前端縁e3までの間隔と少なくとも同
じ間隔に形成しておくことが必要になる。
上述したように、図9(a)におけるフォーク部の先端部n2’から図示せぬ後ルーバーの前端縁n3までの間隔は、図9(b)におけるフォーク部の先端部f2から図示せぬ後ルーバーの前端縁e3までの間隔よりも狭く形成することができるので、開口部の水平方向における開口幅としては、図9(a)の方が短くできる。
また、図9(a)において、n2からn2’までの円弧状の曲線と、n2’からg(n3とe3とを結んだ線と操作ノブN’との交点)までの直線と、gからn3までの直線と、n3からn2までの直線とで囲まれた面積が、開口部における半分の開口面積になっている。そして、図9(b)において、f2からf2’までの円弧と、f2’からk(n3とe3とを結んだ線と操作ノブE’との交点)までの直線と、kからe3までの直線と、e3からf2までの直線とで囲まれた面積が、開口部の半分の開口面積になっている。
そして、図9(a)における開口部の開口面積は、図9(b)における開口部の開口面積よりも、狭い開口面積となっている。
このように、図9(a)に示す本願発明のように、リンク部を用いて操作ノブNを平行移動させる構成を採用することにより、後ルーバーに形成する開口部の開口面積を小さく構成しておくことができる。
また、図9(a)、図9(b)において、風向調整装置の後方に配したダクトから供給される直進風は、操作ノブN、Eを水平状態にしたときの水平方向になる。そのため、前ルーバーを回動させても、図9(a)では、操作ノブNは常に直進風と平行な状態を維持することができる。しかし、図9(b)では、前ルーバーを回動させると、操作ノブEは、直進風と平行な状態から直進風に対して交差する状態に変ることになる。その結果、操作ノブEは、前ルーバーを回動させると直進風に対して流れを乱すことになってしまう。
本願発明では、開口部の内側縁形状として、この内側縁の中央部が軸部側に突出した凸状に形成しておくことができる。図9(a)を用いて説明すれば、開口部の内側縁形状としてはフォーク部の先端部n2の移動軌跡と略同じような曲面形状として形成しておくことができる。即ち、フォーク部の先端部n2’、n2、n2”の移動軌跡を円弧状に結んだ曲面形状に略倣った曲面形状として、開口部の内側縁形状を形成しておくことができる。
このように開口部を形成することにより、平面視で矩形形状に開口部を形成する場合に比べて、開口部の開口面積を小さく構成することができる。
本願発明では、ケースの側面視において、空気吹出口の形状を前ルーバーの振れ角度の範囲を拡大し、ケースの外側に向かって拡開した形状に形成しておくことができる。
このように構成しておくことにより、前ルーバーを回動させたときの振れ角度を大きくでき、前ルーバーによる風向性能を高めることができる。そのため、薄型の風向調整装置に対して本願発明を適用しても、調整風を風向できる範囲が広い薄型の風向調整装置を得ることができる。
風向調整装置の斜視図である。(実施例) 風向調整装置の組立て前の分解斜視図である。(実施例) 図1のIII−III断面図である。(実施例) 図1のIV−IV断面図であって、前ルーバーの上方への回動状態を示す。(実施例) 図1のIV−IV断面図であって、前ルーバーの水平状態を示す。(実施例) 図1のIV−IV断面図であって、前ルーバーの下方への回動状態を示す。(実施例) 他の操作ノブと連結部との係合前の状態を示す斜視図である。(実施例) 図1のIV−IV断面図であって、開口部における内側縁の変形例を示す図である。(実施例) 本願発明(図9(a))と従来例(図9(b))とにおける操作ノブの作動状態を説明する説明図である。(説明図)
本願発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明に係わる風向調整装置としては、以下で説明する形状、構成以外にも本願発明の課題を解決することができる形状、構成であれば、それらの形状、構成を採用することができるものである。このため、本願発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、多様な変更が可能である。
図1には、自動車用の風向調整装置1の斜視図を示している。風向調整装置1の空気吹出口3内には、上下方向に調整風を配風させる前ルーバー4として二枚の第1ルーバー4aと第2ルーバー4bとが配設されている。図2に示すように、第1ルーバー4aと第2ルーバー4bとは、それぞれの両端部に形成した回動軸部21周りで回動することができる。
ケース2の空気吹出口3における両側面には、スペーサ9をそれぞれ取り付けることができ、各スペーサ9の後方側の両隅部には、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bの回動軸部21をそれぞれ軸支する軸支孔9aが穿設されている。
第1ルーバー4aと第2ルーバー4bとを連動して回動させるため、第1ルーバー4aの前縁部27aと第2ルーバー4bの前縁部27bには、一定の間隔を空け、前ルーバー4の長手方向における同じ位置に形成した一対の係合部としての切欠部11a〜11dが形成されている。そして、各切欠部11a〜11dには、正面視でH形に形成されたリンク部5が回動自在に支承されている。
リンク部5は、一対の側壁部5aと一対の側壁部5a間を繋ぐ連結部5bとから構成されており、各側壁部5aの両端部には、前ルーバー4の長手方向に沿って各切欠部11a〜11d内に形成した突起12(図3参照)に軸支されるC字状の軸支孔13a〜13dが穿設されている。
即ち、C字状に形成した各軸支孔13a〜13dを突起12に嵌め込むことによって、各軸支孔13a〜13dを突起12に軸支することができる。突起12の構成としては、各切欠部11a〜11d内における対向する側面間に掛け渡された軸状の突起として構成しておくことも、各切欠部11a〜11d内における対向する側面からそれぞれ立設した突起12として構成にしておくこともできる。
尚、一対の係合部として切欠部11a〜11dを用いた構成を用いて説明を行うが、一対の係合部としては、切欠部11a〜11dを用いた構成に限定されるものではない。一対の係合部としては、切欠部11a〜11dを形成する第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bの各前縁部27aの部位に突出部をそれぞれ形成し、この突出部内に切欠部を形成するとともに、この切欠部内に突起を形成した構成にすることもできる。この切欠部内に形成した突起としては、上述した各切欠部11a〜11d内に形成した突起12と同様に構成しておくことがでる。そして、この突起に各側壁部5aの両端部を軸支させることができる。
対向する一対の側壁部5a間の間隔は、一対の切欠部11a、11b及び一対の切欠部11c、11dの間隔と同じ間隔となるように構成されている。また、図3で示すように、各切欠部11a〜11dにおける奥行き深さは、各側壁部5aの両端部における幅寸法よりも広く形成されて
いる。
そして、一方の側壁部5aに形成した軸支孔13aと軸支孔13cとを、それぞれ切欠部11aと切欠部11cとに係合させて突起12に軸支することができる。また、他方の側壁部5aに形成した軸支孔13bと軸支孔13dとを、それぞれ切欠部11bと切欠部11dとに係合させて突起12に軸支することができる。このように構成することによって、リンク部5と第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bとによって、平行リンク機構が構成されている。
図4〜図6に示すように、連結部5bとしては、上下方向に一対配設されており、一対の連結部5bにおける対向する面には、前ルーバー4の長手方向に沿った凸条部15がそれぞれ形成されている。凸条部15は、操作ノブ6に形成した上下一対の溝部14が係合することができる。
凸条部15に一対の溝部14が係合することにより、操作ノブ6は、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bの回動に伴って一体的に回動することができるとともに、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bの長手方向に沿って摺動することができる。操作ノブ6の摺動範囲としては、一対の側壁部5a間によって規制されている。
操作ノブ6を一対の連結部5b間に配設する代わりに、図7に示すように、操作ノブ6に下面側が開口した係合孔26を形成し、一対の側壁部5aの中央部間を連結した一本の連結部5bに係合させた構成にすることもできる。即ち、係合孔26を連結部5bの上方から押し付けると、係合孔26の下面側における開口が左右に拡開して、係合孔26内に一本に形成した連結部5bを挿入することができる。そして、係合孔26内に挿入された連結部5bは、係合孔26の開口に形成した係合片26aと係合し、連結部5bが係合孔26から抜け出るのを防止しておくことができる。
リンク部5と第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bとによって、平行リンク機構が構成されているので、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bがそれぞれ回動軸部21を中心にして回動すると、操作ノブ6は、風向調整装置1の上下方向に沿って平行移動することになる。そして、操作ノブ6を水平方向に対して平行に配しておけば、常に水平状態を維持しながら、風向調整装置1の上下方向に沿って平行移動することができる。
操作ノブ6の後端部には、一対のフォーク部6aが延設されている。複数枚の後ルーバー7のうちで一つの後ルーバー7には、一対のフォーク部6aを係合させる軸部16と開口部17とが形成されている。各後ルーバー7は、図4〜図6に示すように、回動軸の軸線25周りに回動することができる。
軸部16は、後ルーバー7の前端縁に形成されており、開口部17は、後ルーバー7の回動時に、一対のフォーク部6aと後ルーバー7との干渉を防止するため、軸部16の後方側に形成されている。複数枚の後ルーバー7における後端部には、各後ルーバー7を連動して回動させるための図示せぬリンク機構が構成されている。複数枚の後ルーバー7を連動して回動させるリンク機構としては、従来から公知のリンク機構を採用することができる。
リンク部5及び操作ノブ6を装着した第1ルーバー4aと第2ルーバー4bとを、一対のスペーサ9間で軸支することで、前ルーバー4のアッセンブリーを組み立てることができる。組立てた前ルーバー4のアッセンブリーをケース2の空気吹出口3内に装着するとともに、操作ノブ6における一対のフォーク部6aを後ルーバー7の軸部16に係合させる。そして、空気吹出口3の前面に形成した係止部3bにパネル部8の裏面に形成した被係止部8aを係止させることで、図1に示すように、風向調整装置1を組み立てることができる。
また、空気吹出口3における上下両面を外側に向かって拡開するように、拡開部3aを形成しておくことにより、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bを回動させたときの振れ角度を拡大させることができる。
図示例では、風向調整装置1の構成として二枚の前ルーバー4を用いて構成した構成例を示しているように、本願発明を適用した風向調整装置1としては、薄型の風向調整装置に対して好適に適用することができる。
尚、前ルーバー4の配設枚数として三枚以上の枚数を用いて構成した風向調整装置に対しても、本願発明を好適に適用することができる。前ルーバー4として三枚以上を用いた構成のときには、リンク部5で回動制御される第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bと、この前ルーバー以外の残りの前ルーバー4とを、従来から公知の連動機構を用いて連動回動させることができる。また、図示例では、風向調整装置1を横置きに配置する構成について説明を行ったが、風向調整装置1を縦置きに配置して使用することもできる。
次に、図4〜図6を用いて、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bの回動に伴って、操作ノブ6と後ルーバー7との配置関係について説明する。尚、図4〜図5では、後ルーバー7の回動軸の図示を省略する代わりに、回動軸の軸線を符号25で図示している。また、複数枚の後ルーバー7を連動させる連動機構の図示も省略している。図5は、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bを水平状態にしたときの状態を示しており、図4は、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bを上方に回動させたときの状態を示している。また、図6は、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bを下方に回動させたときの状態を示している。
ケース2の空気吹出口3に拡開部3aを形成しているので、図4及び図6に示すように第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bを上方及び下方にそれぞれ回動させたときは、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bの振れ角度を大きく構成しておくことができる。また、操作ノブ6のフォーク部6aは、上下方向に対して水平状態を維持したまま平行移動することができるので、開口部17の内側縁17aを軸部16と平行に形成した場合であっても、後ルーバー7に形成した開口部17の大きさを小さく構成しておくことができる。
また、図5に示しているように、第1ルーバー4a及び第2ルーバー4bを水平状態にしたときには、操作ノブ6のフォーク部6aの先端部24と開口部17の内側縁17aとの距離が広がる配置関係になる。そこで、図8に示すように、後ルーバー7の側面視の形状において、内側縁17aの中央部が軸部16側に突出した凸状部23を有した形状に構成しておくことができる。
このように構成することによって、開口部17の開口面積を小さくすることができる。
また、後ルーバー7の上下両端部における端縁部22とケース2における調整風の通路となる内壁面2aとが平行な配置構成になっているので、内壁面2aと後ルーバー7の上下両端部における端縁部22との間での吹き抜けを防止できる。
本願発明は、風向調整装置内に配される前ルーバーの操作手段として好適に適用することができる。
1・・・風向調整装置、2・・・ケース、3・・・空気吹出口、4・・・前ルーバー、5・・・リンク部、6・・・操作ノブ、6a・・・フォーク部、7・・・後ルーバー、17・・・開口部。

Claims (4)

  1. ケースの空気吹出口において平行に配され、連動して回動する複数枚の前ルーバーと、前記前ルーバーの回動方向とは交差する方向に連動して回動し、前記前ルーバーの後方に配された複数枚の後ルーバーと、を有する風向調整装置であって、
    前記前ルーバーは、隣接して配された少なくとも二枚の第1ルーバーと第2ルーバーとを有し、前記第1ルーバーと前記第2ルーバーの各前縁部には、一定の間隔を空けた一対の係合部が、前記前ルーバーの長手方向における同じ位置にそれぞれ形成され、
    前記前ルーバーの長手方向に対して直交して配された一対の側壁部と、
    前記前ルーバーの長手方向と平行に配され、前記側壁部間の間隔を前記一対の係合部間の間隔に保ち、前記側壁部間の間隔を繋ぐ連結部と、
    前記連結部に装着され、後端部が前記複数枚の後ルーバーのなかから一つの後ルーバーと連結した操作ノブと、を備え、
    前記一対の側壁部と前記連結部とによって、リンク部が構成され、
    前記リンク部は、前記一対の側壁部によって前記第1ルーバーと前記第2ルーバーとの前縁部間を繋ぐ形で、前記一対の側壁部の長手方向における両端部が、それぞれ前記各係合部内において回動自在に支承されてなり、
    前記操作ノブを前記後ルーバーの回動軸方向に沿って操作を行うことにより、前記連結部を前記前ルーバーの長手方向に対して直交する方向に平行移動させて、前記前ルーバーを回動させ、
    前記操作ノブを前記前ルーバーの長手方向に直線動または回転動の操作を行うことにより、前記操作ノブの後端部に連結した前記後ルーバーを回動させてなることを特徴とする風向調整装置。
  2. 前記操作ノブが、前記連結部の軸方向に沿って摺動自在に配され、
    前記操作ノブの後端から前記後ルーバーに向けて一対のフォーク部が延設され、
    前記操作ノブの後端部に連結した前記後ルーバーには、前記後ルーバーの前縁部に設けられ、前記一対のフォーク部間に挟持されて、前記一対のフォーク部を回動自在に、しかもその軸方向に沿って摺動自在に支承する軸部と、前記フォーク部と前記操作ノブの後端部に連結した前記後ルーバーとの干渉を防止する開口部と、が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の風向調整装置。
  3. 前記軸部に対向した前記開口部の内側縁の形状が、前記後ルーバーの平面視において、前記後ルーバーの長手方向における中央部が、前記軸部側に突出した凸状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の風向調整装置。
  4. 前記ケースの側面視において、前記空気吹出口の形状が、前記前ルーバーの振れ角度の範囲を拡大し、前記ケースの外側に向かって拡開した形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の風向調整装置。
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